イラストレーション (Illustration) 発売日・バックナンバー

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1,676円
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【特集1】スペインのファッションイラストレーション
スペインのイラストレーションに注目が高まっています。
アメリカ市場で成功し、今ではオリジナルブランドを確立している
ジョルディ・ラバンダJORDI LABANDAなど
世界的人気を誇るイラストレーターが登場しています。


★JORDI LABANDA★ ジョルディ・ラバンダ
バルセロナ在住。キャラクターが印象的なイラストレーションは、華やかさや分かりやすさと同時に懐かしさを感じさせます。彼のステーショナリーやファッションアイテムは日本でも販売され、ファンが急増中。ステーショナリーは伊東屋やソニープラザで、ファッションは銀座三越や新宿高島屋で販売されています。スペインでは、ポップスターのように知名度が高いのだとか。
絵の世界そのものが現実になったような彼のアトリエや住居も紹介します。

★BERTO MARTINEZ★ ベルト・マルティネス
「CASA BRUTUS」の表紙など、日本での仕事も多い彼は、写実的に描いたバラバラなモチーフを構成し、作品を形成します。写真を相対的に見て、イラストレーションにしか出来ない表現を探求しています。

★PAULA SANZ CABALLERO★ ポーラ・サンズ・カバレロ
すべて手縫いというクラッシックな技法で、ファッショナブルな人物を描き出し、日本では「COREDO日本橋」の広告ビジュアルで注目されました。一見華やかな作品の中には、社会のさまざまな現象を俯瞰してシニカルに描く視点が込められています。


【特集2】ミヒャエル・ゾーヴァ「ゾーヴァのまなざし」
フランス映画「アメリ」の美術によって、より広く知られるようになったベルリン在住の画家、ミヒャエル・ゾーヴァは、何事かの不思議が起こっている光景を、深い色使いと静謐な筆致で丹念に描きます。来日した彼を追ったドキュメント。


【特集3】ポートフォリオの作り方・完全版
イラストレーターにとっての売り込みの第一歩はポートフォリオ作りから。自分に適したものは何か? アメリカでイラストレーターとして活動し、プロモーションのためのポートフォリオ作りの大切さを十二分に実感したカズ・オオモリさんが、具体絵的な事例をあげながら、相手の心に残るポートフォリオ作りを解説します。また、編集部に届けられる数多くのポートフォリオの中から、実用的、個性的、理想的なポートフォリオを紹介します。


◎井筒啓之「8月の果て」の挿し絵◎
朝日新聞連載小説・柳美里さんの「8月の果て」の挿し絵の一部を紹介し、連載中断の経緯を初めて語った。「井筒啓之の新境地か」「新聞小説の挿し絵の概念を変えた」など様々に評価された仕事を、本人はどう考えているのか。

◎モノクロームの世界:山崎英介「一眼レフで見る新写実主義」◎
山崎英介さんは、従来の写実作品のように、肉眼(二つの目)で観察した結果を描くのではなく、一つの目(レンズ)によって定着されたボケや光などを描きだすことに関心を持ち、それを実践した。それを映像の時代における新しい写実主義であると考えている。

      〓〓〓≪ザ・チョイス:しりあがり寿の審査≫〓〓〓

【連載】
●宇野亜喜良のAquirax Contact ゲスト:恋月姫
●ARTSPACE 染谷亜里可
●絵本散歩 山田詩子
●AD訪問 川島進(スタジオ・ギブ)
1,676円
【特集】==========================================================
ポール・コックス
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絵本作家、イラストレーター、そしてアーティストとして活躍するフラ
ンスのポール・コックス。その時々の好奇心とアイデアで、さまざまな
表現を試み、それを本やイラストレーションやアーティスト活動にクロ
スオーバーさせていく。素朴な味わいを残しながらも、スタイリッシュ
でコンセプチュアルな美しいビジュアルを作り出す。いろいろな“顔"を
持つ彼の世界を紹介。

【特集】==========================================================
新しい領域の仕事
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書籍や広告のイラストレーションだけでなく、ちょっとユニークな仕事
を手がけたり、自分の作品世界を従来とは異なるメディアに展開するな
どして、仕事の領域を拡大しているイラストレーターがいる。そうした
新しいジャンルに踏み出して活動する作家の仕事を紹介する。
・今井トゥーンズ…アニメーション
・絵師征+エサカマサミ…パチンコ台のデザイン
・スドウピウ…オリジナル食器、ファブリック
・酒井賢司…美術館(霊山こどもの村遊びと学びのミュージアム)の仕事
・倉科昌高…カスタムペイントによるアーティストとのコラボ

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●ボローニャ児童図書展リポート
近年イラストレーターの間で注目が高まっているイタリア・ボローニャ
で毎年開催される国際児童図書展をリポート。
日本のイラストレーターがボローニャをきっかけにして海外の出版社から
絵本を刊行する例も増えてきている。その売り込みの実態も紹介。

●モノクロームの世界:飯田淳「Room to Room」
鮮やかな色遣いとやわらかいフォルムで、女性誌やPERSONSの仕事などで
人気を誇ってきた飯田淳さんが、モノクロームの世界に挑戦。
そこには見る人を引き寄せる、ある「しかけ」があるのです。

●海外作家紹介:ナタリー・レテ(フランス)トム・グールド(イギリス)

●AD訪問:布村順一/日本テレビ広報局宣伝部

●art space:横谷奈歩

●新連載
秋山孝教授のイラストレーション学事始

●好評連載
宇野亜喜良「Aquirax Contact」:幻獣標本 江本 創
フロムC!:トリイツカサキノ
絵本散歩:酒井駒子 ほか

●第142回ザ・チョイス:D-BROSの審査
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イラストレーション編集部からのお知らせ
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●第22回ザ・チョイス大賞展 名古屋展 開催!
(セントラルアートギャラリー) 5/30~6/12

