目次
特集:気管支喘息 -最新の戦略的・継続的マネジメント
≪特集の目次≫
■特集にあたって(坂野 昌志)
■気管支喘息の病態-フェノタイプ・エンドタイプ-(岡本 薫 ほか)
■気管支喘息の自然史・長期経過(桑原 和伸 ほか)
■最新の気管支喘息治療戦略
・小児・成人の喘息治療とその違い(藤澤 隆夫)
・GINA2019改訂のポイント(白井 敏博)
・ACOの治療戦略-気管支喘息とCOPDの類似点と相違点-(坂倉 康正 ほか)
・難治性喘息における分子標的薬の現状と課題(大岩 綾香 ほか)
■よりよい吸入療法を実践するためのチェックポイント
・吸入療法を開始する患者への初回指導のポイント(坂野 昌志)
・吸入指導のサポートツールと患者によくみられる誤操作(近藤 晃史)
・吸入療法の経時的なフォローアップ(中根 茂喜)
・吸入剤変更時の患者指導のポイント(梶原 洋文)
■喘息重症化因子とそのマネジメント
・アレルゲン(小沼 利光 ほか)
・ウイルス・真菌(市川 和哉 ほか)
・肥満(宮崎 雅之)
・喫煙(霍間 尚樹)
・大気汚染・気象(島田 泉)
≪シリーズ≫
■薬剤師が三ツ星シェフ ~業務に活きる!活かせる!経静脈栄養のホントのところ~
薬剤師と臨床栄養との関連性
(東 敬一朗)
■薬剤師ふたばの症例検討奮闘記
症例検討会に向けた準備-②
症例,フォーカスを考える
(矢野 良一 上塚 朋子)
■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
治療における薬物の役割とは?
~あらゆる治療法は,生体の有する「自然治癒力」を前提として成り立っている!~
(中野 重行)
■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
緑膿菌菌血症の治療を研究せよ!
(望月 敬浩 倉井 華子)
■褥瘡コンサル虎の巻 ~褥瘡の発生要因を考える~
疾患と褥瘡との関係は?-③
疾患によって予測される褥瘡発生とその対応 神経疾患と褥瘡①
(溝神 文博)
■精神科における個別化医療を目指して
認知症治療薬
(山本 吉章)
■BMs-Podによる真の薬物投与設計 ~薬物動態解析の臨床への還元~
BMs-Podの基本的な扱い方:ベイズ推定の活用方法
~シクロスポリンの投与設計~
(尾田 一貴)
■薬剤師にもできる! 将来幸せに働くための投資講座
外貨投資の落とし穴と正しい使い方
(桑原 秀徳)
■「治療」「薬局」合同連載
症例×Q&A 超高齢社会シコウの利尿薬適正使用シコウ
利尿薬は腎尿細管に作用してNaを排泄する薬剤であり,尿細管機能を維持する薬剤だ
(杉本 俊郎)
≪巻頭言≫
気管支喘息による死亡者,いわゆる喘息死は1990年代前半までは実数で5,000~6,000人で推移していたが,1993年にガイドラインが刊行されて以降,吸入ステロイド(ICS)を中心とした治療の重要性が認識されるようになり,2016年には1,511人となるなど約20年で喘息死は1/4~1/3にまで減少した.しかし,厚生労働省が中心となり「喘息死ゼロ作戦」を展開しているにもかかわらず,いまだゼロには遠く及ばない現状である.一方で,気管支喘息の患者数をみてみると,年々減少するどころか増加しており,成人発症例も多く400万人以上の患者が苦しんでいる.
以前は入院して治療をするケースも多かった気管支喘息であるが,高い治療効果を示すICSが積極的に使用されるようになり,長時間作用性β2刺激薬などとの合剤や,患者ごとの適性に応じて選択できるさまざまなデバイスの開発などもあり,現在ではよほどの重症例でなければ外来での通院治療が中心になっている.
吸入剤は患者がうまく使用できるかの判断が重要で,吸入指導する薬剤師が要点をおさえながら適切な評価を行うことができるかどうかで治療効果に大きな影響を及ぼす.そのため,ガイドラインでの薬剤選択基準を理解するとともに,デバイスの特徴も正確に把握し,必要に応じて処方医に対してデバイスの変更などを提言できるだけのスキルを身につける必要がある.しかし,患者の大多数が外来治療になっているため,病院薬剤師の中には吸入剤のデバイスの特徴を理解していないばかりか,実際に見たことや操作したこともなく,他の疾患が原因で入院した患者が吸入剤を持っていた場合に慌ててデバイスの操作法を調べるといった事例も珍しくない.また,保険薬局薬剤師では多数の患者の対応に追われ,処方された吸入剤の操作法を説明・確認するのみで,処方内容の評価や本来確認すべき項目まで目が届かないことも少なくない.
本特集では気管支喘息の病態,治療,ガイドライン変更のポイントなどに関する最新の情報を第一線で活躍しておられる医師の先生方に,また,実際の吸入指導のポイントや指導時に必要な項目を本分野で実績を残している薬剤師の先生方に執筆していただいた.本特集と共に『気管支喘息・COPDの吸入剤(Rp.+ 2018年冬号,南山堂)』をご一読いただければ気管支喘息治療に関わる薬剤師として最低限,身につけておかなければいけない知識を得ることができると考える.「吸入療法は薬剤師の適切な関与がなければ成立しない」ことを自負し,本特集を明日からの業務にお役立ていただければ幸いである.
