目次
特集・泌尿器がんの最新治療
特集1・泌尿器がんの基礎知識
新薬の登場で治療が大きく前進する腎がんと膀胱がん
これだけは知っておきたい泌尿器がんの基礎知識
監修●窪田吉信 横浜市立大学大学院医学研究科泌尿器病態学教授
「泌尿器がん」には、腎がん、膀胱がん、前立腺がん、精巣がんなどさまざまな種類のがんがあり、治療法も異なる。今回はその中でも、腎がん、膀胱がんに焦点を当て、その初期症状や現在の標準治療、さらには今後の治療展開について、横浜市立大学大学院医学研究科泌尿器病態学教授の窪田吉信さんに話を聞いた。
特集2・腎癌診療ガイドライン
分子標的薬が初めて認可され、腎がん治療は大きな変革期に
「腎癌診療ガイドライン」をわかりやすく読み解く
監修●藤岡知昭 岩手医科大学医学部泌尿器科教授
2007年に、日本の「腎がん診療ガイドライン」が初めて刊行されました。腎がんは、がんの中でも特異ながんで、遠隔転移した進行がんや静脈内に侵入したがんでも摘出が勧められる一方、部分切除や腹腔鏡治療も普及。ラジオ波治療などの低侵襲治療(体への負担が少ない治療)も登場するなど、さまざまな治療が可能です。さらに、今年に入って分子標的治療薬(分子標的薬)が認可され、治療は大きな変革期に入ろうとしています。ガイドラインの作成委員長である岩手医科大学医学部泌尿器科教授の藤岡知昭さんは「いろいろな治療法があるからこそ、逆に標準化が必要なのです」と語っています。
特集3・筋層浸潤がんの治療
化学療法と放射線療法の併用で膀胱温存、副作用の少ない世界標準薬の登場も
明るい兆しが出てきた膀胱がんの最新治療
監修●赤座英之 筑波大学大学院人間総合科学研究科教授
膀胱がんは、膀胱壁の粘膜にとどまる非筋層浸潤がんなら内視鏡で治療ができ、全摘しなくてすむが、それ以上に進行した筋層浸潤がんは、膀胱全摘や化学療法で後遺症や副作用に苦しめられるばかりでなく、膀胱を失うというQOL(生活の質)上の大きな問題が存在した。しかし、最近このような場合でも、化学療法と放射線療法の併用により膀胱を温存したり、副作用の少ない世界標準の抗がん剤が日本でも近々承認される見通しがつくなど、明るい兆しが出てきた。
特集4・腎盂尿管がんの治療
予後がよくないがんは早期発見が要。定期的な尿検査や超音波検査を
要注意!進行の早い腎盂尿管がんの診断と治療
監修●高橋 悟 日本大学医学部泌尿器科学主任教授
尿の通り道にできる腎盂尿管がん。組織的には膀胱がんと同じだが、膀胱よりも壁が薄いため、周囲に浸潤しやすく、予後がよくない。どんなことに気をつけ、どんな治療をしたらいいのだろうか。腎盂尿管がんの診断と治療における注意すべき点をまとめる。
特集5・腎がんの最新治療
手足症候群を上手く手なづけてやることが長期延命のコツ
分子標的薬で腎がんと共存しながら普通の暮らしを
監修●江藤正俊 九州大学大学院医学研究院泌尿器科学講師
今年4月から腎がんの治療薬として医療現場に登場してきた分子標的薬。手術、サイトカイン療法以外にこれといった効果のある治療法がなかった腎がん患者さんには朗報だ。ただし、やっかいなのは手足症候群という副作用。この予防に努めたり、発症しても上手く手なづけてやることが長期延命のコツのようだ。
特集6・腎がん温存療法
全摘すると腎機能低下で慢性腎臓病→心筋梗塞などになる危険が高まる
やっぱり「1つより2つ」の腎がんの温存療法
監修●近藤恒徳 東京女子医科大学泌尿器科准講師
