建築設備と配管工事 発売日・バックナンバー

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2,300円
■新連載
○建築設備の先にある世界
〜次世代を担う技術者へ伝えたいこと〜
第1回 進路の選択
/MOE佐藤事務所 佐藤信孝
当誌編集委員長でもある筆者の建築設備設計という仕事の出発点、進路選択、大学での学びと設計事務所に入社した経緯について紹介する。
■特集:猛暑対策とこれから
○極端高温等が暑熱健康に及ぼす影響
/(国研)国立環境研究所 岡和孝
近年、日本における夏の気温が極めて厳しくなっている。それに伴い熱中症による健康への影響も深刻となっている。このような状況に対して、政府はさまざまな熱中症対策を講じている。本稿では、このような熱中症の現状と政府による主要な熱中症対策等を紹介する。
○猛暑下での多様な働き方の支援
/前)国土交通省 大臣官房技術調査課 谷口雄一郎
国土交通省では、施工者の自主性を尊重しつつ、地域の実情や現場の状況等に応じて、受注者が施工の時期、時間や方法を柔軟に選択できるよう、工期の設定、新技術の導入や熱中症対策に係る費用等について支援する取り組みを「建設工事における猛暑対策サポートパッケージ」としてとりまとめた。
○酷暑現場を守る本気の熱中症対策
/㈱チクマ 渡邉愛奈
「氷点下ベスト」Ⓡはドライアイスを冷媒とし、防爆・粉塵等の酷暑現場で高い冷却効果を発揮する。専用装置での冷媒の自給自足により、効率的な運用を可能にし、安全性と環境配慮を両立した次世代の熱中症対策システムである。
○ペルチェ式冷水循環服
/日本シグマックス㈱ 宮地早紀
近年深刻化する職場の熱中症対策として、ペルチェ式冷水循環服「メディエイド アイシングギア ベスト2」を紹介する。ペルチェ水冷の独自方式より、酷暑下でも外気温に左右されない安定した冷却と高い作業性を実現し、他冷却ウェアとの比較からその有効性と適用場面を整理した。
○センシングデータと熱中症対策
/㈱インターネットイニシアティブ 寺井優太
当社は、センサー機器によって取得したセンシングデータを活用して企業の業務改善および品質向上を支援する「IIJセンシングデータマネジメントサービス」を提供している。本稿では、WBGTと心拍数のデータ組み合わせて現場作業者の熱中症リスクを予測する機能を中心に紹介する。
○深部体温を把握し熱中症を予防するデバイス
/鉄建建設㈱ 細谷浩昭
建設現場で高まる熱中症リスクに対し、当社は環境・運用・教育の三層対策を推進。課題である個人差把握のため、深部体温を推定するウェアラブルデバイス「熱防」を2026年度から導入し、早期検知と初動迅速化で熱中症ゼロを目指す。
○深部体温変化の可視化による建設現場の「健康経営」と「生産性向上」
/ミツフジ㈱ 三寺歩
本稿では、産業医科大学と共同で開発した「深部体温変化を推定する特許アルゴリズム」を搭載したウェアラブルデバイスによる、データに基づく安全管理と生産性向上の取り組みを紹介する。
○隣の現場では熱中症発生、導入現場ではゼロ
/㈱Momo 大津真人
本稿では、法改正の要点を整理したうえで、当社のバイタルデータ一元管理システム「バイタルPalette」が現場の熱中症対策をどう変えるのかを紹介する。
■技術情報
○ガラスとアルミサッシで作る耐震壁
/㈱竹中工務店 髙山秀俊
ガラスとアルミサッシにより新築木造建築物の地震等の揺れを低減させる「透明耐震壁」を開発した。合板壁や筋交いのような耐震要素を「透明耐震壁」に置換することにより、透明で開放的な付加価値の高い空間を実現することが可能。
○パテ充てん不要の区画貫通措置部材
/積水化学工業㈱ 栗山英祐
防火区画は火災時の延焼防止に不可欠で、配管等貫通部も適切な耐火処理が求められる一方、施工ミスや検査の難しさが課題となっている。今回、易施工でかつ品質を均一化した目視検査も容易な新しい工法を提案する。
■解説
○伝統建築物を火災から守る自動火災検知放水システム
/清水建設㈱ 重盛洸
江東区潮見に移築された旧渋沢邸に自動火災検知放水システム「慈雨」を導入した。本稿では、この自動火災検知放水システムの概要について紹介する。
○大阪駅(うめきたエリア)における設備工事の概要
/西日本旅客鉄道㈱ 石本陽一
2023年3月に開業した大阪駅(うめきた地下口)の設備工事(空調設備・昇降設備・出改札設備・通信設備・フルスクリーンホームドア・技術ビジョン設備)についての概要を紹介する。
○森林育成活動:ダイダンの森
/ダイダン㈱ 柴田稚菜
当社は全国9ヶ所の自治体と協定し「ダイダンの森」活動を推進している。年に1~2回ほど活動を行い、植樹・下草刈り・間伐等を実施し、CO2吸収量も開示。ボランティア休暇で社員参加を促し、今後もカーボンニュートラルの実現に貢献していく。
○床近傍の温熱環境と創造的作業のパフォーマンス
/慶應義塾大学 川久保俊
/(一社)日本ガス協会 菅沼智浩・宅和雄也
高度な多変量解析手法により、床近傍の暖かさが、生理的状態、心理的状態の改善を介して創造的作業の成績に影響を及ぼすことが明らかになった。これにより、床近傍の暖房効果に優れる床暖房が、より快適で生産的な在宅勤務の実現に貢献できる可能性が示唆された。
■シリーズ
○いま知っておきたいIoT・AI関連情報
第45回 宇宙ビジネスの今(最終回)
/TMES㈱ 倉田昌典
今後進展が拡大する宇宙ビジネスについて調査した内容を紹介する。衛星利用から宇宙ビジネスへ。いま衛星関連技術の向上により、衛星の利用が官需から民需へ移行しつつある。衛星直結のスマホや衛星光通信など新技術の社会実装が進んでおり、衛星ビジネスは「通信」「観測」「測位」に加えて、データ利活用(DaaS)が成長の中心的領域になっている。
■News & Products
■Le petit pouce ペットと暮らす
放生会(ほうじょうえ)
/畑建築デザイン 畑由起子

2,300円
■特集:建設現場を支える最新機器・サービスと未来のスタンダード
○ドローンによる3Dモデリング技術
/三機工業㈱ 石丸直・副島卓哉
建設業界ではDXの推進、特にBIM/CIMの適用拡大等を背景に、3Dモデルを活用した設計・施工・維持管理の効率化が急速に進展しているが、リニューアル工事においては特有の課題が存在する。そこで当社が確立したドローンとレーザースキャナを組み合わせた3Dモデリング技術について、その技術的背景から実現場適用によって得られた成果までを紹介する。
○ロボティクストランスフォーメーション真っ只中
/清水建設㈱ 眞田拓郎・横井秀平
労働力不足解消に向け、センシングと自律制御を融合した実用型建設ロボットを開発した。適応制御搭載の溶接ロボットと、自律移動・高速施工を実現した耐火被覆吹付ロボットにより、熟練工同等の品質と大幅な省人化を達成し、現場適用における有効性を実証した。
○現場の「見えない」をゼロにする超広角ウェアラブルカメラ
/セーフィー㈱ 中田恵吾
建設現場では遠隔施工管理と映像活用の重要性が高まっている。本稿では、前方360°を広範囲に撮影できる超広角ウェアラブルカメラ「Safie Pocket2 Wide」を紹介。遠隔臨場や安全管理の高度化、施工管理の生産性向上に貢献する可能性を実証事例とともに紹介。
○次世代建設現場のデジタルスタンダード
/㈱EARTHBRAIN 大迫湧歩
本稿では、建設工事を対象に、Smart Construction 3DMGを中心とした施工支援技術と、3次元可視化による施工管理の高度化について述べる。さらに、現場データとAIを活用したソリューションを通じて、現場起点で進化するデジタルスタンダードの今後の展望と可能性を示す。
○建設現場を変革するスマートヘルメット
/BeeInventor㈱ 林妤苹・陳建勇
建設現場における高齢化や熱中症リスクの高まりを背景に、スマートヘルメットの技術的特長と導入効果を紹介する。生体・環境データの統合管理や遠隔支援機能により、安全管理を事後対応から事前予防へと転換する可能性を示す。
○クラウド型建設プロジェクト管理サービスと建設業におけるAI活用
/㈱アンドパッド 長濱純人・秋山友希
「ANDPAD」は現場の効率化から経営改善まで一元管理できるトップシェアのクラウド型建設プロジェクト管理サービスである。直感的で使いやすさにこだわった開発と導入・活用への徹底したサポートで、68.4万人以上の建設・建築関係者が利用している。
■技術情報
○省エネ、省メンテナンスを両立した、低GWP磁気軸受ターボ冷凍機
/ダイキン工業㈱ 西森正幸
高効率な大型熱源機であるターボ冷凍機、運用においては、定期的なメンテナンスが重要。高速回転するモーターシャフトのメンテナンスのため、圧縮機オーバーホールが必要不可欠であるが、磁気軸受機は、非接触でオイルフリー、そのためオーバーホールが不要で、メンテナンスコストを大幅に削減できる。グローバルでは主流となっている、磁気軸受ターボ冷凍機を紹介する。
○低炭素性と資源循環性を併せ持つコンクリートの実用化に向けた取り組み
/五洋建設㈱ 髙橋祐一
コンクリートの要求性能として挙げられている資源循環性と低炭素性を併せ持つ高炉スラグ微粉末高含有再生骨材コンクリート「CELBIC-RA」を開発した。再生骨材のCO2固定量の調査事例、CELBIC-RAの資源循環性、低炭素性および適用範囲について概説するとともに適用事例について紹介する。
○冷水コイル、直膨コイル、外気冷却方式を自動で切り替える省電力空調機
/㈱鎌倉製作所 西野昭夫・伊波千尋
屋根上換気扇「ルーフファン」のメーカーである当社は、空調技術と地下水の利用技術を融合して、ハイブリット空調機AirXを開発した。AirXは、一つの空調機内に冷水コイル、直膨コイル、外気冷却の三つの冷却機能を持つことにより、大幅な省電力化を実現した。
○無理なく始める設備の遠隔監視
/ラトックシステム㈱ 大塚明子
既存の中央監視盤や設備を更新せず、IoT通信ユニットを用いて必要な箇所から段階的に可視化・遠隔監視を行う手法を解説。配線や工期、コストを抑えつつ、設備管理の負担とリスクを低減する現実的なDXの進め方を紹介する。
○排熱回収ヒートポンプの開発と導入事例について紹介
/オリオン機械㈱
当社はろう付工程の燃料をプロパンから水素主体混合ガスへ転換し、従来同等の品質と作業性を維持しつつCO2削減を達成した技術導入と評価結果を紹介する。