2004年度ザ・チョイスに入選した57名の作家による、計143点の作品を
展示します。
今年は例年に比べ作品数が多く、見応えも充分。
イラストレーション界の明日を担う新鋭たちのパワーは圧巻です。
【特集1】気鋭の装幀家が選ぶ,期待の新人18人
小説を中心に装画にイラストレーションが起用されることが多く,またイラストレーターにとっても装画は人気が高い仕事です。
今号では,祖父江慎,緒方修一,坂川栄治,丸尾靖子,望月玲子(新潮社装幀室)という,5人の装幀家に,それぞれが注目している新人をピックアップしてもらいました。まだ実際の装画の仕事は少ないですが,今後が期待される18人です。
オオツカユキコ,毛利早穂子,牛島孝,早川純子,やまだやすこ,小松希生,山本加奈子,満岡玲子,出口敦史,大久保郁子,櫻井乃梨子,nakaban,服部知佳,笹部紀成,下敷領泰将,菅野旋,漆原冬児,山口珠瑛
また,これから装画の仕事を目指す人のために売り込みガイドを収録。「売り込み先は?」「仕事のきっかけは?」「装画向きのファイルの作り方は?」といったギモンに答えます。

【特集2】個人特集=上杉忠弘
「横顔の女性」「ヨーロッパ的な雰囲気」が印象に残る上杉忠弘さんのイラストレーション。しかし本当に描きたいのは「空間」と「光と影」。頭の中にめぐる映像をカメラで撮るようにイメージする上杉さんの作り上げる「空間」を存分に堪能してください。

【特集3】海外作家=ローラ・オーエンズ
世界で注目されるアメリカの若手アーティスト。「絵で何かを伝えたいというより,絵を描くことは,その絵を見てもらう空間と場所を作ることなの」と語る彼女の,イメージ豊かな作品が登場。

ザ・チョイス●大久保裕文さんの審査

【連載】
●宇野亜喜良のAquirax Contact ゲスト:鬼頭智子
●ARTSPACE 川原直人
●絵本散歩 100%ORANGE
【特集1】立体イラストレーション50
立体イラストレーションというと,少し前までは紙粘土やペーパークラフトなどが主流でしたが,現在は素材も多様化しています。またデジタル技術が採り入れられ,撮影や撮影後の処理をイラストレーター自らが行なって新しい世界を構築するなど,状況が変化し,ますます興味深くなっています。 本特集では,新しい立体作家44人の作品ファイルを掲載。同時に3DCGデータを実物の立体作品として出力する立体プリンターなどの最新技術の話題から,日本の伝統的な「折り紙」をペーパークラフトに採り入れた作品,またレトロ人形のブームまで,立体イラストレーションにまつわるさまざま話題を提供します。

【特集2】決定! 第22回ザ・チョイス年度賞発表
本年度審査員(松下計,奈良美智,長崎訓子,土井章史,田名網敬一,大久保明子・敬称略)によりあらためて選出された大賞は,静岡県在住の持塚三樹さん。新作とインタビューを掲載します。また審査時に行なわれた座談会では,各入賞作品に対する審査員の評価のポイントや,イラストレーション界の最近の状況なども語られています。1年間の全入選作品をフラッシュバックします。

【特集3】ふたりの山名文夫「資生堂ともうひとつの仕事」
山名文夫さんは日本最大の化粧品メーカー・資生堂の広告,パッケージデザインなどを長年手がけ,彼の表現が資生堂のビジュアルイメージを作り上げてきました。繊細で流れるような曲線で描かれる女性は,みなモダンで艶やか。そしてそれは時代を経ても決して色褪せることがありません。 
本特集では2004年末に都内二カ所で開催された山名さんの没後24年の展覧会で発表された作品を紹介します。文章に合わせグロテスクさやエロチシズムのある小説の挿し絵や,写真を大胆に使ったデザインなど,資生堂の仕事とは異なる側面の作品も充実しています。

【別冊付録】「ストロボックス 立体イラストレーションのためのパターンライティング」
立体作品を撮影するのに便利な簡易ストロボ「ストロボックス」を使用した,立体撮影術ガイドブック。北見隆さんの立体作品や,藤枝リュウジさんのマチエールのある作品を例に,撮影のためのライティング術を伝授します。

ザ・チョイス●白根ゆたんぽさんの審査

【連載】
●宇野亜喜良のAquirax Contact 「彫刻家 大島康幸」
●ARTSPACE 福井篤
●絵本散歩 工藤ノリコ
●ペーパーエッチング実験工房

【関連情報】
次回ザ・チョイス応募について
ザ・チョイス大賞展のお知らせ
第140回 ザ・チョイス 審査結果発表

1,676円
【特集1】五月女ケイ子のすべて見せます。

BSフジの番組から生まれた本「新しい単位」や放送作家・細川徹との共著「世界のしくみ」などのイラストレーションでおなじみの,イラストレーター五月女ケイ子のすべてを見せます。彼女のこれまでの代表作を網羅するだけでなく,100の質問,五月女解体,生い立ちなども明かされる,あらゆる角度から五月女ケイ子に迫る大特集です。


【特集2】韓流イラストレーション

韓流ブームの昨今,さてイラストレーションの世界での韓国の事情はどうなのか?韓国デザイン界の現状を探ります。イラストレーションにも韓国の伝統絵画の影響が強く現れていますが,それは彼らの表現に独自性を与えて,説得力のあるイラストレーションになることに役立っているようです。注目する人のイラストレーター9人にスポットを当てます。


【特集3】アートスクールガイド

イラストレーターを目指す人のために有益なスクール情報。美術大学,専門学校,カルチャースクールも含め,100校以上を紹介しています。


ハッピーアワー●仲條正義,土屋耕一,水野卓史 熟練ディレクターの新たな挑戦を紹介
モノクロームの世界●ジャンルイジ・トッカフォンドの新作「小さなロシア」
ザ・チョイス●大久保明子(文藝春秋デザイン室)の審査


