クリーンエネルギー 発売日・バックナンバー

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■テクニカルレポート
○「エネファームミニ」の開発/東京ガス㈱/吉田英樹
当社では、より一層のコスト低減や設置性向上を通じてエネファームの普及拡大を進めるべく、世界最小サイズの燃料電池コージェネレーションシステム「エネファームミニ」を製品化した。本稿では、エネファームミニの仕様や特長、また、今後の展開について紹介する。

○資源循環型農業を実現するもみ殻ガス化発電システム/ヤンマーエネルギーシステム㈱/脇坂裕昭
農業残渣である籾殻は燃焼利用時に生成する結晶質シリカの問題もあり有効活用されていない。結晶質シリカの生成を抑制し、電気と熱に変換可能なガス化技術を開発し、籾殻炭を土壌還元することで資源循環型農業の実現に貢献できるシステムの実証を開始した。

○有機化合物を用いたスピン流生成理論/早稲田大学/中 惇
プラチナなどのレアメタルを用いて生成されるスピン流を、水素や炭素などのありふれた元素からなる有機化合物を用いて高効率で生み出す新しい機構を理論的に提案する。これはスピントロニクス材料研究の裾野を大きく広げ、電子機器への応用に繋がる成果である。

○白金を使わない高活性なアルカリ型燃料電池触媒/東北大学/阿部博弥
燃料電池はエネルギー変換効率が高く、クリーンな次世代エネルギー変換デバイスとして期待されている一方、白金が触媒としているため、燃料電池の価格が高くなることが課題として挙げられていた。筆者らは、アルカリ性において、白金を使わずに白金の触媒性能を上回る新しい燃料電池触媒の開発に成功した。本稿では、燃料電池触媒の概要と本触媒の特徴について紹介する。

○電気エネルギーを用いたバイオマス由来カルボン酸と水からの高効率なアミノ酸合成/九州大学/福嶋 貴・山内美穂
アミノ酸は、生物の重要な構成要素であるだけなく、飼料添加物、風味増強剤、医薬品などのさまざまな機能性材料に関与する基本的な物質である。本稿では、電力をエネルギー源、水を水素源として、木質バイオマスから抽出可能なα-ケト酸と呼ばれる有機酸と含窒素化合物を高選択的に反応させることにより、7種類のアミノ酸を高効率に合成した我々の研究成果を紹介する。さらに、アミノ酸を連続的に合成するフロー型リアクターについても解説する。

○地球温暖化抑制に貢献する蓄熱システム/愛知製鋼㈱/伊藤幸夫/㈱豊田中央研究所/山内崇史/近江鉱業㈱/板原弘幸
CO2排出量の削減を目指し、高い蓄熱密度を有して反復利用可能なカルシウム系蓄熱材を開発し、400℃以上の排熱を回収して蓄熱して使いたい時に熱を蒸気として再利用するシステムを設置・実証した。CO2排出量削減効果は燃焼式ボイラーに対し約80%に及ぶことが試算された。

○電池交換が不要なIoTシートの開発/帝人㈱/山田順子
隣り合う座席同士でも電波干渉せずに認証が可能な「PaperBeacon.(ペーパービーコン)」について、課題となっていた電池交換の手間を解消するため、室内照明でも安定して動作する色素増感太陽電池を電源に採用したビーコンモジュールを組み込むことに成功した。

○極超微量分析と質量分析計/環境工学研究所/星山貫一
近年、科学技術は日進月歩で進んでおり実に目を見張るものがある。現在、大きな発展を遂げているのは質量分析計であり、多くの種類が研究開発されて飛躍的に発展している。分析機器による化学分析は極めて微細な量を測定しているため「極超微量分析」という言葉が当てはまるようであり「途方もなく小さな物質を測定している状態」になっている。感覚的には分かっていても具体的に理解することが難しい領域なので、本稿では、質量分析計の測定例と濃度表示及び検出法を紹介する。

■エネルギー事業
○世界4大LNG輸出国の天然ガス事情③(豪州)/早稲田大学/吉武惇二
2019年のLNG生産量において、豪州はカタールを抜いて、世界一のLNG輸出国になった可能性がある。

○米国エネルギー情報局(EIA)「2019年版世界エネルギー長期展望」報告/LNG経済研究会 大先一正
米国エネルギー情報局(EIA)によれば、2050年の世界のエネルギー消費量とCO2排出量は、非OECD諸国の人口増加や経済発展に牽引され、2018年比それぞれ47%、22%増加する。EIA見通しは、現行のエネルギー法規制や技術開発動向を踏まえた客観性の高いものだけに今後の地球温暖化対策の困難さが示されている。

■フィールドレポート
○都市型地域冷暖房の省エネルギー手法に関する研究3/丸の内熱供給㈱/矢﨑淳史
都市型地域冷暖房システムは主な熱供給先が業務ビルであるため、冷・温熱ともに低負荷の発生頻度が多い。特に冷熱の場合、冬期及び中間期・夏期の土日と夜間は熱源機器の部分負荷運転時間が多くなる特徴があり、その時間のエネルギー効率を高めることがプラント全体の効率を高めることとなる。本稿では、磁気浮上軸受を搭載した高効率インバータターボ冷凍機の運転時に最適設定値を活用した効果を検証したので紹介する。

○糸満市浄化センターから発生するバイオガスの有効利用と地域貢献について/ヤンマーエネルギーシステム㈱/岸本 聡
糸満市浄化センターから発生するバイオガスの有効利用と地域貢献を実行するため、沖縄県内企業5社を含む7社で共同企業体を立上げFIT事業による売電電力を更に買い取って、市庁舎を含む地元企業へより安価な電力を販売し、温水を地元製塩企業へ供給する。
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■特集:バイオマス熱利用の促進に向けて
○バイオマスアカデミー設立の目的・意義/㈱WBエナジー/梶山恵司
農都会議では、バイオマス熱利用の技術課題に重点を置いたバイオマスアカデミーを開講している。本稿では、その背景について紹介するとともに、バイオマスの本格的な普及拡大を実現するための具体策について検討する。

○木質バイオマス熱利用の日本、欧州比較論/(特非)農都会議バイオマスアカデミー/黒坂俊雄
木質バイオマスボイラーによる熱利用は、プラントの設計次第で投資回収期間が大きく異なる。欧州では、熱効率・動力効率が高く投資回収に優れた設計技術の標準化や普及に努力を払ってきた。日本では設計技術が社会で共有されておらずコスト高や失敗事例の大きな要因となっおり、設計技術の整備普及が求められる。

○バイオマス熱利用の政策提言と法改正・規制緩和/(特非)農都会議/山本 登
バイオマスの熱利用は、再生可能エネルギーの中で、CO2削減に寄与できる唯一のエネルギーである。本稿では、そのための政策提言;①バイオマスボイラー協会の設立、②人材教育、③バイオマスボイラーの統一規格化、④熱利用インセンティブの導入などに加え、法改正・規制緩和についても提言する。

■特集:ボイラの最新動向
○業界最高ボイラー効率99%の小型貫流ボイラーの開発/川重冷熱工業㈱/田中良知
小型貫流ボイラ「WILLHEAT(ウィルヒート)」シリーズの新製品を開発した。新製品は、従来機種の換算蒸発量2,000kg/hと同等の伝熱面積で、3,000kg/hへの大容量化とボイラ効率99%を達成している。「WILLHEAT(ウィルヒート)」シリーズでは、小型貫流ボイラの特徴を活した多缶設置により最適な蒸気システムを実現できるほか、安心の高耐久・長寿命のみならず、省エネルギー、環境負荷低減といった価値を提供する。

○潜熱回収温水器の新機能と小型機種のラインアップ/㈱ヒラカワ/植田文幸
潜熱回収温水器「UltraGas」の新しいマイクロコントローラの機能を紹介。IoTを使い、熱源システムとしての効率を向上させるために考え出された最新技術となる。また、従来の4機種に加え新たに小型機種をラインアップ。従来の4機種に加え、計6機種での展開となった。対象ユーザーのひろがりを目指す。

○ボイラ最新動向とその納入事例/三浦工業㈱/森 直樹
本稿では、当社の小型貫流蒸気ボイラの多缶設置システムの特長を紹介する。

■テクニカルレポート
○赤錆を用いて水と太陽光から水素を製造/神戸大学/立川貴士
ヘマタイト(赤錆)は、安全・安価・安定な可視光光触媒であるが、光生成電荷のほとんどが再結合によって消失してしまうという課題があった。最近、ナノ粒子を三次元集積化するメソ結晶技術により、再結合が劇的に抑制された高効率ヘマタイト光電極が開発された。

■エネルギー事業
○世界4大LNG輸出国の天然ガス事情②(カタール)/早稲田大学/吉武惇二
カタールはサウジアラビアとの断交を契機として、イランへの接触を強めている。親サウジ諸国との軋轢が一段と深まるのであれば、エネルギー供給面で日本への影響が懸念される。

○新たなLNG需要/(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)/白川 裕
環境意識の高まりを受け、2020年から一般海域での海上輸送SOx規制強化が実施され、その対応策の一つとして、船舶燃料のLNG化が既に始まっている。本稿では、この動きの進展の状況や課題、世界のLNG市場に与える影響について紹介する。

■フィールドレポート
○白井データセンターキャンパスへのテスラ社製蓄電池「Powerpack」の導入/㈱インターネットイニシアティブ/堤 優介
生活への浸透が進むICTサービスの基盤となり、大量に電力を消費するデータセンターには、最適化の追求及び環境対策の推進が期待されている。本稿では、これまで非常時の利用にとどまっていた蓄電池を活用し、電力需要の平準化を図る本取り組みの概要と今後の展望を紹介する。

