■大阪民事実務研究
人身傷害補償保険による損害填補及び代位の範囲についての考察/植田智彦
■公害環境紛争処理の理論と実務 5・完〔裁定書研究会〕
第五 公調委の過去の裁定例の検討/河村 浩
■商事法研究46〔東京商事法研究会〕
企業買収(M&A)における売主の表明,保証違反について売主が買主に対する
損害補償義務を負うとされた事例
〔東京地判平18.1.17判タ1230号206頁,判時1920号136頁〕/藤原俊雄
■会社判例プラザ32―服部榮三(東北大学名誉教授)監修
民事再生手続きが開始された百貨店経営会社の旧取締役の善管注意義務・忠実義
務違反を理由とする損害賠償査定決定が取り消された事例
そごう旧取締役損害賠償査定異議訴訟〔東京地判平16.9.28判時1886号111頁〕/新山雄三
会社判例プラザ33
会社の有する損害賠償債権の回収訴訟の不提起と取締役の善管注意義務
〔東京地判平16.7.28判タ1228号269頁,金法1759号62頁〕/服部榮三
■ビジネス・ロー・レポート73〔大阪企業法務研究会〕
ライセンシーの地位の保全とライセンス契約の安定性強化について
/梅林 勲
■少年法の理論と実務5
非行少年3―触法少年の実情/廣瀬健二
判例紹介 全18件 細目次は本号冒頭頁
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◆行政裁判例
[国家補償法]
1 (高松高裁平18.9.29判決)
町の公職関係者のうち町議会議員,町長,監査委員,農業委員会長,県議会議員並びにその配偶者や2親等内の血族者が経営する企業等に対し町の行う公共土木工事の請負契約対象者から除外するとの町議会決議に基づき町長が町内業者を入札参加者に指名しなかったことにつき裁量権の逸脱又は濫用の違法はないとされた事例
2(東京地裁平18.3.29判決)
1 戸籍上及び生物学上の性は男性であるが,内心及び身体の外形において女性である留置人に対し,男性警察官らが行った身体検査等が,許される範囲を超えて違法とされた事例
2 戸籍上及び生物学上の性は男性であるが,内心及び身体の外形において女性である留置人を,一般の男性留置人が同室する共同房に留置したことが,裁量の範囲を超えて違法であるとされた事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1 マイスタッフ(一橋出版)事件控訴審判決(東京高裁平18.6.29判決)
有期契約による長期雇用派遣労働者と派遣先出版社との間の労働契約関係の成立が否定され,派遣元企業(人材派遣業者)による労働者派遣契約の打切りが有効とされた事例
[集団的労働関係]
2(名古屋地裁平17.4.19判決)
新会社に従業員転籍,営業譲渡をした後に,旧会社を解散したことが法人格の濫用とはいえないとして,解散に伴い解雇された旧会社の従業員から新会社に対してされた労働契約上の地位確認請求などが棄却された事例
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◆民・商事裁判例
[民 法]
1(東京高裁平18.10.24判決)
韓国法人が日本人に対し日本での子会社の設立を委任したが中途で委任契約を解除したことにより1か月分の報酬相当額を賠償すべきであるとされた事例
2(名古屋地裁平18.9.15判決)
建物建築請負契約において請負人の付随的債務の不履行が注文者に対する信頼関係を破壊するとして解除が認められた事例
3(京都地裁平18.5.25判決)
被告らが強盗致傷事件の被害者である原告に対し同事件に関し偽証を強要したとして,被告らに対する損害賠償請求が一部認容された事例
4 三菱自動車車輪(タイヤ)脱落事故(横浜地裁平18.4.18判決)
自動車の部品の欠陥により発生した交通事故につき,当該部品を製造した企業への制裁的慰謝料の請求及び運輸行政を担当する国の責任が否定された事例
5(東京高裁平18.3.29判決)
宗教団体が鉄塔倒壊を実行したとの週刊誌の広告及び目次が同団体の名誉を毀損するものであり,真実または真実と信じるについて相当の理由がないとされた事例
6 なんでも鑑定団名誉毀損事件(東京地裁平17.4.19判決)
週刊誌において原告に関する記事を掲載するとともに,新聞広告及び電車中吊り広告に当該週刊誌の広告を掲載した出版社等の行為が名誉毀損に当たるとして,損害賠償及び謝罪広告の掲載が認められた事例
7(福岡高裁平18.10.26判決)
1 髄膜腫摘出術の最中に生じた急性硬膜下血腫のために患者が死亡したという場合において,医師の過失が認められた事例
2 上記手術に着手し,頭骨を取り除いたところ,頭蓋内圧の異常亢進が認められた場合において,髄膜腫の摘出術を遂行すること自体は相当であるが,摘出した髄膜腫内部及びその周辺部に頭蓋内圧の異常亢進の原因となるべき出血の可能性が否定された以上,他の頭蓋内出血を疑って,直ちに閉頭し,CT検査を実施して出血部位と程度を特定すべきであるとされた事例
3 上記閉頭操作に手間取った結果,上記検査が遅れ,ひいては硬膜下血腫の除去が遅れたために患者が死亡したとして,閉頭操作の遅れについて医師の過失が認められた事例
8(東京地裁平18.3.6判決)
気管カニューレを装着した患者について,医師らに,痰による気道閉塞及び呼吸困難を防止すべき注意義務を怠った過失を認めた事例
9(長崎地裁佐世保支部平18.2.20判決)
内視鏡的逆行性膵管造影検査を受けた患者が急性膵炎を合併して死亡した場合,担当医師に経過観察義務違反等の過失があったとして,病院側の使用者責任が認められた事例
10(東京地裁平18.8.1判決)
小学校における体育授業中の組体操の練習中に発生した事故につき,指導担当教諭らの安全配慮義務違反を認めた事例(過失相殺なし)
[知的財産]
11(東京地裁平17.5.17判決)
1 一般人向けの法律問題の解説書について,既存の著作物と同一性を有する部分が,法令の内容や法令又は判例・学説によって当然に導かれる事項である場合に,複製にも翻案にも当たらないとされた事例
2 一般人向けの法律問題の解説書について,既存の著作物と同一性を有する部分が,手続の流れや法令の内容等を法令の規定に従って整理したにすぎない図表である場合に,複製にも翻案にも当たらないとされた事例
3 一般人向けの法律問題の解説書について,既存の著作物と同一性を有する部分が,ある法律問題に関する筆者の見解又は一般的な見解である場合に,複製にも翻案にも当たらないとされた事例
4 他人の著作権を侵害した書籍の監修者につき,共同不法行為責任を否定した事例
[倒産処理法]
12(東京地裁平18.6.26判決)
1 商品管理及び物流システム構成機器売買契約において売買代金債務とメンテナンス等債務との対価性が肯定された事例
2 再生債務者の契約存続を選択する黙示的な意思表示により民事再生法49条4項の共益債権化が認められた事例
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◆刑事裁判例
[特別刑法]
1(東京地裁平18.11.1判決)
建設会社の取締役であった被告人が,代表取締役社長らと共謀の上,内容虚偽の貸借対照表等を提出し,特定建設業の許可更新を受けたとして,有罪が言い渡された事例
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◆公害等調整委員会
[公害等調整委員会]
1(公害等調整委員会平19.2.2裁定)
1 農地転用不許可を砂利採取計画不認可の理由とすることの可否(消極)
2 鉱業等に係る土地利用の調整手続等に関する法律1条2号に列挙されたイ,ロ,リを除く各項目所定の法条に基づく処分に関して,公害等調整委員会における不服裁定の対象となる「不服の理由が鉱業,採石業又は砂利採取業との調整に関するもの」の意義
■研究会「事実認定と立証活動」6
推論の構造―事件のスジの内実は
/大江 忠(ゲスト)・馬橋隆紀・須藤典明・村田 渉・加藤新太郎(司会)
■判例展望民事法33
訴訟活動と不法行為の成否―その現状と課題 /室橋秀紀
■公害環境紛争処理の理論と実務4〔裁定書研究会〕
第四 原因裁定・責任裁定手続と事実認定論―因果関係を中心として/河村 浩
◆裁判官から見た民事裁判における尋問について/深見敏正
◆量刑をめぐる諸問題―裁判員裁判の実施を迎えて/原田國男
■世界の司法104―その実像を見つめて
ドイツにおける裁判所内調停の試み
―シュレースビヒ=ホルシュタイン州 リューベック地方裁判所/塚田奈保
ブック・レビュー
瀬木比呂志著『民事裁判実務と理論の架橋』/山本和彦
■ブック・レビュー
伊従寛・矢部丈太郎編『実務解説独禁法Q&A』/川越憲治
判例紹介 全24件(最高裁判例7件) 細目次は本号冒頭頁
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◆特 報
[商 法]
1 (最高裁第一小法廷平19.4.23判決)
1 「衝突,接触…その他偶然な事故」及び「被保険自動車の盗難」を保険事故として規定している一般自動車総合保険約款に基づき上記盗難に当たる保険事故が発生したとして車両保険金の支払を請求する場合における事故の偶発性についての主張立証責任
2 被保険自動車の盗難を理由に車両保険金を請求する者が主張立証責任を負う盗難の外形的事実について単に「外形的・客観的にみて第三者による持ち去りとみて矛盾のない状況」を立証するだけで盗難の事実が推定されるとした原審の判断には違法があるとされた事例
2(最高裁第三小法廷平19.4.17判決)
「衝突,接触…その他偶然な事故」及び「被保険自動車の盗難」を保険事故として規定している家庭用総合自動車保険約款に基づき上記盗難に当たる保険事故が発生したとして車両保険金の支払を請求する場合における事故の偶発性についての主張立証責任
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◆最 高 裁
[民 法]
1(最高裁第三小法廷平19.4.24判決)
弁護士法58条1項に基づく懲戒請求が不法行為を構成する場合
[諸 法]
2(最高裁第一小法廷平19.4.19判決)
郵便番号自動読取区分機類に関する入札談合の事案につき公正取引委員会が私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(平成17年法律第35号による改正前のもの)54条2項所定の「特に必要があると認めるとき」の要件に該当するとしてした排除確保措置を命ずる審決が同法57条1項及び同法54条2項の規定に違反しないとされた事例
3(最高裁第二小法廷平19.3.30判決)
離婚の訴えにおける別居後離婚までの間の子の監護費用の支払を求める旨の申立てと裁判所の審理判断の要否
4(最高裁第一小法廷平18.7.13判決)
証券取引法79条の20第3項2号に規定する「証券業に係る取引」と証券会社が同取引を仮装して行った取引
[民事訴訟法]
5(最高裁第三小法廷平19.3.20決定)
1 受送達者あての訴訟関係書類の交付を受けた同居者等と受送達者との間にその訴訟に関して事実上の利害関係の対立がある場合における上記書類の補充送達の効力
2 受送達者あての訴訟関係書類の交付を受けた同居者等がその訴訟に関して事実上の利害関係の対立がある受送達者に対して上記書類を交付しなかったため受送達者が訴訟が提起されていることを知らないまま判決がされた場合と民訴法338条1項3号の再審事由
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◆行政裁判例
[行政法一般]
1 紀伊長島町水道水源保護条例訴訟差戻後控訴審判決(名古屋高裁平18.2.24判決)
紀伊長島町水道水源保護条例に基づく規制対象事業場認定処分が取り消された事例
[国家補償法]
2(東京高裁平18.10.11判決)
警察官が,学校用地内で不退去罪及び威力業務妨害罪を現に行っている者の犯罪行為を鎮圧,終息させるため,被疑者の体を持ち上げて警察車両に乗車させた上約900メートル離れた警察署の取調室内まで連行した行為が,警職法2条1項及び5条に照らして,違法性がないとされた事例
3(東京地裁平17.10.31判決)
1 A中学からB中学への転任処分の取消しを求める訴えは,B中学からC中学への転任があり,当事者がこれを争っていない以上,訴えの利益はないか(肯定)
2 中学教員に対する転任処分に裁量権の逸脱,濫用があるか(消極)
[地方自治法]
4(新潟地裁平18.9.28判決)
地方公共団体の一部事務組合がプラントメーカーとの間で締結したごみ処理施設増設工事請負契約において,同メーカーを含む入札参加業者らが談合した結果,同プラントメーカーが最低入札金額を提示した上で随意契約により締結されたものであると認め,談合がなければ形成されたであろう適正価格と契約代金額との差額相当額の損害賠償について住民の代位請求を認めるとともに,同一部事務組合管理者が損害賠償請求権の行使を怠る事実が違法であることを確認した事例
[情報公開]
5(東京地裁平18.2.28判決)
外務省大臣官房及び在外公館における報償費の費目による支出に係る証拠書類の開示請求に対して,外務大臣がした行政文書不開示処分につき,行政機関の保有する情報の公開に関する法律5条3号及び6号の不開示情報が記録されているものとは認められないとして,その一部が取り消された事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1(東京高裁平18.12.21判決)
在日米軍の機関において労務に服する日本人従業員に対する休業処分及び解雇が無効とされた事例
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◆民・商事裁判例
[民 法]
1(東京地裁平17.7.26判決)
不動産会社と建設会社との間で,不動産会社が所有し開発した建物と隣接する土地で建物建築工事を行う建設会社が,近隣建物調査を実施するまでは建築工事を開始しない旨の合意は成立していないとされた事例
2(島原簡裁平19.1.31判決)
1 指名債権譲渡通知について,当該通知が真正なものであると信じたことについて債務者に過失がないと評価される程度の外観を具備していない通知は債務者その他の第三者に対し対抗できない
2 指名債権譲渡通知において,会社代表者であることの記載はあるものの,代表者印(会社印)ではなく個人名義の印章が押捺されているに過ぎず,当該債権について債権譲渡禁止特約が付されていた場合には,当該通知はこれが真正なものであると信じたことについて債務者に過失がないと評価される程度の外観を具備しておらず債務者その他の第三者に対し対抗できない旨判示した事例
3(東京地裁平18.11.7判決)
雑誌の記事の中で,いくつかの属性とともに匿名で記載された人物が原告を示すものであるとした上で,この内容も原告の名誉を毀損するとされた事例
4(東京地裁平18.6.20判決)
原告が北朝鮮による拉致証言の存在を被害者の両親に対しても11年間にわたり隠ぺいしたこと,同事実の発覚後原告幹部が被害者の両親に謝罪したことを報ずる被告発行の雑誌記事が名誉毀損にあたるとして,被告に440万円の支払が命じられたが,謝罪広告掲載請求は棄却された事例
5(東京地裁平18.2.23判決)
1 気管切開の処置中に患者が失血死した事故について担当医師がメス操作を誤って右総頸動脈を損傷したことが原因とされ,病院の損害賠償責任が認められた事例
2 患者について生じた損害を算定するに当たって,食道癌の進行程度から,死亡当時,就労可能性はなく,余命1年であったと認定された事例
6(福島地裁いわき支部平17.3.9判決)
急性喉頭蓋炎に罹患した幼児が低酸素性脳症を原因とする心不全により死亡した場合,担当医師に気道確保遅延の過失があったとして,病院側の損害賠償責任が認められた事例
7(水戸地裁平17.2.23判決)
脳動脈瘤の治療のためクリッピング手術を受けた患者が,術後脳内出血による腎不全に基づく急性心肺機能不全で死亡した場合,患者に対する説明義務を尽くさなかった過失や手術後の緊急事態に対応する措置を怠った過失があったとして,病院側の債務不履行責任が認められた事例
8(福岡高裁平19.1.26判決)
危急時遺言が普通の方式による遺言が可能となった時から6か月間経過したとして無効とされた事例
[商 法]
9(東京地裁平18.2.8判決)
日本医師会医師賠償責任保険に基づく保険金の請求等が棄却された事例
[知的財産]
10(東京地裁平18.3.30判決)
