薬局 発売日・バックナンバー

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2,090円
特集:『薬の効果を考える多角的視点』



≪特集の目次≫
■特集にあたって(中野 重行)

■薬物治療の臨床効果に及ぼす非薬物要因の影響:プラセボ効果とそのメカニズムを含む(中野 重行)

■薬効とプラセボ効果に及ぼす説明の仕方の影響:暗示効果を含む(坂本 真佐哉)

■プラセボ効果と条件づけ(吉山 友二)

■薬効に及ぼす食品の影響(堤 喜美子)

■治療効果に影響する自然治癒力とライフスタイル(原田 美佳子)

■治療効果に影響する非薬物要因とそのインパクト
・服薬アドヒアランス(小手川 勤)
・サーカディアンリズム(吉山 友二)
・加齢(秋下 雅弘 ほか)
・遺伝的要因(家入 一郎)

■治療効果の個人差についての考え方(越前 宏俊)

■ジェネリック医薬品への変更に伴う薬効変化と有害事象
・ジェネリック医薬品を取り巻く諸問題と医薬品の同等性についての考え方(緒方 宏泰)
・先発品からジェネリック医薬品への変更に伴う血中濃度変化と有害事象について―アミオダロンの海外論文を例として―(武藤 正樹)
・製剤設計と添加物の影響(四方田 千佳子)

■多角的視点に基づいた患者対応
・薬の効果を最大限に活かすために:薬剤師としてぜひ高めたいコミュニケーション能力(有田 悦子)
・エビデンスに基づいたわが国における患者とのよりよいコミュニケーションとは(竹村 洋典)
・服薬アドヒアランスとプラセボ効果に配慮した服薬指導(後藤 惠子)
・臨床心理士からみた薬物治療への視点(吉里 恒昭 ほか)

■なぜ服薬指導の場におけるコミュニケーション教育を重視するのか
・医師の立場から(柳田 俊彦 ほか)
・薬剤師の立場から(毎熊 隆誉 ほか)

■医療コミュニケーションを大切にしている服薬指導の現場から
・大学病院薬剤部から(猪田 宏美)
・市中病院薬剤部から(末松 文博)
・市中薬局から(中山 弥生 ほか)


≪TOPICS≫
・新規血液抗凝固薬apixabanは,腎機能低下者に対しても有効性および安全性の両面でワルファリンより優れている!
・川崎病の冠動脈病変予防―免疫グロブリンとプレドニゾロン初期併用療法―
・ビスホスホネート製剤の潮流―Monthly製剤からYearly製剤へ―
・Neprilysin:アルツハイマー病のターゲットから心不全のターゲットへ
・小児の抗菌薬使用量の集計方法:新しいアルゴリズム


≪SERIES≫
■Pharm.D.を取り巻く医療環境レポート
・薬剤部の無菌調製者による微生物汚染のバリデーションのための無菌操作シミュレーション試験
・多発性神経筋疾患
(木村 利美 ほか)
■徹底理解! 添付文書にある情報・ない情報
(堀 里子/三木 晶子/澤田 康文)
■医療過誤事件から学ぶ薬剤師の失敗学 第11回
・薬剤師による医薬品等の管理について
(秋本 義雄)
■認定薬剤師研修の広場
気をつけよう中高年の呼吸器疾患
(川島 辰男 ほか)
■もし薬剤師が薬(ドラッグ)の化学構造式をもう一度勉強したら 第13回
構造式から薬を読む 〈置換基編:作用強度〉
(浅井 考介 ほか)
■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第25回
透析患者におけるバンコマイシン投与設計のシミュレーション〜ClinKinetics-K Ver. 4.0〜
(木村 利美 ほか)


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≪特集にあたって≫

 薬物治療の効果は,薬物の作用(薬物固有の薬理作用)や投与量・投与方法など薬物の要因だけによって決まるものではない.薬物以外の多くの要因(非薬物要因)の影響を受けている.非薬物要因としては,疾患に伴う諸要因(疾患の種類,重症度,疾患の時期など)と疾患以外の諸要因がある.治療は生体の本来もっている「自然治癒力」のうえに成り立っている.生体側の「自然治癒力」は,食事・運動・心の持ち方を3本柱とするライフスタイルのあり方に大きく影響を受けている.また,プラセボ効果(ポジティブだけでなくネガティブな効果も含む),服薬アドヒアランス,遺伝的要因,生体リズム(とくにサーカディアンリズム),患者-医療者間のコミュニケーションのあり方(とくに信頼関係)の影響は非常に重要である.そこで,非薬物要因の影響をよく理解したうえで活用することが,医療者には求められる.これらに関する研究は古くより行われており,近年でも次々と新たな知見が明らかにされている.最近では,ジェネリック医薬品への変更に伴う患者の状態の変化にも関連しているという意見もある.そこで今回,薬物治療における非薬物要因の影響にスポットをあて,また,薬物治療に関与する医療者のコミュニケーション能力を高めるための学習法にも触れながら,多角的視点からその基本的な知識を整理し,これらを考慮した実践的な患者対応について考える特集を企画した.

中野 重行
大分大学医学部創薬育薬医療コミュニケーション講座 教授
2,090円
特集:『有効性・安全性・経済性を考慮した 「漢方薬」提案のヒント 』



≪特集の目次≫

■特集にあたって(赤瀬 朋秀)

■現代医療における漢方薬応用の現状―臨床医の立場から―(小菅 孝明ほか)

■現代医療における漢方薬の可能性―薬学からの提言―(田代 眞一)

■漢方薬を導入する3つの薬学的視点―有効性・安全性・経済性―(赤瀬 朋秀)

■現代医療のなかで漢方薬を使いこなす思考プロセス(井齋 偉矢)

■現代医療における漢方薬のEBMと漢方活用術(秋葉 哲生)

■漢方薬の薬理作用に関するエビデンス―漢方薬の医薬品情報―(礒濱 洋一郎)

■こんな時には漢方薬 方剤単位で学ぶ「漢方薬」提案のヒント
・五苓散(木元 博史)
・芍薬甘草湯(安井 廣迪)
・六君子湯(武田 宏司ほか)
・大建中湯(安斎 圭一)
・麻黄湯・葛根湯(中島 俊彦)
・牛車腎気丸(永田 豊ほか)
・当帰芍薬散・加味逍遥散・桂枝茯苓丸(大澤 稔)


≪TOPICS≫
・リウマチ患者におけるステロイドの使用は感染症のリスクを持続させる!
・インフルエンザワクチンの有効性(EfficacyとEffectiveness)
・院内製剤を安全に調製・使用するための指針を活用しよう!
・心不全に対するβ遮断薬療法は個別化できるか?


≪SERIES≫
■もし薬剤師が薬ドラッグの化学構造式をもう一度勉強したら 第12回
構造式から薬を読む 〈置換基編:排泄経路〉
(浅井 考介 ほか)
■徹底理解! 添付文書にある情報・ない情報
(堀 里子/三木 晶子/澤田 康文)
■医療過誤事件から学ぶ薬剤師の失敗学 第10回
薬剤師による処方設計への関与の必要性
(秋本 義雄)
■認定薬剤師研修の広場
調剤実務に関する法制度
(菅野 敦之)
■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第24回
抗不整脈薬 ピルシカイニドの投与設計〜OptjpWin Spreadsheet Ver. 6.1D〜
(小杉 隆祥 ほか)
■Pharm.D.を取り巻く 医療環境レポート
・薬剤師を中心とした多職種の専門家による血糖コントロールチームの実施
・十分な医療サービスが受けられない患者のための包括的薬学的ケアの実施
(木村 利美 ほか)

■「治療」「薬局」合同座談会
 医師&薬剤師で医薬品適正使用を考える
 薬物療法の実践!
 認知症患者の薬物療法の難しさ
(川畑 信也/東 理/亀井 浩行/榊原 幹夫)


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≪特集にあたって≫

 医療用漢方エキス製剤が初めて薬価収載されたのは1967年のことである.その後,1976年に41処方54品目が追加収載され,日本漢方生薬製剤協会によると,2000年4月の時点では148処方にまで増加している.市場規模は,2009年における生産金額ベースで1,200億円を超過し,全医薬品の1.9%を占めるに至っている.この背景には,漢方薬の適用範囲の拡大や,臨床現場におけるニーズにより処方が増加したことなどが要因として考えられよう.
 翻って,2012年度診療報酬改定において,病棟薬剤業務実施加算が新設された.チーム医療を推進するに当たって,医薬品の専門家である薬剤師が主体的に薬物療法に参加することがきわめて有益であり,このことが広く認識されたことが加算という形に結実したといっても過言ではないだろう.病棟薬剤業務実施加算は,薬物療法実践の場において薬剤師の介入が必須であることも意味しており,まさに6年制の薬学教育を受けた薬剤師に相応しい舞台が用意されたのである.
 今後,薬剤師は,医薬品情報を駆使することにより,医薬品の有効性を確保し,副作用を未然に回避し,なおかつ無駄を排除することに注力しなければならない.すなわち,有効性・安全性・経済性に優れた薬物療法を提案し,実践し,それを評価することによって患者および病院双方にとって満足度の高い薬物療法の展開が期待されるのである.この3つの視点に漢方薬を大いに活用していただきたいと願う.
 これまで,漢方薬を取り上げた雑誌の特集号は数多く存在するが,今回は漢方薬のEBMに精通し,また臨床応用している第一線の臨床家を中心に各論の執筆を依頼した.臨床現場で活躍する薬剤師が,自信をもって勧めることのできる汎用漢方薬を中心に解説されている.漢方薬は,薬剤師が医師に対して処方設計をサポートする際に提案することができる有力な武器でもある.本企画により,漢方薬の適正使用が臨床現場で進むであろうことを大いに期待している.

