レジデント(Resident) 発売日・バックナンバー

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2,200円
【特集】
糖尿病治療薬~薬剤選択とその根拠~
企画編集/河盛隆造

〈特集にあたって〉
 2021年,インスリン発見の地・トロント大学は「インスリン発見100周年シンポジウム」を開催する.早くも準備を開始した.「2021年には糖尿病はどうなっているか?」討論が始まった.筆者は,「1型糖尿病は人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cells;iPS細胞)技術を中心とする再生医療の進歩で,治癒する病気になっている」,「2型糖尿病は,発症するとすぐに治療して,“もとの糖尿病でなかった状況に戻る”のがあたりまえ,という時代になっている」と強調したが,他の委員全員から,“You are too optimistic! Good luck!”と冷たく言われた.少なくとも日本ではそうなっているように,最前線の若手医師には今こそ全力を尽くしてもらいたい.
 2型糖尿病治療の薬剤療法の目標は,内因性インスリン分泌能を高め,決して十分ではないインスリンの働きを全身細胞で高め,正常血糖応答を維持することにある.そのために,薬物療法が必要になった際に,どのような薬剤を選択すべきか,慎重に考察し実践することが求められる.
 研修医時代は病棟中心で,他の疾病治療のために入院してきた例での高血糖を,インスリンを緻密に用いて,すみやかに正常血糖応答にコントロールし,原疾患の治療効果を高める努力を行ってきたことだろう.退院時には入院時に比べ,内因性インスリン分泌が顕著に回復し,わずかな経口薬で十分,となっていることを多く経験してきたであろう.
 では,外来診療で,紹介されてきたコントロール不良の例,あるいは薬物療法が必須と捉えられる例に対して,どのように治療方針を立て,実践すべきであろうか.2型糖尿病の発症機序は1例1例で異なり,かつ病態は刻々と変動することから,現時点での病態生理を正しく読み取り,是正する最適な手段を駆使すべきであり,かつ相乗効果が認められるような併用療法を考え,実践すべきであろう.
 筆者は糖尿病に対する薬物療法を以下の8種に大別している.①内因性分泌インスリンの働きを高めるメトホルミンやピオグリタゾン,②炭水化物分解遅延,ブドウ糖吸収遅延薬のα-グルコシダーゼ阻害薬,③インスリン分泌パターン改善薬のグリニド,④インスリン分泌刺激薬のSU薬,⑤インクレチン,GIPやGLP-1の血中濃度を高め,それらによるインスリン分泌促進,さらに付加価値であるグルカゴン分泌抑制作用を介して血糖応答を改善するDPP-4阻害薬,⑥外来性にGLP-1を補充する注射薬,⑦腎尿細管でのブドウ糖再吸収を阻害し,尿糖を排泄し,結果的に血糖値を下げるSGLT2阻害薬,⑧インスリン製剤,である.
 2型糖尿病のインスリン療法は,“足らない”内因性インスリン分泌量を“足らない”時間帯に,“足らない”量を十分に補うべきであろう.しかし,現在のインスリン療法は,皮下組織,あるいは末梢静脈内にインスリンを投与せざるをえない.この際,決して健常人にみられる“糖のながれ”を再現してはいないことを認識しておくべきであろう.すなわち,インスリン注射療法の目標は,単に血糖値を良好に維持するのみではなく,高血糖毒性(hyperglycemia toxicity)を解除し,インクレチンやブドウ糖によるインスリン分泌を回復させることにある,と考えたい.分泌されたインスリンは肝に働くことから,生理的な“糖のながれ”をもたらすことになる.
 インスリン療法のみならず経口薬治療においても,“足らない”内因性インスリン分泌をタイミングよく補充する,決して十分でないインスリンの働きを高める,ことで血糖応答を良好にすることをめざすべきである.そのため,1剤で目標とする血糖応答状況に到達しない際には,作用の異なる他の1剤を追加し,その効果が1+1=3,あるいは3剤で1+1+1=6,となるようにbest partnersを選択すべきであろう.
 薬物を的確に選択し,その効果を緻密に把握する外来診療を実践したい.

河盛隆造
(順天堂大学大学院医学研究科〔文科省事業〕スポートロジーセンター センター長/
カナダ・トロント大学医学部 教授・生理学)

〈目次〉
1. α-グルコシダーゼ阻害薬
2. メトホルミン
3. ピオグリタゾン
4. DPP-4阻害薬
5. グリニド
6. SU薬
7. SGLT2阻害薬
8. GLP-1アナログ
9. インスリン~1型糖尿病~
10. インスリン~2型糖尿病患者が他疾患で入院した際~
11. インスリン~2型糖尿病患者に外来療法で新規導入する~
12. 多剤併用の根拠とその実際

【連載】
◆ピンチの研修医
 ・第17回 喉が痛いんです~咽頭痛の鑑別疾患,10個以上言えますか?~
◆患者さんとの接し方
 ・第90話 女性患者さんの診察
◆みるみるわかる心血管のはなし
 ・第11回 急がない徐脈と急ぐ徐脈
  →房室ブロックと洞不全症候群の対比
◆慶應循環器内科カンファレンス
 ・第51回 大動脈弁狭窄症に対しBAV施行後,急激に血行動態が悪化しショックとなった症例
  
