目次
■特集:建設分野におけるAIの適用
○土木研究所のAI技術の実装への取り組み/(国研)土木研究所 有田 幸司
本稿では、AIを取り巻く現状と課題、公共土木分野でのAI実装に対する期待とともに、当研究所における取り組みの概要を紹介する。
○AI、ビッグデータの活用により建機故障の予兆をつかむ取り組み/日立建機㈱/江尻孝一郎・猪瀬 聡志
近年、建設機械のユーザーにとっての大きな課題の一つとして、ライフサイクルコストの低減がクローズアップされるようになってきている。当社は、従来よりICT・IoTを活用したサービスソリューションであるConSiteにより、世界各地で統一された高いサービス品質をユーザーに提供することを目指し、努力を重ねてきた。今後はこのソリューションの精度をさらに高めていくため、AIやビッグデータを活用した技術の導入を進めている。導入を進めるにあたって、実のところ2016年に油圧ショベルの主要コンポーネントの故障リスク計算を、稼働情報をもとにAIで計算し失敗した経緯がある。しかしながら、2017年には技術者の診断プロセスの一部をAIに置き換える手法に変更し、実機で検証した。そしてターゲティング、問診、簡易診断を組み合わせ、2018年には実用化に向けて計算アルゴリズムやAIによる予測計算の管理方法を改良することにより、サービス化に成功することができた。
○ディープラーニング技術を用いた高速な画像認識ソリューション「物体検出・測距ソフトウェア」/㈱日立ソリューションズ・テクノロジー/猪貝 光祥
本稿では、AIにおけるディープラーニング活用のメリット・デメリットも踏まえて当社が取り組んでいるリアルタイム画像認識ソリューション、社会実装を見据えたAIの品質保証について紹介する。
○AIとドローンによるトンネル発破の最適化/戸田建設㈱/中林 雅昭・田中 徹・杉山 崇・大橋 英紀・本木 章平
山岳トンネルの発破掘削工法において、自律飛行型のドローンにより自動取得した発破後の飛石形状から、発破の良否をAIにより判定する発破良否判定システム「ブラスト・アイ」を開発した。本システムは、「Blast Eye」および、「Blast AI」により構成されている。「BlastEye」は、自律飛行型ドローンを用いて、発破後の飛石形状の3次元形状データをデジタルカメラで自動取得する技術である。また、「Blast AI」は、取得した3次元形状データから発破パターンの良否をAIで自動判定する技術である。本システムにより、従来、熟練したトンネル技能者が自らの目視と経験により判断していた発破の良否をAIで判定できるため、トンネル工事の完全自動化に向けての一技術とすることができる。
■技術資料
○無人化施工におけるHMDを用いた画像表示システムの効果/(国研)土木研究所 山内 元貴・橋本 毅・新田 恭士
災害後などの危険な場所では、安全のため遠隔操作型建機を使用する場合があるが、遠隔操作設備の展開に時間を要する。本稿では、設備展開が容易な頭部装着型ディスプレイの活用を提案し、その効果について紹介する。
○地球観測衛星データが火山活動監視に求められる可能性/(一財)リモート・センシング技術センター/古田 竜一
人工衛星の一種である地球観測衛星により、噴煙、火口形状、地殻変動など火山活動監視に必要な情報を取得できる可能性がある。地球観測衛星は宇宙空間にあるため、火山活動の影響を受けずに火口や火口周辺を広域的に、周期的に観測できる特長がある。地球観測衛星データを火山活動監視に利用した事例も増加しており、地上観測を補う手法として重要度が高まっていると考えられる。一方で、定常的な火山活動監視に求められるリアルタイム性には課題があり、今後、課題解決に向けた取り組みが必要と考えられる。本稿では、地球観測衛星について紹介するとともに、火山活動監視における地球観測衛星データの活用事例や課題について述べる。
○Society/5.0における建設の役割/東北大学/久田 真
本稿では、我が国の建設分野が未来を切り拓くための重要なキーワードであるSociety 5.0や国際的な達成目標であるSDGsについて、建設が果たすべき役割などを紹介する。
○複腕型建設ロボットの遠隔操作性向上を目指したユーザインターフェース/東京工業大学/吉灘 裕/大阪大学/近藤 大祐
内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の一つであるタフ・ロボティクス・チャレンジでは、複腕型の災害対応重作業ロボット「建設ロボット」の開発を進めてきた。本稿では、この建設ロボットの遠隔操作性の向上を目指して開発した新しい操縦システムや映像提示システムなどのユーザーインタフェースの概要について紹介する。
