MOSTLY CLASSIC(モーストリー・クラシック) 発売日・バックナンバー

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表紙 ベートーヴェン

特集
第九の季節到来!
ベートーヴェンと名演奏家

 師走は「第九」の季節。毎年、100を超える演奏会が全国各地で行われる。日本に固有の現象だが、12月に「第九」を聴くことが1年のけじめなっている人も多いだろう。暮れの「第九」で心が清められ、罪や汚れを洗い落とす禊という日本的な考えに合うという説もあるがどうなのだろうか。
 今年の主な公演は、佐渡裕指揮ケルン放送響、フランソワ・グザヴィエ。ロト指揮NHK響、ダン・エッティンガー指揮東京フィル、小泉和裕指揮東京都響、ベン・カーノン指揮新日本フィル、大植英次らが指揮する大阪フィル、ケン・シェ指揮日本センチュリー響などが注目される。
 ウィーン・フィルの元首席チェリストのフリードリヒ・ドレシャルは、「1万人の第九」で演奏した経験がる。「ベートーヴェンはみんなと一緒に体験するという要素を交響曲に入れました。1万人が合唱したことをベートーヴェンが聴いたらとても喜んだと思います」と話していた。
 特集は、「第九」以外にもベートーヴェンの作品各ジャンルの名演奏家たちを取り上げている。指揮者はフルトヴェングラー、カラヤン、バーンスタイン、ベーム、ティーレマンら。ピアニストはバックハウス、グルダ、ブレンデル、ポリーニ、ツィメルマン、キーシンら。ヴァイオリニストはハイフェッツ、オイストラフ、クレーメル、ムター、ファウストら。チェロはカザルス、ロストロポーヴィチ、フルニエ、ケラスが登場する。
 その他、◎ベートーヴェンの演奏の正統性とは?◎記念碑としての「第九」◎ベートーヴェンの生涯◎ベートーヴェンとウィーン◎DVDで見る「第九」の名演、など。表紙はベートーヴェンです。

◎BIGが語る
ワレリー・ゲルギエフ 指揮
 マリインスキー劇場の芸術監督を務めるワレリー・ゲルギエフが、札幌を中心に開催される国際教育音楽祭パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)の6代目芸術監督に就任する。かつてPMFの首席指揮者を務め、PMFの創設者バーンスタインとも親交があった。「PMFに参加する若者に望みたいのは、ただ一つの交響曲を発見するのではなく、すべての作曲家について、豊かな世界を発見してほしいと思います」と話した。

◎東西南北 東京発
高松宮殿下記念世界文化賞授賞式
 世界の文化芸術に貢献した芸術家を顕彰する第26回高松宮殿下記念世界文化賞の授賞式が10月15日、東京・元赤坂の明治記念館で行われた。音楽部門で受賞したエストニアの作曲家、アルヴォ・ペルトは記者会見で「我々受賞者5人が東京に来て、そろって並んで座り、この栄誉に対し感謝を述べること、これは奇跡ではないでしょうか。栄誉とは何でしょうか。最大の栄誉は神に属しています。人が栄誉に浴すことは決して容易なことではありません。栄誉を与えられた者は、栄誉に対し永遠に責任をもたなければなりません」と話した。

このほか
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎宮本文昭の気軽に話そう ゲスト ピアノ 福間洸太朗
◎マンスリー・ベルリン・フィル
など、おもしろい連載、記事が満載です。
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表紙 マリア・カラス

特集
イタリア・オペラ黄金時代
マリア・カラスと名歌手

 不世出の名歌手マリア・カラスが遺したスタジオ録音がすべてリマスターされ、リリースされた。CD69枚組という大ボックスだ。
 「歌に生き恋に生きた」と称されたカラスの人生は太く短い。1923年12月2日、ギリシャからの移民の子としてニューヨークで生まれた。母と姉とともにギリシャに戻り、アテネ音楽院で、エルビラ・デ・イダルゴという名教師に出会い、才能を開花させる。ニューヨークに戻り、最初は芽がでなかったが、ヴェローナ音楽祭の芸術監督ゼナテッロがカラスの歌を聴いて「ラ・ジョコンダ」に抜擢。そしてイタリアに渡った後の活躍はめざましい。
 カラスが、オペラ「トスカ」のアリア「恋に生き、歌に生き」になぞらえて語られるのは、夫メネギーニがいながら、ギリシャの海運王オナシスとの恋に走ったことが大きな原因の一つ。しかし、オナシスは結局、ケネディ元大統領夫人ジャクリーンと結婚してしまう。
 カラスの69枚のCDには、重い強い声が必要なオペラから、ロッシーニやベルカントものなど、多くの種類のオペラが収録されている。これだけの役を歌う歌手は今後は表れないだろう。カラスの最盛期は1950年代。65年にはオペラから引退してしまう。カラスは日本には2度来ている。73年にはマダム・バタフライ世界コンクールの表彰式に出席。74年には、来日ツアーを行い、11月11日の札幌公演が生涯最後のステージとなった。
 特集は、カラスの足跡をたどり、この新リマスター・エディションを中心に名盤を解説、また同時代の歌手や指揮者を紹介している。
 その他、名歌手と作曲家と劇場との戦い◎カラスのライバル、レナータ・テバルディ◎イタリア・オペラ黄金時代の歌手◎アルベルト・ゼッダ・インタビュー◎トスカニーニとイタリア・オペラ、など。表紙はマリア・カラスです。


◎BIGが語る
準・メルクル 指揮
 日本人の母親の血を引く指揮者。日本との関係は深く、水戸室内管には定期的に登場し、来年1月には読売日響を指揮する。「私はドイツで育ちましたが、日本とは深いつながりがあるので、どちらかというと戻ってくるという感覚を感じます」と話す。水戸芸術館に弦楽器を寄贈して、若手に貸与する活動も行っている。これまでヴァイオリン4挺、ヴィオラ3挺を寄贈した。「若い音楽家が良い弦楽器を持つことはとても難しいと思います。東日本大震災で被災したあとの大変な状況で、自分に何ができるかを考えました」と話した。


◎特別企画
ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン2014
 ウィーン・フィルが9月末に来日した。今年の指揮者はベネズエラのグスターボ・ドゥダメル。リヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」、ドヴォルザークの「交響曲第8番」などを聴かせた。彼らの活動はコンサートだけではない。中学・高校生のための「青少年プログラム」、ヘルスベルク前楽団長の「レクチャー&室内楽」などを行った。ゆえに「ウィーク イン ジャパン」なのだ。また東日本大震災以来、被災地で活動を続けており、今年も南相馬市を訪れた。こうした活動をレポートしている。

このほか
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 指揮 秋山和慶
◎横溝亮一の「音楽千夜一夜」
など、おもしろい連載、記事が満載です。
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表紙 グスターボ・ドゥダメル

