パリティ 発売日・バックナンバー

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1,540円
パリティ2018年02月号
Vol.33 No.02


<今月のパリティ>

〇量子アニーリングが開く新時代
カナダのベンチャー企業D-Wave Systems社が発売した商用量子コンピューターは高い注目を集めました。この計算機の原理「量子アニーリング」とは何なのでしょうか。そして,これは“本物”の量子コンピューターなのでしょうか。

〇昔聞いた火星の話はもう間違いかもしれない
周回機や,着陸機,ローバーによる調査は,火星における複雑な化学反応や,水に富んでいた過去,そして生命に適した環境の存在を明らかにしてきました。この20年間で,大きく変化した火星に対する理解を解説します。

〇ミクロレベルの詳細なデータを獲得
干渉計,ホログラフィー,顕微鏡。この3つの原理を組み合わせて開発された定量位相顕微鏡は,細胞や生体組織の画像化の重要な手段となりました。添加物のない試料の定量的な情報を与えるこの技術の物理と歴史,実験手法,そして医療への応用に迫ります。

〇海底で湧き出す炭化水素
1993年,ノルウェー北部のバレンツ海海底に巨大なクレーターが多数発見されました。クレーターができたのは1万2000年前と推定されていますが,現在でも大量のメタンガスがその周囲から漏れ出しています。この噴出は地球温暖化に影響を及ぼしているのでしょうか。


【articles】
量子アニーリングマシンは本物か? 大関真之
強度画像にはない位相画像の表現力 G. ポペスク 長谷川太郎 訳
変貌する火星像 A. R. ベイサベーダ 倉本 圭 訳

【news】
温暖化はメタンハイドレート分解が原因?バレンツ海の巨大クレーターの真実  R. M. ウィルソン 木下正高 訳

ニュースダイジェスト S. K. ブラウ,R. M. ウィルソン,D. S. チャウラ ほか
重力が知らせた東北地方太平洋沖地震の規模 / 超解像光音響学 / ビットコインの技術が科学も変える / 岩石から石油をしぼり出す / 高速になった相変化メモリー ほか

クローズアップ:
 次世代有機EL材料の発光メカニズム 細貝拓也

理科教育:
 お題「生命とは?」:理学の饗宴『しゅんぽじおん』第3回 橋本幸士

連載:地震のメカニズム解明―本当に地震予知はナンセンス?
 地震直前の電離圏変化 日置幸介

コラム:パリティのココロ
 タイトルはおもしろく,内容は大槻のアタマの程度に 大槻義彦

【information corner】
フォーラム
3月号予告
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手 小沼通二
今月のキーワード
赤池情報量基準
1,980円
パリティ2018年1月特大号
Vol.33 No.01


<今月のパリティ>

〇宇宙のガス,1億6千万光年の広がり
遠方宇宙の画像の「影」から中性水素ガス分布を導く解析手法が新しく開発され,それをすばる望遠鏡で撮影した画像データに用いることで,観測史上もっとも巨大な原始超銀河団のガス構造が発見されました。銀河,そして宇宙のなぞに迫ります。

〇ホウ素の層に潜むディラックフェルミオン
2004年のグラフェンの発見以来,いろいろな元素の単原子シートが相次いで見つかっています。2017年ホウ素単原子シート「ボロフェン」の蜂の巣構造のなかにディラックフェルミオンの存在が確かめられました。この物質科学の1つの進展は,未来の技術に役立つ可能性を秘めています。

〇陽子と反陽子,質量は本当に完全に同じなのか
CPT対称性により陽子と反陽子の質量は同一のはずです。CERNの反陽子減速施設の分光実験では反陽子と電子の質量比が高精度で測定されています。CPT対称性の検証,そして国際単位系との関連においても重要である世界最高精度の反陽子-電子質量比測定を紹介します。

〇超弦の場の理論,大きく前進
重力を含む統一理論として精力的に研究されている超弦理論。その非摂動的定式化の代表格「超弦の場の理論」が,ある型において構築されました。これはどのように成し遂げられ,また,なにをもたらすのでしょうか。全貌がみえ始めた超弦の場の理論の最前線を追究します。


【特集記事】
2017年の成果の総まとめ
特集:物理科学,この1年

・宇宙・天体物理 関井 隆 編
・原子・分子物理,量子エレクトロニクス 洪 鋒雷 編
・物性物理 小野嘉之 編
・流体力学,プラズマ物理 伊藤公孝,伊藤早苗 編
・素粒子物理 橋本幸士 編
・原子核物理 岸本忠史 編
・地球惑星物理 深尾良夫 編
・生物物理 美宅成樹 編

【news】
太陽光で水から水素を製造する画期的な光触媒 真嶋哲朗
媒質を透明にするフォトニックドーピング  R. M. ウィルソン 青木隆朗 訳

ニュースダイジェスト A. グラント,S. K. ブラウ,C. デイ ほか
継続時間の長い不可解な超新星 / 温度の上昇がサンゴ礁の成長に及ぼす恩恵と被害 / 宇宙での有機分子の形成 / 流体力学で説明される古代の生物のふるまい

連載:地震のメカニズム解明―本当に地震予知はナンセンス?
 くり返し発生する地震と地震の準備過程 内田直希

クローズアップ:
 史上最高解像度でとらえた「宇宙の穴」 北山 哲

随想:
 問題の片棒を担いでいませんか? A. ネルソン 松尾由賀利 訳

講座:新・相対論の正しい間違え方
 正しい間違い10(最終回) 10光年離れた星に数年で到着するなら,星は超光速で接近している  木下篤哉

コラム:パリティのココロ
 パリティとサイエンスカフェ 大槻義彦

【information corner】
フォーラム
2月号予告
パリティ2017年総目次
パリティ2017年総目次〈分野別〉
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手 小沼通二
1,540円
パリティ2017年12月号
Vol.32 No.12


