目次
胃がん・食道がん特集
特集1 胃がん基礎知識
抗がん剤の研究が進み、進行がん治療にも希望が!
これだけは知っておきたい胃がん・食道がんの基礎知識
文●山口俊晴 癌研究会有明病院副院長、消化器センター長兼消化器外科部長
胃がんはがんの中でも治りやすい病気の1つで、「切ったら終わり」というイメージを持つ人も多いのではないだろうか。確かに早期で発見した場合、基本的には外科手術で治る。ただし、早期で発見される人は、現在全体の約半分。残りの半分は、進行がんの段階で発見される、まだまだ怖い病気だ。ここでは、胃がんの基礎知識として、最新の知見を交えて紹介する。
食道がん編
術前化学療法に目覚ましい効果が確認。困難とされる食道がんに光射す!
監修●井垣弘康 国立がんセンター中央病院食道外科総合病棟部医長
監修●伊藤芳紀 国立がんセンター中央病院放射線治療部医師
食道がんは、数あるがんの中でも難しいがんの1つ。食道は壁が薄く周りに血管やリンパ節がたくさんあるため、早い時期から
リンパ節転移が起こるからだ。しかも、首、胸、お腹と広範囲にまたがっているため手術は大規模になり、合併症も起こりやすい。
そんな食道がんも、化学放射線療法や術後化学療法などにより、5年生存率が上がってきた――。
特集2
ステージ2と3では補助化学療法としてTS-1の術後1年間服用が標準治療に
胃がん術後の再発を抑えるエビデンスが登場した
監修●桜本信一 北里大学医学部外科講師
古くから胃がんの術後、再発を防ぐための治療として1~2年間の補助化学療法が行われてきた。しかし、このような術後化学療法で生存期間が長くなるとか、再発率が抑えられるといった確かなエビデンス(科学的根拠)は得られていなかった。だが、TS-1の登場により2001年10月に始まった大規模臨床試験は2004年12月まで続けられた。
結果ステージ2、3の術後補助化学療法としてのTS-1の有用性が明らかとなり標準治療として認められることになった――。
特集3 分子標的治療薬の最新研究
悪性度の高いスキルス胃がんにもこれだけ武器が出てきた!
進行する分子標的治療薬の研究で、スキルス胃がん治療に光が見えてきた
監修●八代正和 大阪市立大学大学院医学研究科准教授
スキルス胃がんというと、その「タチの悪さ」でひときわ恐れられる胃がんだ。
これまでの治療成績では、手術をしても術後の5年生存率は10~20パーセントであった。しかし、現在、分子標的治療薬の臨床試験が
進んだり、新薬候補となる物質が見出されるなど、「手の施しようがなかった」状況から脱却しつつある。
特集4 腹膜転移治療
有効な治療法がなかった時代から、TS-1との併用や腹腔内投与に期待感
新しい治療法が生まれつつある腹膜転移の治療
監修●田村茂行 関西ろうさい病院消化器外科部長
スキルス胃がんというと、その「タチの悪さ」でひときわ恐れられる胃がんだ。
これまでの治療成績では、手術をしても術後の5年生存率は10~20パーセントであった。しかし、現在、分子標的治療薬の臨床試験が
進んだり、新薬候補となる物質が見出されるなど、「手の施しようがなかった」状況から脱却しつつある。
特集5 胃がんの術後後遺症対策
もう怖くない! ダンピング症候群や骨量低下などの後遺症。しびれやめまいの新しい原因も判明
胃がんの術後後遺症とそのQOL改善策
監修●利野靖 横浜市立大学付属病院一般外科部長
胃の手術を受けて胃がなくなったり、小さくなったりすると、その影響でダンピング症候群をはじめ、さまざまな後遺症が出るが、
最近は食生活の改善や工夫、術式の変更などによって、こうした症状はかなり解消されるようになってきた。また、術後後遺症としてあらわれるしびれやめまいは、これまでダンピング症候群によるものとされてきたが、ビタミンEの欠乏が原因で起こるとわかり、対策がとられるようになっている。
特集6
正しい知識を持ち、納得して治療法を選択するために
切らなきゃいけないわけじゃない。食道がんの化学放射線療法
