スポーツメディスン 発売日・バックナンバー

全266件中 196 〜 210 件を表示
550円
■特集 高齢者の運動指導資格を考えるどんな資格があり、どう活用すべきか
介護保険の見直しに伴う「介護予防」への注目が高まるなか、高齢者の運動指導資格が多数誕生している。今月の特集では、現在どのようなものがあるのか調査し、関係各方面に高齢者の運動指導資格についての問題や今後についてうかがった。

中嶋寛之、元持茂、斎藤博之、小山内映子、東京都老人総合研究所ほか


■連載その他
Topic Scanning
新しい流れを読む
身体と心をひとつにさせる運動指導を行うには
――第19回フィットネスセッションより

Sportsmedicine Now
取材レポート:これからのスポーツ医療
地域のスポーツ活動を支えるクリニック
くまざわ整形外科クリニック

Athletic Rehabilitation
膝前十字靱帯(ACL)損傷をどのように予防するか
膝前十字靱帯損傷治療の経験と損傷予防の視点
浦辺幸夫

Stretching and Training for Injury Prevention
障害を予防するストレッチングとトレーニング
野球肘における予防法とストレッチについて
堀居 昭

Sportsmedicine People Interview
キャリアアスリート
工藤建太

Childrenユs Health Development
『国際版 子どものからだと心 白書』の具体化に向けて
野依真吾

Foam Roller Exercise
ケーススタディ1
有吉与志恵

Exercise for the Knee
膝OAのための「ヒザイタ改善エクササイズ」
「エクササイズ紹介」の前に その2
小谷さおり

スポーツの「芯」
四国独立リーグ
山田ゆかり

550円
■特集 ピラーティス・メソッドヨーゼフ・H・ピラーティスの伝えたもの
「ピラティス」ブームであるが、本来の「ピラーティス」とはどういうものなのかを知る人は少ない。創始者であるヨーゼフ・H・ピラーティス氏の数少ない弟子に指導を受けた第3世代にあたる高田さんに取材、歴史を含め、ピラーティス・メソッドについてできるだけ正確に伝える特集。創始者が考案したことがどういうことだったのかに迫る。

高田遵湖、早川洋子、内山尚子、渡会公治


■連載その他
Topic Scanning
新しい流れを読む
話題のサプリメント、コエンザイムQ10
――その働きと摂り方

Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ――ドイツの運動科学理論とともに
ちいさな国のおおきな闘い! その10
綿引勝美、高橋日出二

Stretching and Training for Injury Prevention
障害を予防するストレッチングとトレーニング
野球肘のメカニズムとチェックポイント
堀居 昭

Exercise for the Knee
膝OAのための「ヒザイタ改善エクササイズ」
「エクササイズ紹介」の前に その2
小谷さおり

Sportsmedicine People Interview
日本体育協会スポーツ科学研究室の役割
森丘保典

Sportsmedicine Now
取材レポート:これからのスポーツ医療
総合病院におけるスポーツ外来の役割
総合病院 水戸協同病院

Foam Roller Exercise
フィットネスクラブでのプログラム その3
山下光子

Editorial Report
話題の最前線
女性の美しさをスポーツ医学でサポート
Re:Project

スポーツの「芯」
アスリートの肖像
山田ゆかり
550円
■特集 骨を鍛える強い骨を保ち、力をうまく使うために
「骨がある」「骨が折れる」「骨休め」など幅広い表現がなされる「骨」についての特集。転倒予防も大腿骨頚部骨折を避ける意味合いが強い。骨粗鬆症も高齢者に限った問題ではない。一方、「コツ」と言われるように動きや技術の要諦から「骨の使い方」という視点も出てくる。この特集では、骨の基礎的知識から動き・運動、食事との関係までを紹介する。
林 ○史、鳥居 俊、(財)骨粗鬆症財団、殖田友子、矢田部英正


■連載その他
Topic Scanning
新しい流れを読む
メタボリックシンドロームと運動療法――第23回臨床運動療法懇話会より

Body Work for Relaxation
気づきを通じたリラクセーション――フェルデンクライスメソッドからのアプローチ
臥位での初級・中級・上級エクササイズ
深沢悠二

Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ――ドイツの運動科学理論とともに
ちいさな国のおおきな闘い! その9
綿引勝美、高橋日出二

Stretching and Training for Injury Prevention
障害を予防するストレッチングとトレーニング
肩におけるスポーツ障害のリハビリと野球肩の筋群の強化(下)
堀居 昭

Sportsmedicine People Interview
演劇からスポーツウェア開発へ
奈良崎知子

Editorial Report
話題の最前線
健康づくりの拠点としての「銭湯」

Exercise for the Knee
膝OAのための「ヒザイタ改善エクササイズ」
連載再開「エクササイズ紹介」の前に
小谷さおり

Foam Roller Exercise
フィットネスクラブでのプログラム その2
山下光子

スポーツの「芯」
チョモランマに挑む女性登攀隊
山田ゆかり
550円
■特集 行動変容現場でどう使うか
生活習慣病に代表されるように、日常の生活行動の長期的影響として様々な疾患や問題が生じる。運動不足、喫煙、飲酒、ストレス、睡眠、食事など、多くの人は「よくないこと」を知っているが、それを「変える」ことは容易ではない。そのための技法として注目を浴びているのが「行動変容技法」である。この特集では、本誌第41号に続き、より実践的に紹介する。
竹中晃二、大場ゆかり、葦原摩耶子


■連載その他
Topic Scanning
新しい流れを読む
心臓リハビリテーションと運動療法――ジャパンハートクラブ

Body Work for Relaxation
気づきを通じたリラクセーション――フェルデンクライスメソッドからのアプローチ
舌のリラックス/腰の動き/体の左右を比べる
深沢悠二

Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ――ドイツの運動科学理論とともに
ちいさな国のおおきな闘い! その8
綿引勝美、高橋日出二

Stretching and Training for Injury Prevention
障害を予防するストレッチングとトレーニング
肩におけるスポーツ障害のリハビリと野球肩の筋群の強化(上)
堀居 昭

Sportsmedicine People Interview
視覚障害を有する人への運動アプローチ
古関美保子

Foam Roller Exercise
フィットネスクラブでのプログラムその1
山下光子

Sportsmedicine Now
取材レポート:これからのスポーツ医療
オーダーメイドによる機能的なからだづくり
R-Body

Watch and Write!
スポーツの「芯」
いざというときにどうするか――救急法の心得の必要性
山田ゆかり
550円
■特集 高齢者のトレーニング ハード&ソフトハードとソフトから読むトレーニングの流れ
介護保険の見直し時期が迫り、「介護予防」への関心も高くなっている。運動やトレーニングがADLやQOLを向上させることはよく知られている。今月の特集は、現在使用・実践されているトレーニングのハードとソフトを取材、そのなかから今後の流れを見出そうとするものである。実際のトレーニング現場やハード&ソフトを提供する企業を訪れレポートする。


■連載その他
Topic Scanning
新しい流れを読む
21世紀の「健康、地域、産業」――ウエルネスフォーラム

Body Work for Relaxation
気づきを通じたリラクセーション──フェルデンクライスメソッドからのアプローチ
顎の基本的な動きの改善/肩とヒップの関係/背骨の動き
深沢悠二

Stretching and Training for Injury Prevention
障害を予防するストレッチングとトレーニング
野球選手における肩のスポーツ障害のメカニズムとチェックポイント
堀居 昭・日本体育大学

Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ――ドイツの運動科学理論とともに ちいさな国のおおきな闘い! その7
綿引勝美・鳴門教育大学、高橋日出二・コレスポ

Editorial Report
話題の最前線
からだの内と外から健康に――漢方と園芸療法に取り組む柏の葉診療所

Sportsmedicine Now
取材レポート:これからのスポーツ医療
治す意欲を引き出すクリニック――北千葉整形外科

Sportsmedicine People Interview
プロ野球のトレーニング現場に関わって
三木安司

Foam Roller Exercise Program
病院で用いられるフォームローラーエクササイズ――応用編
鈴木俊一

Watch and Write!
スポーツの「芯」
「少年時代」を見て
山田ゆかり
550円
■特集 体脂肪--運動、栄養、細胞とともに
すっかり一般に普及した「体脂肪」という言葉だが、正確な情報はまだ十分伝わっていない。
今月の特集では、運動と体脂肪の関係、食事との関係、脂肪細胞からの視点、実際の減量プログラムなどについて専門の各氏に取材してみた。
運動の捉え方、食事の考え方、脂肪の認識、具体的な減量方法など、新たな知識が得られる。
森谷敏夫、高田英臣・長嶋淳三、川野因、跡見順子


