◆特別企画
脚本家の出発点――コンクール受賞作品特集
本誌は1979年の創刊から、時代を反映する鏡・テレビドラマの根幹を担う“脚本”、そして脚本を創作する作家を追い続けているが、中でも80年代半ば以降創設された、テレビ局主催の脚本コンクールをきっかけに数多くの脚本家がデビューし、人気作家へと上り詰める姿を注目してきた。
今号では、現在第一線で活躍中の脚本家4氏の原点、コンクール受賞作を再掲載する。
《掲載作品》
坂元裕二「GIRL-LONG-SKIRT~嫌いになってもいいですか?」
第1回フジテレビヤングシナリオ大賞受賞
(1987年8月号掲載)
尾崎将也「屋根の上の花火」
第5回フジテレビヤングシナリオ大賞受賞
(1992年9月号掲載)
金子ありさ「ときわ菜園の冬」
第8回フジテレビヤングシナリオ大賞受賞
(1996年7月号掲載)
古沢良太「アシ!」
第2回テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞受賞
(2002年7月号掲載)
◆テレビドラマ脚本
WOWOW オリジナルドラマ
岡田惠和「2020年 五月の恋」
吉田羊と大泉洋のW主演・リモートで制作されたショート連続ドラマ。
2020年5月の東京。大手スーパーマーケットに勤め、都心店舗の売り場を任されているユキコは独身バツイチ女性。在宅勤務で慣れないリモートワークに奮闘する中堅の設計会社に勤める営業マン、モトオも同じく独身バツイチ男性。実はこの2人、4年ほど前に離婚をした元夫婦。あれから連絡を取り合ってなかった2人だが、ひょんなことからモトオはユキコに間違い電話をしてしまう。元旦那からの久しぶりの電話に渋々出るユキコだが……。
岡田氏のコメント『作者ノート』も掲載。
監督:松永大司 出演:吉田羊 大泉洋
◆連載
北阪昌人のRADIO DAYS(15)
ラジオドラマ脚本の第一人者としての日々の雑感など綴るパートと、誌上ラジオドラマ脚本講座「ラジオドラマQ&A」の2部構成で、ラジオドラマを創る楽しさを紹介していく。
こうたきてつや(日大名誉教授)/平成ドラマ史への覚書〈一九八五~二〇一五年〉(16)
「平成」の時代にどんな作家が、どんなドラマを描いてきたのか? 平成ドラマの軌跡を辿る。今回は「平成ドラマの潮流(6)《一九九五~九九》」。
森下佳子『……で?』(3)
脚本家4氏が月替わりで執筆するエッセイ。今号は『白夜行』『JIN~仁~』『おんな城主 直虎』『ごちそうさん』などの脚本家・森下佳子氏。今回は、先日再放送された『JIN~仁~』、5月放送のリモートドラマ制作の経緯について綴った「禍転じて福となす」。
◆脚本公募情報
(審査結果)
令和元年度 橋田賞新人脚本賞 選考結果発表
新人脚本家の登龍門『橋田賞新人脚本賞』、今回の「選考経過」および「選評」、佳作入賞・小泉理恵子氏の喜びのコメント「受賞の言葉」を掲載。
〈佳作〉小泉理恵子『カブトムシ』
(中間審査結果)
第32回 フジテレビヤングシナリオ大賞 一次審査通過作品
(募集要項)
伊参スタジオ映画祭シナリオ大賞
BKラジオドラマ脚本賞
函館港イルミナシオン映画祭 シナリオ大賞
南のシナリオ大賞
北杜市シナリオコンクール(ラジオドラマ脚本)
創作テレビドラマ大賞
橋田賞新人脚本賞
◆ライター掲示板
飯野陽子/岡本さとる/中川千英子/波多野都/村川康敏/女里山桃花/森岡利行/山本陽将
◆情報
トピックスコーナー
放送人の会グランプリにヤングシナリオ大賞/第20回テレビ朝日新人シナリオ大賞第3次選考通過作品/訃報
オーディオドラマコーナー
ドラマの内容
- 出版社:映人社
- 発行間隔:月刊
- 発売日:毎月18日
- サイズ:A5
脚本家や映像クリエーターをめざす人たちは必読。脚本公募情報が充実
1979年7月の創刊以来、脚本家志望者のための創作講座や作家インタビュー、テレビ
ドラマの話題作や芸術祭などの受賞作の脚本を掲載しています。またテレビ各局主催の脚
本コンクールの公式発表誌となっています。フジテレビヤングシナリオ大賞、テレビ朝日
21世紀新人シナリオ大賞、日本テレビシナリオ登龍門(05年で終了)、創作テレビドラマ
大賞(放送作家協会・NHK)、BS-i新人脚本賞など。これらのコンクールの受賞者
の殆どが本誌の読者です。21世紀に入り、インターネットの普及と地上波デジタルによる
多チャンネル化で、映像ドラマの需要が増大しています。映像ドラマの基は脚本です。本
誌の役割はますます重要になっています。
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