I LOVE MAGAZINES!キャンペーン |500誌以上の雑誌が最大50%OFF!

光アライアンス 発売日・バックナンバー

全233件中 31 〜 45 件を表示
2,200円
■特集:工業分野におけるOCTの現状と各社の取り組み①
○光コヒーレンストモグラフィーの工業応用/山口東京理科大学/中道 友・吉田 和司
生体組織のマイクロ断層画像診断手法として光コヒーレンストモグラフィー(OCT)がある。本稿では、OCTをフィルムロールの三次元可視化検査に適用し、フィルム内の欠陥検出の可否からその有用性について紹介する。

○OCT技術の工業製品検査への応用/(地独)北海道立総合研究機構/岡崎 伸哉・飯島 俊匡 本間 稔規・大村 功
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)は非接触・非侵襲で対象物の表面・内部構造を計測可能な技術として、主に医療分野において研究開発が進められている。本稿では、OCTの特徴の一つである「高空間分解能(数十μm)」に着目し、工業製品の微細な欠陥検査への適用を試みたので紹介する。

○高深度コンパクトOCTの開発動向および工業分野の紹介/オーテックス㈱/加納 敏也
LUMEDICA社では、人口規模の集団疾患スクリーニングに応用するために、低コストのOCTの開発を行っている。参入障壁を下げることにより、眼科以外の分野での応用を可能にした。本稿では、臨床、加工解析等の産業分野への応用について紹介する。

○OCTによる工業用レーザー溶接モニタシステム/㈱インテック/大迫 貞伸
レーザの高出力化より、レーザ溶接のアプリケーションが広がり、それに伴いモニタリング機能の役割の比重が大きく飛躍してきた。その中で、最新のレーザ溶接モニタリングシステムであるOCTシステムを紹介する。OCTシステムによりオンラインで、キーホール測定を行い、キーホール溶接での、溶け込み深さの計測、管理が可能になった。併せて、本稿では、OCTシステムのレーザ溶接システムへの適応例を紹介する。

○SS-OCTシステムの工業分野への応用/santec㈱/大矢 正人・両澤 淳・諫本 圭史
SS-OCTを応用した三次元計測器OPS-1000について紹介する。自社開発した高速波長掃引光源を用いた干渉計測により、高い測定感度、広い測定レンジ、高速測定などを同時に実現した。従来の計測器では測定が難しかった構造や材料の測定も可能になり、工業製品の高品質化への貢献が期待される。

○非接触透明体厚み・うねり計測装置/パルステック工業㈱/玉谷 充
ガラス、樹脂などの透明体の計測・検査を革新する産業向け高速、ロングレンジ、高精度OCTスキャナHM-1000を最新の応用事例を交えて紹介する。

○高コヒーレンス波長掃引光源を用いた光干渉測定/アンリツ㈱/腰原 勝
当社では、1,550 nm帯を中心波長に持つ高コヒーレントな波長掃引光源を開発し販売を行っている。本稿では、波長掃引光源の製品仕様を紹介すると共に、産業分野向けOCTへの応用例について、実際の測定結果と共に紹介する。

○産業分野におけるアキネティック波長掃引レーザーのOCT応用の現状とInsight Photonic Solutions社の活動/㈱日本レーザー/御前 彰文
今日の産業用アプリケーションにおけるアキネティックレーザー光源の堅牢性、コスト、拡張性がさらに向上するとともに、将来的には医療、産業、その他の市場におけるアキネティックレーザーの新たな可能性への扉が開かれる見通しである。本稿では、その可能性と展望について紹介する。

■解説
○誘電体ナノメンブレンを用いた真空紫外コヒーレント光発生と円偏光制御/東京大学/小西 邦昭・五神 真
近年我々が進めている、厚さ数100ナノメートルの自立誘電体薄膜(ナノメンブレン)を用いた、フェムト秒レーザーの真空紫外領域への波長変換実験と、さらに人工的に4回回転対称構造を作製することによる真空紫外コヒーレント円偏光発生の実験について紹介する。

○空間複素振幅変調信号光とホログラフィックメモリの大容量化/山梨大学/本間 聡
次世代大容量光メモリとして期待されるホログラフィックメモリと、空間複素振幅変調信号による情報記録密度の改善法について紹介する。

■製品技術紹介
○近赤外線領域での高感度な分析・測定を実現する光学部材向け分光特性検査装置/㈱日立ハイテクサイエンス/堀込 純
○性能・機能・品質を向上させた高速波長可変光源/santec㈱/牧野 辰哉

2,200円
■特集:光学薄膜技術の現状と各社の取り組み2
○光学薄膜の各種評価と実例/東海大学/室谷 裕志
光学薄膜では分光特性だけでなく、それ以外の特性(外観品質、機械的特性、応力など)についても年々重要になると共にその規格も厳しくなってきている。本稿では、膜の外観品質の評価方法や評価例について紹介する。

○狭帯域バンドパスフィルタの成膜とその測定方法/㈱オプトクエスト/安田 誠司・渡邉 正行
バンドパスフィルタは、半値幅が狭くなると波長面内分布の影響で透過損失が増加する傾向にあることは知られている。本稿では、今回、波長面内分布が0.04 nm/mmに収まるバンドパスフィルタの成膜に成功したので、その測定方法と合わせて紹介する。

○薄膜データ活用のツール/サイバネットシステム㈱/雪田 俊平・大橋 祐介/大塚電子㈱/岡本 宗大
本稿では、顕微分光膜厚計OPTMによる薄膜の測定時間や精度、実際の測定事例を紹介し、その測定結果が光学シミュレーションツール(結像解析や照明解析)でどのように利用できるのかについても紹介する。

○さまざまな機能を付加した光学薄膜/伊藤光学工業㈱/三輪 俊夫・神谷 雅男
光学薄膜は幅広い分野で用いられており、製品用途によっては光学機能だけにとどまらず、他の機能も複合的に要求される。本稿では、高透過機能に加え、防汚機能、防傷機能、防塵機能を付加した光学薄膜について紹介する。

○樹脂基板への成膜プロセスと成膜装置の現状/㈱昭和真空/加藤 昌弘
昨今、イメージセンサーの普及に伴い小型カメラモジュールの用途は拡大している。その多くは樹脂レンズが採用されている。そのレンズの両面には、反射防止膜(AR:AntiReflection Coating)が成膜されるのが一般的である。AR膜は、高屈折材料と低屈折材料を交互に6~ 10層程度積層し、これを低温で成膜する必要がある。本稿では、樹脂レンズへの成膜プロセスとその成膜装置の現状について紹介する。

○粒子投射エロージョン試験(MSE試験)による光学薄膜評価への適合/㈱パルメソ/松原 亨
光学薄膜の強さ評価において、単層膜、多層膜、界面そして基材などをそれぞれ個別に、または連続した分布として測る技術のニーズがある。新たに開発したMSE試験はそのニーズを満たすデータを取得できる。本稿では、本技術の試験原理の解説と、強さ分析評価事例を紹介する。

○光学薄膜の分光特性検査装置/㈱日立ハイテクサイエンス/堀込 純
光学部材に様々な機能を施す光学薄膜は、今後の光エレクトロニクス産業の発展に欠かせない技術の一つである。本稿では、光学薄膜の重要な指標である分光特性の測定に対応した分光光度計の基礎と原理・応用事例を紹介する。

■解説
○ニューラルネットワークを用いた固有値変調信号の復調/大阪大学/三科 健・久野 大介・丸田 章博
我々の研究グループでは、ニューラルネットワーク(ANN)を用いた固有値変調信号の復調方法の提案・実証を行っている。本稿では、固有値変調方式、ANNを用いた復調技術とその汎化性能について紹介する。

○空間直交振幅変調を用いたホログラフィックメモリにおける非干渉型信号光検出法/福岡大学/文仙 正俊
ホログラフィックメモリの大容量化技術の一つとして、信号光強度に加え位相も二次元変調する空間直交振幅変調が期待されている。本稿では、空間直交振幅変調信号光を強度輸送方程式法によって検出する手法を紹介する。

○ハイブリッド・オートコリメータ技術と応用/DUMA OPTRONICS LTD./OREN AHARON/PLX Inc./Itai/Vishnia
オートコリメータの光学機器としてのコンセプトは、すでに1世紀前に正確かつ非接触の角度測定技術として確立され、以来、光学素子の角度測定や位置合わせに使用されてきた長い歴史がある。一方、今日のフォトニクス開発では、より新しい、高機能な光学系とレーザーの位置合わせおよび測定技術が求められる。本稿で紹介する新しいハイブリッド・オートコリメータ技術は、従来のオートコリメータ技術に種々の新しい技術を搭載し、産業用途を含む最新のアライメントセンシングやメカニカルな位置合わせなどへの応用を実現したものである。