赤瀬 朋秀
日本経済大学大学院 経営学研究科 教授
日本経済大学大学院 ファーマシーマネジメント研究所 所長
2,090円
特集:『保存期CKDのマネジメント』



≪特集の目次≫

■特集にあたって(深川 雅史)

■「CKD診療ガイド2012」改訂のポイント(今井 圓裕)

■保存期CKDに必要な管理と薬物療法の限界(北川 清樹ほか)

■薬物投与設計に必要な腎機能評価とピットフォール(森戸 直記ほか)

■CKD患者で蓄積しやすい薬剤使用の留意点(平田 純生ほか)

■CKDの進行抑制と合併症の管理-保存期における薬物治療のトレンド
・血圧(藤元 昭一)
・血糖(北田 宗弘ほか)
・脂質(庄司 哲雄)
・貧血(後藤 俊介ほか)
・骨ミネラル代謝(横山 啓太郎)
・尿毒症(今田 恒夫)
・CKDの急性増悪(小松 康宏)

■保存期CKDの薬物治療を補完する栄養管理(中尾 俊之)

■ケーススタディ 保存期CKD患者の管理
・PK-PDを考慮した抗菌薬の投与設計(宮村 重幸)
・腎排泄型の抗不整脈薬投与時の管理(上野 和行)
・心不全に対する強心配糖体投与の管理(島本 裕子ほか)
・心房細動に対するダビガトラン・ワルファリン・リバーロキサバン投与の管理(町田 聖治ほか)
・糖尿病に対するSU薬・インクレチン関連薬投与の管理(武藤 達也)
・高尿酸血症に対する薬物治療管理(三宅 健文)


≪TOPICS≫
・多面的ケアが必要な患者が有する背景は?
・マクロライド系抗菌薬の新たな効果に期待! しかし,心血管系ハイリスク患者には要注意!
・慢性期医療におけるチーム医療
・医薬品包装の警告表示は予想以上に認識されていない?
・禁煙治療が成功した後の体重増加に注意!


≪SERIES≫
■徹底理解! 添付文書にある情報・ない情報
(堀 里子/三木 晶子/澤田 康文)
■Pharm.D.を取り巻く 医療環境レポート
・Smart Blister内蔵ヒートシールによる客観的アドヒアランス測定の実現可能性
・評価項目のスコアの重み付けシステムを利用した薬局レイアウトデザインの選択
(木村 利美ほか)
■医療過誤事件から学ぶ薬剤師の失敗学 第9回
 薬剤師による患者等の経過観察−2 病院薬剤師の経過観察
(秋本 義雄)
■認定薬剤師研修の広場
 乳がんの診断と治療
(中村 清吾ほか)
■もし薬剤師が薬の化学構造式をもう一度勉強したら 第11回
 構造式から薬を読む 〈置換基編:作用時間〉
(浅井 考介ほか)
■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第23回
 テオフィリン投与設計への薬物相互作用の影響〜Easy TDM Ver.3-1-1-OM〜
(渋谷 正則ほか)
■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
 ステンドラ/Perjeta/ベルヴィーク
(石居 昭夫)
■「治療」「薬局」合同座談会
 医師&薬剤師で医薬品適正使用を考える
 使いやすさを検証する ! さまざまな視点からみたアルツハイマー病治療薬
(川畑 信也/東 理/亀井 浩行/榊原 幹夫)


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≪特集にあたって≫

 慢性腎臓病(chronic kidney disease ; CKD)とは,腎臓病が心血管病変の大きなリスクファクターであるということから,約10年前に提唱された概念である.CKDの概念は,原疾患を問わず,慢性に経過する腎臓病を含み,腎機能で重症度を決めるという簡便さと,日本人に使える糸球体濾過量推定式(eGFR)の普及も相まって,広く使われるようになっている.
 CKD患者と薬剤の関係は,その進行度によりさまざまである.まず,原病の治療に用いる薬剤に始まり,降圧薬,脂質異常症治療薬などが多くの症例で用いられる.さらに進行すると,排泄機能低下による蓄積に対して,経口活性炭,カリウム吸着薬,リン吸着薬などが用いられ,欠乏に対しては,赤血球造血刺激因子製剤や活性型ビタミンD製剤が投与される.一方,さまざまな薬剤が腎障害を生じたり,増悪させることも知られている.
 これに加えてCKD患者に特徴的なこととしては,腎排泄であるため腎機能低下に伴い用量,投与間隔の調整が必要になること,多種類を用いる症例が多いため,アドヒアランスに問題が起きやすいこと,さらに代謝酵素を競合する可能性があること,などがあげられる.
 最近,Kidney Disease : Improving Global Outcomes(KDIGO)によるCKDの重症度分類が改訂され,それに基づく「CKD診療ガイド2012」(2009版の改訂版)が日本腎臓学会から発行された.今回,それを機に,CKDにかかわる薬剤について,さまざまな側面からまとめる機会を得た.
 本特集が,保存期CKD患者のよりよい,安全なマネジメントにつながることを期待したい.

深川 雅史
東海大学医学部 腎・内分泌・代謝内科 教授
2,090円
特集:『実践在宅医療入門』



≪特集の目次≫

■特集にあたって(山本 信夫)

■知っておきたい在宅医療の基礎知識
・在宅医療にかかわる施設・職種とそれぞれの役割(大澤 光司)
・在宅医療に関する保険制度と在宅医療推進のための施策(上野 清美 ほか)
・在宅医療における医療倫理―尊厳死法と事前指示―(松田 純)
・在宅医療における薬剤師の医療コミュニケーションスキル(後藤 惠子)
・在宅患者のフィジカルアセスメント(狭間 研至)
・在宅医療で使用される医療機器(高橋 眞生)
・褥瘡対策(古田 勝経)
・在宅栄養管理(増田 修三)

■薬剤師の在宅医療への参画
・在宅医療における薬剤師のかかわりと課題(萩田 均司)
・在宅医療に参画するためのファーストステップ(川添 哲嗣)
・経営学的側面からみた在宅医療における課題とその対応(早川 茂)

■患者背景と生活環境を考慮した在宅での薬学管理
・服薬管理能力(恩田 光子)
・身体機能(岸本 真 ほか)
・生活環境(佐藤 弘希 ほか)

■在宅医療における薬学管理の実践例
・在宅におけるがん疼痛の緩和ケア(瀬川 正昭)
・在宅のCKD(慢性腎臓病)患者に対して薬剤師に求められること(磯野哲一郎 ほか)
・慢性呼吸不全(佐藤 弘希 ほか)
・関節リウマチ(曽根本恵美 ほか)
・パーキンソン病―日常生活に視点をおいた薬剤師による支援―(賀勢 泰子)
・神経難病(中村 菊代 ほか)

■地域医療連携と薬剤師
・社会保障と税一体改革と地域連携~薬局・薬剤師の役割~(武藤 正樹)
・あじさいネットを用いた基幹病院から薬局への情報提供と在宅医療における利用(宮崎 長一郎)
・地域医療連携に向けた薬剤師教育(中嶋 幹郎)


≪TOPICS≫
・糖尿病予備軍には薬剤師が積極的に介入すべき!?
・SSRIは若年では自殺リスクに影響しないが,成人と高齢者ではリスクを低下させる!?
・高齢者や終末期患者への利用が広がる皮下点滴
・プロバイオティクスは下痢に有効!? でも炎症性腸疾患の下痢では注意が必要!?
・バンコマイシンの黄色ブドウ球菌感染症におけるMICの臨床的意義は?


