林業新知識 発売日・バックナンバー

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今や国民の約4割が罹患しているといわれる花粉症。社会的・経済的な損失も無視できないこの問題に対し、令和5年5月、国が示した「花粉症対策の全体像」では、今後10年でスギ人工林を2割削減し、30年後には花粉発生量を半減させるという明確な目標が掲げられました。
 この目標の実現に向け、全林協では令和6年度林野庁補助事業(効果的な花粉発生源対策の実施に向けた普及及び調査)として「花粉の少ない森林づくりコンクール2024」を開催しました。現場での優れた花粉発生源対策の取組を広く募り、その成果を表彰することで取組事例の普及を図りました。
 本特集では、コンクールの「林業技術・林業経営部門」、「多様な森林づくり部門」それぞれの受賞事例から、花粉の少ない苗木の品種開発や苗木の増産、苗木生産者の育成、伐採・植替えの促進、さらには地域や異業種による新たな森林づくりのかたちまで、多彩な取組の概要をご紹介します……

【組織一丸! 労働安全衛生マネジメントシステム】
「コミュニケーションのツール『林業安全ゲーム』」
文・山田容三(愛媛大学名誉教授)
 5月号のコミュニケーションで触れた林業安全ゲーム(チェーンソー伐木作業編)を、今回は余録として紹介します。
 林業安全ゲームは4・5名でプレーできるスゴロク式のボードゲームです。林業安全ゲームを職場の皆さんでプレーすることで、楽しく安全知識や安全作業のノウハウを再確認できるとともに、プレーヤー間のコミュニケーションが生まれます……

【お悩み相談室】
「伐採で失敗した。作業が怖い…」

【林研コーナー 私たちのチャレンジ】
「林業女子による推し活研修会」
飯と猫と林業女子会(群馬県)

【こちら林業普及指導員です】
リモコン式機械で考える「北海道らしいスマート林業」(北海道)
情報発信が必要! もっともっと知ってもらおう!(和歌山県)

ほか
特集...1
「相続登記の事例に学ぶ 過去の書類を発見してスムーズに」
文・鈴木慎太郎(司法書士)

 令和6年4月1日から、相続登記の申請が義務化されました(猶予期間3年)。
 相続登記は、過去の未登記によって相続人が多数となり、遺産分割協議が整わず登記困難となるケースが多いもの。しかし場合によっては、複数ある相続未登記の山林(土地)を一気に解決・名義移転できることもあります。
 実際に、過去の相続放棄や遺産分割に関する書類が見つかり、それを根拠としてスムーズに当代への相続登記が可能となった事例があります。この事例に学ぶことは、まずは家の中に残っている過去の書類を徹底的に探すことです。
 その場面に立ち会い、相続未登記だった土地の登記を支援した司法書士・鈴木慎太郎さんに、相続登記に至った経緯と手順を解説していただきます...
林研コーナー 私たちのチャレンジ...12
「苗木の増産で五島をツバキの島に!」
ごとう椿苗木生産グループ(長崎県)

こちら林業普及指導員です...14
森林クラウドの路網設計機能の活用と普及(富山県)
山林化農地を非農地化。地域森林計画へ編入(山梨県)

全林研から...16
林業の魅力を伝える「山・森・人フォトコンテスト」

お悩み相談室...17
「業者に断られ、55年生の山を売れない...」

組織一丸! 労働安全衛生マネジメントシステム...18
「コミュニケーションとは意思の疎通」
文・山田容三(愛媛大学名誉教授)

 コミュニケーションはよく耳にする言葉ですが、会話のことだと思っている人が多いようです。会話は英語に訳すとコンバセーションという別の単語になります。会話は互いにお話をすることですが、世間話や笑い話も含まれます。一方、コミュニケーションは、和訳すると「意思疎通」になります。ただ会話するのではなく、相手に自分の意思を伝え、反対に相手の思いを受け取ることです。今回はこのコミュニケーションについて取り上げます...
レポート...22
全国林業グループコンクール
編集部

木材市況
全林協からのお知らせ...24
組織一丸! 労働安全衛生マネジメントシステム...1
「経営者のリーダーシップ」
文・山田容三(愛媛大学名誉教授)

 今回は、会社や事業体の労働安全衛生マネジメントシステムに大きな影響を与える経営者のリーダーシップについて、まず悪いモデルとして2つの異なる架空事例を示します。その後、良い経営者のリーダーシップのあり方を考えた上で、最後に良い実例をひとつ紹介します...
特集...4
「事例研究 家族の林業経営」
山田芳朗さん(静岡県)/石井信八さん・辰規さん(岐阜県)

