パリティ 発売日・バックナンバー

全246件中 136 〜 150 件を表示
1,540円
【articles】
欠陥生成のモデルの実りある応用
実験室と宇宙における相転移のダイナミクス
T. キッブル 坪田 誠 訳

地球を周回するデブリは増加し続ける
スペースデブリ D. ライト 八坂哲雄 訳

環境問題でもエネルギー問題でも鍵を握る
高圧下のクラスレートハイドレート
W. L. マオ,C. A. コー,E. D. スローン 平井寿子 訳


【NEWS】
4つのクォークからなる“隠れたチャーム”の発見 上原貞治

液体キセノンで暗黒物質を捕まえる
B. シュワルツシルド 山下雅樹 訳

ニュースダイジェスト P. F. シューウィ, J. S. バーディ
高強度の紫外光による光電効果 / 太陽圏の境界に到達したボイジャー2号 / ボース凝縮した原子の永続的な流れ / ヘリウム8原子核の大きさ ほか

クローズアップ:
LHCに注がれる熱い視線 F. ジャノッティ,C. クイッグ 曹 基哲 訳

随想:男女共同参画企画:
バブルを知らない女性科学者として 森 郁恵

講座:
惑星科学入門 第12回(最終回) 多様な惑星:統一理論はあるか 中本泰史

連載:
“標準”はいま――基本単位はなぜ3つでないのか 佐藤文隆

連載:
動物に学ぶ――魚を判別できるイルカ型ソナーをつくる 赤松友成

コラム:
科学者の名言? 迷言? 数学的発見と知能の特質 土井恒成


【information corner】

フォーラム

4月号予告

今月の切手

今月のキーワード
スペースデブリ / WIMP / 液体キセノン検出器 / エキゾティックな状態 / LHC

執筆者・翻訳者紹介


〈今月のパリティ〉
異なる分野を横断する,欠陥生成のお話
初期宇宙で起こる相転移に関する推測に始まるアイデアは,スケールの小さなさまざまな系での,非常に興味深く革新的な,実験室で行える実験に行き着きました。ほとんど熱平衡に近い理想的な挙動を強調していた以前の研究に対し,急速に進行する相転移への興味を刺激しています。(p.4)

かけがえのない宇宙の環境を保全するために
人間の宇宙活動の結果として,驚くほど多くのデブリが軌道上に残されることになりました。捨てられた装置やロケット,機能を失った衛星,そして衛星やロケットの破砕で放出された破片…デブリ生成の抑制は宇宙を利用し続けるうえで,きわめて重要なことなのです。(p.12)

たんなる実験室の発見物から,エネルギー資源の重要な候補へ
地球の永久凍土層や深い海洋底に眠る氷のような物質が,天然ガスの巨大な貯蔵庫となっています。この天然の貯蔵庫と,ガス分子を貯蔵する化合物を合成しようという科学者たちの努力が,私たちのエネルギー問題を解決する鍵になるかもしれません。(p.21)

イルカのソナー能力を手に入れよう
イルカは優れた音響探知能力をもっています。この仕組みがわかれば,魚の種類を判別したり,人命救助に役立てられる音響探査装置がつくれるかもしれません。コウモリの能力とも比較しつつ,イルカのように魚を見分けられる新しい音響探査技術を実現する道筋を探っていきます。(p.60)

1,540円
【articles】
データの蓄積と実験室での再現
火の玉謎解きへの挑戦 E. カートリッジ 大古殿秀穂 訳

最先端の作製・観測技術が初めて光を当てた
人工ナノ磁石の多様性 C.-L. シェン, F. Q. ズー, J.-G. ズー 原 正大 訳


【NEWS】
パルストンネル分光で電子状態密度を描き出す C. デイ 勝本信吾 訳

しわを利用して測る薄膜の弾性 C. デイ 田島俊之 訳

ニュースダイジェスト F. シューウィ, J. S. バーディ
温暖化した世界のエルニーニョ / エジプトのピラミッド,恐竜の絶滅,そしてケネディ暗殺 / 甲状腺がんのより効果的な診断 ほか


クローズアップ:
余剰次元について L.ランドール 岡田宣親 訳

随想:男女共同参画企画:
女性研究者としての歩み 持田澄子

随想:
創発研究戦略再考 安冨 歩

理科教育:
物理チャレンジ2007 並木雅俊

講座:
惑星科学入門 第11回 太陽系外の惑星 中本泰史

連載:
“標準”はいま――光速度測定の変遷 鳥居寛之

新連載:
動物に学ぶ――ミミズに学ぶ蠕動運動型ロボット 中村太郎

コラム:
科学者の名言? 迷言? 特化した頭脳 土井恒成


【information corner】
フォーラム
3月号予告

今月の切手
今月のキーワード
パーマロイ / 磁気抵抗ランダムアクセスメモリー / ブレーン世界 / カルーザ‐クライン粒子 / チューリングテスト / チューリングパターン / 生物の共生の創発阻害要因 / サーボモーター /PICマイコン
執筆者・翻訳者紹介


〈今月のパリティ〉
その正体はやはりプラズマ? それとも有機物?
雷雨に,ときおり現れ,不思議な動きを見せる火の玉,球電。科学者たちは何世紀にもわたって,その仕組みを説明しようと苦闘してきました。しかし,実験室で球電を再現しようという最近の試みにより,この奇妙な現象の本質が今度こそ解き明かされるかもしれません。(p.4)

ふつうの磁石じゃものたりない?!
「磁石には2つの極がある」ということは小さな子供でも知っていますが,磁石は,よく知られている双極子構造を必ずしもとるわけではありません。ナノスケールの磁石のふるまいは磁石の形や大きさに強く依存するのですが,その多様な現象は新技術への応用を予感させます。(p.10)

5つめの次元の存在を信じる理由は……
3次元以上の空間を考えることは,素粒子の標準模型が抱える問題の解決への糸口となるかもしれません。その存在は現在の物理と矛盾せず,近い将来の加速器実験で検証されようとしています。『ワープする宇宙』の著者リサ・ランドールが,余剰次元の世界へといざないます。(p.29)