≪SERIES≫
■医療過誤事件から学ぶ薬剤師の失敗学 第8回
 薬剤師による患者等の経過観察-1 病院薬剤師の経過観察 秋本 義雄
■Pharm.D.を取り巻く 医療環境レポート
・リスク評価・軽減ストラテジー(REMS)に関する医療センターの方針と手順の評価
・入院がん患者における静脈血栓塞栓症の予防:実地臨床ガイドラインの遵守率の改善
(木村 利美 ほか)
■もし薬剤師が薬の化学構造式をもう一度勉強したら 第10回
 構造式から薬を読む 〈置換基編:作用時間〉
(浅井 考介 ほか)
■徹底理解! 添付文書にある情報・ない情報
(堀 里子/三木 晶子/澤田 康文)

座談会 「治療」「薬局」合同座談会
■医師&薬剤師で医薬品適正使用を考える
 新薬登場から1年 ! 認知症治療の現状
(川畑 信也/東 理/亀井 浩行/榊原 幹夫)


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≪特集にあたって≫

 第二次大戦後のベビーブーム世代が75歳を迎える2025~30年には,わが国の高齢者人口がピークに達すると予測されており,政府では今後の人口の動態と,その結果予測される人口構成とを見据えて,超高齢社会に的確に対応できる社会保障政策の策定が急務と認識されている.一方,人口に占める高齢者の割合が急速に増えるなかで,合計特殊出生率が1.2%台と低い水準に留まっていることから,65歳未満の若年・壮年層の人口はさらに減少する傾向にあり,2005年現在では1:3とされていた65歳以上と20~64歳の人口比率は,2030年には1:1.7に,さらに2055年には1:1.2にまで若年・壮年層に対する高齢者層の比率が高まると推計されている.
 保険料方式による社会保障制度をとっているわが国にあっては,20~64歳までの勤労世代の減少は保険料収入の縮減を招来し,社会保障財源を逼迫させる要因の一つと指摘されている.加えて,長期にわたる世界的規模での経済状況の影響を受け,国家財政もきわめて厳しい環境に晒されており,国民が期待する「安定した医療の提供」を今後とも継続するための新たな体制作りが喫緊の課題とされている.
 こうした状況を踏まえ,政府では長期的な展望に立って,国民が安心して生活し,働ける,医療提供体制を構築するために,医療機関・診療所や薬局などの役割の分担や機能分化を進め,これまでの入院医療中心から,地域全体で患者をケアする,新たな考え方に立った「地域包括ケアシステム」を提言している.このシステムでは,入院から外来を経て在宅・終末期に至る,切れ目のない医療提供体制の構築を目指しており,なかでも患者が安心して住み慣れた場所で医療提供の享受を可能とする「在宅医療」の重要性が指摘され,医師,歯科医師,薬剤師,看護師などの専門職と地域の医療機関,診療所,薬局などが連携・協働して適切な医療提供を図ることが,国民・患者の安全と安心を確保する最良の方法と考えられている.
 こうした時期に,薬剤師や医薬品の視点から在宅医療への取り組みについて俯瞰し,法制度と実務の両面からの解説書が上梓されることは時宜を得たことといえる.本書は,すでに在宅医療に積極的に取り組んでいる薬剤師はもとより,これから在宅に取り組もうと考えている薬剤師にとって,常に傍に置いておきたい,格好の参考書と考えている.

山本 信夫
保生堂薬局 代表取締役
2,090円
特集:『手強い病原菌を制御する』



■特集にあたって(三鴨 廣繁)

■今求められる感染制御とは(八木 哲也)

■病原菌が手強くなる理由-薬剤耐性メカニズムと抗菌薬との関係-(後藤 直正)

■抗菌薬使用状況と耐性率の関係(片山 歳也)

■医療現場で遭遇する注意すべき耐性菌
・入院患者(長谷川 洋一)
・外来・在宅患者(島田 泉)

■耐性菌に対する薬剤師目線のマネジメント
・耐性菌の情報をつかむ(望月 敬浩)
・耐性菌検出の報告に対応する(室 高広 ほか)
・検出菌について保菌? 感染? を見極める(山田 和範)
・アンチバイオグラムを作成・活用する(中根 茂喜 ほか)
・多剤耐性菌が検出された患者へ対応する(継田 雅美)
・系統別にみた抗菌薬使用量の理想的なバランスを整える(高橋 佳子 ほか)
・抗MRSA薬を使い分ける(安井 友佳子 ほか)
・MRSA株に対してバンコマイシンを適正に使用する(上田 和正)

■今日の耐性菌事情とその制御
・メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)(辻 泰弘)
・バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌(VRSA)(豊口 禎子)
・バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)(小泉 祐一)
・多剤耐性緑膿菌(MDRP)(木村 匡男 ほか)
・多剤耐性アシネトバクター・バウマニ(MDR-AB)(北村 正樹)
・基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ産生菌(海老原 卓志)
・キノロン耐性大腸菌(山本 雅人)
・マクロライド耐性マイコプラズマ(山岸 由佳 ほか)
・ペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)(前田 頼伸)
・薬剤耐性インフルエンザウイルス(坂野 昌志)
・Clostridium difficile(森 健)

■コラム
・病院内感染で問題となる話題の多剤耐性菌とは?(本田 勝亮)
・NDM-1,KPCってなに?(本田 勝亮)

■Exercise


≪TOPICS≫
・がん予防に対してサプリメントは有効? 無効? それとも有害?
・diffuse large-B-cell lymphomaに対するリツキシマブの上乗せ効果は長期間維持される
・平成24年度診療報酬改定は病院薬剤師の新時代を切り開く!
・消化管間質腫瘍術後患者に対してイマチニブの長期投与は有用で安全!?
・皮膚外用剤の塗布量についてどう指導する?


≪SERIES≫
■医療過誤事件から学ぶ薬剤師の失敗学 第6回
・副作用の重篤化防止のための情報の提供(服薬指導)-1
(秋本 義雄)
■Pharm.D.を取り巻く医療環境レポート
・ルーワイ胃バイパス手術患者の薬物動態学的検討事項
・情報テクノロジー(IT)を用いた,全国規模の医療システムにおける薬物有害反応のモニタリング
(木村 利美 ほか)
■徹底理解! 添付文書にある情報・ない情報 第3回
(堀 里子/三木 晶子/澤田 康文)
■もし薬剤師が薬の化学構造式をもう一度勉強したら 第8回
 構造式から薬を読む 〈基本骨格編:番外編〉
(浅井 考介 ほか)
■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第21回
 心肺停止(CPA)蘇生後脳症によるけいれんに対する抗てんかん薬の併用療法
 ~OptjpWin Spreadsheet Ver.6.1 D~
(喜古 康博 ほか)
■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
 2011年の新分子成分承認の動向分析
(石居 昭夫)


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≪特集にあたって≫

 多剤耐性菌(multidrug-resistant organism ; MDRO)には,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus aureus ; MRSA),バンコマイシン耐性腸球菌(vancomycin-resistant enterococci ; VRE),KPCやNDM-1など特定のグラム陰性桿菌(gram-negative bacillus ; GNB)が含まれている.MDROの伝播は急性期医療施設においてもっとも多く報告されているが,すべての医療環境が抗菌薬耐性微生物の出現と伝播の影響を受けている.これらの病原体によって引き起こされる疾患の重症度と範囲は,感染した集団やそれらが検出された施設によってさまざまであるため,これらの病原体の予防と制御へのアプローチは各々の集団や個々の施設の特別な必要性に合わせなければならない.このことはアンチバイオグラム作成の重要性を物語っている.
 各種感染症を予防することは医療環境におけるMDRO量を減らすことに繋がる.抗菌薬耐性の予防は,日常的な患者ケアすべてに取り入れられるべき適切な臨床的実践に依存している.これらには,血管内カテーテルおよび尿道カテーテルの最善の取り扱い,挿管されている患者の下気道感染の予防,感染性病原体の正確な診断,分別のある抗菌薬の選択および使用が含まれる.医療環境における抗菌薬耐性菌を減らすためには,4つの平行する戦略(感染予防,正確かつ迅速な治療と診断,抗菌薬の慎重な使用,伝播の予防)による根拠に基づいた多面性アプローチが必要である.これは,「なぜ耐性菌が出現するのか」を考えて耐性菌に対する問題解決に当たることの重要性を示している.
 日本の厚生労働省は,医療法(昭和23年法律第205号)第6条の10,医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号)第1条の11第2項第1号の規定,「医療施設における院内感染の防止について」(平成17年2月1日付け医政指発第0201004号厚生労働省医政局指導課長通知),「良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律の一部の改正について」(平成19年3月30日付け医政発第0330010号厚生労働省医政局長通知),「多剤耐性アシネトバクター・バウマニ等に関する院内感染対策の徹底について」(平成21年1月23日付け厚生労働省医政局指導課事務連絡)などにより医療関連感染防止体制の徹底について求めてきた.さらに,平成24年度診療報酬改定では,感染症対策および医療安全の観点から,「感染防止対策加算」が新設され,医療関連感染対策が評価されるようになった.このような状況下,感染制御においては,チーム医療による横断的診療の重要性が叫ばれており,そのなかで薬剤師に対する期待は大きい.
 臨床現場で活躍する薬剤師が,今回の企画から,最新の知識ならびに実践で役立つスキルを得ることができるものと企画者の一人として確信している.


