目次
2018/12/23号
This Week
On the Cover
クリスマス2018: 子どもたちに明るい未来を
12月23日号の表紙は、クリスマスの風景を写した一枚です。コソボ共和国の首都プリシュティナでは、恵まれない家庭に向けた資金を募るチャリティーイベント「サンタクロース・ラン」が開かれました。サンタに扮したランナーたちが走る催しですが、同じような格好で応援する子どもたちの姿も見られました。今年も世界各地から、子どもたちの置かれた厳しい状況が報道されています。ノーベル平和賞を受賞したコンゴ民主共和国の医師デニ・ムクウェゲさんは、紛争下での女性や子どもへの性暴力の実態に国際社会の目を向けさせたことが評価されました。中米の国から米国へ向かおうという「移民キャラバン」でも、子どもたちの苦境が問題になっています。新年は子どもたちにとって平和で楽しい年になりますように。
◇今週の注目記事 ================
◇Special: 世紀の歌姫マリア・カラスが語る「もう一人の私」
今週号は、世紀の歌姫と絶賛されたオペラ歌手のマリア・カラスを特集します。今月、全編がマリア・カラス自身の歌と言葉だけでつづられるドキュメンタリー映画「私は、マリア・カラス」が公開されます。数々のスキャンダルと恋愛に彩られた彼女の人生は、これまでも伝記などになっていますが、今回の映画はこれまで公開されていなかった映像や資料などがふんだんに盛り込まれています。記事では、この作品が長編映画デビューとなるトム・ヴォルフ監督にインタビューし、作品の狙いなどについて聞きました。また、カラスの言葉には、印象的なものが数多くあります。映画で取りあげられた未公開インタビューや手紙などから、彼女の「語録」を紹介します。
◇Essay:厚切りジェイソンの日本のココ! ツッコミいれてもいいですか!?
お笑い芸人として活躍しながら、IT企業の役員も務める厚切りジェイソンさんの書き下ろしエッセー。ツッコミの切れ味はますます好調です。ジェイソンさんは今回、日本の性教育のあり方について疑問を投げかけます。ジェイソンさんによると、米国では小学校などの早い段階から性教育が始まり、子どもたちは性的虐待などの被害から身を守ることを学ぶのだそうです。しかし、一方の日本では、性的な情報があふれた雑誌がコンビニエンスストアなどに無造作に置かれているのに、学校現場などで十分な性教育が行われていないのでは、と指摘するのです。
◇Essay:Risa’s Journal クロスカルチャーな毎日
リサ・ステッグマイヤーさんによる人気エッセーを、引き続きお楽しみいただきます。米国と日本の両方の文化の中で育ち、バイリンガルタレントとして活躍してきたリサさんは現在、育児の真っ最中。2人の子どももバイリンガルに育てようと奮闘中です。さて今回は、間近に迫ったクリスマスとお正月についてです。リサさんは米国で育った子どもの頃からクリスマスを家族で楽しんでいました。それと同時に、日本人である母親がお正月のごちそうを作ってくれて、紅白歌合戦も見たのだとか。そんな両方の伝統に親しんだ子ども時代を懐かしみつつ、他文化の伝統を大切にすることの意味もかみしめます。
◇Novel : The Southern Belle Spy: Behind Enemy Lines エージェント・パール 危険すぎる冒険
新年度から、連載小説が毎週の掲載になりました。続けて読むことができるので、ストーリーの流れが追いやすくなります。10月から始まった連載も最終回を迎えました。舞台は第2次世界大戦中の欧州戦線。ドイツ軍から解放されて間もないパリに、一人の米国人女性が現れます。新たに生まれた米国の諜報(ちょうほう)機関、戦略諜報局(OSS)に勤務するエージェントのパール・デュボアです。米南部の裕福な家庭出身ですが、世界各地を旅してきた冒険家でもあり、国の役に立ちたいと志願したのでした。危険な任務に名乗りをあげる彼女の冒険を描きます。作者は、米ミシガン州出身で現在は徳島県に住むスザンヌ鎌田さんです。
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◆好評連載
初級編・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆やさしい単語で寸劇! The Greenville Story
米オレゴン州の架空の町、グリーンビルを舞台にした長寿連載です。高校生のマリーや友人、家族らが、寸劇(スキット)練習にぴったりな日常会話を繰り広げます。今回は、マリーとジュリア、ハンナが、大みそかの予定について話します。ジュリアは友人の家で開かれるパーティーに興味津々で、ハンナを誘うのですが、断られてしまいます。3人はいったいどんな過ごし方をすることになるのでしょうか。米国の生活を紹介するミニコラムも、今週は大みそかがテーマです。
◆On the Keyboard リレーエッセー
3カ月ごとに筆者が代わる外国人による異文化エッセー。10月から12月までを担当したのはジョーン・アンダーソンさんです。ジョーンさんはスコットランドの出身。子どもの支援を専門とするNGO「セーブ・ザ・チルドレン」への勤務などを経て、仏教哲学を学ぶために来日。現在は東京在住で、フリーランスライターとして活躍しています。最終回となる今回は、自身が住んでいる東京・新宿のある街の魅力について語っています。ふつうは「夜の街」と思われがちですが、ジョーンさんが注目したのは、朝のたたずまいでした。
◆Say It Right 英語でどう言う?
