目次
特集 『チアゾリジンとフィブラート -生活習慣病のPPAR分子標的薬-』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■特集にあたって(野出孝一)
■知っておきたいKey word(山岸昌一)
■生活習慣病治療のターゲット分子『PPAR』(山岸昌一)
■チアゾリジンが臨床で期待される作用とそのエビデンス
・血糖改善作用(横山宏樹)
・脂質代謝改善作用(井上晃男)
・膵保護作用(西田 進ほか)
・糖尿病発症抑制作用(佐野浩斎ほか)
・腎保護作用(中村 司)
・抗動脈硬化作用(中村 司)
・脂肪肝に対する作用(横山宏樹)
■フィブラートが臨床で期待される作用とそのエビデンス
・トリグリセリド低下作用(杉沢貴子ほか)
・HDLコレステロール上昇作用(杉沢貴子ほか)
・臓器保護作用(中村 司)
・尿酸低下作用(田代 淳)
■PPAR標的薬の薬学管理に必要な基礎知識
・チアゾリジン(木村 健)
・フィブラート(佐々木英久ほか)
・PPAR標的薬の相互作用(小林江梨子ほか)
■臨床で役立つチアゾリジンの処方設計と副作用管理
・脂肪肝に効果があって肝障害患者に禁忌である理由(横山宏樹)
・浮腫のメカニズムとその対応(麻生好正)
・心疾患におけるベネフィットとリスク(加藤洋一)
・2型糖尿病女性に対する骨折のリスクとその対応(山本昌弘)
■臨床で役立つフィブラートの処方設計と副作用管理
・スタチン併用の目的・効果とチェックすべき患者情報(佐藤英一)
・エゼチミブ併用の目的と期待できる効果(藤原信治)
・腎障害患者への使い方と患者モニタリング(小倉 誠)
■PPAR標的薬の今後の可能性
・DDP-4阻害薬+ピオグリタゾン合剤のメリット(中村 司)
・PPAR標的薬の併用(外山勝英)
・PPAR標的薬によるがん治療,アンチエイジング(橋本重正ほか)
・食品およびサプリメント(佐藤弘希ほか)
■コラム
・ARB「テルミサルタン」の糖・脂質代謝改善作用(井上晃男)
・ベンズブロマロンのPPARαの活性化能と肝障害との関係(田代 淳)
・ロシグリタゾン VS ピオグリタゾン(加藤洋一)
■ Exercise
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≪ NEWS ≫
・血管新生阻害薬と高血圧
・ステロイドやH2受容体拮抗薬による抑うつに注意
・医療事故未然防止システムとしてのFMEAの適用
・しみへの新たなアプローチ
≪ シリーズ ≫
■薬剤師のモラルディレンマ 第23回
薬剤師の情報提供によって患者が中絶を決めたとき
(川村和美/松田 純)
■今日から使える抗菌薬の基礎知識2 セフェム系抗菌薬
(坂野昌志/三鴨廣繁)
■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第13回
フェノバルビタール①単剤投与(喜古康博ほか)
■続・Pharm.D.留学ファイル 第9回
薬剤師レジデンシープログラム(岩澤真紀子)
■続・楽しい薬理学 56
インスリンの発見(岡部 進)
■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 89
白内障と緑内障眼は心の窓(北岡建樹)
■こころのファイル アンティーク通りの窓から―①
保険薬局薬剤師の不用意な一言:
若い女性にとって「太る薬」は受け入れられない
(福西勇夫)
Report
■アレルギー性疾患患者の抗ヒスタミン薬に対する認識
および医療機関での服薬指導に関する調査(鍋島俊隆)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪巻頭語≫
心筋梗塞,脳卒中,閉塞性動脈硬化症といった大血管障害は,日本人の死因の多くを占めるが,そのリスクファクターとして,メタボリックシンドロームといった内臓肥満から生ずるインスリン抵抗体を基盤とする疾患が指摘されている.メタボリックシンドロームの治療は,インスリン抵抗性を改善することが必要であるが,インスリン抵抗性の病態に,脂肪細胞肥大化による悪玉サイトカイン分泌増加と善玉サイトカイン低下が関与している.
脂肪細胞分化に,核内受容体(PPARγ)が転写因子として主役を演じていることが明らかになり,インスリン抵抗性は血管内皮機能低下による血圧上昇やHDL-C低下,中性脂肪上昇などの脂質異常,糖代謝異常を惹起することから,PPARγを活性化することで脂肪細胞が小型化し,血圧,脂質,代謝異常を改善することになる.またインスリン抵抗性は血管炎症を増悪させ,動脈硬化を進展させることから,PPARγリガンドは,大血管障害を直接抑制する可能性もある.チアゾリジン誘導体はPPARγリガンドとして,血糖低下や,中性脂肪低下,HDL-C上昇作用を有する.さらに,主に肝細胞に分布するPPARαは,活性化されるとリポ蛋白リパーゼ遺伝子が誘導され,中性脂肪分解が亢進する.以上のように,現在頻用されている治療薬もPPARリガンドであるものが多い.
本特集では,この分野の第一線の研究者の先生方に,フィブラート,チアゾリジン誘動体の特性や今後のPPAR研究の展望も含めて解説していただいた.本特集が,薬物治療の新しい展開になることとして期待したい.
