目次
特集:『 プロトコルに基づく薬物治療管理 ―薬剤師による戦略的・継続的マネジメント― 』
≪特集の目次≫
■特集にあたって(松原 和夫)
■薬剤師が機能する戦略的なチーム医療と地域医療ビジョンとは?!(佐藤 博)
■病棟薬剤業務の効果と定着・拡充へ向けた課題(川上 純一)
■プロトコルに基づく薬物治療管理「PBPM」業務の“見える化”(松原 和夫 ほか)
■プロトコルに基づく薬物治療管理の実践例
・感染症患者(山田 和範)
・がん患者(飯原 大稔 ほか)
・疼痛患者(森 英樹)
・周術期患者―術前管理(舟越 亮寛)
・周術期患者―術後管理(柴田 ゆうか ほか)
・救急・集中治療領域の患者(畝井 浩子 ほか)
・小児患児(冨家 俊弥)
・療養病棟患者(継田 雅美)
・精神科患者(中村 友喜)
■継続した薬物治療管理へ向けた地域包括ケアシステムの構築
・病院薬剤師の立場から(樋口 則英 ほか)
・保険薬局薬剤師の立場から-ITを利用した医療連携「あじさいネット」の活用-(宮﨑 長一郎)
≪TOPICS≫
・これまでの膵癌レジメンとまったく違う「FOLFIRINOX療法」に注目
・ドコサヘキサエン酸は早産を予防する?!
・日本人にはHelicobacter pyloriの除菌を積極的に実施すべき?
・血中濃度から考えるスルファメトキサゾール・トリメトプリム製剤(ST合剤)の抗MRSA活性
・バンコマイシンの腎毒性は抗菌薬の併用で起きやすくなる?
≪シリーズ≫
■子どもの皮膚トラブル -薬局・薬店でのアドバイスのコツ-
(山本 一哉)
■「治療」「薬局」合同企画 データで読むクスリ
ビスホスホネート系製剤の処方で多いのは月1回,週1回,それとも1日1回製剤?!
(浜田 康次)
■徹底理解! 添付文書にある情報・ない情報
(堀 里子/三木 晶子/澤田 康文)
■目指せ感染症マスター! 抗菌薬処方支援の超実践アプローチ
食欲低下から体重が減少し歩行困難に至った患者
(山田 和範/岸田 直樹)
■Pharm.D.を取り巻く医療環境レポート
・臨床薬剤師が介入するための電子的な患者優先順位ツールの開発
・化学療法薬の自動調製機:質の改善と経済維持
(木村 利美 ほか)
■認定薬剤師研修の広場
医療に関わる人のための〜肥満症と脂質異常〜
(横手 幸太郎)
■メディカル・アプリ情報室
ジェネリック医薬品と上手に付き合うアプリ
(渋谷 正則)
■精神科薬剤師の事例でみつけた薬学管理Tips -観察・監査・対応の着眼点-
アドヒアランス向上に向けた薬剤師の取り組み(用法・用量へのアプローチ)
(齋藤 百枝美 ほか)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪特集にあたって≫
医療を取り巻く環境の急激な変化に伴い,医療現場における疲弊が顕在化してきた.これを解決する方策の一つとして,厚生労働省は2010年4月30日付で医政局長通知『医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について』を発出し,多種多様な医療スタッフが,おのおのの高い専門性を前提とし,目的と情報を共有し,業務を分担するとともに,互いに連携・補完し合い,患者の状況に的確に対応した医療を提供する「チーム医療」を推進するように指示している.一方で,2012年4月からの診療報酬改定で,「病棟薬剤業務実施加算」が医療機関係数として新設された.これは薬剤師が病棟において,①医療従事者の負担軽減,および②薬物療法の質の向上に資する薬剤関連業務を実施していることを評価するものである.病院薬剤師は前述の医政局長通知を最大限活かし,わが国の法規に沿って薬剤師が主体的に薬物療法に参加する臨床業務(チーム医療)の展開を目指す必要がある.つまり,医師と事前にプロトコルを作成し,薬剤師が薬学的介入を行った上で,処方や検査を提案する薬物治療管理を行うことである.これを,「プロトコルに基づく薬物治療管理(protocol-based pharmacotherapy management ; PBPM)」と呼ぶ.その目標は,①最適な薬物療法の実施による有効性・安全性の向上,②副作用の早期発見・重症化予防など薬物療法・生活の質の向上,③医療の効率性の向上による医療従事者の負担の軽減,および④医療の標準化・組織化を通じた医療安全の向上である.
病棟薬剤業務実施加算業務は,中医協の調査でも明らかになったように,多職種から良好な評価を得ることができている.しかし,定着・拡充へ向けた課題は少なくない.本特集は医政局長通知で示された「薬剤の種類,投与量,投与方法,投与期間等の変更や検査のオーダについて,医師・薬剤師等により事前に作成・合意されたプロトコールに基づき,専門的知見の活用を通じて,医師等と協働して実施すること」に焦点をあて,より充実した病棟薬剤業務の一助となるよう企画・立案されている.病棟薬剤業務に対する理解をさらに深め,患者への適切な薬物治療管理に活用いただくことができれば幸いである.