○光の回折を利用した表面ひずみ計測/東京工業大学/田口 諒・宍戸 厚
近年フレキシブルエレクトロニクスが急速に発展し、高分子フィルムの湾曲に伴う表面ひずみの定量解析の重要性が増している。本稿では、筆者らが開発している表面ひずみ測定手法とフレキシブル電子デバイス開発への取り組みについて紹介する。

○操作の自由度が高いレーザ加熱加工装置/浜松ホトニクス㈱/松本 聡
近年、レーザー加熱技術が注目を集めている。今まで困難であった加工状態のモニタリングを実現するレーザー加熱システムにより、ユーザーの操作自由度を大幅に向上し、この技術の普及を促進したいと考えている。

■製品技術紹介
○軽量で広範囲に対応できるレーザー洗浄装置/㈱アストロン/大竹 祐吉
○高精度ファイバーレーザー加工機/㈱光響/山形 遼・住村 和彦
2,200円
■特集:医療で期待される光の効果
○紫外線除菌と空気循環式紫外線清浄機による感染症対策/岩崎電気㈱/森 一郎
紫外線除菌のメカニズムと空気循環式紫外線清浄機の機能説明、および感染症対策として装置の除菌性能について紹介する。

○環境モニタリングや医療など幅広い応用が期待される赤外光源・ファイバセンサ/自然科学研究機構核融合科学研究所/上原 日和/秋田県立大学/合谷 賢治
赤外吸収分光を利用した光ファイバーセンサーは、将来、環境モニタリングや医療など幅広い分野での応用展開が期待される。本稿では、センシングに適した小型・低コストで広帯域な中赤外ファイバー光源について解説したのち、現在開発を進めている赤外光ファイバーセンサーについて紹介する。

○コロナ社会に期待される深紫外LED/(国研)理化学研究所/平山 秀樹

ウィズコロナ・ポストコロナ社会において高い期待が寄せられている、紫外線によるウィルス不活化・殺菌効果について紹介し、それを実現するための深紫外LEDの開発について、現状と今後の展望を述べた。

■製品特集:光学系設計ソフト機能ガイド
Zemax Japan㈱/CBS Japan/アドバンスソフト㈱/㈱ティー・イー・エム/サイバネットシステム㈱/㈱ノーツアンドクロス/㈱サイエンスラボラトリーズ/㈱ベストメディア

■解説
○機械学習適用による光ネットワークのリアルタイム自動診断技術/東京電機大学/平野 章
光ネットワーク装置のインテリジェント化によるネットワーク運用の自動化、 光ネットワーク装置への機械学習機能の導入、光ネットワークのリアルタイム自動診断用CATプラットフォーム、サービス障害回避への適用例などについて解説することで、機械学習適用による光ネットワークのリアルタイム自動診断技術について紹介する。

○メタマテリアル吸収体と赤外分光/(国研)理化学研究所・徳島大学/田中 拓男
光メタマテリアルを用いた物質のインピーダンスを制御すると、波長より薄い構造で光を完全に吸収するメタマテリアル吸収体を作ることできる。本稿では、メタマテリアル吸収体とそれを用いた高感度赤外分光技術について、著者の研究成果を中心に最近の進展を紹介する。

○レーザビームシェイピング技術とレーザ加工/広島工業大学/桑野 亮一・日野 実/千葉工業大学/徳永 剛/東京大学/森田 翔
レーザの強度分布を用途に応じて任意な強度分布に変換するレーザビームシェイピングの方法と、そのレーザ加工への応用を取り上げ、目的の強度パターンが、回転対称と非回転対称な場合の強度分布変換例を紹介する。

○ホログラフィックデータストレージの原理と記録再生シミュレーション/近畿大学/吉田 周平
ホログラフィーを応用した光ストレージであるホログラフィックデータストレージ(HDS)は、ホログラムの多重記録により光ディスクを大きく超える記録容量が実現できるとともに、2次元のデータページを単位として記録・再生するため、高い転送レートも実現可能である。本稿では、HDSの原理を概説するとともに、スカラー回折理論に基づいた記録再生シミュレーションの手法を紹介する。

○ニューラルネットワークの計算原理と光学非線形歪み補償への応用/明治大学/中村守里也
ニューラルネットワークの計算原理とそれを用いた非線形イコライザの実現、さらに光ファイバ伝送で生ずる光信号の光学非線形歪み補償への応用まで、基本的事項に重点を置いて紹介する。

○共役高分子ナノファイバのハイブリッド化とその非線形光学応答/東北大学/小野寺恒信・及川 英俊/(国研)物質・材料研究機構 Rodrigo Sato・武田 良彦
次世代の光デバイス・光コンピューティングの実現には極めて高性能な非線形光学材料が求められている。分子構造の制御だけでは高止まりしていた三次非線形光学感受率を、異種材料とのハイブリッド化によって増大可能であることが示された。
2,200円
■特集:光学薄膜技術の現状と各社の取り組み1
○光学薄膜の基本/㈱ニコン/秋山貴之
光学薄膜が施された媒質界面での振幅反射・透過係数(フレネル係数)の導出、振幅反射・透過係数とエネルギー反射率・透過率の関係、光学多層薄膜のモデル、光学多層薄膜の特性計算手法など、光学薄膜の基本事項を紹介する。

○光学薄膜設計ソフトウェア活用の基礎/㈲ケイワン/鬼崎康成
市販の光学薄膜ソフトウェアには、目標とする分光特性を満足させるための膜設計(最適化設計)に加え、技術者の生産性を向上させるための多くの役に立つ機能が含まれているものがある。本稿では、それらの機能の一部を紹介する。

○最近の光学薄膜材料と評価技術/㈱ソルテック/青木智則
最近の光学薄膜はいわゆる機能膜としても応用が拡大している。しかし評価に関しては未知の部分もある。その中で硬さについてMSE法により評価を行った。

○偏光による薄膜の光学測定/東京工芸大学/川畑州一
光学計測において、分光計測や干渉計測は良く知られているが、偏光を用いた計測は馴染みが薄く“特殊な分野”として限定的に扱われてきた。また、光学の分野においても、“偏光”そのものが“光の特異な振る舞い”として扱われてきたこともその一因かと思われる。しかし近年、薄膜や表面の計測において、偏光を用いた計測が有効な手法として注目を集めつつある。本稿では、偏光の初歩から解説し、偏光を用いた薄膜の計測手法として、偏光解析法と偏光計測干渉計について紹介する。

○分光エリプソメトリーによる光学薄膜の評価/㈲テクノ・シナジー/田所利康
分光エリプソメトリーは、偏光由来の高感度性と分光の豊富な情報を併せ持ち、多層膜、吸収膜、光学異方性膜など複雑な試料系の膜厚・光物性測定に応用される。分光エリプソメトリーの基礎から応用を紹介する。

■特集:光を使用した医療の可能性を探る3
○近赤外光を用いたワクチン増強効果/防衛医科大学校/君塚善文
従来のワクチン製剤には不足する効果を補うため、混合される生化学化合物による副作用が起こることがある。そこで、光のもつワクチン増強効果が注目されており、歴史や分類、現在までに解明された機序などを紹介する。

○乳がん治療における光音響イメージングの応用と将来展望/京都大学/松本純明・戸井雅和
我々はこれまで光音響現象を応用した光音響イメージング装置の開発を行ってきた。ターゲットは人体の血管であり、定量的、定性的な解析が可能であることを示してきた。本稿では、光音響イメージング装置が血管バイオロジーの解析に応用できることを示してきた過程と、乳がんに応用していく将来展望について紹介する。

○ヒト感染性ウイルスの迅速検出技術の開発/関西学院大学/佐藤英俊
環境中のヒト感染性細胞を迅速に検出する技術を目指し、培養細胞のラマン分光分析を応用した方法を開発している。本稿では、声なき培養ヒト細胞のわずかな変化を検出する技術について紹介する。

○歯周治療における抗菌的光線力学療法の現状/東京医科歯科大学/竹内康雄・北中祐太郎・岩田隆紀・青木章/日本大学/平塚浩一
歯周治療における従来の機械的手法による除染に加え、光と色素を組み合わせた抗菌的光線力学療法(a-PDT)が補助療法として注目されている。本稿では、歯周治療におけるa-PDT研究の現状と課題について紹介する。

○消化管癌治療における蛍光イメージングの応用と将来展望/国際医療福祉大学病院/吉田昌・大平寛典・鈴木裕
消化管の蛍光ガイド手術に使用されつつある蛍光として、Indocyanine green、近赤外線蛍光クリップ、protoporphyrin IX、Fluoresceinを紹介し、将来展望を紹介する。

