建設機械 発売日・バックナンバー

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2,300円
■特集:令和3年度i-Construction大賞の受賞技術の紹介
○UAVの自律飛行による天然ダムおよび砂防関係施設の点検・調査/中電技術コンサルタント㈱/荒木 義則
これまでにもUAVを活用した点検・調査の事例は数多く存在するが、防災やインフラ管理を目的としたレベル3飛行によるUAVの活用は、今回が全国初の試みであった。本稿では、UAVの自律飛行による天然ダムおよび砂防関係施設の点検・調査の現場実証を行った結果について、その有効性を紹介する。

○AIによるシールド工事の計画・施工の省力化/清水建設㈱/安井 克豊
近年の少子高齢化に伴う熟練技能労働者の大量離職が予想される中で、最先端技術と定量化した熟練工の経験値の融合による生産性向上が求められている。本工事では、掘進計画を支援する「施工計画支援AI」とシールドの操作を支援する「掘進操作支援AI」を導入し、その有効性を確認した。本稿では、導入したシールド工事用AIの概要と、現場に実装し検証した結果を紹介する。

○さまざまな測量手法による三次元データの取得とその活用/アジア航測㈱/戸村健太郎
本稿で紹介するのは、令和元年度に国土交通省関東地方整備局荒川下流事務所より発注された測量業務で、荒川下流域の地形データを航空レーザー測量等により取得し、今後の河川管理の基礎資料として整備したものである。航空レーザー測深やナローマルチビーム、空中写真撮影を行い、定期縦横断測量成果や都市の三次元モデルを作成したので紹介する。

○呉港広多賀谷地区岸壁(-4.5m)等整備検討業務におけるi-Constructionの取り組み/パシフィックコンサルタンツ㈱/加藤 哲也
当社が工事を行った広島県・呉港広多賀谷地区は、呉港の東側に位置し、背後企業の生産活動を支える物流拠点として重要な役割を担っている。対象とする施設は、主に鋼材などを高頻度に取り扱っている岸壁と岸壁の取付部である。本稿では、こうした状況に対して、民間事業者の経済活動への影響を極力小さくするために当社が提案し、i-construction大賞を受賞した取り組みについて紹介する。

○スマートフォンを活用した維持管理体制のDX化/栃木県県土整備部/磯 正紀
今回紹介する取り組みは、令和3年度i-Construction大賞で国土交通大臣賞を受賞した、道路パトロール業務にスマートフォンを導入することにより、業務の効率化および省力化を図ったものである。

○i-Construction・BIM/CIMの普及に向けたドローン測量技術の推進/貝塚市都市政策部/永井 了/(一社)ドローン測量教育研究機構/大西 有三
当市と「ドローン測量教育研究機構」の連携によるi-Construction、BIM/CIMで活用される3次元データをドローンで的確に効率よく取得するための取り組みについて紹介する。

○ICT建機の施工履歴データとDX統合型クラウドを使った生産性向上への取り組み/㈱大林組/田島 僚
i-Construction大賞は、ICT活用の取り組みを業界全体に普及・促進することを目的に設立され、産官学各業界での取り組み事例に対して授与されている。本稿では、2021年度に受賞したi-Construction大賞の国土交通大臣賞を受賞した事例を紹介する。

○通信規格に依存しない複数建設機械の遠隔操縦システムへの構築/㈱加藤組/原田 英司
建設機械の遠隔操縦は、災害現場などでの実績があるが通常の現場での活用は行われていない現状がある。各種通信規格や汎用的な建設機械を用いた遠隔操縦システムの構築を行うことで新たな働き方の創出を目指す。

○デジタルツールをフル活用した現場管理の可視化・高度化/清水建設㈱/佐竹 省胤
本工事は相鉄・東急直通線のJR新横浜駅北側の環状2号線直下に地下鉄駅を新設する目的で行われた。都市部のため埋設物が多く錯綜する箇所に複雑な躯体を構築するので、細やかな施工計画と安全管理が重要となる。厳しい作業条件のもと、所定工期内で安全、確実に工事を進めるため、工事目的物のすべてを3次元モデル化してプラットフォームとし、さまざまなクラウド管理システムを組み合わせ導入した。本稿では、個々のシステム概要と、それらの連携による遠隔現場巡回や関係者間の情報共有の効率化など、関係者が一体となって取り組んだ管理で実現した工事全体の生産性向上効果について紹介する。

■技術資料
○RC造高層住宅用耐震改修構法の開発/大成建設㈱/谷 翼・欄木 龍大・中島 徹
RC造高層住宅に多く見られる、建物中央部に吹抜けを有する平面計画に適した耐震改修構法を開発した。吹抜け空間に新たに鉄骨フレームを構築し、そのフレーム内に設置したオイルダンパーが地震時に建物に生じる振動のエネルギーを効率よく吸収するもので、特に長周期・長時間地震動に効果を発揮する。本稿では、本構法によるRC造高層住宅の耐震改修における特有の課題の解決方法を紹介するとともに、モデル建物を用いた時刻歴応答解析における結果を紹介する。

○コンクリートダムの打設管理におけるタブレットの活用/安藤ハザマ/和辻総一郎
RCD工法を例に、重力式コンクリートダムの打設サイクルにおけるタブレットを用いた施工管理について紹介する。

○暑中期のコンクリート工事の施工性を改善できる新しい暑中コンクリートの開発/㈱大林組/伊佐治 優・桜井 邦昭
外気温が高い時期に施工する暑中コンクリートは流動性が低下しやすく、コールドジョイントや充填不良等の施工に起因した不具合の発生が懸念される。そこで、特殊混和剤をコンクリートに後添加することで、外気温が高い場合でも流動性を長時間保持し、施工性を改善できる新しい暑中コンクリート「サンワーク」を開発した。本稿では、サンワークの概要および実際の暑中環境下で行った品質検証実験の結果について紹介する。

○長大トンネルにおける工程確保への取り組み/㈱鴻池組/森山 祐三・阪口 治・木佐一 伸・山内 聡士
九州新幹線(西九州)ルートの終着駅である長崎駅に最も近い新長崎トンネルの東側を山岳トンネル(NATM)で構築する工事は、3,000mを超える長大トンネルで、遅延なく計画通りに工事を進めるには安全で効率的な施工が重要であった。本稿では、その取り組みについて紹介する。

■話題の工法
○海上桟橋の杭頭部付近で著しい腐食が生じた鋼管杭に対する補修工法/東亜建設工業㈱/田中 亮一・網野 貴彦
海上桟橋の杭頭部付近の鋼管杭が著しく腐食した場合、桟橋の安全性および供用に大きな影響を与えるため、既設の鋼管杭の杭頭部付近が著しく腐食し、穴が開いた状態でも適用可能で、かつ既存施設を供用しながら施工することができる補修工法を開発した。本稿では、開発工法の概要を紹介する。


■業界情報
○建設機械出荷金額統計/(一社)日本建設機械工業会
2,300円
■特集:遠隔操作、自動・自律施工
○準天頂衛星システムを活用した除雪車自動運転化/東日本高速道路㈱/臼井 和絵
非熟練オペレータでも安全・確実に作業ができる環境構築のため、ロータリ除雪車運転支援システムの開発を行い、さらにこのシステムの情報をもとに自動運転化の開発を進めている。2020年秋に自律走行に成功し、引き続き除雪装置の自動化の開発を進め、2022年度中の完成を目指し、省力化・省人化をはかる。

○油圧ショベルの自動運転システム/安藤ハザマ/武石 学/コベルコ建機㈱/土井 隆行
油圧ショベルの自動運転システムを開発し、シールド工事の現場においてピットに貯留している掘削土砂をダンプトラックに積み込む作業の実証実験を行い、作業時間や自動運転の安全性が実現場に適用できるレベルであることを確認した。

○自律走行式土工用振動ローラの開発/酒井重工業㈱/櫛田 成基・遠藤 涼平/JIG-SAW㈱/志賀 太生
自律走行式土工用振動ローラの共同開発プロジェクトを立ち上げ、ゼネコン各社と実証実験を実施している。実証実験結果を反映して自律走行式ローラの改良を進めている。

○ホイールローダ遠隔操作システム/西松建設㈱/田口 毅・山下 雅之
山岳トンネル工事のずり運搬作業で使用されているホイールローダを遠隔で操作するシステムを開発するとともに、トンネル坑内においてL5G通信システムを適用し、遠隔操作を行った。

○土工用振動ローラ自律転圧システム/日立建機㈱/佐藤 毅一・日暮 昌輝・田中 正道
日本の建設業においては、生産労働人口の減少、熟練技能者の高齢化を背景として、省人での生産性向上が課題となっており、自律運転する建設機械の開発に期待が寄せられている。そこで、人と機械が協調し、施工現場全体の安全性と生産性の向上を図る協調安全と、高度な自律運転の両立を実現する協調型建設機械の核となる、システムプラットフォーム「ZCORE」(ズィーコア)の思想を搭載した振動ローラ自律運転システムを開発した。本自律運転システムは、走行経路ミッションを指示する運行システム、作業状況をリモートで確認できる施工映像共有ソリューション、作業履歴をリアルタイムで見える化した転圧管理ソリューション、施工現場の変化に対応できる「認識・判断・実行」機能で構成される。

○独立型後付けアタッチメント建設機械遠隔操作システム/㈱カナモト/高橋 真琴・植木 良・清水 亮
無人化施工は従危労働現場での危険を排除することが主目的であったが、昨今のコロナ禍などの影響で、ソーシャルディスタンスを保つことが必須となった。また、労働環境の改善の面から、建設機械に乗らなくても操作できるような操縦者への負担がかからない操縦環境の構築が始まっている。そうした状況を背景に、汎用バックホーを後乗せで遠隔運用できるシステム「KanaRobo」を開発・運用してきた知見を活かし、普段から使用できる新システムを開発した。本稿では、改めて新規開発した建設機械遠隔操縦システム「KanaTouch」を紹介する。

○既存の有人型建機に後付け/大裕㈱/今井 一孝
昨今、建設業界での遠隔操縦や自動・自律運転による施工技術のニーズが高まってきている。一方で、市場で実際に使用されている建機はそれに対応していない有人型がほとんどであり、このギャップを即時に埋める方策が必要と考えられる。本稿では、既存の有人型建機に後付けする形で遠隔操縦を簡便に実現するツールとして、当社が提供しているXAURS-EQ(サウルス-EQ)について紹介する。

■技術資料
○i-Constructionによる点群データの生成および活用の高度化/法政大学/今井 龍一
本稿では、i-Constructionによる公共工事デジタルツインの具体例として、著者がこれまで取り組んできた活動成果の一端を紹介する。

○現場で使える公共構造物デジタルツインの紹介/大阪経済大学/中村 健二/法政大学/今井 龍一/摂南大学/塚田 義典・梅原 喜政/大阪電気通信大学/中原 匡哉/関西大学/田中 成典
公共構造物デジタルツインの構築に関する研究成果として“公共構造物デジタルツイン構想”および“公共構造物デジタルツインを用いた災害査定支援”を紹介する。

○マイクロバブルを活用して経済性を高めた気泡潤滑型自己充填コンクリート/高知工科大学/大内 雅博
欧米諸国と比較して、我が国では気泡潤滑型自己充填コンクリート(air-SCC)汎用コンクリートの地位にあるとは言い難い。しかし、昭和末期のプロトタイプ完成から平成の30年間を経て、一層のi-Construction化が求められてきた令和の冒頭に、いよいよSCC本来の出番がやって来たといえる。本稿では、SCCの活用が進みつつある社会的な背景ととその可能性について紹介する。

○プレキャスト桟橋上部工の施工合理化工法/東亜建設工業㈱/網野 貴彦
海上におけるコンクリート施工では、特殊技能を有する作業員が必要で多大な労力を要し、工事進捗が海象条件等に大きく左右され、海上での現場作業を省力化させることが喫緊の課題となっていた。著者らは、桟橋上部工を構成する杭頭部、梁、床版のすべての部材をプレキャスト化し、鋼管杭と上部工の接合に差し込み構造を採用することで、海上作業の省略・簡略化による施工性および安全性の向上、工程短縮等の全体最適化を図る一連の施工技術を開発した。本稿では、その概要を紹介する。

○接着技術を用いたコンクリート舗装の補修/世紀東急工業㈱/原 毅/東急建設㈱/鈴木 将充
コンクリート舗装は角欠けなどの小規模の損傷を効率的に補修することが難かしい反面、そのような損傷から飛散したコンクリート片でも交通事故の要因となることから、小規模の損傷を効率的に補修する方法が求められている。筆者らは、コンクリート舗装の効率的な安全性能の回復を目的として、簡易な施工でひび割れ部を一体化する効果が得られる早期交通開放可能な補修材の開発を行ってきた。本稿では、開発したひび割れ補修材の補修効果と、補修材の注入を阻害するひび割れ内のつまり物を除去する工法の効果について紹介する。

