月刊おりがみ 発売日・バックナンバー

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801円
特集 いぬ年のお正月



◆続 デイケアで折り紙~もっとやさしく~
第5回獅子舞 田中稔憲

新たな年を迎えるということで、今回は「獅子舞」を取り上げます。なにぶんとも獅子頭をどう折るかが最大の課題なのですが、「伝承のお家」から簡単に折り出すことができました。ただ「伝承のお家」を折る際に、従来の「二そう舟」の折り方では、谷折りくらいしかできなくなったお年寄りには難しく思えます。しかし手順を工夫すれば、自力で折ることができます。今回示した方法で折っていただいたところ、どなたも無理なく完成できました。始終折り紙をしている方には、まだるっこしいでしょうが、ここまで噛み砕くということが相当の高齢者になると必要になる訳です。
 体の方はこの通りでなくても、段折りや引き出し方など全く適当に折ってもかまわないと思いますが、一応かんたんな方法を示しておきました。
 意外に難しいのはコマ回しの紐ひもなのです。私が担当している特養ホームのお年寄りには、細かく糊のり止めをしていく作業はかなり難しいと思えました。そこで考えたのは講師が準備段階でする次の方法です。まず、糊と木工ボンドを半々に混ぜ、そこに同量の水を加えてよく混ぜたものの中に短く切った手芸用の紐をひたします。その後、取り出してクリアファイルの上でピンセットを使って形を整え、一晩乾かして固めます。糊ボンドは乾くと透明になり、クリアファイルから簡単にはがせます。はみ出て固まった部分をハサミで切り取れば完成です。これをセットの中に入れておいて仕上がった作品の上にボンドで止めることにしたのです。この方法は殊ことの外ほかうまくいきましたのでおすすめです。
 手の動きが衰えてきても、それに合わせられる作品があれば、いつまでも折り紙を楽しむことはできると思います。そのための教材研究が、ご高齢の生徒さんの教室を担当する講師には大切であると考えています。



◆ミニ知識
○獅子舞…獅子頭をかぶって舞い、踊る民俗芸能です。五穀豊穣の祈祷や魔よけのために新年に行われます。日本の芸能の中で、もっとも古い歴史を持っていて、猪や鹿などの獣類の頭をつける獅子舞は、『古事記』にもその記述があります。一方、獅子(ライオン)は日本にはいませんが、昔から最強の獣として、悪霊を払う霊獣と信じられてきました。
○犬…十二支の11 位は戌で、動物は犬が当てられています。犬は人間に家畜化された最初の動物です。お産が軽く、子犬もよく育つので、安産や子育てのお守りとされてきました。
○土佐犬(土佐闘犬)…四国の土佐(現在の高知県)は、もともと闘犬が盛んな地域でした。江戸時代末期ごろから中型の日本犬のひとつである四国犬にブルドッグ、マスチフなどの大型洋犬を交配して作出された大型犬です。なお、日本犬とは、立ち耳、巻き尾(巻いて背中にしょっているような尻尾)または差し尾(巻かずに根元から前方に傾斜する尻尾)を持った日本土着の犬の総称で、秋田犬、北海道犬、紀州犬、四国犬、甲斐犬、柴犬の6 種とされています。
○犬張子…犬をかたどった張子細工の玩具で、江戸時代の中期以降広まったと考えられています。お宮参りのお祝にデンデン太鼓を生麻で結び付けた犬張子を贈る風習がありました。犬張子は、室町時代に上流階級の産所に魔よけとして置かれた犬筥が起源とされています。
○将棋…古い文献には「象戯」「象棋」「象棊」と記されています。
古代インドで遊ばれていた盤上ゲームから発展して、紀元前3世紀ごろにはインドで生まれたと考えられています。それが各地に伝播し、アラブ人によって西方に伝えられたものがヨーロッパではチェスになりました。日本へは古い時代に東南アジアから中国南岸地方を経て伝わったと考えられていますが、はっきりとした記録はありません。平安時代から鎌倉時代までは、貴族や僧侶の遊びで、室町時代、戦国時代、江戸時代初めにかけて、貴族、僧侶、上級の武士と商人などに愛好されてしだいに広まっていきましたが、町人や農民に普及するのは江戸時代後半です。長五角形の駒の形は日本独特です。素材はツゲが最上級で、ツバキ、マキ、ヤナギなども使われます。駒の字は、彫ったり(「彫駒」)、書いたり(「書駒」)しますが、ツゲを薄く彫って漆で文字を盛り上げた「盛上駒」が最上とされています。1960 年代以降、木製に代って、廉価で扱いやすいプラスチック製のものが広まっています。



◆英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!
将棋は縦横9マスずつの全部で81マスに分けられた盤に向かい合って、20個ずつの駒で陣を構え、一手ずつ駒を動かして敵陣の王を詰めるゲームです。駒には、「玉ぎょくしょう将または王おうしょう将」「飛ひしゃ車」「角かくぎょう行」「金きんしょう将」「銀ぎんしょう将」「桂けいま馬」「香きょうしゃ車」「歩ふひょう兵」の8種類があります。今、流行りなので作ってみました。(作者)
Shogi is a game playing on the board of 81 squares made of 9 by 9. Each
player holds 20 pieces of Shogi to protect his home and attack the enemy king
by moving one piece at a time. There are 8 types of pieces, “Gyokusho or Osho”,
“Hisha”, “Kakugyo”, “Kinsho”, “Ginsho”, “Keima”, “Kyosha”, and “Fuhyo”.
I made this model as Shogi is popular in these days. (Author)



◆干支 戌いぬ年の色紙Origami picture for the year of the dog by Ms. Tomoko TANAKA
田中具子

絵馬は1980年ごろの創作で『197号』『223号』で紹介され、人気のある作品です。犬はもともと箸袋で折る犬として考えられていますので、和紙などの両面同色の紙で折ってください。9で5㎜ほど切りますが、切らないで折って、長ければ切るようにしましょう。



◆土佐犬Tosa inu(Fighting dog in Tosa) by Mr. Yasuhiro SANO
佐野康博

この作品は人気が高く、発表以来ずっと教室などで折られてきました。④から「ぐらい折り」が多いので、形よくまとめましょう。化粧まわしや注しめ連飾りを工夫してつけると、より土佐犬らしくなります。



◆ダックスフントDachshund by Mr. Yukihiko MATSUNO
松野幸彦

ダックスフントはドイツ語の犬の名前です。badger dog(アナグマの犬)という意味で、もともとはアナグマ猟のためにドイツで生まれた猟犬でした。長い胴と短い脚が特徴です。



◆犬張子Inu hariko(dog toy) by Mr. Hiroshi KUMASAKA
熊坂浩

「ぶたの基本形」からの発展で、耳と背中がしっかり色分けされています。⑫は立体図で、紙の一部が斜めに浮きますが、折れば隠れるので気にしないこと。本体だけでもかわいらしいですが、前掛けと結びでいっそう見映えよく。前掛けは、ただの飾りではなく開き止めも兼ねています。




◆お正月飾りDecoration for New Year by Ms. Ayako KAWATE
川手章子

おめでたい松竹梅に見立てた飾りを作ってみました。笹竹に松や花をさしこんで飾ります。立てることもできます。笹竹の下方の白いところに文字などを書き入れてもよいでしょう。(作者)



◆ミニ知識
○繭玉…もともと、養蚕で繭の豊作を祈って、小正月に飾られるもので、柳、榎、山桑などの枝に餅や団子などがたくさん飾りつけられました。しだいに菓子種で作った玉をつけ、七宝、当矢、鯛、小判などをつけて縁起物として売られるものとなりました。なお、小正月とは旧暦1 月15 日の満月ごろで、元旦中心の大正月に対して小正月と呼ばれ、農民は月を基準に農作業を行っていたため、農事的な行事が行われました。

●ミニ知識参考図書:『十二支の民族誌』(八坂書房)、『十二支考』(平凡社)、『将棋の民俗学』(作品社)、『読む将棋百科』(河出書房新社)、『将棋を初めてやる人の本』(土屋書店)、『祈りの民族誌』(八坂書房)、『日本の神さまおもしろ小事典』(PHP研究所)、『郷土玩具事典』(東京堂出版)、『日本郷土玩具事典』(岩崎美術社)、『絵でつづるやさしい暮らし歳事記』(日本文芸社)、『日本人のしきたり』(青春出版社)、『年中行事事典』(三省堂)、『朝日新聞』(朝日新聞社)、『世界大百科事典』(平凡社)、『大辞泉』(小学館)


◆おすわり犬、ハスキー犬Sitting dog and Siberian Husky by Mr. Yukihiko MATSUNO
松野幸彦

途中まで同じ折り方の「おすわり犬」と「ハスキー犬」です。どちらも平面的ですが、自立します。しっぽの折りや「ハスキー犬」の2などに「ぐらい折り」がありますので、表情の違いを楽しみましょう。


◆鶴のポチ袋Small envelope with a crane by Ms. Masako FUTAWATARI
二渡昌子

『507号』で掲載していただいた「鶴の箸袋」を折っているときにヒントを得て作りました。少しギリギリですが、四つ折りのお札が入ります。(作者)



◆着物わらべChild in Kimono by Ms. Hiromi TAKAGI
髙木ひろみ

「こけし」や「姉様人形」のバリエーション作品です。袖が開いてしまうので、のりでとめてください。3:1の紙で折ると、髪と着物が同じ色になります。15cm角の千代紙を半分にして(15cm×7.5cm)にして、7.5cm角の黒い紙をつぎあわせて折るとよいでしょう。(作者)



◆読者の広場

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 「サンボンネット・スー」がステキでした。ホントのパッチワークは挫折したけど、これなら!やっとゆっくり読めるし、お便りも書けます。秋の夜長、大好き。夏休みにシンガポールへ3 世代旅行をしました。マリーナ・ベイ・サンズのプールが最高でした。
 愛知県 田中愛子さん
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 今月号の「頭の体操」は早めにできました。今月号はかわいらしい作品がいっぱいでよかったです。田中具子さんのアンコール作品選は圧巻でした。
大阪府 内藤 博さん
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◆みんなの作品展
吉田遠志木版画展に折り紙を展示 竹内惠子(長野県)

2017年9月12日(火)~25日(月)、中央アルプスの南端の山里、清せいないじ内路のGallery A&JMで吉田遠志木版画展が開催されました。
 今回、縁あって私は展示会のお手伝いをさせていただき、この木版画展に、折り紙も飾ってみました。
 千野利雄先生※1の動物作品を久しぶりに折ってみましたが、やはり美しい作品です! 
吉田遠志さん※2は、アフリカどうぶつ絵本シリーズ(全17冊)を出されています。千野先生のゾウ、ダチョウ、キリン、ライオン(少しアレンジ)など、アフリカの動物たちで木版画作品とコラボしてみました。
 古典折り紙と同様に、千野作品も伝えていきたいと思っています。それが折り紙の世界へ導いていただいた、我が師匠への恩返しになれば嬉しいと思っています。



◆支部だより

折り紙のハトの展示数世界記録 
京都支部「古都折紙倶楽部」支部長 松井佳容子/京都府

京都駅ビル・ジェイアール京都伊勢丹開店20周年を記念して、ご来店のお客さまに「20,000羽のハト」を折っていただき、ギネス記録に挑戦しようというイベントがあり、2017年9月26日(火)に、その結果の審査を、日本折紙協会からの依頼で、日本折紙協会講師団として、担当させていただきました。
 今回の審査にご協力いただいたのは、亀岡支部の四方典子支部長、京都洛北支部の高元登世美支部長、京都洛南支部の畠山千恵子支部長で、私を加えて4名の審査団となり、京都府内の多くの支部の協力で、イベントの成功を目指しました。
 このイベントで、ジェイアール京都伊勢丹に9月6日(水)から23日(土/祝)までご来店のお客様に折っていただいた「ハト」は、厳正な審査の結果、それまでの14,000羽を上回る25,320羽が公認され、めでたくギネス記録となりました。
 この「ハト」は、じつはちょっと首と羽のバランスが難しい作品でしたが、伊勢丹スタッフの上手なアドバイスでみごとに折り上げられたわけで、お客様とスタッフのその熱意に私たち講師団も頭の下がる思いでした。
 このイベントでできた展示物は、9月27日(水)から10月10日(火)まで、ジェイアール京都伊勢丹3階の特設会場に展示され、来店したお客様の目を楽しませました。


◆World Origami Report

Oritai 作品展 2017 -LOVE&PEACE-
Origami Oオリタイritai 隊長 明日仁見(インド・ニューデリー)


2017年7月10日(月)~21日(金)、国際交流基金ニューデリー日本文化センターにてOritaiの作品展が開催されました。今回のテーマはMotherNature(母なる大地)で、ご来場の方に実際に折る体験を!とワークショップも同時開催し、多くのご来場者に楽しんでいただきました。
 今回は作品数としてはいつもに比べて少ないものの、メンバーの技量がアップしたため、見ごたえのある作品のオンパレードで、参加者全員が折り紙のパワーを感じたのではないでしょうか。

隊員の中に美術の先生が2名いることもプラスになっており、日印で色使いの感覚が多少違いますが、少なくなってしまった日本人隊員も自分の意見をきちんと伝え、インドのエキゾチックなディスプレイに翻弄されながらも、作品と作品の「間」や展示する時の位置、また光のあて方など細かいところにアドバイスができたと思っています。
 最近みんながハマっている「平織り」のコーナーができたことは今まで素人の主婦の集まりだけであったOritaiの成長を感じます。
 これからも定期的に活動を行い、少しでも多くの方に折り紙の素晴らしさ、平和への祈りが伝わればと思います。



~日本折紙協会(http://www.origami-noa.jp/)とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。

~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。

~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。

~世界のおりがみ展とは~
さまざまな情景を折り紙で表現した立体パノラマ作品(おりがみブースといいます)と個人作品の展示コーナーにおりがみ教室を加えたイベントが『世界のおりがみ展』です。もちろん書籍や折り紙用紙の物販コーナーを加えることもできます。

現在、世の中では様々なイベントが行われていますが「世界のおりがみ展」は動員催事と文化催事を兼ね備えた独特の巡回展で、1976年の第1回展より20年以上の歴史があります。

3年に1度ひとつのテーマにそって制作され、お子様ばかりではなく大人の方にも十分楽しんで頂き、毎回皆様に驚きと感動の世界を展開しています。なお、「世界のおりがみ展」には、外務省と文化庁の後援を戴いております。他に都道府県・市町村・地元教育委員会・マスコミ等に後援を戴いている場合もございます。

おりがみ展は、おりがみブース・個人作品展示とおりがみ教室に、オプションの[販売コーナー]で構成するおりがみイベントです。
[おりがみブース]は、数え切れないほどの作品によって作られたジオラマが、所狭しと展示されています。約90㎝角の展示台(ブース)とパネル(壁面)作品を基本に組合せて大小変化にとんだ装飾を可能にしています。又、この展示台は折りたたみ式で、運搬時には箱型に収納して運べるようになっています。

[個人作品]は、折り紙作品コンクールの対象になり、日本国内のみならず、世界20数カ国から送られてきた作品が、200余点集まります。その中から、外務大臣賞、国際交流基金理事長賞、NHK会長賞などの賞が授与されています。さらに、折紙著名人の作品も招待作品として展示します。

[おりがみ教室]は、日本折紙協会認定の折紙講師により行われています。1回40分の講座が1日数回行われ、いずれの会場でも連日大好評を頂いております。

[販売コーナー]は、日本折紙協会編集発行の月刊誌「おりがみ」、折り紙専門書、有名折り紙メーカーの商品(折り紙用紙等)を豊富に取り揃え、販売しています。これらの商品は、日本折紙協会がまとめて会場へ搬入・搬出致します。

この「世界のおりがみ展」は過去には全国の有名百貨店の催事として多く実施され、開催期間は標準で6日間前後です。集客には実績があり、「これほど折り紙が人気のあるものとは思わなかった」と催事のご担当者には必ず驚かれ、喜ばれます。昨年夏には日本橋三越本店催事場で実施し、大好評のうちに幕を閉じました。

来訪者としては、年配の方はもちろんですが、お子様連れのファミリー層も多いです。ベテランの折紙講師が懇切丁寧に教えますので、親子で皆さん楽しんでいかれます。当協会が活動趣旨に掲げている「折り紙の普及」にご協賛いただき、ぜひとも開催をご検討いただきたいと存じます。

~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

~おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」や折紙講師勉強会を毎年10月にこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,160円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会」

~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設、自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。

~おりがみ教室とは~
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、
協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。

801円
特集 クリスマスがやって来る!


◆続 デイケアで折り紙~もっとやさしく~
Origami workshop in the day care service 2nd series
第4回 クリスマスリース  田中 稔憲
Christmas wreath by Mr. Toshinori TANAKA

今回はクリスマスリースです。吊るしてそのまま飾れる作品です。どうしても色紙作品にしたい場合は、いつものサイズの大色紙(27cm × 24cm)に、単体15cm 角8 枚で作ったリースを貼るとよいでしょう。
 3 回折っただけで単体ができます。8 つ折っても24 回の谷折りでリースは完成します。ただし、やはり糊止めはした方がよいでしょう。さしこみ方をわかりやすくするために、さしこむポケットの部分に丸いシールを使いました。認知障害がすすんだ方でも、苦労なく作ることができるでしょう。なお、シールは作例では直径3cm の大きなシールを使っていますが、なければもう少し小さくてもよいと思います。 
 リボンはすでによく知られている伝承作品にちょっと手を加えただけでクリスマスリボンになります。B は単体を赤と緑のクリスマスカラーを交互にさしこんで作りました。この場合はリボンを金色にするのがよいでしょう。全部を緑色で折った場合は、D のようにリボンを赤にするのがおすすめです(このページは白黒なので、口絵でご確認ください)。
 私がとくに使いたい紙がクリスマス模様の包装紙です。季節になるといろんなデザインのものが出ます。探してみる楽しみがあるでしょう。色違いのものが手に入ったので作ってみたのが、A です。まるい金銀のシールをつけるとリースに付ける玉飾りのようで華やかになります。バリエーションのように単体II を4 つ折り、単体I と交互にすると立体感が出ます(C)。
 この作品は長方形の紙でも作ることができ、縦横の比率に差をつけると輪投げの輪にもってこいになります。折ったもので輪投げ遊びをすると楽しい雰囲気が広がります。
 本当に簡単に作れる作品ですが、以上のようにいろいろな工夫を加えることも可能です。読者のみなさんもぜひアイディアを出して、お年寄りを楽しませていただきたいと思います。


◆シンプルユニット Simple unit by Ms.Ayako Kawate
川手章子
シンプルなパーツをくみあわせて、楽しそうな作品となりました。色のくみあわせも楽しんでみてください。(作者)


◆葉っぱのリースWreath by Ms. Masako FUTAWATARI
二渡 昌子
大小の葉が重なりあって見えるよう工夫しました。色合わせもお楽しみください。(作者)


◆キャンドルリングRing with a candle by Ms. Masako FUTAWATARI
二渡 昌子
輪になっているので、掛けて飾りやすいキャンドルです。後ろのポケットに小さなキャンディーなど入れられます。(作者)



◆ミニ知識

◇キャンドル…「ろうそく」という意味の英語で、ラテン語の「輝く」という意に由来します。クリスマスにキャンドルが欠かせないものになっているのは、この世を照らすキリストの象徴としてなのですが、もともと火には悪霊を追い払う力があると昔から人々に信じられてきました。キリスト教では2 月2 日に、「キャンドルマス」という祝日があります。信者は1 本のろうそくを教会に持参し、祝福を受けます。このろうそくは、病気や自然災害に対抗できる不思議な力を持つようになると信じられていました。また、昔は多くの地域で「キャンドルマス」の日に、クリスマス飾りの緑樹を外して暖炉で燃やしていたそうです。


◆サンタが来る家 Santa is coming to the house by Ms.Hiromi TAKAGI
髙木 ひろみ

伝承のお家から4面に部屋ができる「4面ハウス」を考えました。サンタクロースのために煙突を作りました。4面ハウス用にマントルピース、窓、ドア、階段などを作りました。4面ハウスだけを折って、「お絵描き」しても楽しいです。(作者)


◆英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!
Lesson 25
Tree Ornament by Ms. Hiromi TAKAGI

クリスマスの飾りのために創作しました。木の先端をひもでつるして飾ってください。緑色の折り紙だけでなく、ポップな柄の千代紙や両面折り紙で折って楽しんでください。(作者)
This model is created as a Christmas decoration. Please string the top of the
tree ornament and hang it. You can fold it not only with a green origami paper
but also with a pop pattern Chiyogami or double-sided origami paper. (Author)



◆クリスマスブーツのお菓子入れBoot-shaped box by Mr.Hideo Ishibashi
石橋 秀夫

クリスマスブーツは岡田歌子先生の創作された「長ぐつ(立体ブーツ)」に、お菓子入れ袋を入れた作品です。ブーツと袋のサイズ調整がポイントでした。ブーツから取り出した袋を開いて、みんなでお菓子を食べて楽しんで下さい。(作者)


◆ソリSnow sleigh by Mr. Hideo ISHIBASHI
石橋 秀夫

昨年の『月刊おりがみ』に掲載されたサンタクロースとサンタの袋がピッタリ入るようなソリを折ってみたくて、頑張ってみました。細部が少し面倒かもしれませんが、折ってもらえると嬉しいです。来年はトナカイですね。(作者)


◆サンタSanta Claus by Mr. Yukihiko MATSUNO
松野 幸彦

『おりがみ484号』で紹介した松野さんの2枚折りのサンタ(写真右)の姿を、1枚で表現した作品です。この作品は指人形にもなります。(編)



◆ミニ知識

◇クリスマス…12 月25 日。キリスト教を始めたイエス・キリストの誕生を祝う祭日とされますが、聖書には具体的な日付けの記載はなく、キリストがいつ生まれたのかはっきりとわかっていません。北半球では12 月は冬至の月に当たります。キリストが生まれるずっと以前から、古代ローマ人は冬至を「不滅の太陽の誕生日」として祝っていました。さらに、農耕の神のサトゥルヌスにちなんで、「サトゥルナリア」と呼ばれるお祭りもありました。また、ヨーロッパ北部でも、冬至の日に丸太を焼いて太陽を呼び戻す儀式が行われていました。古くから民衆の間に浸透していたこのような習慣にあやかって、冬至が過ぎて太陽
の力が日1 日と増すこの時期をイエス・キリストの誕生日としたのです。
◇お菓子の家…グリム童話のひとつ『ヘンゼルとグレーテル』に登場する魔女の家です。19 世紀末、この話を原作にしたオペラがドイツで初めて上演されました。もともと『ヘンゼルとグレーテル』はクリスマスではなく夏の話ですが、子ども向きだったのでクリスマスに好んで上演されるようになりました。そしてその結果、お菓子でできた魔女の家がクリスマスに作られ、飾られるようになったそうです。話の中では魔女の家は、土台はパン、屋根はクーヘン(お菓子)、窓は砂糖と書かれていますが、実際のお菓子の家はレープクーヘンと呼ばれる蜂蜜と香辛料と粉の生地で作った堅い焼き菓子で作られます。レープクーヘンはドイツの代表的なクリスマスのお菓子です。
◇ラッコ…イタチの仲間でカワウソに似ています。水中で生活する哺乳類で、陸に上がることはほとんどなく、あおむけに海面に浮かんでいます。眠るときは潮に流されないよう、昆
布(ジャイアントケルプ)に体を巻き付けます。昆布を食い荒らすウニ、アワビなどの貝類、カニ、イカ、魚などをつかまえて食べますが、カラの堅いものは海底で拾った石を胸に置き、打ち付けてカラを割り、身を食べます。石はお気に入りのものを脇の下の皮膚のたるんだ部分にしまっておくこともあります。ラッコはアイヌ語rakko に由来し、昔は北海道からサハリン、カムチャツカ、アリューシャン列島、アラスカ南部を経てカリフォルニア西岸までの沿岸にいましたが、最高級品の毛皮をねらって乱獲され、1758 年からほぼ150 年間ほぼ絶滅状態とされました。1911 年に国際条約で保護され、1982 年にアメリカから日本の水族館にもおくられてきて人気者になりました。しかし、世界中で生息数が減少し2003 年以来輸入されていないため、国内水族館で
の頭数が減っています。2017 年10 月10 日には大阪市内の海遊館で、国内の水族館生まれでは最高齢のメスのラッコの「パタ」が21 歳で死亡という悲しいニュースもありました。一方、モントレー湾沿岸のモスランディング(カリフォルニアのサンフランシスコから南に150 キロ、モントレーからは北に25 キロ)には野生のラッコの保護地区があります。ラッコの他、アザラシもいるそうです。


●ミニ知識参考図書:『クリスマス百科事典』(柊風舎)、『クリスマスの起源』(教文館)、『クリスマスの文化史』(白水社)、『サンタクロースの謎』(講談社)、『誰も知らないクリスマス』(朝日新聞社)、『イェンセン家のクリスマス』(文藝春秋)、『絵でつづるやさしい暮らし歳時記』(日本文芸社)、『記念日・祝日の事典』(東京堂出版)、『日本人の春夏秋冬』(小学館)、『きもの教本I』(長沼静きもの学院)、『朝日新聞』(朝日新聞社)、『世界大百科事典』(平凡社)、『大辞泉』(小学館)


◆プリーツデコレーションPleat decoration by Ms.Ayako Kawate
川手 章子

プリーツが加わった少しにぎやかなユニット作品となりました。飾りとして使っていただけたら、と思います。クリスマスカラーで折ってもよさそうです。(作者)


◆おってあそぼう!!
貝をコンコンするラッコ 
田口 健司

以前考えた「ラッコ」の応用作品です。貝をうまくコンコン動かすには、軽くつまむように動かすといいと思います。(作者)



◆読者の広場

「ふっくら袋」、「忍者」、「紙コップからのコースター」がよかったです。7月28 日の午後便で「505 号」が届き、そのあとすぐ「頭の体操」のクイズの答えから折り始めました。暑い、暑い…で外出もままならず、家の中で過ごしていることが多くなっています。
 静岡県 縣さん
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
 8 月は暑い日が続き、夏バテ気味の毎日です。今月号はバラエティに富んで、見ているだけで楽しくなる作品が多かったです。中でも「紙コップからのコースター」がよかったです。私にもできそうな作品です。笠原邦彦先生の「カラーボックス」を思い出して折っ
ています。近所の人にプレゼントしたり、病院へお見舞いに持って行っています。
大阪府 内藤さん
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◆みんなの作品展

新座折り鶴の会作品展 小林澄江(新座折り鶴の会代表/埼玉県)

昨年の活動報告です。
 2016年6月8日(水)~12(日)、「にいざほっとプラザギャラリー1、2」にて、第3回「新座折り鶴の会作品展」を開催しました。
 次回(今年)30周年を迎えるにあたっての作品展で、松原みち子・千恵子氏原作の「竹取物語3場面」と、川崎敏和氏原作「バラ」100本を本多秀子講師と9人の会員で制作し、また色紙作品や個々の作品ほか、多数展示しました。
 また、「さわって遊んでいいよコーナー」を設け「さいたさいた薬玉」やパズル数点を展示し大人も子供たちも自由に楽しんでいただきました(とても好評でした)。
 開催5日間で700名近い入場者があり、別室でのワークショップにも350名程の参加をしていただき、楽しく無事に作品展を終える事が出来ました。



◆ワールドオリガミレポート World Origami Report
BOS(イギリス折紙協会)50周年記念折り紙コンベンションに参加して
梅本吉広(日本折紙協会理事/大阪府)

BOS(British Origami Society)50周年記念折り紙コンベンションが、2017年9月1日(金)~3日(日)、シェークスピアの生誕地であるStratford-upon-AvonにあるCrowne Plaza Hotelで開催されました。日本折紙協会から梅本吉広理事、青木伸雄編集長が参加しました。(本文:梅本理事、写真説明:青木)


私はBOSコンベンションに参加するのは2回目で、2011年のマンチェスター大会が1回目でした。デビッド・ブリルさんはじめスタッフの方々に親切にしていただき楽しい思い出を日本に持ち帰りました(『436号』に報告記事)。今回もシェークスピアゆかりの地であるということで楽しみにしていました。
 大会は約300人もの参加者があり、布施知子さんはじめ4名のゲストを迎えての豪華なものでした。私はエントリーが遅れたために、講習はできませんでしたが、広い会場に展示することができました。光栄にもブリルさんはじめ主催者の視点で選ばれた14点の作品の中に「黒松」の作品が入りました。作品の英訳ができない私は布施さんに助けを求め、何とか乗り切りました。
 講習はウィットに富んだものが多くほほ笑みが絶えませんでしたが、英語がもっと理解できたらと思いました。基礎となる教え方の基本、生徒に1:聞く、2:見る、3:作業することを徹底させることの大切さを教わりました。講習の合間に多くの世界中の参加者と交流することができました。ブラジルのサンパウロから来た人とは、ブラジルでの私の折り紙
講習(『467号』に報告記事)に参加していた方とわかり懐かしく思いました。ひょうきんな折り紙少年は、私の動く折り紙が気に入って肌身離さず持ち歩いて遊んでいました。今回
「黒松」はじめ盆栽の作品を展示しましたが、実際に盆栽を育てている人から話しかけられました。
 2 日目のディナーのあとのパフォーマンスで「ORIGAMI PPAP 4 4 4 4」を飛び入りで参加しました。PPAPの意味がわかってもらえず思い切りすべったようでしたが、私の折り紙のブーメランやけん玉のよさは理解してもらえたようでした。
 最後に、PPAPにも使用した私の創作折り紙「真田兜」をプレゼントしてイギリスを後にしました。



◆支部だより
第1回支部折紙展報告 
栃木県北部支部「桜和」支部長 宇佐美 健/栃木県

2017年7月14日(金)~17日(月)、NPO法人桜和ギャラリーあんに於いて展示会を開催いたしました。
 小さなギャラリーで、支部員のみなさんの作品は138点ほどでしたが、初めての支部折紙展に新聞記事の効果もあり186名の方々がお越しになりました。会期中、全日盛況で身動きとれない時もありましたが、スタッフ全員が喜んで、頑張ってくれました。
 会場の入り口に「江戸風俗絵図」と干支「尾長鶏」。本会場には色とりどりの花の折り紙を飾りました。ユリ・バラの花束・カサブランカとオンシジュウム・デンファレ・紫陽花・蓮の花・バラ八重…、女性客が多いせいか人気で、中には折り図を戴けないかと聞か
れる方もおられたほどでした。くす玉・色々な箱の折り紙コーナーでは以前に折ったことがある方が意外と多く、「この箱は私も折った」「このくす玉は難しいですね」と楽しくスタッフとお話されておりました。
 次に昆虫のコーナーでは、夏休み中とあって子供たちが本物そっくりなカブト・クワガタなどの折り紙に興味津津でした。
 最後に折紙展を観て、このような素晴らしい折り紙を自分も習いたいと申し出があり、今月から教室に2名の方が早速加わり、大きな収穫の支部作品展でした。


◆平成28年度ノア・こぶし会 活動報告
練馬支部「ノア・こぶし会」 支部長 服部周平/東京都

練馬支部の本年度後半の年中行事についてご報告いたします。支部では第1日曜日に生涯学習センターで例会を開いています。午前の部は一般に開放し折り紙教室を行い、午後は会員が順送りで講師を務め、作品発表や講師となって進行しています。特に力を入れているのが「展示会」と「親睦旅行」です。
 8月24日(木)から28日(月)までおなじみの東京のメインストリート表参道のギャラリーMで開催しました。会員は熱を入れ、各々力作を展示しました。猛暑にもかかわらず遠くは栃木県央支部の小の林知恵美支部長はじめ多くの方々でにぎわいました。この誌上をお借りして厚く御礼申し上げます。最終日終了後、中村桂一常任理事のお計らいで反省会を兼ね打ち上げを行い、成功裏に終了しました。
 7月1日(土)から7月2日(日)に箱根強羅山荘へ親睦旅行をしました。当日は新宿に集合し小田急ロマンスカーで箱根に向かいました、まず「生命の星地球博物館」を見学し、46億年にわたる地球の壮大な歴史や生命の誕生を考えさせられました。体長数ミリの昆虫から巨大な恐竜等々について学び楽しく過ごしました。ミュージアムショップにいろいろな折り紙が販売されていたことがうれしかったです。
 その後宿舎に到着し、7月の例会を行い勉強会を行いました。翌日も午前中は折り紙教室、折り紙三昧の2日間を楽しみました。当日の当番講師は安藤明子さんと磯野昌子さんが務めました。


◆讃岐支部 活動報告(作品展開催ほか)
  讃岐支部「さぬき折り紙会」(支部長 水尾裕美子) 文/香西康子

さぬき折り紙会は今年で結成26年になります。ほぼ2年に一度、折り紙展を開催しています。今回は2年続けての開催になりました。
 ジュニア会員を入れて60名以上の、にぎやかな会です。高松市にある事務局の「オリガミ工房」では、用紙の販売と折り紙教室を開催していて、売り上げは支部の運営費になっ
ています。


◆おりがみニュース
折り紙作品の展開図がファッション小物のデザインになっています

鶴や兜かぶとなど折り紙作品の展開図に、和風の模様を描いたスカーフが販売されています。制作・販売しているのは、東京都港区内に本社のあるマクールジャパン株式会社。クリスチャン・ディオール社(フランスを代表する服飾ブランド)に在籍していたフランス人デザイナーを含むデザイナー4人で制作しているそうです。やわらかな生地なので、折って成形しておくことはできませんが、一枚のスカーフに描かれた線がただの幾何学模様ではなく、折り紙作品の折りすじだったなんて、遊び心があって、ユニークです。


このスカーフは、京都府内の工場で、170万色以上を表現できる最新の機械を使って染色されています。生地は絹100%なので、風合いがとてもよく、機能性にも優れています。
 「インターネットで、#(ハッシュタグ)origamiで発信すると、とくに海外の方から多くの反響があります。私たちはスカーフの制作を始めた2年前からデザインに『折りすじが隠れた物語』を大切にしています。MACOOL(マクール)は、『(スカーフを)巻く』と『COOL(クール)』の組み合わせ物です。社名はMACOOLJAPANなのですが、『日本をクールに(カッコよく)巻く』という意味で、おしゃれなファッションアイテムとしての和柄を、世界じゅうの人にクールに巻いてもらいたいとの願いを込めました」と代表の鈴木雅子さん。
 マクールのスカーフは、ホームページからの通信販売や全国の百貨店で店頭販売されているそうです。今年のクリスマス、お友達、ご家族、そして自分へのプレゼントに一枚いかがですか。


◆~おりがみ教室とは~◆
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。

[折り紙教室料金表]
1.講師報酬:講師1名につき、12,600円(拘束3時間以内・対象40名まで)
※対象60名まで2名、80名まで3名、100名まで4名の講師が必要です。
※標準的な時間割は、講習1コマ45分(2作品)、準備・休憩15分です。

2.超過料:3時間を越える1時間毎に講師1名につき、2,100円を加算
3.材料費(折り紙):実費(一人100円程度+会場宛送料)※そちらで用意する場合は不要。
4.教材費(教本等):実費(内容により不要)
5.講師交通費:実費
6.講師昼食代:実費(時間帯による)
7.講師宿泊費:実費(日程による)
8.管理費:上記1~7の合計金額の50%がマネージメント料として加算されます。
※上記料金は消費税込み

※折り紙教室料金のご請求とお支払いについて
折り紙教室実施後、講師が協会に提出する「折り紙教室実施報告書」に基づき請求書を作成し、ご送付申し上げますので、ご検収の上日本折紙協会へお支払いください。
※講師への報酬等は日本折紙協会から講師にお支払いいたします。

折り紙教室でご準備いただくもの
1.予定参加人数分の机とイスをご用意ください。
2.入門証等の証明パスが必要な場合は、手続き方法と通用口をお知らせください。
3.宿泊を必要とする場合は、宿泊場所の手配の有無をお知らせください。
4.講師の人数に応じた講師控え室を教室付近にご用意ください。
5.作品展示をご希望の場合は、事前にご相談ください(別料金)。


教室時間割(プログラム)その他ご不明・ご要望は担当佐野までお気軽にご相談ください。
TEL:03-3625-1161 / FAX:03-3625-1162
801円
特集 お部屋あそび


続 デイケアで折り紙~もっとやさしく~
第3 回 千歳飴  田中 稔憲


11 月は七五三参りの月ということで、千歳飴の袋に描かれているものを色紙に仕立てました。
 千歳飴の袋に使われている絵は「鶴」「亀」「松」が多かったので、この三つで構成してみました。朝日や竹や梅もあったにこしたことはないのですが、一度の講習でお年寄りはそんなにたくさん折れません。この辺りが落としどころと言っていいでしょう。
 でも「鶴」一羽、「亀」一匹、「松」3 個。色紙1 枚を構成するには少しさびしい。こういうことはお年寄り対象の作品ではよくあることです。この場合、色紙に和紙などを貼ってデザインし、そこに作品を載せていくというのも一つの解決法です。今回は色紙の中央にお好みの友禅紙を貼り、亀の下には青海波模様の紙を貼ってみました。あとは、「千歳飴」の文字名札があれば充分雰囲気を出すことができます。
 この手法を使うと、簡単な伝承作品を使っても、趣のある色紙に仕上がることがあります。今年の折紙シンポジウムの高齢者障害者部会ではその事例をいくつか紹介してもらうことができそうです。題材でご苦労されている方は参加してみてはどうですか?
 なお、今回の鶴用の菱形の紙、松用の1:4の長い紙は、ハサミが準備できない教室では、講師があらかじめ切って準備しておく必要がありますが、ハサミを使うことができる教室では用紙の切り出し方を覚えることができるので、生徒さんにやってもらいましょう。


ミニ知識

◇七五三…3 歳の男の子と女の子、5 歳の男の子、7 歳の女の子が11 月15 日に氏神に参拝し、健やかな成長を祈る行事です。3歳男女の髪置(それまで剃っていた頭の毛を伸ばし始める儀式)、5 歳男児の袴着(初めて袴をつける儀式)、7 歳女児の帯解(子ども用の着物のつけ紐を外し、帯を結ぶ儀式)がもととなって、江戸時代後期に3 つの子どもの祝いがひとつの行事にまとまりました。子どもの死亡率の高かった昔は、「七つまでは神様の子」
「七つまでは神のうち」と考えられ、無事に7 歳を迎え氏神に参る「七つ子祝い」がもっとも大切な子どもの成長の儀式だったことが、七五三が広まるきっかけとなりました。



おってあそぼう!!


