光アライアンス 発売日・バックナンバー

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2,178円
■特集:医療現場に貢献する光技術2
○喉頭癌に対するレーザー切除術/防衛医科大学校/荒木 幸仁・塩谷 彰浩
喉頭癌治療において、喉頭機能温存は重要な課題である。声門癌に対するレーザー切除術は適切な切除により、術後の音声障害は最小限に、良好な治療成績を得ることができ、有用性の高い治療選択肢である。

○切除不能胆道癌に対するレザフィリンPDTの治療開発に向けての現況と課題/(国研)国立がん研究センター東病院/橋本 裕輔
PDTとは、癌に特異性のある集積性を示す光感受性物質とレーザー光照射による化学反応を利用した局所的治療法である。感受性物質とレーザー照射による侵襲が少なく、保険適応も順次進められている。人口構造の高齢化が加速的に進む今日、高齢者に対するがん治療としてPDTは、今後期待される治療法である。

○接触式前立腺レーザー蒸散術(CVP)による日帰り前立腺肥大症手術/鶴泌尿器科クリニック/鶴 信雄・山下 久乃 袴田千恵美・小田切さつき
前立腺肥大症に対するCVPによる日帰り前立腺レーザー手術について紹介する。CVPは出血が少なく、短時間で安全に手術できるため、今後、入院を必要としない診療所での前立腺肥大症手術の普及が期待される。

○組織酸素飽和度測定器による下肢血流評価および血行再建術における術中血流モニタリングへの応用/浜松医科大学/嘉山 貴文・犬塚 和徳・竹内 裕也/浜松医療センター/海野 直樹
下肢閉塞性動脈硬化症の新たな非侵襲的血流評価法として、近赤外分光法による組織酸素飽和度測定器を用いた。従来機器と同精度で簡便・迅速に血流評価ができる。今まで困難だった術中血流モニタリングも可能である。

■製品特集:光学系設計ソフト活用術1
○製造性を向上させる光学設計プロセス/ZemaxJapan㈱/石川 孝史
高い光学性能と製造歩留まりを両立した設計に到達するプロセスについて紹介する。最新のOpticStudioに搭載された最適化機能および公差解析機能を活用したワークフローにより、設計段階から製造性の高い光学製品を開発できる。

○レンズ設計用 光学ソフトウェア/FITリーディンテックス㈱/足立 春帆・市原 良香
当社で取り扱っているレンズ設計用光学ソフトウェア:OSLOについて紹介する。既存のソフトウェアと比較して高コストパフォーマンスを提供する。

○逆設計によるフォトニクスデバイス形状の最適化/ルーメスソフト㈱/前原 公雄
各光デバイス素子最適化は、光集積回路設計・開発・製造全般に於いて重要で、光集積回路性能・実装密度向上に不可欠である。紹介する逆設計機能は、短時間に高機能デバイス形状を提供する最新技術である。

○電磁波解析ソフトウェア開発の取り組み/アドバンスソフト㈱/小瀬村大亮・小田 嘉則・大倉 康幸・小山田隆行・原田 昌紀
電磁波は大別して電波領域と光波領域に分かれ、その中でもさらに細分化されて様々な分野で実用されており、電磁波解析の適用対象は極めて広範囲である。当社では、このニーズに応えるために電磁波解析ソフトウェアAdvance/ParallelWaveを開発しているので、本稿では、その取り組みについて紹介する。

■解説
○衛星データ解析におけるAI 活用の可能性/㈱Ridge-i/柳原 尚史
衛星データ解析におけるAI・ディープラーニングの可能性について、土砂災害の検出事例などをもとに紹介する。また、今後のディープラーニングの災害検出への活用可能性と展開についても考察を述べる。

○eモビリティにおける最新レーザー加工技術/トルンプ㈱/中村 洋介
eモビリティは自動車と電子部品の融合であり、レーザ加工技術にとっても技術革新の機会となり得る。本稿では、eモビリティにおける重要な役割を担う、バッテリーと電子部品への最新レーザー加工技術を紹介する。

○外観検査アルゴリズムの最近の展開/徳島大学/寺田 賢治
外観検査アルゴリズムの最近の展開として、細胞および鋳造部品の三次元データを課題とした、2018年と2019年の精密工学会画像応用技術専門委員会主催の外観検査アルゴリズムコンテストについて紹介する。

○偏光高速度干渉計を用いた音場・音響計測/早稲田大学/及川 靖広
偏光高速度干渉計を用いた並列位相シフト干渉法(PPSI)を音場の可視化計測に応用し、高速・高空間分解能・高感度な可視化計測を実現した。本稿では、偏光高速度干渉計を用いた音場計測の原理、偏光高速度干渉計を用いたPPSIの概要とそれを用いた計測例について紹介する。
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■特集:医療現場に貢献する光技術1
○埋め込み型光デバイスと生体接着型ナノシートを用いたメトロノミック光線力学治療/防衛医科大学校/桐野 泉・守本 祐司/早稲田大学/山岸 健人・高橋 功・武岡 真司/東京大学/天野 日出/京都大学/上本 伸二/東京工業大学/藤枝 俊宣
光線力学療法(PDT)を体内深部臓器がんの治療に適用するには、現行の内視鏡によるアプローチとは異なる発想が必要である。筆者らはこのことを可能にする新しいPDT手法として、生体接着できる無線給電式の埋め込み型光源を用いたメトロノミックPDTを着想し、開発研究を進めている。本稿では、動物を用いた開発研究の概要を紹介する。

○新たな放射線治療法開発の取り組み:放射線力学療法(Radiodynamic Therapy)/(国研)産業技術総合研究所/高橋 淳子
放射線力学療法(RDT)は、5-アミノレブリン酸(5-ALA)という薬剤を用いて腫瘍細胞選択的に活性酸素を生成させることによりがんの治療を行う、新しい放射線治療法である。本稿では、RDTのメカニズムやこれまでの治療効果の検証等について紹介する。

○低侵襲的がん治療法としての5-アミノレブリン酸を用いた超音波力学療法/鳥取大学/大崎 智弘/徳島大学/宇都 義浩
5-アミノレブリン酸を用いた超音波力学療法(5-ALA-SDT)の作用機序は、ミトコンドリア損傷によるアポトーシス細胞死の可能性が示唆された。5-ALA-SDTに抗がん剤あるいは抗マラリア薬を併用することで、抗腫瘍効果が増強した。

○術中リアルタイム悪性神経膠腫5ALA蛍光強度定量の新たな課題/旭川医科大学/安栄 良悟
悪性神経膠腫の5ALA蛍光ガイド下手術では、既に蛍光強度定量化と腫瘍境界部分の指標提示に成功した。しかし、脳室壁蛍光反応のため、切除方向に蛍光強度が上昇する逆転現象が生じるため、次はこの課題に著者は取り組んだ。

○近赤外光線免疫療法のメカニズムの解明/名古屋大学/佐藤 和秀
近赤外光線免疫療法(Near Infrared Photoimmunotherapy:NIR-PIT)は、最近厚生労働省で承認がおり、今まさに注目をされている光ターゲット治療である。細胞死のメカニズムが従来の細胞死と全く異なることが判明し、手術、放射線治療、化学療法、がん免疫治療に次ぐ、“第5のがん治療”と言われる。本稿では、新規モダリティとして認識さるに至った、本治療のユニークなメカニズムについて紹介する。

○スキャナー搭載型CO2レーザーと皮膚疾患/富山大学/古川 史奈・三澤 恵・杉田 友里・清水 忠道
CO 2レーザーは組織切開、蒸散、凝固、止血が可能で、皮膚科領域では脂漏性角化症、色素性母斑など良性腫瘍の治療に多用されている。本稿では、脂漏性角化症の亜型とされる Dermatosis papulose nigra(DPN)に対して、スキャナー搭載型CO 2レーザーによる治療を行い、良好な結果を得られた症例について紹介する。

■特集:OCT(光干渉断層計)の進化と技術動向2
○眼底用OCTの進展/京都大学/加登本 伸
Optical coherence tomography angiography(OCTangiography:OCTA)は、非侵襲的に網膜血流情報を三次元的に描出する技術である。OCTAはフルオレセイン蛍光眼底造影(fluoresceinangiography:FA)、インドシアニングリーン蛍光眼底造影(indocyanine green angiography:ICGA)と比較して高コントラストに毛細血管を描出ができ、網膜疾患への応用に期待されている。OCTAはFA/ICGAにはないアドバンテージを有しているが、OCTA特有のアーチファクトが存在し、読影には注意が必要である。

