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AXIS(アクシス) 発売日・バックナンバー

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特集
PRODUCT DESIGN 2024

あらためてモノの造形や可能性を探りたい。デザイン誌の原点とも言えるテーマへ立ち返るとともに、最新プロダクトが私たちの暮らしや社会に与える影響を正確に捉えたいと思います。デザインのトレンドがコトやバ、さらには仮想空間へと重心を移して久しいですが、依然としてモノには大きな説得力があります。実際に見て触れることができる意匠は、私たちの感情を瞬時に揺り動かすことができますし、モノのデザインは半径1メートル以内の生活圏から社会全体のシステムまで、広範囲に影響を及ぼします。今こそプロダクトデザインの可能性を探ることが必要であり、それは決して回顧ではなく、むしろ現実的、未来志向的な試みとも言えるでしょう。インテリアからモビリティ、さらにXRまで、各領域の最新プロダクトから見えてくるデザインの真のポテンシャルを考察します。

特集内容:

□ 【AUDIO】 TP-7 /TEENAGE EINGINEERING

□ 【MOBILITY】 MOTOCOMPACT / HONDA

□ 【CONCEPT EV】 Concept 451/ YAMAHA

□ 【HEALTHCARE】 CIONIC NEURAL SLEEVE/ CIONIC

□ 【INTERIOR】 La Line/ARTEMIDE

□ 【SPORTS】 ASICS & DESCENTE

□ 【METAVERSE】 Immersive Spatial Content Creation System / Sony

□ 対談:西堀晋×21B STUDIO

□ カトラリー研究会

insight:

●バイオデザインからより良い未来を導く、
ナツアイ・オードリー・チエザ

ジンバブエ出身で英国を拠点に活動するデザイナー、ナツアイ・オードリー・チエザ。彼女の出発点はバクテリアを用いた染色の研究だが、近年はヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展で共生をテーマに展示をしたり、自社ブランドからジャケットを発売するなど活動は多岐にわたっている。彼女は「バイオデザイン」を通じて何を実現しようとしているのか、また、チエザの呼びかけに多くの人が共感する理由を探った。

●2024年の倉俣デザイン論
その偉大なる創造性の行方とは?

1991年に他界するまで、常識を覆すような家具を自主的に発表しつづけたデザイナー、倉俣史朗。それは彼にとって、内的衝動の結果であるとともに、ものづくりとの、そして社会との葛藤を表出する手段だったのではないか。彼を回顧する「倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙」展により改めて注目されるその創造性を、世界のデザインシーンとの関連から考える。

●紙と布が生み出す「サンクチュアリ」
ウクライナ侵攻、能登半島地震——家を失った人に寄り添う建築家・坂茂

世界で相次ぐ戦争、そして今年の元日に起きた能登半島地震——戦争や災害が起こる度に、無惨に崩れる街や建物。そんな光景を前に「建築家として何ができるのか」と自問し、国境を越えた支援活動を続ける建築家、坂茂。彼が考案した紙管と布のパーティションシステム(PPS)は、能登の避難所でも広がりを見せる。PPSを体感しながら、ウクライナ難民の言葉に触れることができる展示「ペーパー・サンクチュアリ」展を訪ねた。

連載:

●LEADERS MIKIKO(演出振付家)

●田川欣哉のBTCトークジャム ゲスト:松岡陽子(Yohana CEO)

●TAKT PROJECTの東北考 

●クリエイターズナビ
特集タイトル:
デザインとAIが生成する未来

概要
技術革新という点で生成AIは2023年最大のトピックでしたが、引き続き2024年も話題を独占するでしょう。そのインパクトも影響してか、当初は「全能」か「脅威」かの二元論で語られがちでしたが、実際にツールの利用者が増え、政治、経済、文化などあらゆる領域に実装されていった結果、今や不毛で単純な議論は収束しつつあります。「AIが得意なこと」と「AIが不得意なこと」の境界も少しずつ見えてきました。
本特集では、デザインやクリエイティビティの視点からAIの現実的な可能性を探りました。いわば「AIとのフレンドリーでフラットな付き合い方」を模索しています。登場していただいた有識者はどなたもAIを徹底的に使いこなしているだけに、最新の性能とその限界を知り尽くしています。また取材先には、机上の空論は避けて地に足をつけながらAIを活用している企業やデザイナーを選びました。さらに、このAXISの誌面デザインにも生成AIが使われています。
過度な楽観や悲観は退けつつ、デザインとAIが生成する未来にささやかな希望を寄せて ーそんな思いで制作した特集をぜひお楽しみください。

特集内容:
□ 基調対談 深津貴之(THE GUILD)× 豊田啓介(noiz)

□ Stability AI社の開発者に訊くStable Diffusionの可能性とその活用事例

□ 生成AI×ファッション×広告の可能性を拡大させたパルコの挑戦

□ 初の自社コンセプトカーを発表したTuring社。生成AIを活用した独自のデザインプロセスとは

□ 大手ゼネコン・大成建設の生成AI活用事例

□ 生成AIでアートをイノベーションするロンドンの鬼才、ハリー・イェフ

□ 慶應義塾大学 栗原聡教授インタビュー「生成AIが問う人間のクリエイティビティ」

□ 生成AI研究者が、あえてAIに頼らず作ったアート制作支援ツール「Tomonami」

□ 人工知能美学芸術研究会発起人、中ザワヒデキインタビュー etc

insight:
●竹尾ペーパーショウ 技術の進化が見せた新たな紙の機能
5年ぶりに開催された「TAKEO PAPER SHOW 2023」。「機能と笑い」で構成された展示から「機能」にフォーカスを当て、ディレクターの原研哉と、出展クリエイターのnomena(武井祥平)、NEWの2組に、テクノロジーが進化するなかで紙が持つ新たな可能性について話を聞く

●WDO世界デザイン会議東京2023 レポート
デザインの国際団体であるWDO(世界デザイン機構)が主催する国際カンファレンス「WDO世界デザイン会議東京2023」が2023年10月に開催された。世界32カ国・約200名の研究者や専門家が集い、「Design Beyond(デザインを通じた明日への展望)」について多彩な分野と観点から話し合った様子をレポートする。

●「Roads not Taken」 歴史を見せる新しいパースペクティブ
ドイツ歴史博物館別館で開催中の「Roads not taken」展覧会。ドイツの歴史における14の分岐点を展示するだけではなく、「もしも」の視点から歴史を振り返るというコンセプトを具現化したこの展覧会が好評を得ている。コンセプトを展示に落とし込むプロセスについてプロジェクトの担当者と展示デザイナーを尋ねた。

●3710Lab がつなぐ海と人とデザイン 「OCEAN BLINDNESS―私たちは海を知らない」
今、これまでにないかたちで人と海をつなぐプロジェクトが始動している。海洋教育とデザインを融合する取り組みだ。その実践的プログラムを企画する3710Lab(みなとラボ)が、日本財団との共同で「第二回 国際海洋環境デザイン会議」と、そのエキシビション「OCEAN BLINDNESS―私たちは海を知らない」を開催した。そこから見えてきた海と人、そしてデザインが共生する世界とは? 

