目次
◇ 東証プライムに上場
既存事業の拡大等を目指す
- 大栄環境 -
廃棄物のワンストップサービスを展開する大栄環境は昨年12月14日、東京証券取引所プライム市場に新規上場した。募集株式数は国内募集が175万株で海外募集が175万株、発行・売出価格は一株につき1350円だった。今後、大型設備投資による既存事業の拡大や公民連携事業(PPP)の強化、M&Aの推進を図り、さらなる成長を目指していく。
◇ 廃プラガス化で水素製造
名古屋港近郊、2020年代中頃に
- 岩谷産業/豊田通商/日揮HD -
岩谷産業と豊田通商、日揮ホールディングス(以下「日揮HD」)の3社は、廃プラスチックガス化設備を活用した低炭素水素製造に関して、愛知県名古屋港近郊での協業を検討する基本合意書を締結した。水素製造開始の目標は2020年代中頃で、水素製造能力は年間1.1万トン(廃プラ回収量=年間8万トン)。製造する低炭素水素は、天然ガスからの水素製造と比較して、温室効果ガス排出量を85%削減できるという。
◇ 連続炭素繊維リサイクルの基礎技術開発
タンク to タンクの実現へ
- 旭化成/北九州工業高等専門学校/東京理科大学 -
旭化成と北九州工業高等専門学校、東京理科大学の3者はこのたび、NEDO先導研究プログラムの「エネルギー・環境新技術先導研究プログラム」に採択されていた「自動車用炭素繊維サーキュラーエコノミー・プログラムの研究開発」と題するプロジェクトの中で、連続炭素繊維をリサイクルする基礎技術を開発したことを発表した。
◇ エコフィード配合率6割を実現
黒毛和牛のブランド化で注目
- エコマネジメント -
産業廃棄物処理業を手掛けるエコマネジメント(和歌山市、阪口宗平社長)は、食品リサイクル飼料(エコフィード)を活用した黒毛和牛の飼育で、エコフィードの配合率を6割まで高めた。この黒毛和牛は、「紀州和華牛」の名でブランド化に成功しており、高品質な和牛と環境負荷低減を両立した事業として注目を集めている。エコフィード配合率を6割まで高めた事例は全国的にも珍しく、今後もさらなる生産拡大を図る考えだ。
◇ 排出現場で圧縮回収
塩ビは製鉄副資材へ / 新たなプラ再資源化等システム
- 東明興業 -
本紙1面既報の通り、東明興業(東京・練馬、伊勢文雄社長)は、建廃プラの排出から有効利用に至るワンストップサービスのシステムを確立した。
◇ 災害廃棄物等の処理に協力
両者の間で協定書を締結
- 和幸/木更津市 -
産業廃棄物処理業や解体工事業を展開する和幸(千葉県木更津市、前橋和則社長)は昨年12月9日、木更津市との間で「災害廃棄物等の処理に関する協定」を締結した。当日は前橋社長と木更津市市長の渡辺芳邦氏が協定書に署名を行った。
◇ 木材グラップルの本格販売へ
スウェーデン鋼で高強度・軽量化
- ユアサ製作所 -
建設機械の製造・販売等を手掛けるユアサ製作所(岡山市、湯浅亨社長)は、木材グラップル「YsGRAPPLE」の本格販売に乗り出す。木材をつかんで運搬するためのアタッチメントで、重機に取り付けて使う。丸太などの木材をつかみやすい形状でホールド力を高め、素材にスウェーデン鋼を使用して高い強度、軽量化を実現した。林業関連企業をはじめ、木質バイオマス関連事業者などを対象に提案を進める。
◇ 新たな取り組みが始まる
プラ資源循環法などを追い風に / プラスチック資源循環法施行とこれから
昨年4月に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(以下、プラスチック資源循環法)」が施行された。同法やカーボンニュートラル、海洋プラスチックごみ対策の流れを受けて、市町村や製造・販売事業者、排出事業者、廃棄物処理業者・リサイクル業者でさまざまな取り組みや事業が始まった。
