光アライアンス 発売日・バックナンバー

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2,300円
■特集:バイオテクノロジーの進化に貢献する光技術①
○細胞の明視野画像から細胞種や状態を読み取る基盤技術/(国研)理化学研究所/城口 克之
○水銀フリー電界放射固体Far-UVC光源の開発静岡大学/根尾陽一郎/(国研)日本原子力研究開発機構/大原 高志
名古屋市立大学/松本 貴裕
○蛍光明滅速度変化でRNAの立体構造を識別する/北海道大学/北村 朗
○人工的なエンドサイトーシス様分裂を起こす光応答性膜変形リポソーム/東京農工大学/内田 紀之
○紫外線殺菌に定説を覆す効果を発見/名古屋市立大学/松本 貴裕・立野 一郎・長谷川忠男
○二重鎖DNAに沿った1O2拡散パターンの可視化/東京工業大学/金森 功吏・湯浅 英哉
○バイオフィルムを数秒で透明化/東京慈恵会医科大学/杉本 真也
○光を利用したゲノム解読技術/京都大学/白石 英秋
○歯科治療における飛沫エアロゾルの可視化/東北大学/渡辺 隼・菊地 謙次・小林 洋子・矢代 航・金髙 弘恭・江草 宏
■特集:利用範囲が広がる紫外線 関連製品・技術②
○UVCの波長域に対応するポリマー製シートレンズの開発と応用/日本特殊光学樹脂㈱/佐藤 公一
■解説
○光無線給電のモビリティ応用/東京工業大学/宮本 智之
○モスキート法が可能にする3次元ポリマー光導波路回路/慶應義塾大学/石榑 崇明
○泌尿器科上部尿路上皮癌に対するレーザーを用いた臓器温存治療/大阪医科薬科大学/稲元 輝生


2,300円
■特集:特集:利用範囲が広がる紫外線 関連製品・技術①
○有人下で使用可能な紫外線/ウシオ電機㈱/平尾 哲治
昨今、紫外線によるウイルス不活化技術が注目されているが、これまではモノの殺菌やひとがいない環境に限定して主に波長254nmのUV-C光源が広く使用されてきた。UV-C光源は細菌やウイルスに対して高い不活化効果を示すが、ひとに対しては急性障害(紅斑、紫外線角膜炎)、慢性障害(皮膚ガン)を引き起こす可能性があるため、ひとがいる環境での使用は避けられてきた。一方、波長222nmの紫外線は波長254nmと同様に高い不活化効果を持ちながら、人体への安全性が極めて高いことが複数の研究機関などで得られてきた。この波長222nmを含む200~230nmの波長域をFarUV-C(深紫外線)として活用するために開発された抗ウイルス・除菌用紫外線技術Care222の安全性や効果とともに紫外線に関する規制値についても本稿にて紹介する。

○高い殺菌能力を持ち集積型放熱回路を有したUVLED/オーテックス㈱/加納 敏也
波長250nmから280nmのUV-C発光ダイオードは、微生物負荷の低減に効果的な殺菌特性が証明されている。微生物の不活性化は、UVC光の放射照度と露光時間により機能する。光出力はデバイス開発を進める上で必要不可欠だが、熱マネージメントは、低予算で最適なデバイス設計と効果的な消毒を実現する上で重要な役割を果たす。従来の2-PADと比較して、より高い駆動電流で光出力を60%増加させ、接合部温度を30℃下げることで寿命の向上を約束する統合型熱管理の技術をもつ3-PAD技術を紹介する。3-PAD技術を使用して高寿命で、メンテナンス要因を減らし、信頼性を高めたデバイスを製造できる。本稿では、主に265nmLEDの有効寿命の評価結果と、UVLED消毒装置で達成された微生物負荷の削減について紹介する。

○石英ガラスフォトマスク製品および石英ガラスレンズ開発品/クアーズテック㈱/横山 優
合成石英ガラス製品に加え、テクニカルセラミックスメーカーであるクアーズテックが開発した石英ガラスレンズを紹介する。

■解説
○250万:1の高ダイナミックレンジを実現したマルチチャンネル分光器/浜松ホトニクス㈱/井口 和也
一般的な分光器や光センサの使い方やダイナミックレンジの概念に触れ、新規開発のユニークな光センサ技術を使用し高ダイナミックレンジ測定を実現したOPAL-LuxeTMの実際の測定例や応用について紹介する。

○脱炭素社会に向けたCO2フリー水素の製造技術/人工光合成化学プロセス技術研究組合/西見 大成
脱炭素社会構築にとって鍵となる「水素」の様々な製造法について紹介するとともに、NEDO人工光合成プロジェクトで開発している「光触媒を用いたグリーン水素製造技術」と社会実装への道筋について紹介する。

○健康成人を対象としたphotobiomodulationによる内因性疼痛調節機構変調の検討/明海大学/大野 由夏・小長谷 光
健康成人を対象に光生物学的活性化反応により内因性疼痛調節機構がどのように修飾されるか検討した結果、合谷と手三里の直線偏光近赤外線照射により内因性疼痛調節機構が賦活化されることが示唆された。

○青色光照射の尋常性痤瘡への治療効果と発生する活性酸素種の研究/防衛医科大学校 中山 瑛子・櫛引 俊宏・真弓 芳稲・石原 美弥・東 隆一
青色光を痤瘡(にきび)モデルマウスに照射し、その治療効果や皮膚ATP量への影響などを調査した。また、青色光をマウス線維芽細胞に照射し、発生する活性酸素種の種類と量を計測した。

○蛍光観察法と口腔粘膜疾患/東京歯科大学/柴原 孝彦

○皮膚疾患における紫外線療法の波長と治療/聖母病院/小林 里実
PUVA、ブロードバンドUVBに代わり、311 nmにピーク波長を有するナローバンドUVB、308 nmにピーク波長を有するエキシマライト、312nmのTARNABⓇが主流となり、UVA-1も保険収載され、疾患や部位、患者の光線に対する忍容性などにより光線を使い分ける工夫が可能となった。

○血管壁の3次元微細構造変形を明らかにする画像化技術/名古屋大学/松本 健郎・前田英次郎
血管は血流や血圧の大きさに応じ適応的に内径や壁厚を変化させる賢いパイプである。本稿では、この現象を明らかにするために我々が進めている、血管を透明化して変形に伴う内部の3次元微細構造変化を観察する手法を紹介する。

■製品技術紹介
○立体形状へ微細パターニングが可能なフォトリソグラフィ装置の開発/ネオアーク㈱/小田切雄介・飯田 達矢
 
2,300円
■解説
○肺癌に対する光線力学的療法の現状と課題/旭川医科大学病院/佐々木高明・木田涼太郎・南 幸範・大崎 能伸
肺癌に対する光線力学的療法は、中心型早期肺癌と癌による気道狭窄に保険適応がある。本稿では、肺癌におけるPDTの優位性や治療成績、さらに末梢小型肺癌に対する経気管支鏡的なPDTの治療成績などを紹介する。

○柔軟マクロ多孔体を用いた光学式触覚センサ/(国研)物質・材料研究機構/早瀬 元
数μmの骨格をもつ柔軟なモノリス型多孔体(塊状多孔質材料)を圧縮すると、内部でミー散乱に変化が生じる。従来材料とは異なる原理を利用して簡易光学式触覚センサーを作製した。

○レーザー3Dプリンタによるニッケル単結晶の造形法開発/(国研)物質・材料研究機構/北嶋 具教
照射面強度分布が一様なフラットトップレーザを使い、粉末3Dプリンタでニッケル単結晶を造形する技術を開発した。近年の飛行機エンジンは多くの部品が3Dプリンタで製造されており、耐熱強度に優れる単結晶の3Dプリンタ部品の実用化が期待される。

○ドローンと有人ヘリの機体間通信による自律接近回避技術/(国研)情報通信研究機構/松田 隆志・三浦 龍・単 麟・越川 三保・松村 武
当機構では、安全なドローン運用を行うための通信技術の開発を行っている。本稿では、ドローンが有人ヘリと空域を共有するケースにおいて、互いの位置情報を把握し接近を回避する手法について紹介する。

○肺癌に対する光線力学的治療法(PDT)の発展と今後の展望/東京医科大学茨城医療センター/古川 欣也・小野祥太郎・田中 健彦・後藤 悠史・中嶋 英治/東京医科大学/池田 徳彦
現在、光線力学的治療法(PDT)が多くの臓器の疾患に対して臨床応用されている。肺癌に対するPDTの開発は、1978年より東京医科大学で研究が開始されたことが幕開けとなったが、今年で45年を迎えるにあたり、肺癌のPDTの発展の歴史、および今後の展望について紹介する。