■解説
○次世代モビリティへの光無線給電の可能性/東京工業大学/宮本 智之
光無線給電は、長距離、小型軽量、電磁ノイズ干渉なしという特徴から注目されている。本稿では、小型機器から大型の各種モビリティなどまでの適用が期待される本手法について、最新の研究開発動向から今後の展開の可能性までを紹介する。

○相転移材料を用いたアクティブメタサーフェス/大阪大学/髙原 淳一
金属・絶縁体転移材料をメタサーフェスに用いることで、誘電率の正負を高速に切り替え、光学特性を大きく変調することが可能となる。本稿では、二酸化バナジウムを用いたアクティブメタサーフェスについて紹介する。

○紫外レーザー用非線形光学材料/大阪大学/吉村 政志・森 勇介
次世代加工機への搭載が期待されている、深紫外レーザー光源用のホウ酸系結晶の最近の研究開発動向を紹介する。特に、CsLiB 6O10については、大型結晶の開発と、平均出力10 Wのピコ秒深紫外レーザーの長期連続運転についても紹介する。

○LEDミニラマンライダーによる窒素・水蒸気・水素計測/千葉大学/椎名 達雄
LEDライダーは産業用ライダーとして発展した。工場や地下道等、閉所内大気、ダスト等の計測ニーズがあり、そのような空間こそ、小型で扱いやすいライダーの需要が大きい。本稿では、特定ガスによるRaman散乱を計測することを目的とした、LEDラマンライダーの開発について紹介する。
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■特集:OCT(光干渉断層計)の進化と技術動向1
○最新の超高分解能LC-OCT、FF-OCT/㈱システムズエンジニアリング/大林 康二・樋渡 史子
細胞の立体構造の鮮明なin vivo撮像を可能にする、分解能約1 μmの二つの超高分解能OCTであるLC-OCT、Mirau型FF-OCTについて、原理の説明、装置構成の概要、撮像された画像、主な性能について紹介する。

■特集:実用に近付くスクイーズド光2
○量子レーダー/玉川大学/政田 元太
2モードスクイーズド光の量子相関をレーダーに応用することにより、大気中の外乱下でも高性能を示すことが期待されている。本稿では、スクイーズド光の生成実験や、外乱の一例として、霧中での光波伝搬特性の研究を紹介する。

○導波路を伝搬するスクィーズド光の解析/横浜国立大学/北川 晃
屈折率差による全反射を導波原理とする光導波路内部を伝搬する真空のスクィーズド状態を、量子光学を用いて紹介する。こうした微弱光では古典的な光とは異なり、光子は導波路内部に確率的に分布している。

■解説
○光ファイバによるベクトル曲げセンシング/東京農工大学/田中 洋介
光ファイバ曲げセンサは、様々な分野への応用が期待されている。本稿では、マルチコア光ファイバと光ファイバ回折格子によるベクトル曲げセンシングの解説、システムとしての課題と解決手法について紹介する。

○高信頼性ドローン/(国研)理化学研究所/浜中 雅俊
ドローンによる配送などが広く普及していくためには、その信頼性向上が欠かせない。本稿では、ライダー・陸域観測・人工知能という近年飛躍的に性能が向上した技術を導入することで、ドローンの信頼性を高める試みを紹介する。

○感性指標化技術によるテクスチャの質感制御/関西学院大学/飛谷 謙介・山﨑 陽一・長田 典子
人間の感覚・感性を指標化する技術について紹介した後、当該技術とAI/機械学習/データマイニング技術を活用した研究事例として、テクスチャ画像を対象とした視覚に関する感性的質感の制御技術について紹介する。

○光衛星通信の最新動向/(国研)情報通信研究機構/豊嶋 守生
近年、数百から数万機の複数の小型衛星で通信サービスを行う衛星コンステレーション計画が世界各国から台頭し、光通信を適用する動きが活発化している。光衛星通信の研究開発の最新動向について紹介する。

○高速・高精度な空間光制御レーザー加工の社会実装に向けて/宇都宮大学/早崎 芳夫
実用化試験用プラットホームとは、空間光制御技術を社会実装する場と新しい空間光制御技術を開発する場であることに加えて、ユーザーとの連携による産業応用開発の場、空間光制御技術レーザー加工の宣伝の場、ユーザーをスペシャリスト化する場である。

○高速光学素子と高速画像処理によるダイナミックイメージコントロールとその応用展開/群馬大学/奥 寛雅
液体レンズや電動回転鏡のような高速光学素子を利用する撮像光学系と高速画像処理を組み合わせて、システム全体の応答速度を整合したビジョンシステムとその応用を紹介する。

○ヘテロコア式光ストレインゲージとIoT展開/創価大学/山崎 大志・渡辺 一弘
本研究では、低コストとノイズフリーを両立するヘテロコア光ファイバを応用し、新たな光学式ストレインゲージを提案する。また、構造ヘルスモニタリング・異常診断への応用を目指し、LPWA無線通信と組み合わせた光計測・通信システムを構築し、遠隔歪モニタリングのデモンストレーションを紹介する。

○ラマンライダーによる海中モニタリング技術の開発/(公財)レーザー技術総合研究所/染川 智弘
海底開発における海中環境への影響を効率よく評価するため、水中ガスのラマンライダーによる海中モニタリング手法を開発している。本稿では、水中ガスのラマン分光測定と海上ラマンライダーによる海上観測結果を紹介する。
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■特集:実用に近付くスクイーズド光1
○明るい真空スクイーズド光を用いた2光子励起蛍光顕微鏡/(国研)産業技術総合研究所/衞藤雄二郎
スクイーズド光は、生成方法や関心のあるモード・物理量に応じて様々な性質を示し、分光計測に多くの利点をもたらす。本稿では、明るい真空スクイーズド光の示す超高速光バンチングを活用した2光子励起蛍光顕微鏡の研究を中心に、スクイーズド光を用いた様々な分光計測について紹介する。

○重力波望遠鏡の量子雑音低減のための周波数依存スクイーズド真空場/国立天文台/有冨 尚紀
重力波は一般相対性理論から導かれる時空の歪みが波として伝搬する現象である。2016年にアメリカのレーザー干渉型重力波望遠鏡LIGOによってブラックホール連星合体からの重力波が初観測されて以降、現在急速に研究が進んでいる。現在の重力波望遠鏡の感度は、量子雑音という光の量子的な揺らぎによる雑音によって制限されている。この量子雑音を広周波数帯域にわたって低減するためには、周波数依存スクイーズド真空場という特殊な量子状態を導入する必要がある。2020年、国立天文台を中心とする研究チームが、国立天文台の重力波望遠鏡TAMA300の300mの光共振器を用いて、周波数依存スクイーズド真空場の生成に初めて成功した。本稿では、この実験についての詳細を紹介する。

■特集:さまざまな医療の場面で使用される光療法2
○子宮体部病変に対する複合型細径ファイバを用いたレーザー治療装置の開発と臨床応用への展望/奈良県立医科大学/岩井 加奈/(国研)量子科学技術研究開発機構/岡 潔/ミズクリニックメイワン/小林 浩
子宮体部病変の正確な診断および低侵襲治療の開発が望まれている。複合型細径ファイバを用いたレーザー治療装置は、低侵襲に子宮内腔の観察が可能であり、直視下にレーザー照射が可能となっている。本技術が臨床応用できれば、子宮体部病変への新たな治療となる可能性がある。

○口腔がんに対するレーザー治療の応用/神戸大学/木本 明・明石 昌也
口腔外科領域において、レーザーは良性の軟組織疾患の処置を中心に用いられている。今回、早期表在性舌癌に対して炭酸ガスレーザーによる舌部分切除術を行ったので、治療方法や結果に関して概要を紹介する。

■解説
○LiDAR用MEMSマイクロミラースキャナの特性と最新試作/東北大学/羽根 一博
本稿では、LiDAR用のレーザ走査を行うMEMSスキャナについて、ラスター走査および全方位走査における構造、運動特性などについて紹介する。さらに、シリコンプロセスにより試作したMEMSスキャナについて紹介する。

