薬局 発売日・バックナンバー

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2,200円
特集:副作用への漢方薬活用術 -エキスパートに学ぶ活用事例総まとめ-

≪特集の目次≫

■特集にあたって(花輪 壽彦)

■がん薬物療法の副作用に対する漢方薬の有用性とエビデンス(小田口 浩ほか)

■がん薬物療法の副作用に対する漢方薬の考え方と使い方
・口内炎(宮野 加奈子ほか)
・食欲不振、悪心・嘔吐(上園 保仁ほか)
・下痢(星野 卓之)
・全身倦怠感(太田 惠一朗)
・血球減少(元雄 良治)
・ホットフラッシュ(星野 惠津夫)
・末梢神経障害(河野 透)
・筋肉痛、関節痛(佐藤 泰昌)
・手足症候群(蓮沼 直子)
・胸水貯留(及川 哲郎)

■副作用の少ない、麻黄および麻黄湯のがん薬物療法の最前線(日向 須美子)

■各種薬剤の副作用に対する漢方薬活用の“経験知”
・オピオイドの食欲不振、めまい・ふらつき、便秘(濱口 眞輔)
・抗認知症薬の尿失禁(長濱 道治)
・抗うつ薬の悪心(岡 孝和)
・抗コリン薬の口渇(矢久保 修嗣)
・抗精神病薬の遅発性ジスキネジア(山下 智子ほか)
・骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(大山口 藍子ほか)
・ピロカルピンの多汗(池浦 一裕ほか)
・鉄剤の消化器症状(小川 真里子ほか)

≪シリーズ≫

■「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー “処方整理力”を鍛える!
吐き気を止めたいだけなのに……
(矢吹 拓)

■医療マンダラ 〜思考と感性のセンスを磨く〜
世の中には無駄なものはない!〜無駄なものがあるように見えるのは,それを有効に使うことができなかったからである!〜
(中野 重行)

■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
適切な睡眠障害の治療を考えよ!
(橋本 保彦)

■緩和ケアでの問題解決力を磨く! 薬剤師のための5ステップ実践ガイド
疼痛コントロール不良患者へのタペンタドール導入
(鈴木 藍/伊勢 雄也/片山 志郎/鈴木 規仁/岡村 由美子)

■Dr. ヤンデルの言葉のネタ帳 〜“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は〜
OK Google,病院ことば
〜Note 11. 「幕間」ウェブサイトを見直そう〜
(市原 真)

■薬立つブレイクスルー! メディカル・レコード書き方講座
外来の指導記録の記載 〜外来患者におけるがん患者指導の指導記録〜
(槙原 克也/寺沢 匡史)

≪巻頭言≫

 薬物治療では常に多種多様な副作用が生じる.がんの化学療法をはじめとして,継続的な薬物治療が必要なケースでは,治療の脱落防止ならびにQOL改善を目的とした副作用のマネジメントが特に重要であることは言うまでもない.抗がん薬としてはアルキル化薬,抗生物質,代謝拮抗薬,白金製剤,植物アルカロイド,分子標的薬,さらに近年は免疫チェックポイント阻害薬が登場し,理論的にはがん細胞のみに効果を発揮する薬剤が開発されているが,効果の出るタイプとまったく反応しないタイプがあり,医療経済学的にも課題があるのが実情である.
 漢方薬は病名によって決まるのではなく,効果の出るタイプを漢方の考え方で選び,効くタイプのみに投与する,という方法を取っている.これを「証」の論理といい,効果を予測する作業仮説である.近年,副作用への漢方薬の活用について,ランダム化比較試験から症例報告に至るまでさまざまな報告がなされており,副作用の予防・軽減などに対する漢方薬の有用性が明らかになってきた.
現代医学的方法によるランダム化比較試験を,「証」の論理を考慮して,効く群を抽出して効果を比較するランダム化比較試験にすることは可能であり,われわれも試みている.しかし,「証」を考慮したエビデンスレベルの高い論文が少ないのも現状である.その理由は病態が変化するので,「証」が変化すること,効果を予測する作業仮説を考慮したデザインでの比較試験が実施しにくいなどがその要因となっている.
 今回の特集では抗がん薬をはじめとした種々副作用への漢方薬活用の考え方と事例を通した実践的な活用方法のポイントについて,わが国を代表する第一線でご活躍の先生方にご解説いただいた.日常診療では抗がん薬の副作用は看過できず,患者のQOLを大いに低下させ,また副作用のために治療の継続が困難な例もある.特に高齢者に対する抗がん薬の使用は免疫力の低下や易感染性を増し,陳旧性の病変の増悪を惹起することもある.今回は漢方薬の効果に対するエビデンスについて,概要を紹介するとともに,日常よくみられる口内炎,食欲不振,悪心・嘔吐,下痢,全身倦怠感,血球減少,ホットフラッシュ,末梢神経障害,筋肉痛,関節痛,手足症候群,胸水貯留に対してどのように漢方薬が使われているか,漢方薬活用術の実際を各分野のエキスパートに症例も含めて紹介していただいた.
 また,ビンカアルカロイド(ニチニチソウの抽出物由来),パクリタキセル・ドセタキセル(西洋イチイ由来),イリノテカン(喜樹から抽出)など植物アルカロイド由来の抗がん薬が種々のがんに使われているように,植物性アルカロイドには抗がん作用を有するものがある.われわれの研究所ではエフェドリンアルカロイドで有名な麻黄のエフェドリン以外の画分に安全性が高く,抗腫瘍活性,抗転移作用,疼痛緩和作用があることを見いだしたので紹介した.目下,臨床応用できるように臨床試験を始めているところである.がんの副作用の軽減や抗がん作用のある漢方薬が日常臨床に定着するように,効果的な活用が強く望まれる.
 今回の特集が日常臨床や患者指導の一助になれば幸いである.

花輪 壽彦
北里大学医学部 医学教育研究開発センター
東洋医学教育研究部門 教授
2,200円
特集:Evidence Update 2018 -最新の薬物治療のエビデンスを付加的に利用する-

≪特集の目次≫

■特集にあたって(名郷 直樹)

■今年の論文ベスト・テン(名郷 直樹)

■エキスパートが注目する最新エビデンスをアップデート!
・降圧薬(小原 拓)
・抗不整脈薬(梶間 勇樹ほか)
・心不全治療薬(高井 靖ほか)
・虚血性心疾患治療薬(和田 恭一)
・抗血栓薬(入江 利行)
・気管支喘息治療薬(坂野 昌志)
・慢性閉塞性肺疾患治療薬(宮崎 雅之)
・消化性潰瘍治療薬(米田 博輝)
・肝炎治療薬(原田 大ほか)
・糖尿病治療薬(青島 周一)
・脂質異常症治療薬(青島 周一)
・高尿酸血症治療薬(三宅 健文)
・統合失調症治療薬(桑原 秀徳)
・うつ病・睡眠障害治療薬(桑原 秀徳)
・抗てんかん薬(森 美穂ほか)
・認知症治療薬(福士 元春)
・鎮痛薬(神林 祐子)
・抗リウマチ薬(永幡 研ほか)
・骨粗鬆症治療薬(南郷 栄秀)
・抗菌薬(門村 将太)
・抗ウイルス薬(矢倉 裕輝)
・抗真菌薬(山田 和範)
・ワクチン(福士 元春)
・肺癌治療薬(林 稔展)
・胃癌治療薬(吉村 知哲)
・大腸癌治療薬(飯原 大稔ほか)
・前立腺癌治療薬(川上 和宜)
・膵臓癌治療薬(篠原 旭)
・乳癌治療薬(山口 健太郎ほか)
・子宮癌治療薬(佐藤 淳也)
・悪性リンパ腫治療薬(中島 寿久ほか)

≪シリーズ≫

■緩和ケアでの問題解決力を磨く! 薬剤師のための5ステップ実践ガイドROO製剤を提案する,その前に
(中村 博子/伊勢 雄也/片山 志郎/鈴木 規仁/岡村 由美子)

■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
セファロスポリン系抗菌薬に自然耐性である腸球菌菌血症の治療を研究せよ!
(望月 敬浩/倉井 華子)

■Dr. ヤンデルの言葉のネタ帳 〜“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は〜
両方やらなくっちゃあならない 〜Note 10. 「 緩和ケア」を言い換える(後編)〜
(市原 真)

≪巻頭言≫

 今年もまたEvidence Updateをお届けすることになりました.おそらく昨年度も同じような書き出しだったような気がします.そして今年もまた同じ思いでこの巻頭言を書いています,と書いて,ちょっと待てと思いました.本当に「同じ」思いなのだろうかと.さらに書けば,この「同じ」と思うことこそ,日々の業務の最大の敵の一つではないかと.
 同じことをくり返すのも,それはそれで立派なことです.その同じことのくり返しの基盤がなければ,仕事にならないでしょう.しかし,その同じに安住し,まったく同じになってしまうと,立派な仕事もほころび始めます.まったく同じでは進歩がないし,それが続けば退屈で続けるのが難しくなってきます.そこで,進歩しようと,退屈しないように何か新しいものはないかと,考えたり,勉強したりするわけです.先ほど同じは敵だと言いましたが,そこも間違いでした.同じは敵ではありません.同じような毎日に「同じ」ように新しいことを付け加えていく,つまり少しずつ違うことが「同じ」毎日,ということです.
 そう考えると,日々のEBMの実践もその例外ではありません.これまでの研究結果をもとに,同じ説明を患者にくり返す,それが基盤にあります.しかし,それに満足することなく,常に新しい論文を勉強しては,それを付け加えて,日々の業務を改善していく,そういう昨日と少し違う,「同じ」毎日です.
 この同じを基盤とし,まったく同じかというと同じでなく,少しずつ違うという点で「同じ」毎日をくり返していく,この日々の普遍をEBMの実践に敷衍すれば,EBMの実践を,以下のように言い換えることができるかもしれません.
 EBMの実践とは,毎日の同じような臨床実践のくり返しの中に,ちょっとした違いを見つけて,同じことのくり返しである安心感と,そこに新しいことを付け加える喜びとで,日々の仕事を,よりやりがいのある,楽しいものにしていく営みである.
 本特集が,みなさんの日々の同じような毎日に,何かしら新しいものを付け加えるようなものになれば幸いです.