○唾液腺管内視鏡手術におけるHo(ホルミウム)-YAGレーザーの応用/日本医科大学/松延毅
レーザーを用いた唾石の破砕術併用は、内視鏡単独では摘出困難な唾石への適応拡大に寄与する手技である。唾液腺管内視鏡の登場により外切開から内視鏡手術の低侵襲治療の時代へとシフトしてゆくことが予想される。
2,200円
■特集:光導波路技術の最前線~光導波路を使いこなす~
○平面光波回路を用いた光周波数基準リピータ/日本電信電話㈱/郷 隆司・赤塚 友哉・小栗 克弥・橋本 俊和/東京大学/香取 秀
光情報通信分野で実用化されてきた平面光波回路(PLC)は、精密な光位相検出を必要とする最先端科学にも応用できる。本稿では、次世代の時間・周波数標準の候補である光格子時計の遠隔周波数リンク用に開発したPLC光周波数基準リピータについて紹介する。

○オンボード・オンチップインターコネクトのためのポリマー光導波路/慶應義塾大学/石榑 崇明
三次元コア配線を容易に形成できるポリマー光導波路の作製法「モスキート法」により作製した、オンボード・オンチップインターコネクトのための三次元光導波路(マルチコアファイバのためのfan-in/out導波路、シリコンフォトニクスチップのためのテーパコア導波路型スポットサイズ変換器)について紹介する。

○ポリマー光導波路を用いた光電気ハイブリッドパッケージ技術/(国研)産業技術総合研究所/天野 建
機器の高性能化のためにパッケージ上に光素子を配置する(Co-package optics)が世界中で検討されている。我々はポリマー材料を用いた光電気ハイブリッドパッケージ技術を研究開発しており、本稿でその成果を紹介する。

○光コム・光周波数標準におけるPPLN導波路の応用/横浜国立大学/洪 鋒雷/徳島大学/吉井 一倫
PPLN導波路技術は光コムや高度な光時計の研究開発をサポートしている。本稿では、光コム・光周波数標準研究分野におけるPPLN導波路の応用について解説し、連続発振するレーザーの波長変換および光コムの広帯域化について紹介する。

■特集:光を使用した医療の可能性を探る②
○アミノレブリン酸を用いたがんの光線力学診療/高知大学/中山 沢・山本新九郎・福原 秀雄・井上 啓史/東京工業大学/小倉俊一郎
幅広いがん種において、アミノレブリン酸投与後にプロトポルフィリンIXの蓄積が認められる。ポルフィリンに蛍光能と活性酸素発生能があることを利用して、診断や治療に応用されている。本稿では、そのメカニズムと泌尿器領域における展開について紹介する。

○上部尿路腫瘍に対する光線力学診断とレーザーを用いた尿路内視鏡治療/関西医科大学附属病院/中尾 一慶・吉田 崇・松田 公志
尿管や腎盂から発生する上部尿路腫瘍の標準治療は、悪性度に関わらず根治的腎尿管全摘除術である。一方、近年の医療機器の進歩により、腎温存を目的とした尿路内視鏡手術が、特に低悪性度の限局腫瘍を中心に低侵襲治療として注目されつつある。しかし、手術機器や手技の標準化が不十分であることや、高い再発率などの様々な問題点がある。本稿では、上部尿路腫瘍に対する新たな光力学診断やレーザーの有用性について、我々が取り組んでいる内容を紹介する。

○光感受性色素とイムノトキシンを用いた新規がん治療法(iTAP法)の開発/日本医科大学/浜窪 隆雄
光照射により、これまでのがん抗体医薬の効きめを飛躍的に高める手法を開発した。本技術は、超高齢化社会おいて、より侵襲性が低く、副作用を抑え、機能を温存して社会生活の質を保つ治療法を提供する。

○画像強調内視鏡システムNBI(Narrow Band Imaging)を用いた耳鼻咽喉科領域の表在癌に対する内視鏡診断と治療/高知大学/山田 高義・羽柴 基・兵頭 政光・内田 一茂
NBIは、拡大内視鏡と併用することで食道表在癌の診断能を向上させた。この診断学は、困難であった耳鼻咽喉科領域の表在癌の早期発見、診断にも応用され、消化器内視鏡医と耳鼻咽喉科医の連携のもと、低侵襲な内視鏡治療が可能となり機能温存に寄与している。

○悪性神経膠腫に対する光線力学的診断と光線力学的療法/(国研)国立がん研究センター中央病院/大野 誠・成田 善孝
悪性神経膠腫の手術において、安全かつ最大の摘出を行うために、光線力学的診断および摘出腔周囲に浸潤した腫瘍細胞に対して光線力学的療法が行われており、本稿では、これらの原理と実際の臨床応用について紹介する。

○ペインクリニック領域における光線療法/京都府立医科大学附属病院/上野 博司
低出力レーザー照射などの光線療法には、優れた鎮痛効果を有する。光線療法は、痛みを伴わない非侵襲的な治療法であり、副作用もほとんどないため、ペインクリニックの臨床では他の治療と併用して、様々な痛みの治療に用いられる。

■解説
○極端紫外域高次高調波フェムト秒パルスの微小集光によるサブミクロン加工/東京大学/本山 央人・岩崎 純史・三村 秀和・山内 薫
極端紫外域の超短パルス光を近赤外フェムト秒レーザーの高次高調波光として発生させ、高精度集光ミラーを用いて半値全幅で1μm以下に集光した。本稿では、集光ビームをSiウエハ上のNi薄膜に照射し、微小集光領域においてNi層を除去できることを紹介する。

○回転型可変焦点モアレメタレンズ/東京農工大学/岩見健太郎
メタマテリアルを応用した超薄型レンズ“メタレンズ”が近年注目を集めている。本稿では、2枚のレンズを相対回転させることで、凸から凹まで幅広い可変焦点を実現するモアレメタレンズにいて紹介する。
2,200円
■特集:光を使用した医療の可能性を探る1
○ミトコンドリア由来活性酸素と光線力学療法/筑波大学/黒川 宏美・松井 裕史
光線力学療法(PDT)達成に重要ながん細胞特異的ポルフィリン集積現象の機序解明に関し、活性酸素種(ROS)に着目した検討を紹介する。ROS産生量を制御することでがん細胞特異的にPDTによる細胞傷害が促進できる。

○悪性神経膠腫に対する光線力学療法の初期治療経験/千葉県がんセンター/井内 俊彦・堺田 司・瀬戸口大毅・細野 純仁・長谷川祐三
腫瘍細胞選択性の高い光線力学療法は、浸潤性腫瘍である悪性神経膠腫の治療に適している。我々の経験でも、本治療施行後は局所再発頻度が減少し、また、従来の治療法と比較しても高い安全性が確認された。

○脳腫瘍に対する新規蛍光プローブの研究開発/東京大学/清水 武則・田中 將太・北川 陽介・神谷 真子・浦野 泰照・齊藤 延人
脳実質に発生する神経膠腫は、積極的摘出により予後改善が見込まれるものの、正常脳との境界が不明瞭なため、安全な摘出には腫瘍の可視化が重要である。本稿では、蛍光プローブによる腫瘍標識として、我々が開発した局所投与型プローブを紹介する。

○がんの光線力学治療を指向した小さな光増感剤開発/東京工業大学/湯浅 英哉・金森 功吏
光線力学治療は増感剤を服用後に光照射してがん細胞を殺傷する、比較的マイルドな治療法である。しかし、増感剤の分子量が大きいための課題がいくつかあり、筆者はこれを克服するために小さな増感剤の開発を行った。

○接触式レーザー前立腺蒸散術/慶應義塾大学/田中 伸之・大家 基嗣
CVPは980nmダイオードレーザーで肥大した前立腺組織を気化・除去する最新の前立腺肥大症手術である。本稿では、治療成績と共に、抗血栓療法下の高齢者や射精機能の温存等、多角的なCVP治療の展望を紹介する。

○肺がん治療における蛍光イメージングの応用と将来展望/名古屋大学/芳川 豊史
呼吸器外科手術においても、インドシアニングリーン(ICG)など、蛍光イメージングを用いた手術手技が広く行われ始めた。本稿では、呼吸器外科領域における蛍光ガイド手術の現状と将来展望について紹介する。

○MIPSが可能にした新たな蛍光イメージング/京都大学/瀬尾 智
我々はエンターテインメントで用いられてきたプロジェクションマッピングの技術を応用し、ICG蛍光画像を直接臓器に投影するMIPSを産学連携プロジェクトとして共同開発し、新たな蛍光イメージングを提唱している。

○泌尿器がんを対象としたポルフィリン代謝経路利用蛍光尿細胞診/奈良県立医科大学/三宅 牧人・中井 靖/大阪暁明館病院 平尾 佳彦/奈良県立医科大学/藤本 清秀
近年の泌尿器がんにおける光力学的診断技術の導入は目覚ましい。筋層非浸潤性膀胱がん治療後の経過観察の簡便化かつ低侵襲化を目標に、ポルフィリン代謝経路利用蛍光尿細胞診を開発してきたので、その経緯、現状、展望を紹介する。

