目次
第1特集:薬学的管理による糖尿病患者へのアプローチ
第2特集:入門 DPP-4阻害薬
特集の目次
「特集1 薬学的管理による糖尿病患者へのアプローチ」
■特集にあたって(朝倉俊成)
■座談会「糖尿病患者の心理ケアと薬学的管理」
(朝倉俊成/丸山 歩/原 栄子/岡田 浩/影山美穂)
■アドヒアランス向上のための薬学的管理
・のみ忘れないための工夫
―正しく糖尿病治療薬を服用していただくために―(大内賀津子)
・低血糖に対する不安の強い患者への対処(安江尚子)
・インスリン自己注射専用針の痛みをいやがる患者へのケア(朝倉俊成)
・インスリン製剤の保管を面倒くさがる患者への指導(長井一彦)
・妊娠時の血糖コントロール(和栗雅子)
・患者にやさしいデバイスの選択(朝倉俊成)
・患者家族から理解と支援を得るための服薬指導(武藤達也)
・ストーリーから学ぶ服薬指導の極意(山本壽一)
「特集2 入門 DPP-4阻害薬」
■特集にあたって(山岸昌一)
■DPP-4阻害薬Q&A
・インクレチンとはどういうものでしょうか?(原島伸一ほか)
・DPP-4阻害薬はどのように効くのでしょうか?
どんな患者に使うのですか?
食事に関係なくいつでも服用できるって本当ですか?(塩谷真由美ほか)
・投与時に留意すべき患者さんはいますか?
また副作用モニタリングのポイントを教えてください(美内雅之ほか)
・ほかの糖尿病治療薬との併用による
相乗効果は期待できるのでしょうか?(柳沢克之)
・日本人への有効性は? (森 豊)
・インクレチンの膵β細胞に対する作用について
詳しく教えてください(勝田秀紀ほか)
・DPP-4阻害薬などのインクレチン製剤の
心血管病に対する多面的作用について教えてください(山岸昌一)
付録
第95回 薬剤師国家試験
医療薬学 ―問題と解答―
≪NEWS≫
・牛乳の功罪?
・シスプラチン≧50mg/m2,AC/EC療法に対する有効性が検証された
パロノセトロン0.75mg
・サーバリックス ~流産のリスク上昇との関連性~
・ビスホスホネート投与関連性の顎骨骨髄炎および顎骨壊死症例の現状
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪巻頭言≫
「特集1 薬学的管理による糖尿病患者へのアプローチ」
糖尿病治療では「患者が主治医」といわれるほど,療養に対する患者自身の管理や前向きな取り組みが要求される.具体的には,食事療法や運動療法,そして薬物療法を適正に実施するための知識や血糖をコントロールするだけの技術,また,それらを継続するための態度が必要となり,総合的にはセルフケア(自己管理)の実践・継続が治療成功の鍵となる.薬物療法に注目すると,使用する薬剤の医薬品情報の提供のほかに,インスリン注入器や血糖自己測定器(SMBG)の実践について十分に習得してもらう.しかし,これらの知識や技術の提供だけで適正な患者のセルフケアが維持できるというわけではない.
これまで,糖尿病治療薬の薬学的管理についてはさまざまな形で取り上げられてきた.しかし,患者のアドヒアランス向上のために何に注目し,何を工夫するのかという視点でまとめたものは少ない.従来の経口血糖降下薬やインスリン製剤に加え,インクレチン関連薬(DPP-4阻害薬やGLP-1受容体作動薬)が登場し,新たな薬物治療の流れが構築されつつある今日,原点に戻って患者のセルフケアへの関わりを考える時期にきていると思う.そこで,特集1では糖尿病患者の心理ケア,アドヒアランス向上のための薬学的管理について取り上げた.是非,患者の想いをしっかりと受け止め,患者中心の切り口から薬学的管理を考える一助にしていただきたい.
新潟薬科大学薬学部 臨床薬学研究室 准教授 朝倉俊成
「特集2 入門 DPP-4阻害薬」
2007年度の糖尿病実態調査により,わが国には予備軍まで含めて推定2,210万人の糖尿病患者が存在することが明らかとなった.今や成人の5人に1人が何らかの糖代謝の異常をもつ時代を迎えたことになる.これに伴い,大小血管合併症をかかえた患者数も激増の一途を辿っている.
初期から厳格に血糖をコントロールすることで,糖尿病に伴う大小さまざまな血管合併症のリスクを長期間に渡り軽減できることが明らかにされてきている.しかしながら,さまざまなインスリン製剤や経口血糖降下薬の使用が可能となった今日においても,血糖の完全な正常化には困難を要し,血管合併症を抱えた糖尿病患者の生命予後は必ずしも改善されていない.
そんななか,新しい作用機序を有する経口糖尿病薬の使用が最近,可能となった.DPP-4阻害薬は,glucagon-like peptide-1;GLP-1などのインクレチンレベルを高め,グルコース依存的にインスリン分泌を促進させて血糖を降下させる薬剤である.理論上,DPP-4阻害薬は低血糖を起こしにくく,食後高血糖の管理に優れているとされる.
特集2では,インクレチンやDPP-4阻害薬使用にあたってのポイントをQ&A形式で専門の先生方に解説していただくこととした.内容的には,既存の糖尿病治療薬との使い分けや併用療法の意義,副作用や多面的作用についても触れていただいている.本特集が,実地臨床の場で服薬指導などに取り組まれている薬剤師の一助となれば幸いである.
