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週刊金曜日 発売日・バックナンバー

全1032件中 1021 〜 1032 件を表示
509円
■ドクターハラスメント4
 女性は「産む道具」じゃない!(逸見 晴恵・対馬 ルリ子)

医師の偏見や女性(患者)への思いこみが、ドクターハラスメントにつながる産婦人科。
間違うとセクシュアルハラスメントをも生みだし、さらに深く患者を傷つけることになりかねない。
産婦人科でドクハラが横行するのはなぜなのか、よりよい医療を目指すにはどうすればいいか、
現役の産婦人科医師と患者の立場で話し合ってもらった。

介入しすぎの産科医療(宮本 有紀)

「無事に子どもを産ませることが仕事。産婦には医師の言うことを聞いてもらわないと」
という感覚で産婦に接する医師もいる。
女性の意思を尊重せず、医療介入をしすぎた出産には女性の笑顔はない。

障害が重い子もよく診てほしいのです(櫻井 浩子)

重い障害を持った胎児や新生児には、対応が冷たい産科医や小児科医が少なくない。
これも、親の気持ちを無視したドクハラではないか。
女性は、健常な子どもだけを産む道具ではない。

【コラム】医師も悩んでいます(信州大学医学部付属病院遺伝子診療部・古庄知己)


■政治介入してしまった捜査当局
 辻元清美前衆院議員逮捕劇に疑義あり(本誌取材班)

なぜ辻元清美氏は急転、逮捕されたのか。
捜査当局は詐欺容疑を「否認」していたためとするが、否認調書の一つも作成しておらず、
逃亡の恐れもなかった。そのことは、数々の報道が証明するところだ。
「政治的」とも批判される逮捕劇を検証する。

メディアはなぜ逮捕への疑念を伝えないのか(今井 一)

■住基ネット本格稼働まで1カ月
 国民総監視システムからあなたは身を守れるか(臺 宏士)

住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)が本格的に稼働する8月25日まで1カ月を切った。
国民総背番号制への一歩になるという不安が高まる中で、一部の自治体は慎重な姿勢を示し、
政府が目指す全自治体参加のめどは立っていない。このまま本格稼働を許していいのだろうか。

【コラム】住基ネットをめぐるこの1年の主な動き
     ますます懸念強まる国民総背番号制への道
     集会や訴訟などで浮き彫りとなった問題点(竹内 一晴)
     あなたができる住基反対の行動(臺 宏士)

田中長野知事は離脱できるのか(小林 剛)


■必要な薬と不要な薬(2) コレステロール低下剤
 コレステロール低下剤でガンにならないために(浜 六郎)

「総コレステロール値220以上は高脂血症」……これは現在の日本(日本動脈硬化学会)の常識です。
でもホントは、220以下に下げるとガンになる確率が高くなり、死亡率も増えます。
「コレステロール値は280を超えるまで下げなくてよい」……これを私たちの常識にしませんか?
509円
■カドミウム汚染国 日本

骨が変形し、咳をしただけでも骨が折れてしまう――。
患者が「いたい、いたい」と訴えることから名づけられた「イタイイタイ病」の原因として知られる
カドミウム。公害病第1号として社会問題になった1960年代から40年近く経った今国内のカドミウム
汚染があらためて問題になっている。国際機関から提案されている国際基準の玄米中カドミウム濃度が
国内基準の2分の1という値だったからだ。食糧庁による全国の米のカドミウム調査のデータをみると
東日本の「コメどころ」を中心にほぼ全国的に提案されている国際基準値以上のカドミウムを含む米が
検出されている。世界一のカドミウム汚染国に住む私たちはどう対応したらいいのだろうか?

玄米中カドミウム濃度が0.2ppm以上検出された地点のある市町村

日本では、1.0ppm以上のカドミウムが含まれている米(汚染米)は食用にできず、
また0.4ppm以上の米(準汚染米)は流通させてはいけない。
一方、合同食品規格委員会(コーデックス)から提案されている国際基準は、
日本の基準をはるかに下回る0.2ppmだ。食糧庁(当時)が、1997年から98年に行なった大規模な
カドミウム米調査(サンプル数3万7250点)のデータなどをもとに、0.2ppm以上の米が検出された
地域を地図に表した。このデータを見る限り、仮に0.2ppmという国際基準が採択された場合、
何らかの対応をとらなければならない市町村は、大半の都道府県に及び、594カ所になることがわかる。
[東日本]「コメどころ」に集中する汚染
[西日本]工場などが汚染源か?