連載:
●LEADERS ゴードン・ブルース(デザインコンサルタント)

●田川欣哉のBTCトークジャム ゲスト:山下祐樹(Figma CPO)

●TAKT PROJECTの東北考 

●クリエイターズナビ 
ボロボロになるまで読んだ絵本、日が暮れるまで遊んだ公園の遊具、初めて通った学校の校舎など、いわゆる「子どものためのデザイン」は、今でも私たちの記憶に深く刻まれています。同時にデザインは、子ども自身から多くを学び、たくさんの刺激をもらってきました。多くのイノベーションが「子どものような発想」から生まれているのは、その証左かもしれません。そんな相思相愛とも言える子どもとデザインの関係は、2023年の現在、どう変わったのでしょうか? あるいはどう変わらないのでしょうか? 本特集では、子どもを取り巻くモノ・コト・バ、すなわち「こどもの時間」に与えるデザインの可能性を探ります。





特集:こどもの時間 2023

11⽉1⽇発売のAXIS誌では、“こどもとデザイン”をテーマに特集を制作します。いわゆる「こどものためのデザイン」には⻑い歴史があり、そこで蓄積された多くの知⾒が存在しますが、その⼀⽅でこどもを取り巻く環境はここ数年で激変しています。

たとえば少⼦化問題、地域でのつながりの減少、いじめと貧困の問題、そしてSNS の普及によるコミュニケーションの希薄化・複雑化など、社会的な課題は⼭積する⼀⽅です。

デザインはそんな課題を瞬時に解決できる魔法ではありませんが、おとなを対象化することで新しい視点やアイデアを提供し、何よりもこどもの⼼に寄り添うことを強く意識することができます。本特集では2023年のこどもを取り巻くモノ、スペース、コトを多く取り上げることで、デザインの⼒やその可能性を再発⾒したいと思います。


Insight

●フォルマファンタズマが考察する、マテリアルとデザイナーの関係
日本でも「Material, or 」と題したデザイン展が開かれているが、その出展作家でもあるイタリア人デュオ、フォルマファンタズマが、現在スカンジナビアのふたつの美術館で個展を開催している。ヘルシンキでは林業をテーマにした「Cambio: On Finish Forestory」。オスロでは羊毛にフォーカスした「Olter Terra」だ。彼らが考察するのは素材の歴史と産業の変遷、有史以来の人との関わり方。マテリアルとデザイナーの新たな関係や自然素材の未来を尋ねる。

ほか

連載
●LEADERS 林口砂里(工芸プロデューサー)

●田川欣哉のBTCトークジャム ゲスト:堤大介、ロバート・コンドウ(トンコハウス代表)

●TAKT PROJECTの東北考 

●クリエイターズナビ 

ほか

特集:次世代デザイナーの群像

長いパンデミックがようやく終息し、自由で制限のない活動が可能になった今、AXISは日本人デザイナーの特集を敢行します。領域や形態はさまざまですが、いずれも将来のデザイン界を担う期待の14組です。
言うまでもなくデザインという言葉の意味はますます拡張していますが、それに呼応するかたちでデザイナーの役割も刻々と変化しています。モノだけではなく付随するサービス全体を設計する、建築を取り巻く地域全体を活性化させる、さらには地球環境や社会問題にも配慮するなど、彼らに要求される仕事は一筋縄ではいきません。そんな時代背景が影響しているからなのか、次世代デザイナーたちの個性は多様で、柔軟で、そして何よりも魅力的です。
今号の特集ではデザイナーひとりひとりの創造性を通して、日本のデザインの新たな地平を浮かび上がらせていきます。


Insight
●AIとメタバースがデザインを変えるーーザハ・ハディド・アーキテクツの考察
ザハ・ハディド・アーキテクツ(ZHA)は、2017年のザハ・ハディドの急逝後もそのスピードを緩めることなく精力的に活動する。現在のディレクターは生前からザハの右腕だったパトリック・シューマッハー。社内にAIリサーチグループを設け、AIによるデザインツールをプロセスの初期段階に用いることの有用性を説いている。さらに、6月1日には新プロジェクトとして「メトロピア・メタバース」を発表。シカゴの革新的な建築プラットフォームArchAgendaと共同で、デジタル版ヴェネチア・ビエンナーレと称し、自社のみならずOMAや藤本壮介の作品までも仮想空間に置き換え考察する。AIとメタバースで変わる建築デザインの行方を探る。

●アーティストのトマス・セラーノが掲げる環境主義に学ぶ
アルゼンチン生まれ、ベルリンを拠点にするアーティストであり社会活動家のトマス・セラーノ。2021年十和田市現代美術館で個展を開催したが、日本ではあまりその名を知られていない。ロンドンでスタートした彼の個展のタイトルは、スタジオで長年飼育している蜘蛛の巣に因んだ「Web(s) of Life」。アニマルライツや南米が原産とされるリチウムの採掘に対する問題提起を行うなど、「環境正義」と「異種間の共生」を掲げて活動する。ここでいう環境主義とは? 異種間の共生とは? 人々にリアクションとアクションを起こさせるセラーノの活動は、デザイナーにとってもひとつの指針になるのではないか。

連載
●LEADERS 東浩紀(批評家)

●田川欣哉のBTCトークジャム ゲスト:秋吉浩気(VUILD代表取締役)

●TAKT PROJECTの東北考 

●クリエイターズナビ 
ほか
特集・ 
シン・宇宙時代
手が届く宇宙にデザインが託す希望

概要
人類の月面着陸から半世紀以上が経過した現在、宇宙は私たちの生活と切っても切り離せない領域となりました。またテクノロジーの急速な進化は宇宙を具体的な「生活圏」と想定するまでになり、事業を推進する主要なプレイヤーも一部超大国から民間企業へと移りつつあります。
その一方で、単なる有用性だけでは語れない不思議な魅力が宇宙にはあります。一見無謀とも思われる関連プロジェクトが発案・実行されるのは、人間の尽きることのないロマンがあればこそ。宇宙は依然として憧れの対象であることもまた事実なのです。

そんなアンビバレントかつエキサイティングな世界である宇宙に、今後デザインはどのように関わっていくのでしょうか。そして宇宙のデザインは、どのようにテクノロジーやビジネスと融合し、わたしたちの生活をどう変えていくのでしょうか。今号の特集でより深く迫りたいと思います。

記事内容:
□インタビュー
●岡島礼奈(株式会社ALE代表)×緒方壽人(Takramディレクター)×佐宗邦威(株式会社BIOTOPE代表)
人はなぜ宇宙に惹きつけられるのか? そして宇宙をめぐるデザイン、ビジネス、テクノロジーの未来予想図とは? 
各分野を代表する事業家、デザインエンジニア、戦略デザイナーが集い、それぞれのロマンとリアリティを語った基調鼎談。