<今月のパリティ>

〇丸と線で描くもつれた世界
複数の量子系をいっぺんに扱う場合,おのおのの系の状態は互いに乱雑にからみ合い,記述や解析が難しくなります。これを打開するツールとして注目を集め,活躍しているのがテンソルネットワークです。その基礎と量子物理における活用例を紹介します。

〇時空のミクロな構造を解き明かす
場の量子論と重力理論がじつは同じ理論であるという,ゲージ重力対応が発見されてから20年がたち,そのメカニズムの理解が進み,本質に量子もつれがあることが明らかになってきました。ホログラフィー原理に基づいて,量子情報から時空の構成を試みます。

〇ハドロンは何でできているのか
強い相互作用によりクォークどうしがくっついてできるハドロン。これは,クォーク3つのバリオンとクォーク2つのメソンに大別されると長らく思われてきましたが,それらに該当しない新種のハドロンの発見が続いています。そこにある物理の理解に挑みます。

〇生命の真の理解を求めて
「宇宙における生命の起源,進化,伝播および未来」を研究する学問,アストロバイオロジー。急速に進展しつつあるこの分野は現在,何を明らかにして,何に注目して,何を問題として,何を追究しているのでしょうか。アストロバイオロジーのいまを解説します。


【articles】
テンソルネットワークと量子多体系 原田健自
量子情報による時空の創発 高柳 匡
バリオンを超える多クォークハドロン 宮林謙吉
地球外生命探査に挑むアストロバイオロジー 山岸明彦

【news】
ノーベル物理学賞:ついに来た重力波物理学の夜明け 田中貴浩
ノーベル化学賞:生体分子を直接みる「クライオ電子顕微鏡」の開発 吉川雅英
ノーベル医学・生理学賞:生物の時間を規定する遺伝子 岡村 均
力学分光法が隠れたタンパク質折りたたみ状態を明らかにする J. L. ミラー 川上 勝 訳

ニュースダイジェスト A. グラント,C. デイ,A. G. スマート ほか
マルチメッセンジャー天文学の時代が始まった / 大西洋にある循環が太平洋にない理由 / みえたりみえなくなったりするナノプラズモンの鏡 / 氷山を白色矮星に投げ込む

クローズアップ:
 冷却原子系を用いた「トポロジカル量子ポンプ」 中島秀太
 爆弾低気圧のエネルギー源 吉田 聡

随想:
 クレイジーなアイデアの重要性 D. スティーブンソン 栗田 敬 訳

講座:新・相対論の正しい間違え方
 正しい間違い9 10光年離れた星に到着するには,10年以上かかる 木下篤哉

コラム:パリティのココロ
 国際協同研究の中国シフト 大槻義彦

【information corner】
フォーラム
1月特大号予告
パリティ2017年総目次 
パリティ2017年総目次〈分野別〉 
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手 小沼通二
今月のキーワード
テンソルネットワーク / エンタングルメントエントロピー / ホログラフィー原理 / 量子もつれ / 共形場理論 / テトラクォーク / 不変質量分布
1,540円
パリティ2017年11月号
Vol.32 No.11

特集:ゆらぎと構造からみる非平衡の世界

<今月のパリティ>

○ゆらぐ物理の最前線
非平衡系に関する知の前線は,いくつかの局面,たとえば,熱力学第2法則,アクティブマター,量子液体,生命の機能,などにおいて大きく前進しています。「ゆらぎと構造」という観点に立つことで,いろいろな非平衡系の物理の真髄を普遍的にとらえます。

○液槽表面は量子力学?
1925年,フランスの物理学者ド・ブロイは「波か粒子か?」という問いに「波でかつ粒子だ」という明快な解答を与えました。これに端を発する量子力学のパイロット波理論は,現代的に拡張され,その予言は振動する液槽内の液体表面上の液滴の運動ととてもよく似ています。

○光の量子論,その先へ
光を電場と磁場の量子論として精確にとり扱うことは,高い精度での光の制御,そして,「超強結合」領域の物理の理解のために必須です。このとり組みは量子情報や量子光学を進展させ,さらには未来の科学技術の産出を促す可能性を秘めています。

○高感度量子センサーのいま
磁場センサーはMRIや脳磁図などの医療分野で大きな役割を果たしており,さらなる高感度化が望まれています。量子コンピューターのために考案された素子,量子ビットを用いることで,これまでにはあり得ない感度の磁場センサーが実現するかもしれません。


【特集記事】
特集:ゆらぎと構造からみる非平衡の世界
巻頭言 佐野雅己
総論:非平衡科学の新展開 佐野雅己
非平衡ゆらぎの理論におけるさまざまな関係式 佐々真一
ゆらぎで探る量子液体 小林研介
細胞内反応場のゆらぎと細胞運動 石原秀至,澤井 哲

【articles】
パイロット波理論のヌーヴェルヴァーグ J. W. M. ブッシュ 細谷暁夫 訳
光と物質の超強結合:光子を量子とみなせるか? 馬場基彰

【news】
海へのCO2吸収の増加と海水の3次元的循環 S. チャン 石井雅男 訳

ニュースダイジェスト C. デイ,S. K. ブラウ,M.ボールドウィン ほか
太陽系外衛星の生命居住可能性 / 蜂蜜のように流れる伝導電子 / 特別な発声器官がその鳥特有の歌声を生み出す / 収差のないイカの目 ほか