【連載】

●宇野亜喜良 Aquirax Contact「バッグ作家 緒方明子」

●柴田こずえの絵本散歩「小林敏也」

●ペーパーエッチング実験工房

●art space「山本基」
1,676円
特集 キャラクタービジネスを考える
→第一部●キャラクターの強みとは分かりやすいこと,感情移入しやすいこと。それをイラストレーション表現に生かすにはどうすればいいか? 必要な要素とは何か。
キャラクターに関係する様々なジャンルの人に話から,キャラクターイラストレーションについて考える。
田代卓(イラストレーター):作り手にとってのキャラクター論
青木克憲(AD):広告制作会社によるキャラクター展開
CWC(エージェント):キャラクターコンペの意義
ソニー・クリエイティブプロダクツ(キャラクターマーチャンダイジング会社):キャラクター業界の現状
第二部●キャラクターファイル04
キャラクターイラストレーションの要素を持ち,現在キャラクター展開,または今後の展開が期待される52人の作品ファイルを連絡先,プロフィールとともに掲載。
 
特集 小野利明の風景画「デ・ジャヴを追って」
→迫力のあるポートレイト作品を描いてきた小野利明さんが,近年,風景画を精力的に描いている。連載小説の挿し絵を多く手がけ,リアリズムが漂う作品は,小説をより臨場感のあるものにしている。挿し絵では,実際に舞台となっている場所に赴き,自ら撮影した写真を元に描くのだそう。何気ない風景が,光と影のコントラストとローアングルで描くことで,何か起こりそうな予兆を感じさせる。それは期待感を煽る映画のオープニング演出を意識したものだとか。ローアングルに切り取られた風景画をたっぷりと見せる。
 
モノクロームの世界 はまのゆか
→話題の「13歳のハローワーク」の他,村上龍さんの著作の挿し絵などで注目されているはまのゆかさん。作品のベースには人物,物を観察して描いてきたクロッキーがある。最新作の絵本「mamechan」の作品を中心に紹介。常に絵を描き,出来事をクロッキーする。「しゃべるように描いて伝えたい」。
 
個展を開きたい人のためのギャラリーガイド
→イラストレーションを扱うギャラリーが増えている。新進のギャラリーを中心に,展示するイラストレーター側の立場に立って,ギャラリーの特徴,方向性,客層などを解説。
 
●Creative Talk:エンライトメント
●AD訪問:大路浩美

●好評連載: 宇野亜喜良 Aquirax Contact:豊永ゆき(植物画家)
  絵本散歩 長谷川義史
  デハラユキノリ「おしえて!ティーチャー」
●第137回ザ・チョイス:土井章史の審査ほか
1,676円

特集 イラストレーターのアトリエ探訪!
→第一線の作家の仕事場を訪問して,それぞれの目的や事情に応じた快適な仕事場づくりについて実例を紹介する。快適・リラクゼーションを求めたアトリエ,機能や使いやすさを重視したアトリエ,作品イメージそのままのアトリエ……。作品が生み出される場はいったいどんなところだろうか。
空山基,ヒロ杉山,めぐろみよ,ささめやゆき,赤津美和子,五木田智央,エドツワキ
 
特集 没後10年特別展・ペーター佐藤の時代1945-1994
→その早すぎる死から10年が経った。彼の作品は,今なお多くの人々の記憶に残り,また目にする機会も多い。エアブラシワークによるSF的な世界観で注目を集め,後年はパステルによるポートレートを得意としたペーター佐藤の代表的な作品を,バイオグラフィとともに振り返る。
 
少女の秘密を描く
→それぞれの中に潜む「少女性」に焦点を当てる。「かわいい」「純粋」といった一般的観念とは異なり,時にはしたたかで,残酷で,ナーバス。そんな少女の持つ二面性がどのように作品に現れているのか。
かわぐちみお,金泉佐知子,micca,山口愛,高橋咲詠,ひろやまkyo子
 
モノクロームの世界:牧野四子吉
→動植物図鑑や百科事典,教科書などで多くの動植物の図版を手がけ,日本画家の副業のように見られてきた動植物の挿し絵制作を,「生物生態画」と呼ばれる独立した分野にまで高めることに貢献した牧野四子吉さんの「広辞苑」の挿し絵を紹介する。
 
●新連載:若尾真一郎のペーパーエッチング
●AD訪問:川村哲司(atmosphere)

●好評連載: 宇野亜喜良 Aquirax Contact:石山裕記(造形師)
  絵本散歩 おーなり由子
  デハラユキノリ「おしえて!ティーチャー」
●第136回ザ・チョイス:長崎訓子の審査ほか
1,676円
■特集:ハピネスを運ぶ人 A LITTLE HAPPINESS
→クリエイティブの様々な分野で女性の活躍が目立っている。生活レベルでも,積極的なのは女性たちだ。ここで紹介する3人のイラストレーターも,生活の中の小さなハピネスを届けることで,女性の気持ちを掴むことに成功している。
スドウピウ,坂崎千春,わたなべろみ
 
■gallery:植田真
→1999年度ザ・チョイス年度賞大賞の植田真さん。近年は,直木賞「号泣する準備はできていた」(江國香織=著)の表紙など書籍の仕事で活躍している。最新作「絵描きの植田さん」(文=いしいしんじ)では,絵描きである小説の登場人物が描く絵を描くという,挿し絵ではない関わり方をした。その作品を中心に紹介し,「絵描きの植田さん」が出来上がった過程を,作家いしいしんじさんと対談。
 
■クリエイターズ・フィギュアの挑戦
→1990年代以降,おもちゃの業界ではフィギュアが人気を呼び,いまや重要な市場の一つとなった。その多くは,コレクション性の高い大人をターゲットにした製品である。ここ数年,イラストレーターなど,アートやデザインに関わるクリエイターがデザインしたものが増えている。これら,クリエイターが手がけたフィギュアとともに,それに関わる作家やメーカーの人たちの話を紹介する。
 
■イラストレータービジネス白書:日本にいながら海外で仕事をする
→ビジネスや表現領域の拡大を目指し,海外で仕事をすることを考えている人は多い。
「海外のレップと契約」「自分でやりとり」「海外プロモーションする日本のエージェント」に分けて,それぞれの実践者にインタビュー。そこから海外ビジネスの実態が浮かび上がる。
 

