薬局 2024年11月号 (発売日2024年11月05日) 表紙
  • 雑誌:薬局
  • 出版社:南山堂
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月5日
薬局 2024年11月号 (発売日2024年11月05日) 表紙
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薬局 2024年11月号 (発売日2024年11月05日)

南山堂
特集テーマ:適剤適処!Bz(ベンゾジアゼピン)受容体作動薬 -リスク/ベネフィット比を最適化する-

<特集の目次>
■特集にあたって(桑原 秀徳)

■Pros & Cons Bz受容体作動薬のいいところ・わる...

薬局 2024年11月号 (発売日2024年11月05日)

南山堂
特集テーマ:適剤適処!Bz(ベンゾジアゼピン)受容体作動薬 -リスク/ベネフィット比を最適化する-

<特集の目次>
■特集にあたって(桑原 秀徳)

■Pros & Cons Bz受容体作動薬のいいところ・わる...

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目次

特集テーマ:適剤適処!Bz(ベンゾジアゼピン)受容体作動薬 -リスク/ベネフィット比を最適化する-

<特集の目次>
■特集にあたって(桑原 秀徳)

■Pros & Cons Bz受容体作動薬のいいところ・わるいところ
・強化された処方規制 ─歴史からひも解く適正使用への糸口─(三輪 高市)
・エビデンス総ざらい ─これからの適正使用を導く情報をアップデート─(桑原 秀徳)
・Bz受容体作動薬を不適切に使用するとはどういうことか? ─不適切性を問題にすることの本質─(青島 周一)

■リスクと向き合う・リスクに備える Bz受容体作動薬の副作用
・耐性・依存・乱用(桑原 秀徳)
・持ち越し効果・自動車運転などへの影響(柏原 蓉子)
・前向性健忘(江角  悟)
・認知機能障害(吉川 明良)
・転倒・骨折(祖川 倫太郎)

■処方設計のバックボーンを押さえる Bz受容体作動薬の特性
・薬物動態・代謝酵素(阪岡 倫行)
・薬理作用点/薬理作用の強度・化学構造(阪岡 倫行)
・ジアゼパムとの効力比較(添付文書に示される効力比較)・等価換算(阪岡 倫行)

■服薬説明の根拠をアップデート 「Bz受容体作動薬」処方メソッド
押さえておきたい「Bz受容体作動薬」処方の勘所
・Bz受容体作動薬を使うべき場面は? 使用が望ましくない患者は?(松崎 朝樹)
・長期服用者の中止の判断は? 中止困難事例への処方は?(松崎 朝樹)
睡眠薬としての使いどころ・使い方
・適応となる患者の条件は? 使用が望ましくない患者は?(小路 純央)
・用量設定の原則は? 用法の注意点は? 夜間不眠時の頓用は有効?(佐藤  守)
・単剤で効果がみられないときは増量? 併用? 切り替え?(児玉 英也 ほか)
・睡眠薬の上手なやめ方は? ─依存の呪縛から逃れるために─(三輪 高市)
睡眠障害以外の疾患・病態への使いどころ・使い方
・気分障害・不安障害の薬物療法での位置づけは? 投与のタイミングは?(髙橋 結花)
・統合失調症・カタトニア(緊張病)の薬物療法での位置づけは? 投与のタイミングは?(德谷  晃)
・てんかんの薬物療法での位置づけは? 投与のタイミングは?(山本 吉章)
・アルコール依存症の薬物療法での位置づけは? 投与のタイミングは?(細川 智成)

■Bz受容体作動薬のリスク/ベネフィット比の最適化
・Bz受容体作動薬の処方の適正化(髙橋 結花)
・効果的なリスクとベネフィットの伝え方(山本 雅洋)
・わかっていても薬をやめられない人へのアプローチ(細川 智成)

<シリーズ>
■ガチではじめる マジでわかる 経口抗がん薬
 レンビマ®(レンバチニブ)の高血圧
 (渡邊 裕之)

■えびさんぽ
 ベンゾジアゼピン系薬剤の不適切処方にどう対応したらよいですか?
 (青島 周一)

■飲み合わせ研究所 子どもの服薬Tips
 〈第23回〉エリスロシン®ドライシロップ10%
 (小嶋  純 米子 真記)