Xが主張する各営業秘密は,営業秘密の要件を欠くか,あるいはY1のY2に対する不正開示行為が認められないとして,XのY1に対する当該営業秘密の開示の差止め及びY2による当該営業秘密を不正に使用した電話サービスの販売差止め請求がいずれも棄却された事例
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◆刑事裁判例
[刑 法]
1(札幌地裁平17.10.31判決)
精神安定剤を混入させたアルコール飲料を女性に飲用させ,心神を喪失させて姦淫したとして,混入後の順次共謀による準強姦の共同正犯を認めた事例
民法判例レビュー97
■今期の主な裁判例
契 約/山崎敏彦 担 保/松本恒雄
不動産/秋山靖浩 民事責任/野村豊弘
■今期の裁判例
家 族/二宮周平
■判例評釈
担 保 売掛債権譲渡担保契約の譲受人金融機関に譲渡禁止特約の存在
についての悪意・重過失が否定された事例
◆大阪地判平17.11.30金法1795号62頁/池田真朗
家族① 虚偽の嫡出子出生届がなされた場合の親子関係不存在確認請求と
権利濫用法理の適用
◆最二小判平18.7.7民集60巻6号2307号,家月59巻1号92頁/二宮周平
家族② 〈怪しい〉遺言
◆東京高判平18.10.25判タ1234号159頁,判時1955号41頁/本山 敦
家族③ 面接交渉の実施にあたり,第三者を介在させることを命じた事例
◆東京家審平18.7.31家月59巻3号73頁/山口亮子
判例紹介 全24件(最高裁判例2件) 細目次は本号冒頭頁
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◆行政裁判例
[行政法一般]
1(東京地裁平18.6.30判決)
日本人女性の配偶者を有するパキスタン人男性に対し,在留特別許可を付与しないでされた出入国管理及び難民認定法49条1項に基づく異議の申出は理由がない旨の裁決には裁量権の逸脱があって違法であるとして,同裁決及びこれに基づく退去強制令書発付処分が取り消された事例
[行政争訟法]
2(福岡地裁平18.12.19判決)
1 国営諫早湾土地改良事業における潮受堤防の各排水門を開門しての調査義務が存在することの確認を求める訴えにつき,公法上の法律関係がないとして請求を棄却した事例
2 上記調査を実施しないことが違法であることの確認を求める訴え及び上記調査を実施することの義務付けを求める訴えにつき,上記調査の実施は抗告訴訟の対象となる行政処分に当たらないとして,いずれも訴えを却下した事例
[国家補償法]
2(東京地裁平18.4.24判決)
警察官が,現行犯人を逮捕するためけん銃を発砲し,同現行犯人が傷害を負った事案について,同発砲行為は,警察官職務執行法7条に則った適法な武器使用行為であり,国家賠償法1条1項の違法性は認められないとされた事例
[租税法]
3 ペット供養事件(名古屋地裁平17.3.24判決)
境内に火葬場等を設け,料金表を掲げ,その表に記載された金員を受け取って,継続的にペット葬祭業を行っていた原告の行為が,法人税法2条13号,同法施行令5条1項各号所定の収益事業に該当すると判断した事例
[地方自治法]
4(神戸地裁平17.8.24判決)
空港関連用地の埋立について,先行行為たる港湾計画変更手続,公有水面埋立手続及び飛行場設置許可申請に仮に違法があるとしても,かかる違法により本件用地の利用が当然に禁じられるという関係にはないから,仮に違法が存するとしても本件用地の埋立等に関する支出命令が違法になるとはいえないとされた事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1(東京地裁平18.3.30判決)
劇場施設を管理運営する財団法人との間で1年間の出演基本契約を締結・更新していたオペラ歌手が労働基準法上の労働者に当たらないとされた事例
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◆民・商事裁判例
[民 法]
1(東京高裁平18.5.17判決)
1 元請人の下請人に対する安全配慮義務違反が認められた事例(過失割合5割)
2 元請人の安全配慮義務違反により下請人らの人身事故が発生し,下請契約が履行不能となったことについて下請人に責任がないとされた事例
2(福岡高裁平18.10.19判決)
心神喪失者が起こした殺人事件につき父親が監督義務を尽くしたとはいえないとされた事例
3(東京地裁平18.6.15判決)
交差点における歩行者同士の衝突事故について歩行者の注意義務違反を認めた事例
4(山形地裁米沢支部平18.11.24判決)
1 飲酒運転による交通事故について同乗者に民法719条2項の責任が認められた事例
2 救護義務違反を理由とする被害者の両親の固有の慰謝料請求が認められなかった事例
5(高松高裁平19.1.18判決)
病院の看護師のした高圧浣腸の手技上のミスで大腸に穿孔が生じ人工肛門の設置を余儀なくされた患者につき,人工肛門閉鎖術による自然排便の可能性はあるものの,その施術により生ずる患者の危険性の程度を考慮すると,患者に人工肛門閉鎖術を受けさせることは医学的,法的に酷であるとして,症状固定及び後遺障害を認め,後遺障害による損害につき過失相殺の法理を類推適用して治癒する可能性の機会の放棄による20%の減額を認めた事例
6(福岡高裁平18.12.14判決)
私立高校2年生の相撲部員が練習中に倒れ,翌日死亡したことにつき,学校に債務不履行ないし不法行為責任がないとされた事例
7(名古屋地裁平18.11.28判決)
県立高校野球部のゴロ捕り練習中の野球部員に,ノック練習のノック球が当たり負傷した事故について,顧問兼監督の教諭の注意義務懈怠を認めて県に損害賠償を命じた事例
[商 法]
8 東京相和銀行不正増資事件(東京地裁平18.5.25判決)
新株の引受人が会社から間接的に融資を受けた資金によってした新株の払込みが無効であるとして,取締役に引受担保責任が認められた事例
9(東京地裁平17.10.17判決)
災害割増特約及び傷害特約付きの生命保険契約の被保険者が,自宅屋上から転落して死亡した事故につき,重大な過失があったとはいえないとされた事例
[知的財産]
10(知財高裁平19.3.29判決)
職務発明の対価を請求する訴訟において発明者及び発明者間の貢献割合を認定した上対価の額を算定した事例
11(東京地裁平18.10.30判決)
多頁面付け方法に関する特許権の侵害が認められなかった事例
12(東京地裁平18.10.18判決)
インクジェット記録装置用インクタンクに関する特許について,同特許の出願日の遡及を認めず,同特許に係る発明が新規性を欠き,特許無効審判で無効にされるべきものとして,同特許権侵害に基づく請求が棄却された事例
13(神戸地裁平18.8.4判決)
1 商品等表示該当性の判断に当たり,複数の要素を組み合わせることの可否について説示した事例
2 品質等誤認表示による差止め及び損害賠償の範囲について説示した事例
3 企業活動について,信用毀損の不法行為が成立するとした事例
14(東京地裁平18.7.26判決)
1 時計の形態につき,不正競争防止法2条1項1号の商品等表示性が認められた事例
2 不正競争防止法5条2項による損害の算定において,推定の覆滅が認められた部分につき,同条3項が適用された事例
[民事訴訟法]
15(東京地裁平18.10.31判決)
1 不作為の不法行為に基づく損害賠償請求訴訟につき民訴法の不法行為地の裁判籍の規定に依拠して我が国の裁判所の国際裁判管轄を肯定するために証明すべき事項
2 不作為の不法行為に基づく損害賠償請求訴訟について我が国の裁判所の国際裁判管轄が否定された事例
◆知財高裁・東京地裁知財部と日弁連知的財産制度委員会との意見交換会
(平成18年度)/日本弁護士連合会知的財産制度委員会
◆知財高裁における審決取消訴訟(特許・実用新案)の審理について/岡本 岳
◆最近の特許権侵害訴訟について/設樂隆一
◆進歩性に関する知財高裁判決の概観3 ―2006年9月~10月言渡分/審決取消訴訟
/田中昌利
■公害環境紛争処理の理論と実務3〔裁定書研究会〕
第三 原因裁定・責任裁定手続と要件事実論/河村 浩
■会社判例プラザ31―服部榮三(東北大学名誉教授)監修
取締役解任・選任に関する株主総会決議不存在確認の訴えの利益
〔福岡地裁平成16年4月27日判決,金融・商事判例1198号36頁〕/中島弘雅
◆実務現代刑事法(その1)/植村立郎
■世界の司法103―その実像を見つめて
連邦地方裁判所におけるロー・クラークの役割,裁判官とロー・クラークの関係
/上村善一郎
判例紹介 全22件(最高裁判例6件) 細目次は本号冒頭頁
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◆特 報
[民 法]
1 (最高裁第三小法廷平19.4.24判決) 内縁の夫の運転する自動車に同乗中に第三者の運転する自動車との衝突事故により傷害を負った内縁の妻が第三者に対して損害賠償を請求する場合にその賠償額を定めるに当たり内縁の夫の過失を被害者側の過失として考慮することの可否
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◆特 報
[民 法]
1(最高裁第三小法廷平19.4.24判決)
内縁の夫の運転する自動車に同乗中に第三者の運転する自動車との衝突事故により傷害を負った内縁の妻が第三者に対して損害賠償を請求する場合にその賠償額を定めるに当たり内縁の夫の過失を被害者側の過失として考慮することの可否
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◆速 報
[諸 法]
1 中国人強制連行広島訴訟等上告審判決(①最高裁第二小法廷平19.4.27判決)(②最高裁第一小法廷平19.4.27判決)
「日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明」5項と日中戦争の遂行中に生じた中華人民共和国の国民の日本国又はその国民若しくは法人に対する請求権の帰すう(①,②事件)
[特別刑法]
2 いわゆる1億円ヤミ献金事件控訴審判決(東京高裁平19.5.10判決)
政治団体である派閥の会計責任者の供述の信用性が肯定され,派閥の会長代理であった被告人に,会計責任者との共謀による政治資金規正法違反の罪が成立するとされた事例
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◆最高裁
[情報公開]
1(最高裁第三小法廷平19.4.17判決)
愛知県の食糧費支出に関する予算執行書等の文書中に愛知県公文書公開条例(昭和61年愛知県条例第2号。平成12年愛知県条例第19号による全部改正前のもの)所定の非公開情報に当たらない公務員の懇談会出席に関する情報とこれに当たる公務員以外の者の懇談会出席に関する情報とが記録され両情報に共通する記載部分がある場合において前者の公務員の懇談会出席に関する情報に係る記載部分がすべて公開すべきものとされた事例
[民 法]
2(最高裁第三小法廷平19.4.3判決)
精神科病院に入院中の患者が消化管出血による吐血等の際に吐物を誤嚥して窒息死した場合において担当医に転送義務違反等の過失があるとした原審の判断に違法があるとされた事例
[刑事訴訟法]
3(最高裁第三小法廷平19.4.9決定)
第1審の無罪判決に対し検察官が控訴を申し立て控訴審に係属中に所在不明となった被告人に対する公判期日召喚状等の付郵便送達が有効とされた事例
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◆行政裁判例
[行政法一般]
1(東京高裁平18.9.20判決)
弁護士の私生活上の行為を理由とする戒告処分が相当であるとされた事例
2(名古屋地裁平18.8.10判決)
1 受刑者に対する調髪処分と行政事件訴訟法37条の4第1項の「重大な損害を生ずるおそれ」の有無
2 性同一性障害を有する男子受刑者に対する調髪処分の差止請求が棄却された事例
[国家補償法]
3(さいたま地裁平18.6.9判決)
埼玉県警察の捜査の懈怠等を理由とする埼玉県に対する国家賠償請求が認められなかった事例
[租税法]
4(さいたま地裁平18.6.9判決)
外国法人株式の消却によるみなし配当所得が認められた事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1(東京高裁平18.11.22判決)
航空会社の客室乗務員が,国際線に乗務するため滞在していたホテルにおいて,脳動脈瘤の破裂に起因するくも膜下出血を発症したことについて,業務起因性を認めて,療養補償給付請求等に対する不支給決定が取り消された事例
2(千葉地裁平17.9.27判決)
客室乗務員が滞在先のホテルでくも膜下出血を発症して療養及び休業したことにつき業務起因性が認められた事例
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◆民・商事裁判例
[民 法]
1(東京地裁平18.6.26判決)
従業員持株会が書面決議によって解散したとして,会員の持株会に対する持分確認請求などが認められなかった事例
2(東京地裁平18.1.20判決)
不動産売買契約において,対象建物に白ありの侵食による欠陥があるとして,宅地建物取引業者である売主に対して瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求は認められたが,不法行為及び債務不履行に基づく損害賠償請求は認められなかった事例事例
3(東京高裁平18.2.16判決)
保育園における園児の他の園児に対するいじめ行為につき,親権者に監督者責任が認められ,慰謝料請求が認容された事例
4(函館地裁平17.10.13判決)
くも膜下出血を発症した患者に対するクリッピング術の施行中,動脈瘤が破裂して大量出血が生じ,患者に重篤な後遺障害が残った場合,担当医師に止血対策上の注意義務の懈怠があったとして,病院側の損害賠償責任が認められた事例
[商 法]
5(名古屋地裁平18.12.18判決)
保険契約申込書及び保険証券の「車両所有者(車両被保険者)」欄に所有権留保者(ローン会社)の名前が記載されている場合は,所有権留保売買における買主は,自己のために車両保険契約を締結したものとは認められない
[知的財産]
6(東京地裁平19.1.26判決)
「杏林ファルマ株式会社」なる商号の使用が不正競争行為に該当するとされた事例
[民事執行法]
7(高松高裁平18.10.23決定)
甲不動産,乙不動産,丙不動産それぞれにつき引渡義務を負う者が複数ある場合における民執法42条1項の執行費用額の算定方法の一事例
[倒産処理法]
8(東京高裁平18.10.31判決)
商品取引員の破産に備えて委託者債権を保全するための補償基金制度による委託者への代位弁済をした者につき,弁済が保証による一部弁済であり,委託者債権者が破産届出債権の全額について満足を得ない限り,破産債権者として権利行使することができないとされた事例
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◆刑事裁判例
[刑 法]
1(和歌山地裁平18.6.28判決)
強姦しようとした犯人が,姦淫の直前に被害者からの口淫の申出に応じて姦淫を止めた行為が中止未遂に該当しないとされた事例
◆信託非訟事件及び信託財産破産事件に関する最高裁判所規則の規定の概要
/花村良一
■研究会「事実認定と立証活動」5
推論の構造―経験則の内実は
/大江 忠(ゲスト)・馬橋隆紀・須藤典明・村田 渉・加藤新太郎(司会)
■判例展望民事法32
共同抵当の配当関係/加藤就一
■山形地裁民事実務研究1
窃取された預金通帳と届出印により定期預金が解約され,解約金が定期預金の
名義人とは別人の普通預金口座に振り込まれた場合において,普通預金口座の
名義人が振込みに係る預金の払戻しを請求することが権利の濫用に該当すると
された事例〔東京高判平18.10.18判時1952号96頁
(原審:東京地判平17.12.16金判1263号51頁)〕/田中良武
■さいたま民事実務研究
証拠説明書について/岡えりな・柏木扶美
■ビジネス・ロー・レポート72〔大阪企業法務研究会〕
株式会社の組織再編と担保の承継に関する第三者対抗要件
―吸収合併の場合を中心として/稲田和也
◆イギリスの量刑ガイドラインについて/井戸俊一
■独占禁止法審判決研究4
最近の国際的な企業結合・カルテル事件の検討
―グローバル化時代の独占禁止法の適用のありかた/平林英勝
■公害環境紛争処理の理論と実務2〔裁定書研究会〕
第二 原因裁定・責任裁定手続の概要/河村 浩
■世界の司法102―その実像を見つめて
欧州特許裁判所の創設に向けた欧州の挑戦/日置朋弘