○国際単位系(SI)における温度の単位の定義とその変遷/(国研)産業技術総合研究所/中野 享
国際単位系(SI)は、2019年に第9版が発行され、SIの基本単位の一つである熱力学温度の単位ケルビンは、ボルツマン定数を用いた定義に改定された。本稿では、温度の単位のルーツを辿りつつ、その変遷を紹介する。

○シングルピクセルイメージング・AIメトロロジー/大阪大学/高谷 裕浩・水谷 康弘
本稿では、シングルピクセルイメージングの一手法であるゴーストイメージングの計測原理と基本特性、およびディープラーニングを導入したイメージング時間の短縮化に関する最新の研究について紹介するとともに、スマート精密計測への適用性について展望する。

○遠隔測定と現代社会/知的光計測処/松本 弘一
本稿では、国家プロジェクトとして行われた計量器遠隔校正技術を進化させて、新型コロナウイルス社会における工場・医療などに関して、部屋・地域・県レベルでの新しいしくみやシステムの創生の可能性を紹介する。

○世界最速級の動体計測/4Dセンサー㈱/柾谷 明大
本稿では、FWSTMの原理と開発した小型のラインLEDデバイス、試作した三次元計測装置とその計測実験例を紹介する。

○エレクトロクロミック調光ガラス用ポリマー材料/(国研)物質・材料研究機構/樋口 昌芳
ボーイング787の窓や車の防眩ミラーにエレクトロクロミック(EC)調光ガラスが使用されている。今後、オフィスや住宅などの窓への普及が期待される。本稿では、新しいEC材料(メタロ超分子ポリマー)を紹介する。

○カメラキャリブレーションが不要な手のひらサイズの三次元計測装置の試作/福井大学/藤垣 元治・楠 芳之・原 卓也/㈱オプトン/田中 秀行
新しい三次元計測手法として、カメラキャリブレーション用いずに三次元座標を求めることができる「特徴量型全空間テーブル化手法」を提案した。これを用いた手のひらサイズの三次元計測装置の試作を行った。本稿では、原理、試作した装置とその計測実験例を紹介する。
2,178円
■特集:さまざまな医療の場面で使用される光療法1
○スキャナ付き炭酸ガスレーザーを用いたざ瘡瘢痕治療/みやた形成外科・皮ふクリニック/宮田 成章
ざ瘡瘢痕における外観上の醜形を改善するために、美容医療分野においては近年スキャナ付き炭酸ガスレーザーによる治療が行われている。本稿では、本機器の特徴や治療の実際について紹介する。

○レーザー治療と医療安全/東海大学/河野 太郎
レーザーを使用する場合は、レーザー安全管理者を任命し、管理区域の設定、安全教育等を継続的に実施しなくてはならないが、啓発不足もあり医療事故が散見される。官民挙げた今後の追加対策が必要である。

○蛍光診断薬5-アミノレブリン酸の多機能性/産業医科大学/山本 淳考
術中蛍光診断薬と知られている5-アミノレブリン酸であるが、近年、さまざまな悪性腫瘍において放射線増感作用を示すことが分かってきた。本稿では、酸化ストレスとミトコンドリアの観点から、そのメカニズムを紹介する。

○ペプチドトランスポーター1の重要性/鳥取大学/神田 努・木下 英人・髙田 知朗・磯本 一
膵がん細胞株に5-アミノレブリン酸-光線力学的診断を実施し、ヘム生合成経路の酵素および膜トランスポーターの関与を比較した結果、ペプチドトランスポーター1の発現量が最もプロトポルフィリンIXの蛍光強度に影響を与えていた。

■解説
○量子雑音を用いた暗号通信技術/玉川大学/二見 史生
通信路特有の物理現象や変調を利用して通信情報を守る暗号がある。本稿では、量子雑音と超多値変調を利用し通信データを保護するY-00光通信量子暗号と、その暗号通信システム応用の最近の成果を紹介する。

○周波数領域光相関法を用いた超高速光波形計測/埼玉大学/塩田 達俊
ピコ秒からフェムト秒時間領域の光電界任意波形を計測する新しい手法を提案する。本稿では、シミュレーションと基本的な原理確認実験により、周波数領域で光信号の相互相関関数に簡単な演算処理を加えるだけで波形計測が行えることを紹介する。

○量子ビームなどの最新技術を用いた分析解析技術の現状/㈱日産アーク/新構造材料技術研究組合/伊藤 孝憲
近年、材料に対するニーズが多様化し、実験室系で議論が困難である現象について、量子ビーム(放射光、中性子)を用いて、全固体電池、触媒、複合材料、構造材料を例に定量化技術、可視化技術について紹介する。

○電気光学ポリマー光フェーズドアレイの高速光ビーム制御/日本放送協会/平野 芳邦
3次元映像デバイスへの応用を目指し、光ビームを高速かつ自在に操作できる光制御デバイスの研究を進めている。電気光学ポリマーを用いた光フェーズドアレイによる2 MHzの高速光走査実験について紹介する。

■製品技術紹介
○ナノ3D光干渉計測システムVS1800による特徴ある3D表面形状・粗さ測定/㈱日立ハイテク/桒原 順治
従来、測定範囲と分解能の兼ね合いから官能評価でしか判らないとされてきた試料表面の微細な形状評価に対して、光干渉方式を用いた新しい手法での数値化事例を紹介する。

○レーザーがかたちづくる量子技術の世界/トプティカフォトニクスAG/ステファンリッター・ヨーゲンステューラ
○測光モジュール/シナジーオプトシステムズ㈱/安川 学
○スマホ操作の野外測定向け携帯型分光放射計/英弘精機㈱/勝又 真一・鴨居 洋明
○Wasatch Photonics社製光源一体・高感度・小型ラマン分光器/㈱ティー・イー・エム/浅香 宗利
2,178円
■特集:臨床現場におけるレーザーの活用2
○上部消化管レーザー内視鏡を用いた胃腫瘍に対する光線力学的診断(PDD)と、PDDの蛍光強度に影響を与える因子の基礎的検討/鳥取大学/山下 太郎・池淵雄一郎・神田 努・菓 裕貴・河口剛一郎・八島 一夫・磯本 一
5ALAを用いた光線力学診断は、泌尿器科や脳神経外科における腫瘍診断において、その有用性が確立しており保険収載されている。我々は上部消化管内視鏡を用いた5-ALA-PDDが可能かどうかを検討し、その有用性を報告してきた。上部消化管レーザー内視鏡を用いた胃腫瘍に対する光線力学的診断と、その蛍光強度に影響を与える因子の基礎的検討を重ねた。

○前立腺肥大症に対するホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)/東京医科大学/宍戸 俊英・平澤 侑來・挾間 一輝・林 建二郎
前立腺肥大症に対するHoLEPで用いるHo:YAGレーザーは組織深達度が浅く、安全性の高いパルスレーザーである。HoLEPは出血が少なく、再発率も低い低侵襲手術で標準術式であるTURPの代替治療となりうる。

○老人性色素斑のレーザー照射による治療戦略/日本医科大学/船坂 陽子
老人性色素斑に対するレーザー治療において侵襲の強いものやいわゆるダウンタイムの少ないものなど、いくつかの選択肢がある。本稿では、個々のレーザー治療の作用機序及び治療戦略について紹介する。

○アレルギー性鼻炎に対するレーザー下鼻甲介粘膜焼灼術/関西医科大学/尹 泰貴・朝子 幹也・岩井 大
CO2レーザーを用いた下鼻甲介焼灼術は、低侵襲でもあり耳鼻咽喉科クリニックでも幅広く行われることが多い手術方法である。本稿では、本手術の本邦での導入の歴史や機器の選択、治療効果について紹介する。

■製品特集:光学系設計ソフト機能ガイド
○Zemax Japan㈱
○㈱ティー・イー・エム
○コーンズテクノロジー㈱/㈱ノーツアンドクロス
○㈱サイエンスラボラトリーズ
○㈱ベストメディア
○サイバネットシステム㈱

■解説
○光コムを用いた顕微イメージング/徳島大学/南川 丈夫・中野 祥汰・長谷 栄治・水野 孝彦・安井 武史
光コムは、その強度・位相・周波数の高い制御能・計測能により、これまでにない新たな特徴を持った精密計測が実現できる。本稿では、光コムを用いた顕微イメージングへの応用に向けた取り組みについて紹介する。