三鴨 廣繁
愛知医科大学大学院医学研究科 感染制御学 主任教授
2,090円
特集:『がん疼痛の管理
~アセトアミノフェンとNSAIDsによる疼痛管理~』



■特集にあたって(細川 豊史) 

■がん疼痛の基礎知識
・がん疼痛の発生メカニズム(川真田 樹人 ほか)
・がん疼痛管理における薬剤選択(小川 節郎)

■がん疼痛管理におけるアセトアミノフェンとNSAIDsの役割・位置づけ
・がん疼痛治療におけるアセトアミノフェン
 ―標準的治療と臨床的な意義―(余宮 きのみ)
・NSAIDs(細川 豊史)
・NSAIDsならびにアセトアミノフェンの作用機序から考えるがん疼痛治療効果の有用性
 ―薬剤選択の基準と使用の意義の再認識―(成田 年 ほか)

■アセトアミノフェンとNSAIDsが及ぼす副作用リスクとその対応
・胃腸障害(神林 祐子)
・アセトアミノフェン肝障害(相磯 光彦 ほか)
・腎障害(高橋 秀明 ほか)
・NSAIDsと心・脳血管障害(久野 篤史 ほか)

■スペシャルポピュレーションへの対応
・高齢者における非オピオイド鎮痛薬の使用と注意(増田 智先)
・腎機能低下や透析患者に対する非オピオイド製剤使用のポイント(下山 直人 ほか)
・経口摂取不能患者(国分 秀也 ほか)
・小児がん患者の疼痛管理
 ―アセトアミノフェンおよびNSAIDsによるコントロール―(田中 千賀 ほか)

■がん疼痛管理におけるポイント
・がん疼痛治療におけるアセトアミノフェンとNSAIDsの使用戦略(山口 重樹 ほか)
・がん疼痛の評価方法とその解釈(関山 裕詩)
・がん患者の痛みの表現とその評価
 ―肺がんを中心に―(宮崎 雅之 ほか)

■Exercise


≪TOPICS≫
・ITを駆使した薬剤師主導の処方介入は処方の適正化と医療費の削減に有効
・2型糖尿病治療におけるGPR40作動薬への期待
・2012年度診療報酬改定における緩和医療
・MSSA菌血症に対するセファゾリンとNafcillinの比較試験
・高齢者の“polypharmacy”に注意!


≪SERIES≫
■医療過誤事件から学ぶ薬剤師の失敗学 第5回
・処方せん監査と疑義照会 ─2
(秋本 義雄)
■徹底理解! 添付文書にある情報・ない情報 第2回
(堀 里子/三木 晶子/澤田 康文)
■Pharm.D.を取り巻く 医療環境レポート
・2010年の感染症薬物療法分野の重要な研究発表
・入院患者の抗凝固療法に対する患者教育の実施:薬科大学生とレジデントの役割拡大
(木村 利美 ほか)
■もし薬剤師が薬の化学構造式をもう一度勉強したら 第7回
 構造式から薬を読む 〈基本骨格編:副作用②〉
(浅井 考介 ほか)
■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第20回
 テイコプラニンの初期投与設計とモニタリングポイントの落とし穴
 〜テイコプラニンTDM解析支援ソフトウェア ver.2.1 〜
(木村 利美 ほか)
■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
 Inlyta / Erivedge / Kalydeco
(石居 昭夫)


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≪巻頭言≫

 がん患者の約70%がその経過のなかで痛みを経験するといわれている.このため,がん疼痛管理は緩和ケアにおいてもっとも重要であることは論を待たない.そして,そのがん疼痛管理の基本は,まずWHOがん疼痛治療指針における3段階除痛ラダーの第1段階治療薬として推奨されている非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)にある.それは,痛みで発見されたがん患者であれ,経過中にがんが進展し,生じた痛みであれ,そのほとんどが最初は炎症を基盤としたNSAIDsが効果をもつ痛みであるからである.しかし,NSAIDsの長期使用では副作用が問題となる.また,腎障害や消化管障害を合併する患者への投与は最初からリスクを伴う.WHOの推奨のごとく,アセトアミノフェンがこれに代わりうる鎮痛薬であることは以前よりよく知られており,わが国でもかねてより保険適用より多量のアセトアミノフェンを使用して,がん疼痛管理を行ってきた医療関係者,施設も少なくない.幸いに,2011年1月21日から,アセトアミノフェンの用法・用量が改訂され,がん疼痛管理に必要・十分な量が使用可能となった.このため,今後多くの施設で使用が激増することが予想される.本特集は,この機会にNSAIDsとアセトアミノフェンの基本的な知識から実際の使用法,さまざまな患者に対する使い分け,副作用とそのコントロールまで,まとめて学習できるようにと企画された.多くの専門家の協力のもとに完成したまことにタイムリーなものである.本特集が両薬剤の正しい知識と安全な使用法の普及,そしてがん患者の痛みのケアに貢献することとなれば幸甚である.

細川 豊史
京都府立医科大学附属病院 疼痛緩和医療部 部長
2,090円
特集:『降圧療法のkey drug RAS阻害薬』



■特集にあたって(西山 成)

■RASの機能と役割
・循環RASと血圧の調節機構(中野 大介 ほか)
・組織RASと臓器障害(北田 研人 ほか)

■作用メカニズムからみたRAS阻害薬の特徴(小川 洋司)

■組織RASから捉えたACE阻害薬とARBの特徴(山岸 昌一)

■直接的レニン阻害薬に期待される効果―従来のRAS阻害薬との相違点
・降圧効果(中村 司)
・臓器保護作用(中村 司)

■RAS阻害薬の選び方・使い方―豊富なエビデンスと専門医の臨床判断
・未治療高血圧の第1選択薬は? 今後,選択肢が増える可能性は?(山岸 昌一)
・心不全治療に選択する薬剤はACE阻害薬? ARB? 直接的レニン阻害薬?(中山 陽介 ほか)
・RAS阻害薬の心房細動発症の予防効果は? ―再考迫られる心房細動のアップストリーム療法(和田 剛 ほか)
・糖尿病腎症治療における直接的レニン阻害薬の位置付けは?(中村 司)
・糖尿病合併高血圧へのRAS阻害薬の限界と併用薬の選択(馬場園 哲也 ほか)
・CKDを伴う高血圧へのRAS阻害薬の限界は? 併用薬の選択は?(浜崎 敬文 ほか)
・RAS阻害薬の高齢者への投与で降圧以外に期待される効果は?(佐藤 英一)
・脳血管障害慢性期の血圧管理にRAS阻害薬を選択する?(佐野 元規)
・RAS阻害薬に抵抗を示す症例に対する他のRAS阻害薬の併用や倍量処方は有効?(竹内 陽一 ほか)
・アルドステロン拮抗薬は治療抵抗性高血圧の切り札になる?(相良 明宏 ほか)

■アドヒアランスを考慮した降圧療法の薬学的管理(柴田 啓智 ほか)

■Exercise


≪TOPICS≫
・薬を使った誤嚥性肺炎予防
・バンコマイシンの間欠投与 vs 持続投与のメタ解析
・ワルファリンと抗菌薬の併用による出血リスクと地域薬局の貢献
・急性心筋梗塞後患者における血清カリウム値モニタリングの重要性
・抗精神病薬loxapineの吸入製剤と難治性基底細胞がん治療薬vismodegib


≪SERIES≫
■医療過誤事件から学ぶ薬剤師の失敗学 第4回
・処方せん監査と疑義照会-1
(秋本 義雄)
■もし薬剤師が薬の化学構造式をもう一度勉強したら 第6回
 構造式から薬を読む 〈基本骨格編:副作用①〉
(浅井 考介 ほか)
■徹底理解! 添付文書にある情報・ない情報 第1回
(堀 里子/三木 晶子/澤田 康文)


付 録
■第97回 薬剤師国家試験<薬学実践問題>



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≪巻頭言≫

 百年にも及ぶレニン―アンジオテンシン系(RAS)の研究から開発されたアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬,アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB),直接的レニン阻害薬(DRI)は,強い降圧作用を発揮する.しかも,他の降圧薬よりも強い臓器保護作用があることが,大規模臨床研究や疫学研究などでも次々と明らかになってきている.
 しかしその一方で,これらRAS阻害薬をどのように使用すべきなのか,あるいはどう使い分けるべきなのかについては,まだ一定の見解がないのが現状である.そこで今回,新松戸中央総合病院 中村 司 先生の発案により,RASの制御機構やRAS阻害薬の薬理作用などを整理したうえで,実際にRAS阻害薬をどのように使用すべきなのか,あるいは使い分けすべきなのかについて,いくつかの症例パターンにおいて,トップランナーの先生方に解説していただいた.
 とくにこの特集では,ガイドラインではなかなか明記できない多くの問題点に対し,それぞれの先生方より,かなり切り込んだお考えを示していただいた.身体におけるRAS制御機構,RAS阻害薬の薬理作用の最新の知見を踏まえたうえで,第一線の先生方がどのように考えてRAS阻害薬を使用されているのか,あるいは,もし使用法が確定していないのなら,今後何を検証しなければならないのかなどについてご執筆いただいている.是非この機会に,「RAS阻害薬については何がどこまでわかっているのか」について,整理していただき,今後の日常業務の参考にしていただければ幸いである.


