目次
血液がん特集
特集1 急性骨髄性白血病の最新治療
分化誘導や分子標的などの新療法の出現で飛躍的効果の足がかり
監修・西村美樹 千葉大学医学部付属病院血液内科科長
急性白血病は白血病細胞の種類により急性骨髄性白血病と急性リンパ性白血病に大別され、成人では80パーセント以上を急性骨髄性白血病が占めている。5年生存率が40パーセントとの報告があるほど治癒するのが難しい病気だが、多剤併用療法など治療法の進歩により治療成績は徐々に向上しており、分子標的療法など新たな治療も行われるようになってきた。
特集2 慢性骨髄性白血病の治療を変えた分子標的薬5年の軌跡
全生存率89.4%。未治療の全病期で第1選択に
監修・薄井紀子 東京慈恵会医科大学付属病院血液・腫瘍内科部長
慢性骨髄性白血病の治療は、グリべックの登場で画期的な進歩を遂げた。2006年6月、ASCO(米国臨床腫瘍学会)でグリベックの5年間の治療成績が発表された。グリベックを用いた群の全生存率は89・4パーセントという優れた成績だった。慢性骨髄性白血病の治療と、グリベックの5年間について、東京慈恵会医科大学付属病院血液・腫瘍内科助教授の薄井紀子さんにお話を聞いた。
特集3 リンパ性血液がんの最新治療
分子標的薬の登場、移植医療の進展で難治性がんに新たな可能性
監修・安藤潔 東海大学医学部血液・腫瘍内科教授
血液の元となる幹細胞は、分化して骨髄系幹細胞とリンパ系幹細胞に分かれます。「リンパ性の血液がん」である、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、悪性リンパ腫は、このうちリンパ系に分化した細胞ががん化する病気です。
これらの中心となる治療は、主に多剤併用の抗がん剤治療だが、現在、分子標的薬や、移植技術の発達により、新しい可能性も開かれてきている。
特集4 骨髄異形成症候群の最新治療
2つの顔を持つやっかいな病気。分子標的薬やサリドマイドの出現で希望も
監修・坂巻 壽 都立駒込病院血液内科部長
最近注目されている血液のがんの1つに骨髄異形成症候群(MDS)と呼ばれるものがある。子どもを含めた若年層にも見られるが、多くは高齢で、これが増えている。治療しなくていい場合もあれば、いい治療法がない場合もあり、なかなかやっかいな病気であるが、最近は分子標的薬やサリドマイドの出現により希望も出てきた。
特集5 大きく変わりつつある多発性骨髄腫の最新治療
注目されるサリドマイド、レブリミド、ベルケードの三御三家の力
監修・服部豊 慶応義塾大学病院血液・感染・リウマチ内科助手
高齢者に多い多発性骨髄腫は、治療によっていったん完全寛解にいたっても、やがてまた再発してくるところがやっかい。再発を予防する方法も、まだ確立していない。しかし、このような再発・難治例に対してただ今注目されているのがサリドマイド、レブリミド、ベルケードの3つの薬剤。その効果のほどを確かめてみる。
特集6 吉田寿哉のリレーフォーライフ対談
血液がん治療に新たな可能性を開く臍帯血移植
ゲスト・井関徹 千葉大学医学部付属病院輸血部副部長
急性骨髄性白血病を患った吉田寿哉さんは、再発して困っているとき、東京大学医科学研究所付属病院で臍帯血移植の治療を受け、社会復帰を成し遂げた。そのときの主治医が、今回お招きした現在千葉大学病院輸血部副部長を務めている井関徹さんである。その命の恩人たる医師に、改めて白血病治療、なかんずく移植治療の現況と問題点を伺ってみた。
対談
鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談
第1選択は、手術だけではない。放射線治療の有効性をもっと見直して
ゲスト・中川恵一 東大病院放射線科助教授
がんの治療は1つの治療法だけで対処するものではない。手術だけではなく、放射線も抗がん剤もさまざまな治療法の英知を集めて、治療しなければ勝てない。それなのに、未だに「がんの治療は手術」と思いこんでいる人が多い。日本の放射線治療界の旗手である東大病院放射線科助教授の中川恵一さんは、その常識を打ち破り、「放射線にもっと光を!」と訴える。
生き方
私の生きる道・市田忠義日本共産党書記局長
術後後遺症の苦しみを、笑いで包みながら語る庶民派政治家
「大腸がんは入院中より退院後が大変」を身をもって知った日本共産党書記局長、市田忠義さん
大腸がんは外科手術で治療してもつらい後遺症が続く。とくに苦しいのはエンドレスで襲ってくる下痢だ。それが、よりによって生放送の政治討論番組の出演中に襲ってきた市田さんは、このピンチをどうやって乗り越えたのだろう?
