特集: 自治体の政策実現力とガバナンス
7月21日に投開票された参議院選挙の結果、自民党が圧勝し、衆参の「ねじれ国会」は解消された。昨年末の衆院選の結果、政権復帰を果たした自公政権は地方分権改革を進めるとしているが、「アベノミクス」の陰に隠れ、その優先順位は相対的に低い。一方、自治体では、ややもすると国頼みの姿勢が見え隠れし、モラル・ハザードも懸念されている。合併自治体では地方交付税の「一本算定」も迫っている。自治体はいまこそ財政規律を守りつつ、地に足の着いた住民起点の政策を創造、実現していくことが求められるのではないだろうか。
〈インタビュー〉
■自治体の政策実現力とミッション/片山善博
■財政規律と創造型政策力/宮脇 淳
■持続可能な地域づくりと首長の役割/西寺雅也
■財政規律と議会の役割/廣瀬克哉
■政策創造と政策法務の役割/山口道昭
■地域コミュニティの政策実現力/中川幾郎
スキルアップ特集:女性リーダーを増やそう!
男女共同参画の推進」が掲げられ、女性の活躍が期待されていますが、自治体の職場でも女性リーダーはまだまだ少ないのが現状です。2012年の地方公務員管理職に占める女性の割合は、都道府県で6・5%、政令指定都市で10・3%、市区で11・2%、町村で9・9%。各自治体では、女性の管理職登用目標の数値を設定したり、職域拡大などの取り組みが進められています。女性リーダーを増やすためには何が必要かを考えます。
■女性リーダー育成のポイント/竹之内幸子
〈取材リポート〉
■女性管理職による検討チームを結成し女性が生き生き働く職場づくりを推進/大阪府寝屋川市
■女性職員の人材育成・登用を進める「女性ポテンシャル発揮プログラム」/横浜市
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《スキルアップ連載》
・教えて先輩!ホンネの仕事術/山本雄司
・間違いだらけの部下指導/本田有明
・心に届くプレゼンの技術/八幡紕芦史
・これで万全!部署別クレーム対応(納税課)/関根健夫
●Governance Topics
・自治体に法務を根付かせよう!/第19回自治体法務合同研究会大津大会
・「今こそ考えよう!いかに一歩踏み出して行動すべきかを」/自治体職員有志の会第10回シンポジウムin三重
・自治体と民間が交流・連携しシティプロモーションを推進/シティプロモーション自治体等連絡協議会
・市町の議会が合同で議員研修会を開催/北海道栗山町・夕張市両議会
●Governance Focus
・「次世代議会のコミュニケーション戦略を考える」をテーマにサミット開催/LM推進地議連
・番号制度導入と自治体のこれから/須藤 修
・自治体連携に踏み込んだ30次地制調答申──微妙な道州制論議との関係/人羅 格
・全県挙げて発達障害者支援を推進/埼玉県
取材リポート
●平成にっぽんの首長 自治の自画像
元松茂樹 熊本県宇土市長
職員は地域に出て役所を外側から見てほしい。地域と交わることで役所を見直すきっかけに。
4期目をめざした現職に対してモノ言う現役係長が反旗を翻し、ボランティア選挙で勝利した。行政の前例踏襲を打破し、市役所改革を推し進める熊本県宇土市長に聞いた。
□新版図の事情──“縮む社会”の現場を歩く/葉上太郎
分断が生む不幸〔福島県いわき市薄磯・報じられない津波被害(上)〕
原発事故、続く苦悩⑥
原発事故による避難者が2万4000人も暮らす福島県いわき市。取り沙汰されているのは避難者と市民の軋轢だ。まるでいわき市民が悪者であるかのような論調が目立つ。だが、忘れてはならないのは、同市もまた被災しており、決して避難者を受け入れるだけの側ではないという事実だろう。報じられない津波被害。忘却や制度が生む心の分断。それらが何を引き起こしているのか。津波で壊滅した薄磯集落を歩いた。
□現場発!自治体の「政策開発」
団地化で間伐を推進し、森林の公益的機能を高める
──100年の森づくり構想(愛知県豊田市)