名郷 直樹
武蔵国分寺公園クリニック 院長
2,200円
特集:透析患者の感染症 -適切に対応できるチカラを身につける-

≪特集の目次≫

■特集にあたって(木村 健)

■わが国における透析の現状と感染症のリスク・インパクト(龍華 章裕 ほか)

■感染症を疑い,鑑別診断する“ワザ”と“知恵”
・感染症を見逃さない! 透析患者におけるバイタルサインのチェックポイント(徳田 安春)
・透析患者における感染症診療の思考ロジック(上原 由紀)

■透析患者における感染症予防・治療戦略のエッセンス!
・敗血症(大野 博司)
・肺炎(枝国 信貴 ほか)
・インフルエンザ(砂川 智子 ほか)
・結核(大澤 真 ほか)
・腹膜透析に関連する感染症(秋根 大 ほか)
・Clostridioides difficile腸炎(佐原 利典 ほか)

■透析患者への投与設計で押さえておきたいポイント!
・透析患者における薬物動態を考慮した投与設計の考え方(山本 武人)
・透析患者への投与設計に関する情報源とピットフォール(小泉 祐一)
・透析患者における薬物動態シミュレーションの実際(尾田 一貴)

■いかに実践するか!? 透析患者における抗微生物薬の薬学的管理!
・抗菌薬(高橋 佳子)
・抗真菌薬(松元 一明)
・抗ウイルス薬(田中 亮裕)

≪シリーズ≫

■子どもの皮膚トラブル -薬局・薬店でのアドバイスのコツ-
(山本 一哉)

■医療従事者のギモンや困ったに答える! 特許のキホン 最終回
(黒田 薫)

■緩和ケアでの問題解決力を磨く! 薬剤師のための5ステップ実践ガイド
強オピオイドで改善されない難治性の痛み
(伊勢 雄也/片山 志郎/下山 理史/新田 都子)

■Dr. ヤンデルの言葉のネタ帳 ~“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は~
あなたとコンビに ~Note 9. 「 緩和ケア」を言い換える(前編)~
(市原 真)

■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
CKD患者の尿酸値をマネジメントせよ!
(三星 知)

■薬立つブレイクスルー! メディカル・レコード書き方講座
入院患者におけるがん薬物療法導入時の指導記録
(槙原 克也/寺沢 匡史)

■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
混乱・不安・苦悩は「整理」という言葉で整理できる!
~空間・情報・時間・考え・気持ち への向き合い方~
(中野 重行)

≪巻頭言≫

 わが国における慢性透析患者数は増加の一途を辿っている.日本透析医学会『図説 わが国の慢性透析療法の現況』によると,2015年に透析を導入した患者の死因は感染症が最も多いとされており,透析患者における感染症の予防・治療は重要な課題の一つとなっている.さらに,高齢化が進み在宅医療が拡大していく中で,病棟・患者居宅などにおいて,さまざまな医療従事者が感染症を見過ごすことなく,治療につなげることも重要である.
 感染症治療においては,適切な抗微生物薬を選択し使用する必要があるが,腎臓は重要な薬物消失経路であるため,透析患者においては特に用法・用量や中毒性副作用の発現などに注意が必要になる.また,透析による薬剤の除去や透析法の違いなどを考慮した投与設計を行わなければならない.このように綿密な投与設計と薬物治療モニタリングが必要な透析患者の感染症治療に,薬物動態に精通した薬剤師の介入は必要不可欠である.しかし,このような透析医療の現場で薬剤師がチーム医療に参画している施設はそれほど多くない.平成22年の医政発0430第1号「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」の中では,薬剤師がチーム医療で果たすべき役割として処方参画と薬学的管理の二つが重要項目として位置づけられている.薬剤師としての職能発揮が望まれる透析医療において,薬剤師はもっと積極的に参画する必要がある.
 今回,「透析患者の感染症」にスポットをあて,透析患者における感染症のリスク,感染症を疑い,鑑別診断するためのノウハウ,透析患者でみられる死亡リスクが高い感染症の予防・治療戦略,処方支援や副作用モニタリングなどの薬学的管理の基礎と実践ポイントについて,第一線でご活躍の先生方にご解説いただいた.本特集がみなさまの今後の医療活動に役立てば幸いである.

木村 健
兵庫医科大学病院 薬剤部 薬剤部長
2,200円
特集:術前休止薬 -各診療科におけるスタンダードと例外-

≪特集の目次≫

■特集にあたって(畑 啓昭)

■術前休止薬と休止期間の基礎理論(畑 啓昭)

■各専門領域における術前休止薬のスタンダードと例外
・消化器外科(佐治 雅史 ほか)
・心臓血管外科(白神 幸太郎)
・呼吸器外科(小島 史嗣)
・脳神経外科(菊池 隆幸)
・泌尿器科(後藤 崇之)
・乳腺・内分泌外科(枝園 忠彦)
・整形外科(大野 久美子 ほか)
・形成外科(瀬﨑 伸一)
・耳鼻咽喉科・頭頸部外科(嘉田 真平)
・眼科(能美 なな実)
・歯科・口腔外科(岡本 喜之)

■術前における薬学的管理の実践ポイント(柴田 ゆうか ほか)

≪シリーズ≫

■子どもの皮膚トラブル -薬局・薬店でのアドバイスのコツ-
(山本 一哉)

■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
コミュニケーションには癒しがある! なぜなのか?
~長い人類の歴史がそのわけを教えてくれる!~
(中野 重行)

■Dr. ヤンデルの言葉のネタ帳 ~“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は~
簡単に考えてはいかんぞう ~Note 8. 「γ-GTP」を言い換える~
(市原 真)

■薬立つブレイクスルー! メディカル・レコード書き方講座
小児・保護者へ指導をした際の記録
(寺沢 匡史/片山 智章)

■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
包括的な患者情報と薬剤確認により回避可能な薬剤有害事象を予防しよう
(門村 将太)

■医療従事者のギモンや困ったに答える! 特許のキホン
(黒田 薫)

■「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー “処方整理力”を鍛える!
おしっこ問題の表と裏
(矢吹 拓)

■緩和ケアでの問題解決力を磨く! 薬剤師のための5ステップ実践ガイド
そのレスキューの使い方,大丈夫?
(伊勢 雄也/片山 志郎/鈴木 規仁/岡村 由美子)

≪巻頭言≫

 手術前に患者が服用中の薬剤を確認することはとても重要な業務である.また,近年は手術を受ける患者の高齢化が進み,中には多数の薬剤が一包化され細かい内容を十分に覚えていない方もおられるため,個々の薬剤について,経口摂取が可能になれば再開するという通常の対応でよいもの,休薬が必要なもの,継続が必要なものの区別を行い,薬剤指導を行うことも必要とされている.本号では,特に術前に休薬が必要となる薬剤を中心に注意すべき点を特集した.
基礎理論においては,わが国のガイドラインや添付文書,海外のガイドラインなど,根拠となる文献・情報をできるだけ引用して,多くの診療科に共通する術前休薬の基本についてまとめた.
 各診療科の項では,基本的な休薬の方針をどのように実地臨床で行っているか,また,各診療科に特有のリスクや休薬の方針,休薬の期間などについて記載していただいた.これらは,文献や情報のない領域の内容となるため,執筆していただいた先生には無理なお願いをお引き受けいただき,非常に感謝している.おかげで,日頃知ることが難しい細かなさじ加減まで知ることができたのではないかと考えている.
 抗凝固薬や抗血小板薬については新しい知見も報告されており,標準とされる休薬の方針も今後は変わっていくと思われるので,本特集を,現時点での知見の再確認に使用していただくと同時に,新しい情報にキャッチアップしていく際の手引きとして使用していただければ幸いである.