特集
来日記念!
ウィーン・フィルと名指揮者

 ウィーン・フィルは今月、来日公演を行う。1956年の初来日から数えて、今回は31回目になる。初来日の指揮者はドイツの作曲家、ヒンデミット。モーツァルトの交響曲第41番「ジュピター」、ベートーヴェンの交響曲第4番などを演奏した。今回の日本ツアーの指揮者はベネズエラのドゥダメル。「ツァラトゥストラはかく語りき」やドヴォルザークの交響曲第8番などがプログラムに入っている。初来日ではヒンデミットの自作、今回はウィーン・フィル団員のルネ・シュタールの曲が演奏される。古典作品だけではないところが今を生きるウィーン・フィルらしい。
 ウィーン・フィルはウィーン宮廷歌劇場のオーケストラを基に、演奏会用の自主運営オーケストラとして1842年に結成された。オーケストラに常任指揮者、音楽監督といったポストはなく、あくまでオーケストラ側が指揮者を招聘するという立場を貫いている。主導権はウィーン・フィルにあるのだ。定期演奏会は年に10回しかなく、ここの指揮台に呼ばれることは指揮者のステイタスとなる。今シーズンは、シュナイダー、プレートル、メッツマッハー、バレンボイム、ヤンソンスらの名前が並ぶ。このシステムもウィーン・フィルを世界一流のオーケストラたらしめているといえる。「特定の指揮者のカラーに染まるのではなく、異なる指揮者たちのカラーを用いて自身の響きの引き出しを増し加えていく」とヨーロッパ文化研究の小宮正安氏は記している。
 特集はほかに、◎ウィーン・フィルと名指揮者 ムーティ、ティーレマン、アーノンクール、ヤンソンス、ラトル、他◎ウィーン・フィルとピアニスト◎ウィーン・フィルとウィーンの作曲家◎録音で聴く往年の指揮者、などです。

◎BIGが語る
中村紘子 ピアノ
 日本を代表するピアニストの1人、中村紘子がデビュー55周年を迎えた。慶応義塾中等部時代に全日本学生音楽コンクールで優勝。15歳のとき、NHK交響楽団の世界ツアーのソリストに抜擢された。今年は古希でもある。「55年はあっという間でした。地球の自転が早くなったのかしら」と笑う。9月、55周年の記念アルバムをリリースした。モーツァルトのピアノ協奏曲第24番と第26番「戴冠式」、そしてショパンのマズルカ集。オーケストラは山田和樹指揮の横浜シンフォニエッタ。「戴冠式」のカデンツァは新垣隆作曲という話題もある。山田の指揮を「音楽に格調があります」と話している。

◎宮本文昭の気軽に話そう
 毎月、さまざまなジャンルのゲストを迎え、ホストの宮本文昭と気軽におしゃべりをしてもらうコーナー。今月のゲストは、4月に神奈川フィルの常任指揮者に就任した川瀬賢太郎。1984年生まれの若手注目株。子供のころから指揮者になるのが夢だった。幼稚園の卒業アルバムに「将来の夢は指揮者」と書いたほど。「父親がかなりのクラシック音楽ファンで、子供の頃からマーラーを聴いて喜んでいました。当時はウルトラマンや仮面ライダーと同じラインにいるヒーローという感じでしたね」などと語っている。

このほか 
◯諸石幸生の「音楽探究の旅」
◯ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルグのウィーン・フィル便り
◯マンスリー・ベルリン・フィル
◯小山実稚恵の「ピアノと私」
◯宇野功芳の「これを聴かずにクラシックを語るな!」
◯外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◯横溝亮一の「音楽千夜一夜」 藤原義江 テノール
など特集や好評連載が満載です。
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表紙 リヒャルト・シュトラウス、マーラー、ブルックナー

特集タイトル
R.シュトラウス マーラー ブルックナー
ロマン派音楽大解剖

 文学や美術のロマン主義に大きな影響を受けたロマン派音楽は、19世紀に花開いた。ベルリーズやシューマン、ブラームス、後期になると、リヒャルト・シュトラウス、マーラー、ブルックナーなど、音楽的に豊穣な作品がたくさん生み出された。それらは現代の音楽ファンの心をとらえて離さない。
 R.シュトラウスは1864年、ミュンヘンの宮廷楽団の首席ホルン奏者を父に生まれた。今年は生誕150年の記念年で、さまざまな作品が演奏されている。新国立劇場では5月、オペラ「アラベッラ」を再演、7月はパシフィック・ミュージック・フェスティバルで「ナクソス島のアリアドネ」が上演された。
 マーラーはドイツ民謡集「少年の魔法の角笛」を歌詞として多用している。この民謡集はドイツのロマン派詩人アルニムとブレンターノが編纂したもの。「民族の過去の遺産としての民謡への関心は、ロマン主義精神の特質のひとつだった」と音楽評論家の岩下眞好氏。
 ドイツ文学者、許光俊氏の寄稿、「ブルックナーとロマン主義」の論考も、ロマン主義の本質を突いて読ませる。「ロマン主義者は、人間を遠ざけつつ求める。孤独を愛しつつ、友人や恋人を探す。結果的に、ロマン主義は永遠の欲求不満であり、宙づり状態のことだ。それは、希望を抱きつつ、希望がみたされないことを喜ぶ生き方だ」と指摘する。
 特集では、後期ロマン派の作曲家とロマン主義の関係を解説。さらに、ブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」、マーラーの交響曲第2番「復活」、R.シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」など名曲を取り上げ、音楽評論家らにそれぞれの名盤をあげてもらった。
 特集はほかに、◎後期ロマン派の演奏を得意とする指揮者、フルトヴェングラー、ショルティ、ティーレマン、他◎インバル、マーラーを語る◎国民楽派の出現と勃興◎20世紀のロマン派作曲家たち、などです。

◎BIGが語る
ピエール・ロラン=エマール ピアノ
 フランス・リヨン生まれのピアニスト。19歳のとき、作曲家のピエール・ブーレーズが創設した現代音楽のアンサンブル、アンサンブル・アンテルコンタンポランに入り、活動。ハンガリー生まれの作曲家ジェルジュ・リゲティの信頼も厚く、リゲティのピアノ作品すべてを録音している。9月に来日するが、バッハとともにアメリカの作曲家エリオット・カーターの作品を演奏する。まさに超絶技巧を要する現代音楽のスペシャリストだ。「私はいつも、過去と現在の音楽を同時に必要としてきました。そのように音楽教育を受けたからです。常に、過去と現在の作品を組み合わせて演奏してきました」と話す。

◎特別企画
小澤国際室内楽アカデミー奥志賀2014
 サイトウ・キネン・フェスティバル松本の名称変更記者会見

 小澤征爾らが若手弦楽器奏者を指導する「小澤国際室内楽アカデミー奥志賀2014」が7月20日から30日まで、長野県山ノ内町で開催された。毎年恒例の講習会で、今回も日本、中国、韓国、オーストリア、マレーシアからアカデミー生が参加した。ハイドンの弦楽四重奏、バルトークの「弦楽のためのディヴェルティメント」などをレッスン。30日には山ノ内町で、31日には東京オペラシティで成果を披露する演奏会を開いた。
 サイトウ・キネン・フェスティバル松本は8月4日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見を開き、来年から名称を「セイジ・オザワ松本フェスティバル」に変更することを発表した。神澤睦雄・実行委員長は「いま以上に発展していきたい。小澤先生にも了解をいただきました」と語った。