坂野 昌志
名古屋セントラル病院 薬剤科 副薬剤長
≪特集の目次≫
■特集にあたって(坂野 昌志)
■気管支喘息の病態-フェノタイプ・エンドタイプ-(岡本 薫 ほか)
■気管支喘息の自然史・長期経過(桑原 和伸 ほか)
■最新の気管支喘息治療戦略
・小児・成人の喘息治療とその違い(藤澤 隆夫)
・GINA2019改訂のポイント(白井 敏博)
・ACOの治療戦略-気管支喘息とCOPDの類似点と相違点-(坂倉 康正 ほか)
・難治性喘息における分子標的薬の現状と課題(大岩 綾香 ほか)
■よりよい吸入療法を実践するためのチェックポイント
・吸入療法を開始する患者への初回指導のポイント(坂野 昌志)
・吸入指導のサポートツールと患者によくみられる誤操作(近藤 晃史)
・吸入療法の経時的なフォローアップ(中根 茂喜)
・吸入剤変更時の患者指導のポイント(梶原 洋文)
■喘息重症化因子とそのマネジメント
・アレルゲン(小沼 利光 ほか)
・ウイルス・真菌(市川 和哉 ほか)
・肥満(宮崎 雅之)
・喫煙(霍間 尚樹)
・大気汚染・気象(島田 泉)
≪シリーズ≫
■薬剤師が三ツ星シェフ ~業務に活きる!活かせる!経静脈栄養のホントのところ~
薬剤師と臨床栄養との関連性
(東 敬一朗)
■薬剤師ふたばの症例検討奮闘記
症例検討会に向けた準備-②
症例,フォーカスを考える
(矢野 良一 上塚 朋子)
■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
治療における薬物の役割とは?
~あらゆる治療法は,生体の有する「自然治癒力」を前提として成り立っている!~
(中野 重行)
■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
緑膿菌菌血症の治療を研究せよ!
(望月 敬浩 倉井 華子)
■褥瘡コンサル虎の巻 ~褥瘡の発生要因を考える~
疾患と褥瘡との関係は?-③
疾患によって予測される褥瘡発生とその対応 神経疾患と褥瘡①
(溝神 文博)
■精神科における個別化医療を目指して
認知症治療薬
(山本 吉章)
■BMs-Podによる真の薬物投与設計 ~薬物動態解析の臨床への還元~
BMs-Podの基本的な扱い方:ベイズ推定の活用方法
~シクロスポリンの投与設計~
(尾田 一貴)
■薬剤師にもできる! 将来幸せに働くための投資講座
外貨投資の落とし穴と正しい使い方
(桑原 秀徳)
■「治療」「薬局」合同連載
症例×Q&A 超高齢社会シコウの利尿薬適正使用シコウ
利尿薬は腎尿細管に作用してNaを排泄する薬剤であり,尿細管機能を維持する薬剤だ
(杉本 俊郎)
≪巻頭言≫
気管支喘息による死亡者,いわゆる喘息死は1990年代前半までは実数で5,000~6,000人で推移していたが,1993年にガイドラインが刊行されて以降,吸入ステロイド(ICS)を中心とした治療の重要性が認識されるようになり,2016年には1,511人となるなど約20年で喘息死は1/4~1/3にまで減少した.しかし,厚生労働省が中心となり「喘息死ゼロ作戦」を展開しているにもかかわらず,いまだゼロには遠く及ばない現状である.一方で,気管支喘息の患者数をみてみると,年々減少するどころか増加しており,成人発症例も多く400万人以上の患者が苦しんでいる.
以前は入院して治療をするケースも多かった気管支喘息であるが,高い治療効果を示すICSが積極的に使用されるようになり,長時間作用性β2刺激薬などとの合剤や,患者ごとの適性に応じて選択できるさまざまなデバイスの開発などもあり,現在ではよほどの重症例でなければ外来での通院治療が中心になっている.
吸入剤は患者がうまく使用できるかの判断が重要で,吸入指導する薬剤師が要点をおさえながら適切な評価を行うことができるかどうかで治療効果に大きな影響を及ぼす.そのため,ガイドラインでの薬剤選択基準を理解するとともに,デバイスの特徴も正確に把握し,必要に応じて処方医に対してデバイスの変更などを提言できるだけのスキルを身につける必要がある.しかし,患者の大多数が外来治療になっているため,病院薬剤師の中には吸入剤のデバイスの特徴を理解していないばかりか,実際に見たことや操作したこともなく,他の疾患が原因で入院した患者が吸入剤を持っていた場合に慌ててデバイスの操作法を調べるといった事例も珍しくない.また,保険薬局薬剤師では多数の患者の対応に追われ,処方された吸入剤の操作法を説明・確認するのみで,処方内容の評価や本来確認すべき項目まで目が届かないことも少なくない.
本特集では気管支喘息の病態,治療,ガイドライン変更のポイントなどに関する最新の情報を第一線で活躍しておられる医師の先生方に,また,実際の吸入指導のポイントや指導時に必要な項目を本分野で実績を残している薬剤師の先生方に執筆していただいた.本特集と共に『気管支喘息・COPDの吸入剤(Rp.+ 2018年冬号,南山堂)』をご一読いただければ気管支喘息治療に関わる薬剤師として最低限,身につけておかなければいけない知識を得ることができると考える.「吸入療法は薬剤師の適切な関与がなければ成立しない」ことを自負し,本特集を明日からの業務にお役立ていただければ幸いである.
坂野 昌志
名古屋セントラル病院 薬剤科 副薬剤長
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