パリティ 発売日・バックナンバー

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1,540円
パリティ2014年05月号
Vol.29 No.05


【articles】
・世代を超えたマントル掘削の悲願が叶う日も近い!?
  月より遠いマントルへの道   海野 進,K. ニールソン,B. ウッド 草野有紀,海野 進 訳
・融解する永久凍土,緑化するツンドラ
  変わりゆく北極   M. O. ジェフリーズ,J. E. オーバーランド,D. K. ペロヴィック 斉藤和之 訳
・宇宙史をたどる鍵
  ハッブル定数を測る   M. リビオ,A. G. リース 岡村定矩 訳

【news】
新しい原子核の「魔法数」,34   武内 聡
フォトニック結晶による特殊な光束縛   A. G. スマート 落合哲行 訳

ニュースダイジェスト B. M. シュワルツシルド,R. M. ウィルソン,J. L. ミラー ほか
電子の電気双極子モーメントを求めて / メタマテリアルで音波をひとひねり /
古い美術品の非線形顕微鏡観察 / 太陽ニュートリノをとらえるなら夜間に ほか

クローズアップ:
 古環境指標と数値シミュレーションで探る古気候変動 大石龍太
 熱力学第2法則と「ゆらぎの定理」の検証実験 小林研介
 光合成の謎を解くマンガンクラスター電子のふるまい 倉重佑輝

講座:物理の基礎的10の法則 第2回
 ケプラーの法則と万有引力 細谷暁夫

随想:いまこそ読みたい物理の名著

コラム:物理っておもしろい?
 物理の横糸 佐々田博之

コラム:パリティのココロ
 文部科学省「研究室丸ごと誘致」 大槻義彦

【information corner】
フォーラム 
6月号予告 
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手
今月のキーワード
ハッブル定数 / 標準光源 / Ia型超新星 / 熱力学第2法則 / ゆらぎの定理 / 密度行列くり込み群法


<今月のパリティ>

○再び,前人未踏のマントルをめざして
マントル掘削による試料の採取は,地球の成り立ちや生命の発生を理解するうえで大きな意義をもちます。長年にわたって続けられてきた掘削への挑戦が,日本の地球深部探査船「ちきゅう」の建造により,いまや現実のものになろうとしています。

○気候モデルの予測を上回る変化が行き着く先は……
北極海の大部分は夏でも融けない広くて厚い海氷に覆われているのがふつうの状態なのだと,かつては考えられていました。しかし海氷は薄くなって後退し,ほかにも永久凍土が融け,ツンドラが緑化するなど,北極全域の環境にいま,さまざまな大きな変化が起こっています。

○宇宙の標準モデルの謎を解き明かす
遠方の天体の後退速度とその天体までの距離の比であるハッブル定数は,宇宙論の基本パラメーターです。宇宙の年齢にも深くかかわるその数字をめぐって,かつては激しい論争もありましたが,ハッブル宇宙望遠鏡など新しい観測装置によって,精度が劇的に進歩しました。

○覆水が盆に返らないのはなぜ?
熱力学第2法則は時間の矢の向きを定め,日常の世界を支配しています。原子や分子の可逆な過程からどうして巨視的な不可逆性が出てくるのでしょう? この疑問への大きなヒントが,ゆらぎの定理です。光ピンセットや微細加工などの技術により,実験での検証も試みられています。
1,540円
パリティ2014年04月号
Vol.29 No.04


【articles】
・磁場によって乱流化する降着円盤
  宇宙と実験室での角運動量輸送   H. ジー,S. バルバス 松元亮治 訳
・レントゲン写真から素粒子実験まで
  X線イメージング検出器    S. M. グルーナー 佐々木裕次 訳
・究極の白色光
  スーパーコンティニューム光    J. M. ダドリー,G. ジェンティ 西澤典彦 訳

【news】
太陽の磁気リコネクションを詳細にとらえた   J. L. ミラー 横山央明 訳
表面化学実験の高速化   J. L. ミラー 酒井康弘 訳

ニュースダイジェスト R. J. フィッツジェラルド,C. デイ,A. G. スマート ほか
複合液体におけるひもの形成 / 北へ広がるフロリダのマングローブ /
フォノン分光を微細なスケールで / 有糸分裂染色体の組織化を描き出す ほか

クローズアップ:
 光量子ビットの完全な量子テレポーテーション 古澤 明
 成層圏に地球温暖化シグナルを発見! 河谷芳雄
 コーヒーリングとコーヒーディスク:境界上の物理  P. J. ユンカー,D. J. ドュリアン,A. G. ヨドゥ 山本美希 訳

講座:物理の基礎的10の法則 第1回
 ニュートンの運動法則 細谷暁夫

コラム:パリティのココロ
 放射線関連ボランティア3年目 大槻義彦

【information corner】
フォーラム 
5月号予告 
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手
今月のキーワード
マッハ円錐 / クーロン爆発 / 寄生検出 / ホモダイン測定 / 赤道準2年振動


<今月のパリティ>

○天体の角運動量輸送の問題に,地上での実験で挑む
薄いガスや塵が重力で集まって星などが形成されるとき,これらの物質の角運動量が失われないと収縮は止まってしまいます。中心天体へ落ちていく物質が形づくる降着円盤の乱流を理解するため,物理学者たちは地上の実験室で回転乱流を生成しようと試みています。

○化石,アルキメデスの写本――失われた過去をとり戻す技術
物質の構造解析や過渡現象の実時間計測などX線計測は現代の科学に不可欠ですが,その精度を決めるのがX線検出器です。X線検出器の原理や,実験目的に合わせた高精度化の手法,とくに空間分解能と時間分解能の高精度化について解説します。

○超広帯域光がもたらす無限の可能性
スーパーコンティニューム光は,誘電体に強いレーザー光を当てたときに非線形光学作用によって生成される超広帯域光です。従来の白色光源と比較すると,指向性,収束性,輝度などの面ですぐれており,幅広い分野での応用が期待されています。