このほか 
◯諸石幸生の「音楽探究の旅」
◯ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルグのウィーン・フィル便り
◯マンスリー・ベルリン・フィル
◯小山実稚恵の「ピアノと私」
◯宇野功芳の「これを聴かずにクラシックを語るな!」
◯外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◯宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 山根一仁 ヴァイオリン
◯横溝亮一の「音楽千夜一夜」 安川加寿子 ピアノ
など特集や好評連載が満載です。
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表紙 リヒテル、ミケランジェリ、ポリーニ、ラン・ラン

特集
20世紀の巨匠と21世紀の新鋭
ピアノ名曲ピアニスト対決

 同じ曲を違う演奏家で聴き比べすることは、クラシック・ファンの最大の楽しみの一つといってよいだろう。今月号の特集は「ピアノ名曲ピアニスト対決」。ソロの作品を中心に、著名なピアノ曲を新旧のピアニスト、タイプの異なるピアニストなどの組み合わせで、演奏を比較している。
 取り上げている作曲家と作品は、モーツァルトのピアノ・ソナタ第17番、ベートーヴェンの後期3大ソナタ(第30、31、32番)、ショパンの「舟歌」や「ポロネーズ」、ドビュッシーの「前奏曲集」、ストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」など古典から近現代まで30作品以上。
 たとえばショパンのピアノ・ソナタ第2番「葬送行進曲付き」はアルゲリッチとポリーニの2大ピアニストの録音を聴き比べした。音楽評論家の青澤唯夫氏はアルゲリッチの演奏について「作品の分析よりも直感というか、傑出した演奏本能でもって曲に挑み、こだわりのない天衣無縫なアプローチ」と評する。またポリーニの演奏は「磨き抜かれた音の美しさとバランス感覚のよさは、いま聴いても第一級のもの(録音は1984年)」という。
 同じ作品の聴き比べとともに、ブレンデルとポール・ルイス、グルダとアルゲリッチ、ミケランジェリとポリーニなど師匠と弟子の音楽の違い、また父ルドルフと息子ピーターのゼルキン親子の演奏を比べている。
 特集はほかに、◎ピアノ名曲の歴史と名盤◎ベートーヴェンと出合って発展したピアノ◎20世紀の味わい深い名ピアニストたち、などです。

◎BIGが語る
アルヴォ・ペルト 作曲
 エストニアの作曲家、アルヴォ・ペルトが第26回高松宮殿下記念世界文化賞音楽部門を受賞した。世界文化賞は「芸術文化のノーベル賞」と称されるが、エストニアからの受賞は初めて。ペルトは、グレゴリオ聖歌や中世の宗教曲などを研究し、独自の作曲法「ティンティナブリ(鈴鳴らし)」様式にたどりついた。一定のテンポに簡素な和声、静謐な音楽は、現代作曲家としては異例のヒットとなった。複雑化した現代音楽へのアンチテーゼとも受け取ることができる。「世界には私のものより力強い音楽がたくさんあります。しかし、この世に愛がある限り、新しい芸術が生まれ続けると思います」と話している。

◎カラヤン企画 
 カラヤンはチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を4人のピアニストで録音している。最初の録音は1962年、リヒテルで、オーケストラはウィーン響。次は67年、ワイセンベルクとパリ管。3回目75年、ベルマンと手兵ベルリン・フィル。4回目は88年にキーシンと録音したライヴ録音。結局これがベルリン・フィルとの最後の録音になった。この録音について音楽評論家の國土潤一氏は「完璧な耽美主義者カラヤンの姿ではなく、若い才能を慈しみ、見守りつつ何かを伝えようとする老巨匠の姿がここにある」と指摘している。

このほか 
◯諸石幸生の「音楽探究の旅」
◯ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルグのウィーン・フィル便り
◯マンスリー・ベルリン・フィル
◯小山実稚恵の「ピアノと私」
◯宇野功芳の「これを聴かずにクラシックを語るな!」
◯外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◯宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 工藤セシリア ピアノ
◯横溝亮一の「音楽千夜一夜」 原智恵子 ピアノ
など特集や好評連載が満載です。

1,049円
表紙 シューベルト

特集タイトル
夭折の天才 シューベルト再発見

 シューベルトはわずか31年の人生で1000曲もの作品を作曲した、まさに夭折の天才だ。「歌曲王」とも称され、3大歌曲集「冬の旅」「白鳥の歌」「美しき水車小屋の娘」をはじめ、「魔王」など多くの歌曲を残した。交響曲は「未完成」や「ザ・グレート」、室内楽曲にはピアノ五重奏曲「ます」や弦楽四重奏曲第14番「死と乙女」、チェロで演奏されることが多い「アルペジョーネソナタ」などがあり、作曲分野はピアノ曲やオペラ、宗教曲などあらゆるジャンルにわたり、今日もたくさんの作品が演奏家のレパートリーとなっている。
 シューベルトは1797年、ウィーン近郊のリヒテンタールで生まれた。父親テオドールはモラヴィアの農家の出身だが、補助教員からこつこつと働き、初等学校の校長に上り詰めた。父親の手ほどきで音楽をはじめ、才能を認められる。そして宮廷直属の全寮制寄宿学校コンヴィクトに入学する。宮廷楽長のサリエリがシューベルトの才能に気付き推薦したという。
 このコンヴィクト時代の友人や、シューベルトの音楽を愛する人たちで作られたグループが「ジューベルティアーデ」。シューベルトの作品はもっぱら、ディレッタントが集まるシューベルティアーデで発表された。
 ところで、日本文学研究家のドナルド・キーン氏は、無人島に1枚レコードを持っていくとしたら、シューベルトの弦楽五重奏曲だという。戦時中の1942年にはじめてレコードを聴いて虜になった。「その音楽の美しさといったら全く特別でした。今でもその思いに変わりはありません。何回聴いても、他の音楽にはないものを感じます」と話している。
 特集はほかに、◎シューベルトの名曲ベスト10◎シューベルトの名指揮者ベーム◎シューベルト名演奏家ケンプ◎シューベルトを語る・ケラス◎「未完成」交響曲は未完成? 完成? など。

◎BIGが語る
マリス・ヤンソンス 指揮
 首席指揮者を務めるバイエルン放送響と11月に来日する。2012年以来、2年ぶりの日本ツアーとなる。今回は、クリスティアン・ツィメルマンのピアノでブラームスのピアノ協奏曲やムソルグスキー/ラヴェル編「展覧会の絵」、ドヴォルザーク「新世界より」、リヒャルト・シュトラウス「ドン・ファン」などを演奏する。ヤンソンスは先頃、ロイヤル・コンセルトヘボウ管の首席指揮者を15年に退任する、と発表したばかり。一方、バイエルンの任期は2018年まで続投する。ミュンヘンではいま、バイエルン放響の専用ホールの建設が議論されている。「私が今ここでミュンヘンを去ったら、新ホールは実現しないでしょう。私としても責任を感じていますし、人間的にも放っておくことができません・それが、大きな理由です」と話す。

