化学と生物 1月号 (発売日2011年12月29日) の目次
1 探索研究の勧め/松田 譲
2 母乳栄養乳児の腸管におけるビフィズスフローラ形成の謎/片山高嶺
ヒトとビフィズス菌による腸内フローラ形成戦略
5 細胞内Gタンパク質シグナルの仕分けが生体リズムのタイミングを決める
目覚まし遺伝子Rgs16の発見
/土居雅夫,岡村 均
7 接ぎ木栽培によるナス果実のカドミウム低減メカニズムを探る/山口紀子
シンクロトロン放射光源マイクロビーム蛍光X線分析の応用
9 mRNA輸送体の多様化と生物学的意義/山崎智弘,増田誠司
高等真核生物では機能の異なるものに多様化.生物進化の原動力か?
11 酸素分圧の変化をモニターするインスリン様成長因子システム
酸素分圧の変化を胚の発育速度の調節につなげるしくみ
/亀井宏泰,梶村真吾,Cunming Duan,高橋伸一郎
13 マイクロバブルの農業・食品分野での利用の可能性/玉置雅彦
効率の良い殺菌や植物の生育促進に効果
44 産業微生物の細胞膜を介した物質輸送研究の最前線 物質生産の効率化に向けた新たな挑戦
1. 遺伝学的手法を用いた大腸菌の新規l-アラニン排出輸送体の同定と機能解析
/米山 裕,堀 初弘
52 自然免疫の応答と制御―その共通性と多様性
3. LysM受容体を介した植物免疫応答/賀来華江,新屋友規,渋谷直人
69 私たちのバイオマス―資源循環型学校生活をめざして/大阪府立園芸高等学校
67 東日本大震災への大学の対応
3. 研究室(有機化学系)の被災状況と対策/清田洋正
16 平行進化する基質特異性/小埜栄一郎,堀川 学,中山 亨
フラボノイドやアントシアニン類の多くは配糖体化によって安定化されている.それに関わるUDP糖依存型配糖体化酵素の機能解析から,酵素機能と二次代謝物の構造多様性の平行進化の様相が明らかになってきた.
23 褐色脂肪組織でのエネルギー消費と食品成分による活性化/斉藤昌之
寒冷環境下に代謝的熱産生によってエネルギーを消費・散逸する部位である褐色脂肪.ヒト成人にも高頻度に存在し体脂肪量の調節などに寄与することがわかってきた.その活性化に同様の効果がある食品の辛み成分が注目される.
30 ゲノム合成の実践とゲノム活用の将来/板谷光泰
数百あるいは数千の遺伝子を含む長鎖高分子であるDNAを細胞外(試験管)で恒常的に扱う技術がきわめて乏しい中,ゲノムそのものを一度の操作でクローニングする2つの方法,KEIO法とJCVI法について紹介し,その将来を展望する.
36 アーキアにおける遺伝暗号解読機構/鈴木 勉
アグマチジンの生合成とAUAコドンの解読
解読が最も難しいとされるAUAコドン.方法は真正細菌,真核生物,アーキアで異なるが,tRNAIleのアンチコドン1字目に修飾塩基を用いる点は共通している.アーキアの修飾塩基アグマチジンが関わるAUAコドン解読の機構を詳述.
59 応用微生物学の誕生と発展と坂口謹一郎―人間科学の形成者/坂口健二
【プロフィル】15,51,58 【求人情報】29 【お知らせ】66 【書評】71
次号予定目次
<解説>
代謝反応ネットワーク解析の意義とその方法
白石文秀,岩田通夫,シュタサ・カンスポーン
環境応答とバイオミネラリゼーション 極限環境下における
細菌の生存戦略 土居克実,横山拓史,藤野泰寛
バイオ燃料として期待される微細藻類の炭化水素合成酵素
岡田 茂
植物と微生物の駆動力と膜輸送体:動物との相違点と共通性
魚住信之,浜本 晋,七谷 圭,佐藤陽子
<今日の話題>
カフェオイルキナ酸は神経細胞保護作用をもつ・宮前友策/核内タンパク質の品質管理機構・川向 誠/脂質成分を利用したグイマツ雑種F1苗木の判別・佐藤真由美/メイラード反応による着色機構・早瀬文孝/合成代謝経路を導入した大腸菌によるイソプロパノール生産・花井泰三
<セミナー室>
産業微生物の細胞膜を介した物質輸送研究の最前線
2. 産業菌のアスパラギン酸:アラニン交換輸送ファミリー(AAExファミリー)の機能と産業応用 七谷 圭他
自然免疫の応答と制御
5. マダニの生存戦略と病原体伝播 辻 尚久,藤崎幸藏
<緊急企画>
東日本大震災への大学の対応
4. 哺乳類細胞ならびに動物を用いて活動している
研究室の震災の現実 福田智一
<生物コーナー>
マウスは求愛の唄を歌う 菊水健史
<「化学と生物」文書館>
l-ドーパ 酵素による生産 熊谷英彦
今月の表紙
有糸分裂期のHeLa細胞の様子.青は染色体DNA,緑は染色体のセントロメア部分,赤はスピンドルを示しています.右端は3種の蛍光像を統合した像.上段は対照細胞,中段はUAP56をノックダウンした細胞,下段はURH49をノックダウンした細胞.UAP56をノックダウンした細胞では,セントロメアが赤道面に集結せず,張力もかかっていないため,スピンドルも間延びしています.そのため,うまく姉妹染色体を分配できない状態になっていることがわかります.『mRNA輸送体の多様化と生物学的意義』(p.9参照)
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