おふとんポケット
髙木 ひろみ

かけぶとんの両端を裏でのりづけすると、ポケットがしっかりします。
㉖で折った部分を引っ掛けることができます。(作者)


家House by Ms. Noriko NAGATA
永田紀子

伝承のコップは、いろいろな作品の元になっていることが多く、ここから何か見つかるとうれしくなります。この屋根もその一つです。始めに屋根ができて、本体をそれに合わせて作りました。本体は2種類ありますが、IとIIをそれぞれ片面ずつ出して折ると「両面家」でおもしろいです。(作者)



畳(四畳半、六畳) Tatami mat by Mr.Ichiro‒ KINOSHITA
木下 一郎

世界のおりがみ展(いろはシリーズ/1999年制作)の大阪支部制作「日本ことわざいろは歳事記」のために、正方形一枚折りの基本(四畳半)をはじめに創作しました。この折りが会得できたら、その応用で六畳、八畳、十二畳半、十八畳、三十二畳、五十畳と畳敷きのパターンにアタックしてください。(作者)



私の椅いす子My chair by Ms. Matsuyo KIMURA
木村 松代

椅子には、誰が何を思い座っているのかと想像をかき立てることがあり、作品名の「私の椅子」につながりました。顔をかく場合は、①で折りすじをつけずに工夫して折りましょう。少しの変化で「ベビーちゃんバッジ」(写真右)ができます。(作者)



英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!
Lesson 24  
Corner bench by Ms. Ayako KAWATE

この作品は、1864年発行のオランダ語の書籍に描かれていたコーナーラック(隅戸棚)からの発展作品です。さかさまでも使え、たおすとうしろのすき間を利用してカード立てにもなります。
This is the model derived from the origami “corner rack”
that appeared in a Dutch book published in 1864. This
can be used even upside-down. By tilting it, you can use
it as a card holder with a card inserted in the crevice.


おりがみパッチワーク矢絣
Yagasuri pattern (pattern resembling that of arrow feather)
by Ms. Minako ISHIBASHI

石橋 美奈子

ゆっくりした春休みの午後。何か創作したいと花図鑑を繰っていると、横にあった千代紙の伝統模様の矢絣が目に留まりました。“そうだ矢絣を作ろう”。テーマの発見、思い通りにできあがり、嬉しいひとときとなりました。(作者)


はこしゃちCube-Orca by Mr. Yoshihisa KIMURA
木村 良寿

この作品は「はこどうぶつ」シリーズの内でもできあがりの形が一番好きな作品です。上半分を丸っこく仕上げるのと口先の形がポイントです。(作者)


風車つきテーブルTable with a pinwheel pattern by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子

風車柄のついたテーブルとなりました。⑨からねじるように折り、⑩となることをイメージして折ってみてください。両面おりがみで折っても楽しそうです。(作者)


ミニ知識
◇千歳飴…七五三祝いや赤ちゃんのお宮参りのときの縁起物です。もともと江戸時代の浅草で売られていた祝い飴でした。子どもの長生きを願って、棒状の飴が鶴亀や松竹梅など、おめでたい柄が描かれた化粧袋に入っています。
◇矢絣模様…絣(ところどころかすったような模様を入れて織った織物)の経糸がV 字にずれて、矢羽根を図案化した模様です。

矢羽根模様、矢筈模様ともいいます。矢はまっすぐに放たれて戻ることがないため、縁起のよい模様として、花嫁道具の着物に使われたそうです。また、矢羽根が尚武に結びつき、江戸時代の武家の女中さんの仕着せ(主人が奉公人に与える衣服)の模様としても用いられました。明治時代になると、袴に合わせる着物の柄として、女学生たちに流行したそうです。


●ミニ知識参考図書:『絣』(法政大学出版局)、『和のしきたり』(日本文芸社)、『川原慶賀の日本画帳』(弦書房)、『こどもの世界』(文化出版局)、『鳩居堂の日本のしきたり豆知識』(マガジンハウス)、『絵でつづるやさしい暮らし歳時記』(日本文芸社)、『記念日・祝日の事典』(東京堂出版)、『日本人の春夏秋冬』(小学館)、『きもの教本I』(長沼静きもの学院)、『朝日新聞』(朝日新聞社)、『世界大百科事典』(平凡社)、『大辞泉』(小学館)


鶴の箸袋Chopsticks’ envelope with a crane by Ms. Masako FUTAWATARI
二渡 昌子

スッキリしたデザインが気に入っています。難しくないので、たくさん折って作ってください。(作者)


もみじMaple leaf by Mr. Yoshihide MOMOTANI
桃谷 好英

もみじの葉は枝に一対ずつ向かい合わせについています。(作者)


ミニ知識

◇シャチ…イルカの仲間の海獣です。体長8m と大型で、体の上半分は黒く、腹は白、性質は荒く、クジラを襲うほどです。アイヌの人たちはシャチのことをレプンカムイ(沖の神)と呼んで、神聖視しました。
◇畳…奈良時代以前、畳は毛皮、わら、こも(草の名前)、絹などで作られた敷物の総称でした。平安時代に蒲などで編んだむしろを重ねて布で縁取りした「薄縁」のことを指すようになりました。現在の畳とほぼ同じ「厚畳」もありましたが、要所にだけ敷かれるものでした。室町時代以降、書院造りの建物の部屋に敷き詰めて使われるようになりました。畳は最初の1 枚を床の間と平行に置いて、じゅんに敷いていきます。以前は、祝儀と不祝儀とで敷き方の違いがありました。



読者の広場

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 今月号は夏らしい作品がもりだくさんで、涼しさを感じました。今月号の「頭の体操」は今まででもっとも簡単だと思いました。これからも簡単な出題をお願いします。暑くなって少しやる気がなくなりがちですが、ボケ防止に手を動かすようにしています。
大阪府 内藤さん
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 絵手紙に「かきごおり」を貼った暑中見舞いを友人にポストインする。大変喜ばれ、好評だった。「プレーンローズ」は箱いっぱい作り、プレゼントなどにそえた。
新潟県 塚本さん
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World 0rigami Report

イギリス・ロンドンでの展覧会に出展

山本勝博(福井県)

昨年の初夏、『クオリアート』という会社から海外での作品出展の依頼を受けました。海外の方々に自分の作品を鑑賞していただける良い機会だと思い、出展を決めました。この会社は絵画や芸術作品に深く精通しており、『DISCOVER THE ONE JAPANESEART 2017 IN LONDON』(最高の一枚を発掘しろ!)というタイトルで、日本を代表する精鋭芸術家100名を集め日本の美術作品を紹介する展覧会を企画している会社です。そしてこの会社が提携している所が『英国王立美術家協会(RBA)』で、130年の歴史を誇る由緒ある団体です。
日本画、洋画、彫塑、陶芸、工芸、手工芸、写真、書道、などさまざまな分野からの出展で、この展覧会開催中、英国の専門家の審査と来場者も審査に入り全部で6部門の受賞が決まります。この中に折り紙では初参戦となりました。日本の文化を紹介するということなので、地元の越前和紙で創作した『ナポレオン・ホース』を折り上げました。発送後に、英国の(RBA)ジェームズ・ホートン会長より作品の造形が素晴らしいとのことで、特別に外国人枠で『名誉会員』の推薦をされ請けました。
 そして今年の4月に大英博物館でのレセプションパーティー参加の招待が届き、自費の旅行ですが参加することになり、日本折紙協会の佐野専務様に英国折紙協会の(折紙作家で同協会会計士)マーク・ボライソ氏と現地でお会いできるようにご手配していただきました。英国では大英博物館でも日本の浮世絵展が人気があったり、現在日本の文化を紹介するビルが建設中だとか! ボライソ氏がビル事業主と折紙展示スペースを交渉中のようです。今年は英国折紙協会50周年記念コンベンションがあり、ご招待作家は布施知子氏と伺いました。
 旅程は悲しいことにテロ事件の合間をぬったものとなりましたが、5/31~6/3の1週間で有名な所は観光でき、由緒ある劇場でミュージカル鑑賞も堪能して来ました。メニア・ギャラリーでの展覧会会期中、さまざまな分野のアーティストと交流し、たくさんの刺激を受けました。また、審査員にどうやって折り紙の素晴らしさを伝えられるのかを悩みました。
 英国は物価が高く、トイレもお金が要るのでお小遣いはたくさん必要でした。帰国中に展示会場でスタッフが作品搬出し終えた頃に規制線が張られたそうで、ギャラリーの15m前の店で殺人があったようです。
 帰国後、7月末にスタッフから『審査員特別賞』の吉報が入りました。さすがにグランプリは無理でしたけれど、RBAの副会長ご夫妻が作品をとても気に入って下さっていたので、推して下さったのかと思いました。
 今回、来年2月に東京の『綱町三井倶楽部』(日本が誇る迎賓館)で英国王立美術家協会名誉会員の称号を会長より受ける予定です。また、5月には、英国王立の『マル・ギャラリーズ』にて展示が決まりました。それと、『ナポレオン・ホース』は、日・英のアーティストの秀作を集めた書籍『MINERBA 2018』(2月出版予定)に掲載され図書館で見れるそうです。最後になりましたが、英国折紙協会のボライソ氏を紹介して下さった佐野専務様と、ボライソ氏にこの場を借りてお礼申し上げます。


おりがみニュース

朝日学生新聞社主催、昭和女子大学共催「朝小サマースクール in 昭和女子大学2017」の
「最大の折り紙手裏剣のディスプレイにチャレンジ!」に協力しました


世界記録チャレンジイベントで手裏剣折り紙の指導 田口健司(東京都)


8月5日(土)に実施された朝日学生新聞社主催「朝小サマースクールin 昭和女子大学2017」の「最大の折り紙手裏剣のディスプレイにチャレンジ!」に佐藤由美子先生、上野木の実先生、古谷たつえ先生と4名でお手伝いに行きました。11時~15時までの間に手裏剣(伝承)を折って指定のボードに貼りつけ、1500以上であれば「世界記録に認定」というものです。手裏剣は1枚の折り紙を半分に切って制作(『月刊おりがみ9月号』紹介)ですが、半分に切るところからスタート。スタートから会場はいっぱいになり、お子さまだけでなく保護者も楽しそうに折っており、最後まで会場は大にぎわいでした。
 申請するため、ただ数を折ればいいというものでもなく、審査基準はなかなか厳しく、半分に切って折ったものを審査対象としていたため、正方形2枚で折られたものや1枚を
1/4に切って折られたもの、指定通りにボードに貼られていないもの、重なって貼られたもの、先がズレて折られていたものなどは審査対象外になってしまうので「ていねいに折ってね」と教えながら、ボードに貼られて対象外になってしまいそうなものを見つけて修正していました。
 4時過ぎ、ギネスの説明の後、結果発表。ディスプレイされた手裏剣の数は2575で見事世界記録達成!しました。実際に折られた数は3000を超えていたかと思います。


支部だより

日本折紙協会は支部設立を応援しています ! 
このコーナーでは各地で活動中の支部の情報をお待ちしております

川井淑子先生を偲ぶ 思い出の作品展 
香川支部「おりがみKAGAWA」支部長 坂本整よしこ子/香川県


6月20日(火)~25日(日)、NHK高松放送局ふれあいギャラリーで、昨年12月19日(月)に亡くなられた川井淑子先生を偲ぶ作品展を開催しました。
 川井淑子先生の訃報を聞いたのは(お怪我で入院されていたので、お見舞いのため)高知に向かっている途中でした。「昨夜、母が亡くなりました」、娘さんからお電話。昨夜お電話の向こうで「わざわざ香川から来なくてもいいよ」と元気なご様子だったのに…。
 先生に初めてお会いしたのは東京のお教室。あれから10数年。香川支部設立の際にもおいでくださって、言葉では言い表せないくらいお世話になりました。思い出の作品展をしたい、会員さんからの声でした。月刊『おりがみ』でも紹介していただき、期間中には高野和香子元「近江おりがみの会」支部長、大阪の梅本吉広支部長、広島の坂田さんをはじめ、たくさんの方々、そして川井先生のお嬢様の鶴見雅子さんもいらしてくださいました。みなさま、ありがとうございます。誌面をお借りして、お礼申し上げます。川井淑子先生へ。やさしい心で私たちをつつんでくださった川井淑子先生、ほんとにほんとにありがとうございます。
(作品展の様子はNHK地方局「ゆう6かがわ」でも紹介されました)


左京区ふれあいまつりに参加
京都支部「古都折紙倶楽部」( 支部長 松井佳容子/京都府)

京都市左京区役所が毎年開催している「左京区民ふれあいまつり」が、今年も7月23日(日)に京都市勧業館「みやこめっせ」で開催され、約7000人の区民がいろんな催しを楽しみました。
 日本折紙協会京都支部も「折り紙」で参加し、ブースでは多くの市民に折り紙を楽しんでいただき、スタッフはいつもながらの「お昼も満足にとれない忙しさ」にうれしい悲鳴をあげていました。
ブースには、5年前の「日本折紙協会シンポジウムin京都」でご挨拶いただいた門かどかわだいさく川大作京都市長もお立ち寄りくださりました。
 京都支部はこれからもいろんなイベントに参加し、より多くの市民に折り紙のすばらしさを伝えていきたいと思います。


支部発足10周年記念展示会
琉球支部「月桃の会」 支部長 比嘉邦子/沖縄県

6月20日(火)~25日(日)、琉球支部発足10周年記念展示会を沖縄県立博物館・美術館 県民ギャラリー1にて開催し、6日間の短期開催にもかかわらず、予想以上の皆様にご来場いただきました。
 前日の搬入日はドシャブリの雨でしたが、それぞれの担当コーナーや約3m×7mのフレーベルの模様折りで折った海の壁画、5mのジンベエザメには支部員総出の準備でした。
 海、沖縄の花、連鶴、ユニット、ハコ、スパイラル、のコーナーそれぞれに思いを込めた作品群に「スゴーイ!!全部折ってあるんだ、何枚折ったの?」「本物みたい! 香りがしそうね」「へー、これも1枚の紙から!!」「あっ!紅型模様のカレンダー、銀行の?」などの感想や、いつの間にか向きや場所が変わっていたり、ふたが開けられていたり、開けてみせたり…。またデモストレーション時には握手をしてあげたり、好評のうちに終了できました。

案じていた展示後の作品も会場の博物館・美術館や短大、医療センター、幼稚園など、またどうしてもという若人に寄贈し喜んでいただきました。「また次回楽しみにしています」の声にメンバーはみんな笑顔の1週間でした。


第12回北陸折紙コンベンション報告
  金沢支部「金沢おりがみの会」 支部長 田中稔憲/石川県

去る、7月29日(土)~30日(日)、金沢市の石川県文教会館で第12回北陸折紙コンベンションを開催しました。特別講師としては、古くからの友人でもある梅本吉広理事(大阪支部長)をお招きして、「私の折紙人生」というテーマで講演していただきました。その後、一日目の折紙教室2コマと懇親会を行いました。さらに夜の折紙市場、翌日は3コマの教室を行いました。参加者数は昨年よりさらに増えて101名でした。ご協力いただいた講師の皆様には心よりお礼申し上げます。
 懇親会後の夜の教室も盛況で例年以上に熱心に取り組む姿が見られました。
 北陸の新幹線効果はさらに広がり石川県の求人倍率は全国2位にまでなり、観光客も世界中から来るようになりました。コンベンションの参加者も増加の一途ですが、主な宿舎の兼六荘に入りきれず、やむを得ず別のホテルを取っていただいた方も出るほどでした。2年後の宿泊はどのように確保するか今後大変な課題となってきました。我が国の折紙愛好者の底辺拡大に大きく寄与できると考えて始めたコンベンションですが、ますます予想を上回る参加者数となり、大会の教室数に見合う部屋の確保が次回の課題となりました。懇親会の会場も広さが充分でなく、希望者全員が一同に会する事が困難
になってきました。次回からはより多くの参加者を受け入れるための方法を探っていかなくてはならないと考えています。
 なお、例年のように第12回コンベンション折図集を頒布させていただきます。今年はカラーのページが3分の2を超え、表紙も外注したことでこれまでよりさらに美しい仕上がりとなりました。ただその分コストがかかって200円価格に上乗せすることとなりました。ご了承の上、ご希望の方はお申し込みください。


~日本折紙協会(http://www.origami-noa.jp/)とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。

~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。

~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。

~世界のおりがみ展とは~
さまざまな情景を折り紙で表現した立体パノラマ作品(おりがみブースといいます)と個人作品の展示コーナーにおりがみ教室を加えたイベントが『世界のおりがみ展』です。もちろん書籍や折り紙用紙の物販コーナーを加えることもできます。

現在、世の中では様々なイベントが行われていますが「世界のおりがみ展」は動員催事と文化催事を兼ね備えた独特の巡回展で、1976年の第1回展より20年以上の歴史があります。

3年に1度ひとつのテーマにそって制作され、お子様ばかりではなく大人の方にも十分楽しんで頂き、毎回皆様に驚きと感動の世界を展開しています。なお、「世界のおりがみ展」には、外務省と文化庁の後援を戴いております。他に都道府県・市町村・地元教育委員会・マスコミ等に後援を戴いている場合もございます。

おりがみ展は、おりがみブース・個人作品展示とおりがみ教室に、オプションの[販売コーナー]で構成するおりがみイベントです。
[おりがみブース]は、数え切れないほどの作品によって作られたジオラマが、所狭しと展示されています。約90㎝角の展示台(ブース)とパネル(壁面)作品を基本に組合せて大小変化にとんだ装飾を可能にしています。又、この展示台は折りたたみ式で、運搬時には箱型に収納して運べるようになっています。

[個人作品]は、折り紙作品コンクールの対象になり、日本国内のみならず、世界20数カ国から送られてきた作品が、200余点集まります。その中から、外務大臣賞、国際交流基金理事長賞、NHK会長賞などの賞が授与されています。さらに、折紙著名人の作品も招待作品として展示します。

[おりがみ教室]は、日本折紙協会認定の折紙講師により行われています。1回40分の講座が1日数回行われ、いずれの会場でも連日大好評を頂いております。

[販売コーナー]は、日本折紙協会編集発行の月刊誌「おりがみ」、折り紙専門書、有名折り紙メーカーの商品(折り紙用紙等)を豊富に取り揃え、販売しています。これらの商品は、日本折紙協会がまとめて会場へ搬入・搬出致します。

この「世界のおりがみ展」は過去には全国の有名百貨店の催事として多く実施され、開催期間は標準で6日間前後です。集客には実績があり、「これほど折り紙が人気のあるものとは思わなかった」と催事のご担当者には必ず驚かれ、喜ばれます。昨年夏には日本橋三越本店催事場で実施し、大好評のうちに幕を閉じました。

来訪者としては、年配の方はもちろんですが、お子様連れのファミリー層も多いです。ベテランの折紙講師が懇切丁寧に教えますので、親子で皆さん楽しんでいかれます。当協会が活動趣旨に掲げている「折り紙の普及」にご協賛いただき、ぜひとも開催をご検討いただきたいと存じます。

~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

~おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」や折紙講師勉強会を毎年10月にこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,160円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会」

~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設、自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。

~おりがみ教室とは~
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、
協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。

801円
特集ハロウィン


◆続 デイケアで折り紙~もっとやさしく~

第2 回 菊  田たなか中 稔としのり憲
Chrysanthemum by Mr. Toshinori TANAKA


高齢者のための作品を考える中で、高貴や長寿をイメージできる菊の花は喜ばれるだろうけれども、花弁の数が多いので、一枚折りはもちろん、複数の紙を使っても枚数が多くなりすぎて難しそうに思えました。考えているうちにひらめいたのは1:3 の長方形の紙で折るデビッド・ペティさんの「動くハート」を、もっと長い紙で折るというアイディアでした。実際にやってみるとうまい具合に糊代もできて、8 枚で角度がぴったりあって丸くなることが分かり、これならうまくいきそうに思えました。花心は丸いシールに、アクセントと止めの役割を務めてもらい、最初の作品ができました。実際に老人ホームで折ってもらうと、皆さん無理なく仕上げてくれて、自信が持てました。
 菊にはいろんな種類があって、今回の色紙作品ようなものもあるのですが、何輪かで1 枚の色紙にしてみると、なかなか見栄えのするものになりました。さらに3 枚だけ折ってつなげば、横向きの花もできました(写真下の左)。こつこつと時間をかけて、さらに幾重にも重ねていくと、なかなか豪華なもの(写真下の右)になってきました。この幾重にも重なったものは、老人ホームの教室では時間がかかりすぎてなかなか取り上げられませんが、できる方もいらっしゃるかもしれません。
 生徒さんひとりひとりの折る力によって使い分けると、いろいろなバージョンが楽しめそうな教材となりました。
 葉の方も菊はかなり複雑な形をしているのですが、うんと簡略化して花に添えてみるとますますそれらしく見えてきました。この作品は、なんとか合格点に届いているのではないでしょうか。


◆ミニ知識

◇菊…原産国の中国では、古来、耐老延年、めまいや眼病に効く薬とされてきました。奈良時代の初めに日本に渡来し、現在、切り花、鉢花、食用として年間の消費量
が一番多い花です。菊紋が天皇家ゆかりとなるのは、鎌倉時代初めの後鳥羽天皇(在位1183 ~ 1198 年)が好んで用いたからといわれています。皇室の紋章やパスポートの表紙に描かれていることから菊は日本の国花と思われていますが、日本には法律上制定された国花はありません。
◇重陽の節供…中国から伝わった節供行事のひとつです。
中国の陰陽説では奇数を陽として縁起のよい数としました。陽の数字の最大数の9はとくに重んじられ、それが重なる九月九日を重陽の節供として菊花酒を飲み、無病息災と長寿を願う風習がありました。なお、「菊の着せ綿」という風習は日本で生まれました。前日に菊の花を真綿でおおい、九日の朝に香りと水気を吸わせたその綿で顔や肌をぬぐうというものです。一方、重陽の節供は民衆の間では秋の収穫祭と合わさり、「お九日」として祝われるようになりました。今でも「長崎くんち」や「唐津くんち」は盛大な祭りとして残っています。


◆みみずくOwl by Mr. Hiroo KAMO
加茂 弘郎

16は「ぐらい折り」となりますが、目の周囲が丸く見えるように加減しながら折ってください。足先の三角形の部分は内側でのりづけして貼り合わせるとしっかり自立します。(作者)



◆クロネコ Black cat Ms. Sho- ko AOYAGI
青柳祥子

創作をするときに、このところ11.8cm角を使って折ることが多くこの作品も11.8cm角のサイズでできた作品です。15cm角を使用すると、顔が大きすぎて立ちません。親ネコ約12cm角、こどもネコ7.5cm角を使って、しっぽを弓なりにしごくことで、立たせることができます。(作者)


◆ミニ知識

◇黒
くろねこ
猫…中世のヨーロッパでは、魔女の手下としてフクロウやヒキガエルやコウモリなどとともに忌み嫌われていました。魔女が黒猫の姿になるとも信じられていました。今でも黒猫にまつわる縁起の悪い迷信がありますが、一方で、地方によっては戸口に現れると家が栄えるなど縁起のよい迷信もあるそうです。


◆猫Cat by Mr.Yukihiko MATSUNO
松野幸彦

正方形一枚折りのネコです。13からは「ぐらい折り」で、尾の表情を自由に、かわいい猫を作ってください。


◆ミニ知識

◇サンボンネット スー…「日よけ帽子をかぶったスーちゃん」という意味で、スーはSusan の愛称です。大きな帽子で顔が見えない、エプロン姿の女の子は、キルティングやパッチワークの人気のモチーフです。アメリカで20 世紀初めに絵本の絵から生まれ、世界じゅうに広まりました。



◆こうもりBat by Ms. Hiromi TAKAGI
髙木 ひろみ

ハロウィンの飾りのために創作しました。ちょっと太めのこうもりに仕上がりました。翼の段折りが気に入っています。(作者)



◆ミニ知識

◇ミミズク…羽角のあるフクロウのことです。フクロウは夜行性ですが曇りの日には日中も活動します。視力と聴覚が優れていて、生きた動物を捕まえて食べます。古来、ヨーロッパでは「死の鳥」「夜の鳥」のイメージが強く凶鳥とされますが、その一方でギリシャの女神アテネの従者であることから知恵の象徴ともなっています。


◇コウモリ…前脚と指が長く伸び、それらと胴・後脚・尾の間に張った皮膜が翼になっています。哺乳類ですが、夜は翼を使って飛び回り、昼間は後脚の鋭いかぎ状の爪で木や岩などに逆さまにぶらさがっています。名前は蚊をよく捕食することから「蚊屠り」と呼ばれたことに由来します。


◆英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!
Lesson 23 Flying Witch

「ほうきに乗った魔女」は、好きなテーマで、いくつもくふうしていますが、今回取り上げてただいたものが最初のくふうで、折り方がもっともシンプルなものです。その分、②④⑥⑦などでの目安の取り方に注意してください。(作者)
As“ a witch on a broomstick” is my favorite theme, I have been creating several
sorts. The model here is the first one I devised and its folding is the simplest.
On the other hand, please pay attention to the place to fold for ②, ④, ⑥, ⑦etc.
(Author).


◆ミニ知識

◇ハロウィン…10 月31 日の夜。2000 年以上も前のケルト人(古代ヨーロッパのアイルランド、スコットランド、イギリスなどに住んでいた先住民)のサムハイン祭が起源とされます。ケルト人の暦では11 月1 日が新年で、冬の始まる日でした。その前夜には冬の訪れを喜ぶ死霊、妖怪、魔女などが現れると信じられて、人々は魔物から身を守り、きよめるために篝火を焚きました。この祭がキリスト教と結び付きました。Halloween はAll Hallows Even(万聖節前夜祭)の略で、万聖節とはすべての聖人を記念する日、Hallow は古期英語のアングロ・サクソン語で聖人(saint)を意味します。19 世紀中ごろにはハロウィンの風習はイギリスはじめヨーロッパではすたれていましたが、新天地を求めてアメリカへ渡った移民たちがその風習を守りました。そして現在のような、仮装、パレード、お菓子をもらいに回る子どもたちなど、家族や友人や地域の人たちがともに楽しむイベントに変化し、そのアメリカ式ハロウィンが世界じゅうに広まっているのです。

●ミニ知識参考図書:『マイ・ヴィンテージ・ハロウィン』(グラフィック社)、『イギリス祭事カレンダー』(彩流社)、『ヨーロッパの祭りたち』(明石書店)、『猫めぐり日本列島』(筑波書房)、『猫の神話』(新紀元社)、『フクロウの民俗誌』(平凡社)、『鳩居堂の日本のしきたり豆知識』(マガジンハウス)、『絵でつづるやさしい暮らし歳時記』(日本文芸社)、『記念日・祝日の事典』(東京堂出版)、『植物ごよみ』(朝日新聞社)、『朝日新聞』(朝日新聞社)、『年中行事事典』(三省堂)、『サンボンネットスーの12か月』(ブティック社)、『世界大百科事典』(平凡社)、『大辞泉』(小学館)


◆かぼちゃのピックケースPumpkin toothpick holder by Ms. Yu ‒ ko FUJIMOTO
藤本 祐子

下の口を開くと立てられます。指人形にしたり、鉛筆のキャップにしたり、色々楽しんでください。ポケットのない簡単なもの(ピックケースにはなりませんが)もできます。顔を描くとジャックオーランタンとして使えます。その場合は本体の1/4の大きさで折った伝承の「とんがり帽子」をかぶせるとピッタリです。(作者)


◆とんがり帽子Pointed hat by Ms. ShokoAOYAGI
青柳 祥子

ちょっとおしゃれなとんがり帽子です。両端の「魚の基本形」が羽のようにも見えます。輪なげのベースにもなりそうですし、指輪かけにもなります。(作者)


◆雨蛙(びきたん)
堤 政継

地元(福岡県柳川市)では雨蛙のことを「びきたん」と呼んでいます。最近は農薬や減反のせいか、なかなか見かけることも少なくなりました。(作者)


◆いたずらおばけSpook by Ms. Ryu‒ko NASHIMOTO
梨本 竜子

帽子を取ると、中にメッセージや小さなお菓子を入れることができます。(作者)


◆ナナメなケースTrapezoid case by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子

折る割合を片方だけかえて折ってみました。大中小それぞれ並べるとグルッと輪になりおもしろそうだなあと思いました。パーティーなどで使ったら楽しそうです。(作者)


◆トートバッグTote bag by Ms. Masako FUTAWATARI
二渡 昌子

持ち手を付けるところが少しやり辛いかもしれません。クリップを使うなどして工夫してみてください。持ち手一本掛けのバリエーションもあります。投稿時には簡単に折れるリボンをさしこんでみました。(作者)


◆サンボンネット・スー
髙木 ひろみ

パッチワークキルトのモチーフで知られているサンボンネット(日よけ帽子)をかぶったスーちゃんです。バッグやお花を持たせて楽しんでください。20からは、帽子の先を浮かせて折ります。26で腕を折る時は、紙が厚くなって折りにくいですが、内側の溝に合わせて折ってください。(作者)


◆読者広場

 4 ページの「たなばたの夜に」、5 ページの「パッチワーク両面図案を楽しむユニット」、「うちわ」がすてきでした。恐竜など男の子が喜ぶ折り紙をテーマにしてください。最近、長男が野球に夢中です。月1 回、ナゴヤドームに行きます。がんばれ!ドラゴンズ!
 愛知県 田中さん
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
 「振袖と袴」、「一枚で着物」、「笹鶴」がよかったです。織姫、彦星の作品がなかったのが残念。友禅に興味を持っています。
東京都 千葉さん
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



◆World 0rigami Report

ギリシャでの折り紙普及活動
藤井苑子(東京都)

5月16日(火)~6月14日(水)、折り紙の普及活動のためギリシャへ行ってまいりました。ここにご報告させていただきます。
 3歳の頃からフレーベルの積み木で建物を造るのが大好きでした。初めてギリシャのパルテノン神殿の写真を見たとき魅了されました。本物の前に立った時、3歳の幼児だった頃の気持ちをはっきり思い出しました。
私はギリシャで折り紙を伝承したいと思うようになりました。


折り紙ワークショップ
▲前半は日本文化紹介映像の上映会
5月26日(金)、29日(月)、6月7日(水)

在ギリシャ日本大使館のホールで全3回の『折り紙ワークショップ』(初級向け2回、中級向け1回)を行いました。お陰さまで大盛況で子どもから大人まで160人以上のギリシャの方々が参加してくださいました。
 小さな1枚から作品を作る事の楽しさ、正確に折る大切さ、日本文化を知ることができたと大変喜ばれました。命がけで勉強したギリシャ語もおほめいただきました。故 熊坂 浩先生の指輪を全員にプレゼントしました。


教育広報プログラム
折り紙ワークショップ
▲前半は日本文化紹介映像の上映会
5月26日(金)、29日(月)、6月7日(水)
5月23日(火)、6月1日(木)

日本大使館にはギリシャの小、中、高校生を対象に日本文化を紹介する教育広報プログラムが続けられています。
 通常は月2回、日本折紙協会の講師の資格を取得した長年の私の友人で交流のある折り紙の後輩であるギリシャ人のヨアンナ、フリストドウルさんが、折り紙か生け花を行っています。

今回は、アテネ市のハランドリー第11小学校の3年生児童(5/23)及び、マルーシ第15小学校の5年生児童(6/1)を対象に、前半は、日本に関する冊子やDVDを使用して、特に日本の小学生の学校生活、日常生活について紹介。
 後半は、日本の伝統文化の一つである折り紙の指導を行いました。


◆みんなの作品

〇「鶴のいろいろ…」展 竹内惠子さん(長野県)

「芸術と工芸をめぐる二つの町の国際交流10周年記念展」が、7月1日(土)~30日(日)、長野県の大おおまち町市街地4会場で開催され、私は和室会場に「鶴のいろいろ…」を出展しました。
 大町とメンドシーノ(カリフォルニア州)は国際姉妹村です。アメリカと日本の作品のコラボレーションで、今年は折り紙も仲間入りしました。大変喜ばしいことだと思います。


〇「おりあみ」の薔薇で伝わった感謝の気持ち 鈴木ちよ さん(京都府)

日本折紙協会が監修された、世界で初めての金網で折る折り紙である「おりあみ/ORIAMI」。東京下町のものづくりの技術と、日本折紙協会の折り紙に関するノウハウ、これらが掛け合わされて誕生したのが、「おりあみ」です。
 私は、この美しく丈夫な、新しい折り紙の存在を知った時から、「何かを折ってみたい!!」という思いを強く抱いておりました。
 そして、このたび、私事ではございますが、嬉しい機会に恵まれて、この「おりあみ」を活用することとなりました。
 同志社大学大学院ビジネス研究科(同志社ビジネススクール)を修了して、無事にMBA(経営学修士)を取得しました。社会人大学生として、働きながら勉強し、論文を書き上げ、晴れて「修了式」を迎えることになりました。
 私は、ゼミの先生をはじめ、在学中に大変お世話になった先生方に感謝の気持ちを伝えたいと考え、「おりあみ」を使ったコサージュを贈ることに決めました。非常に簡単な、ざぶとん基本形の「薔薇」を折り、後ろの中央に大きめの安全ピンを縫い付け、正面の中央にはプラスチックパールを貼り、コサージュとして完成させました。修了間際の事務作業の合間に、せっせとつくり上げ、修了式の当日、無事に、先生方に、感謝の言葉とともに贈ることができました。心からの「ありがとう」の気持ちを、言葉だけではなく、形として残るものとして渡すことができ、私も、大変嬉しく感じました。

先生方からは、「これが折り紙?こんな折り紙もあるんだね」とか、「まったく異業
種から生まれるコラボレーションやイノベーションは、ビジネススクールとしても勉強になる」など、貴重なお言葉も頂戴することができて、とてもよかったです。
 今後も、このような「折紙×○○」を果敢に探求し、これまでになかったようなもの、新しい世界と、折り紙との出逢いを、どんどん生み出していきたいです。これからも、日本折紙協会、『月刊おりがみ』には、大いにお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします!