○光コムの広帯域化と低繰り返し化/横浜国立大学/洪 鋒雷
光コムは誕生から20年以上の時間が経ち、現在では化学分析や宇宙物理などの研究に広く使われている。本稿では、周波数計測で光コム広帯域化の原理を解明する手法、および低繰り返しコムの開発とデュアルコム分光について紹介する。

○静止衛星-地上間の超高速光衛星通信/(国研)情報通信研究機構 久保岡俊宏
光衛星通信は、通信速度の高速化という面からフィーダリンクへの応用も期待されている。本稿では、現在開発中の技術試験衛星9号機用光通信システム(HICALI)の概要と、海外の開発動向について紹介する。

○カスケード型チャープ長周期光ファイバグレーティングを用いたEDFリングレーザー/防衛大学校/福嶋 匡謙・和田 篤・田中 哲
本研究では、センサ応用を念頭に、くし型の透過特性をもつカスケード型チャープ長周期光ファイバグレーティング(C-CLPG)を波長選択素子に用いた光ファイバリングレーザを構成し、その発振波長の温度特性を調べた。

■製品技術紹介
○路面凍結管理に有効な新モバイル路面センサ/ヴァイサラ㈱/片岡創一郎
○Spectra-Physicsのフェムト秒レーザー新展開/スペクトラ・フィジックス㈱/髙橋 伴明
2,178円
■特集:臨床現場におけるレーザーの活用1
○糖連結光感受性物質による癌細胞超選択的光線力学療法の開発/名古屋市立大学/田中 守・西江 裕忠・片岡 洋望/大阪府立大学/野元 昭宏/奈良女子大学/矢野 重信
光線力学療法(PDT)は、低侵襲性がん治療法として期待されているが、適応は非常に限定的であり、優れた光感受性物質の開発が望まれている。本稿では、PDTの現状を概観し、我々が開発したSC-N003HPの抗腫瘍効果について紹介する。

○膀胱癌・ホルミウムレーザー経尿道的膀胱腫瘍焼灼術(HoLAB)の治療経験/三豊総合病院/上松 克利・竹丸 紘史・林 信希・森 聰博・山田 大介
当院では麻酔施行が困難である再発膀胱癌症例に対して無麻酔・経尿道的ホルミウムレーザー焼灼術(HoLAB)を行っている。術中鎮痛薬の追加もほぼ必要なく、症例を選べば非常に有用である。

○選択的網膜色素上皮レーザー治療(Selective Retina Therapy:SRT)の臨床応用/大阪市立大学/山本 学
選択的網膜色素上皮レーザー治療(SRT)は、神経網膜や脈絡膜に影響を及ぼすことなく網膜色素上皮細胞のみを選択的に治療できる低侵襲網膜レーザーである。本稿では、SRTレーザーの開発から臨床実績まで、これまでの経緯を紹介する。

○レーザー医療を肺野末梢へ届ける新技術/大阪大学/三宅浩太郎
肺野超末梢まで気管支鏡で直接到達することを可能にする新技術「肺野末梢バルーニング法」について紹介する。本技術と高度なCT画像解析技術を組み合わせ、我々は肺野末梢に確実に“光”を届けたい。

○エキシマレーザーによる下肢血管内治療/春日部中央総合病院/安藤 弘
欧米では古くから下肢血管内治療に用いられてきたエキシマレーザーであるが、漸く本邦でも保険償還されることとなった。本稿では、その適応、方法、合併症等に関して紹介する。

○血管内照射レーザーに必要な条件とは何か/江戸川病院/榊原 直樹
下肢静脈瘤に対する血管内照射レーザーでは血液が最大の障壁で、波長、発振法、光ファイバーの形状が工夫されている。マイクロパルス波レーザーは波長と発振法で血液の影響を最小限とし、10年間の手術成功率は99.4%であった。

○耳科領域診療におけるレーザーの有用性/慶應義塾大学/神崎 晶
薬事承認が得られていないものの、レーザードップラーを用いることで術中リアルタイムに耳小骨の可動性測定を実施することが可能であり、手術法の開発に有効である。海外では解析が多く報告がされている。鼓膜切開、アブミ骨手術・鼓室形成術の中耳手術の治療において、耳小骨に振動を与えずに、蒸散、焼灼することが可能である。

■解説
○光音響イメージングを用いた皮膚光老化の評価/京都大学/服部 弘毅・浪田 健・村田 勇也・近藤 健悟・山川 誠・椎名 毅
光老化は内因性老化を促進するだけでなく、皮膚癌の誘発原因としても注目されており、早期診断が重要である。本稿では、光老化の評価法について概説したのち、光音響装置を用いた評価法の有用性について紹介する。

○主観評価タグ付きHDR画像データベースの構築と深層学習による好ましい画像の見え再現/千葉大学/平井 経太・笹木 博史
HDR画像の見え再現手法は、画像研究の重要な課題の一つである。我々は画像の好ましさに関するデータベースを構築し、AI・深層学習を用いることにより、HDR画像の好ましい見え再現技術を実現した。

○レーザー干渉計で重力波をとらえる/東京大学/大橋 正健
アインシュタインが予言した重力波が、その百年後についにとらえられた。その後も、続々と重力波イベントが観測されている。この国際共同観測に参加するため、日本のKAGRAも観測を開始した。本稿では、このダイナミックな展開を紹介する。

○理想的なARデバイスを目指して/九州大学/服部 励治
Maxwell視を用いるとフリーフォーカスのARデバイスが実現できるが、コリメート光を水晶体中央で集光するよりも少し後ろに持っていくことにより、眼球が回転しても仮想イメージが見られる理想的なARデバイスが実現できる。

○小型化を志向したホログラフィックプロジェクション/千葉大学/下馬場朋禄・星 郁雄・山本 洋太・塩見 日隆・角江 崇・伊藤 智義
ホログラフィックプロジェクションは、ホログラム自体がレンズとしても機能するため基本的にレンズレスで構築できる。本稿では、ホログラフィの特性を利用した小型ホログラフィックプロジェクションについて紹介する。

■製品技術紹介
○環境制御型X線光電子分光装置EnviroESCA/㈱東京インスツルメンツ/山本 貴士
2,178円
■特集:人工視覚の現状と展望
○人工網膜方式の現状/奈良先端科学技術大学院大学/太田 淳
本稿では、失われた光覚の再建を目指す人工視覚デバイスについて、網膜刺激方式ついて現在の開発状況を紹介する。まず基本的な原理を述べ、次に網膜刺激方式の現在の開発状況を説明する。最後に今後の展開について述べる。

○人工網膜STS方式/大阪大学/不二門 尚
脈絡膜上-経網膜刺激(STS)法による人工網膜の特徴は、網膜に電極を接触させず、安全に網膜を刺激できることである。49極電極を使用した臨床研究では、電極を網膜の黄斑部に近い強膜内に埋植した盲の患者で、到達運動および歩行が改善した。

○色素結合薄膜型の人工網膜OUReP(オーレップ)/岡山大学/松尾 俊彦・内田 哲也
光を電位差に変換する光電変換色素を絶縁体のポリエチレン薄膜の表面に共有結合した人工網膜OURePを世界で初めて開発した。クリーンルームで製造品質管理を行い、安全性と有効性を証明して、医師主導治験を準備している。

○人工視覚システムの安全性・耐久性評価/九州大学/田代 洋行/㈱ニデック/寺澤 靖雄
人工視覚システム(人工網膜)は、医療機器の規格上の分類では能動埋め込み医療機器AIMDの一種である。本稿では、電気刺激方式の網膜刺激型人工視覚システムの安全性や耐久性について、AIMDに要求される共通事項も含め紹介する。

○網膜組織移植/神戸市立神戸アイセンター病院/松山 オジョス 武
眼の構造や基本的な働き方はカメラに似ている。しかし実際には刻々と変化する外界からの膨大な視覚情報を処理する複雑な演算装置である。本稿では、変性網膜に対する網膜の組織移植について解説し、その治療の効果や今後の課題などを紹介する。まず眼の基本的な構造・機能について解説する。