◎カラヤン新企画 カラヤンとシューベルト
 第2次世界大戦後、カラヤンはナチス協力者の容疑で、公開演奏での指揮活動を禁じられた。そんな中、EMIの名プロデューサー、ウォルター・レッグはカラヤンとウィーン・フィルの録音を開始する。最初はベートーヴェンの交響曲第8番、続いてはシューベルトの交響曲第8番「ザ・グレート」だった。以前、トスカニーニが指揮した「ザ・グレート」に感銘を受けたという。1978年にシューベルト全集を作ったが、実演で指揮したのは「ザ・グレート」と交響曲第7番「未完成」だけ。カラヤンとシューベルトは相性が悪かったのだろうか。音楽史譚家の山崎浩太郎氏は「シューベルトが初期交響曲に込めた軽妙な愉悦、遊び心のようなものが、十分に実を結んでいない」と指摘している。

このほか 
◯諸石幸生の「音楽探究の旅」
◯ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルグのウィーン・フィル便り
◯マンスリー・ベルリン・フィル
◯小山実稚恵の「ピアノと私」 モーツァルト
◯宇野功芳の「これを聴かずにクラシックを語るな!」
◯外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◯宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 石田泰尚 ヴァイオリン
◯横溝亮一の「音楽千夜一夜」 諏訪根自子
など特集や好評連載が満載です。

1,049円
表紙 カラヤン

特集タイトル
巨匠と新鋭 世界が今注目する指揮者

 アバドが今年1月になくなり、ベルリン・フィルのラトルは芸術監督兼首席指揮者を2018年に退くことが決まっている。またヤンソンスは15年夏をもってロイヤル・コンセルトヘボウ管の首席指揮者を退任する。これから世界の指揮者地図は大きく変動していく。
 ベルリン・フィルの後継者問題は音楽ファンの最大の関心事だろう。サイモン・ラトルが首席指揮者に就任したのは2002年、47歳のときだった。現在、現地で有力な後任候補として名前があがっているのはネルソンス、ドゥダメル、ペトレンコの3人。しかし、ネルソンスとドゥダメルは若さがネック、ペトレンコは華やかさにかける。そこで、一時的な“つなぎ”としてヤンソンスの名前が急浮上してきている。この問題を大きく取り上げている。
 また、今年の指揮者のアニバーサリーは、カラヤン没後25年、生誕100年はクーベリック、ジュリーニ、フリッチャイ、さらにモントゥーは没後50年になる。特集では彼ら記念年の指揮者に加え、現代の巨匠たちを取り上げた。アーノンクール、ハイティンク、マゼール、ムーティ、バレンボイム、小澤征爾だ。ムーティは5月、ローマ歌劇場を率いて来日する。小澤は体調が回復し今夏のサイトウ・キネン・フェスティバルで元気な姿を見せるはず。
 このほか、アメリカの5大オーケストラ、ビッグ5、パリやイギリスのオーケストラのシェフなどを紹介している。
 特集はほかに、◎若手の台頭 その魅力と将来性◎海外で活躍する日本人指揮者◎活躍するアジアの指揮者◎ピリオド楽器団体の指揮者後継者問題など。

◎BIGが語る
小林研一郎 指揮
 小林研一郎は日本でも人気が高いが、ハンガリーでは“レジェンド”な指揮者だ。1974年、共産国家だったハンガリーが国をあげて創設した第1回ブダペスト国際指揮者コンクールで優勝。当時、2つしかチャンネルがないテレビは2つともコンクールを放送、小林の顔を知らない国民はいないほどの人気者になった。何しろ日本人旅行者がタクシーに乗車したところ、「コバヤシを知っているか」と聞かれ、「知っている」と答えると、ただにしてくれたという逸話も残る。“コバケン”を育てたのはハンガリーという意識があるらしい。ハンガリーは東洋系で日本人に親近感がある。今年はコンクール優勝から40周年にあたり、ハンガリーでは記念演奏会が企画された。大統領官邸でパーティーが催されるなど大歓迎を受けた。「40年間はあっという間でした」と小林は振り返る。ハンガリー国立フィルは6月に来日する。

◎カラヤン新企画
カラヤン没後25年でCD続々リリース
 “楽壇の帝王”と言われたヘルベルト・フォン・カラヤンが亡くなって今年で25年になる。これを記念してカラヤンが録音を残したワーナークラシックス(旧EMI)とユニバーサル・ミュージック(ドイツ・グラモフォン)から大量のCDがリリースされる。リマスタリング、高音質化され、編成を変えるなどして再発されるのだ。ワーナーは114枚、DGは92枚という大企画。オーディオ評論の麻倉怜士氏が現在までにリリースされているCDの新旧を聴き比べた。たとえばロストロポーヴィチがソリストを務めたドヴォルザークのチェロ協奏曲。旧盤はエネルギー全開だったが、新盤のプラチナSHM盤は緻密で端正、「音の粒子の細かさと、表面の磨き込みの美しさが特徴」と指摘する。

このほか 
◯諸石幸生の「音楽探究の旅」
◯ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルグのウィーン・フィル便り
◯マンスリー・ベルリン・フィル
◯小山実稚恵の「ピアノと私」 バッハ
◯宇野功芳の「これを聴かずにクラシックを語るな!」
◯外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◯宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 藤岡幸夫 指揮
◯横溝亮一の「音楽千夜一夜」 山田耕筰
など特集や好評連載が満載です。
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表紙 バッハ

特集タイトル
「音楽の父」再発見 バッハ大解剖

 「音楽の父」と呼ばれるバッハは1685年、ドイツ・アイゼナハで生まれた。ミュールハウゼン、ワイマール、ケーテン、ライプチヒなどドイツ各地の教会や宮廷などで仕事をし続けた。「ゴルトベルク変奏曲」「ブランデンブルク協奏曲」「無伴奏チェロ組曲」、また「マタイ受難曲」などオペラ以外のすべてのジャンルで膨大な作品を残した。先にあげた作品は今日も、コンサートのプログラムに欠かせない。音楽家にとって聖典のような傑作ぞろいだ。
それなのにバッハは死後、忘れられた存在だった。再発見したのは18世紀後半から19世紀のドイツ・ロマン派の作曲家たちだ。その立役者がメンデルスゾーン。1829年、まだ20歳のメンデルスゾーンが自らの指揮で100年ぶりに「マタイ受難曲」の蘇演を果たした。しかし、当時の聴衆はバッハを難解と感じたと記録に残っている。再発見された理由は、「失われた過去へのノスタルジックな憧憬が背景にあった」(西原稔・桐朋学園大教授)。
 かつて、ミュンヘン・バッハ管弦楽団を結成したカール・リヒター、盲目のオルガニスト、ヘルムート・ヴァルヒャ、「無伴奏チェロ組曲」を“発見”したパブロ・カザルス、デビュー盤が「ゴルトベルク変奏曲」のグレン・グールドら、バッハというと必ず名前があがる演奏家がいた。現在、古楽器の復活や当時の演奏法の研究が進み、新たなバッハ演奏が次々と生み出されている。国立音楽大学の礒山雅・招聘教授は「バッハがきわめて新しく創造的に見えるのが、21世紀という時代である」と記している。
 特集は、◎受難曲とはどのような音楽か◎ミサ曲ロ短調 カラヤンVSコルボ◎管弦楽組曲 コープマンVSサヴァール◎無伴奏ヴァイオリン・ソナタ シゲティVSクレーメル◎トッカータとフーガ ヴァルヒャVSコープマン◎平均律とは何か◎バッハの町で、バッハの息吹に出逢う、他です。