○鏡視下腎部分切除術におけるICG蛍光ナビゲーションの現状/大阪市立大学/山崎 健史
鏡視下腎部分切除術においてインドシアニングリーンを用いた蛍光内視鏡システムの有用性が報告されている。本稿では、腎癌手術に対する鏡視下手術において、蛍光内視鏡システムの使用法に関する現状および展望について紹介する。

○上部消化管レーザー内視鏡を用いた胃腫瘍に対する光線力学的診断 /鳥取大学/菓 裕貴・神田 努・磯本 一
当院で実施している早期胃癌に対するレーザー光線力学的内視鏡診断(LPDED)について紹介する。当院の検討では、早期胃癌の85.7%でLPDEDによる蛍光性を確認できた。LPDEDは腫瘍を蛍光によって可視化するため、内視鏡医の経験に依存しない客観的な内視鏡診断法となる可能性がある。

○皮膚病に対する光線治療について/高知大学/中島 英貴
皮膚病に対する光線療法は紀元1000年前から行われており、本邦では1970年代から尋常性乾癬に対しPUVA療法が確立された後にナローバンドUVB、エキシマライト、エキシマレーザーが登場し、現在広く用いられている。メラニン系色素病変や血管病変にはアレキサンドライトレーザーと色素レーザーをそれぞれ用い、審美的な改善を通じて心理的な治療効果を得ることができる。

■解説
○光学式エンコーダによる超精密6自由度計測/東北大学/松隈 啓・清水 裕樹・高 偉
「測れないものは作れない」と言われる。最先端のものづくりではサブナノメートル・サブ角度秒精度の位置決めが必要になっており、本稿では、そのための線形・角度変位量を測定するためのエンコーダ技術について紹介する。

○テラヘルツイメージングセンサとその補正技術/北海道大学/池辺 将之・平田 脩馬・金澤 悠里
2,200円
■特集:有機-無機ハイブリッドフォトニクスが社会を変える
○屈折率制御を可能にする有機-無機ハイブリッド材料の開発/京都工芸繊維大学/松川 公洋
有機.無機ハイブリッドは、屈折率制御が可能な光学材料として注目されている。本稿では、シリカナノ粒子間に生じるナノポーラスを用いた低屈折率薄膜やジルコニアナノ粒子分散体を用いた高屈折率薄膜の開発について紹介する。

○有機-無機ハイブリッド材料の高屈折率高アッベ数実現への展開/(国研)理化学研究所/ 榎本 航之/山形大学/中野雅比古・菊地 守也・鳴海 敦・川口 正剛
近年、軽量化、成形加工性の容易さ、低価格化へのニーズの高まりによって、多くの用途において無機材料から樹脂材料への置き換わりが進んでいる。しかし一方で、有機材料は主に炭素および酸素などの限られた元素から構成されるために、無機材料に比べて屈折率を制御できる範囲が狭いという本質的な弱点を持っている。本稿では、水中で分散安定している高屈折率無機ナノ微粒子であるジルコニアを少量の表面処理剤を用いて水と混ざらない疎水性の有機媒体中(例えば、トルエン)に1次粒子径を保ったまま相移動と同時に疎水化および官能基化する方法について紹介する。また、そのような方法で表面処理された無機ナノ微粒子の性質、特性解析および高分子中にナノ分散させることによって高い透明性を維持しながら高屈折率かつ高アッベ数なハイブリッドバルク材料を合成する方法、得られた材料の光学特性について紹介する。

○有機電気光学ポリマー/シリコンフォトニクスハイブリッドによる高速低消費電力光変調/(国研)情報通信研究機構/大友 明
本稿では、光インターコネクトの高速化・低消費電力化への応用が期待されている、EOポリマー/Siハイブリッド光変調器の特徴と優位性について紹介する。

○赤外光励起自己形成光導波路/宇都宮大学/寺澤 英孝・杉原 興浩
本稿では、シリコンフォトニクスデバイス間のパッシブ接続実現に向けた、赤外光で光重合可能な樹脂の開発と、それを用いた自己形成光導波路の作製や、光ファイバ間の接続に関する研究を紹介する。

■解説
○光学設計と直交多項式/京セラSOC㈱/田邉 貴大
近年、光学設計における直交多項式の利用が広がってきている。本稿では、代表的な直交多項式であるZernike多項式とForbes多項式に共通する数学的背景について紹介する。

○クラウド環境での超高速光学シミュレータ/㈱ニコン/小野 広起/㈱EQN/松村 茂/㈱タイコ/牛山 善太
クラウド環境に特化した光学シミュレーション用ソフトウェアを開発している。本稿では、まだ開発半ばではあるが、並列分散処理およびGPU計算による応用計算のベンチマークを紹介する。

○三次元計測用レーザーパターン光源/エーエルティー㈱/髙野 裕
本稿では、DOEを使用したレーザパターン光源と、スキャナーを用いたパターン光源の原理と応用を紹介する。

○レーザープラズマX線源のプラズマパラメータ計測/北海道大学/富田健太郎
プラズマを用いた極端紫外(EUV)や軟X線光源の開発では、プラズマの電子状態(温度や密度)制御が本質的に重要である。本稿では、レーザー散乱計測により、プラズマ構造を初めて明らかにした結果を紹介する。

○可視10フェムト秒パルス光による昇華結晶化/神奈川大学/岩倉いずみ
可視10フェムト秒パルス光を使用して、電子基底状態において糖化合物の分子振動をコヒーレント励起することで、昇華結晶を生成させる新しい手法を見い出した。

○深層学習AIを搭載した光イメージング医療機器開発/大阪大学/新岡 宏彦・熊本 康昭・三宅 淳/京都府立医科大学/松本 辰也・高松 哲郎
本稿では、人工知能を用いた画像解析についてその応用例を示し、イメージング装置開発と深層学習AIの組み合わせた研究として、深紫外顕微鏡を用いた迅速癌検出技術について我々の研究内容を紹介する。

○マルチモーダルステレオ画像からの三次元計測/名古屋工業大学/坂上 文彦・佐藤 淳
本稿では、モーダルの異なるステレオ画像組を用いて、視差推定ネットワークとモーダル変換ネットワークを教師データを用いることなく学習させ、これらを併用することで距離計測を実現する方法を紹介する。

■製品技術紹介
○超高速微細周期構造パターニング技術/㈱プロフィテット/奈良 拓治/Fraunhofer IWS/Sabri Alamri・Tim Kunze
○Shack-Hartmann方式による高速波面収差計測装置/パルステック工業㈱/西島 直樹
2,178円
■特集:レーザー加工における最先端技術動向②
○高出力半導体レーザーとホットワイヤ法とを組み合わせた厚鋼板立向き溶接技術の開発/広島大学/山本 元道
筆者等はこれまでに、低入熱溶接が可能で制御性の高いレーザー熱源と、添加ワイヤの高能率送給が可能なホットワイヤ法とを組み合わせたホットワイヤ・レーザー溶接技術の開発を行ってきた。当研究では、高出力半導体レーザーとホットワイヤ法とを組み合わせ、エレクトロガス溶接等の厚鋼板1パス立向き溶接法にかわる、新しい低入熱1パス立向き溶接プロセスの開発を行っている。本槁では、研究の途中段階ではあるが、これまでに得られた研究成果を紹介する。

○超短パルスレーザー誘起表面周期構造による道路構造物の着雪対策工法について/(国研)土木研究所 寒地土木研究所/櫻井 俊光・松下 拓樹・松島 哲郎/(公財)レーザー技術総合研究所/染川 智弘
道路インフラにおける落雪対策として、超短パルスレーザー誘起表面周期構造を利用した着雪対策工法を開発している。本稿では、超親水性が付与された亜鉛めっき鋼板において着雪の融解が促進された結果について紹介する。

○ジルコニアへのレーザー誘起表面周期構造形成とインプラントに求められる機械強度評価/(国研)産業技術総合研究所/欠端 雅之
超短パルスレーザー照射によるジルコニアセラミックスへの表面周期構造形成の特徴、インプラント応用に求められる性能として機械強度等を評価した。

○中赤外Erファイバーレーザーによるレーザー加工技術/三星ダイヤモンド工業㈱/小田 晃一・小西 大介・三澤明日香・佐原 諒・都築 聡・村上 政直/大阪大学/時田 茂樹
発振波長2.8μmであるErファイバーレーザーをガラスに照射すると、ガラスの表面だけでなく内部まで加熱させることができる。ガラス端面にErFLを照射することで端面を丸く面取することができた。さらに、CO 2レーザーとErファイバーレーザーを同時に照射するCO 2レーザーアシストErファイバーレーザー照射により、走査速度を速めることができた。

○DOE(回折光学素子)を使用したレーザークラッディングの技術開発/大阪富士工業㈱/林 良彦・安積 一幸/大阪大学/阿部 信行・塚本 雅裕
DOE(回折光学素子)を使用することにより、任意のビームプロファイル形状や強度分布を構築することができる。本稿では、DOEを使用することで熱分布による影響をさらに微調整したより高品質なクラッディングの技術開発について紹介する。