2,200円
【特集】“かぜ”くらい診られますよ って本当ですか?
企画編集/岸田直樹

〈特集にあたって〉
 “かぜ”は救急外来や内科外来で最もよく出会う疾患だが,その病名が良くも悪くも適当に使われていることがある.なぜそのようなことが起こっているか? にはいくつか理由がある.1つ目は,かぜかどうかは臨床判断であって,医療機関を受診してもかぜを引き起こしているウイルスのほとんどは同定することができない.よって,本当にかぜかどうかについて医師は100%確信を持ってはいえていないというのが事実である.2つ目に,かぜの大きな特徴に多症状がでるというものがある.その性で,どんな症状でもかぜによる一症状の可能性があるようにみえるし,風邪を定義してきちんと分類する努力をしていないとなんでもかぜにみえてくる.このような背景からかぜは医師にとっても患者にとってもなんともいえない曖昧な疾患となる.するとちょっとよくわからないときに「かぜですね」というと良くも悪くも患者が納得してくれるものだから,よく分からない場合はかぜといっておけばうまくまとまると思っている医師も少なからずいる印象である.私も最初はそう思っていた.こうなってしまうと重篤な疾患がまぎれても気がつかなくなってしまう.
 また,かぜ診療では治療から予防まで明確にエビデンスのあるものはきわめて限られる.とくにかぜ薬を『かぜを引き起こすウイルスに共通の抗ウイルス薬』と定義した場合には,そのような薬は存在しないし,もし作ることができたらノーベル賞ともいわれるが,そんなことも一般の方は知らない.かぜウイルスに万能な抗ウイルス薬はないが,対処療法の薬があるだろうと思われる方もいるかとは思うが,かぜの症状に明確に効果のある薬は実はいまのところほとんどないし,なによりそれらをより早期に飲んだからといって,こじらせないということもないのであるが,こういったことも医師でも知識があいまいである.つい「はやめに飲みましょう」と特効薬として効くかのように処方するため,一般の方もそれらを期待して飲んでいる.そして診察時に「本当にかぜなのか?」という雰囲気になると医師も患者も心配になり,つい抗菌薬を「よくなったらやめていいですよ」などといい処方するが,そのような途中で自己判断で止めてもよい抗菌薬処方というのは原則存在しない.
 このように,かぜは最もよくある疾患にもかかわらず,適切なマネジメントがされず,適切な情報が患者にも伝わっていない.ぜひこのような現状を打破するひとりに皆さんもなってほしい.というのもこのようなかぜ診療ではいくつもの弊害がある.①かぜという病名で実は…という誤診をみかける,②かぜという病名なのに抗菌薬の使用をみかける,③かぜの症状に薬をたくさん出してしまう,④かぜの予防にさまざまな非効果的手法が行われている(ビタミンの乱用,空間除菌など),などである.
 患者にかぜに対する対処法を医師として提供できるようになってほしい.その結果国民ひとりひとりがセルフケアも1 つの選択肢として考えられるようになることは,救急外来のコンビニ受診など日本の医療問題の解決に向けた大きな進歩の1つになると思う.研修医の皆さんもその普及に協力してほしい.

岸田直樹
(総合診療医・感染症医/ 感染症コンサルタント/ 一般社団法人
Sapporo Medical Academy〔SMA〕代表理事)

〈目次〉
1. かぜとは? 典型的風邪型(咳≒鼻≒喉)
2. はな症状が強い場合(鼻>咳,喉)
3. のど症状が強い場合(喉>咳,鼻)
4. せき症状が強い場合(咳>鼻,喉)
5. やや遷延する咳(3 週間以上続く咳)
6. 小児のかぜ診療の特徴とピットフォール
7. 妊婦・授乳婦のかぜ診療の特徴とピットフォール
8. 高齢者のかぜ診療の特徴とピットフォール
9. かぜとインフルエンザ(抗インフルエンザ薬のエビデンスと使い方)
10. かぜに使う西洋薬の種類とそのエビデンス
11. かぜに使う漢方薬の種類と使い方
12. かぜの予防に関するエビデンス

【連載】
◆患者さんとの接し方
 ・第89話 よい臨床医とは? 白衣式で贈られたことば
◆ピンチの研修医
 ・第16回 意識障害への対応
◆みるみるわかる心血管のはなし
 ・第10回 動脈硬化はどこでわかる?
  →脈波検査,頸動脈エコー,動脈造影などの紹介と慢性期の治療
◆慶應循環器内科カンファレンス
 ・第50回 ヘパリンブリッジを通して循環器内科のコンサルを真剣に考えてみる
◆Toxicovigilance-毒を診る-
 ・第30回 石油製品
2,200円
【特集】ICUにおける抗菌薬処方~こうすれば上手く使える

〈特集にあたって〉
 集中治療室(ICU)では,救急外来あるいは一般病棟において発症した重症感染症や,他疾患のICU管理中に併発した感染症に対する感染症診療が頻繁に行われる.なかでも,適切な抗菌薬の処方は,患者予後に直接影響する重要な治療介入である.
 抗菌薬の適切な使用により患者予後を目に見えて改善できる一方で,ひとたび治療の適応やタイミングを逸すると死亡転帰に容易に結びつくのも事実である.また,ICUでは,高い患者重症度にも起因して,時として過剰すぎる抗菌治療が提供されることで,抗菌薬の副作用や,耐性菌の問題に悩まされる危険性を常に有している.ICUでの抗菌治療に関しては,十分な比較対照試験に乏しいこともあり,現場での抗菌薬処方には依然として悩みがあると思う.
 一方,レジデントを対象とした感染症の成書や雑誌は巷にあふれているが,ICUの感染症に特化した特集はそう多くないのも現実である.今回の特集では,ICU での抗菌薬使用に焦点を置いて,その特殊性をも鑑みて必要とされる知識を整理いただき,現場での問題解決に役立つ実践的な内容を作り上げられればと考えた.
 特集の項目は,臨床現場で問題となる,あるいは疑問が生じやすいトピックばかりを取りあげた.それぞれに,レジデントからの想定質問を設けた.これに対して,現存する関連文献を整理し,現時点で確実な臨床的エビデンスのある診療方法を提示いただいたうえで,現場にどのように活かしていくのかを,レジデントの皆さんに語りかけるスタイルでの原稿記載を執筆者の先生方にはお願いした.
 本書を紐解いたレジデントの皆さんが,ICU患者を含む重症患者における抗菌療法に興味をもっていただき,現場での抗菌薬適正使用につなげてくれることを望んでいる.

〈目次〉
1. ICUにおける抗菌薬処方の心構え ~若手医師への基本的メッセージ
2. ICU感染症の微生物疫学
3. 医療デバイス関連感染症
4. 微生物検査の活用
5. ICUでのバイオマーカー
6. ICUでの感染症画像診断
7. 広域抗菌薬
8. 狭域抗菌薬
9. 抗MRSA薬
10. de-escalation
11. 薬物動態・薬力学
12. 小児への抗菌薬処方
13. 周術期の予防的抗菌薬
14. 腎不全,血液浄化施行時の抗菌治療


【連載】
◆患者さんとの接し方
 ・第88話 認知症患者さんとの接し方(その2)
◆ピンチの研修医
 ・第15回 薬剤アレルギー
◆みるみるわかる心血管のはなし
 ・第9回 下肢のむくみはなぜ起きる? →深部静脈血栓症,非特異的浮腫など
◆慶應循環器内科カンファレンス
 ・第49回 肺動脈内膜摘除術後の残存肺高血圧症の治療
◆Toxicovigilance-毒を診る-
 ・第29回 よく似ているけどちょっと違う part 2
2,200円
【特集】
血液疾患-症候から診断,治療までの道筋-