 現在、世間一般で「林業」という言葉から連想される業態は、どのようなものでしょうか。おそらく、森林組合や林業事業体の従業員によるチームが高性能林業機械を駆使して素材生産を行う場面、つまり企業的な大規模経営の姿ではないでしょうか。
 しかし、こうした林業経営とは別に、わが国では以前から、家族による林業経営が行われてきています。むしろ、少し前までは家族経営が林業の主流だったとも言えます。各家が所有する森林(所有林)と家族による労働力を経営基盤として、木を植えて育て、収穫し、木材販売収入を家計に繰り入れる経営です。この家族経営には多様なバリエーションがあり、林業は専業または農業などとの兼業(複合経営)、施業は自家労働(自伐)または外部委託、面積、樹種の違いなど......。そんな家族経営の実際は、当誌でも創刊以来ずっとお伝えしてきたところです。
 今月の特集は、そんな家族経営を行う林家2組にご登場いただきます。どちらも、優れた林業経営者を表彰する「全国林業経営推奨行事」で令和6年度に受賞された方々です。家族経営の最大の関心ごととも言える後継者の話題も含め、家族で営む林業の実践に学んでみませんか...
続 災害のリスクに備える 森林保険...17
「異常気象で「雨が降らない」 再造林のリスクは干害」
株式会社中川(和歌山県)

林研コーナー 私たちのチャレンジ...18
「新会員とともに伝える活動に拍車を!」
エンジョイ・フォレスト女性林研(東京都)

こちら林業普及指導員です...20
地元の広葉樹を、地元で乾かし、地元で生かす!(長野県)
林業カフェによる新規就業者の確保(島根県)

読者コーナー...22
木材市況
全林協からのお知らせ...24
組織一丸! 労働安全衛生マネジメントシステム...1
「経営者のリーダーシップ」
文・山田容三(愛媛大学名誉教授)

 今回は、会社や事業体の労働安全衛生マネジメントシステムに大きな影響を与える経営者のリーダーシップについて、まず悪いモデルとして2つの異なる架空事例を示します。その後、良い経営者のリーダーシップのあり方を考えた上で、最後に良い実例をひとつ紹介します...
特集...4
「事例研究 家族の林業経営」
山田芳朗さん(静岡県)/石井信八さん・辰規さん(岐阜県)

 現在、世間一般で「林業」という言葉から連想される業態は、どのようなものでしょうか。おそらく、森林組合や林業事業体の従業員によるチームが高性能林業機械を駆使して素材生産を行う場面、つまり企業的な大規模経営の姿ではないでしょうか。
 しかし、こうした林業経営とは別に、わが国では以前から、家族による林業経営が行われてきています。むしろ、少し前までは家族経営が林業の主流だったとも言えます。各家が所有する森林(所有林)と家族による労働力を経営基盤として、木を植えて育て、収穫し、木材販売収入を家計に繰り入れる経営です。この家族経営には多様なバリエーションがあり、林業は専業または農業などとの兼業(複合経営)、施業は自家労働(自伐)または外部委託、面積、樹種の違いなど......。そんな家族経営の実際は、当誌でも創刊以来ずっとお伝えしてきたところです。
 今月の特集は、そんな家族経営を行う林家2組にご登場いただきます。どちらも、優れた林業経営者を表彰する「全国林業経営推奨行事」で令和6年度に受賞された方々です。家族経営の最大の関心ごととも言える後継者の話題も含め、家族で営む林業の実践に学んでみませんか...
続 災害のリスクに備える 森林保険...17
「異常気象で「雨が降らない」 再造林のリスクは干害」
株式会社中川(和歌山県)

林研コーナー 私たちのチャレンジ...18
「新会員とともに伝える活動に拍車を!」
エンジョイ・フォレスト女性林研(東京都)

こちら林業普及指導員です...20
地元の広葉樹を、地元で乾かし、地元で生かす!(長野県)
林業カフェによる新規就業者の確保(島根県)

読者コーナー...22
木材市況
全林協からのお知らせ...24
山を継ぐ...1
「200年つないできた広葉樹の山」
甚沢万之助さん・攻さん一家(静岡県)

 気持ちのいい広葉樹林の中を、マウンテンバイクが次々に駆け抜けていく――。この山の所有者は甚沢万之助さん。
「我が家では江戸時代から、シイタケ栽培を生業としてきました。200年近く、広葉樹をうまく利用しながら経営を繋げてきた歴史があります。だから、広葉樹林がこうやって残っているんですよ」
 そう快活に話す甚沢さんが暮らすのは静岡県西部の森町。天竜林業地を擁する浜松市などを含め、この一帯(遠州地方)は昔からシイタケ栽培が盛んな地域でもあります...
組織一丸! 労働安全衛生マネジメントシステム...4
「労働安全衛生マネジメントとは?」
文・山田容三(愛媛大学名誉教授)

 これから難しい用語が出てくるので、最初にそれらの説明をしておきます。労働安全衛生マネジメントは、労働安全衛生管理と同じものです。また、労働安全衛生マネジメントシステムは、労働安全衛生マネジメントを効果的に運用するための仕組みです...
特集...8
「所有林に人が集う! マウンテンバイクの基地づくり」
甚沢万之助さん・攻さん・ミリオンペタル合同会社(静岡県)