再燃するカドミウム汚染問題(畑 明郎)

主食であるにもかかわらず、日本の玄米中カドミウム基準値はもっとも高い。
1000人近い患者を出したイタイイタイ病の教訓が生かされぬまま、土壌は汚染され、
カドミウムを含む米が作りつづけられている。
玄米中カドミウム濃度が0.4ppm以上だった市町村
【コラム】認定されないイタイイタイ病患者

国民の健康はだれがどう守る(環境総合研究所+編集部)

米に含まれるカドミウムの安全行政を担当する厚生労働省と食糧庁(当時)。
担当者から話を聞いたところ、お粗末な管理体制が見えてきた。

実際、カドミウム濃度を測ってみました! 販売されているお米はどれくらいの濃度なの?
聞いてみました! カドミウム対策はどうですか?
【コラム】どうしたらいいんだ!? 秋田からの訴え


■『金曜日』流スローライフのすすめ 住(文/島沢 優子 写真/八木澤 芳彦)

地産地消で暮らす
家の歴史に包まれる 古民家再生
健康な家に住みたい 国産材の家
自分の家は自分で造る セルフビルド
【コラム】〈地産地消〉暮らしのデータ

自然の力で暮らす
緑のなごみが心にやさしい 緑化住宅
一般住宅でも可能に 風力発電
まんま天の恵みを利用する エコ住宅
【コラム】〈自然の力〉暮らしデータ

コミュニティの力で暮らす
もたれ合わずに助け合う コレクティブハウス
自立した老後を過ごすために 福祉マンション


■国連女性差別撤廃委員会 9年ぶりの審議
 日本は「女性差別大国」(渡辺 美穂)

女性差別撤廃条約は、女性へのあらゆる差別を撤廃するための措置をとることを加盟国に課している。
批准国はそれに関する報告書の提出が義務づけられ、女性差別撤廃委員会は政府代表と質疑を行ない、
文書で勧告を出す。1985年に条約を批准した日本にとって今年は3回目の審議だ。


■利根川のうなぎ漁に暗雲(写真と文 高橋 慎一)

今月27日は「土用の丑の日」。
江戸は元禄のころから、うなぎ屋と食通にとって特別な1日であった。
食通たちを唸らせてきた「江戸前」利根川の天然うなぎ漁がいま、未曽有の危機に見舞われている。
509円
■裁判員制度 あなたが「裁く」人になる

「開かれた司法」をめざす改革の一環として、市民が裁判官とともに刑事事件を裁く
「裁判員制度」がつくられようとしている。来年中には基本となる法律を制定する段取りだ。
「裁判員」とはどんな制度なのか。どんな問題があるのか。

「裁判員」になるってどういうこと?(編集部)

「人を裁く」ということ(寺西 和史)

刑事裁判には、裁かれる人=被告人というイメージがある。
そのため、「推定無罪」や「疑わしきは被告人の利益に」という原則が理解されにくい。
裁判はいったい誰を「裁く」のか。

どんな問題があるの?(編集部・糟谷 廣一郎)

裁判員制度の細部をどのようにするのか。
日本独自の制度ゆえに実現までにはまだまだ詰めなければならないことがある。
議論となっている論点を整理してみる。

[取り調べ]密室の闇に光が当たるか(編集部・平井 康嗣)

[報道]取材封じ込めで閉ざされる司法(伊藤 正志)


■痴漢 女と男のゆがんだ構図

男たちの無自覚こそが「凶器」(北原 みのり)

痴漢。
女性ならほとんどの人が被害にあう犯罪だ。
だが、これほど「身近」な犯罪でありながら、これまでその重大な犯罪性について十分に考慮されて
こなかった。最近やっと女性が声をあげ始めたが、その一方で、痴漢と間違えられた人が逮捕
起訴されるという冤罪も生まれている。
双方の問題には、女性と男性のおかれたゆがんだ構造が潜んでいないだろうか。

