目次
特集: 広がりつつある胃酸関連疾患 新ガイドラインに基づく最新治療を取り上げます!
≪今月の視点≫
胃酸関連疾患とは,胃酸が原因となって,消化管の器質的変化を起こしたり不快な症状の原因となって,患者のQOLが低下する疾患を総称している.胃酸は食物中に含まれる細菌を殺菌したり,酸性域に至適pHがあるペプシンによるタンパク質の消化を助けるために重要な役割を有している.ところが,過剰に分泌されたり適切でないタイミングで分泌が亢進したり,酸に対する粘膜防御能が低い胃以外の消化管に一度に大量に流入したりすると,さまざまな障害を引き起こすことになる.これが胃酸関連疾患で消化性潰瘍や胃食道逆流症(GERD),機能性胃腸症(FD)が含まれる.
日本人は,体が小さくHelicobacter pylori 感染率も高く食塩の摂取も多かったため,慢性胃炎を有することが多く,胃酸分泌能はあまり高くはなかった.ところが最近,生活環境や食習慣の変化もあって,高い胃酸分泌能を有する日本人が増えている.このような胃酸分泌能の変化は,消化性潰瘍,GERD,FDの患者数や病像の変化となって現れている.
このような状況のなかで,患者数が多く,また多くの臨床的なエビデンスが集積されている消化性潰瘍とGERDについては,日本消化器病学会が文献エビデンスに基づいたガイドラインの作成を2006年から開始し,2009年10月には消化性潰瘍の診療ガイドラインが,11月にはGERD診療ガイドラインが公表された.これらのガイドラインは全国の医師に消化性潰瘍とGERDの診療に役立つ,中立でエビデンスレベルの高い情報の提供を目的としている.
そこで,今回の特集では,最近大きく病像や有病率が様変わりしている胃酸関連疾患について,最新の診療ガイドラインの内容も踏まえて専門の先生方に解説をしていただいた.多忙な臨床の現場で,消化性潰瘍,GERD,FDについての現状を知るために御利用いただければ幸いである.
編集 木下芳一 島根大学医学部消化器内科 教授
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今月の視点(木下芳一)
■総 論
日本人の生活習慣,胃酸分泌能の変化と酸関連疾患(古田賢司)
酸関連疾患の治療に使用される薬剤(杉本光繁 他)
胃酸分泌抑制薬の知っておくべき副作用(羽生泰樹 他)
■消化性潰瘍
消化性潰瘍の疫学と病因(小早川雅男 他)
消化性潰瘍の症状,QOL と診断(谷田諭史 他)
消化性潰瘍の治療(芳野純治 他)
消化性潰瘍の合併症とその予後(平石秀幸)
■胃食道逆流症
GERDの病因と疫学(高島 利 他)
GERDの症状と診断(岩切勝彦 他)
GERDの治療(蘆田 潔)
呼吸器疾患・症状でGERD の関与を考えるべき病態は? (新実彰男)
胸痛の原因としてのGERD(大原秀一)
睡眠障害でGERD の関与を考えるべき病態は? (菅井 望 他)
耳鼻咽喉科疾患でGERD の関与を考えるべき病態は? (曾根三千彦 他)
GERD は歯科疾患の原因となり得るか?(関根浄治)
■機能性胃腸症
FD の疫学と病因(鎌田智有 他)
FD の症状と診断(加藤元嗣 他)
FD の治療(櫻井宏一 他)
FD とGERD のオーバーラップ(富田寿彦 他)
Series
温故医新(3)
消化性潰瘍診療の60年間の進歩(木下芳一)
医療ポライトネス・ストラテジー(3)
矢吹クリニックオリジナル「なっとく説明カード」(矢吹清人)
Doctor’s carrier 医師の多様なキャリアを紹介!(7)(小泉久仁弥)
よりよい医院経営(61)
病院・クリニックにとっての従業員満足度の重要性と,実際の測定方法(吉田英司)
ヒポクラテスが教える病名のない病理学(26)
婦人について(1)(中島旻保)
再生医学のいま -基礎研究から臨床への展開に向けて-(35)
靱帯(腱)付着部の構造とその再生-次世代バイオマテリアルを使った細胞組織工学-(坂根正孝)
何が正解? 消化器治療 EBM で検証(69)
少量アスピリンは潰瘍の危険因子か?(川名一朗 他)
Contribution
臨床経験 妊娠20週時における潰瘍性大腸炎の難治性下血治療症例(中尾健太郎 他)
≪今月の視点≫
胃酸関連疾患とは,胃酸が原因となって,消化管の器質的変化を起こしたり不快な症状の原因となって,患者のQOLが低下する疾患を総称している.胃酸は食物中に含まれる細菌を殺菌したり,酸性域に至適pHがあるペプシンによるタンパク質の消化を助けるために重要な役割を有している.ところが,過剰に分泌されたり適切でないタイミングで分泌が亢進したり,酸に対する粘膜防御能が低い胃以外の消化管に一度に大量に流入したりすると,さまざまな障害を引き起こすことになる.これが胃酸関連疾患で消化性潰瘍や胃食道逆流症(GERD),機能性胃腸症(FD)が含まれる.