監修●権丈雅浩 広島大学病院放射線治療科助教
大手術になるうえに予後も悪い……そんな食道がん治療に90年代後半、一石を投じたのが「化学放射線療法」の出現だ。自らのがんと
いかに向き合うか。手術と化学放射線療法、それぞれのメリットとデメリットを正しく把握し、納得して自身の治療法を選びたい。
特集7 食道がんの術前化学療法
術後」よりも「術前」のほうが、5年生存率が良いという臨床試験結果も
転移を抑え、再発を防ぐ!?食道がんの術前化学療法
監修●矢野雅彦 大阪府立成人病センター消化器外科主任部長
胃がんや大腸がんなどと比べ、難治がんの1つとしてあげられる食道がん。場所が場所だけに、手術そのものも体への負担が大きく、またたとえ手術を行ったとしても、再発してくることが多いのが現状だ。そうした中、現在注目を集めているのが、手術の前に抗がん剤を投与するという「術前化学療法」。術前化学療法によって、CTでは映らない微細ながんを叩き、再発を防ぐことも可能になってきているという。食道がん・術前化学療法の最新知見を紹介する。
先端医療の現場 ②放射線医学総合研究所重粒子医科学センター病院
世界に先駆けた「重粒子線治療」で膵がん治療に希望の光
治療が難しく予後が芳しくない膵がんに、光が見えた。
放射線医学総合研究所重粒子医科学センター病院で行っている「重粒子線治療」だ。治療を阻む膵がんの特徴に効果をあらわし、生存率も延びている。
世界で唯一の、膵がん重粒子線治療に迫った。
最新がんトピックス
診断の名人が伝授する検査画像の見方、読み方
第30回 胃がん(スキルス型)/内視鏡&腹部エックス線検査
内視鏡で粘膜表面のデコボコが見えてくると、かなり進行した証し
森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診センター長
(患者プロフィール)
62歳の男性Aさん。1年ほど前から断続的に上腹部の違和感と食欲不振を感ずるようになった。さらに半年前から体重減少が顕著になり、受診した。胃内視鏡検査を行ったところ、胃がんの疑いが強いということで、国立がんセンターを紹介された。再検査を受けたところ胃の上部にスキルス性胃がんが発見された
患者のためのがんの薬辞典 メタストロン(一般名ストロンチウム-89)
骨転移の苦しい痛みを緩和する放射性医薬品
多発性の骨転移の疼痛緩和に効果がある放射性医薬品メタストロン(一般名ストロンチウム-89)が2008年秋に発売された。海外ではすでに20~30年前から使用されているのに対し、日本では遅れていた。
発売後も普及がなかなか進まないのは、この薬の安全管理や設備投資に対する診療報酬がなく、医療機関の負担となっていることが大きな原因だ。
今後の診療報酬が変わることに期待したい。
わたしの町の実力
病院クリニック③くにとみ内科外科クリニック
通院時間も待ち時間も短くてすみ、何でも気軽に相談できる
大学病院と同じレベルの抗がん剤治療を受けられるクリニック
がん専門病院や大学病院と同じレベルの抗がん剤治療が近くのクリニックで受けられれば、遠くまで行く必要はない。それを可能にしているのが埼玉県所沢市にある「くにとみ内科外科クリニック」。近隣の大学病院や一般病院とも連携をし、「安心の治療」が受けられる。
今月のセミナー
ノバルティス・オンコロジー・メディアフォーラム「進化する白血病治療」より
慢性骨髄性白血病に新しい分子標的薬のパワー
グリベック(一般名イマチニブ)の出現で、大きく変わった慢性骨髄性白血病の治療。ここへさらに強力な新薬が加わった。2009年2月、東京・サンケイプラザで行われた東京医科大学の大屋敷一馬さんの講演を聞く。
がん相談
胆道がん 回答者・森実千種(国立がんセンター中央病院内科医師)
血液がん 回答者・小林武(都立駒込病院血液内科医師)
泌尿器がん 回答者・島田誠(昭和大学横浜市北部病院泌尿器科教授)
対談
鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談