◎BIGが語る
マキシム・ヴェンゲーロフ ヴァイオリン
 マキシム・ヴェンゲーロフが5月にヴェンゲーロフ・フェスティバル2014を行う。実はヴェンゲーロフは2007年、肩の故障で一時、演奏活動を休止し、もっぱら指揮活動を行っていた。はじめはどこが原因か分からず指の病気と思い、世界中の専門医を訪ね歩いた。ところが肩に原因があること見つけてくれた医者に出合い、簡単な手術で完治したという。2012年に完全復活のコンサートをウィグモアホールで開いた。その間、「自分が再びヴァイオリニストとして活動を再開できることを一度も疑ったことはない」と話している。

◎特別企画 小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト「フィガロの結婚」
 小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト「フィガロの結婚」が3月16日から全国4カ所で公演された。病気などのため小澤が指揮するのは昨年3月のオーケストラ・プロジェクトでのベートーヴェン「エグモント」以来で、多くの音楽ファンが待ち望んでいた。今回は、舞台にセットを組み、さらにオーケストラも乗る「オペラ・ドラマティコ」形式で上演された。小澤の体調を考慮してテッド・テイラーと2人で振り分けたが、公演を重ねるごとに体調は戻ってきて、オペラの完成度は高まっていった。

このほか 
◯諸石幸生の「音楽探究の旅」
◯ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルグのウィーン・フィル便り
◯マンスリー・ベルリン・フィル
◯新連載 小山実稚恵の「ピアノと私」
◯宇野功芳の「これを聴かずにクラシックを語るな!」
◯外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◯宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 三浦友理枝 ピアノ
◯横溝亮一の「音楽千夜一夜」 山田耕筰
など特集や好評連載が満載です。
1,047円
表紙 ハイフェッツ、アルゲリッチ、クレーメル、リヒテル

特集
名曲名盤名演奏家対決 協奏曲編
 モーツァルトのピアノ協奏曲の中で最も親しまれている作品のひとつ、第27番。特集ではブレンデルとバックハウス、カーゾンとグルダという4人の巨匠ピアニストを取り上げ、音楽評論家に聴き比べをしてもらった。ブレンデルとバックハウスは伊熊よし子氏。ブレンデルは「確固たる構成と知的なアプローチが特徴」で、バックハウスは「透明感あふれモーツァルトの諦観を映し出す」とそれぞれの特徴をとらえる。また青澤唯夫氏はカーゾンを「素朴な中に憂愁と細やかな陰翳を秘め、じっくりと弾き込む」といい、グルダを「ニュアンスに満ち、落ち着いて抑制が利き、よく設計されている」と評価した。
 さらに、ショパンのピアノ協奏曲第1番はフランソワとルービンシュタイン、アルゲリッチとツィメルマンを、ブラームスのヴァイオリン協奏曲はメニューインとシゲティを聴き比べている。この他の曲は、バッハの「ブランデンブルク協奏曲」、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番、ドヴォルザークのチェロ協奏曲など著名な協奏曲をたくさん取り上げて、演奏家の聴き比べを行っている。
 特集は他に、◎協奏曲の歩みと各国の発展◎名人芸を堪能できる協奏曲と奏者たち◎アラウ、アルゲリッチの協奏曲◎私の好きな協奏曲、などです。

◎BIGが語る
飯守泰次郎 指揮・新国立劇場次期芸術監督
 9月から新国立劇場の芸術監督に就任する飯守泰次郎。1970年からバイロイト音楽祭の音楽助手として数々の歴史的公演に立ち会った。斎藤秀雄門下ながら、シンフォニー指揮だけでなくオペラ指揮者をも志向し、指揮デビューは藤原歌劇団のプッチーニ「修道女アンジェリカ」だった。芸術監督就任後の最初の上演は自ら指揮する「パルジファル」。演出はドイツの巨匠ハリー・クプファー。「彼が日本に来て演出してくれることに同意してくれたのは幸運だった」と飯守。飯守の手腕に周囲の期待は高まっている。

◎特別企画 ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2014
 ゴールデン・ウィークに東京国際フォーラムなどで開催される「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(LFJ)」音楽祭。今年で10周年を迎え、すっかり風物詩として定着した。今年の音楽祭のテーマは「10回記念 祝祭の日」で、ベートーヴェン、モーツァルト、シューベルト、ショパンら10人の作曲家とその周辺の作曲家を合わせたにぎやかな演奏会になる。さらに、ベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲」を頼んだ作曲家・出版業者ディアベリが変奏を頼んだ50人の作曲家の作品を演奏するというユニークな企画も行われる。

このほか 
◯諸石幸生の「音楽探究の旅」
◯ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルグのウィーン・フィル便り
◯マンスリー・ベルリン・フィル
◯五嶋みどりの「学部長お願いします!」
◯宇野功芳の「これを聴かずにクラシックを語るな!」
◯外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◯宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 小川里美 ソプラノ
◯横溝亮一の「音楽千夜一夜」 多くの無名音楽家たち
など特集や好評連載が満載です。

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表紙 モーツァルト

 子供のころのモーツァルトは父レオポルト、姉マリア・アンナとともに旅から旅への生活を送っていた。モーツァルトの神童ぶりを見世物として一山当てようという邪な考えもあったかもしれない。しかし、ヨーロッパ文化史研究の小宮正安氏は、当時ヨーロッパには、神が与えた奇跡を広く世に伝える親の義務、驚異を愛でる文化が存在したと指摘する。「大人顔負けの天賦の才を具えた子供、通常の大人を超越した“小さな大人”の出現は、ともすれば退屈に陥りがちな宮廷社会に愉悦をもたらすものだった」と書いている。
 ところで、ドナルド・キーン氏のモーツァルト原体験は「フィガロの結婚」。台本作者のダ・ポンテはコロンビア大学の最初のイタリア文学の教授でもある。同じコロンビアで教授だったキーン氏の「先輩」にあたる。「フィガロの結婚」について「すべてのオペラの中で最も完璧な作品だと思っています。その中には、ありとあらゆるものが存在しています。愉快なところもあれば、悲しいところもある。人物造形もくっきりと描かれ、それぞれが異なる個性を放っています」と絶賛している。
 特集は他に、◎ワルターのモーツァルト◎グルダのモーツァルト◎交響曲第39番ワルターVSホグウッド◎ピアノ協奏曲第20番ハスキルVS内田光子◎「ポストホルン」ベームVSアーノンクール◎「魔笛」クレンペラーVSベーム、など。