◇ 新春インタビュー資源循環の「見える化」で課題を抽出
情報のトレーサビリティが重要に
- 経済産業省 産業技術環境局 資源循環経済課長 田中将吾氏 -
国際社会が脱炭素化を目指す潮流は、国内の産業にCO2排出削減を意識させた取り組みを促すだけでなく、資源循環を支える廃棄物の処理・再資源化業界にも大きな影響を与えている。経済社会全体の構造を変える情勢の中で、国はどのような方向性で資源循環を推進するのか。経済産業省産業技術環境局資源循環経済課長である田中将吾氏に話を聞いた。
◇ 新春インタビュープラ資源循環法で後押し
取り組みを着実に広げる
- 環境省 リサイクル推進室長 水谷努氏 -
国は2019年に「プラスチック資源循環戦略」を決定し、その後、20年11月に「今後のプラスチック資源循環施策のあり方について」をとりまとめた。これらを受けて、昨年4月に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」(以下、プラスチック資源循環法)が施行された。今後、この分野の政策をどのように進めるのか。環境省環境再生・資源循環局リサイクル推進室の水谷努室長に話を聞いた。
◇ 混廃の原料利用が困難な課題
責任ある回収が脱炭素にも / 高度選別と再生ペレット化
プラスチック資源循環法は、2022年4月1日に施行した。プラ新法の登場で、日本国内にも変化が生じてきた。新法は、プラスチックの価値を高めて循環させる。施行することで何が変わるのか。さまざまな分野の対応を紹介して、日本のプラスチックを巡る活用方法を探求する。
◇ 質の良い原料確保が必須
ケミカルリサイクルとのすみ分けも / RPFなど業界あげて取り組み / 廃プラの燃料化動向
石油や石炭など化石由来燃料の値段が高騰する中で、コストメリットやカーボンニュートラルの観点から廃プラスチックを原料にした燃料化への期待が高まっている。一方で、RPFや廃プラフラフなどの需要は旺盛だが、プラスチック資源循環法が施行されたこともあり、化学・鉄鋼などのケミカルリサイクルを視野に入れた取り組みも必要だ。
◇ サーマルは年509万t利用
石油石炭高騰でRPF価値高く / ごみ発電は脱炭素につながる / 廃プラの燃料化動向
日本からプラスチック資源の輸出が困難になり、国内では再生ペレット化、RPF、燃料利用といった再生処理が増えた。石油石炭の高騰や高止まりも燃料利用には追い風になっていると見られる。最近の廃プラを巡る動向を燃料の視点で探求してみたい。
◇ 2023年に海外で開催される主な環境展示会
◇ 飼肥料化で進展する動き
再稼働、新基準適用も順調に / 食品リサイクル事例/東日本
2050年カーボンニュートラルを旗印とした脱炭素化の流れを背景に、エネルギー利用を促進する観点から食品リサイクル基本方針の一部見直しの議論が始まった昨年、食品廃棄物の肥料化や飼料化でも注目される事例があった。8年間に及ぶ操業停止を経て、一昨年稼働を再開した堆肥化施設の動向をはじめ、エコフィード新加熱処理基準に沿った飼料化事業を軌道に乗せた施設の事例、一般廃棄物処理業をベースにした堆肥化事業拡大の取り組み、そして揚げかすから油を抽出、再資源化する施設を竣工した事例を紹介する。
◇ 地産地消の飼肥料に注目
バイオガスやコーン栽培を展開 / 食品リサイクル事例/西日本
昨年は、世界的な穀物需要の増加やエネルギー価格の上昇に加え、ウクライナ情勢、円安などを背景に、輸入に依存する飼料や肥料の価格が高騰。農畜産業では、地元で生産された飼肥料を地域の農家が使う「地産地消」に力を入れる動きがある。ここでは食品廃棄物を原料としたリサイクル堆肥やバイオガス発電で発生する副産物の有効活用、遊休農地を活用したデントコーン栽培など、食品リサイクル事業の付加価値を高め、地域に貢献している事例を紹介する。