■連載その他
Topic Scanning
新しい流れを読む
健康づくりにおける健康運動指導者の役割──フィットネス・サミット2004

Body Work for Relaxation
気づきを通じたリラクセーション──フェルデンクライスメソッドからのアプローチ
股関節と脚の活性化/椅子のかけ方/伸筋
深沢悠二

Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ──ドイツの運動科学理論とともに
ちいさな国のおおきな闘い! その6
綿引勝美・高橋日出二

Editorial Report
話題の最前線
「生活筋力」を向上させる座位プログラム
林達也

Stretching and Training for Injury Prevention
障害を予防するストレッチングとトレーニング
シンスプリント(脛骨疲労性骨膜炎)のメカニズムとストレッチングについて
堀居 昭

Sportsmedicine Now
取材レポート:これからのスポーツ医療
ニーズに応じてトレーナーの技術と経験を活かす
ボディハーブ

Sportsmedicine People Interview
女性アスリートのボディコンプレックス
山口理恵子

Foam Roller Exercise Program
病院で用いられるフォームローラーエクササイズ──体幹編 その3
鈴木俊一

Watch and Write!
スポーツの「芯」
ボディコンポジションとスポーツパフォーマンス
山田ゆかり
550円
■特集 水中リラクセーション--高齢者からアスリートまで
体重が軽減され、浮力があり、「水」という特殊な環境ではリラクセーションが得られやすい。今月の特集では、高齢者からアスリートまで幅広く実施されている水中でのリラクセーションに注目し、それぞれの方法について取材した。リラクセーションといっても目的は様々。各方面で参考にしていただきたい。
山本利春、向 康徳、尾陰由美子、窪 孝枝、小出敦也


■連載その他
Topic Scanning
新しい流れを読む
期待されるAED設置と人材育成──非医療従事者によるAEDの使用をどう捉えるか

Body Work for Relaxation
気づきを通じたリラクセーション──フェルデンクライスメソッドからのアプローチ
上半身を左・右に回す/口を柔らかくする/両腕を回転させる
深沢悠二

Stretching and Training for Injury Prevention
障害を予防するストレッチングとトレーニング
前脛骨区画症候群のメカニズムと予防法について
堀居 昭

Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ──ドイツの運動科学理論とともに
ちいさな国のおおきな闘い! その5
綿引勝美・高橋日出二

Exercises for the Knee
膝OAのための「ヒザイタ改善エクササイズ」
種目別概要7
小谷さおり

Sportsmedicine People Interview
職業意識と競技意識の狭間で
中井紀彦

Sportsmedicine Now
取材レポート:これからのスポーツ医療
アスリートが求める環境づくり
箕山クリニック

Foam Roller Exercise Program
病院で用いられるフォームローラーエクササイズ──体幹編 その2
鈴木俊一

Watch and Write!
スポーツの「芯」
スポーツの普及とは
山田ゆかり
550円
■特集 ウオーキングその指導と処方
3000万人以上が実践していると言われるウオーキング。ほとんどの人がどこでも気軽にできる運動であり、運動強度や量をコントロールしやすいため、運動処方においても最も推奨されることが多いエクササイズである。今月は、そのウオーキングの指導と処方に的を絞り、ウオーキング歴も指導歴も長い方々に取材した。日常のウオーキング指導においてぜひともご活用いただきたい。
高部郁夫、金谷美由紀、泉 嗣彦、坂本静男

7.有酸素運動、動作づくりとともに--ボールを用いた腰痛体操
 太藻ゆみこ・メディカルフィットネス研究所


■連載その他
Topic Scanning
新しい流れを読む
地域における健康増進法の具体策――文部科学省科学技術振興調整費シンポジウム

Body Work for Relaxation
気づきを通じたリラクセーション――フェルデンクライスメソッドからのアプローチ
背骨を伸ばす/長く自由な背中/屈筋
深沢悠二

Stretching and Training for Injury Prevention
障害を予防するストレッチングとトレーニング
アキレス腱の強化法について
堀居 昭

Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ――ドイツの運動科学理論とともに
ちいさな国のおおきな闘い! その4

Exercises for the Knee
膝OAのための「ヒザイタ改善エクササイズ」
種目別概要6
小谷さおり
Sportsmedicine Now
運動を専門とする医療を目指して
はちすばクリニック・東京都江戸川区

Sportsmedicine People Interview
トップアスリートと地域住民
高尾良英

Foam Roller Exercise Program
病院で用いられるフォームローラーエクササイズ――体幹編 その1
鈴木俊一

Watch and Write!
スポーツの「芯」
オリンピック・報道・競技者
山田ゆかり

--------------------------------------------------------------------------------
特集 ウオーキング
 今月は、広く実践されているウオーキングの指導と処方に的を絞り、4氏に取材した。
 高部さん(P.6)は、もともとは史跡めぐりを契機に「歩き」の世界に入っていった。豊富な経験が指導にも活かされている。実際の指導現場での歩く姿も颯爽とし、しかも速い。こんなに速く歩けるかと思うほどである。
 東京・お茶の水にある日本ウオーキング協会で歩く技法のみならず、靴の選び方まで指導していただいたが、1カ月で何十万歩と歩くわけであるから、靴や靴下も重要になってくる。中高年の人が多いからか、靴も比較的価格の高いものに人気があるようだ。デザインも機能も申し分なし。日常履く靴をウオーキングシューズにするだけで歩きたくなるかもしれない。
 高部さんの話は具体的でわかりやすい。「歩くことが楽しくてしようがない」という思いが伝わり、楽しい取材であった。
 金谷さん(P.13)には大阪のなみはやドームでお会いした。話を聞いていても、まさに今にも歩き出しそうな快活で活動的な人である。フィットネス・ウオーキングという言葉を知らない人もいるだろうが、歩くことを「フィットネス」として捉え、歩幅もスピードも日常的な歩行より大きく、速い。この取材を終えてから、日常の歩行でもフィットネス・ウオーキングになるよう心掛けると、なんだか腰の具合もよくなってきた気がする。金谷さんにはなみはやドームの前でフィットネス・ウオーキングをしていただいたが、なるほど速い。写真を撮るため、何度も歩いていただいた。まさに歩いているところがP.13の写真である。
 泉先生(P.17)は医師として人間ドックで健診をしているうちにいろいろなことに気がついた。検査・問診項目に「歩数」はない。歩行不足が様々な生活習慣病の原因ではないか。そこで「1日10分でよいから」と歩くことを勧める。きちんと実践してもらえば効果が出てくる。検査項目のどれかはよくなる。そのよくなったものを指摘する。やがて本当に改善したい数値がよくなってくる。生活習慣病は昔「運動不足病」という言い方もした。動くことが少なくなったから様々な不調や疾患が起こるとすれば、動けばよいのである。それも日常的にそうであればよい。構えて「トレーニング」をしようとなると、なかなか続かない。だから「ライフスタイルウオーキング」なのだと言う。説得力ある話である。
 坂本先生(P.22)にはかつて運動療法に関する連載を担当していただいていた。そこでもウオーキングの話はよく出てきた。ご自身も日常的にウオーキングを実践、その記録もつけ、連載でまとめておられた。先生は「最大脂質燃焼量」という概念によって、最も脂肪が燃焼する歩行スピードでのウオーキングを推奨されている。ある程度痩せるとそれ以上は痩せにくくなるけれども、血液成分、特にHDL2-コレステロールの値はよくなっていくそうだ。見た目だけでない効果もウオーキングには期待できる。
 ウオーキング、つまり歩くことだが、取材してみると、なかなか奥が深い。歩くことは簡単なことでもあるが、考えるといろいろな要素がある。難しいことは言わず、ただ歩いてもよいのだが、歩くと脳が刺激され、いろいろなことを考えるものだ。「遠い、面倒」と思わず、「チャンスだ、歩こう!」となるのは意外に簡単である。