◆支部だより

折り紙夢工房作品展報告(2)
  武南支部「折り紙夢工房」(支部長 金杉優子) 文:金杉登喜子

2017年5月21日(日)に埼玉県県民活動センターで、「バラフェスタ」が開催され、折り紙夢工房も参加しました。
 今回は作品も無料講習も全て「バラ」で、バラづくしの会場にしました。正面玄関から入ると、先ず目に入るのが「バラのアーチ」 。大人も通り抜けできる大きさのアーチに赤・ピンク・白・紫など色とりどりで、種類も大きさも違うバラで、飾り付け。来場者から「すごい!」とのお言葉。
 アーチをくぐるとフラワーショップにいるかのような素敵なバラのアレンジメントの数々。その奥には写真コーナー。「メッセージが書けるハートのバラ」「ご自身がハートの中に入って撮影できるバラ」「壁一面に飾られたバラ」「レインボーに飾り付けられたバラ」「大きなバラの花かご」。そして、記念撮影用にバラの冠も制作。来場者はそれぞれの作品を背に、時には順番待ちで記念撮影をされていました。もう1つの入口の足元には大きなバラを配置しました。ガラス越しだったので、外からそのバラに誘われて入ってくる来場者もいらっしゃいました。
 また、バラの講習会はオープン前から行列ができ、終了時間まで途絶えることがない程の人気でした。
 6種類のバラを講習しましたが、子どもから大人まで、折りたいバラを一生懸命折っていました。折るのが難しいバラもありましたが皆さん頑張って完成させていました。皆さん、バラが好きであり、折り紙が好きなんですね。
 この展示に向け、折り紙夢工房全会員でバラを折り、作品に仕上げました。会員の思いのこもったバラに、主催者や来場者から「本物のバラみたい」「バラ園に来たようだ」との感想をいただきました。折り紙だけでできたバラコーナーを堪能し喜んでいただいたことを嬉しく思います。


◆支部活動報告
神戸支部「おりがみ かうべ」支部長 柴本厚子/兵庫県

「たのしいおりがみ」講習会
 5月21日(日)10時から16時まで、兵庫県神戸生活創造センターにて講習会を開催しました。当日は「こうべまつり」もあり来場者も少なくなるのでは? との心配もありましたが、100名を超えるお客様にお越しいただきました。遠方より奈良支部の竹尾篤子先生、大阪支部の渡辺眞寿美先生にもお越しいただき、感激しました。講習作品が4点あり、それぞれの仕上げにも時間がかかり、ゆっくりと復習していただけるスペースもありましたので、お客さまにはじっくり折り紙を楽しんでいただけたと思います。
 PPAPを踊っていただこうとカツラも制作しておりましたが、残念ながら子どもたちにも使っていただけませんでした。いつもプラスアルファーのお楽しみを用意していますが、今回は不発に終わりました。次回はどんな展開にあるか、お楽しみに。今回は子どもたちの参加が少なく少し寂しかったですが、「おりがみ愛好家」のパワーを感じた1日でした。


陶山ヤス子先生の講習会

 6月18日(日)に、京都の陶山ヤス子先生にお越しいただき、オリジナル作品などの講習を受けました。可愛らしい横顔の女性の作品は、髪の色や長さや服の柄をアレンジすることができ、個性溢れる作品ができました。難しい所はひとりひとりに丁寧に教えてくださったり、可愛いく仕上げるコツも伺え、充実した講習会となりました。
 遠い所、お忙しい中、お越しいただき有難うございました。


~日本折紙協会(http://www.origami-noa.jp/)とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。

~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。

~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。

~世界のおりがみ展とは~
さまざまな情景を折り紙で表現した立体パノラマ作品(おりがみブースといいます)と個人作品の展示コーナーにおりがみ教室を加えたイベントが『世界のおりがみ展』です。もちろん書籍や折り紙用紙の物販コーナーを加えることもできます。

現在、世の中では様々なイベントが行われていますが「世界のおりがみ展」は動員催事と文化催事を兼ね備えた独特の巡回展で、1976年の第1回展より20年以上の歴史があります。

3年に1度ひとつのテーマにそって制作され、お子様ばかりではなく大人の方にも十分楽しんで頂き、毎回皆様に驚きと感動の世界を展開しています。なお、「世界のおりがみ展」には、外務省と文化庁の後援を戴いております。他に都道府県・市町村・地元教育委員会・マスコミ等に後援を戴いている場合もございます。

おりがみ展は、おりがみブース・個人作品展示とおりがみ教室に、オプションの[販売コーナー]で構成するおりがみイベントです。
[おりがみブース]は、数え切れないほどの作品によって作られたジオラマが、所狭しと展示されています。約90㎝角の展示台(ブース)とパネル(壁面)作品を基本に組合せて大小変化にとんだ装飾を可能にしています。又、この展示台は折りたたみ式で、運搬時には箱型に収納して運べるようになっています。

[個人作品]は、折り紙作品コンクールの対象になり、日本国内のみならず、世界20数カ国から送られてきた作品が、200余点集まります。その中から、外務大臣賞、国際交流基金理事長賞、NHK会長賞などの賞が授与されています。さらに、折紙著名人の作品も招待作品として展示します。

[おりがみ教室]は、日本折紙協会認定の折紙講師により行われています。1回40分の講座が1日数回行われ、いずれの会場でも連日大好評を頂いております。

[販売コーナー]は、日本折紙協会編集発行の月刊誌「おりがみ」、折り紙専門書、有名折り紙メーカーの商品(折り紙用紙等)を豊富に取り揃え、販売しています。これらの商品は、日本折紙協会がまとめて会場へ搬入・搬出致します。

この「世界のおりがみ展」は過去には全国の有名百貨店の催事として多く実施され、開催期間は標準で6日間前後です。集客には実績があり、「これほど折り紙が人気のあるものとは思わなかった」と催事のご担当者には必ず驚かれ、喜ばれます。昨年夏には日本橋三越本店催事場で実施し、大好評のうちに幕を閉じました。

来訪者としては、年配の方はもちろんですが、お子様連れのファミリー層も多いです。ベテランの折紙講師が懇切丁寧に教えますので、親子で皆さん楽しんでいかれます。当協会が活動趣旨に掲げている「折り紙の普及」にご協賛いただき、ぜひとも開催をご検討いただきたいと存じます。

~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

~おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」や折紙講師勉強会を毎年10月にこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,160円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会」

~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設、自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。

~おりがみ教室とは~
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、
協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。

801円
特集 夏休み


◆おりがみニュース
2017年4月、世界最大級のハンドメイド(手づくり品)イベント「第41回 2017日本ホビーショー」(一般社団法人日本ホビー協会主催)で、会員の宮本眞理子さん(長崎県)と山賀信行さん(千葉県)制作の『点訳おりがみテキスト』がホビー大賞特別賞を受賞しました。

【関係者の皆様への感謝】

この度、山賀信行さんと共同で制作しました『点訳 おりがみテキスト100 第1 ~ 5 巻』が、第27 回ホビー大賞特別賞を賜り、関係者の皆様へ心より感謝申し上げます。
 この本を作るきっかけは、20 年以上前に全盲の折り紙作家である加瀬三郎先生(故人)と出会ったことです。点訳本については、鹿児島県で長年点訳のボランティアをされている小野ヨシ子さんからご教示を受けました。その後、本格的におりがみの点訳本を制作するために、大阪市立盲学校の大前俊夫先生はじめ、図書や小学部の先生たちに具体的にどのようなことに気を付けて視覚障碍のある子どもたちが分かりやすいような点訳本になるのか、一緒に考えていただくなど、たくさんの協力をいただき、最初の点訳おりがみの本を作りました。
 「おりがみ」は、日本の文化のひとつでもあり、頭の体操にもなる、とっても素敵な趣味のひとつだと思っておりますので、視覚障碍がある方々に、楽しいおりがみの作り方の点訳本をずっと制作していきたいと考えてお
りました。
 まずは、基本的な折紙作品が掲載されている日本折紙協会の『おりがみ4か国語テキスト100』を点訳したいと考えて日本折紙協会から点訳本に編集することをご了承いただきました。
 しかし、折り紙の点訳本は、普通の点訳本とは違い、本文そのままの点訳だけでは、折り方が分からないために、わかりやすい表現、折り易い特別な折り方を考えなければなりません。そのため、晴眼者(目の見える人)の私個人だけでは、どうしてもわからない部分がありました。そんな時に、視覚障碍者の山賀信行さんを日本折紙協会の佐野 友 専務理事からご紹介いただき、一緒に点訳本作りに取り組むことになり、1年以上かかりましたが、やっと第5巻まで制作できました。そこで、今回初めて、ホビー大賞に応募させていただきました。
 この特別賞受賞は、皆様方の好意的なアドバイスやご協力の賜物だと考えております。この受賞をこれからの点訳本作りの励みにして、ますます役に立つような楽しいおりがみの点訳本作りを続けてまいります。
 本当にありがとうございました。
2017(平成29)年4月吉日
宮本眞理子



◆季節の窓辺
朝日 勇

◆連載 最終回 
花火の競演 
Fireworks show
部屋の窓から大きな打ち上げ花火が見えました。子どもたちはおもちゃ花火に大はしゃぎ。彼らにつられて私も細い線香花火に火を灯しました。火花はいつまでも跳ね続けていました。チチチ…チ、パチパチパチ…


◆英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!

お魚のメモスタンド
二渡 昌子

涼しげな小物を作りたいと思い考えました。伝承の金魚のような形のお魚を折り出しました。後ろのポケットにメモやカードなどを立てることができます。(作者)
I created a small object that looks cool and refreshing. The shape of
this model is a fish which looks like a traditional origami goldfish. You
can put a note or a card in the back pocket. (Author)



◆アゲハチョウSwallowtail butterfly by Mr. Yoshio TSUDA
津田 良夫

チョウの折り紙はこれまでたくさん作られていますが、この作品は後翅に小さな突起(尾状突起)をもつアゲハチョウである点が他の作品と違っています。また型崩れしないように工夫した⑰~⑲の工程が気に入っています。
(作者)



◆蛛とくもの巣Spider and cobweb by Mr. Kunihiko KASAHARA
笠原 邦彦

透明なプラスチックのシートで、折ることができるものを手に入れたとき、何かこの素材が生きるものを作りたい。そんな思いから工夫したのが「くもの巣」で、巣ができたなら「くも」もとて、こちらがあとでできたのです。くもの巣は9で切り取りますが、折ってもよいでしょう。(作者)


◆タガメGiant water bug by Mr. Naomiki SATO
佐藤 直幹

私が、中学生の折り紙昆虫少年だった頃の作品です。この(「ざぶとん」+「鶴」の)複合基本形から、他にいもいろいろと甲虫類を折りました。ホイル紙などで折ると細かいところの造形とかもできるのでお勧めです。(作者)


◆ゲンゴロウDiving beetle by Mr. Ken YONAMI
世浪 健

子どものころ考えた作品を折り紙作家の西川誠司さんのアドバイスをもらって改作したものです。背面の色分けと、まるみをつけることを中心に考えました。⑥~⑨、⑪⑫の折りが左右同じになるように、21,22の折りはうらがわから仕上がりをたしかめて折ってください。(作者)



◆ミニ知識
◇アゲハチョウ…揚羽蝶。幼虫はミカン科の植物の葉を食べ、「ユズボウ」と呼ばれることもあるそうです。成虫は花の蜜を吸います。揚羽蝶は紋の意匠にもなっていて、
物にとまった揚羽蝶を側面から描いた紋です。
◇ゲンゴロウ…源五郎。体長3.5cm ~ 4cm。背面は緑色の光沢のある黒で、黄褐色に縁取られた側面が特徴的な甲虫です。流線型の体のため、水の抵抗を受けることが
少なく、すばやく泳げます。後肢は長く太くて、たくさんの毛が生えています。大あごは鎌状で、死んだり、弱ったりした獲物に食いつき消化液を出して吸い取り、獲物は骨だけになります。池や沼、流れのゆるやかな川にすんでいて、夏の夜は明かりに向かって飛んで来ます。成虫も幼虫も水にすむ虫を食べ、成虫は小魚も食べます。
◇タガメ…田亀。体長5cm ~6.5cm。体は暗褐色で、小判形です。水田で繁栄してきた水
生カメムシなので、この名前が付けられたと考えられています。開発や農薬のため、数が減りました。水草につかまり、生きた魚やカエルを待ちぶせて一撃で倒し、食べます。

ゲンゴロウもタガメも水生昆虫と呼ばれ、羽があるのに、水の中でくらしています。もともとは陸上でくらしていた昆虫なので、胸部と腹部にある気門から空気を取り入れます。水中でも呼吸ができるのは、気門に近いところに空気をためているからです。人間が空気ボンベを背負って水中に潜るのに似ています。
◇クモ…体は頭胸部と腹部に分かれ、8 本の脚があり、昆虫ではありません。クモの細くて丈夫な糸は、いろいろな研究で注目されているそうです。クモはお尻にある別々のイボから数種類の糸を出して使い分けています。巣の中心から外に伸びる経糸やクモがぶらさがる牽引糸はネバネバしていません。オスは獲物をつかまえるために網型の巣を張りますが、巣を作らないものもいます。メスは糸で袋を作り、卵を産みます。
◇ダリア…メキシコ原産の、キク科の球根植物で、たくさんの園芸品種があります。日本には江戸時代にオランダから持ち込まれ、天竺牡丹と呼ばれました。江戸末期に「ダリヤ」という名前で広まったそうです。花の名は、18 世紀のスウェーデンの植物学者A.Dahl に因んでつけられたとされます。ダールはリンネの有能な弟子でした。

●ミニ知識参考図書:『日本の生きもの図鑑』(講談社)、『アゲハチョウ観察記』(農山漁村文化協会)、『水生昆虫のひみつ』(あかね書房)、『昆虫のふしぎ』(ポプラ社)、『四季の花色図鑑』(講談社)、『花おりおり』(朝日新聞社)、『柳宗民の雑草ノオト』(毎日新聞社)、『夏の花』(北隆館)、『大字源』(角川書店)、『英語語源辞典』(研究社)、『世界大百科事典』(平凡社)、『大字源』(角川書店)、『朝日新聞』(朝日新聞社)、『世界大百科事典』(平凡社)


◆プレーンローズPlane rose by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子

プレーンは「平面の」という意味で、カードなどに貼ってもらえそうなバラです。葉を工夫してつけると生き生きとしたバラに見えることでしょう。両面同じ色の紙を使うと中心の裏が出て白くなるところにも色が出てよいでしょう。(作者)



◆ダリアDahila by Ms. Tomoko TANAKA
田中 具子

「シリーズ 花」という、12か月続いた季節の花の連載で、8月号分で掲載された作品です。作者の田中具子さんは、花をはじめ、実用品、乗り物、鶴などさまざまな作品を創作されました。田中さんは、『502号』でお知らせしましたように、2017年1月18日お亡くなりになりました。



◆かきごおりShaved ice usually served with flavored simple syrup by Ms. Sayoko KUWABARA
くわばら さよこ

かき氷の色や味はたくさんありますが、黄緑色で折ったときは抹茶にするかメロンにするかちょっぴり迷います。お好みのクラフトパンチで型抜きフルーツをトッピングしたり、簡単なつるし飾りをつくっても楽しいです。(作者)



◆ツナギケースTwin case by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子

折り始めの形がおもしいな…と思い、折り進めて、できあがったパーツを2個折りつなげてみようと思いました。比較的しっかりとした形で立たせることもでき、メガネなども置けそうに思われました。単体ひとつの形は車輪のない人力車のようです。(作者)



◆読者の広場

 「花菖蒲」がよかったです。何本作ったでしょう。部屋のあちらこちらに飾っています。落ち着いてとてもよいです。「スリットのある立方体」も作りました。たくさん作ってさしあげたりしています。
東京都 阿部さん

 「スリットのある立体」は大いに作りました。吊り下げるときはのりをつけて固定しました。「窓付きニャンコ」は孫に好評でした。「花菖蒲」は形を整えるのに苦労しました。
広島県 絹原さん



◆World 0rigami Report

●西オーストラリア州ジュンダラップフェスティバル2017
での折り紙ワークショップ 山本知美(オーストラリア)

2017年4月1日(土)・2日(日)の二日間、オーストラリアのパースから15kmほど北に位置するジュンダラップ市のセントラルパークで、市が毎年主催するジュンダラップフェ
スティバルが今年も開催されました。今回のフェスティバルでは、さまざまな芸術的イベントやブースが集結し、今年は日本パビリオンも設けられ、「UKIYO」と名付けられたこのパビリオン内だけでも多くの来場者で大変盛り上がる2日間でした。
 今回、そのパビリオン内で、「折り紙ステーション」の依頼をいただき、2日間で13名のボランティアさんらと一緒に野外で椅子と机を準備し、秋空の爽やかな素晴らしいお天気の下、皆さんと一緒に折り紙ワークショップを楽しみました。
 折り紙の内容は、折り鶴、手裏剣、くんしょう(お花)などの伝承作品や、Sy Chenさんのピュアランドパンダの折り方図面を用意し、今回は2日間で折り紙2000枚を準備、イベント前にもボランティアさんらと何度か打ち合わせ、ディスプレイ用の折り紙を一緒に作成しました。
 ボランティアさんの多くは、語学留学の学生さんやワーキングホリデーで日本からいらしている方々にお手伝いいただき、人に何かを伝える、まして言葉の壁があるとなると打ち合わせにも力が入りましたが、回を重ねるたびにボランティアさんとのチームワークの輪も芽生えました。
 チームの中には、ホッケー語学留学中のリオオリンピックで活躍された、フィールドホッケー女子選手の小野真由美さん、パースにある大学で研究をなさっておられる、中京大学スポーツ科学部の倉持梨恵子教授も名乗りを上げてくださって、さまざまなバックグラウンドをお持ちの方々がお手伝いくださいました。
 やはり折り紙を通しての出会いや、日本の伝承折り紙を現地の子どもたちに伝える面白さを共同実感できるよさもありましたし、ボランティアさんらも「折り紙を楽しみました」とイベント後にお話しいただけたことが非常に強く印象に残りました。
 私にとっても去年のパース市での西オーストラリア州立イベント(『493号』に報告記事)に引き続き、大きなチャレンジでしたので、皆さんに助けていただき、出会いに本当に感謝の気持ちでいっぱいです。



◆支部だより

●第18回信州おりがみ交流会 報告 
信濃支部「りんどう」 支部長 成田光昭/長野県

信濃支部主催の第18回信州おりがみ交流会を4月22日(土)・23日(日)、長野市勤労者福祉センターしなのきにおいて開催しました。今回は久しぶりに中島 進さんをゲストに、松沢春雄さんを特別講師にお迎えしました。
 全体会では、中島 進さんから「扇鶴」の作品講習を披露いただきました。大会の規模が大きくなると、どのように折り方を伝えるかも課題となりますが、今回は日本折紙協会より書画カメラをお借りしました。我々にとっても中島さんにとっても初めての経験だっただけに戸惑いながらも会場内の協力によって何とか作品を完成させることができたと思います。
 松沢さんは教職員の定年を残しながら中国に出かけ、4年半にわたり指導にあたられました。雲南省での様々な経験談から、教えることの基本に関して興味深いお話しを伺いました。
 もう一人、特別講師にお願いしていたのが川井淑子さんでした。ご承知の通り、昨年12月に急逝されました。大会では、追悼と感謝の意を表すべく特別展示を行うとともに、折り図集では遺作品「弥生雛」をお気に入りの藤色で表紙を飾り、長女鶴見雅子さんの手書きのメッセージを掲載させていただきました。

実は昨年から、常連者が相次いで他界し、大会前の合言葉を「次につなげる。」で始めました。講師陣に関しては、スタッフとして名乗りのあった梅本吉広さん、藤本祐子さんと編成チームを組み、今回、新たに8名の方に声をかけて皆さん承諾いただいて講師に立っていただきました。どの教室も拍手で納められました。また、運営側も役員制を廃止し、それぞれの任務を担うワーキンググループ制とし、県外スタッフを含め、業務の分割・明確化によってたくさんの経験をはかり、結果として少しずつ板についてきました。講師陣、受講者、運営スタッフそれぞれがスキルレベルを上げながら無事、大会を執り行われましたことに感謝し、協力いただいた関係者の皆様にお礼を申し上げます。


●播磨名所めぐり日帰りバスツアー
神戸支部「おりがみ かうべ」支部長 柴本厚子/兵庫県

3月31日(金)に 恒例の日帰りバスツアーに行ってきました。
 姫路の日本玩具博物館では、素晴らしい雛飾りに感動し、懐かしいおもちゃの数々に思い出を語り合いました。持参した折り紙のおもちゃを館長にもらっていただきました。
 福ふくさき崎町では 今評判のカッパをたのしみ、西脇市の北はりまエコミュージアムでは、播ばんしゅうおり州織の折り紙のお買い物を楽しみました。
 今年は残念ながら桜を楽しむことはできませんでしたが、見学と両手一杯のお土産で楽しい一日となりました。


◆みんなの作品展
●まーぶる・おりがみ教室 ORIGAMI ART展 山﨑宥ひろ子さん(栃木県)

3月16日(木)から20日(月/祝)、栃木県中央公園 緑の相談所展示ホールにて「第6回おりがみ色紙展」を開催しました。毎年3月に開催、今年で6回目の展示会となりました。前日は朝からスタッフ全員で搬入、広いホールの準備は毎年1日かかります。初日早々に、宇都宮市文化協会の会長さんや、地元新聞社の取材等もあり、毎日400人以上の来場者をお迎えしました。故・宮田 弘先生も前年まで毎回、他の先生方にもご来場、ご支援いただき、感謝しお礼申し上げます。中央公園からの依頼で始まり、緑の相談所にふさわしい四季折々の和紙のお花を中心に折り続けて「まーぶる・おりがみ教室」も10年になります。毎年折り紙の展示会を楽しみにしていますとたくさんのお言葉を本当にありがとうございました。折り紙を通しての喜びを感じる展示会のひとときでした。


●TSUNAGU GALLERYで布施知子さんの作品展

国際紙パルプ商事株式会社(本社:東京都中央区明石町)1階エントランスの「TSUNAGU GALLERY」が、同社の広報誌に登場する、紙にまつわるアーティストの作品展示スペースとして、今年の1月より期間限定で開設されました。
 第1弾の展示として、『TSUNAGUvol.22』に掲載の、世界的に活躍する折り紙作家・布施知子さんの作品展が、2月6日(月)~3月31日(金)に開催されました。
 バックライトの演出による透かし模様のパターンが美しい壁面作品の「平織り」、幅1.2m、長さ8~12mのロール紙から折り出された「スネーク」、サイズや形もさまざまな折りたためるランプシェードなどの最新作、意欲作が展示され、来場の皆さんに紙の魅力と可能性をアピールしました。
 「折4 と光4 を意識しました。平織りは背後から、無限折りの作品も内側にLEDランプを仕込みました」と布施さん。


●岩国内裏ひなまつり 作本幸江さん(神奈川県/文)、日にちにちか々花グループ
2月25日(土)~3月5日(日)、山口県岩国市錦きんたいきょう帯橋の城下町でひなまつり展が開催されました。私たちは築300年以上という町屋で折り紙の作品を展示しました。5回目とあっておひなさま関連の作品でいっぱいにすることは少々困難になってきました。岩国市の日々花グループ4名(うち3名が広島支部所属)の一人と私が友人で、また体調不良等で参加できなくった人も数名いて、私も遠くから参加することになりました。錦帯橋観光に来られた方、小さいお子様連れのご家族、ご年配のご夫婦までたくさんの方々におこしいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。ショベルカーやパワーショベル、恐竜やケルベロス等は男の子や男性にも好評でした。たくさんの方々に笑顔をいただき、また来年に向けての作品作りが始まります。


◆和紙ものがたり

連載〔最終回特別編〕竹紙

中国で唐の時代に、若竹の繊維を原料にして竹紙(ちくし)と呼ばれる紙が生まれました。当時は書写用で、破れやすい紙だったそうです。今回取り上げるのは、総合製紙会社「中越パルプ工業株式会社」が竹紙(たけがみ)と名付けて製造している洋紙です。竹の香りはしませんが、しなやかで張りがあり、風合いのよい紙です。「和紙」ではありませんが、「国内原料100パーセントの紙」として、この最終回特別編で紹介します。


竹紙ができるまで

 「竹を割ったよう」といえば、さっぱりとした性格を表す言葉ですが、今、竹は全国各地でやっかいものになってい
ます。かつては垣根や日用品などさまざまに利用されましたが、生活様式の変化で需要が減り、竹林を管理する人が減った結果、放置された竹林が隣接する森林や里山に侵食し、生物多様性を損なわせているのです。筍農家が間伐で5 年生以上の竹を切り倒しても、土に戻るのに5 年以上もかかるそうです。
 中越パルプ工業は鹿児島県薩摩川内市内に工場があります。全国の竹林面積の10 パーセントを占める鹿児島県では、早くから放置竹林が広がっていました。1998 年にひとりの社員が筍農家から「竹を紙の原料として使ってもらえないか」と相談を受けました。堅くて中空な竹は運搬 和紙でも洋紙でもや加工の効率が悪いため、本来紙の原料には向いていません。しかし、その社員は地域の人のためになるのならと活動を始め、やがて全社をあげての取り組みとなりました。2009 年から日本の竹100 パーセントを原料とした「竹紙」を製造販売しています。

和紙でも洋紙でも

 江戸時代の末に来日した外国人が「日本ほど紙の用途が広い国はどこにもないだろう」と感嘆したといわれます。この連載では「和紙で作られたもの」を取り上げ、各地で生産されてきた、それぞれに特徴のある紙を人々がどのように利用してきたかを紹介しました。先日の朝日新聞で、国内外のファッション業界でも和紙に注目が集まっていることが記事になっていました。
 江戸時代末から現在まで150 年以上の歳月が流れ、生活様式もすっかり変わりましたが、私たちの毎日は今でも たくさんの紙に囲まれています。和紙でも洋紙でも折り心地のよい紙で、いつまでも折り紙を楽しみたいものです。


~日本折紙協会(http://www.origami-noa.jp/)とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。

~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。

~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。

~世界のおりがみ展とは~
さまざまな情景を折り紙で表現した立体パノラマ作品(おりがみブースといいます)と個人作品の展示コーナーにおりがみ教室を加えたイベントが『世界のおりがみ展』です。もちろん書籍や折り紙用紙の物販コーナーを加えることもできます。

現在、世の中では様々なイベントが行われていますが「世界のおりがみ展」は動員催事と文化催事を兼ね備えた独特の巡回展で、1976年の第1回展より20年以上の歴史があります。

3年に1度ひとつのテーマにそって制作され、お子様ばかりではなく大人の方にも十分楽しんで頂き、毎回皆様に驚きと感動の世界を展開しています。なお、「世界のおりがみ展」には、外務省と文化庁の後援を戴いております。他に都道府県・市町村・地元教育委員会・マスコミ等に後援を戴いている場合もございます。

おりがみ展は、おりがみブース・個人作品展示とおりがみ教室に、オプションの[販売コーナー]で構成するおりがみイベントです。
[おりがみブース]は、数え切れないほどの作品によって作られたジオラマが、所狭しと展示されています。約90㎝角の展示台(ブース)とパネル(壁面)作品を基本に組合せて大小変化にとんだ装飾を可能にしています。又、この展示台は折りたたみ式で、運搬時には箱型に収納して運べるようになっています。

[個人作品]は、折り紙作品コンクールの対象になり、日本国内のみならず、世界20数カ国から送られてきた作品が、200余点集まります。その中から、外務大臣賞、国際交流基金理事長賞、NHK会長賞などの賞が授与されています。さらに、折紙著名人の作品も招待作品として展示します。

[おりがみ教室]は、日本折紙協会認定の折紙講師により行われています。1回40分の講座が1日数回行われ、いずれの会場でも連日大好評を頂いております。

[販売コーナー]は、日本折紙協会編集発行の月刊誌「おりがみ」、折り紙専門書、有名折り紙メーカーの商品(折り紙用紙等)を豊富に取り揃え、販売しています。これらの商品は、日本折紙協会がまとめて会場へ搬入・搬出致します。

この「世界のおりがみ展」は過去には全国の有名百貨店の催事として多く実施され、開催期間は標準で6日間前後です。集客には実績があり、「これほど折り紙が人気のあるものとは思わなかった」と催事のご担当者には必ず驚かれ、喜ばれます。昨年夏には日本橋三越本店催事場で実施し、大好評のうちに幕を閉じました。

来訪者としては、年配の方はもちろんですが、お子様連れのファミリー層も多いです。ベテランの折紙講師が懇切丁寧に教えますので、親子で皆さん楽しんでいかれます。当協会が活動趣旨に掲げている「折り紙の普及」にご協賛いただき、ぜひとも開催をご検討いただきたいと存じます。

~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

~おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」や折紙講師勉強会を毎年10月にこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,160円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会」

~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設、自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。

~おりがみ教室とは~
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、
協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。

801円
◆特集 たなばた


■季節の窓辺
朝日勇

連載 第11 回 
深夜の七夕見物 Sightseers at midnight
夜明け前に目が覚めました。外はまだ暗いはずなのに明るいのです。急いで庭に出ると、ぎらぎらと光る乗り物が飛び去るところでした。笹飾りに見慣れない短冊がさがっていました。「ミンナ・ナカヨク・ネ」。


■ダブルスターキャップ
川手 章子

背中あわせに星型がくっついていて、キャップのように思われました。15cm角で折ると指人形、24cm角でツリーのトップになります。(作者)


ミニ知識
◇海開き、川開き…「海開き」とは海水浴の解禁日です。地方や年によって日にちは前後しますが、7 月中のところが多いようです。一方、「川開き」は川での夕涼みや舟遊びの開始日となる日です。
◇螢狩り…ホタルは腹端に発光器があり、ルシフェラーゼという発光酵素の働きで夜、青白い光を出します。オスとメスの間の交信のため光ると考えられています。日本には体長1.5cm のゲンジボタル、0.9cm ほどのヘイケボタルなどがいます。「螢狩り」は螢を捕る遊びで、団扇で軽くたたいて落としたり、竿の先に笹の葉を付けたものを振ってからませて捕まえました。


■一枚折りの着物Kimono by a piece of paper by Ms. Hiromi TAKAGI
髙木 ひろみ

この着物は、外国の方といっしょに折り紙をするときのために考えました。襟えりの右前などを気にせず(英語で説明しなくてすむ)折れます。メッセージカードとしても使えます。(作者)


■綴つづれの輪Ring by Mr. Akira KAWAMURA
川村 晟

4色の折り紙でユニット(パーツ)を作り、それで組み上げると、4色の花弁が散るように、花火のような美しい輪となります。4つ目の最後のパーツをつなぐところが少し難しいですが、落ち着いて図に従って組みましょう。(作者)


■ドッキングハートDocking heart by Ms. Noriko NAKADE
中出 典子

一人一人の色が違っても気持ちが通じ合えたら、世界中の皆が仲よくできたら、いいなと思いながらこの作品を折ってみました。ハートの形の上の部分を少しのりづけすることによってしっかりとした形になります。(作者)


■ミニ知識
◇星伝説…中国で後漢時代(25 年~ 220 年)に生まれたとされる伝説です。天帝の
娘、織女星と牛飼いの牽牛星は夫婦の仲がよすぎて仕事も手につかなくなったので、天帝の怒りを買い、天の川を境に東西に引き裂かれてしまいました。二人の深い悲しみに、一年に一度だけ七夕の日に会うことを許されたというものです。二人は鵲が羽を連ねてかける橋をわたって会います。織女星は琴座のベガ、牽牛星は鷲座のアルタイルの漢名で、和名では織姫、彦星とそれぞれ呼ばれています。アルタイルとベガ、そして、中国では頭と尾を逆にして、鵲に見立てられた白鳥座のデネブの3つを結ぶ三角形は「夏の大三角」と呼ばれています。
◇七夕…7 月7 日。中国の星伝説と、短冊に歌や文字を書いて書道や裁縫の上達を願う乞
巧奠(乞巧は巧を乞うこと、奠は祀ること)が、日本で古来からの棚機女神話(神を迎えるために水辺の棚で神衣を織る乙女)の禊の風習と結びつき、七夕の行事になりました。中国で「しちせき」と呼ばれた七夕を「たなばた」と呼ぶのはこの風習が由来だからです。笹竹に七夕飾りをするのは江戸時代になって始められた習俗です。


●ミニ知識参考図書:『年中行事事典』(三省堂)、『和のしきたり』(日本文芸社)、『絵でつづるやさしい暮らし歳時記』(日本文芸社)、『総合百科辞典ポプラディア』(小学館)、『記念日・祝日の事典』(東京堂出版)、『七夕の紙衣と人形』(ナカニシヤ出版)、『子ども図鑑自然とくらしと遊びを楽しむ12ケ月』(合同出版)、『日本こどものあそび図鑑』(遊子館)、『日本の生きもの図鑑』(講談社)、『昆虫のふしぎ』(ポプラ社)、『花おりおり』(朝日新聞社)、『大字源』(角川書店)、『英語語源辞典』(研究社)、『世界大百科事典』(平凡社)、『朝日新聞』(朝日新聞社)



■七夕のリースBamboo leaves’ wreath by Ms. Noriko SUMIDA
住田 則子
こどもたちにも折れる簡単なものをと思って考えてみました。(作者)


■ミニ知識
◇五色の短冊…五色とは中国の陰陽五行説にあてはめた赤、青、黄、白、黒です。
◇七夕の紙衣…江戸時代に生まれたとされる七夕の飾り物のひとつで、紙で着物の雛形(ミニチュア)を作ったものです。紙を二つ折りにして、着物の形に切った簡単なものから、本物の着物と同じように糸と針で縫ったものまであります。七夕には「七夕さまに着物をお貸しする」という「借小袖」と呼ばれる、仕立てて袖を通していない着物を飾る習俗があり、江戸時代前期の井原西鶴の浮世草紙(小説)の中に記述もあります。その習俗によって、着物が増える、針仕事が上達する、子どもが丈夫に育つなどと言い伝えられていました。江戸時代中期になると、7 月6 日の七夕の待夜に青、赤、白、黄色の短冊や色紙を作った紙で、女の子が着物を作り竹竿にくくりつけるという記述が『長崎歳時記』(野口文龍 著)に見られ、子どもが紙衣を作っていたことがわかります。



■バラエティユニットUnits by Ms.Ayako Kawate
川手章子
ひとつのパーツからさしこむ部分がついたものとそうでないものを作り、いろいろと楽しんでみました。枚数を変えて4種類作りました。伝承の糸入れからのパーツを1枚(他を7.5cm角で折ったとき10cm角)使うと、四角錐もできました。(作者)


■英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!
Lesson 20 ほたる 笠原邦彦 
Firefly by Mr.Kunihiko KASAHARA


ほたるは、首のところが赤いですね。そこでこの作例に対し、先年、赤い小さな紙で「えりまき」のように巻いて、それを表現する工夫をしました。皆さんもいろいろと工夫をしてみてください。(作者)
The neck of a firefly is red. So last year, wrapping around this model
with a small red paper like a “scarf”, I devised its presentation. You
can try to elaborate this model in various ways. (Author)


■カニCrab by Mr. Nobuyoshi ENOMOTO
榎本 宣吉

伝承の三さんぼう方から作るカニです。作者の榎本さんは伝承作品からいろいろな作品を考えられていて、『おりがみ』でも連載をお願いしていました。『191号』(絶版)には、今回の作品より簡単な「三方からのカニ」が、写真で紹介されています。


■うちわRound paper fan by Ms. Masako FUTAWATARI
二渡 昌子

涼しげなミニうちわを作りました。和風の柄で折ることにより、うちわらしくなります。手紙に添えたり、ラッピングのリボンにさしたり、いろいろな使い方を考えて楽しんでください。(作者)


■笹鶴Victory crane by Ms. Hiromi TAKAGI
髙木 ひろみ

笹の葉をイメージして「おりづる」をアレンジしました。つばさがアルファベットのVのようになったので、英語名をVictory crane としました。勝利を祈願して七夕の飾りにしてみてはいかがでしょうか。(作者)



■パッチワーク両面図案を楽しむユニット
石橋 美奈子

パッチワークのとめと配色を楽しむ図案にしました。⑤は手前に谷折り後は山折りにし重なりを逃がして45°のずれを減らしました。(作者)


■振り袖と袴
Long-sleeved kimono and Hakama by Ms. Hiromi TAKAGI
髙木 ひろみ

「振り袖」に千代紙の使用する場合は柄の方向を下向きで折り始めてください。別の千代紙で帯を作って楽しむことができます。(作者)『499号』のおりがみガーデンで、今月号のP16-17で紹介の「一枚で着物」とともに人気のあった作品です。どうぞお楽しみください。(編)


■読者の広場

〇この記念すべきときに折紙講師に認定していただいたことを大変うれしく思っています。山下先生、松井先生のおかげでここまできました。これからも新しいことに挑戦していきたいです。バラが大好きで何種類かのバラを折りました。今月号の「ガーデンローズ」をぜひ折りたいと思っています。京都府 井上さん