久留米大学医学部 糖尿病性血管合併症病態・治療学 教授 山岸昌一
第2特集:入門 DPP-4阻害薬
特集の目次
「特集1 薬学的管理による糖尿病患者へのアプローチ」
■特集にあたって(朝倉俊成)
■座談会「糖尿病患者の心理ケアと薬学的管理」
(朝倉俊成/丸山 歩/原 栄子/岡田 浩/影山美穂)
■アドヒアランス向上のための薬学的管理
・のみ忘れないための工夫
―正しく糖尿病治療薬を服用していただくために―(大内賀津子)
・低血糖に対する不安の強い患者への対処(安江尚子)
・インスリン自己注射専用針の痛みをいやがる患者へのケア(朝倉俊成)
・インスリン製剤の保管を面倒くさがる患者への指導(長井一彦)
・妊娠時の血糖コントロール(和栗雅子)
・患者にやさしいデバイスの選択(朝倉俊成)
・患者家族から理解と支援を得るための服薬指導(武藤達也)
・ストーリーから学ぶ服薬指導の極意(山本壽一)
「特集2 入門 DPP-4阻害薬」
■特集にあたって(山岸昌一)
■DPP-4阻害薬Q&A
・インクレチンとはどういうものでしょうか?(原島伸一ほか)
・DPP-4阻害薬はどのように効くのでしょうか?
どんな患者に使うのですか?
食事に関係なくいつでも服用できるって本当ですか?(塩谷真由美ほか)
・投与時に留意すべき患者さんはいますか?
また副作用モニタリングのポイントを教えてください(美内雅之ほか)
・ほかの糖尿病治療薬との併用による
相乗効果は期待できるのでしょうか?(柳沢克之)
・日本人への有効性は? (森 豊)
・インクレチンの膵β細胞に対する作用について
詳しく教えてください(勝田秀紀ほか)
・DPP-4阻害薬などのインクレチン製剤の
心血管病に対する多面的作用について教えてください(山岸昌一)
付録
第95回 薬剤師国家試験
医療薬学 ―問題と解答―
≪NEWS≫
・牛乳の功罪?
・シスプラチン≧50mg/m2,AC/EC療法に対する有効性が検証された
パロノセトロン0.75mg
・サーバリックス ~流産のリスク上昇との関連性~
・ビスホスホネート投与関連性の顎骨骨髄炎および顎骨壊死症例の現状
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪巻頭言≫
「特集1 薬学的管理による糖尿病患者へのアプローチ」
糖尿病治療では「患者が主治医」といわれるほど,療養に対する患者自身の管理や前向きな取り組みが要求される.具体的には,食事療法や運動療法,そして薬物療法を適正に実施するための知識や血糖をコントロールするだけの技術,また,それらを継続するための態度が必要となり,総合的にはセルフケア(自己管理)の実践・継続が治療成功の鍵となる.薬物療法に注目すると,使用する薬剤の医薬品情報の提供のほかに,インスリン注入器や血糖自己測定器(SMBG)の実践について十分に習得してもらう.しかし,これらの知識や技術の提供だけで適正な患者のセルフケアが維持できるというわけではない.
これまで,糖尿病治療薬の薬学的管理についてはさまざまな形で取り上げられてきた.しかし,患者のアドヒアランス向上のために何に注目し,何を工夫するのかという視点でまとめたものは少ない.従来の経口血糖降下薬やインスリン製剤に加え,インクレチン関連薬(DPP-4阻害薬やGLP-1受容体作動薬)が登場し,新たな薬物治療の流れが構築されつつある今日,原点に戻って患者のセルフケアへの関わりを考える時期にきていると思う.そこで,特集1では糖尿病患者の心理ケア,アドヒアランス向上のための薬学的管理について取り上げた.是非,患者の想いをしっかりと受け止め,患者中心の切り口から薬学的管理を考える一助にしていただきたい.
新潟薬科大学薬学部 臨床薬学研究室 准教授 朝倉俊成
「特集2 入門 DPP-4阻害薬」
2007年度の糖尿病実態調査により,わが国には予備軍まで含めて推定2,210万人の糖尿病患者が存在することが明らかとなった.今や成人の5人に1人が何らかの糖代謝の異常をもつ時代を迎えたことになる.これに伴い,大小血管合併症をかかえた患者数も激増の一途を辿っている.
初期から厳格に血糖をコントロールすることで,糖尿病に伴う大小さまざまな血管合併症のリスクを長期間に渡り軽減できることが明らかにされてきている.しかしながら,さまざまなインスリン製剤や経口血糖降下薬の使用が可能となった今日においても,血糖の完全な正常化には困難を要し,血管合併症を抱えた糖尿病患者の生命予後は必ずしも改善されていない.
そんななか,新しい作用機序を有する経口糖尿病薬の使用が最近,可能となった.DPP-4阻害薬は,glucagon-like peptide-1;GLP-1などのインクレチンレベルを高め,グルコース依存的にインスリン分泌を促進させて血糖を降下させる薬剤である.理論上,DPP-4阻害薬は低血糖を起こしにくく,食後高血糖の管理に優れているとされる.
特集2では,インクレチンやDPP-4阻害薬使用にあたってのポイントをQ&A形式で専門の先生方に解説していただくこととした.内容的には,既存の糖尿病治療薬との使い分けや併用療法の意義,副作用や多面的作用についても触れていただいている.本特集が,実地臨床の場で服薬指導などに取り組まれている薬剤師の一助となれば幸いである.
久留米大学医学部 糖尿病性血管合併症病態・治療学 教授 山岸昌一
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