プラスチックス 発売日・バックナンバー

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1,650円
■特集:添加剤・フィラーを活用する
機能性に富んだプラスチック製品の実現には、添加剤、フィラーの使用が必要不可欠です。本特集では、進展著しい添加剤・フィラーの最新情報を紹介して頂きました。

○新規リキッドマスターバッチによるプラスチック成形品の着色/トーヨーカラー㈱/五島 宏
身の回りで使用されるプラスチックの用途はさまざまで、多種多様なデザインが存在する。また、プラスチック成形品に加飾することで、多様なデザインの表現が可能となる。リキッドマスターバッチは、染料・顔料・添加剤などを液状分散媒に分散したプラスチック用着色剤で、低添加部数でも分配性が良好で、特に淡色・透過色の着色に優れる。

○熱伝導フィラーとしての窒化アルミニウム粉末の特徴と事例/東洋アルミニウム㈱/菅野周平・札場哲哉・上霜浩昭
当社熱伝導フィラーとして、金属の中で比較的熱伝導率の高いアルミニウム粉末と、絶縁でかつ熱伝導率の高いセラミックスである窒化アルミニウム粉末の2種類をラインアップしている。熱伝導フィラーには絶縁性能を要求される用途が多く、本稿では主に窒化アルミニウム粉末のTFZシリーズについて紹介する。

○サステナビリティ時代の生分解性改質剤の特徴/ユングブンツラワー・ジャパン㈱/内田典一
昨今の地球環境問題に対応するために、石油代替製品の使用は緊急性を要している。その中でCITROFOLは、安全性の高い生分解性のバイオベース可塑剤として有用であり、さまざまな樹脂、およびPLA等のバイオプラスチックにとても相性のよい改質剤となっている。

○生分解性プラスチック促進剤の生分解機構とその市場展開/ピーライフ・ジャパン・インク㈱/冨山 績
当社は、本来生分解が困難なポリオレフィン樹脂を微生物による分解を促す添加剤「P-Life」を開発・販売している。本稿では、本材料の特徴、ポリオレフィンポリマーの生分解機構、さらには国内外での市場展開について述べる。

○銀イオン抗菌パウダーの特徴と事例/AETP Japan(同)/丹羽秀人
Nanox社の銀イオン抗菌パウダー「NNX-TECH1000」のベース材であるシリカは多孔質で吸着能力に優れているため、銀イオンを保持するのに最適である。食品接触材ということもあり、米国食品医薬品局から承認を受けている。本稿ではその特徴を紹介する。

○ポリスチレン製ナノ粒子の特徴と事例/ナノ・ミール㈱/内山昌一
ポリスチレン製ナノ粒子は、アクリルやシリカ粒子にない優れた特徴を持つ。これらの特徴、およびこれを生かした構造色や3次元規則性配列多孔体、ナノスフィアリソグラフィなど今後期待される応用例を紹介する。

○ABSの耐薬品性を向上する添加剤/三洋化成工業㈱/徳永浩信・樋口晋太郎
ABS樹脂は機械強度のバランスや成形加工性に優れるが、薬品への耐性が低い。当社の耐薬品性向上剤により、ABSの耐薬品性の大幅向上が可能となった。作用メカニズムおよび適用例を紹介する。

○フッ素系改質剤の特徴と事例/AGCセイミケミカル㈱/三橋雅人
フッ素の持つ特徴から、フッ素系界面活性剤は樹脂に添加した際に、撥水撥油性や表面移行性を発現する。対象となる樹脂によっては、加工温度が高くなるが、それに耐える耐熱性を持たせることにも成功した。本稿ではその概要を紹介する。

■特設記事:試作少量生産の現況
プラスチック製品の試作・少量生産には多様なアプローチが存在します。本特設記事ではその現況を紹介して頂きました。

○中小企業団体による試作特化型ソリューション提供サービス/京都試作ネット/本田将仁
小さな町工場の集まりが、如何にして顧客と共に社会課題の解決まで行えるようになったのか。原動力となった危機感とは何か。目の前の仕事だけではなく、未来を見据えた仕事に取り組んだ京都試作ネット20年間の歴史の紹介である。

○射出成形を用いた多品種小ロット生産への取り組み/㈲ヨネプラ金型/鈴木敦子
近年、量産よりも多品種小ロットが望まれる時代になり、開発商品のサンプル製作や小ロット製作の問い合わせが増えている。小ロット生産や開発商品製作は、世に出ていない商品に関われ、そしてそれらが売れるという夢もある。本稿では、当社の多品種小ロット生産への取り組みについて紹介する。

■一般記事
○[解説]ずっと滑らか~潤滑油と超高分子量ポリエチレンの複合部品/福井精機工業㈱/清水一蔵

■連載
○世界のバイオプラスチックは今 第44回/ITIコンサルタント事務所/猪股 勲
○分子切断速度(n0k)で楽々シミュレーション 第4回/(元)アモコ・パフォーマンス・プロダクツ/安永茂樹
○これ、プラスチックで作りました 第39回/㈱プラセス/甲村尚久
○のぞいてみよう、バイオミメティクス 第24回/東洋大学/窪田佳寛・望月 修・寺田信幸
○繊維強化プラスチック短信 第1回/FRP Consultant㈱/吉田州一郎
○助っ人工業デザイナーの独り言 第73回/㈱H&Adesigners/鈴木英夫
○大自然を科楽する 第65回/青野哲士

1,650円
■特集:海洋プラスチックごみ削減を目指して
海洋プラスチックごみ問題は今や、世界をあげて取り組むべき課題となりました。プラスチック業界も前向きにこの問題の解消へと取り組んでいます。弊誌初となる本特集ではそのアプローチの一端を紹介いたします。

○音響収束によるマイクロプラスチックの濃縮回収分析に向けて/信州大学/秋山佳丈
近年、微小なプラスチック片であるマイクロプラスチックの環境への影響が危惧されている。本稿では、超音波による音響収束を利用したマイクロプラスチックの濃縮回収技術開発に向けた基礎的検討結果に加えて、同技術を応用した連続画像分析について紹介する。

○船外機用マイクロプラスチック回収装置の特徴と効果/スズキ㈱/佐藤卓弥
水中のマイクロプラスチックを回収するために、船外機のエンジン冷却を終えた冷却水に着目し、戻し水通路上に専用フィルタを組み込んだ回収装置を開発した。この装置の構造説明と海外・国内で実施したモニタリング試験結果を紹介する。

○きれいな水辺を実現するマイクロプラスチック回収装置の特徴と事例/㈱平泉洋行/池田 隆
マイクロプラスチックの回収は研究・調査目的で行われることが多く、その原因の特定がされつつある。マイクロプラスチック回収装置として、浮桟橋固定型のシービンと海洋ドローン型(リモート運転、自動運転)のジェリフィッシュボットの2種類を紹介する。

○環境に優しい酢酸セルロース球状微粒子の特徴と事例/㈱ダイセル/小林慧子
当社は、成形のしやすさと柔らかさを持つ酢酸セルロースを用いて微粒子素材の開発を試みた。酢酸セルロースは、天然に存在する木材パルプと酢酸を使用して製造される。今回、酢酸セルロースからなるエコフレンドリーで柔らかい真球状微粒子BELLOCEAについて報告する。

○新しい赤外分光法によるマイクロプラスチック分析へのアプローチ/アジレント・テクノロジー㈱/親泊安基・金岡 智
近年、環境を汚染するマイクロプラスチックについて様々な研究が行われている。その中で、赤外分光法による種類判別は重要な分析項目である。ここでは、 Laser Direct Infraredケミカルイメージングシステムによるマイクロプラスチック分析について紹介する。

■特設記事:効率化進む成形プロセス
プラスチック成形工程において、成形機以外の機器、システムでさまざまな手法を用い、高効率化が図られています。本特集ではその手法について各社にご紹介頂きました。

○スマートファクトリー実現のための無人倉庫の構築について/サンプラスチックス㈱/小西智也
ネットワークで一元管理されている工場のことを、当社ではスマートファクトリーと呼んでいる。スマートファクトリー実現に向けた自動物流倉庫システムの構築と無人フォークリフト(AGF)の運用方法について紹介する。

○町工場の日報見える化アプリの特徴と事例/㈱サンコー技研/田中 敬
スマホとQRコードで簡単に作業の記録&データ見える化を実現する作業日報アプリ【スマファク!】は、町工場がつくった町工場のためのモノづくり現場に最適な作業日報アプリである。本稿では、スマファク!を開発に至った背景とサービスの特徴、そして可視化による効果について紹介する。

○金型メンテナンス支援システムの特徴/㈱松井製作所/井奥健也
自らは、いかなる情報も発しない金型の見える化を可能とする【Smart Shot Counter】。金型管理の最も基本となるショット数を簡単かつ確実に管理しつつ、成形現場のIoT化を促進させる拡張性や、センシングデバイスとしての多様性を持ち合わせた次世代のショットカウンタを紹介する。

■短期連載
○成形加工のDX試行 後編/技術オフィスTech-T/高原忠良/㈱富士テクニカルリサーチ /名取 孝・大友一之・永洞和宏/㈱プラスチック工学研究所/辰巳昌典・鬼防 崇

■連載
○大自然を科楽する 第64回/青野哲士
○トヨタ生産方式をプラスチック成形に応用しよう 第11回/技術オフィス Tech-T/高原忠良
○世界のバイオプラスチックは今 第43回/ITIコンサルタント事務所/猪股 勲
○分子切断速度(n0k)で楽々シミュレーション 第3回/(元)アモコ・パフォーマンス・プロダクツ/安永茂樹
○プラスチック成形における不安定流動の制御 第91回/藤山ポリマーリサーチ/藤山光美
○のぞいてみよう、バイオミメティクス 第23回/東京大学/吉田 亮
○助っ人工業デザイナーの独り言 第72回/㈱H&Adesigners/鈴木英夫