○粒子の形が違うと,コーヒーの染みの輪はどうなる?
コーヒーのしずくが乾いた後にはよく,リングの形をした染みが残っています。この現象はごくごくあたりまえのものですが,この原因となるしくみは,非常に豊かな物理を含んでおり,非平衡物理に関する新しい知見をもたらします。
1,540円
パリティ2014年03月号
Vol.29 No.03


【articles】
・精密実験のひそかな立役者
  低速中性子によるちょっと変わった素粒子物理学    W. M. スノウ 清水裕彦 訳
・「まず,ミミズを円柱と仮定します」
  生命科学の学生のための物理とは   D. C. メレディス,E. F. レディッシュ 伏見 譲 訳

【news】
一般相対論と無矛盾だった極限連星パルサー   B. M. シュワルツシルト 久徳浩太郎 訳

ニュースダイジェスト B. M. シュワルツシルト,R. J. フィッツジェラルド,S. K. ブラウ ほか
並はずれたガンマ線バースト / 多くの惑星に見られる同じような対流圏界面 /
薄まると温度が下がる, 相互作用のない量子気体 ほか

クローズアップ:
 太陽系外惑星の大気 H. A. ナットソン 河原 創 訳
 音波で生み出す磁気の流れ 松尾 衛
 水溶液中で巨大膨潤する無機層状結晶 佐々木高義

理科教育:
 ドラマ「ガリレオ」の舞台裏 滝川洋二,原口るみ

講座:高エネルギー天体物理学 最終回
 相対論的流れの流体力学と電磁流体力学 高原文郎

連載:温暖化問題,討論のすすめ
 大気中の水  B. スティーブンス,S. ボニー 時岡達志 訳
 陸面気温の長期トレンド解析:新手法でこれまでの結果を再確認  B. G. レヴィ 時岡達志 訳

コラム:メイドインジャパン物理用語 物性編
 土井-エドワーズ理論 土井正男

コラム:パリティのココロ
 教員の給与水準の引き下げ 大槻義彦

物理学会の歩き方~2014年春・東海大学編~

【information corner】
フォーラム 
4月号予告 
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手
今月のキーワード
低速中性子 / インターカレーション


<今月のパリティ>

○中性子が物理学実験の主役に躍り出た!
原子より大きなスケールではあまり表に現れない中性子ですが,原子核や素粒子,宇宙論などの重要な問題の研究手段として使われています。中性子が“見えない粒子”としてふるまうことが,微弱な信号をとらえる実験では逆に有利になるのです。

○モデル化や定量的理解の本質をつかむための教育とは
学際化の進展によって,物理学を専門としない人でも,物理学的な思考法や研究手段を習得する必要が出てきました。生命科学の分野を例にとって,専門課程で役立つ物理学の適切な初年次教育への取り組みを紹介します。

○“灼熱の木星”たちの素顔に迫る
現在までに3000個を超える系外惑星が発見されていますが,“灼熱の木星”とよばれる惑星をはじめとして,その姿は太陽系の惑星とは大きく異なっています。高精度なスペクトル測定によって,その大気組成や気象までもが明らかになりつつあります。

○水から地球の気候を理解する
大気中の水は,大気の質量のたった0.25%で,地球表面上の水全体からみてもほんのわずかな量にすぎないのですが,大気の中できわめて重要な役割を果たしています。気候変動の不明瞭な将来を見通すためには,水,大気循環,気温の間の相互作用の理解が不可欠です。
1,540円
パリティ2014年02月号
Vol.29 No.02


【articles】
・現代物理学の危機か, 新しい未来か
  ブラックホールと量子情報――物理の基礎の崩壊?   S. B. ギディングス 細谷暁夫 訳
・量子の口笛に耳を澄ませば
  超流動ヘリウム量子干渉計    佐藤雄基,R. パッカード 白濱圭也 訳
・世代を越えて受け継がれる科学者魂
  進化するハドロンコライダー加速器実験    P. グラニス,P. イェンニ 久世正弘 訳

【news】
グラフェンの電子スピン状態解明 山内 泰
サブナノメートル分解能に到達した可視分光法   R. M. ウィルソン 井上康志 訳

ニュースダイジェスト B. シュワルツシルド,R. M. ウィルソン,S. K. ブラウ ほか
適度な軌道に多い地球型太陽系外惑星 / 月に2面性がある理由 /
光あれ:暗黒物質検出器LUXの初期の結果 / アモルファス氷は2度融ける ほか

クローズアップ:
 新化学モーターの開発 植村卓史,北川 進
 温度変化を感知するカメレオン発光体 長谷川靖哉
 磁場を使わない電子スピン操作――移動スピン共鳴 眞田治樹

理科教育:18歳からの物理
 18歳からのクォーク 青木慎也

講座:高エネルギー天体物理学 第11回
 相対論的ジェットの形成機構 高原文郎

コラム:メイドインジャパン物理用語 素粒子・原子核編
 核子の3体力:藤田-宮沢力 矢崎紘一

コラム:パリティのココロ
 大学教員もパートの時代 大槻義彦

【information corner】
フォーラム 
3月号予告 
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手
今月のキーワード
ホーキング粒子 / ハドロンコライダー / ジェット / 決定木 / ブリュースター角顕微鏡 / カメレオン発光体 / エディントン光度 / アルフベン速度


<今月のパリティ>

○ブラックホールにものを放り込むと何が起きるのか?
神秘的な天体であるブラックホールは,この宇宙にたしかに実在しているようです。でも量子場の理論では,この天体をきちんと記述できません。現代物理学の支柱が崩れてしまうのです。でも逆に,プラックホールを理解すれば,新しい物理学への道しるべが見えるかもしれません。

○手の届くところまできている“応用超流動”
超流動ヘリウムのとても多彩な性質は,1938年の発見以来さかんに研究されてきました。その応用により最近開発された量子位相を測る新しい素子は,物性物理以外の分野の発展にも大きく寄与するかもしれません。

○加速器実験の金字塔,LHCにいたる道のり
素粒子物理学の実験では,新粒子などの発見は,よりエネルギーの高い粒子ビームがもたらしてきました。反対方向に回るビームどうしを衝突させる実験が主流になり,規模も巨大になるとともに,研究環境や研究者の社会も大きく変貌を遂げてきたのです。