○喉頭乳頭腫に対するグリーンレーザーを用いた外来日帰り内視鏡下手術/杏林大学/齋藤康一郎
喉頭乳頭腫は、再発・多発を繰り返し、気道の問題や嗄声により、患者QOLを著しく障害する。低侵襲な日帰り手術が求められている現状において、我々は光凝固療法(photoangiocoagulation)のコンセプトによる治療のツールとしてグリーンレーザーを用い、腫瘍の制御と喉頭機能の温存を両立した良好な成績を得ている。

○アクリル板と水による低コスト・低環境負荷なガラス研磨プロセスの開発/東京大学/郭 建麗・三村 秀和
よく目にする普通のアクリルの表面に研磨に適している特性があることを発見した。この特性を利用し、アクリル板と水のみによるガラス表面の原子レベルの平坦化を実現した。極めて低コストかつ低環境負荷な研磨法であり様々な光学材料の研磨に応用できる。

○抗菌的光線力学療法(antimicrobialphotodynamictheraphy:a-PDT)のタンパク質分解能について/鶴見大学/松島 友二・長野 孝俊・八島 章博・五味 一博
これまでの抗菌的光線力学療法(antimicrobialphotodynamictheraphy:a-PDT)の研究は抗菌性についての研究がほとんどであり、a-PDTの歯周ポケット内への応用時に硬組織である歯根表面に与える影響についての検討は少ない。さらに、抗菌性を発揮するにあたり考えられる有機質の分解能についての研究も少ない。本稿では、a-PDTの抗菌性とタンパクの分解能について紹介する。

○レーザー加工初期過程からのテラヘルツ放射/横浜国立大学/片山 郁文/(地独)神奈川県立産業技術総合研究所/玉置 亮/㈱ニコン 浅井 岳・瀧川 雄一
フェムト秒レーザー加工は熱の影響を避けて精度よく加工できる技術として、近年注目されている。本研究では、その初期過程における電荷分離がテラヘルツ領域の電磁波を放射し、その波形が加工の有無と相関することを明らかにした。

○歯科感染症における抗菌光線力学療法(a-PDT)/朝日大学/辰巳 順一
歯周病の原因菌を化学的に減らす抗菌光線力学療法(a-PDT)は、繰り返しの使用でも耐性菌の出現や併発症が起きにくい反面、その有用性が明確でない。本稿では、a-PDTの有効性と将来性について紹介する。

○咽喉頭病変に対する光凝固手術/京都大学/岸本 曜
波長が500nm台のレーザーを用いた光凝固手術は、周囲組織へのダメージを最小限に抑えながら粘膜下の血管を選択的に凝固することが可能であり、種々の咽喉頭病変の縮小・消失が期待できる。

○ガスクラスターイオンビーム励起による表面反応と原子層エッチングへの応用/兵庫県立大学/豊田 紀章
数千個のガス原子・分子集団であるガスクラスターイオンビーム(GCIB)は、数eV程度の超低エネルギーイオンにも関わらず高密度のエネルギーを表面に与えるため、低損傷かつ低温で表面反応が促進される。我々はGCIB照射の特長を生かし、原子層エッチング(ALE)への応用を検討している。本稿では、反応性分子として有機酸やジケトン分子を吸着させ、その表面にGCIB照射を行うことによる表面反応促進と、原子層エッチングへの応用を紹介する。

○食道がん細胞におけるPorphysome-PDTの有用性/鳥取大学/神田 努・濱本 航・枝野 未来・磯本 一
食道がん細胞株に対し、Porphysome-光線力学的療法(PDT)をinvitroで実施した結果、従来のVerteporfin-PDTとは異なり、複数の細胞株に対しても同様の治療効果が確認され、Porphysomeが次世代の光感受性物質として有望な候補であることが確認された。

○前立腺肥大症に対するレーザー治療/九州中央病院/出嶋 卓・宋 裕賢・正岡 寛之・佐藤 嘉晃・関 成人
前立腺肥大症のレーザー治療には多岐にわたるデバイスが応用可能である。このうちレーザー蒸散術は、良好な治療成績とともに、術中の出血コントロールが良好で手技習得も比較的容易なため、世界的にも普及している。
2,300円
■特集:特集:レーザー精密加工の要 ガルバノスキャナ
○ガルバノスキャナの特徴と応用エーエルティー㈱/髙野 裕・立尾 知之
ガルバノスキャナはポリゴンスキャナー、光MEMSスキャナーなどの光学スキャナーと比較して、標準品が豊富で広く使用されている。本稿では、光学機械スキャナーの特徴を比較してガルバノスキャナの使用方法と特殊用途について紹介する。

○中国製ガルバノスキャナのインパクト/㈱光響/住村 和彦
当社が取り扱っている中国メーカーのSinoGalvo社とHansScanner社を紹介する。当社は輸入販売していると同時に、自社製のレーザー加工機製品にも組み込んで販売を行っている。自社製品への組み込みについても紹介する。

○ガルバノスキャナの特長と役割/㈱ティー・イー・エム/内田 亨
レーザー加工やマーキングなど現代の精密加工技術を支える心臓部であるガルバノスキャナの歴史・原理・用途を通して、初めてガルバノスキャナに触れる方でも、その特長と役割を簡潔に分かりやすくまとめた内容になっている。

○ガルバノスキャナの補正管理方法/㈱日本レーザー/西尾 高樹
産業用アプリケーションとしてレーザー加工のガルバノスキャナは、ミクロレベルの機能で精度と再現性が求められつつある。レーザー加工は多種多様なアプリケーションで使われ、多種多少な材料の組み合わせとプロセス基礎の検討が進行中であるが、エンジニアには様々な課題が求められている。RAYLASE社では自社ガルバノスキャナを管理するスキャンフィールドキャリブレーター製品で、顧客のニーズに最適なソリューションを提供する。本稿では、その特長と概要ついて紹介する。

■解説
○スマート加工のための波面制御技術/浜松ホトニクス㈱/瀧口 優・田中 博・大竹 良幸・豊田 晴義
スマート製造の発展とともに、高出力なデジタル制御レーザーによる高付加価値加工が注目されている。本稿では、デジタル制御のための波面制御技術と、それを実現するための位相変調型空間光変調器の開発の一端を紹介する。

○膀胱癌に対する光力学診断の実際について/高知大学/福原 秀雄・井上 啓史
今回、膀胱癌診療ガイドライン2019年版の改訂が実施され、いくつかの新しい項目が追加され、光力学診断が挙げられる。膀胱癌において光力学診断はリアルタイムな腫瘍切除を可能にし、治療成績を改善させる。

○婦人科腫瘍と5-aminolevnic acidを用いたphotodynamic therapy(5ALA-PDT)の検討/鹿児島大学/水野 美香/名古屋大学/梶山 広明
ヘム合成回路のポルフィリンの前駆物質アミノレブリン酸(5ALA)は光線力学診断薬として保険収載されている。本稿では、5ALAを用いて行ってきた婦人科腫瘍に対する光線力学的療法の基礎研究と臨床研究の結果を紹介する。

○眼科領域におけるフェムトセカンドレーザーの応用北里大学/神谷 和孝
フェムトセカンドレーザーは、屈折矯正手術、角膜移植、白内障手術にまで幅広く利用されていて、今後の普及が期待されている。本稿では、眼科領域における臨床応用の実際を紹介する。

○下肢静脈瘤レーザー治療器及び自動牽引装置の開発/㈱ユニタック/廣井 和正
自動牽引装置を付加した下肢静脈瘤レーザー治療器を薬事承認した。国産初の治療器で、他社と差別化をするための自動牽引装置の開発、一旦は臨床試験資料が必要とされ諦めかけていたが、改良医療機器(臨床なし)として薬事承認されるまでを紹介する。

○KTN光スキャナーによる硬性内視鏡型OCTの開発と整形外科学分野へのOCT応用/大阪大学/近江 雅人
我々はKTN光スキャナーを用いた硬性内視鏡型OCT装置を開発し、ヒト指先の3次元OCT画像を取得した。その結果、鮮明に指紋構造や汗腺等の微細構造が観察できた。さらに、OCTの整形外科学分野への応用を検討し、正常部と異常部位の差異を定量解析した。

○再帰透過光学素子による空中像の設計/電気通信大学/小泉 直也
空中像とは、光源から出射された光が光学素子によって反射・屈折し、空中に結像したものである。本稿では、再帰透過光学素子による空中像の設計に関して、原理、設計例、設計のためのツールに関する研究を紹介する。