■特別企画
<プラスチック関連輸入機器・ソフトウェア/ファイル>

1,650円
■特集:複合材料は今
複合材料への注目は、自動車や工業製品への軽量・高強度化へのニーズにより留まるところを知りません。本特集では最新の複合材料と製造技術について紹介して頂きました。

○バインダーを用いない炭素繊維三次元構造体の高速形成/龍谷大学/森 正和/岡山大学/池田 直
炭素繊維の成形技術には、不織布製造法、静電植毛法、加圧成形法などがある。われわれは、従来の炭素繊維成形技術とは異なる、バインダーを必要としない炭素短繊維成形法を開発したので紹介する。

○炭素繊維強化樹脂(CFRP)の再資源化技術/千葉大学/和嶋隆晶
炭素繊維強化樹脂の動向とその再資源化技術に関する研究・開発について概説し、本研究室で研究・開発を進めているアルカリ水酸化物を活用した廃炭素繊維強化樹脂の再資源化技術について紹介する。

○次世代を担うセルロースファイバー高配合複合樹脂/エフピー化成工業㈱/赤澤英郎・望月彩実
プラスチック製品のごみ問題や、処理における炭素排出量の問題が叫ばれる中、環境に配慮した複合樹脂の開発に成功した。植物由来のカーボンニュートラルな素材であるセルロースファイバーを高配合でき、流動特性も調整できる。石油由来樹脂の使用を大幅削減できる樹脂である。

○FPR特殊塗装工法の成り立ち.耐蝕性発現のメカニズムと特徴/㈱FRPカジ/佐藤政志
FRP特殊塗装工法Rはビス系ビニルエステル樹脂を主成分とする高耐薬品性マトリックス樹脂に、強化繊維であるガラス繊維を組み合わせることで、材料そのものの機械特性、物理特性を向上した。本稿では当該工法の特徴とメッキ/表面処理工場での暴露試験結果について述べる。

○複合材3Dプリンタの特徴と事例/東レエンジニアリング㈱/酒井博史
既存の複合材3Dプリンタは、造形における3Dプリンタ特有の課題があった。当社では、この問題を解決可能な独自のコアシェル方式を着想し、新たな複合材3Dプリンタを開発したのでその概要を紹介する。

■特設記事:ホットメルトモールディングの動向
本特設記事では、ホットメルトモールディングの最新動向、成形装置および使用材料について紹介して頂きました。

○ポッティングを代替する電装部品の封止技術/松本加工㈱/澁谷雅一
自動車部品、IoT分野などで、電装部品封止の需要が高まっている。従来電装部品の封止には2液ポッティングが多く用いられているが、小型化の難しさ、長い硬化時間など設計面、工程面の課題も多い。本文では、上記課題を解決する代替封止技術「ホットメルトモールディング」の特徴、ポッティングとの違い、代表的な採用実例を紹介する。

○ホットメルトモールディング用射出成形機の特徴と最新事例/日精樹脂工業㈱/戸澤啓一
ホットメルトモールディングの最新事例について使用用途や特徴などを述べる。そして、それらホットメルトモールディングに適する最新の射出成形機STXシリーズを紹介する。

○低圧射出成形用ポリアミドホットメルトの特徴と事例/ボスティック・ニッタ㈱/奥山麻依子
近年、特に自動車や家電製品の分野において、ホットメルト接着剤による低圧射出成形(LPM)が注目されている。本稿では、その成形工法の特徴とそれに用いられる当社ポリアミドホットメルト製品「Thermelt(サーメルト)」について紹介する。

■短期連載
○成形加工のDX試行 前編/技術オフィスTech-T/高原忠良/㈱富士テクニカルリサーチ/名取 孝・大友一之・永洞和宏/㈱プラスチック工学研究所/辰巳昌典・鬼防 崇

■連載
○大自然を科楽する 第63回/青野哲士
○トヨタ生産方式をプラスチック成形に応用しよう 第10回/技術オフィス Tech-T/高原忠良
○世界のバイオプラスチックは今 第42回/ITIコンサルタント事務所/猪股 勲
○プラスチック成形における不安定流動の制御 第90回/藤山ポリマーリサーチ/藤山光美
○これ、プラスチックで作りました 第38回/トーホー工業㈱/飯島俊英
○助っ人工業デザイナーの独り言 第71回/㈱H&Adesigners/鈴木英夫
1,870円
■特集:統計でみるプラスチック産業の一年~2020年産業統計資料集~
本特集では主要樹脂および製品の2020年の動きをまとめて頂きました。コロナ禍が世界を覆った一年であり、統計数値も例年のカーブとは違った特筆すべきものが並びました。

○JPIF 2020年統計資料集/概況/日本プラスチック工業連盟/加藤英仁
わが国の2020年のプラスチック生産量は前年比△8.3%の9,631千トンと大幅減少し、四半期毎の生産量は、2017年の第4四半期から13四半期連続で前年同期を下回っている。特に、緊急事態宣言発令の影響により2020年第2四半期が大きく落ち込んだ。本稿では国内外のプラスチック産業の動きを概観する。

○ポリエチレン/石油化学工業協会/飛田利雄
2020年の低密度/高密度ポリエチレンの生産・出荷は、定修系列数の増加に加えて、新型コロナウィルスの感染拡大に伴う製造業、サービス産業、個人消費の低迷に伴い、第2四半期に生産・出荷が大きく落ち込むこととなった。第3四半期以降、徐々に出荷の回復の兆しがみられるもその足取りは重く、年間では低密度/高密度ともに輸出を加えた出荷全体でも前年割れとなった。このような中、高密度ポリエチレンの出荷動向では、出荷先での変化が見られはじめ、レジ袋有料化も相俟って、フィルム用途向けの出荷割合が低下する代わりに、中空成形分野の出荷にシフトするなどの構造的な変換が見られた。

○ポリプロピレン/石油化学工業協会/飛田利雄
2020年のポリプロピレンの生産、出荷動向はポリエチレン系製品に比べて、産業分野の用途が多く、第2四半期には自動車産業の一時的な工場の停止等の生産調整の動きの影響を直接受け、生産、出荷ともに前年を大きく下回る状態を迎えることとなった。第3四半期以降は自動車産業等の生産の回復を受け、これに沿った出荷増加基調で推移するかたちとなるも、年間通して生産、国内出荷は前年割れ、唯一輸出のみが前年を上回った。また、通常は大きな変動がない繊維分野においては、感染防止のためのマスク、医療用従事者用ガウン等での利用が進み前年を5%上回るなど、新分野の台頭することとなった。

○ポリスチレン樹脂/日本スチレン工業会/後藤英明
2020年の生産、出荷は新型コロナによる需要減退で前年を下回った。国内出荷と輸入品を含めた国内総需要でも前年を下回り、63.7万トンとなった。アフターコロナを含め国内外の景気動向を注視している。2020年はポリスチレンメーカーよりポリスチレンリサイクルについて実証への取り組みを発表した年となった。サプライチェーン全体で連携しながらリサイクルに向けて進めており、今後の具体的成果を期待している。

○ABS樹脂/編集部
2020年ABS樹脂出荷は通期で29万5,376トンで、前年比86.3%であった。このうち国内用途が66.8%を占める。また、2020年国内用途別出荷実績を本稿で示す。軒並み10%前後減少の結果となった。

○塩化ビニル樹脂/塩ビ工業・環境協会/城田英之
2020年の塩化ビニル樹脂の生産量は新型コロナウイルスの影響により158.6万トンで対前年比93.9%、総出荷量は160.9万トンと対前年比94.8%であった。主要輸出先はインド、中国、ベトナムで全体の約88%を占めている。新型コロナの蔓延にも関わらずアジア圏で旺盛な需要が継続している。

○メタクリル樹脂/石油化学工業協会/飛田利雄
コロナ禍のもと、国内外の自動車産業等の川下産業における需要低迷の影響を受け、MMAモノマー、PMMAの成形材料は、第2四半期に大きな落ち込みがみられたが、国内での自動車生産の正常化の動きとともに中国の生産活動の急回復を受け、出荷が戻りつつも、MMAモノマーの生産、出荷は前年割れ、PMMAの成形材料でも生産、国内出荷が前年を下回った。他方、押出板、注型板関係では、2020年は感染防止対策からの仕切り版向けに出荷が増加するなど特殊需要による増加が見られ、年間でも生産、国内向けの出荷ともに二桁台の増加となった。

○液晶ポリマー/上野製薬㈱/大杉健太
液晶ポリマーは電気電子部品や情報通信関係部品等を中心に伸張してきたスーパーエンジニアリング・プラスチックである。本稿では最近の需要動向について、市場からの情報を例に解説する。また技術動向については当社の取り組みをもとに紹介する。

○変性ポリフェニレンエーテル/三菱エンジニアリングプラスチックス㈱/大木宏明
ポリフェニレンエーテル樹脂は、主に他の樹脂とのポリマーアロイ材(変性PPE)として利用される。低比重、耐熱性、寸法安定性、低吸水性、難燃性などの特徴を持ち、家電、自動車など電装部品や電気電子・OA機器に使用されるなど幅広い分野で使用されている。

○ポリアセタール樹脂/三菱エンジニアリングプラスチックス㈱/池田剛志
ポリアセタール(POM)は、1960年にDuPont社がホモポリマーを、1962年にCelanese社がコポリマーを相次いで商品化した60年の歴史を持つエンジニアリングプラスチックである。POMは結晶性が高く、機械物性、耐疲労性、耐摩擦・摩耗性、耐薬品性をバランス良く有した樹脂であり、このため、複雑なコンパウンドを施さない、いわゆる標準グレードが広く使用され、その用途は自動車、OA、電気・電子、衣料・雑貨など多岐に。ポリアセタール樹脂(POM)の世界需要は2018年には130万トンに達したと推算されていたが、2020年は110万トン程度まで落ち込んだと見られる。2020年はイレギュラーな年と捉え、本稿では2019年までの需給トレンドにも合わせて触れる。