○発光色の違いで温度センサーに
温度によって発光色が変化するカメレオン発光体が開発されました。温度変化を1℃単位で計測できる精密温度センサー塗料へ応用することができ、航空機の機体や高速鉄道の車両、化学プラント工場の反応器など、さまざまな応用展開が期待されています。
1,980円
パリティ2014年01月号
Vol.29 No.01


【特集記事】
◆2013年の成果の総まとめ
特集:物理科学,この1年

・原子・分子物理, 量子エレクトロニクス 洪 鋒雷 編
・流体力学, プラズマ物理 伊藤公孝, 伊藤早苗 編
・物性物理 小野嘉之 編
・素粒子物理 橋本幸士 編
・原子核物理 岡 真 編
・宇宙・天体物理 関井 隆 編
・地球惑星物理 深尾良夫 編
・生物物理 美宅成樹 編

【news】
・電流励起ボーズ-アインシュタイン凝縮体の連続生成  山本喜久
・光エレクトロニクスで分子を冷やす J. L. ミラー 井上 慎 訳

ニュースダイジェスト R. M. ウィルソン,R. J. フィッツジェラルド,S. G. ベンカ ほか
固い振動板を使ったマイクロフォン / 絵画が色あせてしまう過程 /
脳のもっとも細かい動脈を描き出す / 太陽圏を離脱したボイジャー ほか

クローズアップ:
 宇宙からの反粒子で暗黒物質を探る 灰野禎一

講座:高エネルギー天体物理学 第10回
 相対論的粒子の輻射過程 高原文郎

コラム:パリティのココロ
 美学, 哲学, 物理学 大槻義彦


【information corner】
フォーラム 
2月号予告 
パリティ2013年総目次 
パリティ2013年総目次〈分野別〉
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手
今月のキーワード
デルタドーピング / 暗黒物質




○超高精度な時計の実現に向けて
光格子時計は,「秒」の定義として現在用いられているセシウム原子時計をはるかに凌駕する高い精度を実現する時計として期待されています。光周波数制御技術の急速な発展の後押しもあり,目標であった18桁の周波数精度実現にあと一歩のところまできました。

○規格外れの固体プラズマ登場
レーザー科学の発展によって,プラズマには高温で激しく運動するという一般的なイメージとは異なる新たな姿があることがわかってきました。X線自由電子レーザーを用いて固体中の電子の内殻を励起したホロー原子固体には,幅広い応用分野が広がっています。

○エレクトロニクスの未来をつくる
磁場を加えることによる物質の電気抵抗の変化(磁気抵抗効果)はさまざまなエレクトロニクス技術に応用される現象です。新しい機構の磁気抵抗効果の発見によって,さまざまな機能をもった磁気デバイスの可能性が広がりました。

○天の川銀河の地図をつくる
夜空に輝く星々の位置は,時々刻々と変化しています。それらを丹念に精度よく観測することは,天の川銀河の回転速度や構造を知る手がかりとなります。最新の観測結果によって,天の川銀河はいままで考えられていたよりも重いことがわかりました。
1,540円
パリティ2013年12月号
Vol.28 No.12

【articles】
・ループ量子重力理論の最前線
  量子的な時空の誕生への回帰    M. ボジョワルド 辻川信二 訳
・強くても加工しやすい最強の材料
  バルク金属ガラス    J. シェロアーズ 増本 健 訳
・環境に合わせた自発的な運動
  真核細胞の走化性の物理    H. レビン,W-J. ラペル 上田昌宏 訳

【news】
ノーベル物理学賞:質量の起源とヒッグス機構    窪田高弘,花垣和則
ノーベル化学賞:複雑化学系へのマルチスケールモデルの発展    大峯 巌
ノーベル医学・生理学賞:細胞内のタンパク質の交通整理    中野明彦
超新星残骸における宇宙線陽子生成    B. M. シュワルツシルド 田中孝明 訳

ニュースダイジェスト B. M. シュワルツシルド,J. ミラー,S. K. ブラウ ほか
新しく見つかったマイクロ波背景放射の偏光モード / チップ上での粒子加速 /
配座異性に依存する反応性 / エルニーニョが嵐を強め, 移動させる ほか

クローズアップ:
 放射線と食品の出会い   J. S. ディクソン 吉田和生 訳
 2次元有機材料:チオフェンナノシート   池田太一

講座:高エネルギー天体物理学 
 第9回 相対論的ジェットとビーミング効果 高原文郎

コラム:物理っておもしろい?
 太陽系の普遍性・多様性に魅せられて 寺田健太郎

コラム:パリティのココロ
 東京大学の秋入学制度撤回は当然 大槻義彦

【information corner】
フォーラム 
1月特大号予告 
パリティ2013年総目次 
パリティ2013年総目次〈分野別〉 
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手
今月のキーワード
走化性 / 非可換ゲージ場理論 / 食品照射 / ダビドフ分裂


<今月のパリティ>

○すべてが始まった, その“とき”とは?
万物がどのように始まったのかという問いは,何千年も前から人々を引きつけてきました。科学的な発見はそのたびに,始まりのときを過去へと押しやり,それはいまや宇宙論の領域にあります。物質は時空から生じるとしたら,その空間と時間はいったいどのように始まったのでしょう。

○金属なのに結晶化していない,不思議で魅力的な物質
かつて金属は,どのように冷やしても結晶化してしまうと思われていました。しかしこの数十年,さまざまな組成のバルク金属ガラスが見つかってきました。強いうえに加工もしやすいこの材料は,ほかにはない魅力的な機械的・熱力学的特性を備えています。

○傷が治るのも,化学物質に対する細胞の応答のおかげ
細胞は化学物質の濃度勾配を検出し,細胞内部でのやりとりを通して勾配情報を処理し,細胞自身の形態を変えて応答します。傷の治癒や受精といった重要な生物学的過程の基礎をなしているのは,統計物理学や物質科学など,さまざまな物理学なのです。