◇ 優良認定制度の運用を本格化
信頼性担保へ、現地審査進む / 注目の優良認定制度
- 全国食品リサイクル連合会 -
(一社)全国食品リサイクル連合会(全食リ連、濱田博会長)は、食品リサイクル事業者の優良性・信頼性の担保につなげる独自の優良認定制度の運用を本格化した。2019年夏に会員を対象とした審査をスタートしたが、その後のコロナ禍の影響で現地視察等が滞っていた。現在の認定数は6社で、昨年に飼肥料業者など4社が新たに受審した。認定を受けた事業者には、全食リ連が用意する専用のロゴマークを使い、優良認定業者であることを積極的にPRできるようにする考えだ。ここでは、制度の概要と昨年審査を受けた企業の取り組みを紹介する。
◇ 脱炭素を背景に活発化
新施設が稼働、独自の取組も / バイオガス事業の最新動向
食品リサイクル市場における大型バイオガス発電施設の建設・稼働が活発化している。社会的に脱炭素化の流れが加速する中、メタン発酵は異物混入に対応しやすく、原料の含水率にも影響されないなどのメリットがあり、都市部では排出事業者がこれまで自治体の焼却施設に委ねていた事業系一般廃棄物をバイオガス化に切り替える動きがある。ここでは新たに施設を稼働した事業者、副産物の有効利用や独自の取り組みで付加価値を高めている事例を紹介する。
◇ 廃食用油や微細藻類を原料に
CO2 排出削減へ普及拡大進む / バイオ燃料最前線
トラックや飛行機、船舶、鉄道など運輸業界における温暖化対策として、原料に廃食用油や微細藻類等を使ったバイオ燃料の注目度が高まっている。化石燃料の代替でカーボンニュートラルな燃料、CO2排出削減に即効性のある対策として普及拡大が進む。一方で、製造コストや利用に関する法律の壁など課題もある。ここではバイオ燃料分野の最前線で取り組む事業者の挑戦と最新事例を紹介する。
◇ 業界発展へ廃食用油JAS化を推進
トレーサビリティ確保で差別化強める / 廃食用油リサイクル
- 全国油脂事業協同組合連合会 -
廃食用油の回収・リサイクル事業者でつくる全国油脂事業協同組合連合会(髙橋康寿会長、以下、全油連)はこれまでの品質管理・向上の取り組みを踏まえ、さらなる高みとしてJAS化を目指す。主たる目的はトレーサビリティが確保されていない廃食用油の排除。昨年12月に開催された2022年度連合研修では専門家を講師に招き、JAS制度について集中的に座学。少数のグループに分かれ、ディスカッションが行われ、理解を深めた。主な研修内容とともに、今後の取り組みを展望する。
◇ 資源回収ルートを見える化で最適化
人手不足解消やコスト削減に寄与 / 収集運搬デジタル化
デジタルでごみ収集や資源回収を最適化する――。廃棄物・資源回収で新たな取り組みが始まった。ごみであれ、資源であれ、業務上重要課題の一つがルートの最適化といえる。だが、よほどのベテランドライバーでない限り、地域の道路事情に精通できていないだろう。事故や渋滞など思わぬ状況に遭遇、回収に時間がかかるなどのケースは少なくない。しかし、そうした事情をドライバーのみならず、運行管理者はじめ、全員が「見える化」、「共有化」できればどれだけ助かることだろう。それを実現するシステムとしてクラウド上車両管理サービス「Smart Drive Fleet」、小田急電鉄の「WOOMS(ウームス)」を取り上げ、紹介する。あわせて、デジタルを活用した社会貢献の取り組みにも光を当てる。
既存事業の拡大等を目指す
- 大栄環境 -