○東京メトロにおけるトンネル全般検査にドローンを導入/東京地下鉄㈱/石川 幸宏
当社は、東京圏を事業基盤として、9路線、営業キロ195kmで運営している。保有する土木構造物の85%がトンネルである。本稿では、そのトンネルの通常全般検査の一部でドローンの運用を開始したことから、導入までの取り組みと運用状況について紹介する。

■業界情報
○2022年3月度 建設機械出荷金額統計/(一社)日本建設機械工業会

2,300円
■特集:道路・舗装工事で活躍する機械と工法
○自動切削パフォーマンス計測システム/ヴィルトゲン・ジャパン㈱/生島 聡
ヴィルトゲン大型切削機に搭載可能な「WPT-WIRTGENPERFORMANCE TRACKER」は切削パフォーマンスを自動計測し、燃料等の消費データおよび位置データに関するレポートを自動作成するシステムである。本稿では、そのシステム機構と自動作成されるレポート内容を紹介する。

○アスファルト舗装の再ポットホールを防止する床版補修工法/鹿島道路㈱/一瀬 八洋・伊藤 清志/住友大阪セメント㈱/小堺 規行/日本大学/阿部 忠
高耐久接着剤と高耐久断面補修材を用いたコンクリート床版の劣化部を、誰でも(Everybody)、簡単に(Easy)、素早く(Quickly)、高耐久に(high-Quality)に補修することができる床版EQM(Easy&Quality Maintenance method)工法を紹介する。

○路面切削機の建設現場における現状の施工方法と今後の展開酒井重工業㈱/児玉 桂佑・眞壁 淳
路面切削機の施工に関する現状と問題点、およびICTの全面的な活用に向けて、出来形管理に対応した施工履歴を記録する切削管理システムについて紹介する。

○ホイール式中型アスファルトフィニッシャ/住友建機㈱/冨田 幸宏
アスファルトフィニッシャは道路舗装工事に使用される建設機械であり、アスファルト混合物を規定の幅・厚さで敷きならし、締め固めを行い、道路の舗装を連続的に行う機械である。本稿では、中型に分類される最大施工幅6.0mのホイール式アスファルトフィニッシャのHA60W-10を紹介する。

○経済性(LCC)を考慮したひび割れ対策混合物の開発と適用事例/㈱NIPPO/志賀 義伸・末原 俊史・人見 信男
近年の道路維持管理は、増幅した道路延長に対してコスト縮減の時流から、ライフサイクルコストを考慮した管理が要求されるが、製造施工の人員不足の観点では修繕頻度の低減が必要であり、このため、経済性に優れた長寿命型の舗装材料が求められている。ひび割れによる破損は、浸入した雨水により支持力を低下させ、舗装寿命が低下するため、特に重視すべき破損形態である。ひび割れ発生を抑制するには、舗装構成を重厚にし、疲労抵抗性を高める方法があるが、経済性や規制時間の観点で実現性が低い。このため、ひび割れ抵抗性に優れた混合物を表層に適用することで、基層下にひび割れを残しても、ひび割れ発生を抑制できる舗装を開発し、試験施工で供用性を検証したので紹介する。

○土工用振動ローラ/㈱日立建機カミーノ/海藤 勉
日立建機グループで初めて開発した土工用振動ローラZC120S-6を、2021年4月より日本国内でレンタルを開始した。レンタル機を活用いただいたユーザー、施工現場管理者、オペレータより、視認性や居住性、日常点検や整備のしやすさにおいて高い評価を得た。寄せられた改善要望への対応を行い、2022年6月より販売を開始した。

○振動ローラー/三笠産業㈱/斉藤 秀郎
土木工事、道路工事など広範囲の転圧作業に適しているハンドガイド式振動ローラー 0.5t級に国土交通省超低騒音型建設機械の基準値に適合し、冷間時始動性を向上した寒冷地向けモデル MRH-603DS-SSCを発売した。本稿では、その特長について紹介する。

○環境に配慮した集塵式エンジンカッター/やまびこジャパン㈱/平島 伸一
道路工事など、コンクリート切断作業で活躍するエンジンカッターの「集塵式モデル」について、技術的な変遷を紹介し、作業環境改善に対する当社の取り組みを紹介する。

■技術資料
○ドローンを利用した建物調査と日本建築ドローン協会の活動/(一社)日本建築ドローン協会/本橋 健司
日本政府は、飛行レベル4でのドローン活用を2022年に実現するための整備を行っている。このような背景にあって、日本建築ドローン協会(JADA)は建築物調査等にドローンを安全利用するための技術開発を実施している。本稿では、JADA実施している事業や技術開発について紹介する。

○地下空間を利用する役割と意義/日本大学/大沢 昌玄
地下空間は、人々の生活を支える施設の収容空間として大いに活用されてきている。本稿では、土地所有区分と深度から地下空間利用の特性を紹介する。

○みちびき利用の次世代高精度衛星測位CLASとMADOCA-PPPの測位性能/茨城工業高等専門学校/岡本 修
みちびきは日本が独自に運用管理する衛星測位システムで、無料放送される補強信号サービスを利用することで、受信機1台だけで高精度測位を可能にした。本稿では、この補強サービスで利用できるCLAS、およびMADOCA-PPP対応の受信機を使用して測位性能を評価した結果を紹介する。 …

○山岳トンネルにおける分割型プレキャスト覆工システムの開発/清水建設㈱/鈴木 正憲
山岳工法によって建設される覆工の構築方法は、現場打設が標準となっている。ここに、覆工作業の生産性向上を目的に、ロボットで覆工を構築することが可能な分割型プレキャスト覆工システムを(一社)日本建設機械施工協会施工技術総合研究所、㈱IHI建材工業と共同研究により開発している。覆工のプレキャスト化により、工程短縮や省人化、品質向上が図れ、将来的にはサプライチェーンマネジメントによる、さらなる生産性向上の可能性も考えられる。本稿では、本システムの概要、実証実験など実用化に向けた取り組みを紹介する。

○3次元データとICTを活用した建設現場の生産性向上と高付加価値化/カナツ技建工業㈱/高橋 広幸
建設現場の飛躍的な生産性向上と高付加価値化に向け、3次元データの有用性を生かした多様かつ柔軟なデータ利用とICT活用を実践し、一つでも多くの課題解決と現場が少しでも“楽”になることを目指す。

○既成コンクリート杭のQRコードによる管理/三谷セキサン㈱/木谷 好伸
高性能かつ高支持力が主流の既製コンクリート杭の施工現場においては、合理的な経済設計により多種多様な杭が採用される。本稿では、これら複雑な杭の施工現場で実施されているQRコード等のICT利用した施工管理の有効性について紹介する。

■業界情報
○2022年2月度 建設機械出荷金額統計/(一社)日本建設機械工業会
2,300円
■特集:建設現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)技術
○土木現場における建機自動運転の実証大成建設㈱/青木 浩章・若山 真則
建機の自動化は、i-Constructionの中でも安全性向上・生産性向上・人手不足解消の観点から、建設現場で望まれている技術の一つである。「建機を使った単純で繰り返し行われるような作業」という一定の条件下であれば、自動運転の現実化が見えつつある。本稿では、T-iROBO.と命名して当社が開発している自動運転建機と、複数のT-iROBOを協調運転させるためのプラットフォームT-iCraft.について紹介する。

○重機の自動運転が創り出す安全・安心な建設現場㈱大林組/杉浦 伸哉
建設重機の進化が止まらない。各種センサーを搭載し、ネットワーク越しに3次元データを元にMG/MC利用が一般的になってきた。遠隔操作や自動運転、自律運転を始め技術はどんどん進歩し、現場実装もすぐそこまで来ている状況だ。本稿では、このような技術進歩を、重機メーカーの力を借りずして実施することが可能な米国Startupと、超短期間で重機の自律を行う様子やその結果を紹介すると共に、これらの最先端技術が社会実装にむけて現在どのような状況になっているのかを紹介する。

○無人ダンプがトンネル内を自動運転大成建設㈱/若山 真則・田中真由子
SLAM技術を活用した7tクローラダンプの自動運転システムの開発と実証実験について紹介する。

○最新版:製造業DXの課題と突破口㈱マクニカ 阿部 幸太
製造業DXは難しい。これが300件の製造業DXに携わってきた私たちの答えだ。では、難しいとされる「壁」はどこにあるのか、その突破口は果たして存在するのか。本稿では、「人」と「テクノロジー」の両視点から紹介する。

○建設DXに向けた具体的な取り組み事例㈱竹中工務店 内藤 陽
建設DXの実現に向けて取り組んでいる様々なものの中から、タワークレーンオペレータの働き方を変える「タワークレーン遠隔操作システム」、ロボットの活用の未来に向けて構築を進めている「建設ロボットプラットフォーム」を紹介する。

■技術資料
○新たなICT地盤改良への取り組み/㈱不動テトラ 伊藤 竹史35
当社では、国土交通省の「施工履歴データを用いた出来形管理要領(案)」に対応したGNSS位置誘導システムを開発・導入し、ICT活用工事での生産性向上に取り組んでいる。また、さらなる生産性向上を目指し、AR技術を利用した施工支援システムである「Visios.-AR」や、地盤改良工法の自動打設システム「GeoPilot.-AutoPile」を開発・実用化しており、地盤改良現場でのさらなる生産性向上を図っている。本稿では、当社のICT地盤改良技術をすべて導入した現場事例をもとに各技術を紹介する。

○現場打設したUFCによる沿岸構造物のリニューアル工事/㈱大林組/武田 篤史・石関 嘉一・小澤 武史/トヨタ自動車㈱/左合 靖樹
沿岸プラントのRC護岸およびRC桟橋床版を、常温硬化型UFC「スリムクリート」を用いてリニューアルしたプロジェクトについて紹介する。

○高炉スラグ微粉末を用いた環境配慮型コンクリートの実構造物への適用/㈱奥村組/河野 政典・赤星 博仁・伊藤 淳
コンクリート工事におけるCO2排出削減技術の一つとして、普通ポルトランドセメントの10~70%を高炉スラグ微粉末に置き換えた環境配慮型コンクリートを開発し、今回、高炉スラグ微粉末の使用率が70%の環境配慮型コンクリートの現場適用性を実証するため、品質基準強度が30N/mm2のコンクリートを実建物の基礎・地中梁に272m3打設した。本適用により、普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートに対してCO2の排出量を61%削減した。

○打ち込み式注入管および観測井の設置技術/大成建設㈱/高畑 陽
有害物質で汚染された土壌や地下水を非掘削で浄化する技術(原位置浄化技術)を行う場合、空気や液状の浄化材を汚染地盤まで供給するための注入管や、浄化状況を確認するための観測井は、浄化を行うために必要不可欠な設備である。本稿では、機動性が高く狭隘な場所でも作業可能な、自走式バイブロドリルマシンを用いて注入管や観測井を迅速に設置する方法と、浄化工事への適用事例について紹介する。

○プラズマ式イオン乾燥機の開発による資源循環型事業の展開/鉄建建設㈱/宮﨑 龍司・中島 英樹
プラズマ式イオン・活性酸素種等発生装置(MIRAシステム:MixedIonReactiveApproachSystem)を使用した極低エネルギープラズマ式イオン乾燥機「レドックスマスター」による乾燥技術の概要と、その技術を活用した事業展開について紹介する。

○ポンプ浚渫船「第三亜細亜丸」リニューアル/東亜建設工業㈱/内海 曉人
ポンプ浚渫船「第三亜細亜丸」は近年の環境負荷低減の声に応えるべく、IMO(国際海事機関)排ガス2次規制に対応した最新型の主機関に換装するなどの大規模リニューアル工事を行った。このリニューアル工事で主要な浚渫設備の更新も行っており、浚渫・排送能力が大幅に向上すると同時に、CO2排出量を始めとした環境性能についても改善した。また、各設備がネットワーク化され、運転状態の一元管理による保守管理の効率化・省力化を実現している。

○大断面・大深度・長距離の泥水式シールドにおける高速施工/安藤ハザマ 榎原 彩野・高橋 潤・井上 隆広
横浜環状北西線のトンネル区間のうち、北八朔換気所から東方換気所までの約3.9kmを泥水式シールド工法にて築造した。本稿では、大断面・大深度・長距離の泥水式シールドにおける高速施工に対する技術的な取組みと施工実績について紹介する。