連載その他
深沢先生(P.29)は、背骨、背中のレッスンが中心。歳を取ってくると、特に背中、体幹がかたくなりやすい。首も腰も痛いとなってくる。そのまま何年も過ごしていると、ちょっとした動作も大変になってくる。簡単にできることで、リラックスし、リフレッシュできるとしたら、こんなによいことはない。ちょっとしたとき、ぜひやってみていただきたい。
 堀居先生(P.33)はアキレス腱がテーマ。これから秋の運動会などでいきなり走ってアキレス腱断裂ということも珍しくはない。特に小学校の校庭はそう広くないことが多く、トラックの曲線がきつい。みなさん、ご注意を。
 綿引先生(P.36)は引き続き、高橋さんとの共同インタビューシリーズ。日本にはアメリカの情報は入りやすいが、ドイツの運動科学理論はドイツ語という壁もあって、どうしても情報量が制限されやすい。しかし、ドイツの考え方はどうもアメリカの理論よりも実は日本人には馴染みやすいところがあるように思う。「理屈屋」のドイツ人らしいところもあるが、運動科学が広い裾野を見せ、これからとても刺激的世界が展開される気がする。
 小谷先生(P.39)のヒザイタ改善エクササイズは人気連載のひとつ。今回は超多忙な中、寝不足の原因となる執筆をお願いすることになった。だが、内容はますます充実である。
 インタビューの高尾先生(P.46)はスポーツドクターとして知られるが、藤沢で一般のフィットネスにも関わっておられる。これからはそれがスポーツドクターの自然な姿になるのではないだろうか。
 鈴木先生(P.48)のフォームローラーエクササイズは、今月から体幹編である。動かしにくい体幹は、ローラーを使うと簡単に動かせる。ぜひ試していただきたい。
 山田さん(P.50)はオリンピック報道について。誰しも一度は感じたことだろう。スポーツの見方はこれから変わっていくと思うのだが。
 今月から新企画としてスポーツ医療の新局面を紹介していくことにした。その第1回で「はちすばクリニック」を取材。地域に根ざし、スポーツ医療を展開していく。しかもスポーツでは十分すぎる経験をお持ちの方々が診療に携わっている。クリニックのあり方も今後変化していくと思う。 (清家)
550円
▼この特集のポイント
多くの人が一生に一度は経験する腰痛。二足歩行の利益とともにヒトは腰痛という厄介な荷物を背負うことになった。この腰痛に対して、緊張を取ったり、動きをよくしたりするための運動、つまり「腰痛体操」が考案され、実施されている。今月は、各氏が推奨する腰痛体操について取材した。腰痛を起こさないために、また痛み始めたときの対応として、参考にしていただければ幸いである。


■主な内容
1.使い方が悪く、負担がかかって腰が痛いときの腰痛体操--「3S体操」を中心に
 渡会公治・東京大学総合文化研究科身体科学研究室

2.筋緊張、疲労による腰痛の場合のストレッチングと筋力強化
 三村晃庸・治療院ミムラ

3.原因を見極めて改善を図る--アスリートが実践する腰痛体操
 福田 崇・筑波大学体育総合実験棟技官、CAT (T)

4.「ほぐし」を目的とした100 回ストレッチ
 岩崎由純・NEC レッドロケッツアスレティックトレーナー

5.無理せず、動きをものにする--日常生活に必要な柔軟性・筋力をつける
 山口奈津子・ヴィンテージ・ヴィラ横浜アクティビティディレクター

6.腰痛のある場合、もしくは腰痛予防として--特に選手が家で実施できるものを中心に
 小出敦也・慶應義塾大学男子バスケットボールボール部、バスケットボールU-24日本代表チームアスレティックトレーナー

7.有酸素運動、動作づくりとともに--ボールを用いた腰痛体操
 太藻ゆみこ・メディカルフィットネス研究所

■特集以外の記事・論文
Topic Scanning
新しい流れを読む
からだの感覚を考える--大学体育連合関東支部平成16年度第1回研修会より
Body Work for Relaxation
胸郭、特に脇腹を柔軟にする/顔を柔和にする/片腕を後ろに回す
深沢悠二・IFF 公認インストラクター
Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ--ドイツの運動科学理論とともに
ちいさな国の大きな闘い! その3
綿引勝美・鳴門教育大学、高橋日出二・コレスポ
Stretching and Training for Injury Prevention
障害を予防するストレッチングとトレーニング
アキレス腱炎のメカニズムと予防法
堀居 昭・日本体育大学
Exercises for the Knee
膝OAのための「ヒザイタ改善エクササイズ」
種目別概要5
小谷さおり・つえつえクラブ/ヒザイタ改善運動普及会
Sportsmedicine People Interview
スポーツにおける「キャリアトランジション」
田中ウルヴェ京
Foam Roller Exercise Program
病院で用いられるフォムローラーエクササイズ--上肢編 その2
鈴木俊一・川口工業病院
Watch and Write!
スポーツの「芯」
スポーツファンについて--プロ野球の場合
山田ゆかり・スポーツライター
550円
■特集 中高齢者対象プログラムフィットネスクラブ編
1生活習慣改善のきっかけとなるプログラムづくり
 コナミスポーツ

2誰でも気軽に参加できる豊富なプログラムの提供
 セントラルスポーツ

3医療との連携で安全と安心の確保 スポーツプレックスジャパン

4低体力、運動経験がなくても参加できるプログラム充実
 ラスパOSAKA 、フィットネスクラブ・ラスパ

5個別対応できるプログラムの提供を ジェクサーフィットネスクラブ

6フィットネスと鍼灸・整骨院とのコラボレーション
 グンゼスポーツクラブ


■連載その他
Topic Scanning
高まる東洋医学への関心--漢方フォーラム2004

Body Work for Relaxation
気づきを通じたリラクセーション--フェルデンクライスメソッドからのアプローチ
胸と呼吸/椅子での呼吸法/胸骨を鎖骨に突き刺す
深沢悠二・IFF 公認インストラクター

Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ--ドイツの運動科学理論とともに
ちいさな国の大きな闘い! その2
綿引勝美・鳴門教育大学、高橋日出二・コレスポ

Stretching and Training for Injury Prevention
障害を予防するストレッチングとトレーニング
ハムストリングスにおける肉ばなれのメカニズムと予防法について
堀居 昭・日本体育大学

Exercises for the Knee
膝OAのための「ヒザイタ改善エクササイズ」
種目別概要4
小谷さおり・ヒザイタ改善運動普及会

Sportsmedicine People Interview
ジェネラルフィジシャンから脊椎専門医に
松田繁三・松田整形外科

Foam Roller Exercise Program
病院で用いられるフォームローラーエクササイズ
鈴木俊一・川口工業病院

Watch and Write!
スポーツの「芯」
相撲について
山田ゆかり・スポーツライター

--------------------------------------------------------------------------------
特集 中高齢者対象プログラム
 フィットネスクラブと言えば、若い人、特に女性がエクササイズし、「シェイプアップ」するところというイメージだった。しかし、徐々に中高齢者の利用が増え、今回取材したところでは半数以上が中高齢者という施設も珍しくなかった。当然、中高齢者の場合、膝が痛い、腰が痛いなど整形外科的疾患を抱えていたり、高血圧など内科的疾患も複数持っている可能性が高い。また、若いときにスポーツに興じたという人もそう多いわけではない。
 体力がない、運動経験が乏しい、それでいてからだのあちこちが痛い。そういう人がフィットネスクラブに増えたらどうなるか。
 もともとフィットネスクラブは「健常な人」を対象にしてきた。しかし、少子高齢化が進むと、いつまでも自立して元気でいたいと願う中高齢者が増加、医療機関でのリハビリテーション後、さらに運動を続けたいという人から、内科的疾患の運動療法として、また山登りやテニス、ゴルフをしたいという人まで、フィットネスクラブでの運動に参加する人が増えてきた。実際に、フィットネスクラブの会員の平均年齢は上がってきたところが多い。
 それはフィットネスクラブで提供されるプログラムにも現れている。「中高齢者向けプログラム」というような表現はなされていないが、「これならできそう」あるいは「これならやりたい」と思わせるプログラムが増えている。
 今月の特集では6つのフィットネスクラブを取材、どのようなプログラムがどのような考えで展開されているかを紹介してみた。
 コナミスポーツの生活習慣病予防プログラム「6weeks 」はポイント制をうまく活用し、日常生活での運動も加算されるという優れたアイデア。楽しみつつ、励みにもなり、モチベーションの維持、向上にもよさそうだ。
 セントラルスポーツは、「フィットネスクラブは運動をするだけの場所ではなく、お弁当を持って、仲良しのお友だちに会いに行く場所」という考え方が面白い。98年には6%だった60代が現在17.6%。プログラムのネーミングもわかりやすいものを採用している。中高齢者は人生経験が豊富なだけに、コミュニケーションを楽しむ余裕もあるということだろう。
 スポーツプレックスジャパンは、フィットネスクラブに医師が常駐するクリニックなどを併設した特徴ある店舗を展開している。医師がそばにいるという安心感、医科学検査に基づいたオリジナルプログラムの作成と、中高齢者を意識した内容である。時代の変化を見取った方針で、今後一層充実していくことが期待される。
 ラスパOSAKA 内のフィットネスクラブ・ラスパは、1階のバーデゾーンに驚かされる。フィットネスクラブは上のフロアにあるが、お風呂やマッサージルームなどもあり、1日いても飽きない。平均年齢が54.6歳。運動も食事もお風呂も楽しめる施設。フィットネスクラブの概念は今後もっと変容していくかもしれない。 ジェクサーフィットネスクラブは、施設ごとに利用者に合ったプログラムを作成している。利用者との交流の結果出てきたプログラム。そういういわばテーラーメイド化されたプログラムも中高齢者を対象としたときには必要性が高くなるだろう。
 グンゼスポーツクラブつかしんでは、鍼灸・整骨院を併設して可能性が広がった。メディカルチェックを通じた運動へのアドバイス、また治療面からのサポートは中高齢者にはありがたい。
 総じて言えば、フィットネスクラブに中高齢者が増えることで、自ずとサービス内容も変化していった。運動が生活に欠かせないと理解され、その場をフィットネスクラブが提供するとき、単に運動の場ではなく、それ以上の価値、存在でないと人は集まらない。人生を楽しむ。その中に運動がある。