クローズアップ:
 ホウ素単原子シート「ボロフェン」 松田 巌
 量子ビット操作で超高感度磁気センサー 松崎雄一郎

講座:新・相対論の正しい間違え方
 正しい間違い8 ブラックホールはホーキング放射でいずれ蒸発する 木下篤哉

コラム:パリティのココロ
 科学評論家,などナンセンスか? 大槻義彦

【information corner】
フォーラム
12月号予告
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手 小沼通二
今月のキーワード
リウビルの定理 / 量子液体 / 電流ゆらぎ / 近藤効果 / 炭素循環
1,540円
パリティ2017年10月号
Vol.32 No.10


<今月のパリティ>

〇われわれ以外の知的文明は存在しないのか
太陽系外惑星の理解が深まるにつれて,地球外の知的生命の探査が真剣に検討されるようになってきました。これから数十年以内に,フェルミの疑問「彼らはどこにいる?」に答えることができるかもしれません。地球外生命探査の現状を紹介します。

〇「生きもの」とは何だろうか
この宇宙にはわれわれとは異なる,別の「進化」が存在するのでしょうか。地球上の生命は宇宙のなかで例外なのでしょうか。生命の階層それぞれにおける物理を知ることが,生命現象を理解する鍵となります。宇宙生物学の最近の発展からこのなぞに迫ります。

〇アインシュタインの右往左往
「重力場の方程式は純粋に形式的な原理によってのみ得られる」とアインシュタインはのちのち主張していますが,実際の発見への道筋は大きく異なっていたようです。一般相対論の建設のため重要な基礎となる4編の論文に焦点を当てて,重力場の方程式発見への道程を探究します。

〇研究はどのように発表されるべきか
学術誌へ論文を投稿すると,閲読を受け,批判され,それに応じて改訂し再投稿することになります。もはや常識となっているこのプロセスはいつ始まり,またこれからどうなるのでしょう。ピアレビュー制度の意外にも浅い歴史をひも解き,これからの科学を考えます。


【articles】
彼らはどこにいる? M. リヴィオ,J. シルク 須藤 靖 訳
生命と物理法則 C. S. コッケル 美宅成樹 訳
凱旋門とその建設足場:アインシュタインはどうやって重力場の方程式を見つけたのか M. ヤンセン,J. レン 松井哲男 訳
ピアレビュー制度今昔物語 M. ボールドウィン 小野嘉之 訳

【news】
惑星ハンターが見つけた奇妙な星 B. E. シェーファー 寺薗淳也 訳

ニュースダイジェスト A. グラント,M. ボールドウィン,S. K. ブラウ ほか
銀河の調査で再確認された宇宙論の標準モデル / 太陽のプラズマジェットの成因 / かつてない精度で測定された陽子の質量 ほか

クローズアップ:
 重力波のフォローアップ観測 田中雅臣
 酸化ガリウムトランジスターの夜明け 東脇正高

理科教育:
 お題「カオスとは?」:理学の饗宴『しゅんぽじおん』第2回 橋本幸士

講座:新・相対論の正しい間違え方
 正しい間違い7 ブラックホールの事象の地平面に近づくと,潮汐力でばらばらに壊れてしまう 木下篤哉

コラム:メイドインジャパン物理用語 素粒子・原子核編
 笠-高柳公式 西岡辰磨

コラム:パリティのココロ
 トランプ大統領の科学‘抑制’政策,大歓迎か? 大槻義彦

【information corner】
フォーラム
11月号予告
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手 小沼通二
今月のキーワード
強劣加法性 / 重力波天体 / フォローアップ観測 / フィールドプレートMOSFET / ショットキーバリアダイオード
1,540円
パリティ2017年09月号
Vol.32 No.09


<今月のパリティ>

○地球の気候と炭素の紀行
気温が上昇するとき,降水量のパターンが変化するとき,また,陸氷や海氷が縮小するとき,地球の大気,海,陸,さらには生物のあいだで炭素の流れはどのような影響を受け,また逆に,その炭素の流れは地球の気候にどのような影響を与えるのでしょうか。

○気象学とともに
スウェーデン出身の気象学者カール=グスタフ・ロスビーは,彼の名前を冠した地球や惑星の大気中の波の発見者として著名です。理論家としてまた指導者として,多くの研究所を設立し,現代の気象学に大きな影響を与えたその人生を振り返ります。

○水素はどこにいる?
水素原子の位置の測定は,信号がノイズに埋もれてしまうため,容易なことではありません。歳差電子回折や電子線回折トモグラフィーといった技術や動力学的散乱理論に基づいたデータの解析,そして実験家たちの忍耐力により,これが可能になりつつあります。

○対称性とエントロピー,そして,プランク定数
断熱過程で熱力学エントロピーは保存します。この保存則をネーターの定理によって対称性から特徴づけることに成功しました。それはどのような対称性なのでしょう。そこでは,古典力学の議論であるにもかかわらず,量子力学のプランク定数が出現します。


【articles】
変動する気候下での炭素循環 H. D. グラーベン 向井人史,野村渉平 訳
カール=グスタフ・ロスビー,人生を楽しんだ気象学者 J. R. フレミング 佐藤 薫 訳

【news】
ホール効果をだます半導体メタマテリアル J. L. ミラー 吉岡大二郎 訳
電子ビームが探し出す水素原子 J. L. ミラー 高橋美和子 訳

ニュースダイジェスト R. M. ウィルソン,S. チャン,A. G. スマート ほか
メタンハイドレートの融解で吹き飛んだ海底クレーター / クモの糸の驚くべきねじれの性質 / 光で星の重さを測る / 粘性のある液滴の衝突 ほか