畑 啓昭
国立病院機構 京都医療センター 外科
2,200円
特集:プロバイオティクス -小児領域を中心とした基礎と実践のポイント-

≪特集の目次≫

■特集にあたって(永田 智)

■まずは腸内細菌について徹底理解!
・腸内細菌叢構造の解析(古賀 泰裕)
・腸内細菌叢の機能と疾患との関連性(野本 康二)

■プロバイオティクス製品投与後の体内挙動と作用(森田 英利 ほか)

■小児科領域における腸内細菌叢の重要性とプロバイオティクスの活用!
・腸内細菌からみた新生児・乳児期の母乳栄養の重要性(山城 雄一郎 ほか)
・小児における腸内細菌叢の発達とプロバイオティクス(永田 智)
・腸内細菌叢と小児アレルギー疾患との関連とプロバイオティクスの可能性(鈴木 修一 ほか)
・小児の下痢・便秘に対するプロバイオティクスのエビデンスと治療の位置づけ(佐藤 真教 ほか)
・経腸栄養による腸内細菌叢のdysbiosisとプロバイオティクスの活用(瀧谷 公隆)
・ワクチンとプロバイオティクス(田中 敏博)

■薬剤有害事象をいかにプロバイオティクスで制御するか?!
・抗菌薬が及ぼす腸内細菌叢の変化とその影響(北野 弘之 ほか)
・抗菌薬関連下痢症に対するプロバイオティクスと抗菌薬感受性(神谷 茂)
・がん治療におけるプロバイオティクスの有用性(鶴田 敏久)
・NSAIDs起因性小腸傷害の病態とプロバイオティクスの活用(渡辺 俊雄 ほか)

■プロバイオティクスの“リスク”を考える!
・プロバイオティクス製剤による菌血症(松本 哲哉)
・プロバイオティクス製剤の抗菌薬耐性と耐性遺伝子の伝達性(久代 明)

■薬学的管理を実践する上でのポイント!
・プロバイオティクス製剤の小児用量の考え方(浜田 幸宏 ほか)
・“抗菌薬+プロバイオティクス製剤”投与中の患者で注意したい薬物相互作用(古俵 孝明 ほか)
・プロバイオティクス製剤の調剤・保管上の注意点(岸本 真)

■マイクロバイオーム治療・創薬の最前線!
・糞便移植の有用性と課題(城代 康貴 ほか)
・マイクロバイオーム創薬の現状とわが国のあるべき研究開発戦略(辻 真博)

≪シリーズ≫

■薬立つブレイクスルー! メディカル・レコード書き方講座
吸入指導の指導記録
(寺沢 匡史/片山 智章)

■緩和ケアでの問題解決力を磨く! 薬剤師のための5ステップ実践ガイド
これってせん妄? 患者さんの幻視をどうアセスメントすればいい?
(伊勢 雄也/片山 志郎/鈴木 規仁/岡村 由美子)

■Dr. ヤンデルの言葉のネタ帳 ~“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は~
ぼかしても見えちゃう ~Note 7. 「子宮筋腫」を言い換える~
(市原 真)

■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
妊娠中の抗菌薬の使用は安全といえるのか?
(八鍬 奈穂/中島 研)

■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
どのようにして「医療コミュニケーション能力」を身につけるか?
~なぜ,模擬患者(SP)が必要になったのか~
(中野 重行)

■医療従事者のギモンや困ったに答える! 特許のキホン
(服部 誠)

≪巻頭言≫

 腸内細菌叢とは,文字通り宿主の腸管腔内に棲息する細菌の集合体である.その数は人体を形作る細胞の総数をも上回り,重さにして1kg以上にもなるばかりか,その遺伝子数は実にヒトの100倍以上にも上るといわれる.太古の昔から消化,代謝,免疫など多方面の人体に足りない機能を補ってきた「共生関係」にあり,その大きさ,多彩な機能面から,「一つの臓器」として扱うべきとの意見もある.腸内細菌叢の機能は,栄養素の消化,吸収,代謝,免疫能など人体のホメオスタシス(恒常性)の維持にかかわるものといわれているが,近年,食生活の変化,抗菌薬の乱用などにより,最近50年間でこの共生関係が急激に崩れ始め,それが,現代病といわれている,生活習慣病,がん,アレルギーなどの著増につながっていると説明されれば,大いにうなずけるところもあろう.この因果関係は,まだ完全に証明されているわけではないが,その背景を憂い,開発されたのが,外来性の「善玉の腸内細菌」の製品化である「プロバイオティクス」と言えよう.プロバイオティクスという言葉は,今や医療の世界にとどまらず,広く一般に知れ渡り,その関連の食品や製品がたくさん出回っている.その効能は,従来からよく知られている「整腸作用」のみならず,「感染予防」「アレルギー」「生活習慣病」の予防など実にさまざまなものがうたわれている.一方,医薬品業界においては,プロバイオティクスは古くから「整腸薬」として知られており,歴史こそは古いが,その保険適応は頑固に「整腸作用」だけである.この整腸作用にしても,どれほどエビデンスがあるものか,疑問をもたれた方々も多いであろう.また,上記の多彩な効能がプロバイオティクスに真にあるのであれば,アレルギーや生活習慣病やがんに効能をもつプロバイオティクスの医薬品が上市されることが期待される.
 本特集は,腸内細菌叢の基礎からプロバイオティクスの臨床応用まで,幅広く各分野を代表する今を時めくエキスパートの先生方に執筆をお願いした.プロバイオティクスという言葉が独り歩きしている今こそ,腸内細菌とは何であるか,どのようなものをどうしたら人類の役に立ってくれるのか,じっくり考える機会になればと思う.
 末筆ながら,ご多忙をおして,玉稿をご執筆いただいた執筆者の先生方に深く感謝と敬意の意を表します.

永田 智
東京女子医科大学 小児科学講座 主任教授
2,200円
特集:再考!服薬アドヒアランス

≪特集の目次≫

■特集にあたって(大井 一弥)

■服薬アドヒアランスのキホン! 考え方と評価・対処法!
・服薬アドヒアランスの考え方と評価方法(櫻井 秀彦)
・服薬アドヒアランスに影響する要因とその対応(恩田 光子)

■なぜ服薬アドヒアランスは向上・維持しなければならないのか?!
・残薬が及ぼす医療保険財政への影響と薬剤師の貢献(益山 光一)
・服薬アドヒアランスと患者アウトカム(青島 周一)

■こんなときどうすればいいの? 服薬アドヒアランスQ&A!
・大量の残薬があるとき,“きちんと服薬してもらう”のか“Deprescribingの提案”かの判断のポイントは?(木村 丈司)
・認知症・食欲不振・嚥下機能低下があるとき,それぞれどのように対応すればいい?(溝神 文博)
・服薬アドヒアランス不良例,向上が見込めない場合のアプローチとは?―行動科学の諸理論の視点を活かして―(後藤 惠子)

■ハイリスク薬の服薬ノンアドヒアランス! 薬剤師介入の具体的な道筋!
・抗がん薬(平池 美香子 ほか)
・血糖降下薬(岡田 浩)
・抗凝固薬(前田 朱香 ほか)
・抗不整脈薬・ジギタリス製剤(高井 靖)
・抗てんかん薬(山本 吉章)
・抗うつ薬(桑原 秀徳 ほか)

■薬を飲み過ぎ? コントロール不良?“過剰なアドヒアランス”の考え方と対応!
・ベンゾジアゼピン受容体アゴニスト(髙橋 結花)
・鎮痛薬(山室 蕗子)
・下剤(奥野 昌宏)

■これからの医療を大きく変えるICT(情報通信技術)の最前線!
・薬剤師によるICTを活用した服薬支援(菅野 洋 ほか)
・モバイルヘルスの最前線と今後の課題―モバイルヘルスで臨めるこれからの保険薬局の展望―(佐竹 晃太)
・ICTを活用した治療継続率・服薬遵守率向上に向けた取り組み(杉浦 一輝)
シリーズ

■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
人はたやすく騙される! ではどうすればよいのか?~事実の切り取り方によってフェイクニュースが生まれる!~
(中野 重行)

■Dr. ヤンデルの言葉のネタ帳 ~“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は~
サイコロで旅路を語るということ ~Note 6. 「予後」を言い換える~
(市原 真)

■医療従事者のギモンや困ったに答える! 特許のキホン
(服部 誠)

■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
薬剤師が行う抗がん薬による末梢神経障害のマネジメント
(川上 和宜)

■「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー “処方整理力”を鍛える!
終わりなき加齢との戦い……
(矢吹 拓)

■薬立つブレイクスルー! メディカル・レコード書き方講座
ハイリスク薬の指導記録
(寺沢 匡史/田中 佐季)

■緩和ケアでの問題解決力を磨く! 薬剤師のための5ステップ実践ガイド
患者さんに感情を表出されたときのコミュニケーション
(伊勢 雄也/片山 志郎/鈴木 規仁/岡村 由美子)


≪Report≫

■「第44回 日本小児臨床薬理学会 学術集会」が開催
(田中 敏博)

■抗がん薬の晩期毒性とフォローアップ
(南山堂『薬局』編集部)

≪巻頭言≫

 アドヒアランスとは,患者が診断やそれに基づく薬物治療,さらには服薬意義を十分に理解し,医療従事者などに強制されることなく自らの意思をもって治療に参加し,治療目的を達成させるために能動的姿勢を貫く概念をいう.患者が医療従事者に対して不満を態度で示すことがないにもかかわらず,服薬遵守されない例はいつの時代においても存在し,解決できない問題として継続的に議論がなされてきた.アドヒアランスに影響する要因は,患者,医療従事者,疾患,治療,社会・経済的側面など多様であることが知られており,これらが複合的に絡み合いながら患者のアウトカムに影響をもたらしている.
 わが国では,高齢社会が急速に進展し,医療システムの高度化が進む中で,患者の治療の場が病院から在宅へシフトしていく医療環境の変化に対応しながら時代のニーズを捉えたアドヒアランスの維持・向上をプロダクトしていかなければならない.
 近年,医療における専門性の細分化が著しく進み,それに伴うガイドラインの進展,さらに医療従事者の質の向上が必然的に図られている.一方で患者は,病気に対する理解力の差が大きいことも知られており,疾患によっては,社会的・経済的な分け隔てを受ける可能性もあり,そのような観点からアドヒアランスが維持できないことも医療従事者は認識しておく必要がある.つまり,アドヒアランス向上が望めない患者にある阻害因子の評価が確立された上で,将来性の高い情報通信技術(ICT)やモバイルヘルスが模索されていくことが期待される.
 本特集は,服薬アドヒアランスを再考することで,ノンアドヒアランスや過剰なアドヒアランスを是正することを目的とした.アドヒアランス向上による薬物有害事象の減少や治療効果の向上につながる,新しい医療貢献の拡がりに期待がもてる内容に仕上がったものと確信する.