○ふっ素樹脂/編集部
原料ふっ素樹脂の2020年国内生産量は2万5,066トンと5年ぶりの前年度割れとなった。ふっ素樹脂製品の品目別出荷額は92,702百万円で、ふっ素樹脂の金額が100%の加工品Aが23,241百万円、50%未満の複合品である加工品Cが14,909百万円。産業別で見ると電気機械器具がが41%を占めており、輸送機械器具,一般機械器具がそれに続く。

○軟質塩化ビニル製品/日本ビニル工業会/長草一人
コロナ禍の2020年、軟質塩ビは飛沫感染防止用の間仕切りに塩ビ製のフィルムやシートが数多く利用されるなど、新需要が生まれた。また、緊急事態宣言や巣ごもり効果などによる家庭食へのシフトも進んでいることから、ストレッチフィルムの需要が好調を続けていることも今回の特徴の一つと言える。

○プラスチック板/編集部
2020年のポリカーボネート平板・波板および硬質塩化ビニル平板・波板の生産出荷動向を紹介する。ポリカーボネート波板においては32波が生産の94%を占め残りが特派となった。ポリカーボネート平板はほぼ全量が国内向けに出荷されている。硬質塩化ビニル平板においては工業用途が56%を占める。輸出は3%程度である。

○硬質塩化ビニル管・継手/塩化ビニル管・継手協会/山口秀美
2020年度の硬質塩化ビニル管の生産累計は、21万199トン(前年比90.8%)、硬質塩化ビニル継手の生産累計は、1万9,817トン(前年比88.0%)である。 2020年度の出荷累計は、20万8,143トン、硬質塩化ビニル継手の出荷累計は、1万9,901トンとなっており、2020年度の出荷量は新型コロナウイルスの影響もあり、前年度より約1割の減少であった。

○ポリオレフィンフィルム/日本ポリオレフィンフィルム工業組合 中村好伸
2020年のポリオレフィンフィルムの出荷状況は、低密度ポリエチレンフィルムが30万3,273トン(対前年比93.8%)、高密度ポリエチレンフィルムが13万4,320トン(同79.5%)、ポリプロピレンフィルムは、4,094トン(対前年比67.5%)、合計では44万1,658トン(対前年比88.6%)となった。

○ポリプロピレンフィルム/編集部
2020年は、延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)は内需が22万951トンで前年比98.3%減。輸出は3,033トンで同83.9%。合計22万3,984トンで前年比98.1%であった。

○ポリウレタンフォーム/ウレタンフォーム工業会/平松利夫
2020年のポリウレタンフォームの生産・出荷実績統計を示す。また、ポリウレタンフォーム業界として抱える課題と対応について紹介する。

○発泡スチレンシート/発泡スチレンシート工業会/草西 稔
2020年の発泡スチレンシートの出荷量は昨年を上回る103.1%の伸長率で106.8千トンの出荷実績となった。トレー用、一般反の出荷が多く、スーパー等での需要が大きく伸びた。今後も用途別の出荷状況を注視しつつ、国のプラスチック資源循環に対応したリサイクルを業界あげて取り組んでいく。

○PETボトル/PETボトルリサイクル推進協議会/浅野正彦
PETボトル用の樹脂需要は、2019年(暦年)75.7万トンで対前年比2.1%増。これは、清涼飲料等(2.2%増)の好調によるものであった。2019年度のPETボトルリサイクル率は85.8%と目標値の「85%以上の維持」を達成、世界トップレベルのリサイクル率を維持している。

○発泡スチロール/発泡スチロール協会/鈴木高徳
2020年の発泡スチロール(EPS:ビーズ法発泡ポリスチレン)の出荷実績は、122,609t(国産原料113,675t、輸入原料8,934t)で前年比95.7%。ライフグッズ向けは順調であったが、弱電部門と建材・土木部門は、前年を大きく下回る出荷実績であった。2019年、使用済みEPSの資源としての有効利用率は89.5%であった。

○不織布/日本不織布協会/北洞俊明
成長を続けている不織布産業。国内では、一昨年は米中経済問題、中国の転売規制法また日韓の諸問題等の影響から、衛生材料用、自動車用も減少し、前年対比計約6%の減少の32万トンとなった。2020年の年間生産量は30万トン程度に減少すると予想される。

○炭素繊維/編集部
品質、出荷量ともに世界をリードしている国内炭素繊維業界。2019年の炭素繊維出荷量は前年比0.5%増の24,876トンと前年比で微増ながらも、過去最大を更新した。期中では上半期が前年比増加したのに対し、下半期は減少した。用途別にみると産業用が減少し、全体で前年比1.0%減。輸出は航空宇宙用が好調で、全体で0.9%増となった。輸出比率は80.1%と前年から0.3ポイント上昇した。

○可塑剤/可塑剤工業会/山崎英夫
可塑剤とは、ある材料に柔軟性を与えたり、加工をしやすくするために添加する物質である。2020年の可塑剤の生産量としては22万8,419トン(前年比で11.8%減少)、出荷量としては23万6,133トン(前年比で8.1%減少)となった。

○廃プラスチックの処理/(一社)プラスチック循環利用協会/半場雅志
2019年の日本の廃プラスチック量は850万tで、そのうち有効に利用された廃プラスチックの量は726万tであった。廃プラスチックの有効利用率は、主にサーマルリサイクル量の増加により、前年に比べ2ポイント増の85%となった。

○プラスチック加工機械/日本プラスチック機械工業会/柴田 稔
2020年の成形機(射出、押出、ブロー)の生産は、昨年のプラスチック加工機械の生産等の統計をまとめる。受注は年後半からの中国の需要の急回復により2018年も2017年に引き続きプラスチック加工機械(各種成形機)の生産は高水準であった。生産金額では射出成形機が伸びたものの、押出機とブロー成形機は減少した。

■連載
○大自然を科楽する 第62回/青野哲士
○トヨタ生産方式をプラスチック成形に応用しよう 第9回/技術オフィス Tech –T/高原忠良
○世界のバイオプラスチックは今 第41回/ITIコンサルタント事務所/猪股 勲
○分子切断速度(n 0k)で楽々シミュレーション 第2回/(元)アモコ・パフォーマンス・プロダクツ/安永茂樹
○プラスチック成形における不安定流動の制御 第89回/藤山ポリマーリサーチ/藤山光美
○これ、プラスチックで作りました 第37回/福山大学/伍賀正典
○助っ人工業デザイナーの独り言 第70回/㈱H&Adesigners/鈴木英夫

1,650円
■特集:プラスチック加飾技術の現況
毎春恒例の加飾技術特集をお届けします。「これって本当にプラスチック?」と驚かれる製品を実現するテクノロジーに触れて頂ければ幸いです。

○プラスチック加飾技術の最新動向/MTO技術研究所/加飾テクノリサーチ 桝井捷平
モノづくりの世界では人の感性に訴えかける製品開発が求められている。本稿では、プラスチック製品の質感の不足、チープさを解決し、2次品質を向上させる加飾技術の最近の動向および今後の方向を示す。

○パラレルメカニズムを用いた立体物への加飾印刷装置/法政大学/田中 豊
本稿では、塗料や材料吐出用ヘッド部がステージの上部に固定され、この立体物を設置したステージがパラレルメカニズムを用いて巧みに可動することにより、立体物の縁や表面などを加飾2種類の印刷システムについて紹介する。

○3次元加飾工法の特徴と自動車内装部品への適用/児玉化学工業㈱/黒沢清和・関山政義
当社では、さまざまな加飾工法・技術を確立しているが、特に近年はフィルムオーバーレイ成形技術の確立に伴い自動車内装部品への採用が増えてきている。本稿では、3次元加飾工法の特徴と適用事例の紹介、及び今後の展開について記載する。

○熱成形による最近の自動車加飾デザインの特徴と事例/㈱浅野研究所/溝口憲一・寺本一典・高井章伍
自動車における電動化や自動運転技術が進むにつれ、シート加飾による内装部品やボディパーツに対し、高機能化や軽量化が要求されている。本稿では、当社が現在開発を進めているインパネ、エンブレム、および車載ディスプレイカバーの熱成形技術の特徴と加飾事例について紹介する。

○表面改質技術の特徴と軟質素材やエンプラ素材への加飾の可能性/㈱トーシン/谷 雅史・田中誠之
難付着素材への接着性付与について環境に配慮し、表面均一性を目指し真空蒸着装置での製法開発に取り組んだ。本稿ではその概要について紹介する。

■特設記事:エラストマーの最新動向
弾力があるプラスチックとして、多様な分野で活躍するエラストマー。本号では熱可塑性エラストマーの現況を解説して頂くとともに、各社に最新製品について紹介して頂きました。

○熱可塑性エラストマーの現況/TPEテクノロジー㈱/西 一朗
現在使用されているエラストマーの解説と、世界で最近増加しているポリエステルエラストマーとシリコーンエラストマーを解説する。トピックとしてステルススイッチ用エラストマーの紹介をする。環境対応エラストマーの動向を示唆する。

○軟質塩化ビニルと熱可塑性エラストマーコンパウンドの特徴と事例/リケンテクノス㈱/中西良太・串田真奈加・中川遼河
SDGsへの対応として、バイオマスプラスチックコンパウンド「RIKEBIOTM」を上市した。既存のバイオマスプラスチックにはない低硬度を実現し、加硫ゴムや低硬度製品の置き換えが期待できる。ここでは、リケビオの特徴と、置き換えを期待できる事例について記載する。