連載その他
 Topic Scanning(P.1)では、漢方フォーラム2004の模様をお伝えした。漢方は日本人が親しんできたものだが、明治以降どこか不確かなものとされてきた。しかし、近年欧米での関心の高まりもあって、日本でも話題になることが多くなってきた。正しい知識と正しい使い方が大事になるが、フォーラムを訪れた多くの人の熱心でまたユーモアを理解する姿勢が印象的だった。漢方や東洋医学については本誌でもこれから関心を払っていきたい。
 深沢先生(P.29)には前号の特集「呼吸」を引き継ぎ、3つの呼吸に関するレッスンを紹介していただいた。
 綿引先生(P.34)には、高橋さんとともにインタビュー記事としてまとめていただいた。「超回復理論はごみ箱いき」という発言には驚かされる。あくまで概念的なもので、実際そうなのかどうか疑わしいとは思っていたが、ずばり言われるとグサッとくる。このインタビュー、すごい内容である。
 堀居先生(P.37)はハムストリングスの肉ばなれがテーマ。肉ばなれが起きやすい部位だけに日々のトレーニングやストレッチングは欠かせない。
 小谷先生(P.41)のヒザイタ改善エクササイズもフィットネスクラブで人気のプログラムとなっている。まさに中高齢者を対象にしたエクササイズである。
 松田先生(P.44)は、脊椎専門医としての興味深い話。
 鈴木先生(P.48)は理学療法士として病院内で活用するフォームローラーの上肢編の1回目を紹介していただいた。もちろん病院でなくとも実施できる。試していただきたい。
 山田さん(P.50)は相撲の話。相撲の人気は一時ほどではないが、やはり日本人にとっては愛すべきものである。(清家)
550円
■特集 呼吸メカニズムと方法
1.呼吸のメカニズムと運動との関わり
 山本正彦・東京工芸大学

2.呼吸について知り、上手に呼吸できるために--大学の身体運動科学の授業で指導する「呼吸」
 渡会公治・東京大学身体運動科学研究室

3.呼吸に伴う動きと姿勢--呼吸関連行動からわかること
 北一郎・東京都立大学

4.呼吸は動きである--フェルデンクライスメソッドにおける呼吸
 深沢悠二・IFF 公認インストラクター

5.「養生」のための呼吸法--陰陽五行説、導引の考え方に基づく呼吸
 成澤正治・日本武道中心・横浜武術院


■連載その他
Topic Scanning
「温泉」の活用とまちづくり--温泉療養地ネットワーク支援事業

Body Work for Relaxation
気づきを通じたリラクセーション--フェルデンクライスメソッドからのアプローチ
心身をスッキリさせる/手、腕の動き/足、脚の動き/体の奥深くに広がりを感じる
深沢悠二・IFF 公認インストラクター

Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ--ドイツの運動科学理論とともに
ちいさな国のおおきな闘い!
綿引勝美・鳴門教育大学

Stretching and Training for Injury Prevention
障害予防のストレッチングとトレーニング
ふくらはぎにおける筋腱移行部の筋疲労と腓腹筋の肉ばなれのメカニズムと予防法
堀居 昭・日本体育大学

Exercise for the Knee
膝OAのための「ヒザイタ改善エクササイズ」 種目別概要3
小谷さおり

Sportsmedicine People Interview
NPO 横浜スポーツ医科学協会の立ち上げ
村上一郎・NPO 法人横浜医科学協会理事長

Foam Roller Exercise Program
ペインクリニックでの痛みに対するフォームローラーエクササイズ--下肢編
井村康志・藤田保健衛生大学病院東洋医学診療センター

Information Technology
ITとスポーツ医療〔最終回〕 今後の人とIT
片寄正樹・札幌医科大学

Watch and Write!
スポーツの「芯」 スポーツマネジメント--学生たちの憧れと試み
山田ゆかり・スポーツライター

--------------------------------------------------------------------------------
特集 呼吸
 あくび、ため息、深呼吸。これらは思わずする日常の呼吸運動。もちろん、運動中はさらに呼吸は激しくなる。寝ているときももちろん呼吸を忘れることはない。考えてみると、呼吸は妙なものだ。1回1回の呼と吸の運動で、たぶんからだの中では大忙しの状態になっているのだろう。
 では、最初から、つまり基礎から呼吸について学んでみよう。
 ということで、特集は山本先生(P.6)のレクチャーから始まる。運動生理学で「呼吸」について学んだことのある人も、このレクチャーは改めて確認することもあるだろうが、新しい事実も多いのではないだろうか。大学院のときから、持久力に興味があり、あまり研究されていない呼吸に取り組まれている。マラソン選手の呼吸についても、山本先生の話を聞いていると、もっと「呼吸能力」を鍛えることで、さらに記録は向上するのではないかと思わせられる。呼吸筋を鍛える器具を使ってみた。5分にしますかと言われたが、5分は長い。1分でよいと思ったが、3分に設定。思いっきり吐いて、思いっきり吸う。それを2秒ごとに繰り返す。普段そんなことはまずない。2分が限度であった。マラソン選手は20分くらいは平気でやると言う。まさに「鍛える余地あり」である。気のせいか、このエクササイズをしたあとは、呼吸が楽なようであった。
 渡会先生(P.12)には東大の授業を再現してもらった。大学で自分のからだを知るため、運動による変化を心拍数や呼吸数など客観的な数値の変化によって捉えていく。それをグラフにする。つまり教科書に書かれているようなことを「自分のからだで確かめる」わけである。「頭」と「からだ」が分離している傾向が強い現代人だが、そういう作業によって、「頭」と「からだ」の距離は少しは縮まるかもしれない。「からだのことを知らない」ということを知るだけでも意義ある授業だろう。その中に「呼吸」の授業が入っているのは興味深い。こういう授業は小学校でもやるべきだと思う。
 北先生(P.15)の取材は田中夕子さんが担当。「あくび」の話から始まる。あくびとストレス反応という視点から見ると、意外にあくびは奥が深い。あくびをしたくなくても、しようとすればできるのはなぜだろう。次に、「呼吸と姿勢」の話。呼吸と姿勢に関係があるのは経験的にわかるが、姿勢の維持のために呼吸が変わるのでないかという解釈は興味深い。武道では呼吸に厳しい。優れた呼吸でないと、戦えない。そのメカニズムがわかってくると、あらゆるスポーツもまずは呼吸からとなるかもしれない。
 深沢先生(P.18)には、連載を執筆していただいているが、改めて呼吸についてうかがった。気持ちがよいことがキーのようで、目の前でゆっくり深く呼吸される様子はご自身の気持ちよさが伝わってくる。「慈悲」の気持ちがあると呼吸が楽になるというのはなんとなくわかる。呼吸は深いところで精神活動と密接な関係があるのだろう。例として挙げていただいた方法は誰でもできる。ぜひ、試していただきたい。
 成澤先生(P.21)は中国から帰国されたばかり。フィットネスクラブその他で導引や太極拳などの指導をされている。もともと気管支が弱かったから、からだに敏感になったと言う。13歳、つまり中学1年生から武術を始めた。プロフィールにも記したが、各種競技会で輝かしい成績を収めておられる。今年は上海国際武術博覧会で特別優秀賞も受賞された。成澤先生の話は、中国の古典に遡ったかと思うと、現代中国の話、また文化大革命の話、日本の町の話と、まさに縦横に広がる。このページ数ではとても紹介しきれない。今回の特集を契機に、東洋の養生術というものに改めて取り組んでみたい。