○玉川大学の環境保全(東京)/環境工学研究所/星山貫一
1929年(昭和4年)創立の玉川学園は広大な敷地を占めている。幼稚園・大学・大学院及びグラウンドまでを含めた全体のキャンパスは広さが61万m2であり、東京ドームの約47倍に匹敵している。特に目を引くのは玉川大学教育棟・2014であり、2014年(平成16年)に完成した教育棟は自然エネルギーを利用して環境に配慮した建物になっているため一見の価値があるので環境保全状況を紹介する。
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■テクニカルレポート
○分散エネルギーリソースを統合制御し、調整力を創出するクラウドサービス/日本電気/田村徹也・猪飼一仁・小島有紀子・岸田 洋・松島 徹
当社は、1951年から培ってきたエネルギー事業者向け事業経験を元に、効率的かつ持続可能な社会を作るべくエネルギーマネジメント事業を展開してきた。そのなかで、今回「NEC Energy Resource Aggregationクラウドサービス(RAクラウドサービス)」の提供を開始することとなった。「RAクラウドサービス」は、バーチャルパワープラント(VPP)構築実証事業を通して今後VPPの事業化を検討している事業者向けに提供するもので、需要家側にある複数のエネルギー設備を制御・最適化し、デマンドレスポンス(DR)に対応させることができる。

○大容量・高効率チラーの開発/ヤンマーエネルギーシステム/鬼原宏年
GHP(ガスヒートポンプエアコン)は、クリーンな都市ガスを燃料とし節電に貢献してきたが、このたびセントラル空調等のニーズに応えるため、GHPの特徴を継承した世界最大容量のGHPチラーを新たに開発した。本稿では、高出力化と高効率化を両立したGHPチラーを紹介する。

○汎用元素のみで構成する熱電発電モジュールの開発/物質・材料研究機構/高際良樹/茨城大学/池田輝之/アイシン精機/小島宏康
超スマート社会を支える電源技術の構築に向けて、汎用元素のみから構成される低コストかつ無害な熱電発電材料とモジュール化技術の構築に成功した。本稿では、材料開発の成果を概説し、新材料を用いたモジュール試作と発電実証試験の結果について紹介する。

○停電時もフル・バックアップする住宅用蓄電ハイブリッドシステムの開発/田淵電機/宮城康夫
住宅用蓄電ハイブリッドシステムの新製品“EIBS7(アイビスセブン)”を開発した。ハイブリッドパワコンの自立運転機能の大幅な強化、及び蓄電池の大容量化を実現し、電力系統停電時にも、「普段の生活を守る」蓄電ハイブリッドシステムを提供する。

○自律高空帆走発電による海洋発電立国/岡山大学/比江島慎二
風車を使わず、洋上を帆走することで発電する自律高空帆走発電を提案した。沖合30km以上の遠洋に眠る膨大な洋上風力を獲得できるとともに、固定設置しないため漁業との競合もない。海洋状況把握(MDA)などの発電以外の用途にも活用できる。

○キラルペロブスカイト系半導体での光電変換/東北大学/谷口耕治・黄 柏融・宮坂 等
近年、高効率太陽電池材料として脚光を浴びている有機・無機ハイブリッドペロブスカイト型半導体にキラル分子を組み込んだ層状物質を開発し、通常の太陽電池で必要となる、他の物質と貼りあわせて作るヘテロ界面を用いず、単一物質での光起電力効果の発生に成功した。

○熱だけで充電する電池/産業技術総合研究所/向田雅一
バッテリーは、消耗した後に電気による充電が必要だが、熱化学電池は、熱で充電できる、あるいは熱で電力を得ることができるため、熱源に接するところでは半永久的に充電いらずの電源となる。本稿では、この熱化学電池のメカニズムと最近の成果について紹介する。

○電池材料革新:表面加工による相界面の能動的制御/信州大学/是津信行
本稿では、電極活物質表面に形成した原子・分子レベルの情報を化学増幅し、異相界面や電解液(質)に伝達することで、イオンや電子をより安全かつ高効率に輸送を能動的に制御する、表面加工技術についての取り組み内容について紹介する。

○石炭中のホウ素の測定/環境工学研究所/星山貫一
2015年のパリ協定採択に伴って、世界各国は脱炭素社会の推進を図っているため石炭火力発電所は中止や停止に追い込まれているが、依然として操業されている現状も続いている。石炭焼却灰のホウ素は降雨等で溶出されて河川・湖沼等の公共用水域の汚染原因になるため、石炭灰から溶出するホウ素を未然に防止するためには石炭中のホウ素含有濃度を事前に調べることが重要なので、本稿では、ホウ素の測定方法を紹介する。

■エネルギー事業
○低炭素社会を目指した省エネルギー技術戦略における重要技術の改定について/新エネルギー・産業技術総合開発機構/吉岡 恒
本年7月、NEDOは資源エネルギー庁と連名で「省エネルギー技術戦略2016」の「重要技術」の改定を行った。本稿では、今回の改定の概要を解説するとともに、エネルギー・転換部門における重要技術を中心に紹介する。

○世界4大LNG輸出国の天然ガス事情1(概略)/早稲田大学/吉武惇二
今月号から「世界4大LNG輸出国の天然ガス事情」と題して、5回に亘って連載する。本稿では、世界の天然ガスの全貌について紹介する。

○水素・燃料電池に係る最近の動向/LNG経済研究会/奥田 誠
2020年は東京オリンピックの選手村地区で燃料電池と水素システムの初めての社会実装が行われる。その他にも水素および燃料電池の普及拡大に向けたロードマップの実現を目指すプロジェクト等の動きが活発化している。
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■テクニカルレポート
○真空廃液濃縮装置/大阪ガス/妹尾博年
近年、産業界においては、環境問題への取り組みから、産業廃棄物の排出抑制が進んでいる。日常、当社がユーザーへトータルソリューション提案をしている中、ユーザーから多数の廃液減量の相談を受けている。そこで、コージェネレーションの排温水を利用可能な濃縮装置を開発した。

○新型汚泥焼却技術「OdySSEA(オデッセア)」/JFEエンジニアリング/岡田悠輔・馬場 圭
新型焼却炉「OdySSEA」は、温室効果ガス削減を考慮した発電型汚泥焼却技術として国土交通省のナショプロ(B-DASH)で実証。150wet-t/日の焼却炉に本技術を導入することで、エネルギー消費量の98%削減と、温室効果ガス排出量の70%削減が期待できることを確認。

○複合材からなるカーボン系触媒/芝浦工業大学/石崎貴裕・加藤秀平・岩野 凌・Chokradjaroen Chayanaphat
本稿では、ソリューションプラズマという液相中での低温非平衡プラズマによる異種元素をドープしたカーボン系複合材料の合成法とその特性について紹介する。

○室内で蛍光灯でも発電できる屋内・屋外両用、高効率次世代太陽電池/物質・材料研究機構/白井康裕
本稿では、最初にペロブスカイト太陽電池の概要とその低温・溶液プロセスによる作製方法、実用化を見据えた耐久性向上や1,000時間超の長期動作テスト結果について述べ、さらに開放電圧1.24Vで変換効率も16%超を示すペロブスカイト太陽電池のワイドバンドギャップ制御とその応用例としての環境光発電結果について紹介する。

○低白金・非白金触媒を用いた燃料電池の電極/信州大学/福長 博
固体高分子形燃料電池の普及のために白金代替触媒が求められている。そのために、新材料とともに電極触媒層の作製方法の開発も重要となる。本稿では、安価な非白金触媒の構造最適化方法と、高活性な低白金コアシェル触媒を触媒層中で合成する方法について紹介する。

○Mg合金切削紛とメタノールの反応による水素の製造/産業技術総合研究所/松崎邦男
再生可能なエネルギーである水素の製造法として、本稿では、切削加工により作製したMg切削紛とメタノールと反応による水素製造について述べるとともに、種々の合金により効率的な水素の製造ができることを紹介する。

○100℃以下の低温廃熱を利用可能な吸着材蓄熱システムの開発/高砂熱学工業/鎌田美志・川上理亮・鈴木美穂・中田拓司・谷野正幸/石原産業/宮原英隆・平井恭正/東京電力エナジーパートナー/松永克也・久保 滋・原田浩司・柿内秀介/森松工業/名和博之/日野自動車/山内一正・井守正隆・岩下真輝/産業技術総合研究所/鈴木正哉・松田 聡・森本和也・鈴木善三
高砂熱学工業、石原産業、東京電力エナジーパートナー、森松工業、日野自動車、産総研は、100℃以下の低温廃熱を利用可能な蓄熱材ハスクレイを組み込んだコンパクト型蓄熱システムを開発し、その実証試験を実際の生産ラインを対象にオフライン輸送型・定置型で実施した。

○バイオガス精製プロセスに最適な計測機器/ヴァイサラ/荒井良隆
本稿では、バイオガスの主成分であるメタン、二酸化炭素、水蒸気を配管に直接取り付けオンライン監視する、計測機器を紹介する。赤外線技術を採用した計測機器は、自社のクリーンルームで製造される安定した光源と、可変フィルタを搭載。当社が特許を取得している自動補正機能により現場での頻繁な校正作業なしで優れた安定性と信頼性を発揮する。また当機器を設置するのに適切な場所についても説明する。

○低温用の熱電素子に使用できる高性能材料/名古屋大学/岡本佳比古
本稿では、一次元テルル化物が示す、低温で著しく高い熱電変換性能の発見について紹介する。これまでに実現していない-100ºC以下の低温度域における、熱電変換による局所冷却や冷熱発電の実用化に貢献する可能性がある。

○流体透過性多孔質熱電材料を用いた新しい熱電変換モジュール/茨城大学/池田輝之・佐々木誠・永野隆敏
熱電材料は、熱電変換材料は熱エネルギーから電気エネルギーを取り出すという優れた機能をもち、エネルギー変換効率、環境低負荷性、資源の豊富さなど、さまざまな観点から現在活発に研究がなされている。本稿では、熱電材料を多孔質化し、外部からの熱の取り込みを高める試みを紹介する。