西山 成  香川大学医学部 薬理学 教授
2,090円
特集:『小児感染症』



■特集にあたって(木村 利美)

■小児感染制御で求められる薬剤師とは(砂川 慶介)

■小児感染症治療で知っておきたい基礎知識
・小児感染症領域における病歴と身体所見のとり方―とくに薬剤師の方々に知っておいてほしいこと―(齋藤 昭彦)
・小児感染症における検査・検体採取の留意点(西 順一郎)
・小児領域における抗菌薬のPK-PDの基礎知識と投与設計(木村 利美)
・小児科領域における多剤耐性菌感染症(大石 智洋)
・小児感染症とワクチン接種(岩田 敏)
・NICUにおける感染症治療(佐藤 吉壮)

■小児細菌感染症と抗菌化学療法
・細菌性髄膜炎(石和田 稔彦)
・細菌性腸炎(長森 恒久)
・菌血症・敗血症(森野 紗衣子 ほか)
・耳鼻咽喉感染症(五百井 寛明)
・皮膚感染症(三井 哲夫)
・呼吸器感染症(尾内 一信)
・泌尿器感染症(菱木 はるか)

■小児科領域における服薬指導のポイント
・服薬アドヒアランスを考慮した抗菌薬の服薬指導のポイント(中村 誓子 ほか)
・注意すべき副作用とその対応(石川 洋一)

■Exercise



≪SERIES≫
■医療過誤事件から学ぶ薬剤師の失敗学 第3回
・患者からの情報収集の重要性と患者からの情報に潜む落とし穴
(秋本 義雄)
■Pharm.D.を取り巻く 医療環境レポート
・静脈血栓塞栓症リスク評価と予防に対する臨床ガイドラインへのアドヒアランス改善
・静注濃度の標準化:米国調査結果
(木村 利美 ほか)
■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第19回
 抗不整脈薬シベンゾリンの投与設計〜シベノール® 錠TDM推定サービス〜
(小杉 隆祥 ほか)
■もし薬剤師が薬の化学構造式をもう一度勉強したら 第5回
 構造式から薬を読む〈基本骨格編:相互作用〉
(浅井 考介 ほか)



≪Report≫
■昭和大学公開シンポジウム
 体系的なチーム医療学習カリキュラム
(倉田 なおみ)



≪NEWS≫
・ウリナスタチンによる早産の管理
・リスクコミュニケーションを薬に
・高齢者に肺炎球菌ワクチンの定期接種を!



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≪巻頭言≫

 各医療機関において医療安全の重点項目にあげられるのが感染管理である.感染管理の大きな柱となるのが環境感染管理と個別患者の感染症治療であるが,薬剤師の専門領域である消毒薬,抗菌化学療法,TDM,細菌学などの知識が適応される領域として,薬剤師の知的ニーズが高く,近年,感染制御専門薬剤師や抗菌化学療法認定薬剤師制度が設置されている.ICT(Infection Control Team:感染制御チーム)は医療機関における感染管理の要であるが,Antimicrobial Stewardship(抗菌薬適正使用管理)は,病棟活動を行うすべての臨床薬剤師の業務基盤に不可欠な概念となっている.
 感染症治療を理解するには,感染症の種類・原因菌,フィジカルアセスメント・診断,抗菌化学療法・PK-PD特性,薬物動態・TDM,予防など,幅広い知識が必要とされるが,小児感染症に関しては,薬剤師が必要とする情報が体系的に整理されていない.小児特有の感染症や原因菌,臓器機能の成熟・発育を考慮した抗菌化学療法の至適投与設計,アドヒアランスの問題,副作用など,成人と異なるポイントを理解しておくことが重要である.今回,小児科領域での著名者に,これらをわかりやすく解説いただく本特集を企画した.感染症の疫学・治療は年々変遷するものであるが,もっとも新しい情報として知識整理に活用していただきたい.

木村 利美
東京女子医科大学病院 薬剤部 部長
2,090円
特集:『アルツハイマー型認知症治療薬』



■特集にあたって(鍋島 俊隆)

■新たなステージを迎えるアルツハイマー型認知症の薬物療法(本間 昭)

■アルツハイマー型認知症の発現メカニズムに基づく治療薬の位置付け (田平 武)

■作用メカニズム徹底比較! ドネペジルとの類似点・相違点は?
・ドネペジル(阪井 祐介 ほか)
・ガランタミン(松田 敏夫)
・リバスチグミン(鍋島 俊隆)
・メマンチン(下濱 俊)

■中核症状に対する治療戦略のトレンド
・ドネペジルが構築してきた治療エビデンス(梅垣 宏行)
・AChE阻害薬を開始するタイミング(髙瀬 義昌 ほか)
・AChE阻害薬の選び方と使い方(武田 雅俊)
・AChE阻害薬の切り替え(繁田 雅弘)
・NMDA受容体アゴニスト(メマンチン)を投与するタイミング(遠藤 英俊)
・脳血管障害との関係からみたアルツハイマー型認知症への治療戦略(倉重 毅志 ほか)

■アルツハイマー型認知症治療薬の副作用管理
・薬理学的特徴から予測できる副作用の分類・種類(伊東 和真 ほか)
・副作用軽減を目的としたAD治療薬の投与プラン(馬場 宏之 ほか)
・アドヒアランス向上を目指した副作用説明のポイント(山村 恵子 ほか)
・アルツハイマー型認知症の進行による症状と精神・神経系副作用との鑑別 (鷲見 幸彦)

■今後,開発が期待されるアルツハイマー型認知症治療薬(富田 泰輔)

■Exercise



≪SERIES≫
■医療過誤事件から学ぶ薬剤師の失敗学 第2回
・連携調剤と薬剤師の自己研鑽義務
(秋本 義雄)
■Pharm.D.を取り巻く 医療環境レポート
・薬剤性心不全
・薬剤テクニシャンによる投薬チェック(tech-check-tech):その安全性と利益に関するエビデンス
(木村 利美 ほか)
■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第18回
 ジゴキシン〜TDM-Cal ver.26,Aug 2004〜
(渋谷 正則 ほか)
■もし薬剤師が薬の化学構造式をもう一度勉強したら 第4回
 構造式から薬を読む〈基本骨格編:作用機序②〉
(浅井 考介 ほか)
■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
 Jakafi / Eylea /エルウィナーゼ
(石居 昭夫)



≪NEWS≫
・糖尿病患者の転倒に注意!
・降圧薬は認知機能を保護する!?
・カロリー制限による延命のバイオマーカー


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≪巻頭言≫

 人口の高齢化とともに認知症患者が指数的に増加しており,現在260万人といわれている.65歳以上では8世帯に1人,85歳以上では3人に1人が認知症になる.認知症のなかでアルツハイマー型認知症(AD)が50%以上を占める.原因物質としてアミロイドβペプチドが考えられているが,これをターゲットとしての治療薬はまだない.そのため原因療法がなく,対症療法が行われている.
 ADでは発症の初期からアセチルコリン(ACh)作動性神経が脱落することから,AChエステラーゼ(AChE)阻害薬により,AChの分解を抑制し,ACh量を確保する戦略(AChの補充療法)が考えられた.1993年にタクリンが米国で認可されて以来,ドネペジル,リバスチグミン,ガランタミンが海外では使用されているが,日本では1996年にドネペジルが認可されてから,他剤は認可されていなかった.2011年になり待望のガランタミンとリバスチグミンが認可された.一方,ADが進行するとグルタミン酸作動性神経系の異常興奮が認められ,認知機能が低下し,神経細胞が死滅する.これらの症状を緩解するためにグルタミン(NMDA)受容体拮抗薬,メマンチンが開発された.2011年からメマンチンも使用できるようになった.コクラン解析では,どのAChE阻害薬でもADに効果があることから,ドネペジルでは治療が難しかった患者に対して他剤に切り替えること,AChE阻害薬で限界のある患者にはメマンチンを併用するなど,薬物療法の可能性が広がった.
 薬剤師にとって,どのように薬を使い分けるか,どのような剤型を選ぶか,どのようにスイッチするか,どのように副作用をクリアするのか,どのように併用するか,どのようにアドヒアランスを向上するかなど,医師,介護者などにアドバイスする機会が増えている.この特集号は薬剤師がこれら業務を円滑に行えるように,AD治療に対する薬理学的知識,臨床知識,スキルなどを習得していただくために企画した.明日からの薬剤師業務にお役に立てれば幸いである.