連載その他
 深沢先生(P.29)のレッスンは指導者にも好評のようだ。今回は特集の取材でもお目にかかったが、フェルデンクライスメソッドに出会って本当によかったと楽しそうにおっしゃる。ちょうど今年傘寿を迎えられた。まだまだお若く、顔色もよい。レッスンはまだまだたくさんあるとのこと。実践している人には楽しみが尽きない。
 綿引先生(P.34)はドイツから帰国され、今回はその報告でもある。コオーディネーショントレーニングは、いわば世界中で取り組まれているが、特にドイツ、アメリカ、イタリアで盛んに研究・実践されている。日本でも近年、関心が高まり、この連載でも荒木先生始め多くの人に様々な原稿を寄せていただいている。いつかしっかりまとめる予定だが、今回の記事はまた新たな展開がみられ、今後が期待される。
 堀居先生(P.37)の今回のテーマはふくらはぎ(腓腹筋)の筋疲労、肉ばなれである。ふくらはぎの働きは意外に重要である。日々、コンディショニングとトレーニングが大切になる。
 スポーツメディスンピープルとしては横浜スポーツ医科学協会の村上さん(P.40)に登場していただいた。NPO 法人となり、様々な活動を行っておられる。スポーツNPO は1300以上あるが、今後の日本のスポーツ環境づくりに欠かせない存在となっている。また詳しく紹介してみたい。
 小谷先生(P.42)の連載の愛読者も多い。前回はレイアウトを間違い、ご迷惑をおかけした。訂正内容については本文を参照していただきたい。
 フォームローラーエクササイズは井村先生(P.46)に下肢編を紹介していただいた。片寄先生(P.48)の連載は今回で一応終了。大きな仕事の完成をみて、改めてまた執筆していただくことにしたい。山田さん(P.50)は、大学での授業から始まった学生の活動の話。学生の力は社会を変えるほど大きい。しかし、スポーツを対象にこういう活動は過去あまりなかっただろう。今後が楽しみである。(清家)
550円
■特集 健康づくりとまちづくり医科学、運動指導などそれぞれの立場からのアプローチ
1.WHO での仕事と「まちづくり」--国際機関で働く意義
 神田 知・WHO 世界保健機関健康開発総合センター

2.園芸療法+東洋医学、五感を刺激する庭園--千葉大学「環境健康フィールド科学センター」の試み
 古在豊樹・同センター長、千葉大学園芸学部

3.健康づくりはまちづくり--整形外科医としての関わり
 柏口新二・NPO 法人徳島みらいネットワーク副理事長、独立行政法人国立病院機構徳島病院スポーツ医学・整形外科

4.安心して暮らせるまちづくり
 南 政樹・慶應義塾大学環境情報学部、内山映子・慶應義塾大学看護医療学部

5.高齢者介護予防・健康づくり事業への参加--兵庫県稲美町「いきいきサロン」とチェアエクササイズ
 竹尾吉枝・1億人元気運動協会

6.中高齢者対象の運動教室--高齢社会の運動指導とまちづくり
 岡本富俊・県立館山運動公園、石井麻知子・NPO 法人結いの会


■連載その他
Topic Scanning
「高齢者体力つくり支援士」制度の発足--高齢者の運動指導資格

Body Work for Relaxation
気づきを通じたリラクセーション--フェルデンクライスメソッドからのアプローチ
手の指の動き/緊張パターンを解放する/舌と喉
深沢悠二・IFF 公認インストラクター

Stretching and Training for Injury Prevention
障害予防のストレッチングとトレーニング 足首の内反・外反捻挫のメカニズムと予防法2
堀居 昭・日本体育大学

Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ--ドイツの運動科学理論とともに 勝負における二律背反
木原資裕・鳴門教育大学

Sportsmedicine People Interview
メテディカル+アスレティック
沼倉たまき・京都地域医療学際研究所付属病院

Foam Roller Exercise Program
ペインクリニックでの痛みに対するフォームローラーエクササイズ
井村康志・藤田保健衛生大学病院東洋医学診療センター

Watch and Write!
スポーツの「芯」
釣りについて
山田ゆかり・スポーツライター

--------------------------------------------------------------------------------
特集 健康づくりとまちづくり
 このテーマはかなり以前から考えていた。常日頃お会いする人とまちづくりとの関係を考えていくうちに、その人たちの仕事を「まちづくり」というキーワードでまとめてみたいと思うようになっていた。
結論的に言うと、今月の取材はとても面白かった。「面白い」というと語弊があるが、「まちづくり」という観点を持つ人は、マクロな視点とミクロの視点の両方をきちんと備えている。当然、私事に留まらない。
 まだ桜が美しい時期であった。
 神田さん(P.6)とは実は神田さんが京都大学大学院のときに会っている。以来、神田さんはどんどん「居場所」を変え、今はWHO で仕事をされている。スポーツNPO サミットでもお会いしたが、なんだか別人のようでもあり、やはり神田さんでもあり、不思議な思いがあった。今回、改めて神戸で会い、国際機関での仕事ぶりを垣間見ることができた。もともとはアスレティックトレーナーを目指し、その資格も取得し、現在はWHO である。神田さんの話に、「国際機関で働く緊張感と使命感」という言葉が出てくる。その通りだと思う。特に「健康」に関わる国際機関である。SARS発生の震撼をどこまでリアリティを持って感じることができるか。イマジネーションはインテリジェンスと同じかもしれない。
ある日、某新聞の朝刊千葉版で古在先生(P.10)がこのセンターについて語っている記事を見た。食い入るように読み、早速Eメールで取材したい旨を伝えた。快く受けていただき、柏に出掛けた。千葉大学園芸学部の旧農場は広く、気持ちがよい。「対角線上」に進むと見える建物、歩いて7~8分と言われ、ふかふかした土を踏みつつ、果樹を含めた樹木の間を進んでいった。真新しいセンターの前には「東洋医学診療所」の鉄骨が組み上がっていた。お話をうかがい、その建物から外に出て、これからどうなるのか説明を聞いた。清々しい風が吹いていた。今度来るときはもっと驚く風景になっているだろう。何より、古在先生がこの構想を楽しく話されるのを聞いていて楽しかった。きっと、ここから何かとても面白いものが誕生するだろう。またレボートしよう。
 柏口先生(P.14)に、神戸から高速バスで徳島まで行きお会いした。神戸から徳島まではバスで約1時間半。近い。通勤圏とも言える距離である。いろいろなお話をうかがったが、スポーツドクターが地元でじっくり取り組んでいく姿が手に取るようにわかり、スポーツ医学が21世紀に入り、いったい何を見据えていくべきなのか、確信めいたものが出てくるようであった。さらに構想はふくらんでいるようで、次の取材が楽しみである。
 藤沢市における南、内山先生(P.18)の「e-ケアタウンプロジェクト」については、妹尾さんに取材していただいた。ITはもうすでに生活に欠かせないというか、身の回りのどこにも存在している。「テクノロジーは、人の存在を不要とするものではなく、むしろ人にできることしかしない」という言葉にはハッとさせられるが、よくよく考えてみると、それもまた当然なのである。それでも、「IT」に違和感を抱く人は少なくない。その違和感はどこからくるのか。多分、まだITを扱う思想と実際の使用法にまだ溝があり、それが十分こなれていないのが原因ではないか。しかし、この「e-ケアタウンプロジェクト」を知ると、それも時間の問題だろうと思う。人ができること。それをもっときちんと考えればよいのだ。「人にできることしかしない」。ITはETではない。
 竹尾さん(P.22)の1億人元気運動協会が兵庫県の稲美町で平成12年から取り組んできた「いきいきサロン」の話は、とても大事なことだと記事にして痛切に感じた。結局、現場でどうなのかが、健康づくり、まちづくりでは決して欠かせない、必ず戻るべき視点なのだ。稲美町の米澤さんも取材に快く応じていただき、その対話から、これならうまくいくだろうという印象を受けた。「世界で類をみないスピードの高齢化」と言われている。つまり、誰にもわからないことがたくさんあるのだ。互いに学び合うこと。その姿勢を忘れるわけにはいかない。それがこの21世紀のキーなのだろう。
 岡本さんと石井さん(P.29)に会いに千葉県館山に行った。驚いたのは、運動公園での教室。みなさんのからだの柔らかいこと。また筋力もしっかりしている。簡単そうにみえる運動だが、ヤワなからだではできないのはすぐわかる。石井さんの言葉は鋭い。直球である。言葉に力がある。このボールを簡単に打ち返すことはできない。重さは思いから来る。こういう人が多くなるほど、日本はよくなる。心からそう思った。