松原 和夫
京都大学医学部附属病院 薬剤部 教授・部長
≪特集の目次≫
■特集にあたって(松原 和夫)
■薬剤師が機能する戦略的なチーム医療と地域医療ビジョンとは?!(佐藤 博)
■病棟薬剤業務の効果と定着・拡充へ向けた課題(川上 純一)
■プロトコルに基づく薬物治療管理「PBPM」業務の“見える化”(松原 和夫 ほか)
■プロトコルに基づく薬物治療管理の実践例
・感染症患者(山田 和範)
・がん患者(飯原 大稔 ほか)
・疼痛患者(森 英樹)
・周術期患者―術前管理(舟越 亮寛)
・周術期患者―術後管理(柴田 ゆうか ほか)
・救急・集中治療領域の患者(畝井 浩子 ほか)
・小児患児(冨家 俊弥)
・療養病棟患者(継田 雅美)
・精神科患者(中村 友喜)
■継続した薬物治療管理へ向けた地域包括ケアシステムの構築
・病院薬剤師の立場から(樋口 則英 ほか)
・保険薬局薬剤師の立場から-ITを利用した医療連携「あじさいネット」の活用-(宮﨑 長一郎)
≪TOPICS≫
・これまでの膵癌レジメンとまったく違う「FOLFIRINOX療法」に注目
・ドコサヘキサエン酸は早産を予防する?!
・日本人にはHelicobacter pyloriの除菌を積極的に実施すべき?
・血中濃度から考えるスルファメトキサゾール・トリメトプリム製剤(ST合剤)の抗MRSA活性
・バンコマイシンの腎毒性は抗菌薬の併用で起きやすくなる?
≪シリーズ≫
■子どもの皮膚トラブル -薬局・薬店でのアドバイスのコツ-
(山本 一哉)
■「治療」「薬局」合同企画 データで読むクスリ
ビスホスホネート系製剤の処方で多いのは月1回,週1回,それとも1日1回製剤?!
(浜田 康次)
■徹底理解! 添付文書にある情報・ない情報
(堀 里子/三木 晶子/澤田 康文)
■目指せ感染症マスター! 抗菌薬処方支援の超実践アプローチ
食欲低下から体重が減少し歩行困難に至った患者
(山田 和範/岸田 直樹)
■Pharm.D.を取り巻く医療環境レポート
・臨床薬剤師が介入するための電子的な患者優先順位ツールの開発
・化学療法薬の自動調製機:質の改善と経済維持
(木村 利美 ほか)
■認定薬剤師研修の広場
医療に関わる人のための〜肥満症と脂質異常〜
(横手 幸太郎)
■メディカル・アプリ情報室
ジェネリック医薬品と上手に付き合うアプリ
(渋谷 正則)
■精神科薬剤師の事例でみつけた薬学管理Tips -観察・監査・対応の着眼点-
アドヒアランス向上に向けた薬剤師の取り組み(用法・用量へのアプローチ)
(齋藤 百枝美 ほか)
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≪特集にあたって≫
医療を取り巻く環境の急激な変化に伴い,医療現場における疲弊が顕在化してきた.これを解決する方策の一つとして,厚生労働省は2010年4月30日付で医政局長通知『医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について』を発出し,多種多様な医療スタッフが,おのおのの高い専門性を前提とし,目的と情報を共有し,業務を分担するとともに,互いに連携・補完し合い,患者の状況に的確に対応した医療を提供する「チーム医療」を推進するように指示している.一方で,2012年4月からの診療報酬改定で,「病棟薬剤業務実施加算」が医療機関係数として新設された.これは薬剤師が病棟において,①医療従事者の負担軽減,および②薬物療法の質の向上に資する薬剤関連業務を実施していることを評価するものである.病院薬剤師は前述の医政局長通知を最大限活かし,わが国の法規に沿って薬剤師が主体的に薬物療法に参加する臨床業務(チーム医療)の展開を目指す必要がある.つまり,医師と事前にプロトコルを作成し,薬剤師が薬学的介入を行った上で,処方や検査を提案する薬物治療管理を行うことである.これを,「プロトコルに基づく薬物治療管理(protocol-based pharmacotherapy management ; PBPM)」と呼ぶ.その目標は,①最適な薬物療法の実施による有効性・安全性の向上,②副作用の早期発見・重症化予防など薬物療法・生活の質の向上,③医療の効率性の向上による医療従事者の負担の軽減,および④医療の標準化・組織化を通じた医療安全の向上である.
病棟薬剤業務実施加算業務は,中医協の調査でも明らかになったように,多職種から良好な評価を得ることができている.しかし,定着・拡充へ向けた課題は少なくない.本特集は医政局長通知で示された「薬剤の種類,投与量,投与方法,投与期間等の変更や検査のオーダについて,医師・薬剤師等により事前に作成・合意されたプロトコールに基づき,専門的知見の活用を通じて,医師等と協働して実施すること」に焦点をあて,より充実した病棟薬剤業務の一助となるよう企画・立案されている.病棟薬剤業務に対する理解をさらに深め,患者への適切な薬物治療管理に活用いただくことができれば幸いである.
松原 和夫
京都大学医学部附属病院 薬剤部 教授・部長
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