○ゴム的性能に優れた熱可塑性エラストマーの特徴と事例/太平化学製品㈱/東山和康
エラステージは低硬度でゴム的な性質を有するとともに、半導電性・振動吸収性といったユニークな特徴を有した熱可塑性エラストマーである。約四半世紀前に上市しており新素材とは言えないが、ここで改めて紹介する。

○スチレン.アクリル系エラストマーの特徴と事例/藤倉化成㈱/最上洋和
当社では官能基モノマーを自由に導入し、各種被着体への優れた粘着性と耐熱性を兼ね備えた機能性スチレン-アクリル系TPEの開発を進めている。官能基変性が可能となることで設計の自由度が増し、今後伸びることが予測されるスチレン系TPEとアクリル系TPEの両分野で開発したいと考えている。

■連載
○大自然を科楽する 第61回/青野哲士
○トヨタ生産方式をプラスチック成形に応用しよう 第8回/技術オフィス Tech –T/高原忠良
○プラスチック成形における不安定流動の制御 第88回/藤山ポリマーリサーチ/藤山光美
○のぞいてみよう バイオミメティクス 第22回/信州大学/山口昌樹

1,628円
■特集:射出成形技術202
プラスチック成形のメインストリームである射出成形は、プラスチック産業の拡大とともに発展し社会に貢献してきました。本特集では注目の射出成形技術と装置について紹介して頂きました。(編集部)

○プラスチック製品を圧倒的に黒くする新技術/大塚テクノ㈱/上門洋祐
当社が発明した「反射防止構造体」技術は、プラスチック製品を成形プロセスのみで圧倒的な黒さ(可視光反射率0.3%以下)にする技術である。本稿では当技術の仕組みや特徴、開発経緯を説明した上で、その応用事例やビジネスモデルについても紹介する。

○ガスインジェクションの特徴と事例/㈱ジュンコーポレイション/小板橋義和
若き開発・設計者たちによって蘇えりつつある、ガスインジェクション技術とはどんなものか。ヒケ・ソリ・バリなど外観品質の向上、寸法精度の向上、偏肉・肉厚の形成を可能にしたガスインジェクション製法の魅力ある事例をわかりやすく紹介する。

○新しい発泡成形実施の手段/成形コンサルタント/鈴木康公/村上産業㈱/西井 修
成形品の価格構成要件で大きな部分を占める樹脂の使用量を減らす目的で、発泡成形に注目が集まったが、大きな成果を挙げていないというのが現状である。本稿では、現在の発泡成形が持っている課題と、その解決の手段を解説する。

○射出成形できる自然由来97%バイオ材料の特徴と事例/サンスリー㈱/川瀬忠雄・川瀬勇気・前田勝美・三宅 智・本間翔大
PANDO.wpは、自然環境を守るために開発された木質プラスチックである。植物由来PEと廃棄木をコンパウンドさせた自然由来97%の樹脂である。より完璧に近いカーボンニュートラルの実現を可能にする。本稿ではその特徴と事例を紹介する。

○生分解性プラスチックの生産性を向上させる成形システムの特長と事例/㈱ソディック/ 荒木寿一
使い捨てプラスチック問題への規制が広まる中、ソディックでは自然に還る生分解性プラスチックに注目し、生産性を向上させる不活性ガス溶解成形システム「INFILT-V(インフィルト)」を開発、販売に至った。本稿で「INFILT-V」の特長および成形事例を紹介する。

○ハイブリッド式低床竪型射出成形機の特徴/日精樹脂工業㈱/攪上 優
自動車分野ではEV化やCASE対応に伴い、車載部品のモジュール化が進んでおり、金型が大型化する傾向にある。これら大型成形品のインサート成形に対応した中・大型クラスで、大幅な低床化により優れた作業性・拡張性を実現した最新の竪型射出成形機を紹介する。

○第5世代全電動大型射出成形機の特徴/㈱日本製鋼所/松㟢孝治
当社の最新機種である全電動大型射出成形機「J-ADSシリーズ」は、生産性向上(業界最速級のハイサイクル成形性能)を、独自のハイサイクルトグル機構のさらなる高速化と高可塑化能力スクリュで実現した。本稿ではその特徴を紹介する。

○新型電動トグル式射出成形機の特徴/宇部興産機械㈱/永富浩路
「HHシリーズ」は、当社とU-MHIプラテック㈱と共同開発し2018年に販売開始した融合機である。この度、当社が最も得意とする大型機にも展開を進め「1300HH」を開発したので、本稿ではその特徴を紹介する。

○最新電動射出成形機と生産・品質情報管理システムの特徴/ファナック㈱/内山辰宏
当社では、従来のロボショットの基本性能を継承しつつ、グローバル化のニーズに応えるためにロボショットa-SiBシリーズを開発し、最新の射出成形工場用生産・品質情報管理システムROBOSHOT-LINKi2も同時に発表した。本稿ではこれらの当社の新商品について紹介する。

■一般記事
○[解説]プラスチックのサーキュラーエコノミー化に向けた取り組み/㈱ベルグリーンワイズ/河井兼次

■連載
○大自然を科楽する 第60回/青野哲士
○トヨタ生産方式をプラスチック成形に応用しよう 第7回/技術オフィス Tech-T/高原忠良
○世界のバイオプラスチックは今 第40回/ITIコンサルタント事務所/猪股 勲
○プラスチック成形における不安定流動の制御 第87回/藤山ポリマーリサーチ/藤山光美

1,628円
■特集:プラスチックフィルム・シートあれこれ
本特集では、最新のプラスチックシート・フィルムについて解説して頂きました。年々高機能化が進展し日常生活へ大いに寄与しているプラスチックシート・フィルムのトレンドを展望して頂ければ幸いです。(編集部)

○アモルファス炭素系薄膜の光応答特性とその応用/鹿児島大学/青野祐美
スパッタ法で作製されるアモルファス炭素薄膜、アモルファス窒化炭素薄膜は、可視光の照射に応じて形状が変化する光誘起変形を示す。本稿ではポリマーフィルム上にコーティングしたアモルファス炭素系薄膜の光誘起変形現象とその応用について紹介する。

○切り紙構造伸縮配線の特徴と展開/早稲田大学/三原 将・我妻 優・武岡真司
ウェアラブルデバイスの機能を維持したまま快適性を向上させるには、配線が柔らかく伸縮しかつ抵抗値の増加がないことが望まれる。筆者らは切り紙構造を取り入れた伸縮配線を考案したので、その技術と性能、応用例を紹介する。

○カレンダー成形の特徴と次世代製品への可能性/大同化成㈱/林 幹人
多様なプラスチックシート製品の成形方法がある中、当社ではカレンダー成形を生業としている。カレンダー成形と当社の特徴を記述した。本稿を通してカレンダー成形とシート成形への適用についてに興味を持って頂ければ幸いである。

○高機能ふっ素樹脂ETFEフィルムの特徴と建築材料への展開/太陽工業㈱/豊田 宏
ふっ素を含む熱可塑性樹脂は、プラスチックの中で著しく特殊な性質をもつため、“高機能” と呼ばれる。また、耐候性、耐熱性、耐薬品性、非粘着性に卓越している。ETFEフィルムの性質とこれを使用した膜構造建築物について述べる。

○フェノール樹脂シートの特徴と事例/住友ベークライト㈱/鈴木裕司
従来の形状から、取り扱い性を大きく変化させた熱硬化性シート型フェノール樹脂。熱溶融させて金属や基材に貼付け、熱硬化させることで、高耐熱性・高接着性・高炭化率を発揮できるため、異種材料接着やFRP層間接着などの用途で機能発揮が期待される。

○ヒートシール性PETフィルムの特徴と事例/中本パックス㈱/山浦大樹
耐熱・耐油性、保香性、非吸着性に優れたポリエチレンテレフタレート(PET)シーラントの需要が高まっている。当社はPET単一材料からなるシーラントフィルムNS-PETの開発に成功、実例を挙げながら、PETシーラントの特徴と展開例を紹介する。

○多層押出、低ひずみ成形技術を応用したフィルムの特徴と事例/住化アクリル販売㈱/落合伸介
近年、透明フィルムに意匠性のある印刷をして成形品と一体化する技術が開発されている。本稿では、住友化学㈱とエスカーボシート㈱が共同開発した高機能性透明樹脂シート・フィルム「テクノロイ」を例にその特徴と応用例を紹介する。

○液晶中で合成した導電性プラスチック/筑波大学/駒場京花・後藤博正
液晶中で電解重合を行うと、液晶の光学構造を転写したポリマーが得られる。適切な条件の選択により、タマムシのような虹色の選択反射を示すポリマーも合成できる。このポリマーは電気化学的活性、光学活性、円偏光二色性、光学回転を示すとともに、電気化学的な酸化還元により光学活性を制御できる。同時に干渉光も反射する。この美しい虹色を示す干渉光は構造色であり、電気化学的な発色制御が可能である。

○植毛加工シートの特徴と事例/㈱/ベル・セ-ド/馬場智之
当社では長年にわたり植毛シートの製造を手掛けており、これらの植毛シートは特に光学業界において反射防止材として広く使われている。本稿では一般的な植毛加工品に関する説明と当社の植毛シートの特徴と事例を紹介していく。

○AIによるフレキシブル透明フィルム開発実験回数の低減/昭和電工㈱/中陳巧勤・藤田俊雄・南 拓也
複数の要求特性を持つ材料開発では、同時に要求特性を満たすのは困難であり、長期開発を要する。本研究では、AIによるポリウレタンフィルムの透過率、破断応力、伸びの同時最適化を行い、熟練研究員と特性改善に要した実験回数を比較し、AIにより大幅に実験回数を低減できた。