○産業用深紫外ピコ秒レーザーの開発と事業化/スペクトロニクス㈱/折井 庸亮・河野 健太・田中 宏基・乙津 聡夫
IoT関連部品の微細化に伴い、非熱的微細加工の需要が高まっている。本稿では、上記加工に適応可能な深紫外ピコ秒パルスレーザーについて、長期にわたって安定に発生・利用する技術と今後の展望について紹介する。

○レーザー・アークハイブリッドによる異材接合技術の開発/㈱ダイヘン/恵良 哲生・玉城 怜士・浅山 智也・劉 忠杰
輸送機器の軽量化を実現する接合技術として、合金化溶融亜鉛めっき鋼板とアルミニウム合金の接合を対象に、低入熱・極低スパッタアーク溶接法とパルスレーザをハイブリッド化した接合システムを開発した。本稿では、金属間化合物の生成抑制効果と接合強度について紹介する。

■解説
○近赤外蛍光量子ドットによるエクソソーム生体内挙動解析技術の構築/名古屋大学/湯川 博
エクソソームは様々な細胞間コミュニケーションツールとして、生体内で広く利用されている。しかし、詳細な生体内挙動、細胞間移動などについて解析できる技術が乏しいのが現状である。本研究では、エクソソームを生体内で高感度に検出できる技術の確立を目指した。

■製品技術紹介
○光学式三次元計測器/santec㈱/大矢 正人・両澤 淳・諫本 圭史
○単一波長ファイバーレーザーを用いた二光子顕微鏡法の簡素化/TOPTICA Photonics AG/ マックス アイゼレ
○高速スキャナユニットを搭載したグリーンレーザー/㈱ニレコ/澤野 貴昭
○808 nmバタフライ型FBG半導体レーザー/㈱光響/住村 和彦・亀井 敬史

■研究室紹介
○大阪大学 大学院基礎工学研究科 物質創成専攻 未来物質領域 ナノ光物性理論研究室/大阪大学/石原 一
2,178円
■特集:レーザー加工における最先端技術動向1
○産業界で実用化が進む半導体レーザーによる熱処理技術/丸文㈱/江嶋 亮
半導体レーザは加工対象物に均質かつ局所的に入熱を加えることから、焼入れや肉盛を行うに最適なレーザである。硬化させたい材料にレーザを当て急速に温度を上昇させた後、急激に冷却されることで焼きが入るレーザ焼入れは、局所的な部分焼入れが可能で入熱量を最小限に抑えることができ、歪の少ない焼入れが可能となる。また、他の焼入れ工法とは違い、材料表面付近のみに強固な焼きが入るため、自己冷却による焼入れができることから冷却水などを使用しない。さらに、従来工法に比べて消費電力の少ない環境配慮型の新工法であり、日々の電気代削減にも貢献することができる。レーザ光の熱により溶融する溶融池に粉末や線材を供給するレーザ肉盛は、基材への熱影響も限定的であることから希釈が少なく、耐摩耗や耐腐食などの目的で肉盛する材料の特性を最大限活かすことができる。近年、200μm程度の膜厚を作る通常のレーザ肉盛よりもさらに薄膜となる20~ 30 μmの極薄膜のハイスピードレーザ肉盛の関心が高まっており、溶射やメッキの代替工法としての適用が始まろうとしている。

○ハブラニアンプロットを用いた製造現場における溶込み深さの簡易的予測の試み/大阪産業大学/部谷 学/㈱レーザックス/小澤 健治/㈲アイテックインターナショナル/舟山 博人
製造現場における溶込み深さの簡易的な予測方法としてHablanianplotを使ったデータベース化が有効であることを紹介する。今後、データベース拡充のために、ほかのグループと協力して、さらなる追加実験をする必要がある。

○ICIによるインプロセス溶接モニタの開発/IPGフォトニクスジャパン㈱/住森 大地
当社は「ファイバーレーザを大量生産における工具(ツール)へ」というミッションをもとに、ツールとして必要な加工状況を可視化するICI(Inline CoherentImaging)技術を開発している。レーザ溶接中のキーホール深さの基本的な決定方法を紹介する。

○機械学習を応用したフェムト秒レーザーアブレーション加工量の予測/光産業創成大学院大学/楠本 利行
レーザー加工への機械学習応用が盛んに進んでいる。本稿では、その一つとして、フェムト秒超短パルスレーザー除去加工における、レーザー加工条件および材料物性条件からレーザー加工除去量を予測するモデル作成への機械学習応用の試みについて紹介する。

■特集:医療現場に貢献する光技術3
○転移性脳腫瘍治療における光線力学的治療(photodynamic therapy:PDT)の適応と可能性/国立がん研究センター中央病院/宮北 康二・大野 誠・高橋 雅道・柳澤 俊介・成田 善孝
転移性脳腫瘍の治療成績の改善は、がん全体の治療成績を改善させることと、転移性脳腫瘍に伴う神経症状を改善させ担癌患者の日常の活動範囲や生活の質を維持するためにも必要である。現在の治療法としては手術療法、放射線療法、薬物療法が挙げられるが、我々は新たな治療として光線力学的治療(PDT)の可能性を期待している。本稿では、転移性脳腫瘍に対するPDTの適応、問題点につき検討し、適応拡大へ向けた臨床試験についても紹介する。

○ざ瘡瘢痕に対するレーザーを用いた複合治療/むすび葉クリニック渋谷/淺岡 匠子
ざ瘡後瘢痕に対し、minimally ablative resurfacing laserの一つであるEr:YSGGレーザー、および双極式高周波を用いたフラクショナルRFを用いて治療を行い、それぞれ比較的良好な改善を得た。

■製品特集:光学系設計ソフト活用術2
○照明設計・解析における波動光学や熱・流体解析との連携/サイバネットシステム㈱/笹川 平久
近年、照明設計解析ツールの利用用途が広がってきている。本稿では、照明設計解析ツールLightToolsを用いた化粧品評価、波動光学解析ツール(RSoft)や熱・流体解析ツール(ANSYS)と連携した新しい解析についていくつかの事例を紹介する。

○オプトメカニカルソフトウエア/㈱ノーツアンドクロス 山本 努
照明系のデザイン・解析・最適化・公差解析ツールであるオプトメカニカルソフトウエアTraceProは、立ち上がりの早いラーニングカーブを実現する洗練されたメニュー構造のCADインタフェースと、インタラクティブオプティマイザ・トラレンサを含む強力なデザイン支援機能をもち、デザインから製品の市場投入までの時間短縮をさらに加速する。本稿では、その機能と役割について紹介する。

○プロジェクションヘッドランプの設計手法/㈱オクテック/コプフピエール/Breault Research Organization Inc./Kevin Garcia
ASAP RNextGenを用いた、初期設計から標準模擬試験用に至る、LEDヘッドランプのバーチャル設計手法を式、図を用いて紹介する。ASAP RNextGenが、これらのプロセスを効率よく、分かりやすく表示する環境が準備されている点も紹介する。

○汎用光工学解析ソフトウエア/CBS japan/稲畑 達雄
FREDmpcは、レンズや鏡枠の迷光解析や実画像評価を高精度で行うPCソフト。米国NVIDIA社との協業で、CUDA言語対応により業界初のGPUボード駆動でCPU処理の400~ 1,200倍の高速処理を実現。

■製品技術紹介
○進化する高出力パルスグリーンファイバーレーザーとその機能/スペクトラ・フィジックス㈱/谷本 浩

2,178円
■特集:医療現場に貢献する光技術2
○喉頭癌に対するレーザー切除術/防衛医科大学校/荒木 幸仁・塩谷 彰浩
喉頭癌治療において、喉頭機能温存は重要な課題である。声門癌に対するレーザー切除術は適切な切除により、術後の音声障害は最小限に、良好な治療成績を得ることができ、有用性の高い治療選択肢である。

○切除不能胆道癌に対するレザフィリンPDTの治療開発に向けての現況と課題/(国研)国立がん研究センター東病院/橋本 裕輔
PDTとは、癌に特異性のある集積性を示す光感受性物質とレーザー光照射による化学反応を利用した局所的治療法である。感受性物質とレーザー照射による侵襲が少なく、保険適応も順次進められている。人口構造の高齢化が加速的に進む今日、高齢者に対するがん治療としてPDTは、今後期待される治療法である。

○接触式前立腺レーザー蒸散術(CVP)による日帰り前立腺肥大症手術/鶴泌尿器科クリニック/鶴 信雄・山下 久乃 袴田千恵美・小田切さつき
前立腺肥大症に対するCVPによる日帰り前立腺レーザー手術について紹介する。CVPは出血が少なく、短時間で安全に手術できるため、今後、入院を必要としない診療所での前立腺肥大症手術の普及が期待される。