日本人は,体が小さくHelicobacter pylori 感染率も高く食塩の摂取も多かったため,慢性胃炎を有することが多く,胃酸分泌能はあまり高くはなかった.ところが最近,生活環境や食習慣の変化もあって,高い胃酸分泌能を有する日本人が増えている.このような胃酸分泌能の変化は,消化性潰瘍,GERD,FDの患者数や病像の変化となって現れている.
このような状況のなかで,患者数が多く,また多くの臨床的なエビデンスが集積されている消化性潰瘍とGERDについては,日本消化器病学会が文献エビデンスに基づいたガイドラインの作成を2006年から開始し,2009年10月には消化性潰瘍の診療ガイドラインが,11月にはGERD診療ガイドラインが公表された.これらのガイドラインは全国の医師に消化性潰瘍とGERDの診療に役立つ,中立でエビデンスレベルの高い情報の提供を目的としている.
そこで,今回の特集では,最近大きく病像や有病率が様変わりしている胃酸関連疾患について,最新の診療ガイドラインの内容も踏まえて専門の先生方に解説をしていただいた.多忙な臨床の現場で,消化性潰瘍,GERD,FDについての現状を知るために御利用いただければ幸いである.
編集 木下芳一 島根大学医学部消化器内科 教授
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今月の視点(木下芳一)
■総 論
日本人の生活習慣,胃酸分泌能の変化と酸関連疾患(古田賢司)
酸関連疾患の治療に使用される薬剤(杉本光繁 他)
胃酸分泌抑制薬の知っておくべき副作用(羽生泰樹 他)
■消化性潰瘍
消化性潰瘍の疫学と病因(小早川雅男 他)
消化性潰瘍の症状,QOL と診断(谷田諭史 他)
消化性潰瘍の治療(芳野純治 他)
消化性潰瘍の合併症とその予後(平石秀幸)
■胃食道逆流症
GERDの病因と疫学(高島 利 他)
GERDの症状と診断(岩切勝彦 他)
GERDの治療(蘆田 潔)
呼吸器疾患・症状でGERD の関与を考えるべき病態は? (新実彰男)
胸痛の原因としてのGERD(大原秀一)
睡眠障害でGERD の関与を考えるべき病態は? (菅井 望 他)
耳鼻咽喉科疾患でGERD の関与を考えるべき病態は? (曾根三千彦 他)
GERD は歯科疾患の原因となり得るか?(関根浄治)
■機能性胃腸症
FD の疫学と病因(鎌田智有 他)
FD の症状と診断(加藤元嗣 他)
FD の治療(櫻井宏一 他)
FD とGERD のオーバーラップ(富田寿彦 他)
Series
温故医新(3)
消化性潰瘍診療の60年間の進歩(木下芳一)
医療ポライトネス・ストラテジー(3)
矢吹クリニックオリジナル「なっとく説明カード」(矢吹清人)
Doctor’s carrier 医師の多様なキャリアを紹介!(7)(小泉久仁弥)
よりよい医院経営(61)
病院・クリニックにとっての従業員満足度の重要性と,実際の測定方法(吉田英司)
ヒポクラテスが教える病名のない病理学(26)
婦人について(1)(中島旻保)
再生医学のいま -基礎研究から臨床への展開に向けて-(35)
靱帯(腱)付着部の構造とその再生-次世代バイオマテリアルを使った細胞組織工学-(坂根正孝)
何が正解? 消化器治療 EBM で検証(69)
少量アスピリンは潰瘍の危険因子か?(川名一朗 他)
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- 出版社:南山堂
- 発行間隔:月刊
- 発売日:毎月1日
- サイズ:B5判
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