■エネルギー事業
○鉄道輸送とエネルギーに関する現況と動向/LNG経済研究会/奥田 誠
鉄道輸送(旅客及び貨物)は道路輸送などに比べ輸送部門全体に占める比率は低いが、輸送効率が高くCO2排出量も少ない優れた輸送機関である。鉄道輸送は世界的に今後も伸長が予測されており、本稿では、その現状と将来の動向を紹介する。

■フィールドレポート
○小樽運河の環境保全と日本酒造り/環境工学研究所/星山貫一
小樽と言えば運河、運河と言えば小樽というほど小樽と運河の縁は切っても切れない関係にある。小樽運河に流入する河川は於古発川(オコバチガワ)と色内川及び手宮仲川であり、小樽市の調査結果は全て良好な水質を表示しているため小樽運河も良好である。観光名所になっている小樽の運河沿いには多くの海産物食堂が建ち並んでいて新鮮な海産物を提供しているため日本酒で一杯やるのが定番になっており、地元の田中酒造の日本酒は大変に美味である。
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■特集:北海道のスマートエネルギー事情
○北海道ガスの「総合エネルギーサービス事業」/北海道ガス/佐久間理奈
積雪寒冷地ならではのエネルギー事情のほか、社会構造の変化等、北海道のエネルギー会社を取り巻く環境は大きな転換期を迎えている。こうした事業環境のもと、当社は「総合エネルギーサービス事業」を展開し、分散型電源の普及拡大やエネルギーマネジメントサービス等、様々な取り組みを進めている。

○北ガスのエネルギーマネジメントサービス「EMINEL」/北海道ガス/辻 一誠
当社は、積雪寒冷地の特性をふまえた家庭用エネルギーマネジメントサービス「EMINEL」を自社開発し、サービスを開始した。本稿では、エネルギーの見える化に加えて、寒冷地でエネルギー使用量の多くを占める暖房の省エネコントロールを行う機能などを搭載した「EMINEL」について紹介する。

○北4東6周辺地区再開発におけるエネルギーの面的利用とCEMSを核としたスマートシティー構築の取り組み/北海道ガス/赤澤眞之・奥山憲司
札幌市の北4東6周辺地区再開発において、当社は電力と熱の面的供給を行うエネルギーセンターを設置した。本稿では、システム構成および、コミュニティ・エネルギー・マネジメント・システムによる供給側および需要側のエネルギーマネジメントの取り組みを紹介する。

○地域熱供給会社との排熱融通・面的利用を実現する北ガスグループ新本社ビル/北海道ガス/國奥広伸・峠 幸寛・村瀬敏博・塚田 亮
当社は、新本社ビルの建設に伴い、「北ガス札幌発電所」を同ビル内に建設した。大型ガスエンジン発電機を導入し、排熱を地域熱供給会社の有する熱供給ネットワークと繋げることで、熱の面的利用を実現し、CO2削減と分散型発電の普及促進に貢献していく。

○地産地消分散型エネルギーシステムの構築に向けた取り組み/北海道ガス/宮澤智裕
当社では、分散型エネルギー社会の構築に向けて、各地と連携し地域に賦存したエネルギーの活用に取り組む「地産地消のまちづくり」に参画している。中でも、酪農が盛んな上士幌町で進む畜産バイオガス事業の取り組みを紹介する。

■テクニカルレポート
○再生可能エネルギーとの「トリプルハイブリッド」自立給電システムの開発/三菱重工エンジン&ターボチャージャ/田中政之
世界的な脱炭素化社会へ向け、太陽光などの再生可能エネルギーとエンジン発電機、蓄電池を組み合わせ、オフグリッド地域などへ安定で継続的に自立給電が可能なトリプルハイブリッド発電システムを開発。世界中の電力を必要としている人へ新しいソリューションを提案する。

○配管工事が不要の飽和蒸気が測れる超音波流量計/富士電機/岡本尚己
気候変動抑制に対する世界的取り組みが進んでいる中で、当社は熱の省エネアイテムとして飽和蒸気を計測する、クランプオン形超音波流量計を開発した。本稿では、本製品の開発の背景、主な仕様、特長及び具体的用途例を紹介する。

○秋田県能代市における再エネ電解水素の製造及び水素混合ガスの供給利用実証事業/NTTデータ経営研究所/渡邊太郎
本実証事業は、環境省の「地域連携・低炭素水素技術実証事業」の一事業である。風力発電由来の低炭素な水素と都市ガス成分を模擬した模擬ガスを混合させた水素混合ガスの利用実証を行うものであり、低炭素な水素の需要喚起の一助になることを目指している。

○光触媒樹脂による水と酸素からの過酸化水素製造/大阪大学/白石康浩・平井隆之
レゾルシノール-ホルムアルデヒド樹脂を高温水熱合成することにより、幅広い可視光を吸収して機能する半導体光触媒となることを見出した。この半導体樹脂は、太陽光(可視光)により水と酸素から過酸化水素を効率よく生成する光触媒機能を発現する。

○胸掛け水車の出力性能に関する模型試験/長崎大学/佐々木壮一/西日本流体技研/黒川由美・大宅雄一郎/エリス/桑原 順
本稿では、胸掛け水車の性能に及ぼす羽根車の設計条件の影響について模型試験で明らかにされた知見を紹介する。羽根車の設計条件と取り付け位置がその効率に与える影響について考察し、翼間の体積力を維持させることが胸掛け水車の性能向上に貢献することを示す。

■フィールドレポート
○大崎クールジェンプロジェクトの進捗状況/大崎クールジェン/久保田晴仁
大崎クールジェンプロジェクトは、石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)とCO2分離・回収技術を組み合わせた、革新的低炭素石炭火力の実現を目指している。本稿では、基盤技術となる酸素吹石炭ガス化複合発電(IGCC)実証事業の成果、及び今後の計画について紹介する。

○日本橋スマートエネルギープロジェクト/東京ガス/豊田光雄
当社は三井不動産㈱と共に、2019年4月より、日本橋室町地区で既存街区を含めた周辺地域に電気と熱の供給を開始した。本稿では、導入システムの概要およびスマエネ構築にあたり行った技術的な検討や対策などを紹介する。

○ハイブリッド空調システム「スマートマルチ」の実稼働評価/東京ガス/梶山啓輔
当社では、2016年4月よりGHPとEHPを組み合わせ、その運転比率を自由にコントロールすることができるハイブリッド空調システム「スマートマルチ」を販売開始した。実際に顧客先に導入されたスマートマルチの実稼働評価を実施した結果、標準EHPに比べ電力デマンドを1/10以下に抑制でき、エネルギーコストを43%低減できたことが確認された。

○大型商業施設の環境保全(東京)/環境工学研究所/星山貫一
2014年(平成26年)に開業した「イケア」立川店は、スウェーデン発祥の北欧家具専門店である。店舗の大きさは本場と同じように建設されているため1階の家具販売場は高くなっていて、約10mもあるので特殊フォークリフトを利用している。「イケア」立川店では地中熱による冷暖房対策を実施して、環境保全対策に貢献している。地中熱を利用した冷暖房対策は通常では見ることができない珍しい対策であり、極めてユニークな環境保全対策である。
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■テクニカルレポート
○充電中に自己修復して長持ちする電池の開発/東京大学/山田淳夫・大久保將史
電力を貯蔵・供給する電池への期待が高まる中で、より多くの電力を何度でも蓄えることができる電池の開発が望まれている。本稿では、電力を蓄えることにより構造を修復する「自己修復能力」を持つ電極材料を紹介する。材料内部でのイオンと空孔の強いクーロン引力が自己修復の駆動力となっていることが詳細な反応解析から明らかとなり、多くの電力を何度も蓄えることを可能にする新たな仕組みを実証することに成功し、電池の長寿命化に繋がることが期待される。

○発電コストの時間変動に着目したデマンドレスポンスの解析・制御技術の開発/北海道大学/小林孝一
電力需要ピーク時に需要家の電力使用量を調整するデマンドレスポンスは、需給バランスの維持が目的であり、経済的価値はこれまで注目されてこなかった。本稿では、発電コストの1日の変動に着目したデマンドレスポンスの解析・制御技術を紹介する。

○経済合理的に再生可能エネルギーから水素をつくる/物質・材料研究機構/信州大学/古山通久
再生可能エネルギーの主力電源化のためには、蓄エネ技術の活用は必須である。本稿では、長期の蓄エネ技術として期待される水素に焦点を当て、経済合理性を担保可能な蓄エネの考え方について紹介する。

○圧力による電子バレー制御を利用した熱電性能の向上/大阪大学/酒井英明
高温用熱電材料として期待されるセレン化スズに外部圧力を加えると、室温を含む幅広い温度域で熱電性能が二倍以上に増大することを発見した。本稿では、この原因がバンド構造のマルチバレー化であることを解説し、本物質系の高性能化に向けた設計指針を紹介する。

○木質系バルク燃料の燃焼装置(下)/愛媛大学/宮谷和雄
木質燃料の燃焼科学の特徴に基づいた実証炉を製造し、木質材料を大きな姿で燃料できる燃焼炉の構造を明らかにし、炉の設計に必要な熱伝達理論と熱解析理論に基づいて定量的な説明した。更に、従来の強制燃焼による煤塵の多い燃焼方法に対し、飛灰の少ない自然対流理論と物質拡散理論における低真空雰囲気下の応答性の早い燃焼方法を併用する技術の優位性と高い経済性について説明した。また、固体燃料の燃焼炉で起きる不完全燃焼の対策として、高熱負荷をもつ小型高次燃焼炉と強アルカリ性ハニカムによるダイオキシン類(DNX)対策をもつ排煙浄化システム、及び、燃焼ガスに含まれる多量の水蒸気による潜熱と顕熱の回収が可能な熱交換器システムについても説明した。また、当該ボイラの燃料補給では、1週間周期のバッチ運転、または、1日周期の遂時連続運転を選べる利便性を説明した。