 山道などを走れるようにつくられた自転車、マウンテンバイク(MTB)は世界的に人気のあるスポーツです。日本でも近年、アウトドアブームとともにMTBパークの人気がじわじわと高まっています。MTBパークとは、MTB専用の走行コースが整備された施設で自然地形を生かしたコースや人工的に作られたジャンプ台などが用意されています。
 令和4年4月、静岡県森町に新たにMTBパーク「ミリオンペタルバイクパーク」がオープンしました。年間を通じて県内外から、大人から子供まで多くの人が集まる人気スポットです。
 この山の所有者は、今月号の表紙と「山を継ぐ」に登場いただいた甚沢万之助さんです。元々シイタケ栽培を生業としていた甚沢家でシイタケのホダ場として利用していた広葉樹林(約11ha)に開設されています。春はヤマザクラと新緑、秋は紅葉が楽しめ四季折々の表情を見ることができる甚沢さん自慢の場所です。
 ここでは、MTBパークを開園したいきさつを甚沢万之助さん・攻さん親子とパーク運営者のミリオンペタル合同会社のみなさんに伺いました...
お悩み相談室...16
「山奥に住んでいると異性との出会いがない...」

続 災害のリスクに備える 森林保険...17
「台風の教訓。地域に根付く間伐後の保険加入」
日田市森林組合(大分県)

林研コーナー みんなの人気者...18
「笑顔でいつも中心に。グループの”女将さん”」
伊藤明美さん(一般社団法人山守学舎/埼玉県)

こちら林業普及指導員です...20
スギの葉から精油。余すところなく、丁寧に木を使う(群馬県)
続報~保安林内における混交林誘導整備事業(奈良県)

読者コーナー...22
木材市況
全林協からのお知らせ...24
特集...4
「JLCチャンピオンに聞く チェーンソーの上達法」
髙山亮介さん・山岡空さん・松村祐さん(㈲矢守産業/長野県)

 チェーンソーを使っているみなさんは、ご自身の技能(チェーンソー伐倒の腕前)に自信がありますか。狙い通りに、正確に、安全に伐倒ができているでしょうか。また、始めた頃と比べて、上達していることを実感できているでしょうか。
 どんな立木が相手でも、自分が思い描いたとおりの受け口・追い口・ツルを作れる。それが安全で正確な伐倒の第一歩でしょう。
 近年、伐木競技が盛んになり、選手として挑戦する方が増えています。林業大学校などでは、競技のエッセンスを技能教育に取り入れる例も見られます。伐木競技は客観的な指標に基づいて採点を行うため、技能を数値で「見える化」できるという特徴があるからです。
 技能を数値で把握できれば、苦手部分が分かって克服しやすく、上達も実感できます。
 そこで当コーナーでは、日本伐木チャンピオンシップ(JLC)、その日本代表として世界伐木チャンピオンシップ(WLC)でも活躍されている㈲矢守産業の髙山亮介さん、山岡空さん、松村祐さんの3人にチェーンソー操作の上達方法を伺いました。伐倒と造材(玉切り)を安全に正確に行うには、どのようなところに注意したらよいのか、そのコツに迫ります...
組織一丸! 労働安全衛生マネジメントシステム...1
「マネジメントで防げる労働災害」
文・山田容三(愛媛大学名誉教授)

 事故が発生しました!
 林業機械が破損し、操作していた労働者も腕を骨折しました。
 みなさんは、この事故の責任が誰にあると思いますか?
 当然のことながら、事故を起こした労働者の責任は問われることになります。操作ミスがあったのか、それとも脇見をしていたのか、急に体調が悪くなったのか、それなりに理由があることでしょう。事故を起こした本人も、自分の所為(せい)だと反省しています。
 しかし、本当に事故を起こした本人だけに責任があるのでしょうか...
続 災害のリスクに備える 森林保険...17
「災害後の復旧のため 森林保険加入は「転ばぬ先の杖」」
丸森町・丸森町森林組合(宮城県)

林研コーナー みんなの人気者...18
「97歳のレジェンド! 現役で活躍しています」
上家透さん(与謝地方林業研究会/京都府)

こちら林業普及指導員です...20
まったく新しい防護ネット柵による獣害対策(静岡県)
ツバキの利活用を! 普及に向け体制整備(鹿児島県)

読者コーナー...22
木材市況
全林協からのお知らせ...24
【特集】
「楽で疲れない!体の使い方・動かし方」
田尻愛海さん(山梨県)

 伐採の現場で大排気量のチェーンソー(ハスクバーナ560XP・60cc)と燃料を両手に持ち歩き、
斜面を何度も上ったり下りたり、そして伐倒や造材の際は重いチェーンソーを構えて精度の高い操作をする。
このような山仕事を日々行っている田尻愛海さん(田尻林業株式会社/山梨県南アルプス市)は、
「林業現場従事者はアスリート」と話します。体力、俊敏性、スタミナのあるスポーツ選手と
同じくらいの運動量があり、林業は体を酷使する仕事だということです......

【兼業林家が語る林業経営実践ガイド】
「兼業・『半林半X』の考え方と注意点」
文・菊池俊一郎(愛媛県)

 兼業も専業も、自伐も請負も、林業に「業」として関わる方々をここでは「林業者」と呼ぶことにします。
この「林業者」ですが、所有林の有無で大きな違いがあります。
施業を、自分が所有する山林で行う場合(自伐)と、人から受託して行う場合(請負)です。
これは専業・兼業を問いません。したがって、兼業林家の中にも、「自伐業」と「請負業」の人がいます。
この2つはまとめて考えることが難しいため、それぞれの場合について考えていきたいと思います......