◎BIGが語る
ヤニック・ネゼ=セガン 指揮
 フィラデルフィア管弦楽団を率いて6月に来日する。フィラデルフィア管は、ストコフスキー、オーマンディーらが作り上げた「フィラデルフィア・サウンド」の伝統を持つアメリカの名門オーケストラ。ネゼ=セガンは1975年、モントリオール生まれの若手指揮者。2012年に音楽監督に就任した。幼い頃に、オーマンディー指揮フィラデルフィア管のチャイコフスキー「悲愴」を聴いて感銘を受けたという。「この体験のお陰で現在の私がある」と話している。

◎NONFICTION
エリソ・ヴィルサラーゼ ピアノ
 11年ぶりに来日したロシアのピアニスト。モスクワ音楽院でネイガウスやザークに師事したロシア・ピアニズムの伝統を継ぐ正統派。初来日は1970年の大阪万博の年。「日本の聴衆は大きく変わったわね。静かに聴いてくれることは一緒なんだけど、反応が分かりやすくなった。こんな短期間に日本の聴衆が成熟するなんて、私には驚きだわ」と話した。

◎追悼 クラウディオ・アバド
 イタリアの名指揮者クラウディオ・アバドが1月20日に亡くなった。80歳だった。音楽評論家の諸石幸生氏に追悼文をお願いした。音楽評論の道に進むべきか否かを迷っていた若き諸石氏は、アバド指揮ウィーン・フィルの演奏を聴いて、背中を押してもらった、という経験を綴っている。このほか、山之内正氏、マンスリー・ベルリン・フィルの連載でも追悼。ミラノからはスカラ座での追悼演奏のリポートが届いた。

このほか 
◯諸石幸生の「音楽探究の旅」
◯ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルグのウィーン・フィル便り
◯マンスリー・ベルリン・フィル
◯五嶋みどりの「学部長お願いします!」
◯宇野功芳の「これを聴かずにクラシックを語るな!」
◯外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◯宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 松本和将 ピアノ
◯横溝亮一の「音楽千夜一夜」 パリ管弦楽団
など特集や好評連載が満載です。

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表紙 フルトヴェングラー、クライバー、バーンスタイン、カラヤン

 モーストリー・クラシックは昨年、交響曲ランキング(2013年2月号)、管弦楽曲ランキング(2013年6月号)を特集した。今月号は、この2つのランキングの上位に入った作品を中心に、2人もしくは4人の指揮者や演奏家を聴き比べする「名曲名盤名演奏家対決」を特集している。
たとえば、ベートーヴェンの交響曲第9番は、往年のマエストロ、フルトヴェングラーVSトスカニーニと、ベルリン・フィルの新旧首席指揮者であるアバドVSラトルを比較している。音楽評論家の諸石幸生氏は「何か巨大な影を背負っているかのような」フルトヴェングラーと評し、トスカニーニについては「竹を割ったような切り口の鋭さが耳に心地よい」と書く。また、音楽評論家の城所孝吉氏はラトルについて、「論理的に展開する正攻法の指揮で説得力抜群」とほめ、アバドに関しては「英雄精神でなく微笑みと生きる喜びに満たされる」第九だとしている。
 このほか、マーラーの「交響曲第9番」、ベートーヴェン「運命」、シューベルト「未完成」、チャイコフスキー「悲愴」など計28曲の名曲名盤が取り上げられている。また、400万部の大ベストセラー「永遠の0」の著者、百田尚樹氏は大のクラシック・ファン。氏はベートーヴェン「ディアベリ変奏曲」やフルトヴェングラーなど愛聴盤や好きな指揮者などを挙げている。
 特集は他に、◎チェリビダッケVSチェリビダッケ「チェリビダッケの演奏の変遷」◎バーンスタインVSバーンスタイン◎日本のオーケストラの名盤◎演奏家に聴く私の愛聴盤◎お国ものは有効なのか、など。

◎BIGが語る
ロリン・マゼール 指揮
 5月にボストン交響楽団を率いて来日するロリン・マゼール。83歳という高齢にかかわらず現役バリバリ。「音楽を演奏することでエネルギーをもらう」とこともなげ。ボストン響は小澤征爾が音楽監督を務めていた時代以来、15年ぶりの来日になる。マゼールとは50年来の関係。「正確さ、音色の美しさ、素晴らしいフレーズ感、それらがボストン響を特徴付けています」と話した。

◎NONFICTION
ARCUS(アルクス) オーケストラ
 2013年12月15日、第一生命ホールで「子どものためのクリスマス・オーケストラ・コンサート」を開いた。楽器の解説などを交えたトークに子供たちから歓声があがった。九響コンサートマスター、の松田拓之、日本フィル・ソロコンサートマスターの扇谷泰朋らを中心に結成されたオーケストラで、05年の第1回演奏会以来、指揮者を置かず活動を続けている。

このほか
◯諸石幸生の「音楽探究の旅」
◯ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルグのウィーン・フィル便り
◯マンスリー・ベルリン・フィル
◯五嶋みどりの「学部長お願いします!」
◯宇野功芳の「これを聴かずにクラシックを語るな!」
◯外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◯宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 水野伸行 ホルン
◯横溝亮一の「音楽千夜一夜」 ケフェレック&ピリス
など特集や好評連載が満載です。

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表紙 ブラームス

特集タイトル
ロマン派の巨人 ブラームス大解剖

 ブラームスは1833年、ドイツの港湾都市ハンブルクに生まれた。父は下層階級の出身だったが、音楽家を志しハンブルクに移り住み、ダンス楽団でコントラバス奏者をしていた。父は息子をピアノのレッスンに通わせ、たちまち才能を現した。1853年、ブラームスはシューマンを訪ね、自作を演奏して聴かせると、「クララ、来てごらん、聴いたことのない音楽が聴けるよ」とクララを呼んだ。そして、才能を認めたシューマンは音楽雑誌でブラームスを紹介、世間に知られるようになる。
 慎重な性格だったブラームスは交響曲第1番を作曲するのに20年以上かけた。「彼は理想とすべき古典としてベートーヴェンを強く意識していたから、生来の自己批判的な性格とも相まって、初めての交響曲の創作に慎重にならざるを得なかった」と音楽評論家、寺西基之氏は記す。しかし、ブラームスは交響曲4曲、ピアノ協奏曲2曲、ヴァイオリン協奏曲、ドイツ・レクイエムやクラリネット五重奏など傑作の森を築いていく。
 新日本フィル「ミュージック・パートナー」の指揮者、ダニエル・ハーディングは、ドイツ・カンマーフィルなどで全曲を演奏し、録音もリリースされている。「マーラーやシューマンと同じように、今の自分に大事な作曲家です。ドイツ的な響きや深々しい音色に魅力を感じます。それにおそらく、その時点でどんなにうまく演奏できたとしても完成ということはない。演奏するたびに新しい発見があります」と話した。
 特集は、◎ブラームスの生涯◎交響曲の魅力◎パーヴォ・ヤルヴィ・インタビュー◎ベルリン・フィル首席クラリネット、アンドレアス・オッテンザマー・インタビュー◎ブラームスの変奏曲はなぜ傑作なのか◎ブラームスの室内楽の魅力◎ブラームスの交友関係、など。