●Flashアニメーションを作ろう(後編)
●artspace:スーザン・チャンチオロ
●AD訪問:水野学good design company
●追悼:辰巳四郎
●ピエゾグラフの可能性を探る Part2
 空山基,羽良多平吉,永井一正,若尾真一郎

●好評連載: 宇野亜喜良「Aquilax Contact」下谷二助の立体
絵本散歩 堀川理万子
 デハラユキノリ「おしえて!ティーチャー」

●第135回ザ・チョイス奈良美智の審査
奈良美智さんによる第135回の審査が2004年1月27日に行なわれました。
その結果を報告します。応募人数1,200人,応募点数約4,000点。

今回の応募数は,これまでの最高記録となりました。直接搬入時には応募者の列が会社前の道路にはみだしてしまうほど。作品が,はたして審査会場に入りきるだろうかの不安もあったほどです。
なんとか収まった作品の山を見て,奈良さん「すごい!」の一言。同時に「終わるのかなあ」との不安も。まずはタバコを一本吸って,審査開始です。「うーん,鑑賞してしまうなあ」「いいなあ,欲しいなあ。でも入選ではないんだな」「こういうのによわいな」・・・と,気になる作品はじっくり見て,一言声をかけていきます。
「いいけど,やっぱりダメだ。描いている本人が自立していないように見える」
「モチーフやアイデアと技法が合っていないなあ」
「アイデアはいいけど,絵ではなく写真で表現する方があっているんじゃないか」
「この1点だけをシリーズで描いたらいいのに」
「額にいれたら,すごくよさそう」
「苦手な絵がある。それは上品でなかったり,あざといもの」
「モチーフの大きさの関係性がよく考えられている」・・・
じっくり見ているので一次選考通過か?と思いきや,「やっぱりやめよう。甘やかすことになる」など,キビシイジャッジで,一次審査で絞り込まれた作品は約50人分。100人に4人が通過しただけでした。
休憩中に,最新号のチョイスのページを見ながら,学生時代の経験を語ってくれました。「いい絵ですけど,みんな仕事が来たら対応できるのかな。僕は学生時代,テレビ番組内で使う絵や,レストランの壁画の仕事で,“これまでのような感じで描いて”と言われて引き受けたのに,いろいろ言われて,描けなくなってしまった。今でもそれでは描けない」
さて,最終審査。やはりここからの選別が至難の業。5人ほどはすぐ決まりましたが,あとがなかなか進みません。「自分が欲しい絵」と「いいと思うけど,欲しくはない絵」に分別してみたり,「この絵が好きというんじゃなくて,描かれてる世界が好き」「描くことに対する愛情を感じる」と,作品それぞれの評価を言葉にしたり・・。悩みに悩んで,決定しました。
審査中,「この絵は入選ではないけど好きだなあ,家に飾りたいなあ。欲しいなあ」という作品がありました。それらの作品は応募者の許可をいただき,奈良さんの元へお届けしました。
1,676円
■特集:装幀とイラストレーションの現在  
→イラストレーションの仕事の現場として「本の表紙」がもっとも魅力的な場所の一つだ。絵が全面に使用されるものが多く,長期的に書店に置かれ,本の売り上げをも左右する。装画を多く手がけるイラストレーターの中には,「書店がギャラリー代わり」と言う人もいる,現在の出版界では売り上げ自体は低下しているものの,発行点数は増加しており,今後も装幀の仕事自体は増えていくことが予想される。本特集では,イラストレーションを多様する若手装幀家の仕事と装幀論を紹介し,今,現場ではどのようなイラストレーションが望まれているかを探っていく。
大久保明子(文藝春秋),守先正,BUFFALO GYM  

■特集:ザ・チョイス年度賞決定!  
→本年度審査員・坂川栄治,服部一成,タグボート,寺田克也,井筒啓之,高田理香によって,あらたに選出されたチョイス大賞。今年度の大賞は誰の手に?
大賞受賞者の新作紹介とインタビューを届けます。  

■gallery 平松尚樹「遊びをせんとや」  
→ベテランがさまざまな素材を使い制作した新境地の作品を紹介する。遊び心が溢れる大人の世界。  

■切り絵の愉しみ  
→デジタルの普及が進んだ今,再びアナログ回帰の傾向が見られる。クラフト的な,あたたかな味わいを持つ紙で制作された作品が人気だ。古典的と思われる切り絵も,そぎ落とされたフォルムでグラフィカルにみせるものや,紙の素材そのものにアレンジを加えるものなど,さまざまな切り絵イラストレーションを紹介する。
山本祐布子,赤崎ちか,辻恵子,立本倫子,久村香織,森邦保  

■おおの麻里「浮かぶ世界,踊る世界」  
→大人っぽく女性らしく,品がありながらも,どこかエッチだったり,いじわるそうだったりと,印象的な世界を描く。俵万智の新聞小説挿し絵や,NHKみんなのうたアニメーションなど,活躍の場がひろがっている。寓話的で,宙に浮かんでいるような浮遊感を持つ。現実と空想の間を行き来しているかのようなロマンチックな世界を紹介。  


●Flashアニメーションを作ろう 
●桝野浩一とトモフスキー「淋しいのはお前だけじゃな」が出来るまで。
●大田垣晴子責任編集の雑誌『O』(オー)創刊顛末記
●好評連載: 宇野亜喜良「Aquilax Contact」やまだないと
 絵本散歩 カズコ・G・スコーン
 デハラユキノリ「おしえて!ティーチャー」

●第134回ザ・チョイス松下計の審査
アートディレクター松下計さんによる第134回の審査が12月1日に行なわれました。
その結果を報告します。応募人数600人,応募点数約2,800点。