新連載:動物に学ぶ
動物の動きはどのように人や機械に応用できるのでしょうか?ミミズの運動は,歩行や車輪走行などと比べ,移動に必要な空間が小さく,しかも安定に進むことができます。ミミズ型ロボットが,宇宙で活躍する日が来るかもしれません。(p.58)
1,980円
【articles】
2007年のニュース総まとめ
特集:物理科学,この1年
流体力学,プラズマ物理 伊藤 公孝 編
原子・分子物理,量子エレクトロニクス 久我 隆弘 編
物性物理 家 泰弘 編
素粒子物理 夏梅 誠 編
原子核物理 初田 哲男 編
天体物理 関井 隆 編
地球惑星物理 今須 良一 編
生物物理 安田 賢二 編


【NEWS】
高温超伝導体で量子振動がついに見えた B. G. レヴィ 青木晴善 訳

レーダーが明らかにした水星の溶融中心核 J. ミラー 佐々木晶 訳

超新星の新しい爆発のメカニズム? B. シュワルツシルド 茂山俊和 訳

ニュースダイジェスト P. F. シューウィ:
相対論的熱力学 / 原子核のシロップ / 固体におけるアト秒測定 / 核のドリップラインが押し下げられた / ゆったりとした火星の砂丘 ほか

講座:
惑星科学入門 第10回 彗星と外縁天体 中本泰史

連載:
“標準”はいま――光格子時計 香取秀俊

コラム:
科学者の名言? 迷言? 物理法則と知能 土井恒成



【information corner】

フォーラム
2月号予告

パリティ2007年総目次
パリティ2007年総目次〈分野別〉

今月の切手

執筆者・翻訳者紹介

今月のキーワード
ド・ハース‐ファン・アルフェン効果 / シュブニコフ‐ド・ハース効果 / 秤動 / 超新星 / 光周波数コム / ラム‐ディッケ効果


〈今月のパリティ〉
原子衝突の物理から新しい反応科学へ
核物理実験のための装置だったイオン蓄積リングはいま,原子や分子,さらにはクラスターや生体分子イオンといった多様な系の衝突,反応,物性を調べる“道具”として期待されています。生体高分子質量分析のためのイオン源の進歩もあいまって,急速に発展しつつあるのです。

超弦理論とハドロン物理から,初期宇宙の姿が見えてくる
クォークの相互作用は量子色力学(QCD)で記述されるのですが,ハドロンや原子核の物理はまだ完全には理解されていません。でも,異なる理論間の等価性を用いて強結合のQCDを解析する新しい手法が,最近,ハドロンの大規模実験にも後押しされて大きな進展を遂げています。

日本の月探査機は,何を見せてくれるのか
2007年9月,アポロ計画以来の本格的月探査衛星「かぐや」が打ち上げられました。高度100 kmを周回して月全球を観測し,月の起源と進化を解明する観測データを収集するとともに,近い将来の有人月探査や月利用の観点からも有用なデータを供給することになるでしょう。

ゲノミクスからプロテオミクスへ
ヒトゲノム全構造の解明が病気の診断や治療法の開発に大きく貢献すると期待されていますが,遺伝子解析では解明できないことが多いことも明らかになってきました。そうした認識のもと,ポストゲノム技術のなかでプロテオミクス解析がもっともホットな分野になってきています。
1,540円
【articles】

伝統的手法を応用し基本的問題を明らかに
地下水の物理 M. P. アンダーソン 檜山哲哉 訳

友情と尊敬で結ばれた,野心ある物理学者たち
油滴実験の記憶 M. F. ペリー 岡本拓司 訳

定量的理解には,数多くの難題を解決する必要があった
毛細管現象研究の200年 Y. ポモウ,E. ヴィレルモー 加藤岳生 訳

暗黒物質と素粒子論 野尻美保子


【NEWS】

ノーベル物理学賞:
巨大磁気抵抗効果(GMR)の発見 新庄輝也

ノーベル化学賞:
受賞者の素顔と研究業績 岩澤康裕

以前から問題になっていた近距離でのニュートリノ振動が否定された
B. シュワルツシルド 西川公一郎 訳

結晶によるビーム操作 高橋 徹

半導体ナノコロイドで量子ドットレーザーをつくるには
M. ウィルソン 舛本泰章 訳

ニュースダイジェスト P. F. シューウィ
巨視的な物体を電波で冷却する / 反射率の超高速できわめて大きな変化 / ヤングの実験のプラズモン版/より穏やかに,心臓のカオスを制御する / 熱の論理ゲート ほか

クローズアップ:
光で大変身する分子結晶 入江正浩

随想:
ランダムは秩序を超えられるか P. チェイキン 家富 洋 訳

理科教育:
国際物理オリンピック2007・イラン大会報告 原田 勲

講座:
惑星科学入門 第9回 月と潮汐 中本泰史

コラム:
科学者の名言? 迷言? “考える機械”の評価 土井恒成


フォーラム
1月号予告

パリティ2007年総目次
パリティ2007年総目次〈分野別〉

今月の切手

今月のキーワード
フィックの法則 / MiniBooNE / ニュートリノ振動 / ステライルニュートリノ / チャネリング / 体積反射 / コリメーション / 励起子/励起子分子

執筆者・翻訳者紹介


〈今月のパリティ〉

直観力を武器に,地下水の複雑な問題に立ち向かう
人類が利用可能な淡水の98%を占めるのは地下水です。地下水資源の管理決定に関する枠組みをつくる地下水水文学の基礎となっているのは,19世紀半ばから研究されてきた地球表層下の水の物理であり,それはいまも理論と実験の両面で研究者たちの関心を喚起し続けています。(p.4)