クローズアップ:
 ネーター保存量としての熱力学エントロピー 横倉祐貴
 注目集める小型シリコンジャイロセンサー 鈴木健一郎

理科教育:
 素朴物理から力学へ 中山正敏
 お題「時間とは?」:理学の饗宴『しゅんぽじおん』第1回 橋本幸士

講座:新・相対論の正しい間違え方
 正しい間違い6 ブラックホールの事象の地平面で光が止まるのは,光速度一定とした相対論に反する 木下篤哉

コラム:メイドインジャパン物理用語 統計力学編
 伏見関数(Q表示) 国広悌二

コラム:パリティのココロ
 「量子テレポーテーション」はいっそ「量子神隠し」としたら? 大槻義彦

【information corner】
フォーラム
10月号予告
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手 小沼通二
今月のキーワード
土壌のインキュベーション研究 / 惑星波(ロスビー波) / データ同化 / ネーターの定理
1,540円
パリティ2017年08月号
Vol.32 No.08

<今月のパリティ>


○とにかくシリコンに賭けてみる?
シリコンは地球上に豊富に存在し,毒性がなく,集積回路などの半導体素子の基板を形成する重要な元素です。その複雑な自由エネルギーから特殊な条件下でさまざまな構造を発現できるこの元素は,未来の科学技術をも担うのでしょうか。

○スピンの往来
微細加工技術の発展により,電子のスピンの流れが制御できるようになりました。この「スピン流」はどのような現象をもたらすのでしょう。スピントロニクスという舞台で主役を演じるスピン流を初歩から解説し,これらの研究の現状と発展を展望します。

○恋するオタク物理学者
『ビッグバン★セオリー』はカリフォルニア工科大学の物理学者たちと,彼らのアパートの隣人たちとのあいだでくり広げられる大人気コメディーです。そこで描かれる物理学者とは? 現代の大衆文化のなかの「物理学者像」を探究します。

○大阪湾に眠る百万年前の気候
いまからおよそ80万年前,地球の磁場がかなり弱まり,地球に到達する銀河宇宙線を防ぐ機能がほとんど失われた時代がありました。このとき,地球の気候には何が起こったのでしょうか。大阪湾の海底の地層を調べることでこのなぞに迫ります。


【articles】
シリコンのエキゾチックな形態 P. C. テイラー 生野 孝,中野秀之 訳
スピントロニクスとスピン流 前川禎通
コメディー『ビッグバン★セオリー』にみる科学者像 M. A. ウェイトカンプ 榎戸輝揚 訳

【news】
強レーザー場中の分子構造を観測 柳下 明
“切り紙”の新たな科学的意義 A. G. スマート 葛谷明紀 訳

ニュースダイジェスト S. K. ブラウ,J. L. ミラー,P. ギバード ほか
グラフェンを使ったデジタルカメラ / 2次元物質で見つかった強磁性 / イギリスの地質学的離脱の物語 ほか

クローズアップ:
 負の熱膨張を利用したグラフェン化 乗松 航
 百万年前の地球寒冷化を引き起こしたもの 北場育子

2116年の誌面から:
 メガ望遠鏡の初画像公開さる R. オースチン 半田利弘 訳

理科教育:
 宇宙では距離をどうやって測定するのだろう? 杉山 直

講座:新・相対論の正しい間違え方
 正しい間違い5 宇宙の大きさは現在138億光年程度である 木下篤哉

コラム:メイドインジャパン物理用語 素粒子・原子核編
 IKKT(石橋-川合-北澤-土屋)行列模型 西村 淳

コラム:パリティのココロ
 え?! 100年後の物理だって! 大槻義彦

【information corner】
フォーラム
9月号予告
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手 小沼通二
1,540円
パリティ2017年07月号
Vol.32 No.07

特集:トポロジーによる新しい物性物理



〇物質のトポロジー,最前線
「もの」のトポロジカルな理解は,この多様な物質世界の背後に潜む真理であることが明らかとなりました。なぜ物性物理でトポロジーが活躍するのか,トポロジカル相とは何か,物質内部と表面のトポロジカルな対応とは,実際の物質のトポロジーとは,などなど。徹底的に解説します。

〇超流体で起こるありふれた現象
風が高層ビルに突き当たるとビル後方に渦が発生します。このような通常の流体の渦は,ボース-アインシュタイン凝縮体のような超流体でも発生するのでしょうか。超流体に障害物としてレーザー光を照射して動かす実験を行いました。渦は観測されたでしょうか。

〇地球が暖まると海流はどう変化するか
アフリカ南東部モザンビーク海峡を通り抜けてアフリカ南端のアガラス岬に達するアラガス海流について最近もたらされた知見が,現在の気候/海流モデルの理解を覆すかもしれません。地球の温暖化にともない乱流的になったアラガス海流は何を意味するのでしょう。

〇機械学習で解き明かす物理
2016年ごろから機械学習を固体物理に応用した研究がつぎつぎと発表されています。ディープラーニングはどのように物理の研究に役立つのでしょう。画像認識の簡単な入門から,そのトポロジカル絶縁体への応用を解説します。


【特集記事】
特集:トポロジーによる新しい物性物理
巻頭言 橋本幸士
トポロジーによる古くて新しい物性物理 佐藤昌利
物質内部と表面状態の深い関係:バルクエッジ対応 初貝安弘
グラフェンにおけるトポロジカルな性質 青木秀夫
対称性によって守られるトポロジカル相 押川正毅
トポロジカル絶縁体を創る 瀬川耕司
トポロジカル励起で物質を操る 賀川史敬,十倉好紀

