目次
特集:『外来でのアルコール問題
- プライマリ・ケアで遭遇する,アルコール問題を抱えた患者の診かた -』
≪今月の視点≫
「不眠が生じた場合,どのような行動をとるか」を国際比較したデータによると,「医療機関を訪れることが最も少なく,飲酒する率が最も高いのは日本」とされている.この結果の妥当性を実感したのは,昨年,東日本大震災の約半年後に,被災地に医療支援のため赴いたときである.被災地の保健所で保健相談を行ったが,被災後に生じた不眠・不安を紛らわすため飲酒量が増え,その結果,心身の不調が生じているにもかかわらず,医療受診をためらっている方が目立った.筆者を含め多くの医療支援者にとって,過量飲酒がもたらす問題点を伝え,医療受診を促すことが,支援活動の大きな役割の1つであった.
被災地を去るにあたり,不安が残ったのは,飲酒の問題が生じている被災者が地元の医療機関を訪れた際,どのような対応がなされるかである.過量飲酒がもたらした疾患だけが治療対象となり,飲酒行動自体,あるいは過量飲酒に至る心理社会的問題が顧みられなければ,十分な改善は期待できない.
被災地の医療支援で感じたことは,「平時の医療や保健体制が不十分な部分は,たとえ被災後に支援を得たとしても,十全に機能するものではない」という点である.普段の医療・保健の水準を十分に高めておくことは,防災上も重要である.しかしながら,アルコール摂取は多様な身体・精神疾患と密接な関連するにもかかわらず,わが国のアルコール問題に対応する医療・保健体制は,残念ながら十分とはいえない.
このような状況を踏まえ,本特集は一般の医療・保健にかかわる方々に,アルコール問題への対応法を提供することを企図した.総論,各論に加えて,医療・保健場面で想定される質問事項にどう答えるかを具体的に示したQ&Aコーナーを設けた.アルコール問題への関心の高まりと,対応の向上につながることを願うものである.
尾崎紀夫 名古屋大学大学院医学系研究科精神医学・親と子どもの心療学分野 教授
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今月の視点(尾崎紀夫)
■総 論
外来でのアルコール依存の対応(吉村 淳,他)
一般医と精神科医の連携,自助グループについて(西山 仁)
アルコール関連問題基本法(仮称)の制定で何が変わるのか?(烏帽子田 彰)
アルコール医療の新たな展開─ 多量飲酒者対策を含めた医療へ─(杠 岳文)
■各 論
アルコール性肝障害における肝移植(木村宏之)
摂食障害とアルコール・薬物依存(切池信夫)
うつ病,双極性障害とアルコール・薬物依存(中野和歌子,他)
アルコールと睡眠障害(穐山真由美,他)
アルコール・薬物問題と自殺予防(松本俊彦)
■Q&A
お酒を飲んだら車を運転するまでに,どのくらい待たなければならないでしょうか?(松本博志)
飲酒後に顔の赤くなる人は,お酒が体質に合っているのでしょうか?(樋口 進)
飲みすぎで起こる身体の病気にはどのようなものがありますか?(藤田尚己,他)
アルコール依存症と大酒飲みはどこが違うのでしょうか?(中山秀紀)
大酒飲みに対する節酒の指導方法を教えてください(角南隆史,他)
お酒を飲んで暴れたり,大声を出したりして周りに迷惑をかける人にはどのように対処したらよいでしょうか?(村山昌暢)
アルコール依存症の否認とその対処法について教えてください(福田貴博)
抗酒薬とはどのような薬で,どのように使ったらよいでしょうか?(長 徹二)
女性は男性に比べて,飲酒の影響が出やすいと聞いていますが…(真栄里 仁,他)
高齢者の飲酒問題とその対処法について教えてください(松下幸生)
外来患者の家族から本人の飲酒で困っていると相談されました(藤田さかえ)
薬を服用している患者が飲酒を希望するときはどうしたらよいでしょうか?(堀江義則)
すんなりわかる
実践! 外来でのアルコール問題(山梨啓友)
温故医新(23)