1人はノーベル賞を受け,1人は貢献も忘れ去られたけれど……
ミリカンとフレッチャーはそれぞれの回想のなかで,2人が行った,現在では有名な,帯電した油滴の測定実験に先立つ日々を描写しています。ところが,2人の説明には解きがたい食い違いがあるのです。本質的な貢献をなしたのは,いったいどちらだったのでしょうか?(p.13)

18世紀自然哲学から,動的な相互作用や非平衡状態の研究へ
ラプラスとヤングが毛細管現象に関する独創的な研究を発表したのは,1805年のことでした。それから2世紀,いまでは生物学,海洋学から推進装置開発,物質科学,デバイス開発にいたるまで,広い分野で毛細管現象の新しい応用が行われるようになっています。(p.21)

私たちが信じているのは偏見? 宗教?
私たちは自然のなかで秩序を探す傾向があります。それは物理学の全分野で流布している考え方です。秩序化にともなう相転移現象を説明するためにランダウが導入した考え方は,その後数世代にわたって美しく発展してきました。その発展はもっともなことに思えるのですが……。(p.56)
1,540円
【特集記事】

巻頭言:暗黒物質研究の最先端 関井 隆

宇宙の闇を1つ,追い払う日が近づいている
暗黒物質を探して 谷口義明

ふつうの物質は,たった4%
暗黒物質と宇宙論 杉山 直

銀河系規模の三角測量
見えてきた天の川の流れ――VERAで探る銀河系回転と暗黒物質
本間希樹

かつて観測は無理だと思われていた現象
重力マイクロレンズ探索の現状
――銀河ハローにMACHOs天体はあったのか? 住 貴宏, 伊藤好孝

じゃまなバックグラウンドをどう排除するのか
暗黒物質の直接探索 蓑輪 眞

加速器は暗黒物質をつくり出せるか
暗黒物質と素粒子論 野尻美保子


【NEWS】

ヘリウム不足が研究と産業を圧迫 K. H.カプラン 奥田雄一 訳

根も葉もある噂が重宝される米国の人事事情 多田 司

単一光子の生成消滅を原子干渉計で非破壊測定 C. デイ 久我隆弘 訳

ニュースダイジェスト P. F. シューウィ,B. P. スタイン
不透明なレンズ / 通常の圧力下で超伝導を示す強磁性体 / 光で駆動されるフェムト秒の電流 /
原子ひとつひとつの磁気分極を観察する / 原子核のアンテナ ほか

随想:男女共同参画企画
私たちの前に光の道は見える? 松尾由賀利

講座:惑星科学入門 第8回 惑星大気と生命が存在する条件 中本泰史

コラム:
科学者の名言? 迷言? 知識の積み重ねと才能のひらめき 土井恒成


【information corner】

フォーラム
12月号予告

今月の切手

今月のキーワード
暗黒物質 / バリオン / 熱い暗黒物質 / 冷たい暗黒物質 / 銀河の回転曲線 / 重力レンズ / MACHO / WIMP / 超対称(性)粒子

執筆者・翻訳者紹介


〈今月のパリティ〉

暗黒物質はいよいよ,科学研究の射程内に入ってきた!
人類がその存在に気がついてから70年あまり,いま暗黒物質について何がわかりつつあるのでしょう。今月号はこの暗黒物質について,探査の現状と観測からわかったその存在の証拠や性質,宇宙物理学と素粒子物理学の理論との関わりなど,さまざまな視点から解説します。(p.6)

見えない物質とエネルギーを中心に展開する宇宙論研究
暗黒物質が宇宙の重力を支配しているのなら,それはまた宇宙そのものの進化にも重要な寄与をしてきたはず……宇宙の進化や構造の形成に,暗黒物質がどんな影響を及ぼしたのか,また暗黒物質の総量や性質などについて何がわかってきたのか,宇宙論の観点からみていきましょう。(p.15)

見えない物質を見るための,さまざまな工夫
暗黒物質の正体として現在もっとも有力視されているのは,素粒子の拡張標準モデルが予言するアクシオンやニュートラリーノといった粒子です。宇宙には大量にあるはずなのに見えないこれらの粒子を地球上での実験で見つけ出そうという試みがいま,各国で行われています。(p.33)

素粒子論と宇宙論が出会うホットな宇宙
誕生から1秒もたっていないころ,高温の宇宙は未知の素粒子や,まったく新しい物理法則に支配されていたかもしれません。巨大な加速器LHCで宇宙の初期の状態を再現し,暗黒物質を直接つくり出すことができれば,宇宙の暗黒物質についての手がかりも得られるはずです。(p.38)
1,540円
【articles】

ナノサイエンスの発展により, 豊かな未来が拓かれる
太陽エネルギー変換 G. W. クラブトゥリー, N. S. ルイス 松村道雄 訳

宇宙誕生の瞬間を直接観測することはできるのか
アインシュタインからの宿題, 重力波天文学 川村静児

ニュートン以来, 最大の数理物理学者の素顔
ジェームス・クラーク・マクスウェル――電気と磁気を統一した男
F. エヴァリッツ 永田一清 訳

【NEWS】

時間反転鏡が回折限界を打ち破る C. デイ 久我隆弘 訳

量子スピン液体:幾何学的フラストレーションによる新しい磁気状態の可能性
B. G. レヴィ 中辻 知 訳

非磁性絶縁体の境界が強磁性金属に B. G. レヴィ 大友 明 訳

〈ニュースダイジェスト〉 P. F. シューウィ,B. P. スタイン
ひとりでに分離する電荷をもった粒子 / 原子力関連事故の評価尺度 / 超音波による乳がんの危険信号 ほか


