目次
■特集:超音波等を適用したプラントの保守検査2
○超音波アレイ探触子の移送によるシームレスな広域イメージング/愛媛大学/中畑 和之・牧田 陽行/三菱重工業㈱/林 恭平・上林 正和
一つのアレイ探触子を移送させながら複数地点で波形取得を行い、映像をつなぎ合わせることで広範囲の映像化を行う。地点間で重なった部分だけ指示値を重ね合わせていくと、欠陥の存在に起因しない映像の不均一性が生じるため、これを補正するための波形処理を導入する。これは画像フィルタのように作用することができるのが特徴である。
○CFRP製スキン・ストリンガー構造における衝撃損傷検知のためのラム波伝播シミュレーション/東京大学/齋藤 理・劉 夢一・岡部 洋二
CFRP製スキン・ストリンガー構造を対象とする構造ヘルスモニタリングシステムの開発において、超音波送受信素子の最適配置を効率的に検討するために、衝撃損傷によるラム波の伝播挙動変化を再現するシミュレーション手法を構築した。
○SHクリーピングウエーブ探触子の近距離音場とその指向性に関するシミュレーション/FUT研究所/福原 熙明
クリーピングウエーブ(匍匐波)探触子の固体媒質内での音場および指向性について、固体2媒質境界でのSH弾性円筒面波の反射・屈折通過率理論と位相遅延(フェズドアレイ)を加えた音響システムを考え、近距離から無限遠距離まで連続波およびパルス波の両方で計算可能な重ね合わせ法による数値シミュレーションを行い、SH波のステアリング遅延角度に対応して連続波、パルス波の指向性が計算でき、指向性のピーク角(探触子の屈折角)は、90度ではなく、76~80度で、それは近距離ほど高い値を示すことを明らかにした。
○非線形超音波法によるASME Grade 91耐熱鋼溶接継手部のクリープ損傷評価/湘南工科大学/大谷 俊博
高Crフェライト系耐熱鋼は、蒸気温度が600 ℃の超々臨界圧火力発電用ボイラの主要構造材として使われている。この材料の溶接継手のクリープ寿命の低下は、高温長時間使用中に溶接熱影響部に生じるType-IV損傷に起因する。本研究では、電磁超音波共鳴法(EMAR)を用いて高Crフェライト系耐熱鋼ASME Grade 91鋼の溶接継手部のクリープ損傷中の二つの非線形音響特性:非線形超音波スペクトロスコピー(NRUS)法による共鳴周波数の移動から評価と非線形3波相互作用法により発生した第3の波の振幅から評価し、その二つの非線形音響特性の相関関係とクリープ損傷中の微細組織の変化との関係を紹介する。
○塑性ひずみエネルギーによる疲労限度の推定/㈱荏原製作所/早房 敬祐
疲労限度は設計を行う上で極めて重要なデータであるが、取得には多大な時間と労力を要する。本研究では塑性ひずみエネルギーによる疲労限度推定に対し、評価に用いるデータの荷重履歴と推定精度の関係について検討し、その挙動を明らかにした。
○高透磁率コアを基本構造としたラム波用電磁超音波センサの検討/福岡工業大学/村山 理一
ラム波用電磁超音波探触子を構成する電磁誘導コイルを強磁性体コアに導線を巻き付ける構造に変更し、かつ直流磁化および交流磁化用磁極を分離することで熱・機械的ダメージに強く、従来型と同等の検出感度を実現した。
■特集:産業界に貢献する超音波洗浄2
○低VOC洗浄剤・洗浄システム/化研テック㈱/家邉 悠希子
高い洗浄品質が要求されるエレクトロニクス実装業界の洗浄工程において、洗浄剤を用いる湿式洗浄は有効な手段とされている。近年、洗浄剤を構成する化学物質に対し、安全・環境側面から法規制が進み、対応が迫られている。本稿では、法規制を満足するだけでなく、低VOCかつ超音波洗浄による物理作用をより効率的に得られるメタルマスク洗浄剤およびフラックス洗浄剤と、その洗浄システムについて紹介する。
○超音波霧化を利用した冷却と音響化学発光/(国研)産業技術総合研究所/辻内 亨
超音波霧化による冷却の速度と音響化学発光強度それぞれの振動子投入電力依存性が、連続波照射とパルス波照射で異なることを明らかにする。