◎BIGが語る
フランク・ペーター・ツィンマーマン ヴァイオリン
 いま最も脂ののっているヴァイオリニストの一人、ドイツのフランク・ペーター・ツィンマーマンが今秋来日した。ブロムシュテット指揮NHK交響楽団とブラームスのヴァイオリン協奏曲を共演した。また没後50周年のヒンデミットのヴァイオリン協奏曲などの最新CDをリリースした。古典から現代まで幅広いレパートリーを誇るが、バッハの「無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ」はまだ録音していない。「バッハの無伴奏はエベレストのようなものです。このソナタの前では私はちっぽけな人間です」と話した。

◎NONFICTION
フランチェスコ・トリスターノ ピアノ
 ルクセンブルク生まれの若手ピアニスト。毎年のように来日し、日本でも人気が出てきた。2001年には指揮者として活動する室内オーケストラ、新バッハ・プレイヤーズを創設。ジャズ・アンサンブルのための作品を作曲するなど、さまざまな分野で活躍している。12月3日、王子ホールでバッハのフランス組曲を演奏。「僕と一緒にバッハの旅をしてくれてありがとう」と話した。2014年6月に再び来日、アリス・紗良・オットと2台ピアノでストラヴィンスキーの「春の祭典」などを演奏する予定になっている。

このほか
◯諸石幸生の「音楽探究の旅」
◯ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルグのウィーン・フィル便り
◯マンスリー・ベルリン・フィル
◯五嶋みどりの「学部長お願いします!」
◯宇野功芳の「これを聴かずにクラシックを語るな!」
◯外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◯宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 大谷康子
◯横溝亮一の「音楽千夜一夜」 アジアの音楽家 韓国のチョン3兄弟
など特集や好評連載が満載です。
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表紙 ベートーヴェン

特集タイトル
ベートーヴェン 演奏の変遷と今

 また「第九」の季節がやってきた。日本の師走の風物詩は、時代が変わってもなくなる気配を見せない。新日本フィルで「第九」を指揮するフィリップ・フォン・シュタインネッカーは「ドイツでもよく大晦日に演奏される曲なので、年末に『第九』が演奏されるという日本の伝統も理解できます」と話す。日本の“伝統”が逆輸出されたかのように、ヨーロッパでも年末や正月に「第九」を演奏することが多くなった。今月号には、年末の「第九」のコンサートガイド、「注目の第九」を掲載している。
 特集は「ベートーヴェン 演奏の変遷と今」。ベートーヴェンはオーケストラのレパートリーになくてはならないもの。その演奏は指揮者や演奏家によって大きく異なり、時代の影響も受けている。近年、初演当時のピリオド楽器が復活し、18、19世紀の演奏法の研究が深まり、それらを踏まえた演奏スタイルがいまの主流になっている。19世紀ロマン派の自己主張の強い演奏から、20世紀はじめの楽譜に忠実な新即物主義的な演奏、20世紀後半の巨匠たちの演奏、そして現在の古楽の演奏へと大きく変化してきた。
 特集では、過去の巨匠と現役演奏家、モダン奏法と古楽奏法などさまざまな組み合わせで演奏の聴き比べを行っている。たとえば、交響曲第3番「英雄」はトスカニーニとガーディナー、交響曲第9番はフルトヴェングラーとティーレマンの演奏を聴き比べしている。交響曲だけではなく、ピアノ・ソナタ第14番「月光」はゼルキンとグルダ、ヴァイオリン・ソナタはオイストラフとファウストを比べている。「月光」でゼルキンは「全体が一本芯の通った凛とした表現にあふれ」、グルダは「ベートーヴェンのロマンを見事に描き出している」(音楽評論家、伊熊よし子)。
 また、今月号はモーストリー・クラシックの創刊200号の記念号になっている。音楽評論家の諸石幸生氏、日本文学研究家のドナルド・キーン氏にいただいたお祝いの文章を掲載した。そして200号記念として、読者の選ぶアーティスト、好きな作品、思い出の演奏会や心に残るLP・CDなどのアンケートを行い、特集している。

◎BIGが語る
リッカルド・ムーティ 指揮
 巨匠リッカルド・ムーティが東京・春・音楽祭特別公演で指揮するために来日した。生誕200年のヴェルディを指揮したコンサートとは別に、「ムーティ、ヴェルディを語る」と題した講演会がオーチャードホールで行われた。話題はヴェルディ以外に、生い立ちから、学生時代、指揮とは何かまで広範囲に呼び、後半は「椿姫」の第2幕、ジェルモンとヴィオレッタの2重唱を題材にワークショップを行ってみせた。「ヴェルディは私たちの心の慰めです。なぜかというと人間に人間として語りかけているからです」と話した。

◎NONFICTION
上杉春雄 ピアノ
 医師でピアニストと珍しい二足のわらじをはく上杉春雄。10月28日、デビュー25周年記念コンサートシリーズを、紀尾井ホールで行った。北海道大学医学部に通っていた21歳のときにデビューした。しかし、仕事が忙しく中断、36歳になった2001年、本格的な演奏活動を再開した。「つい、この間、大学を卒業したばかりだと思ったのに、もうこんなに経ったのか、と驚きました。現時点までの総括コンサートにしました」と話す。

このほか
◯諸石幸生の「音楽探究の旅」
◯ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルグのウィーン・フィル便り
◯マンスリー・ベルリン・フィル
◯五嶋みどりの「学部長お願いします!」
◯宇野功芳の「これを聴かずにクラシックを語るな!」
◯外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◯宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 宮川彬良
◯横溝亮一の「音楽千夜一夜」 リヒター、リリング、ヴァルヒャ
など特集や好評連載が満載です。
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表紙 ストラヴィンスキー、バルトーク、ショスタコーヴィチ