判例紹介 全24件(最高裁判例2件) 細目次は本号冒頭頁
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◆最高裁
[地方自治法]
1(最高裁第三小法廷平19.4.24判決)
1 財産の管理を怠る事実が終わった場合における当該怠る事実を対象とする住民監査請求と監査請求期間の制限
2 財産の管理を怠る事実が終わった場合において当該怠る事実が違法であることに基づいて発生する実体法上の請求権の不行使をもって財産の管理を怠る事実としこれを対象としてされた住民監査請求と監査請求期間の制限
[民 法]
2(最高裁第三小法廷平19.3.20判決)
パチンコ業者らが風俗営業の許可に係る規制を利用して競業者において購入した出店予定地での営業許可を受けることができないようにする意図の下に近接する土地等を児童遊園として社会福祉法人に寄附した行為が不法行為を構成するとされた事例
3(最高裁第二小法廷平19.3.23決定)
1 民法が実親子関係を認めていない者の間にその成立を認める内容の外国裁判所の裁判と民訴法118条3号にいう公の秩序
2 女性が自己以外の女性の卵子を用いた生殖補助医療により子を懐胎し出産した場合における出生した子の母
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◆行政裁判例
[行政争訟法]
1(札幌地裁平18.11.16判決)
過去に北広島市が実施した北広島市芸術文化ホールの管理業務委託に係る指名競争入札の予定価格調書に記載された予定価格を示す情報が,北広島市情報公開条例6条1項5号所定の非公開事由である「入札の予定価格……に関する情報であって,公開することにより,当該事務事業の目的を失わせ,又は将来の同種の事務事業の公正若しくは円滑な執行に著しい支障が生ずると認められるもの」に該当するとした事例
2(高松地裁平18.10.18判決)
原告に対する医療法30条の7に基づく病院開設中止勧告に際し,県知事の補助機関が競合する病床数の増加申請をした他の医療機関に対して申請病床数の調整を行う一方で,原告をこれに参加させなかったことが,勧告の手続的要件を実質的に欠いているとはいえないなどとして,その無効確認請求が棄却された事例
3(広島地裁平18.9.26判決)
1 被爆者健康手帳の交付申請却下処分後に改めて同手帳の交付を受けた場合,同処分の取消を求める訴えは訴えの利益を欠くとして,訴えを却下した
2 国外からの被爆者健康手帳の交付申請を却下する処分は,国家賠償法上違法であるとはいえないとして,国及び広島県に対する国家賠償請求を棄却した
3 国外からの健康管理手当の認定申請を却下する処分は違法であるが,これに関して厚生労働大臣及び広島市長には過失があるとまではいえないとして,国及び広島市に対する国家賠償請求を棄却した
4(東京地裁平18.3.28判決)
定期航空運送事業を営む航空会社に対して国土交通大臣がした混雑飛行場運航許可について他の航空会社が提起した取消しの訴えが原告適格が認められない不適法なものであるとして却下された事例
[国家補償法]
5(東京地裁平18.8.25判決)
公立学校の校長がした学校施設使用不許可の処分が裁量権を逸脱してなされた違法なものであるとして教職員組合の損害賠償請求が一部認められた事例
[地方自治法]
6(横浜地裁平18.11.15判決)
1 損失補償契約の締結についての住民監査請求期間は,同契約の締結日を起算点とすべきであるとされた事例
2 地方公共団体が,第三セクターの借入債務について金融機関との間で締結した損失補償契約が,法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律3条に違反し,無効であるとされた事例
7(東京高裁平18.9.27判決)
1 河川区域が廃川敷地となったと認定され,河川管理権限に基づいて行われた工事請負契約等が違法とされた事例
2 先行する原因行為に違法事由があっても当該原因行為を前提にしてされた当該職員の行為自体は違法なものとはいえないとして,当該職員に対して賠償命令をすることを求める請求が棄却された事例
8(高松高裁平18.7.13判決)
特殊法人から年金保養施設の運営委託を受けていた県の担当機関が,同施設の運営を継続するため再委託先である財団法人に対し公共性,公益性があるとして必要最小限の事務的経費を貸し付けたことについて,担当機関の判断に裁量権の逸脱,濫用の違法があるとはいえないとされた事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1(①東京高裁平18.10.25判決) (②東京高裁平18.10.11判決)
1 重症心身障害の脳性麻痺児の介助中2度にわたり受傷した養護学校の教諭に発症した頸椎椎間板ヘルニアが地方公務員災害補償法にいう公務上の疾病に当たるとされた事例(①事件)
2 看護師に発症した全身性エリテマトーデスが地方公務員災害補償法にいう公務上の疾病に当たらないとされた事例(②事件)
2(大阪地裁平18.9.6判決)
いわゆる変更解約告知が労働条件の変更のみならず人員の削減を目的として行われ,一定の人員については再雇用しないことが予定されている場合について,再雇用されないことが予定された人員に見合った人員整理の必要性が存在することが必要とされた事例
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◆民・商事裁判例
[民 法]
1(福岡高裁平18.9.5判決)
1 土地売買契約において対象となる土地の特定方法
2 時効と登記が問題とされ,対抗問題において背信的悪意者ではないと判断された事例
2(東京地裁平18.1.30判決)
競技団体のしたアマチュアボクシング選手登録の取消しにつき,違法がないとされた事例
3(福岡高裁平17.12.15判決)
上部内視鏡検査を受けていた患者が前処置としての局所麻酔(キシロカイン)の投与によりショック死した場合,担当医師らに問診義務違反,観察義務違反,救命措置義務違反があったとして,病院側の不法行為責任が認められた事例
4(東京高裁平18.4.19決定)
墓地使用権及び墓碑等の承継者を原審判が被相続人の長男と定めたのに対し,抗告審が長女に変更した事例
[商 法]
5 ダスキン株主代表訴訟(大阪高裁平19.3.15判決)
1株あたり純資産額を上回る額での自己株式取得(非公開株)が,経営判断として取締役の善管注意義務違反を構成するとは認められないとされた事例
6(東京地裁平18.11.9判決)
会社が締結したコンサルティング契約,調査委託契約につき,取締役の善管注意義務違反が問われた事例
7(福岡高裁平19.1.25判決)
被保険者が加害車両を常時使用していたとして自動車総合保険約款の他車運転危険担保特約の適用が否定された事例
[知的財産]
8(東京地裁平18.12.26判決)
バーバリーバッグの並行輸入の抗弁が排斥された事例
[民事訴訟法]
9(東京地裁平18.10.24判決)
1 論理的に両立し得る複数個の請求の予備的併合が併合要件を欠くとされた事例
2 機械の設計図が著作物に当たらないとされた事例
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◆刑事裁判例
[刑 法]
1(札幌高裁平17.9.29判決)
殺人,死体損壊被告事件において,直接証拠がないものの,情況証拠によって被告人と犯人との同一性を認めた事例
[刑事訴訟法]
2 いわゆる横浜事件再審公判控訴審判決(東京高裁平19.1.19判決)
再審公判における免訴判決に対する被告人の上訴権
■特集 医師法21条―異状死の届出義務について
1医師の異状死体等の届出義務―判例を中心として/野村 稔
2日本の死因究明制度が異状死届出に及ぼした影響―法医学の観点から/岩瀬博太郎
3医療関連死について―福島県立大野病院事件を振り返って/鈴木 真
4医師法21条の「異状死」をめぐる裁判例概観/西口 元
■量刑に関する諸問題〔大阪刑事実務研究会〕
10 前科,前歴等と量刑/難波 宏
(コメント)難波宏「前科,前歴と量刑」について/高山佳奈子
◆イギリスの量刑ガイドラインについて/井戸俊一
■公害環境紛争処理の理論と実務1〔裁定書研究会〕
第一 公害紛争処理制度の俯瞰/河村 浩
■世界の司法101―その実像を見つめて
カナダ・オンタリオ州における医事関係訴訟の実情/徳増誠一
◆“社会を明るくする運動”に寄せて―第57回“社会を明るくする運動”/藤田昇三
判例紹介 全23件 (最高裁判例4件) 細目次は本号冒頭頁
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◆特 報
[特別刑法]
1(大阪高裁平19.5.9判決)
幇助犯が得ていない薬物犯罪収益を幇助犯から没収・追徴することはできない
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◆速 報
[個別的労働関係]
1 東京海上日動RA制度廃止訴訟・第1審判決(東京地裁平19.3.26判決)
1 将来の地位確認請求に確認の利益があるか(積極)
2 職種限定契約が認められるか(積極)
3 職種限定契約が肯定される場合において,他職種へ職種変更することについて正当性があるか(消極)
[民 法]
2(東京地裁平19.4.11判決)
モデル小説が原告らの名誉を毀損するとして,作者及び出版社に対する損害賠償請求は一部認容されたが,差止請求は棄却された事例
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◆最 高 裁
[行政法一般]
1(最高裁第一小法廷平19.3.8判決)
厚生年金保険の被保険者であった叔父と内縁関係にあった姪が厚生年金保険法に基づき遺族厚生年金の支給を受けることのできる配偶者に当たるとされた事例
[民 法]
2(最高裁第一小法廷平18.3.16判決)
自動車による通行を前提とする民法210条1項所定の通行権の成否及びその具体的内容を判断するために考慮すべき事情
[民事訴訟法]
3(最高裁第三小法廷平19.3.27判決)
1 原告として確定されるべき者が訴訟提起当時その国名を「中華民国」としていたが昭和47年9月29日の日中共同声明に伴って「中華人民共和国」に国名が変更された国家としての中国であるとされた事例
2 訴訟当事者を代表していた者の代表権の消滅が公知の事実である場合における代表権の消滅の効力発生時期
3 外国国家を代表して外交使節が我が国で訴訟を提起した後に我が国政府が当該外国国家の政府として上記外交使節を派遣していた政府に代えて新たな政府を承認したために上記外交使節の我が国における当該外国国家の代表権が消滅した場合における訴訟手続の中断
4 上告審が職権探知事項に当たる中断事由の存在を確認して原判決を破棄する場合における口頭弁論の要否
[刑 法]
4(最高裁第二小法廷平19.3.22決定)
併合罪関係にある複数の罪のうちの1個の罪のみでは死刑又は無期刑が相当とされない場合にその罪について死刑又は無期刑を選択することの可否
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◆行政裁判例
[国家補償法]
1(大阪地裁平18.11.14判決)
拘置所の職員が弁護人接見時における宅下げ書類を開披閲読して検査したことが,接見交通権に対する必要かつ合理的な範囲内の制約として正当な権限行使に当たり,国家賠償法上違法とならないとされた事例
[租税法]
2(名古屋地裁平17.3.3判決)
1 被告が,原告所有地についての土地賃貸借契約が合意解約される際に,賃借人から原告に無償で提供された同土地上の建物等の利益(以下「本件建物利益」という)が不動産所得に当たるとしてなした所得税更正処分及び過少申告加算税賦課決定処分を,同利益が不動産所得に該当せず一時所得に該当するとして,取消した事例
2 被告が,原告所有の集合賃貸住宅の敷地内に設けられた駐車場収入(以下「本件駐車場収入」という)及び教会からの賃料収入(以下「本件教会賃料」という)について,消費税及び地方消費税の課税対象売上げに当たるとしてなした消費税等についての更正処分及び過少申告加算税賦課決定処分についての取消し請求を棄却した事例
[地方自治法]
3(青森地裁平18.10.6判決)
市が自然体験型拠点施設整備事業の用地取得のためにリゾート開発会社との間で締結した不動産買受契約に基づき行った残代金の支出は,市長が議会の予算案議決を経て適法に締結した契約に基づく義務の履行として行ったものであって,関係者に不正な利益をもたらすこともうかがわれないから,その支出について市長の裁量権の逸脱又は濫用があったと認めることはできないとして,住民訴訟における請求が棄却された事例
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◆民・商事裁判例
[民 法]
1(大阪地裁平18.12.25判決)
被告が設置する病院に勤務していた看護師の原告が,検査器具の洗浄時に使用する消毒液に含まれる化学物質(グルタルアルデヒド)の影響で化学物質過敏症に罹患したことにつき,被告において,予見することは困難であったが,結果回避措置を講じることは容易であったとして,安全配慮義務違反を理由とする損害賠償請求が認められた事例
2(東京地裁平18.11.27判決)
犬の喧嘩を止めようとして犬に咬まれた事故について飼主の責任が認められたが,被害者の側にも飼犬を放して遊ばせていた過失があるとして過失相殺がされた事例
3(東京地裁平18.2.24判決)
中央競馬の開催者である被告が競馬の公正な実施の確保のために実施した除外馬減少策によって,馬主にとっても,自己の所有競走馬が除外されることが減り,レースの出走の見通しが明確になるなどの利益を得られたとしても,これは,被告の施策によって反射的にもたらされる事実上の利益にすぎず,馬主の法律上保護された利益ではなく,個々の馬主は,被告に対し,実効性ある除外馬減少策を講じるよう求めたり,現状より除外馬の状況を悪化させないよう求めたりする権利を有するものではない
4(高松高裁平17.12.9判決)
麻疹脳炎で入院した患者に褥瘡が発症したことにつき,病院側の診療契約上の債務不履行責任が認められた事例
5(東京高裁平18.6.29判決)
遺言者が公正証書遺言を取り消すとの死亡危急遺言をしてから6か月以上生存していたが,死亡危急遺言は失効せず,公正証書遺言の効力が復活するものではないとされた事例
[商 法]
6(東京地裁八王子支部平18.8.18判決)
債権者が,債務者の生命保険の解約払戻金請求権を差し押さえ,これを解約した上で解約払戻金等の支払を受けた場合において,債権者が保険会社に送付した解約請求書の到達より前に保険金支払事由が生じていたときは,解約権を行使した時点で既に解約払戻請求権は消滅していたものというべきであるとして,債権者が受領した解約払戻金等は不当利得に当たるとされた事例
7(仙台高裁平17.9.9判決)
保険契約者(有限会社)からの保険会社に対する火災保険金請求につき,保険契約者の取締役の意を受けた者の放火による火災と認めて,これを棄却した事例
[知的財産]
8(知的財産高裁平19.4.26判決)
同一日に複数の商標登録出願がなされた場合に協議・くじの手続が行われなかった手続違背は,商標法46条1項1号の無効事由に該当するものではないとして,同旨の審決が維持された事例
9(大阪地裁平18.4.18判決)
1 ホームページのURL及び名刺における標章の表示が商標としての使用に該当しないと判断した事例
2 被告の製造するダイエット食品(健康補助食品)が本件商標の指定商品である薬剤と類似し,商標も類似するとして商標権侵害が認められた事例
3 ホームページにおける雑誌広告の転載による標章の使用行為についての使用料相当額を販売価格の0.15%とした事例
4 弁護士が関与してなされた合意につき,錯誤無効,公序良俗違反等の主張を排斥し,同合意に基づく被告製品の販売中止,謝罪広告掲載及び販売回数1回につき20万円の違約金支払請求を認容した事例
[諸 法]
10(京都地裁平19.1.24判決)
遺言執行者が,遺言執行状況を報告の対象とした弁護士法23条の2に基づく照会に対して,守秘義務を理由に報告を拒否したことにつき,正当な理由がなく違法であるとし,弁護士法23条の2に基づく照会を申し出た弁護士の依頼者の遺言執行者に対する損害賠償請求が認容された事例
[倒産処理法]
11(東京地裁平18.12.22判決)
1 破産法160条3項の「無償行為」の意義
2 破産法160条3項と,162条1項の関係
3 否認訴訟における関係者間の利害調整