○液体金属への超音波照射による金属サブミクロン粒子アトマイズとその応用/東北大学/林 大和・高野 裕希/パナソニック㈱/古澤 彰男
金属粒子合成において、サブミクロンサイズの粒子合成は、今後の産業において重要であり高スループットな合成法が求められている。本稿では、液体金属を超音波の物理的作用によってアトマイズするプロセスと化学的作用によって、室温で酸化物を合成するプロセスを紹介する。
■解説
〔圧電・超音波材料〕
○ LiNbO3/Bi4Ti3O12超音波トランスデューサの700 ℃での超音波特性に関する研究/熊本大学/小林 牧子・前田 大地
カプラントおよびバッキング不要なゾルゲル複合体よる超音波トランスデューサは700 ℃における高温超音波測定において有望であるが、PZTゾルゲル相を組み合わせたゾルゲル複合体はPZTキュリー温度をはるかに超える温度では感度が低下する恐れがある。そこでニオブ酸リチウム(LN)粉体相ならびにチタン酸ビスマス(BiT)ゾルゲル相を組み合わせたLN/BiT膜を自動スプレー装置により厚さ3 mmのインコネル基板上に作製し、LN/PZTと比較を行った。その結果、700 ℃においてLN/PZTより高い感度を示し、熱サイクル試験および7日間の長期試験においても優れた安定性を示した。
〔超音波センサ〕
○矩形音源による反射点位置探索/鳥羽商船高等専門学校/増山 裕之
矩形音源を用いた反射点位置探索に関して、矩形環状に配置された少数要素の音源を用いる手法を検討する。単一要素の矩形音源を使用する方法と比較して、反射点探索結果が改善されることを、数値計算によって確認する。
〔非破壊検査〕
○UAVからの音波照射加振を用いたタイル外壁の非接触音響検査/桐蔭横浜大学/杉本 恒美・杉本 和子
飛行中のUAVからの音波照射加振を用いたタイル外壁検査が可能であること、および非接触音響探査法の問題点である環境騒音や角度依存性といった問題も解決できる他、高速計測も可能であることを明らかにした。
〔物性・評価〕
○共焦点ピコ秒超音波による微小材料内を伝ぱする超音波の可視化/大阪大学/中村 暢伴・荻 博次
マイクロ・ナノ構造物内を伝ぱする超音波を可視化することを目的として、著者らは共焦点レーザー顕微鏡とピコ秒超音波を組み合わせた共焦点ピコ秒超音波法を開発した。本稿では、その概要について紹介する。
〔医用超音波〕
○低侵襲的がん治療法としての5-アミノレブリン酸を用いた超音波力学療法/鳥取大学/大崎 智弘/徳島大学/宇都 義浩
ポルフィリンは、抗がん剤とは異なり光や超音波を照射しない限り毒性を発揮しないので、腫瘍集積性があり、単独では毒性を示さないことから、超音波増感剤として期待されている。ヘマトポルフィリンやフォトフリンⅡ以外にも、PpⅨも超音波を照射することにより細胞傷害性と抗腫瘍効果を発揮することが報告されている。本稿では、その詳細について紹介する。
○タブレットエコーによる連続せん断波映像システム/群馬大学/山越 芳樹
リハビリテーションやスポーツ医学の分野では、筋や腱の弾性を定量的に計測して運動器の機能を評価したいという要求がある。本稿では、せん断波による組織弾性映像を、小型のタブレットエコーで得る新たな装置を紹介する。
○汎用超音波診断装置による後方散乱係数評価の可能性/千葉大学/山口 匡・大栗 拓真
臨床用の超音波診断装置の送受信条件が生体組織の後方散乱係数(BSC)評価に与える影響についての基礎検討を行った。均質ファントムでの検討の結果、ターゲットとリファレンスを観察する際の送受信条件が一致している場合においては高い精度でBSC評価が可能であり、点広がり関数(PSF)が広い場合においても極端な精度低下が生じないことを確認した。
■製品紹介
○多様な原理の研究用ホモジナイザー/㈱セントラル科学貿易/鍋谷 治
○ホモジナイザー・超音波とメカニカル/家田貿易㈱/亀井 範雄
○超音波アレイ探触子の移送によるシームレスな広域イメージング/愛媛大学/中畑 和之・牧田 陽行/三菱重工業㈱/林 恭平・上林 正和