【お悩み相談室】
「新人の指導が難しい…」

【続 災害のリスクに備える 森林保険】
「事業を営むなら保険加入は当たり前」
㈱SOLABLE フォレスト(三好オフィス/徳島県)

【林研コーナー 私たちのチャレンジ】
「『お山食堂』から始まる林業のみらい」
岩手県森林組合青年部連絡協議会(岩手県)

【こちら林業普及指導員です】
普及員がまとめた「主伐・再造林低コスト普及モデル」(兵庫県)
RPA手法導入による市町村の業務支援(福岡県)

ほか
特別レポート...6
「自伐・機械・仲間 グループ活動を経営に活かす」
黒木町林業振興会(福岡県)

 黒木町林業振興会(以下、「振興会」)は、福岡県八女市(旧・黒木町)で活動する林業研究グループ。
会員44名の多くは林業従事者であり、自伐林家が7割(31名)を占める圧倒的な自伐林家率を誇ります。
したがって、振興会の活動にも会員の施業・経営に関するメニューが組み込まれており、
昨年度の全国林業グループコンクールでは「高性能林業機械を使用した間伐見学会」について発表し、林野庁長官賞を受賞しています。

 この見学会では、振興会に導入されたウインチ付きグラップル(バックホー)を使いこなす様子を実演し、
会員自らの施業・経営の意識向上にもつながっているとのこと。そこで当コーナーでは、
こうした活動のメリットや運営手法など、グループ活動の実際を振興会の皆さんに伺います...
兼業林家が語る林業経営実践ガイド...1
「専業と兼業。地域の後継者」
文・菊池俊一郎(愛媛県)

 大きく分けて林業経営には、専業と兼業の2種類が存在します。大規模山林を所有・経営される方や、
森林組合や林業事業体として広域の山林を管理・経営(受託)している方などの多くは、林業のみの経営を行う専業に該当するでしょう。
各都道府県の認定事業体や、意欲と能力のある林業経営体などになられている場合が多いと思います。
こちらに関しては、世間一般の皆さんが「林業」と聞いてイメージする形態かと思います。

 一方、私を含む兼業は、専業でやるほどの山林を所有していないものの、
林業経営を続けていこうとしている人々で、多くの経営パターンが存在します...
レポート...4
「林業技能の国家検定がスタート」
編集部

 技能検定とは、働くうえで身につける、または必要とされる技能の習得レベルを評価する国家検定制度で、
約130職種の試験があります。

 2024年度、この技能検定に新たな職種として「林業」が加わりました。

 林業技能検定は育林・素材生産作業に関する知識と技能を評価する国家試験です...
レポート...14
「大型ドローン 安全な運搬体制に向けたルール」
文・大谷栄徳(和歌山県)

 弊誌2024年8・9月号で、苗木や資材運搬に使用する大型ドローンの墜落事例を、大谷栄徳さんに寄稿いただきました。

 紹介いただいた墜落事例からは、判断ミスによるヒューマンエラーが墜落事故を招く可能性を高めることが伝わってきました。
そのため、「墜落事故が発生するリスクを少しでも抑えるため、ドローン運搬の人員体制をしっかりと整え、
その体制をドローン運搬従事者全員の共通認識にすることが重要です」と大谷さんは話します。...
お悩み相談...17
就業5年目。やりがいのある仕事だが収入が...

林研コーナー 私たちのチャレンジ...18
「山の恵み「薬草」で暮らしを豊かに」
真庭森林・林業研究会(岡山県)

こちら林業普及指導員です...20
「木の駅」参加者の安全講習会を開催( 千葉県)
林業遺産「能登のアテ林業」継承と活用へ(石川県)

読者コーナー...22
木材市況
全林協からのお知らせ...24
特集...4
「ポイント解説! 森林所有者の税金」
文・藤野正也(福島大学准教授)

 私たちの暮らしや経済活動には多くの税金が関係しています。
森林を所有していると、さらに多くの税金が関係してきます。
こうした税金の仕組みを知ることは、森林を所有・管理するうえで必須といえます。
そこで、本稿は税金のしくみや趣旨といった税制を理解するための背景を示し、
林業税制の特徴を解説していきます。
解説するのは森林所有者から問い合わせの多い固定資産税、山林所得税、相続税です...
兼業林家が語る林業経営実践ガイド...13
「家族でつなぐ山林と林業経営」
文・菊池俊一郎(愛媛県)

 今回は、家族における山林事業承継について考えてみたいと思います。

 森林の施業は農業などと異なり、短期間でサイクルが回るわけではありません。
みなさんもご承知のように、植えてから数十年~数百年という長いスパンで継続される必要があります。