■解説
○非住宅建築物のZEB化に関する最新動向調査
/国土交通省 国土技術政策総合研究所 宮田征門
2026年1月公表の国総研資料第1336号に基づき、2024年度に新築・増改築された非住宅建築物の省エネ性能やZEB達成状況を概説する。2024年度は大規模建築物に対する省エネ基準が強化された節目の年であり、分析の結果、BEIの明確な低下やZEB適合率の向上が定量的に確認された。
○「東京水素ビジョン」の概要について
/東京都 産業労働局
東京都は、2030年カーボンハーフとその先の2050年脱炭素社会の実現、エネルギーの安定供給の実現に向け、水素エネルギーの普及に取り組んでおり、令和4年( 2022年)3月に、2050年の目指す姿(ビジョン)や2030年に向けた水素施策の方向性を紹介した「東京水素ビジョン」を策定した。本ビジョンの概要を紹介する。
■竣工事例
○Hirooka Terraceにおける建築設備計画
/㈱三菱地所設計 土井裕介
Hirooka Terraceは、石川県金沢市に建設された高層テナントオフィスビルである。地域とともに歩む建築を目指し、県産木材や井水といった地域資源を活用した環境技術を採用している。これらの取り組みにより、建物全体でNearly ZEBを達成するとともに、ホールライフカーボン低減に配慮した持続可能な都市型建築を目指した。
■News & Products
■Le petit pouce ペットと暮らす
“オレンジ温室”
/畑建築デザイン 畑由起子
2,300円
■特集:スマートシティ構築に求められる都市OS
○TAKANAWA GATEWAY CITYにおける都市OSとまちづくり
/東日本旅客鉄道㈱ 塚本和也
高輪ゲートウェイ駅直結のTAKANAWA GATEWAY CITYでは、「100年先の心豊かなくらしのための実験場」として未来の暮らしに向けた挑戦を続けている。本稿では、まちづくりの中心となる「TAKANAWA INNOVATION PLATFORM」について紹介する。
○会津若松市のスマートシティの取り組みについて
/会津若松市 佐々木智昭
当市は都市OS(データ連携基盤)を活用し、個人情報の同意管理やサービス間連携を推進することで、住民や企業が安心して活用できるサービスの実現を目指している。本稿では、その取り組みの特徴と意義を紹介する。
■特集:建設現場の健康管理
○建築設備を軸に読み解く個人事業者等をめぐる改正労働安全衛生法
/厚生労働省 繁野北斗
個人事業者等を対象に位置付けた改正労働安全衛生法(令和7年5月公布)を、建築設備の視点から整理する。場所に内在する危険と設備の役割、建築物貸与者の責任や新たな措置の内容を踏まえ、設計・施工・維持管理の各段階で求められる視点を示す。
○「建設工事従事者の安全及び健康の確保に関する基本的な計画」に基づく取り組み
/国土交通省 矢部健一郎
政府は、建設工事従事者の安全および健康の確保に関する施策を総合的かつ計画的に推進するための計画を策定した。本稿では、本計画の概要と、国土交通省が進める主な取り組みを紹介する。
○ストレスチェック制度について
/北里大学 堤明純
本稿では、ストレスチェック制度の概要と実際について紹介する。建設現場では、ストレスチェック制度が、受け入れやすい形で運用されている。建設業で働く人の心の健康向上のため、有効に活用されていくことが望まれる。
■技術情報
○広い製造現場の労働環境を効率よく改善できる! 電気代実質ゼロの暑熱対策
/㈱前川製作所 石田裕二
2025年夏は観測史上最も暑く、猛暑日地点数が過去最多を記録。暑さによる作業環境の悪化が深刻化する中、当社では冷房排熱を給湯に活用することで電気代負担を軽減する省エネ型熱利用システムを提案している。
○須坂インター工場における水素ろう付技術の本格運用
/オリオン機械㈱
当社は、ろう付工程の燃料をプロパンから水素主体混合ガスへ転換し、従来同等の品質と作業性を維持しつつCO2削減を達成した技術導入と評価結果を紹介する。
○建設コンサルタントによる革新的開発
/八千代エンジニヤリング㈱ 阿部雅史
設計図面管理アプリ「TERNO(テルノ)」は、設計業務における図面管理の非効率性、ヒューマンエラーのリスク、および間接業務の工数増大という課題を解決するために開発された。本稿では、当社開発者が、TERNOが実現する「図面管理の見える化」と「AIアシスト機能」を核とする5つのコア機能(最新版管理、AI差分チェック、照査・エビデンス一発作成、AI類似検索、サクサク3Dビューワー)を技術的な側面から詳細に報告し、その有効性を紹介する。
○AI活用による業務自動化
/㈱Arent 鴨林広軌
技能者不足や業務の属人化といった建設業界の課題に対し、DXによる解決が進められている。本稿では、Arentの取り組みの一例として、AIを活用した工程管理システムと、設計・施工業務を支援するAI搭載ツールを紹介する。
○水処理薬品におけるハラール認証化の動向と取り組み
/栗田工業㈱ 藤井隆人
ボイラ水系統等の防錆、スケール防止等の障害予防や省エネルギーの目的で水処理薬品を適用するが、今回当社グループが製造販売するボイラ・冷却水用水処理薬品でハラール認証を取得した背景や課題、今後の展望について最新の水処理薬品業界のハラール認証動向を踏まえて紹介する。
○屋内設備点検におけるドローン活用の現状と今後
/㈱ERI Robotics 中田浩毅
点検業務が「人が現場に入り、目で見て判断する」という前提から、「テクノロジーを活用して情報を取得し、人は判断に集中する」というプロセスに転換していく動きが進んでいる中で、屋内設備点検におけるドローン活用の現状と今後について紹介する。
■解説
○建築分野の省エネと脱炭素の動向
/国土交通省住宅局
本稿では、2026年度の中規模非住宅建築物における省エネ基準の引き上げや、先導的・先進的技術の導入促進を図るための新しい大臣認定制度の検討、さらに建築物の脱炭素化に向け2028年度の制度開始を目指して準備を進めているLCCO2評価制度の検討状況について紹介する。
■竣工事例
○第一生命京橋キノテラス
/清水建設㈱ 増田奈保子
「第一生命京橋キノテラス」は、都市の脱炭素化と Well-beingを追求する、竣工時点で日本一の高さとなる木造ハイブリッドオフィスである。木質ハイブリッド技術と、省エネ・省資源、木内装と調和した設備計画を紹介し、脱炭素社会への貢献と快適なオフィス空間の実現手法を紹介する。
■シリーズ
○いま知っておきたいIoT・AI関連情報
第44回 フィジカルAI
/TMES㈱ 倉田昌典
シリーズ解説の第44回。今回は、今後進展が拡大するフィジカルAI(Physical AI)について調査した内容を紹介する。フィジカルAIとは、AIがソフトウェアやデジタル空間に留まらず、ロボットや機械、IoT機器などの「物理世界」と直接結びついて知覚・判断・行動する形態を指す概念である。従来のAIがデータ分析や意思決定支援など情報処理に強みを持っていたのに対し、フィジカルAIはセンサー、アクチュエーター、ロボティクス技術と統合されることで、現実世界での作業やサービスを自律的に遂行できる点が特徴である。
■展示会レポート
○「HVAC&R JAPAN 2026 第44回冷凍・空調・暖房展」見聞録
/月刊「建築設備と配管工事」編集部
2026年1月27日㈫〜30日㈮の会期で開催された展示会「HVAC&R JAPAN 2026 第44回冷凍・空調・暖房展」をレポートする。
■News & Products
■Le petit pouce ペットと暮らす
サクラロード
/畑建築デザイン 畑由起子
2,300円
■特集:病院のZEB化とCO 2排出削減②
○業務用建築物の脱炭素化に向けて
/環境省
2050年ネット・ゼロの実現に向けて、長期にわたり CO 2排出に影響する建築物分野の脱炭素化が重要である。本稿では、地球温暖化対策に向けた最新の政策動向や病院も含めた建築物の脱炭素化に向けたポイント、環境省が実施する主要な補助事業を紹介する。
○省エネ法改正に対応した医療施設の設計手法
/㈱日本設計 羽田聡子・篠原史彦
建築物省エネ法改正を契機とし、医療施設設計は省エネ性能と医療安全を両立するためのプロジェクトマネジメントがより重要となっている。本稿は、BEI評価手法と具体的な設計戦略をについて示し、カーボンニュートラルを実現する医療施設設計について紹介する。
○急性期病院におけるZEBの実現
/清水建設㈱ 佐藤啓明
急性期病院では都内初となる ZEB Oriented認証を取得した河北総合病院における取り組みを紹介する。建築計画によるパッシブ手法と高効率機器の採用などのアクティブ手法を組み合わせることでZEB Orientedの達成を実現した。本稿では設備システムの内容を中心に紹介する。
■技術情報
○本設ダクトを仮使用した空調システムの構築
/㈱大林組 平野篤・木本慶介
建設現場の熱中症対策として、計画建物の本設ダクトに大型仮設空調機を接続させた空調システム「涼人 TM」を構築、都内の新築オフィス現場に適用し、技能労働者の作業環境改善を目的に、建物の本設空調稼働前に全館空調を行った業界初の試みを紹介する。
○LiDARを搭載した新型天井裏調査ロボット
/新日本空調㈱ 梅原啓輔・張江・中桐秀斗
LiDARセンサーを搭載した新型天井裏調査ロボット「VoOE® LS」は、暗く狭い天井裏環境であってもSLAM技術を用いて点群データを取得し、設備機器の位置や形状を捉えることができる。取得した点群データは寸法計測や施工図作成、シミュレーション用モデルの作成に活用できる。
○大風量タイプ業務用全熱交換ユニットの特長
/日本キヤリア㈱ 寺崎弘幸・大谷力哉
当社が製造・販売する換気事業は2025年で100周年を迎えた。2050年カーボンニュートラルに向け、「ヒートクルエアー®」シリーズは省エネ・空質改善・施工効率化を同時に実現し、脱炭素社会に貢献する。
○冷凍冷蔵設備のフロン漏えい抑制のメリット
/㈱ナンバ 難波俊輔
冷凍冷蔵設備のフロン漏えいは冷凍能力低下だけでなく消費電力を増加させる。「フロンキーパー」のようなIoTによる常時監視システム導入によりフロン漏えいの早期検知と適切管理が可能となり、省エネと温室効果ガス削減に非常に大きな効果が期待できる。
