文×論 リニューアル第三号。
[新鋭一挙]
pray human 崔実
人が沈黙している時こそ、最も耳を傾けるべき瞬間なのかもしれないね――。心に傷を負い精神病棟で過ごした日々を見つめ直す恢復の記録。瑞々しい文章で綴る著者の飛翔作!
[芥川賞受賞後第一作]
生活は座らない 古川真人
久しぶりに知人と会って、酒を飲みつつ、骨組みだけが残ったような会話を続ける三十代の男たち。会話から想起する記憶と記憶がつながって・・・・・・。意識の流れをリアルに描く傑作短篇。
[新連載続々]
所有について 鷲田清一
〈所有〉とは固有性と譲渡可能性のあいだにあるらしい。その薄暗がりのなかで、〈わたし〉は生まれた・・・・・・。「ほかならぬ自分のものなるがゆえに、意のままにできる」というのは、ある種の迷妄ではないのか?
ロック、ルソー以来、近代を通底する難題(アポリア)に挑む哲学者の、積年の思索の結晶化に読者は立ち会うことになる。
ガザ、西岸地区、アンマン――「国境なき医師団」を見に行く いとうせいこう
2019年11月、『国境なき医師団』の活動に密着すべくイスラエルからガザ地区に向かった著者が目にしたものとは――。アメリカとイランの緊張状態が続くなか、「世界の今」を届ける短期集中ルポルタージュ。
2011―2021 視えない線の上で 石戸諭
常に既視感があった。2011年3月11日からの出来事は、未来を先取りしていたのではないか――。気鋭のジャーナリストが真摯な視線で描き出す「震災後の世界」。
辺境図書館 皆川博子
この辺境図書館には、皆川博子館長が蒐集してきた名作・稀覯本が収められている――人気連載が「群像」に転位出現。
[批評]
『マルクスその可能性の中心』英語版序文 柄谷行人
『世界史の実験』、『世界史の構造』、『トランスクリティーク』へとつながる、世界的思想家による思考の原点。
小説家・大江健三郎――その天皇制と戦後民主主義 スガ(「スガ」は糸へんに圭)秀実
大江健三郎には「父」がいない――「政治少年死す」をはじめとする初期作品から『水死』までの作品をつらぬくプロブレマティークを解読する鋭利な批評。
[シンポジウム]
寂聴サミット「いま、瀬戸内寂聴の文学に立ち向かう」 伊藤比呂美×尾崎真理子×高橋源一郎×平野啓一郎
[論点]
暫定性と決定不可能性とが、日本と韓国、北朝鮮の三者をめぐる歴史の内側にきわめて複雑な形で構造化されて横たわっている。
今月の「群像」の論点――「アメリカ文学」「論語」「北朝鮮『帰還』運動」。
失われた三〇年――なぜアメリカ文学研究者は現代文学を読まなくなったのか 諏訪部浩一
ぼくが『ロンゴ』を訳したわけ 高橋源一郎
北朝鮮「帰還」船は新潟を出て、どこに到着したか 四方田犬彦
[追悼 坪内祐三]
水了軒の汽車辨 橋本倫史
[滞在記]
文芸ピープル ブリテン諸島出版見聞録 中篇 辛島デイヴィッド
[連続対談]
近代日本150年を読み解く 大正篇 富岡幸一郎×佐藤優
連載・随筆・書評・合評
長野まゆみ
乃南アサ
保坂和志
ブレイディみかこ
大澤聡
三浦哲哉
大澤真幸
穂村弘
佐伯一麦
川名潤
園健
青木耕平
岩本薫
カナイフユキ
遠藤薫
三輪太郎
榎本正樹
滝口悠生
早助よう子
阿部公彦
小川公代
上田岳弘
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