乳がんピンクリボン運動から全がん患者を支援するキャンサーリボンズが生まれた理由
がんはごく日常的な病気。社会全体で支え合うシステムが必要だ
ゲスト 聖マリアンナ医科大学外科学教授
約30年にわたって乳がん治療の最前線を歩いてきた、聖マリアンナ医科大学教授の福田護さんは、2000年からNPO法人・乳房健康研究会副理事長として乳がん患者さんを支援するピンクリボン運動に関わってきたが、昨年、NPO法人・キャンサーリボンズを立ち上げ、理事長として、全国各地にがん患者さん全体をサポートするリボンズハウスを設立する活動に全力投球している。乳がん治療のオーソリティが、定年を迎えるのと前後して、がん患者さん全体の支援に立ち上がった思いを、鎌田實さんに聞いてもらった。
生き方
私の生きる道 宮川花子さん(漫才師)
「大・花」の愛称で親しまれる夫婦漫才コンビの舞台裏
私の胃がんから20年、今の2人がここにいる
夫婦漫才コンビ「宮川大助・花子」。今年、彼らはコンビ結成30周年を迎えた。花子さんが胃がんに襲われて20年、夫婦に何が起こったか――
がんと生きる 羽田野博也さん ㈱ルナテック代表取締役社長
想像を絶する術後の後遺症――。悪戦苦闘しながら、ひとつひとつ乗り越えてきた
学生運動が下火になったその灰塵の中、生きる道を探していた。
父親が経営する印刷会社を継ぎ、新技術DTPで打って出て、大手印刷会社を
向こうに回して仕事をしてきた。その脂の乗り切った50歳のとき、
胃がんが発覚。ものが食べられなくなり、体は変わった――。
だが、生き方考え方は何も変わらない、と言い切る。
それこそが、自分等身大で人生を過ごしてきた彼のプライドであり、
こだわりなのである。
連載13 紅珊瑚のブレスレット~がんになって、考えたこと~
洞口依子
かつては飛んでいたであろう私なのか?
連載 第5回しえのがんルネッサンス
ゲスト 奥朋子 千葉大学医学部附属病院 外来通院治療室看護師長・がん看護専門看護師
「患者さんに頼りにされなくなったときが、いちばんうれしいです」
野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」
力を秘めた春の食べ物と、精進レシピで心身を養う
(今月の料理) 野菜寿司 蕗と油揚げの卵とじ キャベツと椎茸の辛子浸し
BookReview
いい本に出会う 第1回 角田光代(作家)
本のある世界でよかった
第32回 仕事をしながら療養する
自身のがん体験を生かし、「短時間勤務制度」導入などの人事制度をスタート
武田雅子さん(41歳)は、36歳のとき、乳がんと診断された。3週間の休暇を得て、乳房温存手術を受けた。休暇中は、公休と年次有給休暇を利用。職場復帰後、産業カウンセラーの資格を取得し、実績を上げて人事部長に昇進。自身のがん体験を生かして、傷病によるリハビリ復帰のための短時間勤務制度の導入など、社員が働き続けられる制度つくりに積極的に取り組む。
患者と医者のための医療リテラシー講座 第4回 隣りの人に聞いてみる
文・絵●西根英一 メディカルプロデューサー
森川那智子のゆるるんヨガで“ほっ”⑰
<優雅なねじりのポーズ>1日に1つだけ、ゆっくり動作
連載23・元気が出るチーム医療 横浜市立大学付属病院の挑戦⑤
~チーム医療で実現! 外来化学療法~
小嶋修一・TBS報道解説室
ここ5~6年の間に、抗がん剤治療などの化学療法を、入院ではなく外来で受けられる病院が急増してきました。『外来化学療法』です。こうした治療への患者のニーズも、年々高まってきていますが、取り扱いを少しでも間違えると、大変なことになりかねないのが抗がん剤です。そのような外来化学療法を支えるのも、医師や看護師、薬剤師らによるチーム医療なのです。
届け!がん患者たちの声
患者・病院・行政が連携し、がん医療向上を目指す「島根システム」に全国が注目
患者が声を上げて主体的に動けば、がん医療は変わる!