アルコール依存症治療の進歩(樋口 進)
医療を適切に受けるためのポライトネス・ストラテジー(13)
患者が医療チームの一員となるための看護師の役割(井部俊子)
医師と患者のコミュニケーション(1)
学生の外来実習への対応(和田忠志)
よりよい医院経営(81)
マインドマップによる医療の「見える化」─ 医院が健康啓発コミュニティの中枢へ─ (山本 伸)
何が正解? 循環器治療 EBM で検証(58)
虚血性心疾患におけるMRI 検査の有用性(加藤真吾,他)
臨床経験
オキサリプラチン誘発性末梢神経障害に対するプレガバリンの使用経験(間遠一成 他 584
自律神経免疫治療は末期悪性腫瘍症例の生活の質を高める(班目健夫)
西洋医学的治療と自律神経免疫治療とを併用した前立腺癌の1 症例(班目健夫)
- プライマリ・ケアで遭遇する,アルコール問題を抱えた患者の診かた -』
≪今月の視点≫
「不眠が生じた場合,どのような行動をとるか」を国際比較したデータによると,「医療機関を訪れることが最も少なく,飲酒する率が最も高いのは日本」とされている.この結果の妥当性を実感したのは,昨年,東日本大震災の約半年後に,被災地に医療支援のため赴いたときである.被災地の保健所で保健相談を行ったが,被災後に生じた不眠・不安を紛らわすため飲酒量が増え,その結果,心身の不調が生じているにもかかわらず,医療受診をためらっている方が目立った.筆者を含め多くの医療支援者にとって,過量飲酒がもたらす問題点を伝え,医療受診を促すことが,支援活動の大きな役割の1つであった.
被災地を去るにあたり,不安が残ったのは,飲酒の問題が生じている被災者が地元の医療機関を訪れた際,どのような対応がなされるかである.過量飲酒がもたらした疾患だけが治療対象となり,飲酒行動自体,あるいは過量飲酒に至る心理社会的問題が顧みられなければ,十分な改善は期待できない.
被災地の医療支援で感じたことは,「平時の医療や保健体制が不十分な部分は,たとえ被災後に支援を得たとしても,十全に機能するものではない」という点である.普段の医療・保健の水準を十分に高めておくことは,防災上も重要である.しかしながら,アルコール摂取は多様な身体・精神疾患と密接な関連するにもかかわらず,わが国のアルコール問題に対応する医療・保健体制は,残念ながら十分とはいえない.
このような状況を踏まえ,本特集は一般の医療・保健にかかわる方々に,アルコール問題への対応法を提供することを企図した.総論,各論に加えて,医療・保健場面で想定される質問事項にどう答えるかを具体的に示したQ&Aコーナーを設けた.アルコール問題への関心の高まりと,対応の向上につながることを願うものである.
尾崎紀夫 名古屋大学大学院医学系研究科精神医学・親と子どもの心療学分野 教授
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今月の視点(尾崎紀夫)
■総 論
外来でのアルコール依存の対応(吉村 淳,他)
一般医と精神科医の連携,自助グループについて(西山 仁)
アルコール関連問題基本法(仮称)の制定で何が変わるのか?(烏帽子田 彰)
アルコール医療の新たな展開─ 多量飲酒者対策を含めた医療へ─(杠 岳文)
■各 論
アルコール性肝障害における肝移植(木村宏之)
摂食障害とアルコール・薬物依存(切池信夫)
うつ病,双極性障害とアルコール・薬物依存(中野和歌子,他)
アルコールと睡眠障害(穐山真由美,他)
アルコール・薬物問題と自殺予防(松本俊彦)
■Q&A
お酒を飲んだら車を運転するまでに,どのくらい待たなければならないでしょうか?(松本博志)
飲酒後に顔の赤くなる人は,お酒が体質に合っているのでしょうか?(樋口 進)
飲みすぎで起こる身体の病気にはどのようなものがありますか?(藤田尚己,他)
アルコール依存症と大酒飲みはどこが違うのでしょうか?(中山秀紀)