○組織酸素飽和度測定器による下肢血流評価および血行再建術における術中血流モニタリングへの応用/浜松医科大学/嘉山 貴文・犬塚 和徳・竹内 裕也/浜松医療センター/海野 直樹
下肢閉塞性動脈硬化症の新たな非侵襲的血流評価法として、近赤外分光法による組織酸素飽和度測定器を用いた。従来機器と同精度で簡便・迅速に血流評価ができる。今まで困難だった術中血流モニタリングも可能である。

■製品特集:光学系設計ソフト活用術1
○製造性を向上させる光学設計プロセス/ZemaxJapan㈱/石川 孝史
高い光学性能と製造歩留まりを両立した設計に到達するプロセスについて紹介する。最新のOpticStudioに搭載された最適化機能および公差解析機能を活用したワークフローにより、設計段階から製造性の高い光学製品を開発できる。

○レンズ設計用 光学ソフトウェア/FITリーディンテックス㈱/足立 春帆・市原 良香
当社で取り扱っているレンズ設計用光学ソフトウェア:OSLOについて紹介する。既存のソフトウェアと比較して高コストパフォーマンスを提供する。

○逆設計によるフォトニクスデバイス形状の最適化/ルーメスソフト㈱/前原 公雄
各光デバイス素子最適化は、光集積回路設計・開発・製造全般に於いて重要で、光集積回路性能・実装密度向上に不可欠である。紹介する逆設計機能は、短時間に高機能デバイス形状を提供する最新技術である。

○電磁波解析ソフトウェア開発の取り組み/アドバンスソフト㈱/小瀬村大亮・小田 嘉則・大倉 康幸・小山田隆行・原田 昌紀
電磁波は大別して電波領域と光波領域に分かれ、その中でもさらに細分化されて様々な分野で実用されており、電磁波解析の適用対象は極めて広範囲である。当社では、このニーズに応えるために電磁波解析ソフトウェアAdvance/ParallelWaveを開発しているので、本稿では、その取り組みについて紹介する。

■解説
○衛星データ解析におけるAI 活用の可能性/㈱Ridge-i/柳原 尚史
衛星データ解析におけるAI・ディープラーニングの可能性について、土砂災害の検出事例などをもとに紹介する。また、今後のディープラーニングの災害検出への活用可能性と展開についても考察を述べる。

○eモビリティにおける最新レーザー加工技術/トルンプ㈱/中村 洋介
eモビリティは自動車と電子部品の融合であり、レーザ加工技術にとっても技術革新の機会となり得る。本稿では、eモビリティにおける重要な役割を担う、バッテリーと電子部品への最新レーザー加工技術を紹介する。

○外観検査アルゴリズムの最近の展開/徳島大学/寺田 賢治
外観検査アルゴリズムの最近の展開として、細胞および鋳造部品の三次元データを課題とした、2018年と2019年の精密工学会画像応用技術専門委員会主催の外観検査アルゴリズムコンテストについて紹介する。

○偏光高速度干渉計を用いた音場・音響計測/早稲田大学/及川 靖広
偏光高速度干渉計を用いた並列位相シフト干渉法(PPSI)を音場の可視化計測に応用し、高速・高空間分解能・高感度な可視化計測を実現した。本稿では、偏光高速度干渉計を用いた音場計測の原理、偏光高速度干渉計を用いたPPSIの概要とそれを用いた計測例について紹介する。
2,178円
■特集:医療現場に貢献する光技術1
○埋め込み型光デバイスと生体接着型ナノシートを用いたメトロノミック光線力学治療/防衛医科大学校/桐野 泉・守本 祐司/早稲田大学/山岸 健人・高橋 功・武岡 真司/東京大学/天野 日出/京都大学/上本 伸二/東京工業大学/藤枝 俊宣
光線力学療法(PDT)を体内深部臓器がんの治療に適用するには、現行の内視鏡によるアプローチとは異なる発想が必要である。筆者らはこのことを可能にする新しいPDT手法として、生体接着できる無線給電式の埋め込み型光源を用いたメトロノミックPDTを着想し、開発研究を進めている。本稿では、動物を用いた開発研究の概要を紹介する。

○新たな放射線治療法開発の取り組み:放射線力学療法(Radiodynamic Therapy)/(国研)産業技術総合研究所/高橋 淳子
放射線力学療法(RDT)は、5-アミノレブリン酸(5-ALA)という薬剤を用いて腫瘍細胞選択的に活性酸素を生成させることによりがんの治療を行う、新しい放射線治療法である。本稿では、RDTのメカニズムやこれまでの治療効果の検証等について紹介する。

○低侵襲的がん治療法としての5-アミノレブリン酸を用いた超音波力学療法/鳥取大学/大崎 智弘/徳島大学/宇都 義浩
5-アミノレブリン酸を用いた超音波力学療法(5-ALA-SDT)の作用機序は、ミトコンドリア損傷によるアポトーシス細胞死の可能性が示唆された。5-ALA-SDTに抗がん剤あるいは抗マラリア薬を併用することで、抗腫瘍効果が増強した。

○術中リアルタイム悪性神経膠腫5ALA蛍光強度定量の新たな課題/旭川医科大学/安栄 良悟
悪性神経膠腫の5ALA蛍光ガイド下手術では、既に蛍光強度定量化と腫瘍境界部分の指標提示に成功した。しかし、脳室壁蛍光反応のため、切除方向に蛍光強度が上昇する逆転現象が生じるため、次はこの課題に著者は取り組んだ。

○近赤外光線免疫療法のメカニズムの解明/名古屋大学/佐藤 和秀
近赤外光線免疫療法(Near Infrared Photoimmunotherapy:NIR-PIT)は、最近厚生労働省で承認がおり、今まさに注目をされている光ターゲット治療である。細胞死のメカニズムが従来の細胞死と全く異なることが判明し、手術、放射線治療、化学療法、がん免疫治療に次ぐ、“第5のがん治療”と言われる。本稿では、新規モダリティとして認識さるに至った、本治療のユニークなメカニズムについて紹介する。

○スキャナー搭載型CO2レーザーと皮膚疾患/富山大学/古川 史奈・三澤 恵・杉田 友里・清水 忠道
CO 2レーザーは組織切開、蒸散、凝固、止血が可能で、皮膚科領域では脂漏性角化症、色素性母斑など良性腫瘍の治療に多用されている。本稿では、脂漏性角化症の亜型とされる Dermatosis papulose nigra(DPN)に対して、スキャナー搭載型CO 2レーザーによる治療を行い、良好な結果を得られた症例について紹介する。

■特集:OCT(光干渉断層計)の進化と技術動向2
○眼底用OCTの進展/京都大学/加登本 伸
Optical coherence tomography angiography(OCTangiography:OCTA)は、非侵襲的に網膜血流情報を三次元的に描出する技術である。OCTAはフルオレセイン蛍光眼底造影(fluoresceinangiography:FA)、インドシアニングリーン蛍光眼底造影(indocyanine green angiography:ICGA)と比較して高コントラストに毛細血管を描出ができ、網膜疾患への応用に期待されている。OCTAはFA/ICGAにはないアドバンテージを有しているが、OCTA特有のアーチファクトが存在し、読影には注意が必要である。

■解説
○次世代モビリティへの光無線給電の可能性/東京工業大学/宮本 智之
光無線給電は、長距離、小型軽量、電磁ノイズ干渉なしという特徴から注目されている。本稿では、小型機器から大型の各種モビリティなどまでの適用が期待される本手法について、最新の研究開発動向から今後の展開の可能性までを紹介する。

○相転移材料を用いたアクティブメタサーフェス/大阪大学/髙原 淳一
金属・絶縁体転移材料をメタサーフェスに用いることで、誘電率の正負を高速に切り替え、光学特性を大きく変調することが可能となる。本稿では、二酸化バナジウムを用いたアクティブメタサーフェスについて紹介する。

○紫外レーザー用非線形光学材料/大阪大学/吉村 政志・森 勇介
次世代加工機への搭載が期待されている、深紫外レーザー光源用のホウ酸系結晶の最近の研究開発動向を紹介する。特に、CsLiB 6O10については、大型結晶の開発と、平均出力10 Wのピコ秒深紫外レーザーの長期連続運転についても紹介する。

○LEDミニラマンライダーによる窒素・水蒸気・水素計測/千葉大学/椎名 達雄
LEDライダーは産業用ライダーとして発展した。工場や地下道等、閉所内大気、ダスト等の計測ニーズがあり、そのような空間こそ、小型で扱いやすいライダーの需要が大きい。本稿では、特定ガスによるRaman散乱を計測することを目的とした、LEDラマンライダーの開発について紹介する。
2,178円
■特集:OCT(光干渉断層計)の進化と技術動向1
○最新の超高分解能LC-OCT、FF-OCT/㈱システムズエンジニアリング/大林 康二・樋渡 史子
細胞の立体構造の鮮明なin vivo撮像を可能にする、分解能約1 μmの二つの超高分解能OCTであるLC-OCT、Mirau型FF-OCTについて、原理の説明、装置構成の概要、撮像された画像、主な性能について紹介する。

