手術ナーシング(オペナース) 発売日・バックナンバー

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2,200円
【特集】整形外科での器械出し-シミュレーションとコツ-
企画編集/金森昌彦

〈特集にあたって〉
 整形外科手術の「器械出し」という仕事に,やりがいを感じる看護師さんとストレスを感じる看護師さんがいます。これは何が違うからでしょうか?もちろん経験や好みの問題があるかもしれませんが,そこには整形外科手術という特殊性があります。1つには整形外科の手術には骨・関節の部位が多すぎて,熟練した看護師さんでも覚えることが面倒であるという点が挙げられます。もう1つには同じ骨折でも手術方法が術者により大きく異なり,かつ新しい手術手技,手術器材などが次々と開発されているということです。いわゆる「新しがり屋さん」には興味深い領域かもしれませんが,そうでない看護師さんにとっては整形外科手術に興味がもてなくなる原因の1つです。さらに低侵襲手術による小皮切では「器械出し」をしていても手術の進行状況が把握しにくいことさえあります。しかし,多くの手術の目的は単純で,骨折であれば骨を接合する,脊椎であれば神経の除圧をするか固定する,人工関節手術なら新しい生体材料で置換する,などはっきりしています。これらの特徴が自分に合うか,合わないかで冒頭のような状態が起こるのかもしれません。
 しかし,手術室は患者さんが自分の疾病回復に命を賭けた場所なのですから,「器械出し」は手術室の看護師としてのプロの仕事として心得なければなりません。その克服のステップがシミュレーションです。
 すべての手術治療はチーム医療の実践により成り立ちます。「器械出し」は直接介助としての技術だけが問題ではありません。器械はその準備,消毒にはじまり,手術前のシミュレーションとイメージトレーニング,そして術後の後片付けも含めてどのステップにミスが生じても手術は成功しません。術者との協同作業では高い信頼関係の中で,いかに適切に先を読み,器械の出し入れができるか,また医療安全の視点も含めた対応が必要です。そのためには手術前日までのシミュレーションが欠かせません。とくにはじめての手術,借り物器械の多い手術では十分なシミュレーションとともに術前のイメージトレーニングが必要になります。本番の手術をいかに成功に導くかは医療者の1人1人の役割に求められており,器械出し看護師として貢献するにはやはり毎回の準備が必要です。
 この特集では「器械出しの手順」というよりは「手術行程を理解したうえで,手術前のシミュレーションをどのように行ったらよいか?」という視点で各分野の整形外科専門医の先生方にご執筆を賜りました。すべての項目に「看護師からのアドバイス」を付し,執筆原稿を看護師との共同執筆にしております。医師からのメッセージとともに熟練看護師からのメッセージも伝わるように心がけることで,より理解しやすくなるように工夫しました。本特集をぜひ参考にしていただき,手術室における今後の日常業務に役立ていただければ幸いです。

金森昌彦
(富山大学医学部看護学科・人間科学講座 教授)

〈目次〉
第1章 整形外科手術-器械出しの基本
I-1. 身につけたい基本動作と心構え
I-2. 5Sで考える手術室の管理と器械出し
I-3. 医療安全からみた手術器械の取り扱い方

第2章 脊椎手術の器械出し
II-1. 前方アプローチの手術
II-2. 後方インストゥルメンテーション手術
II-3. 内視鏡によるヘルニア摘出術

第3章 上肢手術の器械出し
III-1. 手の外科・マイクロサージャリー
III-2. 肩関節鏡視下手術

第4章 下肢手術の器械出し
IV-1. 大腿骨近位部骨折の手術
IV-2. 人工股関節置換術

第5章 特殊な整形外科手術の器械出し
V-1. 化膿性骨髄炎・関節炎・筋炎の手術
V-2. 悪性骨・軟部腫瘍の手術
2,200円
【特集】手術部位感染の予防と治療
企画編集/清水潤三