●金井宣茂
国際宇宙ステーションに第54次/55 次要員として長期滞在した金井宇宙飛行士は、やがて訪れる「宇宙で暮らす人類の姿」をどう捉えているのだろうか。JAXAの筑波宇宙センターでのインタビュー取材。

●アレクサンダー・ブラント
2021 年にオープンした上海天文館のインテリアを手がけたXenarioのデザイナー。天文館の展示設計を切り口に、宇宙とデザインの関係、宇宙と人類の生活の関わりについて聞く。

□ルポ
●岩谷技研
同社は2024年3月までに気球を使った“宇宙”遊覧サービスを開始するという。北海道発ベンチャー企業の取材を通して、「誰もが気軽に宇宙へ行ける時代」の可能性を探る。

●ものづくりと宇宙
地球以上に過酷な状況(同時に未知)といわれる宇宙。そんな環境下での利活用を想定したものづくりに挑む人たちがいる。宇宙だけでもなければ、地球だけでもない。双方をつなぐ循環型のものづくりやビジョンを通じて、宇宙が手を伸ばせば届くところにありつつある状況を感じてもらう。

●ソフトウェア・テレスコープの可能性
数千もの小型アンテナを世界各地に立てることで、より感度や解像度の高い電波望遠鏡を実現しようというプロジェクト「スクエア・キロメートル・アレイ(SKA)」が2027年の観測開始を目指して進められている。膨大な数の画像をAIが解析することから「ソフトウェア・テレスコープ」とも呼ばれる本プロジェクトのソフトウェア・エンジニアへの取材を通して、従来との違いや最新の技術について、また観測の可能性を探りたい。

□コラム
●スペースXはなぜすごいのか?
イーロン・マスクが世界最強の宇宙ビジネス企業を築きあげるまで。他の追随を許さない独創的プロジェクトの背景に迫る。

□書き下ろし漫画
『宙に参る』作者である肋骨凹介による描き下ろし漫画を掲載! ほか

insight
●時と歩むラグジュアリー。LVMHメティエダールCEOが示す最高峰への約束
最高峰の素材の調達および卓越した伝統技術の継承と発展の支援のため、2015年にLVMH傘下に設立されたLVMH メティエダール。同社は22年11月に日本拠点の設立を発表し、23年4月には日本企業と初めてパートナーシップを締結した。LVMHが示すラグジュアリーブランドの本質とは何か——CEOのマテオ・デ・ローザ氏に聞く。ほか

連載
●LEADERS 祖父江慎(ブックデザイナー)

●田川欣哉のBTCトークジャム ゲスト:民秋清史(モルテン代表取締役社長)

●TAKT PROJECTの東北考 自分の引力から離れる

●クリエイターズナビ シャルロット・テイラー、ものや、高橋正実、DIGRAPH、カレン・チャン ほか
特集:京都の文化と創造性
ヒトやコトを引き寄せる京の魅力とデザイン

文化的な土壌なしに、創造性は生まれない。
1200年の歴史のなかでさまざまな文化が育まれてきた京都は、日本の文化の中心地として、常に創造性豊かな人材を引き寄せ、新しい産業や活動の興隆を後押ししてきた。
例えば「旦那衆文化」と言われる相互扶助のシステムは、現代において、先輩経営者が若手起業家に手を差し伸べるスタートアップ支援というかたちで脚光を集める。
多様な文化や価値観を受け入れ、相互に刺激し合えるような環境が形成されてきたことも、京都という都市が持つ魅力として見逃せない。真似をすることを良しとせず、技術や感性を磨いてきた職人文化はものづくりの源泉として、このまちに独特の風土と活気をもたらしている。
こうした文化的な土壌を背景に、ヒト、モノ、コトを引き寄せる京都の魅力と、そこから生まれる新たなデザインや取り組みを通して、都市に活力をもたらす京都ならではの創造性を考える。

記事内容:
□インタビュー
●細尾真孝
1688年に京都西陣にて織物業を興したHOSSOの12代目にて代表取締役。MITメディアラボディレクターズ・フェローも兼務。西陣織と最先端のテクノロジーの融合による革新的なテキスタイルの開発を行う。

●樂 直入
約450年(桃山時代から)にわたり茶碗を手がける樂家の前当主。それまでとはまったく異なる方法論と技法によって導かれた焼物という伝統を、さまざまなデザイナーやアーティストとのコラボレーションによって今に引き継ぐ。伝統を未来につなげていくための「守」「破」「離」について聞く。

□ルポ
●サロン文化の今
芸術や哲学について議論し、互いに交遊を深めるサロン。そんな社交場がかたちを変えて今も京都には息づく。老舗和菓子屋のギャラリー(鍵前良房 ZENBI)、寺院(両足院)というふたつの場で繰り広げられる文化的ネットワーク・交流についてレポートする。

●京都スタートアップエコシステム
任天堂、京セラ、日本電産など、京都発の世界的有名企業は少なくない。教育機関が多く、大学発ベンチャーが多数存在し、産学官が連携しやすいなど、スタートアップの育成環境が充実しているのも京都の魅力だ。海外のVCが拠点を設けるなど、世界も注目する京都のスタートアップエコシステムと新しいビジネスを創出するデザインの役割などについて考察する。

●ソニーCSL京都から考える「京都×研究」
長い歴史と優れた文化を持つ京都は、デザイナーや研究者がクリエイティブ力を存分発揮できる場所とも言われる。2020年4月に国内初の支所として京都に研究室を開設したソニーCSL。所長の暦本純一ほか研究メンバーに、インスピレーションを与える場や最新のプロジェクトについて聞く。

●街全体をセノグラフィー(舞台化)するKYOTOGRAPHIE
今年11回目を迎えるKYOTOGRAPHIEが国際的な写真の祭典として集客力と注目を高める。京都のランドマークを舞台に、写真と街との調和や共振を目指す試みと可能性について、同祭を立ち上げたルシール・レイボーズと仲西祐介のインタビューから考える。

□コラム
●私が魅せられた京都
ロナン・ブルレック(フランス、デザイナー)、ジュリア・カセム(イギリス、インクルーシブデザインの研究者、教育者)、OEO STUDIO(デンマーク、建築家)の3名が、京都に魅せられる理由と京都にインスピレーションを得て生まれたデザインについて語る。