クローズアップ:
分子性導体に現れた質量ゼロの粒子 小林晃人

随想:
男女共同参画企画:未来を予測する最良の方法 美馬のゆり

理科教育:
大学生が企画・実施する子供のための科学実験教室――大学と地域の科学館の連携
柴田利明

講座:惑星科学入門 第7回 惑星系の形成(後編) 中本泰史

連載:“標準”はいま ――温度,光度(測光) 石井順太郎,清水祐公子


information corner

フォーラム
11月号予告

今月のキーワード
p-n接合 / 量子ドット / 重力波
執筆者・翻訳者紹介
今月の切手

〈今月のパリティ〉

太陽の恩恵を無駄なく受け取るために
人類が1年に消費するエネルギー量を,太陽光はたった1時間で地球に供給しています。ただ,それを利用するには,光子を効率よく電気や熱に変換しなくてはなりません。この変換技術に対する要求が近年,生物学や材料工学,とりわけナノサイエンスを大きく発展させています。(p.4)

21世紀は重力波天文学の時代!
「重力波天文台実現の可能性が現実味を帯びてきた」……物理学者たちは十数年前,そう感じていました。しかしその後今日まで,重力波は依然として見いだされてはいません。それでも私たちは人類初の重力波検出に向かって,着実に一歩一歩近づいています。(p.13)

マクスウェルの肩に乗って
“相対性”という用語を初めて物理学に導入したのは,実はマクスウェルでした。彼が早世しなかったら,特殊相対性理論はアインシュタインよりも10年は早く,彼によって展開されていたことでしょう。彼の発想は後の物理学の進む道に,劇的な影響を与えているのです。(p.19)

固体のなかに質量ゼロの粒子が潜んでいた!?
分子性導体のなかで電子が特異な状態になり,ニュートリノと同様に,質量ゼロの相対論的粒子のようにふるまうことが発見されました。低温で正から負へ電荷が急に変化するといった奇妙な現象には,固体物理でおなじみのバンド理論の背後にある深遠な物理が顔をのぞかせています。(p.46)
1,540円
【articles】

数多くの分野での,その驚きの道のり
ベーテ仮設の75年 M. T. バチェラー 田崎晴明 訳

必要なアイデアはすべて,彼の豊饒な想像力から
若き日のファインマン T. A. ウェルトン 家 泰弘 訳

複雑な社会現象に,普遍的な法則を求める
経済は次の物理科学となりうるか?
J. D. ファーマー, M. シュビック, E. スミス 青山秀明 訳


【NEWS】

ダイヤモンドよりも硬い複合物質
S. K. ブラウ 八木健彦 訳

器官のサイズは力学で決まる? C. デイ 曽我部正博 訳

高密度低温フェルミ原子気体で観測されたアンチバンチング
C. デイ 森永 実 訳

大きく変わった太陽系をどう伝えるか 海部宣男

ニュースダイジェスト P. F. シューウィ,B. P. スタイン,D. カステルヴェッキ
熱から音へ,音から電気へ / ポロニウムの単純立方結晶構造 / 時間の次元をもう1つ ほか


クローズアップ:
“頻りに”ベイジアン G. コーワン 関井 隆 訳

随想:
男女共同参画企画:視点のおもしろさ 土井美和子

理科教育:
冥王星報道からみるメディアクォリティー 渡部潤一

講座:惑星科学入門 第6回 惑星系の形成(前編) 中本泰史

連載:“標準”はいま ――質量,物質量,電流 藤井賢一, 坂本泰彦

コラム:メイドインジャパン物理用語
統計力学編 松原‐グリーン関数 鈴木増雄

【今月のキーワード】
パレート分布 / ナッシュ均衡 / アポトーシス / 細胞骨格 / ストレス線維
今月の切手



〈今月のパリティ〉

75周年を迎えても健在な,ベーテの仮設
数学的な仮設というのは,まず解を試しにつくってみて,その後でそれが正しい解であることを示すというやり方です。ベーテ仮設は1931年,ハイゼンベルク模型の解を求める試みから生まれました。それがいまでは,超伝導から弦理論にいたる,あらゆる局面で活躍しています。(p.4)

まだ十束ひとからげの新入生たちのなかに,彼はいた
1935年の9月,マサチューセッツ工科大学に入学した新入生の一群のなかに,希望に燃えているがまだ自信のない2人の物理屋の卵がいました――ファインマンの親友が,大学時代,ロスアラモス研究所,その後の逸話を披露しつつ,ファインマンの天賦の才の開花を回想します。(p.12)

“経済物理学”はたんなる一時の流行? それとも……
物理学者の社会科学への関わりには18世紀以来の長い歴史がありますが,この十数年,“経済物理学”とよばれる新しい分野の研究が活発に行われています。経済的な組織や機能についての研究から,経済への新しいアプローチが生まれ,物理学の視野が広がろうとしています。(p.23)

不確かさをめぐる,激しい論争の果てに
何であれ実験というものには不確かさ,またはランダムな要素がつきもので,このランダムさを定量的に扱うのが確率です。確率に関する数学的公理は,どうやったら確率の計算ができるか教えてくれます。でも,その確率は本当のところ,いったい何を意味しているのでしょう?(p.54)
1,540円
【articles】
それはけっして,“偶然の発見”ではなかった
60年たっても色あせないカシミール力 S. K. ラモロウ 久我隆弘 訳

量子効果が乱流に影響を及ぼすことはあるのか?
量子乱流 W. F. ヴァイネン, R. J. ドネリー 坪田 誠 訳

利点と困難をはかりにかけてみると……
月面に天文台をつくるべきか? P. D. ロウマン Jr., D. F. レスター 海部宣男 訳

【NEWS】
X線回折とモデリングによって解明された
イッテルビウム‐カドミウム準結晶の構造 M. ウイルソン 高倉洋礼 訳

Googleが望遠鏡計画に参加 K. H. カプラン 安田直樹 訳

“第2の地球”発見か!? 玄田英典

ニュースダイジェスト P. F. シューウィ,B. P. スタイン,D. カステルヴェッキ
分解能90 nmの核磁気共鳴画像 / 流体を切り裂く / ソン・エ・リュミエール ほか

クローズアップ: あれも濡れ,これも濡れ――その背後にある物理は? L. クルバン,H. A. ストーン 八尾 誠 訳

随想: 若き研究者へ S. ワインバーグ 夏梅 誠 訳
講座:惑星科学入門 第5回 力学:軌道運動 中本泰史
連載:“標準”はいま――長さと時間 洪 鋒雷,大嶋新一,大苗 敦
コラム:メイドインジャパン物理用語 天文宇宙編 古在機構 木下 宙