■製品技術紹介
○C帯用ラマン増幅器用ポンプレーザーで800 mWの高出力化を実現/古河電気工業㈱/吉田 順自
2,300円
■特集:多様化するレーザー加工技術②
○遠赤外・テラヘルツ領域FELを用いた物質科学立命館大学/入澤 明典
遠赤外・テラヘルツ自由電子レーザーを用いた半導体の非線形応答現象と表面超微細加工に関する研究を紹介する。

○パルスレーザーによる微細加工と産業応用㈱タマリ工業 三瓶 和久
パルスレーザ加工技術とその産業応用についてレビューしながら、高出力化が急速に進んでいる超短パルスレーザによるテクスチャリング加工の開発状況、および超短パルスレーザのファイバー伝送について紹介する。

○高出力ブルー半導体レーザーによる銅材料溶接レーザーライン㈱/武田 晋
自動車の電動化に伴いモーターやバッテリーなどに多様される銅材料のレーザ接合は重要で、ブルーレーザは出力3kWまで高出力化、さらに適用範囲が増えると期待される。ブルーレーザの最新動向を紹介する。

○3次元Cu微細造形に向けたCu2O球状ナノ粒子のフェムト秒レーザーパルス誘起局所加熱接合/長岡技術科学大学/溝尻 瑞枝
フェムト秒レーザーパルス誘起非線形吸収を利用し、Cu2O球状ナノ粒子インクのCu還元焼結、および内部描画を行った。還元焼結では、純銅の1/10もの高い導電性を有するパターニングを実現するとともに、Cu2O球状ナノ粒子インク膜内部へのパターニングに成功した。

○Selective Laser Thermoregulation法によるレーザー加熱試験方法と照射条件決定AIの開発状況/東京工科大学/大久保友雄・中尾根美樹・松永 栄一・香川 豊/(国研)宇宙航空研究開発機構/後藤 豊/メカトラックス㈱/越地 駿人
セラミックス複合材料等の耐熱材料の新しい加熱試験方法として、レーザーを用いたSLT法と名付けた手法を開発中である。本稿では、そのシステムの概要と、レーザー照射条件を推定するAI開発の一部を紹介する。

■特集:ラマン分光法の応用技術と各社の取り組み④
○固体高分子形燃料電池発電時の過渡状態における電解質膜内の水分布と化学状態の時間分解CARS分光法による解析/山梨大学/犬飼 潤治・西山 博通
電解質膜として、Nafionを用いた固体高分子形燃料電池の発電時過渡状態における電解質膜内部の水分布の時間変化を、コヒーレント反ストークスラマン(CARS)分光法によって測定、および解析した。

■解説
○光画像増幅型スキャンレス・デュアル光コム顕微鏡/徳島大学/水野 孝彦・安井 武史
デュアル光コム顕微鏡において、ファイバー光増幅と干渉計測を融合することにより、画像情報のみを効果的に光増幅した。これにより、共焦点光振幅画像および共焦点光位相画像のシングルショット計測を実現した。

○食道癌に対する光線力学療法後の食道狭窄について現状と治療/筑波大学附属病院/池田 貴文・松井 裕史
光線力学療法は食道癌のサルベージ療法として注目されている。有害事象であるPDT後瘢痕狭窄は注意が必要である。これはQOLを著しく低下させるため、その解決は重要である。当院で治療困難なピンホール状狭窄に対して集学的内視鏡手技による治療が有効であった。

○皮膚色素異常症に対するピコ秒レーザーの現状と今後の課題/東海大学/今川孝太郎
メラニン性色素異常症や刺青治療に、ピコ秒レーザーが応用され10年が経過した。従来のナノ秒レーザーとの比較において、有効性と安全性は同等以上の効果が示されつつある。本稿では、これまでのレーザー治療の変遷、ピコ秒レーザーの現状と今後の課題について紹介する。

○機能性高分子を基盤とした光増感剤送達技術/東京工業大学/野本 貴大
光線力学療法は免疫療法に続く第5のがん治療法として注目されている。本稿では、光線力学療法の適用範囲拡大を目指した光増感剤送達技術に関して、我々の最近の研究成果について紹介する。

○量子インターネットの概要とその実現に向けた光量子技術/大阪大学/生田 力三
量子コンピュータなどの、個別量子情報システムをネットワーク化する量子インターネットが注目を集めている。本稿では、その概要および応用技術を解説し、関連する光技術とその実現に向けた取り組みを紹介する。
2,300円
■特集:多様化するレーザー加工技術①
○結晶・非晶質材料に対するレーザスライシング技術の適用/埼玉大学/山田 洋平・池野 順一
硬脆材料を切りくずゼロで高速にスライシングするレーザスライシング技術を発展させている。結晶材料と非晶質材料の内部加工痕を詳細に観察することにより、それぞれの加工メカニズムを明らかにした。

○xEV製造プロセスに向けたハイブリッドレーザー加工技術/古河電気工業㈱/松本 暢康
近年、普及が加速するEVの動力源である電池やモータ等の製造工程において、レーザ加工技術が注目を集めている。本稿では、当社が銅加工用に開発したBlue-IRハイブリッドレーザBRACE .Xの加工の特長について事例とともに紹介する。

○高出力グリーンレーザーの溶接特性とビームプロファイル制御技術トルンプ㈱/中村 強
本稿では、グリーンレーザーによる銅の溶接特性と、世界で初めて開発された3 kWグリーンレーザーによる銅、アルミ、ステンレスの溶接特性を紹介する。また、この度初めてグリーンレーザーに搭載された、スパッタ低減効果のあるビームプロファイル制御技術BrightLine Weldを用いた高品質化の効果を紹介する。

○カーボンニュートラルに貢献するレーザークリーニングの最新技術とその適用事例/クリーンレーザージャパン㈱/本村 孔作
レーザークリーニングは環境負荷低減などカーボンニュートラルへの貢献要素が大きく、広範な市場適用が始まっている。本稿では、注目されるその技術特性、アプリケーションや新しい導入事例などを具体的に紹介する。

■特集:光学系設計ソフト活用術②
○光学機器開発用ツールの最新情報/日本シノプシス(同)/小林 正史
光学製品にはどうしても迷光が付きまとう。この光路と影響度合いを見るには、結像ツールと照明ツールの連携が必須となる。SynopsysのCODE V、LightToolsはレンズデータをスムースにやり取りできる機能を開発した。本稿では、この機能の動き、効果について紹介する。

○コスメティックパフォーマンスまでターゲットとするオプティマイザ/㈱ノーツアンドクロス/山本 努
オプトメカニカルソフトウエアTraceProに標準搭載されていたインタラクティブオプティマイザは、繰り返し構造やスプラインカーブのフレネル化などが可能になり、非常に複雑なオブジェクトの作成・最適化が実現できる。

■解説
○光線力学療法の適応基準外病変食道癌に対する安全性・有効性の検討/金沢大学附属病院/林 智之
食道癌化学放射線療法後の遺残再発に対する光線力学療法(photodynamictherapy:PDT)が承認された。本稿では、PDTの成績に加え、問題点や適応基準外病変に対する安全性・有効性についても紹介する。

○気温・水蒸気同時計測用ラマンライダーの開発/英弘精機㈱/竹内 栄治・松木 一人・内保 裕一/京都大学/矢吹 正教
線状降水帯等の大雨による災害を軽減するには、早期かつ高精度な降雨予測が有効である。本稿では、雨をもたらす水蒸気と気温の空間分布を昼夜を問わず安定に観測する、波長266 nmレーザを用いたラマンライダーの開発状況を紹介する。

○Tm、Hoドープレーザーの高効率化技術とライダー応用/東北工業大学/佐藤 篤
Tm,Hoドープ結晶を用いた波長2μm帯高出力パルスレーザーは、風観測用ドップラーライダーなどへの応用が期待されている。本稿では、その高効率化について従来技術から最新技術までの動向を紹介する。

○超高エネルギー宇宙線観測と望遠鏡/信州大学/冨田 孝幸
超高エネルギー宇宙線は宇宙から飛来する放射線であり、その起源やエネルギー獲得機構などが未解明である。本稿では、その観測結果と合わせて、望遠鏡による観測手法、および最新検出器の開発状況を紹介する。

○光波マイクロホンによる音圧絶対測定の現状/(国研)産業技術総合研究所/山田 桂輔
光波マイクロホンは、音波による空気の屈折率変化をレーザとレンズによる光学的フーリエ変換を利用して検出する測定法である。本稿では、光波マイクロホンによる音圧の絶対測定技術開発の取り組みについて紹介する。