島根県には、がん患者が語らう場所「がんサロン」が全部で21カ所もある。東西に約230キロある県のあちらこちらに、まるで種から芽吹くようにサロンが誕生している。公民館や病院内の「がんサロン」は、すべてがん患者が主体となって運営。患者の活動を病院や行政が支援する「島根システム」は全国から注目を集めている。
第32回仕事をしながら療養する
自身のがん体験を生かし、職場のメンタルヘルスケアに取り組んだ
武田雅子さん(41歳)は、36歳のとき、乳がんと診断された。3週間の休暇を得て、乳房温存手術を受けた。休暇中は、公休と年次有給休暇を利用。職場復帰後、産業カウンセラーの資格を取得し、実績を上げて人事部長に昇進。自身のがん体験を生かして、傷病によるリハビリ復帰のための短時間勤務制度の導入など、社員が働き続けられる制度つくりに積極的に取り組む。
患者会活動レポート
全国の患者会と手を取り合いながら
オッサンデファム日本支部~女性の乳房と健康を守る会代表 増田美加
コラム&連載
命を食べる季節を味わう
「がんサポート」の編集方針
フォト・エッセイ 至福の時間
インターネットで探るがん情報
編集部の本棚
ヒーリング・コラム
ももセンセーの「患者とともに」
エッセイ 山里より 中島ようこ
イベントへの誘い
読者の交差点
バックナンバーのご案内
定期購読のご案内・編集後記
特集1 胃がん基礎知識
抗がん剤の研究が進み、進行がん治療にも希望が!
これだけは知っておきたい胃がん・食道がんの基礎知識
文●山口俊晴 癌研究会有明病院副院長、消化器センター長兼消化器外科部長
胃がんはがんの中でも治りやすい病気の1つで、「切ったら終わり」というイメージを持つ人も多いのではないだろうか。確かに早期で発見した場合、基本的には外科手術で治る。ただし、早期で発見される人は、現在全体の約半分。残りの半分は、進行がんの段階で発見される、まだまだ怖い病気だ。ここでは、胃がんの基礎知識として、最新の知見を交えて紹介する。
食道がん編
術前化学療法に目覚ましい効果が確認。困難とされる食道がんに光射す!
監修●井垣弘康 国立がんセンター中央病院食道外科総合病棟部医長
監修●伊藤芳紀 国立がんセンター中央病院放射線治療部医師
食道がんは、数あるがんの中でも難しいがんの1つ。食道は壁が薄く周りに血管やリンパ節がたくさんあるため、早い時期から
リンパ節転移が起こるからだ。しかも、首、胸、お腹と広範囲にまたがっているため手術は大規模になり、合併症も起こりやすい。
そんな食道がんも、化学放射線療法や術後化学療法などにより、5年生存率が上がってきた――。
特集2
ステージ2と3では補助化学療法としてTS-1の術後1年間服用が標準治療に
胃がん術後の再発を抑えるエビデンスが登場した
監修●桜本信一 北里大学医学部外科講師
古くから胃がんの術後、再発を防ぐための治療として1~2年間の補助化学療法が行われてきた。しかし、このような術後化学療法で生存期間が長くなるとか、再発率が抑えられるといった確かなエビデンス(科学的根拠)は得られていなかった。だが、TS-1の登場により2001年10月に始まった大規模臨床試験は2004年12月まで続けられた。
結果ステージ2、3の術後補助化学療法としてのTS-1の有用性が明らかとなり標準治療として認められることになった――。
特集3 分子標的治療薬の最新研究
悪性度の高いスキルス胃がんにもこれだけ武器が出てきた!