○放射線を照射した食品は,受け入れられる?
殺菌などを目的とした食品への放射線の照射には,有害物質による汚染のリスクを排除できるといった利点があり,放射性の副生成物も生じないといいます。しかしながら,多くの人は“放射線”という言葉に身構えてしまうでしょう。どうしたら人々を安心させられるのでしょうか。
1,540円
パリティ2013年11月号
Vol.28 No.11

【articles】
・汚染物質はどこに行き着くのか
  ラグランジュ協同構造――流体の流れに隠れた骨格   T. ピーコック,G. ハラー 小松崎民樹 訳
・究極の立体映像をめざして
  3次元ディスプレイ,その過去と現在   B. リー 石川尋代,齋藤英雄 訳
・小さな出力でも大きな役割
  ベータ起電力電源    L. C. オルセン,P. カボーイ,B. J. エルキンド 小野嘉之 訳

【news】
“原子崩壊”がグラフェンで現実に  A. G. スマート 初貝安弘 訳
平面上を運動するアンドロメダの矮小銀河  B. シュワルツシルド 千葉柾司 訳
電場で制御される生体組織の構築  J. ミラー 岡村康司 訳

ニュースダイジェスト B. シュワルツシルド,S. G. ベンカ,S. K. ブラウ ほか
銀河中心の近くに見つかったパルサー / 大きな重力定数の値,再び /
シリコン表面の非等方的な摩擦 / 電界紡糸で細胞を紡ぐ ほか

クローズアップ:
 宇宙背景放射の最新観測と素粒子論へのインパクト 川崎雅裕
 超伝導送電 下山淳一

理科教育:
 超光速球を投げる 木下篤哉

講座:高エネルギー天体物理学 
 第8回 衝撃波統計加速の非線形問題 高原文郎

連載:女性研究者活躍の場は拡大されたか?
 神戸大学における男女共同参画の推進――インセンティブ助教制度と子育て中の男女研究者支援制度を中心に―― 中原朝子,岡田順子

コラム:物理っておもしろい?
 等身大の魅力 小林研介

コラム:パリティのココロ
 新たな「研究支援費」とは 大槻義彦

【information corner】
フォーラム 
12月号予告 
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手
今月のキーワード
ラグランジュ協同構造 / グラフェン / 原子崩壊 / 膜電位 / WMAP / PLANCK / インフラトン / 銀河宇宙線のニーエネルギー


<今月のパリティ>

○複雑な流れの輸送現象を理解する, 新しい枠組み
アイスランドの火山噴火やメキシコの原油流出,そして福島原発の事故という3つの重大な出来事に共通の課題となっていたのは,海域や大気の流れによる汚染物質の輸送を予測することでした。流れについてのより鋭い洞察を与える,新たな概念や方法論が必要とされています。

○多種多様に進化する, 3Dディスプレイ
3次元ディスプレイの歴史はじつは古く,19世紀にはもうブリュースターやマクスウェルといった光学研究者たちが,立体視と裸眼立体視の基本原理を開発していました。そしていま,テレビや映画だけにとどまらず,医療画像や教育,仮想展示といった幅広い分野で注目されています。

○極限環境での働き者, ベータ起電力電池
電子機器がどれほど進歩しても,電力の供給は欠かせません。電池交換が困難な条件下で機器を長期間にわたり動作させなくてはならないようなとき,リチウム電池など化学電池の寿命がネックになってしまいます。そこでベータ起電力を用いた電池技術が脚光を集めています。

○宇宙論の新時代の幕開け
2013年3月に発表されたPLANCK衛星の観測結果は,WMAP衛星の観測結果とも合わせて,宇宙誕生直後の多くの情報をもたらしました。それにより,暗黒物質の密度など,宇宙論やその背後にある素粒子物理にとって重要なパラメーターが高い精度で決定されました。
1,540円
パリティ2013年10月号
Vol.28 No.10

特集記事
特集:「美と素粒子論」
巻頭言:素粒子物理学者を魅了する「理論の美しさ」とは? 橋本幸士
素粒子論と美 風間洋一
標準模型の美しさ D. トン 矢崎紘一 訳
特別インタビュー:九後汰一郎氏に聞く「単純さの美と素粒子論」 
九後汰一郎(聞き手:本誌編集委員 橋本幸士)
芸術,双対性,そして弦理論 D. S. バーマン 矢崎紘一 訳
物理学者に美意識は必要か? 山崎雅人
物理理論の美しさを目で見る S. ホイスラー 矢崎紘一 訳

【articles】
強磁場電磁石はもういらない?
ゼロ磁場核磁気共鳴 
M. P. レッドベター,D. バッカー 後藤貴行 訳
微生物の集団運動の物理
遊泳微生物の魅惑の集団ダンス 
E. ラウガ,R. E. ゴールドスタイン 上村慎治 訳

【news】
河川ネットワークの隠れた秩序 A. G. スマート 湯川 諭 訳
新しいグラフェントランジスター 中払 周,佐藤信太郎
膨らむゲルで立体形状を設計する R. M. ウィルソン 森口裕之 訳
ニュースダイジェスト R. J. フィッツジェラルド,C. デイ,S. G. ベンカ ほか
ついに見つかった銅酸化物超伝導体における相転移の兆候 / レーザーダイオードによる照明 /
火星の岩石の崩壊 / 多孔質タンパク質を通り抜ける水の経路 ほか

クローズアップ:
 地球型惑星の内部進化 小河正基
 ノーマン・ラムゼー博士とラムゼー共鳴法 D. クレップナー 盛永篤郎 訳

講座:高エネルギー天体物理学 第7回
 衝撃波統計加速 高原文郎

コラム:メイドインジャパン物理用語 物性編
 蔵本-シバシンスキー方程式 郡 宏

コラム:物理っておもしろい?
 アウトドアの科学計測 久世宏明

コラム:パリティのココロ
 民間人校長公募の挫折 大槻義彦

【information corner】
フォーラム
11月号予告 
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手
今月のキーワード
分子モーター / 鞭毛同期運動 / バクテリア乱流 / スペースプラズマ

〈今月のパリティ〉
〇複雑な標準模型の正しい鑑賞法
素粒子の標準模型は多くの粒子と力の寄せ集めで,20個ほどのパラメーターがあり,恣意的で複雑に見えます。しかし,標準模型は見方によっては,並はずれて美しいものです。それはまるで,いろいろな形のピースが唯一可能な解としてはめ込まれた完璧なジグソーパズルのようです。