○再発悪性脳腫瘍に対する光線力学的治療(PDT)/筑波大学/石川 栄一
悪性脳腫瘍の摘出の際、腫瘍浸潤が疑われる領域に対して、第二世代の光感受性物質であるタラポルフィンナトリウムを用いたphotodynamictherapy(PDT)を行うことが可能である。再発脳腫瘍に対するPDTについて、自験例と文献をもとにその意義について考察する。

○テラヘルツ波イメージングシステムの開発/㈲スペクトルデザイン/深澤 亮一
テラヘルツ波を用いたイメージングはこの20年程で急速に発展を遂げた。本稿では、テラヘルツパルス波を用いたイメージングシステム技術について紹介する。また、最近の固体デバイスを用いた高速イメージングやテラヘルツ波レーダーなどの研究開発動向について紹介する。
2,300円
■特集:ラマン分光法の応用技術と各社の取り組み③
○微生物の非破壊1細胞解析法としての顕微ラマン分光法/関西学院大学/菅野 菜々子・重藤 真介
顕微ラマン分光法を応用した微生物の新規非破壊解析法について紹介する。この手法では、機械学習などと組み合わせることにより、従来のゲノム解析では難しかった1細胞レベルでの微生物の種類と機能の解明を行うことができる。

○着色排水を検知するSERSセンサの開発北陸先端科学技術大学院大学/仲林 裕司/石川工業高等専門学校/山田 悟/国士舘大学/酒井 平祐/金沢工業大学/鈴木 亮一
希薄色素水溶液の検出が可能なSERS(Surfaceenhanced Raman scattering)センサーの開発について紹介する。開発したSERSセンサーは、通常のラマン分光測定では困難である10-9mol/Lまでの濃度の色素水溶液を検出し、色素が要因となる水質汚染を未然に防ぐセンサーとして産業応用の可能性を見出した。

○顕微ラマン分光法の水素同位体トレーサー拡散実験への応用徳島大学/野口 直樹
顕微ラマン分光法によって固体中の水素同位体を定量分析する方法を開発した。本稿では、この方法を利用した低温・高圧特殊環境下での水素同位体トレーサー拡散係数測定法について紹介する。

○レーザーラマン分光法による局所ガス濃度非接触計測技術の開発/㈱四国総合研究所/朝日 一平
レーザラマン分光法とバイスタティックライダ技術を融合させた、様々なガス種に適用可能であり、局所ガス濃度を非接触、リアルタイムに連続してモニタリングできる独自の計測技術について紹介する。

■特集:光学系設計ソフト活用術①
○Ansysが提供するナノ~マクロスケール光学解析ワークフロー/アンシス・ジャパン㈱/松元 峻士
Ansys社が提供する新世代の光学解析方法を紹介する。昨年1月より、Ansysファミリーに加わった、ZemaxOpticStudioとAnsysLumericalを活用した、光線追跡と電磁場解析を連携させた光学系設計、解析事例を紹介する。

○パンケーキレンズの設計とシミュレーション/FITリーディンテックス㈱/市原 良香
光学系の多様化・微細化などの背景から、レンズ設計ソフトウェアOSLO、および照明設計・解析ソフトウェアTraceProを活用して、ARグラスとして人気のパンケーキ光学系の設計・シミュレーション事例を紹介する。

○光線追跡シミュレーションの活用/サイバネットシステム㈱/大橋 祐介
本稿では、3次元光学解析ソフトウェアAnsysSpeosを用いた照明設計について、高度な解析機能や最適化、高速化、他の物理シミュレーターとの連携など様々な活用例を、絵図を交えながら紹介する。

○VirtualLab Fusionを用いたAR/MR用光学系のシミュレーション/㈱ティー・イー・エム/澤田 宏起
近年はAR/MRを実現するシースルー型のディスプレイの開発が盛んに行われている。本稿では、VirtualLab FusionでのAR/MR光学設計機能を紹介する。

○GPU処理に対応した光学設計評価ソフトウエアの紹介/CBSJapan/稲畑 達雄
FREDmpcはレンズや筐体の迷光解析や実画像評価を高精度で行うPCソフト。米国NVIDIA社との協業で、CUDA言語の対応により、業界初のGPUボード駆動でCPU処理の400~1,200倍の高速処理を実現。

■解説
○光技術を適用した高速海中無線通信(国研)海洋研究開発機構/石橋正二郎
近年、光技術を適用した海中無線通信が注目されており、国内外において積極的に研究開発が進められている。本稿では、レーザー光を適用した高速海中無線通信に関する試行について紹介する。

○構造制御半導体電極による人工光合成反応/東京大学/嶺岸 耕
近年、世界的に関心が持たれているカーボンニュートラル実現に寄与する技術として、「人工光合成」が期待されている。本稿では、人工光合成の一種である半導体電極による水分解反応における多層構造、組成傾斜構造による高効率化について紹介する。

○集積型光周波数コム光源とシリコンフォトニクス/慶應義塾大学/菅野 凌・藤井 瞬・木暮 蒼真・田邉 孝純/マレーシア工科大学/Nurul Ashikin Binti Daud本稿では、筆者らが取り組んでいるシリコンナイトライド微小光共振器を用いた光周波数コムの生成とシリコンを用いたチップスケールの光変調デバイス、そしてそれらを平面接合した成果について紹介する。
2,300円
■特集:ラマン分光法の応用技術と各社の取り組み②
○顕微ラマン分光法を用いたμm空間分解能ひずみセンシング/名古屋市工業研究所/林 英樹・二村 道也/(元)岐阜大学/三宅 卓志
顕微ラマン分光法は空間分解能が高い測定法であることが知られている。本稿では、これを微小部ひずみの検出に適用するための研究開発について紹介する。

○偏光システム・共焦点および試料回転装置を備えたラマン分光分析装置でのダイヤモンド結晶へのアプローチ/日本工業大学/大島 龍司・飯塚 完司
半導体作製工程のKiru・Kezuru・Migakuに必須であるダイヤモンド結晶に、偏光・共焦点および試料回転を複合した装置でアプローチした結果を紹介するとともに、固体結晶分析の可能性について紹介する。

○低波数ラマン分光による錠剤中原薬結晶形の定量的評価/明治薬科大学/井上 元基
低波数ラマン分光は結晶多形に特異的なスペクトルを非破壊かつ短時間に得られる。本稿では、医薬品固形製剤中原薬の結晶形の定量のため、通常の後方散乱法に加えて透過測定が可能な手法を開発したので紹介する。

○ラマン分光法を用いた結晶性高分子の構造解析手法/北陸先端科学技術大学院大学/木田 拓充
ラマン分光法など振動分光法は、高分子材料の構造解析における有力な測定手法として広く用いられている。本稿では、ラマン分光法を用いて結晶性高分子の分子配向状態、および応力負荷状態を評価する手法について紹介する。

○最新のラマンシステムとアプリケーション/日本分光㈱/田村 耕平
ラマン分光光度計に求められる高い安定性、測定の確実性、高い空間分解能、高い解析精度を実現するために、当社が半世紀以上にわたって培ってきた技術を紹介するとともに、それらを活用した分析事例を紹介する。

○高性能分光器を使用した計測システム/フォトテクニカ㈱/金 南宰
当社が扱っているオランダAvantes社のAvaRaman(3種類プローブタイプ)と、台湾PTT(ProTrusTech)社のマイクロラマン(高分解能顕微鏡タイプと簡易ハンディータイプ)を紹介する。

○さまざまな分野で威力を発揮する各種ラマン分光計の紹介/ブルカージャパン㈱/松原 智之・石川 洵
ラマン測定を行う目的はさまざまで、最適な装置の使用が求められる。当社は、多様なアプリケーションに対応できるように各種ラマン分光計を取り揃えている。本稿では、各分光計に搭載されている独自技術について紹介する。

■解説
○機能性ナノ多孔質セラミックス薄膜の成膜技術/京都工芸繊維大学/菅原 徹
近年筆者らによって開発された新奇なナノ材料の作製法と、それによって簡略化されたデバイス作製手法について紹介する。

○超スマート社会におけるディスプレイ・照明技術の展望/東北大学/藤掛 英夫
超スマート社会におけるディスプレイ・照明の役割を現状技術を踏まえて紹介する。今後、アンビエント的な情報提供や、画像の高臨場感化による視聴空間の共有化に向けて、ディスプレイと照明の連携・融合技術が進展していく可能性が高い。

○バイオイメージングアクセサリとしての高分子ナノ薄膜の物性と機能/東海大学/岡村 陽介・青木 拓斗
厚みをナノ寸法(100 nm程度)に制御した高分子ナノ薄膜の調製法と物性を紹介する。また、得られたナノ薄膜を活用して、浮遊細胞や生体組織の乾燥・ブレを防止するバイオイメージング用アクセサリへの応用例を紹介する。