【news】
超流体中で観測される古典乱流の前ぶれ R. M. ウィルソン 坪田 誠 訳
気候変化に対する海流の意外な応答 J. L. ミラー 花輪公雄 訳

ニュースダイジェスト S. K. ブラウ,A. グラント,C. デイ ほか
核燃料の時間変化と反ニュートリノ異常 / 3Dプリンターでつくったガラス / 星々が太陽近傍を訪れるしくみ ほか

クローズアップ:
 深層学習を利用したトポロジカル物質の研究 大槻東巳

連載:温暖化問題,討論のすすめ
 海のしぶき:気象や気候への多大な影響 D. H. リヒター,F. ベロン 竹村俊彦 訳

講座:新・相対論の正しい間違え方
 正しい間違い4 宇宙は現在も膨張しており,銀河もわずかずつ膨張している 木下篤哉

コラム:メイドインジャパン物理用語 物性編
 TKNN数 初貝安弘

コラム:パリティのココロ
 軍事研究と日本学術会議 大槻義彦

【information corner】
フォーラム
8月号予告
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手 小沼通二
今月のキーワード
量子ホール効果 / エッジ状態 / 対称性によって守られるトポロジカル相 / クラマースの定理 / ハルデーン相 / スキルミオン / 量子圧力 / 深層学習 / 第2宇宙速度
1,540円
パリティ2017年06月号
Vol.32 No.06



○ファインマンの夢,実現か
「ちょうど必要なだけ原子層を重ねて層状構造がつくれたら,それでどのようなことができるだろうか」。1959年カリフォルニア工科大学で開催されたアメリカ物理学会年会での講義でファインマンはいいました。それからおよそ50年がたった現在,グラフェンだけでない多種多様な原子スケールの薄膜が利用できるようになりました。物理学者はそれらを積み重ねて新しい固体物質をつくり,ファインマンの問いに答えようとしています。

○深い,おもしろい,ノンドープ超伝導
いまから100年以上昔に発見された超伝導現象は,いまやリニア新幹線やMRIなどで使われ,現代社会に大きく貢献し,また広く研究され続けています。電子ドープ型銅酸化物における新しい超伝導は,ブレイクスルーを生み出すでしょうか。

○地球の自転と地震波の関係
自転する地球に対して固定された座標系では,物体は運動方向に対して横方向にずれる力,コリオリ力が働きます。この地球の回転による力は,地球を伝播する地震波にも影響を与えるのでしょうか。最新の観測と解析を紹介します。


【articles】
2次元ファンデルワールス物質 P. アジャヤン,P. キム,K. バネルジー 河原林 透
銅酸化物におけるキャリヤーノンドープ超伝導 足立 匡,小池洋二

【news】
赤ちゃん星のまわりで発見された渦状腕 A. G. スマート 中村文隆 訳
高速データ交換による24時間の機密保持 J. L. ミラー 東 浩司 訳
重水素化不要の固体NMRによるタンパク質構造の解明 J. L. ミラー 川村 出 訳

ニュースダイジェスト J. L. ミラー,R. ベルコヴィッツ,A. グラント ほか
乾いた大気から水をとり込む / カリフォルニアの最近の異常気象 / カーボンナノベルトをつくり上げる / 進化を加速させた寒冷期 ほか

クローズアップ:
 地震波の伝播とコリオリの力 R. スナイダー,C. センス=シェーンフェルダー,E. ルイグロック 汐見勝彦 訳
 生命および宇宙における鏡像対称性の破れ B. A. マクガイア,P. B. キャロル 高橋淳一 訳
 「電子摩擦」が生み出す分子の非平衡ダイナミクス 渡邊一也,安池智一

連載:温暖化問題,討論のすすめ
 気候変動における陸域の複雑な役割 R. A. ピエルケ Sr,R. マームッド,C. マカルパイン 伊藤昭彦 訳

随想
 疑似物理学の危険な台頭 S. ハッサーニ 蛭川 立 訳

講座:新・相対論の正しい間違え方
 正しい間違い3 宇宙背景放射が等方的にみえる座標系こそ絶対静止系である 木下篤哉

コラム:メイドインジャパン物理用語 数理物理編
 加藤-レリッヒの定理 新井朝雄

コラム:パリティのココロ
 大歓迎,山口東京理科大学の公立化 大槻義彦

【information corner】
フォーラム
7月号予告
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手 小沼通二
今月のキーワード
コートタンパク質 / 鏡像異性体 / ファインマンの影響汎関数 / センターピボット灌漑 / ハインドキャストシミュレーション
1,540円
パリティ2017年05月号
Vol.32 No.05



○探し続ける新しい物理
磁気モノポール,その存在は理論的に肯定されるばかりでなく,それを仮定すると自然はより美しく記述されます。これまでどこを探しても見つからなかった磁気モノポールは,LHCでつくり出すことができるのでしょうか。

○過去を学んで知をともす
物理学は,多くの人による複雑で混沌とした議論,対話,論争を経て発展してきました。教科書には載っていない科学のややこしい歴史を知ることで,物理学者はどのような恩恵を受けられるのか,多くの事例とともに考えます。

○砂漠を泳ぐ
1950年代に海中を泳ぐウニの精子の速さを計算するために考案されたのが抵抗力理論です。この理論を用いて,砂のなかを進む物体の運動を記述することに成功しました。なぜ砂のなかの運動と水のなかの運動が同じ理論により記述できるのか,背後に潜む真理を探究します。

○量子の大群をつかまえる
最新のレーザー技術を用いることで,1千万個の量子ドットがコヒーレントに応答する様子の観測に成功しました。量子メモリーなどの未来の技術を進展させ,物理の基礎的問題の探究を促す可能性を秘めた,その成果を紹介します。