〇弦理論と芸術の共通点を探る
20世紀の美術や音楽には,その思想の源流を物理学に求めたものも多く,芸術も物理学も日常的な感覚や直観を超えることが1つの動機となっています。抽象的で高度な数学を用いる弦理論では,双対性という概念によって,自然に隠された新たな対称性を発見していきます。

〇スピンからたくさんの有用な情報をとり出す
超低磁場もしくは磁場をまったく用いない核磁気共鳴法(NMR)や磁気共鳴映像法(MRI)が注目を集めています。スピンから多くの情報を引き出す技術の革新によって,経済性や可搬性が大きく向上し,さまざまな応用が考えられています。

〇微生物の運動と流体力学の関係を明らかに
個々の微生物細胞の遊泳運動とその細胞が相互作用しながら生み出す集団運動は,生物物理学のホットなトピックです。非線形力学,生体工学,そして流体力学という広い学問分野が組み合わさることで,微生物の運動の物理がわかってきました。
1,540円
パリティ2013年09月号
Vol.28 No.09

【articles】
・高エネルギー現象の新たな描像
  フェルミガンマ線宇宙望遠鏡で探る極限宇宙  D. J. トンプソン, S. W. ディゲル,

J. L. ラクシン 米徳大輔 訳
・オリオン星雲はどのように生まれたか?
  天の川における星団の誕生と死  S. W. スターラー 中村文隆 訳
・基礎定数による単位の再定義をめざして
  プランク定数でkgを定義するって,いったいどうするの?  大苗 敦,洪 鋒雷,清水 忠雄

【news】
ヘリウム3は2次元空間で液化するか? A. G. スマート 福山 寛 訳
粘性流体の指状紋 R. M. ウィルソン 神部 勉 訳
“構造若返り”による金属ガラスの異常軟化現象 土谷浩一

ニュースダイジェスト B. シュワルツシルド,S. K. ブラウ,C. デイ ほか
ビッグバン元素合成のもっとも確実な証拠 / 音は出すけれどうるさすぎない電気自動車 /
トカゲはどうやって砂の中を泳ぐのか / ミューオン散乱による福島原発の調査 ほか

クローズアップ:
 新しいBiS2系層状超伝導体の発見 水口佳一
 生体物質イミダゾールの強誘電性と反強誘電性 堀内佐智雄

講座:高エネルギー天体物理学 
 第6回 非熱的粒子の加速機構 高原文郎

理科教育:
 共鳴トンネル効果における波動関数の解析的考察 任 正赫

コラム:物理っておもしろい?
 物理を楽しむ者でありたい 本宮佳典

コラム:パリティのココロ
 原研の「放射能漏れ事故」に学ぶ 大槻義彦

【information corner】
フォーラム 
10月号予告 
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手
今月のキーワード
フェルミ加速 / O型星,B型星 / ビリアル速度 / 金属ガラスの構造若返り

<今月のパリティ>
○暗黒物質探しにもつながるガンマ線観測
2008年に打ち上げられたフェルミガンマ線宇宙望遠鏡によって,高エネルギー天体物理学は
大きく進展しました。搭載された観測装置やその特性を解説し,中性子星,ガンマ線バースト,
暗黒物質などについての最新の成果を紹介します。

○星団の寿命はどのように決まるのか?
星が誕生する現場である星団には大きく分けて3つのタイプがあり,そのそれぞれで形成過程
と崩壊過程が異なります。近年の観測結果や理論モデル,星団の進化についての現在の知見
を解説します。

○質量の単位の定義が変わってしまう?
質量を含む7つのSI基本単位系のすべてを基礎物理定数によって統一的に定義しようという動
きが進んでいます。「測る」という物理学の基本において単位系の果たす役割,SI単位系の
再定義の意義,kgの再定義の現状を解説します。

○自然界でもっとも希薄な液体の不思議
ヘリウム3は理想的な2次元運動では絶対零度でも液体にならないと理論的に考えられていま
した。一方,実験によるとヘリウム3は擬似的な2次元空間で液化することが知られています。
理論と実験の不一致について,最新の実験の成果を踏まえて解説します。
1,540円
パリティ2013年08月号
Vol.28 No.08

【articles】
・大規模シミュレーションの理想と限界
  スーパーコンピューターで銀河をつくるには  J. P. オストライカー,T. ナーブ 茂山俊和 訳
・新たな治療法をめざして
  がん治療におけるナノテクノロジー  J. H. グロスマン,S. E. マクニール 前田 浩 訳
・ビッグバン理論の生みの親
  フリードマンと現代宇宙論の起源  A. ベレンキー 小玉英雄 訳
・砂れきに詰まった地球の歴史
  岩石の磁気記録  D. J. ダンロップ 中井睦美 訳

【news】
ゼロ抵抗超伝導臨界温度の記録更新 山本文子
火星の水はどこからもたらされたのか 臼井寛裕
ナノサイズのDNA「からくり箱」が患部にお届けします  J. L. ミラー 小宮 健 訳

ニュースダイジェスト B. シュワルツシルド,J. L. ミラー,S. K. ブラウ ほか
プランクマイクロ波望遠鏡の最初の成果 / 破裂する泡のダイナミクスのモデル化 /
宇宙ステーション実験で測定された陽電子の到来数 ほか

クローズアップ:
 過冷却液体中の固体的ふるまい 齋藤真器名,瀬戸 誠

理科教育:
 緑の閃光――グリーンフラッシュ 洪 鋒雷
 緑の閃光(グリーンフラッシュ)が輝く厳寒の釧路港 中村誠司

理科教育:18歳からの物理
 18歳からの宇宙論 白水徹也

理科教育:みんなの物理 素朴な疑問Q&A
 スポーツのボールにはなぜいろいろな種類があるの? 河内啓二

講座:高エネルギー天体物理学 
 第5回 高温プラズマ中の電子陽電子対 高原文郎

コラム:物理っておもしろい?
 自然現象がどうして数式で書ける? 清水忠雄

コラム:パリティのココロ
 福島の除染処理と東京電力の責任 大槻義彦

【information corner】
フォーラム 
9月号予告 
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手
今月のキーワード
力学的摩擦 / 銀河のバルジ成分 / 宇宙の加速膨張 / 磁性の緩和(磁気緩和) / ワトソン-クリック型塩基対


