新連載小説
津村節子「三陸の海」
津村節子による新連載小説「三陸の海」が始まりました。夫、吉村昭と共に長年訪れてきた村を襲った津波――。三陸への思いはとめどなく溢れ、作家を突き動かす。
中篇210枚
小野正嗣「獅子渡り鼻」
その海辺の小さな集落で、少年は生き直す。哀しみを包む大きな力に導かれて――。子どもの心の傷を濃密な文章で描いた「獅子渡り鼻」、小野正嗣の最新作です。
短篇 長野まゆみ、日和聡子、古谷利裕、吉田知子
葬儀社に勤める主人公のもとにやって来た若い女性客。自殺するので部屋の後片付けを頼みたいと言うが……長野まゆみ「×(閉じる)」。決してついて行ってはいけない、そう知りながら彼女は影に導かれ海辺の小屋に辿り着く――新鋭・日和聡子の短篇「行方」。古谷利裕「セザンヌの犬」は、セザンヌの静物画に想を得た実験小説。見知らぬ人から突然「拝ませてください」と請われた主婦の、奇妙な日々を描いた吉田知子「拝む人」も必読です。
対談 関川夏央×苅部 直
ともに「群像」で連載された作品、『東と西 横光利一の旅愁』と『安部公房の都市』をめぐって、関川夏央と苅部直が対談。横光と安部、二人の作家が生きた時代は、作品にどう刻まれているのでしょうか。
特集「群像的文体練習」
穂村 弘×鴻巣友季子×福永 信
「文体」の正体とは? 「文章」や「書き方」とは何が違うのか? 歌人・穂村弘、翻訳家・鴻巣友季子、作家・福永信が、「文体」の謎を語り尽くします。三人が試みた、面白くって奇想天外な<8つの文体練習>も必読です!
〈新連載小説〉
三陸の海 津村節子
〈中篇210枚〉
獅子渡り鼻 小野正嗣
〈創作〉
行方 日和聡子
セザンヌの犬 古谷利裕
拝む人 吉田知子
〈特集 群像的文体練習〉
穂村 弘×鴻巣友季子×福永 信
〈連作短篇〉〔7〕
×(閉じる) 長野まゆみ
〈連作評論〉〔3〕
折口信夫の古代 安藤礼二
〈連載小説〉
屋根屋〔4〕 村田喜代子
地上生活者 第五部 邂逅と思索〔9〕 李 恢成
晩年様式集(イン・レイト・スタイル)〔10〕 大江健三郎
夜は終わらない〔15〕 星野智幸
燃える家〔25〕 田中慎弥
未明の闘争〔37〕 保坂和志
〈連載評論〉
皇后考〔3〕 原 武史
フランス文学と愛〔10〕 野崎 歓
〈世界史〉の哲学〔44〕 大澤真幸
〈連載〉
現代短歌ノート〔32〕 穂村 弘
「生」の日ばかり〔44〕 秋山 駿
映画時評〔47〕 蓮實重彦
〈随筆〉
余計なお世話 池田清彦
氷枕 平松洋子
牛窓の夢うつつ 想田和弘
三十五歳、問題 樺山三英
〈私のベスト3〉
日本語に導入しなくてもいい英語表現 マイケル・エメリック
ウェブ記事と本 木下古栗
誤読 能町みね子
〈書評〉
見出された痛み(『奇貨』松浦理英子) 津村記久子
非・劇的な笑いの蓄積(『佐渡の三人』長嶋 有) 佐藤康智
「神秘的な部分」の現在的表現(『スリリングな女たち』田中弥生) 富岡幸一郎
渋面で描く近代日本像(『東と西――横光利一の旅愁』関川夏央) 片山杜秀
〈創作合評〉
高橋源一郎+富岡幸一郎+海猫沢めろん
「ファンタズマゴーリア」岡崎祥久(群像2012年10月号)
「jiufenの村は九つぶん」谷崎由依(すばる2012年10月号)
目次
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