ほか
特集:社会とつながるデザイン教育

中学を卒業したばかりの15歳の若者対象に、モノをつくる力を有して自らコトを起こす起業家育成を目指す新設高専。地域が抱える課題の解決に向け、コンサルタント会社とともにデザインの力を生かすコレクティブワークに乗り出す美術大学。自然豊かな環境で座学と実践を通じ、新たな発想や概念を考える施設など、デザインに触れ、学ぶ機会の選択肢が増えています。
背景には、社会が求めるデザイン人材の変化などがあります。
今号の特集は、これからの社会や産業の変化を幅広く視野に入れ、デザインの持つ創造性や課題解決力を広く社会や産業に還元していく――そんな社会とのつながりを見据えて動き出した日本のデザイン教育の今に迫ります。

紹介事例:
神山まるごと高専、しまんと分校、三条市立大学、ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン、ライブデザインスクール ほか

インタビュー: 青柳正規(多摩美術大学理事長)、石川俊祐(KESHIKI)、佐藤 卓、伊藤直樹(Party)、井上岳一(日本総合研究所) ほか

【insight】
・ブラジルの河川に生まれたシンプルかつ革新的な物流ソリューション
1980年代に結成された前衛デザイン集団、メンフィス。そのメンバーとして知られるイタリア人デザイナーで建築家のマルコ・ザニーニは今、河川を活かした「非対称」物流ソリューション「COMBOYO」を提唱し、ブラジルの流通市場に変革をもたらそうとしています。世界最大の河川をもつ同国でザニーニが取り組む環境にも配慮した新たな物流システムの構想を紹介します。

・世界最大級リテールテックの祭典が企てる小売のニューストラテジー
年次開催の小売展示会としてアメリカ最大の規模を誇るNRF が、1月15日から3日間にわたって開催されました。2021年はオンライン開催のみ、そして2022年は直前のオミクロン株急拡大により出展中止の企業が相次ぐなど、本イベントも例外なくコロナ禍によるダメージを被りましたが、今年の開催は来場者数・実施面積ともに2020年のそれを上回ったといいます。ポストパンデミックを象徴するようなその熱気、そして無人レジに代表される最新テックから見えてくる小売の未来像とは? ニューヨークのJavits Centerから現地レポートをお届けします。

・量子芸術祭があらわにした、量子コンピュータのとてつもない魅力
クリエイディブディレクターの藤原 大が総合監督を務めた「量子芸術祭」は、量子コンピュータの研究の最前線を私たちの日常に近づける取り組みです。そこで浮かび上がってきたのは、誰も見たことのない量子や量子の特徴的な動き「もつれ」「重ね合わせ」を操り、完成したらコンピュータの開発そのものに終止符が打たれるという研究者たちのクリエイティビティあふれる姿でした。研究者、デザイナー、アーティストの言葉を通して、量子コンピュータの不確実性が育む無限の可能性を探ります。

【連載】
・LEADERS  吉田真一郎(自然布研究家、美術家)
・Sci Tech File  擬態研究から見えてきた超遺伝子(スーパージーン)
・田川欣哉のBTCトークジャム ゲスト:武井祥平(nomena創設者)
・TAKT PROJECTの東北考 知覚の土着性
・クリエイターズナビ ツァイ&ヨシオカ、菅藤晶広、SUKOTA、瀬戸 優、アンナ・クルヘルスカ ほか


特集: 環境に働きかける建築  「サステナブル」を超える、建築と環境の新しい関係性

「リジェネラティブ」という言葉が、さまざまな分野で浸透しつつあります。「環境再生」とも訳されるこのワードには、単に現状を維持するのではなく、積極的に多くの物理的システムを改善することで、より良い状態に環境を再生していくという意思が込められます。
 深刻化する環境問題は、サステナブルな発想だけでは克服できない事態に陥っています。環境に「やさしい/負荷をかけない」というサステナブルなアプローチからさらに踏み込み、環境の「再生/回復」に寄与していくという、よりアグレッシブな態度こそ、今デザインに求められる姿勢ではないでしょうか。そのためには「人のため」という従来の仕組みや方法論ではなく、(社会)環境や多様な生物のためといった、より包括的かつ長期的な視点からモノづくりに取り組むことが欠かせません。
 今号の特集は、そんなリジェネラティブな建築の可能性を通して、建築と環境の新しい関係性を見出していきます。

・地球的視野から考えるリジェネラティブ・アーキテクチャーに先立つマインドセット ほか




連載 Close-Up エットレの家
特集 環境に働きかける建築
特集1 地球的視野から考える リジェネラティブ・アーキテクチャーに先立つマインドセット
特集2 「ディジェネラティブ」から「リジェネラティブ」へ 多角的な課題を捉えるランドスケープデザイン
特集3 アラップが考える、建築と自然の新たな境界線
特集4 環境をつくり変える、リジェネラティブ・アーキテクチャー10選
特集5 自然の働きのなかに人間の働きを織り込んでいく リジェネラティブな都市の実現へ向けて
特集6  「脳科学を生かし、人間性を再生させる建築
特集7 泥の可能性と、「ケア」と「シェア」の精神
特集8 竹中工務店が見出した「木」と「古民家」の潜在力
特集9 「現象のような建築物」とは ―リジェネラティブを社会実装するために
連載 LEADERS ロッセッラ・メネガッツォ(ミラノ大学 文化・環境遺産学部 准教授)
連載 Sci Tech File 植物の美しき構造をつくる細胞間コミュニケーションの謎に挑む
連載 田川欣哉のBTCトークジャム ゲスト: 前田瑶介(WOTA代表取締役CEO)
INSIGHT 定義に抗うアフリカ・ファッション ヴィクトリア&アルバート博物館の展示を読む
INSIGHT ソニー デザインセンター・ヨーロッパによる「INTO SIGHT」 人々を巻き込み、人々とともにあるデザイン
INSIGHT イ タリアデザインの百科事典をつくる ADIデザインミュージアム館長アンドレア・カンチェラート インタビュー
INSIGHT 鉄道開業150年、高輪築堤から考える日本の産業遺産
連載 TAKT PROJECT 東北考 ハレとケの外側にある時間
連載 & DESIGN  インテリア(土田貴宏)、フード(君島佐和子)、ビジネス(長谷川敦士)、アート(太田睦子)
連載 クリエイターズナビ 大島淳一郎、デレク・ウィルソン、梅原 徹、シル・シュ、中村壮志
定期購読、電子版、バックナンバーのご案内
広告目次、編集後記、次号予告
特集<
UP NEXT
これからのデザインを担う、世界の若き才能

メディアの役割のひとつに、新しい才能を発掘し、育成・支援していくことが挙げられます。活力ある豊かで多様な未来を創造するエネルギー、若く新しい才能を後押しすることは、多様性と革新性のあるデザイン文化を育んでいくことに他なりません。歴史を振り返ると世情が不穏だったり、経済的に不遇だったりする環境下に、新しい才能が誕生することが多いように思えます。コロナが世界を覆った約3年。発表や交流の機会が激減する一方で、高まったのは、新しい才能への渇望ではないでしょうか。
世界を取り巻くさまざまな課題や状況を創造の源泉に取り込み、社会に新たな可能性を提示する。しかも、それぞれに違ったスタイルで。もしそこに共通項を見出すとすれば、「若い世代らしい時代感覚を持ち、さまざまな変化に貪欲に向き合っている」ことでしょう。35歳以下で、世界を舞台に活動する12組の海外デザイナーを取り上げます。