〈今月のパリティ〉

○銀河の進化から宇宙の大規模構造まで
銀河形成の理解には観測とシミュレーションが大きな役割を果たしてきました。近年の大規模シミュレーションによって,宇宙論的なスケールでの大規模構造の形成から個々の銀河の進化までをとらえることができるようになりました。

○がん細胞をピンポイントで!?
化学療法では正常細胞の破壊という副作用を抑える方法として,ナノサイズの薬剤が注目を集めています。ナノメディシンの基本原理や物理的な課題について解説し,その対策や製品化への問題点について述べます。

○苦難の時代を生きた科学者の真の姿
ビッグバン宇宙論の父とよぶにふさわしいアレクサンダー・フリードマンですが,先駆的な業績のせいか,当時はあまり評価されませんでした。宇宙論の発展を概観しながら,彼が与えた影響の大きさを振り返ります。

○ダイナモやプレート運動を理解できるかもしれない
岩石中には数百万年から数十億年も前の磁化が磁気記録として残っています。電子ホログラフィーという最新の顕微鏡技術によって,岩石の微細な磁気的構造をとらえることができるようになりました。
1,540円
パリティ2013年07月号
Vol.28 No.07


【特集:物理はどこまで生命を理解できるか】

・巻頭言:物理学からみた「生命科学」のおもしろさ 安田賢二

・タンパク質折れたたみ問題はどこまで理解できたか? 高田彰二

・生命の複雑ネットワークの数理的理解 望月敦史

・先端的X線光源による細胞の空間階層イメージング 中迫雅由, 山本雅貴

・相関構造解析法による生命機能の解明 高木淳一

・超解像光学顕微鏡によるイメージング 岡田康志

【news】
素粒子物理で時間反転対称性の破れがついに見つかった 
B. M. シュワルツシルド 増田康博 訳

原子間力顕微鏡で見る化学結合次数の違い J. L. ミラー 八島栄次 訳

イッテルビウム光格子時計が次世代原子時計の候補に 洪 鋒雷

ニュースダイジェスト R. J. フィッツジェラルド,C. デイ,S. G. ベンカ ほか
環境にやさしい製鉄業をめざして / 月のダイナモはどうして働き続けたのか? /
陽子ビームを発生させるナノチューブ加速器 / 巨大氷惑星の傾いた磁極の秘密 ほか

クローズアップ:
 塩水中の温度階段構造 J. R. カーペンター, M.-L. チンマーマン 市川 洋 訳

理科教育:
 カードゲームでクォークの世界への扉を開く 吉戸智明

理科教育:みんなの物理 素朴な疑問Q&A
 真空管のアンプは本当に音がよいのか? 延與秀人

講座:高エネルギー天体物理学 第4回
 高温プラズマ中の輻射過程 高原文郎

コラム:物理っておもしろい?
 物理ってかっこいい! 立川真樹

コラム:パリティのココロ
 東京大学が入試制度を一部変更し面接で判定? 大槻義彦


フォーラム 
8月号予告 
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手
今月のキーワード
ベイズ推定 / パウリの排他原理 / トムソン断面積 / キルヒホッフの法則


〈今月のパリティ〉
○進化によってデザインされた特有の性質
タンパク質がどのようにして自発的に特定の3次元構造に折れたたまるのかを問う折れたたみ問題は,数十年の間,生物物理学者を魅了してきました。ここ数年の研究の進展や今後の課題を解説します。

○生命現象の直感的な理解に向けて
生命現象には多くの遺伝子がかかわり,それらが複雑なネットワーク・制御関係をつくっています。グラフ理論を用いた新たな方法によって,系のふるまいが巨視的な少数の自由度で理解できることが示されました。

○生命の未知なる階層構造を求めて
高度に組織化された細胞を階層的にとらえるための方法として,最先端のX線イメージング技術が注目を集めています。厚みがあり結晶構造をとらない物質に対するX線解析の方法を解説し,生命への応用可能性を紹介します。

○既存の技術をつなぎ合わせて,広い次元で理解を
私たちはある観測手法に即した限定された階層を切り取ることで現象を理解しようとします。相関構造解析という,扱う時空間領域や原理の異なる手法で得られた観測結果をつなぎ合わせる研究手法が注目を集めています。
1,540円
パリティ2013年06月号
Vol.28 No.06

【articles】
・エネルギー解放の機構にせまる
  太陽からの噴出現象 G. D. ホールマン 浅井 歩 訳
・非局所的作用による新しい量子統計性
  トポロジカル相と準粒子の組みひも N. リード 村木康二 訳
・微視的な9次元空間から3次元の膨張宇宙へ
  超弦理論の数値シミュレーションが示唆する宇宙の誕生 西村 淳

【news】
蓄電機能を内蔵した新しい太陽電池 佐々木真理,瀬川浩司
多励起子生成による太陽電池効率の増強 J. L. ミラー 佐藤勝昭 訳

ニュースダイジェスト S. G. ベンカ,C. デイ,A. G. スマート ほか
下部マントル鉱物の結晶構造 / アミロイド線維の原子レベルの階層構造 /
グラフェンにかいまみる原子崩壊 / 衛星軌道上の地震計 ほか

クローズアップ:
 ブラックホールからストレンジメタルへ H. リウ 夏梅 誠 訳
 天然変性タンパク質 P. トンパ,K-H. ハン 由良 敬 訳

講座:高エネルギー天体物理学 
 第3回 高温降着円盤 高原文郎

連載:女性研究者活躍の場は拡大されたか?
 物理の分野における女性:制約の物語 R. アイヴィー,C. L. テスファエ 田島節子 訳

コラム:物理っておもしろい?
 大型施設での物理実験あれこれ 田中義人

コラム:パリティのココロ
 ついに神が発見された!? 大槻義彦

【information corner】
フォーラム 
7月号予告 
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手
今月のキーワード
磁力線再結合(磁気リコネクション) / トポロジカル相 / 非アーベリアン / プランク長さ / (時空の)コンパクト化 / 重量容量密度 / 外部量子効率と内部量子効率 / ショックレー-クワイサーの限界 / オージェ過程 / ストレンジメタル / タンパク質立体構造データベース / X線小角散乱