〈特集にあたって〉
 本特集は血液疾患の特集である.「血液疾患」という四文字は研修医の皆さんに対してどのようなことを想起させるだろうか.「難しい」?「近寄りたくない」?「こっちこないで!」?「やめてー」?あまりよいイメージはないかもしれない.たしかに血液疾患は診断も分類も治療も複雑で,取っつきにくい印象はあるかもしれない.しかし,実際に病棟で活躍しているレジデントの皆さんが体験する血液関連の異常は,白血病やリンパ腫のような重篤な疾患ばかりではなく,むしろ貧血などの検査値異常やリンパ節腫脹などの身体所見が多いのではないだろうか.
 そこで,この特集は「血液疾患」という枠組ではなく,「血液関連の異常」に幅を広げて,入り口は日々の診療の中でしばしば遭遇する症候とした.すなわち,最初の4項目にとりあげた貧血,出血傾向,白血球増多,リンパ節腫脹である.これらの鑑別診断を考える能力は将来どのような診療科に進むとしても必要になる.
 次の2項目は少しマニアックな分野になるが,血液系の特殊な検査の読み方の勉強である.ただ,白血球分画については研修医の皆さんにとっても必修項目であろう.
 残りの項目は「血液疾患」の治療となる.化学療法のレジメンを研修医の皆さんが決定するというような場面は想定しにくいが,指導医から指示されたレジメンが,なぜ選択されたか,そして,それを実施していく中でどのようなことに注意すべきかについて,ぼんやりとしていた目の前が明るく開けてくることだろう.とくに化学療法の合併症対策は研修医の皆さんにとって最重要課題である.
 執筆は研修医の皆さんからみて,お兄さん,お姉さんに相当する先生方に依頼したつもりである.もし,どこかでお会いすることがあったら,気軽に声をかけてみてほしい.実際に会ってみて,「お兄さん?おじさんじゃん?」なんて思うことが万が一あったとしても,それは決して口に出してはいけない.心の中で思うのも禁忌であろう.お兄さん,お姉さんと思い込むことによって,彼ら,彼女らも執筆の裏話などを含めて,活字にはできないようないろいろなことを教えてくれることであろう.

〈目次〉
1. 貧血の鑑別診断
2. 出血傾向の鑑別診断
3. 白血球増多の鑑別診断
4. リンパ節腫脹の鑑別診断
5. 末梢血白血球分画や骨髄検査結果をどう読む?
6. フロー・サイトメトリーによるマーカー解析・染色体分析をどう読む?
7. 播種性血管内凝固症候群(DIC)の診断と治療
8. 急性白血病の分類と化学療法
9. 悪性リンパ腫の分類と化学療法
10. 骨髄腫の分類と化学療法
11. 化学療法の合併症対策
12. 輸血の実施と合併症対策

【連載】
◆患者さんとの接し方
 ・第87話 認知症患者さんとの接し方 -患者さんの中に居るもうひとりの本人
◆ピンチの研修医
 ・第14回 消化管出血
◆慶應循環器内科カンファレンス
 ・第48回 好酸球性心筋炎の一例
◆みるみるわかる心血管のはなし
 ・第8回 右心不全か左心不全か?
◆Toxicovigilance-毒を診る-
 ・第28回 よく似ているけどちょっと違う
2,200円
【特集】
身につけておきたい人工呼吸管理の基本

〈特集にあたって〉
 今から40年ほど前,ICUにおける人工呼吸は死に逝く人に対するセレモニーのような時代があった.しかし,いまや人工呼吸はICUだけでなく在宅でも行われるようになった.気管挿管や気管切開をせずにマスクでも行われることも一般的となってきた.また,少し前まで人工呼吸は深い鎮静下に行ってきたが,いまや,ICUにおいても患者は人工呼吸を受けながらテレビを見て,リハビリテーションを行い歩行訓練をする時代となってきた.人工呼吸は病気や外傷を治す方法ではないが,治るまでの間,患者を支えつづける基本的な医療技術である.
 “呼吸管理は患者管理の1丁目1番地”であると筆者は思っている.重症患者における呼吸管理は,生命維持のために最も優先される基本的な管理であり頻度も高い.呼吸不全はもちろんのことであるが,ショック,意識障害,重症外傷なども呼吸管理で生命を維持することで次の治療が始まる.呼吸管理なくして次の治療は意味を持たないのである.
 とくに,重症患者に対する人工呼吸管理の基本は初期研修医や後期研修医の皆さん,また医学生が,知識として,また技術として身につけておくべきものである.
 これらのなかには,呼吸不全の評価,酸素療法,機械的人工呼吸,非侵襲的人工呼吸,さらには体位変換療法や理学療法,膜型人工肺(extracorporeal membraneoxygenation;EMCO),人工呼吸器関連肺炎(ventilatorassociated pneumonia;VAP)対策,人工呼吸管理中の鎮静,なども含まれる.
 本特集の構成は,第Ⅰ章で「人工呼吸管理のための基本的知識」,第Ⅱ章では「人工呼吸管理の実践に役立つ具体的な処置・管理法」,さらに第Ⅲ章では「人工呼吸中の全身管理」について,第一線の臨床医に書いてもらうこととした.

〈目次〉
Ⅰ. 人工呼吸管理の基礎
1. 呼吸の生理と呼吸不全の病態生理
2. 血液ガス分析と呼吸不全
Ⅱ. 酸素療法と人工呼吸管理
1. 酸素療法と用手換気
2. 非侵襲的陽圧換気
3. 気道確保と気道管理
4. 人工呼吸器とその基本的設定
5. 各種換気モードと適応
6. 特殊な人工呼吸- ECMO -
7. 人工呼吸中のモニタリングとウィニング
Ⅲ. 人工呼吸中の全身管理
1. VAP と人工呼吸中の感染対策
2. 人工呼吸中の鎮静
3. 人工呼吸中の理学療法(リハビリテーション),体位変換療法

【連載】
◆Toxicovigilance-毒を診る-
 ・第27回 トキシドロームはどっち向き?
◆患者さんとの接し方
 ・第86話 医師とコミュニケーションセンス
◆ピンチの研修医
 ・第13回 SpO2低下~呼吸不全と酸素投与の基本。リザーバーマスクは低流量?! ~
◆みるみるわかる心血管のはなし
 ・第7回 カリウムイオンと心電図→検査値の見方と考え方,心電図への影響,調律への影響
◆慶應循環器内科カンファレンス
 ・第47回 右室流出路起源の心室期外収縮にカテーテルアブレーションを行った1例
2,200円
【特集】
国立がん研究センター中央病院の指導医が伝える
がん診療のいろは