進行する分子標的治療薬の研究で、スキルス胃がん治療に光が見えてきた
監修●八代正和 大阪市立大学大学院医学研究科准教授
スキルス胃がんというと、その「タチの悪さ」でひときわ恐れられる胃がんだ。
これまでの治療成績では、手術をしても術後の5年生存率は10~20パーセントであった。しかし、現在、分子標的治療薬の臨床試験が
進んだり、新薬候補となる物質が見出されるなど、「手の施しようがなかった」状況から脱却しつつある。
特集4 腹膜転移治療
有効な治療法がなかった時代から、TS-1との併用や腹腔内投与に期待感
新しい治療法が生まれつつある腹膜転移の治療
監修●田村茂行 関西ろうさい病院消化器外科部長
スキルス胃がんというと、その「タチの悪さ」でひときわ恐れられる胃がんだ。
これまでの治療成績では、手術をしても術後の5年生存率は10~20パーセントであった。しかし、現在、分子標的治療薬の臨床試験が
進んだり、新薬候補となる物質が見出されるなど、「手の施しようがなかった」状況から脱却しつつある。
特集5 胃がんの術後後遺症対策
もう怖くない! ダンピング症候群や骨量低下などの後遺症。しびれやめまいの新しい原因も判明
胃がんの術後後遺症とそのQOL改善策
監修●利野靖 横浜市立大学付属病院一般外科部長
胃の手術を受けて胃がなくなったり、小さくなったりすると、その影響でダンピング症候群をはじめ、さまざまな後遺症が出るが、
最近は食生活の改善や工夫、術式の変更などによって、こうした症状はかなり解消されるようになってきた。また、術後後遺症としてあらわれるしびれやめまいは、これまでダンピング症候群によるものとされてきたが、ビタミンEの欠乏が原因で起こるとわかり、対策がとられるようになっている。
特集6
正しい知識を持ち、納得して治療法を選択するために
切らなきゃいけないわけじゃない。食道がんの化学放射線療法
監修●権丈雅浩 広島大学病院放射線治療科助教
大手術になるうえに予後も悪い……そんな食道がん治療に90年代後半、一石を投じたのが「化学放射線療法」の出現だ。自らのがんと
いかに向き合うか。手術と化学放射線療法、それぞれのメリットとデメリットを正しく把握し、納得して自身の治療法を選びたい。
特集7 食道がんの術前化学療法
術後」よりも「術前」のほうが、5年生存率が良いという臨床試験結果も
転移を抑え、再発を防ぐ!?食道がんの術前化学療法
監修●矢野雅彦 大阪府立成人病センター消化器外科主任部長
胃がんや大腸がんなどと比べ、難治がんの1つとしてあげられる食道がん。場所が場所だけに、手術そのものも体への負担が大きく、またたとえ手術を行ったとしても、再発してくることが多いのが現状だ。そうした中、現在注目を集めているのが、手術の前に抗がん剤を投与するという「術前化学療法」。術前化学療法によって、CTでは映らない微細ながんを叩き、再発を防ぐことも可能になってきているという。食道がん・術前化学療法の最新知見を紹介する。
先端医療の現場 ②放射線医学総合研究所重粒子医科学センター病院
世界に先駆けた「重粒子線治療」で膵がん治療に希望の光
治療が難しく予後が芳しくない膵がんに、光が見えた。
放射線医学総合研究所重粒子医科学センター病院で行っている「重粒子線治療」だ。治療を阻む膵がんの特徴に効果をあらわし、生存率も延びている。
世界で唯一の、膵がん重粒子線治療に迫った。
最新がんトピックス
診断の名人が伝授する検査画像の見方、読み方
第30回 胃がん(スキルス型)/内視鏡&腹部エックス線検査
内視鏡で粘膜表面のデコボコが見えてくると、かなり進行した証し
森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診センター長
(患者プロフィール)