冷たい雨の中,松下計さんがザ・チョイス審査のために編集部にいらっしゃいました。松下さんはアートディレクターであるとともに,建築物などを描くイラストレーションの仕事もされています。本誌No.142~144でセレクターを担当していただいた「雑誌とイラストレーション」の中では,"イラストレーターは自分の仕事の領域をもっと広げられるのではないか"ということをコメントされていたのが印象的でした。
さて,審査開始です。早いジャッジで作品をご覧になっていきます。「残しましょう」「好みではないけど,気になるなあ」「自分の世界がはっきりしている人は,複数枚応募しているようですね。その方が世界観が見えるから審査しやすい」。一次審査はスムーズに終わりました。
 が,最終選考まで絞り込む段階で,考え込む松下さん。「う~ん。難しいなあ・・・」。なんとか,絞り込んで入選者5人ほどはすぐに決定しましたが,それ以降は甲乙つけ難い様子で,悩みに悩んで,入選が決定しました。あらためて見直して「人物画が多くなりましたね。好みが反映されているかな?」
「イラストレーターもディレクションに関わった方が面白いものが出来る」「センスやアイデアの面で,もっとイラストレーターの感性が必要となる場があるんじゃないか」「デザイン,イラストレーション,アート,音楽まで,領域を超えて活躍する人がこれからもっと出てくるでしょうね」。審査中に,松下さんが語っていたことの一部です。
1,676円
■特集:メグ ホソキの核  
→13年続く『OZ magazine』の表紙などで,ファッショナブルなイラストレーションを描き,多くの女性を虜にしてきた人気イラストレーター。しかしその一方で,笑わない女性像や線画,絵本,人形制作など,雑誌や広告で見せる作品とは異なるものも制作してきた。そんな彼女の知られざる作品を紹介する。  

■スーパーリアルイラストレーションの時代を検証する  
→1970年代から80年代初頭にかけて隆盛したスーパーリアルイラストレーションを,今検証する。山口はるみ,空山基,滝野晴夫,齋藤雅緒,横山明ほか,29名の作品紹。クリエイションギャラリーG8キュレーターによる評論「スーパーリアルはなぜ短期間で消えたのか」  

■gallery「幻想の森」  
→シュールリアリスティックな作品を描く3人の画家を紹介。装幀の仕事などで活躍する。
大竹茂夫,小野田維,七戸優  

■Strange Flowers奇妙な花  
→ただ,美しいだけではない,エロティシズムや妖しさをもって花や植物を表現する作家たちを紹介。
中澤由美子,波多野光,栗木栄子,木村晴美,岡田里,杉内俊哉  

■アートスクールガイド  
→イラストレーターになりたい人のための学校紹介。四年制大学から週一回のイラストレーションスクールまで,学びたい人の目標や状況に合わせて選べる70校以上を紹介。  


●ポラロイドで作るビジュアル工作
●ビジネス白書・=チェックシートで契約書作り
●モノクロームの世界=小林敏也
●AD訪問=森本千絵
●新連載=デハラユキノリ「おしえてティーチャー」

●第133回ザ・チョイス=服部一成の審査
アートディレクター服部一成さんによる第133回の審査が10月1日に行なわれました。
その結果を報告します。応募人数850人,応募点数約3,500点。

今回の審査員は,ライトパブリシティから独立し,現在は『流行通信』のADなどを担当する服部一成さん。通常より応募数が増え,ファッション系のイラストレーションが多く見受けられました。
 さて審査開始。じっくりと見て「残します」「これはいいです」とジャッジしていきます。途中「さっきのあの作品をもう一度見せてください」と,一度落としても,何かひっかかるところがある作品は,あらためて見てジャッジ。それが何度となく繰り返されました。一次審査に残った作品はいつもより多め。「これは!とびっくりするような作品はなかったですけど,気になるものは何点もありました」とのこと。それと同時に「応募者はどういう人ですか?」「もう仕事をしていますか?」「チョイスは何年続いていますか?」「イラストレーターを生業としている人は,今,日本にどれくらいいるのでしょう?」と編集部は服部さんに質問攻めにあったのでした。
 二次審査は,一次の印象が強く残っているようで,ジャッジが一次よりも数段早くなり,最終的に残ったのは40人あまりの作品となりました。ここから最終選考。テーブルの上に置いた作品を,服部さん自身が,並び順を変えたり,同じ作者の気になる絵を手前に置くなどテキパキと絵を移動させていきます。しばらくすると,入選のかたまり,準入選,最終選考と分けられていました。
「一人で審査するというのが面白いコンペですね。選者である自分の趣向が結果に現れて,少し恥ずかしいような気持ちもします」。初入選が10人中8人と,新鮮な作品が揃いました。
1,676円
■特集:天明幸子「Cute Rabbits」
→独特の線で描き出すキャラクターは,見る者をハッピーな気分にさせる。ユニクロが仕掛ける生鮮食品「SKIP」の仕事や「ほぼ日刊イトイ新聞」連載中の漫画キャラクターなど,満載。秋山具義さん,ヒロ杉山さんとのコラボレーションも必見。 ヒロ杉山とのコラボレーション「Mobile Art」用アニメーションの一部を公開。
  
■制作密着ルポ 平澤一平のPVアニメーション
→レゲエ・ディスコ・ロッカーズの新曲「Bridge Over Troubled Water」のPVアニメーションを平澤一平さんが手がけている。その制作を追う。
 
■gallery 川上和生「ペチカの家の少年」
→生まれ育った北海道・十勝の壮大な自然と人々の営みを季節ごとに描き,3度にわたる個展で発表してきた。その集大成。
 
■徹底研究 絵解きのイラストレーション
→雑誌媒体を中心に,イラスト・ルポや美容,健康など実用的な内容を「分かりやすく」「的確に」しかも「楽しく」伝えるためのイラストレーションが多用されている。その描き手を紹介し,現在エディトリアルの現場で使用されているイラストレーションの実例をテーマごとに上げ,傾向を探る。杉浦さやか,sino(三原紫野),小迎裕美子他
 
■イラストレータービジネス白書:ギャランティのトラブル
→イラストレーターのビジネス面の実体をさぐるシリーズ。今回はギャランティにまつわるトラブルについて。実例をあげるとともに想定しうるトラブルの対処法を弁護士に聞く。
 
■新連載=宇野亜喜良「AQUILAX CONTACT」
→キュレーターとしても才能を発揮する宇野亜喜良さんが,毎号連載で才能をピックアップする。第一回は桑原弘明。文庫本より小さい箱の中に,広大な宇宙を作る作家。