一つのアレイ探触子を移送させながら複数地点で波形取得を行い、映像をつなぎ合わせることで広範囲の映像化を行う。地点間で重なった部分だけ指示値を重ね合わせていくと、欠陥の存在に起因しない映像の不均一性が生じるため、これを補正するための波形処理を導入する。これは画像フィルタのように作用することができるのが特徴である。
○CFRP製スキン・ストリンガー構造における衝撃損傷検知のためのラム波伝播シミュレーション/東京大学/齋藤 理・劉 夢一・岡部 洋二
CFRP製スキン・ストリンガー構造を対象とする構造ヘルスモニタリングシステムの開発において、超音波送受信素子の最適配置を効率的に検討するために、衝撃損傷によるラム波の伝播挙動変化を再現するシミュレーション手法を構築した。
○SHクリーピングウエーブ探触子の近距離音場とその指向性に関するシミュレーション/FUT研究所/福原 熙明
クリーピングウエーブ(匍匐波)探触子の固体媒質内での音場および指向性について、固体2媒質境界でのSH弾性円筒面波の反射・屈折通過率理論と位相遅延(フェズドアレイ)を加えた音響システムを考え、近距離から無限遠距離まで連続波およびパルス波の両方で計算可能な重ね合わせ法による数値シミュレーションを行い、SH波のステアリング遅延角度に対応して連続波、パルス波の指向性が計算でき、指向性のピーク角(探触子の屈折角)は、90度ではなく、76~80度で、それは近距離ほど高い値を示すことを明らかにした。
○非線形超音波法によるASME Grade 91耐熱鋼溶接継手部のクリープ損傷評価/湘南工科大学/大谷 俊博
高Crフェライト系耐熱鋼は、蒸気温度が600 ℃の超々臨界圧火力発電用ボイラの主要構造材として使われている。この材料の溶接継手のクリープ寿命の低下は、高温長時間使用中に溶接熱影響部に生じるType-IV損傷に起因する。本研究では、電磁超音波共鳴法(EMAR)を用いて高Crフェライト系耐熱鋼ASME Grade 91鋼の溶接継手部のクリープ損傷中の二つの非線形音響特性:非線形超音波スペクトロスコピー(NRUS)法による共鳴周波数の移動から評価と非線形3波相互作用法により発生した第3の波の振幅から評価し、その二つの非線形音響特性の相関関係とクリープ損傷中の微細組織の変化との関係を紹介する。
○塑性ひずみエネルギーによる疲労限度の推定/㈱荏原製作所/早房 敬祐
疲労限度は設計を行う上で極めて重要なデータであるが、取得には多大な時間と労力を要する。本研究では塑性ひずみエネルギーによる疲労限度推定に対し、評価に用いるデータの荷重履歴と推定精度の関係について検討し、その挙動を明らかにした。
○高透磁率コアを基本構造としたラム波用電磁超音波センサの検討/福岡工業大学/村山 理一
ラム波用電磁超音波探触子を構成する電磁誘導コイルを強磁性体コアに導線を巻き付ける構造に変更し、かつ直流磁化および交流磁化用磁極を分離することで熱・機械的ダメージに強く、従来型と同等の検出感度を実現した。
■特集:産業界に貢献する超音波洗浄2
○低VOC洗浄剤・洗浄システム/化研テック㈱/家邉 悠希子
高い洗浄品質が要求されるエレクトロニクス実装業界の洗浄工程において、洗浄剤を用いる湿式洗浄は有効な手段とされている。近年、洗浄剤を構成する化学物質に対し、安全・環境側面から法規制が進み、対応が迫られている。本稿では、法規制を満足するだけでなく、低VOCかつ超音波洗浄による物理作用をより効率的に得られるメタルマスク洗浄剤およびフラックス洗浄剤と、その洗浄システムについて紹介する。
○超音波霧化を利用した冷却と音響化学発光/(国研)産業技術総合研究所/辻内 亨
超音波霧化による冷却の速度と音響化学発光強度それぞれの振動子投入電力依存性が、連続波照射とパルス波照射で異なることを明らかにする。
○液体金属への超音波照射による金属サブミクロン粒子アトマイズとその応用/東北大学/林 大和・高野 裕希/パナソニック㈱/古澤 彰男