62歳の男性Aさん。1年ほど前から断続的に上腹部の違和感と食欲不振を感ずるようになった。さらに半年前から体重減少が顕著になり、受診した。胃内視鏡検査を行ったところ、胃がんの疑いが強いということで、国立がんセンターを紹介された。再検査を受けたところ胃の上部にスキルス性胃がんが発見された
患者のためのがんの薬辞典 メタストロン(一般名ストロンチウム-89)
骨転移の苦しい痛みを緩和する放射性医薬品
多発性の骨転移の疼痛緩和に効果がある放射性医薬品メタストロン(一般名ストロンチウム-89)が2008年秋に発売された。海外ではすでに20~30年前から使用されているのに対し、日本では遅れていた。
発売後も普及がなかなか進まないのは、この薬の安全管理や設備投資に対する診療報酬がなく、医療機関の負担となっていることが大きな原因だ。
今後の診療報酬が変わることに期待したい。
わたしの町の実力
病院クリニック③くにとみ内科外科クリニック
通院時間も待ち時間も短くてすみ、何でも気軽に相談できる
大学病院と同じレベルの抗がん剤治療を受けられるクリニック
がん専門病院や大学病院と同じレベルの抗がん剤治療が近くのクリニックで受けられれば、遠くまで行く必要はない。それを可能にしているのが埼玉県所沢市にある「くにとみ内科外科クリニック」。近隣の大学病院や一般病院とも連携をし、「安心の治療」が受けられる。
今月のセミナー
ノバルティス・オンコロジー・メディアフォーラム「進化する白血病治療」より
慢性骨髄性白血病に新しい分子標的薬のパワー
グリベック(一般名イマチニブ)の出現で、大きく変わった慢性骨髄性白血病の治療。ここへさらに強力な新薬が加わった。2009年2月、東京・サンケイプラザで行われた東京医科大学の大屋敷一馬さんの講演を聞く。
がん相談
胆道がん 回答者・森実千種(国立がんセンター中央病院内科医師)
血液がん 回答者・小林武(都立駒込病院血液内科医師)
泌尿器がん 回答者・島田誠(昭和大学横浜市北部病院泌尿器科教授)
対談
鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談
乳がんピンクリボン運動から全がん患者を支援するキャンサーリボンズが生まれた理由
がんはごく日常的な病気。社会全体で支え合うシステムが必要だ
ゲスト 聖マリアンナ医科大学外科学教授
約30年にわたって乳がん治療の最前線を歩いてきた、聖マリアンナ医科大学教授の福田護さんは、2000年からNPO法人・乳房健康研究会副理事長として乳がん患者さんを支援するピンクリボン運動に関わってきたが、昨年、NPO法人・キャンサーリボンズを立ち上げ、理事長として、全国各地にがん患者さん全体をサポートするリボンズハウスを設立する活動に全力投球している。乳がん治療のオーソリティが、定年を迎えるのと前後して、がん患者さん全体の支援に立ち上がった思いを、鎌田實さんに聞いてもらった。
生き方
私の生きる道 宮川花子さん(漫才師)
「大・花」の愛称で親しまれる夫婦漫才コンビの舞台裏
私の胃がんから20年、今の2人がここにいる
夫婦漫才コンビ「宮川大助・花子」。今年、彼らはコンビ結成30周年を迎えた。花子さんが胃がんに襲われて20年、夫婦に何が起こったか――
がんと生きる 羽田野博也さん ㈱ルナテック代表取締役社長
想像を絶する術後の後遺症――。悪戦苦闘しながら、ひとつひとつ乗り越えてきた
学生運動が下火になったその灰塵の中、生きる道を探していた。
父親が経営する印刷会社を継ぎ、新技術DTPで打って出て、大手印刷会社を
向こうに回して仕事をしてきた。その脂の乗り切った50歳のとき、
胃がんが発覚。ものが食べられなくなり、体は変わった――。
だが、生き方考え方は何も変わらない、と言い切る。
それこそが、自分等身大で人生を過ごしてきた彼のプライドであり、
こだわりなのである。
連載13 紅珊瑚のブレスレット~がんになって、考えたこと~
洞口依子
かつては飛んでいたであろう私なのか?