○トンネル検査用可変ガイドフレームの形状制御と障害物回避/湘南工科大学/井上 文宏/東急建設㈱/中村 聡
我々は、レーザ測域センサーを用いることでガイドフレームの障害物となるトンネル天井域の探査を実施し、3次元的な計測システムを可能にした。本稿では、障害物を回避させる全体計画、形状創生のための数学的手法、解析結果とその有用性について紹介する。
○大震災を教訓とした橋脚構造の耐震安全性に関する研究動向/京都大学/高橋 良和
我が国の耐震研究は、震災を教訓に進展してきたが、特に大震災と呼ばれる被害を受け、耐震哲学の更新が余儀なくされ、これに対応する形で異なる耐震技術が開発されてきた。本稿では、橋脚構造を対象に、阪神・淡路大震災以降の耐震安全性に関する研究動向を紹介する。
○インフラ構造物の建設から維持補修にいたるマネジメント/京都大学/大津 宏康
本稿では、アセットマネジメントが本来カバーするインフラ構造物の建設から維持補修にいたるマネジメントの基本概念、および維持管理段階でのマネジメントにおける検討事項および留意点について紹介する。さらに、維持管理段階でのマネジメントにおいては、モニタリング技術が重要事項となるため、その開発および適用が期待されることを紹介する。
○振動ローラの自動運転システムの開発と現場実証/㈱安藤・間/千野 雅紀・武石 学
ダム工事や造成工事における締固め作業で用いられる振動ローラの自動運転システムを開発した。本稿では、システムの概要と現場での実証運転について紹介する。
○建設・建築・エンジニアリング業界における地上型3DレーザースキャナーとBIMソフトウェアの活用/ファロージャパン㈱/村中嘉代子
建設業界では、建設費の約30%が再作業、10%が材料の廃棄によるものだという。ムダの削減や生産効率の向上、今後経験豊富な労働者の退職を迎えるにあたり、労働力不足も課題である。本稿では、建設業界が抱えるそうしたさまざまな課題に対して、3DレーザースキャナーやBIM関連ソフトウェアなどのソリューションを使用することでどのように解決できるのかを、企業の導入事例を交えて紹介する。
■業界情報
○2019年8月度 建設機械出荷金額統計/(一社)日本建設機械工業会
○土木研究所のAI技術の実装への取り組み/(国研)土木研究所 有田 幸司
本稿では、AIを取り巻く現状と課題、公共土木分野でのAI実装に対する期待とともに、当研究所における取り組みの概要を紹介する。
○AI、ビッグデータの活用により建機故障の予兆をつかむ取り組み/日立建機㈱/江尻孝一郎・猪瀬 聡志
近年、建設機械のユーザーにとっての大きな課題の一つとして、ライフサイクルコストの低減がクローズアップされるようになってきている。当社は、従来よりICT・IoTを活用したサービスソリューションであるConSiteにより、世界各地で統一された高いサービス品質をユーザーに提供することを目指し、努力を重ねてきた。今後はこのソリューションの精度をさらに高めていくため、AIやビッグデータを活用した技術の導入を進めている。導入を進めるにあたって、実のところ2016年に油圧ショベルの主要コンポーネントの故障リスク計算を、稼働情報をもとにAIで計算し失敗した経緯がある。しかしながら、2017年には技術者の診断プロセスの一部をAIに置き換える手法に変更し、実機で検証した。そしてターゲティング、問診、簡易診断を組み合わせ、2018年には実用化に向けて計算アルゴリズムやAIによる予測計算の管理方法を改良することにより、サービス化に成功することができた。
○ディープラーニング技術を用いた高速な画像認識ソリューション「物体検出・測距ソフトウェア」/㈱日立ソリューションズ・テクノロジー/猪貝 光祥
本稿では、AIにおけるディープラーニング活用のメリット・デメリットも踏まえて当社が取り組んでいるリアルタイム画像認識ソリューション、社会実装を見据えたAIの品質保証について紹介する。
○AIとドローンによるトンネル発破の最適化/戸田建設㈱/中林 雅昭・田中 徹・杉山 崇・大橋 英紀・本木 章平
山岳トンネルの発破掘削工法において、自律飛行型のドローンにより自動取得した発破後の飛石形状から、発破の良否をAIにより判定する発破良否判定システム「ブラスト・アイ」を開発した。本システムは、「Blast Eye」および、「Blast AI」により構成されている。「BlastEye」は、自律飛行型ドローンを用いて、発破後の飛石形状の3次元形状データをデジタルカメラで自動取得する技術である。また、「Blast AI」は、取得した3次元形状データから発破パターンの良否をAIで自動判定する技術である。本システムにより、従来、熟練したトンネル技能者が自らの目視と経験により判断していた発破の良否をAIで判定できるため、トンネル工事の完全自動化に向けての一技術とすることができる。