 
●モノクロームの世界=スドウピウ
●グッとくる=田名網敬一
●ジョン・C・ジェイ
●海外作家:エド・エンバリー

●第132回ザ・チョイス=井筒啓之の審査
イラストレーター井筒啓之さんによる第132回の審査が7月30日に行なわれました。
その結果を報告します。応募人数800人弱,応募点数約3000点。
今回の審査員,井筒啓之さんは,20年前の記念すべき第一回ザ・チョイスの入選者です。当時の応募作品数は500点足らず。今回は3000点を超す応募数に,井筒さん自身びっくりしているご様子。入選の知らせが来た時のことを今でも覚えていてくださいました。井筒さんはイラストレーション青山塾で専任講師をされているので,イラストレーターを目指す人たちの絵を日常的に見ているはず。どんな作品が選ばれるのでしょう
 サイズの小さい作品から,どんどん作品を見ていきます。ジャッジは早く,「残しましょう」「パス」と静かに,しかしテキパキと審査が進んでいきます。あまり迷いなく,最初の審査は終了しました。一次審査を終えて最初の一言は,「絵の中に文字を入れている人がいるけれど,やめた方がいいのにね」。一次審査で残った作品は,普段よりもかなり多く,再度その作品群を見直していきます。一次とは異なり,ずいぶんと悩まれている様子。「いいんだけどなー」「好きだナー」「この1点はすごくいい」「チョイスっぽいからやめよう」「かわいいのって,意外に好きなんだけど,これはちょっとかわいさが足りないかも」など作品にそれぞれにコメントを付けつつジャッジしていきます。
 最終審査まで残った作品はバラエティに富むものでしたが,入選は,人物を描いたものが7人となりました。「僕の好きな方向のもので,いいなと思うものはチョイスしやすいですね。でも本当は,違う方向性でも,すごくいい,どうしても残したいと感じられる作品に出合いたかった」。。。

●AD訪問=池田進吾
●絵本散歩=どいかや
●好評連載=谷口広樹の電脳隔月報,井上直久のピエゾグラフ工房
1,676円
■特集:平田利之 アイデアにスパイスを  
→常にユーモアの効いたアイデアが込められたイラストレーションを生み出している。政治経済などの難しく暗くなりがちなテーマから,生活や娯楽に関するやわらかいものまで,どんなテーマにも対応し,それぞれのテーマを多角的にとらえることでアイデアを生み出す。そしてそのアイデアをストレートに伝えるために,少ない要素の線と色面で描く。イラストレーションの「説明する」「伝える」という機能をとても大切に考えている。「明快なメッセージをシンプルな絵とデザインで伝える」欧米のグラフィックデザイナー,ポール・ランドやサビニャックらが目指した方向を彼も目指している。  

■特集:彼方を見つめる視線 現代女性のポートレート  
→近年,凛とした佇まいを見せる,新しい女性像が描かれるようになってきた。絵の中の彼女たちは笑顔をふりまくわけではないが,静かな意思と確かな存在感を感じさせる。そんな現代の美人画を描くイラストレーターを紹介する。
高橋洋々,水口理恵子,武田典子,森隆一郎,石井のりえ,田宮彩  

■Flashムービーを作ろう  
→FlashはWebなどのアニメーション作成に広く使われているソフトウエアで,最近ではWebサイト全体の構築,デザイン,インタラクティブな仕掛けを作るのにも使われている。このソフトを使ってWeb用のアニメーションやコンテンツを制作するイラストレーターが増えている。
木村タカヒロ,トリスコーシロー,ヤナギマサノリ,藤井啓誌,T.T.,マリィ・カイユ,フランソワ・シャレ,J/e/t(1),J/e/t(2)を紹介。  

■SIMPLE & PLAIN  
→コンピューターが,イラストレーションを変えつつある。一見したところ,手描きのように見えるが,実はコンピューターで描いている,という絵が増えている。中でもSIMPLE & PLAINに訴えたい内容をストレートにパワフルに伝えることに成功している3イラストレーターを紹介。金子真理,大森巳加,さかたしげゆき  

■徹底アンケートから探る イラストレータービジネス白書  
→その1 ギャランティついて考える。
イラストレーターのギャランティの相場はどのようなものか。業界標準はなく,仕事の個々の事例によって金額は大きく変わってくる。約80人のアンケート回答を整理して紹介。  


●第131回ザ・チョイス=寺田克也の審査  
漫画家・イラストレーター寺田克也さんによる第131回の審査が5月28日に行なわれました。
その結果を報告します。応募人数約720人,応募点数約2800点。

 久々に晴れ渡り,気持ちいいチョイス日和(?)と言える5月28日。Tシャツ姿で,気さくなアニキという感じの寺田克也さんが,審査にお越しくださいました。寺田さんは,実は約20年前,学生時代にチョイスに応募したことがあるそうです(河村要助さんの審査)。その時は入選にはなりませんでしたが,20年後に自分が審査をするということで感慨深げなご様子。これまでいろいろな審査の依頼を断ってきたそうですが,チョイスはご自身が応募されていたということで,引き受けてくださいました。「自分が出していた頃を思い出して,胸が詰まるような…」「落選して作品を持って帰った時の屈辱感を思い起こしながら審査します」
 立ったまま前屈みで作品をじっくり見ていきます。「すごいな」「来た来た~」と,時折コメントを挟みつつも,静かにゆっくりと審査は審査は進んでいきました。描き込みや要素の多い作品,またマチエールに凝った作品は,そのディテールまで丁寧に見て行きます。応募作品にはいつもより,SF的な世界観の作品が多いようです。「僕が審査されているような気になりますよ」
 すべての作品を見終えたのは審査開始から,約4時間後。残った作品は,少しユーモアを感じさせるようなものが多いですが,全体的には世界観もタッチもバラエティ豊かな作品でした。
 二次審査は,残した作品をテーブルに並べられる限り並べ,全体を見ながら審査されました。一次審査よりもジャッジが早く,一次審査の時点である程度,優劣はついていたようです。入選,準入選は比較的スムーズに決まっていきました。
 「楽しかったっす」。審査終了した頃には,すでに辺りは暗くなっていました。