〇『500号』まで続けるのは大変だったと思います。「ガーデンローズ」は折り図だけで折るのは大変むずかしかったです。特に後半の立体での作業は折り図通り正確に折れなくて苦労しました。広島県 絹原さん


●貞静学園短期大学 折紙サークル 
笹尾雅美さん(サークル顧問/東京都)


貞静学園短期大学(東京都文京区)の折紙サークルは、現在保育学科1 年生4 名と2 年生10 名で活動を行っています。季節や行事に合わせて、鶴やせみなどの伝承折り紙、バッタや帆掛け舟などの子ども達と楽しく遊べる折り紙などに挑戦しています。みんなで折りながら、「大きなサイズの折り紙を使うと、壁面にちょうど良い!」「読み聞かせのときに使えるね」「雨の日や延長保育にぴったり」などと、おしゃべりをしながら、さまざまなアイデアが浮かんできます。
 七夕のときには、文京区障害者就労支援センターで行われている余暇支援事業「たまり場」で折紙交流会をさせていただきました。交流会前に、学生たちは、折り紙の色、サイズ、はさみの使用、配布の仕方、グループ分け、折り方指導など、一生懸命に話し合いま
した。交流会当日の自己紹介後、6 ~ 7 人のテーブルごとに、星・笹・網・ちょうちん・モールを作りました。障がいのあるご利用者も折り紙をしながら自然と指先が動き、笑顔と会話が増え、願い事を短冊に書くなど交流を深めることができました。
 学園祭では、クリスマスツリーやランドセルの折り紙講習会と、フレーベルの模様折りの展示を行いました。特にランドセルは少し難易度が高かったので、無理なく作れるように、折り紙キットを作りました。さらに、持ち帰りのために、膨らませたビニール袋にランドセルを入れる工夫をしました。小さな子ども達からご高齢の方々まで多くの方々に折り紙を楽しんでいただくことができました。
 このように折り紙は、保育活動だけではなく、障がいのある方のリハビリや年齢を超えた交流などさまざまな可能性があることを体験しました。今後、折り紙を通して、子育て支援や子どもたちの心のケア、国際交流など、折り紙の可能性や魅力を学生とともに発見してまいりたいと考えております。


●お寺の本堂に吊るし折り紙 
長谷川京子さん(栃木県)

今年もまた、花まつり(4月8日)に合わせ、お寺の本堂に吊るしおりがみを飾りました(昨年の記事は『494 号』に掲載)。今年は、お寺の樹齢300 年で栃木県指定天然記念物のしだれ桜にあやかり、しだれ桜をおりがみで折り、吊るしました。
 お寺は、宇都宮市東ひがしとまつり戸祭の祥しょううんじ雲寺です。檀家の有志と講師の長谷川文江(母、93 歳)率いるおりがみサークルメンバーの合作です。
 とてもきれいにできあがりましたので、お知らせいたします。


■支部だより

●華麗に花と鳥の祭典「阿倍野市民学習センターグループフェスティ
バル2017」 
大阪支部「日本折紙協会なにわ・みおつくし会」 
支部長 梅本吉広さん/大阪府


今年も3月11日(土)、12日(日)阿倍野市民学習センターにて「グループフェスティバル2017」が開催され、作品展示部門に参加しました。大阪支部は当センターで毎月研究会と定例会を開催し、会員相互の親睦と研修を図るとともに地域の文化発展に寄与してきました。今年は四季の色紙や立体作品が多く出品され、色紙33点、立体117点の総数150点が会場に所狭しと並べられました。
 創作作品としては新進気鋭の児玉 功さんの作品をはじめ、祭りを表現し人物が躍動する姿を描いた作品、各種ブローチや四季折々の花や鳥などの色紙の作品がありました。参加者に人気があったのが、パズルになる作品や遊ぶことのできる作品でした。大阪府内からだけでなく関西広くから多くの参加者があり、大盛況のうちに終了しました。


●中村桂一先生の講習会
豊島支部「折り紙レインボウ」支部長 坂間賀世子/東京都


3月10日(金)、日本折紙協会2階の講習室で中村桂一先生(常任理事)の講習会を開きました。「101匹わんちゃん」への期待が高まる中、先生は笑顔で折り紙の真髄というべき技をいともこともなげに伝授してくださいました。もちろん、先生の一工夫のおかげでみな無事に「わんちゃん」を作り上げることができました。
 ちょうど日本折紙協会に見学に来ていた小学生たちは(お茶の水女子大付属小学校4年)、目を見張りながら先生の手元を見つめていました。先生からもらった1匹をあとでじゃんけんで取りっこするなど盛り上がっていたようです。昨今のパソコン折り紙等では味わえない、折り紙本来の楽しさを原点に帰って味わうことができた得がたい講習会でした。


■みんなの作品展

●藤枝市葉梨公民館春の作品展
渡辺信子さん(静岡県)

2月25日(土)・26日(日)、藤枝市葉梨公民館で春の作品展が開催されました。今年はオリンピック・パラリンピックのロゴマークをメーンとし真白のシンプルさを生かすためにまわりを派手に飾ってみました。内側は皆で《6む かえる》と五輪のマークと小さな合唱隊を作ってアピールしました。来てゲーロ、来てゲーロと!!!
 次に古典びなです。折りは、皆、楽しくできたのですが段作りにつまづき、試行錯誤しながらようやく7段ができました。この下積み作業が1番のチームワークだったかもしれません。そして50対のおひなさまは見事に並び、皆うっとり! とても満足でした。
 今年も作品展は成功に終わり、しばらく公民館に飾ってほしいと言われ、うれしいかぎりです。


●北海道保育専門学校卒業制作 
宮本まり代さん(北海道)

学校で折り紙を教えてもう24年になります。毎年卒業制作をおりがみで作っています。計画から仕上げまで全部生徒が行っています。今年も楽しい作品ができたのでうれしく思っています。
 また今年も1年生が入りますが、この学校に「おりがみ」の授業があるので選んだという人も増えています。とても嬉しいことです。
 これからも努力し続けて行きたいと思っています。


●サークル「千羽会」紹介(作品展ほか) 
倉田雪乃さん(長野県)
一年半ほど前に折紙講師資格を取得したのをきっかけに、2014年に長野県松本市で、折り紙サークル「千羽会」(せんわかい)を立ち上げました。
 5名ではじまったこの会も、現在15名になりました。
 朝日 勇先生の著書を参考に、折り紙かみしばいを保育園やグループホームなどで上演するボランティアや、夏には親子向けのイベントも開催させていただいています。
 今年の6月には、美術展に出展しないかとお話もいただいています。
 去る2月28日(火)に、保育園で上演した時には、地元局「テレビ松本」の取材も受け、テレビ出演もさせていただきました。
 写真は、今年の2月に松本市のあがたの森文化会館の講堂で行われた作品展のものです。ここで活動をしている文科系の団体が出展している作品展です。
 今後も、上記のように活動を続けていく所存です。
 毎月、月刊おりがみ、楽しみにしていまして、私たちのサークルでは、ランドセル、クリスマスリースがとても人気です。



■東京おりがみミュージアムへ行こう!(その20)


19年ぶりの日本出身横綱の誕生で「若貴以来」ともいわれる大相撲ブームに湧く国技館界隈。今回は、相撲の神様を祀り相撲の街を見守る、両国の野見宿禰神社をご紹介

野見宿禰神社は財団法人日本相撲協会が管理する神社で、この地(陸奥弘前藩津軽家の上屋敷跡)の東側に部屋があった初代高たかさご砂親方(高砂浦五郎)が、1884(明治17)年、相撲の始祖とされる野見宿禰※を祀まつり、創建したのが始まりです。今でも1、5、9月の東京での本場所前には神事が執り行われ、新横綱が誕生した際は、昇進後初の東京場所を迎える前に社殿前で土俵入りを奉納するのが恒例となっています。中に入ってみると、本当にここで土俵入りができるのかと無用な心配をしたくなるほど小さな神社、境内ですが、それだけ相撲界の信仰が厚い、由緒ある神社だということです。
 1952(昭和27)年に日本相撲協会が建立した「歴代横綱の石碑」は2基あり、一基は初代明あかし石志しが賀の助すけから46代朝あさしお汐太郎まで、もう一基に47代柏かしわどつよし戸剛以降の名前が刻まれています。相撲ファンならずとも、時代を彩った横綱たちの姿が目に浮かぶことでしょう。


~日本折紙協会(http://www.origami-noa.jp/)とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。

~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。

~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。

~世界のおりがみ展とは~
さまざまな情景を折り紙で表現した立体パノラマ作品(おりがみブースといいます)と個人作品の展示コーナーにおりがみ教室を加えたイベントが『世界のおりがみ展』です。もちろん書籍や折り紙用紙の物販コーナーを加えることもできます。

現在、世の中では様々なイベントが行われていますが「世界のおりがみ展」は動員催事と文化催事を兼ね備えた独特の巡回展で、1976年の第1回展より20年以上の歴史があります。

3年に1度ひとつのテーマにそって制作され、お子様ばかりではなく大人の方にも十分楽しんで頂き、毎回皆様に驚きと感動の世界を展開しています。なお、「世界のおりがみ展」には、外務省と文化庁の後援を戴いております。他に都道府県・市町村・地元教育委員会・マスコミ等に後援を戴いている場合もございます。

おりがみ展は、おりがみブース・個人作品展示とおりがみ教室に、オプションの[販売コーナー]で構成するおりがみイベントです。
[おりがみブース]は、数え切れないほどの作品によって作られたジオラマが、所狭しと展示されています。約90㎝角の展示台(ブース)とパネル(壁面)作品を基本に組合せて大小変化にとんだ装飾を可能にしています。又、この展示台は折りたたみ式で、運搬時には箱型に収納して運べるようになっています。

[個人作品]は、折り紙作品コンクールの対象になり、日本国内のみならず、世界20数カ国から送られてきた作品が、200余点集まります。その中から、外務大臣賞、国際交流基金理事長賞、NHK会長賞などの賞が授与されています。さらに、折紙著名人の作品も招待作品として展示します。

[おりがみ教室]は、日本折紙協会認定の折紙講師により行われています。1回40分の講座が1日数回行われ、いずれの会場でも連日大好評を頂いております。

[販売コーナー]は、日本折紙協会編集発行の月刊誌「おりがみ」、折り紙専門書、有名折り紙メーカーの商品(折り紙用紙等)を豊富に取り揃え、販売しています。これらの商品は、日本折紙協会がまとめて会場へ搬入・搬出致します。

この「世界のおりがみ展」は過去には全国の有名百貨店の催事として多く実施され、開催期間は標準で6日間前後です。集客には実績があり、「これほど折り紙が人気のあるものとは思わなかった」と催事のご担当者には必ず驚かれ、喜ばれます。昨年夏には日本橋三越本店催事場で実施し、大好評のうちに幕を閉じました。

来訪者としては、年配の方はもちろんですが、お子様連れのファミリー層も多いです。ベテランの折紙講師が懇切丁寧に教えますので、親子で皆さん楽しんでいかれます。当協会が活動趣旨に掲げている「折り紙の普及」にご協賛いただき、ぜひとも開催をご検討いただきたいと存じます。

~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

~おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」や折紙講師勉強会を毎年10月にこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,160円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会」

~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設、自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。

~おりがみ教室とは~
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、
協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。

801円
特集 雨を楽しもう

◆季節の窓辺
朝日 勇

連載 第10 回 
緑色の雨 
Green rain
てるてる坊主やアジサイが、雨に揺れています。雨音に合わせて、軽やかにワルツを踊っているようです。緑色のジャケットをまとって、私も仲間に入れてもらおうかしら!


◆マンドリンMandolin by Ms. Yo- ko ISONO
磯野 陽子

マンドリンの音色が大好きで作りました。べっ甲部分(爪があたるところ)にこだわりました。52の谷線は弦になります。いったんできあがりまで作ったあとに平面まで戻して折ると、折りやすいと思います。(作者)


◆傘Umbrella by Ms. Sho- ko AOYAGI
青柳祥子

ちょっとかわいい傘を作りたいと思いました。正面に隙間本当は裏の白を出して透明を表現したかったのですが、それは無理でした。今の小さいお子様の傘は、傘の真ん中が透明になっていて、外からも自分からも顔が見えるようになっています。ですからその隙間に、銀のおりがみとか白いおりがみとかさしこんでも面白いかもしれません。(作者)



◆英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!
Lesson 19 かたつむり 松野幸彦 
Snail by Mr.Yukihiko MATSUNO


梅雨の季節の人気者のかたつむり。カラは、もう少し大きくもできるのですが、折りやすさを優先して、このサイズにしました。(作者)
Snails are very popular during the rainy season. The size of the shell
can be a little bigger, but I chose this size to make it easy to fold.   
                        (Author)


◆花のコースターFlower coaster by Mr. Akira KAWAMURA
川村 晟

私の折り紙作品の基本的な考え方は、「切らない」「糊付けしない」の2点です。ユニット作品も、できあがりを引っ張って、壊れるようでは不合格です。(作者)



◆かえるFrog by Mr. Katsuhisa YAMADA
山田 勝久

ユニークな表情のかえるです。手や足が長いので、ポーズの変化を楽しむことができる作品です。



◆ミニ知識
○マンドリン…木製で全長60cm ほどの撥弦楽器(指、爪、撥で弦をはじいて鳴らす楽器)で、胴体の背が丸く盛り上がっています。もともとはリュートに起源を持つ、イタリアの民族楽器で、19 世紀後半に改良が行われ、現在の形になりました。金属製の弦が8 本(2 本ずつ同音の弦が4対)が張ってあり、ピックを用いて演奏します。日本には明治時代に輸入されました。ヘッドや音口の形、義甲板の装飾などさまざまなデザインのものがあります。右の写真は磯野陽子さん愛用のマンドリンです。
○楽器の日…6 月6 日。「芸事の稽古はじめは、6 歳の6 月6 日にする」という古くからの習わしがあります。数を親指からじゅんに折って数えると6は小指が立つ形で表すので、「子が立つ」と縁起がよく、上達が早いと人々は信じてきました。この習わしにちなんで、1970 年に全国楽器協会(全国の楽器製造・卸・小売業者相互の連携と親和・協調を図り、楽器業界の発展と音楽文化の向上を目的とする組織)が制定しました。



◆両面あじさいDouble faced hydrangea by Ms. Masako FUTAWATARI
二渡 昌子

色が移り変わるあじさいを表現したいと思い作りました。花は2色違う色を使うことをおすすめします。葉は折りすじが多くなるので、折り図をよく見て折り進めてください。(作者)


◆青ひげ公の城Bluebeard’s Castle by Mr. Ed SULLIVAN
Ed SULLIVAN

青ひげ公は、17世紀、フランスのシャルル・ペローによる童話の登場人物で、不気味な青ひげをはやす男です。基本のユニット(2種類)、小塔、屋根の4種類のユニットを使います。すべて同じ大きさの紙で折ります。作品が掲載されている書籍では両面同色の10cmほどの大きさが勧められています。


◆二そう船ケースDouble boat case by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子

二そう並んだ船が立つ状態のケースに思われました。折り工程はシンプルですが、シンプルなだけ、力強さがあるように思われました。お豆を並べると、エンドウ豆のようでもあります。(作者)


●ミニ知識参考図書:『花と樹の事典』(柏書房)、『花おりおり』(朝日新聞社)、『植物と行事⦆その由来を推理する』(朝日新聞社)、『植物ごよみ』(朝日新聞社)、『いま読むペロー「昔話」』(羽鳥書店)、『ペロー童話集』(新書館)、『ポプラディア』(ポプラ社)、『エッセンシャル・ディクショナリー音楽用語・作曲家』(ヤマハミュージックメディア)、『楽器のはなし』(共同通信社)、『年中行事を体験する』(中央公論新社)、『和ごよみと四季の暮らし』(日本文芸社)、『年中行事事典』(三省堂)、『大辞泉』(小学館)、『学習国語百科事典』(三省堂)、『朝日新聞』(朝日新聞社)、『世界大百科事典』(平凡社)



◆読者広場

 「おひな箱」、「パンダふうとう」、「リボンの買い物袋」がよかったです。昨年、初めて地方のシンポジウムに参加して、川井淑子先生をお見かけしました。おだやかでニコニコと温かいお人柄を感じていました。何年か前、病院のボランティアショップに「ふくろう」の折り紙を飾るために許可をお願いしたところ、「どうぞ使ってください」というやさしい言葉をいただいたことを思い出します。ご冥福をお祈りいたします。
東京都 磯野さん


 「ようこそフレーベルランドへ」がとっても素敵です。童話の世界のようですね。「パンダふうとう」は封筒だけど、3 つ並べるとかわいい壁面飾りになるなーと思いました。3 月11 日はパンダ発見の日なんですね…。今年度のPTA のお役目の終わり、ホッとしています。折り紙と手芸の時間も増えて、うれしいです。クロスステッチが大好きなんです。
愛知県 田中さん



◆みんなの作品展

地区文化祭に出展
   鶴嶋ひろみさん(埼玉県)

 2016年11月12日(日)・13日(日)に高坂丘陵市民活動センターで開催された東松山市高坂丘陵地区の文化祭に、今回も参加することができました。楽しんで折り紙をしている姿を見てとっていただけますでしょうか?私も「おりがみカーニバル」ではまさかの3年連続で賞をいただきました。これからもお子さんからお年寄りまでみなさんで折り紙を楽しんでいきたいと思います。


図書館で飾りつけ「北条五代」「ふしぎの国のアリス」「ガリバー旅行記」 鳥居恵美子さん(神奈川県)

月1回と隔月1回の折り紙教室を開講し、小田原市の図書館の壁を折り紙で飾るボランティアをしています。市内から集まった女性ばかりの18人前後のメンバーで行っています。
 2016年9月のテーマは「北条五代」でした。戦国時代に小田原城を拠点として百年栄えたといわれる、北条早雲を一代目とする一族のことで、小田原市では小田原城をリニューアルオープンしたり、10月には北条一族のつながりで東京都八王子市と埼玉県寄居町とで姉妹都市盟約を締結したりして、歴史的機運が高まっていた中で、この飾りつけの企画が持ち上がりました。
 図書館には、月ごとに換える壁飾りの他に半年ごとに換える幼児コーナーの飾りがあります。こちらは主に童話を題材にしてきました。
 2015年夏の飾りは、「ふしぎの国のアリス」。いつか「アリス」を飾りたいというのは、私の長い間の夢でした。企画段階ではとても不安でしたが、あれよあれよという間にできてしまい、ほとんどの場面を一堂に飾りきれたことに、ただ驚きました。メンバーの力がうまく結集したのでしょう、皆で長く続けてきたご褒美かなと思いました。半年後、外すのが惜しくて、もう半年延長しました。
 2016年の「ガリバー旅行記」は「アリス」のプレッシャーを受けながら奮闘した作品です。大男が横たわる図は幼児に刺激的過ぎないかと心配しましたが、やわらかな印象に抑えることができたと思います。


◆支部だより

新支部設立ごあいさつ
栃木県北部支部「桜和」 支部長 宇佐美 健たけし/栃木県


この度、栃木県北部支部「桜おうわ和」を設立いたしました。第1回の支部会は4月16日(日)です。
 栃木県北部地区は折り紙人口が少ないのが実情で、今まで折り紙教室を10年間開きながら普及に努めてまいり、お陰様で今年4名の生徒が認定講師になられました。これを期にますます活動の輪を広げるため、支部を設立いたしました。
 設立時は11名でスタートいたしますが、みなさまよろしくお願いいたします。
〔活動記録〕
日時:2017年3月10日(金) 
   PM1:30~3:30
参加者:栃木県町立那須中学校
1年生(60名)
講師:宇佐美 健 
助手:坂井美知子、信太寿美子、
   池田貞子
内容:基本の折り鶴・平和の鶴・
   連鶴「妹背山」


◆おりがみニュース(『501 号』World Origami Report の続報です)

なんと! インドのティッシュの商品名は〈ORIGAMI〉!! 
鈴木恵美子(茨城県)

 昨年1 1 月、インドの折り紙展示・講習会(主催:折り紙クラブ・ORITAI、後援:JAF)で最終日の作品を搬出するときに、折り紙フラワー約160本を1本ずつ、ティッシュにくるんで、大きなスーツケースに収納する際、日本でくるんだ紙では足りなくなり、ORITAIメンバーの方々が「ティッシュを買ってきます」と、買ってきて下さった箱を見て私は「オーッ!ORIGAMIと書いてありますよ!」と大声を出しました。 皆さんもそのメーカーは、初めてなのか、一緒に驚きました。私は「箱だけでしたか? 他にはなかったですか?」と聞くと、また、快くお買い物に行ってくださり、ポケットティッシュやロール式のキッチンペーパーも、買ってきて下さいました。
 「インドで、ORI GAMI とネーミングした商品に出会えるなんて、なんと、幸せなこと」
 私はスーツケースにたくさん積めて帰国しました。
 そして2回も呼んでいただいたお礼状の終わりに「もし、聞けたら、メーカーに、どうしてORIGAMIとネーミングしたのか聞いてくださると嬉しいのですが…、あのティシュが正方形なので、カットせずに折り紙用に使えます」と付け加えました。

インドの明日仁見さんから、すぐに回答のe-mailが来ました。
We were looking for a name for our
tissue products company and since
producing napkins involved folding
paper, we named the company after
the Japanese art of paper folding.
(ティッシュ製造会社にふさわしいネーミングを考えていたところ、やはりナプキンは紙をたたんで作られるので、紙をたたむという日本の文化「折り紙」という名前にしようと考えた。)
 明日さんたちも、正方形のティッシュに大喜びで、さっそく、伝承の『はす』を折ったとその後も報告をいただき、ますます嬉しくなりました。



◆World 0rigami Report
ロシアでの折り紙交流
小倉隆子、大島美代子、夏秋洋子、藤本祐子


2016年9月にロシアのサンクトペテルブルグで折り紙交流をしてきました。旅全体を通して、2015年の東京のシンポジウムに参加され、日本語も堪能なエカテリーナさんのお世話になり、素敵な経験をさせていただくことができました。
 15日(木)に出国、フィンランドのヘルシンキ経由だったこともあり、2日間ヘルシンキの街に立ち寄りました。広い国土に人口約550万人。ラッシュや雑踏とも無縁の首都でし
た。仕事は早い人では4時には終えて、6時7時にはお店も閉まってしまうそうです。
 また市民の憩いの森では、ブルーベリーなども自由に採ることができて、本当の豊かさについて考えさせられました。一方、世界一物価が高いことも実感!
 17日(土)に列車でロシア、サンクトペテルブルグに入りました。街全体が世界遺産というだけあって建物がどれも趣があり素敵でした。世界的に有名なエルミタージュ美術館がある街で、美術館では絵画のみならず、天井や床の装飾、色使いの素晴らしさに圧倒されました。
 初日に2015年シンポジウムに参加のイワン君と母親のナタリーさん一家に森のきのこ狩りに案内していただきました。街に住む多くの人が森に別荘を持っていて、木になった果実を食べたり、きのこを採ったり、木の実などでジャムやケーキを作る生活を普通にしている、ということでした。羨ましいですね! 
 街にはコンビニはなく、買い物は不便ということでしたが、手作りのお料理は温かくて、自然のままのりんごの味も素朴で美味しかったです。ロシアという国に持っていた認識がずいぶん変わりました。
 19日(月)に露日友好協会で、折り紙のマスタークラスの講習を行い、30名ほどの方たちに折り紙を講習しました。持参の作品を展示し、順番に講習。親子で参加の方達もいてみなさん楽しんでくださいました。
 参加した大人はほぼ全員が折り紙の先生で学校などで指導しているとのこと。そして国から公務員の資格を与えられているとの話で、「折紙講師」が立派な職業として社会的に認
められていることがわかりました。
必ずしも収入につながるわけではないそうですが…。

サンクトペテルブルグ折紙協会は女性中心の会で、会長のアンナ先生はNOAのシンポジウムのほか、スペインのコンベンションなどにも参加されており、日本折紙協会はじめ海外との積極的な交流も求められています。また、ソコロワさんは幼児教育の専門家で子ども向けの易しい折り紙の本も出版されています。今年18歳のイワンくんも折り紙を仕事に活かせないか進路を考えているようでした。
 ロシアでの折り紙の広がりを目にし、日本でも折り紙の楽しさを周りに伝え、広めていくことが私たち講師の勤めであることを再認識しました。関係をつないでこられた小倉さんはじめ、ロシアの方たちに深く感謝いたします。

記:藤本祐子



◆和紙ものがたり
連載〔第34 回〕油団

「油団」とは耳慣れない言葉ですが、紙を貼り重ねて油を塗った敷物です。絵が描かれることもあったそうです。座るとひんやりと心地よいので夏に使われ、それ以外の季節は内側を中にして巻いて保管します。LIXIL ギャラリー(東京都中央区)で開催された、暮らしの中
にいきる和紙用品をテーマにした『紙のみぞ知る用と美 展』(会期2016.12.8-2017.2.25)で、現在も作られていることを知りました。
福井県鯖江市の表具店「紅屋 紅陽堂」だけが、伝統の技を守っています。「紅屋 紅陽堂」の牧野友美さんと鯖江商工会議所にご協力いただいて、油団を紹介します。


○作り続ける理由

今回、お話を伺った牧野さんは、1917(大正6)年から続く表具店「紅屋 紅陽堂」の3 代目店主です。1955(昭和30)年から1965(昭和40)年ごろは高度経済成長期でもあり、油団の注文も多く、作る表具店も福井県には多くありましたが、現在は紅屋紅陽堂一軒のみとなりました。製造に高度な技術と手間を必要とし、6 畳を毎日3 人で作業しても、1か月はかかるそうです。日本の家屋から座敷が減り、さらに家電製品のおかげで、夏の暑さをしのぐ苦労も少なくなったので、需要もわずかしかありません。価格は8 畳用で100万円ほどです。
 「どうして作り続けているのですか」との問いに、「よく尋ねられるのですが、自分がいいものだと思っているから作っています。油団に一度寝っころがってみないと私が言っていることはわからないと思います。私が作っているのは、高価な伝統工芸品ではなく、普段使いの家庭用品なのです」と牧野さんは答えられました。
 確かに価格は安くはありませんが、使い主が糠袋での乾拭きなど手入れを欠かさずに大切に扱うと、風合いも機能性もよくなっていき、100 年もの長い年月使える製品なのだそうです。



○油団の起源

つるんとした見た目や、ひんやりとした感触で、夏の涼感用品として使われ、暑い季節が過ぎると巻いてしまっておく油団は、江戸時代には作られ始め、当時から高級品で、良家や料亭などで使われていたようです。1885(明治18)年、柳田幾作 著の『貿易備考』(大蔵省記録局 編)には、奈良県、福井県、愛知県、新潟県、埼玉県、東京府(現、東京都)が産地としてあげられていて、輸出品でもありました。

 油団の歴史について書かれた資料は少ないのですが、牧野さんは起源を朝鮮半島の温突紙と考えられています。オンドルは床下に煙道を作り、焚いた火の煙を通して部屋を暖める暖房装置で、床に張る楮紙の、堅く丈夫な敷物が温突紙です。ただし温突紙は一年じゅう敷きっぱなしですが、油団はしまうために巻く必要があります。


○油団に使われる紙

日本で最初の製紙の記述は『日本書紀』にある610 年ですが、福井県はその100 年前から紙漉きが行われていたという伝説が残る土地です。紙漉き1500 年という誇りがあり、今でも製紙業は盛んで、「越前和紙」というブランド名もあります。紅屋紅陽堂では、越前和紙の楮紙と雁皮紙(雁皮が原料で、紙肌の美しさと丈夫さとを併せ持つ紙)を貼り合わせて、油団を製造します。


まず、油団台(和紙に柿渋を塗ったもの)に、雁皮紙の表を下にし継ぎ貼りします。この雁皮紙が表側になりますが、その上に楮100%の生漉紙(白く滑らかにするための土粉などを加えずトロロアオイなどのネリを入れるだけで漉いた紙)を貼ります。巻き解きしやすいように、紙の目は巻く方向に対し横目になるように貼っていきますが、強度も必要なので中央部分には縦目の紙を貼ります。貼るたびに打ち刷毛で繊維が絡まるように強く叩きます。この工程を繰り返し、必要な大きさが3 層重なるようにします。最終的に15 枚ほどの和紙が貼り重ねられて約3mm の厚さになります。
 「耳曲げ」という端の処理をして、防虫、防腐、毛羽押さえのために裏側に柿渋を撒きます。

 一方、表側には、熱した荏胡麻油を布を使って二度塗りします。荏胡麻油は荏胡麻の種から採った乾性油です。紙は水とも油とも相性がよく、油が繊維のすき間に浸み込んで、防水性が高まり、堅く丈夫になります。薄い黄色の状態で仕上がった油団が使い込んでいくうちに色に変化するのは、荏胡麻油が酸化するからです。
 油を塗ったあとは、屋根の上で1日天日干しです。敵は鳥の糞。落とされると台なしです。
 仕上げにコーティングするために豆腐一丁(8 畳分)をつぶして、木綿の布で表面にすり込んで乾拭きします。浮き出た繊維が大豆たんぱく質で固まってこすれとれ、よりつやが出て、滑らかになります。
 実は油団がひんやりとする理由ははっきりとはわかっていないのだそうです。昔から人々は用意できる材料で工夫しながら、紙でさまざまな生活用品を作ってきました。牧野さんのように、よいものだから作ろうと努力する人たちによって製造の技術が継承されているのです。


参考資料:『和紙 紙のみぞ知る用と美』(LIXIL出版)、『鯖江商工会議所ホームページ』、『日本伝統文化振興機構ホームページ』、『紙の文化誌』(丸善)、『紙の民具』(筑摩書房)、『トコトンやさしい紙の本』(日刊工業新聞社)、『紙の文化事典』(朝倉書店)、『和紙の見分け方』(東京美術)、『和紙と洋紙』(紙の博物館)、『和紙博物誌』(淡交社)、『和紙生活誌1・2』(雄松堂書店)、『和紙文化研究辞典』(法政大学出版局)、『和紙の手帖II』(全国手すき和紙連合会)、『世界大百科事典』(平凡社)、『日本大百科全書』(小学館)



◆~おりがみ教室とは~◆
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。

[折り紙教室料金表]
1.講師報酬:講師1名につき、12,600円(拘束3時間以内・対象40名まで)
※対象60名まで2名、80名まで3名、100名まで4名の講師が必要です。
※標準的な時間割は、講習1コマ45分(2作品)、準備・休憩15分です。

2.超過料:3時間を越える1時間毎に講師1名につき、2,100円を加算
3.材料費(折り紙):実費(一人100円程度+会場宛送料)※そちらで用意する場合は不要。
4.教材費(教本等):実費(内容により不要)
5.講師交通費:実費
6.講師昼食代:実費(時間帯による)
7.講師宿泊費:実費(日程による)
8.管理費:上記1~7の合計金額の50%がマネージメント料として加算されます。
※上記料金は消費税込み

※折り紙教室料金のご請求とお支払いについて
折り紙教室実施後、講師が協会に提出する「折り紙教室実施報告書」に基づき請求書を作成し、ご送付申し上げますので、ご検収の上日本折紙協会へお支払いください。
※講師への報酬等は日本折紙協会から講師にお支払いいたします。

折り紙教室でご準備いただくもの
1.予定参加人数分の机とイスをご用意ください。
2.入門証等の証明パスが必要な場合は、手続き方法と通用口をお知らせください。
3.宿泊を必要とする場合は、宿泊場所の手配の有無をお知らせください。
4.講師の人数に応じた講師控え室を教室付近にご用意ください。
5.作品展示をご希望の場合は、事前にご相談ください(別料金)。


教室時間割(プログラム)その他ご不明・ご要望は担当佐野までお気軽にご相談ください。
TEL:03-3262-4764 / FAX:03-3262-4479

日本折紙協会の公式メールマガジンです。全国のおりがみイベントを告知しています。
http://www.mag2.com/m/0000023495.html
801円
特集 こどもの日



●季節の窓辺
朝日 勇

連載 第9 回 
避暑地の五月 
May in a summer resort
森と林を いくつか抜けて
広がるこの地に 夏館
五月の風は 緑葉と
秘かに言葉を 交わしつつ
人 来ぬ道の一筋を
来る人有りやと 目を注ぐ

時 流るれば 此の郷も
人の行き来が 繁くなり
夏のページの 花開く
今は静けさ 満ち満ちて
妖精達の 我が世界

●ミニ知識

◇端午の節供…端午とは「月の初めの午の日」という意味なので本来は5 月とは限りませんが、旧暦5 月は現在の6 月にあたり、じめじめとして病気がはやり、害虫の被害も多い梅雨の時期なので古代中国では物忌みの月とされました。数字が重なる5 月5 日を端午の節供と決め、強い香りのする菖蒲と蓬を使って邪気(病気を引き起こすもととなると考えられたもの)をはらう行事が行われました。それが日本に伝わり、田植え前に菖蒲や蓬で
葺屋根の下で、身を清めるという女性の祭に結びついて、菖蒲湯に入って厄よけをする風習が生まれました。中世に入り武士の時代となると、菖蒲が「尚武(武事を尊ぶこと)」と音が同じであることから、男の子の成長を願う祭へと変わっていきました。江戸時代には危険で廃れましたが、子どもたちが両軍に分かれて石合戦を行う行事もあったそうです。鎧や兜や刀が、身を守るものとして飾られ、江戸時代末期には紙製の鎧兜飾りがはやったそうです。
◇菖蒲…サトイモやミズバショウの仲間で湿地に育つ多年草。花菖蒲とはまったく違いますが、剣の形の葉が似ていることから、花菖蒲と混同されてきました。夏に黄緑色の小さな花が穂になって咲きます。
◇薬玉…もともとは端午の節供の飾り物で、邪気をはらい長生きを願うために、香りや薬効のある菖蒲や蓬などを編んで丸めて玉を作り、五色(青、赤、黄、白、黒)の糸をたらしたものでした。柱や簾に掛けたり、身に着けたりしていました。


●ミニ知識参考図書:『花と樹の事典』(柏書房)、『和菓子の世界』(岩波書店)、『植物と行事⦆その由来を推理する』(朝日新聞社)、『植物ごよみ』(朝日新聞社)、『里山の植物ハンドブック』(NHK出版)、『忘れないで季節のしきたり日本の心』(小学館)、『WASHI 紙のみぞ知る用と美』(LIXIL出版)、『年中行事を体験する』(中央公論新社)、『和ごよみと四季の暮らし』(日本文芸社)、『日本のしきたりがわかる本』(主婦と生活社)、『年中行事事典』(三省堂)、『雛まつり親から子に伝える思い』(近代映画社)、『変わり兜図鑑』(新人物往来社)、『大辞泉』(小学館)、『学習国語百科事典』(三省堂)、『江戸暦江戸暮らし』(亜紀書房)、『朝日新聞』(朝日新聞社)、『世界大百科事典』(平凡社)


●ひしがたのふうせん
Diamond balloon by Mr.Ukyo ISHII
石井 右京(6歳)

ひしがたのふうせんをつくりたかった。あたまのなかでおりかたをくふうしてかんがえていたら、1かいで、できた。ろうじんホームのおばあちゃんにあげると、とってもよろこんだ。またつくりたいとおもいました。(作者)


●スリットのある立方体
Cube by Ms. Noriko SUMIDA
住田 則子

それぞれの面の中心でつないでいくので、コーナーにはスリットができます。小さな紙で作ると、ペンダントトップにもなるかなあと思いました。(作者)


●かぶとJapanese helmet by Mr. Yukihiiko MATSUNO
松野 幸彦

平面で顔つきのかぶとになる形です。(作者)


●兜ミニ知識

◇兜…頭部を守る防御用の武具で、着用者の威厳を示す役割もありました。奇抜なデザインにはその武将の信仰心や美意識が込められていたそうです。なお、カブトは、もともとは「冑」の字が用いられていました。一方、ヨロイが「甲」でしたが、のちに混同されて、「甲」がカブトの意味で使われるようになったそうです。

◇総角(揚巻)結び…装飾結びのひとつです。中心の結びの形から、下の図のような「人形(ひとがた)」と、その左右対称のもの「入形(いりがた)」と2 種類あります(左の写真の総角結びは入形です)。


●やっこさんYakko-san by Mr.Tsunetoshi O- TSUKA
大塚 恒敏

小さいころ祖母に教わったのが「やっこさん」と「つる」でした。胴体とはかまをのりで貼って遊んだ思い出があります。コマを折っていたら急にやっこさんを思い出し、あれこれやっているうちにのりづけなしに合体、自立し手もついてこの形になりました。折り紙って小さくなっても正方形なんだよね。それが不思議です。(作者)