■技術資料
○無人化施工におけるHMDを用いた画像表示システムの効果/(国研)土木研究所 山内 元貴・橋本 毅・新田 恭士
災害後などの危険な場所では、安全のため遠隔操作型建機を使用する場合があるが、遠隔操作設備の展開に時間を要する。本稿では、設備展開が容易な頭部装着型ディスプレイの活用を提案し、その効果について紹介する。
○地球観測衛星データが火山活動監視に求められる可能性/(一財)リモート・センシング技術センター/古田 竜一
人工衛星の一種である地球観測衛星により、噴煙、火口形状、地殻変動など火山活動監視に必要な情報を取得できる可能性がある。地球観測衛星は宇宙空間にあるため、火山活動の影響を受けずに火口や火口周辺を広域的に、周期的に観測できる特長がある。地球観測衛星データを火山活動監視に利用した事例も増加しており、地上観測を補う手法として重要度が高まっていると考えられる。一方で、定常的な火山活動監視に求められるリアルタイム性には課題があり、今後、課題解決に向けた取り組みが必要と考えられる。本稿では、地球観測衛星について紹介するとともに、火山活動監視における地球観測衛星データの活用事例や課題について述べる。
○Society/5.0における建設の役割/東北大学/久田 真
本稿では、我が国の建設分野が未来を切り拓くための重要なキーワードであるSociety 5.0や国際的な達成目標であるSDGsについて、建設が果たすべき役割などを紹介する。
○複腕型建設ロボットの遠隔操作性向上を目指したユーザインターフェース/東京工業大学/吉灘 裕/大阪大学/近藤 大祐
内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の一つであるタフ・ロボティクス・チャレンジでは、複腕型の災害対応重作業ロボット「建設ロボット」の開発を進めてきた。本稿では、この建設ロボットの遠隔操作性の向上を目指して開発した新しい操縦システムや映像提示システムなどのユーザーインタフェースの概要について紹介する。
○トンネル検査用可変ガイドフレームの形状制御と障害物回避/湘南工科大学/井上 文宏/東急建設㈱/中村 聡
我々は、レーザ測域センサーを用いることでガイドフレームの障害物となるトンネル天井域の探査を実施し、3次元的な計測システムを可能にした。本稿では、障害物を回避させる全体計画、形状創生のための数学的手法、解析結果とその有用性について紹介する。
○大震災を教訓とした橋脚構造の耐震安全性に関する研究動向/京都大学/高橋 良和
我が国の耐震研究は、震災を教訓に進展してきたが、特に大震災と呼ばれる被害を受け、耐震哲学の更新が余儀なくされ、これに対応する形で異なる耐震技術が開発されてきた。本稿では、橋脚構造を対象に、阪神・淡路大震災以降の耐震安全性に関する研究動向を紹介する。
○インフラ構造物の建設から維持補修にいたるマネジメント/京都大学/大津 宏康
本稿では、アセットマネジメントが本来カバーするインフラ構造物の建設から維持補修にいたるマネジメントの基本概念、および維持管理段階でのマネジメントにおける検討事項および留意点について紹介する。さらに、維持管理段階でのマネジメントにおいては、モニタリング技術が重要事項となるため、その開発および適用が期待されることを紹介する。
○振動ローラの自動運転システムの開発と現場実証/㈱安藤・間/千野 雅紀・武石 学
ダム工事や造成工事における締固め作業で用いられる振動ローラの自動運転システムを開発した。本稿では、システムの概要と現場での実証運転について紹介する。
○建設・建築・エンジニアリング業界における地上型3DレーザースキャナーとBIMソフトウェアの活用/ファロージャパン㈱/村中嘉代子
建設業界では、建設費の約30%が再作業、10%が材料の廃棄によるものだという。ムダの削減や生産効率の向上、今後経験豊富な労働者の退職を迎えるにあたり、労働力不足も課題である。本稿では、建設業界が抱えるそうしたさまざまな課題に対して、3DレーザースキャナーやBIM関連ソフトウェアなどのソリューションを使用することでどのように解決できるのかを、企業の導入事例を交えて紹介する。
■業界情報
○2019年8月度 建設機械出荷金額統計/(一社)日本建設機械工業会
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