〈特集にあたって〉
 平成25年のがん死亡数は,男性:21万6975人,女性:14万7897人であり,心臓病,脳卒中,肺炎を大幅に上回っている(平成25年人口動態統計,厚生労働省).この傾向は日本だけにとどまらず,アジア圏,北米圏,EU圏など先進国に共通した課題であり,がんはいつのまにか“common disease”の1つと数えてもおかしくないほどの位置を占めているのである.
 近年,がんのスクリーニング・治療・ケアは目覚ましい進歩を遂げており,映画,テレビ,書籍などのメディアが伝える暗いイメージとは大きく異なる展開を示している分野が格段に増えてきている.その一方で,がん種ごと,病期ごと,治療方法ごとに細分化,各種ガイドラインが示された治療方法は,初学者,初めてがん患者に接する医師には複雑で,全体像やポイントを把握することが難しいという話もよく耳にする.そのようなニーズに応えるため,今回の特集号では,“common disease”であるがん患者を担当したレジデント,医学生のみなさんが,そのスクリーニング・治療・ケアを実践し,さらには将来の専門医を目指す際に必要となる,基本的な知識と技術を伝えることを目的としている.
 目次や各章の内容を読んでいただければおわかりのように,がん診療では,外科医による手術,腫瘍内科医による抗がん薬治療,放射線治療医による放射線治療,緩和ケア医による症状緩和ケア,医療ソーシャルワーカーによる相談支援,専門・認定を有する看護師や薬剤師の関与など,多分野にわたる専門家と医療者が協力して患者を支えるチーム医療が重要視されている.つまり,本誌をたまたま手に取った方が,自身の志向や考えている将来の進路と照らしあわせて,みずからの専門性を活かして関与することができる間口の広い領域が,がん医療ともいえる.
 執筆を担当した国立がん研究センター中央病院の医師たちは,各がん種を主に担当してはいるが,みんな腫瘍内科医であり,がん医療を俯瞰して外科治療,内科治療,放射線治療,緩和ケア治療,そして相談支援を,適切なタイミング,適切なかたちで患者に提供する役割を担っている.その腫瘍内科医が,指導医として国立がん研究センター中央病院のレジデントに指導している内容のエッセンスが,この企画につまっている.
 本特集を通じて,1人でも多くの若い医師,医学生のみなさんに,がん診療のいろはを学んでいただき,さらにはがんの総合医である腫瘍内科医を目指すきっかけの1つになれば幸いである.

〈目次〉
1. がんを疑う症状,徴候
2. がんのスクリーニング
3. 乳がん
4. 胃がん
5. 肺がん
6. 膵がん
7. 大腸がん
8. リンパ腫
9. がんに伴う症状の緩和
10. がん治療の支持療法
11. がんの相談支援のポイント
12. がんの臨床試験,研究の基本
13. がんの専門医の目指し方,活躍の道

【連載】
◆Toxicovigilance-毒を診る-
 ・第26回 入院患者が下痢しました
◆患者さんとの接し方
 ・第85話 しあわせと診療用コンピューター
◆ピンチの研修医
 ・第12回 海外帰りの発熱
◆みるみるわかる心血管のはなし
 ・第6回 初めて静注抗不整脈薬を使う時→ワソランの静注を逐一説明
◆慶應循環器内科カンファレンス
 ・第46回 慢性右心不全と血栓症の原因となる右室構造以上について-並走する2つの右室
2,200円
【特集】ER・ICUで知りたい薬の選択と投与のタイミング

〈特集にあたって〉
 救急・集中治療(ER・ICU)では,緊急患者や重症患者を対象とすることが多く,それらの患者の病態を迅速かつ的確に診断・評価しタイミングよく薬剤を使用することは,病態の早期改善にとても重要な意味を持っている.まさに「時間との戦い」ということができる.そのため,特定の疾患の薬物療法のポイントを押さえておく必要があるし,選択した薬物療法の誤りや遅れは,患者の予後を大きく左右する.
 今回の特集では,実際のER・ICU で治療対象となる代表的な疾患や病態に対して一般的に使用される重要な薬剤を取り上げ,それぞれの薬剤の基本的なメカニズムや実際の使い方を研修医の皆さんに知っていただくことを目的にしている.
 そのため,まず基礎編として代表的な薬剤(カテコラミン・循環作動薬,不整脈薬,抗菌薬,抗凝固・線溶薬)の作用機序をわかりやすく解説していただいた.私の経験では,薬剤の使い方を正しく理解するには,まず薬剤の作用機序を知ることが重要である.臨床現場で実際に使うときに,薬剤の作用機序を知っていると,患者の病態を考えながらさまざまな応用ができるようになるだけでなく,間違った使い方を回避する一助にもなると考えているからである.
 次に臨床編として,担当の先生ご自身,あるいは自施設の若手の先生が経験された症例を提示し,実際の臨床現場でどのように薬剤が使われるのかを示していただいた.ある疾患に対してすでに治療ガイドラインが報告されている場合は,そのガイドラインに準じた薬剤使用の解説もお願いした.
 本特集では,薬剤の作用機序のポイント,実際の薬剤使用のポイントを箇条書きで示した.読者の理解を助けるために,図や表をできるだけ多く利用するように心がけ,また,現場で実際に役立つ臨場感あふれたものを選び,気をつけるべきピットフォールなどは必ず提示していただいた.これを見るだけで,この薬剤に関して「何が最も大事なのか」「何に最も気をつければよいのか」が一目でわかるだろう.
 本特集は,ER・ICU で初めて勤務する臨床研修医を対象に企画したが,それ以外の若手医師やER・ICU に長年従事しているベテラン医師にとってもすぐに役立ち,そして知っておくと一生役に立つ内容であると思う.ER・ICU で遭遇する代表的な緊急疾患や重症な病態に対して,どのような薬物療法が必要なのかを十分に理解し,患者管理の参考にしてほしい.

〈目次〉
1. 循環作動薬の作用機序(基礎編)
2. 血管収縮薬の使い方(臨床編):アドレナリン,ノルアドレナリン,バソプレシン,ドパミン
3. 強心薬の使い方(臨床編):ドブタミン,アドレナリン,PDE ?阻害薬
4. 不整脈治療薬の作用機序(基礎編)
5. 致死性不整脈治療薬の使い方(臨床編):リドカイン,アミオダロン,ニフェカラント
6. 頻脈性不整脈治療薬の使い方(臨床編):β遮断薬,カルシウム拮抗薬,ジギタリス製剤,その他
7. 抗菌薬の作用機序(基礎編)
8. 市中肺炎に対する抗菌薬の使い方(臨床編)
9. 院内肺炎に対する抗菌薬の使い方(臨床編)
10. 抗血栓薬の作用機序
11. 抗凝固薬・血栓溶解薬の作用機序と使い方(基礎編)~静脈血栓症治療薬として:ヘパリン,ワルファリン,tPA
12. 抗凝固薬の作用機序と使い方(臨床編)~ DIC 治療として:ヘパリン,ヘパリン類,合成・生理的プロテアーゼインヒビター