鍋島 俊隆
特定非営利活動法人 医薬品適正使用推進機構(NPO J-DO)理事長
名城大学比較認知科学研究所・大学院薬学研究科 所長・教授
2,090円
特集:『Evidence Update 2012』



■特集にあたって(名郷 直樹)

■臨床研究の見方・考え方(濱野 高行)

■Japan study 2011(米田 博輝)

■高血圧症治療薬
・脳卒中と降圧療法(大蔵 隆文)
・ARBの多面的効果および他剤との比較検討(横山 靖浩 ほか)
・RBと心血管イベント発症リスク,発がんリスクに関する最新のエビデンス(植田 真一郎)

■糖尿病治療薬
・血糖コントロールの目標と多因子介入(岡田 悟 ほか)
・チアゾリジン系糖尿病治療薬(福士 元春)
・メトホルミン(細谷 工 ほか)

■スタチン
・スタチンと心・脳血管イベント〜1次予防に関して〜(荒井 秀典)
・スタチンとがん(名郷 直樹)
・スタチンと肺障害・感染症(名郷 直樹)

■抗血栓薬・血液疾患治療薬
・心血管イベントにおけるアスピリンの効果(小野 咲弥子 ほか)
・新規経口抗凝固薬(後藤 信哉)
・特発性血小板減少性紫斑病(藤村 欣吾)

■慢性閉塞性肺疾患治療薬
・チオトロピウム(一ノ瀬 正和)
・COPDに対するβ受容体刺激薬と遮断薬(青柴 和徹)

■気管支喘息治療薬の最近の臨床研究(山下 直美)

■非ステロイド性抗炎症薬
・NSAIDsと心血管イベント(角田 慎一郎 ほか)
・NSAIDsの多彩な薬理作用(水島 徹)

■感染症治療薬(岩田 健太郎)

■H. pylori 除菌治療(佐藤 貴一 ほか)

■向精神薬による双極性障害治療(中村 友喜)

■オピオイド鎮痛薬(側島 友 ほか)

■加齢黄斑変性に対する抗VEGF薬の治療効果―ラニビズマブとベバシズマブの比較―(澤田 智子 ほか)

■C型肝炎治療薬 テラプレビル(坂本 直哉)

■小児期GERDに対するPPI治療(加藤 晴一)

■妊婦の薬物治療(岡田 唯男)

■更年期障害の薬物治療(髙松 潔 ほか)

■薬物による骨折リスク(南郷 栄秀)

■急性非代償性心疾患患者に対するフロセミドの投与方法(丸山 徹)

■Exercise



≪SERIES≫
■医療過誤事件から学ぶ薬剤師の失敗学 第1回
・薬剤師って何? 
・処方せんや調剤ってどんな意味?
(秋本 義雄)
■Pharm.D.を取り巻く 医療環境レポート
・薬剤師レジデントの定員拡大:薬剤師レジデンシー定員数に関するステークホルダー協議会のハイライト
・レジデンシープログラムに携わる指導者育成のための方策とリソース (木村 利美 ほか)
■もし薬剤師が薬(ドラッグ)の化学構造式をもう一度勉強したら 第3回
 構造式から薬を読む〈基本骨格編:作用機序①〉
(浅井 考介 ほか)
■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第17回
 抗てんかん薬 カルバマゼピン―OptjpWin Spreadsheet Ver. 6.1D―
(高尾 良洋 ほか)



≪NEWS≫
・ QOLを用いたドライアイの評価方法
・ ICS/LABA配合薬は漠然と使用しない
・ 関東以南では積極的な日本脳炎ワクチン接種を!


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≪巻頭言≫

 EBMという言葉が初めて使われたのは,1991年のACP Journal Clubの鉄欠乏性貧血の診断にかかわる一文であるといわれている.そこには,“Evidencebased-medicine uses additional strategies.”と書かれている.EBMは当初から,これまでのやり方を置き換えるようなものではなく,「付加的に利用する」ものとして構想されたことがわかる.
 そこから20年を経て,EBMという言葉は十分に普及した.しかし,EBMに対する誤解はいまだ解けないままである.そこでこの特集が組まれた.2011年に発表されたエビデンスに限ってまとめようという企画である.
 EBMの実践は,本来これまでのさまざまなエビデンスや経験,直観,患者の価値観などに付け加えられて利用されるというものである.しかし,「最新のエビデンスを付加して決断する」という部分が,経験,直観や患者の価値観を無視して利用されるものであるというように曲解されたことが,EBMに対する最大の誤解の1つである.
 今回の特集は,そこに明確な方針を打ち出している.2011年に発表されたエビデンスを,これまでのエビデンスに付け加えるという作業に限定し,付加的な戦略としてのEBM実践という立場を明確にして編集したことである.
 1つの論文結果が付け加えられることによって,何がどう変わるのか,「EBMは付加的な戦略として利用する」,それを実感していただければ幸いである.

名郷 直樹
武蔵国分寺公園クリニック 院長
2,090円
特集:『高齢者×糖尿病』



■特集にあたって(朝倉 俊成)

■高齢者糖尿病の病態と臨床的特性
・高齢発症 vs 青壮年発症 病態と治療方針の相違点は?(清野 弘明)
・加齢により伴う糖尿病患者のさまざまなリスクは?(清水 一紀)
・認知機能障害と糖尿病の関係とそのメカニズムは?(新郷 明子 ほか)
・老年期うつ病と糖尿病の関係とそのメカニズムは?(櫻井 博文 ほか)

■高齢者糖尿病における血糖コントロールの基本
・薬物療法による高齢者の血糖コントロールの課題は?(鈴木 克典)
・高齢者が低血糖を起こしやすい理由は? 低血糖のリスクは?(林 竜一郎)
・高齢者の血糖コントロールの目標値は? 低血糖が問題となる薬剤は?(西村 理明)
・糖尿病透析患者の血糖降下薬による血糖コントロールは?(前田 伸樹)
・糖尿病透析患者における低血糖の管理は?(阿部 和史)
・シックデイのときの血糖降下薬の用量設定は?(相沢 政明 ほか)
・インスリン療法を推奨できる高齢者は? できない高齢者への処方設計は?(本田 一春)
・インクレチン関連薬が高齢者糖尿病の第1選択薬になる可能性は?(清野 弘明)

■症例で学ぶ! 腎機能を考慮した高齢者糖尿病への薬物治療
・経口血糖降下薬の選択で留意すべきポイントは? 具体的な投与スケジュールは?(赤井 裕輝)
・インクレチン関連薬の使い分けと他の血糖降下薬からの切り替えは?(黒瀬 健)
・血圧コントロールに対するRA系の抑制薬の有効性と使い分けは?(古林 紫 ほか)
・血圧コントロールに対するRA系抑制薬ユーザーの第2選択薬は? ―血圧コントロール不良例への対策も含めて―(鈴木 克典)
・脂質コントロールの第1選択薬は?(宗田 聡)
・抗血小板療法の有効性は?(小川 晋)

■高齢者糖尿病に対する服薬の指導・管理・支援
・アドヒアランスに影響を与えるファクターは?(岡田 浩)
・効果的な個別指導・集団指導テクニックは? 組みあわせによる相乗効果は?(武藤 達也)
・服薬アドヒアランス向上を考慮した経口血糖降下薬の選択は? 調剤上の工夫は?(中野 玲子)
・高齢者が抱える視覚障害とそれを考慮した注入デバイスの選択は?(朝倉 俊成)
・高齢者が抱える認知障害とそれを考慮したデバイスの選択は?(虎石 顕一)
・高齢者が抱える神経障害とそれを考慮したデバイスの選択は?(松本 晃一)
・低血糖を起こした患者,くり返す患者へのサポートは?(小林 庸子)
・介護者の負担軽減を考慮した処方支援は?(笠原 徳子)

■良好な高齢者糖尿病管理へ向けた今後の課題
・包括的機能評価に応じた治療指針・目標の設定は?(芦原 順也 ほか)
・治療エビデンスの構築に向けてどのようなエンドポイントを設定すべきか?(坂根 直樹)
・高齢化社会における糖尿病患者の服薬管理の現状は? 〜薬剤師が今できること・克服すべき課題〜(篠原 久仁子)

■Exercise



≪SERIES≫
■Pharm.D.を取り巻く 医療環境レポート
・米国における添付文書の黒枠警告と各種医薬品データベースにおける不一致
・2011ASHP代議員総会における職業方針の承認
(木村 利美 ほか)

■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第16回
抗菌薬 塩酸バンコマイシン―抗MRSA薬TDM解析ソフトウェア-(喜古 康博 ほか)

■もし薬剤師が薬(ドラッグ)の化学構造式をもう一度勉強したら 第❷回
化学構造式を“読む”ための基本(浅井 考介 ほか)



≪NEWS≫
・ドーピングで問題となる薬は?
・インフルエンザ薬の使い分けは?
・糖尿病患者に対する歯周治療ガイドライン


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≪巻頭言≫

超高齢化社会を迎えつつある今日,高齢者における糖尿病患者数の増加は大きな社会問題になっています.とくに2次予防はもとより,1次予防においても地域医療連携を充実させたきめ細やかな取り組みが望まれています.しかし,現実には高齢者は生理機能が低下しているばかりか,認知力の低下や独居生活さらには要介護のケースが増加しており,医師のみならず医療従事者のさまざまな工夫によって療養生活が支えられています.
また,高齢者であっても糖尿病によってもたらされる合併症の発症,進展予防に対する血糖・血圧・脂質管理は重要ですが,生理機能が低下している高齢者に対してより具体的な治療や療養支援の進め方をまとめたものは少ないのが現状です.
そこで今回は,高齢者糖尿病に対する薬物治療の現状とその問題点の理解を深めた薬学的視点で薬物治療を管理できるよう,高齢者における適切なエビデンスを集約した特集を企画いたしました.内容は,高齢者糖尿病の病態と治療の基本,症例検討と療養指導のコツ,そして今後の課題まで幅広く第一線でご活躍の専門の医師・薬剤師の先生方にご執筆いただきました. 是非,この機会に「高齢者×糖尿病」について知識と最新の知見を修得・整理していただけたら幸いです.