体内には腎臓が2つあり、片方を取り除いても、もう片方が残っていれば機能することが可能だ。従って、従来腎がんが見つかると、片方の腎臓を全て摘出する手術法が標準的であった。しかしここにきて、その手術法に変化が見られている。腎臓を全て摘出するのではなく、腫瘍の部分だけを取り除いて後は残すという腎がんの温存療法が盛んに行われるようになってきたためだ。温存療法のメリット・デメリットは何か。積極的に腎がん温存療法に取り組んでいる東京女子医科大学泌尿器科准講師の近藤恒徳さんに話を聞いた。
第2特集・肝臓がんの最新治療
第2特集1・肝臓がん診断と治療
新しい治療法、治療薬が登場し、肝細胞がんの治療選択肢が広がる
これだけは知っておきたい肝臓がんの診断と治療
監修●工藤正俊 近畿大学医学部消化器内科主任教授
“沈黙の臓器”とも呼ばれる肝臓。そのため、がんに罹っていても、自覚症状が出ず、分かった時にはもう手遅れということが多い。しかし肝臓がんは、他の多くのがんと違い、発生原因が分かっているため、検査の対象者が絞れ、早期発見・早期治療が可能ながんでもある。さらに最近では、ついに肝臓がんをターゲットにした分子標的薬まで登場しすでに海外では使用され実績を上げている。そのような肝臓がんの診断と治療の現在を紹介する。
第2特集2 肝臓がんの検査
ハイリスクの人に的を絞って定期的な検査を
エコー、CT、MRIが3本柱。肝臓がんの検査は低侵襲が主流に
監修●小池和彦 東京慈恵会医科大学付属病院消化器・肝臓内科講師
肝がん(肝細胞がん)が他のがんと大きく違うのは原因がはっきりしていること。日本では肝がんの9割はB型、C型の肝炎ウイルス感染によって起こるため、このようなハイリスクの人に的を絞った定期的な検査が欠かせない。診断には腫瘍マーカー(がん検査の1つ)と超音波(エコー)検査など画像診断の併用が有効とされるが、より侵襲や副作用の少ない診断法が主流になりつつあり、精度も高くなっている。
第2特集3・肝臓がんの内科的療法
低侵襲、負担の少ないラジオ波焼灼療法。さらに効果を高めるために併用も
次々に進化する肝臓がんの内科的療法
監修●工藤正俊 近畿大学医学部消化器内科教授
肝臓がんは、肝臓の性質から切除手術ができないケースが多く、そのため各種の内科的療法が開発されてきた。かつての主流であったエタノール注入などと同じ肝臓がんの内科的療法の1つである「ラジオ波焼灼療法」は、がんの位置を画像で確認しながらがん細胞に電極を挿入し、ラジオ波で生じる高熱で焼き切る治療法だ。現在、既存の局所療法をしのぐ治療効果が認められ、全国の多くの医療機関で施行されるようになっている。
第2特集4・肝臓がんの外科療法
治療成績の差が大きい肝移植は病院選びが要
適応や切り方が明確になった肝臓がんの外科療法
監修●川崎誠治 順天堂大学医学部付属順天堂医院肝・胆・膵外科主任教授
手術(外科療法)、局所療法、動脈塞栓療法など、さまざまな治療法がある肝臓がん。中でも、ガイドラインによって切り方や適応がより明確になった手術と、保険も適用になった肝移植という、2つの外科療法の現在について、順天堂医院肝・胆・膵外科主任教授の川崎誠治さんにうかがった。川崎さんは02年、河野太郎衆議院議員が肝硬変だった父親の河野洋平・元外相に肝臓を提供した生体肝移植の執刀医である。
医療
今後はアロマターゼ阻害剤と分子標的薬の組み合わせが鍵に
進行再発乳がんのホルモン療法最新トピック