 しかし悲しいかな、人間の平均寿命は80年程度、しかも実際に仕事できる年数は
その半分の40年ぐらいなのではと思います(生まれたその日からできるわけでもなく、
老いたらまたできなくなるという部分を加味して)。
 結局、自分の植えた木を自分で収穫することが難しいのが林業という職業になります。
つまり林業者という生き物は本来、未来につなぐことを当たり前として日々施業をしているということです。
今、世間では標準伐期齢を超えた山林の伐採・搬出を奨励していますが、
その多くは伐り出ししている人が育てた山林ではない、ということです...
山の技...1
「林業経営と生物多様性」
編集部

 林野庁は令和6年3月に、「森林の生物多様性を高めるための林業経営の指針」を策定しました。
同時に、森林の生物多様性を高める林業経営に取り組む林業事業体等の優良事例を示した事例集を取りまとめ、
併せて林野庁のWEBサイトに掲載されています。

 近年、生物多様性という言葉を各所で目にします。生物多様性とは、国際的な条約である生物多様性条約によると、
「すべての生物(陸上生態系、海洋その他の水界生態系、これらが複合した生態系
その他生息又は生育の場のいかんを問わない。)の間の変異性をいうものとし、
種内の多様性、種間の多様性及び生態系の多様性を含む」と定義されています。

 このような生物多様性を高めることを、林業経営を通じてどのように実現すればいいのか。
その指針が冒頭の林野庁の文書です。

 今月のこのコーナーでは、上記の文書を題材にして、「林業経営と生物多様性」について考えてみましょう。...
お悩み相談...17
ソーチェーンの正しい目立て方法は...

林研コーナー 私たちのチャレンジ...18
「森林と人が共に育つ森林環境”共育”」
舘岩グリーンフォレスター(福島県)

こちら林業普及指導員です...20
川上から川下まで一体となって考える地域木材(新潟県)
新規経営体を支援地域に新たな風を吹かせます(愛知県)

読者コーナー...22
木材市況
全林協からのお知らせ...24
特集...1
「自分でやる! 相続人申告登記 実践編」
文・鈴木慎太郎(司法書士/愛知県)

 今春から相続登記義務化の制度が始まりました。
どんな山主さんも対象になるこの制度変更に、一応ついていけるようにしよう......できるだけ楽に。
それが、この記事の狙いです。

 とはいえ、〝うまい話〟ではありません。
これから説明する「相続人申告登記」は通常の相続登記と違って、
登記をした人の権利を守る効力はありません。
山主さんにとっては「国が新しい義務を課してきたので、対応したことにする」だけです。
相続人申告登記をした人が、国から優遇されたり
他の相続人に対して有利になることは今後もないでしょう。

 この程度の手続きだと割り切っていただくことにして、
ならばできるだけ簡単に、安く済ませようではありませんか...
レポート...10
「大型ドローンの墜落事例に学ぶ2~安全な飛行と運搬作業に向けて」
文・大谷栄徳(和歌山県)

 8月号に続き、大型ドローンを墜落させないことが安全面・コスト面で重要という大谷栄徳さんに、
林業現場での墜落事例に学ぶ原因と対策について報告していただきます...
兼業林家が語る林業経営実践ガイド...13
「小規模林家のサンデー林業」
文・菊池俊一郎(愛媛県)

  林業を営むといってもいろいろな形態があります。
自伐、委託という施業形態のみならず、所有面積の大小や樹種など
与えられている条件が変わるために、これが林業経営だという明確な形はありません。
当然ながら林業への就業の仕方も様々です。専業で素材生産を主として行うもの、
兼業で行うものなど多岐にわたりますし、
育林等が含まれてくると方向性は無限大になってくるのではと考えます。
私の場合も、面積が足りないために柑橘や他業種との兼業という形で成立しています。
そのため、この方式を真似ればうまくいく、という姿がはっきりしないのも事実です。

 このようなことを踏まえたうえで、今回は小規模山林所有者に着目していきたいと思います...
お悩み相談...17
チェーンソー関係の消耗品の交換時期は...

林研コーナー 私たちのニューフェイス...18
「Uターンで林業に就き、起業。木炭の地産地消をきっかけに加入」
福永篤史さん(三隅林業研究グループ/山口県)

こちら林業普及指導員です...20
グループワークで課題を自分事に(福井県)
低コスト再造林の普及とドローン研修会(広島県)

読者コーナー...22
木材市況
全林協からのお知らせ...24
特別レポート...8
「伐木競技と後継者育成」
第5回日本伐木チャンピオンシップ(編集部)

 6月1~2日、第5回日本伐木チャンピオンシップ(主催/日本伐木チャンピオンシップ実行委員会、
事務局/全国森林組合連合会。以下「JLC」)が青森県内で開催されました。
安全・正確なチェーンソー操作技能を競う競技会で、世界大会(WLC)と同様の5種目の得点で腕比べを行うものです。
(中略)
 伐木競技の特徴の一つに、「ジュニアクラス(U24)」があります。
今年のJLCの大会規程では、「2024年12月31日の時点で24歳未満の男性」となっているように、
プロクラスと違って若手の選手が出場する部門になります。
就業して間もない、あるいは就業前の段階で、安全・正確なチェーンソー操作技能を、
競技への挑戦を通じて身に付けられる――。
つまり、林業の技能教育、後継者育成の手法としても役立っているわけです...
レポート...4
「大型ドローンの墜落事例に学ぶ~安全な飛行と運搬作業に向けて」
文・大谷栄徳(和歌山県)