大井 一弥
鈴鹿医療科学大学薬学部 病態・治療学分野 臨床薬理学研究室 教授
2,200円
特集:臓器摘出・切除の晩期合併症 -手術歴のある患者で考慮すべきポイント総まとめ-

≪特集の目次≫

■特集にあたって(矢吹 拓)

■臓器摘出・切除歴をいかに考え対応するか!
・上部消化器―胃切除後の晩期合併症―(田 一秀ほか)
・下部消化管(山本 祐)
・肝臓・胆嚢(原田 拓)
・膵臓・脾臓(佐田 竜一ほか)
・下垂体(天野 雅之)
・甲状腺・副甲状腺(北 和也)
・卵巣・子宮(柴田 綾子)
・腎臓・副腎(井上 賀元)

■臓器摘出・切除後の薬物動態! どこに注意すべきか?!
・胃腸摘出・切除術後の薬物動態学的注意点(菅原 満)
・肝切除術後の薬物動態学的注意点(越前 宏俊)
・腎部分切除・摘出術後の薬物動態学的注意点(竹内 裕紀)

■がんによる臓器摘出・切除術後補助療法の晩期毒性
・術後補助放射線療法の晩期毒性(安藤 謙ほか)
・術後補助化学療法の晩期毒性(石川 和宏)

≪シリーズ≫

■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
BPSDにどう対応するか!
(橋本 保彦)

■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
イチゴは果物ですか,野菜ですか? ~異文化間や人間同士のよりよきコミュニケーションに向けて~
(中野 重行)

■「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー “処方整理力”を鍛える!
効き時と止め時
(矢吹 拓)

■薬立つブレイクスルー! メディカル・レコード書き方講座
退院時指導
(寺沢 匡史/中村 翔吾)

■緩和ケアでの問題解決力を磨く! 薬剤師のための5ステップ実践ガイド
悪性消化管閉塞へのオクトレオチド投与“前”“後”で注意したいこと
(伊勢 雄也/片山 志郎/鈴木 規仁/岡村 由美子)

■医療従事者のギモンや困ったに答える! 特許のキホン
(服部 誠)

■Dr.ヤンデルの言葉のネタ帳 ~“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は~
必要悪とか言うから黒幕みたいにイメージされちゃうんだ
~Note 5.「副作用」を言い換える~
(市原 真)

≪巻頭言≫

 このテーマでの特集のお話をいただき,まさにMultimorbidity(多疾患併存)時代のアジェンダの一つだなと感じました.ある臓器に疾患による何かしらの不調が出現し,内科的な治療での改善が認められず外科的切除で治療効果が期待できる場合に,その臓器を切除・摘出するという選択肢が出てきます.一方で,切除後に本当に問題ないのか? という点に焦点があてられ,少しずつその知見が積み重なってきています.それらを総ざらいしてみよう! というのが今回のテーマです.

「虫垂だの農家の四男坊なんてのは やたらに切っちまっていいもんじゃないだろう」

 とは,かのブラック・ジャック先生のお言葉です.これは母親に勘当された農家の四男坊の話です.四男坊は若い頃はぐれていて散々迷惑をかけたので母親は死んだということにしていました.しかし,この四男坊は母の持病である慢性的な腹痛を治そうと外科医になっていたのでした.還暦のお祝いに民宿を営む母親は自慢の息子たちが来るのを楽しみに待っていましたが,結局皆仕事が忙しく結果的に誰も現れませんでした.がっくりと落ち込む母親とたまたま居合わせたブラック・ジャック.その母親が急に右下腹部痛を訴えます.そこに,何十年かぶりに四男坊がひょっこりと帰ってきます.お母さんの還暦を祝おうとして.息子である外科医は母親を診察し,虫垂炎疑いで手術での切除が必要であると判断します.しかし,そこは天下のブラック・ジャック.「これはお前さんの手には負えないぜ」と話し,ブラック・ジャックによる執刀が行われます.そして,最終的に虫垂炎ではなく移動性盲腸の診断で,切除は必要ないという結論になるわけです.長年の腹痛の原因はこれだったか……ということで腹膜固定術が行われます.手術中に「それでも虫垂を切っちまった方が安全じゃないですか」と疑問を投げかける農家の四男坊である外科医に対して,ブラック・ジャックは冒頭のように話したという回でした.その後四男坊は母親と和解して民宿で開業するわけですが……

 いろいろ考えさせられますね.本特集をみても,やはり切除する,摘出することによるデメリットは確実に存在するのだという思いが新たになりました.例えば,昨今の肥満に対する胃切除術についても,心血管死亡減少やがん死亡減少などの華々しい効果が複数報告されているものの,肥満手術の保険適用のためにあえて太るみたいな話を聞くとこれで良いのだろうかと矛盾を感じずにはいられません.また,胆石疝痛の術前診断で手術したのに,結局症状がとれず,胆嚢ジスキネジアなのか胆嚢摘出後症候群なのかといった悩みに直面することもあります.
 やはり,“切除・摘出のメリット>切除・摘出のデメリット”の構図が成り立つ場合にのみ,切除・摘出が選択されるべきでしょう.そして,その構図は急性期のみならず慢性期・長期的にもメリットが持続するのか,そのデメリットは対処可能なのかという視点が重要になります.切除後に本当に影響がないのか,注意深く経過をみていくためのエビデンスの蓄積が重要になってきます.
 本特集のメッセージは,切除することによる影響を整理することで,その慢性期管理を適切に行っていきましょうというものです.既往歴から外科的摘出・切除歴があることが明らかになったとき,何に注意して何をアクションすべきでしょうか? 注意すべき晩期合併症や損なわれている生理機能,薬物代謝への影響は何でしょうか? そんな疑問に答えられる特集になったらと願っています.今回,各領域の専門家や総合診療医の視点で,切除後晩期に起こりうるさまざまな切除後合併症や注意点をまとめていただきました.無理難題をお願いした執筆者のみなさまには頭が下がる思いです.

「やたらに切っちまっていいもんじゃない」

 ブラック・ジャック先生の有り難い言葉を身に染みて感じつつ,臓器切除時代の晩期合併症に適切に対応し,その切除の適切性を検証できるようになればよいなと感じています.

矢吹 拓
国立病院機構栃木医療センター 内科医長
次号予告
2,200円
特集:がん患者のココロを支える

≪特集の目次≫

■特集にあたって(大西 秀樹)

■「がん」の告知と治療・ケアの意思決定支援
・悪い知らせの伝え方とその後のフォロー(藤森 麻衣子)
・早期緩和ケア介入の意義とアドバンス・ケア・プランニングの実践ポイント(木澤 義之 ほか)
・がん治療の効果とその伝え方(小野寺 恵子 ほか)
・がん患者の包括的アセスメントとチーム医療の実践(小川 朝生)

■痛みを訴えるがん患者への“ケミカルコーピング”
・がん疼痛とケミカルコーピングの考え方(高木 雄亮 ほか)
・ケミカルコーピングとオピオイド依存・乱用の評価とその対応(権 哲 ほか)

■がん患者における精神症状の理解と対応のエッセンス
・がん患者の精神症状の特徴とその評価(明智 龍男)
・がん患者の精神症状に対する薬物治療戦略(山田 了士 ほか)
・がん患者に対する向精神薬の薬学的管理(竹野 伸洋 ほか)
・がんサバイバーの心理・精神症状とそのマネジメント(竹内 恵美 ほか)

■がん患者を取り巻く社会・経済的問題
・がん治療における患者の経済的負担とその影響(濃沼 信夫)
・がん患者の「経済的な悩み」への支援(賢見 卓也)
・がん治療と就労の両立支援(石川 睦弓 ほか)

■対応が難しいケースへのアプローチ
・怒り・否認を示す患者(遠藤 麻惠 ほか)
・「死にたい」と訴える患者(上村 恵一)
・要求の多い患者(筒井 順子 ほか)

■“第2の患者”がん患者の家族・遺族への支援
・がん患者の家族の負担評価と対応(木下 寛也)
・がん患者家族・遺族の心のケア(石田 真弓 ほか)

≪シリーズ≫

■「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー “処方整理力”を鍛える!
それは原因? それとも結果?
(矢吹 拓)

■Dr.ヤンデルの言葉のネタ帳 ~“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は~
女子力も免疫力もハラスメントだろうか ~Note 4. 「免疫」を言い換える~
(市原 真)

■医療従事者のギモンや困ったに答える!特許のキホン
(黒田 薫)

■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
夢は夢ならず! Dreams come true !
~「夢」と「理想」は人類の宝である!「 夢」は生きていくエネルギーになるが,この世における最期を迎える際にもエネルギーになる!~
(中野 重行)

■緩和ケアでの問題解決力を磨く!薬剤師のための5ステップ実践ガイド
多発性骨髄腫患者のしびれと便秘,どう対応すればいいの?
(伊勢 雄也/片山 志郎/鈴木 規仁/岡村 由美子)

■薬立つブレイクスルー!メディカル・レコード書き方講座
初回面談時の指導記録
(寺沢 匡史/田中 佐季)

■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
大腸菌菌血症の治療を検討せよ!
(望月 敬浩/倉井 華子)