○業務用4.2kW固体酸化物形燃料電池(SOFC)の紹介/三浦工業/福原広人
2排出量削減に向けた大きな柱である水素社会の実現に向け、2019年10月よりモデルチェンジ版燃料電池を販売開始する。高い発電効率により省エネルギーとCO2排出量削減に貢献する。また自立運転ユニット(オプション)を用いれば、停電時にも都市ガスを導入して電力と温水を利用できる。

○暖房、冷房、給湯、熱交換換気を1台でまかなう「OMX」/OMソーラー/盧 炫佑
本稿では、太陽熱利用技術と最新技術を融合させて、太陽熱システムの二重設備問題を解決するとともに、住宅の快適な室内温熱環境と省エネを両立させ、太陽光発電の創エネも同時に可能とした「太陽熱・排熱利用暖冷房換気給湯システム(OMX)」について紹介する。

○ドライアイス同等の冷凍食品輸送用保冷剤/エイディーディー/下田一喜・下田裕人・鳥越健太
従来の保冷剤を使用した輸送環境-18℃程度を保つ事は困難であった為、大量のドライアイスを使用してきたが、ドライアイス原料である液化炭酸ガス供給量低下による価格高騰と生産量の頭打ち、更に二酸化炭素中毒のリスクが常にあった。今回開発した保冷剤の活用により、ドライアイスを使用する事なく-18℃以下の輸送環境を作り込む事ができる。

■エネルギー事情
○北海道胆振東部地震による大規模停電における札幌市中心部の電気・熱供給実態/国士舘大学/原 英嗣
2018年9月6日に北海道胆振東部地震は、48時間にわたる北海道全域における大規模停電という、近年稀にみる事態を発生させた。本稿では、この大規模停電時における札幌市中心部の電気・熱供給の実態について紹介する。

○ちちぶ地域における秩父新電力による持続可能なまちづくりに向けた挑戦/秩父新電力 滝澤隆志
本稿では、エネルギーの地産地消、地域経済の活性化、地域課題解決を目的として設立された秩父新電力(自治体新電力)の、取り組み概要、特徴、および今後の事業展開について紹介する。合わせて、過去の3セクの反省を基に「新しい3セク」のモデル構築を目指した取り組みも紹介する。

■フィールドレポート
○タイにおけるオンサイトエネルギー供給によるコージェネ導入と安定操業の実現/NS-OGEnergySolutions(Thailand)Ltd./内海 学
NSET社は設備計画、操業、保守、ガス調達などをワンストップで行うオンサイトエネルギー供給型のコージェネ導入を進め、東レのタイ現地法人では、省エネ・安定操業が評価され、2018年度「コージェネ大賞」の産業用部門「理事長賞」を受賞した。

○㈱ヒラカワ新本社ビル新築計画での、中小規模オフィスビルにおける省エネルギーの取り組み/ヒラカワ/植田文幸
ボイラメーカーの当社が新本社ビルを竣工。本稿では、徹底した省エネルギー化、社員の安全の確保、地域環境への配慮、自然環境の有効利用をコンセプトに、汎用的な技術を使いながら、建築物省エネルギー性能表示制度等で最高ランクを取得した取り組みを紹介する。

○JR新横浜ビルの環境保全/環境工学研究所/星山貫一
JR新横浜ビルは新横浜駅の上部に建設された近代的高層ビルであり、新横浜駅に直結しているため新幹線や在来線を利用するビジネスマンや観光客にとっては大変に重宝なビルである。JR新横浜ビルの商業施設(プラザ新横浜)の各フロアにおける男性用トイレには無水トイレというユニークなトイレが設置されている。世界的に人口が増加する一方で水不足は大きな問題になっており、衛生環境の悪化原因になっているため無水トイレの普及は21世紀の衛生設備と考えられる。
1,991円
■テクニカルレポート
○常温常圧下でアンモニアを合成する新たな手法の開発/東京大学/田辺資明・西林仁昭
常温常圧下かつ小スケールでの運用が可能な次世代型窒素固定法として、還元剤としてヨウ化サマリウムを、触媒としてモリブデン錯体を用いた、窒素ガスと水を原料とする新しい触媒的アンモニア合成法の開発に成功した。

○超薄膜、軽量、低コストな高分子全固体電池の開発/首都大学東京/川上浩良
分極あるいは極性を持つ高分子にリチウム塩を添加して合成したナノファーバーマットに、高分子マトリックスで充填したナノファイバー含有複合電解質膜を作製することで、塩添加ナノファイバーの効果により膜内にフリーリチウムイオンが生成され、リチウムイオン伝導性とその輸率が著しく向上することを見出した。

○「MEIS CLOUD」サービス提供について /三浦工業/高橋英寿
エネルギーコストの更なる低減、低炭素社会への要求など、幅広い企業でのエネルギー管理意識の高まりに対応して、4Gデータ通信とクラウドサービスを組み合わせて、安全・安定した環境で低コストのエネルギー管理サービスを提案。

○圧電体共振を用いた水素検出用パラジウムナノ粒子の開発/大阪大学/中村暢伴
パラジウムナノ粒子を用いた水素センサの応答(電気抵抗の変化)向上を目的として、新しいナノ粒子作製手法を開発した。これにより、従来のナノ粒子に比べて12倍も大きな応答を実現することができた。

○木質系バルク燃料の燃焼装置(上)/愛媛大学/宮谷和雄
木質燃料の燃焼科学の特徴に基づいた実証炉を製造し、木質材料を大きな姿で燃料できる燃焼炉の構造を明らかにし、炉の設計に必要な熱伝達理論と熱解析理論に基づいて定量的な説明をした。更に、従来の強制燃焼による煤塵の多い燃焼方法に対し、飛灰の少ない自然対流理論と物質拡散理論における低真空雰囲気下の応答性の早い燃焼方法を併用する技術の優位性と高い経済性について説明した。また、固体燃料の燃焼炉で起きる不完全燃焼の対策として、高熱負荷をもつ小型高次燃焼炉と強アルカリ性ハニカムによるダイオキシン類(DNX)対策をもつ排煙浄化システム、及び、燃焼ガスに含まれる多量の水蒸気による潜熱と顕熱の回収が可能な熱交換器システムについても説明した。また、当該ボイラの燃料補給では、1週間周期のバッチ運転、または、1日周期の遂時連続運転を選べる利便性を説明した。

○川崎重工の浮体式LNG発電プラント/川崎重工業/長谷川善幸・深澤敏史・芝原孝徳・安江義範
脱炭素化、発電需要増加、LNGサプライチェーン再構築が進み、高効率・高即応性LNG発電への期待が高まる状況下、当社が開発した浮体式LNG発電プラントの開発経緯と設計コンセプトを紹介し、将来展望を解説する。

○三次元プロトン伝導性高分子膜の開発/東京農工大学/小林 翼・一川尚広
燃料電池の更なる高性能化に向けて、高いプロトン伝導性を示す高分子膜の開発が求められている。高い伝導性の実現には、長距離で連続した水分子のネットワークを膜中に作り込むことが重要である。我々は三次元に無限に連続したジャイロイド構造に着目した。両親媒性分子の自己組織化現象を利用することで、ナノサイズのジャイロイド構造を作製し、三次元ジャイロイド界面に沿って水分子を配列させたところ、極めて高い伝導性を示した。水分子の三次元ネットワークが効率的なプロトン輸送を可能にしたと考えている。

○アルミニウム-空気電池の初の二次電池化/冨士色素/森 良平
次世代の二次電池の一つの有力な候補として金属空気電池があるが、その中でも大きな電池容量を有し、豊富な資源量、安全性、コストが安くなる、大気中で簡単に製造できる可能性がある候補としてアルミニウム空気電池がある。本稿では、イオン液体系の電解液を用い、電極材料などを検討することにより、副生成物が生じない高性能なアルミニウム空気二次電池を作成することができたので紹介する。さらに全固体型アルミニウム空気二次電池も最近開発したので説明する。

■エネルギー事情
○熱量バンド制を巡る検討状況/LNG経済研究会/大先一正
現在、資源エネルギー庁の諮問機関において熱量バンド制についての検討が進められており、来年3月に中間論点整理が行われる。熱量バンド制は、都市ガスの供給熱量について一定の幅(バンド)内の変動を許容する制度であり、導入されれば都市ガスの製造、供給、利用面で様々な対応が必要となるため、検討経過に注目することが重要となっている。

■フィールドレポート
○日本初の燃料電池バスに対応する大規模オンサイト方式「豊洲水素ステーション」の建設/東京ガス/南形英孝
当社は、東京都江東区豊洲において新たに「豊洲水素ステーション」を建設中である。本水素ステーションは、燃料電池バスの大規模受け入れが可能な日本初のオンサイト方式の水素ステーションであり、当社が運営する4ヶ所目の水素ステーションとなる。本稿では、豊洲水素ステーションの概要と設備の特徴について紹介する。

○NEXT21における電力個人間取引の居住者実証試験/大阪ガス/八切好司・前川純一
電力システム改革や分散型エネルギーシステムの普及により、需要家サイドのエネルギーマネジメントの重要性が高まりつつある。本稿では、顧客の電力売買の選択肢を増やす新たなサービスの創出を目的として行った電力の個人間取引についての実証内容について紹介する。

○JPタワーの環境保全(東京)/環境工学研究所/星山貫一
JPタワーは旧東京中央郵便局の敷地に建設された高層棟(オフィスビル)と低層棟のKITTE(キッテ)で成り立っている都市型複合施設であり、2013年に全面開業した。JPタワーは大変に近代的であり、随所に環境保全対策が実施されているため魅力的なビルである。東京駅の目前に在るため2020年に開催予定の東京オリンピック期間中は海外からの観光客で大変な賑わいを見せると思われる。
1,991円
■テクニカルレポート
○IoTネットワーク「Sigfox」を活用した「ekul lite」/大阪ガス/木村浩康
当社で開発・サービス化した簡易計測・通知サービス「ekul(イークル)」の新たなラインナップとして、IoTネットワーク「Sigfox」を活用した「ekul lite」を追加した。本稿では、ekulのラインナップ追加に至った経緯やekul liteでSigfoxを採用した検討過程を紹介する。