 弊社では、2019年に株式会社中川(和歌山県田辺市)で開発された林業用運搬型ドローンITAKISOの
販売と運搬業務体制の構築及び人材育成の業務を行っています。ITAKISO開発から6年目を迎え、
大型ドローンによる苗木や防護柵資材の運搬に関するデータが整ってきました。
こうした中で、大型ドローンの導入効果を向上するために最も重要なことは、
「ドローンを墜落させないこと」ということが分かりました。
これからの林業界にドローン導入が進む可能性を考える上で、
ドローンを墜落させないことが安全面、コスト面においてもとても重要です。
そこで、弊社で集約しているドローンの墜落事故事例の中から、いくつかの事故事例をご紹介します。
これからドローン導入を検討されている方、すでにドローンを導入されている方の参考になれば幸いです...
レポート...12
「自作弁当で健康維持と林業の魅力アップに取り組む 彩り・栄養満点の「木こりの山飯」」
後藤亮さん(熊本県)

みなさんは山仕事の際の昼食はどうしていますか。
多くの方は弁当を山に持参されていることと思います。
熊本県阿蘇市で林業を営む後藤亮さんは、みずからの手作り弁当を持参。
その自作弁当は写真のとおり。日々の弁当の写真をSNS(インスタグラム)にアップし、
その時々のコメントとともにメニューも書き加え、見ているだけで楽しくなります。
なぜ弁当を自作するのか。なぜSNSに投稿するのか。後藤さんに、その思いを綴っていただきます...
兼業林家が語る林業経営実践ガイド...1
「人との出会いと物事の考え方」
文・菊池俊一郎(愛媛県)

 私は林業を始めて30年近くになるわけですが、ふと思うことがあるので今回はそれに触れてみようと思います。
 家業が農林業ということもあり、子供の頃から植林・下刈り・枝打ち・除伐、原木シイタケ栽培などを経験してきました。
大人になればそこに伐採・搬出などが追加され、柑橘栽培も行っているため、
剪定の技術など樹木の生理・成長についての知識や技術も上乗せされました。
 就業してからの期間は、施業もさることながら、諸先輩からノウハウをいろいろと教えていただきました。
そうやって知識や技術を習得していったわけですが、学んだ内容は作業として考えればいたって普通のことです。
しかし、その裏側には常に隠れているものがあります。私はそれを「地球上のルール」と呼ぶことにしています...
お悩み相談...17
仕事は楽しいが、同世代の同僚がいない...

林研コーナー 私たちのチャレンジ...18
「林業者を続々輩出!若い担い手の育成」
大子町林研グループ(茨城県)

こちら林業普及指導員です...20
自伐型林業を秩父地域に広める(埼玉県)
京都府版の木材検収アプリ(京都府)

読者コーナー...22
木材市況
全林協からのお知らせ...24
特別レポート...8
「スマホを持って所有林を探しに行こう!」
大江町光林会(山形県)

 「スマホを持って所有林を探しに行こう」
 こんなスローガンを掲げ、山形県の林業研究グループ「大江町光林会」(以下、光林会)は、
令和4年11月にある研修会を開催しました。

 「スマホ(スマートフォン)で? どうやって?」。
そんな疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、仕組みが分かれば「なるほど」と納得のはず。
実際、光林会のメンバーの中にも、研修会を機に「スマホデビュー」された方もいらっしゃいます。

 今年3月に開催された令和5年度全国林業グループコンクール(主催/全国林業研究グループ連絡協議会)では、
光林会はこの研修会を柱にした活動報告を行い、最優秀である農林水産大臣賞を受賞しました。
 そこで当コーナーでは、この研修会の内容について、光林会のみなさんにお話を伺いました...
山の技...1
「さまざまな地図ビューア」
編集部

 「所有林の地図」と聞くと、どんな地図が思い浮かぶでしょうか。
たとえば、大きな紙に印刷(青焼き)され、折り畳まれた森林基本図や森林計画図などでしょうか。
これらは5000分の1の地形図がベースとなっていて、
林業ではもっとも目にする機会の多い地図かもしれません。
あるいは、みずから手書きで一から作ったオリジナル地図を整備している方もいるでしょうか。

 これらの紙の地図とは別に、現在はパソコンやインターネット上で、
さまざまな地図を閲覧・利用できる無料サービスがあります。
これらのサービスを、ここでは「地図ビューア」と呼ぶことにします...
兼業林家が語る林業経営実践ガイド...4
「林業経営・施業と作業道」
文・菊池俊一郎(愛媛県)

 今回は作業道についてお話ししていきます。
現代の林業において、森林施業と切っても切り離せないぐらいの関係になっている作業道ですが、
その背景として、車両や高性能林業機械などを森林の中まで入れることで作業の効率化を目指す、
という部分が大きいかと思います。
「とりあえず道を付けておけば林業はできる」という認識の方もおられるように感じていますが、
果たして本当にそうなのでしょうか...
レポート...14
「くくりわなにカモシカが...... 放獣の安全対策~林家の実践」
遠藤厚寛さん(栃木県)