○停電時でも給水を継続するソリューション
/㈱荏原製作所 宇田川正臣
/㈱レイパワー 山口哲男
日本は地震や台風など災害リスクが高く、停電時の断水対策が重要課題。LPガス発電機と給水ポンプを連携し、72時間連続稼働・自動運転・消費電力制御機能で安定給水を実現。BCP対策に有効で病院や施設、マンションなど幅広く導入可能。
○液晶モニター搭載赤外線式漏洩検知器
/アサダ㈱ 増田大季
喫緊に迫る温暖化対策の中で重要とされている冷媒漏洩問題。より正確かつ迅速に対処するためには高精度で高機能のリークディテクタが最も必要とされる。LD330はそのような問題に直面する市場を変える新たな一手となる可能性を秘めている。
○カーボンニュートラル時代の点検DX
/LiLz㈱ 大西敬吾
カーボンニュートラル実現に向け、当社は IoT・AIを活用し、点検の省力化と省エネ運用を両立するソリューションを開発。現場に“余白”を生み出し、持続可能な維持管理を支援している。
■解説
○施設・資産管理プラットフォームの開発
/三建設備工業㈱ 榊原正也
当社は、設備工事会社の知見を活かした施設・資産管理プラットフォーム(ソフトウェアサービス)を開発。BIMや中央監視データを統合し、独自アプリで管理業務を効率化する。ベンダーフリーな連携と高精度なコスト予測により、維持管理のDX化と資産価値最大化を実現する。
■竣工事例
○名古屋シミズ富国生命ビル
/清水建設㈱ 菅裕之・盛川岳穂
名古屋に建つ大規模テナントオフィスビルである。高効率な熱源・外気処理計画、新たに開発した対流・放射併用空調システムなど、多様な設備技術を採用した。排煙では避難安全検証法により加圧防排煙+無排煙とし、安全性・環境配慮・フレキシブル性を備えたオフィスビルを目指した。
■シリーズ
○第23回 環境・設備デザイン賞
環境家具
/清水建設㈱ 重盛洸
当社のイノベーション施設である「温故創新の森NOVARE」に、オフィス利用者の好みに合わせ環境を微調整する「環境家具」を導入。可搬式のデバイスに様々な環境調整機能を組み込み、利用者の自己効力感と快適性を高め、オフィスでの新しい働き方を支援する。
○日建設計大阪オフィスのカーボンニュートラル指向型改修・運用
/㈱日建設計 五明遼平
当社大阪オフィスの移転においては、まずビルオーナーとテナントを相互の協働で執務者の行動変容を促すための改修(自然換気窓等)を実施した。移転後の運用では、その窓を徹底活用するなどして、ABWと環境多様性の組み合わせによる運用につなげた。加えてIoTを活用し、執務者の行動変容を促す。こうした脱炭素の取り組みの全容を振り返り、カー
ボンニュートラル指向型改修・運用として紹介する。
2,300円
■特集:病院のZEB化とCO2排出削減①
○我が国のZEB普及状況と公共ZEBについて
/㈱ベーシックユニット 宮川昌己
我が国でZEBの定義が示されてから10年を迎えた。本稿では、この10年を振り返ると共に、BELS認証取得実績から見た「現在のZEBの普及状況」、そして「公共建築物のZEB普及に向けた課題」について紹介する。
○医療施設のZEBとカーボンニュートラルを実現する設計手法に関する考察
/㈱久米設計 横山大毅
医療施設はZEBの実現例が少ない用途であるが、多くのエネルギーを消費する用途であり、今後は医療施設のZEB水準の設計が求められる。本稿はZEB水準となった医療施設の設計内容への考察と、運用時のCO2排出量が重要であるという観点での未評価技術でのCO2排出抑制効果も考察する。
○人道支援団体における気候変動への取り組み及び医療施設での省エネ等の推進
/日本赤十字社
気候変動は人道の危機であるとして、日本赤十字社は従前から行ってきた適応策のみならず、緩和策にも力を入れている。その中でも特に、医療施設での省エネ対策やZEB Ready病院の実現など、温室効果ガス削減に取り組む事例を紹介する。
○病院経営を取り巻く環境とグリーン社会の実現に向けた取り組み
/(福)恩賜財団済生会 旗手厚太郎
当会はソーシャルインクルージョンの根付いた社会=誰一人取り残さない社会の実現を目指し、全国で病院事業を中心に活動している。病院経営を取り巻く環境は、かつてない困難に直面しているが、中期事業計画のもと推進するSDGsやグリーン社会の実現に向けた取り組みについて、現状と課題を整理しながら紹介する。
○東京都キャップ&トレード制度について
/東京都環境局 椿野貴文
本稿では、都が大規模事業所を対象に温室効果ガス排出量の削減を義務付けている「温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度(キャップ&トレード制度)」の概要と実績、
2030年に向けた制度の強化について紹介する。
■技術情報
○排水配管の芯ずれの微調整に最適な耐火Sソケット新発売
/積水化学工業㈱ 田中知大
業界初で発売してから18年が経過。建築用耐火性硬質塩化ビニル管・継手「耐火VPパイプ」において、排水配管の芯ずれの微調整に最適な『耐火Sソケット』を新発売。口径は40Aから100Aの5サイズ、ノーマルと透明色の2色。施工性の向上に貢献する。
○冷媒分野へのチャレンジ
/㈱ベンカン 田中利憲
2023年10月に発売した、冷媒配管用銅管対応プレス式継手冷媒ダブルプレスの概要、製品戦略を解説している。製品戦略は製品自体の特長にとどまらず、締め付け工具(BPN型)による施工性、施工管理を紹介する。
○生産施設クリーンルーム向け天井カセット形ファンコイルユニットの開発
/㈱竹中工務店 石那田将
生産施設クリーンルーム向けに、床面積最大化・天井内省スペース化・メンテナンス性向上の三つの課題を同時解決する天井カセット形ファンコイルユニットを開発した。機器上部への点検口設置により天井内メンテナンスを実現し、コスト削減と工期短縮も達成した。
○エアコン室外機フロン自動回収システムの開発
/パナソニック㈱ 室野健一・渡辺利幸
パナソニックは、業界初となる「エアコン室外機フロン自動回収システム」を開発した。これまで培ってきたセンシング技術と、回収のための新型カプラおよび三つの漏れ検知機能の搭載により、多種多様なエアコン室外機に対し、フロンの確実な自動回収を実現した。
■シリーズ
○第23回 環境・設備デザイン賞
HUE-HEAT効果を利用した照明・空調連動制御システム
/知的オフィス環境推進協議会 三木光範
冷房・暖房において照明の色温度が2,500K異なると人の体感温度が2℃異なることが約800名の被験者実験で分かった。このHue-Heat効果を利用した照明・空調連動制御システムを考案し、快適性を維持しつつ、7%の省エネ効果があることが分かった。
○置換空調を採用した体育館向け空調システム
/日本ピーマック㈱ 福田顕広
体育館の諸問題を解決すべく、置換空調方式を採用し開発した本空調システムは一体型空調機と給気ユニットで構成され、短工期・低コストながら熱中症と感染症の対策をも同時に実現している。夏期実証試験において空調の立ち上がり時間が早いことが実証された。
○五反田JPビルディング
/日本郵政建築㈱ 深山貴史・川邉真斗
/㈱大林組 宮本昌幸・月間俊之・早川博文・水井啓喜・日下郁美
五反田の旧「ゆうぽうと」の建替え計画である。既存地下躯体を再利用しながら事業価値の最大化を実現し、緑豊かなピロティ空間は快適な都市空間を形成している。既存躯体利用と低炭素資材採用、各用途に適した環境負荷低減技術等によりカーボンニュートラルにも貢献した。
○いま知っておきたいIoT・AI関連情報
第43回サイバー攻撃と暗号化技術
/TMES㈱ 倉田昌典
シリーズ解説の第43回。今回は、サイバー攻撃と暗号化技術について調査した内容を紹介する。企業活動に多大な影響をおよぼしているランサムウェアは、感染したコンピュータのファイルを暗号化し、元に戻すために身代金(ransom)を要求する悪意あるソフトウェア(マルウェア)である。サイバー攻撃からの防御方法としてデータ暗号化技術があるが、量子コンピュータの実用化に伴う対策が課題である。
■News & Products
■Le petit pouceペットと暮らす
○ミラノ・コルティナ2026冬季五輪
/畑建築デザイン 畑由起子


2,300円
■特集:水素利用の現状と展望
○水素エネルギーによる建築設備の低炭素化
/(国研)建築研究所 足永靖信
建築設備の水素利用による1次エネルギー消費量削減や低炭素効果を解説した。また、建物配管の法令と水素の関係を洗い出し、水素導入における障壁の有無について述べた。その他、つくば市共同溝を活用した水素供給実験や水素のコスト等についても言及した。
○建物付帯型水素エネルギー利用システムの活用による再エネ利用量の拡大
/清水建設㈱ 下田英介・北川遼
建物における水素利用の最新動向として、「温故創新の森NOVARE」の水素エネルギー利用システムについて紹介する。水素を利用することでエネルギーのシーズンシフトが可能であること、またオフサイトのグリーン水素を活用することで施設の脱炭素化を促進できることが特徴である。
○パッシブタウン第5街区
水素を利用したシーズンシフトの取り組み
/YKK不動産㈱ 志水宏朗
パッシブタウン第5街区が竣工し、本年3月より入居が開始された。本稿では、水素を活用した Power to Gasシステムによるシーズンシフトの概要と現在の状況について紹介する。
○世界初の水素を燃料とした吸収冷温水機
/荏原冷熱システム㈱ 青山淳
荏原グループは、水素専焼の吸収冷温水機RHDH型を開発した。安全対策として窒素パージやフレームアレスタを採用し、低NOx 燃焼技術も導入。実証試験により安定運用とCO2排出量の大幅削減を確認した。本製品は、水素社会に向けた有力な空調ソリューションである。
○最新の水素燃料ボイラ
/三浦工業㈱ 竹本真典
カーボンニュートラル社会の実現に向けて、産業熱の脱炭素化は重要である。燃焼時にCO2排出量がゼロの水素はクリーンエネルギーとして実証事業で利用が始まっている。当社は産業用途向けに、高効率な水素燃料ボイラを開発し、産業熱の脱炭素化に貢献していく。
○水素焚き真空式温水機
/㈱日本サーモエナー 三浦智郎
ボイラ等の燃焼装置に用いる燃料としての水素は、燃焼の際にCO2を発生させないため、カーボンニュートラルの実現には欠かせないエネルギーとして注目されている。当社ではカーボンニュートラルの実現に向けて水素を燃料とした真空式温水機を開発し、2023年4月から発売を開始した。 