■連載
○大自然を科楽する 第59回/青野哲士
○分子切断速度(n0k)で楽々シミュレーション 第1回/(元)アモコ・パフォーマンス・プロダクツ/安永茂樹
○プラスチック成形における不安定流動の制御 第86回/藤山ポリマーリサーチ/藤山光美
○トヨタ生産方式をプラスチック成形に応用しよう 第6回/技術オフィス Tech-T/高原忠良
○世界のバイオプラスチックは今 第39回/ITIコンサルタント事務所/猪股 勲

1,628円
■特集:広がり見せるプラスチック成形技術
昨今、射出以外の成形技術の存在感が増しています。本特集では、そんなプラスチック成形の今を紹介して頂きました。プラスチック製品に、高い付加価値を与えるテクノロジーへの理解を深めて頂ければ幸いです。

○トランスファー成形が切り開く次世代パッケージ/㈱多加良製作所/佐藤福司・石井龍征・小島奈々
製品の小型化、薄型化、軽量化が進み、モジュール化や防水性、耐振耐衝撃性の向上といったニーズが高まっている。当社では半導体の封止技術であるトランスファー成形を応用し、複数部品の一括成形や、金属部品やガラスから樹脂への代替等、これらの課題を解決する。

○回転成形技術の特徴と用途展開/スイコー㈱/坂木博之
回転成形は、容器やタンクなど大きな形状を成形する成形法として古くから行われている。金型内に粉末状の原料を投入し、金型外部より加熱しながら、金型を回転させ、溶融した樹脂が金型内面に付着することにより行われる樹脂粉末の積層成形である。この回転成形の特徴と用途展開、今後の展望について記述する。

○脱炭素・循環型社会に貢献するしなやかなバイオマスプラスチック発泡シート/㈱リコー/根本太一
PLA(ポリ乳酸)は植物を原料とするバイオマスプラスチックであり、カーボンニュートラルやコンポスタブル性に優れるが、発泡が難しい素材であった。当社の独自技術により、コンポスト性を損なうことなく、発泡PLAシートのしなやかさと強さを両立しつつ発泡倍率も調整可能となり、緩衝・梱包材料から食品トレイまで幅広く対応することが可能となった。

○MuCell成形をはじめとする物理発泡成形/東洋機械金属㈱/澤田靖丈・松尾明憲
物理発泡成形品はメリットが多くある半面、成形の安定性には課題が残る。その成形安定性向上の方法をMuCell®成形システムを例に挙げて紹介を行う。また物理発泡は成形品に求める特性によって選定する成形法も変わってくるため、その他の物理発泡成形システムについても紹介する。

○IH調理器を用いたFRTPパイプの成形/神戸市立工業高等専門学校/尾崎純一
熱可塑性樹脂複合材料(FRTP)の成形には加熱が必須である。また、低コストと高い生産性を両立させる成形プロセスが求められている。本稿では、低コストで入手可能な高周波誘導装置である家庭用IH調理器を利用したFRTPパイプの成形事例について紹介する。

○繊維強化複合材料の真空成形技術/㈱漆原 漆原和告/(地独)東京都立産業技術研究センター/林 孝星
当社ではこれまで、時代に合わせた製品の企画・開発を行ってきた。今回、真空成形技術を利用し、軽量で、剛性と意匠性を備えたスーツケースの開発を行った。本稿では、開発に至った経緯、成形時に苦労した点や、開発の効率化と、スーツケースの今後について紹介する。

○サクションブロー技術の実用化/㈱タイセイプラス/武鹿 勉
当社では、サクションブロー技術の開発に取り組んで約7年。この技術の利点を生かし、高い要求品質を満足した自動車部品のターボチャージャ吸入ホースを開発した。現在は、実用化されて約2年が経過している。自動車の金属製水冷配管の樹脂化に対し、この技術は射出、押出技術よりも大きく実用化が進むと考える。

○微細発泡PETボトルの成形技術<Fi-Cell>/東洋製罐㈱/岡部高規
微細発泡PETボトルの成形技術<Fi-Cell>は、独自プロセスの開発により生産性と容器性能の両立を実現した。開発ボトルは、リサイクル適性を損なうこと無く遮光性と白色パール調の外観を付与することが可能であり、機能性付与や外観の差別化要望への対応を可能とする。

■連 載
○プラスチック成形における不安定流動の制御 第85回/藤山ポリマーリサーチ/藤山光美
○トヨタ生産方式をプラスチック成形に応用しよう 第5回/技術オフィス Tech-T/高原忠良
○助っ人工業デザイナーの独り言 第68回/㈱H&A designers/鈴木英夫
○のぞいてみよう、バイオミメティクス 第21回/大阪府立大学/岡本尚樹
○世界のバイオプラスチックは今 第38回/ITIコンサルタント事務所/猪股 勲
○大自然を科楽する 第58回/青野哲士
1,870円
■特集:2021年プラスチック産業の展望
世界は今、新型コロナウイルス感染症と共存しつつ発展を図る時代に突入しました。こんな中、プラスチックがどのように社会貢献できるかに注目が集まっています。本特集では、現在のプラスチック産業の展望および主要樹脂の現況を紹介して頂きました。

○2021年 年頭挨拶/日本プラスチック工業連盟/岩田圭一

○2021年プラスチック産業の展望/日本プラスチック工業連盟/加藤英仁
国内プラスチック原材料の生産は、1997年に過去最高となる1,522万トンを達成した後、2014年以降は1,060~1,100万トンといったピーク時の7割程度で推移している。本稿では、2020年のわが国のプラスチック産業の動向、日本に大きな影響を与えている中国の輸出入の状況、2021年の課題と展望について記す。

○ポリエチレン/ダウ・ケミカル日本㈱/村山 亜希・王 凡集・宮下真一
わが国におけるポリエチレン樹脂の生産能力、エチレン・酢ビコポリマー(EVA)を除く、高密度ポリエチレン(HDPE)、 低密度ポリエチレン (LDPE)、 直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の3種類需要と供給状況、技術動向、用途展開、リサイクル性の改善や、二酸化炭素の排出量削減等の環境問題に対応する活動を紹介する。

○ポリスチレン/DIC㈱/藤平 衛
ポリスチレン(PS)は、5大汎用樹脂に挙げられる非晶性ポリマーで、透明性、成形加工性等に優れた材料として、食品包装容器、家電製品、建材等幅広い用途で使用されている。本稿では、PSの需要動向、業界動向、技術動向、環境対策と安全性、今後の展望について述べる。

○ポリプロピレン/㈱プリディクション郷事務所/郷 茂夫
2020年はコロナ禍に罹災し、ポリプロピレン出荷量は大きい減退が見込まれる。新増設は中国を中心に依然活発であり、国内では10年ぶりに新プラントができた。国内を含め低下した需要の回復が始まっているが先行きは不透明である。プラ廃棄物問題は厳しい規制の中で、レジンメーカー、ユーザー、リサイクル業者の協業が進んでいる。

○塩化ビニル樹脂/塩ビ工業・環境協会/内田陽一
塩化ビニル樹脂とその製品に関して、国内外の市場動向、主な技術動向(樹脂サッシ、リサイクル)、環境対策・安全問題、及び新型コロナウイルス感染予防対策に関連する塩ビ製品についてまとめた。

○ポリカーボネート/住化ポリカーボネート㈱/岡田耕治
ポリカーボネート樹脂の市況は、特に汎用品では中国域内で需給がバランスし、今後輸出に転じることも想定される。一方、ポリカーボネートに機能性を付与した高付加価値品に関しては、電気電子分野および自動車分野を中心に今後も堅調な需要が見込まれる。“コロナ、安心、安全” をキーワードに上記概要をまとめる。

○ポリアミド/宇部興産㈱/岩田善郎
ポリアミド樹脂は機械的特性、耐熱性、耐薬品性などに優れた汎用エンプラ樹脂である。需給動向、自動車/電気電子/押出用途を中心とした技術開発動向、循環型社会への流れを踏まえた環境対策や安全問題への対応に関する最新動向、及び今後の展望をまとめた。

○フェノール樹脂/住友ベークライト㈱/大西 治
フェノール樹脂は長い実績に裏付けされた信頼性の高いプラスチックとして、工業樹脂用途、成形材料、積層板などのさまざまな分野に使用されている。本稿では、工業用フェノール樹脂及び成形材料を中心に代表的な用途の動向について述べる。

○ふっ素樹脂/AGC㈱/堀江百合
ふっ素樹脂について、市場動向と技術動向、環境対応を中心にまとめた。半導体需要の回復と共に、長期的にはふっ素樹脂需要は今後も拡大する見通しである。環境規制に対する各国の動きに注意しつつ、今後も積極的な用途展開を図っていくことが望まれる。

○バイオプラスチック/日本バイオプラスチック協会/横尾真介
世界的な環境意識の高まりや循環型社会の成立を目指す動きにより、拡大期に入ったバイオプラスチック(生分解性プラスチックとバイオマスプラスチック)の動向について紹介する。

○炭素繊維/東レ㈱/大皷 寛
ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維は、当社が量産化に世界で初めて成功し、量産技術と活用技術の革新を進めた結果、航空機用へと拡大した。本稿では炭素繊維の現況を紹介する。

○繊維強化プラスチック(FRP)の動向と展開/FRP Consultant㈱/吉田州一郎
技術トレンド、諸外国間の外交問題、感染症の拡大といった複合要因で急速に変化する産業構造や社会状況における、FRPの近年技術動向を紹介し、それらを踏まえFRPという材料が今後果たしていくべき役割について提言を行う。

■一般記事
○[解説]コンパウンド市場、2019年は自動車減産により縮小も、2023年に向け拡大/㈱富士経済
○[解説]FRP成形材料の硬化測定装置/㈲シスコム/森下春雄

