目次
特集:『大人の発達障害
-わかっていること・できることをいま整理する-』
≪今月の視点≫
なぜ今,大人の発達障害特集なのか.精神科では,近年,副診断に広汎性発達障害(pervasive developmental disorder:PDD)や注意欠如・多動性障害(attention deficit/hyperactivity disorder:ADHD)という診断がつくのではないかと思われる,「発達障害」の患者増がホット・トピックとなっている.しかしながら,診療科によっては「発達障害」のある子どもは知っていても,発達障害をもったまま,成人した大人とはどういう人たちなのか,まだ馴染みのない読者の方もおられるかもしれない.
これまでは,発達障害の患者(ほとんどは児童期に受診)は,小児科や児童精神科を受診し,多くは成人後もそのまま診療が継続されることが多いため,発達障害の大人は限られた医師が限られた医療機関で診ていたにすぎなかった.
一方,近年注目される「発達障害の大人」は,未診断・未治療のまま社会に出て初めて大きな挫折を体験し,苦悩する人々を指している.発達障害の子どもとの違いは,児童期には顕著だった障害部分は発達過程のなかで各人の努力により,ある程度カバーされているという点である.だから,一見したところ,わかりにくい.長い発達過程における経験の個人差も強く影響することから,診断だけで説明しがたいさまざまな側面もある.
本号では,発達障害の大人について,最近ようやくわかってきたエビデンスの芽生えを読者と共有することが狙いである.まだ地域のケア・システムは整備されておらず,専門機関も不在のなか,プライマリ・ケア医である読者のみなさんは,彼らの何らかのサインをみつける最初の専門家かもしれない.本特集が,読者の今後の診療の何らかのヒントとなるのであれば,これ以上心強いことはない.
神尾陽子
国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 児童・思春期精神保健研究部 部長
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪特集の目次≫
今月の視点(神尾陽子)
■総 論
診療の視点 ─何ができるか(神尾陽子)
Social policy としての成人発達障害者に対する医療(福田祐典)
大人の自閉症スペクトラム障害の診断(内山登紀夫)
大人のADHD の診断(中村和彦)
大人の発達障害と医療,保健,福祉サービス(近藤直司)
すんなりわかる
実践! 大人の発達障害(濱野貴通)
■各 論
併存障害への対症療法,発達障害でない患者との相違点(太田豊作,他)
発達障害患者に対する医療機関のデイケア(横井英樹,他)
うつ病と発達障害との接点(宇野洋太,他)
大学生のメンタルヘルスにおける発達障害 ─自閉症スペクトラム障害を中心に(内海 健)
発達障害と司法との接点(安藤久美子)
海外の文献から(土屋政雄)
■Q&A
患者さんの質問に答える ─プライマリ・ケアにおける想定問答集(黒木俊秀)
≪News & Trend≫
「治療」「薬局」合同座談会
新薬登場から1 年! 認知症治療の現状(川畑信也,他)
≪Series≫
温故医新(27)
総合医学としての子どもの心の診療のあり方(神尾陽子)
エキスパートの思考法 認知症診療(3)
病歴,問診・診察から診断を考える③(川畑信也)
医師と患者のコミュニケーション(5)
インフォームド・コンセントに関して② 大臣・事務次官モデル(和田忠志)
何が正解? 循環器治療 EBM で検証(60)
薬剤溶出性ステントはベアメタルステントより優れているのか ─DES の現状と今後について─(高村 武,他)
-わかっていること・できることをいま整理する-』
≪今月の視点≫
なぜ今,大人の発達障害特集なのか.精神科では,近年,副診断に広汎性発達障害(pervasive developmental disorder:PDD)や注意欠如・多動性障害(attention deficit/hyperactivity disorder:ADHD)という診断がつくのではないかと思われる,「発達障害」の患者増がホット・トピックとなっている.しかしながら,診療科によっては「発達障害」のある子どもは知っていても,発達障害をもったまま,成人した大人とはどういう人たちなのか,まだ馴染みのない読者の方もおられるかもしれない.
これまでは,発達障害の患者(ほとんどは児童期に受診)は,小児科や児童精神科を受診し,多くは成人後もそのまま診療が継続されることが多いため,発達障害の大人は限られた医師が限られた医療機関で診ていたにすぎなかった.
一方,近年注目される「発達障害の大人」は,未診断・未治療のまま社会に出て初めて大きな挫折を体験し,苦悩する人々を指している.発達障害の子どもとの違いは,児童期には顕著だった障害部分は発達過程のなかで各人の努力により,ある程度カバーされているという点である.だから,一見したところ,わかりにくい.長い発達過程における経験の個人差も強く影響することから,診断だけで説明しがたいさまざまな側面もある.
本号では,発達障害の大人について,最近ようやくわかってきたエビデンスの芽生えを読者と共有することが狙いである.まだ地域のケア・システムは整備されておらず,専門機関も不在のなか,プライマリ・ケア医である読者のみなさんは,彼らの何らかのサインをみつける最初の専門家かもしれない.本特集が,読者の今後の診療の何らかのヒントとなるのであれば,これ以上心強いことはない.
神尾陽子
国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 児童・思春期精神保健研究部 部長
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≪特集の目次≫
今月の視点(神尾陽子)
■総 論
診療の視点 ─何ができるか(神尾陽子)
Social policy としての成人発達障害者に対する医療(福田祐典)
大人の自閉症スペクトラム障害の診断(内山登紀夫)
大人のADHD の診断(中村和彦)
大人の発達障害と医療,保健,福祉サービス(近藤直司)
すんなりわかる
実践! 大人の発達障害(濱野貴通)
■各 論
併存障害への対症療法,発達障害でない患者との相違点(太田豊作,他)
発達障害患者に対する医療機関のデイケア(横井英樹,他)
うつ病と発達障害との接点(宇野洋太,他)
大学生のメンタルヘルスにおける発達障害 ─自閉症スペクトラム障害を中心に(内海 健)
発達障害と司法との接点(安藤久美子)
海外の文献から(土屋政雄)
■Q&A
患者さんの質問に答える ─プライマリ・ケアにおける想定問答集(黒木俊秀)
≪News & Trend≫
「治療」「薬局」合同座談会
新薬登場から1 年! 認知症治療の現状(川畑信也,他)
≪Series≫
温故医新(27)
総合医学としての子どもの心の診療のあり方(神尾陽子)
エキスパートの思考法 認知症診療(3)
病歴,問診・診察から診断を考える③(川畑信也)
医師と患者のコミュニケーション(5)
インフォームド・コンセントに関して② 大臣・事務次官モデル(和田忠志)
何が正解? 循環器治療 EBM で検証(60)
薬剤溶出性ステントはベアメタルステントより優れているのか ─DES の現状と今後について─(高村 武,他)
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- 発売日:毎月1日
- サイズ:B5判
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