○小型水素製造装置「HYSERVE-5」の開発/大阪ガスリキッド/内田 睦
当社では、HYSERVEのブランド名でこれまで3タイプの水素製造装置(30Nm 3/h、100Nm 3/h、300Nm 3/h)の販売を行っているが、2019年4月より新たに小型高性能なHYSERVE-5(5Nm 3/h)の販売を開始した。本稿では、燃料改質型の水素発生装置としては世界最小クラスである本装置の開発コンセプト並びに仕様、今後の展開等を紹介する。

○大幅なCO2削減可能なアンモニアを用いた工業炉燃焼技術及び表面改質 /大阪大学/村井隆一・赤松史光
低炭素・水素社会の実現に向けた取り組みの中で、アンモニアを燃料とした直接燃焼技術が確立されつつある。本稿では、工業炉でのアンモニア燃焼における低窒素酸化物排出技術について紹介する。あわせてアンモニア火炎による材料表面改質技術について紹介する。

○CO2を食べて育つ「UCDI水素菌」によるバイオジェット燃料生産/CO2資源化研究所/芳賀正明・大谷直人・湯川英明
当社はUCDI水素菌に関する遺伝子組み換えツールの開発に注力し、高効率の育種技術を確立。これら技術の応用によりUCDI水素菌にイソブタノール生成能を付与することに成功した。「CO 2を食べて育つ『UCDI水素菌』による、バイオジェット燃料生産」の工業化可能性を世界で初めて示した。

○色素が起電力と出力を増幅する光燃料電池/千葉大学/漆舘和樹・泉 康雄
太陽電池の起電力は大半が1.0V以下であるが、両極に光触媒を用いた高電圧型光燃料電池を設計し、単セルで1.96Vを達成した。さらに、持続可能な天然色素の添加によって初めて単セルで2.0Vを超える起電力を実現した。

○炭素社会実現に向けた、再生可能エネルギー利用と電力貯蔵への期待/電力中央研究所/池谷知彦
低炭素社会は低炭素な電源と高効率な電気利用技術との組み合わせにより実現できる。再生可能エネルギー電源導入による低炭素化には、系統を安定に寄与する二次電池技術が欠かせない。二次電池はさらに幅広い分野で大いに期待できる。

■エネルギー事情
○コージェネレーションのSDGsへの貢献/コージェネレーション・エネルギー高度利用センター/原田 純
SDGs(持続可能な開発目標)は、今、世界中で関心の高まりを見せている。このような状況の中、当財団では「コージェネレーションのSDGsへの貢献参照ガイド」を作成した。本稿では、その作成のねらいやコージェネがSDGsにどのように貢献できるか等を紹介する。

○「エネルギー白書2019」で見る再生可能エネルギーの動向/LNG経済研究会/奥田 誠
本稿では、2019年6月に経済産業省により公表された「エネルギー白書2019」の報告の中から、温暖化対応で導入が進んでいる再生可能エネルギーに注目し、その導入普及状況や普及拡大に伴う課題の検討状況を中心に紹介する。

○バイオマス熱利用の自立的普及と地方創生/バイオマスアグリゲーション/久木 裕
バイオマス熱利用の加速的普及を図る上で期待するのが「ESCO型のエネルギーサービス」である。地域エネルギー会社がサービスを展開する中で行政との連携し、バイオマス熱利用の普及と合わせて地域の多様な課題の同時解決も図ることで、地方創生にも一躍を担うことが期待される。

■フィールドレポート
○2MW級木質バイオマス発電設備の運転実績報告/タクマ/引田浩之
再エネ特措法のFIT制度にて、未利用木質バイオマスによる2MW未満発電に対し40円/kWhの買取価格区分が設定され、当社では本区分向け発電設備を商品化した。本稿では、商品概要および2018年度に運用開始した2プラントの運転実績を紹介する。

○東京スカイツリーの環境保全/環境工学研究所/星山貫一
自立式電波塔として世界一の高さを誇る東京スカイツリーは環境に配慮した対策を実施している、地上450mの展望台に設置されているトイレの洗浄水として雨水を利用しており、4段階方式で揚水している。さらにトイレの洗浄水やレストランの厨房排水を地下の排水タンクに放流する時には減速継手を活用して排水パイプや排水タンクの損傷を防止している。
1,991円
■テクニカルレポート
○可搬型パッケージFast Power 40/IHI/鈴木弘太・畑尾 翔
当社では世界的な脱CO 2・循環型社会の流れに順応するため、航空機エンジン転用型ガスタービンの長所をいかした発電パッケージの開発に取り組んだ。高効率や負荷追従性を維持しつつ小型化、さらに水資源を不要としたことで様々な使用環境に対応することができる。

○安定的な再生可能エネルギーの電力供給を実現/東京工業大学/チョヨンチェ・石崎孝幸・井村順一
再生可能エネルギーによる供給力の予測不確実性のもとでも電力の需給バランスを維持するためには、数学的最適化手法にもとづく火力機と蓄電池の運用計画が必要である。本稿では、従来の計画法におけるリアルタイム運用モデルを改善した、新しい計画法を紹介する。

○機械学習を用いた環境調和型熱電材料の出力向上/物質・材料研究機構/高際良樹・Hou Zhufeng・篠原嘉一・徐 一斌/東京大学/津田宏治
近年、機械学習を用いることにより材料開発のスピードが大きく加速し、従来型の研究では見出されなかった新たな知見が得られるようになりつつある。本稿では、機械学習を取り入れることにより、より効率的に出力特性を向上されることに成功した例について紹介する。

○ハイブリッド蓄電システムとのDC電力連携機能を搭載した家庭用燃料電池エネファームの開発/パナソニック/村島健介・山田 剛・折口貴彦
家庭用燃料電池コジェネレーションシステム「エネファーム」の新製品を開発した。ハイブリッド蓄電システムとDC電力連携機能を搭載し、さらにレジリエンス性を高めた。エネファームを通じて、省エネだけでなく、健康や安心・快適なくらしといった価値を提供する。

○CO2分離膜の適用によるバイオガス発電の高効率化/タクマ/加藤考太郎・髙橋滋敏/ルネッサンス・エナジー・リサーチ/岡田 治・花井伸彰/南但広域行政事務組合
100t/日未満の中小規模廃棄物処理施設では、廃棄物エネルギーが十分に有効利用されていない。メタンガス化のバイオガス発電は中小規模施設でも高い発電効率を得ることができる。CO 2分離膜を用いてバイオガス中のCH 4濃度を高め、より高効率な発電が可能な技術を開発している。

○小口径下水道管路の補修と下水熱を活用する技術/東亜グラウト工業/田熊 章
ヒートライナー工法とは、下水からの熱エネルギーを、空調・給湯・床暖房・ロードヒーティングに応用できる技術である。冬期は熱を得て暖房に、夏期は排出することで冷房として利用でき、尚且つ、老朽管路更生も同時に行うことができる。朝日新聞に掲載され、NHKでも放送された技術である。

○卒FIT対応家庭用蓄電システムe-FINIT(イーフィニット)/ファインウッズ/細木政幸
本稿では、卒FITの太陽光ユーザー向けに、既設の太陽光パネル・パワーコンディショナを活用し、低価格で太陽光発電の自家消費を目的とした蓄電システム「家庭用蓄電システムe-FINIT(イーフィニット)」を紹介する。

■エネルギー事情
○分散電源プラットフォーム事業シェアリングエネルギーの取り組み/シェアリングエネルギー/井口和宏
当社は、太陽発電システム、蓄電池、EVといった分散電源のプラットフォーム事業に取り組んでいる。具体的には、分散電源の創出・流通・需要の一連のサイクルを通じて、再エネのコミュニティを創ることを志向している。本稿では、豪州PowerLedger社との実証実験の事例に触れつつ、当社の取り組みを紹介する。

○再生可能エネルギーを地域のために/徳島地域エネルギー/森 英雄
当法人は、地域主体の再生可能エネルギーの普及と事業化を行う。再生可能エネルギー活用により、地球温暖化防止と同時に、エネルギー費の地域循環で地域経済や地域の自立に貢献する。本稿では、これまでの取り組みと今後の課題を紹介する。

○国際ガス連盟(IGU)「2019年版世界LNG年報(World LNG Report)」報告/LNG経済研究会/大先一正
2018年の世界のLNG貿易量は、豪州、米国、ロシアの生産増加と中国、韓国、インドの輸入増加に牽引され、前年比約10%の増加となり、初めて3億トンを超えた。環境対策強化等の追風を受け、LNG需要は堅調に伸びており、供給面での対応が課題となっている。

■フィールドレポート
○新千歳空港の環境保全/環境工学研究所/星山貫一
新千歳空港は北国の空港のため、冬場は常に雪によって悩まさせられている。雪エネルギー活用による夏期冷房対策には、二つの大きな効果がある。北国や雪国に設置されている空港にとっては、極めて良好な環境保全対策である。一つは、昔からジャマ物扱いされている大量の雪を確保することによって夏の冷房対策に活用できること。もう一つは、夏場の冷房対策に使用する冷房機の使用エネルギーを節約することができるため、CO 2削減に寄与していることである。
1,991円
■テクニカルレポート
○新たな時代の電力需給を支えるVPP/東芝エネルギーシステムズ/坂本龍朗・小坂田昌幸/東芝インフラシステムズ/村井雅彦
当社は再生可能エネルギーの増加に伴い電力の需給バランス安定化のためVPPの構築を進めている。なかでも需要家側の蓄電池を複数のサービスで併用して活用するVPPに注目し、実証と技術開発を行ってきた成果について本稿で紹介する。