■技術情報
○ガス管の3D竣工図作成を効率化するデジタル技術および建築設備への適用
/東邦ガスネットワーク㈱ 北野哲司・松林秀典
/㈱アンドパッド 今井亮介・木村駿
本稿は、施工管理アプリ「ANDPAD」とスマートフォンの3Dスキャン技術を活用し、ガス管工事のDXを推進した事例である。従来のアナログな測量や紙ベースの業務をデジタル化し、竣工図作成の手間を約5割、写真管理の手間を約6割削減したほか、年間60万枚のペーパーレス化を実現した。
■施工事例
○ 豊田市博物館
/Arup 川端将大・増井周平
本建物は近代建築の代表である豊田市美術館に隣接して計画されており、21世紀の重要なテーマであるサスティナブルな建築をコンセプトとしている。様々な省エネ技術を組み合わせ、新築博物館施設としては初めてZEB Readyの認証を受けた建物として実現させた。
○堂島関電ビル大規模リニューアル工事
/㈱大林組 大石晶彦・本山礼偉
ライフサイクルCO2の削減と、働きやすさと働きがいを両立する職場づくりを目標として改修工事を行い、「ESG×SDGsに配慮した建物」に生まれ変わった堂島関電ビル大規模リニューアル工事の建築計画、設備計画を紹介する。
■シリーズ
○第23回 環境・設備デザイン賞
地域の資源循環に溶け込む『ZEB』の創出
/㈱竹中工務店 田中荘太郎
本建物はホイストメーカー㈱キトーの本社機能移転として山梨県甲府市の同社既存工場敷地内に本社機能ビルを建設する計画である。敷地周辺の豊富な井水を最大限に活用した空調システムを採用することにより一次エネルギー消費量が正味0となる『ZEB』を実現し、執務者の快適性も両立したサステナブルな中小事務所ビルの建築・設備計画概要及び実績を紹介する。
○HD現代グローバルR&Dセンター(GRC)
/㈱日建設計 伊藤浩士
ソウル近郊のHD現代グループ17社が一同に集結した大規模本社屋。コミュニケーションの活性化、健康快適な空間、省エネルギーといった課題を解決するために、CUBE/VOID/GRIDという三つの明確なコンセプトのもと建築と環境設備の統合を大々的に実現。海外において性能検証を行いその価値を国内外に発信することを目指している。
○麗澤大学校舎さつき
/KAJIMA DESIGN 丸野道明
2024年総合大学化に伴う新工学部拠点と、キャンパスの顔となるランドスケープ再整備プロジェクト。「共創」の学び舎として、①活動の可視化、②交流の誘発、③フレキシビリティの確保を展開。木造木質化学修空間の創出、環境技術によるZEB-Read 認証、CASBE柏Sランク取得、環境共生型キャンパスを実現。
■News & Products
■Le petit pouceペットと暮らす ゴビ草原の小さな家 
/畑建築デザイン 畑由起子
■特集:BIM/CAD等のデジタル技術の活用による省力化と品質向上②
○設備BIM研究連絡会の取り組みと将来
/設備BIM研究連絡会
設研連は10社でBIM標準化を推進し、非競争領域の課題をテーマごとに分けて協力して検討。成果を社内展開に活用しつつ、現場実装と普及を通じて設備業界全体の生産性向上を目指している行っている活動の概要を紹介する。
○設計施工一貫方式における設備領域BIMのワークフローと活用手法
/㈱竹中工務店 篠島隆司・本間貴大
設計施工一貫方式における設備領域のBIMワークフローを示し、設計初期段階から施工・FM段階に渡るBIMの情報活用が重要であること、また、フロントローディングによる効率化を紹介した。さらに、BIMツールやCDE 活用による効率化、先進事例を紹介する。
○高性能ポリエチレン管のオフサイト工法への取り組み
/積水化学工業㈱ 大道康之
高性能ポリエチレン管「エスロハイパーAW」は、耐震性・耐久性に優れ、BIMの活用やオフサイト工法を用いて、現場生産性向上を目指している。EF接合やバット融着接合を用いた加工品は、施工現場での工数削減や漏水リスク低減に寄与する。
○BIMに対応するフル3次元建築設備CAD
/㈱四電工 田口尚文
現在、建設業界においては「深刻な人手不足」「働き方改革による長時間労働の是正」「ベテラン社員大量離職に伴う若手への技術継承」など様々な課題に直面している。これらの課題に対してその解決策の一つが、BIMデータを活用した業務プロセスの省力化と図面品質向上による施工ミスの防止と考える。本稿では、総合設備企業である当社が開発する3次元建築設備CAD「CADEWA Smart(キャデワスマート)」においてBIMデータ活用による省力化、その具体的なアプローチと技術的要素について整理する。
○BIM/CADを活用した機器類の設計・製造・保守管理等の現状と将来展望
/ゼネラルヒートポンプ工業㈱ 小倉怜子
再エネ熱を活用する業務用ヒートポンプメーカーの視点から、BIM/CADの活用による設計・製造・保守管理の現状と将来展望を論じる。ZEOSによる遠隔監視・クラウド連携、AIによる図面解析や保守支援、デジタルツインの可能性など、情報技術との融合による設備ライフサイクル管理の高度化を考察する。
○BIMが果たす設備設計業務へのアシスト
/CYPE Ingenieros S.A. 田中謙太朗
設備設計を計算するだけではなく、それらをもとにした意思決定ととらえたとき、BIMに大きな価値が出てくる。工業製品である建築物をより楽に確かに建てるために、本稿では、スペイン国で9割以上の技術者が使用するCYPEソフトウェアの紹介と共に設計BIMを使う意味を届ける。
○CADデータを活用!切断機(CAMソフト)と見積ソフトに一発変換
/㈱黒澤製作所 黒澤達哉
CADデータを活用し生産性、施工性の向上にむけ、CAMソフト(切断機)連動による入力作業削減、見積もりソフト連動による積算作業削減、労務費抽出による目標提示を実現した。今後は、3Dカメラを使用し、職人の目の代わりとなるような寸法取り作業の撮影、軽量ダクトへのチャレンジ・ダクトと耐震鋼材の軽量化を目指していく。
○BIMを活用した建築教育とIFCデータの応用
/東北工業大学 許雷
BIM技術の導入を踏まえ、東北工業大学では2020年に時代の変化に対応したカリキュラム改訂を行い、BIM 教育を開始した。本稿では、建築設計および建築設備教育におけるBIMの取り組みと、建築設備システムにおけるIFCデータ活用に関する研究の現状について紹介する。
○高等教育機関における建築環境・設備教育のあり方
/日本大学 宮城聡
高等教育機関の建築を学ぶ学生においては、建築設備の重要性や建築設備技術者のニーズの高さが周知されていない場合が多い。本稿では、高等教育機関における建築環境・設備教育およびBIM教育の現状を報告し、さらに建築環境・設備教育のあり方について考察する。
○日欧の地中熱システムのBIM/DXの動向と将来
/東北文化学園大学 赤井仁志
欧米や中国から周回遅れの日本の地中熱の普及状況は、導入件数の増加や技術の習得だけでなく、BIM/DXやソフトウェア等のデジタル化の充実も必要である。ドイツを中心にした欧州の地中熱ソフトウェアの現状を踏まえ、わが国の状況と将来性について述べる。
■技術情報
○吸着材蓄熱システムの紹介
/高砂熱学工業㈱ 大山孝政・谷野正幸・鎌田美志・川上理亮
NEDO事業のオフライン熱輸送型と定置型の実証試験を紹介する。日野自動車羽村工場塗装工程での運転データ・CO2排出量削減効果を説明。実導入事例のTDK本荘も紹介する。カーボンニュートラルに向けて排熱利用や未利用熱利用は、大幅な省エネを実現可能な技術である。
■シリーズ
○第23回 環境・設備デザイン賞
公共トイレの安全・安心とプライバシーを守る新技術
/三協エアテック㈱ 古橋憲治
公共トイレなどプライバシー性の高い空間における安全確保とプライバシー保護を両立するため、AI 骨格分析を活用した異常検知システム「Xeye」の仕組みと、導入による効果や管理負担軽減、さらに今後の展望を解説する。
○いま知っておきたいIoT・AI関連情報
第42回 スーパーコンピュータの能力と利用
/TMES㈱ 倉田昌典
シリーズ解説の第42回。今回は、スーパーコンピュータについて調査した内容を紹介する。ひと昔前に世界一をとった理化学研究所「京」その後継機である「富岳」は現在どのようにランク付けされ、どのような領域で利用されているのか、課題など紹介する。
■News & Products

■特集:BIM/CAD等のデジタル技術の活用による省力化と品質向上①
○BIM/CADが建築・設備に及ぼす 影響と将来展望
/㈱日本設計 佐々木真人
本稿では、まず建築設備におけるBIM活用の現状を整理した上で、情報化社会のエコシステムとして設備BIMが果たすべき役割と今後の方向性を共有したい。
○設備BIMが環境負荷を低減
/buildingSMART JAPAN設備環境小委員会 谷内秀敬
BSJ設備環境小委員会は、建設業の生産性向上と環境に配慮した設備設計の高精度化を目指している。地球温暖化の影響を意識し、省エネや持続可能な資源利用を促進することが求められている。デジタル技術が、私たちの生活に利益をもたらす背景を紹介する。
○設備設計業務におけるBIM/CADの活用と課題
/㈲環境設備計画 児玉一哉
宇部高専の新校舎設備設計でBIMを活用した。3Dモデルで干渉チェックや概算数量自動拾いを確認し効率化を図る一方、ソフトの運用・教育体制など課題もあった。
○労働力人口の持続的減少を背景とした業務効率化の必要性とBIM活用
/㈱ダイテック 渡部裕太朗
少子高齢化による労働力人口の減少が進む中、建設業界では業務効率化と生産性向上が重要な課題となっている。BIM対応の建築設備専用3DCAD「CADWe’ll Linx」は、ワンモデル運用や属性情報の活用、他アプリとの連携により業務の効率化を実現するツールとして開発している。本稿では、その特徴的な機能と将来の展望について紹介する。
○BIM活用で目指す生産プロセス改革
/スパイダープラス㈱ 佐々木暁子
建設現場でのBIM 普及についてモデルの閲覧に留まらない、合意形成や、生産プロセスそのものの根本的な改革を念頭においた機能の特徴や設計思想、知的財産権の取得による価値の保持についても紹介する。
■特集:デマンドサイドマネジメントの最前線②