連載その他
 深沢先生(P.34)の2・3月合併号で文章に抜け落ちていた部分があり、それについては次号で補わさせていただく。堀居先生(P.38)は前号の続き。木原先生(P.42)もそうだが、二律背反の話は、奥深いものを感じる。分けられるものと思うのがいけないのかもしれない。沼倉さん(P.45)の話は今月の特集とも大いに関係する。井村先生(P.48)の方法はすぐに試してみたくなった。山田さん(P.50)の原稿は、きっと釣りの話ではないのだろうと思う。特集の話が長く、紙数が尽きた。また次号で。(清家)

訂正
前号のP.13図3で「モノアミノ酸」とあるのは「モノアミン」の誤り。58号P.12のパシフィックホスピタルの所在地で「神奈川県野比」とあるのは「神奈川県横須賀市野比」の誤り。同号P.17の上中央の写真説明で「マシンでの筋力トレーニング」とあるのは「徒手抵抗での」の誤りです。訂正してお詫びします。また、前号小谷さんの連載でレイアウト上不備がありました。詳しくは次号同連載で説明します。
550円
■特集 姿勢立つ、座る、その動きと影響
1.姿勢の見方--観察と分析、そして「ストーリーを作る」
 鈴木俊明・関西鍼灸大学神経病研究センター助教授

2.姿勢と脳--姿勢の調節と脳の関係
 征矢英昭・筑波大学体育科学系運動生化学助教授

3.坐姿勢と椅子について--身体とそれを支えるもの
 矢田部英正・武蔵野身体研究所主宰

4.姿勢をどうつくるか
 山本里佳・新体操コーチ

5.講談の姿勢と発声
 神田陽子・講談師


■連載その他
Topic Scanning
新しい流れを読む
運動習慣は医療費削減につながるか--スポーツと医療経済の関係

Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ--ドイツの運動科学理論とともに
勝つことを切り落とす
木原資裕・鳴門教育大学

Body Work for Relaxation
気づきを通じたリラクセーション--フェルデンクライスメソッドからのアプローチ
足の指を組む/脚、足を上げる/上半身の両サイドを伸縮させる
深沢悠二・IFF 公認インストラクター

Stretching and Training for Injury Prevention
障害を予防するストレッチングとトレーニング
足首の内反・外反捻挫のメカニズムと予防法
堀居 昭・日本体育大学

Exercise for the Knee
膝OAのための「ヒザイタ改善エクササイズ」
種目別概要2
小谷さおり・つえつえクラブ/ヒザイタ改善運動普及会代表

Sportsmedicine People Interview
スポーツ科学--競技力向上と健康づくりへの関わり
平野裕一・東京大学

Foam Roller Exercise Program
インナーユニット、アウターユニット
日暮 清・横浜F・マリノスヘッドドレーナー

Contribution
マスターズ・スポーツ大会参加者の運動能力
宮下充正・放送大学

Watch and Write!
スポーツの「芯」
強く長く続けるには
山田ゆかり・スポーツライター

--------------------------------------------------------------------------------
特集 姿勢
姿勢への関心は一般でもスポーツでも高い。「日本人の歩く姿は貧相である」とよく指摘されるが、美しく整った姿勢はいかにしてつくられるのか。逆に、「不良姿勢」と呼ばれるものはなぜそうなるのか、どう改善すればよいのか。姿勢が悪い、その背景にあるのは何か。様々な疑問と関心のもと取材を始めた。
 鈴木先生(P.6)には、バランスに関する特集号で登場していただいたが、バランスと姿勢は大いに関係する。理学療法士として姿勢をどう捉えておられるのかを聞いた。
 何がどうなっているから、そうなっているのか。するとこの動作はこうなるのではないか。観察・分析、そして予測。また全体の「ストーリーを作る」という行為。これは理学療法や姿勢に限らず、ひょっとすると日常生活全般に活用できる「姿勢」かもしれない。鈴木先生みずからの身体で示していただいた内容は、とてもわかりやすい。ぜひ自分のからだで試していただきたい。
 征矢先生(P.11)には「子どものからだ」の特集以来。「姿勢」に興味があるとうかがっていた。「脳と姿勢」?と思ったが、この先生の話は面白い。ぜひ記事にと筑波に向かった。呼吸や循環などを司る脳の部分が姿勢維持にも関係している。姿勢は脳の姿でもあるのではないか。そう言えば、考えているときは考えている姿勢や仕種になる。身体の全体として現れる姿が姿勢であるから、そこに脳の活動が影響しているのは疑う余地がない。この話、今後もっと面白くなりそう。
 矢田部さん(P.15)とは面識がなかったが、本を呼んですぐにメールを出して取材をお願いした。たまたまあとがきに書かれていた出版に関係した人が私の知り合いであったこともあり、とても興味をいだいた。東京の古い家に住む矢田部さん(本来、先生と呼ぶべきなのだろうが、なぜか矢田部さんというほうがしっくりくるのである)のお話はもの静かで、かつ深く考えた結果の内容であることがよくわかる。その話の基盤に身体がある。矢田部さん製作の椅子にも坐らせていただいたが、とても心地よかった。木なのにすっぽり包まれるような感じがする。これまで坐ってきた椅子は全く別物と思えた。
 山本さん(P.19)と神田さん(P.21)は山田ゆかりさんに取材していただいた。新体操と講談。つまりスポーツと芸能である。矢田部さんの話にもあったが、着物は身体を支えるようにできているそうだ。講談中と踊りの写真を掲載したが、見事な所作である。山本さんも、日本人の姿勢の悪さを指摘している。姿勢の整った人をみるとはっとするが、それだけ悪い姿勢の人が多いということだろう。姿勢が崩れたトップアスリートはいない。それだけで姿勢の大切さがわかる。

連載その他
 木原先生(P.29)には綿引先生のピンチヒッターとして登場していただいた。ここで紹介されている栄花選手のテレビ番組を見た人も多いだろう。「勝とうとすること」がいけない。それを切り捨てると、自然に身体が動き、結果として勝つ。それができないと勝てない。難しい話だが、日本の剣道が教えるところは奥深い。勝利を争うというスポーツではないもの。それは世界が注目するものでもある。わたしたちは自分たちの宝をよく知らないのだろう。
 深沢先生(P.32)のレッスンは愛読者が多いようである。文字だけにしてあるのは、写真で「こういうポーズ」と頭に視覚からインプットさせたくないからである。自分の解釈で自分の感覚で行ってよい。しかも、それを「ゆっくり」と。それは今回の特集テーマである「姿勢」とも大いに関係してくる。ぜひ、お試しを。
 堀居先生(P.36)の障害予防とストレッチング、トレーニングのシリーズ。まず障害のメカニズムを掲げ、それに応じてチェックポイントとストレッチング、トレーニングという構成。こういう知識はどの選手も指導者も持っておくべきことである。できれば本当は小学生のときから学びたいものである。
 小谷先生(P.39)の「ヒザイタ改善」の教室は、全国どこでも人気である。それだけ「ヒザイタ」で困っている人が多いということでもある。加齢とともに膝が痛むケースは多い。あきらめずに、少しずつ動かすと改善がみられる。この「ヒザイタ改善エクササイズ」も実は姿勢つくりによいエクササイズでもある。
 インタビューは平野先生(P.42)。スポーツ科学者として知られ、また学生時代は野球部、卒業後は監督も務められた。スポーツ科学の役割について、改めて語っていただいた。スポーツの役割が拡大すればスポーツ科学の役割も拡大する。また、詳しい話を掲載したい。
 日暮さん(P.44)は横浜F・マリノスのヘッドトレーナーとして多忙を極める。リーグ戦が始まると余計である。その仕事の合間に、日常トレーニングルームで実施しておられるフォームローラーエクササイズについて紹介していただいている。フォームローラーも徐々に広がりつつある。お持ちの方はぜひやってみていただきたい。
 宮下先生(P.46)にはマスターズスポーツに関して6編の原稿を寄せていただいた。水泳、陸上競技などマスター大会に参加する人はどんどん増えている。読者にもそういう人がいるだろう。指導するうえでも参考にしていただきたい内容である。
 山田さん(P.50)は、年齢とともに心境が変化し、かえって力が抜けて強くなった選手の話(山本選手と横山選手)。歳を取るということは、経験が増えるということだが、その経験は必ずしもハッピーなものばかりではない。苦境があってこそ一皮むけることもある。それはアスリートのみに言えることではない。
550円
■特集 「42条施設」の動向をさぐる期待が高まるスポーツ医療施設の今後
1.はじめに 日本運動療法推進機構・斎藤博之事務局長にきく

