薬局 2021年12月号 (発売日2021年12月05日) 表紙
  • 雑誌:薬局
  • 出版社:南山堂
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月5日
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薬局 2021年12月号 (発売日2021年12月05日)

南山堂
特集:2021年なにあった? -くすり・ガイドライン・社会 etc…-

≪特集の目次≫

■はじめに ~2021年を振り返って~(石井 伊都子,大井 一弥,室井 延之,山浦 克典)

■診療ガイドラインの公開・改...

薬局 2021年12月号 (発売日2021年12月05日)

南山堂
特集:2021年なにあった? -くすり・ガイドライン・社会 etc…-

≪特集の目次≫

■はじめに ~2021年を振り返って~(石井 伊都子,大井 一弥,室井 延之,山浦 克典)

■診療ガイドラインの公開・改...

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目次

特集:2021年なにあった? -くすり・ガイドライン・社会 etc…-

≪特集の目次≫

■はじめに ~2021年を振り返って~(石井 伊都子,大井 一弥,室井 延之,山浦 克典)

■診療ガイドラインの公開・改訂動向と最新知見の見どころ(青島 周一)

■Catch Up! 診療ガイドライン
 ガイドラインTOPICS
・消化器領域のガイドラインが続々改訂!①機能性消化管疾患(FD,IBS)(永原 章仁 ほか)
・消化器領域のガイドラインが続々改訂!②下部消化管疾患(IBD)(澁谷 智義)
・消化器領域のガイドラインが続々改訂!③肝疾患(藤永 幸久 ほか)
・関節リウマチ診療ガイドライン2020(河野 正孝 ほか)
・コラム フィルゴチニブ(ジセレカ®錠)(河野 正孝 ほか)
・小児呼吸器関連のガイドラインが改訂!(松本  翼 ほか)
・脳卒中のガイドラインが全面改訂!(伊藤 義彰)
・胃がん・肺がんのガイドライン,改訂!(岩井 美奈 ほか)
・混合性結合組織病(MCTD)診療ガイドライン2021が完成(田中 良哉)
・多職種が参加し日本版敗血症診療ガイドライン2020を作成!(原  直己)

■Catch Up! 新薬・新規効能・新剤形
TOPICS
・慢性心不全に新薬登場・効能追加 診療ガイドラインに反映(大西 勝也)
・新しい機序の腎性貧血治療薬「HIF―PH阻害薬」(常喜 信彦 ほか)
・痛みと向き合う薬物治療の新たなツールに!(長谷 一郎)
・がん悪液質を対象とする初の治療薬が登場!(田中 理美 ほか)
・片頭痛治療の新たなターゲット(辰元 宗人 ほか)
・増える! 乾癬治療の選択肢(藤田 英樹)
・4価HPVワクチン,男性にも適応承認,そして積極的勧奨再開へ向けて(稲葉 可奈子)
・手術患児の嘔気・嘔吐予防にオンダンセトロンが適応に(鈴木 康之 ほか)
新剤形News
・てんかん発作時に口腔内投与可能な治療薬が登場 ―ミダゾラム(ブコラム®)口腔用液―(浜野 晋一郎)
・GLP―1受容体作動薬の経口剤が登場! ―セマグルチド(リベルサス®)錠―(大西 由希子)
・コラム 新剤形News:フォーム(泡)で使える皮膚保湿剤?(﨑山 祥紀)

■What’s Up 2021
・薬剤師によるワクチン注射 大騒動も「見送り」結末の舞台裏(玉田 慎二)
・新型コロナウイルスとくすり(梅村 拓巳 ほか)
・ステイホームと地域保健 ―心身の“なんとなくだるい”は仕方ない?―(井齋 偉矢)
・患者の価値観や受診動向の変化,地域の保険薬局に求められること(赤瀬 朋秀)
・医薬品流通・供給問題(髙塩 健一)
・デジタル化(オンライン化)で薬剤師の業務はどう変わる?変わらない? ―添付文書の電子化―(髙橋 正明)

■Exercise

≪シリーズ≫

■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所 最終回
 Triple WhammyによるAKIを未然に防止せよ!
 (磯野 哲一郎)
■薬剤師が三ツ星シェフ -業務に活きる! 活かせる! 経静脈栄養のホントのところ-
 病態別栄養編② 肝硬変
 (東 敬一朗)
■臨床薬物動態のPITFALL -その常識,ウソ? ホント?-
 透析患者は透析中の薬物除去率を考慮して投与量調節を行えばよい
 (花井 雄貴 大橋 隼人)

≪書評≫

■おうちでできる「菌力UP!」エクササイズ 入院編(注射剤)/外来編(経口剤)
 (北原 隆志)
■もう迷わない! 抗菌薬Navi 改訂3版
 (枦  秀樹)