監修●緒方晴樹 聖マリアンナ医科大学乳腺内分泌外科准教授
進行再発乳がんの場合、がんが全身に広がっており、化学療法かホルモン療法が必要となる。中でも、ホルモン療法の場合、タモキシフェンよりもアロマターゼ阻害剤のほうが効果があることがわかっており、現在、次の段階としてアロマターゼ阻害剤と分子標的薬との組み合わせによる臨床試験が次々と始まっている。進行再発乳がんのホルモン療法の最新トピックについて、聖マリアンナ医科大学乳腺内分泌外科准教授の緒方張晴樹さんに話を聞いた。
診断の名人が伝授する検査画像の見方、読み方
第25回 悪性リンパ腫 PET検査/PET・CT検査
新陳代謝という性質を利用し、取り込まれるがん細胞を色で表現
監修●森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診研究センター長
(患者プロフィール)46歳の女性Bさん。全身倦怠感があり、カゼをひいたと思って近くの医院を訪ねた。脇の下のグリグリとしたリンパ節の腫れが見つかって、悪性リンパ腫の疑いを指摘される。国立がんセンターを紹介されて受診。PET検査をしたのち、脇の下のリンパ節の細胞を取って顕微鏡で診る生検により、がんであることが確定した。
最新がんトピックス
・ 外陰がんおよび腟がん予防にワクチンの拡大使用をFDAが承認
・ TS-1がもたらす免疫細胞死をクレスチンが抑制
・ ハーセプチン治療後HER2が変化することが明らかに
・ 新しいモノクローナル抗体薬が再発非ホジキンリンパ腫患者に有効
・ がん患者の自殺リスクは一般集団より高い
がん相談
甲状腺がん 杉谷巌(癌研有明病院頭頸科副部長)
膵臓がん 上野秀樹(国立がんセンター中央病院肝胆膵内科医師)
乳がん 上野貴史(板橋中央総合病院外科医師)
脳腫瘍 林基弘(東京女子医科大学脳神経外科講師)
対談
鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談 ゲスト・久坂部 羊(医師・作家)
死を意識して生きると毎日がとても大切に感じられます
がんになった時節には、がんを受け入れるがよく候
高齢者の障害をテーマにした『廃用身』で作家デビューし、「平成の『白い巨塔』」と評価された『破裂』で作家の地位を不動のものとした久坂部羊さんは、もともとは消化器外科医であり、がん医療にも詳しい。若い頃、医療の現実に絶望感を抱き、さまざまな経緯を経て、医師と作家の二足のわらじを履くに至った久坂部さんに、鎌田實さんが日本の医療の現状批判、「死に時」の考え方などについて切り込んだ。
がん特別対論 後篇
「知の巨人」立花さんが自らのがん体験を踏まえ樋野さんに鋭く迫る熱闘180時間
宇宙の成り立ちの数字とがん発生原因の数字はよく似ている
立花隆VS樋野興夫(順天堂大学医学部病理・腫瘍学講座教授)
前号では昨年暮れ、膀胱がんの手術した立花隆さんが、順天堂大学医学部教授で病理・腫瘍学の樋野興夫さんに、「がんの素顔」について鋭く迫った。今月号では、がん治療の現実、日本の医療改革のあり方、メディカル・タウン構想、がんに罹った場合のこころの持ち方、さらには人体と宇宙の関係性にと「知の巨人」と「病理・腫瘍学の重鎮」2人の対論は熱く縦横無尽に進んでいく―
私の生きる道 藤家虹二さん・クラリネット奏者
脳卒中を克服し、さらに膀胱がんにも負けなかったジャズの巨匠藤家虹ニさん
不良患者だから、がんに負けないんだよ!