本当の「敵」はどこにいる?(石橋 英子)

多くの女性が痴漢被害の泣き寝入りを強いられている一方で、痴漢と間違えられたために大変な被害を
受けている男性もいる。どちらも痴漢という犯罪の被害者だ。
だが、報道では冤罪被害者と痴漢被害者を対立させる構図が目立つ。

電車内ポルノは痴漢の「共謀者」?(田中 早苗)

痴漢に遭う確率が最も高い電車内で目立つ過激な性表現の中吊り広告。
それも痴漢を誘発する要因のひとつではないか。

■イラク 核汚染された大地(写真・文 豊田 直巳)

米英軍は、イラク侵略に劣化ウラン弾などを使い、放射性物質を大量にまき散らした。
大地や水を汚染した核物質はほぼ永久に消えることなく、イラクの人々を苦しめ続ける。
人々が求めているのは、米英軍を助ける自衛隊ではなく、核被害に苦しむ多くの病人の医療支援だ。

自衛隊派兵のイラク特措法 NO!
泥沼か? ネオコンの「無制限戦争」
イラクに続き、イランへも侵攻か(成澤 宗男)

イラクに侵攻した米英軍は当初の目論見がはずれ、タリバン政権を空爆でうち砕いたアフガニスタン
と同じように、民衆の武装闘争にひきずり込まれている。にもかかわらずブッシュ政権は今度は
イランへの軍事侵攻を計画中だ。彼らの侵略に、小泉政権は協力するのか。


■廃棄物を追え!(7)
「七人の神様」はどこへ(文・平田 剛士 写真・木村 聡)

「食べ物を粗末にするとバチがあたるよ」そんなことが美徳、というより当たり前だった時代は、
とうに過ぎてしまったかのような飽食ニッポン。
企業やホテルの残飯リサイクルは進んでいるみたいだけど……。
509円
■イラク特措法NO! 自衛隊を戦場に行かせるな!
いまだ戦時下のイラクへ自衛隊を強引に派兵(本誌取材班)

「戦争をせず、一人の戦死者も出さず、一人の敵も殺していない」という日本の「戦後」が、
今年は終わるかもしれない。自衛隊を戦闘が絶えないイラクに派遣する
イラク復興支援特別措置法案が、たいした審議もないまま衆院を通過し、成立が確実になった。
日本がふたたび「危険な道」を歩もうとしているのを、見過ごすわけにはいかない。
参院で野党はあらゆる手段を使って、この悪法の成立を止めるべきだ。

コストはNGOの約40倍 倉庫に眠る日本政府支援のテント(竹内 一晴)

「国威発揚と自衛隊の海外展開を既成事実にするのがねらいです。
Show The Flag(旗幟を鮮明に)の実施以外のなにものでもありません」。
軍事評論家の前田哲男氏がこう切り捨てるのは、今年3月に日本政府がヨルダンに対して行なった、
難民用テントの寄贈だ。こんな支援が今後も続くのだろうか。

<NGO(非政府組織)は語る>
現地の事情無視の自衛隊派兵を批判(成澤 宗男)

以前からイラクへは、日本のNGOが精力的に人道支援活動を展開してきた。
現地事情に通じたこうしたグループは、自衛隊を派兵する意義について懐疑的だ。

<国会議員に聞く>元特攻隊員・田英夫さん
二度と歩むな 悲惨でみじめな道

戦没者の無念さを二度と若者たちに味わわせたくない。
特攻隊の生き残りである田英夫・参議院議員は苦い体験から自衛隊のイラク派兵の動きに憤る。

衛星放送で“勇姿”を垂れ流し
自衛隊を広報支援する「ピースチャンネル」って何?(本誌取材班)

「ピースチャンネル」というCSの専門チャンネルが、先月開局された。
「国民に安全と危機管理の重要性を伝える」という触れこみの番組を見てみると、
ピース+平和とはほど遠い、自衛隊の軍事訓練の様子がことこまかに紹介されていた。

■日本政府はペルーに引き渡さないのか
インターポール〔国際刑事警察機構〕に国際手配されたペルーの“英雄” 
フジモリ元大統領(竹内 一晴)