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フォーラム
9月号予告
執筆者・翻訳者紹介

今月のキーワード 視線速度法 / ケプラーの法則
今月の切手

〈今月のパリティ〉
ヤモリとブラックホールの蒸発の関係って?
ヤモリが床へ落ちることなく天井をはい回れることと,ホーキング放射でブラックホールが蒸発すること――まるで関係なさそうなのに,どちらも量子場の真空ゆらぎによって理解できるというのですから驚きです。カシミールのアイデアは,どれだけの広がりをみせるのでしょうか。(p.4)

古典流体の驚くほど美しい現象は,超流体でも……
超流体のなかでは,渦は量子化された渦糸という形でしか存在できません。そのため超流体の乱流である量子乱流は古典乱流とは非常に異なると思われるかもしれませんが,必ずしもそうではないようです。量子流体力学と古典流体力学の交錯は,どのように生じているのでしょうか。(p.14)

望遠鏡を設置するなら月面?それとも宇宙空間?
大気の影響を避けるため,地表から離れたところで天文学の研究を行おうとすると,さまざまな技術的困難や費用,そしてダストの問題に,どうしても直面することになります。望遠鏡を月面に設置するのと宇宙空間に設置するのとでは,どちらにどのような長所があるのでしょう。(p.23)

たいへんだろうが,大丈夫,君たちはやっていけるに違いない。
研究歴が始まったばかりの若い研究者の目に,今日の物理学の状況はどう映るのでしょうか。さらなる進歩が難しそうだという懸念を抱き,前の世代がうらやましく思われるかもしれません。でも,本当にそうでしょうか――彼らに向けたワインバーグの言葉に,耳を傾けてみましょう。(p.46)
1,540円
【articles】

生物学の,より完全な理解をめざして
数理解析で生命の国を探検する M. W. ディーム 相田拓洋, 伏見 譲 訳

双安定性と外場による状態制御
注目を集めるマルチフェロイック物質 有馬孝尚

可視化ツールを利用した指導は有効か
学生たちの量子力学に対する思い違いを一掃する
C. シン, M. ベローニ, W. クリスチャン 櫻井捷海 訳

【NEWS】
量子検出限界に近づきつつあるNEMS
R. フィッツジェラルド 大塚洋一 訳

陽電子放射断層法と磁気共鳴画像法を組み合わせる
C.デイ 永井康介 訳

論文類似性チェックの試行 T.フェダー 家 泰弘 訳

ニュースダイジェスト P. F. シューウィ,B. P. スタイン,D. カステルヴェッキ
ニュートリノの異常な性質の1つが解明された / 重力探査衛星B / テバトロンのヒッグス探しが加速する ほか

クローズアップ:
ナノグラフェンの不思議な電子構造と磁性 榎 敏明

随想:
アンドロメダ銀河に暗黒物質を見つけて V. ルービン 粟木瑞穂 訳

講座:
惑星科学入門 第4回 小惑星と隕石 中本泰史

コラム:メイドインジャパン物理用語
場の量子論編 ウォード-高橋恒等式 中西 襄
物性編 朝永-ラッティンジャー液体 川上則雄

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フォーラム
8月号予告
執筆者・翻訳者紹介

今月のキーワード
生体モーター / 進化・適応 / プリオン神経変性症 / 26Al / 年代測定
今月の切手

〈今月のパリティ〉
生物にとって,ゆらぎとは? 多様性とは?
細胞から生物個体まで,ゆらぎはどんな役割を果たしているのでしょうか ――これは興味深い物理学の問題です。数学の理論が発展すれば,進化の過程でさまざまな生物が出現する確率を定量化できるかもしれませんし,薬剤やワクチンの分子設計に役立つかもしれません。(p.4)

多電子系に特有の電磁気学って,どんなもの?
多重強秩序といった意味の“マルチフェロイック”という言葉が,物質科学の分野で最近よく聞かれるようになりました。磁場と電気分極,あるいは電場と磁化の間に働く強い相関現象などに関心が集まり,物性物理やデバイスへの応用など,さまざまな視点から研究が行われています。(p.13)

問題点を明らかにし,知識を構築しなおすためのツール
直観に反する不思議な量子論の基礎はともかく,定常状態の意味や重要性,期待値の意味,波動関数の性質といった基本的なことについて,学生たちの多くは根深い思い違いをしているようです。コンピューターを使う新しい学習ツールと指導法は,この状況を変えられるのでしょうか?(p.20)

指先が凍えるような寒くて暗いドームのなかで
それが何でできているのかはともかく,宇宙にある物質の90%以上が暗黒だということがいまではわかっています。そのような結論が導かれるきっかけとなったのは,アンドロメダ銀河M31の回転速度の測定でした。この研究に携わった女性天文学者が,その当時を回想します。(p.50)
1,540円
【articles】
技術の基盤整備に向けて,「ちょっと考えよう。」
高分子電解質燃料電池のなかの水――敵か味方か
M. エイカリング,A. コルニシェヴ,A. クサーナク 水崎純一郎 訳

弱い重力レンズ効果の利用を可能にしたものは……
見えない“暗黒物質”を見る
谷口義明

測定科学における革命は,こうして始まった
精密レーザー分光学の黎明期
R. G. ブリューワー, A. ムーラディアン, B. P. ストイチェフ 佐々田博之 訳

【news】
暗黒エネルギーは100億年前から宇宙に
B. シュワルツシルド 嶋作一大 訳

軟X線自由電子レーザーが解き明かすマイクロメートルの構造 C. デイ 高田昌樹 訳

ニュースダイジェスト
P. F. シューウィ,B. P. スタイン,D. カステルヴェッキ
量子化された磁気抵抗 / かつてない速さでのデータ送受信 / 太陽フレアがオゾン層に及ぼすダメージ ほか