「病気というのは負けようと思えば負けるが、どうにもなるもんでもない。あとは野となれ山となれ、だよ」と語るジャズ、クラシック界の名手、藤家虹二さん。
自分をエロじじいと言ってのけるクラリネットの達人は、排尿機能と勃起中枢を同時に失うことになった膀胱がんとどう向かい合い、どう乗り越えていったのだろう。
がんと生きる・内藤陳さん(ボードビリアン・俳優・書評家)
「人呼んで、ハードボイルドだど!」で一世を風靡したボードビリアンのがん克服の極意
がん宣告にも慌てず騒がず「しゃあねぇや」人生の強さ
中高年の人なら、1960年代から1970年代にかけて、「ハードボイルドだど!」というギャグで一世を風靡したトリオ・ザ・パンチというお笑いグループをご存じだろうか。トリオのリーダーは、ニヒルな風貌に西部劇姿が似合う内藤陳さん。昨今は舞台をつとめる傍ら、日本冒険小説協会会長として活躍している。その内藤さんが昨年、直腸がんの手術を行い、人工肛門も体験した。がんも笑い飛ばすボードビリアンの「がん哲学」を聞いてみた。
新連載・しえのがんルネッサンス
ゲスト・まつばらけい(子宮・卵巣がんのサポートグループあいあい主宰)
野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力レシピ」
季節を食べる、秋を感じられる食材を体に入れる
今月の料理 栗御飯・豚肉かぼちゃの風味和え・鮭と豆腐のつみれきのこ仕立て
養殖や物流環境がよくなった現代では、1年中脂の乗った鮭が手に入るように
なりました。しかし、本来の旬は秋です。「その季節に採れる食材が一番
おいしい」と語るのは日本料理の名店「分とく山」の名料理人、野崎洋光さん。
畑や海から口に入る距離が短ければ短いほど、食材はおいしい。
今の季節に食べるもの、フレッシュな食材を知っておくことが大切なのです。
森川那智子のゆるるんヨガde“ほっ”
「待つ時間」の楽しみ方
コラム&連載
フォト・エッセイ 至福の時間
命を食べる季節を味わう
編集部の本棚
ヒーリング・コラム
エッセイ 山里より 中島ようこ
ももセンセーの「患者とともに」
イベントへの誘い
読者の交差点
特集1・泌尿器がんの基礎知識
新薬の登場で治療が大きく前進する腎がんと膀胱がん
これだけは知っておきたい泌尿器がんの基礎知識
監修●窪田吉信 横浜市立大学大学院医学研究科泌尿器病態学教授
「泌尿器がん」には、腎がん、膀胱がん、前立腺がん、精巣がんなどさまざまな種類のがんがあり、治療法も異なる。今回はその中でも、腎がん、膀胱がんに焦点を当て、その初期症状や現在の標準治療、さらには今後の治療展開について、横浜市立大学大学院医学研究科泌尿器病態学教授の窪田吉信さんに話を聞いた。
特集2・腎癌診療ガイドライン
分子標的薬が初めて認可され、腎がん治療は大きな変革期に
「腎癌診療ガイドライン」をわかりやすく読み解く
監修●藤岡知昭 岩手医科大学医学部泌尿器科教授
2007年に、日本の「腎がん診療ガイドライン」が初めて刊行されました。腎がんは、がんの中でも特異ながんで、遠隔転移した進行がんや静脈内に侵入したがんでも摘出が勧められる一方、部分切除や腹腔鏡治療も普及。ラジオ波治療などの低侵襲治療(体への負担が少ない治療)も登場するなど、さまざまな治療が可能です。さらに、今年に入って分子標的治療薬(分子標的薬)が認可され、治療は大きな変革期に入ろうとしています。ガイドラインの作成委員長である岩手医科大学医学部泌尿器科教授の藤岡知昭さんは「いろいろな治療法があるからこそ、逆に標準化が必要なのです」と語っています。
特集3・筋層浸潤がんの治療
化学療法と放射線療法の併用で膀胱温存、副作用の少ない世界標準薬の登場も
明るい兆しが出てきた膀胱がんの最新治療
監修●赤座英之 筑波大学大学院人間総合科学研究科教授
膀胱がんは、膀胱壁の粘膜にとどまる非筋層浸潤がんなら内視鏡で治療ができ、全摘しなくてすむが、それ以上に進行した筋層浸潤がんは、膀胱全摘や化学療法で後遺症や副作用に苦しめられるばかりでなく、膀胱を失うというQOL(生活の質)上の大きな問題が存在した。しかし、最近このような場合でも、化学療法と放射線療法の併用により膀胱を温存したり、副作用の少ない世界標準の抗がん剤が日本でも近々承認される見通しがつくなど、明るい兆しが出てきた。