○空冷ヒートポンプ熱源機
/日本キヤリア㈱ 丹野英樹
空冷ヒートポンプ熱源機「USX FITⓇ」は、熱源転換の促進と更新需要における省エネルギー化が実現可能な空冷ヒートポンプチラーであると共に、ZEBの誘導を目的としたBEI基準値の引き上げにも対応した環境負荷低減に貢献する熱源機である。
○電化・IoT化で調整力に貢献する ヒートポンプ式温水床暖房
/ダイキン工業㈱ 清水美佳
ヒートポンプ式温水床暖房ホッとエコフロアはIoT機能を標準搭載しエアコンと連動した運転を行うことで、快適性と省エネを提供できる製品である。着眼点を「省エネ性と温水床暖房の課題である速暖性の両立」と置き、IoTを活用した空調との連動機能を新搭載することで、快適性を維持しながら暖房起動時の消費電力量を削減する。
○カーボンニュートラルに貢献するビル用マルチエアコン
/日立グローバルライフソリューションズ㈱ 岡部眞幸
2024年6月に発売した日立の新型ビル用マルチエアコンは、地球温暖化係数(GWP)の低い冷媒R32の採用に加えて、高い省エネ性能や省エネ機能を搭載した。また、Io Tソリューションexiidaや冷媒R32を安全に使用するための安全装置についても紹介する。
■シリーズ
第23回 環境・設備デザイン賞
○レトロフィットDXが切り拓く現場革新
/㈱木幡計器製作所 木幡巌
後付けIo Tセンサ「SaltaⓇ」の開発背景・技術特長・導入効果を紹介。既存計器を活かし遠隔監視・DXを実現する製品としての革新性と社会的意義にせまる。防爆対応モデルや中小企業連携による開発経緯にも触れ、各種アワード受賞実績も紹介。
○ジューテック本社ビル
/鹿島建設㈱ 原嶋宏樹・上村健・神谷麻理子・中村佐和子
本計画は創業100周年記念事業の一環として創業地に建設された新本社ビルである。環境配慮・社会貢献を体現する先導的技術を導入した純木質耐火集成材による木構造を採用した建物であり、多様な働く場の創出、木の空間を支える設備計画と合わせて紹介する。
○狸上るビル㈱
/竹中工務店 千葉拓也
全蓋式アーケード商店街に面して建つ小規模複合ビル。「街に賑わいを生むポケットパークの創出」と「持続可能な建築手法の構築」という二つのビジョンを掲げ、自然光と街の賑わいを引き込む建物とアーケードの新しい繋がり方、仮設材と仕上材を兼ねる新しい構工法の実現を目指した。
■News & Products
■Le petit pouceペットと暮らす 鳥の視点で
/畑建築デザイン 畑由起子

■特集:ネット・ゼロ・ウォーター・ビルに向けた取り組み
○ZWBの需要動向と評価手法
/㈱日建設計 長谷川巌
近年、気候変動の問題とともに、水資源の確保と地下水や地表水の保全の観点が注目されている。本稿では、需要動向としてZWB事例を示すとともに、ZWBの評価手法をとりまとめるほか、ZWBの実現に向けた設計段階と運用段階での配慮事項を示す。
○医療施設のZWBの実現と課題
/大成建設㈱ 龍英夫
ZWB(ゼロウォータービルディング)は、節水と水の循環利用を最大限に行い、上水の使用量を削減する概念であり、世界的な水資源の争奪や異常気象による渇水を背景に注目されている。日本では老朽化した上下水道インフラの更新が急務であり、地震などの災害リスクが高いことから、特に医療施設において災害時のレジリエンス(回復力)を高める必要性があり、平時の節水だけでなく災害時の対応力を高める観点からも、重要な役割を果たす。
○Kurita Innovation HubにおけるZWBの検証評価
/㈱日建設計 青井健史
本稿では、本誌2024年7月号の解説にて紹介した「Kurita Innovation Hub」を対象に、ZWBに関連したその後の研究動向や評価手法の知見を踏まえた上で実施した水収支、およびZWB 達成率などの検証結果について紹介する。
○都市型防災庁舎におけるZWB×レジリエンスの取り組み
/㈱久米設計 高橋雄太・吉本瑛里子
川崎市役所本庁舎に導入した排水再利用設備(汚水含む)およびコージェネレーション系統に採用した空水冷切替え型冷却塔等の運用実績より、井水やグリーンインフラ等による雨水の還元水が期待できない敷地でのZWB達成率を評価した事例を紹介する。
○仙台厚生病院の排水再利用計画
/㈱佐藤総合計画 魚津浩樹・渡邉森・陳阿青
医療資源の選択と集中により全国トップクラスの高度な医療サービスを提供する仙台厚生病院では、病院としては珍しい排水再利用システムを導入した。都市部での敷地条件にも対応するため、排水処理装置を施設の免震層内に設け、効率的で安定的な再利用システムの運用を実現している。
■特集:デマンドサイドマネジメントの最前線①
○デマンドサイドマネジメントの現在
/(一財)ヒートポンプ・蓄熱センター 竹原俊英
太陽光発電により発生した過剰電力を発端とした上げDRの要請に対して、経産省は従来の業務用機器のほかに、一般家庭に多く普及している電気を熱エネルギーに変換して貯める機能を持つ「ヒートポンプ給湯器」の機能に着目して検討を行っている。本稿でDSMA(デマンドサイドマネジメント表彰)の28年に及ぶあゆみを紹介する。
○アズビル藤沢テクノセンター 第103建物
/㈱日建設計 小澤諭
アズビル藤沢テクノセンター第103建物はazbilグループの中核研究開発拠点における実験作業環境を担う建物であり、同時にアズビルの最新技術を試し、見て、体験できる空間として、この建物そのものが生きた実験装置となるものである。「Z EB」と言う言葉に捉われない、環境配慮社会に向けた本当の意味でのZEB指向型建築を実現している。
■施工事例
○朝日工業社 つくば技術研究所
/㈱朝日工業社 生田紀夫
「イノベーションにより次世代の環境と新事業の創出に挑戦するプラットフォーム」として、茨城県つくば市に新技術研究所を建設した。新技術研究所のコンセプト、建物の概要および導入した省エネルギー・創エネルギー技術について紹介する。
■シリーズ
○第23回 環境・設備デザイン賞
二季化する気候変化にも対応する「次世代型多孔式パネルダクト自然換気システム」YANMAR TOKYO
/㈱日建設計 藤井拓郎・田中宏明
低温外気時も快適性を確保した「次世代型多孔式パネルダクト自然換気システム」を開発し、自然換気期間を延長した。コージェネレーション排熱を自然換気促進ヒーターに利用することで、自然換気の効果を最大化した。加えて、意匠性にも配慮した空気式放射空調を導入し、徹底した省エネだけでなく、快適性・健康性の高いテナントオフィスを実現した。
○いま知っておきたいIoT・AI関連情報
第41回 SCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)(スキャダ)とは
/TMES㈱ 倉田昌典
シリーズ解説の第41回。今回は、主に製造業やインフラ設備への導入が進んでいる監視制御とデータ収集システム「SCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)(スキャダ)」を紹介する。近年注目を集めているSCADAだが、実際には30 年以上前から存在している。SCADAは少し具体的には「大きな施設やインフラを構成する装置・設備から得られる情報を、ネットワークを通して一ヶ所に集めて監視し、必要に応じて制御するシステム」である。
■News & Products
■Le petit pouce ペットと暮らす 海を渡るチョウ
/畑建築デザイン 畑由起子
2,300円
■竣工事例
○済生会新潟県央基幹病院
/㈱佐藤総合計画 夏川裕介
新潟県県央地域の地域医療再編の要として「断らない救急体制」を目指す中核病院の計画。日本海側に位置する計画地の気候特性に合わせた省エネ手法と病院に求められる設備機能の両立を図ったほか、大規模水害に対して医療機能継続の視点から様々な工夫を行っている。
○中央区立晴海西小学校・晴海西中学校
/㈱石本建築事務所 関根能文・宮島崇・武田和也・米山浩一・大日方遥
東京2020オリンピック・パラリンピック大会選手村跡地の新しい街のシンボルとなる小中学校であり、隣接する清掃工場の排熱利用や体育館・図書室の床放射空調、換気のクール&ヒートトレンチ利用や街区のライティングマスタープランを踏まえた照明を計画した学校事例である。
○東京大学(柏Ⅱ)融合研究実験棟
/㈱総合設備コンサルタント 吉田雅之
本施設は、次世代型パンデミック総合対策に資する「様々な研究分野を融合した融合的感染症・ワクチン研究」を行う施設である。本稿では感染症・ワクチン研究施設における機械設備計画について紹介する。
■技術情報
○麻布台ヒルズの下水熱有効利用の取り組み
/虎ノ門エネルギーネットワーク㈱ 金谷俊輝
/森ビル㈱ 渡辺荘児
再開発事業により麻布台ヒルズでは下水熱利用システムを導入し、未利用エネルギーの活用を行った。下水道法改正により民間事業者も熱交換器設置が可能となったことで、当再開発地区に新設された下水道管に熱交換器を設置し、熱を利用することで年間70t-CO2削減を目指す。
○サーキュラーエコノミーを実現する空調機再生技術
/TMES㈱ 森茂美
空調機更新工事において全体更新が殆どで、更新時期も時間基準予防保全が主体であり、時期の判断も運転年数と保守実績や計画年度予算であった。本工法はリニア型経済から循環型経済への変革を目的に、状態基準予防保全と必要部材の更新と整備を組み合わせて機能回復を実現する。
○中空円管を活用した地下式雨水浸透貯留システムを開発
/戸田建設㈱ 丹沢昭義
戸田建設と日本ヒュームは都市水害対策として、既往の地下貯留施設と比較し施設のコンパクト化と建設費用・工期削減、地下水涵養や雨水利水が可能となる有孔中空円管を活用した地下式雨水浸透貯留システムを開発した。
○デジタル×人のちからでビルメンテナンスを最適化
/ジョンソンコントロールズ㈱ 山中哲哉
当社の「デジタルハイブリッド定期メンテナンスサービス」は、ビル管理における人手不足の課題解決に貢献する次世代型サービス。デジタル技術による継続的データ分析と熟練エンジニアの現地点検を組み合わせ、効率的な予防保全を実現。
○非常時の外部給電接続盤「UXコネクタLITE/ACE」の開発
/東京電力ホールディングス㈱ 松原光・木村信一