2.医学的管理を徹底した運動実践の場の提供
 パシフィックホスピタル「パシフィック メディカル フィットネス クラブ」

3.運動継続促進、長寿県の危うさ、子どもの問題を考えたメディカルフィットネス施設
 沖縄セントラル病院「FROGEN(不老源)」

4.20年前からの取り組みが「42条施設」開設に
 島田病院「はびきのヴィゴラス」

5.東京のビル診で「42条施設」に取り組む
 医療法人社団 順公会「ウェルネス葛西」

■大きく変わる病院経営とメディカルトフィットネス施設
 社団法人メディカルフィットネス協会理事・長屋和明


■連載その他
Topic Scanning
新しい流れを読む
20年周年を迎えたマスターズ水泳--広がる年齢層、世代を超えた交流

Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ--ドイツの運動科学理論とともに
ベルンシュタインの問い! その12
綿引勝美・鳴門教育大学

Body Work for Relaxation
気づきを通じたリラクセーション--フェルデンクライスメソッドからのアプローチ
短時間に体の動きをよくする/胸郭を柔軟にする/体の奥深くに広がりを感じる
深沢悠二・IFF 公認インストラクター

Stretching and Training for Injury Prevention
障害を予防するストレッチングとトレーニング
鵞足炎のメカニズムと予防法
堀居 昭・日本体育大学

Exercise for the Knee
膝OAのための「ヒザイタ改善エクササイズ」
種目別概要1
小谷さおり・つえつえクラブ/ヒザイタ改善運動普及会

Sports Medicine People Interview
スポーツ歯科学
安井利一・明海大学歯学部

Contribution
フォームローラーエクササイズの身体への影響
白石浩一・日本メディカル専門学校

Watch and Write!
スポーツの「芯」
プロ野球のキャンプ・リポート
山田ゆかり・スポーツライター

--------------------------------------------------------------------------------
特集 「42条施設」の動向をさぐる
院も珍しくない。ある雑誌が「病院革命」という言葉を使い報道していたが、「革命」という大仰な表現をしたくなるほど、大きな変化が起きている、起こるという意味であろう。
 医療を巡る問題は、個人の生命や身体、生活に関わることであり、また国家的にも国民の安全と幸福を確保するうえで不可欠であり、また医療費という経済的な問題も含んでいる。「生命を操作する」という意味では、倫理の問題、「人類」そのものの問題など、考えれば考えるほど医療問題は裾野も頂上も広く高い。
 少し前なら、病院や診療所で「運動」という言葉を聞くのは「少しは運動しなさい」とか「運動はだめですよ」という表現が多く、それ以上踏み込んでの話はアスリートを除く一般ではさほどなかったであろう。
 しかし、ここにきて、疾病予防施設としての展開が目立ってきた。今回紹介したようにアスリートへの対応を図っておられる施設もある。アスリートへの対応を重視した医療施設もあるが、今回は、「42条施設」に的を絞ったため、疾病予防、健康増進、リハビリテーション後のトレーニングなどのための施設という色が濃いところが多い。
 共通して言えるのは、従来の医療の枠だけでは、医療に携わる者として十分ではないのではないかと考える人が多いということである。もっと運動によって元気に、あるいはさらに運動によって改善を図ることができるだろうと考え、「42条施設」を展開されている。その思いが先にあり、「経済」は次。だが、もちろん経済基盤があってこその理念である。まだ開設間もないところもあり、これからの問題だろうが、実際には「42条施設」を1つつくり、やがて複数を展開されているところもある。今回はそういうところは紹介しなかったが、決して「持ち出しばかりの事業」というわけではないのである。
 確かに、まだお金を払って運動したいという人は少ないほうかもしれない。しかし、医療機関が持つプロフェッショナルの部分に温かいサービス精神が加わり、快適な環境で安心して運動できるのであれば、ぜひやりたいという人は潜在的には多いはずである。
 スポーツ医学はアスリートを対象に始まったが、そのノウハウは一般人にも活かせる。「スポーツ医学は人をハッピーにするもの」とあるドクターが言っていたが、まさにその通りだと思う。
 今回の特集を取材する過程でいろいろな施設の話を聞き、そこにも行きたいと思ったが、時間の制約で行けなかった。また別の切り口で「スポーツ医療施設」を捉えてみたい。取材で伺う際にはよろしくお願いします。

連載その他
 綿引先生(P.29)のシシ狩りの話はやけに臨場感がある。シシの肉塊がぶら下がっている納屋があるというのは、都会ではまずないだろう。生命、自然を肌で感じる生活は、身体や運動に大きな影響を与えるはずだ。ふと、ベルンシュタインの時代の「運動」と現在の「運動」と何か感覚的な違いがあるのかもしれないと思った。
 深沢先生(P.32)の誌上レッスンを毎月楽しく実践していますということをよく聞く。フェルデンクライスメソッドを経験した人は、自分の身体のちょっとしたこと、例えば、重心の位置、力の入り具合などに敏感になっていることに気がつくのではないか。この身体感覚の向上はアスリートにも一般人もよい影響を与える。「ゆっくり」やってみて下さい。
 堀居先生(P.36)の障害予防のストレッチングとトレーニングは、体育大学での指導がベースになっていると思われる。アスリート揃いの環境で、ケガをたくさんみてきた経験は、「障害予防」に眼を向け、そのなかから有効なストレッチングやトレーニングが考案されてきたのだろう。それにしても、スポーツによる障害の種類は多いとつくづく思う。
 小西先生(P.39)から寄稿をいただいた。56号「子どものからだ」の特集を読んで、「今起こっていること」を伝えていただいた。いつの頃からか、「口ポカン」の子どもや若い人を電車の中でもよく見かける。運動能力にも影響がある。身体は全体で動いていることがよくわかる。
 小谷先生(P.42)の「ヒザイタ改善」の教室は全国で展開されているが、どこでも大人気だそうだ。エクササイズ自体は見た目はそうハードではないが、ちょっとした動作でもきちんと行おうとすると案外大変なもの。逆に言うと、日常生活でいかに身体をさぼらせているかがわかる。そういう日の積み重ねがやがて痛みとなって現れる。ちょっとした違いが大きな違いになるわけである。
 安井先生(P.44)は、スポーツ歯科学の先駆者として知られている。歯と運動の関係は案外見落とされがちなのだが、その大切さは徐々に知られてきた。テレビに登場するアスリートの歯は以前に比べると俄然よくなっていると思う。これを契機に「歯」をテーマにした特集も考えてみたい。
 白石先生(P.46)からフォームローラーエクササイズに関する投稿が届いた。本誌でも連載しているが、今月は休載にし、この投稿のほうを掲載させていただいた。医療機関におけるフォームローラーの使用も増えてきている。本誌ではその部分をもっと紹介していきたい。投稿を希望される方は編集部まで。
 山田さん(P.51)はプロ野球の春のキャンプだよりとして、話題の中日と日本ハムの模様をリポート。春とは言え寒い沖縄であったが、新監督・落合氏、メジャー帰りの人気者・新庄選手の姿が目に浮かぶようである。
 なお、次号では「姿勢」をテーマにする予定。(清家)
550円
■特集 高齢者の運動指導プログラムの特徴、事故対策など各種調査結果とともに
1 中高年有疾患者に対する運動プログラムの特徴と問題点
  青木 高・財団法人健康・体力づくり事業財団

2 健康増進関連施設の危機管理体制と事故発生状況
  神田 晃・昭和大学公衆衛生学ほか

3 「転倒予防教室」本来の意義
  武藤芳照・東京大学大学院教授

4 メディカルセンターとしての総合的な高齢者支援
  村永信吾・亀田クリニック リハビリテーション室


■連載その他
Topic Scanning
子どものからだと心--第25回子どものからだと心・全国研究会議より

Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ--ドイツの運動理論とともに
ベルンシュタインの問い! その11
綿引勝美・鳴門教育大学

Body Work for Relaxation
気づきを通じたリラクセーション--フェルデンクライスメソッドからのアプローチ
柔軟な足/合掌のレッスン/チャンティング
深沢悠二・IFF 公認インストラクター