【連載】
◆Toxicovigilance-毒を診る-
 ・第25回 痛み止めを大量服用したら?
◆患者さんとの接し方
 ・第84話 治療方針の決定と診療用コンピューター-レスピレーターに装着すべきか否か
◆ピンチの研修医
 ・第11回 失神の対応
◆みるみるわかる心血管のはなし
 ・第5回 心臓病でない心臓の症状あります→甲状腺や薬剤
◆慶應循環器内科カンファレンス
 ・第45回 Platypnea-Orthodeoxia症候群
2,200円
【特集】
研修医が身につけるべき輸液の理論と実践のポイント

〈特集にあたって〉
 私が学生のころには,あまり輸液に関して教育を受けた記憶がなく,むしろ医師になって実践を積んでいくなかで,後付けで理論を身につけたように思う.現在では,電解質異常とともに,卒前・卒後のカリキュラムに必ず含まれるようになり,さまざまなわかりやすい教科書や総説が出版されている.
 それでは,現場の医師たちにとって,輸液は簡単でわかりやすいものになったのだろうか? 残念ながら,自信をもってイエスと言える人は少ないのではないだろうか? それは,電解質異常がホルモンを測るだけではアセスメント出来るわけではないことからも,明らかであろう.
 この理由は何だろうか? 体液のバランスと組成を保っているのは腎臓であり,驚くべきダイナミックレンジで,インプットに対応してアウトプットを調節する.単純にこの能力を凌駕するボリュームと内容が身体に負荷されることはほとんどないと思われるが,そのときの腎臓が元々どのような働きをしようとしているかによっては,体液の異常が生じうる.これは,病歴や身体所見を注意深くとらないかぎり,容易にはみえてこない.
 もう1つの重要な点は,輸液が負荷されることによって,腎臓の反応が変わるということである.輸液量や負荷量の推算式というものをみたことがあると思うが,安全係数がかかっているなど,案外アバウトなものであることに驚かれた人もいるだろう.輸液を始めた後も,それに対して身体がどのような反応をしているか,変化をきちんと感じ取ることがきわめて重要である.
 この特集では,学生や初期研修医には輸液の基本を正攻法できちんと学んでもらうことを,後期研修以降の人にはこれまでの経験を理論づける助けとなることを,目的としている.そのために,各章を独立して読んでいただいても理解できるように,重要なことは繰り返し解説されているが,すこしずつ視線が違う解説がされているので,より理解が深まることを期待したい.
 皆さんが,輸液は“むずかしい”ではなく,“おもしろい”と感じるようになっていただければ幸いである.

〈目次〉
1. 体液の恒常性はどうやって保たれているか:腎臓のダイナミックレンジと役割
2. 輸液の選択に役立つ病歴と身体所見,ルーチン検査の活用:変化をどう捉えるか
3. 尿の情報から腎臓の働きを読む
4. 輸液と利尿薬の棚からどれをどうやって選ぶか
5. 栄養も考えた輸液:経腸栄養・経口摂取にどうつなぐか
6. 間違った輸液:いつどうやって気づき,補正するか
7. 具体例を通じて学ぶ輸液
  a. 脱水
  b. 糖尿病性ケトアシドーシス
  c. 急性腎障害
  d. 高ナトリウム血症・低ナトリウム血症
  e. 高カルシウム血症
8. 最近の進歩は輸液の常識をどう変えたか

【連載】
◆Toxicovigilance-毒を診る-
 ・第24回 トキシドロームを覚えていますか?
◆患者さんとの接し方
 ・第83話 新妻の一喝「手を止めて,話す人の顔を見なさい」
  -患者さんの気持ちがわかる医師のDNA
◆みるみるわかる心血管のはなし
 ・第4回 胸水と肺うっ血は違うのか?→病態生理,背景疾患の整理
◆慶應循環器内科カンファレンス
 ・第44回 重症心不全を合併した薬物療法抵抗性閉塞性肥大型心筋症に対し
  経皮的中隔心筋焼灼術を施行し,著しい改善を認めた一例
◆ピンチの研修医
 ・第10回 血糖コントロール
2,200円
【特集】
高齢者の緊急病態~知っておくべき知識と対応~

〈特集にあたって〉
 高齢者人口の増加から,高齢者の緊急病態は今後急増することが予想される.看取りも含めた在宅医療や,医療と介護の連携の習得とともに,急性期病院での高齢者の緊急病態に対する治療,これに続く地域への退院支援をも含めて一体となった高齢者医療システムを習得することが重要である.高齢者に緊急病態は多発するが,高齢者の緊急病態の診療はアイスホッケーの試合の如く,緊急時には幾多の相手選手がスケートで滑り回る如く,いくつもの疾患が出没交叉するが,相手の動きをつぶさに捉え的確にシュートを放てば,高齢者緊急疾患といえども治癒しうるのが高齢者診療の醍醐味である.
 脳心血管系は加齢の影響を最も強く受け,脳卒中は日本では欧米の4~5倍も多く発症し,後期高齢期に急増する.また,高齢期には急性冠動脈症候群,ただちに治療が必要な不整脈,心不全急性増悪,血管緊急症などが多発する.低血糖,高血糖などの糖尿病緊急症も高齢者に多発し,また認知症合併糖尿病の治療は難渋する.腹痛を主訴とする急性腹症のうち,腹部大動脈瘤破裂,腸間膜動脈血栓症,絞扼性イレウス,消化管穿孔,胆嚢穿孔,ヘルニア嵌頓,結腸軸捻転など緊急手術を要する疾患も高齢期に多発する.また後期高齢期においては,嚥下障害を基盤とする嚥下性肺炎が多発する.さらに高齢者では,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcusaureus;MRSA)など多剤耐性菌による感染症が増加する.これら高齢者に多発する緊急病態の診断・治療には習熟が必要である.また,高齢者の緊急病態例では,原因となる急性期疾患以外にも,多臓器の合併症発症の予防・治療が必要とされ,DIC,電解質異常など恒常性維持機構易破綻,転倒に伴う骨折・頭部外傷,薬物副作用にも注意が必要である.また,高齢者の緊急病態例では,治療に際しては輸液や循環器薬使用の習熟が必須である.
 高齢者の緊急病態例では,一般には,まずは気道確保,ショック,嘔吐への対応が必要である.また,意識レベル,バイタルサイン(呼吸,脈拍,血圧,体温),SpO2測定を繰り返し観察する.高齢者では緊急対応が必要な急性期疾患であっても,症状が非定型的であり,また合併症も多発することから,すべての緊急病態例に対して,血算(含,血小板,Neutro%),CRP,Na,K,BUN,Cr,CK,CKMB,LDH,T-Bil,アルブミン,血糖,HbA1c,BNP,心電図検査を行う.また,疑われる疾患には集中して特殊検査を行う.緊急症対応の現場では必要最小限の検査に留める.不要な検査を多数行うことは,結果的には診断を遅らせることになる.
 本特集においては,高齢者の急性期疾患のうち日常診療で遭遇する頻度が高く治療にしばしば難渋する緊急病態について,それぞれのエキスパートに,病態の捉え方,対応・治療のポイントについて解説をしていただいた.また研修医に必要な基本手技について【研修医必修手技】として別に解説をしていただいた.