いまだに日本に居座る、フジモリ元ペルー大統領。
今月中にもペルーから引き渡し要請書が日本政府あてに出される見通しだ。
「え、まだいたの?」「日本人の人質を救い、テロに勝利した英雄がなぜ犯罪者なの?」
と言っているあなた、この記事を読んで考えてみてください。

■医療特区
長野県が「医療特区」に立候補
企業の参入で患者はどうなる?(矢吹 紀人)

小泉流「構造改革」の一環として、医療の分野でも規制緩和が進められようとしている。
株式会社の医療分野への参入を認める「医療特区」構想は、
国民の健康を貧富の差なく保障してきた日本の医療理念を覆す。
「特区」候補に手を挙げた長野県の主張と、反対を表明する医療現場からの報告である。

アメリカ医療のいま
利益追求で踏みつぶされる患者(丸子 王児)

「お金のない人は医療を受けられない」――医療の営利企業化に反対する理由として挙げられるのは、
「アメリカ型競争原理」の問題だ。実際はどうなのだろうか。
すでに営利化が進んでいるアメリカ医療の現状を、くわしく追ってみた。


■報道されないパレスチナの現実
アパルトヘイト・ウォールと呼ばれる「分離壁」(東間 史歩)

「ロードマップ進展」の陰で、パレスチナ国家の実体をなきものにしかねない動きが進んでいる。
ヨルダン川西岸のさらなる接収と破壊を伴う「分離壁」の建設は、
「占領地の40%にパレスチナ国家設立」という、
シャロン・イスラエル首相の従来からの主張を実現するかのようだ。
509円
■原発大停電のウソホント(藤野 聡、阪上 武、竹村 英明、飯田 哲也)

原発がいくつも止まっているため、この夏、関東で大停電が起こる
こんな話が、テレビや新聞でおどっている。
東京電力では、巨額の広告費を使って節電を呼びかけるとともに、原発の再稼働に必死だ。
でも、この話には巧妙な問題のすり替えやたくさんのウソが多く混じっている。
原発大停電説を検証し、望ましいエネルギーのあり方を考えよう。

【コラム】東京電力がいう夏の電力危機とは?(竹内 一晴)
原発の必要性を訴える
東京電力株式会社総務部広報グループマネージャー木村公一さんに話を聞いた。
【コラム】成功例カリフォルニアの節電事情(長谷川 公一)
【コラム】 家庭でできる「節電にご協力を」(田中 響子)

原発再稼働に悩む現地の声都会のエゴを押しつけないで

東京電力の原発運転再開問題に知事が毅然とした態度で臨んでいる福島県。
一方、2基の原発が運転再開された新潟では、東電による地元議員の買収が暴露された。
それぞれの住民の心のうちは?

[新潟]暴露された地元への懐柔策(武本 和幸)
[福島]新たな不正発覚で募る県民の不信感(佐藤 和良)

■『金曜日』流スローライフのすすめ 食(文/つなぶち ようじ 写真/木村 聡)

体に害の少ないものを食べたいというのは、万人にほぼ共通する願いだ。
そんな気分のところに登場した「スローフード」という言葉は、すっかり巷に定着した。
が、何となく、イタリア料理や高級食材指向に流れているような感もある。
日本には日本の食のスタイルがあるはず。
「日本の食のスタイル」のヒントを求めて、4つの場を取材した。

【コラム】キヨズ・キッチン おすすめレシピ
    〈いろんなお豆のサラダ〉
【コラム】つぶつぶカフェ おすすめレシピ
    〈だいこんとにんじんの塩煮〉
    〈凍り豆腐のバンバンジー風〉
    〈ひえカシューのチリソース〉

■必要な薬と不要な薬
 第1回 薬のリスクと健康のためのカルテ(浜 六郎)

風邪をひいたとき、病院に行ったとき、「とりあえず薬」とばかりにたくさんの薬を処方され、
無意識にのんでいませんか?健康ブームの中、「健康薬」に過大な期待を抱いていませんか?
無駄なお金を遣ったり、副作用の被害に遭わないために、薬と健康について考えます。