大酒飲みに対する節酒の指導方法を教えてください(角南隆史,他)
お酒を飲んで暴れたり,大声を出したりして周りに迷惑をかける人にはどのように対処したらよいでしょうか?(村山昌暢)
アルコール依存症の否認とその対処法について教えてください(福田貴博)
抗酒薬とはどのような薬で,どのように使ったらよいでしょうか?(長 徹二)
女性は男性に比べて,飲酒の影響が出やすいと聞いていますが…(真栄里 仁,他)
高齢者の飲酒問題とその対処法について教えてください(松下幸生)
外来患者の家族から本人の飲酒で困っていると相談されました(藤田さかえ)
薬を服用している患者が飲酒を希望するときはどうしたらよいでしょうか?(堀江義則)
すんなりわかる
実践! 外来でのアルコール問題(山梨啓友)
温故医新(23)
アルコール依存症治療の進歩(樋口 進)
医療を適切に受けるためのポライトネス・ストラテジー(13)
患者が医療チームの一員となるための看護師の役割(井部俊子)
医師と患者のコミュニケーション(1)
学生の外来実習への対応(和田忠志)
よりよい医院経営(81)
マインドマップによる医療の「見える化」─ 医院が健康啓発コミュニティの中枢へ─ (山本 伸)
何が正解? 循環器治療 EBM で検証(58)
虚血性心疾患におけるMRI 検査の有用性(加藤真吾,他)
臨床経験
オキサリプラチン誘発性末梢神経障害に対するプレガバリンの使用経験(間遠一成 他 584
自律神経免疫治療は末期悪性腫瘍症例の生活の質を高める(班目健夫)
西洋医学的治療と自律神経免疫治療とを併用した前立腺癌の1 症例(班目健夫)
◼︎ 目次配信サービス
治療最新号の情報がメルマガで届く♪ メールアドレスを入力して登録(解除)ボタンを押してください。
※登録は無料です
※登録・解除は、各雑誌の商品ページからお願いします。/~\Fujisan.co.jpで既に定期購読をなさっているお客様は、マイページからも登録・解除及び宛先メールアドレスの変更手続きが可能です。
以下のプライバシーポリシーに同意の上、登録して下さい。
商品情報・内容
- 出版社:南山堂
- 発行間隔:月刊
- 発売日:毎月1日
- サイズ:B5判
■ 第一線の医療で求められる必要かつ実践的な情報を独自の視点でお届けします。年1回の増刊号も好評です
本当に患者さんのために役立つ情報誌を読んでいますか? 「治療」誌はより質の高い、 家庭医療/プライマリ・ケアを目指すための雑誌です。 毎号の特集企画では、実際の日常診療で「困っていること」や「知りたいこと」、 専門以外の他科の先生に「教えてもらいたいこと」など、教科書には載っていない「痒いところに手が届く」情報提供を心がけています。「診療のコツ」や「専門医への紹介のタイミング」など実践的な内容が満載です。ほか、バラエティーに富んだ連載も充実しています。[B5判/2色刷/約200頁]
おすすめの購読プラン
この雑誌の読者はこちらの雑誌も買っています!
治療の所属カテゴリ一覧
Fujisan.co.jpとは?
株式会社富士山マガジンサービスが運営する、
日本最大級の雑誌オンライン書店です。
一般的な書店と異なり、
定期購読サービスに特化しています。
雑誌、新聞、シリーズ書籍、漫画や
本屋にも無い古い本も見つかる!
法人サービスはこちら >
-
タイトル1万以上
豊富なラインナップで
書店に並ばない本とも出会える -
試し読み
バックナンバー1冊まるごと試し読み
したり、最新号も試し読みできる -
タダ読み
5,000冊以上の雑誌が
無料で読み放題 -
500円OFF
普段読んでいる雑誌のレビュー投稿で
500円割ギフト券をプレゼント -
事前予約
気になる本は
発売日前から事前予約可能 -
割引や特典付き
定期購読なら
お得に本が読めて
送料無料の雑誌も!
デジタル雑誌をご利用なら
最新号〜バックナンバーまで7000冊以上の雑誌
(電子書籍)が無料で読み放題!
タダ読みサービスを楽しもう!