連載 第5回しえのがんルネッサンス
ゲスト 奥朋子 千葉大学医学部附属病院 外来通院治療室看護師長・がん看護専門看護師
「患者さんに頼りにされなくなったときが、いちばんうれしいです」
野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」
力を秘めた春の食べ物と、精進レシピで心身を養う
(今月の料理) 野菜寿司 蕗と油揚げの卵とじ キャベツと椎茸の辛子浸し
BookReview
いい本に出会う 第1回 角田光代(作家)
本のある世界でよかった
第32回 仕事をしながら療養する
自身のがん体験を生かし、「短時間勤務制度」導入などの人事制度をスタート
武田雅子さん(41歳)は、36歳のとき、乳がんと診断された。3週間の休暇を得て、乳房温存手術を受けた。休暇中は、公休と年次有給休暇を利用。職場復帰後、産業カウンセラーの資格を取得し、実績を上げて人事部長に昇進。自身のがん体験を生かして、傷病によるリハビリ復帰のための短時間勤務制度の導入など、社員が働き続けられる制度つくりに積極的に取り組む。
患者と医者のための医療リテラシー講座 第4回 隣りの人に聞いてみる
文・絵●西根英一 メディカルプロデューサー
森川那智子のゆるるんヨガで“ほっ”⑰
<優雅なねじりのポーズ>1日に1つだけ、ゆっくり動作
連載23・元気が出るチーム医療 横浜市立大学付属病院の挑戦⑤
~チーム医療で実現! 外来化学療法~
小嶋修一・TBS報道解説室
ここ5~6年の間に、抗がん剤治療などの化学療法を、入院ではなく外来で受けられる病院が急増してきました。『外来化学療法』です。こうした治療への患者のニーズも、年々高まってきていますが、取り扱いを少しでも間違えると、大変なことになりかねないのが抗がん剤です。そのような外来化学療法を支えるのも、医師や看護師、薬剤師らによるチーム医療なのです。
届け!がん患者たちの声
患者・病院・行政が連携し、がん医療向上を目指す「島根システム」に全国が注目
患者が声を上げて主体的に動けば、がん医療は変わる!
島根県には、がん患者が語らう場所「がんサロン」が全部で21カ所もある。東西に約230キロある県のあちらこちらに、まるで種から芽吹くようにサロンが誕生している。公民館や病院内の「がんサロン」は、すべてがん患者が主体となって運営。患者の活動を病院や行政が支援する「島根システム」は全国から注目を集めている。
第32回仕事をしながら療養する
自身のがん体験を生かし、職場のメンタルヘルスケアに取り組んだ
武田雅子さん(41歳)は、36歳のとき、乳がんと診断された。3週間の休暇を得て、乳房温存手術を受けた。休暇中は、公休と年次有給休暇を利用。職場復帰後、産業カウンセラーの資格を取得し、実績を上げて人事部長に昇進。自身のがん体験を生かして、傷病によるリハビリ復帰のための短時間勤務制度の導入など、社員が働き続けられる制度つくりに積極的に取り組む。
患者会活動レポート
全国の患者会と手を取り合いながら
オッサンデファム日本支部~女性の乳房と健康を守る会代表 増田美加
コラム&連載
命を食べる季節を味わう
「がんサポート」の編集方針
フォト・エッセイ 至福の時間
インターネットで探るがん情報
編集部の本棚
ヒーリング・コラム
ももセンセーの「患者とともに」
エッセイ 山里より 中島ようこ
イベントへの誘い
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- 発行間隔:月刊
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がんサポートは、世界最新の科学的根拠(エビデンス)に基づいた視点から、良質な正しい医療情報を厳選し、提供していきます。エビデンス(Evidence)とは、根拠があって明白な証拠、を意味する英語。常に信頼の置ける情報と知識を提供することを使命と考えます。がんサポートは、がん患者さん・ご家族の方々の求めに応えるために、がん患者さんやがん患者団体の代表の方に企画に参加していただき、と同時にがん患者(読者)参加記事をできるだけ多くして、患者さんと共に考え編集していく考えです。患者さんにやさしい雑誌にしようと、できるだけ軽くて、環境にもやさしい用紙を用い、文字も大きくしました。「役立つ・読みやすい・わかりやすい・支え・癒し」をモットーに編集していきます。
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