山間部の町村の合併に伴って森林面積が6倍になった愛知県豊田市は、森林整備に向けて「森づくり条例」を制定するとともに、「100年の森づくり構想」を策定し、100年先を見据えた森づくりを進めている。森林の公益的機能を謳い、森林保全に向けて針広混交林への誘導を打ち出しているのが特色だ。10年間で1万8000haの間伐を目標に掲げ、集団間伐推進の主体となる地域組織「森づくり会議」の設立と団地化の促進に力を入れている。
□「環境」で自治体が変わる!/杉本裕明
不法投棄産廃、年内にはゼロに──地下水の浄化が課題(青森県、岩手県)
150万tもの膨大な量の産業廃棄物が投棄された青森県田子町と岩手県二戸市にまたがる県境不法投棄事件。10年にわたる両県の撤去作業は年内に完了、地下水の浄化作業を残すだけとなった。住民の行政への信頼感を完全に取り戻したわけではないが、着実な処理と再生への取り組みを足がかりに、地元との融和が進む。撤去・処理作業が難航するところもある中、両県の取り組みに、不法投棄事案を抱える自治体が学ぶべき点は多い。
□議会改革リポート【変わるか!地方議会】
「財政再生団体の議会」として、果たすべき役割を強く認識──北海道夕張市議会
全国で唯一の財政再生団体である北海道夕張市。財政破綻の折にはチェック機能を果たせなかった市議会も大きな批判を浴びた。財政破綻後、市議会では議員定数を半減して9人に、議員報酬も全国の市議会で最低レベルとなった。市議会では、信頼回復に向けて住民懇談会などを開催し、この4月には議会基本条例を施行した。「全国唯一の財政再生団体の議会として、今後果たすべき役割を強く認識する」と条例前文にうたった同市議会を取材した。
連載
□続・アサノ・ネクスト 浅野史郎 参議院選挙
□童門冬二の日本列島・諸国賢人列伝 秋山 玉山(六) 非常時のタスクホース
□金丸弘美の「食と地域」の旅日記
□自治・分権改革を追う/青山彰久
□新・地方自治のミ・ラ・イ/金井利之
□被災地へのエール/稲垣文彦
□市民の常識VS役所のジョウシキ/今井 照
□地方分権改革と自治体実務――政策法務型思考のススメ/分権型政策法務研究会
□“危機”の中から――日本の社会保障と地域の福祉/野澤和弘
□市民と行政を結ぶ情報公開・プライバシー保護/奥津茂樹
□公務職場の人・間・模・様/金子雅臣
□人財を育てる自治体「人事戦略」最前線/稲継裕昭
□「自治体議会学」のススメ/江藤俊昭
□リーダーズ・ライブラリ
[著者に訊く!/『会社を変える分析の力』河本 薫]
カラーグラビア
「分権・自治・自立」
[伊原木隆太・岡山県知事]
岡山の強みを活かし、10年先を見据えて産業振興を
2012年10月に行われた岡山県知事選で初当選した伊原木隆太氏は岡山の老舗百貨店の元社長。戦後の岡山県の歴代知事はいずれも官僚経験者で伊原木氏は初の民間出身知事だ。「明るく笑顔で暮らせる『生き活き岡山』」をキャッチフレーズに産業振興や教育県岡山の復活などを民間の発想を活かして進める伊原木知事に「分権・自治・自立」に向けた思いを聞いた。
□匠たちの貌/大西暢夫
空を舞う直径500mの華(花火師・高木利幸)/大西暢夫
□海浜の神々/芥川 仁
気持ちを一つにして航海安全と漁業繁栄を祈願(山口県長門市通)/芥川 仁
□リアルとネットをつなぐ─ご当地愛キャラ
ミカンまる(愛媛県伊予市)
□自治CLOSE UP/健康施策の立案を支援する「自治体共用型健幸クラウド」を開発!
――スマートウエルネスシティ地域活性化総合特別区域協議会
□The Storm Chase/青木 豊
ダウンバースト
□FACE/岡 直樹
■DATA・BANK2013 自治体の最新動向をコンパクトに紹介!
月刊 ガバナンスの内容
- 出版社:ぎょうせい
- 発行間隔:月刊
- 発売日:毎月1日
- サイズ:A4
これからの地方自治を創る実務情報誌
新しい地方自治の姿や地域づくりに携わるすべての読者に役立つ情報を提供。行政改革や災害対策、地方創生、社会保障、まちづくりなど自治体の重要テーマを取り上げています。また実務に役立つ仕事術もわかりやすく紹介!各自治体の最新施策のデータ収集は「DATA BANK」で!連載記事も充実のラインナップです。
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