○次世代型水素ガス発生装置「VHR」の開発/エア・ウォーター/仁田吉郎
当社では世界最高水準の水素発生効率を実現することにより、水素製造コストの削減、及び水素製造に関わるCO2排出量削減が可能な、次世代型水素ガス発生装置を開発した。本稿では、本装置の開発経緯や概要、特長について紹介する。

○ロバスト性の高いブレード自動折り畳み式垂直軸風車の開発/日本大学/鈴木康方
本稿では、前縁スラット付きブレードにより低風速での発電や停止状態からの自己起動性を向上させ、強風時にブレードが自動的に折り畳まれてロータが回転しにくい形状に変形して自然にブレーキの役割を果たす特殊な垂直軸風車について紹介する。

○舶用バイナリー発電システムの開発/神戸製鋼所/西村和真
国際海運に対する環境規制が進んでいる昨今、排熱を利用し発電する舶用バイナリー発電システムを開発した。本稿では、舶用バイナリー発電システムの特徴、これまでの開発の成果、及び現在の状況について紹介する。

○洋上風力発電における高精度の気象観測技術/日本気象/高祖研一・西嶋 裕
本稿では、欧州の洋上風力発電において導入が進む、新しい風況観測技術「フローティングライダー」について紹介する。我が国固有の課題が見える一方で、信頼性の高いデータが比較的低コストで得られ、今後の導入が期待される技術である。

■エネルギー事情
○IEAの「EnergyEfficiency2018」でみるエネルギーシステムの効率化/LNG経済研究会/奥田 誠
本稿では、地球温暖化対策として最も効果が大きいエネルギー高効率化(省エネルギー)について国際エネルギー機関のレポート「Energy Efficiency 2018」(2018年10月)を元に部門別エネルギー節約の概要を紹介する。

■フィールドレポート
○ファシリティマネジメント業務を統合したエネルギーサービス事業の概要/東京ガスエンジニアリングソリューションズ/藤﨑浩太
2018年9月に竣工、同年12月25日に開院を迎えた「いわき市医療センター」にて導入されたエネルギーサービス事業を総括したものである。事業者所有となるエネルギー供給設備の設置及び運転業務だけでなく、病院所有となる各種設備のファシリティマネジメント業務も含む事例となる。

○熱と電気によるエネルギー地産地消実証実験の取り組み/金沢工業大学/田畑浩数・夏梅大輔・松井康浩・藤本雅則・齋藤正史・泉井良夫
地方には多様で豊富な再生可能エネルギーが賦存している。バイオマスなどこれらをベストミクスし、EVや直流マイクログリッドシステムと組み合わせることで、エネルギーの地産地消を実現し地方創生を推進する。本稿では、白山麓キャンパスでの取り組み内容を紹介する。

○ビール工場の環境保全/環境工学研究所/星山貫一
アサヒビール神奈川工場は足柄山の金太郎で有名な神奈川県南足柄市に所在している。製造から販売までの全工程で環境に配慮した対策を実施しているためエコモードの工場であり、見学者は環境保全活動を学びながら見ることができるので環境部門における優良工場である。

■シリーズ:SDGs未来都市
○SDGs未来都市北九州市/北九州市企画調整局/上田ゆかり
本稿では、当市がSDGsに取り組み始めた経緯や、「北九州市SDGs未来都市計画」の概要、庁内や産官学民が連携した推進体制のほか、「地域エネルギー次世代モデル事業」の2018年度の実績などについて紹介する。

○「世界に輝く静岡」の実現に向けて/静岡市企画局
目指すまちの姿「『世界に輝く静岡』の実現」を加速させるためにSDGsに着目した当市。「市政への組込み」「普及啓発」「情報発信」を柱にSDGsを推進している。特に、「普及啓発」を通じて、市民や企業等とのパートナーシップが構築されている。
1,991円
■テクニカルレポート
○再生可能エネルギー大量導入を可能とする革新的蓄熱発電と同期発熱機/エネルギー総合工学研究所/岡崎 徹
本稿では、再生可能エネルギーを大量導入するにあたっての、様々な課題を解決する蓄熱発電を紹介する。蓄熱を利用するため効率は悪い。しかし蓄熱は極めて安く、電力の同時同量性、同期化力(慣性力)、系統保護の課題を解決しつつ、最も経済的な電力系統を実現できる。

○卵殻膜からなる電解質膜を備えた燃料電池/米子工業高等専門学校/谷藤尚貴・田中美樹
本稿では、卵殻膜を燃料電池の電解質膜として活用するための新しい試みと、それによって得られた新たな知見について紹介する。

○クリーンエネルギーデバイスへの分子プレカーサー法の応用/工学院大学/永井裕己・佐藤光史
光で充電する透明な薄膜リチウムイオン電池の原理と機能をまとめた。本稿では、「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」を一つの達成目標とする持続可能な開発目標(SDGs)への貢献を目指すエネルギーデバイスについて、作製法の分子プレカーサー法を含めて紹介する。

○可逆性に優れたマグネシウム金属負極系の開発/静岡大学/嵯峨根史洋
金属マグネシウムを負極に用いたマグネシウム二次電池は、現行のリチウムイオン二次電池に代わる革新型二次電池として期待されているが、実用化には様々な問題を抱えている。本稿では、マグネシウム二次電池の概要を述べるとともに、筆者らが開発した、可逆性に優れたマグネシウム負極系について紹介する。

○ポータブルタイプの排ガス燃焼分析計/ホダカ/新村賢悟
本稿では、ポータブルタイプの燃焼排ガス分析計「ホダカテストHT-2900」を用いたボイラ、コージェネレーション、各種工業炉等の燃焼機器の燃焼調整や燃焼管理について紹介する。

○胸掛け水車の出力特性に関する模型試験と実機水車における出力改善の事例/長崎大学/佐々木壮一/西日本流体技研 黒川由美・大宅雄一郎/エリス/三宅頼人・桑原 順
本稿では、羽根車の浸水状態が胸掛け水車の性能に与える影響を評価するための模型試験の方法と、その結果に基づいて実機の水車出力を改善した事例について紹介する。また、模型試験による流れの観察が水車性能を考察する上で有効な方法であることを合わせて示す。

○ギ酸からの高圧水素製造/産業技術総合研究所/川波 肇・姫田雄一郎
水素キャリアとして期待されるギ酸から、水のみを媒体とし、100℃以下の低温で、イリジウム触媒を用いて、100MPaを超える高圧水素を発生させる技術と、高圧のまま簡便に水素を精製する技術を開発した。

○水平交互多層接合による新コンセプト有機太陽電池の開発/自然科学研究機構分子科学研究所/平本昌宏・菊地 満・伊澤誠一郎
現在の有機太陽電池の標準構造である「バルクヘテロ接合」を代替できる、「水平交互多層接合」による新コンセプト有機太陽電池の動作に、世界で初めて成功し、意図的設計による高効率化への道筋を拓いた。

○c軸配向Apatite型ランタンシリケート電解質を用いた低温作動酸素分離デバイス/九州大学/渡邉 賢・末松昂一・島ノ江憲剛/三井金属鉱業/井手慎吾
酸化物イオン導電体を用いた酸素ポンプは、小型の酸素濃縮デバイスとして応用が期待されている。本稿では、我々が開発したc軸配向Apatite型ランタンシリケート電解質を用いた低温作動酸素分離デバイスについて紹介する。

■エネルギー事情
○石狩市における再エネエリア設定を軸とした地産エネルギー活用マスタープランの策定/石狩市役所/堂屋敷誠
当市に豊富に賦存する再エネを活用することにより、CO2排出量を削減するとともに、安定的な供給を実現し、産業利用の推進と新産業の育成など、地域に新たな価値を生み出すため、地域のエネルギーを地域に供給することを目的としたマスタープランを策定した。

■フィールドレポート
○鉄道博物館の環境保全(京都)/環境工学研究所/星山貫一
リニューアルオープンした京都の鉄道博物館は雨水を利用して蒸気機関車のスチーム用水やトイレの洗浄用水に利用して環境保全に寄与している。さらにゴミの分別を推進して資源ごみのリサイクルに貢献しているため環境に配慮している施設として、CASBEE京都から栄誉ある奨励賞を受賞している。
1,991円
■テクニカルレポート
○高効率・高出力型ガスエンジンコージェネレーションSGPMF1200の開発/三菱重工エンジン&ターボチャージャ 羽鳥祥一・朝日俊樹/大阪ガス/望月祥平・中山翔太・辻 長知
三菱重工エンジン&ターボチャージャ㈱と大阪ガス㈱は、共同で発電出力1,200kWの高効率・高出力ガスエンジンコージェネレーションを開発した。エンジンのシリンダボアを従来機から縮小しつつ出力を上げることで高Pme化し、発電効率42.6%を実現した。

○大型貫流ボイラ「Ifrit」シリーズ業界最高のボイラ効率99%対応/川重冷熱工業/柳田高秀
大型貫流ボイラ「Ifrit」シリーズで、業界最高のボイラ効率99%対応。本稿では、省エネに寄与する高性能エコノマイザの高効率技術と特徴を紹介する。低温給水に対応可能、部分負荷域では潜熱回収領域に入ることから、排ガス流れ方向や伝熱管フィンを工夫して長寿命化を図っている。

○光エネルギーを利用したフレキシブル水素センサの開発/芝浦工業大学/大石知司
光照射を利用したゾルゲル法によりPETフィルム上にWO3薄膜を形成し、WO3のガスクロミズムを利用したフレキシブル水素センサを開発した。このセンサは水素ガスと接触すると青色に発色する。水素の爆発下限界濃度4%以下の濃度においても色の変化が生じる。この色発色による透過率変化と水素濃度との間には定量的な関係が存在するため、水素漏洩の定量的検知が可能である。成膜方法は、簡便なゾルゲル法による塗布膜への光照射によるため、低温で無機薄膜の形成が可能であり、耐熱性の無い有機樹脂フィルムなどへの膜形成も可能である。また、高真空設備などの必要が無く低コストな手法である。