●おりがみミニブースMiniature booth by Ms.Minako ISHIBASHI
石橋 美奈子

小さな用紙でおりがみを楽しむ愛好の方も少なからずおられるようですね。小さな作品でブースの中に夢の情景を構成してみましょう。ふたをさしこむことで、みとふたの差が解消、しっかりとじます。(作者)


●花菖蒲 Iris by Mr. Nobuyoshi SHO‒ JI
東海林 伸嘉

この作品を作るとき、参考のために実物の菖蒲を観察しながら考えました。その際、見る角度を変えるたびに花の印象が変わってしまい、作品にするのは難しい作業でした。綺麗な和紙で作ると飾りにいいと思います。(作者)



●太陽
青柳祥子

ヨーロッパ出身の友達に折り紙で何が折れたら嬉しいかと尋ねると、すぐ帰ってきた答えが『太陽』でした。そうか、太陽に感謝して毎日暮らしているんだなあと思い、いつか彼女のために、太陽を作りたいと思っていました。糊付けなしの作品で気に入っています。(作者)


●窓付きニャンコKitty photoframe by Ms. Michie TAKAYAMA
髙山 三千江

お腹を見て!!と自慢気に両手を広げているニャンコです。さしこみにくいと思いますが、好きな写真など入れて楽しんでください。うしろに箱をつけて背負ってる感じにしてもかわいいです。ペンスタンドみたいになります。(作者)


●帯巻きケースCase by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子

帯を巻きつけるように組み合わせたケースとなりました。1色、2色、4色などで組み合わせても楽しそうです。(作者)


●ミニ知識

◇鯉幟…もともとは疫病よけの鍾馗などの武者絵が描かれた幟の脇に付けられた「まねき」という小さな飾りでしたが、江戸時代の半ばごろから吹き流しの大きなものが付けられるようになりました。江戸の町民の間で、中国の黄河上流にある龍門の急流を登った鯉が龍になるという登龍門の伝説にあやかって、子どもの成長と出世を願って飾られるようになりました。
◇柏餅…江戸時代に江戸を中心に広まったとされる、端午の節供菓子です。柏の木は新芽が出るまで葉が落ちないことから、子孫繁栄の願いを込め、庭に植えられていました。柏という名前は、「炊葉」に由来し、柏の葉は食べ物を蒸したり盛ったり
するのに用いられました。厚みのある長さ12cm ほどの倒卵形(卵の尖った方を下にした形)の葉で、縁にゆるい波状の鋸歯(のこぎりの歯のようなギザギザ)があります。江戸時代から小豆餡のほか味噌餡のものも作られて、葉の表裏で中味を区別していました。九州など西日本では、サルトリイバラ(葉は楕円形で、ツルに刺があり、サルも引っ掛かるという意味)の若葉で柏の代わりに包み柏餅とされました。今月号の口絵では、ノアブックス『花のおりがみ』や『おりがみでハロウィン』収録の伝承の葉っぱを使って、柏餅もどきを折りました。皆さんも工夫してみてください。
◇母の日…5月の第2 日曜日。2017 年は5月14 日。アメリカの習慣が伝わり、第二次世界大戦後に広まりました。また、5月5 日の「こどもの日」は「母の日」でもあります。「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日として、1948(昭和23)年に国民の祝日となっているのです。
◇愛鳥週間(バードウィーク)…5 月10 日~ 16 日。愛鳥週間は、1894 年にアメリカで、森林の保護者である小鳥を守ろうと、「バードデー」が提唱されたのが始まりです。その後、毎年4 月10 日が「バードデー」となりました。日本では1947 年(昭和22 年)に鳥類保護の推進のために日本鳥類保護連盟が結成された際に、4 月10 日の「バードデー」が制定されましたが、この時期ではまだ積雪が残る地方もあることから、1950 年(昭和25 年)に、現在の期間が「愛鳥週間」と定められました。




●クレマチスClematis by Ms.Ayako KAWATE
川手 章子

4つのパーツからできあがった作品です。のりは不要です。わりあいしっかり組めるところが楽しく思われました。両面おりがみなどで折るとよさそうです。図鑑を見てクレマチスに似ているな…と思い名付けましたが、幾何学的な花のようでもあります。(作者)



●英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!
Lesson 18 小鳥の楊枝入れ 藤本祐子
Bird toothpick holder by Ms.Yu‒ko FUJIMOTO


私の大好きな小鳥を楊枝入れの仲間に入れたくて作りました。15cmの紙でもいいのですが、12cm位の少し小さめの紙で折ると可愛いです。羽や顔は少し「ぐらい折り」(はっきりとした目安がなく、だいたいこのくらいと見当をつけて折ること)になっていますので、お好きなポーズで折ってください。(作者)
In order to add in my collection of toothpick holders, I made my favorite
small bird model. It is cute with a little small 12 cm square origami
paper, although it is also fine with a 15 cm square paper. Folding the
feather and face of this bird is a kind of “intuitive folding” (folding
in your guess as there is no defined position). So please fold them
according to your taste.(Author)



●読者の広場

 「おりがみギャラリー」、「季節の窓辺」の作品を並べて見ると壮観ですね。
愛知県 田中さん
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
 頭の体操をさせていただいています。これでよいのかな?と思いながら送っておりますが…。
岡山県 片島さん
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



●World 0rigami Report
◆ニューカレドニア博物館で折り紙体験!
倉橋聡美(ニューカレドニア)


2016年11月16日(水)、ニューカレドニアの首都、ヌメアにあるニューカレドニア博物館(Musée de Nouvelle-Calédonie)で子どもたちと折り紙を楽しみました。この博物館は、主にメラネシア(オーストラリア東北方の島々の総称)系の人々の生活や文化、芸術品などを展示していて、文化交流の意味合いも含め、子どもたちを対象に様々なイベントを開催しています。
 この日は、子どもたちと一緒に、母親や研修に来ていた若い学生も参加。約15人が3時間、たっぷりと折り紙を体験しました。簡単なピースを組み合わせてできる綺麗な花や、遊べる折り紙をテーマに選び、子どもに人気のカエルや風船、ユニットで作る2種類の花、よく回るコマなどを折りました。
 終了後には、手伝ってくれた夫と二人、参加者から大きな拍手をいただき、心温まるひとときでした。自分で作った折り紙の花を髪や服に挿さ し、嬉しそうに笑う参加者の姿を見ることが、折り紙インストラクターとしての喜びです。



◆鈴木恵美子先生の講習会 in Delhi
Origami Oritai 隊員 大谷加奈子・瀬尾奏子(インド・ニューデリー)

2016年11月3日(木)~6日(日)、折り紙サークルOrigami Oritaiが鈴木恵美子先生をインドへ招き(2回目のご来印)、国際交流基金ニューデリー日本文化センターやThe Blind ReliefAssociation(以下、「盲学校」と記載)やOritaiメンバー自宅にて、数々の講習会を開いていただきました。
 待望のツイストローズの講習会では、仕上げの部分で、先生が全員の席を見回り、間近で実演してくださったので、ツイストローズの繊細さや美しさに、みんな夢中になりました。
 数々の講習会の中で、特に印象に残ったのは盲学校での講習会です。
 補佐役である私達Oritaiメンバーも、事前に、実際に目を閉じて、先生の説明を聞きながら折ってみましたが、色のある面がどちらにあるかなど、普段意識していなかったことにまで気を配らなければなりません。同じ説明を聞いて折っても、それぞれ違う形のものができあがっていました。言葉のみで折り方を理解する難しさ、理解させる難しさを知りました。こうした自分たちの体験をもとに、どうすれば折り方が理解しやすく、かつ生徒たちが楽しめるかを先生とメンバーで考え、伝承作品「ふうせん」を講習会で作る事にしました。
 講習会では、課外授業として日本語を学んでいる生徒7名と、職業訓練をしている大人3名が生徒です。それ以外の生徒や学校のスタッフも来てくれました。日本在住経験もある、盲学校のパンデー理事長が、恵美子先生の言葉を訳し、私たちは生徒のサポートをしました。その際、目を閉じての事前練習がとても役に立ちました。生徒達は折るセンスがあり、初めは難しかった二つに合わせて折ることも、2回目は指先で折り目を確認しながら、自らの力でどんどんと折り進めていました。
 その後は、会場にいた生徒、総勢250人全員参加で、一枚の折り紙を使ったゲームをして盛り上がり、恵美子先生から生徒達への温かいメッセージで講習会は締めくくられました。
 パンデ―理事長からその時、驚きの事実を伺いました。30年前に盲目の折り紙作家、加瀬三郎さんがこの学校を訪れたそうなのです(写真参照)。こうした思いがけないエピソードや、日本語で「楽しかった」と大きな声で感想を述べてくれた生徒たちとの出会いは、Oritaiメンバーにとっても、生涯忘れられない貴重な体験となりました。4日間に渡り、こうした素晴らしい講習会の数々を開いてくださった鈴木恵美子先生に、心から感謝しお礼申し上げます。



●みんなの作品展

◆NHK文化センター川越教室
作品展  髙山鈴子さん(東京都)

2016年11月13日(日)~15日
(火)、NHK文化センター川越教室おりがみドリームの作品展を、昨年と同じ小江戸蔵くらり里、展示蔵で行いました。今回は3日間だけでしたが連日たくさんの方々にご来場いただき、折り紙教室も楽しんでいただきました。生徒共々心よりの感謝を申し上げます。ありがとうございました。



●サークル紹介 
西川久美子さん(香川県)

 2013年3月から活動を始めた、私たち「福岡折り紙サークル」は、坂本整よし子先生の指導のもと、現在11名のメンバーで、季節に合わせた色紙やお花などの作品作りをしています。指先を使って脳トレもかねて、皆で和気あいあいと楽しく活動しています。



◆第15回新春を飾る折り紙作品展「それぞれの四季」 
朝日 勇とサンフラワー折り紙友の会 原 嘉子(埼玉県)


第15回新春を飾る折り紙作品展「それぞれの四季」が1月3日(火)~11日(水)、川口市立グリーンセンター・緑のアトリエで開催されました。お天気にも恵まれてたくさんの方々がご来場され、朝日 勇先生のご指導のもと、折り紙の魅力と楽しさを体験していただけたのではないでしょうか? 遠方から、また初めてご来場されました皆様にお礼申し上げます。ありがとうございました。



●支部だより

◆永田紀子先生をお迎えして
多摩支部「山鳩」 支部長 瀬田美恵子/東京都


2016年12月16日(金)、永田紀子先生をお迎えして特別講習会が行われました。初めて先生にお目にかかったのは11年前になります。石川県の日本折紙博物館でのことでした。帰りの電車の中では、楽しい折り紙談議に花が咲きました。今回当会にお迎えするのは4度目! です。嬉しい再会となりました。
 講習が始まり、一番に教えていただいた「祈り」はリースです。7枚の赤いピースはしっかりと繋がれ、その上を白い鶴が飛翔する姿は、新年にふさわしい作品となりました。
 そして、『378号』に掲載された「花器」は、その帯のユニークなドッキングと両端の処理の仕方が面白い!折り図ではなかなか描き表せない「箱にする難しさ」を、驚くほどすっきりと簡単に教えていただきましたし、両作品ともに永田先生の揺るぎない高い技術を見た思いがしました。
 参加された皆さんも、ゆっくりとはっきり大きな声で教えて下さるので、とても分かりやすかったと思います。我々も見習わなくてはならないことがたくさんありました。
 最後に、芳賀雪枝さん作「らせん折り」を紹介して下さいました。とても優雅な模様が生まれる、この作品群は、何だか楽しいマジックを見ているようでした。
 初めてお会いした時と、変わらない情熱をお持ちの永田先生、楽しい時を有難うございました。



◆練馬支部 2016年の活動報告
練馬支部「ノア・こぶし会」 支部長 服部周平/東京都

12月例会 兼 忘年会    
 平成28年度最後の例会と併せて忘年会を12月3日(土)・4日(日)にかけて実施しました。当日参加者一同、上野駅に集合、「ときわ」59号で出発、目的地「いこいの村涸ひぬま沼」に到着、直ちに第一回の教室、講師は中村桂一常任理事で干支のにわとり他を楽しみ夕刻、野鴨が涸沼の水面を泳ぐ姿を眺めながら終了。温泉で身を温め、夕食を兼ねた忘年会。参加者が一人ずつ、折り紙の出会いやら抱負を語らい和気あいあいの刻をすごし終了。二日目は鎌原美子さんが担当し、昼食後、ホテルの車で那なかみなと珂湊魚市場に移動、各々散策しながら土産物を手にして帰路につき充実した二日間をすごしました。


 町内会で「折り紙教室」開催  
 9月下旬に、町内会の「折り紙教室」に協力してほしいとの電話があり、松田厚生委員とお会いしました。
 練馬区はアニメ発祥の地と呼ばれアニメの活動は盛んだが、区内には日本折紙協会の大橋晧也理事長や吉澤 章先生(故人)を始め折り紙関係者が多く在住されていることを知り是非町内会の主催で「折り紙教室」を行いたいとのお話でした。10月の例会で皆さんの賛同を得て11月27日(日)に開催いたしました。当日は松野幸彦・高山鈴子・鎌原美子各先生が協力して45名の参加者に各々指導、制限時間をオーバーして熱中、大変喜ばれ盛況裏に終了しました。残念ながら余りに忙しく会場模様のスナップを撮れずお伝えできません。反面、参加者から数名支部の教室に加入したいと申し込みもあり、嬉しい結果となりました。


●折り紙夢工房作品展報告
  武南支部「折り紙夢工房」(支部長 金杉優子) 文:金杉登喜子/埼玉県

◆2016年9月24日(土)~27日(火)
県芸術文化祭で作品展を開催(川口総合文化センター)   
 テーマは「四季彩々&実用おりがみ」。四季を代表するイベントのブースを新たに4個制作しました。
 ひな壇にずらりと並んだ豪華な「おひなさま」。子どもの健やかな成長を願う迫力ある「端午の節句」。直径2cmの和紙で折った菊を1000個使った「菊人形」。夢見る子どもたちの元ヘ70人以上のサンタが一斉に繰り出していく「川口のドリームデリバリーサンタ」。
 各ブースとも制作に2か月~半年かかりましたが、皆で協力して作り上げたので、完成時にはどの教室もやり遂げた充実感でいっぱいでした。他にも、すぐに折れる・使える・楽しめる「実用折り紙」作品や、多数の作品を展示。
 来場者からも「素晴らしい四季を感じる事ができました」 「1枚の紙のおりなす芸術を後世につないでいきたいと思いました」「折り紙をやりたくなりました」という感想をたくさんいただき、折り紙には人を引き寄せる魅力があると改めて感じました。


◆2016年10月21日(金)~30(日)
日本でも人気のツールドフランスクリテウムに合わせ展示会を開催
           (新都心With YOU さいたま)  

 楽しくサイクリングをしている埼玉県マスコットのコバトンやさいたまっちたち。サイクリングロードの横で遊んでいる動物達。
 自然の中で自転車を楽しんでいる様子を表現した自転車コーナー(『491号』に関連記事あり)は、昨年に引き続き大好評でした。
 また、日本折紙協会の『おりがみ4か国語テキスト』作品の前では、「知ってる」「これは折れる」と来場者同士で、会話が弾んでいました。
 普段、折り紙とは関わりが少ない方々にもたくさん見て喜んでいただき嬉しかったです。


◆2016年11月26日(土)
埼玉県芸術文化ふれあい交流フェア( さいたま文学館・桶川市民ホール)

今回は世界遺産の細川紙で折った「菊」「ゆり」「ひまわり」作品も展示。体験コーナーも細川紙を使用して、人気の「シクラメン」「雪の結晶」を作りました。
 来場者は作品を前に細川紙ならではの風合いや温かさを楽しんでいらっしゃいました。
 (会場は別ですが、『484号』に、細川紙で制作した折り紙作品展の様子が掲載されました)





~日本折紙協会(http://www.origami-noa.jp/)とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。

~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。

~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。

~世界のおりがみ展とは~
さまざまな情景を折り紙で表現した立体パノラマ作品(おりがみブースといいます)と個人作品の展示コーナーにおりがみ教室を加えたイベントが『世界のおりがみ展』です。もちろん書籍や折り紙用紙の物販コーナーを加えることもできます。

現在、世の中では様々なイベントが行われていますが「世界のおりがみ展」は動員催事と文化催事を兼ね備えた独特の巡回展で、1976年の第1回展より20年以上の歴史があります。

3年に1度ひとつのテーマにそって制作され、お子様ばかりではなく大人の方にも十分楽しんで頂き、毎回皆様に驚きと感動の世界を展開しています。なお、「世界のおりがみ展」には、外務省と文化庁の後援を戴いております。他に都道府県・市町村・地元教育委員会・マスコミ等に後援を戴いている場合もございます。

おりがみ展は、おりがみブース・個人作品展示とおりがみ教室に、オプションの[販売コーナー]で構成するおりがみイベントです。
[おりがみブース]は、数え切れないほどの作品によって作られたジオラマが、所狭しと展示されています。約90㎝角の展示台(ブース)とパネル(壁面)作品を基本に組合せて大小変化にとんだ装飾を可能にしています。又、この展示台は折りたたみ式で、運搬時には箱型に収納して運べるようになっています。

[個人作品]は、折り紙作品コンクールの対象になり、日本国内のみならず、世界20数カ国から送られてきた作品が、200余点集まります。その中から、外務大臣賞、国際交流基金理事長賞、NHK会長賞などの賞が授与されています。さらに、折紙著名人の作品も招待作品として展示します。

[おりがみ教室]は、日本折紙協会認定の折紙講師により行われています。1回40分の講座が1日数回行われ、いずれの会場でも連日大好評を頂いております。

[販売コーナー]は、日本折紙協会編集発行の月刊誌「おりがみ」、折り紙専門書、有名折り紙メーカーの商品(折り紙用紙等)を豊富に取り揃え、販売しています。これらの商品は、日本折紙協会がまとめて会場へ搬入・搬出致します。

この「世界のおりがみ展」は過去には全国の有名百貨店の催事として多く実施され、開催期間は標準で6日間前後です。集客には実績があり、「これほど折り紙が人気のあるものとは思わなかった」と催事のご担当者には必ず驚かれ、喜ばれます。昨年夏には日本橋三越本店催事場で実施し、大好評のうちに幕を閉じました。

来訪者としては、年配の方はもちろんですが、お子様連れのファミリー層も多いです。ベテランの折紙講師が懇切丁寧に教えますので、親子で皆さん楽しんでいかれます。当協会が活動趣旨に掲げている「折り紙の普及」にご協賛いただき、ぜひとも開催をご検討いただきたいと存じます。

~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

~おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」や折紙講師勉強会を毎年10月にこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,160円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会」

~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設、自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。

~おりがみ教室とは~
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、
協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。

801円
特集 春らんまん500号まつり
特選折紙ギャラリー

◆季節の窓辺
朝日 勇

連載 第8 回 
春陽多彩 
Colorful spring sunshine
ぽかぽかと春の陽は、生きているすべてのものを応援してくれているようです。ちょっとつかれたなと思っていても、何だかがんばれそうです。

長のどか閑な日和の 心地良さ
陽ひかり光がこの地に 降り注ぐ
春待ち顔の 草木もやがて
光包んで 活気づく
それぞれが持つ 有り様ようで
花の姿を 送り出す
遠目引くのは 桜花ばな
枯木が花への 七変化
芽から蕾で 花となり
思わぬ風に 吹雪花
人の歩みの 道みちのり程を
重ねては 桜はな花を慈しむ



◆ガーデンローズ
佐藤直幹

『500号』達成おめでとうございます。長野の片田舎で暮らしていた私にとって、雑誌『おりがみ』は、折り紙に関する唯一の情報源でした。その記念の『500号』に私の作品を載せていただけるとのこと、感無量です。(作者)


◆Star fish(ヒトデ)
ジョン・モントロール

正方形用紙から星形を折り出す試みで、最初にヒトデを発表したときは基本の形(⑭)までの工程が整理できていませんでしたが、のちに折りの基準を設けました。⑭は「5つのカドをもつ正方形」で、花にも応用できます。(作者)


◆500号記念創作折り紙特別寄稿
笠原邦彦
しろくまのおやこ Polar bear and bear cub by Mr. Kunihiko KASAHARA

とうとう500号の発刊! すごいですね。単純に12で割れば、創刊以来40年以上となるわけですね。
 しみじみと懐かしむに、NOAマガジン創刊の頃は、私まあまあ力がありました。頭の中にイメージしたものは、次々と楽しく取り出せたことでした。しかし今はもう、しっかりと折ることもままならなくなったようで…40年とは、我が身で思うだけでも、そりゃ大変な年月です。
 でもこの500号を(折り返し点)と考え、1000号までも継続、存在されていってほしい!
 オバマさんが専用機の中で折った美しい「おりづる」を、広島市にプレゼントしてくれたというニュースに示されたように、おりがみは平和のシンボルでもありますから、この美しい世界を紹介するマガジンの号数を伸ばし続けることは、平和行動とも等しいと言えるでしょう。
 さて今回、編集部より『500の数字に関連したような作品を』とのご依頼がありましたが、頭をひねってもアイデアは浮かんで来ませんでした。で、苦し紛れに、上記「500は1000の半分。」とのこじつけから、正方形のおりがみの(半分)からできる作品として、「白くま親子」と「雪山の飾り台」を思い付いて返事をお送りした次第。
 ところで親子を、親子らしいサイズにするために、一般的な15センチ角の用紙で折ってみましたら、こどもが思うように折れません。(昔はこんなのすらすら折れたのに!)ただ「白くま」と「雪山」ですから、白い紙でいいわけです。そしておりがみ用紙より大きな白い紙といったら、A4のコピー用紙があります。これを使えば、楽々と折れるサイズが採れるでしょう。場合によったら、裏の白い(広告チラシ)でもいいですよね。



◆正五角形エコエコ封筒 藤田 文章
ECO friendly pentagon envelope by Mr. Fumiaki FUJITA

エコエコとは ecologica(l 環境を損なわない) and e エコノミカルconomica(l 経済的な)ということでECO friendlyと同じく非常にNOWな言葉です。(掲載号の作者の言葉より)
※正確には正五角形ではないので、少し平たい五角形になります。正五角形にしたいときは、
 A4 サイズの場合、 長辺を8mmほど切り取ってください。


◆舞妓さん(だらりの帯)  窪田 八重子
Maiko-san(Japanese dancing girl) by Ms. Yaeko KUBOTA

思いがけない御便りに、光栄で胸が震えました。2月6日の誕生日プレゼント(96歳)で最高に幸せです。(作者)

古都特集で掲載した、大好評の作品です。紙選びを楽しみながらお作りください。作者の窪田さんは「貴花田・宮沢りえ」(『210号』掲載)、「トイレマーク」(『218号』掲載)、『チャップリン」(『257号』・
『おりがみ傑作選4』掲載)、「マリリンモンロー」など人物の形も多く創作されています。(編)


◆手(グー、チョキ、パー) 熊くまさか坂 浩ひろし
Hand(Stone、Scissors、Paper) by Mr. Hiroshi KUMASAKA

『こんにちは あかちゃん」という特集で、あかちゃんの手形として口絵で紹介されました。形をととのえるためにのりづけが必要ですが、グー、チョキ、パーのじゃんけんもできます。『500号』記念で、5本の指の、折り紙には欠かせない手です。お楽しみください。



◆ピュアランドパンダ サイ・チェン

イギリスの折り紙作家の Jジョンohn S スミスMITH さんが、“Pureland origami”を提唱しました。初心者にも折り紙に親しんでもらえるように、谷折りと山折りだけで作ることができる簡単な作品のことです。サイ・チェンさんは、台湾出身のアメリカ在住の折り紙作家で、1枚で折れるパンダは大人気でした。


◆梅のかんざし 飯田 和子

小さな紙でかんざし用に作った梅の花で、シベの代わりに水引がのりづけされています。この作品は「カーネーション」(『おりがみ4か国語テキスト100』収録、薗部光伸 創作)の8枚の花びらを3枚折り込んで5枚の花びらにしたもので、この方法を使って笠原邦彦さん、薗部光伸さんなど多くの作家も花や星などを1970年代に発表されています。


◆ショーケース  川手 章子

簡単に折れる作品です。掲載当時、この作品を秋祭りの屋台の商品ケースとして用いました。春なので、プランターにしてお花を飾ってもよいでしょう。逆さまの形でも使え、側面の外側や内側のポケットに、メモなどをさしこむこともできます。また、積み重ねて、積み木遊びもできます。表紙の500の数字には、この作品を使っています。


◆読者の広場

 『月刊おりがみ通巻500 号』おめでとうございます!! リクエストです。よ
ろしくお願いします!!*ハイヒール『417 号』井上如童さん、巽 照美さん作 *洋傘『214 号』野間正路さん作 *門松『377 号』半田丈直さん作 *ソフトクリーム『312 号』石渡正一さん作 *飾り台『393 号』小倉隆子さん。もっと早くから『月刊おりがみ』を知っていれば… といつも思っています。
 大阪府 米地さん


会員を四半世紀続けてきました。折り紙ボランティアの「跡継ぎ」もできました。入会して、本当によい体験をさせていただいたと思っています。
群馬県 奥原さん



◆折り紙遊びのはじまりと今も生きる「礼法」

現代における折り紙は、基本的には「遊び」です。
 折り紙は勝敗を争うゲームではありませんが、遊びにはすべてルールがあります。ルールとは規則のことです。ルールのない競技はなく、法律のない国もないように、世の中は規則や制約でいっぱい、だからこそ秩序が守られているともいえます。
 折り紙は、目に見える秩序です。
 現代の折り紙遊び、つまり「遊戯折り紙」は「儀礼(礼法)折り紙」の余技として生まれたとされ、今こんにち日、両者ははっきり区別されているかのようですが、いくら「遊び」だからといっていい加減に折っていては美しい作品にならないように、あらためて、遊戯の中にも儀礼(礼法)が生きているというお話です。


◆武家社会で整備された礼法折り紙
 
 室町以来、上流の武家社会の間で行われ、伝えられてきた日本独特の礼法のひとつが「折形」でした。
 正式な礼法は、女性ではなく男性、武士のものでしたので、武具を包むための形もたくさんありました。
 それらは、お止め流(秘伝)としてあくまで武家社会の中で伝えられてきました。


◆町人社会や女性の間にも普及

 江戸時代に入り、紙が大量に生産、消費されるようになると、下級武士や町人、女性の間にも折り紙が広まっていきました。
 秘伝だったものから一般へ普及したのには「雛形」の存在が大きいと考えられます。雛形は、折形のミニチュア版見本帳で、それは実際に物を包んでいませんので実用でなく形式的、平面的で、純粋に形を示したものとなっていて、今でいう(見立ての)「折り紙」の始まりといえます。
 遊戯折り紙はこの頃生まれたと考えられていて、礼法家のいわば「余技」として、扱いの難しい紙に慣らすための練習用として弟子に教えることもあったでしょう。なお、「鶴」「薦
僧」「舟」の三点は、他に比べて早い段階で生まれていたようです。
 もと武士の浪人は、家元とは関係のないところで「小笠原流」などを名乗り、礼法(折り紙はその一部です)を教えました。女性を含む裕福な町人たちは、上流をまねるため盛んに習いにきました。また「寺子屋の師匠」は、浪人に適した職業で、習字の書き損じの紙や障子の残片なども多くあったでしょうから、折り紙遊びの生まれる環境にありました。文献には、師匠が折り紙を折って子どもにあげている挿絵などもみられます。ここで注意したいのは、まだけっして折り紙が「子女の遊び」などではなく、武士の出で折り紙に関わりのあった師匠から、折った現物をもらう、という形だっただろうということです。


◆正方形用紙について
  
 紙はもともと長方形に漉かれますから、正方形の用紙を取り出すには一手間かかります。現在、折り紙用紙といえば正方形が代表的ですが、それはなぜでしょうか。
 「雛形」にある形を再現しようとするとき、あるいは先生と同じ形に折りたいとき、自分の手元には見本の用紙の相似形がなければいけません。たとえば「長方形」にもいろいろな縦横比があるので、それがまちまちでは見本と同じ形になりません。そこで便利なのが「正方形」で、わりとたやすくスタートラインを皆同じくすることができました。正方形はある意味特殊な形で、対称軸(半分に折るすじ)が2通りあること、線対称でもあり点対称でもある、四放射状でもあるので、多くの基本形に通じ、形の変化の可能性を多く秘めています。このようにして、遊戯折り紙に関しては、少しずつ紙形が正方形に集約されていったのです。
 「折り鶴」も、正方形用紙がなければ生まれなかった形です。
 

◆礼法、作法、儀礼、様式、形式、所作
  
 折り紙の歴史の話から少し離れます。「形(かた)を重んじる」という言い方があります。折形の「形」も同じですが、これは見本のカタチという意味だけでなく、手順や動作の決まり事という意味も含まれています。
 小見出しに並べた言葉は皆、私達にとってとても大切なもの、身につけておきたいもの、というニュアンスがありますが、言葉で説明するのは難しく感じます。それはやはり「形」としか表現できないものだからでしょうか。柔道や剣道、能や歌舞伎、華道や茶道、横綱の土俵入り…皆、細かな決まりがあって、決まりが守られれば守られるほど、美しさが感じられるものです。私達は、そういった形(型)によって心と技を継承してきたのです。


◆折り紙遊びで培われる力
  
 いま、折り紙を楽しむ中で培われる力は、次のようなものとされます。
・規則的で順序性のある物の考え方
 (論理的思考力)
・創造性豊かな直感的な物の見方、
 考え方(直感的思考力)
・線、形、色などの造形的美しさ
 (紙の造形美)
・教え合う中での人間関係
 (コミュニケーション力)
・伝統への正しい見方(伝統)
・完遂するねばり、集中力(意志力)
・秩序感など生活の良き習慣(習慣)
・造形表現の日常化(生活化)
 近年、折り紙は、完成形の設計や、折り目の工学的機能などが「最先端」として注目されていますが、手遊びの中では「きちんと、ぴったり合わせて、美しい所作で、順序立てて」折らないと、美しい完成形は望めません。
 折り紙遊びは、折形という武家社会の作法、礼法をルーツに持つということを、時に思い出して、「折り図という様式」や「講師の作法」を前にして、手順や所作を意識しながら少々かしこまった感じで取り組んでみると、既存の作品の中にも新たな発見があるかも知れません。



〔岡村昌夫さんよりひとこと〕
 正式の礼法は武家のもので、男性社会の文化でした。江戸時代になって浪人たちが生活のために町人や女性に教えるようになったのです。女子の躾のためにできたのではないのです。紙は貴重でしたし、儀礼用高級紙は、慣れないと上手に折れません。慣れるために余技として折り紙が生じたのは自然の流れだったでしょう。長方形を斜めに使うと左右非対称の形になり、正方形だと対称になりやすいので、礼法では長方形を多く使用し、遊びの折り紙では正方形が多くなりました。正方形だと真似しやすいので、お弟子が減るのを恐れた「職業的礼法家」が敬遠したのかも知れません。 (折り紙歴史研究家)



◆海外で出会った「おりがみ」
青柳祥子


娘のありさが1歳の時に家族で渡豪しました。その娘が今21歳になります。
 このお話は今から20年前の話になります。
 主人の仕事の関係で、オーストラリアのシドニーで暮らすことになりました。1歳の娘と一緒に図書館に通ったり、市役所のボランティアの先生から英語を習ったりの日々でした。ある日、市役所のイベントのコーディネーターが、Shokoは日本人なのでおりがみを教えることはできないか? と尋ねられました。毎月1回クラフトの教室を企画している彼女は、おりがみはどうかと考えたわけです。その時私はおりがみが得意だったわけではないので、少し戸惑いました。おりがみは幼稚園以来でしたが、折り紙なら英語表現がきちんと話せなくても手元を見てもらえば何とかなると思い、やってみることにしました。それでシドニーの日本図書館に行って、箱、花、動物などを練習して、教室で紹介すると20人くらいの参加者は「ペーパーマジックだ!」と拍手喝采、何人かの人は自分ひとりで作品を完成することができ、嬉しさのあまり抱きついてくる人もいました。これが私の折り紙の始まりなのです。
 折り紙って、すごい!こんなにたくさんの人を笑顔にさせるんだと、海外で初めて折り紙のすばらしさを再認識したのです。こんなに人を幸せにする折り紙をぜひ自分も伝えていきたいと思いました。
 それから折り紙中心の生活が始まったわけですが、折り紙のことはまったくわかりませんでした。

基礎折りはもちろん、伝承折り紙もほとんど何も知らなかったからです。
 その何もわからない私を、今にいたるまで導いてくれたのが、『月刊おりがみ』でした。
 自宅には、おりがみの資料はなにもなかったので、シドニーの日本文化センター内にある日本図書館に行って情報の豊富な『月刊おりがみ』を見つけた時は、飛び上がるほどうれしかったです。
 『月刊おりがみ』のバックナンバーをはじめ、貴重な折り紙の本がたくさんあり閲覧することができました。
 大橋晧也理事長著の星の輪会出版の「折り紙の造形全2巻」『1見て折る本』『2見て創る本』(1978年発行)は、私にとってまさに折り紙の教科書でした。
近年『月刊おりがみ』で、シリーズになった新折り紙ツリーの基礎になったと思われる本です。これらのお陰で創作もできるようになったと思っています。
 その後、私のユニークな教え方が広まり、いろんなところから折り紙の依頼が来ました。英語も勉強しないとならないし、折り紙も勉強しないとならないし、本当に忙しい日々でした。
 耳の不自由な団体からの折り紙教室依頼、小さな子どもたちのための教室、ご高齢の方のための教室、大学で教えるとき、アートセラピーで教えるとき、中学生の折り紙クラブで教えるとき…、いつも課題とその準備で悩みましたが、月刊おりがみを通じて知り合った方々に貴重な経験談などをお手紙でアドバイスしていただき、試行錯誤しながら今に至っています。
 北海道の宮本まり代さん、中野啓子さん、石塚壽美子さん(現在埼玉県)、愛知県の丹羽兌子さん、(故)守屋朝子さん、(故)山科節子さんなどは、特にお世話になりました。
 山科節子さんの作品を色紙で作り市役所に飾ると、毎回誰かが持って行ってしまい(おりがみどろぼうです)何回も何回も作って貼ったことを覚えています。
 最初は、折り紙を普通に教えるのでやっとでしたが、途中からお話をしながら作品を仕上げていくという「おはなしおりがみ」をするようになり、それが面白いと美術学校やニューサウスウエールス州立美術館の教育部門からも依頼が来て、裏千家(茶道)、墨絵、折り紙の3本柱の一つとして5年間仕事をさせていただきました。
 その時に役に立ったのが、日本折紙協会で取得した、折紙講師の認定証でした。
 この認定証のお陰で、相手も納得して仕事を契約してくれました。
日本ではちょっと笑ってしまいますが、海外で良く聞かれたことがあります。それは、「あなたはなんという折り紙大学を出たのですか?」という質問です。
 私は、折り紙大学は出ていませんが、きちんとした講師認定証は持っていますと言って、NOAの認定証を見せると、向こうは安心しました。
 シドニーは、キリスト教徒が多く、キリスト教の私立の学校での12月のおりがみには、NOAの『おりがみでクリスマス』の本がとても重宝しました。
 日本折紙協会で知り合った仲間、先輩方そして、いつも温かく見守ってくださるスタッフ、先生方のお陰で、今の自分があると思っています。たくさんの人を笑顔にできる作品ができるよう私もNOAとともに精進したいと思っています。
 創刊500号、心よりお祝い申し上げます。



◆タローのおりがみものがたり
中村桂一

 2010年12月24日、日本折紙協会事務局は1979年(昭和54)年以来親しんだ東京都千代田区内から墨田区本所1丁目31番地5に引っ越しました。『月刊おりがみ』は、ここで毎月発行されています。
 ここはもともとは中村紙工有限会社という折り紙工場があった場所でした。中村桂一常任理事が2010年まで経営され、「タローのおりがみ」という商標で、東京銀座の老舗文房具店伊東屋にも卸すほどの高品質の折り紙を製造販売していらっしゃいました。
 『おりがみ500号』を記念して、 中村理事にノアちゃんがインタビューしました。毎日お世話になっている折り紙の楽しいお話が伺えそうです。