■特集:実用に近付くスクイーズド光2
○量子レーダー/玉川大学/政田 元太
2モードスクイーズド光の量子相関をレーダーに応用することにより、大気中の外乱下でも高性能を示すことが期待されている。本稿では、スクイーズド光の生成実験や、外乱の一例として、霧中での光波伝搬特性の研究を紹介する。

○導波路を伝搬するスクィーズド光の解析/横浜国立大学/北川 晃
屈折率差による全反射を導波原理とする光導波路内部を伝搬する真空のスクィーズド状態を、量子光学を用いて紹介する。こうした微弱光では古典的な光とは異なり、光子は導波路内部に確率的に分布している。

■解説
○光ファイバによるベクトル曲げセンシング/東京農工大学/田中 洋介
光ファイバ曲げセンサは、様々な分野への応用が期待されている。本稿では、マルチコア光ファイバと光ファイバ回折格子によるベクトル曲げセンシングの解説、システムとしての課題と解決手法について紹介する。

○高信頼性ドローン/(国研)理化学研究所/浜中 雅俊
ドローンによる配送などが広く普及していくためには、その信頼性向上が欠かせない。本稿では、ライダー・陸域観測・人工知能という近年飛躍的に性能が向上した技術を導入することで、ドローンの信頼性を高める試みを紹介する。

○感性指標化技術によるテクスチャの質感制御/関西学院大学/飛谷 謙介・山﨑 陽一・長田 典子
人間の感覚・感性を指標化する技術について紹介した後、当該技術とAI/機械学習/データマイニング技術を活用した研究事例として、テクスチャ画像を対象とした視覚に関する感性的質感の制御技術について紹介する。

○光衛星通信の最新動向/(国研)情報通信研究機構/豊嶋 守生
近年、数百から数万機の複数の小型衛星で通信サービスを行う衛星コンステレーション計画が世界各国から台頭し、光通信を適用する動きが活発化している。光衛星通信の研究開発の最新動向について紹介する。

○高速・高精度な空間光制御レーザー加工の社会実装に向けて/宇都宮大学/早崎 芳夫
実用化試験用プラットホームとは、空間光制御技術を社会実装する場と新しい空間光制御技術を開発する場であることに加えて、ユーザーとの連携による産業応用開発の場、空間光制御技術レーザー加工の宣伝の場、ユーザーをスペシャリスト化する場である。

○高速光学素子と高速画像処理によるダイナミックイメージコントロールとその応用展開/群馬大学/奥 寛雅
液体レンズや電動回転鏡のような高速光学素子を利用する撮像光学系と高速画像処理を組み合わせて、システム全体の応答速度を整合したビジョンシステムとその応用を紹介する。

○ヘテロコア式光ストレインゲージとIoT展開/創価大学/山崎 大志・渡辺 一弘
本研究では、低コストとノイズフリーを両立するヘテロコア光ファイバを応用し、新たな光学式ストレインゲージを提案する。また、構造ヘルスモニタリング・異常診断への応用を目指し、LPWA無線通信と組み合わせた光計測・通信システムを構築し、遠隔歪モニタリングのデモンストレーションを紹介する。

○ラマンライダーによる海中モニタリング技術の開発/(公財)レーザー技術総合研究所/染川 智弘
海底開発における海中環境への影響を効率よく評価するため、水中ガスのラマンライダーによる海中モニタリング手法を開発している。本稿では、水中ガスのラマン分光測定と海上ラマンライダーによる海上観測結果を紹介する。
2,178円
■特集:実用に近付くスクイーズド光1
○明るい真空スクイーズド光を用いた2光子励起蛍光顕微鏡/(国研)産業技術総合研究所/衞藤雄二郎
スクイーズド光は、生成方法や関心のあるモード・物理量に応じて様々な性質を示し、分光計測に多くの利点をもたらす。本稿では、明るい真空スクイーズド光の示す超高速光バンチングを活用した2光子励起蛍光顕微鏡の研究を中心に、スクイーズド光を用いた様々な分光計測について紹介する。

○重力波望遠鏡の量子雑音低減のための周波数依存スクイーズド真空場/国立天文台/有冨 尚紀
重力波は一般相対性理論から導かれる時空の歪みが波として伝搬する現象である。2016年にアメリカのレーザー干渉型重力波望遠鏡LIGOによってブラックホール連星合体からの重力波が初観測されて以降、現在急速に研究が進んでいる。現在の重力波望遠鏡の感度は、量子雑音という光の量子的な揺らぎによる雑音によって制限されている。この量子雑音を広周波数帯域にわたって低減するためには、周波数依存スクイーズド真空場という特殊な量子状態を導入する必要がある。2020年、国立天文台を中心とする研究チームが、国立天文台の重力波望遠鏡TAMA300の300mの光共振器を用いて、周波数依存スクイーズド真空場の生成に初めて成功した。本稿では、この実験についての詳細を紹介する。

■特集:さまざまな医療の場面で使用される光療法2
○子宮体部病変に対する複合型細径ファイバを用いたレーザー治療装置の開発と臨床応用への展望/奈良県立医科大学/岩井 加奈/(国研)量子科学技術研究開発機構/岡 潔/ミズクリニックメイワン/小林 浩
子宮体部病変の正確な診断および低侵襲治療の開発が望まれている。複合型細径ファイバを用いたレーザー治療装置は、低侵襲に子宮内腔の観察が可能であり、直視下にレーザー照射が可能となっている。本技術が臨床応用できれば、子宮体部病変への新たな治療となる可能性がある。

○口腔がんに対するレーザー治療の応用/神戸大学/木本 明・明石 昌也
口腔外科領域において、レーザーは良性の軟組織疾患の処置を中心に用いられている。今回、早期表在性舌癌に対して炭酸ガスレーザーによる舌部分切除術を行ったので、治療方法や結果に関して概要を紹介する。

■解説
○LiDAR用MEMSマイクロミラースキャナの特性と最新試作/東北大学/羽根 一博
本稿では、LiDAR用のレーザ走査を行うMEMSスキャナについて、ラスター走査および全方位走査における構造、運動特性などについて紹介する。さらに、シリコンプロセスにより試作したMEMSスキャナについて紹介する。

○国際単位系(SI)における温度の単位の定義とその変遷/(国研)産業技術総合研究所/中野 享
国際単位系(SI)は、2019年に第9版が発行され、SIの基本単位の一つである熱力学温度の単位ケルビンは、ボルツマン定数を用いた定義に改定された。本稿では、温度の単位のルーツを辿りつつ、その変遷を紹介する。

○シングルピクセルイメージング・AIメトロロジー/大阪大学/高谷 裕浩・水谷 康弘
本稿では、シングルピクセルイメージングの一手法であるゴーストイメージングの計測原理と基本特性、およびディープラーニングを導入したイメージング時間の短縮化に関する最新の研究について紹介するとともに、スマート精密計測への適用性について展望する。

○遠隔測定と現代社会/知的光計測処/松本 弘一
本稿では、国家プロジェクトとして行われた計量器遠隔校正技術を進化させて、新型コロナウイルス社会における工場・医療などに関して、部屋・地域・県レベルでの新しいしくみやシステムの創生の可能性を紹介する。

○世界最速級の動体計測/4Dセンサー㈱/柾谷 明大
本稿では、FWSTMの原理と開発した小型のラインLEDデバイス、試作した三次元計測装置とその計測実験例を紹介する。

○エレクトロクロミック調光ガラス用ポリマー材料/(国研)物質・材料研究機構/樋口 昌芳
ボーイング787の窓や車の防眩ミラーにエレクトロクロミック(EC)調光ガラスが使用されている。今後、オフィスや住宅などの窓への普及が期待される。本稿では、新しいEC材料(メタロ超分子ポリマー)を紹介する。

○カメラキャリブレーションが不要な手のひらサイズの三次元計測装置の試作/福井大学/藤垣 元治・楠 芳之・原 卓也/㈱オプトン/田中 秀行
新しい三次元計測手法として、カメラキャリブレーション用いずに三次元座標を求めることができる「特徴量型全空間テーブル化手法」を提案した。これを用いた手のひらサイズの三次元計測装置の試作を行った。本稿では、原理、試作した装置とその計測実験例を紹介する。
2,178円
■特集:さまざまな医療の場面で使用される光療法1
○スキャナ付き炭酸ガスレーザーを用いたざ瘡瘢痕治療/みやた形成外科・皮ふクリニック/宮田 成章
ざ瘡瘢痕における外観上の醜形を改善するために、美容医療分野においては近年スキャナ付き炭酸ガスレーザーによる治療が行われている。本稿では、本機器の特徴や治療の実際について紹介する。