○プラスチックリサイクルに貢献する分光技術/浜松ホトニクス㈱/渥美 利久
Recycle、Reduce、Reuse、Renewableによりプラスチックの資源循環が促進される。分光分析技術はRecycle普及に貢献する。X線イメージング、近赤外分光、中赤外分光、ハイパースペクトルイメージング、ラマン分光より最適な使い方を提案する。
2,300円
■特集:ラマン分光法の応用技術と各社の取り組み①
○ラマン分光分析技術による非侵襲脂肪分析/関西学院大学/佐藤 英俊
筆者等はラマン分光分析法を用いて、脂肪の組成分析に挑戦している。その全てを紹介するには短いが、本稿では、脂肪分析を目的として進めてきたハード、ソフトウェア技術とその応用について紹介する。

○ラマン分光法及び近赤外分光法による生体や生体物質のin situイメージング分析/島根大学/石垣 美歌
ラマン分光法や近赤外分光法は、分子の振動を測定することにより、対象内の分子組成や分子構造をイメージングにより可視化することができる。本稿では、近年実施した生体のin situイメージング研究を紹介する。

○ベンチトップラマン分光計を利用したIn-Situ測定の具体的事例/㈱アントンパール・ジャパン/兒山 悠二
近年、ラマン分光計の発展は目覚ましく、その中で同社のCora5001はユニークな立ち位置にある。本稿では、二つの実用例について紹介する。一つは、素材開発において圧倒的シェアを誇る同社の粘弾性測定装置MCRとの共用によるIn-Situ測定。もう一つは、マイクロ波を利用した合成装置Monowave400Rとの共用によるIn-Situ測定である。それぞれの装置とCora5001Fiberが提示するそれぞれの経時データを比較することで、新たな視座の獲得を目指す。

○コヒーレントラマン計測に好適なピコ秒波長可変レーザの開発/スペクトラ・クエスト・ラボ㈱/福岡 大輔・室 清文
半導体レーザ、光ファイバー技術を駆使して新しいピコ秒波長可変レーザを開発した。このレーザは高い波長同調性と光パルス同期性を有しており、コヒーレントラマンイメージングの高性能化と普及に貢献できる。

○プローブ型ラマン分光装置の分析事例㈱テックアナリシス/久田 浩史/㈱ティー・イー・エム/浅香 宗利・畠山 洋
本稿では、Marqmetrix社製プローブ型ラマン分光器All-InOne.を用いて、医薬品分析事例を紹介する。また、原薬を使ってCoherent社製低波数ラマンモジュールの特徴と有用性を紹介する。

■特集:キレイを作る~「汚染を調べる、浄化する」に役立つ光技術~②
○深紫外線LEDによる水浄化/旭化成㈱/大槻 隼也・矢吹 直人・杉山 聖
UVC LEDの応用技術、特に水殺菌技術の進展について解説する。UVC LED化による設計自由度を生かせば、発光効率が低くても低圧水銀灯を上回る殺菌性能を発揮できる可能性がある。本稿では、その点について、Simulationの結果と開発品の実測データを紹介する。

■解説
○レーザーパターン光を生成する回折光学素子/㈱スペースフォトン/川島 勇人
回折光学素子(DOE)は光の波動的特性である回折・干渉現象を利用する光学素子で、所望のレーザーパターンを形成することができる。本稿では、DOEの設計製作、応用事例として、レーザー加工と三次元形状計測について紹介する。

○スマート光計測・センシング/大阪大学/高谷 裕浩
本稿では、機能性光学の基本原理および光計測・センシングに大きな変革をもたらす機能性光学素子・システムの展開について紹介するとともに、機能性光源の拡張による新たな測定原理に基づく次世代スマート光計測・センシングの可能性について展望する。

○光を用いた有機・バイオマテリアルの結晶構造制御技術の開発/大阪大学/丸山美帆子・吉川 洋史・吉村 政志・森 勇介/奈良先端科学技術大学院大学/釣 優香
光で結晶成長を制御する技術は、この数年間で飛躍的な進歩を遂げた。現在は有機材料の結晶多形など、構造が酷似する物質を「作り分ける」ことができるようになった。本稿では、レーザー核発生誘起技術による結晶多形制御の成果と、モデル物質(尿素)を用いたメカニズム解明の研究を紹介する。

○静電相互作用を用いた凹凸基板上への電子輸送層の形成とペロブスカイト太陽電池への応用/埼玉大学/石川 良・白井 肇
テクスチャ透明導電膜上に、正帯電するポリマーと負帯電しているSnO 2コロイド間の静電相互作用を活用して均一な電子輸送層を形成し、20%を超える高い光電変換率のペロブスカイト太陽電池を得た。

○ガラス表面の精密レーザーナノ加工と透過特性の向上/東京農工大学/宮地 悟代
ガラス表面にフェムト秒レーザーを集光照射することにより、周期が約200 nmで均一なナノ構造体を直接形成することに初めて成功した。本稿では、この周期構造体の形成過程と、構造体を付与した表面は透過率が増加することについて紹介する。

○光レーザマイクロホンを用いた任意焦点収録音声の音質改善/立命館大学/西浦 敬信
光レーザマイクロホンにおけるレーザー光の任意焦点による高品質な音声収録を目指して、深層ニューラルネットワーク(Deepneural network:DNN)に基づく高品質音声収録方法を試みる。本手法では、焦点の設定の異なる収録音声によりネットワークを学習させることで、任意焦点収録にて発生する雑音の抑圧、および欠落した高周波成分の復元を同時に達成した。音質評価実験により、任意焦点収録学習モデルの有効性を検証した。
2,300円
■製品特集:注目のスーパーコンティニューム光源 各社の取り組み
○スーパーコンティニウム光源の特徴と応用例/オーシャンフォトニクス㈱/松岡 史哲
○光響製広帯域光コムキットの特徴と応用展開/㈱光響/石川 陽一・山形 遼・原 健太・住村 和彦
○広帯域・高出力白色光レーザーの導入例/㈱日本レーザー/橋本 和世
○スーパーコンティニウム光の発生と応用/㈱ソーラボジャパン㈱/小池 英仁

■製品技術紹介
○レーザースキャンプロジェクター/エーエルティー㈱/髙野 裕・藤田 修平

■解説
○Low-Dose Photodynamic Therapyによる幹細胞分化作用/防衛医科大学校/櫛引 俊宏
細胞死に至らない低いエネルギーでレーザー光を照射したLow-Dose PhotodynamicTherapyによって骨芽細胞前駆細胞が骨芽細胞に分化促進すること、そのメカニズムとして炎症性転写因子であるActivator Protein-1の発現量が増加し、それに引き続くBone MorphologicalProtein-2の発現量が増加することで、骨芽細胞前駆細胞の骨芽細胞分化が促進されていることを紹介する。

○視覚の質を高めることの価値/北里大学/川守田拓志
視覚系は、収差が大きく、加齢変化により結像性が低下しやすい。したがって、光学シミュレーションを用いて屈折矯正や外界環境配慮、視覚設計を行いQuality of Visionを向上させることが重要である。

○複素透過板(ビルトインレンズマスク)による三次元フォトリソグラフィ/大阪公立大学/笹子 勝・平井 義彦
焦点深度を自在に設計でき、かつ解像性を確保するビルトインレンズマスクによる新しい三次元フォトリソグラフィ技術について紹介する。

○見る方向や光の偏光によって三色に変化する物質/名古屋大学/平井大悟郎
宝石などの無機物質の色は微量に混じる遷移金属元素に由来し、遷移金属に結合する陰イオンの配置や種類が色に強く影響する。本稿では、2種類の陰イオンが遷移金属に結合する物質において、見る方向によって色が変化するメカニズムを紹介する。

○AR応用に向けた1000 volume/s高速体積型ディスプレイ/群馬大学/奥 寛雅
我々のグループが研究・開発している光学シースルー型のHMDにおいて、VACと遅延の問題の両方を解決するディスプレイ原理について紹介する。

○中赤外パッシブ分光イメージングによる新たな画像診断技術の創出/香川大学/石丸伊知郎
サーモグラフィとして知られているように、人体からは体温に応じた中赤外領域の放射光が放出されている。我々は、独自の中赤外パッシブ分光イメージング装置により、人体からの放射光の分光特性を取得できる。この中赤外パッシブ分光イメージングにより、遠隔から取得した放射光の分光輝度から体内のグルコース濃度である血糖値の計測が可能になった。