■特集:レーザー超音波の革新性②
○レーザー超音波を用いた溶接インプロセス検査技術開発/東芝エネルギーシステムズ㈱/星 岳志・菅原あずさ・山本 摂
レーザー超音波法による非破壊検査技術は、多様な分野の製品、材料への展開が期待されている。本稿では、溶接インプロセス検査技術を中心に、検査システムの小型化・可搬化を目指した最近の開発事例について紹介する。

■解説
○焦点走査眼鏡と同期した時間多重化投影による立体投影の輻輳調節矛盾の軽減/大阪大学/木村 宙志・岩井 大輔・佐藤 宏介
本稿では、立体プロジェクションにおいて問題となる輻輳調節矛盾を軽減することを目的とし、高速ETLと高速プロジェクタを同期し時間多重化するシステムを紹介する。

○距離センサを搭載した林内飛行マルチコプタによる森林調査システム/東京電機大学/岩瀬 将美
本稿では、森林の公益的価値持続を目的として開発した、距離センサを搭載したマルチコプターを林内で飛行させ、森林の状況を詳細かつリアルタイムに、安全な方法で取得するシステムを紹介し、その精度を検証する。

○2光子顕微鏡法の技術開発と生物学応用/生命創成探究センター 生理学研究所/大友 康平・石井 宏和・根本 知己
2光子顕微鏡法は生体深部の微小構造の可視化手法として提案された。我々は、本法の特徴をできる限り維持したままに機能向上を図る技術開発研究を行ってきた。本稿では、その光学系詳細と可視化作例を紹介する。

○光配向性高分子液晶を用いた偏光回折格子の形成及び偏光イメージングへの応用/長岡技術科学大学/小野 浩司
偏光紫外露光による軸選択的光反応を用いた光反応性高分子液晶の光配向技術は、大きな複屈折の誘起、耐久性や可視域での透明性に特徴がある。光配向技術を用いる事で、複屈折の空間分布を高度に制御した光学フィルムを作製でき、偏光分離や偏光制御が可能な回折素子として機能する。この機能を用いる事により様々なセンシング分野に期待される偏光イメージングなどへの応用展開が検討されている。本稿では、偏光回折格子の基本特性とその偏光イメージングへの応用について紹介する。

■製品技術紹介
○超高安定な産業用一体型20 W紫外(355)レーザ/OPI㈱/長田 英洋・長田 英紀


○高速・高精度のレーザー加工で電子部品の微細化に貢献/スペクトロニクス㈱/山田 一輝・折井 庸亮


2,178円
■特集:レーザー超音波の革新性1
○レーザー超音波による溶接品質のインプロセスモニタリング/大阪大学/浅井 知
本稿では、レーザー超音波を用いた溶接品質のインプロセスモニタリングとして、溶融深さのその場計測技術ならびに溶接欠陥のその場検出技術、さらに、実用化を目指したオンライン計測システムの開発状況について紹介する。

○レーザー超音波可視化探傷技術の新展開/つくばテクノロジー㈱/高坪 純治・王 波・鈴木 修一・劉 小軍・齊藤 典生
円筒内壁の欠陥検査や接着接合面の検査などは、従来の超音波探傷法では検査が難しく、レーザー超音波可視化探傷法の新しい適用分野として注目されている。本稿では、これらの新適用分野に焦点を当て、その検査事例を紹介する。

■解説
○スキャンレス・デュアル光コム顕微鏡を用いた動体サンプルのイメージング/徳島大学/津田 卓哉・水野 孝彦・長谷 栄治・新田 一樹・是澤 秀紀・南川 丈夫・安井 武史/宇都宮大学/山本 裕紹
光コムの超離散マルチ光チャネル性と次元変換(波長/空間変換)を融合したデュアル光コム顕微鏡は、スキャンレス高速性、フルフィールド共焦点性、光位相コントラストの特徴を有し、各種応用での利用が期待される。

○光・量子飛躍フラッグシッププログラム(Q-LEAP)次世代レーザー領域の取り組み/光・量子飛躍フラッグシッププログラム/遠藤 彰
文部科学省光・量子飛躍フラッグシッププログラムは量子情報処理、量子計測・センシング、 次世代レーザーの3領域から構成され、経済・社会的な重要課題に対し、量子科学技術を駆使して非連続的な解決を実現することを目指し、平成30年度より10年計画として開始された。本稿では、その活動概要、経緯、今後の展望などについて紹介する。

○複合現実技術を用いた広範囲三次元音場の可視化/東京電機大学/池田 雄介
音場の可視化では、音に影響を与える物体と音情報を合わせて可視化することが重要である。そこで、本稿では、近年急速に発展する複合現実技術を音場の可視化へ適用した三次元音響インテンシティの計測・可視化システムを紹介する。

○大面積静電フィルムアクチュエータ/東京大学/山本 晃生
静電フィルムアクチュエータは、従来の電磁モータにはないユニークな特徴を複数兼ね備えており、特に大面積・極薄という特徴を活かした応用が近年注目されている。本稿では、その基本コンセプトと応用事例について紹介する。

○時間伸張フーリエ変換を用いた低コヒーレンス干渉計による高時間分解計測/光産業創成大学院大学/石井 勝弘
我々は超短パルスレーザーと時間伸張フーリエ変換技術を用いた10 MHz繰り返しの低コヒーレンス干渉計の研究を行っている。本稿では、その原理と構築した干渉計の基本特性について紹介する。

○光ファイバと無線による融合IoTネットワークが拓く非都市部サービスの可能性/公立千歳科学技術大学/山林 由明・吉本 直人
一般に農地などではファイバ敷設や商用電源の利用が難しい。既存のネットワークインフラや技術を活用することによって、非都市部のIoTサービス向けに経済的なネットワークの構築方法に関して検討する。

○回転回折格子による分光干渉計を用いた長さ・位置の測定/㈱東京精密/松本 弘一
回折格子をモーターで回転させることによって、ブロードスペクトル干渉における低コスト分光干渉法を実現し、長さ・位置の測定に有効であることが示される。本方法は、光周波数コムの製作に有効である他に、高速計測などにも期待される。

○フェムト秒レーザーによる表面プラズモンの過渡励起とナノ加工への応用/東京農工大学/宮地 悟代
フェムト秒レーザーで過渡的に表面プラズモンを励起し、その高強度の近接場によって固体表面に直接ナノメートルサイズの構造体を形成することに成功した。本稿では、開発したナノ加工法と表面プラズモンの特性について紹介する。

■製品技術紹介
○小型軽量・プラズマ方式深紫外線面光源デバイス/㈱紫光技研/脇谷 雅行
○従来の課題を解決するウルトラファスト(ピコ秒/フェムト秒)ファイバレーザー/IPGフォトニクスジャパン㈱/東谷 明郎

2,178円
■特集:光フェントン反応で未来を守る
○家庭ゴミ焼却スラグを原料とするガラスセラミックスにおける鉄イオンの局所構造と光フェントン効果の相関/東京都立大学/久冨木志郎・アーマドサラーアブデルカリームアリ
家庭ゴミ焼却スラグの再加熱処理により作成したガラスセラミックスの構造と、光フェントン効果の相関について調査した。共有結合性の高いFeIIIO4ユニットを含む試料が、高い光フェントン効果を示すことが判明した。

○光フェントン反応を用いた植物病害防除技術/広島大学/佐久川 弘
本稿では、光フェントン反応を植物病害防除に役立てる方法について紹介する。イチゴおよびキュウリうどん粉病の防除に光フェントン反応を適用したところ、うどん粉病の予防および治癒効果が得られたので紹介する。

○未利用資源を用いた環境負荷の少ない革新的触媒の開発/(国研)農業・食品産業技術総合研究機構 森川クラウジオ健治
本研究では、未利用資源である茶殻やコーヒー粕と鉄を用いて安定なポリフェノール鉄錯体を開発した。本稿では、これらの新規触媒反応を用いた、環境に優しい殺菌や有害物質の分解技術を紹介する。

○フォトフェントン反応による排水処理/空気清浄技術/静岡県立大学/徳村 雅弘
本稿では、促進酸化法の一種であるフォトフェントン反応を用いた、排水中の難生分解性有機汚染物質(染料、医薬品成分、界面活性剤、ポリフェノール類など)や、空気中の揮発性有機化合物(VOC)の除去事例について紹介する。