令和元年に襲来した大型台風による停電被害を踏まえ、停電時の外部給電を安全かつ簡易に可能とする装置を開発した。乗用車の電動化も年々進み、外部給電に活用可能な電源も増えるなか、自治体の補助対象となるケースもある本機を紹介する。
■解説
○都市環境・都市設備における人流データの活用
/(国研)建築研究所 熊倉永子
/北九州市立大学 上野貴広
気候変動などの影響により人々の健康リスクが懸念され、特に暑熱対策は急務となっている。都市・建築分野では人の行動特性を踏まえた環境設計や設備運用が重要であり、本解説では人流データを活用した研究事例を紹介する。
■シリーズ
○第23回 環境・設備デザイン賞
馬場川通りアーバンデザインプロジェクト
/㈱ランドスケープ・プラス 平賀達也
地元有志の寄付金による前橋市中心市街地の公共空間再生事業。戦後の都市化により水路には蓋がされ車中心のまちへと変貌する中、対象地に残された水路をまちの環境装置と捉え直し、ウォーカブルな社会に資する安全性と快適性を兼ね備えた基盤へと再生している。
○飲食店の空気環境や清掃負荷の問題を解決する設備
/富士工業販売㈱ 山田真己
業務用厨房向けの設備「オイルスマッシャー搭載クッキングオイルコレクター」を紹介する。本製品は、電気調理器の調理時に発生する油煙を回収し、空気環境や清掃負荷の問題を解決する。循環タイプの場合、出店範囲の拡大、省エネ・空調電気代削減にも寄与する。
○サステナブランシェ本行徳
/㈱長谷工コーポレーション 藤田昭
既存企業社宅を全面改修し建物運用時のCO2 排出量実質ゼロを実現する賃貸マンションプロジェクト。具体的な施策として、既存マンションでのZEH- M Oriented 改修、屋上・壁面・ガラス手摺太陽光発電、純水素型燃料電池を導入、太陽光発電余剰電力のセントラルエコキュート給湯・貯湯活用等を実施した。
■連載
○世界の列車のトイレ
第8回 ロシア・モスクワの鉄道
/NPO21世紀水倶楽部 清水洽
ロシア鉄道の旅客輸送は赤字で、貨物輸送で補っているのが現状である。それでもロシアでは鉄道が一番重要な交通機関で、ロシア鉄道㈱(RZD)がパイプラインを除く全貨物輸送の4分の3以上、旅客輸送のほぼ半分を運行している。
■News & Products
■Le petit pouce ペットと暮らす 蚤の市
/畑建築デザイン 畑由起子



2,300円
■特集:水道行政移管の現状と今後
○水道行政移管に関わる環境省の役割
/環境省 渡辺崇一
令和6年4月に、これまで厚生労働省が担っていた水道整備・管理行政が、国土交通省と環境省に移管された。環境省には、水道水の水質基準や水質検査方法の策定、塩素消毒等の衛生上の措置などの事務を行うこととなった。本稿では、水道行政移管に関わる環境省の役割として位置付けられている事項及び移管したこの1年における水道水質・衛生行政の動きについて紹介する。
○給水システム協会における水道行政移管後の現状と取り組み
/給水システム協会 中山歳久
給水システム協会は、給水装置関連企業で構成され、給水装置の耐震化や逆流防止対策を重点活動とし、これらに関する検証試験やWSA 規格の制定を通じて、給水装置の性能向上を図っている。また水道行政の移管後も関係団体と協調して昨今の重要課題にも取り組み、持続可能な水供給を目指し活動を進めている。
○上下水道一体の取り組みによる水循環への寄与と下水道GX推進
/(公社)日本下水道協会 岡久宏史
上下水道事業の所管省が国土交通省に移管された。上下水道が一元化されたことによるシナジー効果について、特に水循環への寄与への期待が大きいことを記載した。また、下水道事業が取り組んでいるGXの背景と事業内容、下水道協会で検討したGXに関する解説書の内容を紹介。
○水道事業の人材不足と水質監視装置
/㈱ショウエイ 農原花織
近年様々な業種で職員の不足や技術者の高齢化が課題になっているが、今回上水道末端の給水栓向けに、最大7項目(濁度、色度、遊離残留塩素、水温、水圧、pH、電気伝導率)が同時測定できる、手のかからない水質総合監視システムについて紹介する。
○給水装置と給水設備は、通じ合えるのか?
/東北文化学園大学 赤井仁志
水道分野の給水装置と、建築設備分野の給水設備の、用語や技術、給水管径設計法等の相違点を解説した。給水工事技術振興財団の『給水装置工事技術指針2020』と『給水装置工事技術指針2025』の改訂委員会の委員に就いた経験も踏まえて執筆したが、両分野が統一されることを切に願う。
■最新技術情報
○鋳鉄製排水集合管の性能を引き継いだオール樹脂製の排水システム
/㈱クボタケミックス 東本恵介
同社では、2025年4月に排水集合管のみならず、排水立て管、最下階の脚部継手、掃除口継手などを含めた樹脂製排水集合管システムの品揃えが完了した。排水システムの樹脂化提案の経緯を振り返りつつ、品揃えが完了した樹脂製排水集合管システムの特長と機能、ラインナップなどを紹介する。
○デジタルインフラのカーボンニュートラルに貢献するICT装置用空調機
/㈱NTTファシリティーズ 山根一樹
デジタルインフラのカーボンニュートラルに貢献するICT装置用空調機「FMACS- Ⅵシリーズ」について、その特徴とラインナップを紹介する。当社従来空調機と比べて約20%高い省エネルギー性能を実現し、ICT装置用空調機として日本ではじめて低GWP冷媒R32 を採用している。
○白井データセンターキャンパスの全体計画と運用検証
/高砂熱学工業㈱ 藤崎将彦
白井データセンターキャンパスは、千葉県白井市に建設された。設備ファーストの建築設計、高効率空調、AI 制御による運用最適化を行っている。運用検証・チューニングにより、年間通して安定した高効率運用を行うことで国内最高水準のPUE =1.298 を実現している。
■解説
○空調設備の運用改善
/工学院大学 富樫英介
運用技能の定量的評価と機械学習による設備運用の可能性検討を目的に、シミュレーション上で運用技能を競う選手権を開催した結果を紹介した。また、競争原理を通じた設備運用の改善という手段を、実世界に接続するための枠組みについても論じた。
■竣工事例
○ニコン本社/イノベーションセンターにおける建築・設備計画
/㈱三菱地所設計 角田光陽・羽鳥大輔
本計画はニコン新本社の建設計画であり、横連窓を利用した自然換気促進や庇による日射遮蔽と昼光利用等のパッシブ技術、庇を有効利用した床吹出空調システムによる居住域空調等のアクティブ技術を積極的に採用し、省エネルギー化を図った。建物全体でZEB Readyを達成しており、庇やPCスラブといった建築形態に空調機能を統合させることで、ダクトレスで機能的な執務空間の実現を目指した。
○筑波大学附属病院 病棟Bにおける免震化改修工事事例
/㈱大林組 岸浩行・鈴木基倫・田中健資・溝田理沙・河野哉穂
茨城県内唯一の特定機能病院として高度な医療を地域に提供する筑波大学附属病院において、病院機能を継続したまま建物の免震化を行うとともに老朽化した設備の更新を実施した「免震レトロフィット」改修工事事例について紹介する。
■シリーズ
○いま知っておきたいIoT・AI関連情報
第40回 RPA(ロボテイック・プロセス・ オートメーション)
/TMES㈱ 倉田昌典
今後我々の業務に画期的な存在となってくる「RPA(ロボテイック・プロセス・オートメーション)」について紹介する。「RPA」はコンピュータによる業務自動化を目的としたソフトウエアの総称である。パソコンの定型業務を自動化し、作業ミスを防ぐRPAソフトウエアが進化し、ITの専門知識がなくても誰でも使えるようになっている。
■連載
○世界の列車のトイレ
第7回 ペルーの鉄道
/NPO21世紀水倶楽部 清水洽
南アメリカ大陸のペルーへは2013 年にインカ帝国の遺跡マチュピチュやナスカ地上絵の観光が目的とした鉄道旅行に出かけた。乗車したのはFCT 鉄道の観光列車でオリアンタ(OLLANTA)駅~マチュピチュ駅の往復である。各車両にあるトイレは広くて水洗式のトイレであった。
○News & Products
○Le petit pouce ペットと暮らす
国宝
/畑建築デザイン 畑由起子

2,300円
■特集:脱炭素時代の地域エネルギーマネジメント
○2050年カーボンニュートラルに向けた地域冷暖房の将来像
/㈱日本設計 笹嶋賢一
これまでも地域冷暖房は高効率化を推進し省エネ・省CO2に寄与しているが、政府の2050年カーボンニュートラル宣言に向け更なる取り組みが求められている。カーボンニュートラルに関わるエネルギー等の動向を整理し、地域冷暖房の将来像を描くための具体策を整理した。
○熱供給事業者のカーボンオフセット熱の供給の現状と取り組み
/(一社)日本熱供給事業協会 曽我拓央
温対法に基づくSHK制度(温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度)において、熱供給事業者は CO2排出係数の公表、需要家に対するカーボンオフセット熱の提供が可能となった。2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、熱供給事業は大きな転換期を迎えており、カーボンオフセット熱の現況とその取り組みについて解説する。
○2025年大阪・関西万博会場の熱供給設備
/㈱安井建築設計事務所 小林陽一・榎本丈二・高橋尚哉・福本拓人
大阪で開催される博覧会会場の熱供給設備を設計した。熱源は電気とガスを用いて、冗長化やリユースを念頭に置いた機器容量・台数設定とした。冷水配管は、四ヶ所ある供給施設を接続することで効率的運用や相互バックアップを目指した。海水熱利用や帯水層蓄熱など、敷地の特性をいかした自然エネルギー利用にも取り組んでいる。
○イオンモール豊川
/清水建設㈱ 森田英樹・伊藤統
イオンモール豊川は「自然エネルギーの活用」「省エネによる脱炭素及び地域環境負荷の低減」「地域防災に貢献する拠点」という三つのコンセプトを基に、地方都市に立地するZEBと防災性能を両立させた大型商業施設のモデルケースとして普及・波及を目指した。
○熊本桜町ビル 省エネルギー実現に向けた取り組み
/㈱関電エネルギーソリューション 寺澤祐樹
熊本市の複合施設「熊本桜町ビル」は、地下水を熱源水として利用する空調熱源及び水蓄熱システムを有し、全国の地域熱供給の中でも高いシステムCOPで運用している。今回は空調制御システム「おまかSave-Pro」を使用した省エネ取り組みについて紹介する。