4 財団財産の換価時期
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◆刑事裁判例
[刑 法]
1(神戸地裁平18.3.8判決)
被告人が,知人の女性を欺罔して借金をする際の詐取金の原資とさせるため,同女が投資契約締結先の会社に預託している金員を同女の預金口座に入金させようと考え,同女名義の中途解約申込書を偽造して郵送行使し,投資契約を中途解約させ,同社から同女の預金口座に50万円を振込入金させた事案につき,欺罔行為者以外の第三者に財物を交付させるなどした場合に詐欺罪の成立を認めるのに必要と解されている特別の事情が存するとまではいえないし,いまだ不法領得の意思に基づくものとまでもいえないとして詐欺罪の成立を否定した事例
2(神戸地裁平17.4.26判決)
被害者を殺害し,被害者が経営していた個室マッサージ店の「経営上の権益」を強取したとして強盗殺人罪で起訴された事案について,「経営上の権益」は刑法236条2項の「財産上の利益」には当たらないとして強盗殺人罪の成立が否定された事例
■家事法研究会―家事審判手続における職権主義と手続保障
家事法研究会の発足に際して/道垣内弘人・松原正明
1乙類審判事件に関する当事者主義的運用の意義と問題点/平田 厚
2手続的透明性の視点から/若林昌子
3実務の視点からの整理及び実感/古谷健二郎
4家事審判手続における手続保障論の輪郭/高田裕成
■福岡家族法研究会1
現代家事調停論―司法モデルから調整モデルへ/坂梨 喬
◆医療訴訟の審理運営指針/東京地方裁判所医療訴訟対策委員会
◆「争点整理メモ」の活用に向けて
―東京地方裁判所民事第50部(合議係,単独イ係)におけるささやかな取組と実践例
/菅野雅之・岡本典子・川山泰弘
◆裁判員制度下の控訴審/西野喜一
■世界の司法100―その実像を見つめて
フランスにおける予審制度を巡る最近の議論について/山崎 威
■ブック・レビュー
石川明・石渡哲編『EUの国際民事訴訟法判例』/村上正子
判例紹介 全21件(最高裁判例6件) 細目次は本号冒頭頁
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◆特 報
[租税法]
1(最高裁第一小法廷平19.2.15判決)
国税の法定納期限等以前に将来発生すべき債権を目的として譲渡担保契約が締結され第三者に対する対抗要件が具備されていた場合における国税徴収法24条6項の適用
[民 法]
2(最高裁第一小法廷平19.3.8判決)
法律上の原因なく代替性のある物を利得した受益者が利得した物を第三者に売却処分した場合に負う不当利得返還義務の内容
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◆速 報
[刑 法]
1 川崎協同病院事件控訴審判決(東京高裁平19.2.28判決)
医師が,重度の昏睡状態に陥った患者から,自発呼吸のために不可欠な気管内挿管チューブを抜く行為は,その患者の余命が明らかではなく,治療中止についての患者自身の意思が不明であるという事実関係の下では,その抜管が患者の家族の要請に基づくものであっても,殺人罪を構成するとされた事例
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◆最 高 裁
[行政法一般]
1(最高裁第三小法廷平19.2.6判決)
原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律等に基づき健康管理手当の支給認定を受けた被爆者が外国へ出国したことに伴いその支給を打ち切られたため未支給の健康管理手当の支払を求める訴訟において支給義務者が地方自治法236条所定の消滅時効を主張することが信義則に反し許されないとされた事例
[民 法]
2(最高裁第三小法廷平19.2.27判決)
Xの開発,製造したゲーム機を順次XからY,YからAに販売する旨の契約が締結に至らなかった場合においてYがXに対して契約準備段階における信義則上の注意義務違反を理由とする損害賠償責任を負うとされた事例
[刑 法]
3(最高裁第一小法廷平19.3.20決定)
1 建造物に取り付けられた物が建造物損壊罪の客体に当たるか否かの判断基準
2 住居の玄関ドアが建造物損壊罪の客体に当たるとされた事例
[刑事訴訟法]
4(最高裁第一小法廷平19.3.19決定)
控訴審において公訴棄却の第1審判決を公訴事実どおりの事実が認められるとして破棄して自判することができるとされた事例
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◆行政裁判例
[行政法一般]
1(大阪地裁平18.10.25判決)
1 いわゆる接道義務を免除する旨の建築基準法43条1項ただし書に基づく許可の取消訴訟と建築物の近隣住民の原告適格
2 いわゆる接道義務を免除する旨の建築基準法43条1項ただし書に基づく許可に係る建築物の近隣住民が同許可の取消訴訟の原告適格を有するとされた事例
3 建築審査会において建築基準法43条1項ただし書の同意に係る具体的基準をあらかじめ設定し,当該基準に該当する場合には同法43条1項ただし書の同意をしたものとして,建築審査会の個別の同意を経ることなく特定行政庁において同項ただし書の許可をするとの運用に従って特定行政庁がした同項ただし書に基づく許可が適法であるとされた事例
[国家補償法]
2(東京高裁平19.3.28判決)
公立中学校における生徒間のいじめが原因で被害生徒が自殺したと認定され,いじめを阻止しなかったことについての教員らの安全配慮義務違反が認められたが,安全配慮義務違反と生徒の自殺との間に相当因果関係が認められず,慰謝料1000万円及び弁護士費用100万円が認容された事例
[地方自治法]
3(宇都宮地裁平18.9.28判決)
町による全国町村議会議員互助事業負担金の支出を,町議会議員に対する法律又は条例に基づかない「給与その他の給付」(地方自治法204条の2)に当たるとして,違法とした事例
[情報公開]
4(高松高裁平18.9.29判決)
高知県情報公開条例に基づく高知県警察本部捜査第一課等の捜査費支払証拠書の開示請求につき,非開示により保護される利益に明らかに優越する公益上の理由があるとして非開示部分の一部が取り消された事例
5(高知地裁平17.5.27判決)
高知県情報公開条例に基づく高知県警察本部刑事部捜査第一課,第二課及び暴力団対策課の国費及び県費による各捜査費支払証拠書が一部公開とされた事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1 真岡労基署(新入社員過労自殺)労災事件(東京地裁平18.11.27判決)
入社して8か月目の新入社員の自殺が過労によるものであるとして労災が認められた事例
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◆民・商事裁判例
[民 法]
1(名古屋地裁平18.6.30判決)
レーザー光線を利用した脱毛機の売買契約につき,要素の錯誤により売買契約を無効とした事例
2(福岡高裁平18.6.29判決)
貸金業者に対し利息の過払いをした段階で別口の債権が存在しなければ充当の問題は生じない
3(大阪高裁平18.5.17判決)
保険共同募集契約の解消を求めるにあたり,業務委託者に対する暴言や暴力と評価できる行為があり,契約解消の説得方法として相当性を欠き不法行為を構成するとされた事例
4(東京高裁平17.12.22判決)
1 中学校のクラブ活動中に顧問教諭が女子生徒を1回蹴ったことが,注意や体罰を与えるためではなく,親しみを込める気持でされたとしても国家賠償法上違法な行為に当たるとした事例
2 中学校教諭が授業中に女子生徒の書道作品について「やくざ」と関連付けるコメントをしたこと,他の教諭が同級生の描いた顔に切り傷がある女子生徒の似顔絵を卒業文集に掲載し配布したことが,いずれも国家賠償法上違法な行為に当たらないとした事例
5(仙台地裁平17.2.15判決)
慢性副鼻腔炎により個人医院で長期間治療を受けていた患者が,総合病院に転院した後上顎癌により死亡した場合,同医院の医師に転医勧告義務を怠った過失があったとして,その損害賠償責任が認められた事例
[商 法]
6(大阪地裁平18.11.29判決)
1 認知症に罹患していた被保険者がメロンパンを喉に詰まらせて死亡したことにつき,急激かつ偶然な外来の事故に当たるとして,保険会社に対する傷害保険契約に基づく保険金請求を認めた事案
2 認知症に罹患していた被保険者がメロンパンを喉に詰まらせて死亡したことにつき,不慮の事故に該当するものであって,簡易生命保険約款における免責事由も認められないとして,日本郵政公社に対する災害特約付きの養老保険契約に基づく保険金請求を認めた事案
3 日本郵政公社に対する保険金請求に関する遅延損害金につき,商事法定利率によるのではなく,民法所定年5分の利率によるべきものと判断された事案
[知的財産]
7 エリンギ・ホクト2号事件控訴審判決(知的財産高裁平18.12.21判決)
1 種苗法に基づく品種登録が同法3条1項,同法4条2項,同法5条3項,同法9条1項又は同法10条の規定に違反してされたものであり,取り消されるべきものであることが明らかな場合には,その育成者権に基づく差止め又は損害賠償等の権利行使(補償金請求を含む。)は,権利の濫用に当たり許されないとされた事例
2 ある品種の種苗が守秘義務を負わない者の手に渡ったときは,当該品種は秘密の状態を脱し,公然知られたものとなるとされた事例
3 種苗法3条1項1号にいう「他の品種」とは,出願品種と対比すべき既存の品種を意味し,出願品種が,公然知られた既存の品種と客観的に同一の品種である場合を含め,上記既存の品種と特性の全部又は一部によって明確に区別されるものでないときは,同号所定の品種登録要件を欠くものであるが,出願品種と対比すべき既存の品種が出願品種そのものである場合には,同法3条1項1号所定の品種登録要件を欠くことにはならず,専ら同法4条2項において規律されるとされた事例
4 出願品種が既存の品種と客観的に同一の品種である場合において,種苗法3条1項1号の要件を備えているというためには,出願者又は育成者権者において,当該公然知られた既存の品種が出願品種そのものであることを立証すべきであるとされた事例
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◆刑事裁判例
[刑 法]
1(仙台高裁平17.11.22判決)
悪霊を祓うための祈祷行為であると称して被害者らに暴行を加え続け,7名を殺傷した行為について,被告人の殺意や責任能力等を認定し,被告人に対し死刑を言い渡した事例
■座談会■
労働審判1年を振り返って
/難波孝一(司会)・中西 茂・佐村浩之・山口 均・土田昭彦・蓮井俊治・大野裕之・
徳住堅治・岩出 誠・石川清隆・安西 愈・小林譲二・木下潮音・水口洋介・茅根熙和
■鼎談■民法学の新潮流と民事実務[第15回]
不動産法を語る山野目章夫(ゲスト)・加藤雅信=加藤新太郎(ホスト)
■大阪民事実務研究
相続人の一部が共同相続財産を単独で占有使用する場合の法律関係について/奥野寿則
◆人身傷害補償保険をめぐる諸問題
―東京地判平成19年2月22日(判タ1232号128頁)を契機として/桃崎 剛
◆独立当事者参加制度の再構成/古田啓昌
■会社判例プラザ30―服部榮三(東北大学名誉教授)監修
株式の譲渡後,名義書換前に新株が発行され譲渡人に新株が割り当てられた場合,
譲受人は譲渡人に対し不当利得の返還を求めることができるか
〔東京地裁平成16年7月15日判決,金融商事判例1225号59頁〕/込山芳行
■世界の司法99―その実像を見つめて
カリフォルニア州裁判所の陪審トライアルのマネジメントについて
―同州司法行政機関による陪審裁判制度の改革案を中心として/高森宣裕
判例紹介 全24件(最高裁判例2件) 細目次は本号冒頭頁
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◆特 報
[民 法]
1(最高裁第三小法廷平19.2.13判決)
1 貸主と借主との間で基本契約が締結されていない場合に第1の貸付けに係る債務の各弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当すると過払金が発生しその後第2の貸付けに係る債務が発生したときにおける第1の貸付けに係る過払金の同債務への充当の可否
2 商行為である貸付けに係る債務の弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当することにより発生する過払金を不当利得として返還する場合において悪意の受益者が付すべき民法704条前段所定の利息の利率
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◆速 報
[刑 法]
1(仙台高裁秋田支部平19.2.8判決)
成年後見人による業務上横領罪への親族相盗例の準用が否定された事例
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◆最 高 裁
[憲 法]
1(最高裁第三小法廷平19.2.27判決)
市立小学校の校長が音楽専科の教諭に対し入学式における国歌斉唱の際に「君が代」のピアノ伴奏を行うよう命じた職務命令が憲法19条に違反しないとされた事例
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◆行政裁判例
[行政法一般]
1(大阪地裁平18.9.8判決)
行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律13条1項に基づく保有個人情報の開示請求について,開示請求書に同項2号にいう開示請求に係る保有個人情報を特定するに足りる事項の記載があったということはできないとして,同請求に対する不開示決定処分が適法とされた事例
2(東京地裁平18.3.28判決)
父母に連れられて9歳の時に本邦に不法入国し,その後約8年間日本において教育を受けていた原告について,在留特別許可を付与しなかった入国管理局長の裁決及び主任審査官の退去強制令書発付処分が違法であるとして,取り消された事例
[行政争訟法]
3(大阪地裁平18.12.12決定)
退去強制令書発付処分の仮の差止め命令の申立てが,処分がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要(行政事件訴訟法37条の5第2項)がないとして却下された事例
[国家補償法]
4(仙台高裁平18.11.9判決)
旅券の誤発行を受けたため海外旅行を断念した場合に同行予定者のキャンセル料が当該誤発行と相当因果関係にある損害と認められた事例
5(東京地裁平18.10.31判決)
1 訓練中の自衛隊機が墜落して停電したことにより,廃棄物処理施設に損傷が生じたと認められた事例
2 損害額の認定に当たり民事訴訟法248条が適用された事例
6(東京地裁平18.3.14判決)
いわゆるよど号事件及びよど号事件犯人の妻による旅券法違反被疑事件について,司法警察員の被疑者以外の第三者に対する捜索差押許可状の請求及び執行並びに裁判官の同許可状の発付に違法性がないとした事例
[租 税 法] 7(名古屋地裁平18.3.23判決)
平成13年法律第8号による改正前の地方税法上,輸入申告前に保税タンクに入庫されている状態のまま第三者に譲渡(保税転売)しても,軽油引取税の納税義務がなかったところ,原告からその従業員を取締役として設立させた有限会社に軽油を譲渡し,さらに同社から買戻しをした契約はいずれも通謀虚偽表示に当たり,軽油を輸入,譲渡したのは原告であるとしてなされた軽油引取税等の決定処分が適法であるとされた事例
[地方自治法]
8 栗東市起債差止控訴審判決(大阪高裁平19.3.1判決)
地方債の起債行為が違法であるとして,差止が認められた事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1 山田紡績事件第1審判決(名古屋地裁平17.2.23判決)
再生手続開始決定直後に事業部門の廃業を理由として従業員のほぼ全員に対してされた解雇が解雇権の濫用に当たり無効とされた事例
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◆民・商事裁判例
[民 法]
1(東京地裁平18.3.17判決)
1 銀行の従業員が権限なく考案し顧客と締結した金融商品についての契約が,定期預金契約であるとは認められなかった事例