●海外コンペティションに応募するには?
●講談社出版文化賞受賞者インタビュー/さしえ賞 白浜美千代/絵本賞 長谷川義史
●AD訪問=日高英輝
●好評連載=空山基(最終回),谷口広樹,井上直久のピエゾグラフ,絵本散歩=高楼方子
 やまもとちかひとの「イラストレーターの仕事場デジタル化計画」(最終回)
1,676円
■特集:マンガ家の底力~マンガ家の描くイラストレーションはなぜ強いか  
→近年,書籍の装幀や挿し絵,広告などのビジュアルをマンガ家が手がけるケースが多くなっている。そこにはマンガの訴求力だけでなく,イラストレーションの描き手としての他にはない魅力があるからに違いない。しりあがり寿,安野モヨコ,やまだないと,和田ラヂヲの4人の作家を取り上げ,その秘密に迫る。  

■特集:宮城ユカリ「走る線,流れる空気,無垢な形」  
→勢いのある軽やかな線。間を活かした構成。デフォルメされているが,シンプルで気持ちよい形。そして溢れる色。NIKE,JR東日本などで注目されるイラストレーターに迫る。彼女の自費出版作品集もたっぷり紹介。  

■CMキャラクター新旋風 -キーワードはシンプル&ブサかわいい?-  
→テレビコマーシャルや広告に登場するキャラクターの中で,「かわいくない」キャラクターが人々の目をクギ付けにしている。その魅力と広告戦略を探る。NOVAうさぎ,TブーS,吸いたくなるマン,ドン・シボリオーネ,きのこ組他  

■クラフト・エヴィング商會  
→本という形態にこだわりながら,懐かしくも新鮮な架空の物語を作り上げ,デザインする二人組。「クラウドコレクター」,「ないもの、あります」「a piece of cake」などの著書が好評。  


●第130回ザ・チョイス=TUGBOATの審査
クリエイティブ・エージェンシーTUGBOATのアートディレクター川口清勝さん,
プランナー多田琢さんのお二人による第130回の審査が3月26日に行なわれました。
その結果を報告します。応募人数約750人,応募点数約2800点。

 今回はお二人での審査。作品の多さにびっくりすると同時に,年間のべ約5000人が応募していることに驚きを隠せない様子でした。
  作品は川口さん主導でジャッジされていきます。「パス」「う~ん,よくわからないけどなんとなく気になるから残しましょう」と,テキパキと審査は進みます。二人の審査基準にはブレがないようですが,時折,多田さんが「やっぱりそれを残そう」とパスされそうになった作品を復活させたりする場面も。大きく意見が分かれることはなく,審査は進んでいきました。
 2次審査から,テーブルに残った作品をすべて並べ,入選しそうなもの,保留のもの,落選のものを選別していきます。二人で同じ作品を見て感想を交わすこともあれば,別々に見て,残したい作品に同意を求める場面も。残った作品を窓際に並べ,相対的に見たり,1点だけ取りだして見たり。徐々に入選,準入選,最終選考対象者に大別されていきました。
 結果的に入選作品は,モノトーンのものの比率が高く(逆に準入選は鮮やかな色の作品が多かった),「ちょっとせつなそうなのが多くなったかな」とのこと。入選者の中には二人も学校の先生がいて驚いたり,作品タイトルやペンネームに反応したり,審査を楽しんでくださっているようでした。

●田辺ヒロシのパーソナル・ワーク
●大橋歩の雑誌「Arne」
●グッとくる=山村浩二
●AD訪問=木継則幸
●好評連載=空山基,谷口広樹,井上直久のピエゾグラフ,絵本散歩=あべ弘士
 やまもとちかひとの「イラストレーターの仕事場デジタル化計画」
1,676円
■特集:フィリップ・ワイズベッカー  
→フランス人アーティスト。身近な道具や建物を,古いノートなどに,平面的で独特のパースで描く。色鉛筆で何度も描きなおした線の跡は画面に残り,それもよい風合いとなって素朴な印象を与える。昨年京都の関西日仏交流会館のアーティストインレジデンスに4ヵ月滞在し,制作を行なった。彼は京都の伝統美を持つ寺社仏閣よりも,生活そのものに興味を持ち,道具街で見つけたものや街の建物を描いた。描きおろし作品紹介とインタビュー。  

■特集:セキユリヲの世界  
→アートディレクターとして活動しながら,同時に,プロダクト制作にも力を入れている。ファブリックやグッズはもちろん,昨年からは自分のファッションレーベルを立ち上げた。イラストレーションを起用する仕事も多く,同時に自らも図案的なイラストレーションを描く。幅広い活動に共通するのは,ノスタルジック感。若い女性の心を捉えている。  

■海外作家●Var(ヴァー)  
→ストックフォルム在住のイラストレーター,デザイナー。二人のユニット。全ての仕事を分業でなく,一緒に考え作業している点がユニーク。一つ一つの仕事に対し,新しい答えを見つけだし,スタイルや型にはまらない制作を続ける。常にビジュアル作りのための素材(自分で撮った写真や,雑誌の切り抜き,メモ,スケッチなど)を集め,それらを組み合わせてコラージュしたり描き加えて,ビジュアルを作る。選び取り,組み合わせる「センス」が彼らの武器である。  

■網中いづる  
→サラリとした筆使いで人物を中心に描き,文芸の仕事を多く手がける。2年前まではセレクトショップの販売をしていたという,珍しい経歴。他業種からイラストレーションの世界に入った彼女の絵の魅力を探る。  

■カフェギャラリーガイド  
→作品発表の場として,ギャラリーを借りて展示するというのがこれまで一般的だったが,今はそれだけでなく,カフェに併設された展示スペースや,雑貨店などで作品を発表する人が増えている。「空間の個性を生かし,ギャラリーよりも気軽」に展示する実例と,ギャラリーを併設したスペース(カフェ,雑貨店など)をリポート。  


●第129回ザ・チョイス=高田理香さんの審査  
イラストレーター・高田理香さんによる第129回の審査が1月22日に行なわれました。
その結果を報告します。応募人数約750人,応募点数約2800点。