○レーザー治療と医療安全/東海大学/河野 太郎
レーザーを使用する場合は、レーザー安全管理者を任命し、管理区域の設定、安全教育等を継続的に実施しなくてはならないが、啓発不足もあり医療事故が散見される。官民挙げた今後の追加対策が必要である。

○蛍光診断薬5-アミノレブリン酸の多機能性/産業医科大学/山本 淳考
術中蛍光診断薬と知られている5-アミノレブリン酸であるが、近年、さまざまな悪性腫瘍において放射線増感作用を示すことが分かってきた。本稿では、酸化ストレスとミトコンドリアの観点から、そのメカニズムを紹介する。

○ペプチドトランスポーター1の重要性/鳥取大学/神田 努・木下 英人・髙田 知朗・磯本 一
膵がん細胞株に5-アミノレブリン酸-光線力学的診断を実施し、ヘム生合成経路の酵素および膜トランスポーターの関与を比較した結果、ペプチドトランスポーター1の発現量が最もプロトポルフィリンIXの蛍光強度に影響を与えていた。

■解説
○量子雑音を用いた暗号通信技術/玉川大学/二見 史生
通信路特有の物理現象や変調を利用して通信情報を守る暗号がある。本稿では、量子雑音と超多値変調を利用し通信データを保護するY-00光通信量子暗号と、その暗号通信システム応用の最近の成果を紹介する。

○周波数領域光相関法を用いた超高速光波形計測/埼玉大学/塩田 達俊
ピコ秒からフェムト秒時間領域の光電界任意波形を計測する新しい手法を提案する。本稿では、シミュレーションと基本的な原理確認実験により、周波数領域で光信号の相互相関関数に簡単な演算処理を加えるだけで波形計測が行えることを紹介する。

○量子ビームなどの最新技術を用いた分析解析技術の現状/㈱日産アーク/新構造材料技術研究組合/伊藤 孝憲
近年、材料に対するニーズが多様化し、実験室系で議論が困難である現象について、量子ビーム(放射光、中性子)を用いて、全固体電池、触媒、複合材料、構造材料を例に定量化技術、可視化技術について紹介する。

○電気光学ポリマー光フェーズドアレイの高速光ビーム制御/日本放送協会/平野 芳邦
3次元映像デバイスへの応用を目指し、光ビームを高速かつ自在に操作できる光制御デバイスの研究を進めている。電気光学ポリマーを用いた光フェーズドアレイによる2 MHzの高速光走査実験について紹介する。

■製品技術紹介
○ナノ3D光干渉計測システムVS1800による特徴ある3D表面形状・粗さ測定/㈱日立ハイテク/桒原 順治
従来、測定範囲と分解能の兼ね合いから官能評価でしか判らないとされてきた試料表面の微細な形状評価に対して、光干渉方式を用いた新しい手法での数値化事例を紹介する。

○レーザーがかたちづくる量子技術の世界/トプティカフォトニクスAG/ステファンリッター・ヨーゲンステューラ
○測光モジュール/シナジーオプトシステムズ㈱/安川 学
○スマホ操作の野外測定向け携帯型分光放射計/英弘精機㈱/勝又 真一・鴨居 洋明
○Wasatch Photonics社製光源一体・高感度・小型ラマン分光器/㈱ティー・イー・エム/浅香 宗利
2,178円
■特集:臨床現場におけるレーザーの活用2
○上部消化管レーザー内視鏡を用いた胃腫瘍に対する光線力学的診断(PDD)と、PDDの蛍光強度に影響を与える因子の基礎的検討/鳥取大学/山下 太郎・池淵雄一郎・神田 努・菓 裕貴・河口剛一郎・八島 一夫・磯本 一
5ALAを用いた光線力学診断は、泌尿器科や脳神経外科における腫瘍診断において、その有用性が確立しており保険収載されている。我々は上部消化管内視鏡を用いた5-ALA-PDDが可能かどうかを検討し、その有用性を報告してきた。上部消化管レーザー内視鏡を用いた胃腫瘍に対する光線力学的診断と、その蛍光強度に影響を与える因子の基礎的検討を重ねた。

○前立腺肥大症に対するホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)/東京医科大学/宍戸 俊英・平澤 侑來・挾間 一輝・林 建二郎
前立腺肥大症に対するHoLEPで用いるHo:YAGレーザーは組織深達度が浅く、安全性の高いパルスレーザーである。HoLEPは出血が少なく、再発率も低い低侵襲手術で標準術式であるTURPの代替治療となりうる。

○老人性色素斑のレーザー照射による治療戦略/日本医科大学/船坂 陽子
老人性色素斑に対するレーザー治療において侵襲の強いものやいわゆるダウンタイムの少ないものなど、いくつかの選択肢がある。本稿では、個々のレーザー治療の作用機序及び治療戦略について紹介する。

○アレルギー性鼻炎に対するレーザー下鼻甲介粘膜焼灼術/関西医科大学/尹 泰貴・朝子 幹也・岩井 大
CO2レーザーを用いた下鼻甲介焼灼術は、低侵襲でもあり耳鼻咽喉科クリニックでも幅広く行われることが多い手術方法である。本稿では、本手術の本邦での導入の歴史や機器の選択、治療効果について紹介する。

■製品特集:光学系設計ソフト機能ガイド
○Zemax Japan㈱
○㈱ティー・イー・エム
○コーンズテクノロジー㈱/㈱ノーツアンドクロス
○㈱サイエンスラボラトリーズ
○㈱ベストメディア
○サイバネットシステム㈱

■解説
○光コムを用いた顕微イメージング/徳島大学/南川 丈夫・中野 祥汰・長谷 栄治・水野 孝彦・安井 武史
光コムは、その強度・位相・周波数の高い制御能・計測能により、これまでにない新たな特徴を持った精密計測が実現できる。本稿では、光コムを用いた顕微イメージングへの応用に向けた取り組みについて紹介する。

○光コムの広帯域化と低繰り返し化/横浜国立大学/洪 鋒雷
光コムは誕生から20年以上の時間が経ち、現在では化学分析や宇宙物理などの研究に広く使われている。本稿では、周波数計測で光コム広帯域化の原理を解明する手法、および低繰り返しコムの開発とデュアルコム分光について紹介する。

○静止衛星-地上間の超高速光衛星通信/(国研)情報通信研究機構 久保岡俊宏
光衛星通信は、通信速度の高速化という面からフィーダリンクへの応用も期待されている。本稿では、現在開発中の技術試験衛星9号機用光通信システム(HICALI)の概要と、海外の開発動向について紹介する。

○カスケード型チャープ長周期光ファイバグレーティングを用いたEDFリングレーザー/防衛大学校/福嶋 匡謙・和田 篤・田中 哲
本研究では、センサ応用を念頭に、くし型の透過特性をもつカスケード型チャープ長周期光ファイバグレーティング(C-CLPG)を波長選択素子に用いた光ファイバリングレーザを構成し、その発振波長の温度特性を調べた。

■製品技術紹介
○路面凍結管理に有効な新モバイル路面センサ/ヴァイサラ㈱/片岡創一郎
○Spectra-Physicsのフェムト秒レーザー新展開/スペクトラ・フィジックス㈱/髙橋 伴明
おすすめの購読プラン

光アライアンスの内容

  • 出版社:日本工業出版
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月1日
  • サイズ:A4変形判
光技術の融合と活用のための情報ガイドブック
光技術を4つの基本アプリケーション(計測、加工・化工、伝送、情報処理)からとらえた実用的ガイドブックです。光部品、光機器・装置は、今後新規製品が増えると予想されており、このような製品動向を的確に迅速に伝えます。 これから光分野を学ばれる方、現場サイド、技術者、経営に携わる方々に見逃せない技術誌です。

光アライアンスの目次配信サービス

光アライアンス最新号の情報がメルマガで届く♪ メールアドレスを入力して登録(解除)ボタンを押してください。

※登録は無料です
※登録・解除は、各雑誌の商品ページからお願いします。/~\Fujisan.co.jpで既に定期購読をなさっているお客様は、マイページからも登録・解除及び宛先メールアドレスの変更手続きが可能です。
以下のプライバシーポリシーに同意の上、登録して下さい。

この雑誌の読者はこちらの雑誌も買っています!

光アライアンスの所属カテゴリ一覧

Fujisanとは?

日本最大級雑誌の定期購読サービスを提供

デジタル雑誌をご利用なら

最新号〜バックナンバーまで7000冊以上の雑誌
(電子書籍)が無料で読み放題!
タダ読みサービスを楽しもう!

総合案内
マイページ
マイライブラリ
アフィリエイト
採用情報
プレスリリース
お問い合わせ
©︎2002 FUJISAN MAGAZINE SERVICE CO., Ltd.