【articles】
磁気モノポールの探索 A. ラジャンティ 多々良 源 訳
物理学者が歴史を学ぶ意義 M. スタンリー 稲葉 肇 訳

【news】
ステライルニュートリノ:アイスキューブなどの実験では見つからず S. チャン 吉田 滋 訳
なぜかうまくいく粉体抵抗力理論のなぞ S. チャン 石本健太 訳
創薬研究に応用できる超高分解能タンパク質画像 J. L. ミラー 田畑泰彦 訳

ニュースダイジェスト S. K. ブラウ,R. J. フィッツジェラルド,C. デイ ほか
陽子の構造が明らかに / カエルの蛍光 / 増大する地球の海洋貯熱量 / 磁気トラップでメチル基をとらえる ほか

クローズアップ:
 1千万個の量子ドットのコヒーレント操作と観測 鈴木 剛
 凝縮系核反応の現状と今後の発展 岩村康弘

講座:新・相対論の正しい間違え方
 正しい間違い2 ビッグバンは宇宙内で起こった大爆発である 木下篤哉

コラム:私はこうして物理を選んでしまった
 ある先輩との思い出―『悲愴』を聴きながら― 吉井一倫

コラム:パリティのココロ
 AIシンギュラリティーで自由民主主義はついに崩壊 大槻義彦

【information corner】
フォーラム
6月号予告
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手 小沼通二
今月のキーワード
磁気モノポール / ベイズ主義 / ステライルニュートリノ / 抵抗力理論 / クライオ電子顕微鏡 / メゾスコピック系 / X線光電子分光法 / 誘導結合プラズマ質量分析法
1,540円
パリティ2017年04月号
Vol.32 No.04



○100年後の物理学?
100年後,超対称性粒子は発見されているでしょうか,超弦理論はより現実味を帯びているでしょうか,量子計算機は実用化されているでしょうか。ノーベル賞物理学者ウィルチェックが描く未来予想図をのぞいてみましょう。

○スピンはゆれる
1987年に「量子スピン液体」とよばれる無秩序量子状態が理論的に予言されました。絶対零度でもゆらゆらとゆれるこの多体系は,理論と実験,双方の発展により,現実の物質に存在している可能性がみえてきました。

○顕微鏡で初観測,サンゴのキス
サンゴは絶滅を危惧されている生物の1つであり,その生態はいまだなぞに包まれています。海底のサンゴを「その場観察」するため,水中顕微鏡が開発され,知られざる習性が明らかになりました。この技術はサンゴを救うでしょうか。

○温度勾配でスピンがしみ出す
磁石であるかどうかは,物質に固有の性質で決まり,人工的に磁石をつくり出すことは容易ではありません。強磁性体と非磁性体をくっつけて熱勾配を与えると,非磁性体が磁化する現象が発見されました。そのメカニズムを探究します。


【articles】
100年後の物理学の姿 F. ウィルチェック 磯 暁 訳
量子スピン液体は存在するか? T. イマイ,Y. S. リー 山下 穣 訳

【news】
水中顕微鏡によって浮かび上がる海の生命の実態 J. L. ミラー 佐藤主税 訳
凍らない液滴に潜むとけない結晶 A. G. スマート 佐田和己 訳
ナノ結晶だけからなるトランジスターの製法 S. チャン 小田俊理 訳
原子スケールの光変調器 R. M. ウィルソン 青木隆朗 訳

ニュースダイジェスト R. J. フィッツジェラルド,S. K. ブラウ,J. L. ミラー ほか
超伝導体における散逸の普遍的な下限 / 重力レンズによるハッブル定数の測定 / 電子回折でみる水素原子 / 金属水素はついに見つかったのか? ほか

クローズアップ:
 熱を流すだけで金属が磁石になる現象 塩見雄毅,齊藤英治
 天文に関する根深い誤概念 A. ファヴィエ,N. F. カミンズ,D. J. ベイツスキ 松村雅文 訳

講座:新・相対論の正しい間違え方
 正しい間違い1 宇宙はビッグバンで始まった 木下篤哉

コラム:私はこうして物理を選んでしまった
 応用物理は潰しが利く学問?? 志賀信泰

コラム:パリティのココロ
 物理の世界と仏陀の世界 大槻義彦

【information corner】
フォーラム
5月号予告
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手 小沼通二
今月のキーワード
人間原理 / 磁気クロストーク
1,540円
パリティ2017年03月号
Vol.32 No.03



○競合する相互作用を視覚化する
磁気双極子どうしや他の自由度とのあいだの競合する相互作用は興味深い効果をもたらします。ナノスケールの磁気構造を人工的に配列することで,その効果を視覚化できるようになりました。この研究の物理的意義と今後の展望を解説します。

○高校の物理教師は「物理屋」なのだろうか?
3年間にわたって,米国で物理を学ぶ大学生へのインタビューをくり返し行い,物理に対する意識の変遷を調査したところ,驚くべき結果が得られました。若者たちの考える物理学者とはいったいどのようなものなのでしょう。

○21世紀の音響科学
音響メタマテリアルとは,音波に対して自然に存在する物質では考えられないような特異な性質をもつ人工物質です。音響マントや音響ハイパーレンズなど,かつてはSFの小道具であったアイデアを実現することができるのでしょうか。

○不安定性が織り成す美しいパターンの物理
自然は,何の変哲もないようなところから自発的に出現するパターンで満たされています。わずかな擾乱を受けて不安定な状態となった物理系で,まるで生物のように各部位が比例的に成長する現象が発見されました。これが自然のなぞをひも解く鍵となるかもしれません。


【articles】
フラストレーションをデザインする I. ギルバート,C. ニゾリ,P. シッファー 川村 光 訳
音響メタマテリアル M. R. ハーバーマン,M. D. ギルド 友田基信 訳
物理学者になるための多様な道筋 P. W. アービング,E. C. セイヤー 土岐 博 訳