こんにちは。今日はよろしくお願いします。
 はじめに、中村紙工さんのはじまりと、「タローのおりがみ」のマーク(男の子が桃から生まれた桃太郎の絵柄)の由来を教えてください。
 中村紙工は、父の源蔵が古川折紙店という会社で修業したのち、1937(昭和12)年に創業しました。戦前から戦後にかけて、折り紙の製造は利益が大きい仕事だったようです。
 父は健康な子どもに育つよう桃太郎印を商標としました。そのままももたろうでは長いというアドバイスがあり、途中からタローに変えたのを記憶しています。
 「タロー」のマークには、優しい願いが込められていたのですね。たくさんの子どもたちがタローのおりがみを元気に折って大人になったと思います。
 ところで、折り紙メーカー、ショウワグリム株式会社の人気折り紙「ハーモニーおりがみ」のデザインをなさったのは、中村紙工さんだと聞きました。「ハーモニーおりがみ」は、どのようにして生まれたのですか。
 本州製紙という会社(現在は王子ホールディングス)があって、「ダイヤライトE」という紙を開発しました。色のついたグラシン紙(いわゆるパラフィン紙のことです)7色ほどだったと思いますが、それにエンボス加工して発売したのですが、これが全く不発で、相当量がデッドストックになっていました。
 困っているのを聞いた親しい紙屋さんが、折り紙にならないかと持って来てくれました。折ってみますと、とても折りやすいし、できあがりもきれいなので、その当時はやっていたプラケースに入れて千羽鶴用の折り紙として発売しました。これが大当たりで30円の折り紙が主流の時代に200円くらいの価格でどんどん売れました。読者のなかにも買っていただいた方がいらっしゃるかもしれません。
 ところがいいことは続かないですね。1972(昭和47)年8月8日、厚生省(現在の厚生労働省)による「食品衛生法施行規則及び食品、添加物等の規格基準」告示で、折り紙とつみ木が乳幼児用のおもちゃに加えられ、色が落ちる折り紙は販売できなくなったのです。
 ダイヤライトEは色落ちする紙でした。翌年1月1日の法律の施行までの余裕はありましたが、ドル箱の商品を売ることができなくなるのは大変なショックでした。何
か替わりになるものをと、悩んで悩んでできたのがハーモニーおりがみです。
 できた意匠登録のデザインを、株式会社グリム(現在のショウワグリム株式会社)も気に入って使用料を払って使ってくれたので、いい仕事をさせてもらいました。
 また、近所の石川玩具の子会社の「こぐま」が持っていた「プラスペアおりがみ」と「エックスペアおりがみ」をグリムに紹介したのも私です。折紙協会が津田良夫さん創作の「げた」(『おりがみ13号』、ノアブックス『おりがみ傑作選1』収録)を折るのに都合がよいとプラスペアを宣伝したおかげか、プラスペアの方が人気だったようですが、実は製造するのはエックスペアの方が難しかったのです。正方形に裁断したときに、カドがぴったりとあわなくてはいけなかったので。
 ハーモニーおりがみは、現在、1年に1回制作される墨田区役所の平和のオブジェ用の折り紙として使われています。区民が折った折り鶴で制作された、高さ約13m、幅約8mの巨大な壁画です。あのやわらかな色合いの紙は、世界平和を願う折り鶴を折るのにふさわしいと思います。
 「プラスペアおりがみ」と「エックスペアおりがみ」は、現在は「いろわけおりがみ しかくとさんかく」という商品名で売られていて、プラスペアとエックスペアが一袋に同じ枚数ずつ入っています。以前はプラスペア10冊とエックスペア10冊が組みで一箱の納品で、「エックスペアだけが余る…」と担当者泣かせの商品でした(笑)。
 中村紙工さんの折り紙は、とても折りやすいと定評があり、「形をととのえやすい造形用おりがみピタット」「タローのモノカラー両面染めおりがみ」など商品名もユニークでした。また、折り紙愛好者の要望に応えて商品化された折り紙もありましたね。
 不切正方形で折る千羽鶴のために、薄くて張りのあるモノカラーの大判がほしいと熊坂 浩さんにいわれて作りました。また、芳賀和夫さんにオリガミクス用の紙がほしいと頼まれて、12cm角と12cmを短辺とする1:√2‒の用紙のセットを作りました。タント紙の単色セットも作りましたし、可能な限りご希望に添える商品を作ってきました。
 『月刊おりがみ』に連載をお願いしていたころで、熊坂先生が大判のモノカラーをとても喜んでいらっしゃったのを覚えています。
 ところで、大晦日には欠かせない、NHKの紅白歌合戦に中村紙工さんの折り紙が出演4 4 したことがあったそうですね。
 紙吹雪です。2003年ごろから何年も、北島三郎さんの頭上で華やかに舞いました。それまでは紙吹雪の紙は型抜きで制作されたものを使っていて割高でした。舞台装置の会社の人と話す機会があって、四角なら安く作れますよと提案しました。白の薄うすようし葉紙を裁断し、一番小さい紙で2cm角でしたが、折るための紙ではないので、カドとカドがきちんとあわなくても大丈夫、おまけにきれいに重ねて納品する必要もない(笑)。
 紙吹雪用はディズニーシー用のも作っていました。2cm×5cmの長方形で、5色のモノカラーを使いました。
 折り紙用紙についてお尋ねしたいと思います。どのように作られていましたか。
 中村紙工では、折り紙は色上質紙を仕入れて、組み合わせて裁断して、袋詰めして売っていました。そうそう、昔はビニール袋詰めはなく、セットした紙に2~3cmほどの帯を掛
けるだけでした。
 折り紙製造を続けていく中でたくさんのご苦労があったと思いますが、中村理事のお言葉だと、製造はとてもシンプルですね。
 今の折り紙の標準サイズは15cm角ですが、どうしてでしょうか。
 15cm角は紙の取り都合で無駄がなく、また手の大きさに合って折りやすいといわれています。昔の尺しゃっかんほう貫法で5寸という大きさをセンチに置き変えたものだと思います。1寸は3.03cmなので、5寸は15.15cmになりますね。
 標準的な、無地の折り紙が「教育おりがみ」という商品名になっていますが、どうしてでしょうか。
 東洋紙工(現在の株式会社トーヨー)が発端だと思います。1954(昭和29)年のことで、よいネーミングなので各社が追随したのだと思います。
 今の「教育おりがみ」のような折り紙は、大正時代に紙を正方形に切る技術が開発されてから製造されるようになったと思います。それ以前では、明治時代にゆしまの小林(東京都文京区にある江戸時代から続く紙舗)が、片面に色をつけた、いわゆる「いろがみ」を最初に売ったといわれています。
 明治時代にフレーベル(ドイツの幼稚園の創始者)の保育法が日本に輸入され、その中に折り紙も含まれていました。幼稚園や小学校の教材に折り紙が取り入れられた影響だと思いますが、いつの間にか折り紙は子どもの遊びになっていったんですね。折り紙は、教育には必要なものです。紙を折ることによって、図形に対するセンスが磨かれます。楽しんで、学べるって、素敵なことではないですか。
 今日は貴重なお話ありがとうございました。
 中村理事が人々に喜ばれる折り紙を、自分自身も楽しんでお作りになっていたように、私たちもこの場所を「月刊おりがみの工場」として、会員に愛される『月刊おりがみ』を作っていけたらとの思いを新たにしました。



◆~おりがみ教室とは~◆
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。

[折り紙教室料金表]
1.講師報酬:講師1名につき、12,600円(拘束3時間以内・対象40名まで)
※対象60名まで2名、80名まで3名、100名まで4名の講師が必要です。
※標準的な時間割は、講習1コマ45分(2作品)、準備・休憩15分です。

2.超過料:3時間を越える1時間毎に講師1名につき、2,100円を加算
3.材料費(折り紙):実費(一人100円程度+会場宛送料)※そちらで用意する場合は不要。
4.教材費(教本等):実費(内容により不要)
5.講師交通費:実費
6.講師昼食代:実費(時間帯による)
7.講師宿泊費:実費(日程による)
8.管理費:上記1~7の合計金額の50%がマネージメント料として加算されます。
※上記料金は消費税込み

※折り紙教室料金のご請求とお支払いについて
折り紙教室実施後、講師が協会に提出する「折り紙教室実施報告書」に基づき請求書を作成し、ご送付申し上げますので、ご検収の上日本折紙協会へお支払いください。
※講師への報酬等は日本折紙協会から講師にお支払いいたします。

折り紙教室でご準備いただくもの
1.予定参加人数分の机とイスをご用意ください。
2.入門証等の証明パスが必要な場合は、手続き方法と通用口をお知らせください。
3.宿泊を必要とする場合は、宿泊場所の手配の有無をお知らせください。
4.講師の人数に応じた講師控え室を教室付近にご用意ください。
5.作品展示をご希望の場合は、事前にご相談ください(別料金)。


教室時間割(プログラム)その他ご不明・ご要望は担当佐野までお気軽にご相談ください。
TEL:03-3262-4764 / FAX:03-3262-4479

日本折紙協会の公式メールマガジンです。全国のおりがみイベントを告知しています。
http://www.mag2.com/m/0000023495.html

801円
特集 ひなまつり


◆季節の窓辺
朝日 勇

連載 第7 回 雛の初旅 
First travel of a couple of hina doll
我が家に雛人形を飾りました。寒いのが苦手な私。日がな一日、家にこもって窓の外を眺めて過ごしていましたが、何だか詩をうたいたくなりました。お雛様が春を運んで来てくれたようです。



◆おひな箱Hina doll box by Ms. Masako FUTAWATARI
二渡 昌子

箱が好きなので、こんなおひなさまがあったら楽しいだろうなと思い考えました。中にお菓子や造花などを入れたら、ひなまつりの華やかな演出が楽しめます。飾って使えるおひなさまです。(作者)


◆おひなさまと飾り台Hina dolls and the stand by Ms.Minako ISHIBASHI
石橋 美奈子

貿易の盛んな神戸では30年ぐらい前までは、「函はこや」がたくさんあり、送る品物に合わせた箱を工夫して作っていたそうです。函やの気分でおひな様を飾る台を作ってみました。 A4サイズより大きめの八つ切り画用紙(27.1cm×39.2cm)で作ると、ひしもち、ぼんぼり、お菓子もおひなさまと一緒に置けます。(作者)



◆英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!

Lesson 17 いちごクリップ 梨本竜子
Strawberry clip by Ms. Ryu‒ko NASHIMOTO

いちごは、女の子に大人気ですね。紙のかどをとめることができるクリップをかんたんな折りで作ってみました。15cm角でもよいですが、小さめの12cm角くらいがかわいいかもしれません。(作者)
Strawberry is very popular with girls. I created the easy origami clip that attaches the corner of papers. It may be small and cute with a 12 cm square origami paper, although it is also fine with a 15 cm square paper. (Author)



◆晴れ着の女の子 Girl in Kimono by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子

半えりなしの一枚折りでもよいのですが、えり元が寒そうですので、半えりをつけてあげたいと思いました。正座姿と立ち姿の2通りが楽しめます。また、別の一枚で袴はかまを折って着せると、卒業式の晴れ姿のお嬢さんのようです。(作者)



◆ミニ知識
◇雛祭り…3月の最初の巳の日に水辺で体を清め、桃の酒を飲んで、穢れを祓うという中国の昔の風習(上巳の祓え。のちに同じ陽の数である奇数が重なる3 月3日に固定)が、海や川に出かけ、紙や植物で作った人形(形代)に息を吹きかけ、体をなでて水にながし、身の穢れをおとして健康を願うという日本に古くからある信仰と結びつきました。また、上巳の行事として中国から奈良、平安時代に伝わり、貴族の間で行われた、曲がりくねった流水に酒杯を浮かべて杯が自分の前を通り過ぎる前に和歌を詠よむという風流な「曲水の宴」がありました。一方、貴族の女の子たちのお人形さんごっこの「雛遊び」から、形代としての人形と雛とが結びつきました。以上の「上巳」「曲水の宴」「雛遊び」が、雛祭りの起源となっています。現在のように手の込んだ人形を飾るようになったのは室町時代で、江戸時代に入ると貴族ばかりでなく、武家でも祝われるようになりました。しだいに町人まで普及し、雛人形を売る雛市まで立って、雛祭りが女の子の祭りとして定着しました。
◇ホワイトデー…3 月14 日。発祥にはいくつかの説がありますが、日本の菓子メーカーが始めた記念日です。2 月14 日のバレンタインデーの返礼として贈り物する日とされています。
◇パンダ発見の日…3 月11 日。1869 年のこの日、フランス人宣教師が中国奥地の民家で、白黒のクマの毛皮を見せられました。宣教師はその毛皮をパリの博物館に送り、全世界にパンダが知られるきっかけとなりました。なお、日本で初めてパンダの展示をした動物園は、上野動物園(東京都台東区)ですが、3 月20 日は上野動物園が日本最初の近代動物園として開園した記念日で、「動物愛護デー」となっています。


●ミニ知識参考図書:『かわりゆく環境 日本生き物レポート…1 洗剤キャップの棲み心地は?』(理論社)、『東京人』(東京都歴史文化財団)、『親子でたのしむ日本の行事』(平凡社)、『記念日・祝日の事典』(東京堂出版)、『花おりおり』(朝日新聞社)、『花の事典 和花』(講談社)、『ポプラディア』(ポプラ社)、『民俗歳事記』(朝文社)、『江戸ごよみ十二ケ月』(人文社)、『江戸暦江戸暮らし』(亜紀書房)、『浮世絵で読む、江戸の四季とならわし』(NHK出版)、『絵でつづるやさしい暮らし歳時記』(日本文芸社)、『母と子のお雛さまめぐり』(美術出版社)、『雛まつり 親から子に伝える思い』(近代映画社)


◆コブシの花と桜の花の器
Kobushi magnolia petal plate and Cherry blossom plate by Mr. Hideo ISHIBASHI
石橋 秀夫

お花見は一人よりみんなで集まった方が楽しいということで、みんなで折って持ちよる作品を作りました。日本を代表する桜に加えて、私の近所で咲くコブシの花の花弁を模した器です。花心はお好みで添えてください。(作者)


◆リボンの買い物袋Ribbon-shaped shopping bag by Ms. Noriko SUMIDA
住田 則子

花を入れたり、フランスパンを入れたり…といろいろと想像しながら作りました。持ち手のさしこむ位置を変えると、印象が変わっておもしろいと思います。ストラップにして、カバンにぶらさげてもかわいいかなと思いました。(作者)



◆パンダふうとうGiant panda envelope by Mr. Ryo‒ AOKI
青木 良

目と目のあいだをめくって入れるふうとうです。3通りの折り方を紹介します。お好みで折ってください。折り図中に折り方のポイントや作者の勝手なつぶやきを書いています。参考にしていただければ、嬉しく思います。(作者)


◆やどかりHermit crab by Mr. Yukihiko MATSUNO
松野 幸彦

折って時間がたつと開いてしまうので、最後に中で開き止めをしています。(作者)




◆ミニ知識
◇ヤドカリ…エビやカニと同じ甲
こうかく
殻類の生き物で、世界に700種ほどいます。多くのヤドカリ類は、腹部が右側に曲がっていて、脚は10 本(1 対のはさみ脚、4 対の歩脚)です。歩脚のうしろの2 対は退化して小さく歩くために使われません。腹部が柔らかいので、巻き貝の貝殻の中でくらします。貝の表面にイソギンチャクを付けてさらに身を守るヤドカリもいるそうです。なお、体が大きくなって、きゅうくつになると、引っ越しするように貝殻を替えます。自分の体に合わせ、はさみで貝の大きさを測るヤドカリの様子が観察されているそうです。なお、写真家の宮崎 学さんは、環境破壊の深刻さを訴え、著作で浜に打ち上げられた洗剤キャップを「宿」にするオカヤドカリの写真を発表されています。


◇コブシ…モクレン科で、日本と韓国済州島に分布します。葉に先立って、直径10cm ほどの白い花が枝に無数に咲くさまは春の訪れを感じさせます。花びらは6 枚で、ガクは小さく、花びらの下の1 枚の葉だけ早く開きます。東北には「田打ち桜」「種まき桜」と呼ぶ地方もあり、ヤマザクラが開花する半月近く前に開花するので、田の作業の目安とされました。コブシは中国原産のハクモクレン(白木蓮)と似ていますが、小振りです。また、ハクモクレンは花びらが9 枚に見えます。ガク3 枚と花びら6 枚の大きさと形と色がほぼ同じだからです。


◆読者の広場

 「さんかくサンタ」は足の動きをつけることができるので、いろいろアレンジできそうです。「支部だより」や「みんなの作品展」で、みなさん楽しくがんばっているなぁと思い、私も力をもらいます。
福岡県 堀之内さん
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 「ゆず」、「和紙ものがたり」がよかった。「レッサーパンダ」がなかなかきれいにできなかった。
東京都 千葉さん



◆みんなの作品展

「第23回おりがみ展 “慧”おりがみアートの世界」を終えて 坂上慧ミ子(大阪府)

 2015年6月に、都メッセでおりがみ展を終了してから体調をくずしていましたが、今回、2016年10月26日(水)~30日(日)、東大阪美術センターにて「おりがみ展」を開くことができました。一年越しでしたが、皆さん待ってましたよの一言で盛大に終了でき、うれしいかぎりでした。東大阪市主催のライトショー(10/29の「ナイトミュージアム」)に参加もできて入場者も二千人にふくらんで大変でしたが、美しく華やかな様子に皆さん喜んでくださいました。
 今年は東大阪花園ラグビー場で世界ラグビー戦※の会場に決定しましたので市長さんにラグビーのパネルを創って贈呈いたしました。
 私も傘寿を越しましたが、この道一筋にこれからも楽しくをモットーにおりがみに集中して夢輝かせていきたいと思っております。ペーパークラフトくらぶの仲間の皆さんも良
い人ばかりで励まされ、精進してまいりました。これからもよろしくお願い申し上げます。



◆「第2回折紙展 協和~ひとりじゃないっちゃ~」 
堀之内恵美(福岡県)

 2016年11月22日(火)~27日(日)
の6日間、北九州市門司図書館にて第2回折紙展を開催させていただきました。図書館スタッフさんはじめ周囲の方々のご協力には、感謝の気持ちでいっぱいです。多くの方々の目に映ることができて、折り紙達も胸を張っているように見えました。
 老若男女、おひとり様、友人同志、家族など、各々の楽しみ方をなさってくださいました。
 今回、図書館利用者様作品コーナーを設けたり、デイケア利用者様ご招待をしたり、少し離れて暮らす足の悪い義母(85歳)が夫の介助で来館したりと自身の喜びもいっぱいでした。
 折り紙好きさんがまた少し増えたことがうれしかったのでお便りさせていただきました。



◆支部だより

「笠原邦彦さんの講習会」開催
信濃支部「りんどう」支部長 成田光昭/長野県

2016年11月12日(土)13:00より、東京おりがみミュージアムのほど近く、墨田区の本所地域プラザBIG SHIP3階会議室で、笠原邦彦さんの講習会を開催しました。笠原さんのおりがみ世界の集大成をこめた講義でした。開催中の「おりがみカーニバル」の展示を鑑賞後、参加した信濃支部員を中心に、受講者は53名でした。
 「いろがみ」の始まりの考察から、シンプルな三角折りの組み合わせで楽しめるタングラム、幾何への誘い、「ことりの基本形」を命名してたくさん創作したお話など、作品講習がなくても、折り紙の世界の大きな広がりと楽しみ方をたくさんご提示いただきました。



◆World Origami Report

ブータンの家族と折り紙交流 原田公きみえ榮(福岡県)

2016年8月19日(金)~26日(金)までブータンへ行ってまいりました。2006年に初めて訪問し今回で4回目です。
 私たちは豊かさの尺度をモノやカネに移した結果、不幸をつねづね感じるようになりました。ところがブータンに行くと、物やお金がたくさんあることが幸せではなく、心豊かに生きることが幸せであると感じるのです。
 旅行会社勤務の日本人女性、表おもて 雅子さんがブータンに嫁ぎ、その家族は皆折り紙が大好きです。
 ブータンの折り紙少年「タシ君」(14歳で9年生)は今回も私達の前で折り紙を折ってくださいました。ブータンでは折り紙が手に入りにくく、包装紙を四角に切って使っているそうです。12月18日(日)より、この少年が日本を訪問されます。ぜひ一度、日本折紙協会や折り紙に関するところを訪問させてさしあげたいと考えています。そしてブータンに折紙協会の支部ができたらと願うようになりました。親日的な国でもあります。ぜひ実現できますよう力をお貸しいただければと思います。
 今回の8月訪問時の写真を同封させていただきます。



◆東京おりがみミュージアムへ行こう!(その19)

 「東京がひとつになる日。」東京マラソン2017は2017年2月26日(日)開催。今回、往路・復路あわせて墨田区内を3km走るコースに変更されました。この変更の理由は「競技性の向上」と「大会の付加価値」だそうです。旧コースは湾岸エリアの大きな橋をいくつもを渡るので高低差と強風のため終盤でタイムを落としがち。交通手段も少なく観衆も集まりにくかったのですが、新コースの清澄通り沿いは歴史を感じさせる町並みで、ゴールも東京駅となって、地方からの参加と応援がしやすくなりました。これまで東京おりがみミュージアムのショップから「川の向こうはずいぶん賑やかだなあ」と、どこか他人事でしたが、今回はきっとひと味違います。マラソン当日、東京おりがみミュージアムにお越しの折には、ちょっと足をのばして、沿道からランナーを応援しよう(『月刊おりがみ』読者ランナーもいるかも?)




~日本折紙協会(http://www.origami-noa.jp/)とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。

~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。

~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。

~世界のおりがみ展とは~
さまざまな情景を折り紙で表現した立体パノラマ作品(おりがみブースといいます)と個人作品の展示コーナーにおりがみ教室を加えたイベントが『世界のおりがみ展』です。もちろん書籍や折り紙用紙の物販コーナーを加えることもできます。

現在、世の中では様々なイベントが行われていますが「世界のおりがみ展」は動員催事と文化催事を兼ね備えた独特の巡回展で、1976年の第1回展より20年以上の歴史があります。

3年に1度ひとつのテーマにそって制作され、お子様ばかりではなく大人の方にも十分楽しんで頂き、毎回皆様に驚きと感動の世界を展開しています。なお、「世界のおりがみ展」には、外務省と文化庁の後援を戴いております。他に都道府県・市町村・地元教育委員会・マスコミ等に後援を戴いている場合もございます。

おりがみ展は、おりがみブース・個人作品展示とおりがみ教室に、オプションの[販売コーナー]で構成するおりがみイベントです。
[おりがみブース]は、数え切れないほどの作品によって作られたジオラマが、所狭しと展示されています。約90㎝角の展示台(ブース)とパネル(壁面)作品を基本に組合せて大小変化にとんだ装飾を可能にしています。又、この展示台は折りたたみ式で、運搬時には箱型に収納して運べるようになっています。

[個人作品]は、折り紙作品コンクールの対象になり、日本国内のみならず、世界20数カ国から送られてきた作品が、200余点集まります。その中から、外務大臣賞、国際交流基金理事長賞、NHK会長賞などの賞が授与されています。さらに、折紙著名人の作品も招待作品として展示します。

[おりがみ教室]は、日本折紙協会認定の折紙講師により行われています。1回40分の講座が1日数回行われ、いずれの会場でも連日大好評を頂いております。

[販売コーナー]は、日本折紙協会編集発行の月刊誌「おりがみ」、折り紙専門書、有名折り紙メーカーの商品(折り紙用紙等)を豊富に取り揃え、販売しています。これらの商品は、日本折紙協会がまとめて会場へ搬入・搬出致します。

この「世界のおりがみ展」は過去には全国の有名百貨店の催事として多く実施され、開催期間は標準で6日間前後です。集客には実績があり、「これほど折り紙が人気のあるものとは思わなかった」と催事のご担当者には必ず驚かれ、喜ばれます。昨年夏には日本橋三越本店催事場で実施し、大好評のうちに幕を閉じました。

来訪者としては、年配の方はもちろんですが、お子様連れのファミリー層も多いです。ベテランの折紙講師が懇切丁寧に教えますので、親子で皆さん楽しんでいかれます。当協会が活動趣旨に掲げている「折り紙の普及」にご協賛いただき、ぜひとも開催をご検討いただきたいと存じます。

~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

~おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」や折紙講師勉強会を毎年10月にこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,160円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会」

~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設、自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。

~おりがみ教室とは~
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、
協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。

801円
●特集 節分と猫の日


◆季節の窓辺
朝日 勇

連載 第6回
早春との出会い 
Encounter in early spring

昨日、降り積もった雪に、子どもたちが大はしゃぎで雪だるまをたくさん作っていました。今日はよいお天気。お日様に照らされて、雪だるまの丸い頭が三角になっています。寒い冬です。ところが山の中のくまさんの巣ごもり場所は、温かくて最高なのです。ある日、その穴蔵に甘い匂いが忍びこんできました。匂いで目覚めたくまさん親子は、久しぶりにガサゴソと穴蔵から外へ歩み出ました。そこで匂いの主を発見、それは早春に咲き出す花でした。近くに居並んだ雪だるま君たちにも会えました。そこでまず初対面のご挨拶、「ボンジュール、ボンジュール」。
 おたがいの白い吐息が見えていました。



◆英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!

Lesson 16 かしばち 伝承作品
Confectionery bowl( Traditional model )

節分の豆入れやバレンタインデーのチョコ入れとしても使えそうなかしばちです。バリエーションは、『よいこのおりがみ ままごとあそび』(高木 智 著、1978年永岡書店 発行)、『英語でおりがみを楽しむ』(高木智 著、2003年日本文芸社 発行)などで紹介されている形で、4つの側面ともに重なりが出ないしあがりとなっています。なお、この工夫は、生前、日本折紙協会の理事を務められた高木 智さとし 氏によるものと思われますが、伝承の発展として紹介します。
A confectionery bowl is a container to put sweets. This model may be used even as a container for soybeans in Setsubun or chocolates in Valentine’s Day. The form of variation has been introduced in the books such as“ Yoiko no origami - mamagoto asobi [Origami for good children - playing house]” (Satoshi Takagi, Nagaokashoten, Ltd., 1978) or“ Eigo de origami o tanoshimu [Enjoy origami in English]” (Satoshi
Takagi, Nihonbungeisha Co.,Ltd., 2003). All four sides of this variation are not overlapped.This ingenuity may have been realized thanks to the late Mr. Satoshi Takagi who served as a director ofNippon Origami Association.


◆おに Oni by Mr.Yukihiko MATSUNO
松野 幸彦

魚の基本形からの「おに」は、ツノを2本出すのが容易です。目、鼻、口はよくある折り方ですので、全体のデザイン、バランス取りの問題となります。最後の折りは、紙が厚くなり折りにくいのが難ですが…。(作者)


柊の葉と鰯の頭
False holly and The head of sardine by Ms. Sho- ko AOYAGI
青柳 祥子

伝承のコップから鰯の頭ができます。柊は1枚の紙から、チクチクした様子が出せたと思います。15cm角の折り紙を4等分して、7.5cm角で折ると2作品ともちょうどいいです。魔よけとして今年は柊の葉と鰯の頭を折ってみませんか?(作者)


◆カウベル Cowbell by Ms. Sho- ko AOYAGI
青柳 祥子

2015年にスイスの折り紙グループから招待されました。スイスの風物詩を何か折り紙で紹介できないかと考えた作品の中の一つです。残念ながら、スイス行きは介護で延びてしまいましたが、いつか行きたいと思いを馳せています。(作者)


◆猫の箱 Cat box by Ms. Yo‒ ko ISONO
磯野 陽子

目ヂカラのある猫に仕上がりました。キジトラ風に背中の箱を折った時は、ひだを少し広げるようにして丸みをつけると猫らしくなりますよ。(作者)

◆猫のリース Cat wreath by Ms. Yo‒ ko ISONO
磯野 陽子

猫の頭と耳のところで組み合わさるので、より猫らしくなるよう、色の合わせ方を工夫してみて下さい。グラデーションのある紙で折ると猫のシルエットが変わりますよ。8枚の色の組み合わせ方も楽しんでみて下さい。のりづけなしでも崩れないようにしていますが、飾るときにはのりづけした方がよいようです。(作者)


◆きつね Fox by Mr. Isao KODAMA
児玉 功

やさしくにっこりと笑っているようなキツネを表現してみました。作品に個性が出て気に入っています(写真小)。しっぽを地面につけますとキツネが笑う様子がうかがえます。㉓~㉘の工程が顔をつくるポイントですので、よく図を見て折り進めてください。(作者)


◆オットセイ Northern fur seal by Ms. Minako ISHIBASHI
石橋 美奈子

この作品は1980年ごろの「世界のおりがみ展」のために“北の海”をテーマに創作を依頼され、動物園に行きオットセイをじっくり観察、スケッチして作りました。テーマを指定されて創作した最初で、思い出ふかい作品になっています。15cm角より大きめの紙で折って、手や足や頭のポーズを変えるのも楽しいです。(作者)



◆ミニ知識

○節分…2017 年は2 月3 日。恵方は「北北西」です。節分とは季節の分かれ目のことで、もともとは立春、立夏、立秋、立冬の前日の年4 回ありましたが、立春が正月と同じように年の初めと考えられたため重んじられ、節分は立春の前日のことだけを指すようになりました。豆まきなど冬の陰気をはらう行事が行われます。
○鬼…疫病や災害など災いをもたらすものを象徴します。人の目に見えない隠れた恐ろしいものを意味して「隠」という漢字が当てられていました。節分では「目が出ないように」と炒った大豆で鬼を追いはらいます。
○やいかがし…「焼き嗅がし」という意味で、焼いた鰯の頭を柊の枝にさしたものです。柊のトゲと、鬼の嫌いな鰯の臭いで追い払うという、魔除けのおまじないです。なお、「鰯の頭も信心から」ということわざはこの風習に由来します。なお、籠の目をこわがって鬼が退散すると、節分に籠を飾る風習もあります。
○初午…二月最初の午の日のことで、全国各地の稲荷神社で行われる
五穀豊穣、商売繁昌を祈る春のお祭りです。稲荷は「稲生り」が転じて、「イナリ」となり「稲荷」と漢字が当てられたものだそうです。稲荷神社がキツネと結びついたのは、仏典に出てくる荼枳尼天という女性の夜叉(鬼神)を乗せて飛ぶキツネを人々が神の使いと信じたことからです。
○キツネ…イヌ科の哺乳類。体長60cm ほどです。12 月から2 月は求愛の季節です。昔、農村では、ふだんは山でくらすキツネが、春になると里に来て、秋になると山に戻る田の神様として信仰されていました。


○猫の日…2が3つで「ニャン、ニャン、ニャン」の猫の鳴き声の語呂
合わせで、2 月22 日です。ペットフード工業会(現 一般社団法人ペットフード協会)などペット関連の6 団体が、1987 年に制定しました。同じ年に「ワン、ワン、ワン」という、鳴き声の語呂合わせで11 月1 日の「犬の日」も制定されています。
○夏目漱石…1867 年2 月9 日(慶応3 年 旧暦1 月5 日)に江戸に生まれ、1916(大正5)年12 月9 日、胃潰瘍のため49 歳で亡くなった、明治から大正にかけて活躍した文豪です。2016 年は没後100 年、2017 年は生誕150 年の記念の年で、展示会、シンポジウム、漱石アンドロイド製作・公開などさまざまなイベントが行われています。なお、『吾輩は猫である』は、1905 年から翌年にかけて連載された漱石のデビュー作です。自分のことを「吾輩」と呼ぶオス猫の語りで進行する長編小説です。
○オットセイ…北大平洋に生息しているアシカの仲間です。日本では北海道以北に生息して、古くは肉や毛皮がアイヌの貿易品として使われました。オットセイは、前足と後ろ足がひれ状でほぼ同じ大きさです。アザラシと違って、後ろ足を前方に曲げることができます。オスは体長2m・体重180kg、メスは体長1.5m・体重50kg で、5~ 6 月ごろの繁殖期には1 頭のオスが数頭から数十頭のメスをしたがえる「ハーレム」を作ります。体色は生まれたばかりの子どもは黒色、若者は銀灰色、年をとるにつれて灰赤褐色になります。繁殖期以外は回遊していて、冬になると、千葉県銚子沖まで南下して来ます。


●ミニ知識参考図書:『おうちで楽しむにほんの行事』(技術評論社)、『和のしきたり』(日本文芸社)、『記念日・祝日の事典』(東京堂出版)、『浮世絵で読む、江戸の四季とならわし』(NHK出版)、『絵でつづるやさしい暮らし歳時記』(日本文芸社)、『海にすむ動物たち』(岩崎書店)、『日本哺乳類大図鑑』(偕成社)、『ヨーロッパの祭りたち』(明石書店)、『世界大百科事典』(平凡社)、『大辞泉』(小学館)、『朝日新聞』(朝日新聞社)


◆ハートのついた八角皿Octagonal dish with 4 hearts by Ms. Sayoko KUWABARA
くわばらさよこ

八角形にすることで四角い角がハートに変身してかわいらしくなりました。底は八角形なのに縁は丸くて輪郭が柔らかなところが好きです。中敷きに大きな柄の折り紙を使ってみたら面白いものができたのが意外な発見です。重ね箱のようにしてもおもしろいです。(作者)


◆ハートのキャップCap with a heart by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子

ハートがてっぺんについたちょっと長いキャップとなりました。ワインのビンの口元にかぶせたりしても楽しそうに思われました。メッセージを中に入れてもよさそうです。(作者)


◆ハートの手提げBag with a heart by Ms. Takako OGURA
小倉 隆子

間口が広く、厚めのチョコやクッキーが入れられます。大きい紙で子どもたちに折ってあげると、うれしそうに提げて遊んでいます。残った細い紙もリボンなどを折ってバッグにつけると無駄にならないでしょう。(作者)


◆読者の広場

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 「宮田弘さんの作品集」を見て、私も作ろうかなぁと思いました。「みの虫」、「舞妓さん」を見てウキウキします。「北斎への憧れを込めて」、ス・テ・キ!
福岡県 堀之内さん
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 一足早く秋が届いたことがうれしくて、11 月号をながめています。まだまだ暑い沖縄です。
沖縄県 上地さん
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 「パンプス」に興味があって、作ってみたいと思っていたのでうれしいです♪川崎敏和さんが大大大好きです!! とっても大好きで大好きで!! いろんな折り紙にも挑戦できるように楽しんでやっています。
神奈川県 村上さん
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◆2016「おりがみの日」記念イベントレポート

第23回おりがみカーニバル(11月11日「おりがみの日」記念作品展)
2016年11月5日(土)~16日(水)
東京スカイツリータウン・ソラマチ5階 産業観光プラザすみだ まち処 イベントコーナー

第23回おりがみカーニバルは、昨年に続いて東京おりがみミュージアムのある墨田区のランドマーク、東京スカイツリータウン・ソラマチで開催。今回の記念作品展のテーマは「ファンタジー」で約80点の作品をご応募いただきました。
 すみだまち処どころは、展望台からの帰り道にあり、「通り抜けることによる発見」をねらった下町文化の拠点です。アイディアあふれる作品の数々に、展示会場は最終日まで客足も途絶えず、にぎわいを見せました。


◆支部だより
「おりがみフェスティバル」を終えて
神戸支部「おりがみ かうべ」支部長 柴本厚子/兵庫県

 「県立舞まいこ子公園 舞子会場プロムナード 舞子公園秋の芸術祭2016」共賛イベントとして、2016年10月2日(日)~30日(日)の約1か月間、「折り紙フェスティバル~想いをつなぐ~」と題した作品展示と講習を、舞子会場プロムナード8階展望ラウンジにて開催しました。
 今年は、熊本の地震や天災にみまわれた方々に寄り添いたいと想い、テーマは「想いをつなぐ」にしました。合同作品は、四季折々のつるしを心を込めて制作しました。
 明石大橋への見学の方々にもご覧いただき、あちこちから「すごいねー」「かわいいねー」とお言葉をいただきました。
 10日(月/祝)、29日(土)の講習会にもたくさんの海外の方がお越しいただき、中国、インド、イスラエルの方にも少しおりがみに触れていただけました。講習終了後のオカリナ&ヘルマンハープの演奏会では、紙飛行機を飛ばしたり、カニのツメを折って配布し、エビカニクスを踊りました。みんなで楽しい講習会となりました。月刊『おりがみ』の告知をご覧になられ、遠方からお越しいただいたお客様もおられました。皆様ありがとうございました。