■医薬品適正使用・育薬 フラッシュニュース
 ・ニキビに有⽤な健康⾷品は?
 ・抗コリン作⽤の増⼤で⼼⾎管イベントリスクが上昇
 (佐藤 宏樹 澤田 康文)

■Gebaita?! 薬剤師の語ログ
 〈第35回〉薬局薬剤師,患者の立場になってみた
 (中嶋 亜紀)

■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!
 〈参拾伍ノ型〉薬剤師が行うべき医療安全のイロハを習得せよ!
 (菊田 裕規)

■「全(ZEN)か無(MU)か」じゃないんだよ 薬物相互作用
 〈File 02〉アザチオプリン関連薬物相互作用
 (平井 利典 児島 悠史)

■ぐっとよくなる! 漢方処方 快訣ビフォーアフター
 〈第11回〉かぜに葛根湯ばかりでいいの?
 本来の使い方に沿った漢方薬の選び方
 (津田 篤太郎)

■がん研有明病院薬剤部の ABCセミナーの楽屋話
 ・泌尿器がんの薬物療法
 ・がん治療における医薬品情報
 (森  祐佳 中野 泰寛)

■レポート
 医療を支える医薬品添加剤 ─メリットとピットフォール─
 (嶋田  努 内田  淳)

<巻頭言>
私と同年代かそれ以上の年齢の薬剤師であれば思い出していただけるでしょうか.かつて私が薬学生であった1990年代,ベンゾジアゼピン(Bz)受容体作動薬は「比較的安全な睡眠薬・抗不安薬」として講義で習ったのではないかと思います.そして,当時の実臨床におけるBz受容体作動薬の使い方といえば,症状があればとりあえず処方されるものでした.服薬指導は規則正しく継続的に服薬を続けるよう指導するものがほとんどで,不安を煽るような副作用の話は控えたか,「医師の指示」の範囲内で使ってもらうための脅し文句に使っていたように記憶しています.特に精神科領域では,強い不眠や不安に対しては作用時間の異なるBz受容体作動薬を何種類も組み合わせて使用し,承認用量超えの処方がまかりとおり,常用量依存については真っ向から「そんなものはない」と言い切る精神科医もいましたね.「それでよいのか?」と思いつつも,晴れぬ気持ちを押し殺しながら調剤したこともありました.
21世紀になると,臨床疫学的研究によって次から次へとさまざまな有害事象との関連が報告されるようになります.それ以外にも,2014(平成26)年および2018(平成30)年診療報酬改定による処方制限(減額)や,2017年の医薬品医療機器総合機構(PMDA)による依存性についての注意喚起(2024年に更新)などを背景に,あるいはいわゆる「ポリファーマシー」対策の一環として,Bz受容体作動薬は一気に「不適切処方」の代名詞のような存在になっていきます.その流れはまるで,長年にわたって抑え込まれてきたBz受容体作動薬にまつわる疑念や後悔までも一気に噴出してきたかのようで,明らかに空気は変わりました.
しかしながら,Bz受容体作動薬に関するエビデンスをかいつまんでいくと,減薬介入によって実際に患者さんのアウトカムが改善したという質の高い報告は見つからないことに気づきます(変わらないという報告ならあります).また,最近では一部の有害事象との関連や減薬介入について否定的な知見を述べる論文も出てきました.これを前述のような「Bz受容体作動薬は不適切」と決めつけるような空気への反動が始まったのだとすると,今こそその価値を問い直す時だと思うのです.
そこで本特集では,Bz受容体作動薬の歴史やエビデンスの流れを整理し,その特性とリスクに関する解説を含めた背景を総合的におさらいしたうえで,単純にBz受容体作動薬処方をなくすのではなく,害の懸念と効果の期待をうまく捉えて伝えることこそがBz受容体作動薬の適正使用につながるのだという考えから各項目を構成してみました.薬剤師には多種多彩な医薬品情報を色眼鏡を通すことなく見定め,個々のケースのリスクとベネフィットを考えながら,誠実に情報提供していくことが求められます.本特集の記事がBz受容体作動薬を「くもりなきまなこ」で見つめ直す一助となるよう願っています.

瀬野川病院 薬剤課 課長/NPO法人 AHEADMAP
桑原秀徳

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