目次
特集: 漢方薬の科学的アプローチ
■特集にあたって(西村 甲)
■「証」を科学的に把握する情報アラカルト
・漢方薬に対する
レスポンダー・ノンレスポンダー(若杉安希乃ほか)
・漢方薬の薬効に影響を与える腸内環境(渡辺賢治)
・漢方薬の副作用発現・相互作用に
関連する生体内諸因子(杉山 清)
・成分の薬理と処方の薬理(山本雅浩)
■科学的に検証する漢方薬のエビデンス
・インフルエンザと麻黄湯(鍋島茂樹)
・上腹部不定愁訴と六君子湯(富永和作ほか)
・認知症の周辺症状と抑肝散(水上勝義)
・腹部膨満感と大建中湯(堀内 朗ほか)
・糖尿病性神経障害と牛車腎気丸(亀井淳三)
・糖尿病性腎症と八味地黄丸(横澤隆子ほか)
・肥満と防風通聖散(吉田俊秀)
・オキサリプラチンの副作用と牛車腎気丸(間宮規章ほか)
・イリノテカン塩酸塩の副作用と半夏瀉心湯(加瀬義夫)
・大建中湯の「証」と薬理作用(石毛 敦)
・アレルギー性鼻炎と小青竜湯(稲垣直樹)
・感冒と葛根湯(白木公康)
・高血圧と釣藤散(後藤博三ほか)
・感染制御と補中益気湯(山谷睦雄ほか)
・腸管免疫調節と補中益気湯・十全大補湯(清原寛章)
・髄鞘化障害と人参養栄湯(阿相皓晃)
・ストレスと柴胡加竜骨牡蛎湯(溝口和臣)
・てんかんと小柴胡湯合桂枝加芍薬湯(西村 甲)
■ Exercise
≪NEWS≫
・小児がん講演会「治療開発の光と影」
・癌幹細胞に対する特異的阻害薬
・小児に対する適応外使用医薬品の現状と治験
・骨粗鬆症による大腿骨近位部骨折に対する予防法
≪シリーズ≫
■臓器障害からひも解く生理学 7
下痢・腸炎から
腸管の役割と意義を考える(當瀬規嗣)
■症例から学ぶTDM実践アプローチ 第21回
バンコマイシン
~IDSA・ASHP・SIDPのコンセンサスレビューの考慮~
(木村利美ほか)
■今日から使える抗菌薬の基礎知識 10
抗ウイルス薬
(坂野昌志/三鴨廣繁)
■こころのファイル アンティーク通りの窓から 7
うつ病アラカルト
(福西勇夫)
<巻頭言>
適切な調剤,処方鑑査,服薬指導,情報提供にはアップデートされた医薬品情報が必要なことは周知の事実である.漢方薬に関しては,適応病名が西洋薬と異なり曖昧で,漢方のもつ同病異治(同じ病気でも異なる体質なら,それに見合う漢方薬が投与されること)・異病同治(異なる病気でも体質が同じなら同一漢方薬が投与されること)を代表とする独特の治療方針から,漢方薬の薬品情報は臨床において,有効に活用されていないと思われる.
その背景には,このような漢方医学独特の考え方に対する知識不足があるが,西洋医薬学を学ばれた方にとって,東洋思想に基づいた漢方理論は奇異に感じられ,受け入れられないことも多いのだろう.また,漢方薬は明確な作用機序が判明しないものが多い状態で,長年の経験に基づく有効性から保険適応となったことも問題だろう.そのため,漢方薬について,西洋医学的に病態生理・作用機序を理解し,処方設計を把握することができないだろうか,と考える薬剤師は少なくないと思われる.このような点も考慮されながら,現在,さまざまな基礎研究が行われ,作用機序が徐々に解明されてきている.
そこで今回,作用機序が解明された漢方薬を主としてその作用機序を解説し,さらに臨床エビデンスが報告されている場合にはその情報も紹介しながら,漢方薬の特徴について西洋医学的な立場から理解を深め,興味をもっていただくような特集とした.漢方医学理論に疑問をもたれる方でも,本特集の内容を抵抗なく理解され,漢方処方設計の根拠を科学的な視点から捉えることができるようになることだろう.本特集により,多くの薬剤師の方々に漢方薬が身近なものであると感じ,漢方薬の理解を深め,患者の服薬指導に活かしていただきたいと考えている.