≪巻頭言≫

 がんという病気は私たちの日常生活に突然割り込み,平穏に過ぎると思っていた人生は幻想にすぎないと伝えてくる.患者さんは病気から生還できるか,家庭や仕事はどうなるのか思い悩む.それにもかかわらず,治療と日常を両立させねばならない.たとえ治療がうまく行っても,機能障害や再発の不安がつきまとう.人生は不確実だという事実に直面する.患者さんの抱える問題は果てしなく大きい.
 家族も同様だ.愛する人ががんになったことで命の問題に直面し,かつ看病を行いながら家庭の調整役を担わねばならない.小さな子供がいると,病気の伝え方も大きな問題となる.一度に大きな負担がかぶさってくる.
 がんが進行し,命に限りが見えたとき,死の淵に立たされた患者さんや家族の苦しみはとてつもなく大きい.愛する人の亡き後,遺された遺族の悲しみは想像を絶するものがある.がんという病気は,いつの時でも患者さんと家族の心に負荷をかけてしまうのだ.
 生と死の問題に直面した患者さんや家族から相談を受ける医療従事者の負担も大きい.患者さんから「つらい」「こんな状態で生きていたくない」と訴えられたとき,治癒が見込めない患者さんに「治るよね」と確認を求められたとき,子供への伝え方を相談されたとき,そして愛する人が亡くなったと伝えられたとき.一つひとつが難問だ.
 どうすればよいか.
 大切なのは,苦しんでいる人に真摯に向き合うことだ.ただ,それだけでは十分ではない.患者さんと家族の精神状態と対応に関する正確な知識と技術が欠かせない.誤った援助は病気に苦しむ患者さんや家族を傷つけることになりかねない.だから私たちは常に学び続ける必要がある.最近の臨床と研究の進歩はこれらの問題に対する解決方法の鍵を提供してくれる.完全な解決につながらなくても患者さんの安心感につながることも可能だ.
 本特集はがんという病気に罹患したことで苦しむ患者さんと家族に対し,医療従事者が備えておくべき知識と技能を提供している.がんの告知から,治療中,終末期,そして遺族に至るまでのあらゆる段階で生じる問題に対応している.執筆者はこの分野の第一線で活躍している医療従事者である.本特集を熟読して最新の知識を身に付け,目の前にいる患者さんに応用してほしい.きっと患者さんと家族の心に響くものがある.その姿を見たとき,医療者としての自分が一歩前進したことを感じるだろう.

大西 秀樹
埼玉医科大学国際医療センター 精神腫瘍科 教授
2,200円
特集:慢性心不全 -チームに貢献できる力を身につける-

≪特集の目次≫

■特集にあたって(佐藤 幸人)

■押さえておきたい慢性心不全のキホン!
・慢性心不全の現状と課題(井手 友美 ほか)
・慢性心不全の病態生理と臨床像(加藤 貴雄)
・心不全におけるバイオマーカーの考え方とその限界(岩永 善高)

■慢性心不全の薬物治療戦略! 治療のゴールとその手段!
・HFrEF(猪又 孝元)
・HFpEF(髙橋 甚彌 ほか)

■慢性心不全でβ遮断薬をいかに使いこなせばよいか?!
・HFrEFに対するβ遮断薬の至適用量設定(新田 大介 ほか)
・HFpEFに対するβ遮断薬の考え方と使い方(山本 一博)

■RAAS阻害薬の考え方・使い方とピットフォール! 徹底解説!
・ACE阻害薬,ARB(谷本 匡史 ほか)
・抗アルドステロン薬(佐藤 直樹)

■利尿薬の基礎と薬物治療における実践ポイント!
・利尿薬の薬理作用と利尿薬抵抗性のメカニズム(瀬田 公一 ほか)
・急性非代償性心不全へのループ利尿薬の使い方(末永 祐哉)
・抗バソプレシン薬トルバプタンの追加・切り替えのポイント(桑原 宏一郎)

■“地域”と“チーム”で支える慢性心不全!
・心不全チーム医療の実践(佐藤 幸人)
・心不全チーム医療における薬学的管理の実践ポイント(高井 靖)
・地域とチームで支える慢性心不全の包括的ケア(田中 宏和 ほか)
・心不全末期患者の緩和ケア(大石 醒悟)

≪シリーズ≫

■緩和ケアでの問題解決力を磨く! 薬剤師のための5ステップ実践ガイド
肝転移のある末期癌患者のオピオイドスイッチング,どう行えばいいの?
(伊勢 雄也/片山 志郎/鈴木 規仁/岡村 由美子)

■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
CKD患者の痛みをコントロールせよ!
(三星 知 稲月 幸範)

■薬立つブレイクスルー! メディカル・レコード書き方講座
指導記録を書く上でのピットフォール
(寺沢 匡史)

■Dr. ヤンデルの言葉のネタ帳 ~“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は~
塩を送りながら生きるということ~Note 3. 「進行がん」を言い換える~
(市原 真)

■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
習慣は第二の天性なり:何事も初めは「小さな一歩」から!
~「生活習慣病」の「習慣」とは? そして「習慣」をいかに改善するか?~
(中野 重行)

■医療従事者のギモンや困ったに答える! 特許のキホン
(黒田 薫)

■「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー “処方整理力”を鍛える!
おまえはなぜ使われているのだ……??
(矢吹 拓)

≪巻頭言≫

欧米での心不全多職種チーム医療の検討は古く,20年以上前から検討が行われている.そのメンバー,介入方法,介入場所などは各施設によりすべて異なっており,それぞれの施設に見合った介入法を検討することになる.患者の介入内容は薬剤指導や生活指導を中心に,学会から提唱されている心不全疾病管理プログラムを参考に行う.多職種介入の評価法としては,ガイドライン遵守率の上昇,入院回避効果,QOL改善効果,医療費削減効果などがよく検討されている.
 
一方,わが国では最近になって心不全多職種チーム医療の概念と実践が普及してきたが,世界でも類をみない超高齢社会を迎えつつある.そのような状況の中,高齢者の慢性心不全は医学的な問題だけでなく,家族への肉体的,経済的負担を含め,社会問題となってきている.独居,低収入などの社会的背景が本質的な問題となる症例が多いことも高齢者心不全の特徴で,多職種で検討し介入点を探ることが必要である.

 これらの現状を受けて,2016年に発表された『脳卒中と循環器病克服5ヵ年計画』では,社会的な方向性として,病院はチーム医療で早期退院を目指し,在宅ではチーム医療で入院を回避することが示された.また,厚生労働省の指導する緩和ケアでは心不全を含む方向性が示され,日本心不全学会ガイドライン委員会では『高齢心不全患者の治療に関するステートメント』中の「終末期医療の指針」において,アドバンスケアプランニングと緩和ケアについての提唱が行われた.
 
以前より心不全多職種チーム医療には患者指導役として病院薬剤師の参加が求められていたが,今後,病院薬局と保険薬局との連携や,終末期心不全の緩和ケアにおける適切な薬剤使用のアドバイスなど薬剤師がメンバーとして果たすべき新たな課題も多い.本特集では,心不全チーム医療に必要な薬剤の基本的知識から,最新の高齢化社会を鑑みた社会的方向性までを網羅するようにした.本特集を参考に,各施設での心不全チーム医療の取り組みがさらに発展することを願う.

佐藤 幸人

兵庫県立尼崎総合医療センター 循環器内科 部長
2,200円
特集:薬剤性腎障害 - 発症を疑ったときの実践的アプローチ -

≪特集の目次≫

■特集にあたって(成田 一衛)

■この患者では薬剤性腎障害に要注意!関連する要因を探る!
・薬剤性腎障害を引き起こしやすい患者背景(山谷 秀喜 ほか)
・薬剤性腎障害の原因となる薬剤と発症メカニズム(齋藤 秀之)
・中毒性薬剤性腎障害の原因薬剤で注意すべき薬物相互作用(大野 能之)

■どのようなときに薬剤性腎障害を疑うか?!疑ったらどうすればよいか?!
・薬剤性腎障害における臨床検査値の評価とピットフォール(成田 一衛)
・薬剤性腎障害の鑑別とその評価(坂井 宣彦 ほか)
・薬剤性腎障害の被疑薬を絞り込む際のポイント(中野 淳子 ほか)
・薬剤性腎障害の治療戦略(臼井 俊明 ほか)

■いかに考え対応するか!薬剤性腎障害が疑われる各種患者への実践アプローチ!
・CKDを合併している関節リウマチ患者(宮本 彩子 ほか)
・関節リウマチに骨粗鬆症と腰椎圧迫骨折を合併した患者(伊藤 聡)
・カルシニューリン阻害薬と抗ウイルス薬を投与中の腎移植後患者(山田 祐介 ほか)
・プラチナ製剤を投与中の肺癌患者(酒井 瞳 ほか)
・ベバシズマブを投与中の大腸癌患者(山田 英晴 ほか)
・リツキシマブを投与中の悪性リンパ腫患者(茂木 愛 ほか)
・バンコマイシンを投与中のMRSA感染患者(青木 信将 ほか)
・降圧薬と血糖降下薬を投与中の高齢患者(宮本 大資 ほか)
・鎮痛薬と抗凝固薬を投与中の関節・腰痛症のある心房細動患者(湯澤 ひとみ ほか)
・画像診断のために造影剤を使用した患者―造影剤腎症―(谷口 義典 ほか)