2 顧客には,上記従業員が権限あると信じるについて重過失があると認められた事例
2(東京地裁平18.1.27判決)
株式会社の営業譲渡に伴う会社債務の併存的債務引受の合意が肯定された事例
3(東京地裁平18.4.28判決)
傷害の被疑事実により逮捕された者に係る報道につき,殺人の疑いで逮捕された旨の字幕スーパーを付して放送したテレビ局の放送が,逮捕された者の名誉を毀損するものであり,テレビ局が取材により入手した検挙広報文及び警察署の説明内容からも逮捕された者の被疑事実を殺人とみる余地はないとして,不法行為の成立を認めた事案
4(東京地裁平18.2.20判決)
大学入学試験の学科試験を通過した受験生につきその入学を許可しなかった大学の措置に違法があるとして損害賠償請求が認容された事例
5(東京高裁平17.11.9判決)
以前勤務していた医師による情報提供に基づき,病院において手術ミス及びその隠ぺいが行われた旨が,新聞,雑誌,テレビ等で報道されたことにつき,同医師が提供した情報に係る事実が真実であると認めるに足りず,同医師においてそれを真実と信ずるについて相当の理由があったとはいえないとして,医師の,病院及び執刀医に対する名誉毀損の不法行為責任が認められた事例
6(東京地裁平18.6.21判決)
1 急性大動脈解離の合併症による急性腹部大動脈閉塞の発症を疑って,高次の診断・治療のできる医療機関への患者の転送を開始すべき注意義務を怠った過失があるとされた事例
2 上記患者につき上記注意義務を尽くしていれば患者が死亡時において生存していたことについて相当程度の可能性があったとして不法行為に基づく損害賠償責任が認められた事例
7(横浜地裁平18.9.15判決)
遺言当時85歳の老人の公正証書遺言につき,アルツハイマー型の認知症にり患しており遺言能力を欠いていたものとして無効とされた事例
[知的財産]
8(知的財産高裁平18.4.27判決)
「酸性水中油型乳化調味料」に係る発明について,特許請求の範囲の記載における「焼成用あるいはフライ用食品に用いる」との文言は,「物」の発明の構成を限定する意義を有しないから,仮に同一の組成の酸性水中油型乳化調味料について当業者が容易に想到できたとすれば進歩性があるということはできないが,当該組成の酸性水中油型乳化調味料は,引用刊行物記載の各発明に基づいて,当業者が容易に想到することができたものとはいえないとして,上記発明についての特許を取消した特許庁の決定が取消された事例
[諸 法]
9(東京地裁平18.7.20判決)
1 自動車損害賠償保障法75条に定める2年の期間は,権利行使期間ではなく消滅時効期間を定めたものである
2 自動車損害賠償保障法72条1項後段に基づく請求権の消滅時効については,時効の援用を必要とせず,時効の利益を放棄することもできないものであって,同法75条に定める2年の経過により同請求権は当然消滅する
3 自動車損害賠償保障法72条1項後段に基づく請求について,てん補決定に係る保障金の支払によっても支払額を超える部分についての消滅時効は中断せず,症状固定日から2年が経過したことをもって時効により消滅したものとされた事例
4 自賠責保険等の契約が締結されていない場合,任意保険である対人賠償責任保険の保険者は,自賠責保険等によって支払われる金額に対する遅延損害金を負担しない
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◆刑事裁判例
[刑 法]
1(秋田地裁平18.10.25判決)
1 業務上横領罪に対する親族相盗例の適用は,行為者と所有者及び委託者相互の間に親族関係が存する場合に限られる
2 成年後見人が親族関係にある被後見人の財産を横領した場合について,家庭裁判所が委託者の立場にあるから,親族相盗例は適用されないと判断された事例
2 全農秋田県本部米横流し事件判決(秋田地裁平18.7.14判決)
1 全国農業協同組合連合会が農業協同組合からの再委託によりこれら組合の組合員らから売渡委託を受けて保管中の玄米は,上記組合員らの所有に属すると判断された事例
2 全国農業協同組合連合会の県本部幹部職員らが,農業協同組合からの再委託によりこれら組合の組合員らから売渡委託を受けて保管中の玄米を,同連合会の関連会社の用途に充てる目的で,同会社から米穀卸業者に売却させて費消した行為が,業務上横領罪に当たるとされた事例
3 一連の業務上横領の行為に関し,その一部分についてにしか被告人の関与が認められないとの弁護人の主張を排斥して,全体について共謀の成立を認めた事例
■井上治典先生追悼座談会
手続保障の第三の波について
/高橋宏志(司会)・小山 稔・春日偉知郎・西口 元・安西明子
◆進歩性に関する知財高裁判決の概観2―2006年4月~8月言渡分/審決取消訴訟
/田中昌利
◆千葉県医事関係裁判運営委員会第10回定例会
/中山隆夫・山浦 晶・陶山嘉代・高森建二・丸山俊秀・加納達二・
森田茂穂・福家伸夫・笠原洋勇・小林 進・白井厚治・田中宣威・
水野杏一・伊達裕昭・龍野勝彦・北村 明・福武公子・湊 弘美・
滝澤孝臣・小磯武男・木本洋子・田原美奈子・阿保賢祐・内藤和道・
松井雅典・河崎純忠・清水佐和・高橋一弥・滝沢 信・金澤正人・
長谷川哲也・山本起美代
■判例展望民事法31 弁護過誤をめぐる裁判例と問題点/坂口公一
■世界の司法98―その実像を見つめて
イギリスにおける量刑改革―2003年刑事裁判法/吉戒純一
■ブック・レビュー
石井一正著『刑事実務証拠法〔第四版〕』/植村立郎
判例紹介 全23件(最高裁判例2件) 細目次は本号冒頭頁
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◆特 報
[刑事訴訟法]
1 名張毒ぶどう酒殺人事件第7次再審請求異議審決定(名古屋高裁平18.12.26決定)
刑訴法435条6号の証拠の明白性が認められるとして再審を開始した原決定が異議審において取り消された事例
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◆速 報
[刑 法]
1 志摩半島上空日航機乱高下事件控訴審判決(名古屋高裁平19.1.9判決)
都市計画法施行規則60条の証明書を交付しない旨の通知の行政処分性(積極)
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◆最 高 裁
[倒産処理法]
1(1最高裁第一小法廷平18.12.21判決)(2最高裁第一小法廷平18.12.21判決)
1 破産管財人が破産者の締結していた建物賃貸借契約を合意解除した際に賃貸人との間で破産宣告後の未払賃料等に敷金を充当する旨の合意をして質権の設定された敷金返還請求権の発生を阻害したことが質権設定者の質権者に対する目的債権の担保価値を維持すべき義務に違反するとされた事例(1事件)
2 破産管財人が破産者の締結していた建物賃貸借契約を合意解除した際に賃貸人との間で破産宣告後の未払賃料等に敷金を充当する旨の合意をして質権の設定された敷金返還請求権の発生を阻害しても質権者に対して善管注意義務違反の責任を負うとはいえないとされた事例(1事件)
3 破産管財人が破産者の締結していた建物賃貸借契約を合意解除した際に賃貸人との間で破産宣告後の未払賃料等に敷金を充当する旨の合意をして上記賃料等の現実の支払を免れた場合において破産管財人は敷金返還請求権の質権者に対して不当利得返還義務を負うとされた事例(1事件)
4 破産管財人が破産者の締結していた建物賃貸借契約を合意解除した際に破産宣告後の未払賃料等に敷金を充当する旨の合意をして上記賃料等の現実の支払を免れたことにより敷金返還請求権の質権者に対し不当利得返還義務を負う場合において破産管財人が悪意の受益者であるとはいえないとされた事例(2事件)
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◆行政裁判例
[行政法一般]
1(東京地裁平18.9.26判決)
法人に関する情報を開示した場合,当該法人と競争関係にある事業者が,当該情報を利用して違法な宣伝広告活動を行い,当該法人の公正な競争上の地位を害するおそれがあるから,当該情報は不開示事由である法人情報に当たるとの主張が排斥された事例
[国家補償法]
2(和歌山地裁平17.9.20判決)
労働基準監督署の窓口担当者からの侮辱的言辞等のためにうつ病を発症したとして国に対する賠償請求が認められた事例
[租 税 法]
3(東京高裁平18.8.31判決)
不動産取得税の課税標準の特例の適用が認められた事例
[情報公開]
4(大阪地裁平18.8.3判決)
市立中学校の学力診断テストの学校別成績等の一部を非公開とした処分が取り消された事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1(東京地裁平18.7.26判決)
同一当事者間で,同一就業場所について,パートタイマー契約と正社員契約の2つの労働契約を締結している場合における時間外割増賃金請求,深夜割増賃金請求,付加金請求の成否について
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◆民・商事裁判例
[民 法]
1(高松高裁平19.2.22判決)
数量的な一部を明示して損害賠償を求める訴訟の係属中に請求が拡張された場合において損害賠償請求権の残部につき民法153条の催告が継続していたものとされた事例
2(大阪地裁平18.9.20判決)
会社の信用金庫取引上の債務につき包括根保証契約を締結した後に辞任した代表取締役に対し,辞任後の会社の借入金債務を代位弁済した信用保証協会が保証人間の求償請求をした事案につき,代表取締役が求償債務を負わないとされた事例
3(福岡高裁平18.1.31判決)
フランチャイズ契約締結に際して,フランチャイザーにフランチャイジー候補者に対する情報提供義務違反があるとして,契約締結上の過失による損害賠償が認められた事例
4(東京地裁平18.4.17判決)
雑誌に掲載されたフランチャイズ契約の広告を信じてフランチャイズ契約を締結し,金員を詐取された雑誌の読者に対する雑誌発行者の債務不履行責任及び不法行為責任をいずれも否定した事例
5(東京地裁平18.2.27判決)
訴えの提起及び控訴が,裁判制度の趣旨目的に照らして著しく相当性を欠き,不法行為を構成するとして,損害賠償が認められた事例
6(横浜地裁平18.3.28判決)
公立高校の生徒がいじめを苦にして自殺した場合,高校教員に生徒に対する安全配慮義務の違反があるとしたが,自殺について予見可能性があったとは認められないとし,生前の精神的苦痛に対する300万円の慰謝料が認められた事例
7(高松高裁平17.6.30判決)
乳がんの手術に当たり,他に選択が可能で当時医療水準として確立されていた乳房温存療法についての説明が不十分であったなどとして,担当医師に診療契約上の説明義務違反があるとされた事例
8(大阪地裁平18.8.29判決)
1 「平成二千年一月十日」との日附のある自筆証書遺言の効力(有効)
2 所定の方式がとられていない加筆がある自筆証書遺言が有効であるとされた事例
[商 法]
9(東京地裁平18.7.6判決)
信用組合の専務理事が信用状態の悪化した貸付先らに対する融資を承認したことは理事の判断として著しく不合理であり,善管注意義務・忠実義務に違反するとされた事例
10(福岡高裁平18.12.21判決)
生命保険の契約者が両親とともに一家心中を遂げた場合,保険金受取人を変更する旨の意思表示を保険会社に通知しなくても,その変更の効力が生じ,保険金受取人は,保険会社に対し,死亡保険金を請求することができるとされた事例
[知的財産]
11(東京地裁平17.10.11判決)
1 商標登録後5年以上経過した商標登録に基づく侵害訴訟において,不正競争の目的の有無にかかわらず,商標法4条1項10号の無効理由の存否につき判断した事例
2 商標権行使が権利の濫用に当たるとはいえないとされた事例
3 商標法38条1項に基づく損害を算定した事例
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◆刑事裁判例
[刑 法]
1(神戸地裁平18.7.21判決)
1 暴走族の構成員であった被告人らが集団で金属バット等を用いて被害者の頭部等を多数回殴打するなど苛烈な暴行を執ように加えた事案において殺人の共謀が認められた事例2 殺人未遂,監禁被告事件について共犯関係からの離脱が否定された事例
[刑事訴訟法]
2(広島地裁福山支部平18.8.2判決)
住居侵入,窃盗,強姦致傷,強姦事案において,被告人が黙秘を貫いた一部の住居侵入,強姦事案についても,DNA型鑑定等の情況証拠に基づき被告人が犯人であると認定した上で,窃盗及び住居侵入,強姦の累犯前科を有する被告人に対し,懲役17年の判決を言い渡した事例
3(名古屋高裁平18.6.26判決)
児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律7条4項の児童ポルノ公然陳列の共同正犯としての訴因に対し,不作為による従犯の事実を認定する場合に,訴因変更の手続を必要とするとされた事例
民法判例レビュー96
■今期の主な裁判例
契 約/金山直樹 担 保/堀 龍兒
不 動 産/吉田克己 民事責任/浦川道太郎
■今期の裁判例
家 族/辻 朗
■判例評釈
担 保1 譲渡担保権者の債権者による目的不動産の差押えに対する設定者の第三者異議権の有無
◆最二小判平18.10.20判タ1225号187頁,判時1950号69頁,金判1254号23頁・1256号24頁/荒木新五
担 保2 一括競売と建物賃借人の処遇
◆大阪地堺支決平18.3.31金法1786号108頁/荒木新五
不動産 不実登記への信頼と民法94条2項,110条の類推適用
◆最一小判平18.2.23民集60巻2号546頁,判タ1205号120頁,金判1253号14頁/吉田克己
民事責任 ペットに対する医療事故と獣医師の責任
◆名古屋高金沢支判平17.5.30判タ1217号294頁/浦川道太郎
家 族 民法903条の類推適用による死亡保険金の持戻しの可否
◆1大阪家堺支審平18.3.22家月58巻10号84頁
2名古屋高決平18.3.27家月58巻10号66頁/中川忠晃
判例紹介 全21件(知的財産裁判例7件) 細目次は本号冒頭頁
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◆行政裁判例
[行政法一般]
1 台湾ハンセン病訴訟費用負担決定(東京地裁平18.9.15決定)
訴えの取下げにより訴訟が完結した場合の訴訟費用の負担について,敗訴と同様に解すべきでない特段の事情があり,実質的には申立人らの全部勝訴と同視できるとして,訴訟費用の全部を相手方の負担とした事例
[行政争訟法]
2(大阪地裁平18.11.2判決)
1 入国審査官の口頭審理請求権の告知に際して,容疑者に対して告知すべき内容
2 入国審査官が行った口頭審理請求権の告知において違法がないとされた事例
3(福岡高裁平17.3.7判決)
中国在留邦人の継子である者らに在留特別許可を認めなかった裁決と退去強制令書発付処分が,社会通念上著しく妥当性を欠くことが明らかであり違法であるとして取り消された事例
[租 税 法]
4(名古屋地裁平17.1.27判決)
大型商業施設の固定資産税の課税標準価格について,収益還元方式によるべき特段の事情がないと判断した事例
[地方自治法]
5(岡山地裁平18.6.13判決)
1 岡山市病院事業管理者(地方公営企業の管理者)に対して支給する期末手当を,給料月額の約3.5月分に相当する本来の期末手当の額に,病院事業会計決算における前々年度と前年度との収支改善額に100分の20を乗じて得た額(期末手当加算金)を加算した額とする旨定めた条例に基づいて期末手当加算金を支出することが,地方自治法204条2項,同法204条の2に違反するとされた事例
2 上記の期末手当加算金は,地方自治法204条2項の「期末手当」に当たらず,その他の法定手当にも当たらないとされた事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1 日音退職金請求事件(東京地裁平18.1.25判決)
集団退社した従業員らの退職金請求事件において,6名については請求が否定され,3名については請求が肯定された事例
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◆民・商事裁判例
[民 法]
1(名古屋高裁平18.6.27判決)
スイミングスクールでの生徒の死亡事故につき学校側に不法行為責任及び債務不履行がないとされた事例
2(名古屋地裁平18.6.30判決)