廃棄物のワンストップサービスを展開する大栄環境は昨年12月14日、東京証券取引所プライム市場に新規上場した。募集株式数は国内募集が175万株で海外募集が175万株、発行・売出価格は一株につき1350円だった。今後、大型設備投資による既存事業の拡大や公民連携事業(PPP)の強化、M&Aの推進を図り、さらなる成長を目指していく。
◇ 廃プラガス化で水素製造
名古屋港近郊、2020年代中頃に
- 岩谷産業/豊田通商/日揮HD -
岩谷産業と豊田通商、日揮ホールディングス(以下「日揮HD」)の3社は、廃プラスチックガス化設備を活用した低炭素水素製造に関して、愛知県名古屋港近郊での協業を検討する基本合意書を締結した。水素製造開始の目標は2020年代中頃で、水素製造能力は年間1.1万トン(廃プラ回収量=年間8万トン)。製造する低炭素水素は、天然ガスからの水素製造と比較して、温室効果ガス排出量を85%削減できるという。
◇ 連続炭素繊維リサイクルの基礎技術開発
タンク to タンクの実現へ
- 旭化成/北九州工業高等専門学校/東京理科大学 -
旭化成と北九州工業高等専門学校、東京理科大学の3者はこのたび、NEDO先導研究プログラムの「エネルギー・環境新技術先導研究プログラム」に採択されていた「自動車用炭素繊維サーキュラーエコノミー・プログラムの研究開発」と題するプロジェクトの中で、連続炭素繊維をリサイクルする基礎技術を開発したことを発表した。
◇ エコフィード配合率6割を実現
黒毛和牛のブランド化で注目
- エコマネジメント -
産業廃棄物処理業を手掛けるエコマネジメント(和歌山市、阪口宗平社長)は、食品リサイクル飼料(エコフィード)を活用した黒毛和牛の飼育で、エコフィードの配合率を6割まで高めた。この黒毛和牛は、「紀州和華牛」の名でブランド化に成功しており、高品質な和牛と環境負荷低減を両立した事業として注目を集めている。エコフィード配合率を6割まで高めた事例は全国的にも珍しく、今後もさらなる生産拡大を図る考えだ。
◇ 排出現場で圧縮回収
塩ビは製鉄副資材へ / 新たなプラ再資源化等システム
- 東明興業 -
本紙1面既報の通り、東明興業(東京・練馬、伊勢文雄社長)は、建廃プラの排出から有効利用に至るワンストップサービスのシステムを確立した。
◇ 災害廃棄物等の処理に協力
両者の間で協定書を締結
- 和幸/木更津市 -
産業廃棄物処理業や解体工事業を展開する和幸(千葉県木更津市、前橋和則社長)は昨年12月9日、木更津市との間で「災害廃棄物等の処理に関する協定」を締結した。当日は前橋社長と木更津市市長の渡辺芳邦氏が協定書に署名を行った。
◇ 木材グラップルの本格販売へ
スウェーデン鋼で高強度・軽量化
- ユアサ製作所 -
建設機械の製造・販売等を手掛けるユアサ製作所(岡山市、湯浅亨社長)は、木材グラップル「YsGRAPPLE」の本格販売に乗り出す。木材をつかんで運搬するためのアタッチメントで、重機に取り付けて使う。丸太などの木材をつかみやすい形状でホールド力を高め、素材にスウェーデン鋼を使用して高い強度、軽量化を実現した。林業関連企業をはじめ、木質バイオマス関連事業者などを対象に提案を進める。
◇ 新たな取り組みが始まる
プラ資源循環法などを追い風に / プラスチック資源循環法施行とこれから
昨年4月に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(以下、プラスチック資源循環法)」が施行された。同法やカーボンニュートラル、海洋プラスチックごみ対策の流れを受けて、市町村や製造・販売事業者、排出事業者、廃棄物処理業者・リサイクル業者でさまざまな取り組みや事業が始まった。