≪シリーズ≫

■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
心房細動とステント留置を要する冠動脈疾患の合併例は抗凝固薬と抗血小板薬2剤を併用すべきなのか?
(門村 将太)
■Dr. ヤンデルの言葉のネタ帳 ~“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は~
こう言い換えたら,快感かい~Note 2. 「寛解」を言い換える~
(市原 真)
■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
中島みゆきの『時代』はなぜ名曲なのか?~悩みや心配事があると,視野狭窄の状態になる!では,視野を広げるためには?~
(中野 重行)
■薬立つブレイクスルー! メディカル・レコード書き方講座
問題点の解決に向けて
(寺沢 匡史)
■「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー “処方整理力”を鍛える!
一生モノのお薬ですか?
(矢吹 拓)
■緩和ケアでの問題解決力を磨く! 薬剤師のための5ステップ実践ガイド
終末期がん患者さんの倦怠感,食欲不振,呼吸困難,
どうすればいいの?
(伊勢 雄也/片山 志郎/鈴木 規仁/岡村 由美子)
■医療従事者のギモンや困ったに答える! 特許のキホン
(服部 誠)

≪巻頭言≫

 私たち医療関係者が日常的に使用する薬剤は,薬理作用後に代謝され体外に排泄される必要があり,その多くは肝代謝・胆汁排泄性か腎排泄性に分類される.当然,代謝・排泄を担う臓器の機能が低下している患者に対しては,投与量や投与間隔を考慮する必要がある.また薬剤の多くは生体にとっては異物である.細心の注意を払っていても,患者のためを思って使用した薬剤が,肝障害,腎障害,皮膚障害などを起こし,苦い経験をしたことがまったくないという方は,むしろ少ないのではないだろうか.
 
特に今回特集する薬剤性腎障害については,日本人の成人8人に1人が慢性腎臓病(CKD)であり,人口高齢化に伴い今後さらに増加することを考えると,その重要性が理解できると思う.高齢者では特定の腎疾患がなくても,生理的な腎機能低下がみられる.当然,腎機能が低下した症例では腎機能に応じた投与量や投与間隔の調節,時には中止が必要である.CKD患者や高齢者は,心血管疾患の高リスク群であるばかりでなく,悪性腫瘍,炎症性疾患,感染症などの疾患も,一般人口と同様かそれ以上の頻度で発症する.CKD症例で薬剤性腎障害が腎不全への進行を早めることは,腎不全の原疾患として統計の表面上に現れてはこないが,日常臨床上,高頻度に経験される.
したがってCKD患者や高齢者は,腎機能低下に加えて,複数の併発症,合併症をもつことが多いにもかかわらず,必ずしも十分な治療が行われないことが多い.
 特に,抗菌薬や抗腫瘍薬は,薬効を得るために十分量を使用する必要があるが,それが困難となることが多い.
薬剤性腎障害をより早期に診断し,適切な予防・治療を行うことは,CKDの進行を抑制し腎不全の発生を減らすという観点でも重要であり,また多様な合併症を有する高齢患者に有効かつ安全な医療を提供するために,重要喫緊の課題であり,その観点から今回の特集を企画した.
本特集が薬剤性腎障害の診療現場で多少なりとも役立つことを願っている.

成田 一衛

新潟大学腎研究センター 腎・膠原病内科 教授
2,200円
特集:認知症対応力のエッセンス

≪特集の目次≫

■特集にあたって(髙瀬 義昌)

■認知症に関する知っておきたい基礎知識!
・認知症が及ぼす影響と今後の認知症ケアの方向性(粟田 主一)
・認知症の種類とその特徴(亀山 祐美 ほか)
・発症メカニズムからみた認知症の理解(沼崎 宗夫 ほか)
・在宅認知症ケアにおけるコミュニケーション術(髙瀬 義昌)

■この患者さん認知症? いかに拾い上げ見極めるか!
・認知症のスクリーニングツールとその実践活用(工藤 千秋)
・薬剤師による認知症の気づきと疑った後の対応(川添 哲嗣)
・認知症の診断ストラテジーと鑑別のポイント(石川 正憲 ほか)
・認知機能低下を引き起こす薬剤と薬学的視点(國津 侑貴 ほか)

■認知症薬物治療のエッセンス!いつ・どの患者で・どう対応するか!
・抗認知症薬の必要性を考慮した開始・中止・再開のタイミング(大石 智)
・抗認知症薬の増量・切り替え・併用の考え方と実践(川畑 信也)

・BPSDに対する向精神薬の開始・増量・切り替え・併用の考え方(本間 昭)
・BPSDに対する向精神薬の減量・中止のタイミングとその方法(水上 勝義)
・薬剤カスケードを考慮した認知症患者の処方適正化のポイント(徳田 安春)

■認知症に対する非薬物治療の重要性と実践ポイント(遠藤 英俊)

■合併する認知症“以外”の疾患に対する在宅でのマネジメントの勘所!
・認知機能障害合併・高齢糖尿病患者における血糖降下療法のマネジメント(伊藤 眞一)
・在宅認知症患者における抗凝固療法のマネジメント(小田倉 弘典)
・在宅認知症患者における慢性心不全治療のマネジメント(平原 佐斗司)
・在宅認知症患者におけるがん疼痛のマネジメント(村上 敏史)


■認知症患者にとってよりよい社会と環境を作り出す取り組み
・認知症サポーターキャラバンの現状と課題(内門 大丈)
・地域に広がる認知症カフェ(武地 一)

■在宅認知症患者に対する薬学的管理の実践(萩田 均司)

≪シリーズ≫

■Dr. ヤンデルの言葉のネタ帳 ~“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は~
このままではいかんかい~Note 1. 「寛解」を言い換える~
(市原 真)
■医療従事者のギモンや困ったに答える! 特許のキホン
(黒田 薫)
■「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー “処方整理力”を鍛える!
β遮断薬を考える!
(矢吹 拓)
■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
不育症の治療は可能か?
(三大寺 紀子/中島 研)
■緩和ケアでの問題解決力を磨く! 薬剤師のための5ステップ実践ガイド
疼痛改善後に発現したがん患者さんの嘔気と眠気
(伊勢 雄也/片山 志郎/鈴木 規仁/岡村 由美子)
■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
「よきチームワーク」のイメージとは?
~協和音によりハーモニーが生まれると美しい「音楽」になる!
同じ方向を向くベクトルからなる合成ベクトルは,より大きなベクトルとなる!~
(中野 重行)
■薬立つブレイクスルー! メディカル・レコード書き方講座
問題点(プロブレム)を挙げよう
(寺沢 匡史)

≪巻頭言≫

 現在,日本は国民のおよそ27%が65歳以上という超高齢社会を迎えている.さらに,2025年には団塊の世代の700万人が75歳以上の後期高齢者となり,老年期の疾患は身体,精神を問わずますます増えていくことになる.中でも,認知症の患者数増加は深刻で,2025年には認知症者が700万人を超えるとされている.その予備軍である軽度認知障害(MCI)の患者も含めると,優に1,000万人を超える見込みであり,認知症への対応は喫緊の課題の一つと言える.そこで国は,認知症への医療・介護サービスや地域サポートを統合的に提供するための地域包括ケアシステムの構築を目指している.2025年はもうそこまで迫ってきており,地域包括ケアシステムも仕上げの時期に入ってきていると言えるが,まだまだ十分とは言えない.その実現には,認知症の早期発見・早期対応,地域連携推進など,すべての医療従事者の認知症対応力を向上させることが特に重要だと考えられる.この状況を受け,認知症対策の国家戦略である認知症5ヵ年計画「オレンジプラン」や「新オレンジプラン」が厚生労働省によって策定・改訂されるなど,官民一体となった認知症対策が繰り広げられ,認知症の人と家族が,住み慣れた地域の中で穏やかに,安全に,継続的に暮らすことができる社会の創設を目指している.
 そこで今回,本誌では,認知症の対応力を向上させるためのノウハウとコツについて,各分野の第一線でご活躍されている先生方にご解説いただいた.臨床と研究に基づいた認知症を取り巻く最新情報を網羅し,専門職から認知症者の家族までお役立ていただける特集になっている.他人事では済まされないこれからの認知症問題について一石を投じ,明るい未来を見据えるためのお役に立てば幸いである.

髙瀬 義昌
医療法人社団 至髙会 たかせクリニック 理事長
2,200円
特集:ざ瘡とざ瘡様皮疹のマネジメント -薬物治療の最前線と実践のポイント-

≪特集の目次≫

■特集にあたって(宮地 良樹)
■押さえておきたいざ瘡のキホン!
・ざ瘡の種類とその発症機序(常深 祐一郎)
・ざ瘡の臨床像と類似する皮膚疾患のみかた(乃木田 俊辰)
■尋常性ざ瘡治療の最前線!薬剤の選び方と使い方のポイント!
・尋常性ざ瘡治療の変遷と最新のガイドラインのみかた(林 伸和)
・ざ瘡の新薬の使い方と使い分け(谷岡 未樹)
■がん化学療法中のざ瘡様皮疹!いかに考え対応するか?!
・なぜ抗がん薬でざ瘡様皮疹が発生するか:基礎的研究の最前線(佐藤 隆)
・分子標的薬によるざ瘡様皮疹の特徴と治療(松村 由美)
・ざ瘡様皮疹を考慮したがん化学療法における薬学的管理の実践(藤井 宏典 ほか)
■ざ瘡をめぐるトピックス
・酒さとざ瘡の相違点と類似点(山﨑 研志)
・月経異常・男性化徴候と思春期後ざ瘡(長濱 通子)
・HIV感染症とざ瘡様皮疹(斎藤 万寿吉)
・ステロイドざ瘡(大日 輝記)
・特殊なざ瘡(黒川 一郎)
・ざ瘡治療における耐性菌の問題と回避(野口 雅久)
■ざ瘡治療薬の薬学的管理における実践ポイント(大谷 道輝)
■ざ瘡患者さんへのスキンケアとメイク指導の“ノウハウ”と“コツ”
・洗顔料・保湿剤の選び方と使い方(菊地 克子)
・ざ瘡改善を狙ったスキンケア製品によるホームケアの考え方(上中 智香子 ほか)
・ざ瘡に悩む患者さんへのメイクアップ指導のポイント(小林 美和)