クローズアップ: 地球温暖化で台風はどうなる 杉 正人

随想: 知識と信条――科学者の言葉づかいに関する1つの提言 H. クイン 小林俊一 訳

理科教育: 衛星と惑星のはざまで 後藤信行

講座: 惑星科学入門 第3回 固体の惑星 中本泰史

コラム:メイドインジャパン物理用語
物性編 「近藤効果」 吉森昭夫
素粒子・原子核編 「湯川ポテンシャル」 玉垣良三

information corner
フォーラム
7月号予告
執筆者・翻訳者紹介

今月のキーワード:ベータ崩壊

〈今月のパリティ〉
水は燃料電池の敵? それとも味方?
内燃機関が19世紀や20世紀に果たしたような役割を,21世紀の燃料電池が担うことになるのでしょうか? それは,反応生成物でもありプロトンの運び手でもあり,さらには致命的な問題を引き起こしもするという,水の複雑な役割との戦いにかかっているのです。

正体不明の物質,ダークマターの分布を知るための奥の手
弱い重力レンズ効果,つまり銀河の形の微妙なゆがみを利用すれば,大きな銀河団がない場所でもダークマターの情報を得ることができます。いままで誰もうまく使うことができなかったこのテクニックの使用を可能にしたのは,100万個以上の銀河についての詳細なデータでした。

レーザー技術と分光学の幸せな結婚生活の始まり
1960年代初頭にレーザーが発明されるや,すぐに分光学への関心が高まりました。2分野の融合はその後,原子の反跳やラムシフトなど,物質と光の相互作用について多くの基礎的発見と実験技術をもたらすことになるのです。このルネッサンスはどのようにして起こったのでしょうか。

地球の温暖化で台風の数は減る!?
温暖化によって大気中の水蒸気が増えて,台風は現在より強くなり,その数も増えるはず――常識的にはこのように予想されるでしょう。しかし最近の数値モデルによる予測実験では,強い台風の数は増えるものの,台風の総数は減少するというのです。いったいなぜでしょうか?
1,540円
【articles】
ほとんど相互作用しない粒子をとらえるための,あの手この手
アクシオンを求めて/K. バン・ ビバー, L. J. ローゼンバーグ 福田行男 訳

弦理論は一般相対性理論を量子化するいくつかの方法の1つにすぎない
現実と向き合う量子重力理論/L. スモーリン 浜田賢二 訳

保存するのはデカルトの運動か,ライプニッツの活力か,それとも……
動力学の黎明期にあった“活力”論争/G. E. スミス 岡本拓司 訳

【news】
反射と屈折の法則が破れるとき/B. G. レヴィ 久我隆弘 訳
マイクロ波に対して透明な物体ができた!/M. ウイルソン 宮野健次郎 訳
銀河団衝突が暴くダークマターの存在/B. シュワルツシルド 谷口義明 訳

ニュースダイジェスト/P. F. シューウィ,B. P. スタイン, D. カステルヴェッキ
減速された光の伝達 / 地下世界のユリシーズ / ラジウム原子の捕捉 ほか

クローズアップ: うるう秒の継続をめぐる賛否/B. ラズム 井戸哲也 訳

随想:男女共同参画企画 あまり人が行かない道,でもだれもが行ける道/林左絵子

コラム:
メイドインジャパン物理用語
・統計力学編/久保公式 福山秀敏
・天文宇宙編/林フェーズ,林トラック 佐藤文隆

講座: 惑星科学入門 第2回 ガスの天体 : 太陽,褐色矮星,ガス惑星/中本泰史

【information corner】
フォーラム
6月号予告
執筆者・翻訳者紹介

今月のキーワード
アクシオン / プリマコフ効果 / ダークマター / ループ量子重力 / デュアル超伝導


<今月のパリティ>
ダークマターの正体? 太陽フラックスの成分? 電子の1兆分の1程度と質量がきわめて小さく,通常の物質との相互作用がごく弱い仮説上の粒子,アクシオン。工夫を凝らした実験によって,最近その存在をほのめかすような結果が出てきています。これが確かめられ,物理学に計り知れない影響を及ぼすことになるのでしょうか。(p.4)

量子重力理論の探究が,真の学問になった 一般相対性理論と量子力学の発見という革命は,これら2つの柱の融合という完成をまだ見ていません。新しい実験が提案されるような現実的,持続的な発展が見られるようになったのは,実はほんのここ20年のことなのですが,いくつかの実験はいま,まさに進行しているのです。(p.14)

形而上学的な原則までもち出しての議論の行方は…… どうすれば流体や剛体を扱えるように運動の法則を拡張できるのか――ライプニッツとデカルトの継承者たちの間で始まった活力論争は,18世紀いっぱいにわたって続きました。これはmvとmv2のいずれが保存するのかという単純なものでなく,多様な課題をめぐる問題だったのです。(p.24)

うるう秒って,本当に必要? 地球の自転で定義される時刻と原子時計によって定義される時刻は少しずつ,しかし確実にずれていきます。これを調整するのがうるう秒なのですが,コンピューターなどのシステムを扱う人々にとっては重大な問題です。独自規格の時系が増殖し,困難をもたらしているのです。(p.49)
1,540円
articles
科学的知見が,巨大事業の遂行を効率化した
旧核兵器工場のクリーンアップ
D. L. クラーク,D. R. ジャンキー,L. J. レーン 藤井靖彦 訳

3次元トポロジーはこれでもうおしまい?
ポアンカレ予想は解決!
小島定吉

ベンガルの名家に生まれた天才と,アインシュタインとの絆
ボース統計を創った男
K. ワリ 小野義正 訳

news

ニュートリノの未知の混合角の探求
T. フェダー 安田 修 訳

名曲を生み出すトポロジー
S. K. ブラウ 家 泰弘 訳

ニュースダイジェスト P. F. シューウィ,B. P. スタイン,D. カステルヴェッキ
紅茶の葉がヒントになった新しい血液分離技術 / 高価な木を音で見つけ出す / 重力波の背景放射 ほか

