目次
特集:Evidence Update 2019 -最新の薬物治療のエビデンスを付加的に利用する-
≪特集の目次≫
■2018年論文ベスト・テン(名郷 直樹)
■薬剤師介入の最新エビデンス(木村 丈司)
■エキスパートが注目する最新エビデンスをアップデート!
・降圧薬(福森 史郎,小原 拓)
・抗不整脈薬(梶間 勇樹,高井 靖)
・心不全治療薬(高井 靖,梶間 勇樹)
・虚血性心疾患治療薬(和田 恭一)
・抗血栓薬(入江 利行)
・気管支喘息治療薬(坂野 昌志)
・慢性閉塞性肺疾患治療薬(宮崎 雅之)
・消化性潰瘍治療薬(米田 博輝)
・糖尿病治療薬(青島 周一)
・脂質異常症治療薬(青島 周一)
・高尿酸血症治療薬(三宅 健文)
・慢性腎臓病治療薬(鈴木 大介)
・統合失調症治療薬(桑原 秀徳)
・うつ病・睡眠障害治療薬(桑原 秀徳,阪岡 倫行)
・認知症治療薬(福士 元春)
・抗てんかん薬(山本 吉章)
・抗リウマチ薬(小林 俊介)
・骨粗鬆症治療薬(長谷 奈那子)
・抗菌薬(門村 将太)
・抗ウイルス薬(矢倉 裕輝)
・抗真菌薬(武田 龍馬,山田 和範)
・ワクチン(福士 元春)
・鎮痛薬(神林 祐子)
・肺癌治療薬(内山 将伸,林 稔展)
・胃癌治療薬(岩井 美奈,吉村 知哲)
・大腸癌治療薬(藤井 宏典,飯原 大稔)
・前立腺癌治療薬(吾妻 慧一)
・膵臓癌治療薬(篠原 旭,鈴木 秀隆)
・乳癌治療薬(橋詰 淳哉,山口 健太郎)
・子宮癌・卵巣癌治療薬(佐藤 淳也)
・血液腫瘍治療薬(中島 寿久,小井土 啓一)
≪巻頭言≫
今年もまたEvidence Updateをお届けします.「また」と言いながら,本特集のコンセプトについてしばらく取り上げていないような気がします.そこであらためて本特集のコンセプトを確認しておきたいと思います.
“論文を「読む」から「使う」へ”
臨床現場でEBMを実践するためには,論文を批判的に読むだけでは十分ではありません.それを個別の状況で役立ててこそ,EBMの実践ですが,役立てるとなるとなかなか大変です.役立てるためには,くり返し論文を使うことが必要ですが,くり返し使うにあたって,以下の2つを強調しておきたいと思います.
“エビデンスを継続的に付け加えて勉強し続ける”
1つのエビデンスを知ったところで,臨床の現場の判断にはなかなかつながりません.1つの論文を手がかりに,過去の論文にさかのぼり,さらに新しい論文を付け加えていくことで,現実の臨床での対応が初めて見えてきます.過去の知見に,新たなエビデンスを付け加えながら,勉強を継続していくことが重要です.
“エビデンスのあいまいさを認識する”
そもそもエビデンスがある/ないというような二分法的な考え方は臨床に合いません.ある/ないという二分法になじむのは,「有意水準0.05で統計学的な有意差がある」というお約束に従うからにすぎません.論文が示す結果は,10%のイベントを6%にまで減らす,相対危険0.6,95%信頼区間0.3から0.9というように,もともとあいまいなものです.ある人は10%と6%の差を40%もイベントが予防できると言うかもしれないが,ある人は10も6も四捨五入すればどちらも10と変わらないと言います.さらに別の人は,イベントを起こさない人でみればどちらも90%以上でほとんど違いがないと言います.有効だというエビデンスがあるといっても,その多くは単に統計学的に有意な差を示した研究があるということであって,臨床的にどうか,個別の患者にとってどうかといえば,さらにあいまいです.
日々のEBMの実践にあたって,本特集が継続的な勉強のきっかけとなり,あいまいなエビデンスを個別の患者に使えるようになる一助になれば幸いです.