≪シリーズ≫

■子どもの皮膚トラブル -薬局・薬店でのアドバイスのコツ-
(山本 一哉)
■薬立つブレイクスルー! メディカル・レコード書き方講座
薬学的アセスメントをしよう
(寺沢 匡史)
■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
虹は本当に七色に見えますか? “Yellow”と“黄色”は同じですか?
~コミュニケーションギャップとその克服の仕方について考える ~
(中野 重行)
■緩和ケアでの問題解決力を磨く!薬剤師のための5ステップ実践ガイド
なかなかうまくいかない肺癌患者さんの難治性疼痛,どうすればいいの?
(伊勢 雄也/片山 志郎/鈴木 規仁/岡村 由美子)
■「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー “処方整理力”を鍛える!
スタチンを始めるか否か?!
(矢吹 拓)
■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
経口抗がん薬のアドヒアランスを評価せよ!
(川上 和宜)

≪Report≫

■すべての薬剤で適切な投与設計を構築する時代がやってきている
日常業務に役立つクリニカルファーマコメトリクス・セミナー
(辻 泰弘)

≪巻頭言≫
 わが国では長らくざ瘡は「青春のシンボル」とされ,病気の範疇に入れられなかったために,自己流治療や放置が行われ,結果的に瘢痕を残すことで皮膚と心に大きなトラウマを残すことになっていた.実際,先行研究でもざ瘡は,喘息,てんかん,糖尿病と同等以上のQOLの障害があることが報告されている.皮膚科医も「たかがニキビ」という固定観念があり,治療にも前向きでなかったことも否めない.このような背景もあり,わが国のざ瘡治療は世界標準から大きく遅れていた.アジア諸国の皮膚科医と話していると,「そんな治療もないのか」とあきれられることもしばしばで,ざ瘡治療の“Evidence-practice gap”“Medical drug lag”に悲哀を感じていたのは私だけではない.
 その閉塞状況に風穴を開けたのが,2008年のアダパレンの承認であった.それまで,抗菌薬の外用・内服とイオウ・カンフルローション程度しかなかったざ瘡治療後進国が一気に先進国の仲間入りをした瞬間でもあった.その臨床的意義は,単にレチノイド製剤が上市されただけではなく,ざ瘡に面皰主体の非炎症期と丘疹や膿疱を主体とする炎症期があり,それぞれに対応すべき薬物治療が異なることを医師も患者も明確に認識させたことにある.同時にざ瘡治療ガイドラインも策定され,エビデンスに基づくざ瘡薬物治療が定着した.その後2014年になって耐性菌への懸念から過酸化ベンゾイル(BPO)製剤が承認されたことから,2016年にはざ瘡治療を急性炎症期と維持期に分けるコンセプトを導入したガイドラインの改訂も行われた.同年にはアダパレンとBPOの配合剤も上市され,2017年にはガイドラインのマイナー改訂も予定されており,名実共にわが国のざ瘡治療はほぼ世界標準に追いついたと言えよう.
 これらのざ瘡薬物治療の進歩は,レチノイドの面皰への薬理作用解明,抗菌薬の抗炎症作用研究,耐性菌への危惧から抗菌薬の単剤使用の自重とBPO製剤との併用推奨などを背景としており,薬剤師にとってもざ瘡新薬の薬物動態とポジショニングを理解した上で合理的な服薬指導をすることが求められている.その意味でざ瘡薬物治療,とりわけこの数年に上市された新薬の適正使用や使い分けをめぐる薬剤師の専門職としての指導的役割は極めて大きい.
 さらに今回の特集では,尋常性ざ瘡のみでなく,近年,分子標的薬や抗がん薬でしばしば問題となるざ瘡様皮疹の発症機序,特徴と対策についても取り上げた.また,ざ瘡をめぐるトピックスとして,最近患者数が増え,また病態研究も進んだ酒さ,男性ホルモン過剰やステロイドによるざ瘡,HIV感染でみられるざ瘡様皮疹,マラセチア毛包炎など特殊なざ瘡や類縁疾患についても解説を加えていただいた.
本特集を一読すれば,まさにタイトル通りざ瘡とざ瘡様皮疹のマネジメントにおける薬物治療の最前線と実践のポイントを効率よく通覧でき,日常診療に大いに役立つと思われる.本特集を通して「たかがニキビ,されどニキビ」という重みと実感を共有していただければ,編者としてこれに勝る喜びはない.

宮地 良樹
滋賀県立成人病センター 病院長 / 京都大学 名誉教授
2,200円
特集:不妊と薬 -エキスパートが教える薬物治療の“知識”と“ノウハウ”-

≪特集の目次≫

■特集にあたって(市川 智彦)
■不妊に関する基礎知識!治療戦略における薬物治療の位置づけとその限界
・女性不妊(久具 宏司)
・男性不妊(白石 晃司)
■妊孕性・性機能に影響を及ぼす不妊リスクのある医薬品(柿﨑 詩野 ほか)
■女性不妊における治療薬の基礎と実践:いつ・だれに・どう使うか
・抗エストロゲン薬(森宗 愛菜 ほか)
・ゴナドトロピン製剤(都築 朋子 ほか)
・ドパミン作動薬(高島 明子 ほか)
・GnRHアナログ(網田 光善 ほか)
・アロマターゼ阻害薬(生水 真紀夫)
・インスリン抵抗性改善薬(松崎 利也)
・プロゲステロン経腟製剤(藤原 敏博)
・エストロゲン製剤(藤野 祐司)
■男性不妊における各種治療薬の考え方・使い方と患者説明のポイント
・非ホルモン療法(千葉 公嗣 ほか)
・ホルモン療法(大橋 正和 ほか)
・ホスホジエステラーゼ5阻害薬(永尾 光一)
■不妊治療での漢方薬を活用する知識とノウハウ(安井 敏之 ほか)
■種々疾患を有する挙児を希望する不妊患者へのアプローチ
・統合失調症×女性不妊(中塚 幹也)
・甲状腺機能異常×女性不妊(橘 正剛 ほか)
・全身性エリテマトーデス×女性不妊(柴原 浩章 ほか)
・うつ病×男性不妊(小宮 顕)
・炎症性腸疾患×男性不妊(慎 武 ほか)

≪シリーズ≫

■子どもの皮膚トラブル -薬局・薬店でのアドバイスのコツ-
(山本 一哉)
■緩和ケアでの問題解決力を磨く! 薬剤師のための5ステップ実践ガイド
せん妄の薬物療法,精神科医師にすべて任せっきりにしていませんか?
(伊勢 雄也/片山 志郎/鈴木 規仁/岡村 由美子)
■薬立つブレイクスルー! メディカル・レコード書き方講座
経過記録とSOAP
(寺沢 匡史)
■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
統合失調症患者の状況に応じた最適な処方を考えよ!
(橋本 保彦)
■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
ものごとの認識の仕方を,「点」から「線」へ,「線」から「面」へ!
~理解を深め,より適切な対処法ができるようにするために! ~
(中野 重行)
■「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー “処方整理力”を鍛える!
血圧が高いのは心配です!
(矢吹 拓)

≪Report≫

■院外処方箋検査値記載,検体測定の時代到来!
クリニカルファーマコメトリクスを学べば薬局・薬剤師は進化する
(猪川 和朗)

≪巻頭言≫

 私が医学部を卒業し泌尿器科に入局した頃は,体外受精がようやく始まったばかりであり,不妊症における薬物治療の意義は現在とはまったく異なっていた.精液所見が少しでも改善すれば自然妊娠の可能性も上がるのではないかと,ビタミン剤やホルモン剤などを用いた薬物治療が試され,精液検査の結果に一喜一憂したものであった.その後,顕微授精が導入され,その成績が格段に上昇したことにより,不妊診療における薬物治療の意義も大きく変わった.運動精子さえあれば生殖補助医療(ART)を用いて妊娠・出産を目指すことが可能となり,妊娠に直結しない薬物治療を漫然と行うことはほとんどなくなった.しかし,自然妊娠を望むカップルにとって,薬物治療への期待は依然強いものがある.女性においては,ARTにおける調節卵巣刺激やプロゲステロン投与による黄体補充など薬物治療の意義は高く,新たに開発された製剤の特徴を生かしてさまざまな工夫がなされている.男性においても,遺伝子組み換えヒト卵胞刺激ホルモンが保険収載され,低ゴナドトロピン性性腺機能低下症における薬物治療のコンプライアンスが格段に上昇した.女性の初婚年齢や第一子出生時の年齢は年々上昇している.妊孕性は女性の年齢に大きく影響を受けるが,最近の報告では,男性の年齢も妊孕性に影響する可能性が示されている.高齢のカップルでは,妊孕性に影響を与えるような薬物治療を行っている場合も考えられ,個別の対応が必要になる.
 今回の特集は,それぞれの領域において第一線でご活躍されているエキスパートの先生方に執筆をお願いした.不妊に関する薬物治療において疑問点があるときに,いつでも参照できるよう手元に置いていただき,日常診療にぜひご活用いただければ幸いである.