■業界情報
○2022年1月度 建設機械出荷金額統計/(一社)日本建設機械工業会

2,300円
■特集:建設現場を支えるクレーン・荷役機械・高所作業車
○電動式アップ&オーバー型高所作業車/㈱アイチコーポレーション/大山 浩之
現在広く普及している高所作業車は、走行装置としてはトラックマウント式・自走式(ホイール・クローラ)、また、駆動方法としてエンジン式・電動バッテリ式等があり、業界を問わず様々な現場に用途に応じて普及し安全で効率的な作業環境を提供している。本稿では、昨年発売した電動式アップ&オーバー型自走高所作業車について紹介する。

○新型35t吊りラフテレーンクレーン/㈱加藤製作所/山口 泰平
当社より販売開始された新型35t吊りラフテレーンクレーン。本稿では、当社の技術の粋を集め進化した、MR-350RfⅡについて紹介する。

○最新大型風力用タワークレーン/㈱北川鉄工所/野島 昌芳
最新大型クライミングクJCW1800Kの背景、特長、概要、実用例、今後の展望などについて紹介する。

○電動チェーンバランサ/㈱キトー/茅山 裕
安全意識の高まりや作業者の多様化を受けて、さらなる生産性の向上や効率化が求められている昨今、特に日本国内では少子高齢化の影響により人材不足の深刻化が予測され、設備導入による作業人員の削減や、アシスト装置の導入による荷役作業の省力化を推進するケースが増加してきている。このようなニーズに対応し、当社はキトー電動チェーンバランサを開発した。本稿では、製品の特長およびクレーンやつり具との組み合わせの紹介、荷役作業の省力化に向けた展望を紹介する。

○コベルコDNAの進化論/コベルコ建機㈱/山藤 千明
建築建方作業を主に、重量物マテハン作業や簡易的な掘削作業まで幅広く活躍できる、マスターテック7000Gシリーズの思想を継承しながら、全てにおいて“かんたんに・あんしん・あんぜん”を求め、コベルコの新しいクレーン“NEO”が誕生した。本稿では、さまざまなニーズに対応するべく次世代を見据えた新型クレーンについて、そのコンセプトや特長、概要などついて紹介する。

○ビルのリニューアル・機器更新工事の増加に伴って/吉永機械㈱/西野 真史
設備機器の更新のための既存建物への搬入用可搬式ジブクレーン、定格荷重2.5t、作業半径15mでの製品開発について紹介する。

○最新のユニッククレーン/古河ユニック㈱/吉野 亮
2018年2月に移動式クレーン構造規格が改正され、つり上げ荷重が3t未満の移動式クレーンは、過負荷防止装置または過負荷を防止するための装置(安全弁および荷重計を除く)の装備が義務となった。本稿では、本改正に対応したユニッククレーンを拡販していく中で聞こえてきたユーザーの声にいち早く応えるべく、昨年5月にリリースした中型トラック架装用“ユニッククレーン新型G-FORCE”を紹介する。

■技術資料
○既設河川横断工作物を改良した切欠き魚道設置の検討と実践/自然共生研究センター/林田 寿文
既設河川横断工作物の簡易な掘削により、低コスト・高効率な遡上・メンテナンスフリーを可能にする新しい魚道(以下、切欠き魚道)の開発を目的に、工事方法を案出するとともに、切欠き魚道を仙台市広瀬川の支川である竜の口渓谷の堰堤に設置したので紹介する。

○地山物性の空間的な不均質性が山岳トンネル掘削時の天端沈下量に及ぼす影響/松江工業高等専門学校/岡崎 泰幸・大屋 誠/山口大学/林 久資・進士 正人/ドボクリエイト㈱/森本 真吾
山岳トンネルの支保設計で数値解析を用いる場合、地山物性の空間的な不均質性を考慮しないのが一般的である。そのため、解析による予測を大きく超える挙動が現場で生じる場合があるのが現状である。 そこで、本研究では、特に軟岩地山における地山物性の空間的な不均質性が山岳トンネル掘削時のトンネル安定性に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし、地山物性の空間的な不均質性を確率場理論に基づいて考慮した山岳トンネルの掘削解析を実施した。本稿では、特に山岳トンネルの安定性を評価する際の指標となる天端沈下量について調査し、軟岩地山における地山物性の空間的な不均質性が山岳トンネル掘削時の天端沈下量に及ぼす影響について評価した。

○自然と共生する新しい工業団地開発のかたち/大成建設㈱/鈴木菜々子
富士山南陵工業団地の開発コンセプトは「人と自然を結び付ける新しい工業団地開発」を行うことにある。工業団地は自然環境の保全や再生に対する配慮が十分とは言えず、法規制で定められた最小限の緑地を整備するに留まっているケースが多い。工場で働く人々は周辺の自然と切り離され、その恩恵を享受できていない。我々はこの社会的課題を解決するため、徹底した自然環境の保全・再生を実施するとともに、地域のNPOを核として、富士宮市、常葉大学、工業団地進出企業、地域の方々が持続的に自然に関わるための仕組みづくり構築・運用を行った。これにより、自然と人とが繋がり、「自然と共生した開発」が可能となるという点で、従来の開発事業にはない新しい開発のかたちを世の中に提示したと言える。本取り組みは竣工後10年目の調査で、計画通り良質な自然が再生されつつある状況や、様々な環境プログラムが地域や進出企業の自然への関心を高めつつあることが明らかとなり、その有効性が実証された。本稿では、自然と共生した開発について紹介する。

○景観性を向上させる舗装技術/㈱NIPPO/西山 大三
我が国の景観舗装の技術は、土系舗装、インターロッキングブロック(以下、ILB)やコンクリート平板(以下、平板)を使用した舗装が主流であった。しかし、高耐久舗装材料の開発や施工技術の向上により、近年では車道や駐車場等でも景観舗装を適用できるようになった。さらに、環境負荷低減の効果がある景観舗装が導入される等、景観舗装のさらなる技術開発が進んでいる。本稿では、舗装の材料に天然素材を使用する天然素材系景観舗装(土系・木質系舗装、緑化系舗装)、およびアスファルト舗装を母体とした、仕上がりが自然土風、ILB・平板風になる疑似系景観舗装(疑似平板風景観舗装、型押し型景観舗装、塗布式景観舗装)について紹介する。

○超低収縮・低炭素・低発熱・高強度・高流動を副産物で実現した高性能コンクリート/三井住友建設㈱/松田 拓
世界的な脱炭素への潮流の中、2050年のカーボンニュートラルに向け、建設産業はドラスティックとも言える変化が不可避とされている。コンクリート分野においても、ライフサイクルを通したカーボンニュートラル化への施策が喫緊の課題である。サスティンクリートは、ポルトランドセメント(以下、セメント)を使用せずとも製造可能な高強度コンクリートであり、収縮・クリープが極めて小さく高い流動性が得られる。そのため、複雑な形状の造形物や短繊維補強コンクリートとしてせん断補強筋を省略したPC橋梁への適用をはじめ、様々な用途への展開が開始されている。本稿では、サスティンクリートの配(調)合のコンセプトを整理し、副産物を組み合わせることで超低収縮・低炭素・低発熱・高強度・高流動を実現した研究開発の経緯と現状を紹介し、本技術によるライフサイクルを通したカーボンニュートラル化とその持続可能性について展望する。

○環境問題の改善に対応したバッテリ駆動式ミニショベル/コマツ/永嶋 芳明
建設業界でも環境に対する関心が高まってきており,建機の稼働中のCO 2排出量低減が求められている。また、住宅地や屋内で稼働することが主流であるミニショベルのユーザーからは排気ガスや騒音の問題改善を求める声も多い。本稿では、使用中のCO 2排出量の低減を可能とし、排気ガス“ゼロ”や騒音の大幅低減を実現した電動式ミニショベルについて紹介する。

■業界情報
○2021年12月度 建設機械出荷金額統計/(一社)日本建設機械工業会
2,200円
■特集:スマート林業と最新の林業機械
○林内レーザー計測による森林基盤データ取得と利活用/㈱アドイン研究所/塩沢 恵子
森林内3次元計測システムOWLによる立木1本1本の位置・胸高直径・樹高・材積等のデータ取得、およびデータの具体的な利活用について紹介する。

○林業機械の高性能化とICT駆使による伐採システムで「スマート林業」に貢献/日立建機日本㈱/石井 基寛
FL135USL-6テレブーム仕様機は、林内作業車として新たに型式申請を行い市場投入した製品である。労働災害の減少、労働生産性の効率化を改善するためにアタッチメントの高性能化が進み、その性能を100%引き出すため、本体のさらなる高性能化に向けて邁進することで、国内林業ビジネスの活性化に貢献できる1台に仕上がった。本稿では、本機種の特長、概要、実用例などについて幅広い観点から紹介する。

○ウインチアシスト型林業作業機械の日本での普及に向けて/住友林業㈱/大沼 直樹
日本におけるウインチアシスト機械「テザー」について、開発の背景とあわせ機械、構造上の特徴および機械の利用による効果について紹介する。また、今後の展望についても述べる。

○グラップルローダ/古河ユニック㈱/河田 良宣
林業の現場で活躍するグラップルローダは、パワフルで迅速な集材作業を提供し、かつ安全性も兼ね揃えているため、林業界が抱える諸問題を解決する機械として注目されている。当社のグラップルローダUF-35B2Hは、広い作業範囲と俊敏な操作性、本体のしなやかな耐久性、徹底した安全性をバランスよく備えた機種である。本稿では、その特長や構造を紹介する。

○排熱を活用した低コストで汎用性の高い木質チップ乾燥システム/極東開発工業㈱/前川 亘
再生可能エネルギーの一つである木質バイオマスエネルギーの普及を推進するためには、低コストで良質な燃料(乾燥チップ)を製造し運搬する全体システムの構築が不可欠である。当社が開発・販売している木質チップ乾燥システム「Kantainer」は排熱を活用して乾燥を行い、脱着ボデー車と併用することで工程毎の詰め替え作業が不要になり、ロジスティック面の改善が期待できる。本稿では、カーボンニュートラル実現の一助になることを願い、本製品を紹介する。

○日本の林業現場にマッチした機械/㈱南星機械/甲斐 雄輝
プロセッサとは林業の現場において造材作業を効率化するための要である。本稿では、実際に林業の現場を訪問して明らかになった課題を解決するために開発した、新しいコンセプトのストロークプロセッサについて紹介する。

■技術資料
○時速100km走行での覆工コンクリート高解像度変状検出手法/東京大学/早川 智彦/中日本高速道路㈱/東 晋一郎
高速道路といったインフラの老朽化が社会問題となっており、従来の人による点検に加えロボットやセンサを活用したメンテナンスが期待されている。このような背景から、時速100kmで走行中に0.2mmのひび割れを4Kレベルの高解像度で撮像・検出可能なシステムを開発した。さらに、赤外線サーモカメラによる撮像にも有効であるため、浮きや剥離といった内部変状を観察できる。本稿では、回転ミラーによる光軸制御を用いたモーションブラー補償システムと実証実験の結果について紹介する。

○CO2吸着による再生骨材改質とコンクリートへの適用/芝浦工業大学/伊代田岳史
カーボンニュートラルの実現のために、コンクリート業界ができることの一つとして解体コンクリート塊の再生骨材にCO2を吸着させて、骨材改質したコンクリートの提供であると考える。本稿では、その可能性を紹介する。

○桟橋上部工点検用ROVとその支援技術の開発/(国研)海上・港湾・航空技術研究所/田中 敏成
桟橋上部工の目視点検の安全性や効率向上を目的とし、その下面を撮影して劣化度判定に資する画像データを収集する桟橋上部工点検用ROVを開発した。また、撮影で取得する膨大な写真を扱う内業を支援する点検診断支援システムを開発した。
○港湾工事で発生する材料を活用した生物共生干潟の創出/東亜建設工業㈱/西迫 明範
本事業は、阪神港神戸区において港湾工事で発生する建設副産物を再生材料として活用した親水性干潟を創出し、港湾整備事業と環境再生の両立を図るものである。現在行われている港湾整備事業において、重力式防波堤の撤去工事に伴って発生する建設副産物を近隣の水運施設内に構築する親水性護岸の材料として再利用し、生物共生干潟の創出に取り組んだ。本稿では、有識者や、地元漁業協同組合、地域小学児童からのさまざまな要望を取り入れた自然共生生物観察の水辺創出について紹介する。

■話題の工法
○ジャイロプレス工法による災害復旧工事事例/㈱技研製作所/竹村 龍一
2019年10月の台風19号により橋脚の流出被害を受けた箱根登山鉄道「蛇骨橋」の復旧工事をもとに、硬質な地盤に鋼管杭を打ち込み橋梁復旧のための土留め工を構築した施工事例を紹介する。