ルーツを紐解く文化人類学的デザイン――シモン・バレン・ボテロ
科学的な思考と詩的秩序を共存させる新時代のミニマリスト――マリオ・サイ
鮮やかな色彩とエンパシーで人の心をポジティブに――インカ・イロリ
ニュートラルなフォルムと多彩な色を、自らの手で――ラスムス・パルムグレン
「尊厳」から価値を引き出す活動家――ラニ・アデオイェ
素材という「不思議」を探り、紐解き、未来をつなぐ――シャハール・リヴネ
シビアな社会課題に着目し、「楽しみ」とともに思索を広げる――クリーム・オン・クローム
新たなビジネスを案出する新時代のアントレプレナー――ニック・ラウ
エンパシー力を重視し、多様な領域でデザインを熟考する――チュウカイ・リー
歴史に埋もれたアーカイブから未来の街を創造する――スマイヤ・ヴァリー
変容し転換する建築を実験する建築事務所――エキーポ・デ・アーキテクトゥーラ
物語を都市の構想へとつなげ、ドローイングで建築のおとぎ話を語る――フレイヤ・ホウ

insight

神奈川県立図書館本館の家具をデザインするということ
日本のモダニズム建築の旗手、前川國男が設計し、椅子のデザインを水之江忠臣が手がけた横浜の神奈川県立図書館に、2022年9月1日、新しい本館が誕生しました。その家具計画を担ったのはE&Yの松澤 剛、家具デザインを中坊壮介と二俣公一。空間ならではの家具を追求した結果、もたらされるものとは?  3人の言葉から探ります。

北欧に根づくスタートアップエコシステム、「バーベキュー」から生まれる新興企業たち
スカイプやスポティファイなど、多くのITスタートアップを生み出してきた北欧。その勢いは今、さらに加速しています。背景にあるのは、シリコンバレーなどとは異なる独自のスタートアップエコシステムのデザイン。「バーベキュー」の名を冠したユニークなイベント「テックバーベキュー」 をデンマークで取材しました。

もしも、富士通と富士フイルムのデザインセンター長が入れ替わったら?
富士通デザインセンターが2022年9月に実施した「CDO JAM」は、企業のデザインの責任者であるCDO(チーフデザインオフィサー)同士が、数時間ポジションを交換するという試みです。栄えある1回目のゲストCDOは、年々評価を高め存在感を増す、富士フイルムデザインセンター長の堀切和久。そこで、どんなやり取りがあったのか? そのとき、ふたりは何を考えていたのでしょうか? 当日の模様をレポートしました。

連載

Close-Up
トリプル・フォリー

LEADERS
マウロ・ポルチーニ(プシコ シニアバイスプレジデント兼チーフデザインオフィサー)
見知らぬ他人が持つ、優しさ、親切さ、ぬくもり……。殺伐とした世界のなかで、真に社会のためとなる価値を生み出すために人は何を大切にすべきなのでしょうか。3Mのグロバールデザイン責任者を経て、2012年から食品・飲料大手、ペプシコのチーフデザインオフィサー(CDO)を務めるマウロ・ポルチーニは、近著のなかでそのヒントを記します。「ハピネスをデザインする」という目標に想いを寄せる氏に話をうかがいました。

Sci Tech File
微生物が教えてくれる地球のための発酵テクノロジー
発酵と言えば日本酒やワインや味噌や醤油などを思い浮かべるでしょうが、微生物の働きで美味しいものをつくるだけが発酵ではありません。微生物の多様な生命現象のなかでつくられるさまざまな物質がどうやって合成されていくのかを遺伝子レベルから研究して、そのなかから医薬品や樹脂など有益なものになる可能性のある物質を見つけ出す。それも発酵の研究です。120年以上の歴史のある東京大学大学院農学生命科学研究科醗酵学研究室の大西康夫教授を訪ね、微生物研究の最前線の話をうかがいました。

TAKT PROJECTの東北考
「心象」をスケッチする

&DESIGN
インテリア(土田貴宏)、フード(君島佐和子)、ビジネス(長谷川敦士)、アート(太田睦子)

クリエイターズナビ
横川知宏、ブリック、太田 翔、大地千登勢、ボールド建築スタジオ
AXIS vol.219 2022年10月号

特集:うみと。

海は、私たちの社会や暮らしに大きな恵みをもたらしてきました。水、食料はもとより、物流やエネルギーにとってもその存在は欠かせません。そんな人類の営みに大きな影響をもち、極めて重要な共有資源である海の持続可能性に今、危険信号が灯りつつあります。 人類の未来は、海が示唆する価値を保護し、その恩恵を次世代に引き継げるかどうかにかかっているといっても過言ではないでしょう。そのために私たちは今、海に対して何ができ、どんな行動を起こせるのか? 生物多様性の保全や酸性化を防ぐ対策、さらに海のポテンシャルを生かした取り組みなどを通し、海と人との持続的かつ創造的な関係性を考えます。

海洋の人類へのインパクトを探求するシュミット・オーシャン・インスティテュート
 エグゼクティブディレクター、ジョティカ・ヴィルマニ インタビュー

海のエコシステムを回復させる海中彫刻

海藻
「負」をつくらない、これからの再生素材としての海藻
 建設会社が海の環境保全に挑む、大型海藻の苗をつくる技術開発
再生エネルギー
  船を使い海上で電気を運ぶパワーエックスの挑戦
 「波」と「風」でエネルギー変革を目指すアヒル発電、エバーブルーテクノロジーズ
洋上都市
  スラムからリゾートまで、NL&#201;による水上都市10年
  気候変動に挑む洋上都市「オセアニックス釡山」

私たちは海を知らない海の宇宙ステーション「プロテウス」が目指すもの

バーチャルな海洋環境が、海への意識を変える

パーリー・フォー・ジ・オーシャンズ、シリル・グッチ インタビュー破壊するよも保護するほうがビジネスになる

海洋を取り巻く諸問題に、デザインはどんなアクションを取れるのか 国際海洋環境デザイン会議

INSIGHT:
「椅子から建築まで」。八木 保とパトリック・セガンがジャン・プルーヴェを語る。
20世紀の建築や工業デザインに大きな影響を与えた建築家で家具デザイナー、エンジニアであるジャン・プルーヴェ。その展覧会が今、東京都現代美術館で開催されている。同展の企画者で、早くからプルーヴェの価値を認め、コレクターでもある八木 保とパトリック・セガンのふたりが、プルーヴェの功績と魅力について語り合った。