市川 智彦
千葉大学大学院医学研究院 泌尿器科学 教授
2,200円
特集:Evidence Update 2017 -最新の薬物治療のエビデンスを付加的に利用する-

≪特集の目次≫

■特集にあたって(名郷 直樹)
■エキスパートが注目する最新エビデンスをアップデート!
・降圧薬(五十嵐 博 ほか)
・抗不整脈薬(梶間 勇樹 ほか)
・虚血性心疾患治療薬(和田 恭一)
・抗血栓薬(入江 利行)
・気管支喘息治療薬(坂野 昌志)
・慢性閉塞性肺疾患治療薬(宮崎 雅之)
・消化性潰瘍治療薬(米田 博輝)
・肝炎治療薬―B型肝炎を中心とした知見―(北村 正樹)
・糖尿病治療薬(青島 周一)
・脂質異常症治療薬(青島 周一)
・高尿酸血症治療薬(渋谷 純輝 ほか)
・統合失調症治療薬(桑原 秀徳)
・うつ病・睡眠障害治療薬(桑原 秀徳)
・抗てんかん薬(山本 吉章)
・認知症治療薬(福士 元春)
・抗リウマチ薬(村中 清春 ほか)
・骨粗鬆症治療薬(南郷 栄秀)
・抗菌薬(門村 将太)
・抗ウイルス薬(矢倉 裕輝)
・抗真菌薬(山田 和範)
・ワクチン(福士 元春)
・肺癌治療薬(林 稔展)
・胃癌治療薬(岩井 美奈 ほか)
・大腸癌治療薬(藤井 宏典 ほか)
・前立腺癌治療薬(川上 和宜)
・膵癌治療薬(篠原 旭)
・乳癌治療薬(山口 健太郎)
・子宮癌・卵巣癌治療薬(佐藤 淳也)
・悪性リンパ腫治療薬(小井土 啓一 ほか)

≪シリーズ≫

■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
MSSA菌血症での最適な抗菌薬は,本当にセファゾリンか? を研究せよ!
(望月 敬浩/倉井 華子)
■緩和ケアでの問題解決力を磨く! 薬剤師のための5ステップ実践ガイド
「麻薬なんてイヤ!」医療用麻薬をかたくなに拒否されたら?
(伊勢 雄也/片山 志郎/鈴木 規仁/岡村 由美子)
■薬立つブレイクスルー! メディカル・レコード書き方講座
指導記録とPOS
(寺沢 匡史)
■「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー “処方整理力”を鍛える!
痒みをなんとかしてください!
(矢吹 拓)
■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
イメージの効用:心の中に思い浮かべることのできる心像
~人生においてもロールモデルやイメージをもつことは,決定的に重要である!~
(中野 重行)

≪巻頭言≫

 今年もまたEvidence Updateをお届けすることになりました.これまでのエビデンスに,この1年に発表された新たなエビデンスを付け加え,臨床現場はどう対応すればよいのかを共に考える.そんなコンセプトで始まったこの特集ですが,終わることがない,生涯にわたる継続的な情報収集と吟味が最善の医療提供に必須であることを,多くの薬剤師にお伝えし,それぞれの現場で付け加わったエビデンスをもとに,EBMを実践してもらおうという本書の狙いは,今回も変わってはいません.
 しかしながら,EBM実践の現実はなかなか厳しいものがあります.1991年にEBMが登場し,25年以上が経過した現在,パラダイムが変わったというほど,現実の臨床現場に画期的な変化はないというのが実情でしょう.しかし,ここ数年の薬剤師周辺でのEBMの動きをみると,今再び医療界が大きく変わるチャンスを迎えているような気がします.
今回の特徴は,執筆者の大部分が薬剤師であるというところでしょうか.また,編集責任者の一人に,今や薬剤師界のEBMの旗手となった青島周一先生を迎え,新たな一歩を踏み出そうというところでもあります.
 本特集が今後も定期的に刊行され,その執筆が,すべて臨床現場の薬剤師によって行われるようになる時代が,もうすぐそこまで来ているような気がします.
 多くの医師が25年かかっても実現できなかった臨床現場でのEBMの実践を,薬剤師を中心として実現する,そういう方向を模索したい.そうした流れの後押しに,この特集が少しでも役立ち,多くの薬剤師の臨床現場での行動に何がしかのインパクトを与えることができれば,そんな思いで今年もこの特集を組みました.
 ぜひ多くの薬剤師のみなさんに読んでもらいたい.そして,それぞれの臨床現場でのEBMの実践につなげてもらいたい.よろしくお願いします.

名郷 直樹
武蔵国分寺公園クリニック 院長
2,200円
特集:地震・火山災害の医療支援 -被災地最前線で薬剤師個人がもっておきたい知識とスキル-

≪特集の目次≫

■特集にあたって(西澤 健司)
■医療従事者が押さえておきたい大規模地震・火山災害の知識(石峯 康浩)
■大規模自然災害時における薬剤師の役割(小林 映子)
■自然災害発生時のバイスタンダーによるファーストエイド ―その時できることとピットフォール―
・意識消失・心肺停止(近藤 祐史)
・呼吸困難(吉原 秀明)
・外傷・出血性ショック(本間 正人)
・熱傷・環境障害(暑熱・寒冷環境)(森野 一真)
■避難所診療における薬歴が不明な患者の使用薬剤プロファイリング(豊見 敦)
■避難所診療における慢性疾患治療薬の必要最小化(齊藤 岳児 ほか)
■薬剤供給不足状況下の各種慢性疾患薬物治療における処方支援と患者指導の実践
・高血圧(橋本 貴尚)
・不整脈(伊藤 功治)
・糖尿病(住吉 加奈)
・気管支喘息(中根 茂喜 ほか)
・関節リウマチ(林 秀樹)
・てんかん(市川 暁 ほか)
・気分障害(松田 公子)
・緑内障(原田 大 ほか)
■避難所で被災者が訴える“一見OTCで対処できそうな症状”への対応 ―薬剤師のためのDon’t & Do―
・感冒様症状(山崎 行敬 ほか)
・下痢・腹痛(大路 剛)
・頭痛(橋本 洋一郎)
・下肢の痛み・腫脹(星出 聡)
■ライフラインが断たれた被災地での計量調剤の実践ポイント
・散剤調剤:上皿天秤がある場合(鈴木 貴明 ほか)
・散剤調剤:上皿天秤がない場合(渡邉 暁洋)
・水剤調剤(古田 精一)

≪シリーズ≫

■医療従事者のギモンや困ったに答える! トラブルに巻き込まれない著作権のキホン
(服部 誠)
■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
患者への説明の際に医療者が使う言葉をわかりやすくするために
~特に医薬品の臨床試験で使用する専門用語について~
(中野 重行)
■「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー “処方整理力”を鍛える! 第9回
Lower is better?!
(矢吹 拓)

≪Report≫

■すべての薬剤で適切な投与設計を構築する時代がやってきた!
病院や保険薬局でワンランク上の処方提案・疑義照会ができるクリニカルファーマコメトリクス
(辻 泰弘)
付録

総目次

≪巻頭言≫

 わが国は環太平洋火山帯に位置する地震・火山活動が活発な火山列島である.近年,大規模な地震災害が生じ,さらに,南海地震も30年以内に高確率で発生するとされている.また,大規模火山噴火も数百~数万年周期で発生しており,わが国は常に地震・火山災害の脅威に晒されていると言える.
 阪神・淡路大震災の発生以後,被災地における薬剤師の役割について多くの議論がなされてきた.さらに,広域にインフラ・ライフラインに影響を及ぼした東日本大震災では,災害医療における薬剤師の役割がより一層認識されるようになった.役割としては,被災地での医療支援や後方支援など,さまざまなものがあるが,特に東日本大震災で際立ったものとして,薬歴が不明な患者の使用薬剤の割り出し,薬剤不足の状況下における代替薬提案といった処方支援などが挙げられる.他方,被災地の最前線においては,地震・火山噴火の発生直後など医師や看護師がいない状況下,バイスタンダーとして心肺蘇生をはじめとしたファーストエイドを実践する知識・スキルが求められる.また,災害時には,さまざまな感染症,下肢深部静脈血栓症,脳卒中などの患者が増加するが,これらの症状は一見OTC(一般用医薬品)で対処してしまいそうな症状であるため,その見極めや隔離などの対応を判断する必要がある.
 そこで今回,災害医療における薬剤師の役割のうち,特に地震・火山噴火の被災地の最前線でバイスタンダーとして遅滞なくけがの治療を行うことができるよう,その結果防ぎ得た災害による死(Preventable Deaths)がないようにするため,薬剤師として個々人に求められる知識とスキル(応急手当・搬送法・一次救命処置など)にスポットをあて,上記以外にも,現代の日本人が経験していない火山災害の知識,さらに東日本大震災の際に問題となった計量調剤について,ライフラインが断たれた状況下でいかに実践すべきかを第一線でご活躍の先生方にご解説いただく本特集を企画した.

西澤 健司
東邦大学医療センター大森病院 薬剤部 部長
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商品情報・内容

  • 出版社:南山堂
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月5日

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臨床現場で活躍する薬剤師の知識やスキルのおさらい&アップデートをサポート する雑誌です。日ごろ疑問に思っているけれど質問できないこと、業務の中で悩 んでいて解決策がみつからないことも、本誌の中にヒントがあるような構成を心 がけています。今の殻を破って飛びだしたい!薬局・病院から飛びだして地域で 連携したい!など、“飛びだしたい薬剤師”を全力で応援します!

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