■製品紹介
○進化し続けるVOLVO建設機械/山﨑マシーナリー㈱/野田 瑞貴

○縦横無尽の活躍が期待されるスパイダーブームリフト/ケーティーマシナリー㈱/海老澤純子

■業界情報
○2021年11月度…建設機械出荷金額統計/(一社)日本建設機械工業会


2,200円
■特集:大地震に向けたさまざまな対策
○多方向スラリー揺動撹拌工法/安藤ハザマ/足立 有史・西尾 竜文/青山機工㈱/小林 司/新日本グラウト工業㈱/市坪 天士
近年、豪雨や地震などの自然災害の頻発化・激甚化を背景に国土強靭化の推進が図られ、特にセメント系固化改良による安定化対策のニーズが増えている。一方で河川堤防や大規模な谷埋め盛土等は施工規模が大きくなることに加え、施工ヤードの制約による施工性の低下が懸念されるため、効率的な対策の推進に向け、工期や経済性、環境負荷低減に対応した合理的な地盤改良技術の確立が求められている。このような背景から軟弱地盤強化や液状化対策などで近年多くの実績を有しているWILL工法に新たに上部高圧吐出機能を追加することで、撹拌性能を大幅に向上させた多方向スラリー揺動撹拌工法「WILL-m工法」を開発した。本稿では、同工法の概要と粘性土地盤を対象として実施した試験施工について紹介する。

○大規模地震時の石垣の崩壊を防止する補強材/㈱大林組/川本 卓人
グリグリッドは、石垣補強工事における耐震性の向上と文化財的価値の保全を両立できる技術である。栗石層の伝統的構築手法と共存でき、補強範囲を狭くできる。これにより、文化財的価値の損失を最小限に留めつつ耐震性を向上させることができる。

○コンクリート構造躯体への後付け鉄筋定着工法/大成建設㈱/杉山 智昭
構造性能と施工の信頼性に優れ、主筋(主鉄筋)にも適用可能な後付の鉄筋定着工法(Post-Head-Anchor:ポストヘッドアンカー工法)を紹介する。

○地震後の建物健全性評価システム/戸田建設㈱/山本 健史・保井 美敏
建物の振動をモニタリングして、大地震の後の建物の健全性を自動的に評価し、建物ユーザーに情報提供する地震モニタリングシステム「ユレかんち」を紹介する。同システムは、IoT技術を活用して建物の振動データを監視し、地震が発生した際には、データに基づいて自動的に建物の健全性を判定し、webでその結果を情報提供する。これにより、従来の応急危険度判定では調査完了までに相当の時間が必要だったのに対し、当システムを活用することで、地震後即座に建物の継続使用可否の判断ができ、BCPに役立てられる。

○カーボンニュートラル時代の液状化対策/飛島建設㈱/沼田 淳紀
地震対策と気候変動対策は、喫緊の課題である。持続可能で安全安心な社会を構築していくためには、地震対策と気候変動対策を別々に捉えるのではなく、同時に両者の対策を実施していくことが重要だと考える。これを進める上で、木材を大量かつ長期間利用することが有効である。そこで筆者らは、丸太を使って液状化対策を行い、同時に大気中の二酸化炭素を削減する、丸太打設液状化対策&カーボンストック工法(LP-LiC工法)を開発した。本稿では、来るべきカーボンニュートラル時代へ向けた液状化対策について述べながら、LP-LiC工法を紹介する。

○締固めによる液状化対策工法の変遷とその事例/㈱不動テトラ/村上 太基・梅田 洋彰・竹内 秀克
サンドコンパクションパイルはよく締め固まった砂杭を地中に造成することにより、軟弱地盤を改良する工法である。特に砂質地盤に適用する場合には、液状化対策として広く用いられ、過去の数々の巨大地震においてもその改良効果が確認されている。本稿では、時代のニーズに合わせて進化してきたサンドコンパクションパイル工法の変遷と、その事例について紹介する。

○耐震対策における地盤改良工法/ライト工業㈱/茶圓八十志
2011年に発生した東北地方太平洋沖地震では、未曽有の地盤災害がもたらされ、液状化や造成宅地の被害は広範囲に及んだ。その後の災害復興や耐震強化対策において、地盤改良工法は短時間で効率的に進められる工法が求められた。大口径改良が可能なRMP-MST工法に、狭隘地対応の単軸タイプRMP-JS工法を新たに展開し、耐震対策の需要にRMP工法としてさまざまな施工条件に対応している。本稿では、その概要、特長について紹介する。

■技術資料
○鋼床版上グースアスファルト舗装局部補修方法の検討/(一社)日本建設機械施工協会施工技術総合研究所 宇田 陽亮・佐野 昌伴/本州四国連絡高速道路㈱/吉丸 直明
鋼床版上グースアスファルト舗装局部補修方法の検討について紹介する。

○新阿蘇大橋のコンクリート施工における取り組み/大成建設㈱/長尾 賢二・岡本 修一・梁 俊
新阿蘇大橋は、2016年4月に発生した熊本地震により被災した国道325号阿蘇大橋に代わり、旧橋の約600m下流に新設された全長525mの橋梁である。このうち、黒川を渡河する峡谷に計画されたPC3径間連続ラーメン箱桁橋は、最大橋脚高97.0m、中央支間長165mを有しており、本構造形式としては国内有数の規模となる。本稿では、架橋地点特有の厳しい地形・気象条件を克服し、標準工期に比べ約1年4ヶ月の工期短縮を実現した渡河部橋梁の上下部工事に関して、主に約26,000m 3に及ぶ現場打ちコンクリートの施工における取り組みについて紹介する。

○新しいフレッシュコンクリートの流動性評価方法/大成建設㈱/大友 健・畠山 峻一・渡邉 高也/パナソニックアドバンストテクノロジー㈱/清水 堅
生コンクリートの現場受入れ試験として長年行われてきたスランプ試験を代替えするものとして、アジテータトラックのシュートを流下するコンクリートの画像を解析し、AIによりスランプ値を全数判定する手法の事例と評価を紹介する。

○産業用6軸ロボットを用いた3Dプリンティング技術の実用化/清水建設㈱/山本 伸也・小倉 大季・阿部 寛之・菊地 竜・中西 伶奈
供用される柱用埋設型枠の製造に国内で初めて建設用3Dプリンティング技術を適用し、計24体の自由曲面を有する埋設型枠を不良率0%で製造した。製造後には、3Dスキャナにより複雑な出来形を定量的に評価したほか、現場でのコンクリート打込みに使用できることを確認した。これらのことから適用した3Dプリンティング技術の実用性が示された。

○連続ベルトコンベヤー方式の高度化/㈱安藤・間 副島 幸也
日本の高齢化は急速に進行しており、建設業では就労者数の減少、それに伴う熟練技術の維持継承などが懸念され、生産性向上が緊急の課題となっている。本稿では、山岳トンネル工事の生産性向上を目指す連続ベルトコンベヤー方式の高度化について、その取り組み内容と展開状況を紹介する。

○平板型UFC床版の架設および間詰めの施工/鹿島建設㈱/一宮 利通・齋藤 公生・渡邊 有寿/阪神高速道路㈱/岩里 泰幸・川﨑 雅和
筆者らは、超高強度繊維補強コンクリート(UFC)を用いた軽量かつ耐久性の高い取替え用の床版である平板型UFC床版を開発し、玉出入路橋に適用している。この平板型UFC床版を阪神高速12号守口線の床版取り替えに、本線としては初めて適用した。本稿では、UFC床版の概要とともに、専用架設機を用いた床版の架設、ならびに車載ミキサを用いた間詰めの製造と充填について紹介する。
2,200円
■特集:油圧ショベル応用機の用途拡大
○小型伸縮ブームクローラクレーン/コベルコ建機㈱/阿久津大惟
伸縮ブームクローラクレーンはクローラ走行体に伸縮ブームを搭載した移動式クレーンである。小型のものは地下鉄工事現場での敷板鉄板設置など狭所での荷役に用いられている。一方、大型のものはクレーン用途に加え基礎工事用途に広く用いられる。本稿では、伸縮ブームクローラクレーンの特徴・用途について述べ、油圧ショベルをベースとした小型伸縮ブームクローラクレーンについて狭所での作業性、クレーン能力といった相反する要求に応えたCK230SRの取り組みを交えて紹介する。

○油圧ショベルの最新アタッチメント/キャタピラージャパン(同)/三富 亮治
チルトローテータは左右のチルトに加え、360°の回転を可能にする油圧ショベルに装着するクイックカプラで、その自由度の高さから土木工事のみならず、あらゆる現場において作業の効率化・作業精度の向上が期待される。本稿では、今般国内に導入したCatチルトローテータの特長について紹介する。

○新型ハーベスタの特徴/イワフジ工業㈱/坂野 勝
本稿では、2020年10月に販売を開始した新型ハーベスタ「GPH-45Aハーベスタ」の特長を紹介する。

○路網作設の効率化による林業生産性の向上/オカダアイヨン㈱/西川 和
本稿では、昨今の林業市場における課題と、機械化による合理・生産性向上の見解、および新開発のOHBハイブリットバケットシリーズについての特長を紹介する。

○廃プラ専用カッター/東空販売㈱/髙橋 順
本稿では、油圧ショベル用アタッチメントとして、ブルーシートや漁網も切断可能な廃プラ専用カッター、ガジラシャーエコと機械式木材・廃プラ専用カッターのガジラオールブレイドを紹介する。

○林業現場にて活躍するウインチ/㈱南星機械/中重 友和
林業の現場において活躍する機械はさまざまであるが、その中でも地引ウインチはあまり目立つことがないが重要な装置である。本稿では、最新の地引ウインチと周辺器具、使用方法について紹介する。

○油圧ショベルの後付け式遠隔操作システム/㈱カナモト/清水 亮
建設業界では深刻な人手不足とインフラの老朽化による対策の必要性、および大規模な自然災害の多発による社会不安が生じ、働き方改革や労働生産性の向上が望まれている。さらに、2020年から新型コロナウイルスの感染拡大により、人との接触を減らすためリモートワークの必要性が高まっている。本稿では、現在当社が取り扱っている通常の油圧ショベルに後付けできる建設機械遠隔操縦システム「KanaRobo」と、その次世代システムの「KanaTouch」を紹介する。

■技術資料
○4K定点カメラ映像による工事進捗管理システムの開発/安藤ハザマ/木付 拓磨・早川健太郎・佐藤 諒
建設現場の進捗管理を効率的に行うための「4K定点カメラ映像による工事進捗管理システム」を開発した。本システムを防潮堤の盛土工事で試行し、効果を検証した。

○アンカー孔の自動削孔装置の開発/㈱奥村組/三澤 孝史・西山 宏一・有川 健・川澄 悠馬
既設コンクリート構造物の補強工事では、あと施工せん断補強工法や増厚工法等が用いられ、あと施工せん断補強鉄筋や、既設と新設コンクリートの一体性を高めるアンカー筋の挿入孔は、通常、削岩機や電動ハンマードリル等を用いて人力で削孔される。工事によっては削孔数が数千以上となり、機械化・自動化による省力化、効率化が期待されている。また、作業中の粉塵飛散により悪化する作業環境の改善も課題である。今回、せん断補強鉄筋およびアンカー筋の挿入孔を削孔する2種類(大径用、小径用)の自動削孔装置を開発し、RC壁試験体を用いた性能確認実験により性能を確認した。本稿では、本装置の概要および性能確認実験結果について紹介する。

○BIMを連携させた建築生産DXとサービスソリューション/大成建設㈱/池上 晃司
建設会社にとってのBIMが、今後どのような位置づけになっていくのだろうか? DXというキーワードが社会に氾濫する中で、BIMのあるべき姿やどのような存在になっていくかを総括する。BIMが導入されてからの15年近い年月で経験したことや学んだことを活かすべく、BIMを新たなステップへ導く。来るべきデジタル時代にこそ必要なコミュニケーションや人材像に加え、業務フローや新たな概念である「xR」「デジタルツイン」「ICT/センサー」「クラウド」「OS」など今後の建設会社に必要な要素を整理し、建物竣工後のサービスソリューションまでをどのように取り入れていくかを検証した。それらが各社の特色となっていき、次世代のモノづくりの魅力が隠れており、いち早く体感できることが望まれる。

○山岳トンネル工事における防水シート自動施工技術/前田建設工業㈱/水谷 和彦・齋藤 幸成・山本 昂輝・三上 尚悟
今回開発した『防水シート自動溶着システム』は、当社が開発した背面平滑型トンネルライニング工法(FILM:Flat InsulatedLining Method)との組み合わせ技術であり、本稿では、FILMにおける「防水シート展張の自動化技術」、および今回開発した「防水シート溶着の自動化技術」について紹介する。

○ICTを活用した曲面形状のコンクリート構造物の改修事例/真柄建設㈱/菊川 雅司
「i-Construction」の施策の一つであるICT活用の新たな取り組みとして、コンクリート構造物改修工事における適用拡大を図り、ICT建機によるコンクート下地形成を行った。対象となる既設固定堰(S字の曲面形状、無筋コンクリート)の施工に3Dマシンコントロール油圧ショベル(3DMC)を導入。本稿では、3次元計測データを活用し、3DMCによる衛星測位システムを用いた自動制御で改修工事の生産性を飛躍的に向上させた事例を紹介する。