≪巻頭言≫

はじめに 〜2021年を振りかえって〜


歩き続ける

スポーツが大好きな私にとって,2021年はオリンピック・パラリンピックでルンルンと過ごすつもりでした.試合観戦中はかなり盛り上がり,今時の若者は凄いなぁ〜と感嘆したものの,心がスパッと晴れません.それは,コロナ・コロナ・コロナだからです.コロナ病棟への対応,ワクチンの職域接種,ワクチン取り扱いの指導,学生実習の組み直し,部員のストレスへの対応,鎮静薬不足への対応,厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会への参加など,どれを取っても新型コロナウイルス感染症(COVID―19)の広がりに端を発したものでした.コロナに関係ないことでは,複数の医薬品の供給停止や話題に上った再生医療等製品の使用開始,その上病院機能評価もありました.こうして怒涛の2021年を振り返った上で,本書の目次をみてみると,消化器領域,関節リウマチ,小児呼吸器関連,脳卒中,胃がん・肺がん,混合性結合組織病(MCTD),敗血症と重要なガイドラインが発出されていました.また,新薬・新規効能・新剤形の情報も取り上げられています.経済は停滞したようにみえますが,医療は確実に進んでいました.新規ガイドラインは有効性・安全性を担保し,新規薬剤は患者さんに新しい未来を届けます.2021年もこれまでと違わず,歩みを進めていることが再認識できました.良かったです.「継続は力なり」,何につけても少しでも歩んでいくことの大切さを実感し,新しい年を迎えましょう.

石井 伊都子
千葉大学医学部附属病院 教授・薬剤部長


8:2現象

2020年1月28日,日本政府は渡航歴のない日本人(男性)が新型コロナウイルスに感染したと発表した.その後約1年半経過したが,新型コロナウイルス感染症は,収束に至っていない.私の在住する三重県は,先日まで緊急事態宣言下にあったが,2021年10月現在,飲食店を含む事業者を対象とした時短営業等も解消されている.また私の勤務する鈴鹿医療科学大学では,学生が原則登校可となっている.これまでは,講義,演習,実習などオンラインの連続であったが,一気に対面へと移行している.このようなコロナ禍を回想すると,われわれの教育や研究環境は大きく変化した.大学とは,人知と社会の発展とともに先人が構築した研究の継続と教育を展開する場であることが大前提である.そのため,どんな状況でも学生に不利益を生じさせないように数々の工夫を施してきた.そのようななかで,現状を把握するために学生へのアンケートをくり返してきたが,一定の法則性のようなものが見いだされたので列挙する.それは,非対面と対面,レポート提出と未提出,試験の合格と不合格,感染症対策に対する意識の強弱,ワクチン接種の是非など……で8:2という現象が生じた.さて,どちらが8で2かについての解説は別の機会とする.

大井 一弥
鈴鹿医療科学大学薬学部 教授・薬学部長


デジタルトランスフォーメーションと不易流行

2010年4月30日,厚生労働省医政局より「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」が発出されました.この通知は病院薬剤師にとって大きな追い風となり,全国で病棟薬剤業務,プロトコルに基づく薬物治療管理(PBPM)など,院内のチーム医療が展開されてきました.そして,10年経った今,「病院完結型」から「地域完結型」医療への転換が加速度的に進んでいます.さらに,医療の中にもテクノロジー進化の流れが押し寄せ,電子処方箋,オンライン服薬指導の仕組みが一気に進んでいます.私たちは,時代に合わせて変化し,医療を支えていく必要があり,このような時にこそ「不易流行」が大切だと思います.
「不易」は,いつまでも変わらないこと.
「流行」は,その時々に応じて変化してゆくものを意味します.
私たちにとって「不易」は,ノウハウや創造性,さらに臨床的に意味のある違いを知る能力を有する薬剤師であり,まさにPharmacist-Scientistsの実践です.そして,「流行」として,医療の多様化に対応し,「院内のチーム医療」から「地域における多職種協働マネジメント」のなかで,薬剤師の役割を果たすための新しい薬・薬連携が求められています.今後のIoT化,デジタル化は新たな業務展開につながります.デジタルトランスフォーメーションへのファーストステージは10年後に活躍する薬剤師を目指し,「不易流行」について考える絶好のチャンスではないでしょうか.

室井 延之
神戸市立医療センター中央市民病院 薬剤部長


薬剤師の未来につながる大きな出来事

薬剤師にとって,コロナ禍での経験と薬機法改正の2点は2021年にかけての大きな出来事だと思う.
コロナ禍で明らかになったことの一つは,国民の徹底した感染対策により,インフルエンザの罹患者が消え,呼吸器感染症などの外来患者数が激減したことである.健康保険組合連合会(健保連)の分析では,感染対策が影響した急性の10疾患のレセプトを全国換算すると年間4,000億円もの外来医療費削減となった.これより国民のセルフケアによる医療費削減の伸びしろの大きさが判明したとともに,薬局薬剤師が今後注力すべき業務のポイントがはっきり見えたと言える.新型コロナワクチン接種の充填作業に全国の薬局薬剤師も加わることで,わが国が1日150万人超の接種を達成したことも画期的な出来事である.現在42ヵ国で薬局での予防接種が実施され,もしくはそれに向けた法改正が進められている.わが国でも八重樫牧人医師らによる薬剤師のワクチン接種実現を訴える署名活動が大きな話題となったが,実現しなかった.近い将来,法改正が実現し,薬局が疾病予防の拠点となることが期待される.
改正薬機法で患者フォローアップが義務化されたことは薬局薬剤師にとって大きな意味をもつと考える.これまで,薬局薬剤師の業務は表に見えないものが多いため国民に貢献度が認識されず,理不尽な批判にさらされ,悔しい思いをしてきた.薬剤師のフォローアップは患者からも高く評価され,薬剤師業務の見える化が期待できるため,薬剤師の未来を切り開く画期的な改正だと考える.

山浦 克典
慶應義塾大学 薬学部 教授

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