肩甲難産で分娩後間もなく児が死亡した事案につき担当医師に分娩方法の選択及び肩甲娩出術の施行に過失があったとされた事例
3(東京高裁平18.10.25判決)
遺言内容の記載された書面には遺言者の署名押印を欠き,検認時に既に開封されていた封筒には遺言者の署名押印がある場合の遺言が,自筆証書遺言として無効とされた事例
4(大阪地裁平18.5.15判決)
遺産分割協議に非相続人が参加した場合において,当該非相続人に対する遺産分割協議無効確認の訴えを不適法とした上で,遺産分割協議のうち非相続人が取得するとされた部分のみを無効とした事例
[商 法]
5 名村造船所募集株式発行差止却下決定事件(大阪地裁平18.12.13決定)
筆頭株主を除いてされたいわゆる第三者割当の方法による募集株式の発行が,現経営者の支配権を維持することを主な目的としてされたものであるとは認められず,会社法210条2号に規定する「著しく不公正な方法」によるものではないとされた事例
6(東京高裁平18.10.19判決)
1 事故招致者の行為によっていったん発生した保険金請求権の当該事故招致者による相続又は譲渡
2 事故招致者の行為によっていったん発生した保険金請求権を相続した当該事故招致者が,それを行使し,又は処分することを妨げるべき特段の事情がないとされた事例
[知的財産]
7(東京地裁平18.9.12判決)
1 真の共同発明者といえるためには,当該発明における技術的思想の創作行為に現実に加担したことが必要であるとして,職務発明の対価請求の対象となる発明の一部について発明者性を否定した事例
2 自社実施に係る職務発明の承継の対価の算定に当たり,「その発明により使用者等が受けるべき利益」とは,当該発明の実施品の売上高のうち,同発明につき第三者の実施を排除して独占的に実施することにより得られたと認められる利益の額,すなわち法定の通常実施権に基づく実施を超える部分(超過実施分)について第三者に発明の実施を許諾した場合に得られる実施料であるとされた事例
3 特許権の設定登録の前であっても,出願公開後に事実上当該発明を独占し,第三者の実施を排除して独占的に実施したことにより通常実施権に基づくものを超える利益を上げたときは,当該発明が貢献した程度を勘案して「その発明により使用者等が受けるべき利益」を定めることができるとされた事例
8(知的財産高裁平18.8.9判決)
「TEAMS」の欧文字を標準文字で横書きしてなる商標について,原告が被告による商標登録の不使用取消審判請求の登録前3年以内に使用をしているとして,商標登録を取り消した審決を取り消した事例
9(東京地裁平18.5.25判決)
1 本件発明が解決する課題の存在を認識することは当業者にとって容易になし得ることであり,当業者が当該課題の存在を認識した場合には周知技術を用いて本件発明の構成に至ることは容易であるとして,発明の進歩性を否定した事例
2 薬を包装する金色の分包包装体及び銀色のPTPシートの外観について不正競争防止法2条1項1号の商品等表示性を否定した事例
10(東京地裁平18.4.13判決)
1 特許発明の願書に添付した明細書の補正が,出願当初の明細書の要旨を変更するものであると判断された事例
2 分割出願において,親出願の願書に添付した明細書の補正が,出願当初の明細書の要旨を変更するものであり,当該分割出願は,分割出願の要件に違反するものとして,無効とされた事例
11 まねきTV仮処分命令申立て事件(東京地裁平18.8.4決定)
市販され利用者が所有するロケーションフリーテレビの構成機器であるベースステーションの預託を受け,利用者がインターネット回線を通じて専用モニター又はパソコンによりテレビ番組を視聴できるサービスを提供した者が,地上波放送の送信可能化行為を行っているとはいえないとされた事例
12(知的財産高裁平18.3.29判決)
ホームページに掲載された商品の広告写真につき著作物性が肯定された事例
13(東京地裁平17.12.12判決)
人工衛星の軌道や姿勢等の解析に関するコンピュータ・プログラム11個について,その一部はXの作成に係るものではなく,また,各プログラムは,いずれも,職務著作として,Y1の前身で,プログラム作成当時の法人が著作者となったものであるとして,各プログラムの著作権及び著作者人格権を有することの確認を求めたXの請求がいずれも棄却された事例
[諸 法]
14(東京地裁平18.9.25判決)
レコードを圧縮・複製して作成した電子ファイルをWinMX(ファイル交換共有ソフト)を利用してインターネット上で自動的に送信し得る状態にした行為が,レコード会社の送信可能化権の侵害に当たるとして,当該行為をした者のコンピュータとインターネットとの通信を媒介したプロバイダに対する発信者情報の開示請求を認容した事例
[倒産処理法]
15(福岡高裁平18.11.8決定)
1 給与所得者等再生手続開始申立てにおいて,「破産手続開始の原因となる事実の生ずるおそれ」(民事再生法21条1項)の有無が問題となった事例
2 上記申立人の貸金業者に対する債務の残額につき,約定利率ではなく,利息制限法所定の利率に従った再計算による額をもって上記要件の有無を判断することも合理的であるとされた事例
■特集 東京地裁民事執行センター5年の歩みと新担保執行法制の展開
はしがき/齋藤 隆
民事執行センター創設の意図したもの/西岡清一郎
民事執行センターに期待する―担保執行法制改正の流れの中で/山本和彦
民事執行センターの開設を振り返って/上田正俊
座談会 東京地裁民事執行センター5年の軌跡と展望
/齋藤 隆・西岡清一郎・三輪和雄・飯塚 宏・波田野明・
石井利幸・三上照彦・蒲生豊郷・山本和彦
東京地裁執行部における民事執行センター開庁前後の執行事件の動向と
新しい執行制度の運用状況及びその分析/飯塚 宏
短期賃貸借保護の制度の廃止と建物明渡猶予制度の創設/池田知史
担保不動産収益執行制度の現状と実務上の諸問題/角井俊文
複数債権の包括的差押えとその限界
―診療報酬債権についての最高裁判例(最三小決平17.12.6民集59巻10号2629頁)及び
複数支店にまたがる預金債権の差押えについての裁判例を題材として/大澤知子
判例紹介 全26件(最高裁判例6件) 細目次は本号冒頭頁
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◆特 報
[行政法一般]
1 保育園入園承諾義務付け事件(東京地裁平18.10.25判決)
気管切開手術を受けてカニューレを装着している児童につき、東大和市に対し、保育園への入園を承諾することを義務付けた事例
[地方自治法]
2 武蔵野市長交際費事件(最高裁第二小法廷平18.12.1判決)
1 資金前渡を受けた職員のする普通地方公共団体に債務を負担させる行為及び債権者に対する支払と住民訴訟の対象となる「公金の支出」
2 資金前渡を受けた職員と地方自治法(平成14年法律第4号による改正前のもの)242条の2第1項4号にいう「当該職員」
3 資金前渡を受けた職員が普通地方公共団体に債務を負担させる行為をした場合における当該普通地方公共団体の長と地方自治法(平成14年法律第4号による改正前のもの)242条の2第1項4号にいう「当該職員」
4 資金前渡を受けた職員が普通地方公共団体に債務を負担させる行為をした場合における当該普通地方公共団体の長の損害賠償責任
5 普通地方公共団体の長その他の執行機関が一般的な友好、信頼関係の維持増進自体を目的として各種団体等の主催する会合に列席し祝金を交付するなどの交際をすることの適否
[民 法]
3(最高裁第一小法廷平19.11.25判決)
1 都道府県による児童福祉法27条1項3号の措置に基づき社会福祉法人の設置運営にする児童養護施設に入所した児童を養育監護する施設の職員等と国家賠償法1条1項にいう公権力の行使に当たる公務員
2 国又は公共団体以外の者の被用者が第三者に加えた損害につき国又は公共団体が国家賠償法1条1項に基づく損害賠償責任を負う場合における使用者の民法715条に基づく損害賠償責任の有無
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◆速 報
[民 法]
1(福岡高裁平19.2.13判決)
1 軽微な追突事故をめぐる損害賠償訴訟において、髄液漏(低髄液圧症候群)が主張されたが、証拠上それを認めるには合理的疑いがあるとして、これを認めなかった事例
2 頚椎捻挫の症状が長期化した背景には、被害者の心因的要素があるとして、損害(治療費を除く)を減額した事例
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◆最 高 裁
[租 税 法]
1(最高裁第三小法廷平19.1.23判決)
被相続人の居住の用に供されていたが土地区画整理事業における仮換地の指定に伴い相続開始の直前には更地となっていた土地につき租税特別措置法(平成11年法律第9号による改正前のもの)69条の3所定の小規模住宅等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用があるとされた事例
2(最高裁第二小法廷平19.1.19判決)
公路に直接接していない無道路地であっても実際に利用している公路への通路が同一の所有者に帰属する場合は固定資産課税台帳に登録すべき価格を決定するに当たり固定資産評価基準(昭和38年自治省告示第158号)所定の通路開設補正を適用しないとする取扱いと地方税法(平成11年法律第160号による改正前のもの)403条1項
[集団的労働関係]
3(最高裁第二小法廷平18.12.8判決)
1 労働組合法2条1号所定の使用者の利益代表者に近接する職制上の地位にある者が使用者の意を体して労働組合に対する支配介入を行った場合における使用者の不当労働行為責任
2 労使協調路線を採る労働組合の組合員である新幹線運転所の指導科長(助役)が同運転所の従業員に対してした同労働組合と対立する労働組合からの脱退を勧める発言等をもって使用者の不当労働行為と認めることはできないとした原審の判断に違法があるとされた事例
[民事訴訟法]
4(最高裁第三小法廷平19.1.16判決)
判決の基本となる口頭弁論に関与していない裁判官が判決をした裁判官として署名押印していることを理由に上告裁判所が原判決を破棄する場合における口頭弁論の要否
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◆行政裁判例
[行政法一般]
1(東京高裁平18.9.27判決)
独占禁止法(平成17年法律第35号による改正前のもの)69条に基づく利害関係人からの閲覧謄写請求に対し、事件記録に記載されている情報の性質等を根拠に公正取引委員会が閲覧謄写の範囲を制限することの可否(消極)
[行政争訟法]
2(札幌高裁平17.5.27判決)
郵便局員に対してされた懲戒免職処分が、処分理由である横領の事実が認められないとして取り消された事例
[国家補償法]
3(名古屋高裁金沢支部平17.7.13判決)
介護慰労金受給に関する事前調査で非該当の結論となった場合において、受給希望者がこれに納得せずに不満を述べているときは、事前調査を実施する市には、受給希望者に対して受給申請手続を教示すべき条理上の義務があるのにこれを怠った違法行為があるとして、また、市を履行補助者とする県にも同様の違法行為があるとして、国家賠償請求が一部認容された事例
[租 税 法]
4(福岡高裁平18.2.2判決)
地方税法367条に基づく固定資産税等の減免措置が、同条を受けて規定された条例等に定める「公益のために」及び「公民館類似施設」の要件を満たしていないとして、違法とされた事例
[地方自治法]
5(大阪地裁平18.9.14判決)
1 1会計年度中に採用されかつ退職する公務員が地方自治法172条3項ただし書にいう『臨時又は非常勤の職』に当たるとされた事例
2 東大阪市が任用した一般職に属する非常勤職員に対する給与(給料及び手当)の支出が地方公務員法、地方自治法等の規定に違反しないとされた事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1(名古屋地裁平17.10.28判決)
国立大学の当時から教員として勤務していた外国人と国立大学法人との雇用契約が契約期間の満了により終了したとされた事例
2(京都地裁平17.7.27判決)
1 就業規則の不利益変更に関し、その合理性の有無について判断した事例
2 被告の主張にかかる原告の行為は、原告の功労を減殺するほどの背信行為とまでいうことはできず退職金の減額事由には当たらないとされた事例
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◆民・商事裁判例
[民 法]
1(福岡高裁平18.6.27判決)
管理組合の通常総会決議無効確認等を求める法的地位ないしは利益(当事者適格)がないとされた事例
2(大阪地裁平18.7.12判決)
1 厚生年金基金から年金資産の運用を任された投資顧問業者の債務不履行(アセット・ミックス遵守義務違反)
2 ファンド構築期間延長合意の不成立
3 アセット・ミックス遵守義務違反に基づく損害の不発生
3(大分地裁平17.5.30判決)
分譲マンションの販売業者である被告会社の従業員が、ペット類飼育の可否につき販売時期によって異なる説明をして正確な情報提供を怠ったなどとして、購入者である原告らの一部に対する不法行為の成立を認め、慰謝料請求が認容された事例
4(東京地裁平18.10.4判決)
薬剤性間質性肺炎に罹患していた患者について、担当医師にその原因薬剤であるミノマイシンを中止すべき注意義務を怠った過失を認めた事例
5(東京地裁平18.4.27判決)
入院中の患者が上腸間膜動脈閉塞症を発症し腸管壊死となって死亡した事案において、担当医師に、上腸間膜動脈閉塞症が発症していることを疑って、検査をし、治療を開始すべき注意義務を怠った過失があるとされた事例
6(福岡高裁平18.7.20決定)
1 協議離婚後の子の引渡しをめぐる紛争において、協議離婚の際の親権者の指定合意をめぐる紛争が顕在化するに至った事例
2 協議離婚の際の合意により親権者になったとする元夫婦の一方から他方に対する子の引渡請求について、他方が親権者指定協議無効確認の訴えを提起したことにより引渡しを求める者の親権は必ずしも絶対的なものではなくなったとして、同者に親権があることを前提とした原審判を取り消した事例
[商 法]
7(名古屋地裁平18.2.3判決)
イモビライザー等の盗難防止装置を装備した外国製高級自動車が消失した事件につき、窃取方法の可能性、犯行現場の状況、被害者が関与する動機の有無、供述の変遷及び立証の難易等の諸事情を考慮して、自動車の消失は偶然の事故によるものであったと認定し、保険会社に対して車両保険契約に基づく保険金の支払を命じた事例
[知的財産]
8(東京地裁平18.7.6判決)
原告製品を使用した製品を製造、販売している者に対し、特許権の侵害となるなどと記載した警告書を送付した被告の行為が、不正競争防止法2条1項14号の不正競争行為及び不法行為に該当するとされた事例
[民事訴訟法]
9(東京地裁平18.4.4中間判決)
我が国の法人が台湾法人及び米国法人に対して提起した損害賠償請求訴訟において、不法行為に基づく請求及び併合請求につき、我が国の国際的裁判管轄が認められた事例
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◆刑事裁判例
[刑 法]
1(広島高裁松江支部平18.9.25判決)
1 母親殺害動機と自殺企図の動機が密接不可分のものであると認められた事例
2 自殺企図の動機が了解不可能な妄想によるものとして、母親殺害の犯行について心神耗弱が認められた事例
[特別刑法]
2(福岡地裁飯塚支部平18.9.6判決)
町議会議員による公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律違反につき有罪判決が言い渡された事例
■研究会「事実認定と立証活動」4
人証の証拠評価/秋山幹男(ゲスト)・村田渉・馬橋隆紀・須藤典明・加藤新太郎(司会)
■大阪民事実務研究
証券取引における適合性原則について/堀部亮一
■銀行実務と民事裁判482
債権の仮差押えにより,差押えられた債権の消滅時効も中断するか否か
〔1東京地判平15.12.16金判1183号36頁,2東京高判平16.6.23金判1195号6頁〕/菅野佳夫
■銀行実務と民事裁判483
物上保証人所有不動産に対する競売開始決定正本の債務者への送達と時効中断/吉岡伸一
■人身賠償・補償研究87〔日本交通法学会 人身賠償・補償研究会〕