特集4・腎盂尿管がんの治療
予後がよくないがんは早期発見が要。定期的な尿検査や超音波検査を
要注意!進行の早い腎盂尿管がんの診断と治療
監修●高橋 悟 日本大学医学部泌尿器科学主任教授
尿の通り道にできる腎盂尿管がん。組織的には膀胱がんと同じだが、膀胱よりも壁が薄いため、周囲に浸潤しやすく、予後がよくない。どんなことに気をつけ、どんな治療をしたらいいのだろうか。腎盂尿管がんの診断と治療における注意すべき点をまとめる。
特集5・腎がんの最新治療
手足症候群を上手く手なづけてやることが長期延命のコツ
分子標的薬で腎がんと共存しながら普通の暮らしを
監修●江藤正俊 九州大学大学院医学研究院泌尿器科学講師
今年4月から腎がんの治療薬として医療現場に登場してきた分子標的薬。手術、サイトカイン療法以外にこれといった効果のある治療法がなかった腎がん患者さんには朗報だ。ただし、やっかいなのは手足症候群という副作用。この予防に努めたり、発症しても上手く手なづけてやることが長期延命のコツのようだ。
特集6・腎がん温存療法
全摘すると腎機能低下で慢性腎臓病→心筋梗塞などになる危険が高まる
やっぱり「1つより2つ」の腎がんの温存療法
監修●近藤恒徳 東京女子医科大学泌尿器科准講師
体内には腎臓が2つあり、片方を取り除いても、もう片方が残っていれば機能することが可能だ。従って、従来腎がんが見つかると、片方の腎臓を全て摘出する手術法が標準的であった。しかしここにきて、その手術法に変化が見られている。腎臓を全て摘出するのではなく、腫瘍の部分だけを取り除いて後は残すという腎がんの温存療法が盛んに行われるようになってきたためだ。温存療法のメリット・デメリットは何か。積極的に腎がん温存療法に取り組んでいる東京女子医科大学泌尿器科准講師の近藤恒徳さんに話を聞いた。
第2特集・肝臓がんの最新治療
第2特集1・肝臓がん診断と治療
新しい治療法、治療薬が登場し、肝細胞がんの治療選択肢が広がる
これだけは知っておきたい肝臓がんの診断と治療
監修●工藤正俊 近畿大学医学部消化器内科主任教授
“沈黙の臓器”とも呼ばれる肝臓。そのため、がんに罹っていても、自覚症状が出ず、分かった時にはもう手遅れということが多い。しかし肝臓がんは、他の多くのがんと違い、発生原因が分かっているため、検査の対象者が絞れ、早期発見・早期治療が可能ながんでもある。さらに最近では、ついに肝臓がんをターゲットにした分子標的薬まで登場しすでに海外では使用され実績を上げている。そのような肝臓がんの診断と治療の現在を紹介する。
第2特集2 肝臓がんの検査
ハイリスクの人に的を絞って定期的な検査を
エコー、CT、MRIが3本柱。肝臓がんの検査は低侵襲が主流に
監修●小池和彦 東京慈恵会医科大学付属病院消化器・肝臓内科講師
肝がん(肝細胞がん)が他のがんと大きく違うのは原因がはっきりしていること。日本では肝がんの9割はB型、C型の肝炎ウイルス感染によって起こるため、このようなハイリスクの人に的を絞った定期的な検査が欠かせない。診断には腫瘍マーカー(がん検査の1つ)と超音波(エコー)検査など画像診断の併用が有効とされるが、より侵襲や副作用の少ない診断法が主流になりつつあり、精度も高くなっている。
第2特集3・肝臓がんの内科的療法
低侵襲、負担の少ないラジオ波焼灼療法。さらに効果を高めるために併用も
次々に進化する肝臓がんの内科的療法
監修●工藤正俊 近畿大学医学部消化器内科教授
肝臓がんは、肝臓の性質から切除手術ができないケースが多く、そのため各種の内科的療法が開発されてきた。かつての主流であったエタノール注入などと同じ肝臓がんの内科的療法の1つである「ラジオ波焼灼療法」は、がんの位置を画像で確認しながらがん細胞に電極を挿入し、ラジオ波で生じる高熱で焼き切る治療法だ。現在、既存の局所療法をしのぐ治療効果が認められ、全国の多くの医療機関で施行されるようになっている。
第2特集4・肝臓がんの外科療法
治療成績の差が大きい肝移植は病院選びが要