野出 孝一
佐賀大学医学部 循環器・腎臓内科 教授
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■特集にあたって(野出孝一)
■知っておきたいKey word(山岸昌一)
■生活習慣病治療のターゲット分子『PPAR』(山岸昌一)
■チアゾリジンが臨床で期待される作用とそのエビデンス
・血糖改善作用(横山宏樹)
・脂質代謝改善作用(井上晃男)
・膵保護作用(西田 進ほか)
・糖尿病発症抑制作用(佐野浩斎ほか)
・腎保護作用(中村 司)
・抗動脈硬化作用(中村 司)
・脂肪肝に対する作用(横山宏樹)
■フィブラートが臨床で期待される作用とそのエビデンス
・トリグリセリド低下作用(杉沢貴子ほか)
・HDLコレステロール上昇作用(杉沢貴子ほか)
・臓器保護作用(中村 司)
・尿酸低下作用(田代 淳)
■PPAR標的薬の薬学管理に必要な基礎知識
・チアゾリジン(木村 健)
・フィブラート(佐々木英久ほか)
・PPAR標的薬の相互作用(小林江梨子ほか)
■臨床で役立つチアゾリジンの処方設計と副作用管理
・脂肪肝に効果があって肝障害患者に禁忌である理由(横山宏樹)
・浮腫のメカニズムとその対応(麻生好正)
・心疾患におけるベネフィットとリスク(加藤洋一)
・2型糖尿病女性に対する骨折のリスクとその対応(山本昌弘)
■臨床で役立つフィブラートの処方設計と副作用管理
・スタチン併用の目的・効果とチェックすべき患者情報(佐藤英一)
・エゼチミブ併用の目的と期待できる効果(藤原信治)
・腎障害患者への使い方と患者モニタリング(小倉 誠)
■PPAR標的薬の今後の可能性
・DDP-4阻害薬+ピオグリタゾン合剤のメリット(中村 司)
・PPAR標的薬の併用(外山勝英)
・PPAR標的薬によるがん治療,アンチエイジング(橋本重正ほか)
・食品およびサプリメント(佐藤弘希ほか)
■コラム
・ARB「テルミサルタン」の糖・脂質代謝改善作用(井上晃男)
・ベンズブロマロンのPPARαの活性化能と肝障害との関係(田代 淳)
・ロシグリタゾン VS ピオグリタゾン(加藤洋一)
■ Exercise
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪ NEWS ≫
・血管新生阻害薬と高血圧
・ステロイドやH2受容体拮抗薬による抑うつに注意
・医療事故未然防止システムとしてのFMEAの適用
・しみへの新たなアプローチ
≪ シリーズ ≫
■薬剤師のモラルディレンマ 第23回
薬剤師の情報提供によって患者が中絶を決めたとき
(川村和美/松田 純)
■今日から使える抗菌薬の基礎知識2 セフェム系抗菌薬
(坂野昌志/三鴨廣繁)
■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第13回
フェノバルビタール①単剤投与(喜古康博ほか)
■続・Pharm.D.留学ファイル 第9回
薬剤師レジデンシープログラム(岩澤真紀子)
■続・楽しい薬理学 56
インスリンの発見(岡部 進)
■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 89
白内障と緑内障眼は心の窓(北岡建樹)
■こころのファイル アンティーク通りの窓から―①
保険薬局薬剤師の不用意な一言:
若い女性にとって「太る薬」は受け入れられない
(福西勇夫)
Report
■アレルギー性疾患患者の抗ヒスタミン薬に対する認識
および医療機関での服薬指導に関する調査(鍋島俊隆)
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≪巻頭語≫
心筋梗塞,脳卒中,閉塞性動脈硬化症といった大血管障害は,日本人の死因の多くを占めるが,そのリスクファクターとして,メタボリックシンドロームといった内臓肥満から生ずるインスリン抵抗体を基盤とする疾患が指摘されている.メタボリックシンドロームの治療は,インスリン抵抗性を改善することが必要であるが,インスリン抵抗性の病態に,脂肪細胞肥大化による悪玉サイトカイン分泌増加と善玉サイトカイン低下が関与している.
脂肪細胞分化に,核内受容体(PPARγ)が転写因子として主役を演じていることが明らかになり,インスリン抵抗性は血管内皮機能低下による血圧上昇やHDL-C低下,中性脂肪上昇などの脂質異常,糖代謝異常を惹起することから,PPARγを活性化することで脂肪細胞が小型化し,血圧,脂質,代謝異常を改善することになる.またインスリン抵抗性は血管炎症を増悪させ,動脈硬化を進展させることから,PPARγリガンドは,大血管障害を直接抑制する可能性もある.チアゾリジン誘導体はPPARγリガンドとして,血糖低下や,中性脂肪低下,HDL-C上昇作用を有する.さらに,主に肝細胞に分布するPPARαは,活性化されるとリポ蛋白リパーゼ遺伝子が誘導され,中性脂肪分解が亢進する.以上のように,現在頻用されている治療薬もPPARリガンドであるものが多い.
本特集では,この分野の第一線の研究者の先生方に,フィブラート,チアゾリジン誘動体の特性や今後のPPAR研究の展望も含めて解説していただいた.本特集が,薬物治療の新しい展開になることとして期待したい.
野出 孝一
佐賀大学医学部 循環器・腎臓内科 教授
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