自動車損害賠償保障法72条1項後段による損害のてん補額支払義務の履行期と履行遅滞について
―最高裁第1小法廷平成17年6月2日判決/加藤 了
■世界の司法97―その実像を見つめて
米国における退去強制と司法審査/小野裕信
■ブック・レビュー
滝澤孝臣著『民事法の論点―その基本から考える』/加藤新太郎・西村真人
判例紹介 全23件 (最高裁判例8件) 細目次は本号冒頭頁
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◆特 報
[憲 法]
1(最高裁第二小法廷平18.11.27判決)
消費者契約法9条1号と憲法29条
[民 法]
2(最高裁第二小法廷平18.12.22判決)
いわゆる鍼灸学校の入学試験に合格し当該鍼灸学校との間で納付済みの授業料等を返還しない旨の特約の付された在学契約を締結した者が入学年度の始まる数日前に同契約を解除した場合において同特約が消費者契約法9条1号により無効とされた事例
3(最高裁第二小法廷平18.11.27判決)
大学の入学試験に合格し同大学に授業料等を納付するなどして納付済みの授業料等の返還を制限する特約の付された在学契約を締結した者が同大学の職員から入学式に出席しなければ入学辞退として取り扱う旨告げられたため3月31日までに同契約を解除することなく入学式に欠席することにより同契約を解除した場合において同大学が同特約が有効である旨主張して授業料の返還を拒むことが許されないとされた事例
4(1最高裁第二小法廷平18.11.27判決)(2最高裁第二小法廷平18.11.27判決)(3最高裁第二小法廷平18.11.27判決)
〈1事件〉
1 大学と当該大学の学生との間の在学契約の性質
2 大学の入学試験の合格者が納付する入学金の性質
3 大学と在学契約等を締結した者が当該在学契約等を任意に解除することの可否
4 大学の入学試験の合格者による書面によらない在学契約の解除の意思表示の効力
5 大学の入学試験の合格者が当該大学との間で在学契約等を締結して当該大学に入学金を納付した後に同契約等が解除された場合等における当該大学の入学金返還義務の有無
6 大学の入学試験の合格者と当該大学との間の在学契約における納付済みの授業料等を返還しない旨の特約の性質
7 大学の入学試験の合格者と当該大学との間の在学契約等の消費者契約該当性
8 大学の入学試験の合格者と当該大学との間の在学契約における納付済みの授業料等を返還しない旨の特約に関する消費者契約法9条1号所定の平均的な損害等の主張立証責任
9 大学の入学試験の合格者と当該大学との間の在学契約における納付済みの授業料等を返還しない旨の特約に対する消費者契約法9条1号の適用の効果
10 専願等を出願資格とする大学の推薦入学試験等の合格者と当該大学との間の在学契約における納付済みの授業料等を返還しない旨の特約に対する消費者契約法9条1号の適用の効果
〈2事件〉
1 入学手続要項等に「入学式を無断欠席した場合には入学を辞退したものとみなす」等の記載がある大学の入学試験の合格者が当該大学との間で在学契約を締結した場合における入学式の無断欠席と在学契約の解除の意思表示
2 入学手続要項等に「入学式を無断欠席した場合には入学を辞退したものとみなす」等の記載がある大学の入学試験の合格者と当該大学との間の在学契約における納付済みの授業料を返還しない旨の特約に対する消費者契約法9条1号の適用の効果
〈3事件〉
1 大学の入学試験の合格者と当該大学との間の在学契約における納付済みの授業料等を返還しない旨の特約と公序良俗違反
2 私立医科大学の平成13年度の入学試験の合格者が同大学との間で納付済みの授業料等を返還しない旨の特約の付された在学契約を締結した後に同契約を解除した場合において同特約は公序良俗に反しないなどとして同大学に対する納付済みの授業料等の返還請求が認められなかった事例
[商 法]
5(東京地裁平19.2.22判決)
被害者(被保険者)が人身傷害補償保険契約に基づく保険金の支払を受けた後に加害者に対する損害賠償請求訴訟を提起した場合において,被害者にも過失があるものとされたときに,保険金を支払った保険会社が代位取得する被害者の加害者に対する損害賠償請求権の範囲
[刑事訴訟法]
6(最高裁第三小法廷平18.9.15決定)
被告人の訴訟能力を肯定し,控訴趣意書の提出の遅延につき刑訴規則238条にいう「やむを得ない事情」がないなどとされた事例(いわゆるオウム真理教教祖事件)
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◆速 報
[国家補償法]
1(横浜地裁平18.10.25判決)
1 児童福祉法による認可を受けていないいわゆる認可外保育施設において,暴行により園児を死亡させた施設設置管理者に対する不法行為による損害賠償請求につき,施設設置管理者の殺意を否定したが傷害の不法行為を認定した上で,消滅時効の抗弁を排斥し,請求の一部を認容した事例
2 認可外保育施設において施設設置管理者の暴行により園児が死亡したことにつき,施設設置管理者による暴行,虐待によって園児の生命,身体に対し危害が加えられる危険性を予見することができたとはいえないとして,県知事には児童福祉法に基づく認可外保育施設に対する事業停止又は施設の閉鎖命令等の規制権限の不行使の違法があるとはいえず,県警察には施設長の逮捕,検挙等を怠った不作為の違法があるとはいえないとして,園児の両親から県に対する国家賠償請求が認められなかった事例
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◆最 高 裁
[民事執行法]
1(最高裁第一小法廷平18.12.14判決)
1 証券投資信託であるMMF(マネー・マネージメント・ファンド)の受益者が解約実行請求をした場合と受益者の受益証券を販売した会社に対する一部解約金支払請求権
2 証券投資信託であるMMF(マネー・マネージメント・ファンド)の受益者が受益証券を販売した会社に対して有する一部解約金支払請求権を差し押さえた債権者が取立権の行使として上記会社に対し解約実行請求をして同請求権を取り立てることの可否
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◆憲法裁判例
[憲 法]
1(福岡高裁平18.8.29判決)
1 無効票が多かったこと,票数が不足したことが選挙無効の原因とはならないと判断された事例
2 同時に行なわれた他の選挙の候補者と同じ名を記載した投票の効力について判断した事例
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◆行政裁判例
[行政法一般]
1(大阪地裁平18.8.23判決)
1 風俗営業不許可処分を受けた法人が,その後風営法7条の3に基づき分割についての承認を受けたときの同不許可処分の取消訴訟の訴えの利益
2 風営法施行令6条2号にいう「これらの用に供するものと決定した土地」の意義
3 大学の設置についていまだ文部科学大臣の認可がされていない大学設置予定地が,風営法施行令6条2号にいう「これらの用に供するものと決定した土地」に当たるとされた事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1(東京地裁平18.7.10判決)
危険物搬出作業直後,急性心筋梗塞を発症し死亡した事案において業務起因性が肯定された事例
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◆民・商事裁判例
[民 法]
1(名古屋高裁平17.5.30判決)
1 建築基準法42条1項3号道路につき,市の水道管の埋設使用のための無償利用権が黙示に設定されたと認められた事例
2 同じく無償地上権の時効取得が認められた事例
3 私道所有者から市に対する水道管の埋設使用に伴う地代相当の損害賠償請求が権利の濫用として許されないとされた事例
2(東京地裁平18.5.19判決)
専門学校の授業内容が不十分であり在学契約上の役務提供義務を尽くしていないとして債務不履行に基づく損害賠償責任が肯定された事例
3(東京地裁平17.11.29判決)
抵当権設定登記の抹消登記手続の申請に際し,司法書士事務所の職員が登記済証の真否,登記意思の確認を怠った過失があるとして,司法書士の不法行為責任が認められた事例
4(青森地裁八戸支部平17.6.6判決)
公立中学校の生徒が体育の授業中に倒れて後日死亡した場合に担当体育教諭及び養護教諭に要求される応急措置義務の内容とその判断基準
5(東京地裁平17.2.25判決)
1 子の養育料等の給付義務の終期を「子が大学を卒業する月まで」とした離婚調停における合意は,子が成年に達した時点において学校教育法所定の「大学」に在籍しているか,合理的な期間内に大学に進学することが相当程度の蓋然性をもって肯定できるとの特段の事情が存在する場合を除き,子の成年に達する日の前日をもって終了するとの趣旨と解すべきである
2 子の養育料の給付義務に関して「原則として年毎に総務庁統計局編集の消費者物価指数編東京都区部の総合指数に基づいて増額する」とした離婚調停における合意から直ちに養育費の具体的増額分に係る金銭債権が発生するとはいえない
3 過去の増額養育費の支払を求めることは,既に経過した期間における扶養料を遡及的に一括請求をするものであって許されない
[知的財産]
6(大阪地裁平18.4.27判決)
いわゆる新実用新案権侵害を理由とする損害賠償請求について,権利者から技術評価書を提示して警告される前の侵害行為には過失が認められず,警告後は侵害行為が認められないとされた事例
7(東京地裁平18.2.21判決)
1 フランチャイズ契約におけるロイヤルティ不払を理由とする解除が解除権の濫用に当たらないとされた事例
2 フランチャイズ契約解除後の標章の使用が不正競争防止法2条1項2号に該当するとされた事例
[民事訴訟法]
8(福岡高裁平18.3.2判決)
実質は土地の境界争いである所有権確認訴訟において,原被告いずれの主張が証拠の全体により合致し,合理的で説得力があるかという観点から結論を導き出すべきであるとされた事例
[民事保全法]
9(東京地裁平18.7.7決定)
ジャスダック証券取引所に上場していた株式会社が同証券取引所に対し,上場廃止処分の効力を停止し,自らの株券の上場を維持する旨の仮処分命令を求めたのに対し,上場廃止基準に該当しないとの十分な疎明がないとして,これを却下した事例
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◆刑事裁判例
[刑 法]
1(大阪高裁平19.2.14判決)
行為時以降,裁判時までの間に罰則の改正が施行されたが,罰則の内容が変更されておらず,経過規定が置かれていない場合においては,新法の規定を適用すべきである
平成18年度版 判例年報 (付・平成18年本誌記事総索引)
○本判例年報は、平成18年中に発行された、下記の各刊行物に掲載された裁判例の判示事項・要旨を集録したものである。
最高裁判所判例集 59巻6号~60巻5号
家庭裁判月報 58巻1号~58巻12号
判例タイムズ 1192号~1222号
判例時報 1909号~1946号
金融法務事情 1759号~1790号
金融・商事判例 1231号~1255号
○各裁判例は、これを民事・刑事事件に大別して、該当法令別、条文別に分類・整理し、
これに判示事項及び本文に忠実に摘出した判決(決定)要旨を付記し、かっこ内に裁判
所名、裁判年月日、掲載刊行物名及びその巻・号・頁数を掲げた。
○同一判例で、2つ以上の法令・条文に関係があるものは、これを重ねて掲出した。
○同一条文内の順序は、原則として裁判年月日順とした。
○裁判年月日順索引を付し、裁判年月日からも検索できるようにした。
○本「判例年報」は判例タイムズ(1192号~1222号)の判例索引を兼ねる。
○巻末に、判例タイムズ(1192号~1222号)の記事総索引を付した。
■裁判員模擬裁判実施結果報告
1 大阪の法曹三者による第2回裁判員制度模擬裁判実施結果報告書
/中川博之・丸田 顕・入子光臣・林 扶友
(検察官役コメント)
2 「模擬裁判実施結果報告書」に対するコメント―検察官役の立場から
/北岡克哉
(弁護士役コメント)
3 裁判員裁判における弁護活動―模擬裁判を通じて
/森下 弘・溝内有香・松浦由加子
◆大阪地方裁判所第21・26民事部と大阪弁護士会知的財産委員会との協議会
/山田知司・田中俊次・高松宏之・西 理香・西森みゆき・平田和男・水田正士・
佐野英司・安藤広作・亀井正大・田積 司・栗原良扶・木村圭二郎・岩坪 哲・
平野惠稔・平野和宏・松本好史・井口喜久治・池下利男・池田崇志・井上周一・
井上裕史・牛田利治・小野昌延・岡田春夫・尾崎宏明・加藤幸江・川端さとみ・
久世勝之・栗山貴行・小松陽一郎・白波瀬文夫・重冨貴光・関根幹雄・芹田幸子・
滝井朋子・竹田千穂・辰野久夫・田中崇公・塚田章人・土田泰弘・仁木覚志・
畑 郁夫・苗村博子・西迫文夫・平尾宏紀・福田あやこ・藤川義人・松村信夫・
松本 司・溝上哲也・南川博茂・三山峻司・村林隆一・室谷和彦・山上和則・
山下英久・和田慎也・阿部隆徳・井崎康孝・井野邊陽・岩谷敏昭・岩原義則・
尾崎博彦・金尾基樹・鎌田邦彦・釜田佳孝・川村和久・小池眞一・小宮山展隆・
坂本 優・塩田千恵子・曽我部晋太・辰巳和男・田上洋平・辻 淳子・辻村和彦・
寺田明日香・冨宅 恵・鳥山半六・中世古裕之・中西 淳・野田英二・長谷川裕・
松岡伸晃・三木 剛・村田秀人・森 拓也・森本 純・藤本英二・山本忠雄・伊原友己
■判例展望民事法30
営造物責任と守備範囲論―その現状と課題/大工 強
■さいたま民事実務研究
◇講演◇和解と交渉/草野芳郎
■世界の司法96―その実像を見つめて
アメリカにおける陪審制度に関する実証的研究について
―陪審員は,裁判官の説示(jury instruction)を理解しているのか/石田由希子
判例紹介 全26件 (最高裁判例4件) 細目次は本号冒頭頁
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◆最 高 裁
[民 法]
1(最高裁第三小法廷平18.11.14判決)
ポリープ摘出手術を受けた患者が術後に出血性ショックにより死亡した場合につき担当医が追加輸血等を行わなかったことに過失があるとはいえないとした原審の判断に採証法則に反する違法があるとされた事例
[刑 法]
2(最高裁第三小法廷平18.12.13決定)
現況調査に訪れた執行官に対して虚偽の事実を申し向けるなどした刑法96条の3第1項該当行為があった時点が刑訴法253条1項にいう「犯罪行為が終つた時」とはならないとされた事例
[刑事訴訟法]
3(最高裁第一小法廷平18.12.19決定)
準抗告申立てを不適法として棄却した原決定が違法とされた事例
4(最高裁第三小法廷平18.12.8決定)
1 刑訴法321条1項にいう「署名」と刑訴規則61条
2 供述録取書の供述者の署名を代書した立会人が刑訴規則61条2項所定の代書事由を記載しなかった場合でも刑訴法321条1項にいう「署名」があるのと同視できるとされた事例
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◆行政裁判例
[行政法一般]
1(岡山地裁平18.4.19判決)
都市計画法施行規則60条の証明書を交付しない旨の通知の行政処分性(積極)
[行政争訟法]
2 西大阪延伸線工事施行認可取消訴訟判決(大阪地裁平18.3.30判決)
1 鉄道事業地の周辺地域に居住する住民及び同地域の職場に勤務する者に鉄道施設工事施行認可の取消訴訟の原告適格が認められた事例
2 鉄道施設工事施行認可に違法な点は認められないとされた事例
[国家補償法]
3(名古屋地裁平18.1.27判決)
死刑判決を受けた未決拘禁者に対する差入れ文書のうち死刑執行方法を定めた太政官布告の引用部分を抹消した拘置所長の処分が違法として国家賠償請求が認容された事例
[租 税 法]
4(那覇地裁平18.7.18判決)
1 知的障害児施設についての児童福祉施設負担金が所得税法73条の医療費控除の対象とならないとされた事例
2 児童福祉施設負担金が医療費控除の対象とされた従前の確定申告における取扱いを変更してされた確定申告の更正処分等が信義則に反するとはいえないとされた事例
[地方自治法]
5(京都地裁平18.5.19判決)
市職員で構成される互助会が行う年金等給付制度の事業費に対して,市が補助金を支出することは,地方公務員法42条が要請する福利厚生制度の枠を超え,給与条例主義(地方自治法204条の2,地方公務員法25条1項)の趣旨を潜脱するものであり,公益上の必要(地方自治法232条の2)があるということはできず,違法である