クローズアップ: 光を操るフォトニック結晶 P. ブクシッチ 久我隆弘 訳
随想:男女共同参画企画:反面教師からのメッセージ 田島節子
理科教育:物理の伝説・俗説 R. P. クリース 家 泰弘 訳
コラム:メイドインジャパン物理用語

素粒子・原子核編 坂田模型 井町昌弘
天文宇宙編 平山族(小惑星) 古在由秀

講座: 惑星科学入門 第1回 太陽系の概観 中本泰史

フォーラム
5月号予告

今月のキーワード 等質リーマン構造 / CP非保存 / ニュートリノ混合角 / レッジェポール

執筆者・翻訳者紹介

〈今月のパリティ〉
国家的な環境問題を解決に導いたものは 70年の年月と370億ドル以上の費用がかかると見積もられていた,核兵器工場の閉鎖作業。それが準備作業の着手から10年にも満たない期間と70億ドルの費用で完了してしまったのです。プロジェクト遂行を効率化したのは,放射性化合物の物理的,化学的挙動についての知見でした。(p.8)

ポアンカレ予想と宇宙の形 ロシアの数学者ペレルマンが論文を発表してから3年,その偉業がやっと認知されるようになりました。幾何化予想の解決は,3次元多様体のトポロジーが分類できることを意味します。“宇宙の形”についても,これからは「何か?」ではなく「どれか?」が問われることになるのです。(p.17)

「われわれはすべて先生の生徒」 裕福なベンガルの家庭に育った,量子統計の創始者ボース。ラプラスかコーシーの生まれ変わりかとさえいわれ,大学も優秀な成績で卒業したのですが,就職をめぐってずっと苦労していました。そんな彼の論文を評価し科学界に知らしめてくれたのが,かのアインシュタインでした。(p.24)

5億年も前から使われてきた光の技術 フォトニクスとは,光子の流れをつくり出し,自由に操る技術です。信号処理,情報通信,計算処理,天文学,生命科学,そして医学といった分野での技術革新を下支えし,大いに注目を集めているのですが,実はこの手法,自然界ではなんと5億年も前から使われていたのです。(p.4)
1,540円
【articles】
将来にわたって有益な課題が、数多く広がっている
物理学における生物学のフロンティア R.フィリップス、S.R.クウェイク/安田 涼平 訳

災害が実際に起こらないと、対策をとれないのか
天空からの脅威 E.カートリッジ/吉川 真 訳

【news】
2次元原子気体のトポロジカル相転移 C.デイ/斎藤 弘樹 訳

テクトニックプレートの屈曲によってできる新しいタイプの火山 M.ウィルソン/深尾 良夫 訳

ニューラルネットワークモデルで解き明かすヘビの眼のしくみ B.シュワルツシルド/倭 剛久 訳

カルシウムの高温超伝導 清水 克哉

ニュースダイジェスト P.F. シューウィ、B. P. スタイン、D. カステルヴェッキ
偏極体とスピンの偏り / X線の虹 / 火星上の水の存在を示すもっとも確かな証拠 ほか

クローズアップ: なぜ自転車は倒れないか? D.E.H.ジョーンズ/佐々木 賢 訳

随想: 微視的非可逆性とカオス J.ゴラブ、D.パイン/家 泰弘 訳

理科教育: サイエンスカフェの全国的なとり組み 福西 浩

講座: 計算物理 第12回(物性編最終回) さらに信頼できる計算をめざして 常行 真司

コラム:メイドインジャパン物理用語 天文宇宙編
ブラックホールのTS(冨松‐佐藤)解 松田卓也

フォーラム

4月号予告

今月のキーワード
歳差運動 / タイトバインディング模型

執筆者・翻訳者紹介

〈今月のパリティ〉

ディラックが突きつけた課題はいま 生物学と物理学の境界には数々の問題があって、物理学者が定量的にとり組むことで生物学を発展させるという、新しい方向性を生み出しています。このような境界上の問題の研究には従来にない考え方が必要となり、それによって物理学の研究分野が充実するという一面もあるのです。(p.4)

地球接近天体を見つめる天文学者たちの憂慮 2004年末、アジアを襲った津波を世界中が恐怖のまなざしで見ていたころ、より大きな災害の可能性を真剣に検討していた天文学者たちがいました。大きさ320mの小惑星が地球に衝突する危険があることがわかったのです。このような情況で、私たちにはいったい何ができるのでしょうか。(p.14)

東北日本沖に小さな火山を発見 東北日本沖で、海洋プレートが海溝で受けた力によるたわみが原因で形成された新しいタイプの火山が発見されました。が、そこでの火山活動は、まったく予想外のものでした。太平洋深海底の小さな火山は、条件さえ合えば、予想外の場所にも火山が噴火する可能性があることを示していたのです。(p.25)

安定に走れない自転車をつくってみよう ほとんど誰でも自転車に乗ることはできるのに、どうして乗れるのか誰も知らないようです。簡単に乗れることがかえって、多くの微妙な点を隠しているのかもしれません。自転車を安定に走らせる機能を突き止めようと、いろいろな機能の欠落した自転車をつくって実験してみると……(p.38)
1,540円
【article】
精密な測定から、新しい物理の可能性は見えてくるか?
微細構造定数αを究める 仁尾真紀子

量子免疫というアイデアが、実現しようとしている
トポロジカルな量子計算 S.D.サルマ、M.フリードマン、C.ナヤク/井下 猛 訳

新しい天文学が長年の問題に光を当てる
超近接高密度連星 G.ネレマンス/尾崎洋二 訳

【news】
1兆分の1の精度で電子の磁気回転比を測定 B.シュワルツシルド/久我隆弘 訳

メゾスコピック交流回路での新たな量子化 C.デイ/家 泰弘 訳

回転磁場だけで核スピン偏極を実現 B.G.レヴィ/瀧川 仁 訳

ニュースダイジェスト P.F.シューウィ、B.P.スタイン、D.カステルヴェッキ
コヒーレントな励起子物質 / 絶対的な磁気モーメントの測定 / コードなしのエネルギー供給ほか