適応や切り方が明確になった肝臓がんの外科療法
監修●川崎誠治 順天堂大学医学部付属順天堂医院肝・胆・膵外科主任教授
手術(外科療法)、局所療法、動脈塞栓療法など、さまざまな治療法がある肝臓がん。中でも、ガイドラインによって切り方や適応がより明確になった手術と、保険も適用になった肝移植という、2つの外科療法の現在について、順天堂医院肝・胆・膵外科主任教授の川崎誠治さんにうかがった。川崎さんは02年、河野太郎衆議院議員が肝硬変だった父親の河野洋平・元外相に肝臓を提供した生体肝移植の執刀医である。
医療
今後はアロマターゼ阻害剤と分子標的薬の組み合わせが鍵に
進行再発乳がんのホルモン療法最新トピック
監修●緒方晴樹 聖マリアンナ医科大学乳腺内分泌外科准教授
進行再発乳がんの場合、がんが全身に広がっており、化学療法かホルモン療法が必要となる。中でも、ホルモン療法の場合、タモキシフェンよりもアロマターゼ阻害剤のほうが効果があることがわかっており、現在、次の段階としてアロマターゼ阻害剤と分子標的薬との組み合わせによる臨床試験が次々と始まっている。進行再発乳がんのホルモン療法の最新トピックについて、聖マリアンナ医科大学乳腺内分泌外科准教授の緒方張晴樹さんに話を聞いた。
診断の名人が伝授する検査画像の見方、読み方
第25回 悪性リンパ腫 PET検査/PET・CT検査
新陳代謝という性質を利用し、取り込まれるがん細胞を色で表現
監修●森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診研究センター長
(患者プロフィール)46歳の女性Bさん。全身倦怠感があり、カゼをひいたと思って近くの医院を訪ねた。脇の下のグリグリとしたリンパ節の腫れが見つかって、悪性リンパ腫の疑いを指摘される。国立がんセンターを紹介されて受診。PET検査をしたのち、脇の下のリンパ節の細胞を取って顕微鏡で診る生検により、がんであることが確定した。
最新がんトピックス
・ 外陰がんおよび腟がん予防にワクチンの拡大使用をFDAが承認
・ TS-1がもたらす免疫細胞死をクレスチンが抑制
・ ハーセプチン治療後HER2が変化することが明らかに
・ 新しいモノクローナル抗体薬が再発非ホジキンリンパ腫患者に有効
・ がん患者の自殺リスクは一般集団より高い
がん相談
甲状腺がん 杉谷巌(癌研有明病院頭頸科副部長)
膵臓がん 上野秀樹(国立がんセンター中央病院肝胆膵内科医師)
乳がん 上野貴史(板橋中央総合病院外科医師)
脳腫瘍 林基弘(東京女子医科大学脳神経外科講師)
対談
鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談 ゲスト・久坂部 羊(医師・作家)
死を意識して生きると毎日がとても大切に感じられます
がんになった時節には、がんを受け入れるがよく候
高齢者の障害をテーマにした『廃用身』で作家デビューし、「平成の『白い巨塔』」と評価された『破裂』で作家の地位を不動のものとした久坂部羊さんは、もともとは消化器外科医であり、がん医療にも詳しい。若い頃、医療の現実に絶望感を抱き、さまざまな経緯を経て、医師と作家の二足のわらじを履くに至った久坂部さんに、鎌田實さんが日本の医療の現状批判、「死に時」の考え方などについて切り込んだ。
がん特別対論 後篇
「知の巨人」立花さんが自らのがん体験を踏まえ樋野さんに鋭く迫る熱闘180時間
宇宙の成り立ちの数字とがん発生原因の数字はよく似ている
立花隆VS樋野興夫(順天堂大学医学部病理・腫瘍学講座教授)
前号では昨年暮れ、膀胱がんの手術した立花隆さんが、順天堂大学医学部教授で病理・腫瘍学の樋野興夫さんに、「がんの素顔」について鋭く迫った。今月号では、がん治療の現実、日本の医療改革のあり方、メディカル・タウン構想、がんに罹った場合のこころの持ち方、さらには人体と宇宙の関係性にと「知の巨人」と「病理・腫瘍学の重鎮」2人の対論は熱く縦横無尽に進んでいく―
私の生きる道 藤家虹二さん・クラリネット奏者
脳卒中を克服し、さらに膀胱がんにも負けなかったジャズの巨匠藤家虹ニさん
不良患者だから、がんに負けないんだよ!