Stretching and Training for Injury Prevention
障害を予防するストレッチングとトレーニング
前十字靱帯損傷のメカニズムと予防法
堀居 昭・日本体育大学

Exercises for the knee
膝OAのための「ヒザイタ改善エクササイズ」
エクササイズ:種目別概要
小谷さおり・つえつえクラブ/ヒザイタ改善運動普及会代表

Sportsmedicine People Interview
企業のスポーツメセナ
末包淳一・ヤマハ発動機株式会社プール事業部

Foam Roller Exercise
成長段階に沿ったエクササイズの組み立て その2
日暮 清・横浜F ・マリノスヘッドトレーナー

Information Technology
スポーツ医療とIT仕事術(8)
片寄正樹・札幌医科大学

Watch and Write!
スポーツの「芯」
変革を求めるアーティストと身体活動の接点
山田ゆかり・スポーツライター

--------------------------------------------------------------------------------
特集 高齢者の運動指導
 高齢者が積極的に運動に取り組む姿はもう珍しくはない。本誌でも再三紹介してきた通り、疾患の有無にかかわらず、日本全国、高齢者が運動に参加している。
 人は加齢に伴い、自然の摂理とともに、弱点を抱えていく。そのままにしていると弱点は致命傷に発展していくことになる。そのままにせず、自ら身体を動かし、よりよい方向に導く。それが運動の意味になってきた。
 もちろん、そこには、適切な方法、強度、量、時間など不可欠の要素がある。単に、頑張ればよいわけでは決してない。
 しかし、その体制はまだ脆弱で、環境は徐々に整いつつあるものの、考えなければいけない点はまだまだ多い。
 今回の特集では、健康・体力づくり事業財団および昭和大学医学部公衆衛生学が中心になって行った大規模調査の結果を冒頭に掲げた。いずれも、詳細にして膨大なデータを有している。遂にこういうデータが日本でも提示される時代になったという感がある。読者は、どのようにこれらデータを受け止められたであろうか。 もちろん、今後、さらに詳細に検討されるべき課題は数多い。しかし、高齢者を中心するリスクファクターを抱える人口に対する運動指導は、単なる運動指導という枠を越え、老人医療費、労働人口、医療保険、診療報酬、QOL、まちづくりなど、様々な事柄と深い関係を有している。世界が経験したことのない未曾有のスピードで進む高齢化の真っ只中にいる日本。それは逆に言えば大きなチャンスでもある。ここで、何をどう考え、どう対応するか、それは世界が見守っていることでもある。
 今月の特集は、その一端を探った。まだまだ、さらなる企画が必要だと痛感する。読者の忌憚のないご意見を賜りたい。

連載その他
 綿引先生(P.29)と荒木先生に「出演」を依頼し、11月29日、神戸ウイングスタジアムでコオーディネーションのワークショップを開催した。その内容は、月刊トレーニング・ジャーナル2月号に掲載するが、運動やスキル、総じていうところのパフォーマンスについて、これまでとは違う、そして最もしっくり納まる説明が出てきた。それがコオーディネーションであろう。綿引先生は、様々な角度からこのコオーディネーションを論じ、語り、論じる。そのいきつもどりつ、が実に面白く、運動そのものを感じさせる。
 深沢先生(P.32)の連載は意外なところで「ファン」の声を聞く。「あれ、やってるんですよ。すごいですよね」。こういう声を聞くと、「へえ、この人が?」と思うものの、あとで、なるほどと思う。この連載は、読んでいても何の役にも立たない。少しでよいから、「やってみまししょう」。
 堀居先生(P.36)は今回前十字靱帯損傷がテーマ。スポーツ外傷予防に対して、医学面からのアプローチは多くなされてきたが、体育の面からは比較的少なかった。ストレッチングとトレーニングとに焦点を絞り、メカニズムの説明から具体的方法を提示する。この観点は、特にスポーツ現場ではこれからさらに重要になるだろう。
 小谷先生(P.40)の「ヒザイタ改善」の連載は、まだ「前哨戦」。膝OAはその人口が多いだけに、具体的な運動プログラムとなると、特にフィットネスクラブなどでは実例が少ない。小谷先生のアプローチはとても希少なのである。前号で記したように、このエクササイズは「動き」を示すビデオなりDVD なりが伴ってこそわかりやすい。そう考え、連載とともに企画を進めている。まだ少し時間がかかりそうだが、期待していていただきたい。
スポーツメディスンピープルインタビューではヤマハの末包(すえかね)さんに登場していただいた。スポーツ、スポーツ医療に関連する企業にとって、「企業メセナ」は絶対不可欠だと思う。単に製品が売れればよいという姿勢では企業そのものが成り立たない。「企業メセナ」はバブル期を経て、また新たなニーズが認識されている。企業とはそういうものなのだ。儲けるだけでは決して続かない。
 フォームローラーエクササイズプログラムの連載(P.46)では前回に続き、日暮氏に続編を紹介していただいた。このエクササイズ、徐々に浸透し、様々な症例も報告されるようになってきた。簡単なようで、効果は意外に大きい。これもみているだけと、実際にやってみるのとでは大きな違いがある。未経験の人にはぜひ試していただきたい。
 片寄先生(P.48)はご多忙の中、前号は休載させていただいたが、この号では多くの人が困っている「メール処理」について、面白いソフトを紹介していただいた。活動が増えるほど、メールの数は増える。このソフトの日本語版普及が待たれる。
 スポーツの「芯」の山田さん(P.50)。今回は身体活動をアートとして捉えた分野の話。「スポーツ」を旧来の意味で捉えるのはもう感覚的にそぐわなくなっている。それは少数の意見ではないだろう。と、思うのだがいかが?

★今年最後の号となりました。1年間ご愛読いただきありがとうございます。本誌も徐々に読者層が広まり、日本各地いろいろなところで声をかけていただくようになりました。もとよりスポーツメディスンは誰にも必要な知識であり、経験だと信じています。多くの専門家と実践者が豊かな交流を持てる場でもあります。21世紀はスポーツメディスンの時代でもあると言ってよいでしょう。今年1年のご愛読に感謝し、明年もよろしくご愛顧のほどお願い申し上げる次第です。(清家)

商品情報・内容

■ スポーツ医学実践者のためのスポーツ医学専門誌

1989年10月、月刊トレーニング・ジャーナル創刊10周年に当たり、スポーツ医学実践者のためのスポーツ医学専門誌として創刊。従来のスポーツ医学誌は、ドクターのみを対象とし、アカデミックな内容であったが、本誌はあくまで現場でスポーツ医学を実践する人を対象とするため、広い意味でのメディカル・スタッフとし、プラクティカルな内容を提供しています。従って、現場でできるスポーツ医学に焦点を当て、取材を重要視しています。知識としてのスポーツ医学より、「使えるスポーツ医学」。また、第14号より1つのテーマを徹底的に追求する特集主義をとり、スポーツ医学の世界で話題になっていることを60~90頁のボリュームで編集しています。スポーツ医学関連ニュースや話題の出来事、療法、施設、人物、製品なども紹介。 61号特集:呼吸

この雑誌の読者はこちらの雑誌も買っています!

スポーツメディスンの所属カテゴリ一覧

Fujisan.co.jpとは?

株式会社富士山マガジンサービスが運営する、
日本最大級の雑誌オンライン書店です。
一般的な書店と異なり、
定期購読サービスに特化しています。

雑誌、新聞、シリーズ書籍、漫画や
本屋にも無い古い本も見つかる!

法人サービスはこちら >
  • タイトル1万以上

    タイトル1万以上

    豊富なラインナップで
    書店に並ばない本とも出会える

  • 試し読み

    試し読み

    バックナンバー1冊まるごと試し読み
    したり、最新号も試し読みできる

  • タダ読み

    タダ読み

    5,000冊以上の雑誌が
    無料で読み放題

  • 500円OFF

    500円OFF

    普段読んでいる雑誌のレビュー投稿で
    500円割ギフト券をプレゼント

  • 事前予約

    事前予約

    気になる本は
    発売日前から事前予約可能

  • 割引や特典付き

    割引や特典付き

    定期購読なら
    お得に本が読めて
    送料無料の雑誌も!

デジタル雑誌をご利用なら

最新号〜バックナンバーまで7000冊以上の雑誌
(電子書籍)が無料で読み放題!
タダ読みサービスを楽しもう!

総合案内
アフィリエイト
採用情報
プレスリリース
お問い合わせ
©︎2002 FUJISAN MAGAZINE SERVICE CO., Ltd.