[情報公開]
6(東京地裁平18.5.26判決)
警察官制服の購入契約に係る予定価格,入札価格及び落札価格が分かる公文書中の警視庁の職員の「氏名」,「印影」,「契約目途額」欄に記載された金額及び「予定価格」欄に記載された金額を非開示としその余を開示する旨の一部開示決定のうち,警視庁の職員の「氏名」及び「印影」を非開示とする部分が違法であるとして取り消された事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1(横浜地裁平18.10.12判決)
労働組合を結成しようとしたことを理由とした解雇が不当労働行為であり無効であるとされた事案
2(名古屋地裁平17.9.16判決)
1 「業務推進手当」の支払をもって残業代の一部支払であると認めることはできないとされた事例
2 被告が割増賃金の基礎となる法定時間外労働時間の存在を認めていたことをもって残業代債務を承認していたとはいえず,また従前の交渉過程において被告が消滅時効の主張をせず,本件訴訟において初めて消滅時効の援用をしても信義則違反ではないとされた事例
3 被告と極めて密接な関係にある会社に対して残業代を支払うように労基署から是正勧告がされたにもかかわらず,被告がこれを無視して本件残業代債務の支払をしなかったことを勘案して付加金の支払請求が認められた事例
4 原告に対する出向命令発令の事実は認められないが,被告が出向の黙示的意思表示をしたと解する余地があるとしても,それは業務上の必要性とは別個の不当な動機・目的に基づくものであって,権利濫用であるとされた事例
5 原告がセクハラ行為や嫌がらせと評価すべき取扱いにより精神的苦痛を受けたとして100万円の慰謝料が認められた事例
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◆民・商事裁判例
[民 法]
1(横浜地裁平18.2.1判決)
不動産取引業者に不動産の買受けの媒介を委託した後,業者を排除して,売主側の不動産取引業者と媒介契約を締結した買主に対し,故意に条件成就を妨げたとして媒介手数料請求を,売主側の不動産取引業者に対し,不法行為に基づく損害賠償請求を認めた事例
2(東京地裁平18.1.17判決)
消費者金融会社の企業買収(M&A)における売主の表明,保証違反について,売主が買主に対する損害補償義務を負うとされた事例
3(東京地裁平18.5.23判決)
健康食品の販売を仮装して会員に利益を分配する取引システムが実質的に無限連鎖講に当たり強度の反社会性を有し公序良俗に違反するとされ,販売会社の破産管財人による幹部会員らに対する配当金等の不当利得返還請求が認められた事例
4(大阪地裁平18.5.19判決)
インターネット接続等の総合電気通信サービスの顧客情報として保有管理されていた原告らの氏名・住所等の個人情報が外部に漏えいしたことにつき,同サービスを提供していた被告に,外部からの不正アクセスを防止するための相当な措置を講ずべき注意義務を怠った過失があり,それによって原告らのプライバシーの権利が侵害されたとして,原告らの不法行為に基づく損害賠償請求を一部認容した事例
5(東京地裁平17.11.11判決)
Yが発行・販売する週刊誌の記事が,Xの名誉を毀損するものであり,真実性・相当性を欠くとして,損害賠償請求を認めた事例
6(東京地裁平17.10.14判決)
1 女性であるXが,11歳から19歳までの約8年間にわたり,祖父であるYから,継続的に性的虐待行為を受け,これによって,重度の外傷後ストレス障害(PTSD)に罹患したと認定された事例
2 Xの罹患したPTSDによる後遺障害について,労働者災害補償保険法に基づいて定められた後遺障害等級の5級2号「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの」に該当し,労働能力喪失期間を症状固定時から20年間とするのが相当であるとされた事例
7(名古屋高裁平18.1.30判決)
痙攣症状のある生後1か月の乳児について単純ヘルペスウイルス脳炎を疑わなかった公立病院医師の過誤が認められた事例
[商 法]
8(東京地裁平17.1.14判決)
生命保険契約の契約内容が実体的に変更されたとしても,これを保険契約者に対抗することができないとされた事例
[知的財産]
9(東京地裁平18.4.26判決)
回転巻上羽根を有する乾燥装置に関する特許権等の侵害を理由とする差止等請求について,発明の詳細な説明の記載等を参酌して特許請求の範囲の記載を限定的に解釈し,これを棄却した事例
10(東京地裁平17.12.22判決)
Xが作曲,編曲,実演したテレビ番組用楽曲の著作権及び実演家の著作隣接権について,Yが各楽曲を使用したテレビ番組を数次にわたり再放送等した行為が,各権利の侵害又は各楽曲の使用許諾契約の債務不履行に当たるとする損害賠償請求(合計5億円)は棄却されたが,各楽曲の一部についてXが著作権を有することの確認請求が認容された事例
[諸 法]
11(東京地裁平18.2.27判決)
1 土地収用法46条の2第1項の補償金請求権及び収用委員会の裁決に基づき将来発生する補償金請求権に対する債権差押命令は有効であり,上記各請求権に対する転付命令は券面額を欠き無効であると判断された事例
2 土地収用法46条の2第1項の補償金請求権に対する債権差押命令の効力は,収用委員会の裁決がされた後,裁決に基づく補償金請求権について存続するとされた事例
3 債権差押命令が競合した場合,第三債務者は他の債権者に対し,無効な転付命令に基づく弁済が債権の準占有者に対する弁済であることを主張できないとされた事例
[民事訴訟法]
12(東京地裁平17.5.31判決)
裁判上の和解調書中の建物明渡条項の執行力の排除が認められた事例
[倒産処理法]
13(東京地裁平18.3.28判決)
いわゆる所有権留保特約付売買契約の形式を採って自動車を買った者について代金完済前に再生手続開始の決定がされた場合に,当該契約の代金債権が再生債権であるとした事例
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◆刑事裁判例
[刑 法]
1(仙台地裁平18.10.23判決)
被害者の暴行に先立って刃物を持ち出し被害者を刺殺した被告人の行為につき,急迫性の要件が欠けるとして,正当防衛及び過剰防衛の成立が否定された事例
◆鼎談 民法学の新潮流と民事実務[第14回]
差止を語る/大塚 直(ゲスト)・加藤雅信=加藤新太郎
◆公判前生理手続の実施状況ー施行1年を振り返って
/酒井邦彦
◆裁判員制度の要領と一提案/倉田卓次
◆保険金請求訴訟における事実認定及び訴訟運営上の諸問題
ー火災保険の保険金請求訴訟を中心に[さいたま民事実務研究]/中山幾次郎・上田真史・森脇志郎
■会社判例プラザ29―服部榮三(東北大学名誉教授)監修
株券の占有者から盗難株券を買い受けた際に、買い主に重大な過失があったとして善意取得が否定された事例(株主権確認請求事件)
〔東京地判平16.9.16判時1906号164頁〕/新山雄三
◆根企業担保の有用性[銀行実務と民事裁判481]/吉田光碩
◆裁判官の職務内容の多様性についてー米国連邦巡回区控訴裁判所の設置過程における議論を題材として〔世界の司法~その実像を見つめて95〕 /佐藤康憲
判例紹介 全26件 (最高裁判例2件) 細目次は本号冒頭頁
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◆特 報
[憲 法]
1(最高裁大法廷平18.10.4判決)
公職選挙法(平成18年法律第52号による改正前のもの)14条,別表第3の参議院(選挙区選出)議員の議員定数配分規定の合憲性
[個別的労働関係]
2 加古川労基署(保育士過労自殺労災)事件(東京地裁平18.9.4判決)
退職後1か月経過した保育士の自殺が労災と認定された事例
[刑 法]
3 ウィニー著作権法違反幇助事件(京都地裁平18.12.13判決)
ファイル共有ソフトを開発していた者のインターネットを介したファイル共有ソフトの提供行為が,著作権法違反幇助に当たるとされた事例
[特別刑法]
4 拓銀特別背任事件控訴審判決(札幌高裁平18.8.31判決)
1 都市銀行の頭取が,融資に関して特別背任罪に問われた事件について,図利目的を否定して無罪を言い渡した原判決を破棄し,有罪・実刑を言い渡した事例
2 頭取の特別背任行為につき融資を受けていた会社の代表者が共謀共同正犯とされた事例
3 元役員の捜査段階における検察官調書について,利益誘導の疑いがあるとして特信性を否定した原判決の判断を是認した事例
[刑事訴訟法]
5(東京高裁平18.10.16決定)
1 刑訴法316条の15により開示が予定されている証拠の範囲は検察官が現に保管しているものに限られるか
2 警察官が聞き取った第三者の供述を内容とする捜査報告書は刑訴法316条の15第1項6号の類型証拠に該当するか
3 警察官が聞き取った証人予定者の供述を内容とする捜査報告書は刑訴法316条の15第1項5号イの類型証拠に該当するか
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◆最 高 裁
[租 税 法]
1(最高裁第一小法廷平18.11.16判決)
納税者が平成11年分の所得税の確定申告において勤務先の日本法人の親会社である外国法人から付与されたストックオプションの権利行使益を一時所得として申告したことにつき国税通則法65条4項にいう「正当な理由」があるとされた事例
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◆行政裁判例
[行政法一般]
1(大阪高裁平17.11.11判決)
都市計画法40条2項による所有権移転が認められた事例
[行政争訟法]
2(長野地裁平17.2.4判決)
薬事法に基づく医療用具の回収命令処分について,弁明の機会の付与(行政手続法13条1項2号)の手続が執られず,その手続の省略が許される緊急の必要性(同条2項1号)があるとも認められないから違法であるとして,医療用具の回収命令処分が取り消された事例
[国家補償法]
3(名古屋簡裁平18.8.2判決)
歩道の一部である蓋付U形側溝の上を歩いた歩行者が,持ち上がっていた蓋につまずいて転倒して負傷した事故につき,市に歩道管理上の瑕疵があるとして国家賠償責任が認められた事例(過失相殺8割)
4(東京地裁平18.1.25判決)
司法記者クラブに加盟していないジャーナリストに対する傍聴席の確保,判決要旨の交付に関する取扱いが,憲法21条,憲法14条1項に違反しないとされた事例
[租 税 法]
5(福岡高裁平18.3.28判決)
平成11年に建築された不動産(家屋)の評価に当たり,床材に使用された中国産花崗岩の評価に,取引価格等を参考に人造石の評価を転用することが許されるとされた事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1(横浜地裁小田原支部平18.5.9判決)
喫煙車両に乗務するタクシー乗務員の受動喫煙による健康被害等について,使用者は,乗務員から体調変化等の明確な告知があったにもかかわらず,これを放置したなどの事情がなければ,安全配慮義務違反を理由に,因果関係のある損害について責任を負うことはないとされた事例
[集団的労働関係]
2(東京地裁平18.5.24決定)
プロジェクトマネジメント(PM)の教育業務及びコンサルティング業務について,退職後2年間の競業禁止合意が公序良俗に違反せず有効とされ,差止請求が認容された事例
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◆民・商事裁判例
[民 法]
1(大阪高裁平18.5.30判決)
催告後6か月以内・本来の時効期間経過後にされた承認の時効中断効(積極)
2(甲府地裁平18.9.19判決)
被告を退職後に原告が従事する業務によって得られることとなる収入分を控除して算出された退職金(特別加算額)に関し,その後の事情の変動により原告が上記業務の継続ができなくなりこれによる収入を失ったとしても,特別加算額の性質及び労使間の合意内容に照らせば,被告に上記収入喪失分に相当する不当利得があったとは認められないとした事例
3(大阪地裁平18.9.6判決)
1 捨てねこの里親募集活動を行っていた原告らの,里親名下にねこを騙し取られたことを理由とするねこの引渡を求める訴えが,ねこの特定が不十分であるとして却下された事例
2 捨てねこの里親募集活動を行っていた原告らの,里親名下にねこを騙し取った被告に対する損害賠償請求につき,慰謝料等の支払いが命じられた事例
4(東京地裁平17.12.21判決)
広告表示権ないし広告表示利益の侵害を理由とする看板設置請求が棄却された事例
[商 法]
5(名古屋地裁岡崎支部平17.6.24判決)
スイミングスクールのプールで水泳中の生徒の死亡事故について,コーチに監視義務違反,救命措置義務違反があるとしたが,同義務違反と死亡との間に相当因果関係はないとして,コーチや経営者の損害賠償責任が認められなかった事例
6(名古屋地裁平17.4.14判決)
出産後に大量出血を起こした患者の救命措置に当たった医師に輸血管理の過失があり,同過失と死亡との間の相当因果関係は認められないものの,同過失がなかったならば患者がその死亡の時点においてなお生存していた相当程度の可能性が認められるとして,患者遺族の慰謝料請求が認容された事例
7 紙葉類識別装置の光学検出部事件(知的財産高裁平18.6.29判決)
新規な構成を含む紙葉類識別装置の光学検出部の発明につき近接した技術分野における単なる設計変更であるとして進歩性を否定した審決が取り消された事例
8 正露丸事件判決(大阪地裁平18.7.27判決)
1 クレオソートを主剤とする胃腸用丸薬である原告製品の包装の表示態様が「ラッパの図柄」を除いて自他商品識別機能を有さず,「ラッパの図柄」に対応する「瓢箪の図柄」を表示した被告製品の包装の表示態様が原告製品のそれと類似しないなどとして,同表示態様の包装を使用した被告製品を製造販売する行為が不正競争防止法2条1項2号又は1号の不正競争行為に当たらないとされた事例
2 「正露丸」の語が遅くとも昭和29年当時クレオソートを主剤とする胃腸用丸薬の一般的な名称として国民の間に広く認識されており,その後の取引の実情の変化を考慮しても原告製品を識別する商品表示性を取得したとはいえないとされた事例
3 クレオソートを主剤とする胃腸用丸薬である被告製品の包装に「正露丸」「SEIROGAN」の標章を使用したことが,同医薬品の普通名称を普通に用いられる方法で表示したにすぎないとして,同医薬品を指定商品とする登録商標「正露丸」「SEIROGAN」に係る商標権の効力が及ばないとされた事例
[民事訴訟法]
9(東京地裁平18.1.19判決)
1 シンガポール共和国の裁判所が言い渡した判決について,被告が不服申立ての手続を行っておらず,その意思もないと認められること,仮に被告が不服申立ての手続をとっても同判決の撤回は極めて難しいと認められることを理由に,同判決は民事訴訟法118条にいう「確定判決」に該当すると判示した事例
2 シンガポール共和国に本店を置く会社がその役員に対し信任義務違反等を理由として同国の裁判所に提起した損害賠償請求訴訟についての認容判決に関し,被告の防御権を侵害することを狙って提起されたものであるから民事訴訟法118条所定の要件を満たさないとの主張を排斥し,執行判決の請求を容認した事例
3 外国裁判所の判決の執行判決につき,仮執行宣言を付し得る旨判示した事例
[倒産処理法]
10(神戸地裁明石支部平18.6.28判決)
欺罔による金銭消費貸借契約であると知りながら,同契約に基づく債務について連帯保証契約を締結した破産者の行為が,「破産者が悪意で加えた不法行為」に当たるとはいえないとされた事例
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◆刑事裁判例
[刑 法]
1 聖神中央教会主管牧師による強姦・準強姦等被告事件(京都地裁平18.2.21判決)
1 教会の主管牧師が,その信者である子供に性行為をしたことにつき準強姦罪の成立が認められた事例
2 平成16年法律第156号による改正前の犯行につき,言い渡せる最高の重い刑である懲役20年が言い渡された事例
[刑事訴訟法]
2(東京高裁平18.6.13判決)
刑訴法321条3項又は4項の各書面につき作成の真正が立証されたものとして扱うことが許される場合
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