○出力力率を任意に制御できる発電システム/東京電機大学/西方正司
低炭素社会の実現を目指して、風力発電等の再生可能エネルギーの導入が年々増加している。本稿では、風力発電の概要並びに課題について述べた後、風力発電等を既存の電力系統に統合する連系要件である出力力率を任意に調整可能な新しい方法について紹介する。

○高エネルギー変換効率が期待される太陽電池の作製技術の開発/花王㈱/細川浩司・澤田拓也・小此木明徳・佐藤治之・矢野聡宏/東京大学/玉置 亮・岡田至崇/九州工業大学/尾込裕平・早瀬修二
シリコン太陽電池の理論限界を超える高いエネルギー変換効率が期待される中間バンド型太陽電池を、従来の「気相プロセス」ではなく「液相プロセス」で作製する要素技術開発に成功した。安価・軽量・フレキシブルな高効率太陽電池の実現につながると期待される。

○最適運転支援ソフトEnepro21Expert/E.I.エンジニアリング/小川彰彦
自社開発のエネルギーシミュレーションソフトと負荷予測システムを組み合わせ、エキスパートシステムを用いた熱源設備の最適運転支援システム。設備の無人化運転に対応。多岐に亘る運転パターンに対し柔軟に最適運転を実現。高い省エネ、省コスト、CO2削減が達成可能。

■フィールドレポート
○エネルギーサービス方式によるマレーシア初のガスコージェネとノンフロン空調機を組み合わせた発電・空調システムの導入/東京ガスエンジニアリングソリューションズ/榊原 康/パナソニック/西本春樹
パナソニックAPエアコン マレーシア㈱は、ガスエンジンコージェネレーションシステムとナチュラルチラーとを組み合わせた発電・空調システムを、エネルギーサービス方式で導入し、運用を開始した。本稿では、同国において初めてとなり、大幅な省エネ・CO2削減が見込める本システムについて紹介する。

○ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄におけるLNGサテライト供給による環境とBCPに対応した非発兼用ガスコージェネレーション/竹中工務店/山下太郎/OGCTS 室田昌啓/沖縄電力/町田智彦/大阪ガス/西口 智
沖縄県において環境にやさしいLNGを利用したサテライト供給により、リゾートホテルに日本初となるBCP対応を兼ねた、非常用発電機兼用ガスコージェネレーション450kW×2台を設置した。

○環境に配慮した駅ビルと駅(東京)/環境工学研究所/星山貫一
新都心の新宿駅を基点にしている京王電鉄㈱は中核都市の八王子駅と神奈川県の橋本駅までを鉄道路線で運航しており、沿線の主要駅と駅ビルでは太陽光発電や節水トイレ及び屋上緑化等の環境に配慮した対策を推進しているため今後の活動が多いに期待できる企業である。

■シリーズ
<バイオマス産業都市>
○幌延町バイオマス産業都市構想 /幌延町産業振興課/角山隆一
大規模バイオガスプラント事業から取り残されてきた酪農家が整備可能となる飼養頭数100頭規模に対応したバイオガスプラントモデルの構築を図り、推進することにより、家畜ふん尿を主原料とした「資源循環型バイオガスプラント」を推進する。

<SDGs未来都市>
○「いのち輝く神奈川」の実現に向けたSDGs推進/神奈川県/船山竜宏・清木信宏
2012年3月に策定した県の総合計画「かながわグランドデザイン基本構想」の基本理念に、「いのち輝く神奈川」を掲げ、医療だけでなく、環境、エネルギー、農業など、生活のすべてにわたって安全・安心を確保し、将来に向けて持続可能な形で維持していくため、総合的に施策を連環させて展開している。現在、当県では総合計画とSDGsを一体的に推進している。その取組の紹介をする。

○SDGs未来都市・堺の取組/堺市市長公室企画部・堺市環境局環境都市推進部
当市は、平成30年6月、全国29都市の一つとしてSDGs未来都市に選定された。本稿では、SDGs未来都市・堺の取組内容、特に、エネルギー関連の取組内容を中心に紹介する。
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■テクニカルレポート
○中温域無加湿型燃料電池の電解質/首都大学東京/于 潔・金村聖志
中温無加湿燃料電池は様々な問題を解決でき、さらに排熱エネルギーの利用が期待される。次世代の燃料電池システムを実現するためには、現在の電解質に代わる新規電解質が求められている。

○世界最高効率の太陽光由来水素製造実証/宮崎大学/西岡賢祐
太陽光発電は化石燃料に頼らない電力として普及しており、その主電力化が実現されようとしている。超高効率集光型太陽電池からの電力を水電解に利用し、屋外実環境下において24.4%の世界最高効率で太陽光エネルギーを水素エネルギーに変換することに成功した。

○超電導バルクモータの挑戦/東京海洋大学/和泉 充・三木基寛
超電導の実用化は着実に進んでいるが、線材のコイル化とともに超電導体の溶融凝固の成長過程から得られるバルク材においても、その強磁場を応用することでモータや発電機の小型化あるいは電気推進船の推進器や風力発電などの輸送動力や電力システムの総合効率の向上に貢献することができる。本稿では、バルク材のモータや発電機への応用の最近の成果と展望を紹介する。

○電気自動車のバッテリを有効活用するエネルギーマネジメント技術の開発/三菱電機/西田義人
エネルギーの効率的な利用を目的として今後普及が見込まれる電気自動車に搭載されたバッテリを有効活用し、電力需要家施設の電力ピークカットや電力ピークシフトを実現する最適制御計画策定技術と段階的制御技術の二つの技術を開発した。

○トライブリッド蓄電システム/ニチコン
太陽電池とEV・PHVの電池、蓄電池を効率よく連携させることで電力の自給自足が可能になり、EVを走らせることもできるトライブリッド蓄電システム。本稿では、非常時だけでなく、電力の自家消費への期待が高まる蓄電システム市場にて期待される本製品について紹介する。

○ヤンマーエネルギーマネジメントシステム(Y-EMS)の開発/ヤンマーエネルギーシステム/富樫太一
本稿では、多種多様なエネルギー機器の包括的な最適運用を実現するヤンマーエネルギーマネジメントシステム(Y-EMS)の特徴について紹介する。電気と熱を省エネルギー、省コストで利用したいユーザーの異なる需要や料金体系に合わせたエネルギー機器の自動最適制御が可能となる。

○分散型エネルギーを統合制御する仮想発電所向けサービス「エネLinkVPP+」/TIS/谷口健一郎
IoT・蓄電池などの蓄エネ技術の発展により、「仮想発電所(VPP)」をはじめとする分散電源の考え方・仕組みが注目されつつある。本稿では、この事業化を支援する当社のエネルギーソリューション「エネLink VPP+」について、次期エネルギー市場の展望などを交えながら紹介する。

■エネルギー事情
○「WorldEnergyOutlook2018」で見る世界のエネルギー動向/LNG経済研究会/奥田 誠
本稿では、世界のエネルギー需給等に関する現在動向から2040年に至る見通しを示した国際エネルギー機関の「WorldEnergy Outlook 2018」(2018年11月公表)について、エネルギー源別を中心に概要紹介する。

○宮城県再生可能エネルギー・省エネルギー計画/宮城県庁/鈴木友和
本計画は、県条例に基づき策定しているもので、前計画の「自然エネルギー等の導入促進及び省エネルギーの促進に関する基本的な計画」を、昨今のエネルギーを取り巻く国内外の情勢の変化などを踏まえて見直しを行い、新たに「再生可能エネルギー・省エネルギー計画」として策定したもの。

■フィールドレポート
○スマートタウン「みなとアクルス」/東邦ガス
当社およびグループ会社の東邦不動産㈱が、名古屋市港区の当社旧港明工場跡地において開発を進めていた、新たなまち「みなとアクルス」が、2018年9月にまちびらきを迎えたのでその紹介をする。

■シリーズ:SDGs未来都市
○北海道におけるSDGsの推進について/北海道総合政策部/渡邉訓男
道では北海道命名150年の節目の年を迎え、今後の50年、100年を見据えた持続可能な社会づくりを推進するため、北海道SDGs推進ビジョンを策定、道政のSDGs主流化を図ると共に、ビジョンの下、オール北海道でSDGsの推進に努めている。

○「次世代の子どもたちが笑顔で暮らせる持続可能な都市・環境首都SAPPRO」の実現に向けて/札幌市役所
当市では、2018年3月に「第2次札幌市環境基本計画」を策定し、環境施策の推進をSDGs達成にもつなげていくこととし、SDGsの目標年でもある2030年に向けて、住宅や事業者向けの省エネルギー施策や都心のエネルギー施策など、様々な取り組みを進めている。

○ニセコ町のまちづくりとSDGs/北海道ニセコ町企画環境課
本町は『相互扶助』の精神のもと、以前から「情報共有」と「住民参加」による自治のまちづくりを実践してきた。SDGsはこの本町の取り組みと同一線上にあるものと考えている。本稿では、本町のまちづくりとSDGsとの関係、そして、実践例や今後の展開について紹介する。
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■テクニカルレポート
○高効率水素精製装置の開発 /広島大学/小島由継/大陽日酸/足立貴義
アンモニア分解ガスから燃料電池自動車(FCV)用高純度水素を高効率で回収する、VPSA(真空再生型圧力変動吸着)式精製装置を10Nm 3/hの規模で開発し、水素回収率90%を初めて達成した。また、10%の水素を含むオフガスをアンモニア分解用熱供給装置に供給することができ、変換効率80%以上で高純度水素の製造が可能となる。本成果によって、アンモニアから安価な高純度水素を製造でき、FCVやFCフォークリフト等の燃料として供給することができる。

○データセンタの空調電力を大幅に削減する予測制御技術の開発/富士通研究所/遠藤浩史・白石 崇・土肥義康・山本拓司・福田裕幸
データセンタの温湿度を予測するモデルを逐次構築する高精度な予測技術と、予測値から外気導入量や空調設定温度を算出する制御技術を開発した。本システムにより、29%の空調電力削減を実証し、空調設備の大幅な電力削減に貢献できる事を見出した。