○脱炭素時代の地域エネルギーマネジメントに向けたV PP技術の活用
/㈱エナリス 小林輝夫
当社は、脱炭素時代に向けて地域エネルギーマネジメントを強化。再生可能エネルギーを活用し、電力の地産地消やコスト削減を図り、災害時のレジリエンス向上を目指す。先進デジタルを駆使したVPP技術に磨きをかけて、持続可能な社会に向けた取り組みを支援している。
■最新技術情報
○木の現しが可能な高性能耐震壁で都市木造を大規模・高層化
/㈱竹中工務店 大谷馨
「KiPLUSⓇ」シリーズは、RC、S造等、異種構造の架構の一部に「木を付加」(キプラス)することで、遮音・耐震性能などを補完する一連の設計技術である。これまでの当社の主な木造・木質建築技術とともに、この度新たに開発した、木の「現し」が可能な高性能耐震壁「KiPLUS WAVY」の特徴、構造性能などについて紹介する。
○中高層木造建築構法「P&UA構法」
/㈱市浦ハウジング&プランニング 石田拓也
P&UA構法は木材と鋼材を組み合わせた中高層木造建築の実現に向けたハイブリッド構造である。GIUAとコッターにより高い耐震性能と靭性を実現し、10階建て以上の木造建築を可能にする。多様な用途に対応する汎用性と空間の自由度を備え、カーボンニュートラル実現に貢献する。
■竣工事例
○地中熱空調を活用した『ZEB』オフィス
/㈱興和 石田謙介
/㈱福田組 渡邉雄大
同社は地中熱利用の融雪施設や空調設備の開発および設計・施工に取り組んでおり、自社施設にも積極的に導入してきた背景から、地中熱を活用した省エネ化に加えてエネルギーレジリエンス性能の強化を目的として、新潟県中越地区初となる『ZEB』の達成に挑戦した。本施設は地方に多い中規模建築物で、採用している省エネ技術はいずれも汎用性が高いことから、地方における『ZEB』実現のモデルケースとしやすく波及効果が期待できる。
○常盤工業㈱本社事務所
/常盤工業㈱ 中村圭介
浜松の総合建設業、常盤工業㈱の本社建替え計画において「地球環境」、「働く環境」、「地域環境」をテーマとし、浜松の自然エネルギーを活用した ZEBを自社で設計・施工を行った。運用での『ZEB』を達成し、地域へ省エネ建築物の普及活動を行っている。
○TODA BUILDING まちに開かれた芸術・文化拠点の形成
/戸田建設㈱ 秋山昌幸
設備コンセプトは事業継続性と環境性の両立とした。事業継続性では従来のBCPに加え DCP(地域事業継続)も含めた設計を行っている。また、環境性では省エネ性と快適性の両立を重視し、多くの省エネ技術を導入して超高層複合用途ビル全体で「ZEB Ready」を取得した。
■連載
○世界の列車のトイレ
第6回 カナダの鉄道
/NPO21世紀水倶楽部 清水洽
カナダの鉄道は営業距離が7万kmを超え、アメリカ、ロシアに次ぐ路線の長さを有している。人口1人当たりの営業キロは世界一ではあるが、貨物が主体でそのほとんどは非電化である。カナダの長距離用のディーゼル機関車にはトイレがついている。燃焼式トイレを採用したこともあったが、臭気の問題等でタンク貯留方式になった。
○News & Products
○Le petit pouce ペットと暮らす
蟷螂の斧 
/畑建築デザイン 畑由起子
2,300円
■特集:特殊フィルターの最新動向
○エアワッシャ組込空調機
/新晃工業㈱ 小田久人
エネルギー効率、省資源化、信頼性が重視される半導体工場において、ケミカルガス除去を目的としたエアワッシャの種類や特長とクリーンルーム用空調機の仕様について紹介する。
○放射性粉塵除去用円筒型逆洗式SUSフィルターの開発
/新日本空調㈱ 藤芳正司・須磨恵太郎
原子力発電所の廃炉作業で発生する放射性粉塵を捕集する目的で開発した円筒型逆洗式SUSフィルターの構造、試験内容、基本仕様、特徴及び適用例について説明する。また、参考事例として本フィルターを月面探査機有人与圧ローバー内のレゴリス除去への展開についても概要を紹介する。
○火山噴火の降灰対策に最適なエアフィルター
/進和テック㈱ 加藤辰夫
首都圏のデータセンターでは富士山の大規模噴火などに備えた降灰対策が始まっている。本稿では火山灰対策用エアフィルターの適切な評価方法と、鹿児島県下で優れた実績を持つエアフィルター、「マイティ・デューティ」と「デアクリーン・ボルケ」について紹介する。
○沿岸地域に最適なフィルタ及びケーシングユニット
/ニッタ㈱ 壽章夫・古川雄大・茂田誠・山口晴義
塩害粒子除去用フィルタの特徴の紹介とグレードの異なるフィルタに対して塩害粒子捕集性能試験、消費エネルギーの算出を⾏った結果を紹介する。さらに、沿岸地域での腐食例を示し、防雨塩害対策機能を有するケーシングユニットについて紹介する。
○工場のエアコンを粉体から守る「パウダーガードフィルタ」
/日本無機㈱ 関和也
パウダーガードフィルタは、空調機の吸込口に取り付けることで、粉体から空調機内部の汚れや目詰まりを防ぐ高捕集率かつ長寿命なフィルタである。実際の使用環境においても空調機内部への粉の侵入防止効果を確認した。本フィルタにより空調能力低下を防ぎ、内部で起こるトラブルのリスク低減につなげることができる。

○「プレ単体清掃レスフィルター」でビル管理作業員人員不足に対応を
/㈱ユニパック 松江昭彦
プレフィルターと中性能フィルターを一体型とし、洗浄再生を可能にしたフィルターは、プレの単体清掃が不要で、今後の労働人口減少に寄与する。また、低圧損化により、省エネルギー性能が高く、環境負荷の低減にも貢献するものとして、環境省「グリーン購入法の基本方針」にも明記されている。
■最新技術情報
○光を使った天井裏ダクト接続型高性能除菌システム
/㈱大気社 松永壮
高性能除菌システム「エアライザー」は、深紫外光(UVC光)と光触媒を併用し、薬品を使わずに空気中のウィルスや細菌、カビを除去する天井裏ダクト接続型装置である。性能評価により高い除菌性能が確認された。
○建物、設備のメンテナンス作業を顧客、作業会社、現場で共有する
/㈱FMシステム 木村圭介
Planon IWMSは不動産管理、ワークプレイス管理、設備管理、エネルギー管理の4つの基本機能と他のシステムと連携可能なオプション機能を有し、施設管理における幅広い領域をカバーしている。本稿では設備のメンテナンス作業に有用なPlanonIWMSの機能を中心に紹介する。
■解説
○BIMによるLCAとその展望
/武蔵野大学 磯部孝行
現在、カーボンニュートラル実現に向け、建物の環境負荷を定量化する手法としてLCAが注目され、効率的な評価手法としてBIMの活用が期待されている。本稿では、建物のLCAの方法を解説するとともに、筆者の研究事例によりBIMによるLCAに関する内容を報告する。
○既存建築物の改修によるZEB化
/ダイキン工業㈱ 佐藤志
新築建築物の
ZEBシリーズの件数は着実に増加しているが、一方で既存建築物のZEB化については低い水準にとどまっている。今回、既存建築物における改修ZEB普及の一助になればと考え、既存設備の高効率機器への改修によってZEB化を達成した事例を紹介する。
■竣工事例
○D-LIFEPLACE札幌
/㈱竹中工務店 川幡祥太
「D-LIFEPLACE札幌」は、札幌駅前通りに面し、地下歩⾏空間チ・カ・ホと直結する、低層部に商業店舗を配したテナントオフィスビルである。「地上と地下のあいだをつなぐ北国のオフィス」をコンセプトに設計した様々な環境配慮技術について紹介する。
○九州初ZEB大型庁舎の設備計画
/大成建設㈱ 石村佳子
建築の高断熱化と窓面積率の縮小による熱負荷の低減、汎用高効率設備の採用により、基準一次エネルギー消費量から50%削減のZEB Ready認証を取得し、運用ではさらに計画値の18%削減となり、運用でもZEB Readyを実現することができた。ZEB Readyを達成したことで、今後の大規模庁舎におけるZEB普及のモデルとして先進的な事例を示すことができた。
■連載
○世界の列車のトイレ
第5回 アメリカの鉄道②
/NPO21世紀水倶楽部 清水洽
2019年にシカゴとサンフランシスコを2泊3日で移動するカリフォルニア・ゼファー号の鉄道旅⾏に乗り鉄仲間と参加した。デラックス寝台車には真空式のトイレ付シャワー室があり、食堂車やサロンカーなどとともに写真が撮れたので紹介する。途中、下水処理場の横も通過したので、珍しい観光名所も含めて紹介する。
■シリーズ
○いま知っておきたいIoT・AI関連情報
第39回 QRコードとICタグ
/TMES㈱ 倉田昌典
シリーズ解説の第39回。今回は我々の生活になくてはならない存在となっている、QRコードとICタグに代表される情報認識方法について紹介する。情報認識方法は、バーコードやQRコードの印刷画像を読み取る方法(コードリード)と、カードや端末に内蔵したICチップの情報を無線通信によって読み取る方法(ICタグ)に大別される。その概要と特徴、今後について紹介する。
○News & Products
○Le petit pouce ペットと暮らす 
大きな爪
/畑建築デザイン 畑由起子

2,300円
■特集:公共建築のZEB
○深川市庁舎
/㈱日建設計 中川陽介・及川晃一
「人と環境に優しい庁舎」とレジリエンス機能の強化を目指した、北海道深川市による庁舎建替え計画。建物の高断熱化、空調負荷の最適化、地中熱の活用、高効率機器の採用などにより空知管内初の「ZEB Ready」を達成。北海道全体への普及促進も図る。
○島田市役所新庁舎
/㈱石本建築事務所 八木唯夫・行谷拓哉・山本真由美
島田市環境基本計画の『大井川が育む豊かな自然と暮らしを紡ぐ循環共生都市』を目指し、大井川の「かぜ」「みず」「もく」「ひと」といった地域資源を最大限に活用したZEB 庁舎が完成した。低炭素化と持続的発展を目指す環境まちづくりの拠点として地域社会をリーディングする。
○長野県AI活用/IoTデバイス事業化・開発センター
/㈲エーアンドエー構造研究所 新井さやか・佐藤克典
/㈱三友ファシリティーズデザイン 鳥井清司
2020年に(一社)建築設備技術者協会が実施する「第9回カーボンニュートラル賞」北信越支部奨励賞を受賞した『AI 活用/IoTデバイス事業化・開発センター』の実績について紹介する。
○愛知県環境調査センター・愛知県衛生研究所
/㈱久米設計 横山大毅