〈特集にあたって〉
 外科手術において創部が化膿すること(手術部位感染)は,手術が開発された当初,避けられないものと考えられていましたが,無菌的手術法の確立と抗菌薬の開発により,手術部位感染は克服されたかのように思われました。しかし現実には,手術手技の向上に伴う対象疾患の拡大,耐性菌の出現,患者の高齢化などにより手術部位感染はゼロにはならず,逆により複雑なものと変化していきました。
 手術部位感染は治療よりも予防することが重要であることは議論のないものと思われますが,予防策についてはCDC(Centers for Disease Control and Prevention;アメリカ疾病予防管理センター)の手術部位感染予防ガイドラインから17年経ても,日本ではさまざまな議論が繰り広げられています。もちろんこれまで重要と思って実施してきた予防策が,実はあまり重要ではないと指摘されれば,反論が噴出するのは理解できますが,予防の評価は比較試験で手術部位感染の発生率を比較するしか方法がないことも明らかな事実です。日本においても大規模な無作為化比較試験がようやく実施されるようになりましたが,多くのエビデンスは海外頼みであることも無視できない現状であると思われます。
 今後手術部位感染予防の領域では,新たなエビデンスが生まれることで,今までは常識的に行われてきた予防策が否定されることが起こるかもしれません。しかし,医療行為のなかでも飛びぬけて不確実な手術という治療法をより安全に近づけるためには,新しいエビデンスを受け入れるという寛容さも持ち合わせることが必要と思われます。また一方で,清潔不潔の意識や,患者さんが急変した際にも落ち着いて行動するなど,エビデンスにはしにくいですが,手術部位感染予防には重要で,先輩から後輩へ受け継いていかなければならないものもあり,現在行っている予防策のなかでも変わらないものも多くあると思われます。
 本特集では,現時点で判明している最新のエビデンスをもとに,手術部位感染予防と治療に関して専門の先生方に執筆していただきました。手術室では多くの作業が手術部位感染予防に関連していると思われます。今一度,手術部位感染予防の基本について本特集をもとに確認していただければと思います。

清水潤三
(大阪労災病院 肝胆膵外科 部長)

〈目次〉
1.手術部位感染の定義
2. 手術部位感染サーベイランスと手術室ナースの役割
3. 術前に行う手術部位感染対策
4. 手術室における手術部位感染予防(グローブ・ガウン・ドレープ)
5. ドレーンの選択と術後管理
6. 術後創部の管理
7. 感染創・開放創の治療
8. 術後腹腔内感染の外科的治療
9. 術後腹腔内感染に対するIVR
10. 手術部位感染に対する抗菌薬治療
2,200円
【特集】体温管理 ―どうして必要? どうすればいい? にお答えします―
企画編集/山蔭道明

〈特集にあたって〉
 私たち医療者,とくに看護師さんは毎日のように患者さんの体温を観察,記録し,その推移から患者さんの状態を把握するのに役立てています。そして,日本に限らず世界中の医療者が多くの研究を重ね,体温に関する知識や技術は普及してきています。しかし,実際にその意義を知り,また,その知識や技術を臨床に応用しているかといえば,それは疑問です。たとえば,日本ではいまだに手術中の多くの症例で直腸温を測定し,かつカバーをしていない病院もあるというから驚きです。
 ここで今一度,日本を代表する体温研究のエキスパートにわかりやすく,それぞれの分野について易しく解説してもらうことにしました。取り上げるテーマは,まず①体温の調節と調節中枢,②体温測定法-その利点とピットフォール,そして③術前の発熱と対応です。どのような場所が中枢となり体温調節を行っているのか,それを踏まえたうえで医療者として体温測定法を今一度勉強し直し,それぞれの利点や欠点を知っておくことは,ヒヤリ・ハットを防ぐことにつながります。さらに手術前の突然の発熱は,手術の予後を左右する重要なサインですが,それを引き起こしている原因を探ることが必要です。たとえば,前投薬にアトロピンを投与した際の発熱は,これを原因に手術を延期する必要はありません。また,手術対象になっているがんなどが原因で発熱をきたすこともあり,注意が必要です。
 次に取り上げるテーマは,④手術時の低体温-原因と悪影響,⑤加温・保温装置(輸液加温装置を含む),⑥悪性高熱症-病態と対応,⑦シバリング-原因と対応です。これらは主に周術期にかかわることですが,全身麻酔を行うなどするとあっという間に体温が下がってしまいます。手術中の軽度低体温は患者の予後に悪影響を及ぼすことがわかっており,私たち医療者が積極的に患者の体温を維持することで患者の予後改善につながります。米国では,2012年から全身麻酔中に軽度低体温に陥った場合,麻酔科の診療報酬が2%カットされるようになりました。手術中の体温低下の原因を知っておくことで,それに速やかに対応することができるようになります。また,それに対応するために手術の加温・保温装置があるため,その機種や方法,さらにピットフォールを知っておくことが必要です。たとえば,温風式加温装置は臨床上非常に有用ですが,ダクトが外れていると重度の熱傷をきたすことがわかっており,注意が必要です。悪性高熱症は麻酔薬の改善によりその頻度は減少した感がありますが,一度発症すると致死性の高い病態であるため,迅速かつ適切な対応が必要です。私も今までに2症例を経験しています。シバリングもただ寒いだけでなく,付随する合併症の頻度を上げるため,これも医療者として対応すべき病態です。
 続いて取り上げるテーマは,⑧小児の体温管理と⑨高齢者の体温管理です。それぞれに特徴があるため,改めて項目を分け概説します。最後に,⑩偶発性低体温症,⑪熱中症,そして⑫脳低体温療法を取り上げました。高齢者を中心に登山が流行していますが,山を甘くみると急変する天気に対応できず,いまだに不幸な事故が起こっています。熱中症もしかりです。早期に診断し,早期に対応することで予後が改善します。最後の脳低体温療法は,不幸にも脳障害の発症が懸念されるような病態に利用される治療です。これを紹介して特集を終わります。
 本特集を読んでいただければ,明日からでも体温に関するエキスパートナースとして医療チームの一員となって活躍できるようになるでしょう!