○発電燃料としてのCO2フリーアンモニア製造技術/日揮/藤村 靖
海外から水素を効率的に輸送・貯蔵するエネルギーキャリアとして、アンモニアが注目されている。CO 2フリーの発電燃料としてのアンモニアの目指す姿と、このアンモニアを再生可能エネルギーから製造する研究開発について紹介する。

○優れた正孔輸送特性を有するポリチオフェン系有機半導体材料の開発/東京農工大学/荻野賢司・冨田恵里・兼橋真二
代表的な高分子半導体であるポリ(3-ヘキシルチオフェン)に関して、正孔移動度向上のための種々の取り組みを概観するとともに、電気的に不活性なポリスチレンを第2成分として含むブロック共重合体において、移動度が100倍以上向上することを紹介する。

○-220℃まで冷却可能なターボ・ブレイトン冷凍機「BraytonNeO」/前川製作所/仲村直子
本稿では、-220℃まで冷却可能で、超電導の冷却用途だけでなく、液体窒素の代替、LNGなどの液化ガスの液化、再液化への応用も可能なターボ・ブレイトン冷凍機「BraytonNeO」を紹介する。

○酵母を用いたバイオマスからの油脂生産/京都大学/谷村あゆみ・小川 順/龍谷大学/島 純/理化学研究所/高島昌子
酵母は、パンやビールの生産で知られている。酵母の中には糖を油脂に変換、蓄積する種類が存在する。酵母が生産した油脂はバイオディーゼルとして利用可能である。本稿では、様々な植物系バイオマス糖化液を想定した酵母からの油脂生産研究について紹介する。

■エネルギー事情
○調整力としてのデマンドレスポンスの可能性/エナジープールジャパン/市村 健
自然災害等に起因するリジリエンス対策が政府内で検討される中で、デジタル化されたデマンドレスポンスの果たすべき役割は何か。本稿では、需給調整市場におけるポテンシャルを踏まえた具体例を紹介する。

○P2G(PowertoGas)の動向と欧州における実証例/LNG経済研究会/奥田 誠
P2G(Power toGas)は再エネ発電の電力による水電解で水素を製造・貯蔵し、燃料電池で利用する等を行うシステムであり、開発及び実証が進められている。本稿では、欧州における実証例を中心にP2Gを紹介する。

■フィールドレポート
○都市型地域冷暖房の省エネルギー手法に関する研究2/丸の内熱供給/矢﨑淳史
プラントのシステム効率向上を目的として、2016年10月~ 2017年9月に実施した冷凍機更新工事において導入した磁気浮上軸受搭載の高効率インバータターボ冷凍機について、本稿では、主に冬期における部分負荷運転の実績を紹介する。

■シリーズ:SDGs未来都市
○「富山市とSDGs」未来都市創造に向けたアクションと展望/富山市環境部/竹田法信
当市は人口約42万人の県庁所在都市で、ものづくり産業が盛んな中核都市である。今年6月には、内閣府の「SDGs未来都市」と「自治体SDGsモデル事業」に選定され、SDGsの普及展開を進めている。本稿では、当市が進めるSDGsの取り組みを紹介する。
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■テクニカルレポート
○オイル生産性が飛躍的に向上した藻類株の創出/東京工業大学/今村壮輔・田中 寛
微細藻類を用いたエネルギー生産系は、大気中のCO.を固定した炭素を原料にしているため、再生可能エネルギーの一つとしてながらく注目されてきた。しかし、現時点では、藻類を用いた商業的な大規模エネルギー生産系は確立されていない。その大きな要因として、藻類におけるオイルなどを生産する基本的な仕組みの理解不足にあると考えられる。本稿では、筆者らが明らかにした藻類オイル生産を制御する機構と、その知見を活かして創出したオイル生産性が飛躍的に向上した藻類株について紹介する。

○カーボンナノチューブの特異な狭帯域熱放射現象/名古屋大学/西原大志・高倉 章・伊丹健一郎/京都大学/宮内雄平
700℃程度以上にカーボンナノチューブを熱すると、狭帯域・近赤外熱放射光が放出されることがわかった。本稿では、「励起子」と呼ばれる状態を介した特異な熱放射特性と、近赤外領域における高性能な熱光変換素子の材料としての今後の展望について紹介する。

○エタノール水溶液から酢酸を合成する触媒系の開発/京都大学/藤田健一
新規イリジウム錯体触媒を用いて、エタノール水溶液を原料とし、その脱水素化により酢酸を合成する触媒系を開発した。本触媒系は、需要量の多い酢酸と水素とを同時に製造するものであり、水素社会における基礎技術としての発展が期待される。

○より薄く高強度なポリプロピレン系多孔質フィルムの開発/三菱ケミカル/玉田源典
本研究は、革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の一つである「超薄膜化・強靭化『しなやかなタフポリマー』の実現」の一環として取り組んだ成果である。具体的には、車載用Li電池セパレータの薄膜高強度化に取り組み、高強度化を達成することで主要膜厚であった20~30μmを5μmまで薄くすることに成功した。このことで、電池の高容量化による航続距離の延長が期待される。また、他の多孔質フィルムへの応用展開も視野に入れて研究を継続している。

○ユーザー・オン・デマンド再生可能エネルギー供給システム/理化学研究所/藤井克司・小池佳代・津野克彦・和田智之/東京大学/山下大之・杉山正和
再生可能エネルギーによる発電量変動を抑え、水分解電気化学セルや燃料電池などの複数のエネルギー貯蔵デバイスへの貯蔵を行ったうえで、ユーザー・オン・デマンドで電力を供給する小型・中型システムを開発し、実際に動作試験を行った。このシステムの特徴は、すべてDCで動作するとともに、エネルギー貯蔵デバイスを一つのメインとそのほかのサブの装置に分け、CPUを持たずにこれらの個別動作の協調によりユーザー・オン・デマンド電力供給を実現するところにある。

○ミミズを用いたポンプの作製/理化学研究所/田中 陽
ミミズ筋肉シートを用いた小型ポンプを試作した。微細加工技術により試作したマイクロ流体チップ上にポンプチャンバーを作製し、その上に筋肉の収縮力を伝えるプッシュバーを置き、ミミズ筋肉シートを載せて針で固定した。シートに電気パルスで連続的に刺激を与えたところ、シートの収縮によりチャンバー内の水が押し出されて送液を確認できた。

■エネルギー事情
○温室効果ガスとしてのメタンとガスサプライチェーンにおけるメタンエミッション(後篇)/LNG経済研究会/奥田 誠
メタンは地球温暖化に影響を与える温室効果ガスの一つであるが、本稿では、その影響に関する特徴、及び大気へのメタン排出のうちで人為起源に含まれる天然ガスサプライチェーンからのメタン排出についての現況などを紹介する。

○「新たなエネルギーのまち柏崎3.0」へ/柏崎市総合企画部/大塩久雄
当市は、「石油産業のまち」、「原子力産業のまち」として歩んできた歴史を踏まえ、今後は「新たなエネルギーのまち」を目指していく。本稿では、柏崎の10年後の将来イメージ及びその実現に向けた方向性を示すために策定した「柏崎市地域エネルギービジョン」を紹介する。

■フィールドレポート
○都市型地域冷暖房の省エネルギー手法に関する研究1/丸の内熱供給/丸 雅雄
本稿では、DHCに導入した温熱源としての利用が期待される中水熱利用システムの概要と運転実績並びに留意点について紹介する。空冷ヒートポンプシステムと比較し約45%の効率アップで、採熱したビルへの影響も無く良好な結果であり、一般ビルへの普及性も十分にあると言える。

■特集:水素・燃料電池関連技術、機器
○世界最小水素用一体型コリオリ流量計の開発/タツノ/大沢紀和
世界的な水素ステーションの増加に伴い、小型高性能な水素用コリオリ流量計の需要が増えている。従来型で過半のシェアを占めてきた当社では、この要望に応えるべく、世界最小最軽量な一体型コリオリ流量計を新開発したので紹介する。

○水素ステーション機器用耐水素ゴム材料の開発状況/髙石工業/高橋 良
高圧水素のシール材として開発した当社の耐水素FKM材およびEPDM材は、水素エネルギー製品研究試験センターで行った耐久試験では、水素ステーション普及初期の性能は満足する結果だったが、今後要求されるであろうシール材の長寿命化に向けて改良に取り組んでいる。

○減圧下でも測定可能な水素センサ「NOTORP」/TYK/常吉孝治
「NOTORP」は、表面処理炉の雰囲気中や溶融金属中など、通常では直接測定できないような環境下においても、連続的に水素濃度を測定できる。これにより、水素が関連する現場の品質管理や安全管理、コストダウンに大きく貢献することができる。

○超高圧水素ガス配管用メタルガスケット継手について/フジキン/大道邦彦
燃料電池自動車普及のためには、水素ステーションの整備が大きな課題である。超高圧水素ガスを製造・貯蔵・充てんするために多くの配管機器で構成されており、それらを接続する継手の果たす役割は大きい。本稿では、多くのメリットを提供するメタルガスケット継手を紹介する。
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商品情報・内容

  • 出版社:日本工業出版
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月5日
  • サイズ:B5判

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無限と思われた地球資源と環境に対し、SOSが発せられようとしています。そこで、今まで通りの経済成長を維持し、より豊かな文明生活を支えるためにはその基盤となるエネルギー源、とりわけクリーンなエネルギー源確保のため、エネルギーの開発と有効利用が火急の話題となって参りました。 本誌は、このような情勢のもと、エネルギー問題をなるべく広い視野にたち、経済性・環境保全・技術課題から、システム導入手順・メンテナンス・関連法規の解説に至るまで幅広い内容を編集するよう心がけ、興味ある話題の提供と見やすい、分かりやすい本づくりに邁進致します。

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