◇ 新春インタビュー資源循環の「見える化」で課題を抽出
情報のトレーサビリティが重要に
- 経済産業省 産業技術環境局 資源循環経済課長 田中将吾氏 -
国際社会が脱炭素化を目指す潮流は、国内の産業にCO2排出削減を意識させた取り組みを促すだけでなく、資源循環を支える廃棄物の処理・再資源化業界にも大きな影響を与えている。経済社会全体の構造を変える情勢の中で、国はどのような方向性で資源循環を推進するのか。経済産業省産業技術環境局資源循環経済課長である田中将吾氏に話を聞いた。
◇ 新春インタビュープラ資源循環法で後押し
取り組みを着実に広げる
- 環境省 リサイクル推進室長 水谷努氏 -
国は2019年に「プラスチック資源循環戦略」を決定し、その後、20年11月に「今後のプラスチック資源循環施策のあり方について」をとりまとめた。これらを受けて、昨年4月に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」(以下、プラスチック資源循環法)が施行された。今後、この分野の政策をどのように進めるのか。環境省環境再生・資源循環局リサイクル推進室の水谷努室長に話を聞いた。
◇ 混廃の原料利用が困難な課題
責任ある回収が脱炭素にも / 高度選別と再生ペレット化
プラスチック資源循環法は、2022年4月1日に施行した。プラ新法の登場で、日本国内にも変化が生じてきた。新法は、プラスチックの価値を高めて循環させる。施行することで何が変わるのか。さまざまな分野の対応を紹介して、日本のプラスチックを巡る活用方法を探求する。
◇ 質の良い原料確保が必須
ケミカルリサイクルとのすみ分けも / RPFなど業界あげて取り組み / 廃プラの燃料化動向
石油や石炭など化石由来燃料の値段が高騰する中で、コストメリットやカーボンニュートラルの観点から廃プラスチックを原料にした燃料化への期待が高まっている。一方で、RPFや廃プラフラフなどの需要は旺盛だが、プラスチック資源循環法が施行されたこともあり、化学・鉄鋼などのケミカルリサイクルを視野に入れた取り組みも必要だ。
◇ サーマルは年509万t利用
石油石炭高騰でRPF価値高く / ごみ発電は脱炭素につながる / 廃プラの燃料化動向
日本からプラスチック資源の輸出が困難になり、国内では再生ペレット化、RPF、燃料利用といった再生処理が増えた。石油石炭の高騰や高止まりも燃料利用には追い風になっていると見られる。最近の廃プラを巡る動向を燃料の視点で探求してみたい。
◇ 2023年に海外で開催される主な環境展示会
◇ 飼肥料化で進展する動き
再稼働、新基準適用も順調に / 食品リサイクル事例/東日本
2050年カーボンニュートラルを旗印とした脱炭素化の流れを背景に、エネルギー利用を促進する観点から食品リサイクル基本方針の一部見直しの議論が始まった昨年、食品廃棄物の肥料化や飼料化でも注目される事例があった。8年間に及ぶ操業停止を経て、一昨年稼働を再開した堆肥化施設の動向をはじめ、エコフィード新加熱処理基準に沿った飼料化事業を軌道に乗せた施設の事例、一般廃棄物処理業をベースにした堆肥化事業拡大の取り組み、そして揚げかすから油を抽出、再資源化する施設を竣工した事例を紹介する。
◇ 地産地消の飼肥料に注目
バイオガスやコーン栽培を展開 / 食品リサイクル事例/西日本
昨年は、世界的な穀物需要の増加やエネルギー価格の上昇に加え、ウクライナ情勢、円安などを背景に、輸入に依存する飼料や肥料の価格が高騰。農畜産業では、地元で生産された飼肥料を地域の農家が使う「地産地消」に力を入れる動きがある。ここでは食品廃棄物を原料としたリサイクル堆肥やバイオガス発電で発生する副産物の有効活用、遊休農地を活用したデントコーン栽培など、食品リサイクル事業の付加価値を高め、地域に貢献している事例を紹介する。