......「放獣」は、カモシカの反撃があるため大きな危険を伴う作業となります。
実際、令和2年に愛知県で錯誤捕獲されたカモシカを放獣しようとした際、
角に刺され死亡する事故が発生しています。したがって、 カモシカの存在を多数確認した場所にはくくりわなを設置しないなど錯誤捕獲の予防とともに、
安全な放獣手法を身に付けることが求められるのです。

 弊誌2022年10月号に、くくりわな(小林式誘引捕獲)で所有林内のシカを捕獲している
遠藤厚寛さん(栃木県佐野市)に登場いただきました。
今回、遠藤さんから錯誤捕獲されたカモシカの放獣に関する実践記をお寄せいただきました...
お悩み相談...7
山での女性のトイレ問題は...

林研コーナー 私たちのチャレンジ...18
「継続20年以上 小学校での体験教室」
佐伯市林業研究グループあさぎりの会(大分県)

こちら林業普及指導員です...20
原木ナメコの魅力をメディアでPR( 山形県)
防災ヘリ、人形を使用した救助訓練(佐賀県)

読者コーナー...22
木材市況
全林協からのお知らせ...24
特集...8
「チームのみんなで考えよう 作業前の安全ミーティング」
編集部

 みなさんは山仕事の開始前に、チームメンバーとミーティングを行っていますか。
林業事業体の方であれば班の方々と、グループ活動であれば、当日参加するメンバーと......。
当日の作業の段取りなどを確認・共有する必要もありますから、
作業前に班長やリーダーが中心となって、何らかのミーティングは行われていることと思います。

 その際、安全に関するテーマで話し合う時間はあるでしょうか。
「この現場はツルが多いので、伐倒前にツル絡みを必ず確認しよう」
「今日は気温が高いので、熱中症にならないようこまめに休憩を取ろう」など、
チーム内で安全意識を高めるための時間です。

 こうしたミーティングは作業前に行う、つまり「ツール・ボックス=道具箱」の近くで行われるため、
「ツールボックスミーティング(TBM)」とも呼ばれます。
業種を問わず、朝に5~10分程度で行われることが一般的です。

 弊会では、こうしたミーティング(以下、「安全ミーティング」)に活用できる冊子を制作し、
弊会WEBサイトにてPDFで無料公開しています(林野庁補助事業で制作)。
今月号の特集は、この冊子を題材に、現場での安全確保について考えていきます...
山の技...1
「林業の労働安全」
編集部

 数ある産業の中で林業の労働災害が多いことは長く言われてきており、業界の積年の課題です。

 厚生労働省が定める「労働災害防止計画」は、労働災害を減少させるために
国が重点的に取り組む事項を定めた中期計画です。戦後の高度経済成長期における産業災害や
職業性疾病の急増を背景に、1958年に第1次の計画が策定され、
現在は「第14次労働災害防止計画」(2023年4月~2028年3月)の期間中です。

 この中に「業種別の労働災害防止対策の推進」という項目があり、林業については次のように記載されています。
「『チェーンソーによる伐木等作業の安全に関するガイドライン』に基づく措置を実施する林業の事業場の割合を
2027年までに50%以上とする」...
兼業林家が語る林業経営実践ガイド...4
「林業経営のリスク管理」
文・菊池俊一郎(愛媛県)

 今回は林業経営に潜むリスクと、それにどう対応するかについて考えていきたいと思います。

 リスクといってもいろいろあります。人がかかわらなくても起こりうる自然に起因するもの。
人がかかわることによって発生するもの。山林を所有する上では、何に起因するかによらず、
しっかりとリスクを下げて安全な森林管理を行いたいものです。

 そもそも、リスクとはなんでしょうか。インターネットで検索すると、次のように書かれていました。
「(リスクとは)日常的には危険性や危険度といった意味合いで用いられています。
しかし、より厳密な言葉の使い方をする場面では、被害の影響の大きさや被害が発生する可能性(確率)、
あるいは影響の大きさと可能性(確率)の組み合わせという意味で用いられます」。

 要するに危険性によって大きく左右されるものなのだと思います...
お悩み相談...7
新人女性の現場指導役を任されてしまいました...

林研コーナー 私たちのチャレンジ...18
「継続15年 高校生への間伐指導」
千葉県林業研究グループ連絡協議会(千葉県)

こちら林業普及指導員です...20
ハゼノキ・木蝋の歴史と文化を高校生に伝える(愛媛県)
省力化・軽労化を目指したスマート林業の推進(宮崎県)

読者コーナー...22
木材市況
全林協からのお知らせ...24
特集...1
「花粉発生源対策の方向と都道府県の取り組み事例」...4
全国林業改良普及協会

 弊誌2021年4・5月号で、林野庁の支援を受けて全林協が行ってきた、
花粉発生源対策に関する普及事業についてお伝えしました。
 その後、花粉発生源対策について、総理主導による大きな動きがあったことは、
新聞等のマスコミの報道でご存じの方も多いと思いますが、
これまでの動きについてお伝えします...
山の技...1
「森林の境界の明確化」
編集部