○レーザーによるインプラント設置強度診断/近畿大学/三上 勝大/慶應義塾大学/名倉 武雄・中島 大輔
整形外科で用いられる体内設置固定具(インプラント)の設置強度は執刀医の経験や感覚に頼っている。本稿では、臨床現場への導出に向けた設置強度レーザー診断装置の開発について紹介する。
2,300円
■特集:ゲノム解析とDNAシーケンサ装置の進展
○PacBio社シーケンサーで用いる1分子シーケンスの原理/PacBio Japan(同)/小林 孝史
本稿では、Pacific Biosciences of California(PacBio)社のシーケンス技術であるSMRT(Single Molecule, RealTime)シーケンスの原理、最近のPacBio社のシーケンサーの進化、および主なアプリケーションについて紹介する。

○DNAシークエンサー発展概説/大阪大学/谷口 正輝
新世代のDNAシークエンサーは、医科学や創薬を革新してきた。本稿では、製品化されている第4世代DNAシークエンサーまでの発展と、研究開発が進む第5世代シークエンサーを概説する。

■解説
○自発ラマン顕微鏡による生体組織解析/京都府立医科大学/原田 義規・田村 昌子・望月健太郎・田中 秀央
自発ラマン顕微鏡は、生体組織内の分子情報を無染色・無固定でありのままの状態で観察できる利点がある。本稿では、虚血性心疾患や非アルコール性脂肪性肝疾患のラマン解析に焦点を当て紹介する。

○高水準の発光出力750 mWを達成した次世代水銀フリー高出力型UVC面光源デバイス/㈱紫光技研/平川 仁・粟本 健司・高橋純一郎・日高 武文・牧野 哲也・脇谷 雅行/篠田プラズマ㈱/篠田 傳
当社は2015年の会社創立から独自のプラズマ方式水銀フリー深紫外線光源(UV-LAFi(Ultra Violet-LuminousArray Film(ラフィー)))を開発し、製品化に成功した。この度、単体UVC面光源の出力として、750 mWの高水準出力を達成した。本稿では、高出力を達成したUV-LAFi光源のデバイス技術について紹介する。

○薄膜転写技術による異種材料光集積回路/(国研)産業技術総合研究所/高 磊
当研究所におけるシリコンフォトニクス技術を紹介したのち、異種材料集積技術の現状とその展望を紹介する。著者が進めるμ-TransferPrinting法は、微小領域の異種材料薄膜を活用した転写技術であり、次世代の有望な光デバイス集積技術として注目されている。

○紫外線の生物への影響と紫外線殺菌の利用上の注意/東海大学/竹下 秀
新型コロナ感染症などの感染防止対策の一つとして紫外線殺菌がある。紫外線殺菌は使い方を誤ると空間に存在している全ての生物に悪い影響を与える。本稿では、紫外線の生物への影響をまとめるとともに、紫外線殺菌の利用上の注意を紹介する。

○Society 5.0とメタバース/東京大学/廣瀬 通孝
Society 5.0の到来は大分先と考えられてきたが、一気に前倒ししたのがコロナ禍である。情報の分野でとりわけ重要度を増したのが、「リモート」である。人と人との直接的接触が制限される状況の中、活動継続のためにリモート技術が不可欠になった。「あれば良い」技術が、「ないと困る」技術へと変容したことが背景にある。本稿では、Society5.0とメタバースの現状と進展について紹介する。

○ステルスダイシングの最新動向/浜松ホトニクス㈱/新村 拓人
発表から20年程度が経過したステルスダイシング技術。適用デバイスは日々拡大しているが、本稿では、その最新の技術動向や加工プロセス、また、近年製造業においてもますます注目が高まる環境負荷低減への貢献について紹介する。

○液界面支援表面増強ラマン分光(LI-SERS)/(国研)理化学研究所/杉岡 幸次
フェムト秒レーザー複合加工技術により作製した3次元マイクロ流体表面増強ラマン分光(SERS)チップを用い、マイクロ流体チャネル中で形成された液界面でラマン分光を行うことにより、アトモーラーレベル(aM)の濃度の分子の検出に成功した。本手法を、液界面支援SERS(LISERS)と名付けた。

■製品技術紹介
○JIS C 7550/IEC 62471に基づいた光源測定評価システム/㈱システムズエンジニアリング/青柳 光洋
○要望に応えるテーラーメイドのレーザーシステム/TOPTICA Photonics AG/コンスタンティン バングルーバ
○高速・高精度ピコ秒レーザーで加工微細化に貢献/スペクトロニクス㈱/朱 裕太・折井 庸亮
○非破壊検査・非侵襲・深部断層イメージングSD-OCT用分光ユニット/㈱ティー・イー・エム/浅香 宗利

2,300円
■特集:キレイを作る~「汚染を調べる、浄化する」に役立つ光技術~
○光エネルギーで環境浄化/東京理科大学/勝又 健一
地球上にありふれた元素からなる酸化チタン、およびオキシ水酸化鉄を用いた光触媒反応により水や空気の浄化について調査した。酸化チタンは多孔質基材との複合化、オキシ水酸化鉄は水中で効果的に酸化分解を示すことがわかった。

○極端紫外フェムト秒光源で大気汚染を解析/北海道大学/関川 太郎
フェムト秒極端紫外光源を用いた時間分解光電子分光法により、大気汚染物質のPM2.5を構成するニトロフェノールが、光分解によりいくつかの中間体を経て亜硝酸(HONO)を生成する過程を実時間観測した。

○低圧水銀ランプを用いたUV洗浄・改質装置/岩崎電気㈱/小野健一郎
本稿では、液晶ディスプレイなどのエレクトロニクス、オプティカル製品の製造工程や電子機器、電子材料、自動車部品などに使用される高機能性の高分子材料の接着改善に用いられる低圧水銀ランプを用いたUV洗浄・改質装置について紹介する。

○太陽光を利用した光触媒による水浄化/(国研)産業技術総合研究所/根岸 信彰/筑波大学/楊 英男
途上国における安全な水へのアクセスを実現する技術として光触媒による太陽光を用いた水浄化が考えられている。本稿では、その光触媒水処理を阻む現地の因子とその解決方法、および実証化例について紹介する。

■製品特集:光学系設計ソフト機能ガイド
サイバネットシステム㈱/㈱ティー・イー・エム/アドバンスソフト㈱/CBS Japan/㈱ノーツアンドクロス/日本シノプシス(同)/ ㈱サイエンスラボラトリーズ/㈱ベストメディア

■解説
○高精度光格子時計の比較による相対論的測地の実証/東京大学/牛島 一朗
時計間に標高差がある場合、重力ポテンシャルの違いから時間の進みにわずかなずれが生じる。本稿では、この一般相対性理論で予言される重力赤方偏移を高精度な光格子時計を用いて計測した例について紹介する。

○量子技術イノベーションを推進するY-00 量子ストリーム暗号とその光衛星通信への応用/玉川大学/相馬 正宜・廣田 修
Society5.0時代のセキュリティ技術の要として期待される量子暗号には二つの方式がある。本稿では、二つの量子暗号技術の簡単な紹介をしながら、その中でも量子技術イノベーションを推進し、かつ実用性の高いY-00量子ストリーム暗号の基本概念、安全性保証原理や性能を簡潔に紹介し、その応用について解説する。

○アスベストの無害化と粉じんの抑制を高出力レーザーで実現/日本電信電話㈱/川村 宗範
高出力レーザーを用いてアスベストを溶融させて無害化しつつ、粉じんの飛散を抑制可能であることを確認した。今後増加する建築物の解体工事現場で、作業者がアスベストに曝露されるリスクを低減できる。

○2光子干渉の基礎と計測への応用/東京大学/深津 晋
2光子干渉は古くて新しい概念である。本稿では、光路の識別可能性と干渉との関係にもとづいてその物理的基礎を平易に解説し、2光子状態とその干渉効果が計測等にどのように使われるかを例示する。

○最新モデルKrF光源および最新レーザー技術の応用/ギガフォトン㈱/古巻 貴光・諏訪 輝・藤本 准一・三浦 泰祐
2000年代にはアルゴンとフッ素で形成されるArFにより発光するエキシマレーザーによる半導体製造の量産化が進み、性能向上が求められ続けている。本稿では、当社の最新の半導体製造用KrF光源のG60K、半導体製造用光源技術の応用例として、マイクロアドバンスド加工、難加工技術を紹介する。
2,300円
■特集:メタマテリアルの世界
○三次元メタマテリアルによる高効率赤外吸収体と赤外分光応用/(国研)理化学研究所/田中 拓男
メタマテリアルの応用技術の一つにメタマテリアル吸収体がある。これは光の反射と透過を抑制して、光を完全に吸収する1種の「表面」である。本稿では、このメタマテリアル吸収体とその分光技術への応用について、著者の研究成果を中心に最近の進展を紹介する。