〈今月のパリティ〉

○私たちの日常にも大きな影響を及ぼす,太陽系内最大の爆発
太陽から莫大なエネルギーが解放される現象は,昔から知られていたフレアばかりではありません。コロナ質量放出では,100億トンもの磁気プラズマが1000 km/sを超える速度で噴出するのです。これらの現象の互いの関係やしくみが,最近ようやくわかってきました。

○物質の相とトポロジカルな性質
物質には固相,液相,気相だけでなく,もっと多くの相が存在しています。理論家たちはこの30年間,これらとは異なる種類の量子的な相であるトポロジカル相についての枠組みを編み出してきました。対称性を用いた議論に頼らず,局所的でない演算子の作用にかかわるユニークな性質を紹介します。

○プランク時間,プランク長さの宇宙をみる
時空と素粒子の全体を微視的に記述する理論として,超弦理論が提唱されてから,40年あまりがたとうとしています。最近ようやく実行できるようになった数値シミュレーションの結果は,宇宙誕生の様子をうかがわせるものでした。

○物性物理の基本概念に挑戦する,奇妙な金属
金属は古来人類を魅了して,文明の発展に決定的な役割を果たしてきました。近年では新しい種類の金属,ストレンジメタルが物理学者たちをとりこにしています。ホログラフィック双対性という超弦理論の考え方が,この新しい金属状態のいくつかの謎に光を投げかけています。
1,540円
パリティ2013年05月号
Vol.28 No.05

【articles】
量子オプトメカニクス 
M. アスペルマイヤー,P. メスター,K. シュワブ 安東正樹 訳

マントルは水の貯蔵庫か? 
M. ハーシュマン,D. コールシュテット 武井康子 訳

連星ブラックホールの合体 
T. W. バウムガルテ,S. L. シャピロ 久徳浩太郎 訳

【news】
古典的な渦波の量子的側面 A. G. スマート,高木堅志郎 訳

結晶欠陥によるグラフェンの絶縁体化と電気伝導のゲート電圧制御 
中払 周,塚越一仁

ニュースダイジェスト A. G. スマート,C. デイ,J. ミラー ほか
渦の結び目をカメラがとらえた / ちり粒子が宇宙船にぶつかると /
地球の全球平均気温を計算する新たなアプローチ / 水二量体の分光学的研究 ほか

クローズアップ:
 地球物理の難題に挑戦するニュートリノ観測 井上邦雄

 ボトムアップ手法で作成する単電子トランジスター 真島 豊

講座:変分原理と物理学 第14回(最終回)
 非平衡統計力学と変分原理Ⅳ:個別変分原理とその応用 鈴木増雄

講座:高エネルギー天体物理学 第2回
 標準降着円盤 高原文郎

随想:いまこそ読みたい物理の名著 パリティ編集委員会

連載:女性研究者活躍の場は拡大されたか?
 フェニックスの男女共同参画 相田美砂子

コラム:物理っておもしろい?
 もっとも素朴な疑問への好奇心とチャレンジ 河本 昇

コラム:パリティのココロ
 体罰と学問 大槻義彦

フォーラム 
6月号予告 
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手
今月のキーワード
ガンマ線バースト / ポストニュートン法 / ヘリウムイオン顕微鏡 / 地球反ニュートリノ / リソグラフィー技術(トップダウン手法) / クーロンダイヤモンド特性 / 運動学的ダイナモ理論 / エディントン光度

<今月のパリティ>
○巨視的な系の量子実験を可能にする
共振器オプトメカニカル系というのは,機械要素を含んだ,光もしくはマイクロ波の共振器です。古代さながらの単純なしくみですが,巨視的な物体の量子状態を観測したり制御したり,あるいはかすかな力や場を量子限界に迫る感度や精度で測定する手段として期待されています。

○地球深部の知られざる水循環
青い地球の表面にある豊かな水は,地球に存在する水の一部でしかありません。地球など岩石質惑星の内部には,大量の水が含まれているようです。地球深部の水は,プレートテクトニクスや気候の維持といった全地球的なダイナミクスにも,本質的な役割を果たしているかもしれません。

○重力波とガンマ線バーストが,同時にとらえられるかも!?
一般相対論を数値的に解くことにより,ブラックホールが合体する様子もシミュレーションできるようになりました。LIGOや日本のKAGRAなど,新しい重力波検出実験が始まろうとしているいま,物理学者たちはどんなシグナルを探せばよいのかを知ることができるのです。

○ニュートリノが地球内部の謎を解き明かす
地球内部の放射性物質から生ずる地球反ニュートリノの観測は,かつては現実的ではないと考えられていました。しかしいまやそれが実現し,地球内部での放射性熱生成量を初めて直接測定することができました。このユニークな研究手法はどのような発展をみせるのでしょうか。
1,540円
パリティ2013年04月号
Vol.28 No.04


【articles】
生まれたばかりの宇宙の貴重な化石 
A. フレーベル,V. ブロム 青木和光 訳

地球の形成と分化 
    B. ウッド 比屋根 肇 訳

脳はどこまでわかってきたか:神経可塑性に着目して 
岡田龍一,伊藤悦朗

【news】
2次元の乱流 N. T. ウレット 神部 勉 訳

マイクロレンズで探る銀河系内の惑星の数 
B. M. シュワルツシルド 住 貴宏 訳

ニュースダイジェスト S. K. ブラウ,C. デイ,R. J. フィッツジェラルド ほか
微粒子プラズマのスナップを撮る光照射野カメラ / 隕石の衝突による恐竜の絶滅を
より明らかに / 携帯電話の雨量計 / 複雑きわまりない血しょう ほか