○モール・シールドビルダー工法/三井住友建設㈱/山地 宏志・中森純一郎・野澤 是幸
工事期間が限定される水路トンネルの補修には、プレキャスト部材による内面補強工法が効率的である。しかしながら、水路トンネルの大半は、内空断面10m2未満の小断面トンネルであるため、部材の運搬・組み立てに供する大型機器の搬入組み立てが困難で、ほとんどこれが実施されることはなかった。筆者らは、現場での小さな工夫を集め、体系化することで、小断面トンネル内でプレキャスト部材の急速運搬・組み立てを可能とするモール・シールドビルダー工法を開発した。この工法の適用により、内空断面9.7m2の水路トンネルで40 ~ 50m区間の内面補強工を7日間以内に完了することが可能になった。

■業界情報
○2021年9月度 建設機械出荷金額統計/(一社)日本建設機械工業会

2,200円
■特集:建設・測量における最新の製品・技術の紹介
○傾斜地用シザースリフト/ケーティーマシナリー㈱/海老澤純子
前後左右のレベリングを自動で油圧制御できるクローラーが搭載された傾斜地用シザースリフト。本稿では、これまで難しいと考えられていた場所にアクセスできるため、作業効率が大幅に向上、かつ安全性に優れているALMACRAWLER社製BIBI1090を紹介する。

○無人航空機搭載型レーザースキャナ―を用いた計測技術/㈱キナン/山田 真樹
当社が「Vx20-200」で提供するUAV LiDARソリューションを技術的な側面から紹介する。

○小規模工事でのICT施工バックホウマシンガイダンス地盤改良工事での機械施工のICT化/㈱カナモト 島村 和弥・笹原 久之/㈱岩崎/後藤 紫郁・中村 憲幸
今回、当社は㈱岩崎と業務提携を締結し、岩崎が開発した地盤改良管理システムを導入した。本稿では、今回導入したHemisphere製(㈱UniStrong Japan)がリリースしている3次元マシンガイダンスシステム「Hemisphere製GradeMetrix」と、地盤改良管理システムについて紹介する。

○小規模現場に普段使いのICT建機/㈱トプコンポジショニングアジア/杉本 明
大規模現場のICT施工の導入が進む一方、小規模現場においては3次元設計データ作成まで手が回らないこと、また、ICT建機においても対応する建機自体が比較的大型な重機になること等の理由で遅れている。そこで本稿では、これら課題を解決する機器として、小型ショベルにも搭載可能で現場で簡易な3次元設計データが作成できるマシンガイダンスシステム「杭ナビショベル」を紹介する。

○建設現場におけるICT建機の導入推進/コマツ/高橋 正光/コマツカスタマーサポート㈱/山本 義実
「スマートコンストラクション・レトロフィットキット」は、安価で、メーカー、機種を問わず後付けが可能であり、既存の従来型建機に取り付けることで、3Dマシンガイダンスやペイロード機能などICT建機と同程度のICT機能を利用できるので、建設現場のICT化を推進できると期待する。また、建設機械のライフサイクルにおけるCO 2排出量は、製品稼働中の排出がおよそ90%と大部分を占めている。当社では、製品(建設機械、鉱山機械、林業機械)稼働時に排出する作業量当たりのCO 2を2010年度比で2030年度までに50%削減することを目標としており、燃費、作業効率の向上を計っている。燃費性能に優れた建設機械として国土交通省の「燃費基準達成建設機械」に認定されたブルドーザー D71PXiを市場へ投入した。燃費と作業効率の向上にて更なるCO 2排出量の削減が期待できる。本稿では、これら二つの新製品を紹介する。

○ICT施工の「今と未来」に応える/日立建機㈱/上野 善継
CSPI-EXPO2021で出品展示した製品とそれに紐づくソリューションについて紹介する。当社が推進するICT・IoTソリューションの総称である「Solution Linkage .」は、顧客の課題である「安全性向上」、「生産性向上」、「ライフサイクルコスト低減」を、顧客とともに解決するソリューションとして位置付けている。

○Smart Compaction Tryangleとその取り組み/酒井重工業㈱/眞壁 淳・遠藤 涼平
締固め品質、安全性および生産性向上への取り組みを総じてSmart CompactionTryangleと称し、次世代技術を活用して転圧管理システムCompactionMeister、緊急ブレーキ装置Guardman、および自律走行式ローラを販売、開発中である。

○ITで取り組む建機メーカーの新たなデータ活用/㈱タダノ/庄司 高士
当社の新しいデータ活用の取り組みについてLiftAPI/BIMを通して紹介する。

○都市再開発やインフラ整備等でニーズの高まる解体市場向け多機能型鉄骨カッター/古河ロックドリル㈱/早川 貴康
多機能型鉄骨カッター「Vc5」を開発し、本年3月より販売を開始したので紹介する。多機能型鉄骨カッター「Vc5」は、3~5tonクラスミニショベル搭載用であり、切れ味の鋭いストレート刃を標準装備。切断・破砕・つまみ作業を高次元でバランス。

○あらゆる自然環境下で安定して使用可能な小型3次元LiDAR/日本信号㈱/田村 法人
MEMS光スキャナECO SCANとTOFによる距離計測を融合した、3D計測が可能な3次元LiDAR「FX10s」の原理、方式、仕様を紹介する。

■技術資料
○AIが固定カメラ画像で建機を自動遠隔操縦/知能技術㈱/大津 良司
ビル街、山間部や地中など、GPSが使えない環境で建設機械を自動走行や自動作業するための簡易で高精度のAIを使った自動遠隔操縦システムを開発した。システムは無人化施工でも使う建設現場に設置される固定カメラを使う。現場を俯瞰した画像をAIが見て、建設機械をラジコン操縦する。オペレータも遠隔地からパソコンに映る現場画像にマウスで走行ルートを設定するだけで、建設機械はそのルートを走行できる。

○サスティナビリティを追求したPC橋梁の開発/三井住友建設㈱/篠崎 裕生・松田 拓
CO 2排出削減と維持管理性の向上を狙い、ポルトランドセメントを用いることなく高強度で低収縮を実現したコンクリート(以下、サスティンクリート)と、錆びないアラミドFRPロッドを組み合わせて,環境負荷の小さい長寿命なPC橋梁を実用化した。サスティンクリートは、150MPa以上の高強度と低収縮を達成し、なおかつ短繊維補強が可能である。今回、2次製品工場でアラミドFRPロッドを緊張材とした実大のプレテンション桁製造に目処をつけた。

■話題の工法
○建設業界で求められる非開削工法・機械/岩下産業㈱/岩下 武史
テラ・ジェット工法施工会社ほか10社で構成されるテラ・ジェット協会は、平成8年より活動を開始し、埋設管口径が極小口径のものから最大口径に致るまで幅広く、ライフライン埋設を手がけてきた。今日までの歴史を概観しながら、その特徴と概要、具体的な事例について浮き彫りにする。

○既設構造物に近接した特殊な断面形状の線路下横断工事/鉄建建設㈱/山田 宣彦
汐井牧山海岸線Bv新設他工事は、福岡県北九州市が整備する都市計画道路、汐井町牧山海岸線と鹿児島貨物線との交差部に、線路下を横断するボックスカルバートを、非開削のエレメント推進工法の一つであるJES工法により新設する。当該工事ではボックスカルバートの直下に下水道管渠が敷設されており、縦断方向には切土のり面形状に合わせ、横断方向には下水道管渠との離隔を確保するために鍵型形状の構造物を計画した。本稿では、本工事の計画および施工実績について紹介する。

■業界情報
○2021年8月度 建設機械出荷金額統計/(一社)日本建設機械工業会
2,200円
■特集:建設現場における危険回避と情報化技術
○アクティブRFICタグを利用した工事現場での重機接近データ分析ツール/北興産業㈱/澤田朋哉
重機作業の安全管理において、ICタグを活用して作業員検知時に音と光で運転手に警報する安全システム+分析ツールである。IoT技術の活用により、作業員の接近履歴データを取得することでき、現状把握とそれに基づく対策により、現場の安全性が向上させることができる。

○安全性向上を実現するヒューマンセンシングAI/㈱LightblueTechnology/川上直人・園田亜斗夢
建設現場の安全性や生産性を向上させるためには、危険性の検知、作業の可視化などが重要である。これらの課題においては、画像解析技術を用いた可視化が有効である。また、事故は人が関係する場所で発生するため人の解析は重要である。本稿では、人にフォーカスした画像解析技術「HumanSensing」を搭載したAI「LightblueSense」を紹介し、安全性と生産性の向上に役立てるための仕組み、提供方法、事例、将来像について紹介する。

○磁界センサを活用した作業員検知警報・停止システム/㈱アクティオ/今関政美・稲葉誠一・安田勇介
事故が発生すれば、現場は事故原因の追究と対策に追われ、一定期間施工を止めざるを得ない。事故を未然に防ぐことが生産性向上への第一歩であると考える。本稿では、過去の重機災害事例から見えた課題に対して、レンタルの観点から重機に後付けできる安全補助装置について紹介する。

■技術資料
○X線CT画像から見えるコンクリートの世界/近畿大学/麓隆行
テレビドラマや科学番組などでより深く現象や要因を明らかにするために、高速ビデオカメラ、MRI、X線CT等の可視化技術を利用する。このとき、見えないものが見えると、わくわくするのではないだろうか。しかも、可視化により得られる情報は「見る」だけにとどまらず、その現象を解明するための多様な情報を有していることは以外と知られていない。著者はこの10年ほど可視化技術の一つであるX線CTに着目し、その多様な活用の可能性から、独自にコンクリート内部からの材料特性の解明や構造物の長寿命化のための情報収集に活用できると考え、多様な計測を試みている。本稿では、撮影原理や建設材料ために製造した装置と共に、コンクリートへの適用事例を紹介する。読者の疑問を解決する一つの手法として、魅力を感じて頂けると幸いである。

○コンクリートの打重ね時間間隔に着目した最適打込み計画シミュレーション手法/大成建設㈱/武田均・渡部孝彦
コンクリートを連続して打ち込む場合には、先に打ち込んだコンクリートに新しいコンクリートを打重ねるまでの「打重ね時間間隔」の管理が重要である。打重ね時間間隔が開くと、打重ね境界面にコールドジョイントが発生し、構造物の品質低下につながることがある。コールドジョイント発生リスクを低減し、施工品質の向上を図るため、打重ね時間間隔が短くなるような打込み順序を自動作成するコンクリートの最適打込み計画支援シミュレーション手法を開発した。本稿では、その手法について紹介する。

○海外現場における地上式LNGタンクの施工/㈱大林組/小西敬・櫻田尚大
台湾政府は、2025年までに脱原発を目指すほかCO 2排出量の多い石炭火力の発電比率を下げ、再生可能エネルギーによる発電を20%、天然ガスを使った火力発電を50%まで引き上げる目標を掲げている。本稿では、その政策の一環である台湾桃園市の容量16万kL地上式LNGタンク2基の施工方法について紹介する。

○JR渋谷駅改良工事第2回線路切換の中央工区施工方法/大成建設㈱/山田広樹/東日本旅客鉄道㈱/図司英明
令和2年5月29日の終電後から6月1日の始発までの54時間で渋谷駅埼京線下り切換工事を行った。中央工区では、与えられた17時間で、この埼京線下り線を最大1.3mこう上・2.6m横移動したことについて紹介する。

○改正ガイドラインに準拠した山岳トンネル用「粉じん濃度測定システム」の開発/東急建設㈱/前村優仁/マック㈱/宮原宏史/㈱東宏/志村大地
「ずい道等建設工事における粉じん対策に関するガイドライン」は、令和3年4月1日より段階的な施行が義務付けられている。本稿では、改正ガイドラインに告示された新たな粉じん濃度測定手法の効率化を目的に開発した山岳トンネル用「粉じん濃度測定システム」に関して、システムの構成、およびその有効性を紹介する。

○NNWを用いた鉄筋コンクリートの劣化予測技術/大成建設㈱/堀口賢一・武田均・丸屋剛
本技術によれば、コンクリート構造物の構造条件や環境条件などを入力条件としたニューラルネットワークにより、コンクリート中の鋼材の腐食程度を定量的に評価できる。これにより、コンクリート構造物の現状での劣化度を評価できるばかりでなく、将来の劣化度を予測することも可能となり、コンクリート構造物の適切な維持管理に資することができる。