■連載
○編集の眼  廃ビニール傘を用い雨模様のシートを開発/㈱モンドデザイン/編集部
○大自然を科楽する 第57回/青野哲士 78
○プラスチック成形における不安定流動の制御 第84回/藤山ポリマーリサーチ/藤山光美
○トヨタ生産方式をプラスチック成形に応用しよう 第4回/技術オフィス Tech–T/高原忠良
○これ、プラスチックで作りました 第36回/山科精器㈱/保坂 誠
○助っ人工業デザイナーの独り言 第67回/㈱H&Adesigners/鈴木英夫
○のぞいてみよう、バイオミメティクス 第20回/関西大学/青柳誠司
○世界のバイオプラスチックは今 第37回/ITIコンサルタント事務所/猪股 勲
1,628円
■特集:最新プラスチック金型技術
プラスチック成形品の高品質化を実現するための基幹技術である金型技術。本特集では、プラスチック金型に関連する注目動向について紹介して頂きました。

○金型へのセンサ搭載による生産性向上/㈱日立製作所/島田遼太郎・荒井 聡・寺前俊哉
射出成形の脱ノウハウ依存による生産性向上を目的に、センサ搭載金型を用いた射出成形機の機差補正技術を開発した。各種センサによりあらかじめ取得した機差DBに基づき成形条件を補正することで、熟練者によらず「いつでもどこでも高品質」を実現できる。

○金型受発注プラットフォームの特徴と活用法/㈱CAPABLE/山田全彦
ものづくりポータルサイト「CAMPUS」は、当社のビジネスモデルをより機動的に運用しのビジネスフローをバーチャルファクトリー全体で横断的かつ効率的に活用することを目的として設計たプラットフォームである。本稿ではその内容を紹介する。

○光ファイバ ・センサによる射出成形金型挙動の詳細観察/㈱富士テクニカルリサーチ/高橋久範・渡邊 惇・永洞和宏・後藤征也/埼玉工業大学/高原忠良
本稿では、光ファイバ計測システムの原理と射出型への光ファイバ設置方法を解説する。ついで、型内分布計測結果を説明の上で、成形条件の影響に関する結果を紹介する。また、流動解析と型剛性解析を連成活用し、金型挙動の考察も紹介する。

○めっき技術とMEMS技術の融合による微細金型の特徴~エムメムス/共和産業㈱/清瀬哲仁・武川哲也・伊勢陽一郎
当社はめっき技術とMEMS技術を融合した新しい微細金型「エムメムス金型」の作製に取り組んでいる。エムメムス金型は高機能フィルムや医療向けマイクロ流路の金型として開発されたもので、従来の機械加工とは大きく異なるエムメムス金型の概要とその特徴を紹介する。

○試作・小ロット向けカセット金型の特徴と事例/㈲三宮製作所/三宮孝洋
試作金型、アルミ金型、簡易金型などさまざまな試作・小ロット用の金型があるが、当社ではオリジナルカセット金型を製作し、試作・小ロット製品に対応している。当社のカセット金型についての特徴、効果的な使用例とカセット金型の今後について紹介する。

○Ni電鋳金型を用いた微細加工品製造受託サービス/㈱富士フイルムメディアクレスト 石本隆昭/富士フイルム㈱/梅澤朋一
当社では微細パターンを加工する受託サービスを行っている。本稿では、リソグラフィ技術による微細パターン原盤から、Ni電鋳によって複製金型を作製する技術について述べる。さらにNi電鋳金型を用いた微細パターン品の射出成形事例について紹介する。

○三代目赤坂兵之助に作れないものはあるのか?/赤坂金型彫刻所/三代目赤坂兵之助
昭和15年(1940年)に創業された赤坂金型彫刻所の初代赤坂兵之助は、「隻手の彫刻師」であった。戦前戦後と彫刻の魅力に、たとえ片手になっても魅了され続け、挑戦し続けた初代赤坂兵之助の滾るような彫刻への情熱は、三代続く産業への献身となり、なおも現存する。

○量産金型へのシボ加工の特徴と事例/㈱棚澤八光社/青田久男・御領園優幸
近年は、量産金型にシボ加工を施すことで意匠性のみならず親水性や高触感性などの機能性も求められるようになってきた。シボ加工も年々進化し、古くからあるエッチング工法や新工法のセラシボ加工、G COAT加工も含めてシボ加工の特徴と事例を紹介する。

○炎を使わず金型スプルー詰まりを除去/精電舎電子工業㈱/山本泰裕
プラスチック工場では、可燃性の原料・成形品・梱包材などを在庫しており、火災が発生すると取り返しのつかない災害・損失につながる。本稿では、「火災事故の要因である裸火の排除」という考えから開発した電磁誘導ウェルダ「Crystal Fire UHT320」を紹介する。

■連載
○大自然を科楽する 第56回/青野哲士
○プラスチック成形における不安定流動の制御 第83回/藤山ポリマーリサーチ/藤山光美
○トヨタ生産方式をプラスチック成形に応用しよう 第3回/技術オフィス Tech-T/高原忠良
○これ、プラスチックで作りました 第35回/礼恩㈱/弓木田望
○助っ人工業デザイナーの独り言 第66回/㈱H&Adesigners/鈴木英夫
○世界のバイオプラスチックは今 第36回/ITIコンサルタント事務所/猪股 勲

■特別企画
○2020 高機能プラスチック展/高機能フィルム展 出展製品紹介
1,628円
■特集:プラスチックとサスティナビリティ
本特集では、プラスチックとサスティナビリティの関わりについて、環境調和型プラスチックとリサイクルの両面から解説して頂きました。プラスチック=エコ素材への取り組みを俯瞰して頂ければ幸いです。

○変性セルロースによるバイオマスプラスチックの高強度化/大阪大学/麻生隆彬・徐 于懿・宇山 浩
本稿では、われわれの研究グループが取り組んでいるセルロースによるバイオマスプラスチックの強化に関する研究の一部を紹介する。クエン酸変性セルロースをフィラーとして用いたポリ乳酸の強化およびセルロースナノファイバーと澱粉を複合化することによる海洋生分解性フィルムの開発について概説する。

○硫黄と藻類オイルを原料とする高分子の合成と利用/筑波大学/桑原純平・神原貴樹
ある種の藻類は、高効率かつ選択的に炭化水素を産生する。この持続可能資源である藻類オイルと余剰資源である硫黄を直接反応させ、高分子を合成した。得られた含硫黄高分子がリチウム硫黄電池の正極材料として機能することを明らかにした。

○カシューを原料とした樹脂の特徴と事例/東北化工㈱/嶋田武志
カシューナッツ殻液(CNSL)は古くから天然由来材料として使用されている、非可食部位から抽出されるフェノール誘導体である。本稿ではCNSLを主原料としたカシューベンゾオキサジン樹脂の特性を評価し、新たな適用の可能性について紹介する。

○微生物によるプラスチック廃棄物の生分解/ワールドインキュベーター㈱/川島 剛
プラスチック廃棄物による問題に対して、生分解促進ペレットの特徴と共に、これを利用した生分解による環境負荷軽減について紹介する。生分解促進ペレットは、その高い汎用性と生分解性から問題解決に向けた解決策として期待できる。

○ウィズコロナ時代のバイオマス、生分解性素材の役割/㈱三和商会 山崎周一
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、衛生面強化、使い捨て製品への回帰が進み、環境のみならず、人命の安全も考慮した対応が求められる。その意味でもバイオマス、生分解素材開発の重要性はますます高まっており、この課題解決に挑戦する当社の取り組みを紹介する。

○プラスチック油化・炭化装置による新しいプラスチック処理の考え方/㈲古谷商店/古谷太嗣
再生資源回収処理装置「アーバンリグ」は反応炉内の水蒸気を加熱し処理物に熱を加え、廃プラスチックを油化する装置である。本稿ではその特徴と効果について紹介する。

■特設記事:接着・接合技術の進化
異素材とくっつくことでいつもと違った魅力を発揮するのがプラスチック。本特集では、新しいくっつき方、ユニークなくっつき方について紹介して頂きました。

○摩擦攪拌成形による機械的な異材接合の特徴と事例/国士舘大学/大橋隆弘
摩擦攪拌プロセッシングによる塑性変形を利用した機械的接合法を紹介した。本法は、予備プロセスにより被接合材(硬質材)にインターロックのソースとなる構造を付与し、その後、摩擦攪拌成形により母材(軟質材)を変形させて機械的継手構造を形成する。

○ブラスト処理を利用した金属-樹脂接合の特徴と事例/東京大学/生産技術研究所 梶原優介
ブラスト処理にて金属表面に微細構造を創製し、溶融樹脂を流し込んで冷却することによって強固な結合を生む金属-樹脂直接接合法について紹介する。具体的には、ブラスト処理を利用した成形接合の簡単な原理を説明したのち、砥粒の種類や表面性状と接合強度の関係、および接合強度向上に向けた最近の取り組みについて紹介する。

○動的共有結合化学に基づく架橋高分子の接着/東京工業大学/大塚英幸
近年、架橋高分子の一部に平衡系の特殊な共有結合(動的共有結合)を導入することで、さまざまな機能の付与ができるようになってきた。本稿では動的共有結合化学の概念とそれに基づく架橋高分子の自己修復、再成形、異種架橋高分子界面の接着について紹介する。

○ナノアンカー形成によるスーパーエンプラ・CFRPの密着性向上/マコー㈱/小方雅淑
水と粒子状研磨材を混合したスラリーを投射して加工を行うウェットブラストは、微細な研磨材を利用できる特徴を生かして高機能プラスチック表面にナノアンカーを形成することができ異種材料との密着、接着に効果を上げている。

