目次
特集:『 知っておきたい結核のコト 』
≪今月の視点≫
1940年代のストレプトマイシン登場を皮切りとした新規抗結核薬の開発は,結核治療を様変わりさせた.さらに,薬剤の開発だけでなく,世界保健機関 (WHO)を中心としたDOTS(directly observed therapy short-couse)の展開や「ストップ結核パートナーシップ」の発足など結核対策の世界的連携もあわせて実施されている.しかし 2011年のWHOの統計では,いまだに世界の結核有病者は約1億2千万人,年間新規発症者は約870万人,結核による年間死亡者数は約140万人であり,途上国を中心に依然として最大の感染症であり続けている.
わが国は,結核罹患率が19.0(人口10万対)とほかの先進諸国より際立って高い結核中蔓延国である.背景にあるのは,世界一の高齢者大国といってよい日本の人口構成であり,また急速なグローバル化による若年者結核や外国人結核の増加,生活習慣病患者やHIV患者の増加,さらに薬剤耐性結核による難治例の増加,膠原病などの治療で急速に普及した生物学的製剤の使用における潜在性結核への対応など,結核診療を取り巻く多様な状況である.このように,現在でも結核は,一般臨床医が診療のなかで遭遇し得る重要な感染症であることを認識する必要がある.一方で中蔓延国であることは,結核治療を行う機会は減少していることをも意味している.診療で遭遇し得る疾患でありながら,治療経験のある医師が減少し,かつ公衆衛生的な問題を内包した結核という疾患への対応はむしろ重要性を増している.
そこで,本特集では結核を取りあげ,結核診療経験の豊富な先生方にご執筆をお願いした.総論,各論ではわが国の結核の現状・診断・治療について,臨床医が知っておくべき情報から最新の知見に至るまで幅広くご解説をいただいた.さらに,臨床現場でたびたび遭遇し判断に迷うケースをQ&Aとしてまとめ,プライマリ・ケア医のニーズに明快に対応すべく,わかりやすい解説を加えていただいた.
本特集が結核診療に携わるすべての臨床医の手助けになることを期待する.
河野 茂 長崎大学病院第二内科 病院長/教授
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≪特集の目次≫
今月の視点(河野 茂)
■総 論
世界におけるわが国の結核疫学の特徴(中村茂樹,他)
結核の臨床症状(小林大介,他)
肺結核の画像診断 ─結核を見落とさないためのtips─(芦澤和人)
結核の診断法 up to date ─ベッドサイドでできる簡易検査から遺伝子診断まで─(小宮幸作,他)
肺結核の治療とDOTS ─結核患者のトータル・マネジメント─(西村知泰,他)
■各 論
結核感染症の病態 ─結核発症の危険因子とは?─(大野秀明)
肺外結核の診断と治療(三木 誠)
非結核性抗酸菌症の臨床像(小川賢二,他)
HIV 感染と結核(照屋勝治)
多剤耐性結核症の現状と対策(山岸文雄)
潜在性結核の取り扱いについて ─生物学的製剤やステロイド使用時の対応─(鈴木公典)
新規抗結核薬の開発状況(土井教生)
すんなりわかる
実践! 知っておきたい結核のコト(中山久仁子)
■Q&A
健診(職場健診や学校健診など)による結核対策の実際について教えてください.慎重な経過観察や予防内服が必要となるのはどのような場合でしょうか?(鳴河宗聡,他)
産科領域の結核対策について教えてください.妊娠中に結核に罹患した場合はどのように対処すればよいでしょうか? また,乳幼児には積極的にBCG 接種を受けさせるべきでしょうか?(山岸由佳,他)
クォンティフェロン検査の利点と,その限界について教えてください(福島喜代康)
ステロイドは結核発症の危険因子ですが,結核診療において,逆にステロイドの併用が有効なのはどのような症例でしょうか?(藤田昌樹)
腎不全患者(透析患者も含む)における結核治療のコツを教えてください(徳山鮎子,他)
抗結核薬による副作用が出現し,標準治療の継続が困難な場合はどのように対応すればよいですか? 減感作療法や二次抗結核薬の上手な使い方などについて教えてください(小橋吉博)
結核の院内感染対策について教えてください.入院患者の喀痰塗抹検査で抗酸菌が陽性であった場合,院内感染対策と接触者に対するその後の対応は具体的にどのようにすればよいでしょうか? また病院ごと(大学病院などの総合病院と老人ホームなどの老人施設)の適切な対処法を教えてください(飯沼由嗣)
≪Series≫
ケースで学ぶ予防接種の実際(6)
未承認ワクチン(輸入ワクチン)(近 利雄,他)
エキスパートの思考法 認知症診療(13)
周辺症状(BPSD)に対する向精神薬使用の実際③(川畑信也)
医者のストレス,患者の不満(6)
医者の思い込み ─患者の期待を大きく外れる医者①(寺本研一)
≪News & Trend≫
「治療」「薬局」「Rp. レシピ」合同座談会
インクレチン関連薬の登場で新たなステージを迎えた2 型糖尿病の薬物治療
第2回 経口薬使用にもかかわらずコントロール不良な患者への対策(金森 晃,他)
≪今月の視点≫
1940年代のストレプトマイシン登場を皮切りとした新規抗結核薬の開発は,結核治療を様変わりさせた.さらに,薬剤の開発だけでなく,世界保健機関 (WHO)を中心としたDOTS(directly observed therapy short-couse)の展開や「ストップ結核パートナーシップ」の発足など結核対策の世界的連携もあわせて実施されている.しかし 2011年のWHOの統計では,いまだに世界の結核有病者は約1億2千万人,年間新規発症者は約870万人,結核による年間死亡者数は約140万人であり,途上国を中心に依然として最大の感染症であり続けている.