○山岳トンネルでの切羽作業の安全性と生産性の向上を目指す/㈱フジタ/野正裕介・浅沼廉樹/古河ロックドリル㈱/能代泰範
山岳トンネルの施工は、①発破(装薬孔穿孔、装薬、発破)、②ズリだし、③支保工(鋼製支保工建て込み、吹付けコンクリート、ロックボルト打設)の繰り返しが基本作業となる。これらの作業の中で、ロックボルト打設の次工程が装薬孔穿孔となり、同一機械のドリルジャンボを使用した連続作業となる。このため、ドリルジャンボの3ブームを有効活用し、これらの作業の効率化を図るためにロックボルト打設と装薬孔穿孔を同時に行えるマルチジャンボの開発を行った。本機械を運用することで作業の効率化とともに、ロックボルト打設時の切羽近傍での人力作業も回避することができ、安全性の向上が可能となった。

○油圧ショベル/㈱加藤製作所/早坂広大・椙山達朗
当機は、当社現行ラインアップの12tクラスの後方小旋回機のHD514MR7をベース機とした、コンパクトなボディーと、20tクラスのアタッチメントの組み合わせを可能にした、当社のショートリーチ解体仕様機である。従来機であるHD513MR-6ショートリーチ解体仕様からデザインを一新し、低燃費化、各種操作性の向上、作業性、メンテナンス性の改善を図っている。本稿では、HD514MR-7ショートリーチ解体仕様の主な特長と、その特長から活躍が期待される現場について紹介する。

○遠隔操作技術による法面作業の災害対策/ライト工業㈱/中田隼
国土交通省では建設現場におけるイノベーションや新技術導入による生産性向上を図る取り組みi-Constructionを推進しており、その利活用が加速化している中、当社では危険性のある人力作業を機械化しリスク軽減を目的とした施工システムを開発し、現場導入してきた。不安定な足元の作業では転落事故等の懸念があり、土砂崩れなど崩落性のある環境ではその危険性がさらに高くなる。当社では、そのような危険性に対して迅速性と安全性を高める対策として、遠隔操作技術を採用した吹付システム「ロボショット」と削孔システム「リモートスカイドリル」を開発し。本稿では、各施工システムについて紹介する。

■話題の工法
○鉄道高架橋柱の耐震補強工法/東急建設㈱/笠倉亮太
鉄道コンクリート高架橋の耐震補強工事は、施工スペースの確保が困難な狭隘部や早期解放が必要とされる店舗利用箇所での施工が増加しており、加えて、生産労働人口の減少に伴う、技能労働者の不足が顕在化し、建設工事の生産性向上が求められている。このため、狭隘部等の施工困難箇所に適用可能かつ、施工箇所の早期解放、施工の省力化・省人化を目標とした耐震補強工法「CBパネル工法」を開発した。本稿では、CBパネル工法の概要および補強効果の確認のために実施した載荷試験について紹介する。

■製品紹介
○進化を続ける大割圧砕機/オカダアイヨン㈱/中野陸
時代のニーズに合わせて改良を行ってきた、TS-Wクラッシャーの特徴および改良点を紹介する。

■業界情報
○2021年7月度建設機械出荷金額統計/(一社)日本建設機械工業会
2,200円
■技術資料
○山岳トンネルにおける盤ぶくれのメカニズムと対策手法東京都立大学/砂金 伸治
山岳トンネルに発生する変状のうち、トンネルの利用そのものに直接的に影響を及ぼしやすい「盤ぶくれ」に着目し、トンネルの変状に関する概要や盤ぶくれの実例、そのメカニズムについて紹介するとともに、これまでに盤ぶくれに対して行われた対策、そしてトンネルの調査や盤ぶくれの発生に伴う変形等の予測手法等に関して紹介する。

○コンクリートの打重ね時間間隔が打重ね面に与える影響東京都市大学/大村 哲矢
建設現場において、トラブル発生などによりコンクリートが連続的に打設されない場合が見受けられる。そのような場合、脱型後に外観を検査し、打重ね面を介して色違いが生じる程度であればよいとし、縁切れが生じた場合は、コンクリート打設の不具合と判断され、補修が必要となる。しかし、著しい色違い、または、色違いと縁切れの中間もしくは混在の状態など、客観的に明確な判断をすることが困難な場合、補修の要否の判断は監理者の主観に委ねられる傾向にある。よって、本稿では、打重ね時間間隔を3時間までとした試験体、およびコア抜き試験片を対象に実験を行い、非破壊試験結果および載荷試験結果の関係について紹介する。

○建設現場におけるダンプトラックの自動運転実証/㈱大林組/小河原暁彦
ダンプトラックの運転手不足への対応として、現在当社は、ダンプトラックの自動運転システムの開発を自動車メーカーと共同で進めている。GNSSやLiDAR等の測位やセンシング技術により基本走行技術を有したダンプトラックの自動運転システムを開発し、実際に建設現場において有人ダンプと混在走行させることで実用化に向けた実証試験を行った。本稿では、その取り組みについて紹介する。

○富沢大橋における充填シミュレーションおよびこわばり低減剤の適用/清水建設㈱/今井 遥平・長谷川高士・浦野 真次・中島 航
富沢大橋(福島)の竣工工事で、実施工開始前に充填シミュレーション・モックアップ試験・こわばり低減剤の検討によって実施検証をすることができた。その結果、過密配筋部の実施工においても、充填不良を防止することができた。さらに、充填シミュレーションにおいては、モックアップ試験との併用により、シミュレーション精度を確かめることができた。今後は充填シミュレーション単体での使用により、過密配筋部での充填検証が容易となることが実証された。本稿を通して、充填性向上に寄与できれば幸いである。

○穿孔作業の集中管理による山岳トンネルの発破技術の高度化/㈱安藤・間/谷口 翔
山岳トンネルの施工は、いまだに多くの部分を熟練作業員の技能に頼っている現状があり、近年は、熟練作業員の減少や新規入職者の不足への対応が喫緊の課題となっている。このような背景のもと、当社は、ICTにより山岳トンネル工事の生産性を飛躍的に高める取り組みとして、「山岳トンネル統合型掘削管理システム」の開発を推進している。その一環として、トンネル坑内に設置した中央制御室に施工データを集約して穿孔作業を集中管理するシステムを構築し、国土交通省中国地方整備局発注の玉島笠岡道路六条院トンネル工事に適用した。本稿では、その技術概要、および現場適用の状況について紹介する。

○MRデバイスを用いた水路トンネルひび割れ展開図作成システムの開発/三井住友建設㈱/大津 愼一
当社では、水路トンネルの維持管理に伴う調査/点検業務の効率化や省力化に対応するために、MRデバイスなどを活用した技術開発を進めている。本稿では、以前より開発を進めるMRデバイスによるナビゲーションを改良し、点検状況を記録したデータをもとにひび割れ等の位置を推定する技術について紹介する。

○RCシェル構造物の性能評価と数値解析手法/名城大学/武藤 厚
RCシェルの概要として、基本事項~構造設計・性能評価に関する事項を紹介する。

○空気注入不飽和化工法による既設小規模建築物の液状化対策/豊田工業高等専門学校/小林 睦
既設の住宅の液状化対策では工法の制約があり、しかも高価であると言われている。そこで、本稿では、狭隘地での施工を考慮した空気注入不飽和化工法の可能性を探るための模型実験例を紹介する。

○ASRを生じたはり部材の耐荷力評価/大阪工業大学/三方 康弘
近年、ASRを生じた構造物において、せん断補強筋の破断が確認されている。しかしながら、ASRを生じたはり部材においてせん断補強筋の破断を再現させた場合や、PC部材のせん断耐力に関する知見が少ないのが現状である。そこで、ASRを生じたPRCはり部材のせん断耐荷特性の評価を試みた。さらに、はり供試体からコア採取を行い、X線CT撮影によりASRによるひび割れ性状について把握した事例を紹介する。

○土木分野におけるRC中の鋼材腐食診断/九州大学/濵田 秀則
コンクリート構造物における“鋼材腐食診断と防食の考え方”が記述されており、既往の数多ある知見を整理してコンパクトにまとめたものである。筆者自らのこれまでの経験も踏まえて、“鋼材腐食診断”についての現状を総括するとともに、筆者が日頃考えていることも含まれている。なお、本稿は筆者が“コンクリート工学”の2021年5月号(日本コンクリート工学会発行)において発表した原稿をコンパクトにまとめたものである。

○コンクリート構造物の予防保全のための環境外力評価/鹿児島大学/山口 明伸
コンクリート構造物の予防保全のためには、構造物に発生している、あるいは発生する可能性のある劣化機構を予め想定したうえで、「潜伏期」や「進展期」などの構造物の変状が顕在化する前や変状の程度が小さい段階で構造物の性能低下の状況を的確に把握し、将来の劣化進行予測や必要な対策を実施することが極めて重要である。具体的には、対象とする構造物に発生し得る劣化機構を選定したうえで、その劣化機構に対する環境外力の「作用力」と、構造物あるいはその部位、部材が有する「抵抗力」をそれぞれ適切に評価し、それら比較検討することで将来の劣化進行予測と対策の要否判断を行うことになる。ただし、作用力には、単に地域や立地条件などのマクロ・メゾ環境レベルの影響だけでなく、部位、部材ごとのミクロ環境の影響も考慮する必要がある。本稿では、塩害を例として、コンクリート構造物の環境外力とその評価手法について紹介する。

■製品紹介
○作動油飛散事故が起きてからの対応ではなく、起きる前の対策を追求/㈱東名アーネスト/林 宏且

■業界情報
○2021年6月度 建設機械出荷金額統計/(一社)日本建設機械工業会

2,200円
■特集:最新の遠隔映像、遠隔操作技術
○300kmの長距離操縦が可能な遠隔システム/コベルコ建機㈱/上村 佑介・山﨑洋一郎・藤原 裕介/北海道総合通信網㈱
北海道において総延長約2万km超の自社保有光ファイバ網を運用する北海道総合通信網㈱と、過疎化が進みつつある広大な北海道内の産業・就労問題の改善を想定ケースとした重機の遠隔操作を試行したため、その活動内容を紹介する。

○ダム建設現場における各種建設機械の無人運転化への取り組み/㈱大林組/小河原暁彦
ダム建設現場にて実施した各実証試験の取り組みについて紹介する(5G通信技術を活用した各建機の遠隔施工、自動運転ダンプトラック運行、クレーン自律運転システム)。

○ブレない遠隔支援ソリューション/㈱ザクティエンジニアリングサービス/奥 智岐
昨今、活用が広がっている映像を使った遠隔臨場、遠隔立会などの遠隔作業支援システムの導入課題に対し、解決策として当社独自技術搭載のブレない業務用ウェアラブルカメラと、新たに提供を開始したXactiクラウドサービスの組み合わせによるソリューションの導入メリットを紹介する。

○遠隔・自動化のためのシステムプラットフォーム/日立建機㈱/井村 進也
建設機械の多様な遠隔・自動化を実現するために、施工現場でオペレータが作業時に行っている「認識・判断・実行」を機械システムが行えるようにしたシステムプラットフォーム「ZCORE」(ズィーコア)を開発した。ZCOREは多様なセンサやアクチュエータを接続できる構成になっており、容易に機能拡張やカスタマイズを行うことができる。ZCOREを適用したプロトタイプ機を開発し、遠隔操作、マシンコントロール、自律運転を実現できることを確認した。

■技術資料
○次世代レジリエントRC造構造/芝浦工業大学/石川 裕次
2011年Christchurch地震の教訓を経て、これまでの耐震設計の設計概念を超えて、次世代レジリエントRC構造として高強度鋼繊維補強コンクリート(SFRC)構造に関する研究を紹介する。そして、その鋼繊維を収集する画期的な建設機械を合わせて紹介する。

○ダム貯水池における流木の沈木化と堆砂進行に伴う洪水吐の閉塞リスクに関する研究/京都大学/角 哲也・小柴 孝太/(国研)土木研究所/高田 翔也/㈱セア・プラス/村上 桂山
ダム貯水池における沈木は、従来大きな課題ではなかったものの、土砂と沈木が複合的に作用することで、洪水吐きゲートや各種取水設備の障害となりうる。現在、ダム貯水池における流木の沈木化と堆砂進行・ゲート閉塞リスクの発生メカニズムについて研究を進めている。本稿では、貯水池内の沈木の動態を把握するために、堆砂測量に用いられるナローマルチビームソナーを用いた沈木探査手法の開発を行った結果について紹介する。

○山岳トンネル工事における女性の活躍/㈱奥村組/阿部 友美
労働基準法の改正と技術革新による省人化の促進などの影響により、近年は山岳トンネル工事で女性技術者が従事するようになった。課題が散在する現状にあって、施工のさらなる自動化等に期待する部分は少なくない。本稿では、実際に山岳トンネル工事に携わる立場から、山岳トンネル工事における女性の活躍の現状と課題について紹介する。