○人工光合成による過酸化物製造/(国研)産業技術総合研究所/佐山 和弘
筆者らは、太陽エネルギーで水素とさまざまな酸化剤などの有用化学品を製造できる新規光電気化学システムの可能性を検討してきた。半導体光電極としては、安価に製造できる多孔質酸化物半導体を中心に研究を重ねた結果、さまざまな酸化的な有用化学品製造の新たなシステム開発の実用的な重要性を認識し、このほぼ未開拓な分野の研究の経済合理性を意識した意義づけを行った。本稿では、その概要を紹介する。

■解説
○ファイバ型空間多重伝送用接続デバイス/古河電気工業㈱/杉崎 隆一・高橋 正典・塚本 昌義/千葉工業大学/長瀬  亮
マルチコアファイバの実用化のためにはその接続デバイスの存在が重要である。ファイバ型デバイスは伝送路ファイバとの親和性が良く、低損失な接続が期待できる。本稿では、これまでに報告されているファイバ型マルチコア接続デバイスの開発状況を紹介する。

○レーザークリーニング用ナノ秒MOPAファイバーレーザー/㈱アストロン/大竹 祐吉
ベース素材を損傷させず効果的な不純物除去のために、レーザー洗浄のパラメータ(レーザー・光学・デザインの各パラメータ)を最適値に設定する必要がある。本稿では、パラメータを解説し、実際の例とクリーニング装置を紹介する。

○デジタルコヒーレント光データ伝送の基礎と最新動向/日本電信電話㈱/堀越 建吾・桑原昭一郎
情報技術の進展により通信トラヒックは爆発的に増大してきた。トラヒックの増大は技術革新を促し、光の自由度をフル活用するデジタルコヒーレント方式が登場した。本稿では、その基礎と最新動向について紹介する。

■製品技術紹介
○顕微分光膜厚計OPTM/大塚電子㈱/岡本 宗大
○産業用高出力ダイレクト半導体レーザー発振器の最新動向/レーザーライン㈱/武田  晋

2,178円
■特集:シリコンフォトニクスの最新動向
○シリコンフォトニクスによる光渦多重技術/東京工業大学/雨宮 智宏・西山 伸彦/(国研)産業技術総合研究所/吉田 知也・渥美 裕樹・榊原 陽一
シリコンフォトニクスを用いることで、光通信帯域に対応した光渦多重器の開発に成功した。開発したデバイスは五つの光渦をクロストーク25dB程度で合分波でき、次世代の大容量通信のコアデバイスとして期待される。

○SiN/Si複層光回路による大規模シリコン光スイッチ/(国研)産業技術総合研究所/池田 和浩・鴻池遼太郎・鈴木恵治郎・並木 周・河島 整
データセンタネットワークの大容量化・省電力化に向けて、キーデバイスである高速シリコン光スイッチの研究開発を進めている。本稿では、超低クロストーク化に向けたSiN/Si複層シリコン光スイッチについて紹介する。

○新規通信波長帯「Tバンド」を用いた大容量光ルータ/慶應義塾大学/津田 裕之
Tバンド(波長1,000~1,260 nm)の未開拓の広帯域波長帯を利用した、1,081×1,081の大容量光ルータを構成し、4K画像の伝送実験に成功した。

○シリコン微小リングリング共振器の高感度センサへの応用/横浜国立大学/荒川 太郎・岡崎 慎司・西島 喜明
シリコンフォトニクス技術は、高速光通信システムへの展開のみならず、安価に小型デバイスを量産できる点で、センサデバイスへの応用にも適しているといえる。特に、シリコン微小リング共振器(MRR)は、その光共振効果やSiの大きな熱光学効果により、環境の屈折率変化や温度変化に敏感に応答するため、それらを利用した高感度センシングへの応用が期待される。本稿では、我々がこれまで開発してきたシリコンMRR水素ガスセンサおよびSi MRR装荷マッハ・ツェンダー干渉計(Si MRR-MZI)バイオセンサについて紹介する。

○不揮発機能を有する磁性光スイッチ/東京工業大学/庄司 雄哉
本稿では、磁気不揮発性を利用した新しい導波路型光スイッチについて、その構造や動作特性を紹介する。シリコンフォトニクスプラットフォーム上に大規模集積し、光回線交換や光演算回路へ応用するに向けて課題と展望を述べる。

○シリコンフォトニクスによるPIC製造に貢献するCAEソフトウェア/サイバネットシステム㈱/関口 哲司
フォトニック集積回路(PhotonicIntegrated Circuit:PIC)は、光通信/光インターコネクト、センシング、バイオエンジニアリングなどへの応用の拡大から市場規模が急成長することが予想されている。本稿では、シリコンフォトニクスによるPIC設計製造を支援するためのSynopsys社のCAEソリューションを紹介する。

■解説
○高強度レーザーパルス中の多電子ダイナミクスの新展開/東京大学/石川 顕一・佐藤 健
強光子場科学やアト秒科学では、光と物質の相互作用は時間領域のダイナミクスとして高度に非線形、非平衡となる。本稿では、高強度レーザーパルスが引き起こす原子・分子における多電子ダイナミクスの第一原理計算の最先端を紹介する。

○常温接合による複合構造レーザーおよび波長変換デバイスの開発/中央大学/庄司 一郎
常温接合技術を用いたレーザーデバイスの高機能・高性能化に取り組んでいる。本稿では、レーザー結晶とダイヤモンド結晶との複合構造レーザーと、複数個の結晶を積層した紫外および赤外波長変換デバイスについて紹介する。

○変調したレーザー光照射による弾性波制御と非接触損傷画像化への適用/大阪大学/林 高弘
変調したレーザー光を金属材料表面に照射すると、熱ひずみやアブレーションにより変調に応じた弾性波が発生する。本稿では、その弾性波を利用した薄板内損傷の画像化手法について、著者らの研究成果を紹介する。

○高精度で物体の三次元形状計測が可能なレーザー距離計/金沢大学/飯山 宏一
面発光レーザーを用いてFMCW光距離センサを構成し、距離分解能460μmと距離測定精度3σ=8.1μmの高精度距離測定を実現した。さらに、三次元物体形状計測へ応用し、硬貨やプリント基板の高精度な形状計測が可能であることを示した。

○電磁光学解析ソフトウェア/㈱ティー・イー・エム 澤田 宏起
VirtualLabは、回折光学素子の設計ソフトウェアとして販売を開始したが、 レーザー光学系の物理光学解析やLED用のビーム整形素子の開発など多種多様な光学系を設計解析できる汎用的なソフトウェアへと発展を遂げている。本稿では、その特徴と役割について紹介する。

■製品技術紹介
○10 Wクラス高出力レーザー用高機能光ビーム計測光学系/シナジーオプトシステムズ㈱/安川 学
2,178円
■特集:AIで進化する光学技術
○光ネットワークにおける機械学習・ニューラルネットワーク/富士通㈱/谷村 崇仁
機械学習技術による光ファイバ通信システム運用自動化の潮流を概説する。本稿では、例として人間の管理者も含む協調自動化の際に特に有用と考えられる、不確実性を扱う深層ニューラルネットによる光物理層推定技術を紹介する。

○波面整合法による光導波路設計と深層機械学習/日本電信電話㈱/橋本 俊和
本稿では、微細加工により可能となった光部品の膨大な設計自由度を扱う手法として波面整合法を紹介し、深層機械学習との類似性と、それらの技術の相互に乗り入れによる発展の可能性について期待を述べる。

○相互結合システムを用いた光リザーバコンピューティングによる時系列予測性能の向上/埼玉大学/菅野 円隆・内田 淳史
光リザーバコンピューティングは物理システムを用いた機械学習手法であり、レーザーと時間遅延ループを使用する。本稿では、本手法について概説し、相互結合システムを用いた情報処理性能の向上手法について紹介する。

○光を用いた意思決定の展開/東京大学/成瀬 誠・Nicolas Chauvet/金沢大学/砂田 哲/山梨大学/内山 和治・堀 裕和/龍谷大学/内田 欣吾/東京理科大学/長谷川幹雄/埼玉大学/内田 淳史
本稿では、動的に変化する不確実環境での意思決定―人工知能(AI)の重要課題の一つを、光によって実現する研究を紹介する。レーザーカオスを用いた実験的取り組みや通信システムへの応用事例などを概観する。