建築家フランシス・ケレに学ぶ、古くて新しいアフリカのサスティナビリティ
アフリカ出身で初めてプリツカー賞を受賞した建築家、フランシス・ケレ。アフリカ中西部のブルキナファソに生まれ、現在、ベルリンを拠点に活動するケレは、安全な飲料水や電気といった都市インフラさえ未整備な地域で、土地の素材や知恵を生かしながら学校や医療施設といった建物をつくり上げることに力を注ぐ。社会活動家としての顔ももつ彼へのインタビューを通じて、地域のコミュニティやプロセスを重視する考えを解き明かす。

ドローイングチューブ――知覚情報としてのドローイングの可能性
アーティストの鈴木ヒラクや中原一樹らがメンバーとして運営する国際的クリエイティブプラットフォーム「ドローイングチューブ」は、ドローイングの研究・対話・実践のためのラボとして、それらを記録・共有し、「描くこととは何か」を世の中に問いかける。主要メンバーの鈴木と中原に、知覚手段としてのドローイングの可能性について聞く。

「あしもと逸品プロジェクト」に見る、ローカル食材を介したネットワークの意義
地元産の食材で地域の経済活性や、食でまち興しといったことは随分前から言われてきた。そういった担い手たちが手を結んだ「あしもと逸品プロジェクト」というネットワークの活動が新たな広がりを見せている。土地は違えど志を同じくし、情報を共有し合い、切磋琢磨しハイクオリティが維持されているローカル食材を介したネットワーク活動の意義や可能性について紹介する。

連載:
LEADERS ヴラディミール・ヤヴァチェフ(クリスト・アンド・ジャンヌ=クロード財団ディレクター)
大規模なアートインスタレーションを生涯にわたって発表してきた故クリスト&ジャンヌ・クロード夫妻。クリスト・ヤバチェフの甥であるヴラディミール氏に、昨年公開された「L’Arc de Triomphe, Wrapped(包まれた凱旋門)」をはじめとする夫妻のメッセージ、その継承について尋ねた。

Sci Tech File
脊椎動物に見る、脳の発生と形態進化 進化の過程で、なぜヒトは大きな脳を持ったのか。絶滅した種も含めて多種多様な動物の脳を比較することで、ヒトの脳がどのように進化してきたのかを知ることができるかもしれない。そんな生命の謎を、脊椎動物の脳の研究を通して追い続ける愛媛大学大学院理工学研究科の村上安則教授を訪ねた。

Sci Tech File 窒素循環からみんなで共に考える私たちの未来のあるべき環境
窒素は生物にとってなくてはならない栄養素だ。ほとんどの生物は大気中の窒素を利用できないために、限りある窒素を無駄なくやりとりしながら使っている。しかし、現代の人間の営みが、森林をはじめとした地球上の窒素循環のバランスを崩しているという。 京都大学フィールド科学教育研究センターの德地直子教授に話を伺うため、京都大学上賀茂試験地を訪ねた。

田川欣哉のBTCトークジャム
ゲスト: 佐久間 衡(ユーザベース共同代表Co-CEO)
Takramの田川欣哉がナビゲーターとなり、ビジネス、テクノロジー、クリエイティブの3領域をつなぐトップランナーを迎える連載シリーズ。今回は、「経済情報で、世界を変える」を経営理念に、経済ニュースアプリ「ニューズピックス」や、企業分析サービス「スピーダ」を運営する情報サービス会社、ユーザベース共同代表をゲストに迎える。

TAKT PROJECTの東北考 わからなさのポテンシャル
民俗学者の柳田國男が綴った「遠野物語」にあるように、われわれが生活する現世とは異なる世界、異界や妖怪などに関する伝承が数多く残る岩手県遠野地域。近代の科学的なアプローチとは異なる、わからないものをそのままに受け入れる地域文化に、複雑化する現代社会を生きるヒントを探る。

ほか
AXIS vol.218 2022年8月号
特集:インダストリアルデザイン新時代

モノやコトと人、さらにそれを支える社会や産業との関係をインテグレートする。ハードウエア製品に形を与える設計作業と見なされがちなインダストリアルデザインをこのように定義してみると、その役割や可能性は自ずと広がって見えてくる。
より環境にやさしく、より包摂性が大きく、より持続可能なかたちで社会や産業の発展に寄与するだけでなく、リアルとデジタル空間を横断し、今までにないユーザー体験を提供する。そんな新たな命題とも向き合うことが求められるインダストリアルデザインの行方に迫る。

ピックアップ:ホンダ、NEC、三菱電機、iRobot、ヤマハ発動機、タイヤ・コレクティブ、旭化成、ソニー、村田製作所、シャープ、東芝、旭タンカー、ヤマハ、オーストラリアン・グッドデザイン賞、iFデザインアワード など

インタビュー:「インダストリアルデザインから、より良い未来を創造しよう 」 サー・ジェームス・ダイソン

特別寄稿:「未来を回復する産業のリデザイン」 太刀川英輔

第2特集: 人工物と自然の境界に挑む。
人工物と自然。私たちはとかくこの両者を分けて考えてしまいがちだ。環境問題が人類にとって喫緊の課題になって以降は、人がつくり出す人工物が自然を脅かしているのではないか、といった論調も目立つ。そんな両者の間に横たわる不調和音を払拭し、新たな視座でもって人工物と自然の境界を編み直そうとする3組のデザイナーたちの取り組みを紹介する。

本多沙映 、we+ 、辰野しずか


INSIGHT:
ミラノに展開する食の哲学――アンナ・メローニ博士に聞く
真に持続可能な社会とはどのようなものだろうか。特に食を取り巻く持続可能性は、生産者の労働問題を含む経済的な課題としても各国で大きな課題となっている。 イタリア・ミラノで食のサービスデザインに取り組むミラノ工科大学のアンナ・メローニ博士に話を聞いた。

当たり前を問い直す、ボストン市のMONUM(ニュー・アーバンメカニクス)という取り組み
MONUMという名のボストン市長室直属の組織は、従来の「お役所仕事」のイメージを一新させる「シビックデザイン」を進めている。今や全米の他都市でも参考にされているというその活動とはどのようなものなのかを取材した。

連載:
Close-up ナイキ ISPA リンク

LEADERS 四代田辺竹雲斎(竹工芸家 )
高級ブランドが立ち並ぶ東京・銀座の一角に、4月末、ひときわ目を引くインスタレーションが登場した。螺旋階段の吹き抜けをうねるようにして地上から天上へと昇っていく竹のオブジェである。作者は田辺竹雲斎。120年続く工芸家の四代目である。 彼が語る竹工芸の奥義は、美を極めていく道そのものであった。

Sci Tech File 窒素循環からみんなで共に考る私たちの未来のありうべき環境
窒素は生物にとってなくてはならない栄養素だ。ほとんどの生物は大気中の窒素を利用できないめに、限りある窒素を無駄なくやりとりしながら使っている。しかし、現代の人間の営みが、森林をはじめとした地球上の窒素循環のバランスを崩しているという。 京都大学フィールド科学教育研究センターの德地直子教授に話を伺うため、京都大学上賀茂試験地を訪ねた。