◆山本勝博先生をお迎えして
  新潟支部「はまなす」代表 杵鞭悦子/新潟県

私たち、日本折紙協会の新潟支部「はまなす」では、2016年9月18日(日)に、福井県の山本勝博先生(越前和紙の里支部長)をお迎えして、折り紙の講習会を開催いたしました。
 先生の精力的に折り紙に取り組まれ、常に前進の構えで創作折り紙を思考しておられる姿には、頭が下がる思いでした。
 そして基礎的な折り方から、丁寧にご指導をいただき、あらためて最初の折りが一番大切ということを知りました。1回折ったら、なおもう一度折りましょう、そして裏からも折
り目をしっかり折りましょう。こんな基礎的ご指導により、会員は、熱心に折りを進め、猫の顔を折り上げることができました。
 その他数々多くの動物のお面や、虫などを精巧に折ったものや、大きな紙で折った作品の展示もされて、参加者の眼は見とれるばかりの体験講習会の一日となりました。ありがとうございました。


◆和紙ものがたり

連載〔第33 回〕立版古

立版古とは、「版古(印刷物)を立てるという意味」で、浮世絵版画を切り抜いたものを糊代に糊をつけて組み立て、情景を作って大人も子どもと一緒に楽しんだおもちゃの一つでした。「起こし絵」「組立て」「組上げ」などとも呼ばれ、江戸時代後半から明治時代にかけて盛んに作られました。児童向け雑誌の組み立て付録を思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。
 今回は、2016年9月から11月まで、吉德これくしょん展示室で開催された、国立劇場50周年記念「立版古と芝居絵」展の展示資料などをもとに立版古を紹介します。


◆立版古

立版古はもともと組上灯籠絵と呼ばれ、上方(京都・大阪地方)で始まったとされています。お盆に趣向を凝らした灯籠を屋外に向けて飾り、それを人々が眺めて楽しむという宮廷文化に起源を持ちます。多色摺りの木版浮世絵(錦絵)全体に裏打ちして切り抜き、糊付けなどで情景に組み立てて、周囲に明かりを灯すのが、夏の風物詩となりました。  
 絵の題材は、「人形浄瑠璃や歌舞伎の演目など芝居もの」「歴史伝説もの」「市井風物もの」「風景もの」などがあります。一枚の紙に各パーツが無駄のないように巧みに配置されていました。組み立て方の説明書はなく、完成図を見ながら各自で工夫して仕上げるものでした。


◆立版古の用紙

錦絵を摺る際、色がずれないことが大切で、そのためには何回も色を摺り重ねても伸び縮みのない丈夫な紙が必要とされます。武家社会で公文書の料紙として用いられた、楮原料の厚い奉書紙が最適でした。長くて太い繊維がからみあった紙質が、馬楝の圧力に耐え、水性の絵具をほどよく吸収したのです。
 ただし、おもちゃ絵のひとつだった立版古は子どもが大人にねだって買ってもらえるほどの価格だったので、用紙も通常の錦絵ほど上質なものではなかったようです。


◆吉徳これくしょんの版木

 「吉德これくしょん」の中心は、人形専門店・吉德の十世・山田德兵衞氏(1896-1983)が昭和の初めから収集した人形玩具や文献資料です。
 立版古の版木は、浮世絵版画の著名出版元の深川屋(牧金之助)版の37 組分830 枚が、太平洋戦争中に資材不足から再利用されそうになったところを、子どものころ立版古で遊んだ記憶があった吉德十世が惜しんで買い取ったという経緯があります。版木一式が残るのは世界でも唯一で、この連載の「千代紙」の回(『466 号』)で紹介した菊寿堂いせ辰で昭和40 年代に後刷りされたそうです。


◆兒じらいや雷也山門組上ゲの折り紙の蛙

下の写真の立版古は「兒雷也山門組上ゲ」といい、1902(明治35)年、牧 金之助版で制作されたものです。絵師は不明です。兒雷也は江戸時代の読本に登場する架空の義賊で、のちに歌舞伎の演目にもなりました。
 この立版古には折り紙の蛙が描かれています。折り紙研究家の岡村昌夫さんに伺ったところ、「この情景は兒雷也を石川五右衛門に見立てています。兒雷也はガマガエルを操ります。蛙は、現在伝承されている形とは少し異なり、背に余分な三角の部分が出ていて、江戸時代後期の『かやら草』に現れる蛙と同じ形です。一方で、浮世絵師の歌川豊国(三世)が描いた『兒雷也豪傑譚語』(1852 年)には現在の形の折り紙の蛙があるので、江戸時代から両方の形が混在していたようです。ただ、立版古の蛙は絵師自身が折り方を知っていたのではなく、過去の浮世絵を模写したとも考えられます。また、頭が少し大きく描かれているのは、ガマガエルに似せて描いたためでしょうか」とのことでした。


◆~おりがみ教室とは~◆
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。

[折り紙教室料金表]
1.講師報酬:講師1名につき、12,600円(拘束3時間以内・対象40名まで)
※対象60名まで2名、80名まで3名、100名まで4名の講師が必要です。
※標準的な時間割は、講習1コマ45分(2作品)、準備・休憩15分です。

2.超過料:3時間を越える1時間毎に講師1名につき、2,100円を加算
3.材料費(折り紙):実費(一人100円程度+会場宛送料)※そちらで用意する場合は不要。
4.教材費(教本等):実費(内容により不要)
5.講師交通費:実費
6.講師昼食代:実費(時間帯による)
7.講師宿泊費:実費(日程による)
8.管理費:上記1~7の合計金額の50%がマネージメント料として加算されます。
※上記料金は消費税込み

※折り紙教室料金のご請求とお支払いについて
折り紙教室実施後、講師が協会に提出する「折り紙教室実施報告書」に基づき請求書を作成し、ご送付申し上げますので、ご検収の上日本折紙協会へお支払いください。
※講師への報酬等は日本折紙協会から講師にお支払いいたします。

折り紙教室でご準備いただくもの
1.予定参加人数分の机とイスをご用意ください。
2.入門証等の証明パスが必要な場合は、手続き方法と通用口をお知らせください。
3.宿泊を必要とする場合は、宿泊場所の手配の有無をお知らせください。
4.講師の人数に応じた講師控え室を教室付近にご用意ください。
5.作品展示をご希望の場合は、事前にご相談ください(別料金)。


教室時間割(プログラム)その他ご不明・ご要望は担当佐野までお気軽にご相談ください。
TEL:03-3262-4764 / FAX:03-3262-4479

日本折紙協会の公式メールマガジンです。全国のおりがみイベントを告知しています。
http://www.mag2.com/m/0000023495.html

801円
特集 とり年のお正月


◆季節の窓辺
朝日 勇

連載 第5 回 
笑う門には福来たる  ☆
Fortune comes in by a merry gate.
家族と福笑いを楽しみました。目隠しを取って自分の作った顔を見てぷふっと笑い。家族もみんな大笑い。ふと窓の外を見ると、小さなお多福さんが門松の間を抜けて次から次へとこちらへ向かっていました。

明けましておめでとうございます。今年は、どんな一年になることでしょう。お互いに健康に恵まれ、笑顔あふれる日々をおくれるとよいですね。
 新春の朝の静けさの中、早々と楽しそうな笑い声が近くを通り過ぎていきます。人の動きの開始です。我が家の初春のお客様はどなたでしょうか。まさかの思いがけぬ来客だとしたら、喜びはひとしおです。
 しばしの時が流れてピンポーン♫ どなたが玄関のチャイムを押したのでしょうか。


◆英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!
Lesson 15 たまごひよこ 藤本祐子
Chick hatching from an eggby Ms.Yuko FUJIMOTO

たまごからひよこが元気に誕生しました! 新しい年に何か新しいよいことがありますように、願いをこめて折ってみてくださいね。出産祝いやイースターのカードにも使っていただけると思います。(作者)
A lively chick was just born from the egg! You can fold it while
wishing good luck in the coming year. You can use it as a card for the
celebration of a birth or Easter. (Author).


◆にわとりRooster by Mr.Eiji TSUCHIDO
土戸英二

2回前のトリ年用に考えた作品のアレンジバージョンです。底の部分の強度
が弱いので、長く飾るときは補強してください。(作者)


◆ウグイスの箸はしぶくろ袋Chopstick envelope with a bush warbler by Mr. Katsuhisa YAMADA
山田 勝久

クチバシや脚の先を微妙な角度でイメージが変わってしまいます。ていねいに調整して下さい。(作者)


◆ミニ知識

○正月…一年の初めに「年神様」を迎える行事です。もともとは盆と起源が同じで、半年ごとに先祖の霊を迎え親族一同が集まり睦む行事でした。旧暦1 月を「睦月」という由来です。その後、盆は先祖の霊を供養する意味合いが強くなり、一方、正月は年神を迎えて一年の豊作を祈る神祭りとしての性格が強くなったと考えられています。つまり、年神は
穀物の神様ですが、祖先の霊とも考えられ、大晦日の夜に山から降りてきて、子孫に健康や豊作を与えてくれると信じられていました。
○酉…古代中国で、木星は太歳と呼ばれて崇められました。十二支は12年で天を一周する木星の運行を12 に区分したことが始まりで、各月を表し、覚えやすいように月ごとにゆかりのある動物の名前をあてました。十二支はしだいに年や日にち、時刻や方角まで表すようになりました。酉は十二支の一つで10 番目。月は旧暦8 月、方角は西で、時間は午後6時前後の2 時間を表します。
○鶏…キジ科の鳥。東南アジアに分布する赤色野鶏が原種に近いとされています。古名は「庭つ鳥」といいました。古くから家畜として飼育された鳥で、各地の古墳からは鶏を象かたどった動物埴輪が馬についで多く発掘されています。鶏の鳴き声は闇が終わり日の出となることを知らせるので、鶏が悪霊や不幸を追い払うという信仰につながりました。
○鏡餅…大小2つの丸くて平らな餅を重ねた鏡餅は、年神へのお供えものです。三種の神器(歴代の天皇が皇位のしるしとして受け継いだという三種の宝物)の八咫鏡にあやかって鏡餅と名付けられたという説があります。餅の上にのせる橙は、実が熟しても落ちずに木についたまま年を越すことから「代々」と家が続く縁起物です。また、鏡餅の下に敷く
紅い縁取りの紙は四方紅と呼ばれ、災いを祓うものとされています。鏡餅を割ってみんなでいただく「鏡開き」は、一般的には1 月11 日に行われます。
○福笑い…お正月の遊びのひとつで阿多福や阿亀と呼ばれる顔の輪郭に、目隠しをした人が切り抜いた眉、目、口、鼻、頬を並べて、できあがりのおかしさを楽しみます。福笑いの起源ははっきりとはわかっていませんが、江戸時代後期には遊ばれ始め、明治にはお正月の遊びとして定着していたようです。
○雄蝶雌蝶…婚礼などで一対の銚子や柄杓につける雌雄の蝶を象った折り紙です。昔の人は蝶と蛾を区別していなくて、雄蝶雌蝶は絹糸になる繭を作り出す蛾のことです。蝶は織物の原料を生み出す、富を与えてくれる生き物と考えられていました。
○ウグイス…「ホーホケキョ」と風流に鳴く鳥ですが、警戒心が強く、めったに姿を見せません。薮の中で虫を食べ、茶や黒がかった緑色をしています。梅や椿などの花の蜜を好むメジロと混同されてきました。


●ミニ知識参考図書:『おうちで楽しむにほんの行事』(技術評論社)、『和のしきたり』(日本文芸社)、『記念日・祝日の事典』(東京堂出版)、『大辞泉』(小学館)、『浮世絵で読む、江戸の四季とならわし』(NHK出版)、『花と樹の事典』(柏書房)、『絵でつづるやさしい暮らし歳時記』(日本文芸社)、『英語で話す日本の心』(講談社)、『日本動物民俗誌面』(海鳴社)平凡社)、『朝日新聞』(朝日新聞社)


◆フラワーバードFlower bird by Ms. Michie TAKAYAMA
髙山 三千江

羽の部分が花びらのようなのでフラワーバードと名付けました。いくつか作ってレースペーパーなどの上に輪にしてのりづけするとお花のように見えます(写真右)。また少し折り方を変えるとメモスタンドとしても使えます。(作者)


◆鶴の五角(合格)コインケース
藤本 祐子

コインだけでなく、お札や小物も入ります。受験の季節…。受験生の合格を祈って、お守りや励ましのメッセージを入れて渡してはいかがでしょう。ぽち袋として、お年玉入れとしてもお使いください。(作者)


◆ふくろう(不苦労)袋
青柳 祥子

自作の「宝袋」を発展させた作品です。愛らしいフクロウ袋ができました。いろんな柄で折ると楽しいですよ。2017年皆様が不苦労の年になりますよう、心よりお祈りしております。(作者)


◆椿Camellia by Ms. Masako FUTAWATARI
二渡 昌子

初春を彩る椿の花を作りました。花の後ろに葉をつけて自立するようにしました お正月に飾っていただけたら嬉しいです。(作者)


◆クルリンスター 川手 章子
Star top by Ms. Ayako KAWATE

シンプルなパーツをのりを使わずに組み合わせてみました。組み合わせるときも楽しく思われましたが、できあがりの中心を少しへこませるとクルクルとよくまわりましたので、クルリンスターと名付けました。(作者)


◆チョウのリングButterfly ring by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子

⑨では⑩となることをイメージしながら折ってくださいね。折り図に従って、ていねいに折り進めてください。両面折り紙で折ると楽しいかな…と思いました。(作者)


◆かがみもちRound rice-cake by Mr. Hideo ISHIBASHI
石橋 秀夫

実際にお正月に飾ることのできる立体(3D)タイプの鏡餅を作りたくて、考えてみました。お餅らしく丸みを付与することも考えましたが、その分、難しくなります。そこで、お餅もみかんも四角でOKとしちゃいました。(作者)


◆読者の広場

 「講師勉強会(大阪・春期)」の記事がよかったです。私も参加し、県外の受講生の方に教えていただき、楽しく過ごすことができました。なつかしく思います。
 徳島県 藤川 薫さん
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 「和紙ものがたり」、「おりがみガーデン」がよかったです。今月はあまり興味のある作品がなかったです。組みひもに興味があります。
東京都 千葉麻里さん
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World 0rigami Report

◆インドでの折り紙サークル活動 ~Oritai 2016夏~
大谷加奈子・瀬尾奏子(インド・ニューデリー)

こんにちは。デリーの折り紙サークルOritai(オリタイ:折り隊)です。
 2016年の夏2回にわたり、平和をテーマにした活動を行いました。
 1回目は「折り鶴」。広島平和記念公園の「原爆の子の像」のモデルとなった佐々木禎子さんのお話しをしました。平和への願いと折り鶴との関わりを知ってもらい、そのあと、折り鶴を折りました。
 2回目は、童話「かわいそうなぞう」を日本人メンバーがヒンディー語で読み聞かせました。ヒンディー語はインドの公用語です。終戦後にネルー首相が日本の子ども達のために、ゾウとお手紙を贈ってくださったことも話しました。インド人メンバーは最後まで静かに、真剣な表情で聞き入り、Oritaiのロゴマークでもある山梨明子先生の「ハッピーエレファント」を平和への願いを込めて折りました。
 実はこれまでにもOritai隊長の明日さんは、折り鶴を折ることを通して、インドのメンバーや子ども達に原爆の恐ろしさを伝え、一緒に平和を考える時間を設けていました。
 私達Oritaiは、折り紙が平和の一役を担う事を信じてこれからも活動を続けていきたいと思います。


◆フランス・ベルサイユ「王の菜園」でバラの折り紙ギネス
挑戦プロジェクトに協力 青木伸雄(日本折紙協会事務局 編集長)

17世紀にフランス・ベルサイユ宮殿のそばに作られ、今でも野菜や果物、花などが栽培されている「王の菜園」で、2016年10月1日(土)、「世界で最も大きな折り紙の花」プロジェクトが実施されました。主催はこの菜園の果実やバラからフレーバーを作っている紅茶ブランド「ニナス・マリー・アントワネット」。この折り紙の制作にあたり技術指導として日本折紙協会が協力しました。まず日本国内での準備として、小川和紙(埼玉県)をベースに二ふたまた俣和紙(石川県)を重ねて貼り合わせ、約7m角の用紙を作り、作品選
定と工程の検討を行いながら最終的に現地で折り上げることになりました。現地では8名の共同作業となり、「歴史ある菜園と日本の職人芸の融合、創造と人間性の象徴、世界に向けてのメッセージ」と、現地新聞などで大きく報道されました。


◆支部だより

第11回北陸折紙コンベンション報告
金沢支部「金沢おりがみの会」支部長 田中稔憲/石川県

 2016年10月1日(土)・2日(日)、加賀市の日本折紙博物館に近い片山津温泉の加賀観光ホテルで第11回北陸折紙コンベンション(折紙博物館と共催は3度目)を開催しました。特別講師として、成田光昭常任理事をお招きして、「民芸品を折る」というテーマで講演していただきました。
その後、一日目の折紙教室2コマと懇親会を行いました。さらに夜の折紙市場、翌日は3コマの教室を行いました。開催までに紆余曲折が会った事もあり、参加者は70名ほどでしたが、グループ企業内のホテルということで、大変立派な会場で開催できました。ほとんどの常任理事が顔を揃え、何人もの協会理事にも講師として参加していただき、ご協力いただいた皆様には心よりお礼申し上げます。急病で参加できなくなった講師が二人もあり、急遽講師をお引き受けいただいた方もあり、スクリーンにうまく画像が映せない場面が会ったり、今回は臨機応変の対応が必要な場面がいくつもありました。それでも無事終了できてほっとしております。立派な会場を用意するなど準備にご苦労された博物館のスタッフもお疲れさまでした。
 次回は2017年7月29日(土)・30日(日)に金沢市内の石川県文教会館での開催が決定しております。新幹線開通で週末は観光客でごったがえしている金沢ですので、宿の確保で頭が痛いところですが、皆様の協力を得てスタッフ一同尽力していく所存です。


 なお、折図集は次回こそは全ページフルカラーを目指しておりますので、投稿いただける方はすぐにでも私の自宅までに郵送していただくようお願いいたします。白黒原稿の方は色をつける作業をできるだけ早く始めたいので、よろしくお願いします。(もう2017年のファイルは用意しました。



~日本折紙協会(http://www.origami-noa.jp/)とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。

~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。

~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。

~世界のおりがみ展とは~
さまざまな情景を折り紙で表現した立体パノラマ作品(おりがみブースといいます)と個人作品の展示コーナーにおりがみ教室を加えたイベントが『世界のおりがみ展』です。もちろん書籍や折り紙用紙の物販コーナーを加えることもできます。

現在、世の中では様々なイベントが行われていますが「世界のおりがみ展」は動員催事と文化催事を兼ね備えた独特の巡回展で、1976年の第1回展より20年以上の歴史があります。

3年に1度ひとつのテーマにそって制作され、お子様ばかりではなく大人の方にも十分楽しんで頂き、毎回皆様に驚きと感動の世界を展開しています。なお、「世界のおりがみ展」には、外務省と文化庁の後援を戴いております。他に都道府県・市町村・地元教育委員会・マスコミ等に後援を戴いている場合もございます。

おりがみ展は、おりがみブース・個人作品展示とおりがみ教室に、オプションの[販売コーナー]で構成するおりがみイベントです。
[おりがみブース]は、数え切れないほどの作品によって作られたジオラマが、所狭しと展示されています。約90㎝角の展示台(ブース)とパネル(壁面)作品を基本に組合せて大小変化にとんだ装飾を可能にしています。又、この展示台は折りたたみ式で、運搬時には箱型に収納して運べるようになっています。

[個人作品]は、折り紙作品コンクールの対象になり、日本国内のみならず、世界20数カ国から送られてきた作品が、200余点集まります。その中から、外務大臣賞、国際交流基金理事長賞、NHK会長賞などの賞が授与されています。さらに、折紙著名人の作品も招待作品として展示します。

[おりがみ教室]は、日本折紙協会認定の折紙講師により行われています。1回40分の講座が1日数回行われ、いずれの会場でも連日大好評を頂いております。

[販売コーナー]は、日本折紙協会編集発行の月刊誌「おりがみ」、折り紙専門書、有名折り紙メーカーの商品(折り紙用紙等)を豊富に取り揃え、販売しています。これらの商品は、日本折紙協会がまとめて会場へ搬入・搬出致します。

この「世界のおりがみ展」は過去には全国の有名百貨店の催事として多く実施され、開催期間は標準で6日間前後です。集客には実績があり、「これほど折り紙が人気のあるものとは思わなかった」と催事のご担当者には必ず驚かれ、喜ばれます。昨年夏には日本橋三越本店催事場で実施し、大好評のうちに幕を閉じました。

来訪者としては、年配の方はもちろんですが、お子様連れのファミリー層も多いです。ベテランの折紙講師が懇切丁寧に教えますので、親子で皆さん楽しんでいかれます。当協会が活動趣旨に掲げている「折り紙の普及」にご協賛いただき、ぜひとも開催をご検討いただきたいと存じます。

~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

~おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」や折紙講師勉強会を毎年10月にこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,160円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会」

~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設、自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。

~おりがみ教室とは~
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、
協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。

801円
特集クリスマス

◆季節の窓辺
朝日 勇

連載 第4 回 
サンタの落とし物Lost articles of Santa
夜道にてんてんと落とし物。あれあれ、サンタさんの大きな袋が破れています。毎年、子どもたちに夢を運んでいるうちに穴があいてしまったのですね。大丈夫。サンタさん、うちへいらっしゃい。繕ってさしあげますよ。
 今年はプレゼントが増えました。歩いて遠くまで、しかも夜中の届け物。だから行き先も配達順序もよくよく調べ終えました。間違えないように。おや、早くも出発時間です。
かわいい子どもたちの笑顔が浮かびます。袋にいっぱい詰め込んで、さあ急げ!急げ!
あれれ、一つ大事なことを忘れておりました。失敗、失敗。
それはネ、あのこと……?(山里のサンタ日記より)



◆英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!

Lesson 14 さんかくサンタ 髙木 ひろみ
Triangle Santa by Ms.Hiromi TAKAGI

体が三角形のサンタクロースです。体の三角形がゆがんでいてもそれなりにかわいいサンタができるので、小さい子でも折れると思います。足は、⑰でおなかのポケットにしまいこむ前に少しずらすと、形を変えることができます。赤の折り紙だけでなく、いろいろな色で折ってみてください。ホチキスで三角形どうしをつないでガーランドにしても楽しいですよ。(作者)

The body of Santa Claus is triangle. Even if the triangle body is
distorted, the Santa is still cute in its own way. So, small children also
can fold it. As for the legs, you can change their shapes before stowing
them in the pocket at the belly in the step ⑰. Please fold this with a red
origami paper as well as different colors of papers. It is also fun to make
a garland by connecting the triangles with a stapler. (Author)


◆サンタクロースと袋Santa Claus and Sack by Mr. Hideo ISHIBASHI
石橋秀夫

Jo NAKASHIMA(中島 譲)さんとCamila ZEYMERさんのサンタクロースにインスパイヤされて創作してみました。顔の部分を参考にしています。残念ながら自立しないので、袋にもたれかかるように飾ってください。指人形としても遊べます。(作者)


◆亀甲リースHexagonal wreath by Ms. Minako ISHIBASHI
石橋美奈子

掲載は1984年で32年前にもなるのに、今も皆さんに愛され折っていただいているリースのように、表裏のバランス、ツートンカラーの表現を求めて考えました。④では長方形より60度の折り方を使っています。(作者)


◆ミニ知識
☆クリスマス…12 月25 日。キリスト教を始めたイエス・キリストの誕生日とされますが、本当はいつ生まれたのかはっきりしていません。北半球では12 月は冬至の月に当たります。キリストが生まれるずっと以前から、古代ローマ人は冬至を「不滅の太陽の誕生日」として祝っていました。また、ヨーロッパ北部でも、冬至の日に丸太を焼いて太陽を呼び戻す儀式が行われていました。古くから民衆の間に浸透していたこのような習慣にあやかって、冬至が過ぎて太陽の力が日一日と増すこの時期を、キリストの誕生日にしたのです。



◆脳トレ折り紙
最終回 きっちり11 等分と13 等分
スターコースターとコースター 石橋 美奈子

今月号では前回の「5 等分と7 等分」に続いて、「きっちり11 等分と13 等分」です。一辺をより多く等分しますが、基本は「平行線と比の関係」です。
 11 等分からは「スターコースター」、13等分からは「コースター」を折りましょう。スターコースターは中心の色が変わるぼかしの紙を使うと、星形が美しく出ますので、試してみてください。
 どちらの作品もさまざまなバリエーションができます。13 等分折りからのコースターは、四隅を出してのりづけすると薬玉になります。
 P 25 のできあがり図を見てください。基本のすじと縦ラインが接近しています。また、P26 の13 等分においても同様に基本のすじと縦ラインのニアミスにご注意ください。
 パーティーでコースターの模様折りや色違いでグラスの区別ができます。
「ひとのグラスから飲まんといてね!」
楽しいパーティーを折り紙で演出してください。
 今月号で12 回の連載を終わります。皆さんに脳トレ折り紙を楽しんでいただけたようで、とてもうれしく思っています。いつまでも折り紙を続けて、ほがらかで、元気でいましょうね。一年間、ありがとうございました。


◆フィンガーフラフープ 
川手 章子

1色、2色、4色などの組み合わせが楽しめ、額などとしても使えそうです。のりを使わずに組めます。指先でちょっと楽しんでみました。(作者)



◆ミニ知識
◇フラフープ…プラスチック製で直径1m ほどの輪の遊具の商品名です。フラダンスのように腰を振りながら回して遊ぶので、「フラフープ」と名付けられました。毎日新聞によると、1958(昭和33)年の秋に大流行しましたが、事故が起きたり、有害説が出たりして、その年の暮れにはブームはしぼんだそうです。当時、大人用が一本270 円、子ども用は200 円でした。

◇ユズ(柚子・柚)…正確には「柚」が木の名前で、「柚子」とはその実のことです。原産地は中国で、ミカンの木より寒さに強く、実は香りと酸味が強く、表面がでこぼこしています。ユズは皮から実の絞りかすまですべて無駄なく使えるとされています。皮は削って薬味などとして、絞りかすはお風呂に入れるとユズ湯が楽しめます。また、種を焼酎漬け
すると化粧水ができるそうです。


●ミニ知識参考図書:『クリスマス百科事典』(柊風舎)、『クリスマスの起源』(教文館)、『クリスマスの文化誌』(白水社)、『サンタクロースの謎』(講談社)、『絵でつづるやさしい暮らし歳時記』(日本文芸社)、『暮らしの歳時記』(平凡社)、『和ごよみと四季の暮らし』(日本文芸社)、『和のしきたり』(日本文芸社)、『年中行事事典』(三省堂)、『年中行事辞典』(吉川弘文館)、『江戸暦江戸暮らし』(亜紀書房)、『江戸ごよみ十二カ月』(人文社)、『おりおりに和暦のあるくらし』(角川書店)、『大字源』(角川書店)、『世界大百科事典』(平凡社)、『朝日新聞』(朝日新聞社)、『毎日新聞』(毎日新聞社)



◆一枚で木Tree folded by a piece of paper by Ms. Hiromi TAKAGI
髙木ひろみ

一本の木を表現してみました。中心を少し開いて立たせることができます。内側にポケットがあるので、木に住む動物などを折って入れて遊んでください。(作者)


◆レッサーパンダRed panda by Ms. Yo‒ ko ISONO
磯野 陽子

アニメ調のかわいらしい表情を出すことと、しっぽのしましまを工夫しました。顔は鼻を持ち上げて立体にすると生き生きします。(作者)


◆ゆずCitron by Ms. Tomoko MIZUSHIMA
水島 朋子

最後は竹ぐしなどで、中から形を整えてください。上部をつまんで角をつくると仕上がりがよくなるかもしれません。紙の色と整え方を変えて、みかんにもなります。(作者)


◆読者の広場

 「趣き皿」がよかったです。「おりがみガーデン」の「パンダちゃん」がと
てもかわいいので、ぜひ折り方を教えてほしいです。「おりがみ頭の体操」で
できた作品を組み合わせて、壁飾りを作りました。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
 勤めている老人ホームで99 歳の方から(川崎敏和さんの)バラ(福山)を教えてと要望をいただきました。早く折りたいらしく、折って開く折って開くをせず、2 枚重ねで折って、組み立てるとき苦労しながらも完成させました。スゴイスゴイとほめながら、折っ
て開くをアドバイスするときれいに折れたと喜ばれました。夜も寝ずに折っているのかな?少し心配ですが、すごいです。


◆支部だより

恒例の作品展開催
練馬支部「ノア・こぶし会」支部長 服部周平/東京都

毎年恒例となりました練馬支部
「ノア・こぶし会」の作品展を8月27日(土)から31日(水)までの5日間、場所もおなじみの青山表参道クレヨン・ハウス近くの「ギャラリーM」で行いました。27日の10時に全員集合、おのおの持ち寄りの作品を展示しました。毎年のことですが個性豊かというのでしょうか、メンバーの出品作は繊細な折りを強調したもの、あるいはドラマ風な情景をアレンジしたもの、または立体的に折り上げたものなど…で味のある作品展になったと自負しています。残念なことに台風の影響で例年より若干来場者が少なくなりましたが、それでも青柳祥子、張替亮子、染谷淳一郎ら諸先生をはじめ多くの方々にお出でいただきました。ご来場いただいた皆々様にはこの誌上をお借りして厚くお礼申し上げます。


◆みんなの作品展

実家で作品展開催 梅本吉広(大阪府)

 天あまのはしだて橋立に近い丹たんご後半島の中腹のお年寄りが大多数の過疎の田舎で、8月13日(土)・14日(日)、作品展を開きました。近所の人たちに見てもらおうと生まれた実家を会場にして折り紙展を開きました。滋賀、大阪、京都など遠くからも自動車で来ていただきました。お盆の間の2日間でしたが、70人以上の参加がありました。

実家なので、スペースを気にすることなく私のほとんどの作品を展
示しました。作品の点数が多いので、「作品の壺」というここが見所です!という資料も作り、遊びの折り紙のコーナー・ユニットの折り紙のコーナー・宝石のコーナー・盆栽のコーナーなどに分けて展示しました。小さな子どもたちはブーメランやひっくりカエルなど遊ぶ折り紙でおもいきり遊んだり、実際にひっくりカエルを作ったりしました。ノートには、アクセサリーや富士山の作品がよかったことや、また作品展を開いてほしいなどの感想が書いてありました。
 実家の周りは緑がいっぱいで畑には猪の足跡があったり交通の便が悪く車でないと来れない不便なところですが、多くの方にお越しいただいたことを感謝しています。ありがと
うございました。


◆和紙ものがたり

連載〔第32 回〕神社のお守り

静岡県にお住まいの会員の鈴木厚子さんから、何年か前、写真のようなお守りをいただきました。紅白の和紙2枚重ねで折られた畳紙の中に恵比寿様と大黒様の折り紙が納められたものでした。鈴木さんは1993(平成5)年夏、神奈川県の箱根で開かれた折紙シンポジウムで、静岡県三島市の三嶋大社で授与されるというこのお守りのことを知ったそうです。
 お守りには大、中、小の3つの大きさがあり、それぞれ異なる畳紙に包まれた2柱の折り紙の神様が納められ、折紙神像と呼ばれています。残念ながら、今は、三嶋大社でこのお守りの授与は中断されていますが、珍しい折り紙をご紹介したいと思います。


三嶋大社

伊豆国の一宮である三嶋大社は大山祇命(オオヤマツミノミコト。富士山の祭神コノハナノサクヤヒメの父神)と事代主神(コトシロヌシノカミ)を神様として祭っていて、この二神を総称して三嶋大明神と呼ばれています。
 大山祇命は山森農産の守り神、一方、事代主神は、人々には、航海安全と豊漁、また商売繁盛の神様の恵比寿様として親しまれています。


神に捧げる紙と授かる紙

この連載の第11 回(『450 号』掲載)や第12 回(『452 号』掲載)で、神様に捧げる「造り花」や「切り紙」を取り上げましたが、人々は古くから祈りを紙に託し、神様に捧げるものだからこそ、常により美しい紙をつくろうと努力してきました。
 お守りやお札は神様からの授かりものですが、それにも清浄無垢な紙がふさわしいと考えられました。
  お守りの大と中はきめの美しい厚手の楮紙の柾まさがみ紙(奉書紙)で折られ、また、大サイズの大黒様の黄色は江戸時代から続く紙舗の「ゆしまの小林」(東京都文京区)で染められた紙です。


三嶋大社と折紙神像

もともと折紙神像は、生前日本折紙協会の顧問を務められた内山興正師(1912-1998年)のお父上内山光弘師(1878-1967年)が考案され、「光弘式」と名付けられた折り紙のひとつです。
 1934(昭和9)年に、丹那トンネル(東海道本線の熱海駅から函南駅の間にある複線規格のトンネル)が開通しました。犠牲者も出すほどの困難な工事の末の完成でした。三島側と熱海側のお祝いの式で、三島側の列席者に配られたのが包みに納められた光弘師の恵比寿様と大黒様の折り紙でした。とても好評で、地元の三嶋大社の参拝者に授与してほしいとの希望がかなったそうです。その後、日本が世界で繰り広げた戦争が長期化、庶民の生活を圧迫して紙不足も深刻になり、折紙神像はやむなく途絶えてしまいました。


光弘氏の仕事を引き継ぐ

それを戦後によみがえらせ、折紙神像を奉仕したのは、三嶋大社の氏子の中西康夫さん(静岡県伊豆の国市在住)。日本折紙協会設立時の発起人のお一人で、『月刊おりがみ』創刊前の『季刊おりがみ』の創刊号と2 号(ともに1974 年発行)で「古典折り紙研究」という連載も受け持ち、千羽鶴折形の解説などを担当されたこともある折り紙研究家です。
 中西さんは晩年の光弘師に教えを受けられた時、戦前の折紙神像の経緯を知りました。1960年ごろ、三嶋大社を訪れて話をしたところ、当時の禰宜さん(のちの宮司)が昔の事情をご存知で、折紙神像を復活してみましょうかということになったそうです。光弘師の「絶えていたものだし、新しい型を考えよう」という助言により中西さんの工夫も加わり、1962(昭和37)年に復活しました。以来、折紙神像は2016(平成28)年お正月まで授与されました。
 切り込み、重ね折り、彩色の手法が使われている3種類の折紙神像はそれぞれ形の異なる畳紙に包まれています。この畳紙も光弘師が「花かもん紋折り」と名付けた多くの形の中から、中西さんが選んだものです。中西さんが折って納めたものに、大社でお祓いをし、包み紙の裏側に朱印を押してはじめてお守りとなります。


折紙神像の続行を心待ちに

「私もあと2年で光弘先生が亡くなられた年になります。先生が私に伝えてくださったお雛様などを何とか残したいと整理している毎日です。三嶋大社さんのお守りは、現在は中断していますが、事情が許せばまた始めたいと考えています」と中西さん。 
 半世紀以上も授与され、人々に愛され続けた折り紙のお守りをぜひ会員の
皆さんにご紹介したいと思いました。清らかな紙で心を込めてつくられる折り紙のお守りが私たちにまた授与される日を願わずにはいられません。



~日本折紙協会(http://www.origami-noa.jp/)とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。

~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。

~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。

~世界のおりがみ展とは~
さまざまな情景を折り紙で表現した立体パノラマ作品(おりがみブースといいます)と個人作品の展示コーナーにおりがみ教室を加えたイベントが『世界のおりがみ展』です。もちろん書籍や折り紙用紙の物販コーナーを加えることもできます。

現在、世の中では様々なイベントが行われていますが「世界のおりがみ展」は動員催事と文化催事を兼ね備えた独特の巡回展で、1976年の第1回展より20年以上の歴史があります。

3年に1度ひとつのテーマにそって制作され、お子様ばかりではなく大人の方にも十分楽しんで頂き、毎回皆様に驚きと感動の世界を展開しています。なお、「世界のおりがみ展」には、外務省と文化庁の後援を戴いております。他に都道府県・市町村・地元教育委員会・マスコミ等に後援を戴いている場合もございます。

おりがみ展は、おりがみブース・個人作品展示とおりがみ教室に、オプションの[販売コーナー]で構成するおりがみイベントです。
[おりがみブース]は、数え切れないほどの作品によって作られたジオラマが、所狭しと展示されています。約90㎝角の展示台(ブース)とパネル(壁面)作品を基本に組合せて大小変化にとんだ装飾を可能にしています。又、この展示台は折りたたみ式で、運搬時には箱型に収納して運べるようになっています。

[個人作品]は、折り紙作品コンクールの対象になり、日本国内のみならず、世界20数カ国から送られてきた作品が、200余点集まります。その中から、外務大臣賞、国際交流基金理事長賞、NHK会長賞などの賞が授与されています。さらに、折紙著名人の作品も招待作品として展示します。