山蔭道明
(札幌医科大学医学部 麻酔科学講座 教授)

〈目次〉
1.体温の調節と調節中枢
2. 目的にかなった手術中の体温測定部位はどこか?
3. 術前の発熱と対応
4. 手術時の低体温-原因と悪影響
5. 加温・保温装置
6. 悪性高熱症?病態と対応
7. シバリングー原因と対応
8. 小児の体温管理
9. 高齢者の体温管理
10. 偶発性低体温症
11. 熱中症
12. 脳低体温療法
2,200円
【特集】手術看護のエキスパート!!
企画編集/古島幸江

〈特集にあたって〉
 近年の医療の発達によって,手術適応の拡大や手術患者への侵襲を低減させる手術療法の実現,さらにはロボットの使用など複雑化してきています。また,2003年に診断群分類別包括支払評価制度(diagnosis procedure combination;DPC)の導入,2012年には手術診療報酬の大幅な増点が行われ,手術件数がますます増えていくことは容易に想像でき,手術室看護師に求められる役割はさらに大きくなると考えられます。
 「手術室に看護はない」といわれた時代もあったようですが,2003年には手術看護の専門性が認められ日本看護協会による手術看護認定看護師制度が発足し,その教育機関は2014年には3ヵ所に増えました。また,手術看護の質向上に向けて2014年から日本手術看護学会「手術看護実践指導看護師」認定制度が発足されたことにより,今後さらに手術室で働く看護師が,「私自身のキャリア」を考えるきっかけとなるのではないでしょうか。
 『手術室で働く看護師の皆さんは,なにに価値をおき,どのような看護の営みを日々行っていますか?そして,これからどのような手術室看護師を目指しますか?』
 この問いは,私が手術室看護師3年目のときに当時働いていた病院の管理者から向けられたものです。このとき,私は「手術を受ける患者さんがもっと安心できるように,誰でも安全な手術を受けることができるように,手術看護を極めたい!そして,いつか認定看護師になって,手術を受ける患者さんのためになにかをしたい!」と答えたことを今でも思い出します。これが,看護職を選んだ私がこれからどう生きていくのかという「私自身のキャリア」を主体的に考えはじめたきっかけでした。「キャリア」とは,その人の人生を通した生き方そのものであり,自分が責任を持ってその方向性を決めていくものであるといわれています。
 皆さんは,『これからどのような手術室看護師を目指しますか?』
 本特集では,「目指せ!手術看護のエキスパート!!」と題し,チーム構成員である麻酔科医や外科医が捉えている手術看護のエキスパートナース像,エキスパートナースたちが大切にしていること,そして,手術室看護師のキャリアの選択肢の1つでもある手術看護認定看護師になるために必要なことをわかりやすくまとめました。手術室で働いている看護師のみなさんが,「私自身のキャリア」を考える際に参考にしていただければ幸いです。

古島幸江
(東京女子医科大学大学院 看護学研究科 看護職生涯発達学,手術看護認定看護師)