■もう一つの映画の読み方
『ボウリング・フォー・コロンバイン』は見た。
 次は日本のドキュメンタリーだ!(安岡 卓治)

マイケル・ムーア監督・脚本・主演の『ボウリング・フォー・コロンバイン』。
イラク攻撃の最中に上映されたこともあり、大ヒットを記録した。
これで、ドキュメンタリー映画に興味を持った人は、
メイド・イン・ジャパンにも目を向けてみないか。膨大な歴史の中から、ほんの一部だけど紹介しよう。

【コラム】作らなければならない どうしようもない衝動 原 一男さん

【コラム】会員数はなんと1794万人! 小堀 綾子さん
509円
■ドクターハラスメント3
 大学病院は腐っている(土屋 繁裕×永井 明)

テレビや雑誌でとりあげられるようになり、
「ドクターハラスメント(患者主体でない医療の総称)」
という言葉は普及してきた。だが、医療の現場が改善されたとはとても言えない。
なかでも、医師の常識と患者の常識が最もかけはなれているのが大学病院だ。
最近ドラマなどで注目されるようになった大学病院と医局構造について、
医師と元医師に話を聞いた。

「医局廃止」は日本の医療を変えるか(矢吹 紀人)

教授を頂点とした医局講座制度を、一部の大学病院が廃止した。
それは患者のための医療を実践する、大きな改革の一歩となるのか。
今年度から廃止した弘前大学と東海大学をみた。

大学病院に「町のお医者さん」?(生坂 政臣)

診療よりも研究――そんな批判に応え、
“町のお医者さん”のように患者の話をじっくり聞く
「総合診療部」をつくった千葉大学付属病院。
問診の名手、生坂政臣部長に抱負を聞いた。

■告発文が結ぶ川越市と土屋知事
 ごみ焼却施設の闇(横田 一)

利権の温床と言われるごみ焼却施設――。
ダスキン問題でクローズアップされた埼玉県では助役が談合容疑で逮捕された川越市、
そして自民党県連事件が起きた長崎県の諫早市でも、闇の世界が広がっている。

■時代を撃つ 森 達也(インタビュー 岡田 幹治 本誌編集長)

タマちゃんに住民票をあげてしまう、
麻原彰晃(松本智津夫被告)の精神鑑定をなぜかしない――。
そんな日本社会を取り巻く曖昧さに、素直に矛盾を覚える映画監督の森達也さん。
その感性で作家活動を続ける森さんが語る日本社会とは。

■片山善博・鳥取県知事 単独インタビュー
「霞ヶ関こそ問題だ」

国と地方の税・財政のあり方を改める「三位一体の改革」の行方が危うい。
国から地方に権限も財源も移す本当の意味での地方分権の実現は、
「日本再生の起爆剤」になりうるのに、
中央の官僚たちが経済人を巻き込んで抵抗しているからだ。
東芝との「つきあい見直し」発言で注目を集めた片山善博・鳥取県知事を直撃した。
509円
■往来が途絶えた朝鮮の人たちは、いま
 平壌・咸興・端川(写真・文 伊藤 孝司)

日朝関係の悪化を理由に、日本人観光客の受け入れを3月下旬から中止している
朝鮮民主主義人民共和国。最近は入国者へ10日間のSARS(新型肺炎)
予防隔離を実施しているため、ほぼ「鎖国」状態になっている。4月24日から22日間、
平壌や咸興・端川などの地方都市を訪れた伊藤さんの写真ルポをお届けする。

[平壌]街の人々の姿は変わらない
[咸興]田んぼに赤旗がひらめく
[端川]のどかな田舎道で
[取材旅行を終えて]

■『金曜日』流スローライフのすすめ 衣(文/宮谷 史子 写真/安井 進)

「スローライフ」と聞いて、どんな暮らしを思い浮かべる? ゆっくり? のんびり?
解釈はさまざまだが、経済成長優先、効率至上主義への反省が底流にあるのは間違いない。
でもそれだけじゃなく、着る・食べる・住むという暮らしの基本が、自分自身で納得でき、
継続できるものであることが大事ではないか、と私たちは考える。
自分なりの暮らし方を探す人たちに――。
隔週掲載で、衣・食・住の3テーマについてヒントを探した。