○小土かぶり帯水未固結地山を全断面掘削早期閉合工法とICT技術で突破/清水建設㈱/白井 隆裕・垣見 康介
新東名高速道路高取山トンネル西工事のトンネル坑口から約230mの小土かぶり帯水未固結地山区間に全断面掘削早期閉合工法を採用することで、早期のトンネル安定化を図るとともに直上の供用市道などへの影響を最小限に抑制した。また、最新ICT技術の活用として、掘削補助工(注入式長尺鋼管先受け工)においてマシンガイダンス機能を搭載したコンピュータジャンボを活用することで、施工の省力化、安全性向上を図った。

○高尾川地下河川築造工事における連続多急曲線シールドの施工/㈱安藤・間/荒東 伸一
高尾川地下河川築造工事は、高尾川の河川直下に延長約1.04km、外径φ6.0mのトンネルを泥土圧シールド工法で構築するものである。本工事は川幅の狭い河川直下を縦断するため、連続する多数の急曲線施工(R=16~60m、27ヶ所)や、硬質地盤(風化花崗岩)の掘進といった非常に厳しい難条件下でのシールド工事であった。

○滑走路直下を横断するシールドの計測管理/清水建設㈱/安井 克豊
羽田空港内の不均質で超軟弱な埋立地盤において、供用中の滑走路などの重要構造物の直下をシールドが通過するため、これらの重要構造物への影響を最小限に抑えることが求められた。本稿では、シールド掘進に伴うA滑走路への影響評価方法と計測管理結果を紹介する。

○コンパクトな車体と機能性・安全性・快適性の向上を追求した8ton吊りクローラクレーン/㈱前田製作所/東福寺 望・中園 豪気・竹内 直樹
最近、欧州や豪州で8ton吊りクローラクレーンの市場要求が増してきたほか、国内でも代替、および新規の需要が見込めるため、当社では最新型エンジンでの開発に着手した。狭所や地下などラフテレーンクレーンや大型クローラクレーンが入れない現場での使用に期待が寄せられている。本稿では、コンパクトな車体を最大のコンセプトに開発を進め、安全性と快適性を追求し、2020年3月発売に至った、当社最大吊り能力となるクローラクレーン「CC1908S-1」を紹介する。

○国道42号尾鷲第4トンネル南部工事における施工事例/前田建設工業㈱/松澤 郷至
国道42号熊野尾鷲道路(Ⅱ期)の尾鷲第4トンネル(全長2,471m)のうち、尾鷲第4トンネル南部工事(延長1,009.6m)は坑口部周辺が採石場跡地で、坑口部約80m区間においては閉山時に盛られたルーズな堆積土砂により構成される。一方で、坑口部以深のトンネル一般部は、非常に硬質な花崗斑岩で構成されるといった、特殊な地形、地質条件であるため、坑口部とトンネル一般部のそれぞれで、多様な対策が必要となった。これらに対して、実施した各種対策や機械化・省人化への取り組みにより、2018年4月の薬液注入の施工開始より620日の期間を要して貫通、852日の期間を要して竣工に至った。本稿では、これらの取り組みについて紹介する。
2,200円
■特集:低空頭 杭打ち機械の紹介
○狭隘地や上空制限のある現場で活躍するテレスコピックブームクローラクレーン/コベルコ建機㈱/鶴見 俊樹
近年、都市部を中心とした再開発やインフラの更新、橋梁や高架下など作業高さに制限のある現場が増加しており、既存の建造物を避けながら効率的に作業ができるテレスコピックブームクローラクレーンが活躍の場を広げている。制約の多い現場環境での多様な作業ニーズに応えるため、本稿では、55t吊りテレスコピックブームクローラクレーンのショートブーム仕様を紹介する。

○超低空頭場所打ち杭工法による狭隘地・低空頭下工事への適用/鉄建建設㈱/岩川 実郷
大都市圏の既設道路改良工事等における場所打ち杭の施工環境は、近年ますます狭隘となり、工期や工事費増大の一因となっている。諸問題を解決するために、当社では施工環境が狭隘な箇所や空頭に制限のある箇所での場所打ち杭の施工を容易にした超低空頭場所打ち杭工法を開発した。本稿では、空頭制限のある高速道路高架橋下での耐震補強(増し杭)工事において、超低空頭場所打ち杭工法を初めて採用した事例を紹介する。

○先端羽根付き鋼管杭(回転杭工法)の施工機械/旭化成建材㈱/國松 諭
EAZET工法は、様々な施工条件に対応可能な施工機械の開発を進めてきた。特に施工機械を小型化(低空頭化)させることで、上空制限下での対応力も格段に向上している。本稿では、その施工機械の特徴と施工事例を紹介する。

○地中連続壁工法/㈱東亜利根ボーリング/野口 欣宏・荻須 一致
従来の地中連続壁は、施工機自体が大型化されてきた経緯があったが、近年では工事状況・施工環境の縮小化傾向に伴い、大型機械では施工が困難な場所が増えてきている。このような条件化において、従来の地中連続壁工法をそのまま採用するのは困難な現場が増えてきたため、MPD-TMX機を開発した。本稿では、軽量・コンパクトな掘削機を用いたMPD-TMX工法により施工を実施した、小田急線の高架化工事について紹介する。

○空頭制限下での圧入施工に特化した上部障害クリア工法/㈱技研製作所/宮之原朋子
我が国の社会インフラの多くは建設後50年を超える割合が急激に増加している。大規模地震や地球温暖化による気象災害も激甚化・頻発化しており、老朽化した社会インフラの補修・補強や更新が急務となっている。橋梁の補強工事では、桁下空間に十分な作業スペースがないため、工事が困難となることも多い。そういった空頭制限下での杭または矢板の施工に特化した工法に「上部障害クリア工法」がある。本稿では、上部障害クリア工法の概要および施工事例を紹介する。

○上空制限、狭小地で活躍する全回転機/日本車輌製造㈱/近藤 雅也
全回転チュービング装置(RTシリーズ)は場所打ち杭、鋼管杭施工だけでなく、都市部再開発における障害撤去工事でも活躍する。公共土木工事から民間工事まで幅広く採用される中、全16機種を揃える。本稿では、低空頭施工に特化した「L」、「AL」、「SL」シリーズを紹介する。特にRT-120SLは掘削口径φ1,200mmの最小・最軽量機種である。

○コンパクトでパワフルで安全性が高い杭打ち機械/三和機材㈱/田中 敏男
ALEX工法機「STM-40」は、コンパクトな機体でありながらパワフルな施工を可能にしている従来のALEX工法機の特長を踏襲しつつ、更にコンパクト化を図ったことで、新たな施工環境への対応を可能にし、現在まで多様な施工実績を積み重ねてきている。本稿では、同工法機の特徴を紹介する。

■技術資料
○各種前方探査を組み合わせた地山評価による長大トンネルの突破/㈱大林組/小山 武志/(独)鉄道・運輸機構/吉森 佑介
北陸新幹線、新北陸トンネル(奥野々工区)は、福井県南条郡南越前町に延長4,880mのトンネルを掘削する工事である。地質は美濃帯の中・古生代砂岩、粘板岩やチャートを主体としている。最大土かぶりは500m超となり、多くの断層(11 ヶ所)を伴う向斜構造を呈しているため地質が複雑に変化し、亀裂が卓越する区間や多量の湧水を伴う区間があった。このような地質リスクが想定されていたため、全線で中尺・短尺のノンコア削孔検層や坑内弾性波探査などを実施した。本稿では、これらの探査情報を活用して克服した岩相変化に富む長大トンネルの掘削について紹介する。

○トンネル覆工のコンクリート強度と品質を確保/戸田建設㈱/土師 康一・澤村 淳美
山岳トンネルの覆工コンクリートやシールドトンネルの二次覆工コンクリートなど、コンクリートの打ち込みから脱型までの時間が比較的短い工事の場合、脱型に必要な強度発現が工事の施工サイクルに大きな影響を及ぼすことが多い。しかし、環境条件や配合条件によっては必要強度を早期に得ることが困難な場合もあり、配合変更や養生方法の工夫などにより強度発現を促しているのが現状である。こうした背景の下、コンクリートの初期強度向上を目的として、硬化促進剤と早強型膨張材を併用したコンクリートの配合を用いた施工を行った。本稿では、同工法の開発過程で実施した室内試験結果と現場適用事例について紹介する。

○8t限定中型免許枠の最大地上高32m高所作業車/㈱タダノ/山下 輝
スカイボーイAT-320XTGは、新規開発した軽量ブームにより8t限定中型免許枠でクラス最大となる、最大地上高32mを実現した高所作業車である。本稿では、軽量化技術と共に本機種の概要と特長を紹介する。

○建設機械の自動化を実現するAIの開発/㈱アラヤ/松本 慶太
近年、産業界で深層学習技術の研究成果を製品や業務に取り入れようという動きが急速に進んでいる。従来の制御システムと異なり、深層学習技術により画像や複数種類の入力を扱うことができ、これによってロボット内部の信号情報だけでなく、外界の情報を加味したシステムが構築可能になる。建設機械においても、適切なセンサを繋げることでその操作を自動化できると考えられる。本稿では、シミュレータ上で建設機械の操縦タスクを自動化したので、その特徴と成果を紹介する。

○急峻な岩盤斜面へ大口径杭を打設する技術/㈱高知丸高/高野 広茂
急傾斜地の道路拡幅土留杭、地すべり抑止杭、橋梁基礎杭などに大口径鋼管杭が使用されている。崖などの急斜面の岩盤露出位置に鋼管杭を打設するには、杭の先端が横滑りするため打ち込みが困難となる。本稿では、70度の岩盤急斜面へ大口径杭を打設技術、勾配のある岩盤に杭打ち施工が困難な現場で活躍する杭打機械と施工方法について紹介する。

■話題の工法
○小土被り条件下でのボックス推進工法の施工/鉄建建設㈱/高山 真揮
非開削工法の一つに、函体の外周の地盤を切削しながら防護鋼板を引き込み、防護鋼板内部を函体推進する工法がある。この工法には、防護鋼板を必要とし、施工延長に制限があるといった課題がある。そこで、防護鋼板を省略し、刃口に切削ワイヤを内蔵することで、施工延長に制限をなくした工法を開発した。本工法の特徴として、刃口の前方で地盤切削ワイヤを回転させ地盤中の支障物を切断しながら掘削することで、地表面変状を抑制できることが挙げられる。本稿では、本工法の概要、および線路下で土被りが小さい条件下における施工事例について紹介する。

■業界情報
○2021年4月度 建設機械出荷金額統計/(一社)日本建設機械工業会
2,200円
■特集:ミニ建機の革新に迫る
○可能性を広げる新型ホイールローダ/キャタピラージャパン(同)/籠谷 知也
当社新型のCATミニホイールローダは、フォーク・ベールグラブ・プラウといったさまざま種類のCatワークツールアタッチメントが使用可能になり、作業機であるワークツールアタッチメントを交換することで、除雪・畜産・一般土木など車両1台で複数の作業が可能になり、作業効率向上・トータルコスト節約などが可能になった。本稿では、このように革新的な進化を遂げた新型ミニホイールローダを紹介する。

○ミニショベルにおけるICT施工/コベルコ建機㈱/酒井 満
現在、都市部における無電柱化の推進など、人口密集地、狭小道路に対応したよりコンパクトで高効率な工事が求められている。本稿では、当社のミニショベルとの組み合わせにて、小規模工事現場での活躍が期待される二つの技術、「Hemisphere 3Dマシンガイダンス」および「チルトローテータ」の特徴と利便性について紹介する。

○ミニ建機の革新に迫る/㈱日立建機ティエラ/山本 大介・福島 悠太
慢性的な人手不足や安全への対策として、我々は現場の作業効率を高め、さらなる生産性の向上・安全性の向上・ライフサイクルコスト低減をめざした「Solution Linkage」を掲げ、市場のニーズに適合した建設機械の開発に取り組んでいる。本稿では、「現場の生産性向上」と「現場の安全性向上」に対応した製品について紹介する。

○スキッドステアローダのパイオニアとして/㈱ボブキャット/竹田有志朗
作業性・快適性・経済性等で日々進化を続けるBobcatのスキッドステアローダ。本稿では、当社機種の特長と概要を紹介する。

○不整地運搬車/㈱加藤製作所/早坂 広大
当社の現行の不整地運搬車の中から、2014年排ガス基準のエンジンを採用し、低燃費対策、各種操作性の向上、作業性の改善、現場ニーズへの対応を図った機種を紹介する。