○光メタ表面センサーにおける最近の進展~バイオセンシングと赤外線検出/(国研)物質・材料研究機構/岩長 祐伸・宮崎 英樹
本稿では、メタ表面の応用的研究のうち、バイオセンサーと赤外線センサーへの応用について最近の進展を中心に紹介する。また、メタ表面について報告されている様々な機能についても年表的に概説する。

○三次元光メタマテリアルの自己組織的作製/東北大学/藪 浩
高分子微粒子表面に貴金属ナノ粒子を静電相互作用により高密度充填させることにより、三次元的に貴金属ナノ粒子を微粒子表面に集積させる手法を確立した。本稿では、その作製法とメタマテリアルの構成要素である「メタ原子」としての物性の検討について紹介する。

○非相反メタマテリアル共振器による漏れ波ビーム走査アンテナのビームスクイント低減/京都工芸繊維大学/上田 哲也
本稿では、非相反メタマテリアル線路共振器に沿って双方向に伝搬する電磁波成分からの漏れ波放射がつくる主ビームにおいて、動作帯域内で周波数の変動に因らずビーム角がほぼ一定となるための設計技術を紹介する。

○シリコンメタサーフェスを用いた完全ミラーと完全吸収体/大阪大学/髙原 淳一・Rongyang Xu
本稿では、シリコンのディスク型ミー共振器から構成される誘電体メタサーフェスの反射・吸収スペクトルの制御について紹介する。誘電体のみで波長より小さな極薄の完全電気・磁気ミラーや完全吸収体を実現できる。

■解説
○長波長蛍光タンパク質を用いたFRETバイオセンサーの開発/京都大学/寺井 健太・渡部 哲也
橙・遠赤色蛍光タンパク質を用いたFRETバイオセンサー(Booster)を開発した。従来のFRETバイオセンサーとの同時観察や、青色光依存性の光遺伝学ツールとの併用、Booster(Booster-PKA)を全身発現するマウス(Booster-PKAchu)の作出にも成功し、生きたマウスでPKA活性の測定を実現した。今回の総説では、開発過程を詳細に解説する。

○高分子太陽電池の高効率化を実現する新戦略/京都大学/大北 英生
高分子太陽電池のエネルギー変換効率は20%に迫るところにまで向上している。この高効率化には、電流および電圧に関して従来の限界を超えた飛躍的な向上を実現する新たな戦略が必要である。本稿では、この新たなアプローチとして、三元ブレンド高分子太陽電池と界面電荷移動状態の電子状態制御に関する最近の研究事例を紹介する。

○円偏光散乱によるがん診断技術/東京工業大学/西沢 望/自治医科大学/口丸 高弘
生体組織に円偏光を照射し、散乱による偏光解消を比較することで組織内の細胞核異型を伴うがん組織を評価することができる。本稿では、その原理と研究開発の現状、さらには将来展望について紹介する。

○高熱伝導AlN/Ce:YAGコンポジットセラミック蛍光体/大阪大学/藤岡 加奈
本稿では、LED照明やレーザー照明で問題となる温度消光の抑制のための高熱伝導蛍光体について紹介し、筆者らが提案したAlN/Ce:YAGコンポジットセラミックス蛍光体が高輝度レーザー照明に有効であることも示す。

○蛍光ナノダイヤモンドを用いた量子温度計/岡山大学/藤原 正澄
ダイヤモンド中の色欠陥中心を利用した量子情報処理技術や量子計測技術が現在盛んに研究されている。特に、ダイヤモンド窒素欠陥中心が示す蛍光検出磁気共鳴を利用した量子センサ技術は、磁場や温度を超高感度かつナノスケールで計測可能な技術として注目されている。本稿では、我々が取り組んでいる、ナノダイヤモンドを用いた温度計およびその生体試料応用について紹介する。

○熱膨張によるガラスマイクロレンズアレイ製造法/(国研)理化学研究所/田中 陽・ヤリクン ヤシャイラ・アイサン ユスフ
筆者らは、ガラスの中に封入した気体の熱膨張を利用する吹きガラス製法に着目した。伝統ガラス加工分野では数百年来用いられてきた伝統技術をマイクロスケール加工に利用することにより、高いアスペクト比で表面から突出した薄壁のガラス微小ドーム構造を、高精度で短時間かつ簡便に大量生産できる技術を開発した。本稿では、その技術を紹介する。

○金属3Dプリンタを活用したバイオミメティクスによる新しいトライボロジー表面の創製/東京理科大学/佐々木信也
本稿では、バイオミメティックスによる機械摺動表面の摩擦・摩耗特性向上を目的に、これを実現するための金属3Dプリンタを活用した三次元微細構造の創製と、新しいトライボロジー機能発現に関する研究事例を紹介する。

■製品技術紹介
○青色出力1 kWを実現したBlue-IRハイブリッドレーザ/古河電気工業㈱/梅野 和行
e-Mobiltyの進化にともない、モータ、インバータ、電池の製造に使われる銅のレーザ溶接需要が急増している。波長1μm帯のファイバレーザによる溶接ではスパッタ等の溶接欠陥が多く、銅は難加工材と言われてきた。近年では、銅の溶接に優れた青色等の可視光レーザの高出力開発が盛んであるが、課題も多い。本稿では、国産1kW青色レーザを搭載した銅レーザ溶接用の最先端レーザ発振器であるBlue-IRハイブリッドレーザの技術と溶接アプリケーションに関して紹介する。
2,300円
■特集:さまざまなレーザー加工関連製品と技術③
○サファイアの超短パルスレーザー加工過程の超広時間スケール観察/東京大学/伊藤 佑介・徐  弘・杉田 直彦
本研究では、サファイアの超短パルスレーザ加工時に生じる高速現象を、Pump-probe法と高速度カメラを組み合わせた超広時間スケール観察法により写し出し、ダメージ形成メカニズムを明らかにする。

○レーザー誘起微細周期構造形成機構解明のためのその場計測/東海大学・京都大学/橋田 昌樹/京都大学/古川 雄規・井上 俊介・升野振一郎
パルスレーザーによる微細周期構造の形成機構に関し、幾つかのモデルが提案されているが有効な計測法がない。本稿では、私たちが開発に取り組んでいる微細構造形成機構を目指した「その場計測法」を紹介する。

○GHzバーストモードフェムト秒レーザー加工/(国研)理化学研究所/小幡孝太郎・カバジェロ ルカス フランセスク・杉岡 幸次
GHzバーストモードによるフェムト秒レーザー加工は、数GHzの超高速繰り返し周波数で構成されたパルス列によるレーザー加工を可能とする。本稿では、GHzバーストモードを用いたアブレーションを金属と半導体材料へ適用した場合の加工効率と品質に関する我々の研究事例を紹介する。

○連続波レーザーの斜角入射による金属の高速微細溝加工/日本製鉄㈱/坂井 辰彦/岡山大学/田浦のぞみ・岡本 康寛・岡田 晃
本研究では平均出力200 Wのシングルモード連続波レーザの斜角入射によって軟鋼(SS400)表面に高速で微細な溝を形成する研究を行った。レーザ光の入射角45°、走査速度を1~6 m/sで変更して加工実験を行った結果、特に走査速度2m/sにおいて、深さ約50 μmの比較的深い溝と突起が安定して形成された。溝と突起の形成メカニズムを考察するために高速度観察、および熱流体解析を行ったところ、斜角入射においては1.5 m/s以上の高速でレーザ光を走査する際におけるキーホール周辺の溶融金属の非対称な流動が微細な溝や突起形成の支配的要因であることが示された。

○テーラーメイド超短パルスレーザーによる透明体材料の微細加工/トルンプ㈱/塩見 亮祐
超短パルスレーザーとその光学系によってレーザー光を制御することで成功した、ガラスの切断および溶接技術を紹介する。

○LCOS型空間位相変調器のレーザー加工応用と最新動向/santec㈱/西立野将史・桜井 康樹/山陽小野田市立山口東京理科大学/高頭 孝毅・伊藤 雅浩
高度な空間制御性を特徴とするLCOSは様々な分野で応用されてきたが、耐光性と応答速度を改善することによりさらなるアプリケーション分野を開拓できる可能性がある。本稿では、当社製品を例に、LCOS型SLMの性能とレーザー加工への応用、および最新の開発動向として耐光性と応答速度を改善するLCOS技術について紹介する。

■特集:光と物質の相互作用である“効果” を使いこなす②
○磁気光学効果を用いた空間磁場イメージング/ネオアーク㈱/目黒 栄/長岡技術科学大学/石橋 隆幸/東北大学/斉藤 伸
カーボンニュートラル社会実現にはモーターや変圧器といった電磁変換機器の効率改善が必須である。本稿では、機器周辺の空間磁場分布とその時間変化を把握する方法として、磁気光学効果による磁場-偏光変換技術を用いた空間磁場イメージング法を紹介する。