金属粒子合成において、サブミクロンサイズの粒子合成は、今後の産業において重要であり高スループットな合成法が求められている。本稿では、液体金属を超音波の物理的作用によってアトマイズするプロセスと化学的作用によって、室温で酸化物を合成するプロセスを紹介する。
■解説
〔圧電・超音波材料〕
○ LiNbO3/Bi4Ti3O12超音波トランスデューサの700 ℃での超音波特性に関する研究/熊本大学/小林 牧子・前田 大地
カプラントおよびバッキング不要なゾルゲル複合体よる超音波トランスデューサは700 ℃における高温超音波測定において有望であるが、PZTゾルゲル相を組み合わせたゾルゲル複合体はPZTキュリー温度をはるかに超える温度では感度が低下する恐れがある。そこでニオブ酸リチウム(LN)粉体相ならびにチタン酸ビスマス(BiT)ゾルゲル相を組み合わせたLN/BiT膜を自動スプレー装置により厚さ3 mmのインコネル基板上に作製し、LN/PZTと比較を行った。その結果、700 ℃においてLN/PZTより高い感度を示し、熱サイクル試験および7日間の長期試験においても優れた安定性を示した。
〔超音波センサ〕
○矩形音源による反射点位置探索/鳥羽商船高等専門学校/増山 裕之
矩形音源を用いた反射点位置探索に関して、矩形環状に配置された少数要素の音源を用いる手法を検討する。単一要素の矩形音源を使用する方法と比較して、反射点探索結果が改善されることを、数値計算によって確認する。
〔非破壊検査〕
○UAVからの音波照射加振を用いたタイル外壁の非接触音響検査/桐蔭横浜大学/杉本 恒美・杉本 和子
飛行中のUAVからの音波照射加振を用いたタイル外壁検査が可能であること、および非接触音響探査法の問題点である環境騒音や角度依存性といった問題も解決できる他、高速計測も可能であることを明らかにした。
〔物性・評価〕
○共焦点ピコ秒超音波による微小材料内を伝ぱする超音波の可視化/大阪大学/中村 暢伴・荻 博次
マイクロ・ナノ構造物内を伝ぱする超音波を可視化することを目的として、著者らは共焦点レーザー顕微鏡とピコ秒超音波を組み合わせた共焦点ピコ秒超音波法を開発した。本稿では、その概要について紹介する。
〔医用超音波〕
○低侵襲的がん治療法としての5-アミノレブリン酸を用いた超音波力学療法/鳥取大学/大崎 智弘/徳島大学/宇都 義浩
ポルフィリンは、抗がん剤とは異なり光や超音波を照射しない限り毒性を発揮しないので、腫瘍集積性があり、単独では毒性を示さないことから、超音波増感剤として期待されている。ヘマトポルフィリンやフォトフリンⅡ以外にも、PpⅨも超音波を照射することにより細胞傷害性と抗腫瘍効果を発揮することが報告されている。本稿では、その詳細について紹介する。
○タブレットエコーによる連続せん断波映像システム/群馬大学/山越 芳樹
リハビリテーションやスポーツ医学の分野では、筋や腱の弾性を定量的に計測して運動器の機能を評価したいという要求がある。本稿では、せん断波による組織弾性映像を、小型のタブレットエコーで得る新たな装置を紹介する。
○汎用超音波診断装置による後方散乱係数評価の可能性/千葉大学/山口 匡・大栗 拓真
臨床用の超音波診断装置の送受信条件が生体組織の後方散乱係数(BSC)評価に与える影響についての基礎検討を行った。均質ファントムでの検討の結果、ターゲットとリファレンスを観察する際の送受信条件が一致している場合においては高い精度でBSC評価が可能であり、点広がり関数(PSF)が広い場合においても極端な精度低下が生じないことを確認した。
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○多様な原理の研究用ホモジナイザー/㈱セントラル科学貿易/鍋谷 治
○ホモジナイザー・超音波とメカニカル/家田貿易㈱/亀井 範雄
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