311 学術雑誌の価値と評価/依田幸司
312 甘味,旨味,苦味細胞産生の必須因子Skn-1a/松本一朗,應本 真
味細胞種の分化機構の一端が明らかに
314 植物細胞の意外なコミュニケーション術/中島敬二
マイクロRNAを介した組織形成シグナリング
316 シスチン・グルタミン酸トランスポーター (xc- 系)/佐藤英世
細胞へのシスチン取り込みを介した酸化ストレス防御機構と新たな展開
318 In Vitro精子形成の条件/小川毅彦
培養成功のカギは血清代替物.重要因子はアルブミンか?
320 腸管常在性真菌が腸管に定着する仕組みを探る
Candida glabrataの乳酸脱水素酵素Cyb2は腸管定着に必要な因子
/上野圭吾,松本靖彦,関水和久,金城雄樹,知花博治
322 実測パラメーターに基づく細胞内シグナル伝達系の定量的シミュレーション
これまで見えてこなかった反応やモデルを精度よくあぶり出す
/青木一洋
363 自然免疫の応答と制御—その共通性と多様性
7. 植物による鞭毛タンパク質フラジェリンの認識と免疫応答の分子機構
/蔡 晃植,平井洋行
370 産業微生物の細胞膜を介した物質輸送研究の最前線—物質生産の効率化に向けた新たな挑戦
5. 大腸菌の内膜輸送体を介したシステイン関連化合物のシャトルシステム
による酸化ストレス防御機構
/大津厳生,鈴木茉里奈,高木博史
383 動物細胞の培養における血清の影響と成長因子の探査
/横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
378 心は遺伝子の発現を調節する/村上和雄
325 視覚センサー遺伝子の適応と進化多様性/河村正二
生物種によって色の見え方に違いがあることはよく知られている.これには色覚を司る視覚センサー=視覚オプシンの多様性が関わっている.長い進化の過程で,生物の色覚はどのようにしてその多様性を獲得してきたのだろうか.
337 分裂酵母を用いた経時寿命制御因子の探索と機能解析/饗場浩文,大塚北斗
細胞寿命の制御には酵母からヒトまで共通性があるといわれる.増殖を停止した酵母細胞の生存期間=経時寿命を指標に明らかとなった寿命延長効果をもたらす要因について詳述し,各生物種に共通の寿命制御機構を探る.
345 放射線の食品保存への利用/林 徹
放射線を照射することで,食品の殺菌や貯蔵期間の延長を図る食品照射.これに利用される放射線は食品が放射能を帯びることのないものに限定されている.低エネルギー電子線を利用した殺菌技術を中心にその有効性と安全性を紹介.
350 有機溶媒中での生体触媒反応による物質生産/本田孝祐,大竹久夫
微生物などを利用して水にまったく/ほとんど溶けない化学物質を生産するには,有機溶媒存在下での生体触媒利用技術の開発が不可避である.耐性微生物や親油性微生物の探索も含め,開発が進むバイオプロセスのいくつかを紹介.
357 寝たきり患者の筋萎縮に対する栄養学的アプローチ
/山下結衣,越智ありさ,河野尚平,二川 健
寝たきり状態や無重力下など,機械的負荷の減少により骨格筋が萎縮し機能が障害されるのはなぜか.その原因とメカニズムを探るとともに,萎縮を阻止する薬剤,そして食品成分の摂取による予防・治療の可能性を探る.
385 【記念シンポジウム】
健康をまもるABC蛋白質/植田和光
390 【随想】
農芸化学と有機化学/森 謙治
【プロフィル】324,344,369,377 【お知らせ】382 【訂正】336
次号予定目次
<解説>
細胞の抗酸化ストレス耐性に関わるシグナル伝達系 伊東 健
オプトジェネティクスの最前線 松崎政紀
破骨細胞の分化と機能を制御する転写因子の役割 久木田明子他
アミノ酸の窒素同位体比から生き物の栄養段階を読み解く
大河内直彦
クリックケミストリー:創薬やケミカルバイオロジーの強力なツール 北山 隆,馬場良泰
<今日の話題>
植物のオーキシン生合成主経路の解明・笠原博幸/海洋軟体動物から得られるラミナリナーゼ・尾島孝男/ミトコンドリアの母性遺伝のメカニズム・佐藤美由紀/イネが環境に応じて水分量を調節するしくみ:アクアポリンのはたらき・石川(櫻井)淳子/クワガタムシにおける空中窒素利用の可能性・蔵之内利和
<セミナー室>
産業微生物の細胞膜を介した物質輸送研究の最前線
6. グルタミン酸生産機構研究の歴史とグルタミン酸排出に関わるメカノセンシティブチャンネルの発見 川崎 寿
自然免疫の応答と制御 ― その共通性と多様性
8. ショウジョウバエ腸管での免疫応答と制御 倉田祥一朗
<バイオサイエンススコープ>
新たな時代を迎える日本ワイン 鹿取みゆき
<「化学と生物」文書館>
メチロトローフと農芸化学 加藤暢夫
今月の表紙
動くマイクロRNAが根の組織分化を制御する.シロイヌナズナの根を蛍光染色して共焦点レーザー顕微鏡で観察すると,内部の細胞パターン(赤色)を容易に観察することができる.この写真では,マイクロRNA165 (miR165) を生産する内皮細胞(黄色)と,miR165により発現調節されるPHB転写因子(緑色)を,さらに別々の蛍光タンパク質でラベルしている.内皮でつくられたmiR165は周囲の細胞層へ広がり,PHBのメッセンジャーRNAを分解する.この作用により,PHB転写因子は根の中心で濃く,外側へ行くほど薄い濃度勾配をつくる.このようなPHBの濃度勾配が根の組織分化を制御している.『植物細胞の意外なコミュニケーション術』(p. 314参照)
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2006年06月25日発売号
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