 今月の「山の技」は、所有林を管理する上で基本となる
「境界の明確化」について取り上げます。

 「境界」を意味するものは複数ありますが、所有林を管理することを考えれば、
現地で「ここからここまでが自分の山だ」と自他の境(境界)がはっきり分かること、
それも自分だけでなく隣地の所有者にも分かることが必要です。
たとえば、境界杭だけではなく、境界に接する立木にペンキで印をつけるなどです。
そして定期的に境界を見回り、印が目立たなくなっていれば新しくするなどして、
常に自分の所有地であることを主張し続けることも必要でしょう。

 これは林業経営されている方からすればごく当たり前の話ですが...
兼業林家が語る林業経営実践ガイド...10
「間伐のやり方と在庫管理の考え方」
文・菊池俊一郎(愛媛県)

 今回は在庫管理についてお話しします。

 林業で在庫と言われても、ピンとこないかもしれません。
素材生産では丸太をストックしておくこともあまりないですし、
機材のことでもありません。今回の在庫とは、
森林にある立木のことを指します。

 在庫=立木の管理とは、いったいどういうことなのか、
と疑問に思われるかもしれませんが、基本的には小売業の在庫と変わりません。
在庫を確認して施業(販売)を考えるというものです。
この場合の確認作業が毎木調査になりますが、
これは小売業の棚卸と同義だと思います。林業を営む方なら、
大なり小なり行っているとは思いますが、少し掘り下げてみます...
レポート...12
「3Dモデルを活用し、伐採作業の安全・効率化を!」
文・石井達也(福島県県北農林事務所)

 みなさんはドローンをどのように活用していますか?

 一般的には画像を処理し、地形データと重ね合わせながら
施業区域を確認すること等に用いられていると思います。

 私は今回、施業の安全性や効率性の向上を目的として、
3Dモデルを活用した「伐倒シミュレーション」への応用について試行し、
現場に普及を行いましたのでご紹介します...
レポート...14
全国林業グループコンクール

お悩み相談...17
家では仕事の話をしませんが、妻に聞いてもらいたい思いがあります...

林研コーナー 私たちのチャレンジ...18
「竹の活用技術を地域住民に伝授」
三次市森林・林業研究会(広島県)

こちら林業普及指導員です...20
森林クラウドを活用して森林経営管理制度を推進(岡山県)
伐木競技体験でチェーンソーの安全作業指導(長崎県)

読者コーナー...22
木材市況
全林協からのお知らせ...24
特集...1
「立木の伐採には届出が必要です
伐採造林届出制度のポイント」...1
まとめ・緒方美英子(森林総合監理士)

 みなさんは「伐採造林届出制度」をご存じですか。
森林所有者として長年経営されていればお馴染みの制度ですが、
相続などによって新たに森林所有者となった方の中には、
これまで所有林の立木を伐採した(委託・自伐問わず)経験が
ない方もいらっしゃるでしょう。

 実は、森林法で定められた区域内の森林の立木を伐採するときは、
届出が必要になります。届出に必要な記入書類や添付書類は
ケースに応じて異なるため、「どのように届け出ればいいのか」と、
最初はハードルが高く感じられるかもしれません。
しかし基本の流れをおさえておくと、その後の森林経営に役立ちます。

 そこで今月の特集は、この「伐採造林届出制度」の概要と
手続きポイントをご紹介します...
兼業林家が語る林業経営実践ガイド...14
「『木を育てる』=商品づくり」
文・菊池俊一郎(愛媛県)

新連載!

 今回は「商品づくり」ということを考えていきたいと思います。
林業施業を行うと、建築用材としての丸太とか燃料などになる林地残材など、
樹木からいくつもの「商品」が出てきます。

 山で木を伐って丸太を出して売るのは、林業者にとって普通のことです。
しかしそこに、商品という感覚があるでしょうか。
建築用材として市場に出荷すれば確かに市売りされますし、
バイオマス材として出せばその重量に応じて買い取ってもらえます。
そのお金で業務を回したり、賃金をもらったりすることは当たり前のことです。
しかし現場では、素材を生産している感覚はあっても
「商品を作っている」という感覚は持ち合わせていないことが
多いのではないかと考えます...
レポート...12
将来の森林・林業を担うがんばる林業高校生!
全国林業研究グループ連絡協議会

 「全国がんばる林業高校生表彰」は、未来の森林・林業を
担う人材として、地域の森林・林業の振興及び、課題等の解決を目指して
意欲的な活動・研究に取り組む高校生の実践を応援するため、
全国林業研究グループ連絡協議会(全林研)が開催している表彰行事です...
お悩み相談...16
Iターン者です。地元住民にコンプレックスがあり...

災害のリスクに備える森林保険...17
「森林経営管理制度と、山を預かる責任」
邑南町・㈲増田住建(島根県)

林研コーナー 私たちのチャレンジ...18
「生産システムに触れる高校生向け研修」
かみやま林業振興会(徳島県)

こちら林業普及指導員です...20
始めてみよう! 皆伐・再造(鳥取県)
高校生ハンター続々と誕生!(熊本県)

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