医療
腫瘍内科の第一人者、渡辺亨チームが医療サポートする
乳がん脳転移編-2
9個の脳転移巣を「全脳照射とガンマナイフ」治療でたたく
サポート医師 渡辺亨・浜松オンコロジーセンター長
サポート医師 多湖正夫・東京大学医学部付属病院放射線科講師
2A期乳がんで乳房温存療法を受けた主婦の神田美津子さん(41歳)は、術後の抗がん剤治療が終わらないうちに、次々と遠隔転移が起こり、ついには脳転移まで発見された。腫瘍内科医から放射線治療を勧められ、放射線科を受診すると、「全脳照射とガンマナイフ」の併用療法が提示された。果たして希望する完全寛解は達せられるのだろうか。
卵巣がん編-2
有効性が示されている「手術+抗がん剤治療」選択
サポート医師 山中康弘・栃木県立がんセンター化学療法科医長
婦人科で「卵巣がんの疑いがある」と説明された荒山扶美さん(53歳)は、日を改めて、その検査結果について家族とともに詳細な説明を受ける。そこで明らかになったのは、がんがソフトボール大の大きさであるばかりか、お腹にもたくさん散らばっていることが判明。それを聞いた荒山一家はどうするのだろうか。
患者のための抗がん剤事典・ファルモルビシン
畠清彦・癌研有明病院化学療法部長
モルヒネにかわる鎮痛薬 シリーズ7
消化器系にやさしい「貼り薬」を使う
治療困難な胆道がんの最新治療
患者に福音!23年ぶりに有効な治療薬が登場
監修・石井 浩 国立がんセンター東病院肝胆膵内科医長
胆道がんは早期発見された場合の切除手術以外に有効な治療法がなく、「見捨てられた病気」という見方さえある。そこへ、この度非小細胞肺がんや膵がんの治療薬として認められている抗がん剤のジェムザールが胆道がんの治療薬として承認された。胆道がんの最新治療と今後の課題を探ってみる。
がんの基礎
ハイ!赤星たみこの「がんの授業」です 第35時限目 骨転移
骨折や寝たきりにならないために、骨転移についてもっと知ろう
がん細胞が原発の臓器から離れて骨に飛んでそこで増殖することを骨転移と言います。骨に転移が起こると、痛みがひどくなり、骨折や寝たきりなど起こり、QOLが著しく悪くなるので、早期の検査、治療や日頃からの骨のケアが大切です。今回は、この骨転移について学習していきましょう。
患者会
患者会活動レポート・「すずらん会」
患者会通信・「ぴんくぱんさぁ」・「生と死を考える会」
患者サポート
治癒力を引き出すがん漢方講座 第8回 福田一典
気と血を補う気血双補剤
シリーズ7 届け!がん患者たちの声
患者の声を医療者や企業に届け、
ニーズに応えたサービスや生活用品づくりに励む
今の日本には福祉や介護のサービスはあっても、がんとつき合いながら生きる人への生活支援サービスは整っていない。それならと、がん体験者自身が始めたのが「VOL-NEXT」という会社。患者の声を企業や医療者に届け、患者のニーズに応えたサービスや生活必需品づくりを展開するとともに、がん患者の生活をコーディネートするプロの人材育成にも取り組んでいる。
体と心をケアする処方箋
「ホスピスケア研究会」電話相談20年の軌跡
患者さんと家族のこの叫びを聴いて! PART1
監修・平野友子 ホスピスケア研究会事務局
よりよいケアの普及に努めてきた「ホスピスケア研究会」。その会の電話相談もスタートして早20年。20年間相談を受け続けてきた事務局長の平野友子さんは、同研究会の20周年記念シンポジウムでこう訴えています。
「患者さんやご家族の叫びともいえる生の声を、医療者もしっかりと受け止め、ケアに反映していく必要がある」その平野さんから相談事例やアドバイスをうかがい、解決へのヒントを考えてみました。2回にわたってご紹介します。
がん相談
胃がん・山口俊晴 癌研有明病院消化器センター長
婦人科がん・宮城悦子 横浜市立大学医学部産婦人科準教授
食道がん・安藤暢敏 東京医医科歯科大学付属総合病院副院長
白血病・秋山秀樹 東京都立駒込病院内科医長
がん体験
私が選んだがん治療 牧野正子さん(乳がん)
1度目の治療経験を生かして、2度目は放射線治療を選択
多くの固形がんにおいて、根治的治療の筆頭にあげられる手術。しかし、手術そのものは成功しても、その後の後遺症に悩まされる患者さんも多くいる。
今回は、最初に手術を選択した経験から学んだことをうまく利用して、2度目の治療法を選んだケースを紹介する。
コラム&連載
命を食べる季節を味わう
フォト・エッセイ 至福の時間
インターネットで探るがん情報
編集部の本棚
ヒーリング・コラム
がんが扉を開いて・まつばらけい
イベントへの誘い
読者の交差点
バックナンバーのご案内
定期購読のご案内・編集後記
商品情報・内容
- 出版社:エビデンス社
- 発行間隔:月刊
■ 信頼度NO.1のがん実用誌!がんと生きるすべての人を応援します。
がんサポートは、世界最新の科学的根拠(エビデンス)に基づいた視点から、良質な正しい医療情報を厳選し、提供していきます。エビデンス(Evidence)とは、根拠があって明白な証拠、を意味する英語。常に信頼の置ける情報と知識を提供することを使命と考えます。がんサポートは、がん患者さん・ご家族の方々の求めに応えるために、がん患者さんやがん患者団体の代表の方に企画に参加していただき、と同時にがん患者(読者)参加記事をできるだけ多くして、患者さんと共に考え編集していく考えです。患者さんにやさしい雑誌にしようと、できるだけ軽くて、環境にもやさしい用紙を用い、文字も大きくしました。「役立つ・読みやすい・わかりやすい・支え・癒し」をモットーに編集していきます。
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