■時代を撃つ 森巣 博(インタビュー 岡田幹治 本誌編集長)

本業はおおまじめに国際博奕打ち。
オーストラリアを拠点に「非国民栄誉賞」めざして執筆活動をし、
ナショナリズムが席巻する日本で「国家」を問う話題作を相次いで出版した森巣さんに、
最近の国内外の動きについて聞いた。

■ダスキン事件は氷山の一角
 埼玉・土屋王国をめぐる疑惑の数々(横田 一)

これまで本誌でたびたび追及してきた土屋・埼玉県政の疑惑に捜査の手が伸びた。
ものつくり大学に、埼玉スタジアム、そして国体関連施設――
談合情報や内部告発文が飛び交い、街宣車が県庁舎前で疑惑追及も始めた。
火のないところに煙は立たない。ダスキン事件は氷山の一角にすぎないのだ。
509円
■平和と人権を捨てた公明党と創価学会

自自連立政権に参加した1999年、公明党は「平和と人権の党」を誓った。
しかし、その誓いとは裏腹に、ひたすら権力を追い求めるのが今の公明党の姿だ。
国政・地方の選挙や重要法案成立の舞台裏で、
自民党に恩を売りながら自己保身と拡大を続けている。
日本を戦争のできる国に導くのが自民党なら、その舞台づくりに一役買っているのが公明党、
その最大の支持母体である「創価学会」、
そして学会トップの池田大作名誉会長といえるのではないだろうか。

与党に入り原点を忘れた
永田町の三文役者(本誌取材班)

統一地方選で「大勝利」
選挙不敗神話の虚実(横田 一)

今年の統一地方選では、公明党が擁立した候補2121人全員が当選した。
自民党と共同で推薦した候補も連戦連勝。
いまや地方議会に3400人以上の議員を送りこんでいる。
自民党でさえ、800万票といわれる学会票の威力にあらためて震撼したことだろう。

議論もされない宗教法人課税
創価学会は「聖域」(古川 利明)

小泉内閣が発足して2年余り、増えつづける財政赤字を埋めるため、
相次いで増税策を打ち出している。その一方で、
全く手のつけられることのない「聖域」が存在する。
公明党の支持母体である創価学会の利害が大きく関わっている宗教法人への課税問題だ。

拝啓 池田大作様(佐高 信)

■占領下のイラクを行く(写真・文 広河 隆一)

米英軍は、イラクでなにをしたのか。
そして、イラクの人々はいまなにを考えているのか。
およそ20日間に及ぶ取材から、予想をはるかに上回る悲惨な事実が浮かび上がった。

■多国間協議を土台に平壌宣言を甦らせよう(姜 尚 中)
 北東アジアの平和と安定のために

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)と日本の対話の再開を訴えた共同声明文が、
今月8日、日韓の知識人200人の名で発表された(5ページ参照)。この取組みの中心に立った、
姜尚中・東京大学教授に日朝交渉の膠着状態を解決していく道を、語ってもらった。

■こども時間 (3)雨の記憶(森 雅之)
509円
■文部科学省が育てる“理想”の子ども
 道徳ってなあに?(木附 千晶)

文部科学省が昨年、『心のノート』を小中学校に配るなどして進めている道徳教育。
その成果か、「愛国心」を小学校の評価に取り入れる自治体まで現れた。
そもそも道徳とはなにか、道徳教育は必要なのか、背後にはどんな問題が潜んでいるのか探ってみた。

【コラム】ハリー・ポッターと『心のノート』
     修身が残っていた韓国

私が考える道徳
(『心のノート』作成担当者柴原 弘志さん/中3 遠藤 祐子・仮名/中1 坂本 優・仮名)

現場の関係者に「道徳」について聞いてみました。
あなたに「道徳」はどう見えていますか?