〈目次〉
1. 高齢者の脱水症,電解質異常,熱中症
2. 高齢者の脳卒中
3. 高齢者の急性冠症候群
4. 高齢者の不整脈
5. 高齢者の心不全急性増悪
6. 高齢者の血管緊急症
7. 高齢者の糖尿病緊急症
8. 高齢者の急性腹症
9. 高齢者の肺炎,DIC
10. 高齢者の難治性感染症
11. 高齢者の転倒骨折
12. 認知症周辺症状急性増悪
13. 高齢者の薬物有害緊急事象

【連載】
◆患者さんとの接し方
 ・第82話 病歴聴取とコンピューター -MENSURA ZOILI
◆みるみるわかる心血管のはなし
 ・第3回 一時的体外式ペースメーカを入れる。カテ室に連れて行かれた研修医の動き方
◆ピンチの研修医
 ・第9回 急性腹症の対応
◆Toxicovigilance-毒を診る-
 ・第23回 何の卵とじ?
◆慶應循環器内科カンファレンス
 ・第43回 第1子分娩直後に急性心不全を発症した女性の第2子妊娠,分娩について
2,200円
【特集】
入院患者が急変したら

〈特集にあたって〉
「先生,急変です.すぐに来てください!」
 看護師さんがそう叫ぶのを聞いたとき,あなたはどんな思いを抱くだろうか?
 テレビドラマではかっこいい医師が劇的な治療を展開し,無事に患者さんが助かる,そんな場面がよく描かれる.そこに映る医師は自信にあふれており,ヒーローのようで,そんな劇的な現場に憧れているレジデントの先生も多いのではないだろうか.なかには怖くて看護師さんに見つからないように逃げたくなるレジデントの先生もいるかもしれない.その気持ちも痛いほどよくわかる.自分には手に負えないような重症の患者さんの前にたたずむことの絶望感は,医師としてのキャリアを変えかねないほどの重いものである.
 院内急変に対応するということは,目の前の患者さん,そしてその周りの人々,時としてその主治医である同僚からの期待が私たちの背中に注がれ,それが大きな責任となって私たちにのしかかる.当直医が充実していない日本の現状では,そう遠くないうちに皆さんが急変対応にあたることになる.
 では,そんなときに落ち着いて対応できるようになるにはどうすればよいだろうか.残念ながら一朝一夕では無理である.知識と経験,そして過去の失敗から得られる教訓を総動員して,私たちは対応しなければならない.「ローマは一日にしてならず」,私たちはその大きな一歩を踏み出さなければならない.本書はそんな一歩を踏み出すレジデントの先生たちのための一冊である.
 今回の特集では「入院患者が急変したら」という題で,できるだけシンプルでわかりやすいことを大切にして構成してある.ぜひ本書で,皆さんの頭の中の整理タンスを作ってほしい.全体像を俯瞰し,どのようなものかを掴むため,細かいことは後回しにして,まず読んでほしい.途中で気になったからといって,『ハリソン内科学』なんて開いてはいけない.そして本書で頭の中の整理タンスができたら,今度はその引き出しの中に詳しい知識とこれから得る経験をどんどん詰め込んで,ますます素敵な医師になってほしいと願っている.
 決して一人で急変対応ができることがゴールではない.院内急変にかかわらず,私たちは一人では医療ができない.どのタイミングで,誰を呼ぶべきなのか,それまで何をしたらよいのか,という視点を大切にしてほしい.
 本特集が皆さんの一助となり,皆さんがこれからかかわる多くの患者さんがよりよい医療を受けることができたら,執筆者一同,本当に幸せなことだと思っている.

〈目次〉
1. 心停止時の対応:「先生,脈が触れません」
2. 血圧低下:「先生,血圧が76/40 です」
3. 意識障害:「先生,患者さんが呼びかけても起きません」
4. 呼吸困難:「先生,SpO2 がリザーバ付きマスク10 L/ 分でも88%です」
5. 頻脈・徐脈:「先生,脈拍が152 回/ 分で意識がボーッとしています」
6. けいれん:「先生,患者さんがけいれんしています」
7. 胸痛:「先生,10 分ほど前から患者さんが胸痛を訴えています」
8. 吐下血:「先生,患者さんが血を吐いています」
9. 高血圧:「先生,血圧が200/130 と高いです」
10. せん妄:「先生,患者さんが暴れています」
急変対応システム
コードステータスについて知っておいてほしいこと

【連載】
◆患者さんとの接し方
 ・第81話 患者さんとの接し方と診療用コンピューターソフト-海外のテレビドラマより
◆みるみるわかる心血管のはなし
 ・第2回 腹痛なのに血管の病気とは
◆ピンチの研修医
 ・第8回 栄養療法
◆Toxicovigilance-毒を診る-
 ・第22回 除染とは?
◆慶應循環器内科カンファレンス
 ・第42回 エビデンスの狭間から~心房細動抗凝固の判断から狭心症の治療まで~
2,200円
【特集】
身体診察から見極める コモンプロブレムへの対応
企画編集/葛西龍樹

〈特集にあたって〉
 本特集では,地域を基盤としたプライマリ・ケアの現場で日常よく遭遇するコモンプロブレムに「家庭医」(日本では「総合診療専門医」と呼ばれることになった)がどう対応するかを解説している.身体診察を中心としつつも,実際の診療プロセスで考慮するポイントも盛り込んでいるので,プライマリ・ケアの専門医である家庭医の標準的な診療を理解する参考になるだろう.
 臨床には,スペシャリストのアプローチとジェネラリストのアプローチがある.スペシャリストのアプローチは,患者から得られる情報が既知の医学の知識体(データベース)のどこに当てはまるかを鑑別して「疾患(disease)」を理解することである.一方,ジェネラリストのアプローチは,患者の苦しみが患者の人生の大きな絵(コンテクスト)のなかにどう当てはまるかを洞察して患者の「病気の経験(illness experience)」を理解することである.家庭医の強みは,これら両方のアプローチをバランスよく活用できる立ち位置にいることだ.
 疾患を理解する部分では,臨床研究のエビデンスや診療ガイドラインを参考にするが,日本ではプライマリ・ケア研究で作られたエビデンスを考慮した診療ガイドラインが少ないので,注意が必要だ.2次・3次ケアのセッティングで作られたガイドラインが推奨していることが,プライマリ・ケアでは不適当なこともある.病歴・診察・検査で得られた情報が診断に寄与する感度・特異度も,セッティングによって異なるのだ.本特集では,広く海外のプライマリ・ケアのセッティングで作られた家庭医に役立つエビデンスや診療ガイドラインも参考にするよう努力した.
 病気の経験を理解する部分では,患者のナラティブ(解釈・期待・感情・影響)に着目して「どのように苦しいのか」の洞察を深める.それは,たとえ同じ病理学的変化が心身に起こっても,苦しみ方は人によりさまざまだからだ.患者の訴えの表面的な理解で誤った「症状ラベル」を貼ってしまうと,真の問題解決から乖離してしまう.
 病気や健康に関する問題が最初に発生し人々がその問題を抱えて生活する場が「地域」であり,そこがプライマリ・ケアの現場だ.そこでは,診断がつかない症状(“medically unexplained symptoms”)の苦しみも数多く経験されている.また,高齢者はもとより若い人たちでも,複数の問題を同時に抱えていることが多い.家庭医は,ケアの対象の年齢・性・経過(急性・慢性)にかかわらず,多彩なケアのゴール(治癒・緩和・看取り)へ向けて,安全・安心な地域での生活を支援しつつ(多職種連携),さらに地域住民全体の予防・健康維持・増進へもかかわっていく(“population at risk”).しかも,ケアの場は問わない(外来・入院・入所・在宅・学校・集会所など).
 残念ながら,本特集のスコープを越えるため紹介しきれないプライマリ・ケアの重要でユニークなトピックスがまだ多くある.読者が継続した興味を持って,さらに学びの機会を探索していくことを期待している.