朝倉 俊成
新潟薬科大学薬学部 臨床薬学研究室 准教授
2,090円
特集:『インフルエンザ -人類とウイルスとの攻防の歴史から学ぶ- 』



■特集にあたって(喜田 宏)

■インフルエンザの基礎知識
・インフルエンザの過去・現在・未来(喜田 宏)
・わが国におけるインフルエンザウイルスのインパクト(谷口 清州)
・インフルエンザウイルスの病原性と伝播性に関与する因子(山田 晋弥 ほか)
・インフルエンザの臨床症状とウイルス排泄の時間推移(三田村 敬子)

■インフルエンザワクチン
・インフルエンザワクチンの開発動向と今後の展望(奥野 良信)
・インフルエンザに対するワクチン接種の意義(中山 哲夫)

■インフルエンザの治療とその課題
・ノイラミニダーゼ阻害薬の治療効果と使い分け(岩田 敏)
・注意すべきハイリスク患者とその対応―喘息患者への対応を中心に―(石原 享介)
・薬剤耐性インフルエンザウイルスの現状とその対応(畠山 修司)
・インフルエンザに対する漢方薬の効果(牧野 利明)
・オセルタミビルと精神神経症状に関するこれまでの動向(本田 麻子 ほか)
・オセルタミビルと精神神経症状―基礎研究から得られた知見―(小野 秀樹)

■炎症病態時における薬物動態の変化(山内 淳史 ほか)

■ウイルス性気道感染症と細菌感染
・細菌性合併症の影響と抗菌薬の予防投与(鵜沼 直穂子 ほか)
・抗菌薬耐性菌の増加と蔓延―話題の耐性菌,耐性メカニズムを含めて―(舘田 一博)

■インフルエンザ治療における新規治療薬・治療戦略
・ファビピラビル(T-705)(古田 要介 ほか)
・マクロライドのインフルエンザウイルス感染症に対する臨床効果とウイルス感染抑制効果(山谷 睦雄)
・インフルエンザに対するマクロライド系薬の作用メカニズム(新屋 智寛 ほか)

■ウイルス性上気道感染症に対する予防効果のエビデンス
・マスク/レスピレータ―医療従事者が最低限知っておくべき呼吸用防護具の知識―(太田 寛 ほか)
・うがい・手洗い(藤田 直久)

■Exercise



≪SERIES≫
■CDTM(薬物治療共同管理)実践Navi 最終回
プロトコール処方の実践に向けて(岩澤 真紀子)

■Pharm.D.を取り巻く 医療環境レポート
・高齢の慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者に対する吸入器選択時の考慮点
・疼痛管理のためのエラストマー注入システムの安全性を改善する方法
(木村 利美 ほか)

■もし薬剤師が薬(ドラッグ)の化学構造式をもう一度勉強したら 第❶回
化学構造式を“読む”ことの必要性(浅井 考介 ほか)

■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
Zelboraf / Firazyr / Xalkori(石居 昭夫)

■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第15回
薬物動態解析ソフトウェアを使う〜後編〜(渋谷 正則 ほか)



≪NEWS≫
・薬剤性の肺障害が増加している!?
・肥満症の外科的治療の現状
・久山町における糖尿病


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≪巻頭言≫

2009年4月までは,WHOをはじめ,一部の専門家,メディアと行政は,「H5N1高病原性鳥インフルエンザウイルスがパンデミックを起こすのは,秒読み段階」と危機感を煽っていた.日本では,不活化H5N1ウイルス全粒子に水酸化アルミニウムゲルを加えたワクチンを成人のみならず,3歳以下の幼児を含む6,000人あまりに接種する臨床試験が実施された.
2009年4月に,メキシコでブタH1N1インフルエンザウイルスがヒトに伝播し,たちまち,全世界に感染が広がった.日本では,これを“新型インフルエンザ”とよび,流行防止を図ろうとしたが,一貫性を欠いていた.それから1年3ヵ月後に,このウイルス感染による死亡者は,全世界で2万人に満たなかった.季節性インフルエンザのそれに比べ,きわめて少ない.本パンデミックウイルスの伝播性は高いが,病原性は低いといえる.このウイルスは,過去の例に違わず,季節性インフルエンザの流行を起こしている.
鳥インフルエンザ,ブタインフルエンザおよび新型インフルエンザは,いずれも,ヒトの病名ではない.インフルエンザウイルス感染症,すなわち「インフルエンザ」である.これまでのパンデミックインフルエンザの発生と流行の事実を踏まえ,今後のその出現に備える対策を講じていたならば,昨今の混乱は避けられたであろう.日本だけで毎年数千人を死亡させ,少なくとも数百人に脳症,多臓器不全を起こしている,季節性インフルエンザの克服こそが,パンデミックインフルエンザ対策の基盤である.
本特集は,人類が長きにわたり悩まされてきたインフルエンザについて,医療従事者が歴史と事実に学び,過剰な情報から的確なものを選び,総合的に考え,正しい判断を下すための参考に企画された.


喜田 宏
北海道大学大学院獣医学研究科 教授
北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター センター長
2,090円
特集:『エビデンスと臨床経験に基づいた がん領域の漢方治療』



■特集にあたって(今津嘉宏)

■がん治療の歴史からひも解く「西洋医学と漢方医学」の有用性(安達 勇)

■今日のがん治療を支える漢方薬のエビデンス(河野 透)

■漢方医学的視点からみたがん患者が呈する基本的病態(星野惠津夫ほか)

■がん領域で有効な漢方薬~補剤のしくみと使い方~(済木育夫)

■がん薬物治療の副作用軽減を目的とした漢方治療
・がん治療の副作用に有効な漢方薬~とくに手術後の漢方薬治療~(佐々木一晃ほか)
・漢方薬の術前投与が手術侵襲に及ぼす効果~補中益気湯の術前投与とSIRS/CARSの制御~(齋藤信也ほか)
・フルオロウラシル系薬(太田惠一朗)
・シスプラチン(沖本二郎)
・オキサリプラチン関連の末梢神経障害に対する副作用対策(進藤吉明)
・イリノテカン~イリノテカン投与に伴う下痢の発生機序と半夏瀉心湯の効果について~(森 清志)
・タキサン系薬剤(日高隆雄)

■漢方・補完代替医療による診療科横断的ながん患者のマネジメント
・栄養管理に有効な漢方薬とその使い方(今津嘉宏ほか)
・緩和ケアにおける“漢方薬”というツールの重要性(園部 聡ほか)
・がんの経過に伴う症状へ有効な漢方薬とその使い方(川原玲子ほか)
・緩和ケアの漢方薬による感染症対策(櫻井宏樹ほか)
・メンタルケアに有効な漢方薬とその使い方(恵紙英昭)
・緩和ケアで期待される補完代替医療の科学的検証(大野 智)
・西洋薬×漢方薬によるがん薬物療法の薬学的管理(伊東俊雅)

■Exercise



≪SERIES≫
■Pharm.D.を取り巻く 医療環境レポート
・救命救急室における薬剤師による培養:レビュープロセスが抗菌療法に与える効果
・最適な薬物治療を提供・達成する薬局:業務の体制作りに重要な必要条件
(木村利美ほか)
■CDTM(薬学治療共同管理)実践Navi 第5回
外来診療クリニックと保険薬局におけるCDTM(山田三樹子ほか)
■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第14回
薬物動態解析ソフトウェアを使う~中編~
(渋谷正則ほか)



≪NEWS≫
・認定薬剤師認証研修機関協議会ポータルサイト
・フルボキサミンが心因性めまいに有効!
・保湿剤はドライスキン誘発性の表皮内神経成長を抑制する


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≪巻頭言≫

がんに携わる薬剤師の役割は,これまでがん化学療法における薬剤の管理が中心であった.しかし,チーム医療が進み,緩和ケア,栄養管理など,医師,看護師,薬剤師,臨床検査技師,放射線技師,管理栄養士,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,医療ソーシャルワーカー,心理士などの多職種が協力し患者・家族のケアを行うようになった現在,臨床の現場で求められている薬剤師の姿は大きく変貌した.単なる薬剤の管理にとどまらず,積極的に患者・家族に接するようになり多くの問題に関わることとなった.
平成21年度厚生労働省がん研究助成金による「がんの代替医療の科学的検証に関する研究」班で行われた「がん診療に携わる医師および薬剤師の漢方治療と代替医療に関する意識調査」によると,がん患者に対して漢方を処方したことがある医師は73.5%であったが,その漢方薬の処方意図がわかると回答した薬剤師は25.6%,処方内容を患者に説明できると回答したのは19.3%であった.
そこで,がんの歴史的治療の変遷とそこに漢方治療がどう関わってきたか?を基礎研究・臨床診療の側面から解説していただき,薬剤師に求められている漢方医学的知識を明確にしながら,がん薬物治療の副作用軽減を目的とした漢方治療についてがん化学療法薬剤別にまとめ,漢方・補完代替医療における診療科横断的マネジメントについても解説していただいた.
是非,薬剤師のみならず多くのがん診療に携わる方々にとって一助となることを心より願う.