■特集:防災・減災害に向けて
○総合的な防災・減災学をめざして/京都大学/矢守 克也
自然科学、人間科学双方の成果を融合した総合的な防災・減災学の構築を目指して、筆者が手がけてきた実践的な取り組みを二つ紹介する。第1は、津波避難訓練支援アプリ「逃げトレ」の開発と社会実装。第2は、アンサンブル予測を活用して「ポテンシャル」な豪雨災害(起こっていたかも知れない災害事例)を同定するための研究である。

○近年の激甚化する豪雨災害の特徴と課題/東京理科大学/二瓶 泰雄
戦後から現在までの水害発生状況の変遷を概観するとともに、近年の豪雨災害の特徴について、令和元年東日本台風と令和2年7月豪雨を例に紹介する。

○道半ばの国土強靭化、今こそ徹底加速せよ/京都大学/藤井 聡
2011年の東日本大震災から10年。かつて200兆円の財源を調達し、10年で国土強靱化を完了させるべしと言われていたにも拘わらず、十分に進捗していないのが現状だ。そうした中、土木学会は今のままでは、南海トラフ地震や首都直下地震が起これば、1,000兆円クラスの被害に見舞われるであろうとの試算を公表している。こうした国難を回避するために、今こそ、国土強靱化を抜本的に加速することが求められている。

○津波・高潮対策施設海底設置型フラップゲート式可動防波堤/東洋建設㈱/水谷 征治/日立造船㈱/山川 善人/五洋建設㈱/佐藤 健彦
海底設置型フラップゲート式可動防波堤は、平常時はゲートが海底に収納されて船舶の航行を阻害せず、非常時にのみ水面上に浮上し、航路を締め切ることで津波や高潮から人命や財産を守る防災施設である。本稿では、同施設の技術概要を紹介するとともに、現地施工方法についても紹介する。

■技術資料
○長時間飛行可能な有線給電ドローンを開発/㈱フジタ 千葉 拓史55
土砂崩落等の災害復旧は、遠隔操縦方式の建設機械や遠隔操縦ロボットを搭載した建設機械で行っている。従来はカメラ台車や建設機械コックピットに搭載したカメラの映像を元に建機の遠隔操縦を行っていた。本研究では有線給電によって長時間飛行可能で、かつ、走行する建設機械と連携して自動追従飛行する機能を有するドローンを開発した。ドローンに搭載したカメラからの映像を遠隔操縦の建設機械オペレータへ提示することで、建設機械の遠隔操縦に対し有用なことを確認したので紹介する。

■話題の工法
○標高2,000mの国立公園特別保護地区内における排水トンネルの施工/飛島建設㈱/日谷 昌保・武下登志之・戸澤 信吾
標高2,000mにおける、甚之助谷地すべりを抑制するための排水トンネル工事で、施工制限の多い環境下での施工記録を紹介する。

○幌延深地層研究計画地下施設の施工/大成建設㈱/押野 善之
原子力発電所からの使用燃料を再処理した際に生じる高レベル放射性廃液は、ガラス原料と混合して一体化してガラス固化体にする。ガラス固化体は地上で数十年程度冷却貯蔵した後、深度300mよりも深い地層中に処分する。幌延深地層研究計画地下施設工事は、高レベル放射性廃棄物の地層処分に係る深地層の調査技術や工学技術の向上を目的とし、3立坑と水平調査坑道で構成される研究施設を施工する工事である。

■製品紹介
○生コン製造の自動化への挑戦/會澤高圧コンクリート㈱/佐々木良滋
当社とアイザワ技術研究所は、AIを用いた生コンクリートの品質判定技術を開発し、2021年4月より本技術を使ったスランプ判定システムを自社のプレキャストコンクリート製品工場に実装し、品質管理の高度化や一部自動化に着手している。今後、大手ハウスメーカーなどと提携し、当技術を使った新たな生コン品質保証モデルの概念実証を併行して進めていく。

○更なる進化を遂げた油圧ショベル用アタッチメント着脱装置/㈱タグチ工業/岡田 康弘
油圧ショベルへ取り付ける「アタッチメント」の交換作業には多くの時間、労力が必要となる他、作業時の不具合、事故、危険が常に伴う。そこでこれらの課題を解決するため、従来機から更なる進化を目指したアタッチメント着脱装置の開発へと至った。

■業界情報
○2021年3月度…建設機械出荷金額統計/(一社)日本建設機械工業会
2,200円
■特集:周辺検知・安全装置
○遠赤外線カメラ使う人物検知システムを開発/戸田建設㈱/本木 章平
筆者はサーマルセンサを用いた遠赤外線カメラに着目し、「遠赤外線カメラとAIを用いた人物検知システムを開発した。当システムは人物の温度を検知するため、光源のない夜間や薄暗い環境下でも高精度に人物検出できること、数10メートル離れた遠距離の人物検出および人物測距が高精度にできることが特長である。また、可視光カメラと比較して粉塵や濃霧および逆光の影響を受けにくい特長も有していることから、トンネル現場などの作業環境下におけるセンシング技術としての有効性が期待できる。本稿では、その特徴と概要を紹介する。

○舗装用施工機械への安全補助装置の導入/大成ロテック㈱/森 康行・佐藤 俊輔
舗装用施工機械への安全補助装置の導入として、舗装用転圧ローラの機体前後に設置したセンサにて走行中の障害物を検知し、ローラを停止させるシステムを開発した。本システムは、緊急停止時の急激な制動を抑制し、舗装平坦性への影響も少ないのが特長である。さらに、アスファルト合材工場にて使用されているホイールローダにも同システムを適用可能とし、緊急停止補助装置としての実用性が実証できたので紹介する。また、狭隘な作業環境下での施工機械周辺の状況監視装置として、トンネル舗装工事におけるスリップペーバ施工機への360度可視化モニタシステムを導入し、その有効性が確認できたので、使用状況について紹介する。

○AI画像識別による2段階人物検知システムの開発/㈱鴻池組/若林 宏彰/ニシオティーアンドエム㈱/福田 優太
山岳トンネル工事では、暗い作業環境下であるため重機オペレータの視認性が悪く、重機と作業員との接触事故が問題となってきた。今回、開発した2段階人物検知システムは、シングルカメラを使用し「警戒域」「危険域」の2段階で侵入した人物をAIで認識して、警報の発令、重機の自動停止を行うものである。本稿では、本システムの開発内容とその優位性について紹介する。

○AIによる人と重機の接触災害防止システム/清水建設㈱/奥田 悠太
建設現場における安全の取り組みは、安全通路や立入禁止エリアの設定や、作業員への安全教育等のソフト面での対応が多く、不注意や意図的にルールを違反する人の安全を守ることは困難であった。そこで、人検知AIを搭載したカメラシステムを開発し、重機オペレータの死角を第三の目として監視することで、人と重機の協調安全の実現を目指した。本稿では、AIアルゴリズムの概要と、検知精度の検証実験について紹介する。

○重機接触災害リスク低減システムで認証取得/清水建設㈱/奥田 悠太
建設業では、将来的には、Safety1.0の完全自動化・遠隔化の実現が望ましいが、現状は人と重機が柔軟に対応しながら協働する必要があり、当社ではSafety2.0に基づいた新たな安全管理システムの開発と現場導入を目指すこととした。本稿では、熊本57号滝室坂トンネル西新設(一期・二期)工事において開発・現場実証を行った「人と重機の接触災害リスク低減システム」ついて紹介する。

○公共工事等における新技術提供システム(NETIS)/西尾レントオール㈱/野瀬 健一
公共工事等における新技術提供システム(NETIS)に登録されている「各種センサ方式に対応した重機緊急停止装置」の概要および各種センサ機器への対応例について紹介する。

○油圧ショベルの接触事故低減に寄与する技術/日立建機㈱/小林 敬弘・奥村 諭・木村 栄治・堀根 英明
当社は建設機械を通じ、国内外の様々な建設現場で安全性向上について、死傷災害の多くを占める建設機械に起因する事故の低減に向けて、これまで重点的に取り組んできた。しかし、近年の日本国内における少子高齢化の加速と建設就労者の大幅減少が、ベテランオペレータの減少にも影響し、オペレータの技量や周辺作業者の経験に頼った従来の機械災害の撲滅は難しい状況となってきた。このような背景から、作業者との接触事故低減に向けた運転支援機能を、油圧ショベルも含めた当社製品群に適用している。本稿では、これら製品群の中から、油圧ショベルにおける接触事故低減に寄与する最新技術について紹介する。

○衝突軽減システム搭載・お知らせ機能付周囲監視装置/住友建機㈱/泉川 岳哉
当社では安全な建設現場実現のため、2011年に3台の車載カメラの画像を俯瞰画像として合成し、後方270度がひと目で確認できる「FVM」を、2017年には、それらの画像を解析して機械周辺の人の形を認識して、人が居ると判断した場合にモニター画面への表示とお知らせアラームでオペレータに注意を促す「FVM2」を市場に投入し、オペレータの安全確認のサポートにいち早く取り組んできた。今回さらに、作業員と機械が接近した場合に、機械を自動で減速・停止することで油圧ショベルの接触事故リスクのさらなる低減に貢献する「FVM2+(フィールドビューモニター2プラス)」をSH200-7用に開発した。本稿では、このシステムについて紹介する。

○ヒューマンエラーによる事故を防止する緊急ブレーキ装置/酒井重工業㈱/遠藤 涼平・森岡 則雄
施工現場に求められている安全性を向上させるために、コンバインドローラ(搭乗型2.5t/4tクラス)に搭載した緊急ブレーキ装置を開発した。システムの要となる検知センサは、大型ローラの緊急ブレーキ装置で搭載している高い検知精度を誇る光学系センサではなく、新たに最先端の79GHz帯ミリ波レーダを搭載した。本稿では、79GHz帯ミリ波レーダを搭載した経緯とその高い検知性能について紹介する。

○重機取り付け型セーフティカメラ+クラウド録画サービス連携/㈱ザクティ/畑中 晴雄
セーフティアラート、バックモニタ、ドラレコ、監視カメラをオールインワンで実現する重機取付型セーフティカメラシステム「ドボレコJK」を企画、開発した。本製品により、従来の安全支援機能を最小限のシステム構成で実現でき、システムコストを大幅に削減できる。また、重機周辺の映像をクラウドに集約することで、遠隔地から現場の安全状況を確認できるとともに、記録映像を安全啓蒙活動に容易に活用することができる。

○建設機械の安全センサ/北陽電機㈱/森 利宏
建設機械の可動範囲にいる作業員の安全を確保する安全センサである。本稿では、2D測域センサ(レーザセンサ)、3D測域センサ(レーザセンサ)、ミリ波センサの3種類のセンサを紹介し、それぞれのセンサの特徴を生かした使い方を紹介する。

○大雨・大雪・濃霧や直射日光も影響を受けない、ハイロバストな小型3次元LiDAR/日本信号㈱/田村 法人
近年、ロボットや建設機械、農業機械において、周辺の安全確認や物体形状認識に対するニーズが増えている。本稿では、当社で開発したMEMS光スキャナと光パルス飛行時間計測法(TOF)を融合した小型3次元LiDAR「FX10s」を紹介する。

○ICT技術を応用した事故防止システムの開発/㈱カナモト 関 八彦・清水 亮・渡部 純
当社では、各種ICT機材を組み合わせ・応用することにより、さまざまな安全確保用機材を開発してきた。本稿では、その各種機材を紹介する。

■技術資料
○深層学習・アンサンブル学習を用いた切羽評価システムの実証実験清水建設㈱/長谷川裕員
山岳トンネル工事では、施工中のトンネル掘削面(トンネル切羽)から地山の状態を把握し、トンネル支保パターンの選定や補助工法の要否などを判定して工事を安全かつ経済的に施工することが求められる。このために、トンネル習熟技術者によるトンネル切羽の目視観察を実施して切羽評価が行われる。筆者らは、この人による切羽評価の作業においてAI技術(機械学習)を適用することで切羽評価を推論するシステムの開発を行っている。本稿では、切羽から得られる情報の中で、「風化状態」、「割れ目状態」、「穿孔エネルギー値」の3要素を用いて切羽評価を行うAIモデルの構築と実証実験について紹介する。

■業界情報
○2021年2月度 建設機械出荷金額統計/(一社)日本建設機械工業会
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商品情報・内容

  • 出版社:日本工業出版
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月1日
  • サイズ:B5判

■ 建設機械と機械施工の専門誌

本誌は、建設機械と建設の機械化施工を中心として工法、環境、公害、安全、保守等の関連技術との接点をわかりやすく体系づけ、施工者、建機メーカ、現場管理者からオペレータにいたるまで、相互の理解に役立つよう編集しております。 雲仙普賢岳での建設機械の無人化運転の進歩、震災復興に係わる耐震補強施工技術の問題、公共工事コスト縮減対策と建設機械との係わり、建設CALS、建設副産物リサイクル等、読者にとって目の離せない情報源であると確信します。

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