田川欣哉のBTCトークジャム
ゲスト:濱渦伸次(NOT A HOTEL代表取締役)
Takramの田川欣哉がナビゲーターとなり、ビジネス、テクノロジー、クリエイティブの3領域をつなぐトップランナーを迎える連載シリーズ。今回は、ホテルとして貸し出すことができる高級住宅をD2Cでオンライン販売するNOT A HOTEL の代表をゲストに迎える。

TAKT PROJECTの東北考 俯瞰の解像度
人間を中心とした都市の発展の過程でこぼれ落ちた「何か」があるのではないか。厳しい自然と「周縁」としての固有の文化を有する東北各地を訪れ、そのこぼれ落ちた何かから、今後のデザインの手がかりを探る。

AXIS vol.217 2022年6月号

特集: Citiezen Centered Design
   人びとのためのデザイン

デザインがもたらす範疇や対象が「社会」というフィールドに広がっています。こうした分野が抱える複雑な課題への対処を考えたとき、Citizen Centerd Designという言葉が浮かびあがりました。
Citizen Centerd Designとは、「個」ではなく、「人びと」というより多義的な層と向き合い、デザインを本来のニーズに寄り添ったかたちに近づけるアプローチです。多くの人びとの思いを取り残さず、デザインの上流工程においてつくり手と使い手が協働し、互いに納得できる解を引き出す。そうしたアプローチは、ひとりひとりがプレイヤーとして欲しい未来を自分たちの手でつくりあげるという意識を促し、同時に、迅速で公平性を伴ったソーシャルイノベーションを加速させていくことでしょう。今号の特集では、「人びと」を主語に置いたCitizen Centerd Designの考え方とその実践事例を追います。



連載:
・LEADERS 小池一子(クリエイティブディレクター)
クリエイティブディレクターの草分けとして知られる小池一子に、人と人、人と場をつなぎ、新たな価値を生み出す「中間子」という役割や仕事観について尋ねます。

・TAKT PROJECTの東北考(新連載)
都市が都市としての体を先鋭化していく過程で、気が付かないうちににこぼれ落ちた「何か」があるはず。厳しい自然と付き合うなかで育んできた、また都市を形づくってきた思考とは異なる「周縁」としての地域文化を有する東北を対象にしたTAKT PROJECTのフィールドリサーチから、次なるデザインのヒントを探ります。

・Sci Tech File 鳥類の鳴き声にみる高度なコミュニケーション
言葉と言葉をつなぎ合わせるような複雑な情報伝達は、人間以外にできないと考えられてきました。その定説を覆し、シジュウカラの鳴き声に「単語」や「文法」があることを世界で初めて実証した京都大学白眉センターの鈴木俊貴特定助教の研究に迫ります。

・田川欣哉のBTCトークジャム
ゲスト:山井梨沙(スノーピーク代表取締役社長)
Takramの田川欣哉がナビゲーターとなり、ビジネス、テクノロジー、クリエイティブの3領域をつなぐトップランナーを迎える連載シリーズ。今回は、コロナ禍でも顧客層を広げ、新たな企業価値の創造に挑むスノーピークの三代目社長をゲストに迎えます。

INSIGHT:
・ファッションディレクター、榎本実穂の医療ユニフォームへの挑戦
白衣や医療スクラブをはじめとする医療ユニフォーム。ユナイテッドアローズやビームスなど各社が参入するなかで、サービスユニフォームメーカーの老舗であるチトセは自社ブランド「UNITE」のハイポジションライン「UNITE DIVISION OF ME」を立ち上げた。この新たな挑戦を牽引するファッションディレクターの榎本実穂にブランドへの想いを聞いた。。

・資生堂 × ソニー 新クリエイティブトップふたりの秘めたる決意
今年1月に設立された資生堂クリエイティブの初代社長に就任した山本尚美。一方の石井大輔もソニークリエイティブセンターのセンター長に就任したばかり。初めての対談から、つくっているものは違えども、組織、働き方、デザイン領域など共通する課題が浮かび上がる。

・日本発のアライアンス家具ブランド「KOYORI」が目指す世界
6月にお披露目となる日本の複数メーカーがタッグを組んだ家具ブランド「KOYORI」。仕掛けたのはマルニグローバルブランディング、デザイナーはロナン&エルワン・ブルレックとガムフラテージだ。日本のものづくりが国際市場で存在感を放つために必要なこととは何かを探る。

・ビャルケ・インゲルス、インタビュー オスロ・サイエンス・シティが目指すコミュニティ
BIGが推し進めるスマート・シティのひとつにノルウェー初のイノベーション特区であり、15万人が集う「オスロ・サイエンス・シティ」がある。「コミュニティ全員が、知識をシェアしていけるようなデザインを目指す」と語るインゲルスに実現への鍵を尋ねる。
AXIS vol.216 2022年4月号
特集:再び、オフィスへ。
これから行きたいオフィス、通いたいワークプレイス

コロナ禍で働き方の選択肢が増えるなか、従来ワーカーにとって働く場であったオフィスの再定義が求められています。 在宅勤務やリモートワークといったワークスタイルの急速な変化は、オフィスの床面積を減らし、オンライン上の仮想空間にオフィス機能を移す動きを加速させています。
「もう、オフィスはいらない」。
そんな声もささやかれつつある今、組織の創造性を誘発し、社内外との交流を促進してきたオフィスの機能や役割はどう変わっていくのでしょうか。
オフィスワークとリモートワークを併用しながら働くハイブリッドなワークスタイルが「新たな日常」として定着しつつあるなか、働く場=オフィスという定義にとどまらず、ワーカーのニーズの変化も踏まえて、これからのオフィスに求められる視点や社会とオフィスの新たな距離感などを考えます。



・巻頭インタビュー ケヴィン・ケリー
オフィスにプロトピアを創造する

・オフィスの価値をアップデートするには
米サンフランシスコの設計事務所Studio O+Aが描くシナリオ

・ドバイ国際博覧会のイタリアパビリオンをデザインしたことでも知られるカルロ・ラッティが深&#22323;で手がける菜園を取り込んだオフィスタワー

・インタラクティブで、クリエイター的な働き方を促進するヨハネスブルグ空間

・栄養 x オフィス/昼食 x オフィス
ものさす社食研とフードハブ・プロジェクトが東急不動産とともに10月にオープンする「職域食堂」。そのコンセプトは「Good Food, Good Job! 良い職は、良い食から」。食や栄養をテーマにワーカーが行きたくなるオフィスの新たな価値創出を目指すプロジェクトに迫ります。