今津 嘉宏 北里大学薬学部薬学教育研究センター社会薬学部門 非常勤講師・講座研究員
2,090円
特集:『睡眠障害 -「眠れない」をどう考え対応すべきか -』



■特集にあたって(三島和夫)

■睡眠のメカニズムとその障害(三島和夫)

■睡眠障害の疫学(池田真紀ほか)

■睡眠障害と疾病・薬物との関連性
・うつ病,生活習慣病と睡眠障害(小曽根基裕ほか)
・慢性疼痛と睡眠障害(小林美奈ほか)
・アレルギー性鼻炎と睡眠障害(千葉伸太郎)
・?痒性皮膚疾患と睡眠障害(戸倉新樹)
・薬剤性睡眠障害(田ヶ谷浩邦ほか)

■女性と睡眠障害
・女性のライフステージと睡眠障害(内山 真)
・睡眠障害の妊婦に対する薬物治療と先天異常リスク(伊藤直樹)

■高齢者と睡眠障害
・加齢が及ぼす睡眠への影響(藤井勇佑ほか)
・高齢者における睡眠薬のPK/PD(亀山祐美ほか)

■睡眠障害の薬物治療
・睡眠薬の開発の歴史と今後の展望(稲田 健ほか)
・睡眠薬の選択時に考慮すべき薬物動態学的・薬理学的特徴(竹内尚子)
・メラトニンとメラトニン受容体アゴニスト(内村直尚)
・ベンゾジアゼピンへの依存と離脱症状(中尾睦宏)
・睡眠薬と転倒・骨折との関連性(藤村洋太ほか)

■睡眠障害に対する非薬物治療
・認知行動療法(岡島 義)
・日光浴などの光照射による睡眠改善(亀井雄一)
・寝具および睡眠温熱環境が及ぼす睡眠への影響(都築和代)
・運動や入浴による睡眠前体温変化と睡眠改善(小林敏孝)
・ハーブやアロマによる睡眠改善(白川修一郎ほか)

■Exercise



≪SERIES≫
■TDM(薬物治療共同管理)実践Navi 第?回
ICUにおけるプロトコールの利用(前田幹広)
■Pharm.D.を取り巻く 医療環境レポート
・薬局業務モデルの進化:コンセンサスの達成
・バーコード投薬システムによる集中治療室での看護師の作業への影響:時間動作研究
(木村利美ほか)
■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第13回
薬物動態解析ソフトウェアを使う?前編?
(渋谷正則ほか)

■Report
2011年度 東京都がん診療連携拠点病院等薬剤師研修会における取り組み
(式部さあ里ほか)



≪NEWS≫
・薬剤誘発性口腔疾患の現状
・服薬アドヒアランス向上に向けた患児の保護者への働きかけ
・食後高血糖に食酢は影響する?


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≪巻頭言≫

睡眠障害はきわめて頻度の高い疾患の1つである.日常臨床で聞かれる睡眠問題のなかでもとりわけ不眠症状は多く,日本人の約20%は不眠症状を有し,5〜6%は慢性不眠に罹患しているとされる.実際,睡眠薬は処方せん発行数のきわめて多い薬剤の1つであり,日本国内における向精神薬の処方実態に関する厚生労働省研究班の調査では,2005〜2009年における日本の一般人口での睡眠薬の3ヵ月処方率は3.66〜4.76%と試算され,一貫して増加を続けている.
ともすれば不眠イコール不眠症と捉えがちだが,それはきわめて危険である.国際診断基準では睡眠障害は約100種類ほどに分類され,多くの睡眠障害では不眠や過眠が共通して認められるが,睡眠薬が奏効するのはその一部に過ぎない.すなわち,われわれが日々の診療で遭遇する不眠や日中の眠気,昼夜逆転などの睡眠問題の訴えの背景には,単なる不眠症ではなく,実に多様な睡眠障害が潜んでいる可能性があることにたえず留意すべきである.それだけに,正確な診断や治療法を選択する臨床スキルが欠かせない.例えば,睡眠薬では依存・耐性・離脱,薬物相互作用などの有害事象がしばしば問題となるが,病態にマッチしない不適切かつ長期にわたる睡眠薬処方も,それらのリスクを高める要因の1つになっている.
本特集では,診療各科で遭遇する睡眠障害について,その病因,臨床特徴,診断や治療アプローチのあり方,薬剤惹起性の睡眠障害,催奇形性を含む睡眠障害治療薬のリスク管理,催眠鎮静系薬物の薬動態・薬力学の加齢変化など,睡眠医療に欠かすことのできない薬剤情報について各方面の専門家の方々にまとめていただいた.本特集が薬剤師のみなさんの臨床業務のお役に立つことを期待したい.


三島 和夫
国立精神・神経医療研究センター
精神保健研究所・精神生理研究部 部長
2,090円
特集:『実践!!薬効モニタリング』



■特集にあたって(大井一弥)

■薬剤師による薬効モニタリングの意義(秋本義雄)

■医薬品の適正使用と薬剤師による
薬効モニタリングへの関わり(佐々木忠徳)

■薬効モニタリングにおけるフィジカルアセスメント
および評価スケールの活用とピットフォール(狭間研至)

■薬効モニタリングの実践
・睡眠障害(三輪高市)
・疼痛(小谷悠ほか)
・頭痛(伊藤由紀)
・うつ病(中村友喜)
・高血圧症(町田聖治ほか)
・心不全(片山歳也)
・気管支喘息(坂野昌志)
・肺炎(山田和範)
・胃・十二指腸潰瘍(辻 大樹ほか)
・胃食道逆流症(水野成人ほか)
・悪心・嘔吐(林 雅彦)
・過敏性腸症候群(武田宏司ほか)
・排尿障害(井上和幸ほか)
・糖尿病(武藤達也)
・脂質異常症(佐々木英久)
・関節リウマチ(林秀樹ほか)
・がん(加藤杏子ほか)

■Exercise


≪SERIES≫
■CDTM(薬物治療共同管理)実践Navi 第3回
院内薬局における薬物治療管理プロトコールの具体例
(岩澤真紀子)

■Pharm.D.を取り巻く医療環境レポート
・血圧コントロールと降圧治療のアドヒアランス向上のための
薬剤師による介入:レビューとメタ分析
・プライマリケアメディカルホームへの薬物療法管理の組み込み:
無作為化比較試験のレビュー(木村利美ほか)

■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
Victrelis/Incivek/新分子成分(NME)の統計(石居昭夫)



≪NEWS≫
・カルシニューリン阻害薬の蛋白尿減少効果
・臨床検査値を考慮した全入院患者に対する褥瘡予防
・薬による統合失調症患者の社会参加


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≪巻頭言≫

6年制薬学教育がスタートして間もない時期に,医師の負担減に看護師の投薬量判断を容認するという新聞記事が掲載されました.これは,看護師が薬物治療により参画すべきであるということを世間に認知させるものであります.
その一方で,薬剤師は,調剤で疑義照会を行い,一歩踏み込んで,処方内容の妥当性を検討し,処方改変を提案することによって薬物治療に貢献してきた経緯があります.その後,薬剤師は,リスク回避の観点から副作用軽減にも目を向け,フィジカルアセスメントの重要性を唱えてきました.
そもそも薬剤師は,病棟や薬局で患者の治療効果の変遷を捉えているため,血中濃度に留まらない多角的な薬効評価を行うことが可能であり,これが,医薬品適正使用の推進を強く支援します.当今,プロトコル作成の時点から,薬剤師による治療参画が求められており,薬剤師による薬効評価が当然であるとの認識が浸透すれば,副作用が出てから対処するという守勢ばかりの薬学から大きく脱却するものと考えられます.
このように薬剤師は,攻勢としての薬効評価に邁進することで治療の問題点が早期に発掘でき,患者の安心・安全に対し身を呈して臨むことができると考えられます.今回の企画では,各疾患における薬効モニタリングからどのように処方変更の提案につなげるかを主眼としており,薬剤師が臨床現場で役立つように体系化できたものと確信しております.

大井 一弥 鈴鹿医療科学大学薬学部臨床薬理学研究室 教授
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