西村 甲 慶應義塾大学医学部 漢方医学センター 講師
■特集にあたって(西村 甲)
■「証」を科学的に把握する情報アラカルト
・漢方薬に対する
レスポンダー・ノンレスポンダー(若杉安希乃ほか)
・漢方薬の薬効に影響を与える腸内環境(渡辺賢治)
・漢方薬の副作用発現・相互作用に
関連する生体内諸因子(杉山 清)
・成分の薬理と処方の薬理(山本雅浩)
■科学的に検証する漢方薬のエビデンス
・インフルエンザと麻黄湯(鍋島茂樹)
・上腹部不定愁訴と六君子湯(富永和作ほか)
・認知症の周辺症状と抑肝散(水上勝義)
・腹部膨満感と大建中湯(堀内 朗ほか)
・糖尿病性神経障害と牛車腎気丸(亀井淳三)
・糖尿病性腎症と八味地黄丸(横澤隆子ほか)
・肥満と防風通聖散(吉田俊秀)
・オキサリプラチンの副作用と牛車腎気丸(間宮規章ほか)
・イリノテカン塩酸塩の副作用と半夏瀉心湯(加瀬義夫)
・大建中湯の「証」と薬理作用(石毛 敦)
・アレルギー性鼻炎と小青竜湯(稲垣直樹)
・感冒と葛根湯(白木公康)
・高血圧と釣藤散(後藤博三ほか)
・感染制御と補中益気湯(山谷睦雄ほか)
・腸管免疫調節と補中益気湯・十全大補湯(清原寛章)
・髄鞘化障害と人参養栄湯(阿相皓晃)
・ストレスと柴胡加竜骨牡蛎湯(溝口和臣)
・てんかんと小柴胡湯合桂枝加芍薬湯(西村 甲)
■ Exercise
≪NEWS≫
・小児がん講演会「治療開発の光と影」
・癌幹細胞に対する特異的阻害薬
・小児に対する適応外使用医薬品の現状と治験
・骨粗鬆症による大腿骨近位部骨折に対する予防法
≪シリーズ≫
■臓器障害からひも解く生理学 7
下痢・腸炎から
腸管の役割と意義を考える(當瀬規嗣)
■症例から学ぶTDM実践アプローチ 第21回
バンコマイシン
~IDSA・ASHP・SIDPのコンセンサスレビューの考慮~
(木村利美ほか)
■今日から使える抗菌薬の基礎知識 10
抗ウイルス薬
(坂野昌志/三鴨廣繁)
■こころのファイル アンティーク通りの窓から 7
うつ病アラカルト
(福西勇夫)
<巻頭言>
適切な調剤,処方鑑査,服薬指導,情報提供にはアップデートされた医薬品情報が必要なことは周知の事実である.漢方薬に関しては,適応病名が西洋薬と異なり曖昧で,漢方のもつ同病異治(同じ病気でも異なる体質なら,それに見合う漢方薬が投与されること)・異病同治(異なる病気でも体質が同じなら同一漢方薬が投与されること)を代表とする独特の治療方針から,漢方薬の薬品情報は臨床において,有効に活用されていないと思われる.
その背景には,このような漢方医学独特の考え方に対する知識不足があるが,西洋医薬学を学ばれた方にとって,東洋思想に基づいた漢方理論は奇異に感じられ,受け入れられないことも多いのだろう.また,漢方薬は明確な作用機序が判明しないものが多い状態で,長年の経験に基づく有効性から保険適応となったことも問題だろう.そのため,漢方薬について,西洋医学的に病態生理・作用機序を理解し,処方設計を把握することができないだろうか,と考える薬剤師は少なくないと思われる.このような点も考慮されながら,現在,さまざまな基礎研究が行われ,作用機序が徐々に解明されてきている.
そこで今回,作用機序が解明された漢方薬を主としてその作用機序を解説し,さらに臨床エビデンスが報告されている場合にはその情報も紹介しながら,漢方薬の特徴について西洋医学的な立場から理解を深め,興味をもっていただくような特集とした.漢方医学理論に疑問をもたれる方でも,本特集の内容を抵抗なく理解され,漢方処方設計の根拠を科学的な視点から捉えることができるようになることだろう.本特集により,多くの薬剤師の方々に漢方薬が身近なものであると感じ,漢方薬の理解を深め,患者の服薬指導に活かしていただきたいと考えている.
西村 甲 慶應義塾大学医学部 漢方医学センター 講師
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