目次
宇佐見りん「くるまの娘」(190枚)芥川賞受賞第一作
一家は、久しぶりの車中泊の旅に出た。甘く懐かしい思い出の道をなぞるうち、家族のままならなさの根源にあるものが引きずり出されてゆく。「かか」「推し、燃ゆ」で新時代の文学を立ち上げた作家の、真価を決定付ける圧巻の第三作。車ごと地獄から救い出そうともがく、娘の絶唱。
児玉雨子「じゃあ何から産まれたかったの?」(150枚)
「私たち、新しく母娘(おやこ)になりませんか?」実の母娘関係が修復不可能なほど破綻した、かつて塾の先生と教え子だった女二人。仲睦まじく暮らす二人の〈ホーム〉に、先生の実娘が妊娠した身で乗り込んできて――。気鋭の作詞家が、母性への疑いを鋭く切り出す第二作中篇。
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◎特集 母の娘
【批評】
水上文 「「娘」の時代 「成熟と喪失」のその後」(110枚)
【対談】
伊藤比呂美×金原ひとみ「母は娘を救えない」
【創作】
西加奈子「ママと戦う」
ダンティール・W・モニーズ 岸本佐知子 訳 「敵の心臓」
島本理生「鳥人間だった私」
金原ひとみ「愛を知らない聖者ども」
平岡直子「お母さん、ステルス戦闘機」
【エッセイ】
水村美苗 「「母性神話」と私の母」
イ・ラン 斎藤真理子 訳「母と娘たちの狂女の歴史」
セキユリヲ「縁をつなぐ」
花田菜々子「母と子になれない私たち」
【論考】
はらだ有彩「山姥がハハハと笑うとき」
【ブックガイド】
アルテイシア/海猫沢めろん/中村佑子/堀越英美
「物語化された「母」を解放する ブックガイド20」
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◎豪華新連載
【創作】
皆川博子「風配図 Windrose」
ゴットランド島に流れ着いた一艘の難破船。いま、二人の少女の運命が大きく動き出す―。バルト海交易で栄えた三都市を舞台に紡がれる壮大な物語、堂々開幕。
桜庭一樹「波間のふたり」
「幸せそうな若い女」を狙う刺傷事件を機に再会した同級生二人。数日後、隅田川沿いで待ち合わせると、二人から見えるスカイツリーが別の色をしていて―!? 作家の新境地を築く長篇新連載。
島本理生+岩崎渉 「トランス」
人間に近い情緒を備える新型AIのHTLL09号。研究所で働くいつきは、資料室で〝彼〟と出会い……恋愛小説の名手・島本理生+気鋭の生物情報科学者・岩崎渉による共作小説の誕生!
【文芸季評】
「たったひとり、私だけの部屋で 2021年10月~11月 書くことの/と暴力」水上文
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◎特別企画:台湾文学発、世界文学の未来
【短篇】
呉明益 三浦裕子 訳「沖積層になる」
【エッセイ】
黄碧君「台湾文学シーンのいま」
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●特別寄稿
藤井光「パンデミックと「つながり」の物語 『デカメロン・プロジェクト』と『最後のライオニ』を巡って」
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●連続企画 韓国・SF・フェミニズム【最終回】
【短篇】
チョン・ソヨン すんみ 訳「おうち」
【ブックガイド】
イ・スヒョン すんみ 訳「韓国SFと世界SFのフェミニズム」
●連載
落合恵子「「わたしたち」」 【最終回】
絲山秋子「まっとうな人生」【最終回】
柳美里「JR常磐線夜ノ森駅」【第2回】
いとうせいこう「東北モノローグ」【第2回】
藤野可織「先輩狩り」【第4回】
町田康「ギケイキ」【第36回】
「文芸的事象クロニクル2021年9月~11月」 山本貴光
「この装幀がすごい!」【第7回】ゲスト MARUU /川名潤・佐藤亜沙美
●書評
遠野遥『教育』【評】玉城ティナ
町屋良平『ほんのこども』【評】新胡桃
最果タヒ『パパララレレルル』【評】ゆっきゅん
藤原無雨『その午後、巨匠たちは、』【評】円城塔
李龍徳『石を黙らせて』【評】大江崇允
MOMENT JOON『日本移民日記』【評】つやちゃん
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商品情報・内容
- 出版社:河出書房新社
- 発行間隔:季刊
- 発売日:1,4,7,10月の7日
- サイズ:A5
■ 綿矢りさ、羽田圭介、青山七恵、磯﨑憲一郎、町屋良平、若竹千佐子……文学シーンに多くの新人を送り出す「文藝賞」と、文学の「いま」を発信!
20代から30代を中心に幅広い読者をターゲットにした文芸誌。毎号、気鋭・新鋭からベテラン作家まで、多くの書き下ろし小説(長篇・中篇・短篇・掌編)を掲載。また、毎年冬号で発表される「文藝賞」は、田中康夫(「なんとなく、クリスタル」)、山田詠美(「ベッド・タイム・アイズ」)、長野まゆみ(「少年アリス」)、星野智幸(「最後の吐息」)をはじめ、綿矢りさ(「インストール」)、羽田圭介(「黒冷水」)、白岩玄(「野ブタ。をプロデュース」)、山崎ナオコーラ(「人のセックスを笑うな」)といった、文芸シーンに新たな風を吹き込む作家たちを輩出。近年では2017年に同賞でデビューした若竹千佐子(「おらおらでひとりいぐも」)は、同作で芥川賞を受賞し50万部を突破、社会現象を起こしました。つねに文学の「いま」を発信する季刊誌「文藝」にご注目下さい。
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