〈目次〉
1.手術室看護師としてのキャリアを考えてみませんか?
2. 手術看護のエキスパートってなんだろう?
3. 外科医が考える手術看護のエキスパートとは
4. ついつい頑張りすぎてしまうオペナースへ 良好なコミュニーケーションのために考えたい手術室のワークライフバランスとバーンアウト(燃え尽き症候群)
5. 手術看護のエキスパートが大切にしている10のこと
 1)手術を受ける患者の心理的支援について
 2)手術を受ける患者の二次障害予防について
 3)器械出し看護について
 4)患者にとっての「よいこと」を考える倫理的思考とその行動
 5)気管挿管後に酸素飽和度が低下した事例をもとに看護実践を振り返る
6. 座談会「手術看護認定看護師というキャリアを考える」
2,200円
【特集】外回り看護~安全な手術のための外回り看護師の役割~
企画編集/麦島貴子

〈特集にあたって〉
 「外回り看護師の役割」というと,皆さんは一番はじめにどのようなことを思い浮かべますか?術前訪問でしょうか?麻酔の介助でしょうか?ポジショニングでしょうか?それとも,必要な手術器械の準備でしょうか?どれも大切な外回り看護師の役割ですよね。
 外回り看護師は,麻酔がかかり言葉を発することのできない患者さんの全身の観察を行い,さらに患者さんが発信するメッセージをいち早く受け止め,それを手術チームで共有し,ケアを行っていくという大きな役割があります。また,同時に麻酔や手術の介助を行う役割を担っており,手術チーム内の調整を行い,他職種との連携を図るためのコーディネーター的立場にもあります。
 これらの多くの役割を遂行するためには,術式や麻酔などについての多くの知識と,その知識をどのように周術期看護に活かしていくかが重要なポイントとなります。そして患者さんが,「安全・安楽・安心」に手術を受けられるよう,必要な情報を整理,アセスメントし,外回り看護の実践につなげる力が求められます。私たち手術室看護師にとって手術や麻酔は日常のことですが,患者さんにとっては,「一生に一度あるかないかの一大イベント」です。そのような患者さんの代弁者となり,手術創以外の傷を作らないよう,患者さんが安全に手術室入室から退室までを過ごせるように,手術チームをまとめ,看護実践をすることが外回り看護師の大きな役割なのだと思います。
 本特集は,手術室経験の浅い看護師の方にも理解しやすく,納得して実践していただけるよう,各項目で実践とその根拠,注意点などを外回り看護師の役割として解説していただきました。また,手術室経験の長い看護師の方には,実践の根拠を振り返り,「上級編 ワンポイントアドバイス」を活用し,スキルアップにつなげていただけるような構成としました。第1~9章は,専門知識や経験知のある手術室看護師,ならびに認定看護師に解説していただき,より実践的な内容としました。さらに最終章では,手術室勤務経験のある医療安全管理者の視点から,外回り看護の危険予知について,普段の業務のなかで役立てていただけるよう,事例形式でご執筆いただきました。
 本特集を外回り看護に携わる幅広い経験年数の看護師の方々の日々の実践で役立てていただけたら幸いです。

麦島貴子
(日本大学病院 手術室 主任,手術看護認定看護師)

〈目次〉
1.術前訪問
2.患者入室前の準備~患者入室
3.手術安全チェックリストを用いた安全確認
4.麻酔導入
5.手術体位
6.体温管理
7.体内異物遺残防止(ガーゼ・器械・針カウント)
8.手術部位感染(SSI)予防
9.麻酔覚醒~申し送り
10.安全な手術のための外回り看護師の役割-医療安全管理者の視点から-
2,178円
特集 術前・術後看護の視点―フィジカルアセスメントを中心に―

I. 手術室でのアセスメントに必要なきそちしき
 1.手術侵襲による生体変化
 2.麻酔の役割と生体への影響
 3.輸液管理の基本

II. 術前評価のポイント
 1.術前検査と観察ポイント
 2.術前指導のポイント

III. 術中モニタリング
 1.呼吸モニタリング
 2.循環モニタリング
 3.体温のモニタリング
 4.鎮痛・鎮静のモニタリング

IV. 術後観察のモニタリング
 1.開胸術後患者の観察ポイント
 2.開腹術後患者の観察ポイント
 3.開心術後患者の観察ポイント
 4.開頭術後患者の観察ポイント

商品情報・内容

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