目次
特集:多角的に考える アドバンス・ケア・プランニング
≪今月の視点≫
ACPに潜む天使と悪魔
昨今,患者の意思決定支援などの観点からアドバンス・ケア・プランニング(advance care planning:ACP)の取り組みが注目されている.しかし医療にかかわらない一般国民の何人がこの言葉を知っているのだろうか?
われわれは対象となる患者やご家族を含め,国民にほぼ認知されていない,さらに自分以外の職種がどのように捉えているかもよくわからない,得体の知れないものをやろうとしているともいえるのではないか,こう考えたことが本特集を組むきっかけだった.
本特集では,患者の声だけでなく,疾病(とくにがん)のフェーズごとに考えるACP,非がんのACP,多職種から考えるACPを中心に,今一度ACPを多角的な視点から捉え,深
められるようバラエティーに富んだ方々にご執筆をお願いした.
実際にご病気を治療されている榎本さんの文章からは,ACPを行おうとしているわれわれは,天使にも悪魔にもなり得る,ということを実感する.「無知を知る」ではないが,われわれはACPを進めることに躍起になるだけではなく,ともにもう少し考え,費やすべきことがあるのかもしれない.皆さまの感性を研ぎ澄ませながら,その一文一文を深くお読みいただければ幸いである.
がんのフェーズごとに考えるACPでは,一般外来,一般病棟,緩和ケア外来,在宅医療,そして緩和ケア病棟のそれぞれのタイミングから始めるACPについて,実際にその現場に従事されている医師の方々に執筆をお願いした.医師のなかでも悩みが深い,臨床現場に即したACPの考え方を感じていただけるものと考える.
また非がんのACPでは昨今,触れられるようになった心不全,認知症,神経難病についてまとめるだけではなく,膠原病,妊婦さんのACPに踏み込むものとした.おそらくわが国初のチャレンジングな特集になっており,ぜひ新たな切り口が切り拓く世界を,興味深くご堪能いただければ幸いである.なお世界的にも先行文献がほぼ存在しないなかでご執筆いただいた三好先生・山下先生に,この場をお借りして深謝させていただきたい.
多職種から考えるACPと特別寄稿では,ソーシャルワーカー,在宅看護師,家族支援看護師,薬剤師,チャプレン,ボランティアリーダーの方々に執筆をお願いした.一般的
な医療従事者だけではなく,宗教家やボランティアがACPでは大きな役割を果たすこともあり,多職種の概念と視野を広げ,深める特集を組めたものと自負している.
日本は未曾有の超高齢社会を迎え,ACPは総合診療・緩和ケアに携わる職種はもちろんのこと,すべての医療従事者,学生,地域コミュニティーを支える方などに適切な理解が求められるようになっていくものと考えられる.けっして一筋縄ではいかず,丁寧さを欠くと,ときに諸刃の剣とさえなり得るACPについて多角的に理解を深められる特集として,ぜひ本書をお手に取っていただければ幸いである.
[編集幹事]賛育会病院 内科・緩和ケア内科/順天堂大学緩和医療学研究室/ 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科医療管理政策学 宇井睦人
≪特集の目次≫
■患者さんが考えるACP
私の考えるACP(榎本悦子)
■がんのフェーズごとのACP
一般的な外来受診時から始める場合のACP(瀬野尾智哉)
一般病棟に入院中から始める場合のACP(山口健也)
腫瘍内科・緩和ケア外来から始める場合のACP(西 智弘)
在宅医療から始める場合のACP(堀越 健)
緩和ケア病棟に転院してから始める場合のACP(相木佐代)
■非がんのACP
がんとどこが違う? 心不全のACP(大森崇史)
認知症のACP(舟槻晋吾)
神経難病のACP(林 健太郎)
膠原病のACP(三好雄二)
妊婦のACP(山下有加)
■多職種から考えるACP
医療ソーシャルワーカーの視点 ─多様な ACP への取り組みと課題─(冨永千晶)
在宅看護師(岩本ゆり)
家族支援専門看護師(石渡未来)
薬剤師(工藤浩史)
チャプレン(瀬良信勝)
患者サロン「ほっとサロンいだ」からみたACP(荒木亜紀子)
■特別寄稿
住民と育む意思決定支援(横山太郎)
≪連載≫
今月のお薬ランキング(15)
骨粗鬆症治療薬(浜田康次)
楽しく臨床(14)
難しい家族(宮森 正)
「治療」「薬局」合同連載 Dr. ヤンデルの言葉のネタ帳
―“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は―(3)
塩を送りながら生きるということ ―Note 3.「進行がん」を言い換える―(市原 真)
「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー“ 処方整理力”を鍛える! Dトレ(15)
おまえはなぜ使われているのだ……??(矢吹 拓)
ゼロからわかる遠隔医療(12)
遠隔診療が日本に根づくために(竹村昌敏)〈監修〉exMedio
≪今月の視点≫
ACPに潜む天使と悪魔
昨今,患者の意思決定支援などの観点からアドバンス・ケア・プランニング(advance care planning:ACP)の取り組みが注目されている.しかし医療にかかわらない一般国民の何人がこの言葉を知っているのだろうか?