「病気というのは負けようと思えば負けるが、どうにもなるもんでもない。あとは野となれ山となれ、だよ」と語るジャズ、クラシック界の名手、藤家虹二さん。
自分をエロじじいと言ってのけるクラリネットの達人は、排尿機能と勃起中枢を同時に失うことになった膀胱がんとどう向かい合い、どう乗り越えていったのだろう。
がんと生きる・内藤陳さん(ボードビリアン・俳優・書評家)
「人呼んで、ハードボイルドだど!」で一世を風靡したボードビリアンのがん克服の極意
がん宣告にも慌てず騒がず「しゃあねぇや」人生の強さ
中高年の人なら、1960年代から1970年代にかけて、「ハードボイルドだど!」というギャグで一世を風靡したトリオ・ザ・パンチというお笑いグループをご存じだろうか。トリオのリーダーは、ニヒルな風貌に西部劇姿が似合う内藤陳さん。昨今は舞台をつとめる傍ら、日本冒険小説協会会長として活躍している。その内藤さんが昨年、直腸がんの手術を行い、人工肛門も体験した。がんも笑い飛ばすボードビリアンの「がん哲学」を聞いてみた。
新連載・しえのがんルネッサンス
ゲスト・まつばらけい(子宮・卵巣がんのサポートグループあいあい主宰)
野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力レシピ」
季節を食べる、秋を感じられる食材を体に入れる
今月の料理 栗御飯・豚肉かぼちゃの風味和え・鮭と豆腐のつみれきのこ仕立て
養殖や物流環境がよくなった現代では、1年中脂の乗った鮭が手に入るように
なりました。しかし、本来の旬は秋です。「その季節に採れる食材が一番
おいしい」と語るのは日本料理の名店「分とく山」の名料理人、野崎洋光さん。
畑や海から口に入る距離が短ければ短いほど、食材はおいしい。
今の季節に食べるもの、フレッシュな食材を知っておくことが大切なのです。
森川那智子のゆるるんヨガde“ほっ”
「待つ時間」の楽しみ方
コラム&連載
フォト・エッセイ 至福の時間
命を食べる季節を味わう
編集部の本棚
ヒーリング・コラム
エッセイ 山里より 中島ようこ
ももセンセーの「患者とともに」
イベントへの誘い
読者の交差点
商品情報・内容
- 出版社:エビデンス社
- 発行間隔:月刊
■ 信頼度NO.1のがん実用誌!がんと生きるすべての人を応援します。
がんサポートは、世界最新の科学的根拠(エビデンス)に基づいた視点から、良質な正しい医療情報を厳選し、提供していきます。エビデンス(Evidence)とは、根拠があって明白な証拠、を意味する英語。常に信頼の置ける情報と知識を提供することを使命と考えます。がんサポートは、がん患者さん・ご家族の方々の求めに応えるために、がん患者さんやがん患者団体の代表の方に企画に参加していただき、と同時にがん患者(読者)参加記事をできるだけ多くして、患者さんと共に考え編集していく考えです。患者さんにやさしい雑誌にしようと、できるだけ軽くて、環境にもやさしい用紙を用い、文字も大きくしました。「役立つ・読みやすい・わかりやすい・支え・癒し」をモットーに編集していきます。
この雑誌の読者はこちらの雑誌も買っています!
がんサポートの所属カテゴリ一覧
Fujisan.co.jpとは?
株式会社富士山マガジンサービスが運営する、
日本最大級の雑誌オンライン書店です。
一般的な書店と異なり、
定期購読サービスに特化しています。
雑誌、新聞、シリーズ書籍、漫画や
本屋にも無い古い本も見つかる!
法人サービスはこちら >
-
タイトル1万以上
豊富なラインナップで
書店に並ばない本とも出会える -
試し読み
バックナンバー1冊まるごと試し読み
したり、最新号も試し読みできる -
タダ読み
5,000冊以上の雑誌が
無料で読み放題 -
500円OFF
普段読んでいる雑誌のレビュー投稿で
500円割ギフト券をプレゼント -
事前予約
気になる本は
発売日前から事前予約可能 -
割引や特典付き
定期購読なら
お得に本が読めて
送料無料の雑誌も!
デジタル雑誌をご利用なら
最新号〜バックナンバーまで7000冊以上の雑誌
(電子書籍)が無料で読み放題!
タダ読みサービスを楽しもう!