“国力回復”に利用される道徳教育(福田 雅章)

いま道徳教育を国が推し進めているのはなぜなのか。
日本の社会構造を支えてきたシステムを読み解くと、道徳のはたす役割が見えてくる。

■無自覚なコイズミに捧ぐ
 悪循環にはまったこの国の経済(山田 厚史×金子 勝)

いくら公的資金を点滴しても、公共事業という栄養剤を入れても、
日本経済の脈は弱まる一方。いや、むしろ容体は悪化している。
一体全体、この国の経済はどうなっているのか。
経済問題の論客2人が、金融からブッシュの戦争まで鋭く切る。

■ダイオキシン類と農薬を調査
 安全な生理用品を使っていますか?

日常生活の中で使われる化学物質の種類が増えています。
意外と忘れられがちなのが、衣類や下着、生理用品など直接皮膚や粘膜に接するもの
に含まれる有害物質です。手作りのネル生地製ナプキンの普及活動をしている市民グループが、
「有機栽培ネル生地」「無漂白ネル生地」についてどの程度「安全」なのかを検証しました。
本誌が326号(2000年8月4日)で行なった市販の生理用品の検査と比較してみると、
違いがハッキリでました。

【コラム】どんな製品を調査したの?
     TEQ(毒性等量)ってなに?
     WHO方式の計算の仕方
     素材の確かさを自分で確認しよう(角張 光子)


■第13回ルポルタージュ大賞 優秀賞
 ボートピア騒動顛末記(上)――ボートピア建設阻止を勝ち取るまで(山崎 千津子)
509円
■2003年版 騙されないための経済学(今松 英悦+岡田 幹治)
 りそな・生命保険・『日経新聞』・デフレ・株価・ゾンビ企業

新聞やテレビに経済ニュースがあふれている。
だが、扱われているのは政府や企業に都合のよい報道ばかりだ。
2兆円を超す公的資金が投入される「りそなショック」を見ても、
政府と銀行の対応を追認する論調が目立つ。
1996年の住専問題では、6850億円の公的資金投入で国会が止まった。
あの熱気がいまはない。
危機の感覚がマヒしたマスコミの報道に「騙されないための経済学」2003年版をお届けする。

【コラム】『日経』と『読売』のワンマン経営者
     繰り延べ税金資産
     株で運用される私たちの年金
     日本のゾンビ企業
     米財政赤字を支える日本

■どうぶつのお医者さんのホント(坂本 徹也)

「番犬」として主に警護の役割を担っていたひと昔前と違い、
癒しや新しい“家族”を求めて、どうぶつと暮らす人が増えている。
医療におけるインフォームド・コンセント(医師の説明と患者の同意)の徹底が叫ばれるが、
獣医療の世界も例外ではない。
大切な“家族”が医療ミスの被害に遭わないために、必要なこととは何か。

【コラム】こんな獣医療トラブルがある!
     動物病院のギモン

■有事法制 平和を創る力とは何か
 北東アジアに新しい安全保障の枠組みを(水島 朝穂)

他人を傷つけても自分さえ良ければよい
――自己中心的なナショナリズムが、有事法制に賛成する人たちの背後に見え隠れする。
平和を創るにはどうすればよいか。
有事法制の愚かさを指摘し、対案を提言する。

■イラク侵略の真実
 アメリカのメディアは死んだか? 従軍記者が見た戦争(写真・文 高橋 邦典)

米軍に従軍していた記者がアメリカに戻ってみると、自分が見てきた事実が報道されていなかった。
アメリカのメディアは戦争をどう伝えたのか。自らの体験をもとに検証する。
509円
■有事3法案成立へ ほくそ笑む自衛隊

昔も今も自衛隊は不正と疑惑の迷彩色(編集部)

防衛庁をめぐる不正や疑惑が、このところ次々に明るみに出ている。
この組織は腐っているのではないか。有事三法案が衆院を通過し、
成立が秒読みに入ったいま、自衛隊の現状にメスを入れたい。

自衛隊、安保はもういらない(前田 寿夫)

必要だから存在しているのではなく、
存在するために次から次へと「必要」だという口実を考える――。
それが、現在の自衛隊の本質だ。
しかも自衛隊を生んだ日米安保条約自体が、「日本を守る」という虚構の産物にすぎない。

戦争の加害者になることへの危惧
なぜ自治体の疑問に答えないのか(上原 公子)
船乗りは戦場の海を拒否します(平山 誠一)
民間航空は平和が前提の産業です(内田 妙子)
言論統制を懸念する民放連(編集部 平井康嗣)

