目次
特集:認知症の薬物治療
-新薬登場でどう変わるのか?あらたな治療戦略を探ります-
≪今月の視点≫
─かかりつけ医の皆様への認知症医療参入のお勧め
今年に入って,アルツハイマー病の適応を有する3つの新薬が発売された.新たな選択肢の登場は,わが国の認知症医療にとって,大いなる福音である.
確実で選択的なアセチルコリンエステラーゼ(AchE)阻害作用をもち,わが国でも多くのエビデンスがあるドネぺジルに加えて,ニコチン性アセチルコリン(Ach)受容体の感受性を亢進させるデュアル・アクションのガランタミン,ブチリルコリンエステラーゼの阻害作用も有し,パッチ薬の導入で副作用の軽減や服薬コンプライアンスの向上が期待されるリバスチグミンと,独自の薬理作用・特徴をもったAchE阻害薬3薬がラインアップした.さらに,中等度および高度ADでは,NMDA受容体チャネルの過剰な活性化を抑制し,シナプティックノイズを抑えることにより,神経細胞を保護し,認知機能改善作用を示すとされるメマンチンも選択肢に加わった.
長寿高齢化社会に加え,複合家族から核家族への家族形態の変化,そして,社会の高度情報化により“社会生活・日常生活の支障”が顕在化し,プライマリ・ケア医のもとを受診する高齢の軽症認知症患者が増加している.専門医数が限られた現状で,増加する認知症患者に対応するには,プライマリ・ケア医の積極的な認知症医療への参加が望まれる.本特集では,新薬発売を機会に,それぞれのエキスパートに,新薬の特徴と患者選択の目安をご解説いただいた.認知症患者の増加は,けっして医療のみの問題ではない.とくに介護施設の全体的な不足は大きな社会問題である.施設入所の直接のきっかけとなることが多い,行動・心理症状に関しても,症状ごとに焦点を当てて,薬物療法をご解説いただいた.
本特集が,一人でも多くのプライマリ・ケア医の先生の認知症医療への参入の序となれば幸いである.
高橋 智 岩手医科大学医学部神経内科・老年科 准教授
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今月の視点(高橋 智)
■総 論
認知症患者に薬物療法を始める際の病名告知について(今井幸充)
認知症の薬物治療の工夫 ―服薬コンプライアンスをあげるために―(山崎峰雄)
■アルツハイマー病の認知機能改善薬と根本治療薬
海外におけるアルツハイマー病治療薬の使用状況(羽生春夫)
ドネペジルの特徴(川畑信也)
ドネペジルの服薬指導と効果判定(繁信和恵)
ドネペジルの副作用への対応(丸木雄一)
ドネペジル開始と増量のタイミング(福井俊哉)
ドネペジル早期投与の意義について(金田大太)
ドネペジル長期投与のエビデンス(堀 宏治,他)
ガランタミンの基礎および臨床薬理作用の特徴(鍋島俊隆)
Q&A ガランタミンの臨床効果とその判定について教えてください(本井ゆみ子)
リバスチグミンの特徴(中村 祐)
Q&A リバスチグミンが望ましい患者,望ましくない患者のポイントを教えてください(砂田芳秀)
NMDA 受容体拮抗薬の特徴(本間 昭)
Q&A アセチルコリンエステラーゼ阻害薬とNMDA 受容体阻害薬の併用について教えてください(北村 伸)
Q&A 脳血管障害を合併するアルツハイマー病の治療の考え方を教えてください(古川勝敏)
Q&A 現在開発されているアルツハイマー病の根本治療薬について教えてください(藤本陽子)
■BPSD 治療薬
Q&A オフラベルとしてのBPSD 治療薬使用に関する注意点を教えてください(平井茂夫)
Q&A 認知症における易刺激性,焦燥・興奮,脱抑制および異常行動に対する薬物療法を教えてください(佐藤晋爾,他)
Q&A 認知症における不安,抑うつおよび多幸感に対する薬物療法を教えてください(犬塚 伸,他)
Q&A 認知症におけるアパシーおよび食行動異常に対する薬物療法を教えてください(下村辰雄)
Q&A 認知症における睡眠障害の薬物療法を教えてください(上島国利)
■アルツハイマー病以外の認知症
レビー小体型認知症の薬物治療(小阪憲司)
血管性認知症の薬物治療(長田 乾,他)
≪Series≫
温故医新(20)
「プロ」としてのてんかん診療(大生定義)
→当時の論文を全文閲覧できます(PDF:2.7MB)
医療を適切に受けるためのポライトネス・ストラテジー(7)
クリニカルパスをご存知ですか?(有満憲恵,他)
再生医学のいま ―基礎研究から臨床への展開に向けて―(52)
細胞・細胞成長因子・生体材料を応用した皮膚再生医療(黒柳能光)
何が正解? 消化器治療 EBM で検証(77)
過敏性腸症候群に精神安定剤は有効か?(川名一朗,他)
≪Contribution≫
TOPICS:ER 型救急医療が注目される背景(太田 凡)
TOPICS:ER 型救急医療の問題点(太田 凡)
臨床経験:直腸癌Miles 手術29 年後に発症した人工肛門皮膚接合部腺癌の1 例(中尾健太郎,他)
-新薬登場でどう変わるのか?あらたな治療戦略を探ります-
≪今月の視点≫
─かかりつけ医の皆様への認知症医療参入のお勧め
今年に入って,アルツハイマー病の適応を有する3つの新薬が発売された.新たな選択肢の登場は,わが国の認知症医療にとって,大いなる福音である.