わが国は,結核罹患率が19.0(人口10万対)とほかの先進諸国より際立って高い結核中蔓延国である.背景にあるのは,世界一の高齢者大国といってよい日本の人口構成であり,また急速なグローバル化による若年者結核や外国人結核の増加,生活習慣病患者やHIV患者の増加,さらに薬剤耐性結核による難治例の増加,膠原病などの治療で急速に普及した生物学的製剤の使用における潜在性結核への対応など,結核診療を取り巻く多様な状況である.このように,現在でも結核は,一般臨床医が診療のなかで遭遇し得る重要な感染症であることを認識する必要がある.一方で中蔓延国であることは,結核治療を行う機会は減少していることをも意味している.診療で遭遇し得る疾患でありながら,治療経験のある医師が減少し,かつ公衆衛生的な問題を内包した結核という疾患への対応はむしろ重要性を増している.
そこで,本特集では結核を取りあげ,結核診療経験の豊富な先生方にご執筆をお願いした.総論,各論ではわが国の結核の現状・診断・治療について,臨床医が知っておくべき情報から最新の知見に至るまで幅広くご解説をいただいた.さらに,臨床現場でたびたび遭遇し判断に迷うケースをQ&Aとしてまとめ,プライマリ・ケア医のニーズに明快に対応すべく,わかりやすい解説を加えていただいた.
本特集が結核診療に携わるすべての臨床医の手助けになることを期待する.
河野 茂 長崎大学病院第二内科 病院長/教授
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≪特集の目次≫
今月の視点(河野 茂)
■総 論
世界におけるわが国の結核疫学の特徴(中村茂樹,他)
結核の臨床症状(小林大介,他)
肺結核の画像診断 ─結核を見落とさないためのtips─(芦澤和人)
結核の診断法 up to date ─ベッドサイドでできる簡易検査から遺伝子診断まで─(小宮幸作,他)
肺結核の治療とDOTS ─結核患者のトータル・マネジメント─(西村知泰,他)
■各 論
結核感染症の病態 ─結核発症の危険因子とは?─(大野秀明)
肺外結核の診断と治療(三木 誠)
非結核性抗酸菌症の臨床像(小川賢二,他)
HIV 感染と結核(照屋勝治)
多剤耐性結核症の現状と対策(山岸文雄)
潜在性結核の取り扱いについて ─生物学的製剤やステロイド使用時の対応─(鈴木公典)
新規抗結核薬の開発状況(土井教生)
すんなりわかる
実践! 知っておきたい結核のコト(中山久仁子)
■Q&A
健診(職場健診や学校健診など)による結核対策の実際について教えてください.慎重な経過観察や予防内服が必要となるのはどのような場合でしょうか?(鳴河宗聡,他)
産科領域の結核対策について教えてください.妊娠中に結核に罹患した場合はどのように対処すればよいでしょうか? また,乳幼児には積極的にBCG 接種を受けさせるべきでしょうか?(山岸由佳,他)
クォンティフェロン検査の利点と,その限界について教えてください(福島喜代康)
ステロイドは結核発症の危険因子ですが,結核診療において,逆にステロイドの併用が有効なのはどのような症例でしょうか?(藤田昌樹)
腎不全患者(透析患者も含む)における結核治療のコツを教えてください(徳山鮎子,他)
抗結核薬による副作用が出現し,標準治療の継続が困難な場合はどのように対応すればよいですか? 減感作療法や二次抗結核薬の上手な使い方などについて教えてください(小橋吉博)
結核の院内感染対策について教えてください.入院患者の喀痰塗抹検査で抗酸菌が陽性であった場合,院内感染対策と接触者に対するその後の対応は具体的にどのようにすればよいでしょうか? また病院ごと(大学病院などの総合病院と老人ホームなどの老人施設)の適切な対処法を教えてください(飯沼由嗣)
≪Series≫
ケースで学ぶ予防接種の実際(6)
未承認ワクチン(輸入ワクチン)(近 利雄,他)
エキスパートの思考法 認知症診療(13)
周辺症状(BPSD)に対する向精神薬使用の実際③(川畑信也)
医者のストレス,患者の不満(6)
医者の思い込み ─患者の期待を大きく外れる医者①(寺本研一)
≪News & Trend≫
「治療」「薬局」「Rp. レシピ」合同座談会
インクレチン関連薬の登場で新たなステージを迎えた2 型糖尿病の薬物治療
第2回 経口薬使用にもかかわらずコントロール不良な患者への対策(金森 晃,他)
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- サイズ:B5判
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