・コクヨ THE CAMPUS
「働く・暮らす」の実験場と銘打ったTHE CAMPUS。街とのつながりを通して、未来につながる価値を多くの人たちと共創する場を目指す同空間から、オフィスの新たなかたちを探ります。

・海外家具メーカー3社(ヴィトラ、スチールケース、ハーマンミラー)が提案するこれからのオフィス
・日本のディベロッパー
3社(森ビル、三菱地所、三井不動産)が提案するこれからのオフィス

・wacomとmui labが挑む、時間と場所を超えた新たなつながり

・富士フイルム デザインセンターにおけるCLAYスタジオのこれまでとこれから

・対談 ワークプレイス研究者(松下慶太)と建築家(能作淳平)が語る未来のオフィスに残る要素
ほか


連載:
・LEADERS 河瀬直美(映画監督)
生まれ育った奈良を拠点に活動を続ける河瀨直美に、映画づくりや自身の新たな役割に臨む意識を聞きます。

・Sci Tech File 生物のカタチや模様はいかにして生まれるのか
世界で最初に生物の縞模様がチューリング・パターンであることを実証した大阪大学大学院生命機能研究科の近藤 滋教授の研究に迫ります。

・田川欣哉のBTC トークジャム
ゲスト:浅沼 尚(デジタル庁チーフデザインオフィサー)
Takramの田川欣哉がナビゲーターとなり、ビジネス、テクノロジー、クリエイティブの3領域をつなぐトップランナーを迎える連載シリーズ。今回は、話題のデジタル庁のCDOをゲストに迎えます。

・Close-up Kyoto Steam

INSIGHT:
・から傘の家プロジェクト
1961年に篠原一男の設計により建てられた住宅「から傘の家」。解体・移築され、ヴァイル・アム・ラインのヴィトラキャンパスにて再建がスタート、6月のアートバーゼルでの公開を予定するプロジェクトの全貌に迫ります。

・ティムニット・ゲブル インタビュー
AIとの共存が多方面で実現しつつある今、新たに浮上しているのが「AIの倫理問題」。「レスポンシブルAI(責任あるAI)」という考えを提唱する気鋭の倫理研究者に、人々のために役立つAI技術について尋ねます。

・「わかりやすさ」を研ぎ澄ませて、新しい美術館像を発信する大阪中之島美術館
長い準備期間を経て、待望の開館を迎えた大阪中之島美術館。美術とデザインを等しく扱う収集方針を持つなどデザイン関係者からも注目を集める同館のキーパーソン3名に、運営や空間づくりの工夫について聞きます。
表紙
連載:Close-Up M+(Hong Kong)
目次
特集:nendoとtakram
特集1:nendoとTakramが大切にしている10のキーアイデア
特集2:The Design World of nendo
特集3:The Design World of Takram
特集4:nendoのあゆみ、Takramのあゆみ
特集5:人材とそれを生かす組織運営
特集6:海外拠点の違いに見えたデザインの源流
特集7:共創プロジェクトから見える、独自のデザインメソッド
特集8:クライアントが語る
特集9:佐藤オオキ インタビュー
特集10:We are nendo
特集12:Takram インタビュー やっていくなかで自分たちが知らなかった新しい可能性がきっと見つかる。そこが僕らのルーツ。
特集13:We are Takram
連載:LEADERS 森田真生(独立研究者)
連載:Sci Tech File 海に漂い、岩に封じ込められた放散虫の謎に満ちた美の摂理
INSIGHT:ドバイ万博に出現した緑の実験—サラダ・ドレッシングが描く新しいランドスケープデザイン
INSIGHT:SANU CABIN demonstrates architecture 現代のコンビニ食を考えるパッケージデザインプロジェクト
INSIGHT:bconsious」展に、彫刻家 篠田守男を見る
INSIGHT:ロープのない次世代のエレベータ —建築を根底から変える“モビリティ”とは?
連載:& DESIGN フード(君島佐和子)、インテリア(土田貴宏)、ビジネス(長谷川敦士)、アート(太田睦子)
連載:クリエイターズナビ エスディオ・エレロス、ニューライトポタリー、青栁貴史、尾形一郎・尾形 優、ジョニー・チウ
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広告目次、編集後記、次号予告
表紙
連載:Close-Up「北陸工芸の祭典 GO FOR KOGEI」
目次
特集:「境界」から考える。
特集1:郡司ペギオ幸夫インタビュー 想定している思考の枠組みの、向こう側との付き合い方
特集2:建築とランドスケープの境界を問い直す
特集3:ポートランド州立大学公益デザインセンターに見る、境界線を越えるソーシャルプロセス
特集4:境界線を引き直し、組織の力を最大化させる三越伊勢丹ビジネスソリューション事業部、大成建設先端デザイン室
特集5:「人間中心」の境界から、「自然中心」の境界へ
特集6:特別寄稿 深澤直人 デザインとアートの境界
特集7:「境界を引き直す」ことで生まれる未来 パオラ・アントネッリとアリス・ローソーン
特集8:(No) Border が示す、未来と近接する現在
特集9:境界を引き直す意味とその可能性 ドミニク・チェン×清水淳子
連載:LEADERS 澤田智洋(コピーライター、世界ゆるスポーツ協会代表理事)
連載:Sci Tech File 現生動物から化石の謎を解き明かす 進化のリバースエンジニアリング
INSIGHT:吉岡徳仁の“本源に遡る”デザイン ―LIXILと表した「かたち」に込めた想いとは
INSIGHT:ロンドン・デザインミュージアム「スニーカーを紐解く」キュレーターインタビュー
INSIGHT:現代のコンビニ食を考えるパッケージデザインプロジェクト
INSIGHT:トマス・ヘザウィックと中国IMモーターズ ―都市空間におけるインテリジェントEVの未来
INSIGHT:d.schoolのサラ・スタイン・グリーンバーグが集めた創造的アイデアを引き出す81種のエクササイズ
連載:田川欣哉のBTCトークジャム ゲスト:藤井輝夫(東京大学総長)
連載:& DESIGN インテリア(土田貴宏)、アート(太田睦子)、ビジネス(長谷川敦士)、フード(君島佐和子)
連載:クリエイターズナビ 前田 景、リーサ・ヒエタネン、片岡聖登、ワンオブジェ・デザインスタジオ、藤咲 潤
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  • 出版社:アクシス
  • 発行間隔:季刊
  • 発売日:4,7,10月の1日、12月末
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デザイン誌「AXIS」は1981年の創刊以来、「デザイン」をカタチとしてではなく、文化やコミュニケーション、ビジネスの一端を担うものとして考えています。プロダクトに限らず、建築、インテリア、ファッション、グラフィック、マルチメディアなど、あらゆる分野の情報を満載し大胆な分析と美しいレイアウトで伝え続けるデザイン誌です。和英両記で、海外の情報を日本へ、日本の情報を海外へと伝える、デザイン関係者およびプランナー必携のグローバル・デザイン・ジャーナルです。

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