[おりがみ教室]は、日本折紙協会認定の折紙講師により行われています。1回40分の講座が1日数回行われ、いずれの会場でも連日大好評を頂いております。

[販売コーナー]は、日本折紙協会編集発行の月刊誌「おりがみ」、折り紙専門書、有名折り紙メーカーの商品(折り紙用紙等)を豊富に取り揃え、販売しています。これらの商品は、日本折紙協会がまとめて会場へ搬入・搬出致します。

この「世界のおりがみ展」は過去には全国の有名百貨店の催事として多く実施され、開催期間は標準で6日間前後です。集客には実績があり、「これほど折り紙が人気のあるものとは思わなかった」と催事のご担当者には必ず驚かれ、喜ばれます。昨年夏には日本橋三越本店催事場で実施し、大好評のうちに幕を閉じました。

来訪者としては、年配の方はもちろんですが、お子様連れのファミリー層も多いです。ベテランの折紙講師が懇切丁寧に教えますので、親子で皆さん楽しんでいかれます。当協会が活動趣旨に掲げている「折り紙の普及」にご協賛いただき、ぜひとも開催をご検討いただきたいと存じます。

~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

~おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」や折紙講師勉強会を毎年10月にこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,160円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会」

~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設、自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。

~おりがみ教室とは~
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、
協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。

801円
◆特集 秋のおでかけ

◆支部だより

◆「こどもフェスタ」に参加しました
神戸支部「おりがみ かうべ」支部長 柴本 厚子/兵庫県

7月31日(日)、生活創造センター主催の「こどもフェスタ」のひとコマ
を担当しました。
 今回は、普段の講習会ではなかなかできなかったユニット作品を取り上げました。
 一昨年、川井淑子先生から教えていただいた、「歌いながら折る」ユニットを講習しました。
 ところが、原曲の「ごんべさんの赤ちゃんが風邪ひいた」をご存じの子供達がほとんどおられず、ジェネレーションギャップを感じました。
 40名を超えるご来場者の中には、眠ってしまった赤ちゃんを抱きながら折ってくださったお母さまもおられました。お昼寝から目を覚ました赤ちゃんは、ご機嫌で最後まで遊んでくれました。
 終了後のアンケートにも、皆さんから「楽しかった」の声をたくさんいただきました。思いの外たくさんのご参加に、折り紙の今後に明るい未来を感じました。


◆新支部紹介
富山県支部「遊ゆうゆう々」支部長 髙山三千江 (富山県)

 日本折紙協会富山県支部“遊々(ゆうゆう)”は、2016年(平成28年)7月の「折紙シンポジウムi n富山」の開催に合わせ、近県の支部長の勧めで2016年4月に発足しました。これまで富山県では会員の横のつながりがない中でなんとかメンバーを募りましたが、当初は支部として機能するかどうかの不安もありました。しかしながら、メンバーが何度も集まり、支部のTシャツを揃え、シンポジウム参加者のおもてなし等準備を進める中で、支部の結束もより高まったと思っています。
 今回のシンポジウムを通して、支部メンバーが多くのシンポジウム参加者と親睦をはかる事ができたり、富山県内の会員のみなさんと交流を持てたことは、今後の支部の礎になりました。今後支部では、定期的な勉強会だけでなく、作品展示会や折り紙の伝承・普及のボランティア活動、支部だよりの発行、他支部との交流等ができればと考えています。
 小さな支部ですが、和気あいあいがモットーで、“遊々”の名の通り折
り紙で遊ぼう遊ぼうと楽しくやっていきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。

◆みんなの作品展

「古典折り紙の紹介展示」 竹内惠子(長野県)

今年は3月と6月に、古典折り紙を紹介するための個展を2回行うこ
とができました。
 「古典折り紙って何?」という方々がほとんど…。少しずつ個展の中でも展示して伝えてきましたが、多くの方は古典折り紙に接したことがなく、存在そのものを知りません。

 「江戸時代の資料に残されている折り紙を古典折り紙…と言うの…」から始まり、説明文を読んでいただいてから、見ていただきました。
 『折形手本忠臣蔵』※1は、まるでパズルを解いていくように折りました。詳しい折り図がある訳ではありませんので、笠原先輩※2の著作本とにらめっこ、完成図を見ながら、ああでもないこうでもない…と一体ずつ。二十五体を折り上げた時は、強い達成感を味わうことができました。
 伝承作品のように親から子で、友から友へと口頭で伝え作られてきたものとは、やはり別格のものだと思います。古典折り紙は簡単に折ることができるものではありませんが、知っておくべきものでしょう。折り紙のすばらしさ、すごさ、を実感できますから。
 展示内容は、1:『かやら草』より、基本形それぞれからできる作品、2:『折形手本忠臣蔵』、3:『千羽鶴折形』、4:オリジナル作品 でした。歌舞伎の忠臣蔵をよくご存じの方は、場面が思い浮かぶ…と納得のご高覧。
 また、以前に長野耕平賞をいただいた童謡唱歌の本も並べておきましたところ、手に取った方々から自然に生まれた大合唱…。思わぬことに嬉しさ百倍。
 古典折り紙と色紙作品なども展示した個展風景でした。


◆季節の窓辺
朝日 勇
連載第3回 晩秋のコーラス

黄色や赤色に美しく色づく木々。ぷらぷらとぶらさがっているのは蓑みのむし虫。葉っぱのコートを羽織って、はやばやと冬支度しているようです。これで寒さ対策は万全と、鼻唄を歌っています。

空気が澄んで、ひんやりとした秋たけなわの心地よいこの季節。芸術・音楽・読書・旅そして食に関することなど聞き慣らされた言葉から来る語感も、やはり日常生活に潤いと活力を与えてくれそうです。
 例年のことながら、通常の散歩道沿いの街路樹や公園内の茂った木々の落ち着いた彩りに目をやると、四季の移り行く早さをあらためて感じ入ったりもします。
 そんなある日のこと、ふと童心が動いて作品イメージが浮かび今回の作品となりました。音符や落ち葉はクラフトパンチで作ったものを、遊び心で使っています。

努めてシンプルな作品構成としましたが、制作にトライしてくださる方には、毎号のように自由に構成・色彩などをお楽しみくださることを希望いたします。(朝日 勇)


◆北斎への憧れを込めて
Longing for Kanagawaoki namiura painted by Mr.Hokusai KATSUSHIKA
笠原 邦彦

北斎の絵には、こどもの頃から憧れていて、武者絵の模写などしたものです。
さて、先年「風」「水」などをおりがみで表現してみたい野心を試みた中、潜在する北斎への憧憬が、こんな風景構成をさせてくれました。(作者)


◆りんごのうさぎApple slice with its peel cut in the shape of little rabbit ears Ms. Yo-ko ISONO
磯野 陽子

お弁当の定番で、子どもの頃の楽しい遠足が思い出されます。うさぎの耳になる部分の紙をひっくり返すところが難しいかもしれませんが、ゆっくりやってみてください。㉛でかさねる時は、丸みをつけながら、かわいらしく。(作者)


◆おりがみニュース

【1】TBS で2016 年8月6日(土)午後3時30 分から『終戦71 年スペシャル オバマ大統領の折り鶴』が放送されました。広島、そして日本、さらには世界にとって歴史的
な一日となった、5 月27 日(金)、バラク・オバマ第44代アメリカ合衆国大統領が広島を訪れました。オバマ大統領は平和記念資料館に自ら折ったという4羽の鶴を贈り話題となりましたが、その折り鶴についてのドキュメンタリー番組です。
 その番組に、広島在住の日本折紙協会常任理事の曽根泰子さんと、日本折紙協会編集長の青木伸雄が出演しました。
また、その番組の中で『月刊おりがみ492 号』も紹介されました。

【2】11 月11 日は「おりがみの日」。おりがみの歌を歌ってみませんか。この楽譜の文部省唱歌「折紙」は、1932(昭和7)年より使われた音楽教科書「新訂尋常小学唱歌」2 学年用に収録されていたそうです。


◆舞妓さんMaiko by Ms. Hisako HATAKEYAMA
畠山 久子

舞妓さんの話し声、ぽっくりの音が聞こえて来るように作ってみました。髪飾りが小さくて、大変ですが、折ってみてください。うすい紙で折るとよいでしょう。(作者)


◆ミニ知識
●舞妓…江戸時代、京の茶屋の茶汲み女が歌舞伎芝居の芸をまねて座敷に現れたのが始まりだそうです。もともとは舞いをつとめたのが舞妓、音曲を弾妓が担当し、それが芸妓と呼ばれるようになりました。今日では芸妓も舞い、舞妓は芸妓になるまでの修業期間です。舞妓から芸妓になることを「襟替え」といい、舞妓の赤い半襟から芸妓の白い襟になることからその名がついています。舞妓の独特のスタイルは江戸時代の町娘の「よそいき」の姿をもとにしたものといわれています。着物は2 枚重ね、袖は「振り袖」、帯を垂れ下げて結ぶ「だらりの帯」、「割れしのぶ」「先笄」「勝山」などと年齢や行事に合わせて髪形を変え、「花簪」などで飾っています。履物は厚底のおこぼ(木履)です。舞妓は、現在は15 歳~ 20 歳ぐらいまでの女性ですが、第二次世界大戦前までは10 歳~ 13 歳くらいまでの少女だったため、幼さを強調する衣装になっています。舞妓の着物は肩上げしたものです
が、これも本来は子どもの着物の裄ゆき(背中の中心から袖口まで
の長さ)の長さを調整するために行われていました。
●葛飾北斎…1760(宝暦10)年~ 1849(嘉永2)年。江戸時代後期の浮世絵師で、90 歳まで生きたので、さまざまなジャンルの、3 万点を越すとされる膨大な作品を残しました。中でも、小説家滝沢馬琴と組んでの読本(江戸時代後半期に流行した小説の一種)の挿し絵は、木版墨摺り技術を極めたもので、北斎の名声をさらに高めるものとなりました。この仕事は、のちに北斎の代表作となる、『冨嶽三十六景』などの錦絵(多色摺りの浮世絵)風景版画を生み出します。今月号の作品にある「神奈川沖浪裏」はゴッホが「鷲の爪」と呼んだ大波の表現ですが、読本の挿し絵の仕事の賜物でした。
●クマ…ロシア極東カムチャツカ半島南部のクリル湖周辺は自然保護区で、約400 頭のヒグマが生息する「クマの楽園」です。近年、ロシアはその地に観光客を呼びこむことに力を入れていて、ヒグマを真近で見ることができるそうです。
●コアラ…オーストラリアに生息し、生まれたばかりのこどもは母親の袋の中で約半年間を過ごします。繊維質が多く、毒性があるので、他の動物が食用としないユーカリの葉を食べます。木の上で1 日18 時間も眠り、夕暮れごろに起きて活動を始めます。
近年、地球温暖化などの問題により、コアラは絶滅の危機がある動物とされています。


●ミニ知識参考図書:『葛飾北齋』(河出書房新社)、『北斎の花』(小学館)、『北斎の美人』(小学館)、『北斎の奇想』(小学館)、『高橋克彦の浮世絵ワンダーランド』(平凡社)、『浮世絵で見る年中行事』(山川出版社)、『お茶屋遊びを知っといやすか』(廣済堂出版)、『舞妓さんのお道具貼』(山海堂)、『年中行事事典』(三省堂)、『年中行事辞典』(吉川弘文館)、『江戸暦江戸暮らし』(亜紀書房)、『江戸ごよみ十二カ月』(人文社)、『おりおりに和暦のあるくらし』(角川書店)、『大字源』(角川書店)、『朝日新聞』(朝日新聞社)、『世界大百科事典』(平凡社)


◆脳トレ折り紙
11きっちり5等分と7 等分 石橋 美奈子
Box by using how to fold 5 equal parts and 7 equal parts by Ms.Minako ISHIBASHI

一辺を等分する折りすじは、さまざまな作品に発展します。今月号では『おりがみ493 号』の「きっちり3 等分」に続いて、「平行線と比の関係」を用いて、「きっちり5 等分と7 等分」折りです。最終回の来月号では「きっちり11 等分と13 等分」折りからの作品を紹介します。
 「手のひらサイズの宝箱」は5 等分と7 等分折りの両方を使って、「み(箱)」と「ふた」を作ります。「み」と「ふた」の比率は、2/5対3/7で、すなわち14 対15 です。15cm 角の大きさの紙で折ると、「ふた」の縦横の一辺は15cm ×1/7×3= 6.42cm、「み」は15cm ×1/5× 2 = 6cm で、「ふた」と「み」が無理なくあいます。10cm 角~ 21cm 角程度の大きさの、両面折り紙などの少し厚みのある紙で折るとよいでしょう。
 また、「きっちり3 等分」や「5等分」や「7 等分」折りで美しい模様を作り、切せっちょう頂六面体(正六面体の頂点を切り取った立体)のくす玉が楽しめます。


◆パンプスPumps by Ms. Masako FUTAWATARI
二渡 昌子

かかとが低めのオシャレな靴です。カールさせたところがリボンのようにも見えて気に入っています。色々な大きさの紙で折ってみてください。(作者)


◆ユニット花ブローチFlower-shaped brooch by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子

シンプルなのにちょっと手がかかったように見えるところがよいかな…と思いました。黄色の折り紙で折ると、菊の花のようでもあります。うしろにピンをつけてブローチとしても楽しめそうですよ。(作者)


◆英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!
Lesson 13 コアラ 笠かさはら原 邦くにひこ彦
Koala by Mr.Kunihiko KASAHARA

ひとつだけでも、まあかわいいでしょうが、4分の1の大きさの紙で「赤ちゃん」を折り、ママの背中にのりづけして、おんぶさせた「親子コアラ」が、もっとかわいいでしょう。なお、「目」は描き入れてください。(作者)
You can make a baby koala with a quarter size of paper and glue it
on the back of a mother koala. “The mother koala carrying her child
koala piggyback” is even cuter than one koala. You can draw“ eyes”
on each koala. (Author)


◆クマBear by Mr. Edwin CORRIE
Edwin Corrie
頭の部分にうらがわの色が出るので、両面同じ色の紙で折るとよいでしょう。全体にまるみがつくようにしあげましょう。


◆読者広場

 「扇風機」が折り紙で作れるのがすごいと思いました。月刊『おりがみ』は他の折り紙の本と違って折り図が詳しく、ていねいでわかりやすくて大好きです。NOA BOOKS の新刊『おりがみでハロウィン』の発売が楽しみです。46 ページの「みんなの作品展」のフレーベルの模様折りの作品が素敵です。私も作ってみたくなりました。とてもいやされています。それから月刊『おりがみ』のほしいバックナンバーが絶版とあり、とても残念です。ぜひ復刻版を作ってほしいです。


対称形の折り方について回答していただきましたが、“反転の折り図”がないと確認ができないことがむずかしいのです。今月号は写真より折りあがりの方がいい作品が多かったです。

◆折紙シンポジウムレポート

2年ぶりの地方開催となった、第43回の折紙シンポジウム。夏で温泉、やっぱりこうでなくっちゃ、という参加者も多かったのでは。天候にも恵まれ、金太郎さんの元気が乗り移ったか(もともと元気なのか)、熱気あふれる3日間となりました。


大橋晧也理事長より開会のあいさつ。「以前、上越教育大学の教授として新潟県にいたことがあるので、隣りの富山県は、ある程度わかっているつもりでしたが、今回こうして来てみると新鮮な驚きがあります。これから3日間、有意義に過ごしましょう」
 功労者表彰式では、高知県の川井淑子理事を表彰しました。県内の保育園長、短大幼児教育科の講師をつとめ、県外でも多くの折り紙教室での指導にあたり、折り紙の創作や普及にご尽力いただいた功績を評したものです。40年前、TVニュースで日本折紙協会主催の「世界折紙展」を知った翌日、東京の会場へ見に行き感動したこと、著名作家との出会い、初期の折紙シンポジウムの様子など、「ただただ嬉しくてしかたがない時間が今まで続いている」という、すてきなご挨拶がありました。
 続いて講演「和紙の源流」として、
元 紙の文化博物館館長で越前市議会議員の佐々木哲夫さんに「和紙の歴史と伝統、日本最大の手漉き和紙の産地:越前和紙」をテーマにお話しいただきました。ふすまや障子のある和室が少なくなったことに象徴される、和紙という日本文化が衰退の一途をたどっている現実や、危機感を持った上での様々な取り組み、日本の農業、自然環境や食文化まで話がおよびました。感銘を受けた皆さんは、翌朝の朝食バイキングで、普段はパン派も迷わずご飯を選んだとか。

講演終了後に記念撮影、物品販売と折紙交流室で1日目が終了。旅の疲れを温泉で癒しました。
次回、2017年は10月上旬東京で開催予定です。皆さん、またお会いしましょう!


◆東京おりがみミュージアムへ行こう!

現在の墨田区(本ほんじょみなみわりげすい所南割下水付近)で生まれ、90回以上も転居しながら生涯のほとんどを区内で過ごしたといわれる、すみだが誇る世界的絵師、葛飾北斎。
 現在、主に隅田川周辺の、北斎が浮世絵の画題とした場所に、計16基の案内板が設置されています。詳しい作品解説も

あり、今の風景と比較して当時をしのぶ作りになっていますので、まち歩きを楽しみながら鑑賞してはいかがでしょう。

そして2016年11月22日(火)には、「すみだ北斎美術館」がオープン。
 隅田川を描いた長さ約8mの北斎の(版画でない)肉筆画など、愛好家や研究者から収集した作品や研究資料など、展示品は約1,500点にも上る予定です。館内には展示室のほか図書室も設けられるということです。
 11月3日は「文化の日」。北斎ゆかりのすみだの町で、芸術に触れながら11月のひとときを過ごしてみませんか。


~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

~おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」や折紙講師勉強会を毎年10月にこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,160円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会」

~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設、自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。

~おりがみ教室とは~
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、
協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。
801円
◆特集 お部屋づくり

◆連載 第2 回 
ノスタルジーの赤とんぼ
Reddragonfly in a nostalgic scenery
夕焼け空に赤とんぼが飛んでいました。赤い夕日に照らされて市松模様のようです。色のついたところと、ついていないところ。両方あるから美しい模様が生まれるんだなあと、景色が藍色に包まれるまで見ていました。
今月号では、「一つの基本形からの応用」をテーマに作品構成を試みました。それは、ある基本形にいくつかの折りを加えた数種のパーツを並べて絵にするだけという単純な方法です。
 その基本作業は次の三項目です。
 ①絵づくりのためのテーマを決めます。
 ②基本形から変化させた多種のパーツの中から、使う予定のパーツを選び出します。
 ③選び出したパーツを使って、テーマに沿って絵づくり構成をします。
 皆さんそれぞれの豊かな感性で、どんな色彩にするか、

パーツの大小や数量をどうするのか考えましょう。
 また、ご参考までに掲載作の応用として、次のような楽しみ方をご紹介しましょう。あなたの窓から見えたらいいなと思う情景を折り紙で描いてみてください。
 赤とんぼ…配置(虹の形、一直線、群舞など)
 妖精…動作(立つ、歩く、走る、跳ねるなど)
 家…二階建て、三階建て、多層階
 木…数量、大小による遠近法表現
 花…茎や葉を加える
 色彩…台紙やパーツを含めて、時間帯、天候、温度差による色
    彩の自由選択            
(朝日 勇)


◆フラワーリングFlower-shaped ring by Ms. Noriko SUMIDA
住田 則子

サイズ合わせでカットした折り紙がたくさんあったので、もったないと思って考えました。4枚、5枚、6枚…と組む枚数によって印象の違う花になりました。(作者)


◆英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!
Lesson 12王様と女王様の椅いす子 青あおやぎ柳 祥しょうこ子
Amazing chair by Ms.Sho- ko AOYAGI

伝承作品の「宝船」は、いったい何ができるのだろうと思いながら折っていて、最後に一気に立体になり、折り紙の醍だいごみ醐味を感じます。この作品も最後の工程で引っぱることで立体になり、椅子が現れ、うれしくなります。どうぞ楽しんでください。(作者)
When you start folding the traditional model “treasure boat”, you
cannot imagine how it will look like. When it becomes instantly threedimensional
at the end, you can enjoy the real taste of origami. In
the same way, this model becomes three dimensional at the last step
and you will be pleasantly surprised to find a nice chair. Please enjoy
folding. (Author)

※ 15cm 角の紙で折ると、高さ 11cm の椅子ができます。

◆ミニ知識

○ハロウィン…ハロウィンは、ヨーロッパの先住民ケルト人の新年(Sサムハインamhain)を起源とします。ケルトの暦では11 月1 日が新年の元日にあたり、大晦日の夜にあたる10 月31 日には死者の霊が家に戻ってくるとされていました。妖怪や魔女も現れて冬の訪れを喜び、人々にいたずらをして回ると考えられていました。人々は身を守るために仮面を着けて篝火をたきましたが、これは1 年の収穫に感謝するためでもありました。のちにキリスト教徒の死者の祝日(万聖節)がこの祭りと結びつき、「万聖節前夜(AllHallow’s Even )」になりました。ハロウィン(Halloween)はこの言葉を短縮したものです。ヨーロッパではいったん廃れたハロウィンの行事は、アメリカで子どもたちの楽しいイベントになり、今は世界各国に広がっています。魔女やおばけに仮装して、“ Trick or Treat ! .”(お菓子くれなきゃ、いたずらするぞ)と言いながら、家々を一軒ずつ訪れてお菓子をねだります。
○ネコ…魔女と結びついて、19 世紀以前からハロウィンを象徴する動物の代表です。
○コウモリとフクロウ…ハロウィンがアメリカに定着した20 世紀になってから、ハロウィンと結びつくようになりました。それ以前にはケルト人の伝承にもありません。ともに夜行性で、不気味なものと考えられたので、ハロウィンの主役になったようです。


◆だんだんラックSlelf by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子

日常生活の中で重宝するラックを折り紙で表現してみたら楽しそうと思いました。A(上段)、B(中段)、C(下段)の3種類のパーツをくみあわせて作ります。Bパーツを増やすことでだんだんが増え、自由にマイラックができそうです。(作者)


◆デスクとマルチケースDesk and
川手 章子

折る工程も楽しんでみました。折り図に従ってていねいに折ってみてくださいね。一つの作品で用途が二通り楽しめそうです。少し大きめの折り紙で折り、折り紙立てとしても使えそうに思われました。(作者)


◆バスケットBasket by Ms. Masako FUTAWATARI
二渡 昌子

内側に布が貼ってあるバスケットが可愛いと思い、折り返しをつけてそれらしい雰囲気を出しました。(作者)


◆脳 トレ折り紙連載
⑩市松模様 石橋 美奈子
Checkered pattern by Ms.Minako ISHIBASHI

算数の問題を通して脳を元気にすることが続いたので、今月は美しい模様を作りたいと思います。
 いろいろありましたが、ようやく決定した東京オリンピックの新エンブレムは、市松模様にヒントを得た藍色1色のデザインでした。このエンブレムを見て考えたのが、今月号の作品です。1990 年ごろ考えた自作の「パッチワーク4 枚組み」からの発展させました。
 裏から折り始めた単体2枚と、その逆の単体2枚の4 枚組みです。おのおのの単体に「とめのポケット」と、「とめの手」がついています。
 4 枚の折り紙で、16 分割のきれいな市松模様が現れます。単体を折ってからすぐにくみあわせ方の図にしたがって折ってもよいですが、図を見ないでくむことに挑戦されてもよいでしょう。

ところで、もともと「石いしだたみ畳」と呼ばれたこの模様が、「市松模様」と名付けられたのは、江戸時代中期の歌舞伎役者の佐さのがわ野川市松がこの模様の袴はかまを用いたことに由来するそうです。歌舞伎役者が愛した粋な模様を折り紙で折りましょう。
 

◆テトラボックスTetorabox by Mr. Takenao HANDA
半田 丈直

模様のついた紙で折れば、ギフトボックスとして使えます。ぶら下げて、オーナメントにしてもかわいいと思います。単純な形ですので、使い方を工夫してください。(作者)


◆ティラノサウルスTyrannosaurus by Mr. Eiji TSUCHIDO
土戸 英二

のりなしで組み合わせることができますが、飾る場合は、のり付けした方がよいです。(作者)


◆スピノサウルスSpinosaurus by Mr. Yukihiko MATSUNO
松野 幸彦

白亜紀の肉食恐竜スピノサウルスがティラノサウルスより大きく、水中生活をしていたという新説に基づき、創作してもらった作品です。肉食恐竜というより今のクジラに近かったのではないかと考えられています。


◆おってあそぼう!!

空飛ぶニャンコ 石橋 秀夫
筒型紙飛行機には先達たちの創作作品があります。そこで特徴を付与するために耳をつけてネコ型にしてみました。すると、くるくるとジャイロ回転しながら飛んじゃいました。(作者)


◆ミニ知識
○ティラノサウルス…もっとも強い肉食恐竜として人気の高い恐竜です。大きな頭と10m 以上の全身を支える太い後ろ足に対して、前足は70cm ほどしかなく、指は2 本でかぎ爪がありました。この前足は獲物を押さえたり、爪楊枝代わりとして口の
中を掃除するのに使われたとも考えられています。歯にはフチに細かなギザギザがついていて、獲物の肉を楽に切り裂くことができました。恐竜は鳥類の祖先と考えられていて、ティラノサウルスも羽毛で包まれていた可能性が高いそうです。2014 年に長崎半島の西海岸で発掘された恐竜の歯の化石が、国内初のティラノサウルス科の大型種のものと確認されました。今の日本になった地域でも、大型のティラノサウルスがのっしのっしと歩いていたことが証明されました。
○スピノサウルス…ティラノサウルスと並ぶ二大肉食恐竜です。肉食恐竜は、陸でくらし、二足歩行をすると考えられていましたが、スピノサウルスは四足歩行で、水中でもくらしていたという新説が2014 年に発表されました。クジラやカバなどの動物と共通して大腿骨の骨密度が高いので、浮力が増して水中生活に適しています。なお、スピノサウルスの肩から腰にかけては大きな背骨がたくさん伸びて、皮膚の膜が張り、帆のような形だったと考えられています。その役目ははっきりとはわかっていませんが、仲間に自らをアピールするためのものだったのではないかとの説があります。

◆ミニ知識参考図書:『ハロウィーンの文化史』(原書房)、『ヨーロッパの祝祭日の謎を解く』(創元社)、『ヨーロッパの祭りたち』(明石書店)、『図説世界魔女百科』(原書房)、『ミステリアス・ケルト』(平凡社)、『図説魔女狩り』(河出書房新社)、『ジーニアス英和辞典』(大修館書店)、『おもしろ恐竜図鑑』(国土社)、『なんでもわかる恐竜百科』(成美堂出版)、『朝日新聞』(朝日新聞社)、『世界大百貨事典』(平凡社)


◆コウモリの羽のジレ(チョッキ)
石橋 秀夫

P32-33の空飛ぶニャンコと同じ大きさの紙で折って着せます。前合わせ(22~25)を左右逆に折ると、女性用になります。でも翼をつけない方が…よく飛びます。昔のアニメの『悪魔くん』のドジキャラの「こうもりネコ」みたいですね。(作者)


◆コウモリBat by Mr. Nick ROBINSON
Nick ROBINSON

『493号』の「おりがみギャラリー」で紹介したイギリスの折り紙作家のニック・ロビンソンさんの作品です。折って広げて立体化した形(笠原邦彦さんの著書で「半はんかい開折り」と呼ばれる技法)で仕上げます。(編)


◆読者の広場

 「やっこさんのくす玉」がよかったです。ユニット折り紙作品がたくさんあり、時間をかけて折りたいと思います。
大阪府在住
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
 「脳トレ折り紙」、「ヒコーキ」、「簡単がまぐち財布」がよかったです。「ほのぼのデイケア折り紙」の作品は折りやすく、かわいいので、子どもたちに教えるのにも適していいですね。外国籍の子どもたちに折り紙を教える機会が多いので、1 枚でも簡単に折れる作品をたくさん紹介していただきたいです。絵本の世界を折り紙で表現することに興味があります。
神奈川県在住

◆みんなの作品展
「二階堂黎子作品展」と「伊勢志摩サミットPRおりがみ教室」の報告 二階堂黎子(三重県)

●二階堂黎子作品展
 6月24日(金)~26日(日)、津市内で10回目の作品展を開催いたしま
した。
 二十四節気、五節句そして、思い出深い作品(8号~12号)などを準備いたしましたが、皆様にご披露する価値があるかどうか当日まで悩みました。
 しかし、開場早々に訪れて下さった方たちの笑顔と和やかな会話の中で、その不安も払拭されて、皆様に感謝の気持ちで一杯です。
 月刊『おりがみ』の情報を見て、県内、近県、関東方面から、日本折紙協会の会員さんたちが来てくださり、地元の方たちと合わせまして、お陰様で、698名の記帳をいただきました。
 ほんとうにありがとうございました。
 さらに、設営から撤去まで、全てを支えて下さった折り紙仲間の素晴らしさに、改めて感服し、思い出に残る作品展になりました。

●伊勢志摩サミットPRおりがみ教室
会期/2016年1月24日(日)
会場/東員イオンモール(員弁郡)

2016年伊勢志摩サミットPRのお手伝いとして、三重テレビさんより、「G7の国花を折る」の教室依頼をいただきました。


◆花会式でつるしおりがみ 長谷川京子(栃木県)

4月8日のお釈迦様の生誕を祝う、花会式に、本堂をつるしおりがみで飾りました。
 檀家さんが昨年の10月から、折り紙の勉強を始め、制作しました。
 また、講師の長谷川文江(母、92歳)が教えている「おりがみサークル」のみなさんも、協力して32本のつるしおりがみを飾ることができました。
 場所は、宇都宮市の祥しょううんじ雲寺です。とてもきれいに飾れたので、お知らせしました。


◆「-平和- 指先から広がるしあわせ」展
堀之内恵美(福岡県)

 2015年10月27日(火)~30日(金)の4日間、北九州市の門もじ司図書館にて「第1回折紙展 -平和- 指先から広がるしあわせ」と題しまして開催させていただきました。図書館スタッフさんはじめ周囲の方々、そして最後に夫の良太さん、ご協力ありがとうございました。館のカウントによると総数111名の方々の目に触れることができたようです。『月刊おりがみ483号』の「みんなの伝言板」での告知もあり、福岡市や山口県からも来館していただきました。たくさんの心あたたまるお言葉をいただきましたので、おすそわけさせていただきます。「心が喜んでいます」、「幸福な気持ちになりました」、「立体的なものがあってびっくりしました」等まだまだありました。作品たちとともに余韻を楽しんでおります。本当にありがとうございました。
 2016年11月下旬に、第2回の作品展を開催する予定です。その折には、皆々様ぜひ見てくださいませ。方言「折紙展するけぇ、見に来てっちゃ」(折紙展をするから、見に来てください)


◆和紙ものがたり

連載〔第31 回〕和紙のおもちゃ

 10月には、子どもたちの楽しいお祭りハロウィンがあります。子どもにちなんで、今回は和紙のおもちゃのお話です。紙のおもちゃはこれまでも「張り子」や「千代紙」などを取り上げてきましたが、今回はボールと紙風船です。張り子の手法で作るのではない、少し変わった製法のボールをご紹介します。
 2011年に、当時まだ大学生だった矢島里佳さんが「株式会社和える」を立ち上げられました。「子どもたちに日本の伝統をつなげたい」との強い想いから、『0から6歳の伝統ブランド aeru』が誕生。その東京直営店『aerumeguro』のホストマザー(店長)、森 恵理佳さんにお話をうかがいました。

○株式会社和えるの取り組み
 人々は毎日の暮らしで、さまざまな伝統的な産業品を使ってきましたが、それらは扱いの簡単なものに代用されて需要が減ったうえ、原料不足や生産者不足が追い討ちをかけ、人々の生活からしだいに遠くなっていきました。量を減らして作り続けられている物は、高級な伝統工芸品として何とか生き残っているのが現状です。手漉きの和紙も、その一つなのかもしれません。
 伝統的な物を作る産業が衰退していく中で、どうしたら技術を継承していけるか、一般の人の手に取ってもらえるのか、各地で伝統産業に携わる人々は日々奮闘なさっています。
 矢島さんは、職人さんたちがていねいに心を込めて作る、伝統産業品がなぜ衰退していくのだろうと考えた結果、人々が伝統産業に触れる機会が少ないからだという答えにたどりついたそうです。かつて日用品だった伝統産業品を人々の暮らしに戻し、子どもたちが日常で使って、感性豊かに育ってほしいとの願いで事業を起こされました。


○愛媛県から 手漉き和紙の ボール

 『0 から6 歳の伝統ブランドaeru』の商品の中で、素材に和紙を使っているものは2 種類あります。一つは「愛媛県から 手漉き和紙の ボール」、もう一つは「愛媛県から 五十崎和紙の 紙風船」です。どちらも矢島さんが職人さんと直接会ってお話し、仕事ぶりに惚れ込んで、ともに赤ちゃん、子どもたちのためにモノづくりを始めました。
 和紙のボールは、年末の大掃除のときに、障子に指でぷすぷすと穴を開けるの
が楽しくて仕方がなかった、矢島さんの子どものころの思い出が商品になったものです。障子のない家に暮らす子どもにもあの楽しさを味わってほしいと、矢島さんは話しています。冒頭の写真のように藤のツルを球状に編んだものに、職人が楮原料の紙料液を使って手で漉いては天日干しを、8 回前後繰り返して作ったボールです。中に花柄の鈴を入れてあります。
 篭や笊などを漉き槽の紙料液につけ込む方法は伝統的な紙漉きの技法ではありませんが、竹や藤の編み目に紙料が膜を張ってユニークな表情が表れるので、近年、紙漉き作家さんたちの間で使われているようです。

○愛媛県から 五十崎和紙の 紙風船

愛媛県西部の五十崎は、江戸時代に大洲藩によって紙役所が置かれて紙作りが奨励され、今でも紙の生産が盛んな土地です。
 ここで漉かれる、楮原料の手漉きの紙を使って、「aeru」の紙風船は作られています。もともと提灯にも使われるような和紙なので光を通すほど薄く、長い繊維がからみあって張りがある丈夫な紙です。その紙に、フランスの職人さんから学んだギルディング(金属箔
はく貼り)が美しく施されています。真鍮(銅と亜鉛の合金)や銅などの独特の輝きを放つ箔。この箔で「aeru」のロゴマークに使われている七宝をはじめ、菱形、矢絣、3 種類の吉祥文様の風船を作っています。ポーンポーンと優しく打つたびに、空気が入ってまるく膨らむ紙風船。光に当たって、きらきらしながら空を舞う様子に、子どもたちも目をきらきらと輝かせて喜びます。

○赤ちゃんに気に入られる商品を

矢島さんは自著『和える -伝統産業を子どもにつなぐ25歳女性起業家-』(早川書房2014年発行)で、催し物で和紙のボールをとても気に入り、手放さなかった赤ちゃんのことに触れています。〈赤ちゃんは嘘をつけません。とっても純真で素直です。だからこそ、我慢できる大人と違って、本当に心地よいものを知っていますし、本能的にそれを求めるのだと思います。「赤ちゃんから支持されるものを生み出すことが大切なんだな」私はいつも胸に刻んでいます〉。
 私たち折り紙愛好家は、和紙を折る心地よさと楽しさを、矢島さんのようにまず自分が楽しみながら、より多くの方に伝えていきたいものです。

参考資料:『和える 伝統産業を子どもにつなぐ25歳女性起業家』(早川書房)、『伝統工芸館辞典』(日外アソシエーツ)、『民芸買物紀行』(新潮社)、『手仕事の日本』(小学館)、『雑誌民藝』(日本民藝協会)、『和紙文化誌』(毎日コミュニケ-ションズ)、『The 紙』(日貿出版社)、『紙の文化誌』(丸善)、『紙の民具』(筑摩書房)、『トコトンやさしい紙の本』(日刊工業新聞社)、『紙の文化事典』(朝倉書店)、『和紙の見分け方』(東京美術)、『和紙と洋紙』(紙の博物館)、『和紙博物誌』(淡交社)、『和紙生活誌1・2』(雄松堂書店)、『和紙文化研究辞典』(法政大学出版局)、『和紙の手帖II』(全国手すき和紙連合会)、『世界大百科事典』(平凡社)、『日本大百科全書』(小学館)


~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

~おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」や折紙講師勉強会を毎年10月にこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,160円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

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■ 436号 (2011年11月01日発売)

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