○プログラマブル光回路を用いた新コンピューティング技術/東京大学/竹中 充
本稿では、種々の演算を可能とするシリコン光回路について概説するとともに、プログラミングで必要となる位相シフタに関する取り組み、リング共振器を用いた新しい演算光回路などの研究を紹介する。

○内視鏡検査、外科手術を支援するAIシステム開発/オリンパス㈱/五十嵐 誠
昨今、人口の高齢化や医療の高度化に伴う医療費増大や深刻な医師不足等の問題が顕在化している。本稿では、これらの問題を解決する為、消化器内視鏡検査や外科手術をサポートする当社のAI開発の現状と将来展望について紹介する。

■特集:レーザー加工の革新性を考察する③
○レーザーによる異材接合技術の新展開/長岡技術科学大学/宮下 幸雄
本稿では、まず、異種金属材料のレーザー接合に関して著者らがこれまでに行ってきた検討内容を紹介する。次に、樹脂と金属のレーザー異材接合に関してのこれまでの検討と現在取り組んでいる内容を紹介する。最後に、今後のレーザー異材接合の実用化へ向けた課題と展望について述べる。

■製品特集:光学系設計ソフト活用術②
○光学シミュレーションソフトウェアASAPの光線追跡と波動光学/コーンズテクノロジー㈱/工藤 修
ASAPの波動光学では波面を複数のガウスビームに分解してそれぞれを伝搬させコヒーレントに重ね合わせて波面の再構成を行う。ガウスビームは平面波や球面波と異なり局在する光束であり、レンズなどの光学システムを伝搬してもガウス分布形状は維持され、こうした特長により精度の高いシミュレーションが可能である。ASAPは光線追跡型の光学シミュレータであるが、ガウスビームでは、通常の一本で光を代表させているスカラー光線と異なり、パラベーザル光線という随伴光線を含む複数の光線でこの光束を伝搬させており、基本的な光線追跡の枠組みの中で扱うことができる。

■解説
○モード分割多重伝送用ファイバの測定法/大阪府立大学/大橋 正治
本稿では、モード分割多重用システムで利用されるファイバーの測定技術の概要を紹介する。特に、ファイバーの基本パラメータであるモードフィールド径、カットオフ波長の測定技術および干渉法による波長分散測定技術を述べる。

○重力波検出器KAGRAとレーザー光源/東京大学/三尾 典克
重力波の初検出からすでに数年が経過した。現在、日本の重力波検出器KAGRAでは、重力波観測網に参加するために急ピッチで開発が進められている。本稿では、KAGRAの概要とそのレーザー光源について紹介する。

○電気化学発光を用いたバイオセンサへの応用/大阪大学/民谷 栄一
光技術を用いたバイオセンサーとしては、光吸収、蛍光、発光があるが、その中でも発光法は、光源不要であり、バックグラウンドも低く、装置も小型化でき、高感度測定が可能とされている。本稿では、筆者らが進めている印刷電極を用いる電気化学発光を用いたバイオセンサーの開発例を紹介する。

○レーザー網膜走査型インナーアイディスプレイ/㈱QDレーザ/鈴木 誠
RGBレーザーを利用した網膜走査型インナーアイディスプレイは、視覚支援機器/ARディスプレイとしてのアプリケーションが期待される。本稿では、その技術的特長や、HMDとして商品化された“RetissaDisplay”の設計内容の紹介、更に今後の展望について紹介する。
2,178円
■特集:レーザー加工の革新性を考察する2
○低屈折率ポリマーの超短パルスレーザー三次元加工とバイオチップ応用/弘前大学/花田 修賢
固体境界面における鮮明な細胞の顕微観察を目的として、筆者の研究室では難加工材料である低屈折率フッ素ポリマーのフェムト秒レーザー加工技術開発を行ってきた。本稿では、その加工技術と本法を用いたバイオチップ応用について紹介する。

○高強度・高フルエンスパルスEUV光による材料プロセシング/大阪大学/田中のぞみ
極端紫外(EUV)光は、物質との相互作用の特徴の多くが材料加工にとって魅力的である。本稿では、EUV-物質相互作用の基本と共に、EUV光を用いたアブレーションおよび表面改質に関する研究成果を紹介する。

○加工用レーザーのパワー制御システム/(国研)産業技術総合研究所/沼田 孝之
本研究では、近接場光の結合効果を利用し、ファイバレーザー等の加工用高出力レーザーに適用可能な光パワー変調素子を構築すると共に、これを用いたレーザーパワー制御システムを開発した。

○同軸型観察光学系付き10 W紫外線レーザー加工機の高精度化の開発/OPI㈱/長田 英洋・長田 英紀
色消し(355 nmと635 nm)fθレンズ、デジタルガルバノ、100nmオーダーの電動XYステージおよび同軸型のCCDとの組み合わせにて、±5μm以内の位置決めを可能とする高精度UVレーザー加工機を開発した。

■製品特集:光学系設計ソフト活用術①
○照明設計・解析における波動光学や熱・流体解析との連携/サイバネットシステム㈱/本稿では、幾何光学ベースの照明設計・解析ソフトLightToolsを中心に、波動光学や熱・流体解析との連携解析例を紹介する。また、光線追跡法に機械学習を取り入れた研究事例も紹介する。雪田 修平


○高歩留まり最適化/Zemax, LLC/Thomas Pickering/Zemax Japan㈱/蕭 逸華
光学設計が製造誤差に対して極めて敏感になってしまう課題に対して、当社が提供するソリューション「高歩留まり最適化」を使用することで、厳しい性能仕様を満たす設計を実現するとともに、製造歩留まりを高め、製造コストを低減できる。

○オプトメカニカルソフトウエアTracePro/㈱ノーツアンドクロス/山本 努
光学パーツのみならず、系に存在する構成パーツ形状を光線追跡に基づいて最適化。公差解析まで標準装備のオプトメカニカルソフトウエアTracePro。新製品の市場投入までの期間を大幅短縮、コスト削減。

■解説
○電子ディスプレイの開発動向と今後の展望/東北大学/藤掛 英夫
ディスプレイは、今後の情報化社会を支えるヒューマンインタフェースとして欠かせない。そこで、高画質化・高臨場感化、表示形態の革新、サイバー対応など、表示技術の最新動向を見据えて、将来の発展性を展望する。

○高周波ソフトスイッチングの設計指針/千葉大学/関屋 大雄
パワーコンバータの高周波化において、スイッチング損失と呼ばれる電力損失が問題となり、その対応が求められる。本稿では、スイッチング損失の発生メカニズムについて解説し、スイッチング損失低減技術としてのソフトスイッチング技術を紹介する。

○モード同期レーザーを用いた共焦点プローブ/東北大学/佐藤 遼・清水 裕樹・仲村 拓・松隈 啓・高 偉
本稿では、従来の共焦点プローブによる三次元形状計測の原理を紹介した後、光源にモード同期フェムト秒レーザーを用いることで光軸非走査測定・高分解能の両立を追求する新たな共焦点プローブについて紹介する。

○光技術を利用した建設分野への応用/日本大学/永井 香織
2016年国土交通省が「i-Construction」新基準を導入したことにより、国内におけるロボット化開発が加速する一方で、光技術は開発後60年以上経過したが、建設分野における適用はまだ始まって間もない。本稿では、そのような背景を踏まえ、ロボット開発や光技術の応用例と適用事例などについて紹介する。

○光学式非接触座標測定機の性能評価法の国際標準化/(国研)産業技術総合研究所/阿部 誠
光学式非接触座標測定機の性能評価法に関するISO国際標準化が日本主導により進んでいる。本稿では、グローバル座標系をもたない測定機における複数視野測定に関する課題を紹介する。
2,178円
■特集:レーザー加工の革新性を考察する1
○ガラスのレーザー加工を従来の5,000倍の速さで実現/東京大学/杉田 直彦・伊藤 佑介・吉崎れいな
ガラスに対してフェムト秒レーザー加工が注目されているが、能率や精度が課題である。そこで本研究では、フェムト秒レーザーによる電子励起領域の形成を活用した超高速微細精密レーザー加工技術を開発した。