特集タイトル
「春の祭典」初演100年
オーケストラの黄金時代

 今年はストラヴィンスキーの「春の祭典」が初演されてちょうど100年になる。今日ではオーケストラのレパートリーとしてすっかり定着している。東京都交響楽団ソロ・コンサートマスターの矢部達哉は「すぐにできなければいけない20曲があるとすれば、『春の祭典』は間違いなく入る曲」という。しかし、1913年5月29日、パリのシャンゼリゼ劇場のオープニング公演で行われた初演は、音楽史に残る“大事件”となった。不協和音に満ち、土俗的なリズムなどが聴衆に違和感を与え、さらにニジンスキー振付のバレエは内股で猫背気味という摩訶不思議な動きで、観客の拒否反応を引き起こした。会場は怒号が飛び交い、賛成派と反対派が罵りあいや殴り合いを起こし、音楽がまったく聴こえない大騒ぎになった。しかし、翌年、初演と同じピエール・モントゥの指揮で演奏会形式により演奏されると、たちまち人気を博した。今月号の特集はこの演奏会の経緯や、ストラヴィンスキーの生涯と作品をまとめている。また、20世紀前半は、現在のオーケストラのプログラムの“定番”がたくさん生まれている。ストラヴィンスキーには「火の鳥」「ペトルーシュカ」などがあり、バルトークの「管弦楽のための協奏曲」「青ひげ公の城」「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」、ショスタコーヴィチの交響曲もよく演奏される。また、リヒャルト・シュトラウスのオペラがかからない歌劇場はない。ほかにもシベリウス、プロコフィエフ、レスピーギなど「オーケストラの黄金時代」の作曲家や作品を取り上げている。
 このほか特集は、◎バレエ・リュス(ロシア・バレエ団)◎新ウィーン楽派の音楽◎なぜ社会主義から名曲が生まれたのか?◎復権の兆しを見せるコルンゴルド◎「黄金時代」のオーケストラ曲を得意とする指揮者ストコフスキー、オーマンディ、ブーレーズ、ラトル、サロネン、などです。

◎BIGが語る
イーヴォ・ポゴレリッチ ピアノ
 12月に来日する。ショパン国際コンクールでの“事件”から33年たった。1980年のコンクール、ポゴレリッチはファイナルに進むことができなかった。審査員のマルタ・アルゲリッチは「この人は天才よ」と言い放ち、抗議して審査員を降りた。この出来事が彼の名前を世界中に知らしめることになった。今回の公演は名古屋と川崎、東京で行われ、オール・ベートーヴェンと、ショパンとリストのプログラムを持って来る。ポゴレリッチは「私にとってピアノという楽器は、『謎に満ちた存在』であり、『美』を見出すための媒体であり続けています。自分と楽器の関係が、より親密になるよう、常に練習に励んできました」と話す。

◎NONFICTION
 大友直人 指揮
 大友直人は今年4月、群馬交響楽団の音楽監督に就任した。「群響は長い歴史を持った老舗のオーケストラです。桂冠豊かなベテランの楽員も多く、重厚さを感じます」という。10月4日、群響は東京オペラシティ公演を行った。プログラムは大友が得意とするイギリスのエルガー尽くし。前半は弦楽セレナードと、横坂源をソリストに迎えてのチェロ協奏曲。後半は、交響曲第2番。「群響の新時代」を東京の聴衆にも印象づけようという狙いだ。「オーケストラは人の集団ですから、チーム全体のモチベーションを上げて、優れたチームになっていきたい」と話した。

 このほか
◯諸石幸生の「音楽探究の旅」
◯ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルグのウィーン・フィル便り
◯マンスリー・ベルリン・フィル
◯五嶋みどりの「学部長お願いします!」
◯宇野功芳の「これを聴かずにクラシックを語るな!」
◯外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◯宮本文昭の気軽に話そう ゲスト チェンミン 二胡
◯横溝亮一の「音楽千夜一夜」 イギリスのオーケストラ
など特集や好評連載が満載です。
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表紙 プラシド・ドミンゴ

特集タイトル
オペラ・ベスト!
オペラ名作ランキング

 モーストリー・クラシック恒例のランキング特集。今月号はオペラです。1位は圧倒的な点差で「ドン・ジョヴァンニ」、2位は「トリスタンとイゾルデ」、3位は「魔笛」、4位は「ばらの騎士」、5位は「ワルキューレ」という順になりました。「ドン・ジョヴァンニ」について音楽評論家の宇野功芳氏は「『ドン・ジョヴァンニ』は『フィガロの結婚』や『魔笛』のようにすぐには楽しめない。しかし、逆に『フィガロ』や『魔笛』は聴きすぎると飽きを生じやすい。『ドン・ジョヴァンニ』は覚えられないからこそ、聴けば聴くほど深みが分かり、魅力のとりこになり。絶対に飽きることがない」と記している。また2位の「トリスタンとイゾルデ」はウィーンでの初演で77回も練習を重ねたのに中止になった。音楽評論家の堀内修氏は「でも聴いて、うーむ、これは難しい、と思った人がいただろうか?歌うのは大変だし、演奏するのも大変だ。でもそれは上演する側の話で聴く側の話ではない。味わうのは必ずしも難しくない」という。
 作曲家別ランキングの統計もとっている。モーツァルトはほかに、「フィガロの結婚」(6位)、「コジ・ファン・トゥッテ」(9位)、「イドメネオ」(27位)が入った。最も多くの作品がランキング入りしたのはワーグナー。上記以外に「パルジファル」「神々の黄昏」「マイスタージンガー」「ジークフリート」など8作品があげられた。ヴェルディは「ドン・カルロ」が7位で最上位、プッチーニは「ラ・ボエーム」が11位となぜか低い点数になっている。
 このほか特集は、◎ザルツブルク音楽祭、バイロイト音楽祭など世界各地の音楽祭リポート◎ミラノ・スカラ座、ウィーン国立歌劇場など来シーズンの注目プログラム◎オペラいい男ベスト10◎オペラいい女ベスト10◎涙を誘う役ベスト10◎脇役の魅力◎アリアのみが残るオペラ、などです。

◎BIGが語る
プラシド・ドミンゴ テノール
 第25回高松宮殿下記念世界文化賞を受賞した。72歳の今もバリバリの現役を続けている。さらに近年はバリトン役も歌い、指揮活動を行い、ロサンゼルス・オペラの芸術監督を務めるという八面六臂の活躍を見せる。約20年前、ルチアーノ・パヴァロッティ、ホセ・カレーラスとともに「3大テノール」として活動、クラシック・ファン以外にも名前が知られるようになった。「声を維持するには健康が大切だと思います。幸いにして私は健康です。歌手には多少なりともアスリートのような自制心がなければなりません」と話している。

◎NONFICTION
 インゴ・メッツマッハー 指揮
 新日本フィルの「コンダクター・イン・レジデンス」に就任、9月7日、第514回定期演奏会に登場した。リヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」を指揮し、「力ではなく、クリアなサウンドを目指しています。指揮をする時に一番気をつけるのは、できる限り聴くようにするということ。特にシュトラウスはスコアに極めて繊細なことを書いています。それを実現するためにはまず、サウンドはクリアでなければ」と話した。

 このほか
◯諸石幸生の「音楽探究の旅」
◯ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルグのウィーン・フィル便り
◯マンスリー・ベルリン・フィル
◯五嶋みどりの「学部長お願いします!」
◯宇野功芳の「これを聴かずにクラシックを語るな!」
◯外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◯宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 甲斐栄次郎 バリトン
◯横溝亮一の「音楽千夜一夜」 3大テノール
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