誰をホゴする? 国民保護法制(松尾 高志)
いわゆる有事関連三法案の審議で「有事法制をいうなら、
なぜ一番大切な住民を保護する法律がないのか」との批判が続けられてきた。
それをかわすかのように国民保護法制の骨子が出てきたが、
その内容は本当に「国民」を「保護」するものなのだろうか。

■りそな国有化ショック 竹中平蔵の時限爆弾(山田 厚史)
今年三月にあさひ銀行と大和銀行が合併して発足したばかりの「りそなホールディングス」。
会計監査により自己資本比率が二%台へ急降下、公的資金注入の申請を余儀なくされた。
この会計ショックは、りそなだけで終わるのだろうか。

■チョムスキーが語る「イラク侵略戦争」
すべては真実を知ることから始まる

米国の犯罪行為を批判しつづけている言語学者・ノーム・チョムスキーが、
イラク侵略戦争と今後の市民活動について語ったインタビューの抄訳である。
インタビュアーは、米誌『Zマガジン』の編集長・マイケル・アルバート氏。
「アメリカ市民にはアメリカを止める責任がある」という彼の言葉は、
同じくアメリカ政府に加担した「日本」に住む私たちへのメッセージでもある。

■ JCO臨界事故から4年
東海村で桜に異変(写真・文 金瀬 胖)

茨城県東海村で、桜の花に異変が起きているのが見つかった。
林立する核施設や、99年9月の臨界事故との関連が疑われる。
人に対する影響はないのだろうか。
花たちの訴えを私たちはどう聞けばいいのだろうか。
509円
■有事法制 戦争をしたい国への道
有事法制はなぜ危険なのか(渡辺 治)

有事法制は、日本を守るどころか、ブッシュが起こす東アジアでの戦争に日本が
積極的に加担し、民間企業や地方自治体を全面的に動員する態勢をつくるものだ。
圧倒的な軍事力で米国の意に添わない小国を「なぐる側」に立つのか、
それとも平和なアジアをつくるのか。

他国を攻撃できる軍隊と化する自衛隊(前田 哲男)

有事法が制定されると自衛隊は現状より多くの権限を持つことになる。
しかしすでに「防衛」の範囲を越える行為が行なわれている。
4月21日に行なわれた空中給油訓練がその一つだ。
暴走する自衛隊の違法行為を検証する。

『朝日』から民主党まで総右傾化の舞台裏(東郷 優一)

民主党や労働組合、『朝日新聞』や有識者ら、かつての「防波堤」はすべて崩れ去り、
有事法制は成立目前だ。「総右傾化」状態のこの国で、
大詰めを迎えた有事法制をめぐる永田町の舞台裏を検証する。

私たちも反対します
有事法制は憲法を破壊する(村越 進)
「戦争よし」の心を植えつける法律(小河 義伸)
田中長野県知事も反対! 自治体が国の下請けに(編集部 伊田浩之)

■これでは病院に行けない
 保険証を返せ!(平舘 英明)

誰もが安心して医療を受けられるはずの国民皆保険制度が、崩壊の危機にさらされている。
保険料を支払えずに、国民健康保険証を取り上げられる人たちが急増しているのだ。
国保証の「義務的返還」推進で、無保険者とされた人たちの実態を追った。

国民皆保険がフイに(広井 良典)

この4月から、サラリーマンの患者自己負担割合が2割から3割に引き上げられ、
国民健康保険と同率になった。この「自己負担拡大」を核とする
医療保険制度改革は、国の政策の中で社会保障をどのように位置づけていくのか、
という基本的な「価値」の選択に関わる問題である。

■こども時間(2)「夢のプリン」(森 雅之)

■座談会
 現代史の節目となったイラク戦争(尹 健 次・梶村 太一郎・前田 朗)

国連安保理事会すら無視してイラク侵攻に走った米英軍の軍事行動は、
今後の世界にどのような影響を与えるだろうか。米軍によるバグダッド制圧直後、
この戦争がもたらすであろう現代史の転換期を語ってもらった。
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