【news】
鍾乳石から読み解く古気候 R. M. ウィルソン 原田尚美 訳
聞かずに話すだけの非相反アンテナ J. L. ミラー 齋藤正雄 訳
放射ベータ崩壊の色模様 J. L. ミラー 矢崎紘一 訳

ニュースダイジェスト C. デイ,S. K. ブラウ,J. L. ミラー ほか
修正重力理論の検証 / 高速電波バーストの発生源は銀河外に / ホール効果を欺くメタマテリアル / 未踏領域に生き残っていた過冷却の水 ほか

クローズアップ:
 炭素と水素の構造化学:ありふれた元素・分子からつくる機能性材料 磯部寛之,佐藤宗太
 動物の成長を模した流体不安定性 I. ビショフベルガー,S. R. ネーゲル 和田浩史 訳

講座:相転移ことはじめ 第12回(最終回) 
 多様な相転移V:量子相転移 宮下精二

コラム:私はこうして物理を選んでしまった
 最初はなんとなく 太田泰友

コラム:パリティのココロ
 14歳少女の哀しいがん死と死体冷凍保存の悪 大槻義彦

【information corner】
フォーラム
4月号予告
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手 小沼通二
今月のキーワード
フラストレーション / ミランコビッチサイクル / 量子相転移
1,540円
パリティ2017年02月号
Vol.32 No.02

<今月のパリティ>

○輝き続けた1世紀
2016年,アインシュタインが100年前に予言した重力波の初検出が報告されました。これは,鏡とレーザーで構成される超高感度の検出器を用いて達成されました。このような成功の背景にある光科学のこの100年の進展をふり返り,これからの展望を語ります。

○魅惑のスピードスター
秒速850 kmで地球から遠ざかる星が2005年に発見されました。新幹線の約1万倍の速さの星です。この発見以来,超高速で移動する星が注目を集めています。その背景に巨大ブラックホールや暗黒物質の存在が浮かび上がるのです。その真相に迫ります。

○プレートの動きを正確にとらえる
海底圧力計によってセンチメートルスケールの詳細な地殻変動が初めて観測されました。スロースリップは2つのプレートがゆっくりとずれ動き,ひずみを解放する現象で,その物理的過程には多くのなぞが残されています。新たな観測手法でこれに挑みます。

○シャボン玉飛んだ,屋根まで飛んだ
石けんの膜に息を吹きかけると,シャボン玉が生成されます。この現象の物理はよく調べられていませんでした。シャボン玉が飛び立つためにはどのくらいの速さで膜を吹く必要があるのでしょう。シャボン玉製造機を作成し,調査した研究を紹介します。


【articles】
・過去を照らして未来を輝かせる
 “光”が歩んだ100年 A. F. ジョンソン,N. D. ラモンターニュ 清水忠雄 訳
・天の川を駆けめぐる
 銀河の巨大ブラックホールと超高速度星 W. R. ブラウン 西山正吾 訳

【news】
硫化水素で超伝導の新記録 S. チャン 清水克哉 訳
海底圧力計が解き明かすスロースリップ J. L. ミラー 伊藤喜宏 訳

ニュースダイジェスト R. J. フィッツジェラルド,S. スタイン,A. グラント ほか
木管楽器の音程のずれ / イタリアの群発地震が投げかける予測の課題 / QEDの効果で偏光度が増している中性子星の光

クローズアップ:
 中国の次世代大型円形加速器 花垣和則
 規則的に飛び出すシャボン玉 P. パニッツァ,L. クルバン 柳澤孝寿 訳

随想
 “光”の啓蒙時代 C. デイ 洪 鋒雷 訳

連載:温暖化問題,討論のすすめ
 気候変化の影響,その理解の深化発展 S. ワート 林 祥介 訳

講座:相転移ことはじめ 第11回 
 多様な相転移Ⅳ 宮下精二

コラム:私はこうして物理を選んでしまった
 子供向けの物理教育のすすめ 小林拓実

みんなの物理 素朴な疑問Q&A
 体重計は,どこでのっても同じ重さを示すの? 根田和朗

コラム:パリティのココロ
 カミオカンデの原点の原点,日本科学界の意気込み 大槻義彦

【information corner】
フォーラム
3月号予告
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手 小沼通二
今月のキーワード
ボース-アインシュタイン凝縮 / 光周波数コム / IPCC
1,980円
パリティ2017年1月特大号
Vol.32 No.01


【特集記事】
2016年の成果の総まとめ
特集:物理科学,この1年

・原子・分子物理,量子エレクトロニクス 洪 鋒雷 編
・流体力学,プラズマ物理 伊藤公孝,伊藤早苗 編
・物性物理 小野嘉之 編
・素粒子物理 橋本幸士 編
・原子核物理 岸本忠史 編
・宇宙・天体物理 関井 隆 編
・地球惑星物理 深尾良夫 編
・生物物理 美宅成樹 編


【news】
原子炉反ニュートリノの異常 S. チャン 兼田 充 訳
折りたたまっていく生体分子の一瞬の動態 J. L. ミラー 瀬川新一 訳
放射性炭素の小型・迅速・安価な検出法 R. M. ウィルソン 中村俊夫 訳

ニュースダイジェスト C. デイ,A. グラント,S. K. ブラウ ほか
ブラックホールではなく,中性子星だった / 固体のライデンフロスト現象 / 代表作になるのはいつの論文か / セントヘレンズ山のマグマ源を見つける ほか