クローズアップ: くまのプーさんとフェルミ? D.デガルモ/家 泰弘 訳

理科教育: 物理チャレンジ2006 並木雅俊

講座: 計算物理 第11回(素粒子編最終回) ハドロン質量のクォーク質量依存性と連続極限 青木 慎也

コラム:メイドインジャパン物理用語 素粒子・原子核編
中野‐西島‐ゲルマンの法則 猪木 慶治

フォーラム 3月号予告

今月のキーワード
電子の異常磁気モーメント / 微細構造定数 / カイラル対称性 / 南部-ゴールドストン粒子 / PCAC関係 / ウィルソン霧箱

執筆者・翻訳者紹介

〈今月のパリティ〉
原子や分子、生命、そして宇宙のあるべき姿を定めている数 αとは物理定数のなかの1つ、微細構造定数のことで、電磁気力の強さを示す数です。2006年7月に、このαの値がこれまでよりも1桁、正確に決定されることとなりました。αの値を10桁近くも知ることの意義を探っていきましょう。(p.6)

新たな分野の扉を開いた、量子計算の概念 大規模な量子コンピューターをつくるうえで障害となっていたのは、量子デコヒーレンスの問題でした。その克服をめざす研究の流れはいまや、半導体物理、結び目理論、弦理論、エニオン、量子ホール効果といった領域が交差し、量子免疫を可能にする知の段階にさしかかっています。(p.14)

双子の星はどのように生まれ、進化していくのか 連星系の2つの星があまりに接近していると、一方の星の外層からガスが流出して相手の星に流れ落ちるといったことが起こります。このような天体は30個ほど見つかっていて、連星の進化や白色矮星および中性子星の内部構造など、いろいろな問題を研究するのに役立っています。(p.24)

物理学者の個人的生活が、時として研究に反映されることも…… 持続的核反応を世界に先駆けて実現した、著名な物理学者フェルミ。そんな彼が好きだったのは、なんと「くまのプーさん」でした。物語をとおして英語を学び、さらには自分の実験装置のいくつかに、物語に登場するキャラクターの名前をつけていたというのです。(p.4)
1,980円
◆2006年のニュース総まとめ
特集:
・物理科学:この1年 原子・分子物理,量子エレクトロニクス 久我 隆弘 編
・流体力学:プラズマ物理 佐野 雅己 編
・物性物理:家 泰弘 編
・素粒子物理:坂井典佑 編
・原子核物理:岡 真 編
・生物物理:桑島 邦博 編
・天体物理:加藤 万里子 編
・地球惑星物理:今須 良一 編

【news】
・位相ロックフェムト秒レーザーによる化学反応制御 C. デイ/大森 賢治 訳
・白色矮星と赤色巨星の華麗な競演 C. デイ/加藤万里子 訳
・遠近両用レンズはお蔵入りに? T. フェダー/家 泰弘 訳

【ニュースダイジェスト】P.F.シューウィ,B.P.スタイン,D. カステルヴェッキ
初めての反物質の化学 / ウランビームポンプ紫外レーザー / 116番,118番元素が見つかった ほか

【随想】
・朝永生誕100周年に想う 原 康夫
・湯川・朝永生誕100年に想う 小沼 通二
・湯川秀樹と朝永振一郎 独学で育った2人のノーベル賞学者 江沢 洋

【講座】
計算物理 第10回(物性編)
固体の電子をいかに扱うか 常行 真司

【コラム】
メイドインジャパン物理用語 素粒子・原子核編
クライン-仁科の公式 西島 和彦

執筆者・翻訳者紹介

【今月のキーワード】
キャリヤーエンベロープ位相 / コンプトン散乱 / ラムシフト / ハートリー・フォック法 / バンド構造

フォーラム
2月号予告

パリティ2006年総目次
パリティ2006年総目次〈分野別〉


以下本文抜粋

編粒子と反粒子の質量は,本当に等しいの?
パリティ(P)変換,荷電(C)反転,時間反転(T)を同時に行えば物理法則は不変に保たれるというCPT対称性。CERNの反陽子減速器施設で反水素原子を大量に生成できるようになり,これまで夢物語だったその高精度での検証が,実現に向けて大きく前進しようとしています。


コーヒーカップのなかの未解決な難問
コーヒーに砂糖を入れたとき,スプーンでほんの数回かき混ぜれば溶けてしまいます。研究者たちを悩ませ魅了してきたこのような拡散の現象も,乱流中の粒子を追跡する技術が開発され,また大規模シミュレーションも可能になり,ようやく定量的に扱えるようになってきました。


「はやぶさ」は小惑星イトカワで何を見たのか
日本の小さな探査機が昨年,話題を集めました。直径1 kmに満たない小惑星に接近して観察するとともに,表面の試料採取を試みたのです。いくつかのトラブルに見舞われつつも,大規模衝突の破片らしい大きな岩塊に覆われていることなど,小天体の素顔を明らかにしつつあります。


荒削りの混沌と,緻密さと
湯川秀樹と朝永振一郎はそれぞれ1907年1月,1906年3月に東京に生まれました。鋭い直観と天性の創造性で,科学にも社会の問題にも取り組んだ湯川。一方,緻密に着実に,問題と取り組んだ朝永。生涯の親友であり,ライバルだった2人の関係は実際,想像以上のものでした。

商品情報・内容

■ 物理学のいまをわかりやすく伝える『物理科学雑誌』

独占提携の米国物理学協会誌”Physics Today”からの翻訳と, 第一線の研究者によるオリジナルの書き下ろし記事で,物理学の いまをわかりやすく伝えます。最先端を読み解くニュース記事, 授業とは一味違う連載講座や辛口エッセイなど,読みどころ満載 の『物理科学雑誌』です。

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