■解説
○光導波路型3原色合波器を用いたフルカラーレーザービームプロジェクターとその応用/福井大学/勝山 俊夫・中尾 慧・山田 祥治/セーレンKST㈱/堀井 浩一・姫野 明
光導波路型の3原色合波器をベースとする超小型レーザー光源と、それを用いたコンパクトなフルカラーレーザービームプロジェクターの紹介を中心に、メガネ型ディスプレイなどその期待される応用についても紹介する。

○光リザバー計算チップ:新奇の光ニューラルネット回路でAI処理を加速 /金沢大学/砂田 哲
少し変わったニューラルネットワークであるリザバー計算とその光回路について紹介する。光リザバー計算は、簡単な学習で高速・高効率な計算が可能となる。

○スーパーコンピュータTSUBAME3.0を利用したメタレンズの設計 … 東京農工大学/岩見健太郎
メタマテリアルを応用した超薄型レンズ“メタレンズ”が近年注目を集めている。本稿では、スーパーコンピュータを利用したメタレンズの設計手法について紹介する。

○光スピンHall効果の幾何学的解釈とその応用 /秋田大学/小野田 勝
本稿では、光スピンHall効果に対する幾何学的な観点からの解釈について紹介する。その先には自然と位相幾何学的な効果への拡張が浮かび上がる。周期構造中の光渦が位相幾何学的に非自明なバルク・バンドを形成することに伴い、試料の端や表面に局在した特異なモードがバルク禁制帯中に現れることが理解できる。

○エバネッセント光を用いたナノ光造形技術の開発/東京大学/高橋 哲
屈折率の異なる二種類の誘電体界面において、光と物質の相互作用の結果として生成されるエバネッセント光を、一括露光型マイクロ光造形法の露光エネルギーとして適用するナノ造形技術の開発について紹介する。

■製品技術紹介
○最新の産業用超小型UVパルスレーザーとその機能 … スペクトラ・フィジックス㈱/谷本 浩

2,300円
■特集:さまざまなレーザー加工関連製品と技術②
○並列過渡選択的レーザ加工法によるガラスの高能率微細孔あけ/東京大学/吉﨑れいな・伊藤 佑介・杉田 直彦
ガラスのマイクロ孔加工における、さらなる加工効率向上を目指し、異なる波長のレーザーを複数の同じ点に集光する方法を検討することで、二種のレーザーを用いた高速加工法である過渡選択的レーザー加工法の並列化実現を目指した。SLMを用いて50μsで直径10μm、穴深さ100μm程度の穴を二つ同時形成した。

○大出力レーザー溶接とキーホール形状計測/㈱ナ・デックスプロダクツ/長谷川 博/光産業創成大学院大学/石井 勝弘
当社での100 kWレーザーを用いた大出力レーザー溶接の安定化の取り組みについて紹介する。さらに、大出力レーザー溶接のさらなる安定化を目指した、当社、情報通信研究機構、光産業創成大学院大学の3者による、レーザー溶接のインプロセスモニタリング、および適応制御技術の開発の取り組みについて紹介する。

○広域パラメータ自動可変超短パルスレーザー加工による迅速なパラメータ探索/(国研)産業技術総合研究所/吉富 大・高田 英行・鳥塚 健二・奈良崎愛子/東京大学/小林 洋平
パルス幅・エネルギー・繰り返しレートなど各種レーザーパラメータを広域に自動可変できる超短パルスレーザー加工装置を開発した。熱的/非熱的加工の境界領域において、最適条件を迅速に探索するのに活用できる。

○加工用UV、グリーン、IRフェムト秒レーザー光源とフルスペック型加工システムの開発と事業化/㈱光響 石川 陽一・住村 和彦
同社は、3波長fs、psレーザー光源からスティッチ加工機能を備えた超精密加工機まで一貫して開発を行った。検証テスト・有償加工、他社製レーザー光源を組み込んだ産業用レーザー加工機の試作機製作まで、幅広く対応が可能である。その重要点を纏めた。

○業界の常識を覆す超精密自動ステージの現状/オーテックス㈱/渡邉 篤
海外メーカーで導入が進むALIO社の超精密ステージ。一体どんな理由で採用されているのか、ALIOの提唱する6D point precisionとはいったい何なのか。本稿では、これまでの業界の常識を覆し、まさにニュースタンダートとなりつつある超精密自動ステージについて、その特徴、仕様を中心に紹介する。

○自動車、医療機器及び産業界で導入が進むポリマー接合技術最新動向/㈱ティー・イー・エム/浅香 宗利
今日の産業界で日々加工要求の高まる高分子有機化合物(ポリマー)の接合は、レーザー光を使用する適切な応用用途として新しい技術である。レーザーを用いて行う加工はさまざまな熱溶接可能なポリマー材料を高い接合度で溶接でき、かつ信頼性も高く、対費用効果も高い。本稿では、さまざまな業界で重要度が増しているポリマー接合技術の最新動向について紹介する。

■解説
○深紫外励起蛍光によるデジタル術中標本/大阪大学/熊本 康昭/京都府立医科大学/髙松 哲郎
がんの術中迅速診断では、切除した組織を手術中に病理標本(凍結標本)化する。作製の速さから凍結標本は迅速標本とも呼ばれる。迅速標本のおかげで、手術の方針をリアルタイムに決定し、最適な外科治療を行うことができる。しかし、現在の医療状況では迅速標本の質のさらなる向上が求められる。組織の薄切を行わず、さらに迅速に良好な組織形態像を得られる手法の研究開発が進められている。本稿では、そのうち、筆者らが取り組んでいる深紫外励起蛍光を利用するデジタル術中標本を紹介する。

○ラマン分光法の病理学への応用/徳島大学/南川 丈夫
ラマン分光法は、分子振動を介して従来の病理診断法では得られないような情報を得られる新たな手法として期待されている。本稿では、ラマン分光法を病理学へ応用することによる効果について紹介する。

○蛍光イメージングのためのケミカルタグ技術/東京大学/浅沼 大祐
蛍光イメージングは、生体分子の挙動を可視化し、生命現象のメカニズムの解明に貢献する。本稿では、光褪色耐性等に優れる小分子有機色素を用いた分子イメージングを可能とするケミカルタグ技術について紹介する。

○色素増感反応を利用した光触媒水素製造/東京工業大学/西岡 駿太
色素増感光触媒を用いた可視光水素製造における問題点と解決策を提示し、それを実践することでエネルギー変換効率の向上に成功した研究を紹介する。また、さらなる性能改善に向けた反応メカニズムの解明についても紹介する。

○広視野高解像2光子励起ライトシート顕微鏡/愛媛大学/齋藤 卓・高根沢聡太・今村 健志
ライトシート顕微鏡は多細胞生物の三次元観察に適した蛍光顕微鏡である。今回我々は、2光子励起ベッセルビームの導入によって、生体光毒性の低減、視野範囲の向上と細胞レベルの高分解能を同時に達成したライトシート顕微鏡を技術開発した。

○両極に遷移金属酸化物ベースの光触媒を用いた高電圧太陽電池/千葉大学/原 慶輔・泉 康雄
再生可能エネルギー由来で電力を生み出すツールは、持続可能な開発目標を達成するための鍵となっている。太陽電池および燃料電池はそのためのツールとして一部実用化されているが、単セルあたりの起電力は1 V以下がほとんどであり、高価な場合も多い。そこで、両極に安価な遷移金属酸化物ベースの光触媒を用いた、光触媒式太陽電池を開発し起電力を2V以上に向上させた。

■製品技術紹介
○光通信や先端光計測で威力を発揮する超広帯域光源/㈱オプトクエスト/多久島裕一・関口 翔大・鈴木 喜晴・王 暁民・初鹿野 圭
ランプ光源に匹敵する安定性とスーパーコンティニューム(SC)光源特有の超広帯域性とを併せ持つ光源FLA-SC2100を開発した。本稿では、従来のSC光源との違い、および本光源の性能と応用例を紹介する。

商品情報・内容

■ 光技術の融合と活用のための情報ガイドブック

光技術を4つの基本アプリケーション(計測、加工・化工、伝送、情報処理)からとらえた実用的ガイドブックです。光部品、光機器・装置は、今後新規製品が増えると予想されており、このような製品動向を的確に迅速に伝えます。 これから光分野を学ばれる方、現場サイド、技術者、経営に携わる方々に見逃せない技術誌です。

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