確実で選択的なアセチルコリンエステラーゼ(AchE)阻害作用をもち,わが国でも多くのエビデンスがあるドネぺジルに加えて,ニコチン性アセチルコリン(Ach)受容体の感受性を亢進させるデュアル・アクションのガランタミン,ブチリルコリンエステラーゼの阻害作用も有し,パッチ薬の導入で副作用の軽減や服薬コンプライアンスの向上が期待されるリバスチグミンと,独自の薬理作用・特徴をもったAchE阻害薬3薬がラインアップした.さらに,中等度および高度ADでは,NMDA受容体チャネルの過剰な活性化を抑制し,シナプティックノイズを抑えることにより,神経細胞を保護し,認知機能改善作用を示すとされるメマンチンも選択肢に加わった.
長寿高齢化社会に加え,複合家族から核家族への家族形態の変化,そして,社会の高度情報化により“社会生活・日常生活の支障”が顕在化し,プライマリ・ケア医のもとを受診する高齢の軽症認知症患者が増加している.専門医数が限られた現状で,増加する認知症患者に対応するには,プライマリ・ケア医の積極的な認知症医療への参加が望まれる.本特集では,新薬発売を機会に,それぞれのエキスパートに,新薬の特徴と患者選択の目安をご解説いただいた.認知症患者の増加は,けっして医療のみの問題ではない.とくに介護施設の全体的な不足は大きな社会問題である.施設入所の直接のきっかけとなることが多い,行動・心理症状に関しても,症状ごとに焦点を当てて,薬物療法をご解説いただいた.
本特集が,一人でも多くのプライマリ・ケア医の先生の認知症医療への参入の序となれば幸いである.
高橋 智 岩手医科大学医学部神経内科・老年科 准教授
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今月の視点(高橋 智)
■総 論
認知症患者に薬物療法を始める際の病名告知について(今井幸充)
認知症の薬物治療の工夫 ―服薬コンプライアンスをあげるために―(山崎峰雄)
■アルツハイマー病の認知機能改善薬と根本治療薬
海外におけるアルツハイマー病治療薬の使用状況(羽生春夫)
ドネペジルの特徴(川畑信也)
ドネペジルの服薬指導と効果判定(繁信和恵)
ドネペジルの副作用への対応(丸木雄一)
ドネペジル開始と増量のタイミング(福井俊哉)
ドネペジル早期投与の意義について(金田大太)
ドネペジル長期投与のエビデンス(堀 宏治,他)
ガランタミンの基礎および臨床薬理作用の特徴(鍋島俊隆)
Q&A ガランタミンの臨床効果とその判定について教えてください(本井ゆみ子)
リバスチグミンの特徴(中村 祐)
Q&A リバスチグミンが望ましい患者,望ましくない患者のポイントを教えてください(砂田芳秀)
NMDA 受容体拮抗薬の特徴(本間 昭)
Q&A アセチルコリンエステラーゼ阻害薬とNMDA 受容体阻害薬の併用について教えてください(北村 伸)
Q&A 脳血管障害を合併するアルツハイマー病の治療の考え方を教えてください(古川勝敏)
Q&A 現在開発されているアルツハイマー病の根本治療薬について教えてください(藤本陽子)
■BPSD 治療薬
Q&A オフラベルとしてのBPSD 治療薬使用に関する注意点を教えてください(平井茂夫)
Q&A 認知症における易刺激性,焦燥・興奮,脱抑制および異常行動に対する薬物療法を教えてください(佐藤晋爾,他)
Q&A 認知症における不安,抑うつおよび多幸感に対する薬物療法を教えてください(犬塚 伸,他)
Q&A 認知症におけるアパシーおよび食行動異常に対する薬物療法を教えてください(下村辰雄)
Q&A 認知症における睡眠障害の薬物療法を教えてください(上島国利)
■アルツハイマー病以外の認知症
レビー小体型認知症の薬物治療(小阪憲司)
血管性認知症の薬物治療(長田 乾,他)
≪Series≫
温故医新(20)
「プロ」としてのてんかん診療(大生定義)
→当時の論文を全文閲覧できます(PDF:2.7MB)
医療を適切に受けるためのポライトネス・ストラテジー(7)
クリニカルパスをご存知ですか?(有満憲恵,他)
再生医学のいま ―基礎研究から臨床への展開に向けて―(52)
細胞・細胞成長因子・生体材料を応用した皮膚再生医療(黒柳能光)
何が正解? 消化器治療 EBM で検証(77)
過敏性腸症候群に精神安定剤は有効か?(川名一朗,他)
≪Contribution≫
TOPICS:ER 型救急医療が注目される背景(太田 凡)
TOPICS:ER 型救急医療の問題点(太田 凡)
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- 発行間隔:月刊
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- サイズ:B5判
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