われわれは対象となる患者やご家族を含め,国民にほぼ認知されていない,さらに自分以外の職種がどのように捉えているかもよくわからない,得体の知れないものをやろうとしているともいえるのではないか,こう考えたことが本特集を組むきっかけだった.
本特集では,患者の声だけでなく,疾病(とくにがん)のフェーズごとに考えるACP,非がんのACP,多職種から考えるACPを中心に,今一度ACPを多角的な視点から捉え,深
められるようバラエティーに富んだ方々にご執筆をお願いした.
実際にご病気を治療されている榎本さんの文章からは,ACPを行おうとしているわれわれは,天使にも悪魔にもなり得る,ということを実感する.「無知を知る」ではないが,われわれはACPを進めることに躍起になるだけではなく,ともにもう少し考え,費やすべきことがあるのかもしれない.皆さまの感性を研ぎ澄ませながら,その一文一文を深くお読みいただければ幸いである.
がんのフェーズごとに考えるACPでは,一般外来,一般病棟,緩和ケア外来,在宅医療,そして緩和ケア病棟のそれぞれのタイミングから始めるACPについて,実際にその現場に従事されている医師の方々に執筆をお願いした.医師のなかでも悩みが深い,臨床現場に即したACPの考え方を感じていただけるものと考える.
また非がんのACPでは昨今,触れられるようになった心不全,認知症,神経難病についてまとめるだけではなく,膠原病,妊婦さんのACPに踏み込むものとした.おそらくわが国初のチャレンジングな特集になっており,ぜひ新たな切り口が切り拓く世界を,興味深くご堪能いただければ幸いである.なお世界的にも先行文献がほぼ存在しないなかでご執筆いただいた三好先生・山下先生に,この場をお借りして深謝させていただきたい.
多職種から考えるACPと特別寄稿では,ソーシャルワーカー,在宅看護師,家族支援看護師,薬剤師,チャプレン,ボランティアリーダーの方々に執筆をお願いした.一般的
な医療従事者だけではなく,宗教家やボランティアがACPでは大きな役割を果たすこともあり,多職種の概念と視野を広げ,深める特集を組めたものと自負している.
日本は未曾有の超高齢社会を迎え,ACPは総合診療・緩和ケアに携わる職種はもちろんのこと,すべての医療従事者,学生,地域コミュニティーを支える方などに適切な理解が求められるようになっていくものと考えられる.けっして一筋縄ではいかず,丁寧さを欠くと,ときに諸刃の剣とさえなり得るACPについて多角的に理解を深められる特集として,ぜひ本書をお手に取っていただければ幸いである.
[編集幹事]賛育会病院 内科・緩和ケア内科/順天堂大学緩和医療学研究室/ 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科医療管理政策学 宇井睦人
≪特集の目次≫
■患者さんが考えるACP
私の考えるACP(榎本悦子)
■がんのフェーズごとのACP
一般的な外来受診時から始める場合のACP(瀬野尾智哉)
一般病棟に入院中から始める場合のACP(山口健也)
腫瘍内科・緩和ケア外来から始める場合のACP(西 智弘)
在宅医療から始める場合のACP(堀越 健)
緩和ケア病棟に転院してから始める場合のACP(相木佐代)
■非がんのACP
がんとどこが違う? 心不全のACP(大森崇史)
認知症のACP(舟槻晋吾)
神経難病のACP(林 健太郎)
膠原病のACP(三好雄二)
妊婦のACP(山下有加)
■多職種から考えるACP
医療ソーシャルワーカーの視点 ─多様な ACP への取り組みと課題─(冨永千晶)
在宅看護師(岩本ゆり)
家族支援専門看護師(石渡未来)
薬剤師(工藤浩史)
チャプレン(瀬良信勝)
患者サロン「ほっとサロンいだ」からみたACP(荒木亜紀子)
■特別寄稿
住民と育む意思決定支援(横山太郎)
≪連載≫
今月のお薬ランキング(15)
骨粗鬆症治療薬(浜田康次)
楽しく臨床(14)
難しい家族(宮森 正)
「治療」「薬局」合同連載 Dr. ヤンデルの言葉のネタ帳
―“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は―(3)
塩を送りながら生きるということ ―Note 3.「進行がん」を言い換える―(市原 真)
「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー“ 処方整理力”を鍛える! Dトレ(15)
おまえはなぜ使われているのだ……??(矢吹 拓)
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- サイズ:B5判
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