クローズアップ:
 角度依存シュタルクサイクロトロン共鳴とその応用 鴻池貴子

講座:高エネルギー天体物理学 第1回
 高エネルギー天体の諸相:中性子星とブラックホール 高原文郎

講座:変分原理と物理学 第13回
 非平衡統計力学と変分原理Ⅲ:積分形のエントロピー生成最小の原理 鈴木増雄

連載:女性研究者活躍の場は拡大されたか?
 女子高等師範学校の伝統を生かして 富崎松代

理科教育:半透鏡での反射による位相のずれはπではない(2) 斉藤全弘

コラム:物理っておもしろい?
 ファインマンのようになりたい! 波場直之

コラム:パリティのココロ
 「リケジョ」引く手あまた? 大槻義彦


フォーラム 
5月号予告 
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手
今月のキーワード
血液脳関門 / 海馬 / 短期記憶と長期記憶 / 重力マイクロレンズ / デューティー比 / ラウス関数

<今月のパリティ>
○宇宙で最初に生まれたのは,どんな星?
宇宙論の研究はこれまで,宇宙定数と冷たい暗黒物質による宇宙モデルの構築に成功してきました。でも,最初の星や銀河はいつどうやって生まれてきたのでしょう? 天の川銀河外縁の年老いた星々を調べることで,初期宇宙の様子をかいまみることができます。(p.4)

○巨大衝突をくり返してきた,地球の形成史をたどる
太陽以外の星のまわりに地球のような惑星が見つかるかどうか,そして惑星はどのように形成されるのかが大きな注目を集めています。コンピューターシミュレーションや高圧実験,質量分析により,私たちの太陽系についての理解はかなり進んできました。(p.14)

○ニューロンのレベルでみた,記憶や学習のしくみ
物理学で“可塑性”といえば,物体にかかる力を除いたときに変形が残ることをいいます。神経の場合も,外からの刺激で構造や機能が変化し,それが残ることがあります。この神経可塑性こそが記憶や学習の基礎であり,生理学や発生学,医学などの分野で広く研究されています。(p.24)

○電子の軌道運動の情報を引き出す新たな方法
金属の電気伝導や磁化率など多くの電子物性は,フェルミ面上の電子によって決まります。そのため物性の研究では,フェルミ面の形を探ることが非常に重要なのです。以前からさまざまな方法が用いられてきましたが,もっと手軽で便利な方法が提案されています。(p.42)
1,540円
【特集:“True Nano”の世界:ナノバイオマシン】

・巻頭言:生体分子がナノ世界でつくり出す「秩序」と「規則性」 安田賢二

・分子のダイナミクスから生命にせまる
  ナノバイオマシンの物理学  安田賢二

・生体環境での翻訳反応を可視化する
  次世代1分子計測技術でみえるタンパク質翻訳のしくみ  上村想太郎

・アミノ酸の構造から“歩く”しくみを解明する
  歩行型分子モーター,ダイニン  樋口秀男,神原丈敏

【articles】
・断層のすべりと巨大地震との関係は?
  新種の地震,スロースリップ  J. E. ヴィダーレ,H. ヒューストン 安藤亮輔 訳
・インクをまくという画法にひそむ流体力学
  絵画に隠された物理法則  A. ヘルチンスキー,C. チェルヌースキー,L. マーデファン 金 賢徹 訳

【news】
太陽の扁平率は一定か B. シュワルツシルド 関井 隆 訳

ニュースダイジェスト S. K. ブラウ,C. デイ,R. J. フィッツジェラルド ほか
歳差運動をするパルサーのねじれたしっぽ / 南シナ海の水銀濃度 / ナノ細孔にDNAを通すと / フェムト秒の間だけ絶縁体を導体にする ほか

クローズアップ:
 酸化鉄の金属化と地球回転の周期的変動 太田健二

理科教育:
 半透鏡での反射による位相のずれはπではない(1) 斉藤全弘

講座:変分原理と物理学 第12回
 非平衡統計力学と変分原理Ⅱ:エントロピー生成のミクロな理論 鈴木増雄

連載:女性研究者活躍の場は拡大されたか?
 農工大式ポジティブアクション「1プラス1」 宮浦千里

コラム:メイドインジャパン物理用語 素粒子・原子核編
 湯川結合 日笠健一

コラム:パリティのココロ
 論文ねつ造と学会の役割 大槻義彦


フォーラム 
4月号予告 
執筆者・翻訳者紹介

今月の切手
今月のキーワード
エバネッセント場(近接場) / コドンとアンチコドン / 慣性領域のスケーリング則

<今月のパリティ>

○ナノの世界で「秩序」を生みだす機構とは
生命は,分子,細胞,組織といった多様で複雑な階層構造のうえに成り立っています。ふだん確率的で無秩序な挙動を示す分子が,分子機械というユニットを通じてナノレベルでの秩序を生み出す機構について解説します。

○分子1個を対象に,その生命現象を解き明かす
生命現象を理解する手がかりとして,ひとつひとつ性質が異なる生体中の分子のそれぞれを観測する技術が注目されています。タンパク質の翻訳過程を題材として,新しく開発された生体1分子計測技術を紹介します。

○人工的な組換体の精製が,研究を加速する
生体は筋肉運動・細胞分裂・細胞内輸送などさまざまな運動を行いますが,そのもとになる力の発生は,モータータンパク質が担っています。とくに,ダイニンに焦点を当て,分子モーターとしての運動機構を解説します。

○ふつうの地震より桁違いに息の長い,不思議な断層のすべり
断層面上の,ふだんは固着していながらごくまれに地震を発生させる浅部領域と,ふだんから粘性的に定常運動する深部領域にはさまれた中間の領域では,間欠的なすべりや震動がひんぱんに発生しています。最近発見されたこの新種の地震は,まだ多くの謎を秘めています。

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独占提携の米国物理学協会誌”Physics Today”からの翻訳と, 第一線の研究者によるオリジナルの書き下ろし記事で,物理学の いまをわかりやすく伝えます。最先端を読み解くニュース記事, 授業とは一味違う連載講座や辛口エッセイなど,読みどころ満載 の『物理科学雑誌』です。

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