 新春の審査は,高田理香さん。高田さんはチョイス出身。葛西薫さんと鈴木八朗さんのチョイスで入選されています。それから約15年,今度は高田さんが審査を担当してくださいます。パレットクラブスクールなどで講師をされていますが,イラストレーションの審査は初めてということです。 「どんな作品が来ているんでしょうか? 楽しみですね」。そして審査スタート。時折「ふふふ」と笑みをこぼしながら,作品に見入っています。笑いはありつつも,「面白くて好きだけれど,チョイスの審査として残すのはちょっと…」などのコメントが。一次審査から作品はかなり絞り込まれました。
 休憩時には,「イラストレーターとして継続して仕事をして行けそうな力を持っている作品と,個人の自由な発想が作品に込められていて面白いもの。その二つの要素を兼ね備えているものを選ぼうと思っていたのですが,なかなか難しいです」「品のあるものを残したいですね」と。
 一次審査で絞り込まれた作品(なんと18名分でした)を見ていきます。じっくりじっくり丹念に作品を見て,徐々に点数を減らしていきます。「入選と準入選の線引きも難しい」。ページに掲載される時の絵のバランスなども含めて熟考を重ねた結果,入選9人,準入選6人が選出されました。最後に「作品を選んでいると,自分自身についても考えさせられるような気がします。自分が試されているような…。自分と対話しながら審査していましたね」

●東元光児
●PERSONAL REPORT=米澤よう子
●AD訪問=古平正義
●新連載=柴田こずえの絵本散歩 ゲスト田中清代
●好評連載=空山基,谷口広樹,井上直久のピエゾグラフ工房
 やまもとちかひとの「イラストレーターの仕事場デジタル化計画」
1,676円
■特集:拡張するファッションイラストレーション  
→「服」とそれを着る「人」を表現するものだったファッションイラストレーションに変化が見えている。ブランドやセレクトショップがインテリアなど生活に関わるものに目を向けるようになり,それに呼応するかのように,ライフスタイルそのものを表現するファッションイラストレーションが増えてきた。その視点を持つ海外作家を含む15作家を紹介する。  

■決定! 第20回ザ・チョイス年度賞  
→ザ・チョイス年度賞は今年で20回目を迎えた。2002年度は大賞に鯰江光二,優秀賞に内田耕造,志水洋,入賞7名が決定。大賞・優秀賞受賞者は新作を紹介。また全入選作品,年度賞審査会の模様,全入選者のプロフィールを紹介する。
ザ・チョイス大賞展のお知らせ
02年度審査員:渡辺宏,村上隆,ジョン・C・ジェイ,佐藤可士和,阿部真理子,高橋千裕  

■綴じ込み付録:岩田専太郎の挿絵の描き方  
→今から60年以上前に行われた「挿絵座談会」を再録。司会=岩田専太郎。出席者は岩田専太郎林唯一,富永謙太郎,小林秀恒,志村立美。いずれも昭和の時代に活躍した第一線の挿絵画家たち。ベテランたちの蘊蓄が語りつくされる。  


●第128回ザ・チョイス=坂川栄治さんの審査  
装幀家・坂川栄治さんによる第128回の審査が11月27日に行なわれました。
その結果を報告します。応募人数約700人,応募点数約2500点。

 蝶ネクタイに黒のコーデュロイスーツという出で立ちで現れた坂川さん。本日は審査後にパーティに行かれるそうで,それに合わせた服装です。前回の高橋さん同様,坂川さんもとても大きな方です。包容力の大きさと体の大きさは比例しているのでしょうか? 終始笑みを絶やさず(時に真剣な顔で)審査をしていました。
 さて,まず一通り作品を見ていきます。その判断はあまり迷いがないようでしたが,時折,作品の制作法に関心を持っていました。作品世界は好みでも,CG作品はあまり残っていきません。手で作り上げていく過程を大切に考えているよう。「達者な」印象の作品が残っていきます。
「できるだけ新しい才能を発掘したい」。それは審査中にたびたび漏れた言葉です。
最初の審査で残った作品は約70人分。途中休憩の時には,「すごく見応えがありましたよ」とうれしい発言もありましたが,坂川さんのところに絵を見せに来る若い作家たちのこともだぶらせながら,「今の時代は継続していくことが困難。あまり印象が強いと,一度使われると他のデザイナーが使いにくく,かえって仕事の幅を狭める場合もあって難しいですね」と,絵の印象の強さや面白さが,必ずしも仕事につながり,継続していくことができるものだとは言えない現実の厳しさについてのお話もありました。
 最終審査に入ると,かなり悩まれているご様子。「断腸の思いで落とす…」と,作品を絞っていきます。落とすのは難しいけれど,逆にいいと思う作品は,最初の審査の時からほぼ決まっていたようで,入選10人の選出は比較的スムーズに決定しました。
「イラストレーションも,1点の作品として商品として,買ってもらえるよう方向に行くといいと思う。部屋にずっと飾って飽きないもの,そんな普遍的な部分を持っている作品を選んだんじゃないかな。それにしても楽しかった。こんなにいい作品達が見られて幸せです」

●ピーター・ジラルディ×湯村輝彦
●モノクロームの世界=伊勢隆則
●井上直久のピエゾグラフ工房
●グッとくる=立花文穂
●近況報告=杉浦さやか
●AD訪問=有山達也
●名古屋芸術奨励賞受賞 音部訓子
●好評連載=空山基,谷口広樹,
  やまもとちかひとの「イラストレーターの仕事場デジタル化計画」
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イラストレーション (Illustration)の内容

  • 出版社:玄光社
  • 発行間隔:季刊
  • 発売日:1,4,7,10月の18日
  • サイズ:A4
1979年創刊。世界で唯一のイラストレーション専門雑誌
気になる作家の個人特集からHow To、各種展覧会、誌上コンペ「ザ・チョイス」関連情報等、海外の情報、作家の私信まで、イラストレーションを多角的に捉えた記事をバランスよく掲載。新人発掘、業界の活性化にも一役買っています。

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