愛知県環境調査センター・愛知県衛生研究所は、県土の良好な環境の確保と公衆衛生の向上に関する調査・研究の拠点施設である。本稿はNeary ZEBを目指した意欲的な設計概要と、コミッショニングプロセスの適用によるnet ZEBを達成した過程を紹介する。
○宇部市庁舎
/㈱佐藤総合計画 田村富士雄・篠原正樹
宇部市の新庁舎は、国選定のSDGs 未来都市「宇部」にふさわしい多種多様な省CO2技術を導入、「産官学」によるLCEMも実施中である。その結果、ZEB、BCP、ウェルネス、先進性の4つがシームレスに効果を発揮する環境親和庁舎となった。設計段階でZEB Oriented、施工段階ではZEB Ready、開庁後の運転実測データでもZEB Readyを達成している。
○長崎市庁舎
/㈱山下設計 中澤大・大川守
長崎市庁舎は、ZEB Readyを取得し、カーボンニュートラルを目指す環境配慮型の超高層庁舎である。市民が自由に過ごせる空間を提供し、災害対応拠点としても機能する。各種省エネ技術の採用やカーボンニュートラル都市ガスを採用し、旧庁舎と比べ、運用時の1次エネルギー消費量を37% 削減、CO2排出量を59% 削減した。
■最新技術情報
○工場の湿度管理と空調コスト削減
/㈱いけうち 江崎寛通
工場の湿度管理は生産性・品質向上、省エネに不可欠であり、また空調コストの約3割を加湿が占めている。最適な加湿方式・制御を行うことで作業環境の安定とエネルギー消費やCO2排出を削減することが可能だ。
○熱伝導を利用した半屋外スポット冷暖房
/㈱大林組 加藤隆矢・和田一・中山和樹
/ピーエス㈱ 平山禎久・大野奈津
/ピーエス工業㈱ 多賀谷聡
コロナ禍以降、半屋外空間の価値が見直されているが、夏冬に快適に過ごすためには多量のエネルギーが必要である。「Comfy TOUCH」は、家具等に組み込んだ冷温水パネルに直
接ふれることで局所的な冷涼感や温もりを得られ、省エネ性も抜群である。今後、商業施設等での導入が期待される。
○環境性能向上を実現する緑地の樹木配置の最適化シミュレーション
/㈱竹中工務店 佐野祐士
環境性能向上のための樹木配置シミュレーション技術「Optree」は、樹木の環境調節機能を最大化する植栽計画を実現する。適用事例では465ケースの最適化計算を暑熱環境と景観シミュレーションで行い、従来比で緑視率1.15倍、日射量7%増、植栽コスト2.2% 減を同時に達成する植栽計画が得られた。
○特殊排水継手化により汚水・雑排水を統合更新する改修の新工法
/㈱長谷工リフォーム 河村一弘
中高層建築物の排水立管改修工事に、特殊排水継手化による排水立管統合を実現する革新的な「2V-SPEC 工法」。材料・労務費削減によるコスト削減最大▲35%と工期・騒音振動・CO2排出量の削減最大▲65%を実現し、工事中の住民負担を軽減するエコな設備改修工法。
○低GWP冷媒採用のビル用マルチエアコン
/三菱重工サーマルシステムズ㈱ 図子田譲
低GWPのR32冷媒を採用したビル用マルチエアコン「LXZシリーズ」を2025年3月から順次発売。室外ユニットのデザインを一新。機能性を向上、並びに建物・屋外空間と調和したデザインとした。また新型コンプレッサ、新制御機能を採用し、快適性向上と省エネ化の両立を実現。
■解説
○教室の空気質と温熱環境の最適化に関する共同研究結果
/富士工業㈱ 丸川雄一
当社と東京大学大学院工学系研究科建築学専攻の谷口景一朗特任准教授は、教室の空気質と温熱環境の最適化に関する共同研究をおこなった。教室の窓開け換気によって空気質と快適性を両立させる方法を探った研究内容について紹介する。
■竣工事例
○名古屋造形大学
/Arup 川端将大
本計画は名古屋造形大学が名古屋市内に移転するにあたり、新築されたキャンパスである。「創造の場である104×104mのワンルームとなったスタジオ」を中心に、意匠・構造・環境設備をインテグレートした建築を実現させた
2,300円
■特集:大雨災害とその予測および建築設備における被害と対策
〇豪雨災害をもたらす気象はなぜ起こるのか
/名古屋大学/横浜国立大学 坪木和久
豪雨災害をもたらす日本付近の特徴的気象として、梅雨・秋雨前線と台風を取り上げ、これらのもたらす豪雨の特性とメカニズムを、過去の例を挙げながら解説する。台風に伴う遠隔豪雨、線状降水帯、大気の川などの最新の知見と、これらに与える地球温暖化の影響についてまとめる。
〇浸水被害の実態調査と浸水対策
/(一社)建築設備技術者協会/新日本空調㈱ 佐藤秀幸
建築設備全般における計画・設計時に施した浸水対策や、過去の台風・豪雨などで被災した施設の浸水被害、建物機能障害、復旧方法などの実態調査を行い、調査結果を基にBCPの観点から浸水対策によるリスク回避について検討したので紹介する。
〇集中豪雨における建築設備に関連する被害実態
/五洋建設㈱ 金津文夫
近年は、気候変動が要因と思われるような、時間当たりの降雨量が想定以上となる集中豪雨により、建築物が被害を受ける事例について、アンケート調査を通じて被害状況、原因、対策などの知見を得ており、これら一連の成果をまとめたものである。
〇激甚化する水害と浸水被害住宅の復旧について
/(公社)熊本県建築士会 廣田清隆
近年世界的な気候変動によって、わが国でも豪雨による住宅の浸水被害が多発している。浸水被害から住宅を復旧させるには建築的な技術と知識が必要である。また、今後どのような備えが必要か。2020 年7月の熊本県南部豪雨災害への対応と教訓から、浸水被害住宅の復旧と備えについて紹介する。
〇木造住宅の雨水出水による被害とその対策
/(国研)建築研究所 槌本敬大
気候変動の影響により全国各地で激甚化・頻発化する水害に対して、行政や住民等のあらゆる関係者が協働して取り組む「流域治水」の考え方が令和3年に導入された。木造住宅の水害時の被害状況、構造安全性を担保する方法、DRY対策、WET対策の現状について紹介する。
〇排水設備への雨水の逆流を防ぐ
/アロン化成㈱ 杉本豊
近年集中豪雨の発生件数が増大し、下水道配管に対しても排水設備への雨水の逆流により様々な悪影響が報告され、問題意識が高まっている。本稿では、これらの市場課題に対し、各用途に最適な専用部材として開発した逆流対策製品を紹介する。
〇名古屋市における総合的な治水対策
/名古屋市上下水道局 丹羽晴紀
名古屋市では、令和元年度に改定した名古屋市総合排水計画に基づき、「治水施設整備」、「雨水流出抑制」、「土地利用・住まい方」、「防災情報の普及・啓発等」の4つの施策を柱とし、「自助」「共助」「公助」が一体となった総合的な治水対策を推進している。
■最新技術情報
〇半導体製造における温度・湿度を精密に制御
/㈱朝日工業社 久保秀人
半導体製造などの産業施設や研究施設では、空調設備により空気環境を最適に維持することが重要となる。当社はその空気環境維持に対応する高精度の精密空調機の開発を行った。本稿では精密空調機ASCシリーズの特徴及びその上位モデルである高性能温湿調機の概要を紹介する。
〇ピンポイント気象情報が選ばれる理由と、暑さや大雨・大雪時の活用方法
/㈱ライフビジネスウェザー 櫻本美香・小櫃美月・倉田侑
気象リスク管理モバイル「KIYOMASA PRO」は、ライフビジネスウェザー独自の、解像度が細かく・更新頻度の多い1kmメッシュ気象予測を搭載している。熱中症対策や、大雨・大雪の荒天時にどのように現場の安全管理に活用できるか気象予報士が紹介。
■竣工事例
〇温故創新の森NOVARE
/清水建設㈱ 重盛洸
「温故創新の森NOVARE」は、当社が次世代まちづくりを目指し開発した複数棟連携型イノベーション施設である。ZES実現に向けた街区熱融通システム「ネツノワ」、超個別空調システム「ピクセルフロー」、直流マイクログリッドなど先進的環境技術を導入し、エネルギー効率向上と脱炭素社会の実現を目指している。
〇シリーズ  第22回 環境・設備デザイン賞
周期的旋回微気流空調
/㈱大林組 井守紀昭
ムービングフローは、気流感を特徴とした空調計画を汎用的に実現することを目的として開発した空調吹出口である。気流方向の固定化によるドラフト問題を解消し、「ときどき感じる風」が快適感をもたらす。また、冷房温度や空調風量の変更と一連して省エネルギーも期待できる。モーター電力や制御配線、スイッチ操作が不要であるため、設置工事や日常運転にも負担とならない新しい空調吹出口である。
〇放射冷却素材を活用したCOOL分電盤の開発
/㈱竹中工務店 田崎和音・山形光生
/セイリツ工業㈱ 植木徹
/SPACECOOL㈱ 末光真大
近年、地球温暖化の影響により外気温が上昇しており、日本では夏季において35 ℃を超える猛暑日が頻発している。こういった中、従来の遮熱対策品である遮熱塗料や遮光板を使用しても建物屋外に設置している分電盤の内部温度は非常に高く、盤内部の蓄電池やインバータ等の基盤類の故障が発生している。このような背景の中、ゼロエネルギーで外気温よりも低温にする新素材「放射冷却素材」に着目し、盤表面に貼り付けることで、従来の遮熱対策品よりも優れた遮熱効果を実現する「COOL分電盤」を開発した。
〇いま知っておきたいIoT・AI関連情報
第38回 超電導コンピューター
/TMES㈱ 倉田昌典
シリーズ解説の第38 回。今回は商用化が近づきつつある超電導リニア新幹線に代表される、技術革新の中心的な存在といえる「超電導技術」の応用分野および開発状況と、超電導技術を利用した「超電導コンピューター」について紹介する。低消費電力と高性能を両立するコンピューターの新技術として、光技術を利用した「IWON」と「脳型コンピューター」について紹介したが、超電導コンピューターはさらに超高速、超低消費電力化を実現する技術であり、実用化に向けた開発が進んでいる。
■連載
○News & Products
○知っているようで知らない空調設備のこと⑪
冷却塔冷却水の管理
/高砂熱学工業㈱ 湯浅憲
○Le petit pouce ペットと暮らす
クロスモーダル
/畑建築デザイン 畑由起子

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  • 出版社:日本工業出版
  • 発行間隔:月刊
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