■連載
○大自然を科楽する 第55回/青野哲士
○編集の眼・コロナ禍に活躍するプラスチック日用品 日本プラスチック日用品工業組合/編集部
○編集の眼・2030年までに、全エンプラでバイオベース/リサイクルベースを選択可能に Royal DSM/編集部
○トヨタ生産方式をプラスチック成形に応用しよう 第2回/技術オフィス Tech –T/高原忠良
○世界のバイオプラスチックは今 第35回/ITIコンサルタント事務所/猪股 勲
1,628円
■特集:プラスチック産業は今
新型コロナウイルス感染症の脅威が世界を覆った2020年。私たちが3年間待ちに待った国際プラスチックフェアも、バーチャル開催への変更を余儀なくされました。そんな中、不織布マスク、パーテーション、外食用容器、医療用ガウンとプラスチック製品が感染拡大防止に大活躍し、改めてプラスチックの優位性に注目が高まった時期にもなりました。本特集では、プラスチック産業の現在と展望を、各分野の識者にまとめて頂きました。

○“超”を極める射出成形を目指して/YOKOI Labo/横井秀俊
筆者は、「“超”を極める射出成形」特別研究会(Uプロジェクト)を立ち上げ、延べ20年間にわたって継続してきた。当初は超高速・超薄肉・超転写射出成形に注力したが、近年では具体的な研究テーマの提案、共同研究の個別の申し込みや相談なども多数寄せられるようになった。本稿では、Uプロジェクト成果の一端を紹介し、今日的な意義および将来に向けた展望を述べることとする。

○射出成形の現状とこれから/本間技術士事務所/本間精一
自動車、携帯端末、事務機器、精密機器などにおける高性能・高機能化、小型軽量化、コスト低減、環境安全などの要求に応えるため、射出成形技術の高度化や多様化が図られている。本稿では技術開発の動向と今後に課題について述べる。

○押出成形技術の現状と今後の展開/西澤技術研究所/西澤 仁
本稿では、長年、電線、ケーブルの押出しおよび押出連続架橋、各種異形品の製造、機能性エンプラ材料、ゴム材料について二軸押出機によるコンパウンディングを実施してきた立場から、押出成形技術の現状とこれからを考察してみたい。

○製品設計者が考える「プラスチック金型のこれから」/伊藤英樹技術士事務所/伊藤英樹
アフターコロナにおける金型の本質は「人」。「誰のための金型か」「なぜ金型か」との発想が大切。顧客を勝たせて自分も勝つ。そのために何ができるか。金型でなくてはならない根拠が揺らぐ可能性の指摘。金型の価値を提供し続けることが重要である。

○プラスチック材料の現状とこれから/髙野技術士事務所/髙野菊雄
経済発展と共に歩んできたプラスチックの生産量は、1997年に約1,522万トンの最高生産量を記録し、比重換算で鉄鋼の生産量に匹敵するまでに至った。本稿では、プラスチック材料の現状及び動向をまとめる

○プラスチックリサイクルの現在とこれから/産業技術総合研究所/加茂 徹
廃プラスチックのリサイクルは、新たに投入される資源を最小化することが目的である。対象の品質に応じて、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル、エネルギー回収を選択する。海洋プラスチックや使い捨て容器の問題は、エシカルな視点から考える。

○プラスチック成形加工業界の現状と課題/全日本プラスチック製品工業連合会/八尋一恭
プラスチック製品製造業の生産高は増加しているものの、小規模企業を中心に事業所は減少を続けている。また、雇用の確保を課題とする企業が多く、新たな取組みが必要となっている。今後は海洋プラスチック問題に真摯に対応し、魅力ある業界づくりに努め、業界の更なる発展を目指していきたい。

○プラスチック関連規格の現状/日本プラスチック工業連盟/斉藤 良
日本プラスチック工業連盟はISO/TC61(プラスチック)の国内審議団体であり、プラスチックに係わるISO規格およびJISの開発を進めている。TC61の傘下には11個のSCが(サブコミッティー)がある。本稿では、各SCの重要な規格及び最近のトピックスについて説明する。

○製造品質の安定化を実現する成形誤差補正技術/㈱日立製作所/寺前俊哉・荒井 聡・島田遼太郎
サプライチェーンの変化にフレキシブルに対応可能な生産システムを構築するために、熟練者ノウハウや加工設備などの製造環境に依存せず、どこででも安定品質の製造を実現する成形誤差補正(デジタルレシピ)技術によるものづくりについて紹介する。

○高校生、プラスチック成形を学ぶ/長野県上田千曲高等学校/鈴木英介
射出成形による樹脂製品の生産性は、使用される金型技術、成形技術、樹脂材料の技術に大きく影響される。こういった射出成形に関わる技術について、生徒が課題研究の中で企業連携を通じて樹脂製品を開発する学習を実施した。生徒の企業連携の実施は、今後の本校のものづくり人材育成のモデルの一つとして位置付け、これからの展望も見据え活動を進めた。本稿ではその成果を紹介する。

■連載
○連 載 編集の眼:老舗キャップメーカーの挑戦 睦化工㈱/編集部
○コロナ禍と熱中症から社会や従業員を守る ALSOK/編集部
○トヨタ生産方式をプラスチック成形に応用しよう 第1回/技術オフィス Tech-T/高原忠良
○これ、プラスチックで作りました 第34回/㈱ノボル電機/猪奥年紀
○助っ人工業デザイナーの独り言 第65回/㈱H&Adesigners/鈴木英夫
○世界のバイオプラスチックは今 第34回/ITIコンサルタント事務所/猪股 勲
○大自然を科楽する 第54回/青野哲士

【特別企画「誌上見本市製品ガイド2020」】
1,628円
■特集:添加剤・フィラーを活用する
プラスチック製品を美しくかつ高機能化するために、添加剤、フィラーの果たす役割は重要です。本特集ではプラスチックの機能向上に必須である、添加剤・フィラーの最新情報を紹介して頂きました。

○高耐候安定剤による安全な屋外遊具の実現/BASFジャパン㈱/香川 正
屋外用プラスチック製大型遊具は耐候性と帯電防止性を有する樹脂の開発が必要であった。ポリエチレン樹脂に製造方法に適合した添加剤(Ti nuvin .、 Irgastab .)を使用することにより耐候性、帯電防止性を持ち、より安全性を高めた大型公園遊具の製造を可能にした。

○熱膨張を制御する負熱膨張微粒子の特徴と効果/㈱ケミカルゲート/山田展也
当社では熱膨張を微粒子で解決するソリューションとして、温めると大きく縮む微粒子「熱膨張を制御する負熱膨張微粒子 CG-NiTE.」を開発した。本稿ではその概要を紹介する。

○高分子を壁物質に用いたマイクロカプセル・機能性微粒子の特徴と事例/宮崎大学/塩盛弘一郎・宮武宗利・松根英樹/都城工業高等専門学校/清山史朗/鹿児島大学/武井孝行・吉田昌弘
水相と油相を混合・分散させた種々のエマルションを出発状態として、高分子を壁物質として内部に多くの球状液滴または球状細孔を含むマイクロカプセルおよび機能性微粒子を調製した。構造の特徴と制御方法、さらに、内部の球状細孔と高分子壁の構造を活用した分離材料や担体などへの応用事例を紹介する。

○リサイクルPTFEパウダーの特徴と用途/㈱セイシン企業/鎌田智巳
当社では、 PTFE成形品加工時に発生する切削端材を有効利用し、独自の粉体加工技術により微粉末化し、インキ、潤滑剤、樹脂への添加剤用として開発、販売を行ってきた。また、昨今、PTFEに含有するP FOAが環境負荷物質として問題となっている。今回は、 PTFEパウダーの用途などを紹介するとともに、 PFOA含有量の低減に関する取り組みについて述べる。

○核剤による自動車の軽量化・燃費向上/㈱ADEKA/佐藤晶群・大 直子
核剤はポリプロピレンの結晶化過程において作用し、ポリプロピレンの力学特性、特に剛性や耐熱性を向上させ成形品の薄肉化・軽量化を可能とする。自動車用ポリプロピレンなど耐久用途向け核剤「アデカスタブ NA-27」の特徴、適用性について述べる。

○プラスチック用新規エフェクト顔料の特徴と事例/メルクパフォーマンスマテリアルズ㈱/ 東 和久
本稿で紹介する Xirallic NXTシリーズは、プラスチック製品に今までにないメタリック調、そして類まれなキラキラ感を与え、最終製品のハイエンドな表面加飾のソリューションとして利用頂ける顔料である。 Xirallic NXTを使用することで、様々な最終製品のデザインの幅がかなり広くなるものと考える。

■特設記事:進化する試作少量生産
プラスチック製品の試作・少量生産には多種多様なアプローチが存在し、今なお発展しています。本特設記事では試作・少量生産のトピックスを紹介頂きました。

○加飾試作サービスの特徴と事例/㈱クリモト/伊藤達朗
取り組んでいる。「表面のニーズ」と「隠れたニーズ」を切り分けてブランドに捉われずに、必要な精度や見た目をクリアにした製品制作を目指している。本稿ではその概要を紹介する。

○試作屋による試作の効率化/三研工業㈱/岩田 護
当社は「世界一のビジネスパートナー」を目指し、試作業務に取り組んでいる。「表面のニーズ」と「隠れたニーズ」を切り分けてブランドに捉われずに、必要な精度や見た目をクリアにした製品制作を目指している。本稿ではその概要を紹介する

○手加工の技術を生かした試作少量生産への取り組み/PLABOTEC/山本芳生
筆者は、約30年にわたってプラスチックの手加工の技術に携わってきた。他社が取り組んでいるマシニングセンタや旋盤などの機械加工でなく手加工の技術を強みに、2013年に当社を創業した。本稿では手加工の概要について紹介する。