葛西龍樹
(福島県立医科大学医学部 地域・家庭医療学講座 主任教授)

〈目次〉
1. 予防,考えていますか? 転倒予防~リスクの評価と介入方法~
2. もの忘れ
3. うつ・不安
4. 不眠~非薬物療法を中心に~
5. 胸痛・心臓発作
6. 頭痛・脳卒中
7. 慢性心不全
8. 風邪・インフルエンザ
9. 急性虫垂炎・急性胆嚢炎,過敏性腸症候群
10. 腰痛・肩痛・関節痛
11. めまい
12. 尿路感染症~診断を中心に~

【連載】
◆Toxicovigilance-毒を診る-
 ・第21回 拮抗しますか?
◆患者さんとの接し方
 ・第80話 よい接し方の型-小さな子供のひとこと
◆〔新連載〕みるみるわかる心血管のはなし
 ・第1回 足が痛くなったら
◆ピンチの研修医
 ・第7回 けいれんの対応
◆慶應循環器内科カンファレンス
 ・第41回 CTEPH に対するカテーテル治療中に血栓塞栓症の増悪を認めた症例
2,200円
【特集】
地域で学び,地域に学ぶ 地域医療のノウハウ
企画編集/井上真智子

〈特集にあたって〉
 地域医療と一口で言っても,いろいろな形態がある。山間部へき地や離島で医療に従事することが,地域医療だと思っている人もいるかもしれない。おいしい山や海の幸,スキーやサーフィンなどのアウトドアスポーツ,祭りや行事への参加による住民との交流・関係づくり……。これらは地域医療に付随してやってくる楽しみとして,イメージしやすいかもしれない。もちろん,都市部での地域医療もある。都市部は都市部なりに,生活や医療のあり方が異なる。いずれにせよ,その地域で何が求められているのかによって「地域医療」は実に幅広く,多様である。
 すると,いったい何を「地域医療」研修で学ぶのだろうか。今回の特集は,地域医療,家庭医療,在宅医療に携わりたい人はもちろんのことだが,「当面,地域医療に携わるつもりがない」という人にこそ手にとってもらいと思っている。なぜなら,そのような人にとっては,地域のプライマリケアとは何かを学ぶ最後のチャンスかもしれない。大規模の病院で専門医療に携わっていても,患者は治療が落ち着けば地域に帰っていく。そこで患者の生活を支えるのは,地域の保健医療介護福祉である。すべての医療は地域につながっている。そこで何が起きているのか,ぜひ学んでおいてほしい。

井上真智子
(浜松医科大学 地域家庭医療学講座 特任教授)

〈目次〉
【Ⅰ. 患者ケアを通してプライマリ・ケアの専門性を学ぶ】
1. プライマリ・ケアの専門性とは何か
  コラム:地域医療研修を終えて
2. Common diseaseへの対応-EBMを活用して
3. 何でも診るための医療面接と身体診察のスキル
4. 生物心理社会(BPS)モデルと患者中心の医療の技法
5. 予防・ヘルスメンテナンス・患者教育
6. 高齢者ケアに習熟する-老年症候群と高齢者総合機能評価
7. プライマリ・ケアにおけるリハビリテーションと退院調整,多職種連携
 ~入院したその日から始めよう~
8. 在宅医療の実際

【Ⅱ. 地域集団をケアする】
1. 保健所って何するところ? 医師に必要な公衆衛生的視点
2. 若手公衆衛生医師が地域をつなぐ~ピンチをチャンスに!健康なまちづくり運動~
3. プライマリ・ケア医が行う地域ケアと連携
4. 地域診断,地域包括ケアからまちづくりについて考える

【Ⅲ. 教育研修体制を充実させるために】
1. 研修を受け入れる指導医とスタッフ向け-効果的なプログラムの作り方


【連載】
◆患者さんとの接し方
 ・第79話 女性患者さんの羞恥心
◆Toxicovigilance-毒を診る-
 ・第20回 風邪薬を大量服用したら?
◆ピンチの研修医
 ・第6回 胸痛
◆もっと! みるみる心電図
 ・第18回 TdPとVF
◆慶應循環器内科カンファレンス
 ・第40回 重篤な肺疾患を伴った僧帽弁人工弁置換術後の重症大動脈弁狭窄症~どう治療するか?~
     
2,200円
【特集】
ここまでわかる臨床現場での循環器病の画像診断
企画編集/内藤博昭

〈特集にあたって〉
 その昔,循環器病の非侵襲的画像診断法といえば,胸部単純X線写真であった。それに心エコー図検査と核医学検査が加わり,最近ではX線CTとMRIの台頭により,かつての診断ゴールドスタンダードの「心臓カテーテル」は治療手段に変貌した。画像診断法の進歩により,診療体系のパラダイムシフトが生じたといえる。病気の側では,現在の主流は動脈硬化症関連の虚血性心疾患だが,今後の焦点は心不全と不整脈に移るかもしれない。そして,再興の高齢者弁膜症,社会問題になりつつある成人先天性心疾患,胸痛疾患の大動脈解離や肺血栓塞栓症なども見逃せない。
 この特集では,若手内科医師を対象に想定して,循環器病画像診断の基礎知識と最前線を提示したい。内容は【Ⅰ. モダリティを知る】と【Ⅱ. モダリティを活かす】の2部構成で,前者ではCT,MRI,エコー,核医学検査の特徴と使用のコツを示し,後者では代表的な循環器病での画像診断の役割と注目の応用をフォーカスする。たとえばCTの使用のコツは「冠動脈CTアンジオグラフィ」,急性冠症候群のフォーカスは「冠動脈プラークの画像診断」である。本特集を楽しんでいただき,そしてレジデント諸君の臨床現場で少しでも役立てば幸いである。