簡単に言えそうでもなかなか英語では言えない日常表現を、どんどんマスターしていきましょう。今週は「商品」に関係のある表現がテーマです。「品薄状態」や「模造品」は英語でどのように言ったらよいのでしょうか。
◆100語で読むニュース News in 100 Words
英文ニュースを初心者向けにコンパクトにまとめました。手厚いヒントがついているので、中高生の皆さんも挫折することなく読めるはず。先生方にとっては、教科書以外の副教材としても最適です。日本語で読み慣れたニュースが英語でどう報じられているかを確認することもできますので、ぜひ英文ニュースの入門編としてご活用ください。今週号では、米ロードアイランド州のバレエ劇団の歳末恒例の公演「くるみ割り人形」に、長年出演してきた人気者の犬が引退するという話題のほか、中国が月の裏側を観測する探査機を打ち上げたというニュースなどをお届けしています。
中級編・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆Movies 最新映画の解説とシナリオ対訳
今回紹介する作品は、エイミー・シューマー主演の「アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング」です。高級コスメ会社に勤める主人公のレネーは、ぽっちゃり体形。モデルのような社員たちが働く本社ではなく、地下のオフィスで地味な仕事に携わり、コンプレックスは増すばかりでした。せめて痩せようとジムに通ったところ、バイクから転倒して頭を打ち、失神してしまいます。目覚めた彼女が鏡をのぞくと、以前のさえない自分は消え、容姿抜群の美女になっていました――。といっても、そう見えているのは自分だけで、実際は外見は何も変わっていないのです。しかし、自信を手に入れた彼女は、夢に向かって堂々と歩き始めます。ユーモアの中で本当の美しさとは何かを考えさせるこの作品を、英語の脚本と対訳でお楽しみください。
◆Books:放課後ブッククラブ
英語多読に関する著書がある林剛司さんが、中高生でも辞書を使わずに読めるレベルの英語の本を紹介するコーナーです。今週号でも、世界でよく知られた物語をわかりやすく書き直した「retold 版」を2冊紹介します。いずれもPearson English Readers のシリーズからです。1冊目は、「Jim Smiley and his Jumping Frog and Other Stories」。19世紀の米国の偉大な作家、マーク・トウェインの短編集です。もう1冊は、トム・ハンクス主演の映画がよく知られている「Forrest Gump」です。
◆英語で案内してみよう! 通訳ガイドのおもてなし指南
ベテランの通訳ガイドが、日本独特の文化や慣習、その背景にある歴史などを外国人に分かりやすく説明するコツを伝授します。英語での案内に役立つ「おもてなし表現」や、「ガイドの場面から」と題した筆者自らの体験談も、ガイドを目指す人の参考になります。今回は、この季節には毎年の恒例行事となっている「駅伝」を取りあげます。駅伝の起源や名前の由来、そのルールなどについて、英語で説明を加えていきます。
上級編・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆Travel : Rovaniemi, FINLAND
今週号のTravelのコーナーでは、北欧フィンランドの北極圏近くの街、ロバニエミを訪ねます。首都ヘルシンキからは800キロ以上北上したところにあるこの街は、「サンタクロースが住む村」があることで有名で、日本からもサンタやオーロラを目当てに多くの観光客が訪れます。一方、豊かな自然に恵まれたこの街では、自然と共生するライフスタイルも魅力の一つで、旅の筆者は特に、自然からインスピレーションを受けたデザインや手工芸品に魅せられます。さらにもう一つ、この地で注目すべきものは建築です。1944年にナチスドイツに破壊された街は戦後、20世紀を代表する建築家であるアルバ・アアルトが中心となって再建を果たし、今も彼の作品を多く目にすることができるのです。街の雰囲気を写し出す写真の数々と合わせて、旅行記をお楽しみください。
◆News
毎月第2週以降、経済、科学、文化、スポーツなどの多彩なニュースをお届けします。今週は、ノーベル賞をめぐる報道から、平和賞を受賞したデニ・ムクウェゲさんとナディア・ムラドさんがどんなことを訴えたかを読んでいきましょう。
◆Weekly Picks フランスのデモから見える「炭素税」の難しさ
フィーチャーストーリーや、ニュースを深く掘り下げた解説を紹介するコーナーです。フランスが「ジレジョーヌ(黄色いベスト)」と呼ばれる大規模デモに揺れています。燃料税の引き上げ方針がきっかけとなった運動で、マクロン大統領は増税の見送りを打ち出さざるをえませんでした。化石燃料に課税する「炭素税」は、気候変動の抑制や再生可能エネルギーの普及促進の切り札と考えられてきましたが、実はフランス以外でも、こうした課税に反対する動きが続発しています。AP通信の記事は識者の声を拾いつつ、地球環境を守ろうという人たちの苦悩ぶりを伝えています。
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