■連載
○大自然を科楽する 第53回/青野哲士
○プラスチック成形における不安定流動の制御 第82回/藤山ポリマーリサーチ/藤山光美
○これ、プラスチックで作りました 第33回/弘前大学/鳥飼宏之
○助っ人工業デザイナーの独り言 第64回/㈱H&Adesigners/鈴木英夫
○世界のバイオプラスチックは今 第33回/ITIコンサルタント事務所/猪股 勲
1,628円
■特集:成形工程の更なる効率化を目指して
本特集ではプラスチック成形プロセスを高効率するためのシステム・機器を御紹介頂きました。成形プロセスの合理化を考える一助としていただければ幸いです。

○樹脂成形ライン無人化に向けた超音波振動カッターと多軸ロボットによるバリ容認3次元トリム・二次加工装置/日本省力機械㈱/田中章夫/㈱PPIテクノリサーチ/長岡 猛
射出成形における成形後のトリミング及び二次加工を多軸ロボットと超音波振動カッターを用いた装置で実施し、プラスチック成形加工の品質、コスト、サイクル短縮を図り、合わせて、管理したバリを容認することで、ベント効果の向上による品質向上と低圧成形を具現化したトリミング装置を紹介する。併せて、大型ブロー成形での実施例を紹介する。

○machiNetによる射出成形の効率化/芝浦機械㈱/丸岡宏太郎
近年、製造業でも生産性を向上するため IoTを活用する動きが顕著である。当社も総合機械メーカーとして蓄積してきた経験と技術を生かして IoTの開発を推進してきた。本稿では、 IoTを有効活用することで射出成形の生産性向上を目的とした取り組みについて紹介する。

○プラスチック成形・加工に使える3Dビューワの特徴と事例/㈱シーセット/矢内 響
3Dビューアとは 3Dデータを閲覧・計測するためのソフトウェアである。シーセットの 3Dビューアは、精度・機能・価格により三つのパッケージがあり、業種・業態に応じて最適な製品を提案している。本稿では、増え続ける3 Dデータに対しプラスチック業界で使える 3Dビューアの紹介と、実際に問題解決した事例を紹介する。

○成形工場向け現場デジタル化ソリューション/㈱タイテック/鳥居陽一郎
当社のタブレット・コミュニケーターは、工場の現場業務プロセスを簡便にカスタマイズすることにより、作業者に負荷をかけることなく、現場情報のデジタル化が可能である。また、デジタル化したデータを活用することにより、タイムリーな工場運営を実現する。

■特設記事:5G時代を迎え撃つプラスチック技術
第5世代通信(5G)機器部材への、プラスチックの適用には熱い視線が注がれています。本特設記事では、各種プラスチックの特色を生かした適用例と加工の実際をご紹介いただきました。

○シンジオタクチックポリスチレンの5G分野における最新応用事例/出光興産㈱/中道昌宏・木暮真巳・大久保直人
5G向けの携帯電話や基地局向けの高周波機器の開発が盛んに行われており、優れた誘電特性を有する樹脂材料への要求が高まっている。低誘電率低誘電損失を有し、メッキ形成が可能なシンジオタクチックポリスチレン(SPS)の最近の開発動向を解説する。

○ポリフェニレンサルファイドフィルムの5G回路基板への適用/東レ㈱/前川茂俊
回路基板の加工適性を向上させた高熱寸法安定PPSフィルムの創出に成功した。本開発品は高周波帯での誘電正接が小さくまた湿度・温度依存性も少ない。5Gなどの高周波回路基板用フィルムとして伝送ケーブルやアンテナなど幅広い用途展開が期待できる。

○無接着剤ポリイミド銅張積層板による5G分野への対応/日鉄ケミカル&マテリアル㈱/西山哲平・平石克文
5Gスマートフォン市場をターゲットとした高速伝送用FPC材料として、ポリイミドの低誘電化を図ったエスパネックスⓇ「Fシリーズ」及びボンディングシートの開発を行ったので、その特徴について紹介する。

○液晶ポリマー直接成膜製法を用いたフレキシブル銅張積層板の5G分野への展開/共同技研化学㈱/大曲祥太
フレキシブルプリント基板の 絶縁材料に使用されるPIは吸水率が2%前後と高く(LCPは0.1%以下)、ファインピッチの回路での信頼性が低い。今後、第5世代移動通信システム(5G)等信号の高速伝送・大容量化の実現にむけLCPに変更する試みが進んでいる。

○光MOD・表面化学修飾による5G部材の開発/産業総合技術研究所/土屋哲男・中村挙子
高速な電気信号が導体を伝搬する際生じる伝送損失を解決するためには、低誘電樹脂上への配線技術が有効である。本稿では、5G、6Gに向けた低伝送損失基板、配線技術として、導体損失を最大限に低減するため、光反応を用いた銅貼付基板技術、配線技術について紹介する。

■連載
○大自然を科楽する 第52回/青野哲士
○プラスチック成形における不安定流動の制御 第81回/藤山ポリマーリサーチ/藤山光美
○助っ人工業デザイナーの独り言 第63回/㈱H&Adesigners/鈴木英夫
○世界のバイオプラスチックは今 第32回/ITIコンサルタント事務所/猪股 勲
○編集の眼 ㈱ディーフィット/編集部

■特別企画
○プラスチック関連輸入機器・ソフトウェア ファイル
1,628円
■特集:進化する複合材料
複合材料において、適用分野は拡大の一途を辿り、それに伴い、素材の組み合わせと成形方法も多様化しています。本特集では複合材料と製造技術の最新動向について紹介して頂きました。

○熱や衝撃に強い多層カーボンナノチューブ樹脂複合材料/サンアロー㈱/林 正彦・古賀周治/産業技術総合研究所/友納茂樹・小久保研・畠 賢治
一般的に、フィラーを配合した複合材は強度が向上する反面、衝撃強度は劣る傾向にある。カーボンナノチューブ( CNT)配合も同様の傾向があり、実用化への課題であった。本稿では、この課題を克服し、優れた CNT添加効果を得た PEEK複合材料について紹介する。

○セルロースナノファイバー/マイクロファイバー複合樹脂の基礎物性/㈱スギノマシン/森本裕輝
セルロースのナノ繊維、マイクロ繊維を乾燥化する技術を開発し、その樹脂複合体の物性を評価した。 CNFは高ひずみ領域での破断ひずみ(伸び)と破断応力が大きく向上する。また CMFは衝撃強度を維持しながら、初期弾性率や最大応力を向上させることができた。

○高せん断成形加工技術を用いたCFRTPの特徴と事例/㈱HSPテクノロジーズ/清水 博
世界に先駆けて筆者が開発した、高せん断成形加工技術の概要を紹介し、この技術を用いて作製した CFRTPにおいては炭素繊維の凝集が解放されて無配向に均一分散し、力学性能が向上するだけでなく、異方性が低減されるところに特徴がある。

○和紙+PETによる透ける紙の実現~薄雲紙/京都美術化工㈱/荻原眞人
薄い和紙を再生 PETに貼合した薄雲紙は、強靭性が高くパッケージやケースなどにも利用可能である。また、耐熱性のあるPETシートはランプシェードなどにも利用でき、ランプシェードの外装として納品実績もある。本稿では薄雲紙の特徴と展開を紹介する。

○CFRPにおける総合エンジニアリングへの取り組み/㈱富士テクニカルリサーチ 高原忠良・永洞和宏・堀内亮平・蓮井 翼・後藤征也
CFRP部品開発においては、各種の専門知識と技術を必要とする。それらを総合してエンジニアリングするとともに、さらにCAEや計測技術を組み合せることで、検討の高度化とともに画期的な効率化が図れる。各種の具体的な取組み状況を紹介する。

■特設記事:ナノインプリントの最新状況
ナノインプリントは、ナノレベルの加工を施した金型を用い樹脂等にパターン転写する技術で、廉価な加工が実現できるのがメリットです。本特集では発展著しい本技術のトピックスを紹介して頂きました。

○無機インプリント技術による光学素子の開発/JXTGエネルギー㈱/田中大直・西村紀一郎
レーザなどの固体光源の普及に伴って周辺の光学素子でもさらなる高耐熱、高耐光、長寿命が必要となった。当社は生産性の高い無機インプリント技術により、本要求を満たす高耐熱素子(波長板、拡散板、回折光学素子)を製品化した。

○半導体デバイス製造用ナノインプリントシステム/キヤノン㈱/中山貴博
ナノインプリントリソグラフィーは、ナノスケール世代の微細加工技術として提案されてきた。本稿では、基板上に低粘度のレジストをインクジェット方式で適量を滴下し、パターニングされたマスクを押印するJet and Flash Imprint Lithographyについて紹介する。

○UVナノインプリント用樹脂の特徴と事例/東洋合成工業㈱/大幸武司
UVナノインプリントとは、ナノサイズからミクロンサイズ以上と幅広い線幅の加工が可能で、なおかつ大面積の加工が可能な微細加工技術である。本稿では、UVナノインプリントに用いられる光硬化性樹脂に求められる特性およびその利用方法について紹介する。

○メカノリソグラフィ法/北海道大学/玉置信之
光の代わりに圧力を情報媒体として用いる新しい微細加工技術、「メカノリソグラフィ」法を提案する。ナノインプリントとは異なり、材料は鋳型による変形ではなく、圧力そのものを感じて重合性が変化する。鋳型の剥離時に生じる欠陥などの問題点を解決できる可能性がある。

■一般記事
○ドットコーティングの特徴と事例/日東紡績㈱/林 央洋

■連載
○プラスチック成形における不安定流動の制御 第80回/藤山ポリマーリサーチ 藤山光美
○これ、プラスチックで作りました 第32回
見る方向で色が変わる立体構造/札幌市立大学/藤木 淳
○世界のバイオプラスチックは今 第31回/ITIコンサルタント事務所/猪股 勲
○大自然を科楽する 第51回/青野哲士

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