名郷 直樹
武蔵国分寺公園クリニック 院長
≪特集の目次≫
■2018年論文ベスト・テン(名郷 直樹)
■薬剤師介入の最新エビデンス(木村 丈司)
■エキスパートが注目する最新エビデンスをアップデート!
・降圧薬(福森 史郎,小原 拓)
・抗不整脈薬(梶間 勇樹,高井 靖)
・心不全治療薬(高井 靖,梶間 勇樹)
・虚血性心疾患治療薬(和田 恭一)
・抗血栓薬(入江 利行)
・気管支喘息治療薬(坂野 昌志)
・慢性閉塞性肺疾患治療薬(宮崎 雅之)
・消化性潰瘍治療薬(米田 博輝)
・糖尿病治療薬(青島 周一)
・脂質異常症治療薬(青島 周一)
・高尿酸血症治療薬(三宅 健文)
・慢性腎臓病治療薬(鈴木 大介)
・統合失調症治療薬(桑原 秀徳)
・うつ病・睡眠障害治療薬(桑原 秀徳,阪岡 倫行)
・認知症治療薬(福士 元春)
・抗てんかん薬(山本 吉章)
・抗リウマチ薬(小林 俊介)
・骨粗鬆症治療薬(長谷 奈那子)
・抗菌薬(門村 将太)
・抗ウイルス薬(矢倉 裕輝)
・抗真菌薬(武田 龍馬,山田 和範)
・ワクチン(福士 元春)
・鎮痛薬(神林 祐子)
・肺癌治療薬(内山 将伸,林 稔展)
・胃癌治療薬(岩井 美奈,吉村 知哲)
・大腸癌治療薬(藤井 宏典,飯原 大稔)
・前立腺癌治療薬(吾妻 慧一)
・膵臓癌治療薬(篠原 旭,鈴木 秀隆)
・乳癌治療薬(橋詰 淳哉,山口 健太郎)
・子宮癌・卵巣癌治療薬(佐藤 淳也)
・血液腫瘍治療薬(中島 寿久,小井土 啓一)
≪巻頭言≫
今年もまたEvidence Updateをお届けします.「また」と言いながら,本特集のコンセプトについてしばらく取り上げていないような気がします.そこであらためて本特集のコンセプトを確認しておきたいと思います.
“論文を「読む」から「使う」へ”
臨床現場でEBMを実践するためには,論文を批判的に読むだけでは十分ではありません.それを個別の状況で役立ててこそ,EBMの実践ですが,役立てるとなるとなかなか大変です.役立てるためには,くり返し論文を使うことが必要ですが,くり返し使うにあたって,以下の2つを強調しておきたいと思います.
“エビデンスを継続的に付け加えて勉強し続ける”
1つのエビデンスを知ったところで,臨床の現場の判断にはなかなかつながりません.1つの論文を手がかりに,過去の論文にさかのぼり,さらに新しい論文を付け加えていくことで,現実の臨床での対応が初めて見えてきます.過去の知見に,新たなエビデンスを付け加えながら,勉強を継続していくことが重要です.
“エビデンスのあいまいさを認識する”
そもそもエビデンスがある/ないというような二分法的な考え方は臨床に合いません.ある/ないという二分法になじむのは,「有意水準0.05で統計学的な有意差がある」というお約束に従うからにすぎません.論文が示す結果は,10%のイベントを6%にまで減らす,相対危険0.6,95%信頼区間0.3から0.9というように,もともとあいまいなものです.ある人は10%と6%の差を40%もイベントが予防できると言うかもしれないが,ある人は10も6も四捨五入すればどちらも10と変わらないと言います.さらに別の人は,イベントを起こさない人でみればどちらも90%以上でほとんど違いがないと言います.有効だというエビデンスがあるといっても,その多くは単に統計学的に有意な差を示した研究があるということであって,臨床的にどうか,個別の患者にとってどうかといえば,さらにあいまいです.
日々のEBMの実践にあたって,本特集が継続的な勉強のきっかけとなり,あいまいなエビデンスを個別の患者に使えるようになる一助になれば幸いです.
名郷 直樹
武蔵国分寺公園クリニック 院長
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