○ガラスのフェムト秒レーザー穴あけ加工におけるダメージ形成メカニズム/東京大学/伊藤 佑介・杉田 直彦
ガラスのフェムト秒レーザ加工において、ダメージの形成は避けられない課題である。応力波がダメージ形成に与える影響を、高速現象の観察実験と数値解析に基づいて議論する。

○レーザー加工されたダイヤモンド工具によるセラミックスの超精密マイクロ切削/中部大学/鈴木 浩文
レーザー加工によりダイヤモンドを微細加工し、マイクロ回転工具を試作した。さらに、本稿では、超硬などのセラミックを切削加工したときの工具摩耗の特性、加工精度の例を示し、セラミックスの切削の可能性について紹介する。

○レーザーによる医療機器の精密微細加工/光産業創成大学院大学/坪井 昭彦
レーザ技術の進歩によって、従来の機械加工技術だけでは実現・達成困難であった医療機器の進化と新たな可能性を広げつつある。医療機器製造プロセス、特に精密微細加工へのレーザ応用の現状を整理し、将来を展望する。

○真空紫外光照射によるポリマーの光脱離現象/宮崎大学/加来 昌典
レーザー生成アルゴンプラズマからの広帯域な真空紫外発光を利用した光脱離質量分析装置を用い、分子構造が似ているポリエチレンとポリ塩化ビニルの光脱離の照射波長依存性の測定を行い、それらの光脱離過程について検討した。

○産業用高エネルギーパルスレーザー装置/浜松ホトニクス㈱/川嶋 利幸・関根 尊史・栗田 隆史
産業用レーザー加工の分野においてもサイバー・フィジカルシステムの構築に向けた研究開発が進められている。本稿では、高エネルギーパルスレーザー装置とこれを用いた材料加工技術と社会実装に向けた取り組みを紹介する。

○フェムト秒レーザー加工の加工率向上に関する研究/京都大学/橋田 昌樹
フェムト秒レーザーによる材料加工では対象材料のアブレーション閾値が加工率向上の鍵を握っている。本稿では、レーザー波長とパルス幅を一定とした時、アブレーション閾値が材料のどの物理定数に関係しているかを紹介する。

○TNGAエンジンへのレーザー加工技術の適用/トヨタ自動車㈱/橋岡 司・岩谷 信吾・大石 悠佑
当社は、新型エンジンDynamic Force Engineを開発した。低燃費と高出力化を実現する吸気ポート設計は、レーザークラッドバルブシートにより可能になる。信頼性の高い効率的なレーザークラッド装置を開発した。

○鋼/アルミニウムの突合せレーザー接合材の接合界面の微小構造と成形性/京都工芸繊維大学/飯塚 高志
本稿では、自動車軽量化のための鋼/アルミニウム合金テーラードブランクの開発の基礎として、鋼/アルミニウムの突合せレーザ接合法の開発と得られた接合材の成形性試験について界面の微小構造の影響も含めて紹介した。

■解説
○光・レーザー技術に関わるイノベーション創出とベンチャー起業/大阪大学/森 勇介
ベンチャー起業にはイノベーションシーズの創出が不可欠である。ではどうすればシーズを創出できるようになるのか?本稿では、心理学的なアプローチがイノベーション創出を加速した事例について執筆者の経験を基に紹介する。

○センシング技術を活用した安心・安全な持続可能社会の実現/東京工科大学/天野 直紀
近年、安心・安全な持続可能社会の実現が求められている。本稿では、その実現のため、機械学習と組み合わせることで、災害などの異常時だけでなく平常時にも有益な経済合理性のあるセンシング技術の特性を紹介する。

○分子シミュレーションと機械学習を用いた高効率な有機ホール輸送材料の理論的設計/大阪府立大学/麻田 俊雄
フレキシブルデバイスの発展に向けて、有機分子からなるアモルファス構造の電荷移動度を制御するための分子設計法が望まれている。本稿では、機械学習と分子シミュレーションを活用した新たな展開について紹介する。
2,178円
■特集:カメラ興亡史
○〔総論〕カメラの歴史/兵庫県立大学/日浦 慎作
歴史ある銀塩技術がデジタルカメラに取って代わられた今、写真技術はどう発展し、どこへ向かうのか。本稿では、カメラ技術の発展を一巡りした上で、次なる写真技術、コンピュテーショナルフォトグラフィの展開について紹介する。

○一眼レフカメラとミラーレスカメラの違い/芳岡 淳
デジタルカメラ市場において圧倒的シェアを誇るのは一眼カメラで、「一眼レフ」と「ミラーレス一眼」の2種類に区分けできる。ミラーレス一眼は、一眼レフと比較すると歴史が浅く、最近になって注目されるようになった。本稿では、一眼レフカメラとミラーレスカメラの相違点を浮き彫りにすることで、特徴や役割について紹介する。

○Light Field Camera/東京工業大学/川口 達也
Lightfield撮影は複数の撮影デバイスを用いた冗長撮影法であり、カメラレンズによる撮影と昆虫などの複眼を巧みに組み合わせ、リフォーカスや深度合成など全く新しい画像記録法として注目されている。

○コンピュテーショナルフォトグラフィのトレンド/奈良先端科学技術大学院大学/向川 康博
本稿では、どのような技術がコンピュテーショナルフォトグラフィと呼ばれるかについて、広義と狭義に分けて整理した上で、過去から現在までの技術トレンドを紹介する。

■解説
○センサ分野で重要性を増すMEMS技術/東北大学/江刺 正喜
MEMS技術で製作された小形・高性能で低価格なセンサが用いられ、集積回路を内蔵した高機能なセンサも実現されている。MEMSには試作設備が必要で、多品種少量で開発が難しいため、設備の共用や知識へのアクセスが重要になる。

○圧縮センシング技術との融合によるX線トモグラフィのフロンティアの開拓/東北大学/矢代 航・上石 正樹・陣内 浩司/筑波大学/上田 亮介・工藤 博幸
本稿では、近年のX線イメージング技術および画像解析技術の進歩によるX線トモグラフィの時間分解能の飛躍的な向上について紹介する。最先端の技術により、最近ではミリ秒オーダーのX線トモグラフィが実現されている。

○深部超解像イメージング/(国研)理化学研究所/磯部 圭佑
光学顕微鏡は生命動態を可視化可能な手法であるが、様々なイメージング性能がトレードオフの関係にある。本稿では、観察可能な深さと空間分解能のトレードオフを打破する技術について紹介する。

○サーモグラフィでみた小惑星リュウグウ/(国研)宇宙航空研究開発機構 岡田 達明
小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載された中間赤外カメラによって小惑星リュウグウの熱撮像が行われた。サーモグラフィが初めて惑星探査に適用された例だが、高解像度での熱物性調査にとって有効であることが分かった。

○通信用微小レーザー光源の光回路集積で成果/日本電信電話㈱/滝口 雅人・横尾 篤・納富 雅也
本稿では、シリコン・フォトニック結晶と化合物半導体を融合したハイブリッド素子について紹介する。我々は、この素子を用いて、世界で初めて通信波長帯で動作する連続動作のナノワイヤレーザを実証した。

○光格子時計による精密周波数計測が拓く未来/(国研)産業技術総合研究所/赤松 大輔
本稿では、秒の定義とそれを実現する原子時計の動作原理について紹介する。そして、光格子時計の原理を簡単に述べ、秒の再定義へ向けた研究動向を紹介する。最後に光格子時計を用いた応用について述べる。

○レーザー干渉と表面分析によるシリコン球体の超精密評価技術/(国研)産業技術総合研究所/藤井 賢一
本稿では、キログラムの定義改定を目的として開発されたシリコン球体の直径測定技術とその表面分析技術について述べ、筆者が長年にわたって開発してきたサブナノメートル領域における球体形状の評価技術について紹介する。

■見聞紀行
○Laser World of Photon ics訪問記/OPI㈱/長田 英紀

商品情報・内容

■ 光技術の融合と活用のための情報ガイドブック

光技術を4つの基本アプリケーション(計測、加工・化工、伝送、情報処理)からとらえた実用的ガイドブックです。光部品、光機器・装置は、今後新規製品が増えると予想されており、このような製品動向を的確に迅速に伝えます。 これから光分野を学ばれる方、現場サイド、技術者、経営に携わる方々に見逃せない技術誌です。

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