◇ 優良認定制度の運用を本格化
信頼性担保へ、現地審査進む / 注目の優良認定制度
- 全国食品リサイクル連合会 -
(一社)全国食品リサイクル連合会(全食リ連、濱田博会長)は、食品リサイクル事業者の優良性・信頼性の担保につなげる独自の優良認定制度の運用を本格化した。2019年夏に会員を対象とした審査をスタートしたが、その後のコロナ禍の影響で現地視察等が滞っていた。現在の認定数は6社で、昨年に飼肥料業者など4社が新たに受審した。認定を受けた事業者には、全食リ連が用意する専用のロゴマークを使い、優良認定業者であることを積極的にPRできるようにする考えだ。ここでは、制度の概要と昨年審査を受けた企業の取り組みを紹介する。
◇ 脱炭素を背景に活発化
新施設が稼働、独自の取組も / バイオガス事業の最新動向
食品リサイクル市場における大型バイオガス発電施設の建設・稼働が活発化している。社会的に脱炭素化の流れが加速する中、メタン発酵は異物混入に対応しやすく、原料の含水率にも影響されないなどのメリットがあり、都市部では排出事業者がこれまで自治体の焼却施設に委ねていた事業系一般廃棄物をバイオガス化に切り替える動きがある。ここでは新たに施設を稼働した事業者、副産物の有効利用や独自の取り組みで付加価値を高めている事例を紹介する。
◇ 廃食用油や微細藻類を原料に
CO2 排出削減へ普及拡大進む / バイオ燃料最前線
トラックや飛行機、船舶、鉄道など運輸業界における温暖化対策として、原料に廃食用油や微細藻類等を使ったバイオ燃料の注目度が高まっている。化石燃料の代替でカーボンニュートラルな燃料、CO2排出削減に即効性のある対策として普及拡大が進む。一方で、製造コストや利用に関する法律の壁など課題もある。ここではバイオ燃料分野の最前線で取り組む事業者の挑戦と最新事例を紹介する。
◇ 業界発展へ廃食用油JAS化を推進
トレーサビリティ確保で差別化強める / 廃食用油リサイクル
- 全国油脂事業協同組合連合会 -
廃食用油の回収・リサイクル事業者でつくる全国油脂事業協同組合連合会(髙橋康寿会長、以下、全油連)はこれまでの品質管理・向上の取り組みを踏まえ、さらなる高みとしてJAS化を目指す。主たる目的はトレーサビリティが確保されていない廃食用油の排除。昨年12月に開催された2022年度連合研修では専門家を講師に招き、JAS制度について集中的に座学。少数のグループに分かれ、ディスカッションが行われ、理解を深めた。主な研修内容とともに、今後の取り組みを展望する。
◇ 資源回収ルートを見える化で最適化
人手不足解消やコスト削減に寄与 / 収集運搬デジタル化
デジタルでごみ収集や資源回収を最適化する――。廃棄物・資源回収で新たな取り組みが始まった。ごみであれ、資源であれ、業務上重要課題の一つがルートの最適化といえる。だが、よほどのベテランドライバーでない限り、地域の道路事情に精通できていないだろう。事故や渋滞など思わぬ状況に遭遇、回収に時間がかかるなどのケースは少なくない。しかし、そうした事情をドライバーのみならず、運行管理者はじめ、全員が「見える化」、「共有化」できればどれだけ助かることだろう。それを実現するシステムとしてクラウド上車両管理サービス「Smart Drive Fleet」、小田急電鉄の「WOOMS(ウームス)」を取り上げ、紹介する。あわせて、デジタルを活用した社会貢献の取り組みにも光を当てる。
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