【クローズアップ】
体内に吸入したナノ粒子 R. スターム 平野靖史郎 訳
なぜ差し挟んだ電話帳の摩擦は自動車を引っぱり上げられるのか? K. ダルノキ=ベレス,T. サレ,F. レスタニュー 松川 宏 訳


講座:相転移ことはじめ 第10回
 多様な相転移Ⅲ 宮下精二

コラム:パリティのココロ
 韓国社会の非科学性とノーベル賞願望 大槻義彦


【information corner】
フォーラム
2月号予告
パリティ2016年総目次 
パリティ2016年総目次〈分野別〉
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手 小沼通二



○ワイル粒子の実現
1929年にヘルマン・ワイルにより理論的に提唱されたワイル粒子は,90年近くたった現在,ある特殊な物質の素励起として姿を現しました。その物質はワイル半金属とよばれます。この発見の背景とこれからの展望を紹介します。

○物質創成のなぞに迫る
宇宙は「物質」でできています。なぜ「反物質」でできていないのでしょう。2016年夏,加速器ニュートリノ振動実験T2Kで粒子と反粒子の対称性の破れが初めて測定されました。これは物質優勢宇宙のなぞをひも解く手がかりになるのでしょうか。

○ついにとらえた時空のさざなみ
米国のLIGOは重力波の直接観測に成功しました。13億光年の彼方から一般相対性理論の予言どおりに飛んできた重力波は,物理学に新たな知見をもたらしました。その内容と重力波天文学の未来について解説します。

○摩擦の不思議
ページを交互に1枚ずつ差し挟んだ2冊の電話帳は,引っぱってもなかなか引き離すことはできません。理論や技術の発展により,近年,大きく前進した摩擦についての理解が,引き離せない2冊の電話帳のなぞを解明します。
1,540円
パリティ2016年12月号
Vol.31 No.12


【articles】
・数理でひも解くメタモルフォーゼ
 花びらが7枚の花はなぜ少ないか 北沢美帆,藤本仰一
・物質が機械になる!?
 形状プログラマブル物質 C. モーズ,M. ワーナー 小野嘉之 訳
・インターネットを使って在宅実験
 最新の遠隔実験室を用いた物理教育 L. デ・ラ・トーレ,J. P. サンチェス,S. ドルミド 山岡 均 訳

【news】
ノーベル物理学賞:物質をトポロジカルにみる 初貝安弘
ノーベル物理学賞:ハルデーンの研究業績について 田崎晴明
ノーベル化学賞:ナノの世界で分子を動かす「分子機械」の開発 秋根茂久
ノーベル医学・生理学賞:つくるだけでなく,壊すことも重要 松浦 彰
2重に魔法数をもったニッケル-78 櫻井博儀
生物の構造を模倣する形状変化印刷素材 J. L. ミラー 西迫貴志 訳

ニュースダイジェスト A. G. スマート,A. グラント,R. J. フィッツジェラルド ほか
常習者の烙印を押された超新星の偽物 / 予想よりも小さかった重陽子 / プラズマ放電による食品の滅菌 / 時差ぼけの非対称性はなぜ起こるのか ほか

クローズアップ:
 量子計算技術は本物か? 山本喜久
 びっくり仰天! 転がる指輪の動力学 M. A. ジャラリ,M.-R. アラム 下村 裕 訳
 古代ローマ人は何を食べていたか? A. J. レミイ,C. W. シュミット 辻林 徹 訳

連載:温暖化問題,討論のススメ
 温暖化する北極が中緯度の気象を変えている? J. E. オーバーランド 山内 恭 訳

理科教育:
 現代の学生に興味をもたせる物理教育の工夫 E. リー 畑中敏伸 訳

講座:相転移ことはじめ 第9回 
 多様な相転移Ⅱ 宮下精二

コラム:パリティのココロ
 バンクーバーサイエンスカフェ余聞 大槻義彦

【information corner】
フォーラム
1月特大号予告
パリティ2016年総目次 
パリティ2016年総目次〈分野別〉
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手 小沼通二
今月のキーワード
NP困難 / NP完全 / 共焦点顕微鏡 / 北極温暖化増幅




○物理で花咲く生物学
サクラの花びらは5枚,シロイヌナズナは4枚,ユリやアヤメは3枚,ケシ科植物は2枚です。花びらの数がこれらの数以外の植物はとても少なく,とくに7枚の花は圧倒的に少数です。その理由について数理科学的手法で探究した成果と展望を紹介します。

○「驚異の定理」の向こう側
平たんな形状から適当な曲率をもった曲面に自由に変形できる新素材が注目を集めています。形状変形を物質そのものにプログラムできることは,デバイス設計に革新的機能を生み出します。この新素材の原理と実装の可能性を探ります。

○物理実験オン・ザ・ウェブ
インターネットを使って実物の機器をつなぎ合わせるしくみは「モノのインターネット」(IoT)とよばれます。この技術の進歩により,教員が学生に幅広い実験を体験させる新しい試みが世界中で広まっています。その利点と欠点,現状と未来を考えます。

○物性物理とトポロジー
2016年のノーベル物理学賞は,D. J. サウレス,F. D. M. ハルデーン,J. M. コスタリッツの3氏に授与されました。トポロジカル相転移と物質のトポロジカル相の理論的発見は物性物理学を新たなフェーズに導きました。彼らの業績の内容とその意義を解説します。

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■ 物理学のいまをわかりやすく伝える『物理科学雑誌』

独占提携の米国物理学協会誌”Physics Today”からの翻訳と, 第一線の研究者によるオリジナルの書き下ろし記事で,物理学の いまをわかりやすく伝えます。最先端を読み解くニュース記事, 授業とは一味違う連載講座や辛口エッセイなど,読みどころ満載 の『物理科学雑誌』です。

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