内藤博昭
(国立循環器病研究センター 病院長)

〈目次〉
【Ⅰ. モダリティを知る】
1. 循環器病のX線CT
2. 循環器病のMRI
3. 循環器病の超音波
4. 循環器病の核医学

【Ⅱ. モダリティを活かす】
1. 急性冠症候群
2. 慢性虚血性心疾患
3. 心筋症と心不全
4. 弁膜症
5. 不整脈疾患
6. 先天性心疾患
7. 大動脈瘤と解離
8. 肺血栓塞栓症(静脈血栓塞栓症)


【連載】
◆患者さんとの接し方
 ・第78話 Think and Respect-患者さんとよい接し方をするコツ
◆Toxicovigilance-毒を診る-
 ・第19回 体温が下がったのは寒いから?
◆ピンチの研修医
 ・第5回 急性腎障害と体液評価
◆もっと! みるみる心電図
 ・第17回 ST-T変化の出現
◆慶應循環器内科カンファレンス
 ・第39回 拡張型心筋症による重症心不全を呈した家族性QT延長症候群の一例
2,200円
【特集】
危険な徴候を見抜く!外来診療のコツ
企画編集/金城紀与史

〈特集にあたって〉
外来診療は難しい。検査すべきか否か,薬を出すか否か,帰宅するのか,それとも救急外来に送る・入院させるのか,いつフォローするのか,それともよくならなかったら来てもらうように指示するか……。複数の患者を同時並行で診療しながら,さまざまな判断を下さなければならない。
 外来診療の基本は「よくある疾患」を中心に考えることである。救急外来と違って,一般外来での重症疾患の頻度は低い。低いといってもゼロではない。歩いて受診するくも膜下出血や心筋梗塞の患者。これらの救急疾患だけでなく,外来で慎重に精査が必要なパターン,そして医学的問題の背景にある心理・社会的問題の発見方法と対処について,特集を組んだ。
 外来診療が面白くなるようなエッセンスがつまった特集となっているので,期待してほしい。

金城紀与史
(沖縄県立中部病院 総合内科)

〈目次〉
1. 危険な発熱患者
2. 危険な頭痛患者
3. 危険なめまい患者
4. 危険な胸痛患者
5. 危険な呼吸困難患者
6. 危険な皮疹患者
7. 危険な失神患者
8. 危険な腹痛患者
9. 危険な腰痛患者
10. プライマリケア外来における帰してはいけない精神疾患患者
11. 帰してはいけない高齢者患者
12. 見逃したくない危険な状況


【連載】
◆患者さんとの接し方
 ・第77話 相手へのリスペクトが患者さんとのよい接し方を生む
◆Toxicovigilance-毒を診る-
 ・第18回 河豚は食いたし命は惜しし
◆ピンチの研修医
 ・第4回 関節痛
◆もっと! みるみる心電図
 ・第16回 新しいAFと古いAF
◆慶應循環器内科カンファレンス
 ・第38回 トラスツズマブ(ハーセプチン®)による心筋障害の一例
2,200円
【特集】
日常診療における疑問を解消 鎮痛薬の使い分け
企画編集/村川和重

〈特集にあたって〉
患者の苦痛を取り除くことは医療の原点ともいえることだが,一方で多くの学問分野を横断して存在する領域とも考えられる。ヒトが種として生き残るためには疼痛が不可欠であると考えられており,脳が発達させなければならなかった,きわめて重要な知覚の 1 つである。疼痛を取り扱ったこれまでの成書の中には,急性痛は生体にとって何らかの効用があるが,慢性痛は生体にとって無益であるとするものもあり,急性痛と慢性痛を区別した定義もさまざまであった.しかし,治療目標にもとづいて分類するほうが好都合であろう。
 鎮痛薬の的確な使い分けはとても重要であり,通常,急性痛は侵害受容性に因るものであることが多く,薬物にはかなり良好に反応する傾向にある。しかし,慢性非がん性疼痛は反応性が侵害受容性に因るものよりも低く,神経障害性の要素を含むため,多様な治療法,複数の薬物による治療計画が頻繁に用いられる傾向にある。
 本特集では,対象となる痛みの病態生理に関する基礎的な記述から始まり,臨床的な側面へと進んでいく。用いられる薬剤に関しても同様に全体的な概略から始まり,個々の薬剤に関しても詳しく述べられている。

村川和重
(宇治徳洲会病院 ペインセンター センター長)

1. 痛みの病態生理(基礎編)
2. 痛みの病態生理(臨床編)
3. 痛みに対して用いられる薬剤(全体的な概略)
4. アセトアミノフェン(基礎編)
5. アセトアミノフェン(臨床編)
6. NSAIDs(基礎編)
7. NSAIDs(臨床編)
8. オピオイド(基礎編)
9. オピオイド(臨床編:がん性疼痛)
10. オピオイド(臨床編:非がん性疼痛)
11. 抗けいれん薬
12. 抗うつ薬(鎮痛薬としての意義)


【連載】
◆患者さんとの接し方
 ・第76話 患者心理を知ろう-遠慮がちな患者さんの病歴聴取
◆Toxicovigilance-毒を診る-
 ・第17回 吸入薬のリスク!~使い方を理解できるまで説明していますか?~
◆ピンチの研修医
 ・第3回 胸部単純写真の読み方
◆もっと! みるみる心電図
 ・第15回 CLBBB(完全右脚ブロック)
◆慶應循環器内科カンファレンス
 ・第37回 冠動脈肺動脈瘻のコイル閉鎖後に悪化した,体位によって変動する低酸素血症

レジデント(Resident)の内容

忙しい毎日を送るレジデントの先生だからこそ、 “すぐに役立つ”雑誌を
レジデントやレジデントを目指す医学生が、重要な基本的知識や技術を学ぶとともに、研修施設選択など将来設計に役立つ情報が得られる「レジデント総合情報誌」です。全頁カラー印刷によるAB判の大型サイズの採用と、多数のイラストによるビジュアル化により視覚的に分かり易い誌面構成となっています。特集においては、レジデント教育に力を注いでいる第一線の著名な医師や大学教授陣による執筆で、教科書では学べない実践的な診断と治療を主要テーマとした記事を掲載。医師・臨床研修医の他、看護師やコメディカルにも役立つ幅広い内容を目指しています。

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